JP2001131006A - 植物賦活剤 - Google Patents
植物賦活剤Info
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Abstract
手段をはじめ、休眠抑制手段、乾燥や高温・低温や浸透
圧等の植物のストレスに対する耐性の付与手段、抗老化
手段等の植物の成長の調節手段を見出すこと。 【解決手段】炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸、
特に、9−ヒドロキシ−10−オキソ−12(Z),1
5(Z)−オクタデカジエン酸を有効成分とする植物賦
活剤を提供することにより、上記の課題を解決し得るこ
とを見出した。
Description
る発明である。
植物や園芸植物の供給効率を向上させる上で、非常に重
要な事項である。
温度、光、栄養分等が考えられる。植物の成長を促進さ
せるために、目的とする植物の性質に応じた温度条件や
日照条件を選択する試みは、古来から行われている。こ
れらの温度や光以外の成長促進技術としては、施肥が代
表的な技術として挙げられ、一定の効果を上げている。
ずと限界があり、用いる肥料の量を多くしても、一定以
上の植物の成長の促進効果は期待できないばかりか、肥
料を多く与えすぎると、かえって植物の成長に障害とな
り、ひいては土壌を汚染してしまうことにもなりかねな
い。
よる栄養障害が起こりやすく、通常は、この時期は施肥
を控えるのが普通である。
題は、従来行われている植物の賦活手段とは異なる植物
の賦活手段、具体的には、成長促進手段をはじめ、休眠
抑制手段、乾燥や高温・低温や浸透圧等の植物のストレ
スに対する耐性の付与手段、抗老化手段等の植物の成長
の調節手段を見出して、肥料の使用量を抑え、土壌環境
を悪化させることなく、植物を賦活させることにある。
解決に向けて鋭意検討を行った。その結果、「花芽形成
促進作用」が認められる特定のケトール脂肪酸(特開平
11−29410号公報)において、驚くべきことに、
ある意味では対照的な「植物賦活作用」を見出し、本発
明を完成した。
素原子数が4〜24のケトール脂肪酸を有効成分とする
植物賦活剤(以下、本植物賦活剤ともいう)を提供す
る。本発明における「植物賦活」とは、何らかの形で植
物の成長活動を活性化または維持するように調整するこ
とを意味するものであり、成長促進(茎葉の拡大、塊茎
塊根の成長促進等を包含する概念である)、休眠抑制、
植物のストレスに対する抵抗性の付与、抗老化等の植物
成長調節作用を包含する概念である。この「植物賦活」
と、特開平11−29410号公報に記載されている
「花芽形成促進」とは、ある意味で、対照的な概念であ
る。花芽の形成は、植物の消極的な生命活動に伴ってお
こる現象であり、一般に、植物の成長が抑制されるとき
に花芽形成がおきることが知られている。園芸分野にお
いて、開花を望む場合には、例えば、窒素肥料の施肥
量を抑制する、水やりを抑制する、根を切りつめ
る、幹をいためつける等の、植物の成長にとっては、
消極的ともいえる手段を施すことはよく知られている。
花の形成は、植物にとっては、老熟した段階での、次代
に自己の遺伝子を伝えるための生殖現象の一つで、エネ
ルギーの多くを費やす現象である。
上記のケトール脂肪酸に、植物賦活作用が認められたこ
とは、全く予測の範囲外のことである。
て説明する。本植物賦活剤は、特定のケトール脂肪酸を
有効成分とする剤である。
原子数が4〜24のケトール脂肪酸である(以下、この
ケトール脂肪酸を「特定ケトール脂肪酸」ともいう)。
すなわち、特定ケトール脂肪酸は、その炭素原子数が4
〜24であることを特徴とする、アルコールの水酸基と
ケトンのカルボニル基とを同一分子内に有する脂肪酸で
ある。
酸は、カルボニル基を構成する炭素原子と水酸基が結合
した炭素原子がα位またはγ位の位置にあることが、所
望する植物の賦活効果を発揮するうえで好ましく、特
に、α位であることがこの観点から好ましい。
二重結合が1〜6か所(ただし、この二重結合数は、ケ
トール脂肪酸の炭素結合数を超えることはない)存在す
ることが、所望する植物の賦活効果を発揮するうえで好
ましい。
18であり、かつ、炭素間の二重結合が2か所存在する
ことが好ましい。特定ケトール脂肪酸の具体例として
は、例えば9−ヒドロキシ−10−オキソ−12
(Z),15(Z)−オクタデカジエン酸〔以下,特定
ケトール脂肪酸(I)ということもある〕、13−ヒド
ロキシ−12−オキソ−9(Z),15(Z)−オクタ
デカジエン酸〔以下,特定ケトール脂肪酸(II)という
こともある〕、13−ヒドロキシ−10−オキソ−11
(E),15(Z)−オクタデカジエン酸〔以下、特定
ケトール脂肪酸(III)ということもある〕、9−ヒド
ロキシ−12−オキソ−10(E),15(Z)−オク
タデカジエン酸〔以下、特定ケトール脂肪酸(IV)とい
うこともある〕等を挙げることができる。以下に、特定
ケトール脂肪酸(I)および同(IV)の化学構造式を記載
する。
(III)の化学構造式は、後述するこれらの特定ケトー
ル脂肪酸の化学合成法についての記載の中で開示する。
特定ケトール脂肪酸のうち、少なくとも一部は動植物に
おける脂肪酸代謝物質の中間体として知られているが、
これらが直接植物において果たす役割については知られ
ていない。
体内に豊富に存在するα−リノレン酸を出発物質とする
脂肪酸代謝経路の中間体として知られている。しかしな
がら、この特定ケトール脂肪酸(I)が直接植物におい
て果たす役割については知られていない。
飽和脂肪酸が、植物の賦活作用を有することを見出し
た。 A.特定ケトール脂肪酸の製造方法について 特定ケトール脂肪酸は、所望するケトール脂肪酸の具体
的構造に応じた方法で製造することができる。
明らかな態様の特定ケトール脂肪酸は、この天然物から
抽出精製することで製造することができる(以下、抽出
法という)。また、不飽和脂肪酸にリポキシゲナーゼ
等の酵素を、植物体内における脂肪酸代謝経路に準じて
作用させることにより特定ケトール脂肪酸を得ることが
できる(以下、酵素法という)。さらに、所望する特
定ケトール脂肪酸の具体的構造に応じて,通常公知の化
学合成法を駆使して特定ケトール脂肪酸を得ることがで
きる(以下、化学合成法という)。
(I)は、ウキクサ科植物の一種であるアオウキクサ
(Lemna paucicostata) から抽出・精製して得ること
ができる。
クサ(Lemna paucicostata) は、池や水田の水面に浮
遊する、水面に浮かぶ葉状体が各々1本の根を水中に下
ろす小型の水草であり、比較的増殖速度が速いことで知
られている。花は、葉状体の体側に形成され、1本の雄
しべだけからなる雄花2個と1個の雌しべからなる雌花
が、共通した小さな苞に包まれている。
(8000×g・10分間程度)を施し、得られた上清
と沈澱物のうち、上清を除いたものを特定ケトール脂肪
酸(I)を含む画分として用いることができる。
は、上記破砕物を出発物として単離・精製することが可
能である。そして、さらに調製効率の上で好ましい出発
物として、アオウキクサを浮かばせたまたは浸漬した後
の水溶液を挙げることができる。この水溶液は、アオウ
キクサが生育可能なものである限りにおいて特に限定さ
れない。
施例において記載する。浸漬時間は、室温で2〜3時間
程度でも可能であるが、特に限定されるべきものではな
い。
(I)の出発物を調製する場合に、あらかじめアオウキ
クサに特定ケトール脂肪酸(I)を誘導することができ
る特定のストレスを与えることが、特定ケトール脂肪酸
(I)の製造効率上好ましい。
浸透圧ストレス等を前記特定のストレスとして挙げるこ
とができる。乾燥ストレスは、例えば、低湿度(好まし
くは相対湿度で50%以下)で室温下、好ましくは24
〜25℃程度で、アオウキクサを乾燥したフィルター紙
上に広げた状態で放置することによって与えることがで
きる。この場合の乾燥時間は、乾燥する対象となるアオ
ウキクサの配置密度にもよるが、概ね20秒以上、好ま
しくは5分〜5時間である。
クサを浸漬することによって与えることができる。この
場合の温水の温度は、浸漬時間に応じて選択すべきもの
である。例えば、5分間程度浸漬する場合は、40〜6
5℃で可能であり、好ましくは45〜60℃、より好ま
しくは50〜55℃である。また、上記熱ストレス処理
後は、速やかにアオウキクサを常温水中に戻すことが好
ましい。
等の高浸透圧溶液にアオウキクサを接触させることによ
り与えることができる。この場合の糖濃度は、例えばマ
ンニトール溶液であれば0.3M以上、好ましくは0.
5〜0.7Mであることが好ましい。処理時間は、例え
ば0.5Mマンニトール溶液を用いる場合は1分以上、
好ましくは2〜5分間である。
肪酸(I)を含む出発物を調製することができる。な
お、上記した種々の出発物の基となるアオウキクサの株
の種類は、特に限定されないが、P441株は、特定ケ
トール脂肪酸(I)の製造において、特に好ましい株で
ある。
な分離・精製手段を施して、所望する特定ケトール脂肪
酸(I)を製造することができる。なお、ここに示す分
離手段は例示であり、これらの分離手段に上記出発物か
ら特定ケトール脂肪酸(I)を製造するための分離手段
が限定されるものではない。
い、特定ケトール脂肪酸(I)を含有する成分を抽出す
ることが好ましい。かかる溶媒抽出に用いる溶媒は、特
に限定されるものではなく、例えば、クロロホルム、酢
酸エチル、エーテル等を用いることができる。これらの
溶媒の中でもクロロホルムは、比較的容易に不純物を除
去することが可能であるという点において好ましい。
公知の方法を用いて洗浄・濃縮し、ODS(オクタデシ
ルシラン)カラム等の逆相分配カラムクロマトグラフィ
ー用カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)にかけて、花芽形成誘導活性画分を同定・単離す
ることにより特定ケトール脂肪酸(I)を単離すること
ができる〔特定ケトール脂肪酸に花芽形成誘導活性が認
められることは、すでに公知である(特開平10−32
4602号公報等を参照のこと)〕。
他の分離手段、例えば限外濾過,ゲル濾過クロマトグラ
フィー等を組み合わせて用いることも勿論可能である。
以上、特定ケトール脂肪酸(I)を抽出法で製造する工
程について説明したが、所望する態様の特定ケトール脂
肪酸が、アオウキクサ以外の植物において存在する場合
には、上記に準じた方法や、上記の方法の変法を駆使す
ることにより、その特定ケトール脂肪酸を製造すること
が可能である。
て典型的なものとしては、所望する特定ケトール脂肪酸
の構造に応じた位置に二重結合が存在する、その炭素数
が4〜24の不飽和脂肪酸を挙げることができる。
ン酸、バクセン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−
リノレン酸、アラキドン酸、9,11-octadecadienoic aci
d 、10,12-octadecadienoic acid、9,12,15-octadecatr
ienoic acid 、6,9,12,15-octadecatetraenoic acid 、
11,14-eicosadienoic acid、5,8,11-eicosatrienoicaci
d、5,8,11-eicosatrienoic acid、11,14,17-eicosatrie
noic acid、5,8,11,14,17-eicosapentaenoic acid、13,
16-docosadienoic acid、13,16,19-docosatrienoic aci
d、7,10,13,16-docosatetraenoic acid、7,10,13,16,19
-docosapentaenoic acid 、4,7,10,13,16,19-docosahex
aenoic acid等を挙げることができるが、これらの不飽
和脂肪酸に限定されるものではない。
等に含まれている不飽和脂肪酸であり、これらの動物・
植物等から通常公知の方法を通じて抽出・精製したもの
や、通常公知の方法により化学合成したものを用いるこ
とも可能であり、市販品を用いることも勿論可能であ
る。
酸を基質として、リポキシゲナーゼ(LOX)を作用さ
せて、これらの不飽和脂肪酸の炭素鎖にヒドロペルオキ
シ基(−OOH)を導入する。
鎖に分子状酸素をヒドロペルオキシ基として導入する酸
化還元酵素であり、動物・植物を問わず、またサッカロ
ミセス属に代表される酵母においてもその存在が確認さ
れている酵素である。
的には、後述する本植物賦活剤を適用可能な双子葉植物
および単子葉植物全般〕において、その存在が確認され
ている酵素である。
アルファルファ、大麦、ソラマメ、ハウチワマメ、ヒラ
マメ、エンドウマメ、ジャガイモ、小麦、リンゴ、パン
イースト、綿、キュウリ、スグリ、ブドウ、西洋ナシ、
インゲンマメ、コメ、イチゴ、ヒマワリ、茶等がリポキ
シゲナーゼの出所としては好ましい。また、クロロフィ
ルがリポキシゲナーゼの上記活性を阻害する傾向が強い
ために、可能な限り植物におけるクロロフィルが存在し
ない種子、根、果実等をリポキシゲナーゼの原料として
選択することが好ましい。
和脂肪酸の炭素鎖の所望する位置ににヒドロペルオキシ
基を導入することができるものであれば、その由来は特
に限定されないが、特定ケトール脂肪酸(I)の場合に
は、可能な限り選択的にリノール酸またはリノレン酸の
9位の二重結合部分を酸化するリポキシゲナーゼを用い
ることが好ましい。
リポキシゲナーゼとして、例えばコメ胚芽(rice germ)
に由来するリポキシゲナーゼを挙げることができる〔Ya
mamoto,A.,Fuji,Y.,Yasumoto,K.,Mitsuda,H.,Agric.Bio
l.Chem.,44,443(1980)等〕。
する基質として選択する不飽和脂肪酸としては、リノー
ル酸またはα−リノレン酸を用いることが好ましい。な
お、不飽和脂肪酸を基質としてリポキシゲナーゼ処理を
行うに際しては、用いるリポキシゲナーゼの至適温度お
よび至適pHで酵素反応を進行させることが好ましいの
は当然である。
より生じた、製造を企図しない夾雑物は、通常公知の方
法、例えば上記の欄で述べたHPLC等を用いること
により、容易に分離することが可能である。
常公知の方法により、上記植物等から抽出・精製したも
のを用いることも、市販品を用いることも可能である。
このようにして、上記不飽和脂肪酸からヒドロペルオキ
シ不飽和脂肪酸を製造することができる。
定ケトール脂肪酸の酵素法による製造工程の中間体とし
て位置づけることが可能である。このヒドロペルオキシ
不飽和脂肪酸としては、例えば上記特定ケトール脂肪酸
(I)の中間体として、α−リノレン酸にリポキシゲナ
ーゼを作用させて得ることができる9−ヒドロペルオキ
シ−10(E),12(Z),15(Z)−オクタデカ
トリエン酸を挙げることができる。
前者の9−ヒドロペルオキシ−10(E),12
(Z),15(Z)−オクタデカトリエン酸を本発明関
連ヒドロペルオキシ脂肪酸(a)として、また後者の1
3−ヒドロペルオキシ−9(Z),11(E),15
(Z)−オクタデカトリエン酸を本発明関連ヒドロペル
オキシ脂肪酸(b)として、これらの化学構造式を以下
に記載する。
酸を基質として、アレンオキサイドシンターゼを作用さ
せることによって、所望する特定ケトール脂肪酸を製造
することができる。
ルオキシ基をエポキシ化を経てケトール体に変換する活
性を有する酵素であり、前記リポキシゲナーゼと同様に
植物,動物および酵母において存在する酵素であり、植
物であれば被子植物全般〔具体的には、後述する本植物
賦活剤を適用可能な双子葉植物および単子葉植物全般〕
において、存在している酵素である。
植物であれば、大麦、小麦、トウモロコシ、綿、ナス、
アマ(種等)、チシャ、エンバク、ホウレンソウ、ヒマ
ワリ等においてその存在が認められている。
ゼは、例えば上記の9−ヒドロペルオキシ−10
(E),12(Z),15(Z)−オクタデカトリエン
酸の9位のヒドロペルオキシ基を脱水することによりエ
ポキシ基を形成させ、さらにOH-の求核反応により、
所望する特定ケトール脂肪酸を結果として得ることがで
きる限りにおいて特に限定されるものではない。
ーゼ処理を行うに際しては、用いるアレンオキサイドシ
ンターゼの至適温度および至適pHで酵素反応を進行さ
せることが好ましいのは当然である。
シンターゼは、通常公知の方法により、上記植物等から
抽出・精製したものを用いることも、市販品を用いるこ
とも可能である。
とも、連続して行うことも可能である。さらに、上記酵
素の粗精製品または精製品を上記酵素反応を進行させる
ために用いて、所望する特定ケトール脂肪酸を得ること
が可能である。また、上記酵素を担体に固定して、これ
らの固定化酵素を調製してカラム処理またはバッチ処理
等を基質に施すことにより所望する特定ケトール脂肪酸
を得ることができる。
として、遺伝子工学的手法を用いることも可能である。
すなわち、これらの酵素をコードする遺伝子を、常法に
より、植物等から抽出・取得し、または、酵素の遺伝子
配列に基づいて化学合成することにより取得し、かかる
遺伝子により、大腸菌や酵母などの微生物、動物培養細
胞、植物培養細胞などを形質転換し、これらの形質転換
細胞において、組換え酵素蛋白質を発現させることによ
り、所望する酵素を得ることができる。
の求核反応(上記)により特定ケトール脂肪酸を得よう
とする場合に、その求核物の上記エポキシ基付近におけ
る作用形式によっては、α−ケトール不飽和脂肪酸の他
に、γ−ケトール化合物が生成する。
述べたHPLC等の通常公知の分離手段を用いることに
より、容易にα−ケトール化合物と分離することができ
る。 化学合成法について:また、特定ケトール脂肪酸は、
通常公知の化学合成法を駆使することにより製造するこ
ともできる。
性基を有し、他端に保護基を結合させたカルボキシル末
端を付加させた飽和炭素鎖を通常公知の方法により合成
し、これとは別にcis-3-ヘキセン-1- オール等の不飽和
アルコール等を出発物質として、所望の位置に不飽和基
を有する反応性末端を有する不飽和炭素鎖とを合成す
る。次いで、上記飽和炭化水素鎖とこの不飽和炭素鎖と
を反応させて、特定ケトール脂肪酸を製造することがで
きる。なお、この一連の反応において、反応を企図しな
い末端に付加する保護基や反応を促進するための触媒
は、具体的な反応様式に応じて適宜選択して用いること
ができる。
順で特定ケトール脂肪酸を合成することができる。 i)特定ケトール脂肪酸(I)の合成 Nonanedioic acid monoethyl esterを出発原料として、
N,N'-carbonyldiimidazoleと反応させ、酸イミダゾリド
とした後に、低温でLiAlH4還元して,対応するアルデヒ
ドを合成する。なお、上記出発物質を例えば1,9-nonane
diol等のジオールとして、同様のアルデヒドを合成する
ことも可能である。
(cis-3-hexen-1-ol)をtriphenylphosphineおよびcarbon
tetrabromide と反応させ、得られた臭化化合物にtrip
henyl phosphine を反応させ、さらにn-BuLiの存在下で
chloroacetaldehydeと反応させることによりcis オレフ
ィンを構築し、さらにこれにmethylthiomethyl p-tolyl
sulfoneと反応後、NaH の存在下、上記のアルデヒドと
反応させて誘導した2級アルコールをtert-butyl diphe
nyl silyl chlorid(TBDPSCl)で保護して、酸加水分解、
次いで脱保護することにより、所望する特定ケトール脂
肪酸(I)を合成することができる。以下に、この特定
ケトール脂肪酸(I)の合成工程の一例の簡単な工程図
を示す。
て、塩化チオニルと反応させることにより、これを酸ク
ロリドとした後で、NaBH4 還元を行い、酸アルコールを
生成させる。次いで、この酸アルコールの遊離カルボン
酸を保護した後に、triphenylphosphineおよびcarbon t
etrabromide と反応させ、得られた臭化化合物にtriphe
nylphosphineを反応させ、さらにn-BuLiの存在下でchlo
roacetaldehydeと反応させることによりcis オレフィン
を構築し、さらにこれにmethylthiomethyl p-tolyl sul
foneと反応後、n-BuLiの存在下で、これを別にcis-3-he
xen-1-olのPCC 酸化により誘導したアルデヒドと反応さ
せ、最後に脱保護することにより、所望する特定ケトー
ル脂肪酸(II)を合成することができる。以下に、この
特定ケトール脂肪酸(II)の合成工程の一例の簡単な工
程図を示す。
の存在下でtrimethylsilylchlorideを反応させ、得られ
たシリルエーテルを、低温(-70℃) でMCPBA およびtrim
ethylamine hydrofluoric acidを添加してケトアルコー
ルを調製する。次いでこのケトアルコールのカルボニル
基を保護した後に、triphenylphosphineおよびtrichlor
oacetoneを反応試薬に用いて、オレフィンに塩化物を付
加させることなく反応させ、この反応物をtributylarsi
neおよびK2CO3 の存在下で、formicacid を反応させ、t
rans オレフィンを構築して塩化物とする。次いで、こ
の塩化物とcis-3-hexen-1-olのPCC 酸化により誘導した
アルデヒドと反応させて、この反応物と6-heptenonic a
cid との結合反応を行い、最後に脱保護することによ
り、所望する特定ケトール脂肪酸(III)を合成するこ
とができる。以下に、この特定ケトール脂肪酸(III)
の合成工程の一例の簡単な工程図を示す。
の植物を活性化させることが可能である。特に、本植物
賦活剤は、植物の成長を、活性化の方向に向けて様々に
調節し得る、植物成長調節剤としての効果を、主要な効
果として奏する剤である。
節作用」の内容を、以下に、具体的に説明する。 成長促進作用 本植物賦活剤は、これを投与することにより、その植物
の成長速度を早め、収穫効率等を向上させることが可能
である(前述したように、茎葉の拡大、塊茎塊根の成長
促進等を期待することができる)。この意味で、本発明
は、「植物の成長促進」という、より具体的な効果を奏
する剤をも提供する(植物成長促進剤)。
用いると、これまで肥料では成長促進が困難であった、
発芽後初期の植物の成長を特に促進することができる。
故に、本植物賦活剤を植物成長促進剤として用いる場合
の投与は、播種時ないし発芽後の生育初期段階にするこ
とが好ましい。
初期に、噴霧等により投与するだけで、植物の成長の促
進が認められ、しかも、その成長促進効果には持続性が
認められる。また、前述したように、本植物賦活剤を、
過剰に使用しても、施肥を過剰に行う場合のような植物
の生育障害がほとんど認められず、使用量をあまり気に
かけることなく用いることができる。
の扱いが面倒な種子ではなく、苗による流通が主流にな
りつつある。特に、花卉ビジネスにおいては、一般愛好
家は、すでにほとんど苗を購入している。本植物賦活剤
を苗の流通前に用いることにより、販売時において、苗
を大きくすることが可能である。
期の成長を果たしてから、田圃に植えつけるのが通常で
あるが、苗床において本植物賦活剤を投与することによ
り、苗の成長を促進させるだけではなく、植えつけた後
の株当たりの茎数を増加させて、イネであれば、株当た
りの実穂数を増加させて、収穫の効率を向上させること
も可能である。また、同様に、ムギ類やトウモロコシ類
の、他のイネ科植物やダイズ等のマメ科植物における収
穫効率を向上させることも可能である。
ウレンソウ、レタス、キャベツ、ブロッコリー、カリフ
ラワー等における収穫の増大に適している。さらには、
本植物賦活剤を、子嚢菌類や担子菌類に対して投与する
ことにより、これらの菌類の菌糸の増殖を促進させて、
子実体(キノコ:例えば、シイタケ、ヒラタケ、シメ
ジ、マッシュルーム、ナメコ、マイタケ、エノキ等)の
収穫効率を向上させることもできる。また、本植物賦活
剤を用いることで、現在、人工栽培が困難な種類のキノ
コ(例えば、マツタケ等)における、人工栽培法の確立
に寄与することができる可能性も認められる。
眠を防止することができる。すなわち、本植物賦活剤を
用いることで、植物が一定期間、その成長をストップし
てしまう「休眠期間」を短縮したり終了させたりするこ
とが可能である。
制」という、より具体的な効果を奏する剤をも提供する
(植物休眠抑制剤)。本植物賦活剤を、植物休眠抑制剤
として用いる場合の投与は、植物の発芽後の早い時期に
行うことで、植物の休眠を予防することができる。ま
た、既に、休眠してしまった植物に投与して、その植物
の休眠を終了させることも可能である。
ける様々なストレス、具体的には、乾燥ストレス、高温
ストレス、低温ストレス、浸透圧ストレス等に対する抵
抗性を付与することができる。すなわち、本植物賦活剤
を用いることで、栽培植物の収率を低下させる原因とも
なる、気候変動、種子の発芽誘導作業等に伴う、植物に
対するストレスの影響を軽減することが可能である。
トレスの抑制」という、より具体的な効果を奏する剤を
も提供する(植物ストレス抑制剤)。本植物賦活剤を、
植物のストレス抑制剤として用いる場合の投与は、植物
の種子を発芽させる際や、発芽後に行うことで、植物に
ストレスに対する抵抗性を付与することが可能である。
とにより、その植物の老化を抑制することができる可能
性が認められる。具体的には、例えば、一年草等でも見
られるように、株が衰弱して枯死に向かう時期に、本植
物賦活剤を投与することにより、衰弱(老化)を遅らせ
ることも可能である。
ール脂肪酸の植物に対する投与量の上限は特に限定され
ない。すなわち、本植物賦活剤により、特定ケトール脂
肪酸を多量に投与しても、成長阻害等の植物に対する負
の効果は、ほとんど認められない。これは、従来から用
いられている植物ホルモン剤を過剰投与すると、植物に
対する負の効果が顕著に現れ、これらの使用に際して
は、過剰投与がなされないように格別の気配りをしなけ
ればならないことと比較すると、本植物賦活剤は非常に
優れているといえる。
対する投与量の下限は、植物個体の種類や大きさにより
異なるが、1つの植物個体に対して1回の投与当り、1
μM程度以上が一応の目安である。
酸の配合量は、その使用態様や使用する対象となる植物
の種類、さらには本植物賦活剤の具体的な剤形等に応じ
て選択することが可能である。本植物賦活剤の態様とし
て、特定ケトール脂肪酸をそのまま用いることも可能で
あるが、上記の特定ケトール脂肪酸の投与の目安等を勘
案すると、概ね、剤全体に対して0.1〜100ppm 程
度が好ましく、さらに好ましくは、同1〜50ppm 程度
である。
剤、固形剤、粉剤、乳剤、底床添加剤等の剤形が挙げら
れ、その剤形に応じて、製剤学上適用することが可能な
公知の担体成分、製剤用補助剤等を本発明の所期の効果
である植物の成長促進作用が損なわれない限度におい
て、適宜配合することができる。例えば、担体成分とし
ては、本植物賦活剤が底床添加剤または固形剤である場
合には、概ねタルク、クレー、バーミキュライト、珪藻
土、カオリン、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、白
土、シリカゲル等の無機質や小麦粉、澱粉等の固体担体
が;また液剤である場合には、概ね水、キシレン等の芳
香族炭化水素類、エタノール、エチレングリコール等の
アルコール類、アセトン等のケトン類、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の液体担
体が上記の担体成分として用いられる。また製剤用補助
剤としては、例えばアルキル硫酸エステル類、アルキル
スルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアル
キルスルホコハク酸塩等の陰イオン界面活性剤、高級脂
肪族アミンの塩類等の陽イオン界面活性剤、ポリオキシ
エチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レングリコールアシルエステル、ポリオキシエチレング
リコール多価アルコールアシルエステル、セルロース誘
導体等の非イオン界面活性剤、ゼラチン、カゼイン、ア
ラビアゴム等の増粘剤、増量剤、結合剤等を適宜配合す
ることができる。
節剤や、安息香酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ピ
ペコリン酸等を、上記の本発明の所期の効果を損なわな
い限度において、本植物賦活剤中に配合することもでき
る。
種々の植物に用いられ得る。例えば、本発明において
は、植物の生長点のみならず、茎や葉をはじめとする植
物体の一部または全体に液剤や乳剤として散布、滴下、
塗布等することや、固形剤や粉剤として地中から根に吸
収させること等が可能である。また、成長の促進を図る
植物がウキクサ等の水草の場合には、底床添加剤として
根から吸収させたり、固形剤を水中で除々に溶解させる
こと等も可能である。
個体の種類や投与目的等により異なるが、基本的には、
ただ1度の投与によっても所望する効果を得ることがで
きる。複数回投与する場合には、1週間以上の投与間隔
をあけることが効率的である。
に限定されず、被子植物(双子葉植物・単子葉植物)の
他、菌類、地衣類、蘚苔類、シダ類および裸子植物に対
しても、本植物賦活剤は有効である。
えば、アサガオ属植物(アサガオ)、ヒルガオ属植物
(ヒルガオ、コヒルガオ、ハマヒルガオ)、サツマイモ
属植物(グンバイヒルガオ、サツマイモ)、ネナシカズ
ラ属植物(ネナシカズラ、マメダオシ)が含まれるひる
がお科植物、ナデシコ属植物、ハコベ属植物、タカネツ
メクサ属植物、ミミナグサ属植物、ツメクサ属植物、ノ
ミノツヅリ属植物、オオヤマフスマ属植物、ワチガイソ
ウ属植物、ハマハコベ属植物、オオツメクサ属植物、シ
オツメクサ属植物、マンテマ属植物、センノウ属植物、
フシグロ属植物、ナンバンハコベ属植物等のなでしこ科
植物をはじめ、もくまもう科植物、どくだみ科植物、こ
しょう科植物、せんりょう科植物、やなぎ科植物、やま
もも科植物、くるみ科植物、かばのき科植物、ぶな科植
物、にれ科植物、くわ科植物、いらくさ科植物、かわご
けそう科植物、やまもがし科植物、ぼろぼろのき科植
物、びゃくだん科植物、やどりぎ科植物、うまのすずく
さ科植物、やっこそう科植物、つちとりもち科植物、た
で科植物、あかざ科植物、ひゆ科植物、おしろいばな科
植物、やまとぐさ科植物、やまごぼう科植物、つるな科
植物、すべりひゆ科植物、もくれん科植物、やまぐるま
科植物、かつら科植物、すいれん科植物、まつも科植
物、きんぽうげ科植物、あけび科植物、めぎ科植物、つ
づらふじ科植物、ろうばい科植物、くすのき科植物、け
し科植物、ふうちょうそう科植物、あぶらな科植物、も
うせんごけ科植物、うつぼかずら科植物、べんけいそう
科植物、ゆきのした科植物、とべら科植物、まんさく科
植物、すずかけのき科植物、ばら科植物、まめ科植物、
かたばみ科植物、ふうろそう科植物、あま科植物、はま
びし科植物、みかん科植物、にがき科植物、せんだん科
植物、ひめはぎ科植物、とうだいぐさ科植物、あわごけ
科植物、つげ科植物、がんこうらん科植物、どくうつぎ
科植物、うるし科植物、もちのき科植物、にしきぎ科植
物、みつばうつぎ科植物、くろたきかずら科植物、かえ
で科植物、とちのき科植物、むくろじ科植物、あわぶき
科植物、つりふねそう科植物、くろうめもどき科植物、
ぶどう科植物、ほるとのき科植物、しなのき科植物、あ
おい科植物、あおぎり科植物、さるなし科植物、つばき
科植物、おとぎりそう科植物、みぞはこべ科植物、ぎょ
りゅう科植物、すみれ科植物、いいぎり科植物、きぶし
科植物、とけいそう科植物、しゅうかいどう科植物、さ
ぼてん科植物、じんちょうげ科植物、ぐみ科植物、みそ
はぎ科植物、ざくろ科植物、ひるぎ科植物、うりのき科
植物、のぼたん科植物、ひし科植物、あかばな科植物、
ありのとうぐさ科植物、すぎなも科植物、うこぎ科植
物、せり科植物、みずき科植物、いわうめ科植物、りょ
うぶ科植物、いちやくそう科植物、つつじ科植物、やぶ
こうじ科植物、さくらそう科植物、いそまつ科植物、か
きのき科植物、はいのき科植物、えごのき科植物、もく
せい科植物、ふじうつぎ科植物、りんどう科植物、きょ
うちくとう科植物、ががいも科植物、はなしのぶ科植
物、むらさき科植物、くまつづら科植物、しそ科植物、
なす科植物(なす、トマト等)、ごまのはぐさ科植物、
のうぜんかずら科植物、ごま科植物、はまうつぼ科植
物、いわたばこ科植物、たぬきも科植物、きつねのまご
科植物、はまじんちょう科植物、はえどくそう科植物、
おおばこ科植物、あかね科植物、すいかずら科植物、れ
んぷくそう科植物、おみなえし科植物、まつむしそう科
植物、うり科植物、ききょう科植物、きく科植物等を例
示することができる。
キクサ属植物(ウキクサ)およびアオウキクサ属植物
(アオウキクサ、ヒンジモ)が含まれる、うきくさ科植
物、カトレア属植物、シンビジウム属植物、デンドロビ
ューム属植物、ファレノプシス属植物、バンダ属植物、
パフィオペディラム属植物、オンシジウム属植物等が含
まれる、らん科植物、がま科植物、みくり科植物、ひる
むしろ科植物、いばらも科植物、ほろむいそう科植物、
おもだか科植物、とちかがみ科植物、ほんごうそう科植
物、いね科植物(イネ、オオムギ、コムギ、ライムギ、
トウモロコシ等)、かやつりぐさ科植物、やし科植物、
さといも科植物、ほしぐさ科植物、つゆくさ科植物、み
ずあおい科植物、いぐさ科植物、びゃくぶ科植物、ゆり
科植物(アスパラガス等)、ひがんばな科植物、やまの
いも科植物、あやめ科植物、ばしょう科植物、しょうが
科植物、かんな科植物、ひなのしゃくじょう科植物等を
例示することができる。
するが、これにより本発明の技術的範囲が限定されるべ
きものではない。 〔製造例〕特定ケトール脂肪酸(I)の製造 以下のようにして、特定ケトール脂肪酸(I)〔9-hydr
oxy-10-oxo-12 (Z), 15(Z)-octadecadienoic acid 〕を
酵素法により製造した。
製 コメ胚芽350g を石油エーテルで洗浄,脱脂および乾
燥したもの(250g)を、0.1M酢酸緩衝液(pH
4.5)1.25L に懸濁し、この懸濁物をホモジナイ
ズした。
000rpm で15分間遠心分離し、上清(0.8L )を
得た。得られた上清に硫酸アンモニウム140.8g
(30%飽和)を加え、4℃で一晩放置した。その後、
9500rpm で30分間遠心を行い、得られた上清
(0.85L )に硫酸アンモニウム232g (70%飽
和)を添加して、4℃で5時間放置した。
を行い、これにより得られた沈澱物(コメ胚芽抽出液の
硫安30〜70%飽和画分)を、pH4.5の酢酸緩衝
液300mLに溶解し、63℃で5分間加熱処理を行っ
た。その後、生成した沈澱物を除去して、得られた上清
を、RC透析チューブ(Spectrum社製ポア4:MWCO 120
00〜14000 )を用いて透析(3L ×3)により脱塩後、
所望するコメ胚芽由来のリポキシゲナーゼの粗酵素液を
得た。
ターゼの調製 アマ種子は一丸ファルコスから購入した。このアマ種子
200g に、アセトン250mLを添加してホモジナイズ
(20s ×3)し、得られた沈澱物を目皿ロートで濾取
し、溶媒を除去した。
懸濁してホモジナイズ(10s ×3)し、沈澱物を得
た。沈澱物をアセトンおよびエチルエーテルで洗浄後、
乾燥して、アマ種子のアセトン粉末を得た(150g
)。
分を、氷冷下50mMリン酸緩衝液(pH7.0)400
mLに懸濁し、これを4℃で1時間スターラー攪拌を施し
て抽出した。
分間遠心し、これにより得られた上清(380mL)に硫
酸アンモニウム105.3g (0〜45%飽和)を加
え、氷冷下で1時間静置し、さらに11000rpm で3
0分間遠心して得られた沈澱物を、50mMリン酸緩衝液
(pH7.0)150mLに溶解し、透析して脱塩し(3
L ×3)、所望するアマ種子由来のアレンオキサイドシ
ンターゼの粗酵素液を得た。
著しく低いので、酵素基質として働くことを容易にする
ために、α−リノレン酸をナトリウム塩化した。
製水10mLに溶解して55℃に加温し、これにα−リノ
レン酸(ナカライテスク社)を278mg滴下して、3時
間攪拌した。
ウケミカル社製)で中和すると、沈澱物が生成した。こ
れを濾過して樹脂を除き、MeOHで溶解後、減圧下で溶媒
を留去した。
ールで再結晶し、所望するα−リノレン酸のナトリウム
塩(250mg,83%)を得た。 4.特定ケトール脂肪酸(I)の製造 上記3により得られたα−リノレン酸のナトリウム塩
(15mg:50μmol )を、0.1Mのリン酸緩衝液
(pH7.0)30mLに溶解した。次いで、この溶液
に、酸素気流下、25℃で上記1により得たコメ胚芽由
来のリポキシゲナーゼの粗酵素液を3.18mL添加した
後、30分間攪拌した後、さらに同じくコメ胚芽由来の
リポキシゲナーゼの粗酵素液を3.18mLを添加して、
30分間攪拌した。
応物に、窒素気流下で上記2で得たアレンオキサイドシ
ンターゼの粗酵素液を34.5mL添加して、30分間攪
拌した後、氷冷下希塩酸を添加して、反応溶液のpHを
3.0に調整した。
10:1で抽出した。得られた有機層に硫酸マグネシウ
ムを加えて脱水し、減圧下、溶媒を留去して乾燥した。
このようにして得られた粗生成物をHPLCにかけて、
その特定ケトール脂肪酸(I)と認められるピーク(リ
テンションタイム:16分付近)を分取した。分取した
画分にクロロホルムを加え、クロロホルム層を分離して
水洗し、エバポレーターでこのクロロホルムを留去し
て、精製物を得た。
ノール溶液で1H,および13C−NMRスペクトルを測
定した。その結果、1H−NMRにおいて、末端メチル
基〔δ0.98(t) 〕,2組のオレフィン〔(δ5.25,5.4
0),(δ5.55,5.62 )〕,2級水酸基〔δ4.09(dd)〕およ
び多数のメチレンに基づくシグナルが認められ、特定ケ
トール脂肪酸(I)であると推定された。
を比較したところ、特定ケトール脂肪酸(I)〔特開平
10−324602号公報第7頁の第11欄下から第1
行目以降に記載されている「製造例(抽出法)」におけ
る13C−NMRのケミカルシフト値(同公開公報第8頁
第13欄第2行目以降段落番号0054・段落番号00
55)〕と一致した(第1表参照のこと)。
る合成品は、確かに、9-hydroxy-10-oxo-12 (Z), 15(Z)
-octadecadienoic acid であることが明らかになった。
植物の成長促進効果の検討(成長促進効果試験) 1.アサガオにおける成長促進効果の検討 9g のアサガオ(品種名:ムラサキ)の種子に濃硫酸処
理を20分間施し、その後流水下で一晩放置した。次い
で、種子のへその部分を上にして、湿った海砂上に24
時間置いて、発根させた。これらの発根した種子を海砂
中に、1.5〜2.0cm程度の深さに植え、連続光下で
培養した(5日間程度)。
体を、培養液〔KNO3(250mg),NH4NO3(250mg),KH2PO4(250
mg),MgSO4・7H2O(250mg),MnSO4・4H2O(1mg),Fe-citrate
n-hydrate(6mg),H3BO3(2mg),CuSO4・5H2O(0.1mg),ZeSO
4・7H2O(0.2mg),Na2MoO4・2H 2O(0.2mg),Ca(H2PO4)2・2H
2O(250mg) /1000mL蒸留水〕に移した。
酸(I)100μM 水溶液を噴霧し、一晩(14時間)暗
処理をおこなった。その後、25℃で16日間連続光で育成
し、16日目の株の高さを測定した。N=8 の結果を平均し
た結果を第1図に示した〔図中、「I」と表記してある
のは、「特定ケトール脂肪酸(I)」の意味である(以
下の図面において同様である)〕。第1図に示すよう
に、特定ケトール脂肪酸(I)により、明らかにアサガ
オの株が大きくなった。
0μM 水溶液を5日間にわたり毎日噴霧して、その後の
成長(株幅)を観察した。その結果を、第2図に示す。
第2図により、レタスにおける特定ケトール脂肪酸
(I)による、成長促進効果が認められた。また、この
成長促進効果は、試験開始48日後においても維持され
ていた。
50μM 水溶液を5日間にわたり毎日噴霧して、その後
の成長(株幅)を観察した。その結果を、第3図に示
す。第3図により、ソラマメにおける特定ケトール脂肪
酸(I)による、成長促進効果が認められた。また、こ
の成長促進効果は、試験開始48日後においても維持さ
れていた。
る成長促進効果の検討 ユーストマの播種3ヶ月後のロゼット葉に、特定ケトー
ル脂肪酸(I)50μM 水溶液を5日間にわたり、毎日
噴霧したところ、抽苔が直ちに観察された。その後、4
8日間にわたり、株の成長を観察したところ、株幅はそ
れほどの増大を示さなかったが、草丈については48日
後でも増大し続けていた。その結果(草丈)を、第4図
に示す。
討 シクラメンの播種後、4ヶ月経ってから、特定ケトール
脂肪酸(I)50μM水溶液を5日間にわたり、毎日噴
霧した。その後、48日間にわたり、株の幅と葉枚数を
観察したところ、いずれも促進効果が見られた。その結
果を、第5図に示す。
討 ジギタリスの播種後、2週間経ってから、特定ケトール
脂肪酸(I)80μM水溶液を5日間にわたり、毎日噴
霧した。さらに、試験開始3ヶ月後から、同じ濃度の特
定ケトール脂肪酸(I)を、一週間に一度、6週間にわ
たり噴霧した。その5.5ヶ月後に、葉の大きさと株の
高さを測定したところ、いずれにおいても成長促進効果
が認められた(第6図を参照のこと)。
おける成長促進効果の検討 クリサンセマムの播種後、2週間経ってから、特定ケト
ール脂肪酸(I)80μM 水溶液を5日間にわたり、毎
日噴霧した。さらに、試験開始3ヶ月後から、同じ濃度
の特定ケトール脂肪酸(I)を、一週間に一度、6週間
にわたり噴霧した。クリサンセマムの栄養成長期は抽苔
していないので、株の幅について、上記の最終噴霧4ヶ
月後に測定したところ、有意に、クリサンセマムの株の
幅が増大していることがわかった(第7図参照のこ
と)。
促進効果の検討 ゼラニウムの播種後、2週間経ってから、特定ケトール
脂肪酸(I)80μM水溶液を5日間にわたり、毎日噴
霧した。さらに、試験開始3ヶ月後から、同じ濃度の特
定ケトール脂肪酸(I)を、一週間に一度、6週間にわ
たり噴霧した。なお、ゼラニウムについては、葉に模様
があるものと、ないものの2種について、この試験を行
った。上記の最終噴霧から5.5ヶ月後に葉の大きさを
測定したところ、いずれの種類とも、葉の大きさに促進
効果が認められた(第8図参照のこと)。
lacoides)における成長促進効果の検討 プリムラ・メラコイデスの播種後、1.5ヶ月経ってか
ら、特定ケトール脂肪酸(I)80μM 水溶液を5日間
にわたり、毎日噴霧した。さらに、試験開始4ヶ月後か
ら、同じ濃度の特定ケトール脂肪酸(I)を一週間に一
度、6週間にわたり噴霧した。プリムラ・メラコイデス
も栄養成長期は抽苔していないので、株の幅と葉の大き
さについて、上記の最終噴霧の6.5ヶ月後に測定した
ところ、両者とも増大していることが認められた(第9
図参照のこと)。
gonia sempaflorens)における成長促進効果の検討 ベコニア・センパフローレンスの播種後、2週間経過し
てから、特定ケトール脂肪酸(I)80μM 水溶液を5
日間にわたり、毎日噴霧した。さらに、試験開始3ヶ月
後から、同じ濃度の特定ケトール脂肪酸(I)を一週間
に一度、6週間にわたり噴霧した。この最終噴霧の4ヶ
月後、葉の大きさを測定したところ、成長促進効果が認
められた(第10図参照のこと)。
llus) における成長促進効果の検討 カーネーション(フィーリングスカーレット)の苗を、
10月初旬に定植し、その後、常法に従って養生し、翌
年の4月中旬に、特定ケトール脂肪酸(I)100μM
水溶液を、5mL/ 株の割合で噴霧して、その後の株の丈
の高さを計測したところ、特定ケトール脂肪酸(I)の
噴霧が1回であるにもかかわらず、投与群において、カ
ーネーション株の成長促進効果が認められた(第11図
参照のこと)。
長調節効果の検討 (1)イネ(品種名:コシヒカリ)の種籾(良質のも
の)200g を、水800mLに、10℃で13日間浸漬
した。その後、この種籾を等しく4群に分け、特定ケト
ール脂肪酸(I)の水溶液(0μM 、1μM 、10μM
、100μM 溶液)各200mL中に、再び浸漬した
(30℃で1.5日間)。かかる再浸漬処理済の種籾
を、4分画した苗床トレイに植え、27℃、3日間の暗
期を与えた後、通常の外環境に苗を晒した。
に抽出して、苗の丈について計測し、その平均値を求め
た。その結果を、第12図に示す。第12図に示すよう
に、特定ケトール脂肪酸(I)の用量に依存して、イネ
の苗の成長促進効果が、草丈において認められた。
試験において認められた、本植物賦活剤による植物成長
促進効果が、イネにおいても認められることが明らかに
なった。
情に即して、特定ケトール脂肪酸(I)の投与の効果に
ついて検討を行った。すなわち、イネの苗に第3葉が生
えそろう時点が、イネの苗を苗床から、田圃に植えつけ
るのに好適な時期として扱われているので、この第3葉
についての成長調節効果が特定ケトール脂肪酸(I)に
認められるか否かの検討を行った。この検討は、上記の
明期処理3週間後に、各群の苗を、無作為に刈り取っ
て、第2葉と第3葉の割合の平均値を算出することによ
って行った。その結果を第13図に示す。第13図に示
すように、第3葉の成長調節効果という点についても、
特定ケトール脂肪酸(I)において認められたが、上記
の単純な苗の丈長と異なり、特定ケトール脂肪酸(I)
水溶液の至適濃度は、1μM であった。
育成期間を短縮することを目的として、特定ケトール脂
肪酸(I)を本植物賦活剤の有効成分として用いる場合
に、この特定ケトール脂肪酸(I)の投与量を適切に調
整することが重要であることが明らかとなった。
いて育苗を行ったイネ〔各群16個体で3反復(コント
ロール群のみ4反復)〕に対して〔上記(1)の特定ケ
トール脂肪酸(I)の投与は行わず、15日間10℃の
イオン交換水における浸漬を行った〕、外環境に移して
間もなく、特定ケトール脂肪酸(I)の噴霧投与を行っ
た(0、25、50ppm )。また、30日後に、田圃へ
の植付けを行ったが、その際に、25ppm の特定ケトー
ル脂肪酸(I)の追加噴霧投与も、2群において行った
(前25+25ppm 、前50+25ppm )。
を行い、田圃植付け41日後の、イネの草丈と株毎の茎
数(茎数/株:4本植え部分)の計測を、各群について
行い、その平均値を求めた。
であったのに対し、特定ケトール脂肪酸(I)25ppm
投与群が57cm、同50ppm 投与群が58cm、同25+
25ppm 投与群が57cm、同50+25ppm 投与群が5
8cmであり、各群間で有意差は認められなかった。
が34であったのに対し、特定ケトール脂肪酸(I)2
5ppm 投与群が38、同50ppm 投与群が38、同25
+25ppm 投与群が39、同50+25ppm 投与群が3
7であり、投与群は、無処理群に対して、1割程度増加
していた。ただし、特定ケトール脂肪酸(I)の投与形
式による差異は認められなかった。
である特定ケトール脂肪酸(I)による、イネに対する
茎数を増加させる成長調節効果が認められた。この効果
は、作付け単位当りの米の収量を向上させ得ることを意
味するもので、米の生産上、極めて意義が大きい効果で
ある。
ケトール脂肪酸(I)には、優れた植物の成長促進効果
等が、多くの植物一般において、多様な形態において認
められることが明らかになった。特に、植物の成長初期
においても、特定ケトール脂肪酸(I)の成長促進効果
等が認められ、しかも、その成長促進効果等は、持続的
であることが明らかになった。
て用いられる特定ケトール脂肪酸(I)における、幅広
い植物の種類に対する成長促進効果等が認められ、本植
物賦活剤の有用性が明らかになった。
長促進剤ないし植物成長調整剤としての態様をとり得る
ことが明らかになった。
植物の休眠抑制効果の検討(植物の休眠抑制試験) イチゴの苗が、冬期等における低温に直接的に晒される
と、休眠して生長を止めてしまう。この休眠を抑制する
効果が、本植物賦活剤において認められるか否かを検討
した。
水溶液〔10μM 、100μM 、0μM (対照)〕を、
8月27日(0日目)、9月3日および9月8日に噴霧
投与した。その後、低温処理等の人為処理はせずに屋外
で栽培し、花芽形成率を経時的に観察したところ、対照
群では、全く花芽形成が認められないのに対し、特定ケ
トール脂肪酸(I)の噴霧投与群では、花芽形成が進行
して花数が増加した(この花芽形成促進効果は、特開平
11−29410号公報に記載された内容に添うもので
あった)。
芽に印をして、15日後に観察したときに、葉の展開が
認められない株を休眠株として求めた、試験株全体に対
する休眠株の百分率)を測定したところ、対照群におい
ては、全ての株に休眠が認められた。これに対して、特
定ケトール脂肪酸(I)水溶液の噴霧投与により、イチ
ゴの休眠が抑制されることが明らかになった。また、低
濃度投与群(10μM)が、高濃度投与群(100μM
)よりも休眠抑制効果が優れていることも明らかにな
った(第14図参照のこと)。
を低濃度で抑制する効果が認められ、植物の休眠抑制剤
ないし植物成長調節剤としての態様をとり得ることが明
らかになり、本植物賦活剤の有用性が示された。
植物に対するストレス(乾燥ストレス)に対する抑制効
果の検討 レタスの種子(1試験群当り50個)を72時間、特定
ケトール脂肪酸(I)水溶液〔2μM 、10μM 、20
μM 、0μM (対照)〕に浸漬した後、48時間、自然
乾燥させた。これらの種子を、水を含ませた濾紙の上に
配置し、発芽を進行させて、各々の試験群の種子全体に
対する発芽種子の割合(%)を発芽率として求めた。
過程における乾燥ストレスに耐えきれず、発芽に至らな
かった。逆に、特定ケトール脂肪酸(I)水溶液に浸漬
した種子は、ほとんどが元気に発芽した。
燥ストレスに対する抵抗性を向上させる効果が認めら
れ、植物ストレス抑制剤ないし植物成長調整剤としての
態様をとり得ることが明らかになり、本植物賦活剤の有
用性が明らかになった。
菌類に対する成長調節効果 (1)担子菌類のヒラタケ属に属するタモギダケ(食用
キノコ)の菌糸増殖効果の検討 ポテト−デキストロース−寒天培地をオートクレーブ滅
菌後、寒天が固まらない程度に温度が下がるのを待っ
て、適宜希釈したメンブレンフィルターで滅菌した特定
ケトール脂肪酸(I)の1mM水溶液を、培地が設定濃度
(0、10、30、100μM )となるように加え、1
0cmプレートにおける培地の固化後、タモギダケの菌糸
を1白金耳培地に接種して、37℃で培養して、菌糸の
増殖を観察した(各群10プレート)。菌糸の増殖は、
プレート上における増殖菌糸の直径の平均を算出して判
定した。結果を、第15図に示す。第15図により、特
定ケトール脂肪酸(I)の添加による、タモギダケの菌
糸の増殖程度の向上が、濃度依存的に認められることが
明らかになった。
討 シイタケの菌糸がまわった原木(コナラ)を、長さ15
cm程度に切断し、それぞれを、10℃の水に24時間浸
漬した後、高湿度のコンテナ内に立てて静置した。次
に、原木6本当り、各濃度(0、3、30、100μM
)の特定ケトール脂肪酸(I)水溶液を5mLずつ噴霧
投与し、次いで、同コンテナ内で、18℃の弱光条件
で、シイタケ子実体の培養を行った。この培養を5日間
継続して、シイタケ子実体の成長度合いを観察した。第
16図は、各群における培養状況における形態写真を示
したものである(特定ケトール脂肪酸(I)0μM 、
同3μM 、同30μM 、同100μM )。また、
1株当りの平均子実体数は、無投与群においては0、3
μM 投与群においては0.17、30μM 投与群におい
ては1.0、100μM 投与群においては1.0であっ
た。
(I)のシイタケの子実体の栽培時における成長促進効
果が認められることが明らかとなった。上記(1)
(2)の結果により、特定ケトール脂肪酸(I)を、子
嚢菌類や担子菌類に対して投与することにより、これら
の菌類の菌糸の増殖を促進させて、子実体の収穫効率を
向上させることが可能であることがわかる。また、本植
物賦活剤を用いることで、現在、人工栽培が困難な種類
のキノコ(例えば、マツタケ等)における、人工栽培法
の確立に寄与することができる可能性も示唆される。
調節効果を発揮する、植物賦活剤が提供される。
成長促進効果を検討した結果を示す図面である。
長促進効果を検討した結果を示す図面である。
成長促進効果を検討した結果を示す図面である。
る成長促進効果を検討した結果を示す図面である。
る成長促進効果を検討した結果を示す図面である。
る成長促進効果を検討した結果を示す図面である。
おける成長促進効果を検討した結果を示す図面である。
る成長促進効果を検討した結果を示す図面である。
イデスにおける成長促進効果を検討した結果を示す図面
である。
パフローレンスにおける成長促進効果を検討した結果を
示す図面である。
における成長促進効果を検討した結果を示す図面であ
る。
長促進効果を検討した結果を示す図面である。
に即した成長調節効果を検討した結果を示す図面であ
る。
休眠抑制効果を検討した結果を示す図面である。
糸の増殖向上効果を検討した結果を示す図面である。
体の成長促進効果を検討した結果を示す形態写真図面で
ある。
Claims (9)
- 【請求項1】炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸を
有効成分とする植物賦活剤。 - 【請求項2】炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸
の、カルボニル基を構成する炭素原子と水酸基が結合し
た炭素原子が、α位またはγ位の位置にある、請求項1
記載の植物賦活剤。 - 【請求項3】炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸
に、炭素間の二重結合が1〜6か所(ただし、この二重
結合数は、ケトール脂肪酸の炭素結合数を超えることは
ない)存在する、請求項1または2記載の植物賦活剤。 - 【請求項4】ケトール脂肪酸の炭素原子数が18であ
り、かつ、炭素間の二重結合が2か所存在する、請求項
1ないし3のいずれかの請求項記載の植物賦活剤。 - 【請求項5】炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸
が、9−ヒドロキシ−10−オキソ−12(Z),15
(Z)−オクタデカジエン酸である、請求項1記載の植
物賦活剤。 - 【請求項6】植物賦活剤が、植物成長調節剤である、請
求項1ないし5のいずれかの請求項記載の植物賦活剤。 - 【請求項7】植物成長調節剤が、植物成長促進剤であ
る、請求項6記載の植物成長調節剤。 - 【請求項8】植物成長調節剤が、植物休眠抑制剤であ
る、請求項6記載の植物成長調節剤。 - 【請求項9】植物成長調節剤が、植物ストレス抑制剤で
ある、請求項6記載の植物成長調節剤。
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