JP2001177255A - プリント配線板の製造方法とその製造方法によって製造されたプリント配線板 - Google Patents

プリント配線板の製造方法とその製造方法によって製造されたプリント配線板

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JP2001177255A
JP2001177255A JP36203099A JP36203099A JP2001177255A JP 2001177255 A JP2001177255 A JP 2001177255A JP 36203099 A JP36203099 A JP 36203099A JP 36203099 A JP36203099 A JP 36203099A JP 2001177255 A JP2001177255 A JP 2001177255A
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resin
wiring board
printed wiring
laser
circuit
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JP36203099A
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Yukio Nakamura
幸雄 中村
Kosuke Takada
孝輔 高田
Akira Murai
曜 村井
Fumio Ishigami
富美男 石上
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁低下がなくレーザの加工性に優れたプリン
ト配線板の製造方法とその方法によって製造されたプリ
ント配線板を提供すること。 【解決手段】内層回路を有する内層回路板の上に、樹脂
層を形成し、内層に達する穴をあけ、内層と金属箔を電
気的に接続し、金属箔を加工して外層回路を形成するプ
リント配線板の製造方法において、樹脂層に以下の組成
を含むものを用いるプリント配線板の製造方法と、その
方法により製造されたプリント配線板。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造方法とその方法によって製造されたプリント配線板
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化、多機能化
及び高速化が進むと共に、ビルドアップ配線板が使用さ
れてきており、バイアホールの微小化が進んでいる。こ
のようなビルドアップ配線板の製造には、内層配線板に
絶縁樹脂層をラミネートした後、炭酸ガスレーザビーム
を照射してバイアホールの穴あけを行い、デスミア処理
後、めっきにより層間接続して、回路形成する方法があ
る。
【0003】このレーザビームで穴あけを行うためのレ
ーザの種類については、炭酸ガスレーザ、UV−YAG
レーザ等を用いることができ、穴あけ条件は、実験的に
求めるのが通常で、エネルギー量としては、0.001
W〜1Wの範囲内であって、レーザ発振用の電源をパル
ス状に印加し、一度に大量のエネルギーが集中しないよ
う制御しなければならない。この穴あけ条件の調整は、
内層回路板の内層回路に達する穴があけられることと、
穴径をできるだけ小さくするために、レーザ発振用の電
源を駆動するパルスの波形のデューティー比(電源オン
の時間/波形の繰り返し周期)と、そのパルスの数(以
下、ショット数という。)を調整する。
【0004】このレーザによるエネルギを熱に変えるた
めには、樹脂のレーザの吸収が浴なければならず、カー
ボン粒子を混入した顔料を樹脂に混入する方法が知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
ー光を効率良く吸収させるため熱硬化性樹脂組成物にカ
ーボン粒子を含む顔料を配合する方法では、カーボン自
体が導電性を有するために基板の絶縁性低下、及び電食
による回路間の絶縁低下を生じやすいという課題があっ
た。
【0006】本発明は、絶縁低下がなくレーザの加工性
に優れたプリント配線板の製造方法とその方法によって
製造されたプリント配線板を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のことを
特徴とする。 (1)内層回路を有する内層回路板の上に、樹脂層を形
成し、内層に達する穴をあけ、内層と金属箔を電気的に
接続し、金属箔を加工して外層回路を形成するプリント
配線板の製造方法において、樹脂層に以下の組成を含む
ものを用いるプリント配線板の製造方法。
【化2】 (2)(1)に記載の方法により製造されたプリント配
線板。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において使用される樹脂
は、熱硬化性樹脂を用いることが好ましく、中でもエポ
キシ樹脂であることがより好ましい。このようなエポキ
シ樹脂は、エポキシ樹脂及び硬化剤を含む熱硬化性樹脂
組成物からなり、この熱硬化性樹脂組成物には、さら
に、必要に応じて硬化促進剤、触媒、エラストマ、難燃
剤などを加えてもよい。
【0009】エポキシ樹脂は、分子内にエポキシ基を有
するものであればどのようなものでもよく、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビフ
ェノールのジグリシジリエーテル化物、ナフタレンジオ
ールのジグリシジリエーテル化物、フェノール類のジグ
リシジリエーテル化物、アルコール類のジグリシジルエ
ーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、ハロゲン化
物、水素添加物などがある。これらは併用してもよく、
エポキシ樹脂以外の成分が不純物として含まれていても
よい。
【0010】本発明で使用するエポキシ樹脂用硬化剤
は、エポキシ樹脂を硬化させるものであれば、限定する
ことなく使用でき、例えば、多官能フェノール類、アミ
ン類、イミダゾール化合物、酸無水物、有機リン化合物
およびこれらのハロゲン化物などがある。
【0011】多官能フェノール類の例として、単環二官
能フェノールであるヒドロキノン、レゾルシノール、カ
テコール,多環二官能フェノールであるビスフェノール
A、ビスフェノールF、ナフタレンジオール類、ビフェ
ノール類、及びこれらのハロゲン化物、アルキル基置換
体などがある。更に、これらのフェノール類とアルデヒ
ド類との重縮合物であるノボラック、レゾールがある。
【0012】アミン類の例としては、脂肪族あるいは芳
香族の第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、第
四級アンモニウム塩及び脂肪族環状アミン類、グアニジ
ン類、尿素誘導体等がある。
【0013】これらの化合物の一例としては、N、N−
ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、2、4、6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノール、テトラメチルグアニジン、トリエ
タノールアミン、N、N’−ジメチルピペラジン、1、
4−ジアザビシクロ[2、2、2]オクタン、1、8−
ジアザビシクロ[5、4、0]−7−ウンデセン、1、
5−ジアザビシクロ[4、4、0]−5−ノネン、ヘキ
サメチレンテトラミン、ピリジン、ピコリン、ピペリジ
ン、ピロリジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメ
チルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソブ
チルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジフェニルアミ
ン、N−メチルアニリン、トリ−n−プロピルアミン、
トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、
トリフェニルアミン、テトラメチルアンモニウムクロラ
イド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメ
チルアンモニウムアイオダイド、トリエチレンテトラミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエ
ーテル、ジシアンジアミド、トリルビグアニド、グアニ
ル尿素、ジメチル尿素等がある。
【0014】イミダゾール化合物の例としては、イミダ
ゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェ
ニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−
ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾール、4、5−ジフェニルイミダゾール、2−
メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−
ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリ
ン、2−イソプロピルイミダゾール、2、4−ジメチル
イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾー
ル、2−エチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチ
ルイミダゾリン、ベンズイミダゾール、1−シアノエチ
ルイミダゾールなどがある。
【0015】酸無水物の例としては、無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、ピロメリット酸二無水物、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等がある。
【0016】有機リン化合物としては、有機基を有する
リン化合物であれば特に限定せれずに使用でき、例え
ば、ヘキサメチルリン酸トリアミド、リン酸トリ(ジク
ロロプロピル)、リン酸トリ(クロロプロピル)、亜リ
ン酸トリフェニル、リン酸トリメチル、フェニルフォス
フォン酸、トリフェニルフォスフィン、トリ−n−ブチ
ルフォスフィン、ジフェニルフォスフィンなどがある。
【0017】これらの硬化剤は、単独、あるいは、組み
合わせて用いることもできる。これらエポキシ樹脂用硬
化剤の配合量は、エポキシ基の硬化反応を進行させるこ
とができれば、特に限定することなく使用できるが、好
ましくは、エポキシ基1モルに対して、0.01〜5.
0当量の範囲で、特に好ましくは0.8〜1.2当量の
範囲で使用する。
【0018】また、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成
物には、必要に応じて硬化促進剤を配合してもよい。代
表的な硬化促進剤として、第三級アミン、イミダゾール
類、第四級アンモニウム塩等があるが、これに限定され
るものではない。
【0019】本発明の配線板用樹脂組成物には、さら
に、セラミック系ウイスカーを加えることができる。こ
のようなセラミック系ウィスカーは、弾性率が200G
Pa以上であることが好ましく、200GPa未満で
は、配線板材料あるいは配線板として用いたときに十分
な剛性が得られない。このようなものとして、例えば、
硼酸アルミニウム、ウォラストナイト、チタン酸カリウ
ム、塩基性硫酸マグネシウム、窒化けい素、及びα−ア
ルミナの中から選ばれた1以上のものを用いることがで
きる。なかでも、硼酸アルミニウムウィスカーと、チタ
ン酸カリウムウィスカーは、モース硬度が、一般的なプ
リプレグ基材に用いるEガラスとほぼ同等であり、従来
のプリプレグと同様のドリル加工性を得ることができ
る。硼酸アルミニウムウィスカーは、弾性率がほぼ40
0GPaと高く、樹脂ワニスと混合し易く、さらに好ま
しい。
【0020】このウィスカーの平均直径は、0.3μm
〜3μmであることが好ましく、さらには、0.5μm
〜1μmの範囲がさらに好ましい。このウィスカーの平
均直径が、0.3μm以下であると、樹脂ワニスへの混
合が困難となり、3μmを越えると、微視的な樹脂への
分散が十分でなく、表面の凹凸が大きくなり好ましくな
い。また、この平均直径と平均長さの比は、10以上で
あることが、さらに剛性を高めることができ、好まし
い、さらに好ましくは、20以上である。この比が10
未満であると、繊維としての補強効果が小さくなる。こ
の平均長さの上限は、100μmであり、さらに好まし
くは50μmである。この上限を越えると、樹脂ワニス
中への分散が困難となる他、2つの導体回路に1つのウ
ィスカーが接触する確率が高くなり、ウィスカーの繊維
に沿って銅イオンのマイグレーションが発生する確率が
高くなる。
【0021】また、多層プリント配線板の、剛性、耐熱
性及び耐湿性を高めるために、樹脂との濡れ性や結合性
に優れたカップリング剤で表面処理した電気絶縁性のウ
ィスカーを使用することが好ましく、このようなカップ
リング剤として、シリコン系カップリング剤、チタン系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジル
コニウム系カップリング剤、ジルコアルミニウム系カッ
プリング剤、クロム系カップリング剤、ボロン系カップ
リング剤、リン系カップリング剤、アミノ酸系カップリ
ング剤等から選択して使用することができる。
【0022】熱硬化性樹脂とセラミック系ウィスカーの
割合は、硬化した樹脂中のウィスカーの体積分率が5%
〜50%の範囲となるように調整することが好ましい。
硬化した樹脂中のウィスカーの体積分率が5%未満であ
ると、銅箔付プリプレグ(銅箔/熱硬化性樹脂層)が切
断時に樹脂が細かく砕けて飛散するなど、取扱が著しく
困難であり、配線板としたときに剛性が低くなる。一方
ウィスカーの体積分率が50%を越えると、加熱加圧成
形時の穴や回路間隙への埋め込みが不十分となり、成形
後にボイドやかすれを発生し、絶縁性が低下する。ま
た、樹脂とウィスカーの割合は、硬化した樹脂中のウィ
スカーの体積分率は、20〜40%であることが、さら
に好ましい。このほかにも無機充填剤として、アルミ
ナ、微粉末シリカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸ジルコ
ニウム、タルクなどを配合することもできる。
【0023】この樹脂に混入する着色材として、以下の
構造の組成を含むものを用いる。
【化3】 このような組成は、市販のもので、例えば、Chuo Sudan
Black 141(中央合成化学株式会社製、商品名)があ
る。この化3に示す組成は、樹脂100重量部に対し
て、0.1〜10重量部であることが好ましく、0.1
重量部未満であると、着色材としての効果が少なくなる
おそれがあり、10重量部を越えると効果が向上せず経
済的でない。
【0024】また、本発明の樹脂と金属層からなる積層
板は、上記の樹脂組成物を、メチルエチルケトンやイソ
プロピルアルコールなどのような溶剤に溶解して樹脂ワ
ニスとしたものをガラス布に含浸したプリプレグとし、
加熱・乾燥して半硬化状にしたものと銅箔やアルミニウ
ム箔などの金属箔と重ね、加熱・加圧して積層一体化し
たものや、金属箔にその樹脂ワニスをブレードコータ、
ロッドコータ、ナイフコータ、スクイズコータ、リバー
スロールコータ、トランスファロールコータ等によっ
て、均一な厚さに塗布し、加熱・乾燥して半硬化状にし
たもの、あるいは、そのような金属箔付樹脂層を、内層
回路板の上に重ね、加熱・加圧して積層一体化したも
の、上記のプリプレグを加熱硬化した樹脂板の上にめっ
きしたもの、内層回路板の上に、その樹脂ワニスをブレ
ードコータ、ロッドコータ、ナイフコータ、スクイズコ
ータ、リバースロールコータ、トランスファロールコー
タ等によって、均一な厚さに塗布し、加熱・乾燥して硬
化したものの表面にめっきしたもの、あるいは、金属箔
付樹脂層を、内層回路板の上に重ね、加熱・加圧して積
層一体化したものから金属箔をエッチング除去した後に
その表面にめっきをしたものなどがある。
【0025】内層回路を形成した内層回路板には、通常
のプリント配線板に用いる内層回路板を用いることがで
き、プリント配線板用銅張り積層板の不要な銅箔をエッ
チング除去して回路を形成したもの、あるいは必要に応
じて、プリント配線板用両面銅張り積層板に穴をあけ、
無電解めっきを行って穴内壁にめっき金属を形成し、さ
らに必要ならば電解めっきを行って回路導体に必要な厚
さとし、不要な銅箔とめっき金属をエッチング除去して
回路を形成したものが使用できる。
【0026】内層回路を形成した内層回路板の上に、上
記の金属箔付樹脂層を、重ね、加熱・加圧して積層一体
化した後に、内層回路に達する穴を、この金属箔の上か
ら、レーザを照射してあけることができる。また、金属
箔の厚さが厚い場合には、一旦金属箔をエッチング除去
して、めっきによって金属層を形成した後に、その金属
層の上からレーザを照射してバイアホールをあけること
ができる。このときには、めっきの前に樹脂層を粗化し
ておくことが好ましく、一般的な酸性の酸化性粗化液や
アルカリ性の酸化性粗化液を用いることができる。例え
ば、酸性の酸化性粗化液としては、クロム/硫酸粗化液
があり、アルカリ性の酸化性粗化液は過マンガン酸カリ
ウム粗化液等を用いることができる。樹脂層を酸化性の
粗化液で粗化した後は、絶縁樹脂表面の酸化性粗化液を
化学的に中和する必用があるが、これも一般的な手法を
取り入れることができる。例えば、クロム/硫酸粗化液
を用いたときには、亜硫酸水素ナトリウム10g/lを
用いて室温で5分間処理し、また、過マンガン酸カリウ
ム粗化液を用いたときには、硫酸150ml/lと過酸
化水素水15ml/lの水溶液に室温で5分間浸漬して
中和を完了させるなどである。
【0027】レーザ照射によるあなあけに用いるレーザ
加工機のレーザの種類については、炭酸ガスレーザ、U
V−YAGレーザ等、特に制限されない。穴あけ条件
は、金属箔の厚さと樹脂の種類及び樹脂の厚さにより調
整しなければならず、実験的に求めるのが好ましく、エ
ネルギー量としては、0.001W〜1Wの範囲内であ
って、レーザ発振用の電源をパルス状に印加し、一度に
大量のエネルギーが集中しないよう制御しなければなら
ない。この穴あけ条件の調整は、内層回路板の内層回路
に達する穴があけられることと、穴径をできるだけ小さ
くするために、レーザ発振用の電源を駆動するパルス波
形デューティー比で1/1000〜1/10の範囲で、
1〜20ショット(パルス)であることが好ましい。波
形デューティー比が1/1000未満であると穴をあけ
るのに時間がかかりすぎ効率的でなく、1/10を越え
ると照射エネルギーが大きすぎて穴径が1mm以上に大
きくなり実用的でない。ショット(パルス)数は、穴内
の接着剤が内層回路に達するところまで蒸発できるよう
にする数を実験的に求めればよく、1ショット未満では
穴があけられず、20ショットを越えると、1ショット
のパルスの波形デューティー比が1/1000近くであ
っても穴径が大きくなり実用的でない。また、金属層の
表面は、あまりに平滑であると、レーザ光を反射してし
まい蒸散しないこともあるので、適当に粗化してあるこ
とが好ましい。粗化の程度は、レーザ光を吸収できる程
度の色相を呈すればよく、例えば、塩化第二銅と塩酸か
らなる化学エッチング液や過硫酸アンモニウム溶液など
で表面の金属色が曇る程度でよい。
【0028】外層回路は、上記金属層をそのまま用いる
こともできるが、バイアホール内を金属化するときに金
属層の上にめっきされ、導体の厚さが厚くなってエッチ
ング精度が低下するおそれがあるときには、金属層をエ
ッチング除去することが好ましい。バイアホールを形成
下の知に、バイアホール内の接着剤のかすを除去するた
めのにデスミア処理を行うことが好ましく、このデスミ
ア処理は、一般的な酸性の酸化性粗化液やアルカリ性の
酸化性粗化液を用いることができる。例えば、酸性の酸
化性粗化液としては、クロム/硫酸粗化液があり、アル
カリ性の酸化粗化液は過マンガン酸カリウム粗化液等を
用いることができる。樹脂層を酸化性の粗化液で粗化し
た後は、絶縁樹脂表面の酸化性粗化液を化学的に中和す
る必用があるが、これも一般的な手法を取り入れること
ができる。例えば、クロム/硫酸粗化液を用いたときに
は、亜硫酸水素ナトリウム10g/lを用いて室温で5
分間処理し、また、過マンガン酸カリウム粗化液を用い
たときには、硫酸150ml/lと過酸化水素水15m
l/lの水溶液に室温で5分間浸漬して中和を完了させ
るなどである。
【0029】このようにした後に外層回路としての導体
を形成するために行う銅めっきは、無電解めっきと同じ
方法でもよいし、薄く無電解めっきした後に、たとえ
ば、硫酸銅浴やピロリン酸銅浴のような電解めっきを行
って回路導体に必要な厚さとすることができる。このと
きに重要なのは、形成したバイアホールの内壁に無電解
めっきをし、内層回路導体と外層回路とを接続するめっ
き銅を形成することである。その後に、回路導体の厚さ
が1〜15μm位の厚さならば無電解めっきでも形成で
きるし、15μmを越えるようならば電解めっきを併用
することもできる。好ましくは、精密な配線を形成する
には、無電解めっきで形成するのが表面が平坦になり好
ましい。また、めっきの前にめっきレジストを形成し、
回路の形状にのみめっきを行うことによって回路を形成
することもできる。
【0030】このようにして銅めっきした後、形成する
回路の形状に、エッチングレジストを形成し、エッチン
グレジストに覆われていない箇所を、塩化第二銅と塩酸
からなるエッチング液や過硫酸アンモニウムなどのエッ
チング液を、スプレー噴霧してエッチング除去し、回路
を形成することもできる。さらにまた、銅めっきを薄く
しておき、その上にめっきレジストを形成して回路の形
状にだけ電解めっきを行って厚く導体を形成し、めっき
レジストを剥離除去し、その下にあった薄い銅めっきを
エッチング除去して回路を形成することもできる。
【0031】
【実施例】実施例 以下の組成をエチレングリコールモノメチルエーテル2
5部、N,Nジメチルホルムアミド25部からなる溶剤
に溶解することにより、エポキシ樹脂組成物ワニスを調
製した。 ・エポキシ当量480のブロム化エポキシ樹脂 YDB−400(東都化成株式会社製、商品名) …100重量部 ・ジシアンジアミド 3重量部 ・2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.17重量部 ・着色材 Chuo Sudan Brack 141(中央合成化学株式会社製、商品名)…0.5重量部 調製したエポキシ樹脂組成物ワニスを、厚さ0.1m
m、坪量104g/m2のガラス織布(IPC品番#2
116を使用)に、乾燥後の付着量が50重量%になる
ように含浸、乾燥してプリプレグを作製した。作製した
プリプレグを2枚重ね、その両面に厚さ18μmの銅箔
を置き、温度175℃、圧力3MPaで減圧下に60分
間加熱加圧して両面銅張積層板を作製した。作製した両
面銅張積層板の不要な銅箔をエッチング除去して、回路
を形成することにより、両面プリント配線板を作製し
た。このようにして作製した両銅張積層板の銅箔をエッ
チングにより全面除去し、該エッチングを行った面に、
レーザー加工機であるML−505(三菱電気株式会社
製、商品名)を用いて周波数500Hz、パルス幅を1
00μsとし、0.1mmの穴が貫通するまでのショッ
ト数を数えた。さらに、両面銅張積層板に穴と穴の間隔
が300μmとなる箇所と200μmとなる箇所を作
り、穴の直径を0.5mmとし、100穴をあけた。試
験パターンとして、表裏の回路を、穴の箇所で電気的に
接続した回路パターンを形成し、温度85℃、相対湿度
85%の恒温恒湿槽中にてこの2回路間に直流100V
の電圧を1000時間印加した。その後の2回路間の絶
縁抵抗を測定することにより耐電食性を調べた。
【0032】比較例1 着色材にカーボンブラックを使用した他は、実施例1と
同様にして、エポキシ樹脂組成物ワニスを調製し、プリ
プレグを作製し、両面プリント配線板を作製し耐電食性
を調べた。
【0033】比較例2 着色材を使用しない他は、実施例1と同様にして、エポ
キシ樹脂組成物ワニスを調製した。このワニスを厚さ
0.1mm、坪量104g/m2の黒色系ガラス織布
(IPC品番#2116を使用)に含浸乾燥した他は、
実施例1と同様にして、プリプレグを作製し、両面プリ
ント配線板を作製し、耐電食性を調べた。
【0034】これらの結果を表1に示すように、本発明
の着色材を配合した実施例1では、穴が貫通するまでの
ショット数も少なく、穴壁粗さも小さいことからレーザ
ー加工性が良好で、プリント配線板の電食による絶縁低
下が無いこから絶縁信頼性が良好であることが分かる。
これに対して、従来の着色材を用いた比較例1では、レ
ーザー加工性は良好であるが、電食による絶縁低下が大
きく、また、黒色系ガラス織布を用いた比較例2では、
耐電食性は良好であるものの、貫通するまに要するショ
ット数が多く、穴壁粗さも大きいことからレーザー加工
性が良好でない。
【0035】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 比較例1 比較例2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 貫通までのショツト数 3 4 6 穴内壁の粗さ 小 小 大 耐電食性 穴間300μm 1×1012 1×106 1×1012 穴間200μm 1×1012 1×106 1×1012 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0036】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明によって、
絶縁低下が少なく、加工時間を短縮し、生産性に優れた
プリント配線板の製造方法とその方法によって製造され
るプリント配線板を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月9日(2000.3.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】このレーザによるエネルギを熱に変えるた
めには、樹脂のレーザの吸収が良くなければならず、カ
ーボン粒子を混入した顔料を樹脂に混入する方法が知ら
れている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】外層回路は、上記金属層をそのまま用いる
こともできるが、バイアホール内を金属化するときに金
属層の上にめっきされ、導体の厚さが厚くなってエッチ
ング精度が低下するおそれがあるときには、金属層をエ
ッチング除去することが好ましい。バイアホールを形成
した後に、バイアホール内の接着剤のかすを除去するた
めのにデスミア処理を行うことが好ましく、このデスミ
ア処理は、一般的な酸性の酸化性粗化液やアルカリ性の
酸化性粗化液を用いることができる。例えば、酸性の酸
化性粗化液としては、クロム/硫酸粗化液があり、アル
カリ性の酸化粗化液は過マンガン酸カリウム粗化液等を
用いることができる。樹脂層を酸化性の粗化液で粗化し
た後は、絶縁樹脂表面の酸化性粗化液を化学的に中和す
る必用があるが、これも一般的な手法を取り入れること
ができる。例えば、クロム/硫酸粗化液を用いたときに
は、亜硫酸水素ナトリウム10g/lを用いて室温で5
分間処理し、また、過マンガン酸カリウム粗化液を用い
たときには、硫酸150ml/lと過酸化水素水15m
l/lの水溶液に室温で5分間浸漬して中和を完了させ
るなどである。
フロントページの続き (72)発明者 村井 曜 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 (72)発明者 石上 富美男 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 Fターム(参考) 5E346 AA04 AA05 AA06 AA12 AA15 AA26 AA29 AA32 AA43 BB01 CC04 CC08 CC09 CC16 CC32 CC55 CC58 DD02 DD12 DD25 DD32 DD47 DD48 EE06 EE07 EE09 EE13 EE18 EE19 EE20 FF03 FF07 FF15 GG15 GG17 GG22 GG23 GG27 GG28 HH08 HH33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層回路を有する内層回路板の上に、樹脂
    層を形成し、内層に達する穴をあけ、内層と金属箔を電
    気的に接続し、金属箔を加工して外層回路を形成するプ
    リント配線板の製造方法において、樹脂層に以下の組成
    を含むものを用いるプリント配線板の製造方法。 【化1】
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法により製造されたプ
    リント配線板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003281940A (ja) * 2002-03-25 2003-10-03 Hitachi Chem Co Ltd 絶縁樹脂組成物,銅箔付き絶縁材および銅張積層板
JP2006143768A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びプリント配線板
JP2008221624A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Sumitomo Bakelite Co Ltd 積層板、積層板の製造方法、および半導体装置

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