JP4748889B2 - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

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    • H01L2924/15312Connection portion the connection portion being formed only on the surface of the substrate opposite to the die mounting surface being a pin array, e.g. PGA

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソルダーレジスト層が有する半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷する方法に特徴を有する多層プリント配線板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる多層ビルドアップ配線基板と呼ばれる多層プリント配線板は、セミアディティブ法等により製造されており、コアと呼ばれる0.5〜1.5mm程度のガラスクロス等で補強された樹脂基板の上に、銅等による導体回路と層間樹脂絶縁層とを交互に積層することにより作製される。この多層プリント配線板の層間樹脂絶縁層を介した導体回路間の接続は、バイアホールにより行われている。
【0003】
従来、ビルドアップ多層プリント配線板は、例えば、特開平9−130050号公報等に開示された方法により製造されている。
すなわち、まず、銅箔が貼り付けられた銅張積層板に貫通孔を形成し、続いて無電解銅めっき処理を施すことによりスルーホールを形成する。続いて、基板の表面をフォトリソグラフィーの手法を用いて導体パターン状にエッチング処理して導体回路を形成する。次に、形成された導体回路の表面に、無電解めっきやエッチング等により粗化面を形成し、その粗化面を有する導体回路上に絶縁樹脂層を形成した後、露光・現像処理を行ってバイアホール用開口を形成し、その後、UV硬化、本硬化を経て層間樹脂絶縁層を形成する。
【0004】
さらに、層間樹脂絶縁層に酸や酸化剤等により粗化形成処理を施した後、薄い無電解めっき膜を形成し、この無電解めっき膜上にめっきレジストを形成した後、電解めっきにより厚付けを行い、めっきレジスト剥離後にエッチングを行って、下層の導体回路とバイアホールにより接続された導体回路を形成する。
これを繰り返した後、最後に導体回路を保護するためのソルダーレジスト層を形成し、ICチップ等の電子部品やマザーボード等との接続のために開口を露出させた部分にめっき等を施して半田バンプ形成用パッドとした後、ICチップ等の電子部品実装側に半田ペーストを印刷して半田バンプを形成することにより、ビルドアップ多層プリント配線板を製造する。また、必要に応じて、マザーボード接続側にも半田バンプを形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
半田バンプ、特にフリップチップ用半田バンプは、半田バンプ形成用開口に対向する部分に開口を有するマスクを載置した後、半田ペーストを印刷することにより形成する。
【0006】
しかしながら、マスクを用いて半田ペーストを印刷する方法では、マスクが有する開口の径等によっては、半田ペーストの抜け性が悪く、版離れ時に、半田ペーストがマスクの裏側に回り込み、ソルダーレジスト層の表面に滲んでしまうことがあった。この場合、リフロー処理時の熱でソルダーレジスト層表面の半田ペーストが流動し、近接する半田バンプ形成用開口に充填した半田ペーストと繋がり、半田バンプ間の短絡の原因になることがあった。
また、ソルダーレジスト層表面の半田ペーストを介して、隣接する半田バンプ形成用開口内の半田ペースト同士が繋がった場合には、半田バンプ形成用開口内に充填した半田ペーストがリフロー処理時に流動して隣の半田バンプ形成用開口内に移動し、その結果、半田未充填の半田バンプ形成用開口や、半田充填量が多過ぎる半田バンプ形成用開口が形成されることがあった。
さらに、多層プリント配線板の高密度化に伴い、半田バンプ形成用開口間の距離が短くなっているにもかかわらず、充填する半田ペーストの量はさほど減少しておらず、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを充填する際に、より半田ペーストの滲みが発生しやすくなっている。
【0007】
また、マスクを用いて半田ペーストを印刷する方法では、基板とマスクとの間で位置合わせを行なわなければならないが、ソルダーレジスト層の硬化収縮に起因する半田パッドやターゲットマークの位置ズレにより、半田バンプ形成用開口とマスクが有する開口部との間で位置ズレが発生してしまうことがあった。
また、ソルダーレジスト層上には、通常、若干の凹凸が存在し、この凹凸によりマスクとソルダーレジスト層との間に隙間ができるため、ソルダーレジスト層の表面に半田ペーストが滲んでしまうことがあった。
【0008】
さらに、近年の半導体、プリント基板等の電子部品の高密度化、高集積化に伴い、多層プリント配線板の半田バンプも狭ピッチ化、ファイン化が進行しているため、半田バンプ形成時に用いる印刷用マスクにおいても、その開口部間のピッチも狭くする必要があった。
しかしながら、開口部間のピッチも狭くした場合、マスクの機械的強度が弱くなり、半田ペーストを印刷する際に、マスクの破損や反りが発生するおそれがあった。また、開口部間のピッチが狭い場合には、開口部の形状をマスクの裏側に向かって拡径する形状のテーパを有するものとすることができず、半田ペーストの抜け性が不充分なことに起因して、半田ペースト印刷工程において不具合が多発していた。
【0009】
加えて、高密度化、高集積化した多層プリント配線板では、半田バンプは、平坦な導体回路上のみならず、その少なくとも一部に窪みを有するバイアホール上にも形成されている。
このような、導体回路上の半田バンプとバイアホール上の半田バンプとでは、これらを形成する際に充填する半田ペーストの量が異なり、バイアホール上に半田バンプを形成する場合には、半田ペーストを多量に充填しなければならなかった。そのため、マスクを介して、バイアホール上に半田ペーストを充填する場合には、マスクに設ける開口部の径を大きくしたり、マスク圧(マスクを基板に押しつける圧力)を変えたりする必要があったが、上述したようなマスクの機械的強度が弱くなる等の理由により充分に対応することができなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題に鑑みて鋭意研究した結果、ソルダーレジスト層上に、半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔を有する半田ペースト印刷用レジストを形成し、この半田ペースト印刷用レジストを介して、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷することにより、相互間で短絡がなく、外部接続部品との接続信頼性に優れた半田バンプを有する多層プリント配線板を製造することができることを見いだし、以下に示す内容を要旨構成とする発明に到達した。
【0011】
即ち、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、導体回路を形成した基板上に、層間樹脂絶縁層と導体回路とを積層形成した後、最上層の導体回路上に、複数の半田バンプ形成用開口を有するソルダーレジスト層を設け、上記半田バンプ形成用開口に半田バンプを形成する多層プリント配線板の製造方法であって、
少なくとも下記(a)〜(e)の工程を含むことを特徴とする。
(a)ソルダーレジスト層上に、樹脂組成物を塗布することによりレジスト用樹脂層を形成するレジスト用樹脂層形成工程、
(b)上記レジスト用樹脂層に露光・現像処理、または、レーザ処理を施し、半田バンプ形成用開口部分に上記開口と連通した貫通孔を有する半田ペースト印刷用レジストを形成するレジスト形成工程、
(c)上記半田ペースト印刷用レジストを介して、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷する半田ペースト印刷工程、
(d)上記(c)の工程で印刷した半田ペーストにリフロー処理を施し、半田バンプを形成する半田バンプ形成工程、および、
(e)半田ペースト印刷用レジストを剥離または除去するレジスト除去工程。
【0012】
本発明の多層プリント配線板の製造方法においては、上記ソルダーレジスト層は、その底面が平坦な半田バンプ形成用開口と、その底面の少なくとも一部が窪んだ半田バンプ形成用開口とを有することが望ましい。
【0013】
また、上記多層プリント配線板の製造方法においては、上記半田ペースト印刷工程の後、上記半田ペースト印刷用レジスト上に残留した半田ペーストを除去する残留ペースト除去工程を行うことが望ましい。
【0014】
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、上記半田バンプ形成用開口の底面に露出する金属層は、貴金属、スズ、または、ニッケルからなることが望ましい。
【0015】
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、上記半田ペースト印刷用レジストは、熱硬化性樹脂、感光性樹脂、または、これらの複合体からなることが望ましい。
【0016】
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、上記半田ペースト印刷用レジストの剥離または除去は、酸溶液、アルカリ溶液、または、有機溶媒を用いて行うことが望ましい。
【0017】
なお、特許第2861965号公報においては、突起電極の先端部に第1の膜を形成し、次いで、突起電極形成面に第2の膜を突起電極の基部が埋没するように形成し、この第2の膜が硬化した後に第1の膜を除去する突起電極の形成方法が開示されている。この方法は、半導体チップ等と接続するための電極を形成するという点では共通しているものの、既に形成した電極の上に樹脂等からなる膜を形成するものであり、樹脂等からなる複数の膜(半田ペースト印刷用レジスト)を形成した後、電極となる半田バンプを形成する本発明の方法とは、構成が全く異なり、これらの公報の存在により本発明の新規性または進歩性が何ら阻却されるものではない。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の多層プリント配線板の製造方法は、導体回路を形成した基板上に、層間樹脂絶縁層と導体回路とを積層形成した後、最上層の導体回路上に、複数の半田バンプ形成用開口を有するソルダーレジスト層を設け、上記半田バンプ形成用開口に半田バンプを形成する多層プリント配線板の製造方法であって、
少なくとも下記(a)〜(e)の工程を含むことを特徴とする。
(a)ソルダーレジスト層上に、樹脂組成物を塗布することによりレジスト用樹脂層を形成するレジスト用樹脂層形成工程、
(b)上記レジスト用樹脂層に露光・現像処理、または、レーザ処理を施し、半田バンプ形成用開口部分に上記開口と連通した貫通孔を有する半田ペースト印刷用レジストを形成するレジスト形成工程、
(c)上記半田ペースト印刷用レジストを介して、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷する半田ペースト印刷工程、
(d)上記(c)の工程で印刷した半田ペーストにリフロー処理を施し、半田バンプを形成する半田バンプ形成工程、および、
(e)半田ペースト印刷用レジストを剥離または除去するレジスト除去工程。
【0019】
上記多層プリント配線板の製造方法では、樹脂組成物を塗布することによりソルダーレジスト層上に半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔を有する半田ペースト印刷用レジストを形成し、この半田ペースト印刷用レジストを介して、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷する。このため、充填された半田ペーストは、半田ペースト印刷用レジストにより隔離された状態となっており、この状態でリフロー処理を受けるため、形成された半田バンプの相互間で短絡が発生することはない。従って、本発明によると、外部接続部品との接続信頼性に優れた半田バンプを有する多層プリント配線板を製造することができる。
なお、本発明は、層間樹脂絶縁層を介した導体回路間の接続をバイアホールによって行うビルドアップ多層プリント配線板の製造方法のほぼ最終工程に近い半田バンプの形成方法に特徴を有するものであるため、フルアディティブ法、セミアディティブ法、サブトラ法、RCC法、コンフォーマル法、一括積層法等の方法を本発明に適用することができる。
また、本発明では、この両主面に半田バンプが形成され、この半田バンプを介して、他のプリント配線板や半導体チップと接続する構造のBGA(Ball Grid Array )のみならず、一方の主面に形成された半田バンプに導電性ピンを取り付けることにより製造されるPGA(Pin Grid Array)も製造の対象とする。
ただし、PGAの場合には、半田ペーストを塗布した後、この半田ペーストをリフローする際に導電性ピンを接続する場合もある。
【0020】
以下に、本発明の多層プリント配線板の製造方法について説明する。
なお、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、ソルダーレジスト層が有する半田バンプ形成用開口内に半田ペーストを印刷する工程、即ち、上記(a)〜(e)の工程に特徴を有するものである。従って、ここではまず、この(a)〜(e)の工程について、図面を参照しながら説明し、多層プリント配線板を製造する全製造工程については、後に説明することとする。
【0021】
図1(a)〜(e)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法における製造工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
本発明の製造方法では、半田バンプ形成用開口106を有するソルダーレジスト層114を形成した後、上記(a)の工程(レジスト用樹脂層形成工程)を行い、ソルダーレジスト層114上に、樹脂組成物を塗布することによりレジスト用樹脂層111を形成する(図1(a)参照)。
上記樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、未硬化の樹脂組成物をロールコーター、カーテンコーター等により塗布する方法等を用いることができる。
なお、図中、102は層間樹脂絶縁層、105は導体回路、107はバイアホール、116は半田パッドである。
【0022】
本発明の多層プリント配線板の製造方法では、樹脂組成物を塗布することによりレジスト用樹脂層111を形成するため、所望の形状の貫通孔を有する半田ペースト印刷用レジストを形成することができ、後工程を経て、高さの均一な半田バンプを形成することができる。
また、樹脂組成物を塗布することにより形成したレジスト用樹脂層111は、ソルダーレジスト層114の表面の凹凸に対する追従性に優れているため、レジスト用樹脂層とソルダーレジスト層との間に隙間が形成されることもなく、当然、半田ペーストを印刷した際に、ソルダーレジスト層の表面に半田ペーストが滲むこともない。
【0023】
上記樹脂組成物に含まれる樹脂としては特に限定されないが熱硬化性樹脂、感光性樹脂、または、これらの複合体であることが望ましい。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0024】
上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、A型やF型の樹脂を選択することにより、希釈溶媒を使用しなくてもその粘度を調整することができ、上記ノボラック型エポキシ樹脂は、高強度で耐熱性や耐薬品性に優れ、熱分解もしにくいからである。
【0025】
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂が望ましく、低粘度でありかつ溶剤を用いることなく使用することができる点からビスフェノールF型エポキシ樹脂がより望ましい。
【0026】
また、上記ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびクレゾールノボラック型エポキシ樹脂から選択される少なくとも一種が望ましい。後述する工程で形成する、半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔の形状保持性がよいからである。
【0027】
また、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂と上記ノボラック型エポキシ樹脂とを混合して使用してもよい。
この場合、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂と上記ノボラック型エポキシ樹脂との混合比は、1:1〜1:100の範囲であることが望ましい。この範囲で混合することにより、粘度の上昇を抑えることができるからである。
【0028】
上記感光性樹脂としては、例えば、上記熱硬化性樹脂を感光化したものが挙げられる。具体的には、例えば、メタクリル酸やアクリル酸等を用い、熱硬化基を(メタ)アクリル化反応させたものが挙げられる。
これらのなかでは、エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートが望ましく、1分子中に、2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂がより望ましい。
また、上記感光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂等も挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0029】
上記複合体としては、上記熱硬化性樹脂と感光性樹脂とを含むものであれば特に限定されず任意の組成のものを用いることができる。また、上記複合体において、上記熱硬化性樹脂と感光性樹脂とは化学的に結合したものであってもよく、単に上記熱硬化性樹脂と感光性樹脂とが混在しているものであってもよい。
【0030】
上記樹脂組成物は、上記樹脂成分以外に硬化剤、添加剤、溶剤等が含まれていてもよい。
上記硬化剤としては特に限定されず、一般に使用される硬化剤を用いることができる。具体的には、例えば、イミダゾール系硬化剤、アミン系硬化剤等が挙げられる。
【0031】
上記樹脂組成物は、樹脂粒子やゴム粒子等の有機粒子、無機粒子、金属粒子等の粒子、光沢剤、反応安定剤、光重合剤等の添加剤等を含んでいてもよい。このような添加剤を適宜選択して配合することにより、形成される半田ペースト印刷用レジストの熱膨張係数、硬化度、難燃性等を調整することができるからである。
【0032】
上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、具体的には、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂等)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0033】
上記ゴム粒子としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリイソプレンゴム、アクリルゴム、多硫系剛性ゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ABS樹脂、ポリブタジエンゴム、エポキシ変性、ウレタン変性、(メタ)アクリロニトリル変性等の各種変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基を含有した(メタ)アクリロニトリル・ブタジエンゴム等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0034】
上記無機粒子としては、例えば、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、カリウム化合物、マグネシウム化合物、ケイ素化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0035】
上記アルミニウム化合物としては、例えば、アルミナ、水酸化アルミニウム等が挙げられ、上記カルシウム化合物としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、上記カリウム化合物としては、例えば、炭酸カリウム等が挙げられ、上記マグネシウム化合物としては、例えば、マグネシア、ドロマイト、塩基性炭酸マグネシウム、タルク等が挙げられ、上記ケイ素化合物としては、例えば、シリカ、ゼオライト等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0036】
上記金属粒子としては、例えば、金、銀、銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウム、ニッケル、鉄、鉛等からなるものが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0037】
また、上記樹脂組成物は、溶剤を含んでいてもよいが、溶剤を全く含まないものが望ましい。溶剤を全く含まない樹脂組成物等では、硬化処理後に気泡が発生しにくいからである。
また、溶媒を含んでいる場合、該溶剤としては、例えば、NMP(ノルマルメチルピロリドン)、DMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、グリセリン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、メチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテート、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール等が挙げられる。
【0038】
また、この工程では、上記樹脂組成物を塗布した後、必要に応じて、乾燥処理を施してもよい。上記乾燥処理は、例えば、温度80〜250℃で、5〜60分間加熱することにより行えばよい。
また、この工程で形成するレジスト用樹脂層の厚さは特に限定されないが、通常、5〜60μm程度である。このような厚さであれば、後工程で半田ペースト印刷用レジストとしての役割を果たすのは勿論のこと、半田ペースト印刷後、剥離または除去しやすいからである。なお、上記したように樹脂組成物を塗布した後、乾燥処理を施す場合には、例えば、10〜65μm程度の厚さで樹脂組成物を塗布すればよい。
【0039】
また、レジスト用樹脂層を形成するソルダーレジスト層の半田バンプ形成用開口の底面には、貴金属、スズ、または、ニッケルからなる金属層が露出していることが望ましい。後工程で、半田ペースト印刷用レジストを剥離または除去する際に使用する溶液等による腐食から導体回路を保護するためである。
【0040】
また、上記金属層は、単層であってもよく、2層以上からなるものであってもよい。また、上記金属層の材質としては、例えば、ニッケル−金、ニッケル−銀、ニッケル−パラジウム、ニッケル−パラジウム−金等が挙げられる。
また、上記金属層の形成は、例えば、めっき、蒸着、電着等の方法を用いて行うことができる。
【0041】
上記半田バンプ形成用開口の底面に露出する金属層の厚さは、0.01〜5μmが望ましい。0.01μm未満では、導体回路の表面に粗化層を設けた場合に導体回路を完全に被覆することができず、一方、5μmを超えても、上記した導体回路を保護する効果はほとんど変わらないからである。より望ましくは、0.05〜3μmである。
【0042】
また、上記ソルダーレジスト層は、その底面が平坦な半田バンプ形成用開口と、その底面の少なくとも一部が窪んだ半田バンプ形成用開口とを有することが望ましい。
ここで、その底面が平坦な半田バンプ形成用開口とは、導体回路上に形成した半田バンプ形成用開口であり、その底面の少なくとも一部が窪んだ半田バンプ形成用開口とは、バイアホール上に形成した半田バンプ形成用開口である。このように、導体回路上のみならず、バイアホール上にも半田バンプ形成用開口を設けることにより、後工程を経て多数の半田バンプを形成することができ、多層プリント配線板の高密度化、高集積化に対応することができる。
【0043】
上記レジスト用樹脂層形成工程終了後、上記(b)の工程(レジスト形成工程)を行う。
この工程では、上記(a)の工程で形成されたレジスト用樹脂層に露光・現像処理、または、レーザ処理を施し、上記開口と連通した貫通孔113を有する半田ペースト印刷用レジストを形成する(図1(b)参照)。
また、貫通孔113の開口径は、図1に示す実施形態では、半田バンプ形成用開口の開口径と略同一であるが、本発明の製造方法で形成する半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔213の開口径は、半田バンプ形成用開口よりも大きくてもよい(図2参照)。より確実に半田バンプ形成用開口に半田ペーストを充填することができるからである。
【0044】
特に、その底面の少なくとも一部が窪んだ形状の半田バンプ形成用開口に半田ペーストを充填する場合には、その底面が平坦な形状の半田バンプ形成用開口に比べて、多量の半田ペーストを必要とするため、上記貫通孔の開口径は、半田バンプ形成用開口よりも大きいことが望ましい。
また、本工程で形成する半田ペースト印刷用レジストでは、マスクと異なり、貫通孔の径を大きくすることに伴う機械的強度の低下等の問題は発生しない。
なお、図2は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の製造工程の一部を説明するための部分断面図である。
【0045】
この工程では、露光・現像処理、または、レーザ処理を施すことにより、貫通孔113を有する半田ペースト印刷用レジストを形成する。具体的には、レジスト用樹脂層を感光性樹脂を含む樹脂組成物を用いて形成した場合には、露光・現像処理を施すことができ、その他の場合には、レーザ処理を施す。勿論、感光性樹脂を含む樹脂組成物を用いた場合に、レーザ処理を施すことにより半田ペースト印刷用レジストを形成してもよい。
従って、ここでは、露光・現像処理によるレジスト形成と、レーザ処理によるレジスト形成とを別々に説明することとする。
【0046】
(1)露光・現像処理によるレジスト形成
この場合には、上記(a)の工程で形成されたレジスト用樹脂層上にマスクを載置した後、露光・現像処理を施し、半田バンプ形成用開口部分に半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔を形成する。
ここで、露光・現像条件、即ち、露光波長、光量、現像液の種類等は特に限定されず、レジスト用樹脂層の組成や形状等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、200〜1000mJ/cm2 の条件で紫外線を照射した後、炭酸ナトリウム水溶液、DMTG(ジエチレングリコールトリメチルエーテル)溶液等の現像液に浸漬するか、現像液をスプレイすることにより行う。
また、半田バンプ形成用開口部分上に形成されたレジスト用樹脂層を完全に除去するため、現像処理を2回に分けて行ったり、現像液に超音波処理を行いながら現像処理を行ってもよい。
【0047】
(2)レーザ処理によるレジスト形成
この場合には、上記(a)の工程で形成されたレジスト用樹脂層にレーザ処理を施し、半田バンプ形成用開口部分に半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔を形成する。
このとき、使用するレーザとしては、例えば、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ、UVレーザ、YAGレーザ等が挙げられる。
これらのレーザは、形成する半田ペースト印刷用レジストの形状等を考慮して使い分けてもよい。
【0048】
上記レーザ処理を施す際に、マスクを介して、ホログラム方式のエキシマレーザによるレーザ光照射することにより、一度に多数の半田ペースト印刷用レジストを形成することができる。同一強度で、かつ、照射角度が同一のレーザ光を複数の部分に同時に照射することができるからである。
【0049】
また、光学系レンズとマスクとを介してレーザ光を照射することによっても、一度に多数の半田ペースト印刷用レジストを形成することができる。
光学系レンズとマスクとを介することにより、同一強度で、かつ、照射角度が同一のレーザ光を複数の部分に同時に照射することができるからである。
【0050】
上記マスクに形成された貫通孔は、レーザ光のスポット形状を真円にするために、真円であることが望ましく、上記貫通孔の径は、0.1〜2mm程度が望ましい。
また、上記炭酸ガスレーザを用いる場合、そのパルス間隔は、10-4〜10-8秒であることが望ましい。また、開口を形成するためのレーザを照射する時間は、10〜500μ秒であることが望ましい。
レーザ光にて半田バンプ形成用開口部分に半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔を形成した場合、特に炭酸ガスレーザを用いて貫通孔を形成した場合には、デスミア処理を行うことが望ましい。
また、上記露光・現像処理やレーザ処理を施して半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔を形成する前、または、形成した後には、必要に応じて、硬化処理を施してもよい。
【0051】
このような露光・現像処理やレーザ処理により形成する半田ペースト印刷用レジストの開口径は、半田バンプ形成用開口径の1.0〜2.0倍であることが望ましい。半田バンプ形成用開口から露出した金属層(半田パッド116)の形状によっては、半田バンプ形成用開口を完全に充填するために多くの半田ペーストを必要とする場合があるからである。
上述した通り、導体回路上に半田バンプ形成用開口を形成した場合には、半田バンプ形成用開口底面に露出した金属層は、平坦であるのに対し、バイアホール上に半田バンプ形成用開口を形成した場合には、半田バンプ形成用開口底面に露出した金属層は、その少なくとも一部(中央部)が窪んだ形状であるため、半田バンプ形成用開口を完全に充填するために多くの半田ペーストを必要とする。
【0052】
上記レジスト形成工程終了後、上記(c)の工程(半田ペースト印刷工程)を行う。
この工程では、上記(b)の工程で形成された半田ペースト印刷用レジスト112を介して、半田バンプ形成用開口106に半田ペースト115を印刷する(図1(c)参照)。従って、この場合には、マスクを用いないで半田ペーストの印刷を行う。
【0053】
上記半田ペーストの印刷は、通常、印刷用スキージや密閉式のスキージユニットを用いて行う。
【0054】
上記印刷用スキージの材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレン等のゴム;鉄、ステンレス等の金属;セラミック等の一般に多層プリント配線板を製造する際に用いられるスキージと同様の材質が挙げられる。
これらのなかでは、弾力性を有し、基板表面の凹凸(アンジュレーション)に対する追従性が高いため、より確実に開口内に半田ペーストを印刷することができ、しかも、半田ペースト印刷用レジスト上に半田ペーストが残留しにくい点から硬度60°以上のゴムが望ましい。
【0055】
上記印刷用スキージの形状としては、平型、角型等の種々の形状が挙げられる。上記形状のスキージに、適時切れ込みを入れることにより半田ペーストの充填性を向上させることもできる。
上記スキージの厚さは特に限定されないが、通常、10〜30mmが望ましく、15〜25mmがより望ましい。繰り返し印刷を行っても、反りやたわみがないからである。また、金属性のスキージの場合は、その厚さは50〜300μmが望ましい。
【0056】
上記密閉式のスキージユニットとしては、例えば、エアー圧入型、ローラー圧入型、ピストン圧入型等が挙げられる。
特に隣合う半田バンプ同士の距離が200μm以下の半田バンプを形成する場合には、密閉式のスキージユニットを用いることが望ましい。通常のスキージ印刷では、このような狭い間隔の半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷することが困難であるからである。
また、上記密閉式のスキージユニットのなかでは、印刷圧力の安定性に優れる点からピストン圧入型が望ましい。
【0057】
上記半田ペースト印刷工程で用いる半田ペーストとしては特に限定されず、一般に多層プリント配線板の製造で使用されるものを用いることができる。具体的には、例えば、Sn:Pb(重量比)=63:37、Sn:Pb:Ag=62:36:2、Sn:Ag=96.5:3.5、Sn:Sb=95:5等からなるものや、SnとSbとPbとからなるもの、SnとAgとCuとからなるもの等が挙げられる。また、半田粒子の粒子径は、2〜40μmが望ましく、5〜20μmがより望ましい。
【0058】
上記半田ペーストの融点は、180〜280℃の範囲であることが望ましい。上記範囲内であれば、PGAの製造における導電性接続ピンの強度が20N/pin以上となるからである。
一方、融点が180℃未満では、後工程のリフロー処理を経て形成した半田バンプの形状保持性が弱く、フリップチップ実装でICチップを接続することができない場合があり、一方、280℃を超えると、半田ペースト印刷用レジストまたはソルダーレジスト層が溶解するおそれがあるからである。
より望ましくは200〜260℃である。
また、導電性接続ピンを接続する側の半田の融点は、ICチップを接続する側の半田バンプの半田の融点よりも高い方が望ましい。ICチップをフリップチップに実装する際、リフロー処理により導電性接続ピンの傾きや脱落を発生させないからである。具体的には、ICチップを接続する側の半田バンプにSnとPbとからなるもの、導電性接続ピンを接続する側にSnとSbとからなるものを用いる場合等が挙げられる。
【0059】
上記半田ペーストの粘度は、25℃において、100〜300Pa・sであることが望ましい。上記範囲内であれば、所望の形状に半田ペーストを印刷することができ、形状の均一な半田バンプを形成することができるからである。
【0060】
また、この工程で半田ペースト印刷用レジスト上に半田ペーストが残留した場合には、該半田ペーストを除去する残留ペースト除去工程を行うことが望ましい。後工程のリフロー処理時の熱で半田ペースト印刷用レジスト上に残留した半田ペーストが流動化し、近接する半田バンプ用開口内に充填された半田ペーストと繋がることにより、形成した半田バンプ間で短絡が発生することがあるからである。具体的には、スキージやクリーニングペーパ等を用いて半田ペーストを除去することができる。
【0061】
半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷した後、上記(d)の工程(リフロー工程)で、半田ペーストにリフロー処理を施し、半田バンプ117を形成する(図1(d)参照))。
【0062】
上記リフローは、例えば、窒素リフロー装置等を用いて行うことができる。また、リフロー温度は、180〜280℃の範囲内で行うことが望ましい。
【0063】
半田ペーストにリフロー処理を施した後、上記(e)の工程(レジスト除去工程)で、ソルダーレジスト層上に形成された半田ペースト印刷用レジスト112を剥離または除去する(図1(e)参照)。
【0064】
半田ペースト印刷用レジスト112の剥離または除去は、例えば、基板を酸溶液、アルカリ溶液、または、有機溶媒中に浸漬したり、半田ペースト印刷用レジスト112に酸溶液、アルカリ溶液、または、有機溶媒を塗布したり、スプレイすることにより行うことが望ましい。半田バンプ117に傷をつけずに半田ペースト印刷用レジスト112を剥離または除去することができ、また、半田ペースト印刷用レジスト112の残渣が生じることもないからである。
【0065】
上記酸溶液としては、例えば、硫酸、硝酸、塩酸、酢酸、酪酸等が挙げられ、上記アルカリ溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等が挙げられる。上記酸溶液としては、弱酸性の溶液が特に望ましく、上記アルカリ溶液としては、弱塩基性の溶液が特に望ましい。強酸性または強塩基性の溶液を用いると半田が腐食されることがあるからである。
【0066】
上記有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、アミン類、ケトン、アセトン等の揮発性有機溶剤等が挙げられる。
【0067】
上記(a)〜(e)の工程終了後、必要に応じて、半田バンプをフラックス洗浄する。
また、半田ペースト印刷工程で形成した半田ペーストにリフロー処理を施す前に、予め、該半田ペーストに導電性ピンを取り付けておき、外部端子と接続するためのPGAを形成してもよい。
なお、製品認識文字等を形成するための文字印刷工程やソルダーレジスト層の改質のために、酸素や四塩化炭素等のプラズマ処理を適時行ってもよい。
【0068】
上記(a)〜(e)の工程では、半田ペーストを印刷するために形成する半田ペースト印刷用レジストが樹脂からなるため、半田ペーストとの親和性が低く、半田ペーストをはじくため、半田ペーストの抜け性に優れ、確実に半田バンプ形成用開口に半田ペーストを充填することができ、均一な形状の半田バンプを形成することができる。
【0069】
また、上記半田ペースト印刷用レジストは、樹脂組成物を塗布することにより、ソルダーレジスト層上に直接形成されているため、半田ペースト印刷用レジストとソルダーレジスト層との間にギャップ(隙間)が形成されることがなく、半田ペーストがソルダーレジスト層の表面に滲んでしまうことがない。
また、半田バンプ形成用開口は、半田ペースト印刷用レジストにより隔離された状態となっており、半田バンプ形成用開口部以外のソルダーレジスト層上に半田ペーストが付着することないため、隣接する半田バンプ形成用開口内の半田ペースト同士が繋がることがなく、相互間で短絡の発生することのない半田バンプを形成することができる。
【0070】
さらに、マスクを用いて半田ペーストを印刷する方法のように、基板とマスクとの位置合わせを必要としないことから、マスクが位置ズレした際に発生する不都合が発生することがない。
また、レジスト形成工程において、半田バンプ形成用開口と半田ペースト印刷用レジストとの間で位置ズレが発生した場合であっても、半田ペースト印刷用レジストを容易に剥離または除去することができるため、半田ペースト印刷用レジストを正確な位置に再形成することができる。
【0071】
なお、半田ペースト印刷用レジストを樹脂フィルムを貼りつける工程を経て形成する方法についても検討したが、以下のような問題点があることが、明らかとなった。
【0072】
即ち、半田バンプ形成用開口が形成されたソルダーレジスト層を有する基板に、未硬化の樹脂フィルムを貼りつけることによりレジスト用樹脂層を形成した場合には、レジスト用樹脂層の半田バンプ形成用開口の直上部分に窪みが生じることがあり、この場合、レジスト用樹脂層に貫通孔を形成し、半田ペースト印刷用レジストとした際に、貫通孔の壁面がテーパ状となる等、所望の形状の貫通孔を形成することができないことがあり、その結果、後の半田ペースト印刷工程において、半田ペースト印刷用レジストを介して半田バンプ形成用開口内に半田ペーストを充填した際に、半田バンプ形成用開口ごとに半田ペースト量のバラツキが生じ、充填する半田ペースト量が増減し、これが半田バンプの高さのバラツキに繋がることがあることが明らかとなった。
【0073】
また、上述したように、ソルダーレジスト層上には、通常、若干の凹凸が存在し、マスクを用いて半田ペーストを充填する際には、この凹凸の存在に起因して、半田ペーストの裏周りが発生し、ソルダーレジスト層の表面に半田ペーストが滲んでしまうことがあったが、樹脂フィルムを貼りつけてレジスト用樹脂層を形成する際にもこの問題は完全には解消されず、形成した半田ペースト印刷用レジストとソルダーレジスト層との間に僅かな隙間が形成され、その結果、半田ペーストを印刷した際にソルダーレジスト層の表面に半田ペーストが滲んでしまうことがあることが明らかとなった。
【0074】
次に、本発明の多層プリント配線板の製造方法の全製造工程について、工程順に説明する。
(1)本発明の多層プリント配線板の製造方法においては、まず、基板上に導体回路を形成する。
具体的には、例えば、基板の両面に無電解めっき処理等を施すことによりベタの導体層を形成した後、該導体層上に導体回路パターンに対応したエッチングレジストを形成し、その後、エッチングを行うことにより形成すればよい。
なお、無電解めっき処理を施した後、電解めっきを施すことにより導体層の厚さを厚くしてもよい。
上記基板としては、樹脂基板が望ましく、具体的には、例えば、ガラスエポキシ基板、ポリイミド基板、ビスマレイミド−トリアジン樹脂基板(BT樹脂基板)、フッ素樹脂基板、FR4、FR5等が挙げられる。
また、銅張積層板やRCC基板等を、ベタの導体層が形成された基板として用いてもよい。
【0075】
また、必要に応じて、上記無電解めっき処理を施す際に、予め、この絶縁性基板に貫通孔を形成しておき、該貫通孔の壁面にも無電解めっき処理を施すことにより、基板を挟んだ導体回路間を電気的に接続するスルーホールとしてもよい。
また、スルーホールを形成した場合には、該スルーホール内に樹脂充填材を充填することが望ましい。
【0076】
上記樹脂充填材としては、例えば、エポキシ樹脂と硬化剤と無機粒子とを含む樹脂組成物等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、半田ペースト印刷用レジストを形成する際に用いられるエポキシ樹脂と同様のものを挙げることができる。
【0077】
上記樹脂充填材に含まれる硬化剤は特に限定されず、従来公知の硬化剤を用いることができるが、イミダゾール系硬化剤またはアミン系硬化剤が望ましい。
これらの硬化剤を用いた場合には、硬化時の収縮の程度が小さく、スルーホールと樹脂充填材層との密着性に特に優れるからである。
【0078】
上記樹脂充填材に含まれる無機粒子としては、例えば、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、カリウム化合物、マグネシウム化合物、ケイ素化合物等からなるものが挙げられる。これらは単独でもよいし、2種以上併用してもよい。
【0079】
上記樹脂充填材中の無機粒子の含有比率は、10〜50重量%である。この範囲であれば層間樹脂絶縁層との間で、熱膨張係数等を整合できるからである。より望ましい含有比率は、20〜40重量%である。
【0080】
上記無機粒子の形状は、球状、楕円球状、破砕状、多面体状等が挙げられる。これらの中では、球状、楕円球状が望ましい。粒子の形状に起因したクラック等の発生を抑制できるからである。また、上記無機粒子の表面は、シリカカップリング剤等により、コーティングされていてもよい。無機粒子とエポキシ樹脂との密着性が向上するからである。
【0081】
上記樹脂充填材中には、上記エポキシ樹脂以外に、他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感光性樹脂、それらの複合体等が含まれてもよい。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
また、上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、4フッ化エチレンパーフロロアルコキシ共重合体(PFA)等のフッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェニレンスルフォド(PPS)、熱可塑性ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフォン(PPES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリオレフィン、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
また、上記感光性樹脂としては、例えば、上記熱硬化性樹脂を感光化したもの、アクリル樹脂等が挙げられる。具体的には、例えば、メタクリル酸やアクリル酸等を用い、熱硬化基を(メタ)アクリル化反応させたもの等が挙げられる。これらの樹脂を単独でもよいし、2種以上併用してもよい。なお、エポキシ樹脂に代えて、これらの樹脂やその複合体(熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂、または、感光性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体)を用いてもよい。
【0082】
また、上記樹脂充填材中には、上記無機粒子以外に、樹脂粒子、金属粒子等が含まれていてもよい。上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂を球状に成形したもの等が挙げられ、上記金属粒子としては、例えば、金、銀、銅等からなる導電性を有する粒子が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、上記樹脂粒子等は、上記無機粒子の代わりに用いてもよい。
また、樹脂充填剤として、導電性樹脂や金、銀、銅等の導電性のある金属フィラーを主とするペーストを用いてもよい。
【0083】
上記樹脂充填材には、NMP(ノルマルメチルピロリドン)、DMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、グリセリン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、メチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテート、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール等の溶剤を含んでも(溶剤含浸タイプ)よいが、溶剤をまったく含まない(無溶剤タイプ)ものがより望ましい。溶剤を含むことにより、硬化させた樹脂充填材に気泡が残り、信頼性や接続性を低下させることがあるからである。
【0084】
また、スルーホールを形成した後、樹脂充填材を充填する前に、該スルーホールの表面の少なくとも一部には、粗化面を形成することが望ましい。
スルーホールと樹脂充填材層との密着性が一層高められることで、熱履歴を受けた際の膨張収縮が抑制され、両者間で剥離等が発生しにくくなるからである。粗化面の平均粗度は、0.05〜5μmであることが望ましい。平均粗度が0.05μm未満では、導体回路の表面を粗化面にする効果がほとんど得ることができず、一方、5μmを超えると、信号伝達時の表皮効果に起因して、信号遅延や信号エラーが発生するおそれがあるからである。
【0085】
(2)次に、必要に応じて、導体回路の表面の粗化処理を行う。粗化処理方法としては、例えば、エッチング処理、黒化(酸化)−還元処理、Cu−Ni−P針状合金めっきによる処理等を用いることができる。
形成される粗化面は、0.1〜5μmであることが望ましい。上記範囲内であれば、導体回路と層間樹脂絶縁層との剥離が起こりにくいからである。
【0086】
上記エッチング処理の具体例としては、例えば、有機酸と第二銅錯体とを含むエッチング液をスプレイやバブリング等の酸素が共存する条件で作用させ、導体回路の導体回路の銅導体を溶解し、ボイドを形成することにより、粗化処理を行う方法等を挙げることができる。
上記有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、アクリル酸、クロトン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、安息香酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、スルファミン酸等が挙げられる。有機酸の含有量は、0.1〜30重量%が望ましい。酸化された銅の溶解性を維持し、かつ溶解安定性を確保するためである。
また、発生した第一銅錯体は、酸の作用で溶解し、酸素と結合して第二銅錯体となって、再び銅の酸化に寄与する。
【0087】
上記第二銅錯体は、アゾール類の第二銅錯体が望ましい。金属銅等を酸化する酸化剤として作用するからである。
上記アゾール類としては、ジアゾール、トリアゾール、テトラゾールが望ましい。中でも、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール等が望ましい。
また、アゾール類の第二銅錯体の添加量は、1〜15重量%が望ましい。溶解性および安定性に優れるからである。
【0088】
また、銅の溶解やアゾール類の酸化作用を補助するために、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン等のハロゲンイオンをエッチング液に添加してもよい。
上記ハロゲンイオンの添加は、塩酸、塩化ナトリウム等をエッチング液に添加することにより行うことができる。ハロゲンイオン量は、0.01〜20重量%が望ましい。形成された粗化面と層間樹脂絶縁層との密着性に優れるからである。
【0089】
アゾール類の第二銅錯体と有機酸(必要に応じてハロゲンイオン)を、水に溶解してエッチング液を調整する。また、市販のエッチング液、例えば、商品名「メック エッチボンド」(メック社製)を使用し、粗化面を形成してもよい。
【0090】
上記黒化−還元処理の具体的な方法としては、例えば、NaOH(10g/l)、NaClO2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/l)、を含む水溶液を黒化浴とする黒化処理、および、NaOH(10g/l)、NaBH4 (6g/l)を含む水溶液を還元浴とする還元処理を行う方法等が挙げられる。
【0091】
上記Cu−Ni−P針状合金めっき処理の具体的な方法としては、例えば、硫酸銅(1〜40g/l)、硫酸ニッケル(0.1〜6.0g/l)、クエン酸(10〜20g/l)、次亜リン酸ナトリウム(10〜100g/l)、ホウ酸(10〜40g/l)および界面活性剤(日信化学工業社製、サーフィノール465)(0.01〜10g/l)を含むpH=9の無電解めっき浴にて無電解めっきを施す方法等が挙げられる。
【0092】
(3)次に、導体回路上に熱硬化性樹脂や樹脂複合体からなる未硬化の樹脂絶縁層を形成するか、または、熱可塑性樹脂からなる樹脂絶縁層を形成する。
上記未硬化の樹脂絶縁層は、未硬化の樹脂をロールコーター、カーテンコーター等により塗布して成形してもよく、また、未硬化(半硬化)の樹脂フィルムを熱圧着して形成してもよい。さらに、未硬化の樹脂フィルムの片面に銅箔等の金属層が形成された樹脂フィルムを貼付してもよい。
また、熱可塑性樹脂からなる樹脂層は、フィルム状に成形した樹脂成形体を熱圧着することにより形成することが望ましい。
【0093】
このような樹脂絶縁層の形成において使用する熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。
【0094】
上記エポキシ樹脂としては、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。それにより、耐熱性等に優れるものとなる。
【0095】
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、シクロオレフィン系樹脂、これらの樹脂の共重合体等が挙げられる。
これらのなかでは、誘電率および誘電正接が低く、GHz帯域の高周波信号を用いた場合でも信号遅延や信号エラーが発生しにくく、さらには、剛性等の機械的特性にも優れている点からシクロオレフィン系樹脂が望ましい。
【0096】
上記シクロオレフィン系樹脂としては、2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンまたはこれらの誘導体からなる単量体の単独重合体または共重合体等が望ましい。上記誘導体としては、上記2−ノルボルネン等のシクロオレフィンに、架橋を形成するためのアミノ基や無水マレイン酸残基あるいはマレイン酸変性したもの等が結合したもの等が挙げられる。
上記共重合体を合成する場合の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン等が挙げられる。
また、上記ポリオレフィン樹脂は、有機フィラーを含むものであってもよい。
【0097】
上記ポリフェニレンエーテル樹脂としては、例えば、下記化学式(1)で表される繰り返し単位を有する熱可塑性ポリフェニレンエーテル樹脂や下記化学式(2)で表される繰り返し単位を有する熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。
【0098】
【化1】
Figure 0004748889
【0099】
(式中、nは、2以上の整数を表す。)
【0100】
【化2】
Figure 0004748889
【0101】
(式中、mは、2以上の整数を表す。また、R1 、R2 は、メチレン基、エチレン基または−CH2 −O−CH2 −を表し、両者は同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
【0102】
また、上記化学式(1)で表される繰り返し単位を有する熱可塑性ポリフェニレンエーテル樹脂は、ベンゼン環にメチル基が結合した構造を有しているが、本発明で用いることのできるポリフェニレンエーテル樹脂としては、上記メチル基が、エチル基等の他のアルキル基等で置換された誘導体や、メチル基の水素がフッ素で置換された誘導体等であってもよい。
【0103】
また、上記熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリスルフォン樹脂等が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との複合体(樹脂複合体)としては、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含むものであれば特に限定されず、その具体例としては、例えば、粗化面形成用樹脂組成物等が挙げられる。
【0104】
上記粗化面形成用樹脂組成物としては、例えば、酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からなる粗化液に対して難溶性の未硬化の樹脂中(以下、難溶性樹脂という)に、酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からなる粗化液に対して可溶性の粒子(以下、可溶性粒子という)が分散されたもの等が挙げられる。
なお、上記「難溶性」および「可溶性」という語は、同一の粗化液に同一時間浸漬した場合に、相対的に溶解速度の早いものを便宜上「可溶性」といい、相対的に溶解速度の遅いものを便宜上「難溶性」と呼ぶ。
【0105】
上記難溶性樹脂としては、層間樹脂絶縁層に上記粗化液を用いて粗化面を形成する際に、粗化面の形状を保持できるものが好ましく、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの複合体等が挙げられる。また、感光性樹脂であってもよい。後述するバイアホール用開口を形成する工程において、露光現像処理により開口を形成することができるからである。
これらのなかでは、熱硬化性樹脂を含有しているものが望ましい。それにより、めっき液あるいは種々の加熱処理によっても粗化面の形状を保持することができるからである。
【0106】
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。また、上記熱硬化性樹脂を感光化する場合は、メタクリル酸やアクリル酸等を用い、熱硬化基を(メタ)アクリル化反応させる。特にエポキシ樹脂の(メタ)アクリレートが望ましい。さらに、1分子中に、2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂がより望ましい。上述の粗化面を形成することができるばかりでなく、耐熱性等にも優れているため、ヒートサイクル条件下においても、導体回路に応力の集中が発生せず、導体回路と層間樹脂絶縁層との間で剥離が発生しにくいからである。
【0107】
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0108】
上記可溶性粒子としては、例えば、酸または酸化剤に可溶性の樹脂粒子、無機粒子、金属粒子、ゴム粒子、液相樹脂または液相ゴム等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0109】
上記可溶性粒子の形状は特に限定されず、球状、破砕状等が挙げられる。また、上記可溶性粒子の形状は、一様な形状であることが望ましい。均一な粗さの凹凸を有する粗化面を形成することができるからである。
【0110】
上記可溶性粒子の平均粒径としては、0.1〜10μmが望ましい。この粒径の範囲であれば、2種類以上の異なる粒径の粒子を含有してもよい。すなわち、平均粒径が0.1〜0.5μmの可溶性粒子と平均粒径が1〜3μmの可溶性粒子とを含有する場合等である。これにより、複雑な粗化面を形成することができ、導体回路との密着性にも優れるからである。なお、本明細書において、可溶性粒子の粒径とは、可溶性粒子の一番長い部分の長さである。
【0111】
上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からなる粗化液に浸漬した場合に、上記難溶性樹脂よりも溶解速度の早いものであれば特に限定されず、具体的には、例えば、半田ペースト印刷用レジストを形成する際に用いる樹脂組成物に含まれるものと同様のもの等が挙げられる。
【0112】
上記樹脂粒子は予め硬化処理されていることが必要である。硬化させておかないと上記樹脂粒子が難溶性樹脂を溶解させる溶剤に溶解してしまうため、均一に混合されてしまい、酸や酸化剤で樹脂粒子のみを選択的に溶解除去することができないからである。
【0113】
上記無機粒子としては、例えば、半田ペースト印刷用レジストを形成する際に用いる樹脂組成物に含まれるものと同様のもの等が挙げられる。
【0114】
上記金属粒子としては、例えば、半田ペースト印刷用レジストを形成する際に用いる樹脂組成物に含まれるものと同様のもの等が挙げられる。また、上記金属粒子は、絶縁性を確保するために、表層が樹脂等により被覆されていてもよい。
【0115】
上記ゴム粒子としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリイソプレンゴム、アクリルゴム、多硫系剛性ゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ABS樹脂等が挙げられる。
【0116】
また、上記ゴム粒子として、例えば、ポリブタジエンゴム、エポキシ変性、ウレタン変性、(メタ)アクリロニトリル変性等の各種変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基を含有した(メタ)アクリロニトリル・ブタジエンゴム等を使用することもできる。これらのゴムを使用することにより、上記ゴム粒子が酸あるいは酸化剤に溶解しやすくなるからである。つまり、酸を用いてゴム粒子を溶解する際には、強酸以外の酸でも溶解することができ、酸化剤を用いてゴム粒子を溶解する際には、比較的酸化力の弱い過マンガン酸でも溶解することができる。また、クロム酸を用いた場合でも、低濃度で溶解することができる。そのため、酸や酸化剤が樹脂表面に残留することがなく、後述するように、粗化面形成後、塩化パラジウム等の触媒を付与する際に、触媒が付与されなかったり、触媒が酸化されたりすることがない。
【0117】
上記液相樹脂としては、上記熱硬化性樹脂の未硬化溶液を使用することができ、このような液相樹脂の具体例としては、例えば、未硬化のエポキシオリゴマーとアミン系硬化剤の混合液等が挙げられる。
上記液相ゴムとしては、例えば、上記したポリブタジエンゴム、エポキシ変性、ウレタン変性、(メタ)アクリロニトリル変性等の各種変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基を含有した(メタ)アクリロニトリル・ブタジエンゴム等の未硬化溶液等を使用することができる。
【0118】
上記液相樹脂や液相ゴムを用いて上記感光性樹脂組成物を調製する場合には、難溶性樹脂と可溶性粒子とが均一に相溶しない(つまり相分離するように)ように、これらの物質を選択する必要がある。
上記基準により選択された難溶性樹脂と可溶性粒子とを混合することにより、上記難溶性樹脂の「海」の中に液相樹脂または液相ゴムの「島」が分散している状態、または、液相樹脂または液相ゴムの「海」の中に、難溶性樹脂の「島」が分散している状態の感光性樹脂組成物を調製することができる。
【0119】
上記可溶性粒子を、2種以上混合して用いる場合、混合する2種の可溶性粒子の組み合わせとしては、樹脂粒子と無機粒子との組み合わせが望ましい。両者とも導電性が低くいため上下の導体回路間の絶縁性を確保することができるとともに、上記難溶性樹脂との間で熱膨張の調整が図りやすく、樹脂絶縁層にクラックが発生せず、樹脂絶縁層と導体回路との間で剥離が発生しないからである。
【0120】
上記可溶性粒子は、上記難溶性樹脂中にほぼ均一に分散されていることが望ましい。これにより、均一な粗さの凹凸を有する粗化面を形成することができ、バイアホールやスルーホールを形成しても、その上に形成する導体回路の金属層の密着性を確保することができるからである。
また、粗化面を形成する表層部だけに可溶性粒子を含有する樹脂フィルムを用いてもよい。それによって、樹脂フィルムの表層部以外は酸または酸化剤にさらされることがないため、層間樹脂絶縁層を介した導体回路間の絶縁性が確実に保たれる。
【0121】
上記難溶性樹脂中に分散している可溶性粒子の配合量は、3〜40重量%が望ましい。可溶性粒子の配合量が3重量%未満では、所望の凹凸を有する粗化面を形成することができない場合があり、40重量%を超えると、酸または酸化剤を用いて可溶性粒子を溶解した際に、層間樹脂絶縁層の深部まで溶解してしまい、層間樹脂絶縁層を介した導体回路間の絶縁性を維持できず、短絡の原因となる場合がある。
【0122】
上記粗化面形成用樹脂組成物としては、上記難溶性樹脂、上記可溶性粒子以外に、硬化剤、その他の成分等を含有していることが望ましい。
上記硬化剤としては、例えば、イミダゾール系硬化剤、アミン系硬化剤、グアニジン系硬化剤、これらの硬化剤のエポキシアダクトやこれらの硬化剤をマイクロカプセル化したもの、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフォニウム・テトラフェニルボレート等の有機ホスフィン系化合物等が挙げられる。
【0123】
上記硬化剤の含有量は、上記粗化面形成用樹脂組成物に対して、0.05〜10重量%であることが望ましい。0.05重量%未満では、硬化が不十分となるため、酸や酸化剤が層間樹脂絶縁層に侵入する度合いが大きくなり、絶縁性が損なわれることがある。一方、10重量%を超えると過剰な硬化剤成分が樹脂の組成を変成させることがあり、信頼性の低下を招いてしまうことがある。
【0124】
上記その他の成分としては、例えば、粗化面の形成に影響しない無機化合物や樹脂等のフィラーが挙げられる。
上記無機化合物としては、例えば、シリカ、アルミナ、ドロマイト等が挙げられ、上記樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレン樹脂、メラニン樹脂、オレフィン系樹脂等が挙げられる。これらのフィラーを含有させることにより、熱膨張係数の整合や耐熱性、耐薬品性の向上等を図り、多層プリント配線板の性能をより向上させることができるからである。
【0125】
また、上記粗化面形成用樹脂組成物は、溶剤を含有していてもよい。上記溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートやトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0126】
(4)次に、その材料として熱硬化性樹脂や樹脂複合体を用いた層間樹脂絶縁層を形成する場合には、未硬化の樹脂絶縁層に硬化処理を施すとともに、バイアホール用開口を形成し、層間樹脂絶縁層とする。
上記バイアホール用開口は、レーザ処理により形成することが望ましい。上記レーザ処理は、上記硬化処理前に行ってもよいし、硬化処理後に行ってもよい。
また、感光性樹脂からなる層間樹脂絶縁層を形成する場合には、露光・現像処理を行うことにより、バイアホール用開口を設けてもよい。なお、この場合、露光・現像処理は、上記硬化処理前に行う。
【0127】
また、その材料として熱可塑性樹脂を用いた層間樹脂絶縁層を形成する場合には、熱可塑性樹脂からなる樹脂層にレーザ処理によりバイアホール用開口を形成し、層間樹脂絶縁層とすることができる。
【0128】
上記レーザ処理は、例えば、半田ペースト印刷用レジストを形成する際のレーザ処理と同様の方法等で行うことができる。
【0129】
また、上記した方法で形成する層間樹脂絶縁層の厚さは特に限定されないが、5〜50μmが望ましい。
また、上記バイアホール用開口の開口径は特に限定されないが、通常、40〜200μmが望ましい。
【0130】
また、層間樹脂絶縁層を形成した後、必要に応じて、該層間樹脂絶縁層と基板とを貫通する貫通孔を形成してもよい。該貫通孔は、ドリル加工やレーザ処理等を用いて形成することができる。
【0131】
このような貫通孔を形成した場合には、後工程で、層間樹脂絶縁層の表面に薄膜導体層を形成する際に、該貫通孔の壁面にも薄膜導体層を形成することにより、基板と層間樹脂絶縁層とを挟んだ2層の導体回路間は勿論のこと、この2層の導体回路と基板の両面に形成された2層の導体回路との計4層の導体回路間を電気的に接続するスルーホールを形成することができる。このようにして導体回路間を接続することにより、信号伝送距離を短くすることができるため、信号遅延等が発生しにくくなり、多層プリント配線板の性能の向上に繋がる。
【0132】
(5)次に、バイアホール用開口の内壁を含む層間樹脂絶縁層の表面と上記工程で貫通孔を形成した場合には貫通孔の内壁とに、必要に応じて、酸または酸化剤を用いて粗化面を形成する。
上記酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、蟻酸等が挙げられ、上記酸化剤としては、クロム酸、クロム硫酸、過マンガン酸ナトリウム等の過マンガン酸塩等が挙げられる。なお、上記粗化面の形成は、プラズマ処理等を用いて行ってもよい。
また、上記酸または酸化剤を用いて、貫通孔のデスミア処理と層間樹脂絶縁層の表面の粗化処理を同時に行うことができる場合がある。
この場合は、製造工程を簡略化することができるため、多層プリント配線板を廉価に製造することができる。
【0133】
また、粗化面を形成した後には、アルカリ等の水溶液や中和液等を用いて、層間樹脂絶縁層の表面を中和することが望ましい。
次工程に、酸や酸化剤の影響を与えないようにすることができるからである。
【0134】
(6)次に、バイアホール用開口の内壁を含む層間樹脂絶縁層の表面と、上記工程で貫通孔を形成した場合には貫通孔の内壁とに、必要に応じて、酸や酸化剤等を用いて粗化面を形成する。
なお、この粗化面は、層間樹脂絶縁層とその上に形成する薄膜導体層との密着性を高めるために形成するものであり、層間樹脂絶縁層と薄膜導体層との間に充分な密着性がある場合には形成しなくてもよい。
【0135】
(7)次に、バイアホール用開口を設けた層間樹脂絶縁層の表面に薄膜導体層を形成する。
上記薄膜導体層は、無電解めっき、スパッタリング、蒸着等の方法を用いて形成することができる。なお、層間樹脂絶縁層の表面に粗化面を形成しなかった場合には、上記薄膜導体層は、スパッタリングにより形成することが望ましい。
また、上記薄膜導体層の表面にドライ処理として、プラズマ処理、UV処理またはコロナ処理を施し、表面の改質を行ってもよい。
なお、無電解めっきにより薄膜導体層を形成する場合には、被めっき表面に、予め、触媒を付与しておく。上記触媒としては、例えば、塩化パラジウム等が挙げられる。
【0136】
上記薄膜導体層の厚さは特に限定されないが、該薄膜導体層を無電解めっきにより形成した場合には、0.6〜1.2μmが望ましく、スパッタリングにより形成した場合には、0.1〜1.0μmが望ましい。
なお、上記(4)の工程で貫通孔を形成した場合には、この工程で貫通孔の内壁面にも金属からなる薄膜導体層を形成することにより、スルーホールとすることができる。
【0137】
また、上記したように貫通孔の内壁面に薄膜導体層を形成し、スルーホールとした場合には、この後、スルーホール内に樹脂充填材層を形成することが望ましい。なお、上記スルーホール内と薄膜導体層が形成されたバイアホール用開口とを同一の充填材で同時に充填してもよい。これにより、スルーホール内とバイアホール内との強度が均一に保たれるため、多層プリント配線板の信頼性を高めることができ、かつ、製造工程を簡略化することができるからである。
【0138】
また、上記スルーホール内に樹脂充填材層を形成した場合には、該スルーホール上に樹脂充填材層を覆う蓋めっき層を形成してもよい。これにより、該蓋めっき層の直上に、バイアホールや半田パッドを形成することができ、信号伝送距離を短くすることができるからである。また、外部接続端子(半田バンプ、導電性接続ピン)へ接続されるバイアホールとスルーホールとを直接接続することができるため、接続信頼性を高めることができる。
なお、上記蓋めっき層を形成する場合は、スルーホールに充填した樹脂充填材を研磨により平坦にしてから形成することが望ましい。これにより、スルーホールとバイアホールとの接続信頼性が高めることができるからである。
【0139】
(8)次に、上記薄膜導体層上の一部にドライフィルムを用いてめっきレジストを形成し、その後、上記薄膜導体層をめっきリードとして電気めっきを行い、上記めっきレジスト非形成部に電気めっき層を形成する。
このとき、バイアホール用開口を電気めっきで充填してフィールドビア構造としてもよく、バイアホール用開口に導電性ペーストを充填した後、その上に蓋めっき層を形成してフィールドビア構造としてもよい。
【0140】
(9)上記電気めっき層を形成した後、上記めっきレジストを剥離し、めっきレジストの下に存在していた金属からなる薄膜導体層をエッチングにより除去し、独立した導体回路とする。
上記エッチング液としては、例えば、硫酸−過酸化水素水溶液、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩水溶液、塩化第二鉄、塩化第二銅、塩酸等が挙げられる。また、エッチング液として上述した第二銅錯体と有機酸とを含む混合溶液を用いてもよい。
また、必要に応じて、導体回路の表面の粗化処理を行う。粗化処理方法としては、例えば、Cu−Ni−P針状合金めっきによる処理、エッチング処理、黒化(酸化)−還元処理等を用いることができる。
【0141】
また、上記(8)および(9)に記載した方法に代えて、以下の方法を用いることにより導体回路を形成してもよい。
即ち、上記薄膜導体層上の全面に電気めっき層を形成した後、該電気めっき層上の一部にドライフィルムを用いてエッチングレジストを形成し、その後、エッチングレジスト非形成部下の電気めっき層および薄膜導体層をエッチングにより除去し、さらに、エッチングレジストを剥離することにより独立した導体回路を形成してもよい。
【0142】
(10)この後、上記(3)〜(9)の工程を繰り返すことにより、層間樹脂絶縁層上に最上層の導体回路が形成された基板を作製する。
【0143】
(11)次に、最上層の導体回路を含む基板上に、複数の半田バンプ形成用開口を有するソルダーレジスト層を形成する。
具体的には、未硬化のソルダーレジスト組成物をロールコーターやカーテンコーター等により塗布したり、フィルム状に成形したソルダーレジスト組成物を圧着したりした後、レーザ処理や露光・現像処理により半田バンプ形成用開口を形成し、さらに、必要に応じて、硬化処理を施すことによりソルダーレジスト層を形成する。
【0144】
上記ソルダーレジスト層は、例えば、エポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、熱可塑性エラストマー、ポリイミド樹脂等を含むソルダーレジスト組成物を用いて形成することができ、これらの樹脂の具体例としては、例えば、層間樹脂絶縁層に用いた樹脂と同様の樹脂等が挙げられる。
【0145】
上記以外のソルダーレジスト組成物としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート、イミダゾール硬化剤、アミン系硬化剤、2官能性(メタ)アクリル酸エステルモノマー、分子量500〜5000程度の(メタ)アクリル酸エステルの重合体、ビスフェノール型エポキシ樹脂等からなる熱硬化性樹脂、多価アクリル系モノマー等の感光性モノマー、グリコールエーテル系溶剤等を含むペースト状の流動体が挙げられ、その粘度は25℃で1〜10Pa・sに調整されていることが望ましい。
また、後工程でソルダーレジスト層に半田バンプ形成用開口を設けて、半田バンプを形成する場合には、ソルダーレジスト組成物に例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート、または、イミダゾール硬化剤等を含むものを用いることが望ましい。
【0146】
上記ノボラック型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートとしては、例えば、フェノールノボラックやクレゾールノボラックのグリシジルエーテルをアクリル酸やメタクリル酸等と反応させたエポキシ樹脂等が挙げられる。
【0147】
上記2官能性(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては特に限定されず、例えば、各種ジオール類のアクリル酸やメタクリル酸のエステル等が挙げられ、その市販品としては、日本化薬社製のR−604、PM2、PM21等が挙げられる。
【0148】
また、上記ソルダーレジスト組成物は、エラストマーや無機フィラーが配合されていてもよい。
エラストマーが配合されていることにより、形成されるソルダーレジスト層は、エラストマーの有する柔軟性および反発弾性により、ソルダーレジスト層に応力が作用した場合でも、該応力を吸収したり、緩和したりすることができ、その結果、多層プリント配線板の製造工程や製造した多層プリント配線板にICチップ等の電子部品を搭載した後のソルダーレジスト層にクラックや剥離が発生することを抑制でき、さらに、クラックが発生した場合でも該クラックが大きく成長することがほとんどない。
【0149】
また、上記半田バンプ形成用開口を形成する際に用いるレーザとしては、上述した半田ペースト印刷用レジストを形成する際に用いるレーザと同様のもの等が挙げられる。
【0150】
次に、上記半田バンプ形成用開口の底面に露出した導体回路の表面に、半田パッドを形成することが望ましい。
上述したように、上記ソルダーレジスト層の半田バンプ形成用開口の底面に露出する金属層は、貴金属等により形成されていることが望ましいからである。
また、上記ソルダーレジスト層には、必要に応じて、ドライ処理、プラズマ処理、UV処理、または、コロナ処理等の表面処理を行ってもよい。これにより、アンダーフィルの充填性が向上するからである。
【0151】
(12)次に、上記半田バンプ形成用開口を有するソルダーレジスト層に上記した(a)〜(e)の工程を行うことにより、半田バンプを形成し、多層プリント配線板とする。なお、上述したように、基板の一方に半田バンプを形成し、他方にPGAを形成してもよい。
【0152】
【実施例】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
A.層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムの作製
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量469、油化シェルエポキシ社製エピコート1001)30重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215、大日本インキ化学工業社製 エピクロンN−673)40重量部、トリアジン構造含有フェノールノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量120、大日本インキ化学工業社製 フェノライトKA−7052)30重量部をエチルジグリコールアセテート20重量部、ソルベントナフサ20重量部に攪拌しながら加熱溶解させ、そこへ末端エポキシ化ポリブタジエンゴム(ナガセ化成工業社製 デナレックスR−45EPT)15重量部と2−フェニル−4、5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール粉砕品1.5重量部、微粉砕シリカ2重量部、シリコン系消泡剤0.5重量部を添加しエポキシ樹脂組成物を調製した。
得られたエポキシ樹脂組成物を厚さ38μmのPETフィルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるようにロールコーターを用いて塗布した後、80〜120℃で10分間乾燥させることにより、層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを作製した。
【0153】
B.貫通孔充填用樹脂組成物の調製
ビスフェノールF型エポキシモノマー(油化シェル社製、分子量:310、YL983U)100重量部、表面にシランカップリング剤がコーティングされた平均粒径が1.6μmで、最大粒子の直径が15μm以下のSiO2 球状粒子(アドテック社製、CRS 1101−CE)72重量部およびレベリング剤(サンノプコ社製 ペレノールS4)1.5重量部を容器にとり、攪拌混合することにより、その粘度が25±1℃で30〜80Pa・sの樹脂充填材を調製した。なお、硬化剤として、イミダゾール硬化剤(四国化成社製、2E4MZ−CN)6.5重量部を用いた。
【0154】
C.多層プリント配線板の製造方法
(1)厚さ0.8mmのガラスエポキシ樹脂、または、BT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両面に18μmの銅箔8がラミネートされている銅張積層板を出発材料とした(図3(a)参照)。まず、この銅張積層板をドリル削孔し、無電解めっき処理を施し、パターン状にエッチングすることにより、基板1の両面に下層導体回路4とスルーホール9を形成した。
【0155】
(2)スルーホール9および下層導体回路4を形成した基板を水洗いし、酸性脱脂した後、ソフトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両面にスプレイで吹きつけた後、搬送ロールで送ることでそのスルーホール9を含む下層導体回路4の表面に粗化面4a、9aを形成した(図3(b)参照)。エッチング液として、イミダゾール銅 (II)錯体10重量部、グリコール酸7重量部、塩化カリウム5重量部からなるエッチング液(メック社製、メックエッチボンド)を使用した。
【0156】
(3)次に、上記Bに記載した貫通孔充填用樹脂組成物を調製した後、下記の方法により調整後24時間以内に、スルーホール9内、および、基板1の片面の導体回路非形成部と導体回路4の外縁部とに樹脂充填材10′の層を形成した。
即ち、まず、スキージを用いてスルーホール内に貫通孔充填用樹脂組成物を押し込んだ後、100℃、20分の条件で乾燥させた。次に、導体回路非形成部に相当する部分が開口したマスクを基板上に載置し、スキージを用いて凹部となっている導体回路非形成部に樹脂充填材10′の層を形成し、100℃、20分の条件で乾燥させた(図3(c)参照)。
【0157】
(4)上記(3)の処理を終えた基板の片面を、#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いたベルトサンダー研磨により、下層導体回路4の表面やスルーホール9のランド表面に樹脂充填材10が残らないように研磨し、次いで、上記ベルトサンダー研磨による傷を取り除くためのバフ研磨を行った。このような一連の研磨を基板の他方の面についても同様に行った。
次いで、100℃で1時間、150℃で1時間の加熱処理を行って樹脂充填材10を硬化させ、樹脂充填剤層10を形成した。
【0158】
このようにして、スルーホール9や導体回路非形成部に形成された樹脂充填材10の表層部および下層導体回路4の表面を平坦化し、樹脂充填材層10と下層導体回路4の側面4aとが粗化面を介して強固に密着し、またスルーホール9の内壁面9aと樹脂充填材層10とが粗化面を介して強固に密着した絶縁性基板を得た(図3(d)参照)。即ち、この工程により、樹脂充填材層10の表面と下層導体回路4の表面が同一平面となる。
【0159】
(5)上記基板を水洗、酸性脱脂した後、ソフトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両面にスプレイで吹きつけて、下層導体回路4の表面とスルーホール9のランド表面と内壁とをエッチングすることにより、下層導体回路4の全表面に粗化面4a、9aを形成した(図4(a)参照)。なお、エッチング液としては、イミダゾール銅(II)錯体10重量部、グリコール酸7重量部、塩化カリウム5重量部からなるエッチング液(メック社製、メックエッチボンド)を使用した。
【0160】
(6)基板の両面に、上記Aで作製した基板より少し大きめの層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを基板上に載置し、圧力0.4MPa、温度80℃、圧着時間10秒の条件で仮圧着して裁断した後、さらに、以下の方法により真空ラミネーター装置を用いて貼り付け、その後、熱硬化させることにより層間樹脂絶縁層2を形成した(図4(b)参照)。すなわち、層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを基板上に、真空度67Pa、圧力0.4MPa、温度80℃、圧着時間60秒の条件で本圧着して貼り付け、その後、170℃で30分間熱硬化させた。
【0161】
(7)次に、層間樹脂絶縁層2上に、厚さ1.2mmの貫通孔が形成されたマスクを介して、波長10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径4.0mm、トップハットモード、パルス幅8.0μ秒、マスクの貫通孔の径1.0mm、1ショットの条件で層間樹脂絶縁層2に、直径80μmのバイアホール用開口6を形成した(図4(c)参照)。
【0162】
(8)さらに、バイアホール用開口6を形成した基板を、60g/lの過マンガン酸を含む80℃の溶液に10分間浸漬し、層間樹脂絶縁層2の表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、バイアホール用開口6の内壁を含む層間樹脂絶縁層2の表面を粗面とした(図4(d)参照)。
【0163】
(9)次に、上記処理を終えた基板を、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。
さらに、粗面化処理(粗化深さ3μm)した該基板の表面に、パラジウム触媒(アトテック社製)を付与することにより、層間樹脂絶縁層2の表面およびバイアホール用開口6の内壁面に触媒核を付着させた。
【0164】
(10)次に、以下の組成の無電解銅めっき水溶液中に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ0.6〜3.0μmの無電解銅めっき層12を形成した(図5(a)参照)。
〔無電解めっき水溶液〕
NiSO4 0.003 mol/l
酒石酸 0.200 mol/l
硫酸銅 0.030 mol/l
HCHO 0.050 mol/l
NaOH 0.100 mol/l
α、α′−ビピリジル 40 mg/l
ポリエチレングリコール(PEG) 0.10 g/l
〔無電解めっき条件〕
35℃の液温度で40分
【0165】
(11)市販の感光性ドライフィルムを無電解銅めっき層12に貼り付け、マスクを載置して、100mJ/cm2 で露光し、0.8%炭酸ナトリウム水溶液で現像処理することにより、厚さ20μmのめっきレジスト3を設けた(図5(b)参照)。
【0166】
(12)ついで、基板を50℃の水で洗浄して脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄してから、以下の条件で電解銅めっきを施し、電解銅めっき層13を形成した(図5(c)参照)。
〔電解めっき水溶液〕
硫酸 2.24 mol/l
硫酸銅 0.26 mol/l
添加剤 19.5 ml/l
(アトテックジャパン社製、カパラシドHL)
〔電解めっき条件〕
電流密度 1 A/dm2
時間 65 分
温度 22±2 ℃
【0167】
(13)さらに、めっきレジスト3を5%NaOH水溶液で剥離除去した後、そのめっきレジスト3下の無電解めっき膜12を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して溶解除去し、無電解銅めっき膜12と電解めっき膜13からなる厚さ18μmの独立の上層導体回路5(バイアホール7を含む)とした(図5(d)参照)。
【0168】
(14)上記(5)〜(13)の工程を繰り返すことにより、さらに、上層の層間樹脂絶縁層2と上層の導体回路5(バイアホール7を含む)を形成した(図6(a)〜図7(a)参照)。
その後、上記上層の導体回路5の表面に無電解めっきにより、粗化層(Cu−Ni−Pからなる合金)を形成した。(図7(b)参照)。
【0169】
(15)次に、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)に60重量%の濃度になるように溶解させた、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴマー(分子量:4000)46.67重量部、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル社製、商品名:エピコート1001)15.0重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成社製、商品名:2E4MZ−CN)1.6重量部、感光性モノマーである多価アクリルモノマー(日本化薬社製、商品名:R604)3.0重量部、同じく多価アクリルモノマー(共栄化学社製、商品名:DPE6A)1.5重量部、分散系消泡剤(サンノプコ社製、S−65)0.71重量部を容器にとり、攪拌、混合して混合組成物を調製し、この混合組成物に対して光重合開始剤としてベンゾフェノン(関東化学社製)2.0重量部、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学社製)0.2重量部を加え、粘度を25℃で2.0Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物を得た。
なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器社製、DVL−B型)で60min-1(rpm)の場合はローターNo.4、6min-1(rpm)の場合はローターNo.3によった。
【0170】
(16)次に、多層配線基板の両面に、上記ソルダーレジスト組成物を30μmの厚さで塗布し、70℃で20分間、80℃で30分間の条件で乾燥処理を行った後、半田パッドのパターンが描画された厚さ5mmのフォトマスクをソルダーレジスト層に密着させて500〜1500mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG溶液で現像処理し、直径80μmの開口を形成した。
そして、さらに、80℃で1時間、100℃で1時間、120℃で1時間、150℃で3時間の条件でそれぞれ加熱処理を行ってソルダーレジスト層を硬化させ、半田バンプ形成用開口を有し、その厚さが20μmのソルダーレジスト層14を形成した。なお、半田バンプ形成用開口の開口径は200μmである。
また、上記ソルダーレジスト組成物としては、市販のソルダーレジスト組成物、LPSR用樹脂等を使用することもできる。
【0171】
(17)次に、過硫酸ナトリウムを主成分とするエッチング液を、そのエッチング能が毎分2μm程度になるように調製し、このエッチング液中にソルダーレジスト層14が形成された基板を1分間浸漬し、導体回路表面に平均粗度(Ra)が1μm以下の粗化面を形成した。
さらに、この基板を、塩化ニッケル(2.3×10-1mol/l)、次亜リン酸ナトリウム(2.8×10-1mol/l)、クエン酸ナトリウム(1.6×10-1mol/l)を含むpH=4.5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬して、開口部に厚さ5μmのニッケルめっき層15を形成した。さらに、その基板をシアン化金カリウム(7.6×10-3mol/l)、塩化アンモニウム(1.9×10-1mol/l)、クエン酸ナトリウム(1.2×10-1mol/l)、次亜リン酸ナトリウム(1.7×10-1mol/l)を含む無電解金めっき液に80℃の条件で7.5分間浸漬して、ニッケルめっき層15上に、厚さ0.03μmの金めっき層16を形成し、半田パッドとした。
【0172】
(18)この後、ソルダーレジスト層14上に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴマー、ポリイミド樹脂、イミダゾール硬化剤、光重合開始剤、光増感剤等からなる樹脂組成物を35μmの厚さで塗布し、150℃で30分間の条件で乾燥処理を行って、厚さ30μmのレジスト用樹脂層を形成した。
【0173】
(19)次に、上記レジスト用樹脂層に半田パッドのパターンが描画された厚さ5mmのフォトマスクを密着させて1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG溶液で現像処理を行うことにより、半田バンプ形成用開口部分に半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔(開口径225μm)を有する半田ペースト印刷用レジストを形成した。
【0174】
(20)次に、上記(19)の工程で形成された半田ペースト印刷用レジストを介して、ピストン式圧入型印刷機により、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷した。
なお、ここで充填した半田ペーストは、Sn:Agを重量比96.5:3.5で配合させた主として粒径5〜20μmの半田を含むもので、その粘度を250Pa・sに調整したものである。
【0175】
(21)次に、上記(20)の工程で印刷された半田ペーストを260℃でリフロー処理した。
【0176】
(22)次に、半田ペースト印刷用レジストを3重量%のNaCO溶液中に浸漬させ、剥離除去した。
【0177】
(23)その後、上記(20)の工程で印刷した半田バンプをフラックス洗浄することにより、半田バンプを備えた多層プリント配線板を得た(図7(c)参照)。
【0178】
(実施例2)
A.実施例1と同様にして、層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムの作製、貫通孔充填用樹脂組成物の作製を行った。
【0179】
B.多層プリント配線板の製造
(1)厚さ0.8mmのガラスエポキシ樹脂、FR4、FR5、または、BT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる絶縁性基板30の両面に18μmの銅箔32がラミネートされている銅張積層板を出発材料とした(図8(a)参照)。まず、この銅張積層板を下層導体回路パターン状にエッチングすることにより、基板の両面に下層導体回路34を形成した(図8(b)参照)。
【0180】
(2)下層導体回路34を形成した基板30を水洗いし、酸性脱脂した後、ソフトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両面にスプレイで吹きつけた後、搬送ロールで送ることで下層導体回路34の表面に粗化面34aを形成した(図8(c)参照)。エッチング液として、イミダゾール銅 (II)錯体10重量部、グリコール酸7重量部、塩化カリウム5重量部からなるエッチング液(メック社製、メックエッチボンド)を使用した。
【0181】
(3)次に、上記Aで作製した層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを、温度50〜150℃まで昇温しながら、0.5MPaでラミネートにより貼り付け、樹脂フィルム層50αを形成した(図8(d)参照)。
さらに、樹脂フィルム層50αを貼り付けた基板30に、ドリル加工により直径300μmの貫通孔35を形成した(図8(e)参照)。
【0182】
(4)次に、樹脂フィルム層50α上に、厚さ1.2mmの貫通孔が形成されたマスクを介して、波長10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径4.0mm、トップハットモード、パルス幅8.0μ秒、マスクの貫通孔の径1.0mm、1ショットの条件で樹脂フィルム層50αに、直径80μmのバイアホール用開口52を形成し、層間樹脂絶縁層50とした(図9(a)参照)。
【0183】
(5)バイアホール用開口52を形成した基板を、60g/lの過マンガン酸を含む80℃の溶液に10分間浸漬し、貫通孔35の壁面にデスミア処理を施すとともに、層間樹脂絶縁層50の表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、バイアホール用開口52の内壁面を含むその表面に粗化面50a、52aを形成した(図9(b)参照)。
【0184】
(6)次に、上記処理を終えた基板を、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。
さらに、粗面化処理(粗化深さ3μm)した該基板の表面に、パラジウム触媒を付与することにより、層間樹脂絶縁層50の表面(バイアホール用開口52の内壁面を含む)、および、貫通孔35の壁面に触媒核を付着させた(図示せず)。
即ち、上記基板を塩化パラジウム(PdCl2 )と塩化第一スズ(SnCl2 )とを含む触媒液中に浸漬し、パラジウム金属を析出させることにより触媒を付与した。
【0185】
(7)次に、以下の組成の無電解銅めっき水溶液中に、基板を浸漬し、層間樹脂絶縁層50の表面(バイアホール用開口52の内壁面を含む)、および、貫通孔35の壁面に厚さ0.6〜3.0μmの無電解銅めっき膜42を形成した(図9(c)参照)。
〔無電解めっき水溶液〕
NiSO4 0.003 mol/l
酒石酸 0.200 mol/l
硫酸銅 0.030 mol/l
HCHO 0.050 mol/l
NaOH 0.100 mol/l
α、α′−ビピリジル 100 mg/l
ポリエチレングリコール(PEG) 0.10 g/l
〔無電解めっき条件〕
34℃の液温度で40分
【0186】
(8)次に、無電解銅めっき膜42が形成された基板に市販の感光性ドライフィルムを貼り付け、マスクを載置して、100mJ/cm2 で露光し、0.8%炭酸ナトリウム水溶液で現像処理することにより、厚さ20μmのめっきレジスト43を設けた(図9(d)参照)。
【0187】
(9)ついで、基板を50℃の水で洗浄して脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄してから、以下の条件で電解めっきを施し、めっきレジスト43非形成部に、厚さ20μmの電解銅めっき膜44を形成した(図9(e)参照)。
〔電解めっき液〕
硫酸 2.24 mol/l
硫酸銅 0.26 mol/l
添加剤 19.5 ml/l
(アトテックジャパン社製、カパラシドGL)
〔電解めっき条件〕
電流密度 1 A/dm2
時間 65 分
温度 22±2 ℃
【0188】
(10)次に、めっきレジスト43を5%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト43下の無電解めっき膜を硫酸と過酸化水素との混合液でエッチング処理して溶解除去し、スルーホール36、および、上層導体回路45(バイアホール46を含む)とした(図10(a)参照)。
【0189】
(11)次に、スルーホール36、および、上層導体回路(バイアホール46を含む)の表面に無電解めっきにより、粗化層(Cu−Ni−Pからなる合金)36a、46aを形成した(図10(b)参照)。
【0190】
(12)次に、上記Aに記載した貫通孔充填用樹脂組成物を調製した後、下記の方法により調製後24時間以内に、スルーホール36内、および、基板の片面のバイアホール46内に樹脂充填材40′、54′の層を形成した。
即ち、まず、スキージを用いてスルーホール内に貫通孔充填用樹脂組成物を押し込んだ後、100℃、20分の条件で乾燥させた。次に、バイアホール46に相当する部分が開口したマスクを基板上に載置し、スキージを用いてバイアホール46内に貫通孔充填用樹脂組成物を充填し、100℃、20分の条件で乾燥を行った。
さらに、同様にして、基板の他方の面のバイアホール46内にも貫通孔充填用樹脂組成物を充填した(図10(c)参照)。
【0191】
(13)次に、上記(12)の処理を終えた基板の両面にバフ研磨を施し、スルーホール36およびバイアホール46から露出した樹脂充填材40′、54′の層の表面を平坦にした。
次いで、100℃で1時間、150℃で1時間の加熱処理を行うことにより、樹脂充填材40′、54′の層を硬化させ、樹脂充填剤層40、54とした(図10(d)参照)。
【0192】
(14)次に、層間樹脂絶縁層50の表面、および、樹脂充填材層40、54の露出面に、上記(6)と同様の処理を行いてパラジウム触媒(図示せず)を付与した。
次に、上記(7)と同様の条件で無電解めっき処理を施し、層間樹脂絶縁層50の表面、および、樹脂充填材40、54の露出面に無電解めっき膜56を形成した(図11(a)参照)。
【0193】
(15)次に、上記(8)と同様の方法を用いて、無電解めっき膜56上に、厚さ20μmのめっきレジストを設けた(図示せず)。さらに、上記(9)と同様の条件で電解めっきを施して、めっきレジスト非形成部に電解めっき膜57を形成した。その後、めっきレジストと、その下に存在する無電解めっき膜56とを除去し、スルーホール36上およびバイアホール46上に、無電解めっき膜56と電解めっき膜57とからなる蓋めっき層58を形成した(図11(b)参照)。
【0194】
(16)次に、蓋めっき層58の表面に上記(11)で用いたエッチング液(メックエッチボンド)を用いて粗化面58aを形成した(図11(c)参照)。
【0195】
(17)次に、上記(3)〜(11)の工程を繰り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁層60、導体回路(バイアホール66を含む)を形成し、多層配線板を得た(図11(d)参照)。なお、この工程では、スルーホールを形成しなかった。
【0196】
(18)次に、実施例1の(16)および(17)と同様にして、半田バンプ形成用開口が形成し、その底面に、半田パッド66を有するソルダーレジスト層60を形成した(図12(a)〜(c)参照)。なお、半田バンプ形成用開口の開口径は200μmであった。
【0197】
(19)この後、ソルダーレジスト層14上に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴマー、ポリイミド樹脂、イミダゾール硬化剤、光重合開始剤、光増感剤等からなる樹脂組成物を35μmの厚さで塗布し、150℃で30分間の条件で乾燥処理を行って、厚さ30μmのレジスト用樹脂層を形成した。
【0198】
(20)次に、上記レジスト用樹脂層に半田パッドのパターンが描画された厚さ5mmのフォトマスクを密着させて1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG溶液で現像処理を行うことにより、半田バンプ形成用開口部分に半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔(開口径225μm)を有する半田ペースト印刷用レジストを形成した。
【0199】
(21)次に、上記(20)の工程で形成された半田ペースト印刷用レジストを介して、ピストン式圧入型印刷機により、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷した。
なお、ここで充填した半田ペーストは、Sn:Pbを重量比63:37で配合させた主として粒径5〜20μmの半田を含むもので、その粘度を200Pa・sに調整したものである。
また、ソルダーレジスト層14の他の一面には、半田ペーストを印刷した後、導電性ピン78を取り付けた。
【0200】
(22)次に、上記(21)の工程で印刷した半田ペーストを230℃でリフロー処理した。
【0201】
(23)次に、半田ペースト印刷用レジストを3重量%のNaCO溶液中に浸漬させ、剥離除去した。
【0202】
(24)その後、上記(21)の工程で印刷した半田ペーストをフラックス洗浄することにより、半田バンプとPGAとを備えた多層プリント配線板を得た(図13参照)。
【0203】
(比較例1)
実施例1の(18)〜(23)の工程に代えて、ソルダーレジスト層上に全ての半田バンプ形成用開口に対向する部分にマスクを載置し、半田ぺーストを印刷した以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板を製造した。具体的には、以下の工程を行った。
【0204】
即ち、半田パッドを形成したソルダーレジスト層上に、全ての半田バンプ形成用開口に対向する部分に直径100μmの開口を有するマスクを載置し、ピストン式圧入型印刷機を用いて、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷し、半田バンプを形成するための半田ペーストを形成した。
その後、半田ペーストを200℃でリフローし、さらに、フラックス洗浄を行うことにより、半田バンプを備えた多層プリント配線板を得た。
なお、半田ペーストとしては、実施例1の(20)の工程で用いたものと同様のものを使用した。
【0205】
(比較例2)
実施例2の(19)〜(24)の工程に代えて、ソルダーレジスト層上に全ての半田バンプ形成用開口に対向する部分にマスクを載置し、半田ぺーストを印刷した以外は、実施例2と同様にして多層プリント配線板を製造した。具体的には、以下の工程を行った。
【0206】
即ち、半田パッドを形成したソルダーレジスト層上に、全ての半田バンプ形成用開口に対向する部分に直径100μmの開口を有するマスクを載置し、ピストン式圧入型印刷機を用いて、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷し、半田バンプを形成するための半田ペーストを形成した。
その後、基板の片面に導電性ピンを取り付け、さらに、半田ペーストをリフローした後、フラックス洗浄を行うことにより、半田バンプとPGAとを備えた多層プリント配線板を得た。
なお、半田ペーストとしては、実施例2の(21)の工程で用いたものと同様のものを使用した。
【0207】
(比較例3)
実施例1の(18)〜(23)の工程に代えて、下記の工程を行った以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板を製造した。
即ち、まず、半田バンプ形成用開口が形成されたソルダーレジスト層上に、市販のエッチングドライフィルムを加熱圧着し、その後、レーザ加工を施すことにより、半田バンプ形成用開口部分に半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔(開口径225μm)を有する半田ペースト印刷用レジストとした。
次に、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷し、この半田ペーストに260℃でリフロー処理を施した。
さらに、半田ペースト印刷用レジストをNaOH溶液を用いて剥離除去し、ついで、フラックス洗浄を行うことにより、半田バンプを備えた多層プリント配線板を得た。
なお、半田ペーストの印刷は、実施例1の(20)の工程と同様の方法で行った。
【0208】
(比較例4)
実施例2の(18)〜(23)の工程に代えて、下記の工程を行った以外は、実施例2と同様にして多層プリント配線板を製造した。
即ち、まず、半田バンプ形成用開口が形成されたソルダーレジスト層上に、市販のエッチングドライフィルムを加熱圧着し、その後、レーザ加工を施すことにより、半田バンプ形成用開口部分に半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔(開口径225μm)を有する半田ペースト印刷用レジストとした。
次に、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷し、その後、ソルダーレジスト層の一の面に導電性ピンを取り付け、印刷した半田ペーストに260℃でリフロー処理を施した。
さらに、半田ペースト印刷用レジストをNaOH溶液を用いて剥離除去し、ついで、フラックス洗浄を行うことにより、半田バンプとPGAとを備えた多層プリント配線板を得た。
なお、半田ペーストの印刷は、実施例2の(21)の工程と同様の方法で行った。
【0209】
実施例1、2および比較例1〜4で得られた多層プリント配線板について、ソルダーレジスト層表面の汚染の有無、半田バンプの形状の観察、信頼性試験前後の性能評価を下記の評価方法を用いて行った。
【0210】
評価方法
(1)半田バンプの形状
得られた多層プリント配線板をカッターで切断し、その多層プリント配線板の半田バンプの断面形状を顕微鏡で観察した。
【0211】
(2)信頼性試験
135℃、相対湿度85%の条件下で1000時間放置した後、下記する導通試験を行い、さらに多層プリント配線板を半田バンプが形成されている部分で切断して半田バンプの状態を観察した。
【0212】
(3)導通試験
多層プリント配線板を製造した後、上記信頼性試験前後に導通試験を行い、モニターに表示された結果から導通状態を評価した。
【0213】
実施例1、2の多層プリント配線板では、半田バンプの形状は略均一であり、半田未充填や半田充填量が多過ぎることによる半田バンプの形状のバラツキは見られなかった。また、ソルダーレジスト層の表面には、半田の付着が見られず、半田バンプ間での短絡もなかった。
さらに、信頼性試験および信頼性試験前後に行った導通試験にも全く問題はなかった。
【0214】
一方、比較例1、2の多層プリント配線板では、半田バンプの形状が一様ではなく、ソルダーレジスト層の表面に半田が付着していた。これは、印刷時に半田ペーストがマスクの裏側に回り込んだためであると推定された。
また、導通試験に関しては、信頼性試験前後で短絡が発生した。短絡と確認された部分の半田バンプの断面を観察すると、形成された半田バンプの大きさにバラツキが見られた。これは、隣接する半田バンプ同士が繋がることにより、半田の充填量にバラツキが発生したためであると推定された。
【0215】
また、比較例3、4の多層プリント配線板では、半田バンプの形状にバラツキがみられ、ソルダーレジスト層の表面には、比較例1および2の多層プリント配線板ほどではないものの半田が付着していた。これは、樹脂フィルムを貼り付ける工程を経て形成した半田ペースト印刷用レジストとソルダーレジスト層の表面との間に隙間が生じている部分があり、ここに半田ペーストが入り込んだためであると推定された。
また、導通試験に関しては、発生頻度はそれほど高くないものの、信頼性試験前後で短絡が発生していた。短絡と確認された部分の半田バンプの断面を観察すると、形成された半田バンプの大きさにバラツキが見られた。半田ペースト印刷用レジストに形成した貫通孔の形状が一様でなく、半田の充填量にバラツキが発生したためであると推定された。
【0216】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の多層プリント配線板の製造方法では、ソルダーレジスト層上に、樹脂組成物を塗布する工程等を経て形成した半田ペースト印刷用レジストを介して、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷するため、相互間で短絡のない半田バンプを形成することができ、接続性および信頼性に優れた多層プリント配線板を製造することができる。
また、本発明の製造方法では、樹脂組成物を塗布することによりレジスト用樹脂層を形成しているため、樹脂フィルムを張り付けることによりレジスト用樹脂層を形成する場合と異なり、ソルダーレジスト層との間に隙間が発生せず、所望の形状の貫通孔を有する半田ペースト印刷用レジストを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法における(a)〜(e)の工程の一例を模式的に示す部分断面図である。
【図2】本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を模式的に示す部分断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図4】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図5】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図6】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図8】(a)〜(e)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図9】(a)〜(e)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図10】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図11】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図12】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【図13】本発明の多層プリント配線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
1、30 基板
8、32 銅箔
4、34 下層導体回路
9、36 スルーホール
6、52 バイアホール用開口
12、42 薄膜導体層(無電解めっき膜)
3、43 めっきレジスト
13、44 電解めっき膜
2、50、102 層間樹脂絶縁層
10、54 樹脂充填材
58 蓋めっき層
14、70、114 ソルダーレジスト層
17、76、117 半田バンプ
78 導電性ピン
105 導体回路
106 半田バンプ形成用開口
107 バイアホール
111 レジスト用樹脂層
112 半田ペースト印刷用レジスト
113、213 貫通孔
115 半田ペースト
116 半田パッド

Claims (5)

  1. 導体回路を形成した基板上に、層間樹脂絶縁層と導体回路とを積層形成した後、最上層の導体回路上に、その底面が平坦な半田バンプ形成用開口と、その底面の少なくとも一部が窪んだ半田バンプ形成用開口とを有するソルダーレジスト層を設け、前記半田バンプ形成用開口に半田バンプを形成する多層プリント配線板の製造方法であって、
    少なくとも下記(a)〜(e)の工程を含むことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
    (a)ソルダーレジスト層上にレジスト用樹脂層を形成するレジスト用樹脂層形成工程、
    (b)前記レジスト用樹脂層に露光・現像処理、または、レーザ処理を施し、その底面が平坦な半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔の開口径が、該半田バンプ形成用開口と略同一又は該半田バンプ形成用開口よりも大きくなるように、且つ、その底面の少なくとも一部が窪んだ半田バンプ形成用開口と連通した貫通孔の開口径が、該半田バンプ形成用開口よりも大きくなるように、半田バンプ形成用開口部分に前記開口と連通した貫通孔を有する半田ペースト印刷用レジストを形成するレジスト形成工程、
    (c)前記半田ペースト印刷用レジストを介して、半田バンプ形成用開口に半田ペーストを印刷する半田ペースト印刷工程、
    (d)前記(c)の工程で印刷した半田ペーストにリフロー処理を施し、半田バンプを形成する半田バンプ形成工程、および、
    (e)半田ペースト印刷用レジストを剥離または除去するレジスト除去工程。
  2. 前記半田ペースト印刷工程の後、前記半田ペースト印刷用レジスト上に残留した半田ペーストを除去する残留ペースト除去工程を行う請求項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  3. 前記半田バンプ形成用開口の底面に露出する金属層は、貴金属、スズ、または、ニッケルからなる請求項1または2に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  4. 前記半田ペースト印刷用レジストは、熱硬化性樹脂、感光性樹脂、または、これらの複合体からなる請求項1〜のいずれか1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  5. 前記半田ペースト印刷用レジストの剥離または除去は、酸溶液、アルカリ溶液、または、有機溶媒を用いて行う請求項1〜のいずれか1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
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