JP2001223469A - ビルドアップ配線板及びその製造方法 - Google Patents

ビルドアップ配線板及びその製造方法

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JP2001223469A
JP2001223469A JP2000091226A JP2000091226A JP2001223469A JP 2001223469 A JP2001223469 A JP 2001223469A JP 2000091226 A JP2000091226 A JP 2000091226A JP 2000091226 A JP2000091226 A JP 2000091226A JP 2001223469 A JP2001223469 A JP 2001223469A
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insulating resin
filled
metal
wiring board
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Yukihisa Ishida
恭久 石田
Kazuhisa Otsuka
和久 大塚
Shuichi Hatakeyama
修一 畠山
Takashi Yamadera
隆 山寺
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フリップチップやウエハレベルCSPをアン
ダーフィル材などの特殊な材料を用いることなく接続信
頼性の高い実装を可能とすることにある。 【解決手段】 基板上に複数の絶縁性樹脂層が重合され
て積層され、当該積層された絶縁性樹脂層上に電子部品
が搭載されるビルドアップ配線板において、前記基板1
の、少なくとも四隅に重合される絶縁性樹脂層2aにバ
イアホールを形成して当該バイアホール内に金属を充填
し、当該充填されたバイアホールの形成された当該絶縁
性樹脂層2a上に重合される絶縁性樹脂層2bに当該バ
イアホールの直上にバイアホールを重合して形成し、当
該バイアホール内に金属を充填して、当該充填されたバ
イアホール上に電子部品3のはんだボール5に接続する
電極9を形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に複数の絶
縁性樹脂層が重合されて積層され、当該積層された絶縁
性樹脂層上に電子部品が搭載されるビルドアップ配線板
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型、軽量、高速化、
多機能化、高信頼性化の要求が高まり、その要求を満足
するために半導体回路素子の高集積化及び高速化が進ん
でいる。そのため、パッケージ化されていないベアチッ
プ実装の必要性が増加しており、電子部品にはフリップ
チップやウェハレベルチップサイズパッケージ(ウェハ
レベルChip Size Package、以下ウェハレベルCSPと
いう。)が用いられるようになってきた。これらに用い
られている多層プリント配線板に対しても小型化、薄型
化が要求されている。この要求に応えるため多層プリン
ト配線板には、ビルドアップ工法により製造されるビル
ドアップ配線板が用いられている。
【0003】前記ビルドアップ配線板は図4に示すよう
に、回路パターン50が形成されたガラスエポキシ基板
51上にエポキシ樹脂等からなる絶縁性樹脂層52が重
合されて所望の層数形成されている。前記絶縁性樹脂層
52には層間の導通を担う非貫通のインタースティシャ
ルバイアホール(Interstitial Via Hole:以下、IV
Hという。)53及び回路パターン50が形成されてい
る。前記IVH53の内壁は無電解めっきや電気めっき
により導通層54が形成されており、絶縁性樹脂層52
の回路パターン50に接続されている。また、IVH5
3の内部は絶縁性樹脂層52を積層する際に、絶縁性樹
脂が流れ込むことにより充填されている。前記IVH5
3の内部に充填された絶縁性樹脂層52に重合されたビ
ルドアップ配線板の最外層には、回路パターン50の他
に無電解めっきや電気めっきまたは外層銅箔をエッチン
グすることにより電子部品55と電気的に接続するため
の電極となる接続パッド56が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記ビルド
アップ配線板は、前記IVH53の内部を絶縁性樹脂で
充填するため、当該IVH53を直上構造にすると絶縁
性樹脂層52の表面の平坦性が保てなくなり回路の形成
が困難になる。また、配線の断線や接続信頼性を低下さ
せてしまうので、前記IVH53は千鳥構造となってい
る。前記無電解めっきや電気めっきによるIVH53を
形成したビルドアップ配線板にフリップチップやウェハ
レベルCSPを実装する場合に、はんだ等の熱衝撃等を
受けると回路パターン50とはんだボール58との接続
信頼性が十分でないという課題があった。これは、ビル
ドアップ配線板の絶縁性樹脂層52の熱膨張係数がシリ
コンチップ57の熱膨張係数よりも大きいため、絶縁性
樹脂層52の膨張及び収縮量とシリコンチップ57の膨
張及び収縮量の違いにより発生する応力(例えば熱応
力)により、はんだ接続部にクラックが発生しやすいた
めである。
【0005】この対策として、アンダーフィル材をガラ
スエポキシ基板51とシリコンチップ57の間に充填し
て応力の緩和を図っているが、コスト上昇を招く要因に
なる。また、電子部品の高密度化に伴い、アンダーフィ
ル材の充填が困難となる。更に、フリップチップやウエ
ハレベルCSPのはんだボールを大きく設計にしたり、
電子部品が搭載される最も外側のはんだボール、いわゆ
るビルドアップ配線板の絶縁性樹脂層の最外周の四隅に
ダミーを設けたりする。これにより、接続信頼性を確保
しようとする試みがなされているが、フリップチップや
ウエハレベルCSPの外部との電気的接続ピン数が低下
することやパッケージ寸法の増加を招来するなどの問題
が指摘されている。また、ウエハレベルCSPの場合
は、当該ウエハレベルCSPの構造により応力の緩和を
図る試みがなされているが、コスト上昇を招来したり、
電子部品の高密度化に対応することが困難であった。
【0006】この不具合に対しては、IVHを金属で充
填したビルドアップ配線板として基板の平坦化と高密度
化を特徴する特開平8−236934号公報、特開平9
−116266号公報および特開平11−54929号
公報が開示されている。しかし、前記特開平8−236
934号公報等は、安価で高密度なフリップチップやウ
エハレベルCSPを実装できる適切なビルドアップ配線
板ではなかった。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、フリップチップやウ
エハレベルCSPをアンダーフィル材などの特殊な材料
を用いることなく接続信頼性の高い実装を可能とするビ
ルドアップ配線板を提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、接続信頼性に
優れ、かつ配線密度に優れたビルドアップ配線板及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の第1の発明のビルドアップ配線板
は、基板の、少なくとも四隅に重合される絶縁性樹脂層
にバイアホールを形成して当該バイアホール内に金属を
充填し、当該充填されたバイアホールの形成された当該
絶縁性樹脂層上に重合される絶縁性樹脂層に当該バイア
ホールの直上にバイアホールを重合して形成し、当該バ
イアホール内に金属を充填して、当該充填されたバイア
ホール上に前記電子部品のはんだボールに接続する電極
を形成することを要旨とする。従って、フリップチップ
やウエハレベルCSPをアンダーフィル材などの特殊な
材料を用いることなく接続信頼性の高い実装を可能にで
きる。前記基板の四隅に形成された電極の間に、前記絶
縁性樹脂層に金属が充填されたバイアホールの直上に重
合して金属が充填されたバイアホールが更に形成される
ことを要旨とする。前記基板の、少なくとも四隅に形成
された電極の内側に、前記絶縁性樹脂層に金属が充填さ
れたバイアホールの直上に重合して金属が充填されたバ
イアホールが更に形成されることを要旨とする。
【0010】また、上記他の目的を達成するため、請求
項4に記載の第4の発明のビルドアップ配線板は、複数
の絶縁性樹脂層と複数の導体からなるビルドアップ配線
板の、隣接する層の導体が、金属で充填されたIVHさ
れていることを要旨とする。従って、接続信頼性に優
れ、かつ配線密度に優れる。前記IVHが充填されてい
る金属が、電気めっきによる金属であることを要旨とす
る。請求項6に記載の第6の発明のビルドアップ配線板
の製造方法は、内層回路を有する内層回路基板上に、絶
縁性樹脂層を形成し、内層回路に達するIVHとなる穴
をあけ、絶縁性樹脂層の上に外層回路を形成すると共
に、穴内を金属化して内層回路と外層回路とを接続する
ビルドアップ配線板の製造方法において、穴内を金属化
する手段として、電気めっきによってめっき金属を充填
することを要旨とする。従って、接続信頼性に優れ、か
つ配線密度に優れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。本発明の特徴は、基板の、少なくと
も四隅に重合される絶縁性樹脂層にバイアホールを形成
して当該バイアホール内に金属を充填し、当該充填され
たバイアホールの形成された当該絶縁性樹脂層上に重合
される絶縁性樹脂層に当該バイアホールの直上にバイア
ホールを重合して形成し、当該バイアホール内に金属を
充填して、当該充填されたバイアホール上に前記電子部
品のはんだボールに接続する電極を形成するものであ
る。
【0012】すなわち、図1に示す本発明のビルドアッ
プ配線板は、ガラスエポキシ基板1に絶縁性樹脂層2a
が重合され、当該絶縁性樹脂層2aには電子部品3のシ
リコンチップ4のはんだボール5に接続されるビルドア
ップ配線板の最外層(図中上側)の絶縁性樹脂層2bが
重合されている。前記絶縁性樹脂層2aに重合される基
板1上面(図中上側)には回路パターン6aが形成され
ており、当該基板1に絶縁性樹脂層2aの重合の後に後
述する工程によりバイアホール(ビアホール:ビア)が
形成される。前記バイアホールの形成後に、当該ビアホ
ールの内壁に導通層7が形成され、当該ビアホール内に
金属により充填されて金属充填ビア8aが形成される。
前記金属充填ビア8aの形成後、図中上側の面に回路パ
ターン6bが形成された絶縁性樹脂層2bに重合される
絶縁性樹脂層基板2aに後述する工程により当該絶縁性
樹脂層2aに形成された金属充填ビア8aの直上にバイ
アホールが形成される。前記バイアホールの形成後に、
当該バイアホールの内壁に導通層7が形成され、当該バ
イアホール内に金属により充填されて金属充填ビア8b
が形成される。前記金属充填ビア8bの形成後、前記絶
縁性樹脂層2bの金属充填ビア8b上に、はんだボール
5に接続される前記回路パターン6b及び金属充填ビア
8b上に接続パッドとしての電極9が形成される。
【0013】図2は、図1に示した電極9が形成された
ビルドアップ配線板の平面図である。前記ビルドアップ
配線板11は、ガラスエポキシ基板1の、少なくとも四
隅には電極9が形成され、当該電極9の形成されている
位置は、電子部品3のはんだボール5に対向する位置で
ある。なお、前記ガラスエポキシ基板1の四隅は、はん
だボール5の最外周部位に対向する位置でもある。ま
た、前記四隅の電極9の他にも当該四隅の電極9を結ぶ
図中破線で示した最外周に沿いに、図1で説明した前記
絶縁性樹脂層2a、bに形成された金属を充填したバイ
アホールを直上方向に重合して金属充填ビア8a、bを
形成することも可能である。なお、前記絶縁性樹脂層2
a、bに金属充填ビア8aの直上方向に重合して形成さ
れる金属充填ビア8bと同様の構造の電極を有しない金
属充填ビア12を当該最外周の内側(図中内側)に設け
ている。
【0014】上述した構成による本発明は、前記ガラス
エポキシ基板1の四隅に形成される金属充填ビア8aの
直上に重合して金属充填ビア8bが形成した構造である
ため、絶縁性樹脂層2a、bの熱膨張を抑制し、熱歪を
小さくすることでフリップチップやウエハレベルCSP
の接続信頼性の高い実装を可能とするビルドアップ配線
板を得る。これにより、前記絶縁性樹脂層2a、bから
なるビルドアップ配線板にフリップチップやウエハレベ
ルCSPを実装して熱衝撃等を受けた場合、前記ガラス
エポキシ基板1の四隅に形成される金属充填ビア8aの
直上に重合して金属充填ビア8bが形成した構造は、ガ
ラスエポキシ基板1の厚さ方向の伸縮を抑えるので、絶
縁性樹脂層2a、bの熱膨張係数がシリコンチップ2の
熱膨張係数より大きいために発生する応力による、はん
だ接続部のクラックの発生を防止できる。また、本発明
は、ガラスエポキシ基板1の厚さ方向の伸縮を抑え、し
かも金属を充填するため、バイアホールの直上にバイア
ホールを重ねてもガラスエポキシ基板1面の平滑性も失
うことはない。更に、図2に示した絶縁性樹脂層2a、
bに金属充填ビア8aの直上方向に重合して形成される
金属充填ビア8bと同様の構造の電極を有しない金属充
填ビア12をガラスエポキシ基板1の最外周の内側に多
数設けることにより、絶縁性樹脂層2a、bの熱膨張係
数がシリコンチップ2の熱膨張係数より大きいために発
生する応力に対する抵抗力が大きくなるため、はんだ接
続部のクラックの発生を更に防止できる。なお、バイア
ホールの穴埋め(充填)は、無電解めっきや導電性ペー
ストでも可能であるが、製造時間や熱膨張の抑制力から
電気めっきで穴埋め(充填)するのが好ましい。
【0015】図3(A)、(B)は後述する実施例1、
2に記載の電極の配置を示す平面図である。同図(A)
は電子部品3のはんだボール5に対向する電極のうち、
当該電子部品3の最外周部分にビルトアップ配線板の最
外層に形成された電極の配置を示す平面図である。な
お、同図(A)の電極9の配置等の製造方法は後述する
実施例1に詳述する。図3(B)は同図(A)のビルト
アップ配線板の最外層以外の絶縁性樹脂層の電子部品3
のはんだボール5の全てに対向する電極の配置を示す平
面図である。なお、同図(B)の電極9の配置等の製造
方法は後述する実施例2に詳述する。
【0016】前記絶縁性樹脂層2a、bに形成された金
属充填ビア8a、bは2層からなる構成であるが、本発
明のビルドアップ配線板は2層に限らず、後述する6層
までの絶縁性樹脂層に形成された金属充填ビアからなる
ビルドアップ配線板および6層以上の絶縁性樹脂層に形
成された金属充填ビアからなるビルドアップ配線板も含
むものである。
【0017】前記絶縁性樹脂層2a、bには、エポキシ
樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹
脂等の熱硬化性樹脂やフッ素樹脂、ポリフェニレンエー
テル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0018】前記エポキシ樹脂は、分子内にエポキシ基
を有するものであればどのようなものであってもよく、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環
式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノール
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹
脂、ビフェノールのジグリシジリエーテル化合物、ナフ
タレンジオールのジグリシジリエーテル化物、フェノー
ル類のジグリシジリエーテル化物、アルコール類のジグ
リシジルエーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、
ハロゲン化物、水素添加物などがある。これらは併用し
てもよく、エポキシ樹脂以外の成分が不純物として含ま
れていてもよい。
【0019】本発明において、ハロゲン化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールS型エポキシ樹
脂等のテトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビ
スフェノール化合物とエピクロルヒドリンを反応させて
得られるべきエポキシ樹脂のようにエーテル基が結合し
ているベンゼン環のエーテル基に対してオルト位が塩
素、臭素等のハロゲン原子で置換されているエポキシ樹
脂を使用したときに、本発明の処理液によるエポキシ樹
脂硬化物の分解及び/又は溶解の効率が特によい。
【0020】本発明で使用するエポキシ樹脂用硬化剤
は、エポキシ樹脂を硬化させるものであれば、限定する
ことなく使用でき、例えば、多官能フェノール類、アミ
ン類、イミダゾール化合物、酸無水物、有機リン化合物
およびこれらのハロゲン化合物などがある。
【0021】前記多官能フェノール類の例として、単環
二官能フェノールであるヒドロキノン、レゾルシノー
ル、カテコール、多環二官能フェノールであるビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ナフタレンジオール類、
ビフェノール類、及びこれらのハロゲン化物、アルキル
基置換体などがある。更に、これらのフェノール類とア
ルデヒド類との重縮合物であるノボラック、レゾールが
ある。
【0022】アミン類の例としては、樹脂族あるいは芳
香族の第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、第
四級アンモニウム塩及び脂肪族環状アミン類、グアニジ
ン類、尿素誘電体等がある。
【0023】これらの化合物の一例としては、N、N−
ベンジルメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)
フェノール、2、4、6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、テトラメチルグアニジン、トリエタノ
ールアミン、N、N’−ジメチルピぺラジン、1、4ー
ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、8−ジア
ザビシクロ[5、4、0]−7−ウンデセン、1、5ー
ジアザビシクロ[4、4、0]−5−ノネン、ヘキサメ
チレンテトラミン、ピリジン、ピコリン、ピペリジン、
ピロリジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチル
ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソブチル
アミン、ジ−nーブチルアミン、ジフェニルアミン、N
−メチルアニリン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−
n−オクチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリフ
ェニルアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、
テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルア
ンモニウムアイオダイド、トリエチレンテトラミン、ジ
アミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテ
ル、ジシアンジアミド、トリルビグアニド、グアニル尿
素、ジメチル尿素等がある。
【0024】イミダゾール化合物の例としては、イミダ
ゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェ
ニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−
ベンジル−2ーメチルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾール、4、5−ジフェニルイミダゾール、2−
メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−
ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリ
ン、2−イソプロピルイミダゾール、2、4−ジメチル
イミダゾール、2−フェニル−4ーメチルイミダゾー
ル、2−エチルイミダゾリン、2−フェニル−4ーメチ
ルイミダゾリン、ベンズイミダゾール、1ーシアノエチ
ルイミダゾールなどがある。
【0025】酸無水物の例としては、無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、ピロメリット酸二無水物、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等がある。
【0026】有機リン化合物としては、有機基を有する
リン化合物であれば特に限定されずに使用でき、例え
ば、ヘキサメチルリン酸トリアミド、リン酸トリ(ジク
ロロプロピル)、リン酸トリ(クロロプロピル)、亜リ
ン酸トリフェニル、リン酸トリメチル、フェニルフォス
フォン酸、トリフェニルフォスフィン、トリ−n−ブチ
ルフォスフィン、ジフェニルフォスフィンなどがある。
【0027】これらの硬化剤は、単独、或いは、組み合
わせて用いることもできる。
【0028】これらエポキシ樹脂用硬化剤の配合量は、
エポキシ基の硬化反応を進行させることができれば、特
に限定することなく使用できるが、好ましくは、エポキ
シ基1モルに対して、0.01〜5.0当量の範囲で、
特に好ましくは0.8〜1.2当量の範囲で使用する。
【0029】また、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成
物には、必要に応じて硬化促進剤を配合してもよい。代
表的な硬化促進剤として、第三級アミン、イミダゾール
類、第四級アンモニウム塩等があるが、これに限定され
るものではない。
【0030】ポリイミド樹脂には、ビスマレイミド樹脂
をアミン類で硬化させたもの、これらのプレポリマーを
エポキシ樹脂、ビスシアネートモノマ、アミノフェノー
ル、ビスフェノール、ジカルボン酸等で硬化させたもの
が使用できる。
【0031】上記、樹脂を可溶性溶媒に溶解させ樹脂ワ
ニスとし、必要に応じ、硬化剤、反応促進剤、および難
燃剤、熱可塑性樹脂粒子、硬化促進剤、着色材、紫外線
不透過剤、酸化防止剤、還元剤などの各種添加剤や充填
材を加えて調合することができる。
【0032】本発明の絶縁性樹脂層2a、bには、さら
に、セラミック系ウィスカーを加えることができる。こ
のようなセラミック系ウィスカーは、弾性率が200G
Pa以上であることが好ましく、200GPa未満で
は、配線板材料あるいは配線板として用いたときに十分
な合成が得られない。
【0033】このようなものとして、例えば、硼酸アル
ミニウム、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、塩基
性硫酸マグネシウム、窒化けい素、及びα−アルミナの
中から選ばれた1以上のものを用いることができる。な
かでも、硼酸アルミニウムウィスカーと、チタン酸カリ
ウムウィスカーは、モース硬度が、一般的なプリプレグ
基材に用いるEガラスとほぼ同等であり、従来のプリプ
レグと同様のドリル加工性を得ることができる。硼酸ア
ルミニウムウィスカーは、弾性率がほぼ400GPaと
高く、樹脂ワニスと混合し易く、さらに好ましい。
【0034】このウィスカーの平均直径は、0.3μm
〜3μmであることが好ましく、さらには、0.5μm
〜1μmの範囲がさらに好ましい。このウィスカーの平
均直径は、0.3μm以下であると、樹脂ワニスへの混
合が困難となり、3μmを越えると、微視的な樹脂への
分散が十分でなく、表面の凹凸が大きくなり好ましくな
い。
【0035】また、この平均直径と平均長さの比は、1
0以上であることが、さらに剛性を高めることができ、
好ましい。さらに好ましくは、20以上である。この比
が10未満であると、繊維としての補強効果が小さくな
る。この平均長さの上限は、100μmであり、さらに
好ましくは50μmである。この上限を越えると、樹脂
ワニス中への分散が困難となる他、2つの導体回路に1
つのウィスカーが接触する確率が高くなり、ウィスカー
の繊維に沿って銅イオンのマイグレーションが発生する
確率が高くなる。
【0036】また、多層プリント配線板の、剛性、耐熱
性及び耐湿性を高めるために、樹脂との漏れ性や結合性
に優れたカップリング剤で表面処理した電気絶縁性のウ
ィスカーを使用することが好ましく、このようなカップ
リング剤として、シリコン系カップリング剤、チタン系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジル
コニウム系カップリング剤、ジルコアルミニウム系カッ
プリング剤、クロム系カップリング剤、ボロン系カップ
リング剤、リン系カップリング剤、アミノ酸系カップリ
ング剤等から選択して使用することができる。
【0037】熱硬化性樹脂とセラミック系ウィスカーの
割合は、硬化した樹脂中のウィスカーの体積分率が5%
〜50%の範囲となるように調整することが好ましい。
硬化した樹脂中のウィスカーの体積分率が5%未満であ
ると、銅箔付プリプレグ(銅箔/熱硬化性樹脂層)が切
断時に樹脂が細かく砕けて飛散するなど、取扱が著しく
困難であり、配線板としたときに剛性が低くなる。一
方、ウィスカーの体積分率が50%を越えると、加熱加
圧成形時の穴や回路間隙への埋め込みが不十分となり、
成形後にボイドやかすれを発生し、絶縁性が低下する。
また、樹脂とウィスカーの割合は、硬化した樹脂中のウ
ィスカーの体積分率は、20〜40%であることが、さ
らに好ましい。
【0038】内層導体を有する内層回路板には、通常の
プリント配線板に用いる銅張積層板の不要な箇所の銅箔
をエッチング除去して回路導体を形成したり、あるい
は、ガラスエポキシ基板やポリイミド基板、セラミック
基板等の基板の表面に無電解めっき用接着材層を形成
し、この接着材層の表面を粗化し、必要な箇所にのみ銅
めっきを形成することによって製造されたものを用いる
ことができる。
【0039】このような内層回路板は、絶縁層を形成す
る前に、内層導体の表面を粗化し、この内層導体の上に
形成される絶縁層との密着性を向上させることが好まし
い。
【0040】内層導体を有する内層回路板の上に銅箔付
絶縁層を設けるには、前述の樹脂ワニスを塗布して、加
熱・乾燥し、硬化して形成するか、予め銅箔に前述の樹
脂ワニスを塗布し、加熱・乾燥して半硬化状にしてお
き、その銅箔付絶縁層の樹脂面を内層回路板の内層導体
に接するように重ね、加熱・加圧して積層一体化するこ
とによって形成することができる。
【0041】このときの積層一体化する条件は、通常の
多層プリント配線板の条件を用いることができ、エポキ
シ樹脂を用いた絶縁層であれば、例えば、150〜20
0℃で、0.5〜4.0MPa、30〜180分の範囲
の条件で行うことが好ましい。
【0042】この銅箔付絶縁層に、内層導体に達する穴
をあけるには、レーザーを照射して行うが、そのレーザ
ーを照射する箇所の銅箔を予め取り除いておくことが好
ましく、形成する穴の大きさに応じて、銅箔をエッチン
グ除去し、開口部を設ける。
【0043】その開口部を形成した銅箔付絶縁層に内層
導体に達する穴をあけるには、レーザー照射によって形
成することができ、炭酸ガスレーザー、UV−YAGレ
ーザ等、特に制限されない。穴あけ条件は、絶縁層の種
類及び絶縁層の厚さにより調整しなければならず、実験
的に求めるのが好ましく、エネルギー量としては、0.
001W〜1Wの範囲内であって、レーザ発振用の電源
をパルス状に印加し、一度に大量のエネルギーが集中し
ないよう制御しなければならない。この穴あけ条件の調
整は、内層回路板の内層回路に達する穴があけられるこ
とと、穴径をできるだけ小さくするために、レーザ発振
用の電源を駆動するパルス波形デューティー比で1/1
000〜1/10の範囲で、1〜20ショット(パル
ス)であることが好ましい。波形デューティー比が1/
1000未満であると穴をあけるのに時間がかかりすぎ
効率的でなく、1/10を越えると照射エネルギーが大
きすぎて穴径が1mm以上に大きくなり実用的でない。
ショット(パルス)数は、穴内の接着剤が内層回路に達
するところまで蒸発できるようにする数を実験的に求め
ればよく、1ショット未満では穴をあけられず、20シ
ョットを越えると、1ショットのパルスの波形デューテ
ィー比が1/1000近くであっても穴径が大きくなり
実用的でない。
【0044】このときの穴の直径は、絶縁層の厚さの
0.5〜3倍くらいであることが好ましく、0.5倍未
満では、先行技術(特開平9−116266号公報)に
見られるようにビアホールにめっきをしたときに、凹部
が少なくとも基板表面と同じ高さになるようにめっきす
ると、他の部分が突出して削らなければ、その上に重ね
る絶縁層と平滑に積層できず、また、突出した部分が基
板と同じ高さになるようにめっきを調整すると、中央付
近が窪んで、その上にビアホールを形成すると電気的接
続ができないおそれがある。また、穴径が絶縁層の厚さ
の3倍を越えると、めっき液の交換が不十分となり、め
っき折出がビアホールの底部で不十分で、めっきの折出
がなかったり、穴の途中から折出して、ビアホールの中
に中空の部分ができ、めっき表面が盛り上がったりし
て、表面が平坦にならないことがある。
【0045】このようにして穴を形成した後に、穴内の
絶縁層のかすを除去するためにデスミア処理を行う。こ
のデスミア処理は、一般的な酸性の酸化性粗化液やアル
カリ性の酸化性粗化液を用いることができる。例えば、
酸性の酸化性粗化液としては、クロム/硫酸粗化液があ
り、アルカリ性の酸化性粗化液は過マンガン酸カリウム
粗化液等を用いることができる。
【0046】絶縁層を酸化性の粗化液で粗化した後、絶
縁樹脂表面の酸化性粗化液を化学的に中和する必要があ
るが、これも一般的な手法を取り入れることができる。
【0047】例えば、クロム/硫酸粗化液を用いたとき
には、亜硫酸水素ナトリウム10g/1を用いて室温で
5分間処理し、また、過マンガン酸カリウム粗化液を用
いたときには、硫酸150ml/1と過酸化水素水15
ml/1の水溶液に室温で5分間浸漬して中和を完了さ
せるなどがある。
【0048】絶縁層にあける内層導体に達する穴をあけ
るために、絶縁層に光硬化型の絶縁材料を用い、絶縁層
の上にIVHとなる箇所をマスクするフォトマスクを介
して紫外線を照射し、未露光の部分を現像して除去する
ことによっても行うことができ、絶縁層の樹脂に、オニ
ウム塩などの光開始剤を用いることにより行うことがで
きる。
【0049】このような配線板において、穴内を金属化
して内層回路と外層回路とを接続するビルドアップ配線
板の製造方法において、穴内を金属化する手段として、
電気めっきするのであるが、このときに、電気めっきす
るためには被めっき体として導電化しておかなければな
らないので、少なくともIVHとなる穴の内壁には、無
電解めっきの前処理と、無電解めっきを薄くしておくこ
とが必要である。
【0050】このように、電気めっきの前準備ができれ
ば、めっき金属を陽極として電気めっきをすれば、IV
Hとなる穴内にめっき金属を充填することができ、絶縁
層樹脂層の熱膨張を抑制し、熱歪を小さくすることがで
きる。
【0051】このときの電気めっきは、間欠的に行うパ
ルス電気めっき、あるいは、陽極と陰極が交互に入れ替
わり、被めっき体が陰極になっている時間を長くするよ
うなパルス電気めっき、あるいは、被めっき体が陰極に
なっている間に流れる電流を多くするパルス電気めっき
を用いることが好ましく、その条件は、めっきする金属
の種類や厚さ、めっき液の種類によって調整し、めっき
時間の調整やめっき金属の折出形状を整えることができ
る。前記パルス電気めっきの条件としては、電気を加え
る時間と停止する時間の比が10:90〜90:10で
あり、その周期が1μ秒〜0.1秒、電流が0.5〜1
0A/dmの範囲が好ましく、めっきによっては、例
えばクロムめっきなどのような場合には、20〜40A
/dmとすることもできる。また、電気を停止する間
に、陽極と陰極の電位を逆にして陰極から陽極に電流が
流れるようにしてもよく、このときの電流は、電気を加
えているときの電流よりも少なくすることが好ましく、
約1/5以下であることが好ましい。このように、間欠
的に電気を加えるか、間欠的に逆に電気を流すことで、
ビアホールの深部までめっき液を交換することが可能に
なるものと思われ、ビアホールの穴径と絶縁層の厚さの
比が大きくなっても、めっき折出が可能なものである。
【0052】本発明によるビルドアップ配線板は、図1
に示すように、IVHの上に重ねてIVHを形成するこ
とができ、配線密度を高くすることができ、かつ、IV
Hとなる穴内にめっき金属を充填するので、絶縁性樹脂
層2a、bの熱膨張を抑制し、熱歪を小さくすることが
できる。
【0053】
【実施例】(実施例1、実施例2及び比較例で使用する
絶縁性樹脂ワニス配合)以下に示す組成物より絶縁性樹
脂ワニスを作製した。 エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ 株式会社,商品名:エピコート828) ・・・45重量部 フェノール樹脂としてビスフェノールA型ノボラック樹脂(大日本インキ化学 工業株式会社,商品名:フェノライトLF2882) ・・・38重量部 エポキシ樹脂と相溶性の重量平均分子量が3万以上の高分子量樹脂としてフェ ノキシ樹脂(東都化成株式会社,商品名:フェノトートYP−50) ・・・15重量部 硬化促進剤(四国化成工業株式会社,商品名:2PZ−CN) ・・・0.5重量部 からなる組成に、メチルエチルケトンを加え、さらに無
機フィラーとしてアルミナフィラー(昭和電工株式会
社,商品名:AL−160−SG−1)100重量部を
加えた。これをビーズミルで混合し、さらにメチルエチ
ルケトンを加えて粘度を調整し、真空脱気し絶縁性樹脂
ワニスを作製した。
【0054】(実施例1)厚さ18μmの電解銅箔の粗
化面に、上記絶縁性樹脂ワニスをブレードコータを用い
て塗布し、120℃で10分間乾燥し、絶縁性樹脂層2
a、bの厚さが75μmの半硬化状態の絶縁性樹脂付き
銅箔を得た。
【0055】予め、内層回路を形成し、その表面を黒化
処理した厚さ0.8mmのガラスエポキシ両面内層回路
板の上下に、前記絶縁性樹脂付き銅箔を重ね、これらを
ステンレス製の鏡板で挟み、圧力2MPa、加熱温度1
70℃、昇温速度10℃/分、高温保持時間60分間、
冷却速度−10℃/分の条件で、10torrの減圧下
で、積層一体化した。この回路板表面にエッチングレジ
ストを形成し、エッチングによりビアホールを形成する
ための銅箔開口部を設けた。この開口部に露出した絶縁
性樹脂層にエネルギー密度20J/cm、発振時間5
μsec、発振周波数250Hz、3パルスの条件で炭
酸ガスレーザーを照射することにより、前記内層板の回
路導体が露出するまで除去して、ビアを形成し、無電解
めっきによりビア内壁に無電解めっき層を形成した。
【0056】その後、高速PR(Pulse Reverse)パル
ス電源装置(株式会社中央製作所製,商品名:PPS−
050−300)を整流器に用い、硫酸銅めっき浴で電
気めっきを行い、ビアの充填及び層間を電気的に接続し
た。この回路板表面を研磨により平坦化した後、エッチ
ングレジストを形成し、回路パターンを形成しビルドア
ップ層1層目を作製した。以上の工程を繰り返すことに
より6層ビルドアップ配線板を作製した。このとき、上
層の最外周のビアは下層のビア上に直接積層し、そのま
ま電子部品の接続パッドとした。
【0057】(実施例2)厚さ18μmの電解銅箔の粗
化面に、上記絶縁性樹脂ワニスをブレードコータを用い
て塗布し、120℃で10分間乾燥し、絶縁性樹脂層2
a、bの厚さが75μmの半硬化状態の絶縁性樹脂付き
銅箔を得た。
【0058】予め、内層回路を形成し、その表面を黒化
処理した厚さ0.8mmのガラスエポキシ両面内層回路
板の上下に、前記絶縁性樹脂付き銅箔を重ね、これらを
ステンレス製の鏡板で挟み、圧力2MPa、加熱温度1
70℃、昇温速度10℃/分、高温保持時間60分間、
冷却速度−10℃/分の条件で、10torrの減圧下
で、積層一体化した。この回路板表面にエッチングレジ
ストを形成し、エッチングによりビアホールを形成する
ための銅箔開口部を設けた。この開口部に露出した絶縁
性樹脂層にエネルギー密度20J/cm、発振時間5
μsec、発振周波数250Hz、3パルスの条件で炭
酸ガスレーザーを照射することにより、前記内層板の回
路導体が露出するまで除去して、ビアを形成し、無電解
めっきによりビア内壁に無電解めっき層を形成した。
【0059】その後、高速PR(Pulse Reverse)パル
ス電源装置(株式会社中央製作所製,商品名:PPS−
050−300)を整流器に用い、硫酸銅めっき浴で電
気めっきを行い、ビアの充填及び層間を電気的に接続し
た。この回路板表面を研磨により平坦化した後、エッチ
ングレジストを形成し、回路パターンを形成しビルドア
ップ層1層目を作製した。以上の工程を繰り返すことに
より6層ビルドアップ配線板を作製した。このとき、上
層の全てのビアは下層のビア上に直接積層し、そのまま
電子部品の接続パッドとした。
【0060】(比較例)厚さ18μmの電解銅箔の粗化
面に、上記絶縁性樹脂ワニスをブレードコータを用いて
塗布し、120℃で10分間乾燥し、絶縁性樹脂層2
a、bの厚さが75μmの半硬化状態の絶縁性樹脂付き
銅箔を得た。
【0061】予め、内層回路を形成し、その表面を黒化
処理した厚さ0.8mmのガラスエポキシ両面内層回路
板の上下に、前記絶縁性樹脂付き銅箔を重ね、これらを
ステンレス製の鏡板で挟み、圧力2MPa、加熱温度1
70℃、昇温速度10℃/分、高温保持時間60分間、
冷却速度−10℃/分の条件で、10torrの減圧下
で、積層一体化した。この回路板表面にエッチングレジ
ストを形成し、エッチングによりビアホールを形成する
ための銅箔開口部を設けた。この開口部に露出した絶縁
性樹脂層にエネルギー密度20J/cm、発振時間5
μsec、発振周波数250Hz、3パルスの条件で炭
酸ガスレーザーを照射することにより、前記内層板の回
路導体が露出するまで除去して、ビアを形成し、無電解
めっき及び電気めっきによりビア内壁にめっき層を形成
し層間を電気的に接続した。この回路板表面にエッチン
グレジストを形成し、回路パターン及びビアパッドを形
成しビルドアップ層1層目を作製した。以上の工程を繰
り返すことにより6層ビルドアップ配線板を作製した。
このとき、上層の全てのビアは、下層のビアパッドに積
層した。
【0062】このようにして作製したビルドアップ配線
板について、以下のようにして性能を評価した。
【0063】〔初期導通不良〕ビルドアップ配線板のビ
ア部分に、5Vの直流電圧を印加し、接続抵抗値を測定
した。接続抵抗の値が0.1Ω以上の場合に不良と評価
した。
【0064】〔フリップチップ実装信頼性の評価〕ビル
ドアップ配線板上に、チップサイズ9mm×9mm、厚
さ0.4mmのシリコン製半導体チップをフリップチッ
プボンダで基板にはんだ接続した。これを試料として、
気相で行う熱衝撃試験機を用い、熱衝撃試験で評価し
た。試験条件は、−55℃の低温雰囲気に30分間放置
し、その後125℃の高温雰囲気に30分間放置する工
程を1サイクルとした。低温雰囲気から高温雰囲気に変
わるとき及びその逆のときには、室温雰囲気に5分間放
置した。100サイクル毎に接続部分の導通抵抗を測定
し、初期値から10%以上上昇したところを終点とし
た。評価は、終点が1000サイクル以上のものを合格
とし、1000サイクル以下のものを不合格とした。こ
こで、表1に評価結果を示した。
【0065】
【表1】 実施例1及び2は、電子部品のはんだバンプの最外周部
分及び全ての部分に対向する電極は、ビア構造であり、
さらにそのビアが金属で穴埋めされているので、フリッ
プチップ実装信頼性に優れていることが示されている。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ビルド
アップ配線板にフリップチップやウエハレベルCSPを
実装し熱衝撃等を受けた時に、ビルドアップ配線板の絶
縁性樹脂層の熱膨張係数がシリコンチップの熱膨張係数
よりも大きい場合でも、接続信頼性を十分に確保して絶
縁性樹脂層の膨張及び収縮量とシリコンチップの膨張及
び収縮量の違いによる応力により、はんだ接続部のクラ
ックの発生を防止できる。また、本発明によって、その
ビアホールの表面を平坦にできるので、先行技術(特開
平9−116266号公報)ように、ビアホールのめっ
きによって突出した部分を削らずに、すぐにその上に絶
縁層を形成することができ、効率的である。更に、本発
明によって、そのビアが金属で穴埋めされているので、
フリップチップ実装信頼性に優れたビルドアップ配線板
とその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビルドアップ配線板の一部を示す断面
図である。
【図2】本発明のビルドアップ配線板の平面図である。
【図3】本発明のビルドアップ配線板の平面図である。
【図4】従来のビルドアップ配線板例の一部を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 ガラスエポキシ基板 2a、2b 絶縁性樹脂層 3 電子部品 4 シリコンチップ 5 はんだボール 6a、6b 回路パターン 7 導通層 8 金属充填ビア 9 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 修一 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 山寺 隆 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 5E346 CC04 CC09 CC10 CC14 CC32 DD12 EE33 EE38 FF01 FF15 FF22 FF45 HH18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数の絶縁性樹脂層が重合され
    て積層され、当該積層された絶縁性樹脂層上に電子部品
    が搭載されるビルドアップ配線板において、 前記基板の、少なくとも四隅に重合される絶縁性樹脂層
    にバイアホールを形成して当該バイアホール内に金属を
    充填し、当該充填されたバイアホールの形成された当該
    絶縁性樹脂層上に重合される絶縁性樹脂層に当該バイア
    ホールの直上にバイアホールを重合して形成し、当該バ
    イアホール内に金属を充填して、当該充填されたバイア
    ホール上に前記電子部品のはんだボールに接続する電極
    を形成することを特徴とするビルドアップ配線板。
  2. 【請求項2】 前記基板の、少なくとも四隅に形成され
    た電極の間に、前記絶縁性樹脂層に金属が充填されたバ
    イアホールの直上に重合して金属が充填されたバイアホ
    ールが更に形成されることを特徴とする請求項1に記載
    のビルドアップ配線板。
  3. 【請求項3】 前記基板の、少なくとも四隅に形成され
    た電極の内側に、前記絶縁性樹脂層に金属が充填された
    バイアホールの直上に重合して金属が充填されたバイア
    ホールが更に形成されることを特徴とする請求項1に記
    載のビルドアップ配線板。
  4. 【請求項4】 複数の絶縁性樹脂層と複数の導体からな
    るビルドアップ配線板の、隣接する層の導体が、金属で
    充填されたIVHされていることを特徴とするビルドア
    ップ配線板。
  5. 【請求項5】 前記IVHが充填されている金属が、電
    気めっきによる金属であることを特徴とする請求項4に
    記載のビルドアップ配線板。
  6. 【請求項6】 内層回路を有する内層回路基板上に、絶
    縁性樹脂層を形成し、内層回路に達するIVHとなる穴
    をあけ、絶縁性樹脂層の上に外層回路を形成すると共
    に、穴内を金属化して内層回路と外層回路とを接続する
    ビルドアップ配線板の製造方法において、穴内を金属化
    する手段として、電気めっきによってめっき金属を充填
    するビルドアップ配線板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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