JP2001127433A - プリント配線板とその製造方法 - Google Patents

プリント配線板とその製造方法

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JP2001127433A
JP2001127433A JP30326499A JP30326499A JP2001127433A JP 2001127433 A JP2001127433 A JP 2001127433A JP 30326499 A JP30326499 A JP 30326499A JP 30326499 A JP30326499 A JP 30326499A JP 2001127433 A JP2001127433 A JP 2001127433A
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plating
insulating layer
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via hole
filled
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Kenji Takai
健次 高井
Naoyuki Urasaki
直之 浦崎
Toyoki Ito
豊樹 伊藤
Kiyoshi Hasegawa
清 長谷川
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】めっきによるバイアホールと同等の接続信頼性
と優れた配線密度および配線配置の自由度に優れた配線
板とその製造方法を提供すること。 【解決手段】少なくとも1層以上の絶縁層と、その絶縁
層の両面に設けられた2層の回路導体層と、その2層の
回路導体層間を接続するためのめっき金属で充填された
バイアホールからなるプリント配線板と、内層回路板の
上に絶縁層を設け、その絶縁層に層間接続のためのバイ
アホールをあけ、そのバイアホール内を無電解めっきに
より穴埋めし、穴埋めした絶縁層の表面の回路となる箇
所にのみめっきによる回路導体を形成するプリント製造
板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板と
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型、軽量、高速化、
多機能化、高信頼性化の要求が高まり、その要求を満足
するため半導体回路素子の高集積化及び高速化が進んで
いる。このような電子機器、半導体回路素子の傾向に伴
い、プリント配線板は多層化、配線の微細化、層間接続
穴の小径化という形で対応してきた。特にここ数年、高
密度化の障害となるスルーホールから隣接する層間のみ
を接続するインタースティシャルバイアホール(以下、
IVHという)に変えたビルドアップ配線板が各社で開
発、上市されている。同じIVH構造でも部品ランド直
下に層間接続が可能で、かつIVHの上にIVHを設計
できた方が配線密度や配線の自由度の点で遥かに有利で
ある。このような構造とするために、例えば、特開平9
−23067号公報や、特開平7−170046号公
報、あるいは特開平7−176846号公報にも開示さ
れているように、バイアホールを導電性ペーストで充填
することが知られている。このような構造にすると、I
VHの上部が平坦で配線設計の自由度が高く、電子部品
を接続するランドの箇所に設けることができ、また、I
VHの上にIVHを設けることもでき、配線密度をより
高くすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、導電性ペー
ストの体積固有抵抗は、金属銅の30倍以上あるため、
IVH一穴あたりの抵抗値が従来のめっき接続に比べて
格段に大きく、特にこの差はIVHの径が小さくなれば
なるほど顕著になる傾向がある。しかも、誘電率や誘電
損失も金属銅に比べて高く、高周波での使用が困難であ
るという課題がある。さらに、導電性ペーストによるバ
イアホールの接続信頼性は、めっきによるバイアホール
に比べて低いという課題がある。
【0004】しかし、従来のように、バイアホールの内
壁をめっきで金属化すると、めっき接続部分に穴がある
ので、電子部品を接続するランドの箇所に設けることが
できず、また、IVHの上にIVHを設けることができ
ないという課題がある。
【0005】本発明は、めっきによるバイアホールと同
等の接続信頼性と優れた配線密度および配線配置の自由
度に優れた配線板とその製造方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のことを
特徴とする。 (1)少なくとも1層以上の絶縁層と、その絶縁層の両
面に設けられた2層の回路導体層と、その2層の回路導
体層間を接続するためのめっき金属で充填されたバイア
ホールからなるプリント配線板。 (2)回路導体層が、めっき金属からなる(1)に記載
のプリント配線板。 (3)内層回路板の上に絶縁層を設け、その絶縁層に層
間接続のためのバイアホールをあけ、そのバイアホール
内を無電解めっきにより穴埋めし、穴埋めした絶縁層の
表面の回路となる箇所にのみめっきによる回路導体を形
成するプリント製造板の製造方法。 (4)内層回路板の上に絶縁層を設け、その絶縁層に層
間接続のためのバイアホールをあけ、そのバイアホール
内を無電解めっきにより穴埋めし、穴埋めした絶縁層の
表面全面にめっきを行い、不要な箇所のめっきをエッチ
ング除去して回路導体を形成するプリント製造板の製造
方法。 (5)バイアホールを、絶縁層にレーザを照射して形成
する(3)または(4)に記載のプリント製造板の製造
方法。 (6)絶縁層に光硬化型の絶縁樹脂を用い、バイアホー
ルとなる箇所をマスクしたフォトマスクを重ねて露光
し、バイアホールとなる箇所の絶縁層を現像・除去する
(3)または(4)に記載のプリント製造板の製造方
法。 (7)バイアホールに穴埋めする前処理として、無電解
パラジウムめっきを行なう(3)〜(6)のうちいずれ
かに記載のプリント製造板の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いる絶縁層は、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイ
ミド−トリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂やフッ素樹脂、
ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂を用るこ
とができる。中でも熱硬化性樹脂を用いるのが好まし
い。
【0008】フェノール樹脂には、フェノール、メタク
レゾール、パラクレゾール、オルソクレゾール、イソプ
ロピルフェノール、パラターシャリブチルフェノール、
パライソプロペニルフェノールオリゴマー、ノニルフェ
ノール、ビスフェノールA等を用いることができる。熱
硬化性樹脂の変性には、桐油等の乾性油、ポリエステ
ル、ポリエーテル、エポキシ化ポリブタジエンなどを用
いることができる。また、リン酸エステルのようなリン
系化合物、ブロム化フェノールやブロム化エポキシ化合
物のようなブロム系化合物、メラミン化合物やトリアジ
ン化合物のような窒素系化合物又は三酸化アンチモンの
ような無機化合物を単独または混合して熱硬化性樹脂に
添加して難燃化することもできる。エポキシ樹脂は、分
子内にエポキシ基を有するものであればどのようなもの
でもよい。ポリイミド樹脂には、ビスマレイミド樹脂を
アミン類で硬化させたもの、これらのプレポリマーをエ
ポキシ樹脂、ビスシアネートモノマ、アミノフェノー
ル、ビスフェノール、ジカルボン酸等で硬化させたもの
が使用できる。
【0009】熱硬化性樹脂の中でもエポキシ樹脂が耐熱
性の上で好ましい。エポキシ樹脂硬化物は、エポキシ樹
脂及び硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得
られる。この熱硬化性樹脂組成物には、さらに、必要に
応じて硬化促進剤、触媒、エラストマなどを加えてもよ
い。
【0010】エポキシ樹脂は、分子内にエポキシ基を有
するものであればどのようなものでもよく、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビフ
ェノールのジグリシジリエーテル化物、ナフタレンジオ
ールのジグリシジリエーテル化物、フェノール類のジグ
リシジリエーテル化物、アルコール類のジグリシジルエ
ーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、ハロゲン化
物、水素添加物などがある。これらは併用してもよく、
エポキシ樹脂以外の成分が不純物として含まれていても
よい。
【0011】本発明で使用するエポキシ樹脂用硬化剤
は、エポキシ樹脂を硬化させるものであれば、限定する
ことなく使用でき、例えば、多官能フェノール類、アミ
ン類、イミダゾール化合物、酸無水物、有機リン化合物
およびこれらのハロゲン化物などがある。
【0012】多官能フェノール類の例として、単環二官
能フェノールであるヒドロキノン、レゾルシノール、カ
テコール,多環二官能フェノールであるビスフェノール
A、ビスフェノールF、ナフタレンジオール類、ビフェ
ノール類、及びこれらのハロゲン化物、アルキル基置換
体などがある。更に、これらのフェノール類とアルデヒ
ド類との重縮合物であるノボラック、レゾールがある。
【0013】アミン類の例としては、脂肪族あるいは芳
香族の第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、第
四級アンモニウム塩及び脂肪族環状アミン類、グアニジ
ン類、尿素誘導体等がある。
【0014】これらの化合物の一例としては、N、N−
ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、2、4、6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノール、テトラメチルグアニジン、トリエ
タノールアミン、N、N’−ジメチルピペラジン、1、
4−ジアザビシクロ[2、2、2]オクタン、1、8−
ジアザビシクロ[5、4、0]−7−ウンデセン、1、
5−ジアザビシクロ[4、4、0]−5−ノネン、ヘキ
サメチレンテトラミン、ピリジン、ピコリン、ピペリジ
ン、ピロリジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメ
チルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソブ
チルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジフェニルアミ
ン、N−メチルアニリン、トリ−n−プロピルアミン、
トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、
トリフェニルアミン、テトラメチルアンモニウムクロラ
イド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメ
チルアンモニウムアイオダイド、トリエチレンテトラミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエ
ーテル、ジシアンジアミド、トリルビグアニド、グアニ
ル尿素、ジメチル尿素等がある。
【0015】イミダゾール化合物の例としては、イミダ
ゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェ
ニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−
ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾール、4、5−ジフェニルイミダゾール、2−
メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−
ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリ
ン、2−イソプロピルイミダゾール、2、4−ジメチル
イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾー
ル、2−エチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチ
ルイミダゾリン、ベンズイミダゾール、1−シアノエチ
ルイミダゾールなどがある。
【0016】酸無水物の例としては、無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、ピロメリット酸二無水物、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等がある。
【0017】有機リン化合物としては、有機基を有する
リン化合物であれば特に限定せれずに使用でき、例え
ば、ヘキサメチルリン酸トリアミド、リン酸トリ(ジク
ロロプロピル)、リン酸トリ(クロロプロピル)、亜リ
ン酸トリフェニル、リン酸トリメチル、フェニルフォス
フォン酸、トリフェニルフォスフィン、トリ−n−ブチ
ルフォスフィン、ジフェニルフォスフィンなどがある。
【0018】これらの硬化剤は、単独、或いは、組み合
わせて用いることもできる。これらエポキシ樹脂用硬化
剤の配合量は、エポキシ基の硬化反応を進行させること
ができれば、特に限定することなく使用できるが、好ま
しくは、エポキシ基1モルに対して、0.01〜5.0
当量の範囲で、特に好ましくは0.8〜1.2当量の範
囲で使用する。
【0019】また、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成
物には、必要に応じて硬化促進剤を配合してもよい。代
表的な硬化促進剤として、第三級アミン、イミダゾール
類、第四級アンモニウム塩等があるが、これに限定され
るものではない。
【0020】本発明の対象となるエポキシ樹脂硬化物
は、上記の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させて得
られるものであるが、その硬化反応は、反応が進行する
のであればどのような温度で行ってもよいが、一般には
室温乃至250℃の範囲で硬化させることが好ましい。
またこの硬化反応は、加圧下、大気圧下又は減圧下に行
うことができる。
【0021】本発明の配線板用樹脂組成物は、溶剤に希
釈して樹脂ワニスとして用いる。この溶剤には、アセト
ン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチル
イソブチレン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、メタノール、エタノール、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を
使用できる。この希釈剤の前記樹脂に対する割合は、従
来使用している割合でよく、樹脂100重量部に対し
て、1〜200重量部の範囲が好ましく、30〜100
重量部の範囲がさらに好ましい。
【0022】本発明の絶縁層の樹脂組成物には、さら
に、セラミック系ウイスカーを加えることができる。こ
のようなセラミック系ウィスカーは、弾性率が200G
Pa以上であることが好ましく、200GPa未満で
は、配線板材料あるいは配線板として用いたときに十分
な剛性が得られない。このようなものとして、例えば、
硼酸アルミニウム、ウォラストナイト、チタン酸カリウ
ム、塩基性硫酸マグネシウム、窒化けい素、及びα−ア
ルミナの中から選ばれた1以上のものを用いることがで
きる。なかでも、硼酸アルミニウムウィスカーと、チタ
ン酸カリウムウィスカーは、モース硬度が、一般的なプ
リプレグ基材に用いるEガラスとほぼ同等であり、従来
のプリプレグと同様のドリル加工性を得ることができ
る。硼酸アルミニウムウィスカーは、弾性率がほぼ40
0GPaと高く、樹脂ワニスと混合し易く、さらに好ま
しい。
【0023】このウィスカーの平均直径は、0.3μm
〜3μmであることが好ましく、さらには、0.5μm
〜1μmの範囲がさらに好ましい。このウィスカーの平
均直径が、0.3μm以下であると、樹脂ワニスへの混
合が困難となり、3μmを越えると、微視的な樹脂への
分散が十分でなく、表面の凹凸が大きくなり好ましくな
い。また、この平均直径と平均長さの比は、10以上で
あることが、さらに剛性を高めることができ、好まし
い、さらに好ましくは、20以上である。この比が10
未満であると、繊維としての補強効果が小さくなる。こ
の平均長さの上限は、100μmであり、さらに好まし
くは50μmである。この上限を越えると、樹脂ワニス
中への分散が困難となる他、2つの導体回路に1つのウ
ィスカーが接触する確率が高くなり、ウィスカーの繊維
に沿って銅イオンのマイグレーションが発生する確率が
高くなる。
【0024】また、多層プリント配線板の、剛性、耐熱
性及び耐湿性を高めるために、樹脂との濡れ性や結合性
に優れたカップリング剤で表面処理した電気絶縁性のウ
ィスカーを使用することが好ましく、このようなカップ
リング剤として、シリコン系カップリング剤、チタン系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジル
コニウム系カップリング剤、ジルコアルミニウム系カッ
プリング剤、クロム系カップリング剤、ボロン系カップ
リング剤、リン系カップリング剤、アミノ酸系カップリ
ング剤等から選択して使用することができる。
【0025】熱硬化性樹脂とセラミック系ウィスカーの
割合は、硬化した樹脂中のウィスカーの体積分率が5%
〜50%の範囲となるように調整することが好ましい。
硬化した樹脂中のウィスカーの体積分率が5%未満であ
ると、銅箔付プリプレグ(銅箔/熱硬化性樹脂層)が切
断時に樹脂が細かく砕けて飛散するなど、取扱が著しく
困難であり、配線板としたときに剛性が低くなる。一方
ウィスカーの体積分率が50%を越えると、加熱加圧成
形時の穴や回路間隙への埋め込みが不十分となり、成形
後にボイドやかすれを発生し、絶縁性が低下する。ま
た、樹脂とウィスカーの割合は、硬化した樹脂中のウィ
スカーの体積分率は、20〜40%であることが、さら
に好ましい。
【0026】本発明の絶縁層は、上記したように、熱硬
化性樹脂と硬化剤、さらに必要な場合にセラミック系ウ
イスカーを、溶剤に混合してワニスとし、通常のプリプ
レグと同様に塗工機によって、ガラス布、ガラス紙また
は紙に含浸し、加熱・乾燥して半硬化状にして、上記配
線板用樹脂組成物と、溶媒と、基材からなる配線板用プ
リプレグとしたものを用いることができる。
【0027】また、本発明の絶縁層には、上記のワニス
を、プラスチックフィルムや金属箔などのキャリアフィ
ルムに、ブレードコータ、ロッドコータ、ナイフコー
タ、スクイズコータ、リバースロールコータ、トランス
ファロールコータ等によって、均一な厚さに塗布し、加
熱・乾燥して半硬化状にして、上記配線板用樹脂組成物
と、溶媒と、キャリアフィルムからなる配線板用接着剤
としたものを用いることができる。このときに、半硬化
状の表面を保護するために保護のためのフィルムを重ね
て巻き取ることもできる。
【0028】その絶縁層の両面に設けられた2層の回路
導体層は、後述するように、回路の形状にめっきで形成
する場合と、全面にめっきしたものの不要なめっきをエ
ッチング除去することによって形成される。
【0029】その2層の回路導体層間を接続するための
めっき金属で充填されたバイアホールは、後述するよう
に、絶縁層にあけられた穴にめっきすることによって形
成される。
【0030】このようなプリント配線板は、内層回路板
の上に絶縁層を設け、その絶縁層に層間接続のためのバ
イアホールをあけ、そのバイアホール内を無電解めっき
により穴埋めし、穴埋めした絶縁層の表面の回路となる
箇所にのみめっきによる回路導体を形成することによっ
て製造することができる。
【0031】内層回路板は、配線板用銅張積層板の不要
な箇所の銅箔をエッチングして内層回路を形成する方法
や、あるいは、ガラスエポキシ基板やポリイミド基板、
セラミック基板などの絶縁基板に無電解めっき用接着材
層を形成し、この接着材層表面を粗化し、めっきレジス
トを形成して、回路の形状に銅めっきを形成する方法で
製造することができ、さらに、そのような内層回路板に
絶縁層を形成し、バイアホールを形成し、外層回路を形
成して、内層回路と外層回路を形成した多層配線板を用
いることもできる。
【0032】絶縁層を設けるのは、上述した熱硬化性樹
脂と硬化剤、さらに必要な場合にセラミック系ウイスカ
ーを、溶剤に混合して作製したワニスを、内層回路板の
上に塗布し、加熱・乾燥して形成するか、ワニスを基材
に含浸させてなる配線板用プリプレグを重ねて、加熱・
加圧し積層一体化するか、また、キャリアフィルムにワ
ニスを塗布して、加熱・乾燥して半硬化状にした配線板
用接着剤を重ねて、加熱・加圧し、積層一体化して実現
できる。このときの加熱・加圧する条件は、一般の多層
配線板と同様の条件でよく、150〜250℃、0.5
〜4MPaで30〜90分間くらいである。
【0033】バイアホールをあけるのは、絶縁層にレー
ザを照射して形成する方法と、絶縁層に光硬化型の絶縁
樹脂を用い、バイアホールとなる箇所をマスクしたフォ
トマスクを重ねて露光し、バイアホールとなる箇所の絶
縁層を現像・除去する方法とを用いることができる。レ
ーザを照射してバイアホールをあけるときに用いるレー
ザ加工機のレーザの種類については、炭酸ガスレーザ、
UV−YAGレーザ等、特に制限されない。穴あけ条件
は、めっき銅の厚さと接着剤の種類及び接着剤の厚さに
より調整しなければならず、実験的に求めるのが好まし
く、エネルギー量としては、0.001W〜1Wの範囲
内であって、レーザ発振用の電源をパルス状に印加し、
一度に大量のエネルギーが集中しないよう制御しなけれ
ばならない。この穴あけ条件の調整は、内層回路板の内
層回路に達する穴があけられることと、穴径をできるだ
け小さくするために、レーザ発振用の電源を駆動するパ
ルス波形デューティー比で1/1000〜1/10の範
囲で、1〜20ショット(パルス)であることが好まし
い。波形デューティー比が1/1000未満であると穴
をあけるのに時間がかかりすぎ効率的でなく、1/10
を越えると照射エネルギーが大きすぎて穴径が1mm以
上に大きくなり実用的でない。ショット(パルス)数
は、穴内の接着剤が内層回路に達するところまで蒸発で
きるようにする数を実験的に求めればよく、1ショット
未満では穴があけられず、20ショットを越えると、1
ショットのパルスの波形デューティー比が1/1000
近くであっても穴径が大きくなり実用的でない。
【0034】バイアホールとなる箇所をマスクしたフォ
トマスクを重ねて露光し、バイアホールとなる箇所の絶
縁層を現像・除去する方法においては、絶縁層に、光開
始剤を混合することが必要となり、このような光開始剤
としては、BF6、PF6、AsF6、SbF6を対アニオ
ンとするスルホニウム塩、ヨードニウム塩等、種々のオ
ニウム塩が使用できる。オニウム塩は、紫外線照射によ
り分解してルイス酸を発生し、その後の加温加圧積層工
程の加熱でこのルイス酸が熱硬化剤として作用し、エポ
キシ基を開環重合させるものである。スルホニウム塩の
例としてはトリフェニルスルホニウム塩、ジメチルフェ
ニルスルホニウム塩、ジフェニルベンジルスルホニウム
塩等があり、ヨードニウム塩の例としてはジフェニルヨ
ードニウム塩、フェニル−2−チエニルヨードニウム
塩、ジ(3−メトキシカルボニルフェニル)ヨードニウ
ム塩等がある。光開始剤の量は、上記エポキシ樹脂10
0重量部に対し、1〜10重量部とすることが好まし
い。少な過ぎると紫外線照射による加温加圧積層の樹脂
流動性調整に十分なルイス酸が得られず、多すぎると未
反応物が樹脂組成物の絶縁性低下を起こすことがある。
【0035】このようにしてバイアホールを形成した後
に、バイアホール内の接着剤のかすを除去するためにデ
スミア処理を行う。このデスミア処理は、一般的な酸性
の酸化性粗化液やアルカリ性の酸化性粗化液を用いるこ
とができる。例えば、酸性の酸化性粗化液としては、ク
ロム/硫酸粗化液があり、アルカリ性の酸化粗化液は過
マンガン酸カリウム粗化液等を用いることができる。接
着剤を酸化性の粗化液で粗化した後、絶縁樹脂表面の酸
化性粗化液を化学的に中和する必用があるが、これにも
一般的な手法を取り入れることができる。例えば、クロ
ム/硫酸粗化液を用いたときには、亜硫酸水素ナトリウ
ム10g/lを用いて室温で5分間処理し、また、過マ
ンガン酸カリウム粗化液を用いたときには、硫酸150
ml/lと過酸化水素水15ml/lの水溶液に室温で
5分間浸漬して中和を完了させるなどである。
【0036】無電解めっきによって穴埋めするには、絶
縁層の表面とバイアホールの内壁及びバイアホールの底
部に露出した内層回路導体の表面にめっきを行うことに
よって実現できる。この絶縁層の表面にめっきを行うに
は、まず、無電解めっきを行わなければならず、その上
に電解めっきを行って配線となる導体の厚さを確保する
ことができ、また、無電解めっきを行って配線となる導
体の厚さを確保することもできる。配線となる導体の厚
さを35μmとか70μmのように厚くする必要があれ
ば、電解めっきで行うほうが効率が良く、5μmとか1
0μmくらいの厚さの場合には、先に行った無電解めっ
きに続いて、無電解めっきを行うほうが厚さの制御に優
れ好ましい。
【0037】絶縁層の表面を導体化するための無電解め
っきを行うには、通常、表面の汚れを除去するコンディ
ショナー処理、水洗、めっき増感処理液に水洗水を持ち
込まないためのプリディップ処理、めっき増感処理、水
洗、密着促進処理と、前処理を行った後に、無電解析出
溶液に浸漬して行われる。この前処理のうち、増感処理
の前処理として行われる、めっき触媒の吸着性を高める
ためのコンディショナー処理に、アルカリ性の溶液を用
いて、コンディショナー処理と、粗化後の絶縁層の脆弱
層を除去するアルカリ処理とを兼用でき好ましい。この
ようなアルカリ性のコンディショナー処理溶液として
は、例えば、市販されているものとして、CLC−50
1(日立化成工業株式会社製、商品名)、CLC−60
1(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いることが
でき、温度50℃〜60℃で1分〜10分行うことによ
り、前記アルカリ処理と同様な効果が得られる。
【0038】めっき増感処理には、通常の一般的なもの
が使用でき、市販されているものとして、プリディップ
にはPD−201(日立化成工業株式会社製、商品
名)、増感剤にはHS−202B(日立化成工業株式会
社製、商品名)、密着促進剤にはADP−601(日立
化成工業株式会社製、商品名)が使用できる。
【0039】さらに上記処理した基板に無電解パラジウ
ムめっきをするのが好ましい。ここでいう無電解パラジ
ウムめっきは、活性化した内層銅パターンの上に無電解
銅めっきを析出しやすくするためのもので、置換パラジ
ウムめっきが好適である。置換パラジウムめっきは、め
っき液中のパラジウムイオンの置換反応によって、銅上
にパラジウム皮膜を形成できるものであればよく、特に
限定しない。
【0040】次いで、バイアホール内部を無電解めっき
により充填する。ここではホルマリンと硫酸銅を主成分
とするL59めっき液(日立化成工業株式会社製、商品
名)のような通常の無電解銅めっきを用いればよく、め
っき析出速度は1〜10μm/時間程度が好適である。
この無電解銅めっきは、バイアホールが埋まって平坦に
なるくらい行うことが好ましい。
【0041】穴埋めした絶縁層の表面の回路となる箇所
にのみめっきによる回路導体を形成するには、上記めっ
き前処理を行う前からめっきを行う前までの間に、めっ
きレジストを回路とならない箇所に形成することにより
実現できる。このようなめっきレジストは、めっきレジ
スト用インクをスクリーン印刷法により形成するか、ド
ラフィルム状めっきレジストをラミネートし、回路形状
にマスクを有するフォトマスクを重ね、焼き付け・現像
して形成することができる。
【0042】また、回路導体層間を接続するためのめっ
き金属で充填されたバイアホールを有するプリント配線
板は、内層回路板の上に絶縁層を設け、その絶縁層に層
間接続のためのバイアホールをあけ、そのバイアホール
内を無電解めっきにより穴埋めし、穴埋めした絶縁層の
表面全面にめっきを行い、不要な箇所のめっきをエッチ
ング除去して回路導体を形成することによって製造する
こともでき、この場合、上述の方法のうち、めっきレジ
ストを形成するところを、全くめっきレジストを形成し
ないで、バイアホールの内部を埋めるめっきをそのまま
続行し、回路に必要な厚さまでめっきを行うことによっ
て実現できる。その後に、回路の形状にエッチングレジ
ストを形成し、不要な箇所のめっきをエッチング除去し
て回路導体を形成することができる。
【0043】めっきが終了後、層間樹脂絶縁層表面の整
面処理を行なうことが好ましい。この整面処理は、羽布
ロールやブラシロールを使用した整面研磨機やスクラブ
研磨機、センチュリー研磨機を用い、層間樹脂絶縁層表
面を羽布ロールやブラシロール、砥粒で機械的に研磨す
るものである。
【0044】
【実施例】実施例 図1(a)に示すように、絶縁基材22に、厚さ18μ
mの銅箔を両面に貼り合わせた厚さ0.2mmのガラス
布基材エポキシ銅張積層板であるMCL−E−679
(日立化成工業株式会社製、商品名)を用い、その不要
な箇所の銅箔をエッチング除去して、内層導体回路21
を形成し、内層回路板2を作製した。その内層回路板2
の内層導体回路21の表面処理を、MEC etch
BOND CZ−8100(メック株式会社製、商品
名)を用い、液温35℃、スプレー圧力0.15MPa
の条件で、スプレー噴霧処理し、銅表面を粗面化して、
粗さ3μm程度の凹凸をつくり、続いて、MEC et
ch BOND CL−8300(メック株式会社製、
商品名)を用いて、液温25℃、浸漬時間20秒間の条
件で浸漬処理して、銅表面に防錆処理を行った。図1
(b)に示すように、内層回路板2の両面に、絶縁接着
剤であるBL−9700(日立化成工業株式会社製、商
品名)を、厚さ0.04mmに塗布し、170℃で60
分加熱し、絶縁層1を形成した。図1(c)に示すよう
に、炭酸ガスインパクトレーザー穴あけ機L−500
(住友重機械工業株式会社製、商品名)により、直径8
0μmの非貫通穴4をあけ、過マンガン酸カリウム65
g/リットルと水酸化ナトリウム40g/リットルの混
合水溶液に、液温70℃で2分間、浸漬し、スミアの除
去を行った。次にめっき前処理として、酸性脱脂液Z−
200(株式会社ワールドメタル製、商品名)に液温6
0℃の条件で1分浸漬し、それを過硫酸ソーダ50g/
Lに1分間浸漬し、続いて10vol%の硫酸に室温で
1分間浸漬した。それをメルプレートアクチベータ35
0(メルテックス株式会社製、商品名)に室温で5分間
浸漬した。次にL−59めっき液に70℃で10時間浸
漬し、図1(d)に示すように銅ポストを形成し、樹脂
表面を羽布研磨により平坦にした。図1(e)に示すよ
うに、過マンガン酸カリウム65g/リットルと水酸化
ナトリウム40g/リットルの混合水溶液に、液温70
℃で2分間、浸漬し、表面の粗化処理を行い、微細な凹
凸面を作った後、パラジウム溶液であるHS−202B
(日立化成工業株式会社製、商品名)に、25℃で15
分間、浸漬処理し、触媒を付着させ、CUST−201
(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用し、液温2
5℃、30分の条件で無電解銅めっきを行い、厚さ0.
3μmの無電解銅めっき層6を形成した。図1(f)に
示すように、フォトレジスト用ドライフィルムであるフ
ォテックHW−425(日立化成工業株式会社製、商品
名)を、無電解銅めっき層6の表面にラミネートし、電
解銅めっきを行う個所をマスクしたフォトマスクを介し
て紫外線を露光し、現像して、めっきレジスト7を形成
した。図1(g)に示すように、硫酸銅浴を用いて、液
温25℃、電流密度1.0A/dm2の条件で、電解銅
めっきを10μmほど行い、回路導体幅/回路導体間隔
(L/S)=50/50となるように電解銅めっき層8
を形成した。図1(h)に示すように、めっきレジスト
7を、1重量%の炭酸ナトリウムにより溶解除去し、次
にアンモニウム系アルカリ銅エッチング液であるAプロ
セス液(メルテックス株式会社製、商品名)に室温で1
分間浸漬し、めっきレジスト7の下に形成されていた無
電解銅めっき層6をエッチング除去し、その直後に、流
水で洗浄した。そして最後に、樹脂の表面に付着した無
電解めっき用触媒のパラジウムとわずかに残った無電解
銅めっきを除去するために、過マンガン酸カリウムを6
5g/リットルと水酸化ナトリウムを40g/リットル
に調整した混合水溶液に、液温70℃で浸漬時間2分間
の条件で浸漬処理し、樹脂ごとエッチング除去した。
【0045】比較例 図2(a)に示すように、実施例1と同ように、絶縁基
材22に、厚さ18μmの銅箔を両面に貼り合わせた厚
さ0.2mmのガラス布基材エポキシ銅張積層板である
MCL−E−679(日立化成工業株式会社製、商品
名)を用い、その不要な箇所の銅箔をエッチング除去し
て、内層導体回路21を形成し、内層回路板2を作製し
た。その内層回路板2の内層導体回路21の表面処理
を、MEC etch BOND CZ−8100(メ
ック株式会社製、商品名)を用い、液温35℃、スプレ
ー圧力0.15MPaの条件で、スプレー噴霧処理し、
銅表面を粗面化して、粗さ3μm程度の凹凸をつくり、
続いて、MEC etch BOND CL−8300
(メック株式会社製、商品名)を用いて、液温25℃、
浸漬時間20秒間の条件で浸漬処理して、銅表面に防錆
処理を行った。図2(b)に示すように、内層回路板2
の両面に、絶縁接着剤であるBL−9700(日立化成
工業株式会社製、商品名)を、厚さ0.04mmに塗布
し、170℃で60分加熱し、絶縁層1を形成した。図
2(c)に示すように、炭酸ガスインパクトレーザー穴
あけ機L−500(住友重機械工業株式会社製、商品
名)により、直径80μmの非貫通穴4をあけ、過マン
ガン酸カリウム65g/リットルと水酸化ナトリウム4
0g/リットルの混合水溶液に、液温70℃で2分間、
浸漬し、スミアの除去と、第2の絶縁層11の表面の粗
化を行った。図2(d)に示すように、パラジウム溶液
であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品
名)に、25℃で15分間、浸漬処理し、触媒を付着さ
せ、CUST−201(日立化成工業株式会社製、商品
名)を使用し、液温25℃、30分間の条件で無電解銅
めっきを行い、厚さ0.3μmの無電解銅めっき層6を
形成した。図2(e)に示すように、硫酸銅浴を用い
て、液温25℃、電流密度1.0A/dm2の条件で、
電解銅めっきを10μmほど行った。図2(f)に示す
ように、エッチング用ドライフィルムであるフォテック
HW−425(日立化成工業株式会社製、商品名)を、
電解銅めっき層の表面にラミネートし、エッチング除去
する個所をマスクしたフォトマスクを介して紫外線を露
光し、現像して、エッチングレジスト71を形成した。
図2(g)に示すように、エッチングレジスト71に覆
われていない電解銅めっきを、塩化第二銅エッチング液
を用いて、液温40℃、スプレー圧力1.5kg/cm
2の条件で、エッチング除去し、回路導体幅/回路導体
間隔(L/S)=50/50μmとなるように回路導体
を形成した。図2(h)に示すように、エッチングレジ
スト71を、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液により溶
解除去し、その直後に、流水で洗浄した。
【0046】(導体回路形成性試験)上記実施例と比較
例で作製した、回路導体幅/回路導体間隔(L/S)=
50μm/50μm導体回路の形成状態を調べるため、
自動検査装置を用い、断線、ショート、へこみ等の回路
欠陥の発生率を求めた。回路欠陥は、胴体の幅が、設計
値の2/3以下に細くなっている個所が導体幅の長さ以
上にあるものを欠陥とし、導体間隔が設計値の2/3以
下に細くなっている個所が導体幅の長さ以上にあるもの
も欠陥とし、設計値の回路面積に対する欠陥個所の合計
を回路欠陥発生率として算出した。バイアホールの不良
率は、導通不良があるものとした。
【0047】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 回路欠陥発生率 バイアホールホールの不良率 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 0% 0% 比較例 3% 0% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0048】表から分かる通り、本発明により作製した
基板の配線形成性は、従来の基板と同等以上であった。
【0049】(はんだフロート試験)IVHの層間の接
続信頼性を評価するため、260℃のはんだフロート試
験を行った。1分毎に1バイアホールあたりの導通抵抗
変化率を測定し、導通抵抗変化率が10%以上になる時
間を調べた。結果を表2に示す。
【0050】(ホットオイル試験)層間の接続信頼性を
評価するため、ホットオイル試験を行った。このホット
オイル試験は260℃、10秒と20℃、10秒を1サ
イクルとして、1バイアホールあたりの導通抵抗変化率
を10サイクル毎に測定し、導通抵抗変化率が10%以
上になるサイクル数を調べた。結果を表2にしめす。
【0051】(熱サイクル試験)層間の接続信頼性を評
価するため、熱サイクル試験を行った。この熱サイクル
試験試験は気相125℃、30分と−65℃、30分を
1サイクルとして、1バイアホールあたりの導通抵抗変
化率を10サイクル毎に測定し、導通抵抗変化率が10
%以上になるサイクル数を調べた。結果を表2にしめ
す。
【0052】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ はんだフロート試験 ホットオイル試験 熱サイクル試験 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 3分以上 350サイクル以上 1000サイクル以上 比較例 3分以上 80サイクル 1000サイクル以上 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0053】表から分かる通り、本発明により作製した
基板の接続信頼性は、従来の基板と同等以上であった。
【0054】本発明の方法で製造されるプリント配線板
は、IVHを完全にめっきで充填しているのでIVHの
上部が平坦で配線設計の自由度が高く、部品ランド直下
に層間接続が可能で、かつIVHの上にIVHを設計で
き、回路形成性も問題ない。また従来のめっき接続と異
なり、IVHを完全にめっきで充填しているので接続信
頼性も向上する。
【0055】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明によっ
て、めっきによるバイアホールと同等の接続信頼性と優
れた配線密度および配線配置の自由度に優れた配線板と
その製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(h)は、それぞれ本発明の一実施例
を示す各工程における断面図である。
【図2】(a)〜(h)は、それぞれ従来例を示す各工
程における断面図である。
【符号の説明】
1.絶縁層 11.第2の絶縁層 2.内層回路板 22.絶縁基材 21.内層導体回路 4.非貫通穴 6.無電解銅めっき層 7.めっきレジスト 71.エッチングレジスト 8.電解銅めっき層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 豊樹 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 長谷川 清 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 5E346 AA06 AA12 AA15 AA43 CC08 CC31 DD22 DD32 DD48 EE33 FF02 FF04 FF13 FF18 GG15 GG17 GG22 GG27 HH07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1層以上の絶縁層と、その絶縁
    層の両面に設けられた2層の回路導体層と、その2層の
    回路導体層間を接続するためのめっき金属で充填された
    バイアホールからなるプリント配線板。
  2. 【請求項2】回路導体層が、めっき金属からなる請求項
    1に記載のプリント配線板。
  3. 【請求項3】内層回路板の上に絶縁層を設け、その絶縁
    層に層間接続のためのバイアホールをあけ、そのバイア
    ホール内を無電解めっきにより穴埋めし、穴埋めした絶
    縁層の表面の回路となる箇所にのみめっきによる回路導
    体を形成するプリント製造板の製造方法。
  4. 【請求項4】内層回路板の上に絶縁層を設け、その絶縁
    層に層間接続のためのバイアホールをあけ、そのバイア
    ホール内を無電解めっきにより穴埋めし、穴埋めした絶
    縁層の表面全面にめっきを行い、不要な箇所のめっきを
    エッチング除去して回路導体を形成するプリント製造板
    の製造方法。
  5. 【請求項5】バイアホールを、絶縁層にレーザを照射し
    て形成する請求項3または4に記載のプリント製造板の
    製造方法。
  6. 【請求項6】絶縁層に光硬化型の絶縁樹脂を用い、バイ
    アホールとなる箇所をマスクしたフォトマスクを重ねて
    露光し、バイアホールとなる箇所の絶縁層を現像・除去
    する請求項3または4に記載のプリント製造板の製造方
    法。
  7. 【請求項7】バイアホールに穴埋めする前処理として、
    無電解パラジウムめっきを行なう請求項3〜6のうちい
    ずれかに記載のプリント製造板の製造方法。
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