JP2001129953A - 二軸配向積層ポリエステルフィルム - Google Patents

二軸配向積層ポリエステルフィルム

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JP2001129953A
JP2001129953A JP2000252281A JP2000252281A JP2001129953A JP 2001129953 A JP2001129953 A JP 2001129953A JP 2000252281 A JP2000252281 A JP 2000252281A JP 2000252281 A JP2000252281 A JP 2000252281A JP 2001129953 A JP2001129953 A JP 2001129953A
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polyetherimide
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Yukari Nakamori
ゆか里 中森
Shoji Nakajima
彰二 中島
Tetsuya Tsunekawa
哲也 恒川
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気記録テープの製造工程や再生時のフィルム
端面の耐久性に優れたフィルムを提供することを目的と
するものである。 【解決手段】少なくとも2層以上の積層構造からなる二
軸配向積層ポリエステルフィルムであって、少なくとも
1つの最外層が不活性粒子を含有し、かつ、ポリエステ
ル(A)とポリエーテルイミド(B)からなる二軸配向
積層ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の二軸配向積層ポリエ
ステルフィルムは、表面に微細な突起を緻密に形成し
た、例えば、磁気記録媒体用、コンデンサー用、熱転写
リボン用、あるいは感熱孔版印刷原紙用などの各種の工
業材料用フィルムとして非常に適した二軸配向積層ポリ
エステルフィルムに関するものであり、特にデジタル記
録方式の磁気記録媒体基材として有用な二軸配向積層フ
ィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体用ベースフィルムとして
は、出力性能や走行性を向上させるために、積層厚みと
含有粒子の平均粒子径との関係を規定したフィルムが知
られている(例えば特開平2−77431号公報)。
【0003】しかし、上記従来の二軸配向フィルムで
は、近年の工程速度の増速化や磁気記録テープの薄膜化
に伴い、走行性を向上させるために粒子を含有したフィ
ルムの端面はガイドピンに高速で接触したときなどに局
部的に高温となり、フィルム端面がワカメ状に伸びたり
傷ついたり、同時に粒子やポリマが削れ、その削れた粉
によるドロップアウトの問題が発生している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
点を解決し、磁気記録テープの製造工程や再生時のフィ
ルム端面の耐久性に優れたフィルムを提供することを目
的とするものである。特に磁気記録媒体用ベースフィル
ムして使用したときに、磁気記録ヘッドに対するフィル
ム表面の耐久性や電磁変換特性および走行耐久性に優れ
ている、磁気記録テープ用ベースフィルムとして好適な
二軸配向積層ポリエステルフィルムを提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明の
二軸配向積層ポリエステルフィルムは、少なくとも2層
以上の積層構造からなり、少なくとも1つの最外層がポ
リエステル(A)とポリエーテルイミド(B)とを含む
熱可塑性樹脂と不活性粒子とを含有して成ることを特徴
とする二軸配向積層ポリエステルフィルムである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
する。
【0007】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムは、少なくとも2層以上の積層構造である。単層であ
ると、例えば、磁気記録媒体用として用いる場合、粒子
を含有させると、表面の突起の突起径や突起高さが不均
一となり、電磁変換特性や耐摩耗性が悪化する場合があ
る。
【0008】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムの少なくとも1つの最外層には、フィルム表面に易滑
性や耐磨耗性、耐スクラッチ性を付与するために、また
本発明の耐エッジダメージ性をさらに向上するために無
機粒子、有機粒子などの不活性粒子を含有させる必要が
ある。好ましい不活性粒子としては特に限定されない
が、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、
コロイダルシリカ、ケイ酸アルミニウム粒子、リン酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、カーボンブラック、アルミナ
およびジルコニア等の凝集粒子、架橋ポリスチレン、シ
リコーン、ポリイミドなどの架橋有機粒子、ポリエステ
ル重合反応時に添加する触媒等によって析出する、いわ
ゆる内部粒子や、界面活性剤などがあるがこれらに限定
されるものではない。また、含有粒子は1種類でも良い
が2種類以上併用しても構わない。
【0009】含有する不活性粒子の好ましい平均粒径d
は特に限定されないが、磁気記録媒体用に用いる場合
0.01〜2μmが好ましく、より好ましくは0.01
〜1μmである。含有量は耐エッジダメージ性の点から
0.001〜2重量%、好ましくは0.01〜1重量%
である。
【0010】含有粒子の粒径の相対標準偏差は特に限定
されないが、0.6以下であると該粒子に起因する表面
突起の突起径や突起高さが均一化されるので好ましい。
【0011】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムは、少なくとも1つの最外層を構成する熱可塑性樹脂
がポリエステル(A)とポリエーテルイミド(B)とを
含み、この層に不活性粒子が含有される。他の層は特に
限定されないが、該最外層との接着性や磁気記録媒体と
した時の寸法安定性、機械強度の点からポリエステルが
好ましく例示され、そのポリエステルとしては、特に限
定されないが、エチレンテレフタレート、エチレン−
α,β−ビス(2ークロルフェノキシ)エタン−4,4’
−ジカルボキシレート、エチレン2,6−ナフタレート
単位から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成
成分とするものが好ましい。また、本発明を阻害しない
範囲内で、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電
防止剤、難燃剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワック
スなどの有機滑剤や不活性粒子などが添加されてもよ
い。
【0012】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムの少なくとも1つの最外層を構成する熱可塑性樹脂の
ポリエステル(A)は特に限定されないが、エチレンテ
レフタレ−ト、エチレン2,6−ナフタレ−ト、エチレ
ンα,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,
4’−ジカルボキシレ−ト単位から選ばれた少なくとも
一種の構造単位を主要構成成分であることが、特に、エ
チレンテレフタレ−トを繰り返し単位に70重量%以上
含有するポリエステルであることが好ましい。エチレン
テレフタレート単位は、酸成分としてテレフタル酸、ジ
オール成分としてエチレングリコールから構成される。
ポリエステル(A)は、エチレンテレフタレート単位以
外の、例えば、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン
酸または脂肪族ジカルボン酸などの酸成分やジオール成
分から構成されるポリエステル単位を共重合や混合、ブ
レンドで含有していてもよい。
【0013】芳香族ジカルボン酸成分としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4―
ナフタレンジカルボン酸、1,5―ナフタレンジカルボ
ン酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、4,4'―ジフ
ェニルジカルボン酸、4,4'―ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、4,4'―ジフェニルスルホンジカルボン酸等
を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル
酸、フタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸を用い
ることができる。脂環族ジカルボン酸成分としては、例
えば、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることがで
きる。脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、アジ
ピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等
を用いることができる。これらの酸成分は一種のみを用
いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0014】また、ジオール成分としては、例えば、エ
チレングリコール、1,2ープロパンジオール、1,3―
プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3―
ブタンジオール、1,4―ブタンジオール、1,5―ペン
タンジオール、1,6―ヘキサンジオール、1,2―シク
ロヘキサンジメタノール、1,3―シクロヘキサンジメ
タノール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアル
キレングリコール、2,2'―ビス(4'―β―ヒドロキ
シエトキシフェニル)プロパン等を用いることができ、
なかでも好ましくは、エチレングリコール、1,4―ブ
タンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、
ジエチレングリコール等を用いることができ、特に好ま
しくは、エチレングリコール等を用いることができる。
これらのジオール成分は一種のみを用いてもよく、二種
以上を併用してもよい。
【0015】また、ポリエステルには、トリメリット
酸、ピロメリット酸、グリセロール、ペンタエリスリト
ール、2, 4―ジオキシ安息香酸、ラウリルアルコー
ル、イソシアン酸フェニル等の他の化合物を、ポリマー
が実質的に線状である範囲内で共重合されていてもよ
い。さらに酸成分、ジオール成分以外に、p−ヒドロキ
シ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロ
キシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およ
びp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸などを本
発明の効果が損なわれない程度の少量であればさらに共
重合せしめることができる。
【0016】本発明のポリエーテルイミド(B)は、ポ
リエステル(A)に相溶するポリエーテルイミドであ
る。ポリエステル(A)との溶融成形性や取り扱い性な
どの点から、例えば、下記一般式で示されるポリエーテ
ルイミドが好ましい。
【0017】
【化1】 ただし、上記式中R1 は、6〜30個の炭素原子を有す
る2価の芳香族または脂肪族残基;R2 は6〜30個の
炭素原子を有する2価の芳香族残基、2〜20個の炭素
原子を有するアルキレン基、2〜20個の炭素原子を有
するシクロアルキレン基、及び2〜8個の炭素原子を有
するアルキレン基で連鎖停止されたポリジオルガノシロ
キサン基からなる群より選択された2価の有機基であ
る。上記R 1 、R2 としては、例えば、下記式群に示さ
れる芳香族残基
【0018】
【化2】 を挙げることができる。
【0019】本発明では、ポリエステル(A)との相溶
性、コスト、溶融成形性等の観点から、下記式で示され
る構造単位を有する、2,2−ビス[4−(2,3−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物と
m−フェニレンジアミン、またはp−フェニレンジアミ
ンとの縮合物が好ましい。
【0020】
【化3】 このポリエーテルイミドは、“ウルテム”(登録商標)
の商標名で、ジーイープラスチックス社より入手可能で
ある。
【0021】ここでいう相溶とは、ポリエステル(A)
にポリエーテルイミド(B)を添加し、ペレタイズして
得られたチップのガラス転移温度(Tg)が単一である
ことにより判断できる。また、得られたチップのTgと
は、ポリエステル(A)のペレットのTgとポリエーテ
ルイミド(B)のペレットのTgの間に存在するものを
指し、さらに、熱流束のギャップが、ポリエステル
(A)の熱流束のギャップの1/10以下のものは含ま
ない。
【0022】本発明において、ポリエーテルイミド
(B)をポリエステル(A)に添加する時期は、特に限
定されないが、ポリエステルの重合前、例えば、エステ
ル化反応前に添加してもよいし、重合後に溶融押出前に
添加してもよい。また、溶融押出前に、ポリエステル
(A)とポリエーテルイミド(B)をペレタイズしても
よい。
【0023】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムの最外層の積層厚みtは、不活性粒子の平均粒径dの
0.1〜100倍が好ましく、より好ましくは0.1〜
50倍である。積層厚みtと粒径dの関係を適切にする
ことによって、磁気記録媒体としたときに良好な出力特
性が得られ好ましい。tとdとが上記の関係を満たして
いることを前提として、tは好ましくは、0.01〜5
μm、より好ましくは0.1〜3μm、さらに好ましく
は0.5〜2μmである。最外層の積層厚みが上記範囲
よりも薄いとエッジダメージ性が不良となることがあ
る。また、逆に積層厚みが上記範囲よりも厚いと隣接す
る層との延伸挙動が異なるためかフィルムが幅方向にカ
ールする場合がある。
【0024】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムの最外層におけるポリエーテルイミド(B)の含有量
は、特に限定されないが、耐エッジダメージ性の観点か
ら1〜50重量%の範囲にあることが好ましい。さらに
好ましくは、5〜40重量%の範囲であり、より好まし
くは、10〜35重量%の範囲である。ポリエステル
(A)とポリエーテルイミド(B)の溶融粘度は大きく
異なるため、ポリエーテルイミド(B)の含有量が1重
量%未満であれば、押出機にて十分な混練を得て互いに
相溶することが困難になったり、本発明の耐エッジダメ
ージ性を得ることができない場合がある。また、ポリエ
ーテルイミド(B)の含有量が50重量%を超える量で
あれば、押出成形加工が困難であったりして、さらに得
られたポリエステルフィルムに十分な強度を発現するた
めに、延伸加工を施すことが困難となる場合があり、本
発明の耐エッジダメージ性を得ることができなくなる場
合があるので注意すべきである。
【0025】本発明のポリエステル(A)の固有粘度
は、特に限定されないが、フィルム成形加工の安定性や
ポリエーテルイミド(B)との混合性の観点から、0.
55〜3.0(dl/g)の範囲であることが好まし
く、さらに好ましくは、0.60〜2.0(dl/g)
である。また、積層ポリエステルフィルムの固有粘度
は、特に限定されないが、フィルム成形加工の安定性や
寸法安定性などの観点から、0.50〜2.0(dl/
g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは
0.55〜1.0(dl/g)である。
【0026】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムには、本発明を阻害しない範囲内で、熱安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染
料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤などが添
加されてもよい。
【0027】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムの前記ポリエーテルイミド(B)を含有する最外層に
は微細な表面突起が形成されており、該表面突起の突起
高さは1〜10nmが好ましく、さらに好ましくは3〜
8nmである。該表面突起の個数は300万個/mm2
以上が好ましく、より好ましくは500万個/mm2
上である。上限は特に限定されないが、1億個/mm2
が製法上の限界である。超微細な表面突起を本発明の範
囲内にすることによって、高速走行時にフィルム表面、
特に粗大突起やエッジが受ける応力を分散することがで
きるためか、耐エッジダメージ性を向上することができ
るので好ましい。
【0028】さらに、該超微細表面突起の60%以上は
添加粒子に起因する表面突起ではなく、ポリエステルと
ポリエーテルイミドのミクロ相分離によって形成された
突起であることが好ましい。より好ましくは全微細表面
突起の80%以上100%未満である。該表面突起がポ
リエステルとポリエーテルイミドのミクロ相分離によっ
て形成された突起とすることによって、添加粒子に起因
する突起よりも表面突起自体が基材との親和性に富み、
弾性的になるので高速走行時の応力に対してクッション
材的な効果を発揮でき耐エッジダメージ性が向上するの
で好ましい。
【0029】ここで、該表面突起がポリエステルとポリ
エーテルイミドのミクロ相分離に起因するものか否かに
ついては、対象となる突起の下をフィルム厚さ方向に適
当な溶媒でエッチングしていき、その突起を形成する起
因物が不溶物として残存する場合は、外部から添加され
た粒子、あるいは、内部析出した粒子とする(I)。不
溶物として残存するものが実質的になかった場合は、そ
の突起を形成する起因物はポリエステルとポリエーテル
イミドのミクロ相分離によるポリマと推定できる(I
I)。上記の溶媒としては、例えば、フェノール/四塩
化炭素(重量比:6/4)の混合溶媒などが好ましく用
いられる。この方法で視野を1mm2とした時のIの頻
度、IIの頻度を求め、II/(I+II)の値をポリ
マ起因のポリエステルとポリエーテルイミドのミクロ相
分離からなる突起の割合として用いることができる。た
だし、表面突起がポリエステルとポリエーテルイミドの
ミクロ相分離からなるものか否かの判定法については、
上記の方法に限定されるものではなく、適切な方法、例
えば、SEM−XMAやTEM、プラズマエッチング、
フィルム中のボイド測定等から選択することもできる。
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、従来か
ら行われている方法により二軸に配向されたフィルムで
あることが、フィルム強度、寸法安定性、フィルム表面
の耐久性や電気特性などに対する効果の点から好まし
い。
【0030】本発明の二軸配向積層ポリエステルフィル
ムの用途は、特に限定されないが、磁気記録媒体用、コ
ンデンサー用、感熱転写リボン用、感熱孔版印刷原紙用
などに用いられ、特に、デジタル記録方式の磁気記録媒
体用基材として有効に用いることができる。
【0031】本発明のフィルムの製造方法の具体例につ
いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0032】ポリエステル(A)として、ポリエチレン
テレフタレートを用い、ポリエーテルイミド(B)とし
て、「ウルテム」を用いた例を示すが、用いるポリエス
テルやポリエーテルイミドにより製造条件は異なる。
【0033】まず、常法に従い、テレフタル酸とエチレ
ングリコールからエステル化し、または、テレフタル酸
ジメチルとエチレングリコールをエステル交換反応によ
り、ビスーβ―ヒドロキシエチルテレフタレート(BH
T)を得る。次にこのBHTを重合槽に移行しながら、
真空下で280℃に加熱して重合反応を進める。ここ
で、固有粘度が0.5程度のポリエステルを得る。この
時、所定量のポリエーテルイミドを添加しておいてもよ
い。得られたポリエステルをペレット状で減圧下におい
て固相重合する。固相重合する場合は、あらかじめ18
0℃以下の温度で予備結晶化させた後、190〜250
℃で1mmHg程度の減圧下、10〜50時間固相重合
させて、前記、好ましい範囲の固有粘度を有したポリエ
ステルを得る。また、フィルムを構成するポリエステル
に粒子を含有させる方法としては、エチレングリコール
に粒子を所定割合にてスラリーの形で分散させ、このエ
チレングリコールをテレフタル酸と重合させる方法が好
ましい。粒子を添加する際には、例えば、粒子を合成時
に得られる水ゾルやアルコールゾルを一旦乾燥させるこ
となく添加すると粒子の分散性がよい。また、粒子の水
スラリーを直接所定のポリエステルペレットと混合し、
ベント式2軸混練押出機を用いて、ポリエステルに練り
込む方法も有効である。粒子の含有量、個数を調節する
方法としては、上記方法で高濃度の粒子のマスタを作っ
ておき、それを製膜時に粒子を実質的に含有しないポリ
エステルで希釈して粒子の含有量を調節する方法が有効
である。
【0034】次に、該ポリエチレンテレフタレートのペ
レット(A)とポリエーテルイミドのペレット(B)
を、一定の割合で混合して、270〜300℃に加熱さ
れたベント式の2軸混練押出機に供給して、溶融押出す
る。このときの剪断速度は50〜300sec-1が好ま
しく、より好ましくは100〜200sec-1、滞留時
間は0.5〜10分が好ましく、より好ましくは1〜5
分の条件である。さらに、上記条件にて相溶しない場合
は、得られたチップを再び二軸押出機に投入し相溶する
まで押出を繰り返してもよい。上記混練によって、ポリ
エチレンテレフタレートとポリエーテルイミドは相溶
し、ガラス転移点が単一のポリエステルのペレット
(C)を得ることができる。
【0035】ポリエステル(A)とポリエーテルイミド
(B)を相溶させる場合、ポリエーテルイミド(B)を
ポリエステル(A)に添加する時期は、特に限定されな
いが、ポリエステルの重合前、例えば、エステル化反応
前に添加してもよいし、重合後に溶融押出前に添加して
もよい。中でも、溶融押出前に、ポリエステル(A)と
ポリエーテルイミド(B)をポリエーテルイミド(B)
が高濃度になるよう、例えば30〜90%となるように
ペレタイズして、マスターチップにすることが溶融成形
性の観点から好ましい。
【0036】得られたポリエーテルイミド含有のポリエ
ステルのペレット(C)を、180℃で3時間以上真空
乾燥した後、固有粘度が低下しないように窒素気流下あ
るいは真空下で280〜320℃に加熱された押出機に
供給し、従来から行われている方法により製膜する。ま
た、異物や変質ポリマーを除去するために各種のフィル
ター、例えば、焼結金属、多孔性セラミック、サンド、
金網などの素材からなるフィルターを用いることが好ま
しい。最外層以外の他の層を構成するポリマーとして上
述により得られたポリエチレンテレフタレートのペレッ
ト(A)とし、それぞれ十分乾燥した後、2台以上の溶
融押出機にそれぞれ別に供給し、2または3層のマニホ
ールドまたは合流ブロックを用いて、ペレット(A)の
少なくとも片面にペレット(C)からなるポリマ層をポ
リマ管あるいは口金の段階で積層し、スリット状の口金
から2または3層のシートを押し出す。この場合、合流
断面が矩形の合流ブロックを用いて積層する方法が、ポ
リエーテルイミド含有のポリエステル層を薄く均一に積
層するのに有効である。この溶融押出フイルムを、静電
印加キャスト法を用いて、冷却金属ロール表面で冷却
し、未延伸フィルムを得る。この未延伸フィルムを延伸
して二軸配向積層フィルムとする。延伸方法としては、
逐次二軸延伸法、または同時二軸延伸法を用いることが
できる。ただし、最初に長手方向、次に幅方向の延伸を
行う逐次二軸延伸法が、延伸破れなく本発明のフィルム
を得るのに有効である。
【0037】長手方向の延伸倍率は、2段階以上に分け
て、特に限定されないが、延伸速度5000〜5000
0%/分の速度で、総延伸倍率は2〜10倍とするのが
好ましく、さらに好ましくは3〜9倍の範囲である。
【0038】幅方向の延伸は、公知のテンターを用い
て、90〜160℃、より好ましくは100〜150℃
の延伸温度で2〜10倍、より好ましくは3〜8倍、幅
方向の延伸速度は1000〜30000%/分の範囲で
行うのが好ましい。さらに必要に応じて、この二軸延伸
フィルムを再度長手、幅方向に延伸を行ってもよい。こ
の場合の延伸倍率は、1.1〜1.9倍が好ましい。
【0039】次にこの延伸フィルムを熱処理する。この
場合の熱処理温度は170〜250℃、より好ましくは
180〜230℃で、処理時間は0.2〜30秒が好ま
しい。
【0040】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法] (1)粒子の平均粒径 フィルム断面を透過型電子顕微鏡(TEM )を用い、
10万倍以上の倍率で観察する。TEMの切片厚さは約
100nm とし、場所を変えて100視野以上測定す
る。粒子の平均径は重量平均径(等価円相当径)から求
める。
【0041】(2)粒子の含有量 積層部の粒子含有量は、フィルムを幅1/2インチにテー
プ状にスリットしたものを用い、ポリエーテルイミド含
有のポリエステルが積層されている側の表面に片刃を垂
直に押しあて、さらに0.5mm押し込んだ状態で20
cm走行させる(走行張力:500g、走行速度:6.
7cm/秒)。このとき片刃の先に付着したフィルム表
面の削れ物を、ポリエステルは溶解し粒子は溶解しない
溶媒を選択して溶解させ、粒子をポリエステルから遠心
分離し、粒子の全体重量に対する比率(重量%)をもっ
て粒子含有量とする。場合によっては赤外分光法の併用
も有効である。
【0042】(3)フィルム積層厚み 2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、表層か
ら深さ3000nmの範囲のフィルム中の粒子の内もっと
も高濃度の粒子に起因する元素とポリエステルの炭素元
素の濃度比(M+/C+)を粒子濃度とし、表面から深さ
3000nmまで厚さ方向の分析を行う。表層では表面
という界面のために粒子濃度は低く表面から遠ざかるに
つれて粒子濃度は高くなる。本発明フィルムの場合は一
旦極大値となった粒子濃度がまた減少し始める。この濃
度分布曲線をもとに表層粒子濃度が極大値の1/2とな
る深さ(この深さは極大値となる深さよりも深い)を求
め、これを積層厚さとした。条件は次の通りである。
【0043】(1) 測定装置 2次イオン質量分析装置(SIMS) 西独、ATOMIKA社製 A-DIDA3000。
【0044】(2) 測定条件 1次イオン種 :O2 + 1次イオン加速電圧:12KV 1次イオン電流 :200nA ラスター領域 :400μm□ 分析領域 :ゲート30% 測定真空度 :5.0×10-9Torr E−GUN :0.5KV−3.0A。
【0045】なお、表層から深さ3000nmの範囲に最
も多く含有する粒子が有機高分子粒子の場合はSIMS
では測定が難しいので、表面からエッチングしながらX
PS(X線光電子分光法)、IR(赤外分光法)などで
上記同様のデプスプロファイルを測定し積層厚みを求め
ても良いし、透過型電子顕微鏡(日立製H−600型)
を用いて、加速電圧100kVで、フィルム断面を、超
薄切片法(RuO4染色)で観察し、その界面をとら
え、その積層厚さを求めることもできる。倍率は、判定
したい積層厚さによって選ぶことが通常であり、特に限
定されないが、1万〜10万倍が適当である。
【0046】(4)固有粘度 オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度
から下式 ηsp/C=[η]+K[η]2・C から計算される値を用いる。
【0047】ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)
−1、Cは溶媒100mlあたりの溶解ポリマ重量(g
/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.
343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオ
ストワルド粘度計を用いて測定した。
【0048】(5)ポリマ起因の突起の割合 対象となる突起の下をフィルム厚さ方向にフェノール/
四塩化炭素(重量比:6/4)の混合溶媒でエッチング
していき、その突起を形成する起因物が不溶物として残
存する場合は、外部から添加された粒子、あるいは、内
部析出した粒子とする(I)。不溶物として残存するも
のが実質的になかった場合は、その突起を形成する起因
物はポリエステルとポリエーテルイミドのミクロ相分離
によるポリマであると推定できる(II)。この方法で
視野を1mm2とした時のIの頻度、IIの頻度を求
め、II/(I+II)の値をポリマ起因の突起の割合
とした。
【0049】(6)突起個数、突起高さ 原子間力顕微鏡を用いて測定視野1〜100μm2の範
囲内で、場所を変えて測定を20回行い得られた各々の
画像について突起高さのしきい値を1nmとして突起個
数を計測し、その後、しきい値を1nm毎高くし突起高
さが1〜10nmである総突起個数を求め、1mm2
たりに換算して突起個数とした。また、突起高さは、得
られた突起個数の分布から全突起数の50%以上を占め
る突起数の高さを突起高さとした。測定条件は下記の通
りである。 装置:Nanoscope III AFM(Digital Instruments社
製) カンチレバー:シリコン単結晶 走査モード:タッピングモード 走査速度:0.5Hz 測定視野:25μm2
【0050】(7)耐エッジダメージ性 フィルムを幅1/2インチのテープ状にスリットしたも
のを、テープ走行試験機を用いてステンレス製ガイドピ
ン(表面粗度:Raで40nm)上を走行させる(走行
速度250m/分、巻き付け角60゜、出側張力100
g、走行回数200往復)。走行後テープ端部のワカメ
状の伸びを目視で観察し、次の基準で判定を行った。 優:全く伸びが認められないもの。 良:わずかに伸びが認められるもの。 不良:はっきりワカメ状の伸びが認められ、事実上使用
し難いもの。
【0051】
【実施例】次の実施例に基づき、本発明の実施形態を説
明する。
【0052】実施例1 公知の方法により得られたポリエチレンテレフタレート
(固有粘度0.85、滑剤として平均粒径0.3μmの
ケイ酸アルミニウム粒子1.0重量%配合)のペレット
(ペレット1)、ポリエーテルイミドのペレット“ウル
テム1010”(ジーイープラスチックス社 登録商
標)(ペレット2)、無粒子のポリエチレンテレフタレ
ート(固有粘度:0.85、ペレット3)を作成し、ペ
レット2とペレット3を1対1の割合となるよう配合
し、280℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機に
供給して、剪断速度100sec-1、滞留時間1分にて
溶融押出し、ポリエーテルイミドを50重量%含有した
ポリエステルチップ(ペレット4)を得た。ペレット4
とペレット1を配合しポリエーテルイミドを30重量
%、粒子含有量0.1重量%のポリマ(ポリマA)を得
た。
【0053】押出機2台を用い、280℃に加熱された
押出機Bには、ポリエチレンテレフタレート(固有粘度
0.62、ガラス転移温度75℃)のポリマBを180
℃で3時間真空乾燥した後に供給し、同じく270℃に
加熱された押出機Aには、得られたポリエーテルイミド
含有ポリエステル組成物(ポリマA)を180℃で3時
間真空乾燥した後に供給し、ポリマAが最外層になるよ
うに3層積層するべくTダイ中で合流させ(積層構成:
A/B/A)、表面温度25℃のキャストドラムに静電
荷を印加させながら密着冷却固化し、積層未延伸フィル
ムを作成した。
【0054】この未延伸フィルムをロール式延伸機にて
長手方向に3段に分けて、温度90℃で1.5倍、92
℃で2.2倍、さらに93℃で1.3倍延伸し、続い
て、テンターを用いて、幅方向に温度98℃で3.8倍
延伸した。定長下で温度210℃で10秒間熱処理を行
い、積層厚さ1μm、全厚さ7μmの積層ポリエステル
フィルムを得た。
【0055】この積層ポリエステルフィルムの特性は、
表1に示したとおり、耐エッジダメージ性に優れた特性
を有していた。
【0056】実施例2 実施例1と同様にして、ポリエーテルイミド含有量を表
1の通りとなるよう配合量を変更したポリエステル組成
物を得た後、実施例1と同様の方法でポリマAの積層厚
みが0.5μmの積層ポリエステルフィルムを得た。
【0057】この積層ポリエステルフィルムの特性は、
表1に示したとおり、耐エッジダメージ性に優れた特性
を有していた。
【0058】実施例3 実施例1のポリマAの不活性粒子を0.3μmのシ゛ヒ゛ニル
ヘ゛ンセ゛ン共重合体粒子として、含有量0.01重量%とな
るようそれぞれのペレットの配合量を変更し、その他は
実施例1と同様にしてA/Bの2層構成の総厚み7μm
の積層フィルムを得た。
【0059】この積層ポリエステルフィルムの特性は、
表1に示したとおり、耐エッジダメージ性に優れた特性
を有していた。
【0060】実施例4 実施例3のポリマAの不活性粒子を0.6μmのシリコ
ン粒子とし、含有量0.06重量%に、ポリエーテルイ
ミド含有割合を10%になるよう配合量を変更して、そ
の他は実施例3と同様にしてA/Bの2層構成の総厚み
7μmの積層フィルムを得た。
【0061】この積層ポリエステルフィルムの特性は、
表1に示したとおり、耐エッジダメージ性に優れた特性
を有していた。
【0062】実施例5 実施例1のポリマAの不活性粒子を平均1次粒径0.0
4μmのθ−アルミナ粒子とし、含有量0.3重量%
に、ポリエーテルイミド含有割合を50%になるよう配
合量を変更して、その他は実施例4と同様にしてA/B
の2層構成の総厚み7μmの積層フィルムを得た。
【0063】この積層ポリエステルフィルムの特性は、
表1に示したとおり、耐エッジダメージ性に優れた特性
を有していた。
【0064】実施例6 公知の方法により得られたポリエチレンテレフタレート
(固有粘度0.85、平均1次粒径0.01μmのδ−
アルミナ粒子を1.0重量%配合)のペレット1とポリ
エーテルイミドのペレット“ウルテム1010”(ジー
イープラスチックス社 登録商標)(ペレット2)を配
合し、280℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機
に供給して、剪断速度100sec-1、滞留時間1分に
て溶融押出し、ポリエーテルイミドを60重量%、粒子
を0.3重量%含有したポリエステルチップ(ポリマ
A)を得た。
【0065】押出機2台を用い、280℃に加熱された
押出機Aには、ポリマAのペレットを180℃で3時間
真空乾燥した後に供給し、同じく280℃に加熱された
押出機Bには、実施例1で用いた粒子を含有しない50
重量%ポリエーテルイミド含有ペレット4とペレット3
を配合しポリエーテルイミドを10重量%含有するポリ
マBを作成し、180℃で3時間真空乾燥した後に供給
し、3層積層するべくTダイ中で合流させ(積層構成A
/B/A)、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷
を印加させながら密着冷却固化し、積層未延伸フィルム
を作成した。
【0066】この未延伸フィルムをロール式延伸機にて
長手方向に3段階に分けて、温度90℃で1.2倍、9
2℃で2.5倍、93℃で1.5倍延伸し、さらに、テ
ンターを用いて、幅方向に温度103℃で3.8倍延伸
した。定長下で温度210℃で10秒間熱処理を行い、
総厚さ7μm、積層厚み6μmの積層ポリエステルフィ
ルムを得た。
【0067】実施例7 実施例1のポリマAの粒子を平均1次粒径0.045μ
mのθ−アルミナ粒子として、含有量が0.1重量%に
なるよう各ペレットを配合して、実施例1と同様に積層
構成A/B/Aの3層積層フィルムを得た。
【0068】実施例8 実施例1のペレット1の粒子を平均1次粒径0.025
μmのケイ酸アルミニウム粒子として、粒子含有量が2
%の高濃度マスターチップを作成し、粒子含有量が1.
0重量%、PET/PEIの割合が表1の通りになるよ
う各ペレットを配合してポリマAとした。このポリマA
を実施例1で用いた無粒子のポリエチレンテレフタレー
ト(ポリマB)の片面に積層して積層構成A/Bの2層
積層フィルムを得た。
【0069】比較例1 公知の方法により得られたポリエチレンテレフタレート
(固有粘度0.83、平均粒径0.8μmの炭酸カルシ
ウム粒子0.2重量%配合)のペレットを用いて実施例
1と同様にして全厚み12μmの積層フィルムを得た。
【0070】比較例2 比較例1で用いたポリマを両最外層に用い、実施例1と
同様にして総厚み7μm、積層厚み1μmのA/B/A
の3層積層構成のフィルムを得た。
【0071】比較例3 粒子を含有しないポリエーテルイミド含有割合20%の
ポリマを両最外層に用い、実施例1と同様にして総厚み
7μm、積層厚み0.5μmのA/B/Aの3層積層構
成のフィルムを得た。
【0072】比較例4 実施例1と同様にして粒子を含有しないポリエーテルイ
ミド含有割合50%のポリマを用いて実施例1と同様に
して全厚み12μmの積層フィルムを得た。
【0073】比較例5 粒子を含有しないポリエーテルイミド含有割合70%の
ポリマを両最外層に用い、実施例3と同様にして総厚み
7μm、積層厚み6μmのA/Bの2層積層構成のフィ
ルムを得た。
【0074】比較例6 公知の方法で重合したポリプロピレンテレフタレート
(固有粘度0.88)と実施例1で用いたペレット1の
粒子を1次径0.015μmのδ−アルミナ粒子とし、
含有量1重量%としたペレット6(固有粘度0.85)
と実施例1のペレット3を表1の割合になるよう適当量
配合してポリマAとした。実施例6のポリマBを用いて
この両面にポリマAが積層されるように2台の押出し機
を用いて実施例1と同様に積層構成A/B/Aの3層積
層構成のフィルムを得た。
【0075】比較例7 公知の方法で重合したポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート(固有粘度0.75)と比較例6のペレット6(固
有粘度0.85)と実施例1のペレット3を表1の割合
になるよう適当量配合してポリマAとした。ポリマAが
最外層になるよう実施例1のポリマBの両面の積層し、
実施例1と同様に積層構成A/B/Aの3層積層構成の
フィルムを得た。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】磁気記録テープの製造工程や再生時のフ
ィルム端面の耐久性に優れたフィルムを提供することが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/73 G11B 5/73 5/733 5/733 // B29K 67:00 B29K 67:00 B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層以上の積層構造からなる二
    軸配向積層ポリエステルフィルムであって、少なくとも
    1つの最外層がポリエステル(A)とポリエーテルイミ
    ド(B)とを含む熱可塑性樹脂と不活性粒子とを含有し
    て成ることを特徴とする二軸配向積層ポリエステルフィ
    ルム。
  2. 【請求項2】前記最外層の積層厚みtが該層に含有され
    る不活性粒子の平均粒径dの0.1〜100倍である請
    求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】前記最外層中のポリエーテルイミド(B)
    が1〜50重量%である請求項1または2に記載の二軸
    配向積層ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】前記最外層の、突起高さ1〜10nmの表
    面突起個数が300万〜1億個/mm2である請求項1
    に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステ
    ルフィルムを用いた磁気記録媒体用二軸配向積層ポリエ
    ステルフィルム。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の二軸配向
    積層ポリエステルフィルムの少なくとも片面に磁性層を
    設けることを特徴とする磁気記録媒体。
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