JP2003163453A - 多層配線板の製造方法及び多層配線板 - Google Patents
多層配線板の製造方法及び多層配線板Info
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Abstract
内壁面でのめっきの付きまわり性が良好な多層配線板の
製造方法と、これにより製造される多層配線板を提供す
る。 【解決手段】 本発明に係る多層配線板の製造方法によ
り製造された多層配線板は、基材1が絶縁層2の略中央
部よりも、より内層回路基板3の近くに偏在することと
なると考えられ、レーザー加工の際には、基材1と接続
用孔10の底面の内層回路基板3の上の内層回路5の金
属部との距離が短いため、レーザーの入射光のみなら
ず、反射光のエネルギーも、未切断の基材突出部の切断
に寄与しうることとなり、基材1の突出部の切断が容易
となり、結果として、接続用孔10の内壁面11でのめ
っきの付きまわり性が良好となった。
Description
って孔あけを行って多層配線板を作製する際に、孔の内
壁面でのめっきの付きまわり性が良好となる多層配線板
の製造方法及び、かかる製造方法により製造される多層
配線板に関するものである。
の表面に回路形成を行うなどして製造される。この積層
板は、プリプレグを用いて作製される。上記プリプレグ
は、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分と
している樹脂組成物を作製し、この樹脂組成物にガラス
クロス等のガラス基材を含浸し、加熱して含浸した樹脂
を半硬化(Bステージ状態)とすることによって得られ
る。上記プリプレグは、所要枚数重ねた積層物の両面、
あるいは片面に銅箔等の金属箔を配設し、加熱加圧する
ことによって金属箔張りの積層板が得られる。
配線板が多く利用されている。多層配線板の製造は、内
層回路が形成された内層用基板に上記プリプレグを介し
て銅箔等の外層用金属箔を積層して積層体とし、この積
層体を加熱加圧することによって得られる多層板を用い
て行われることが多い。多層配線板としては、多層板の
外層用金属箔に加工を施して外層回路を形成すると共
に、プリプレグが硬化して形成された絶縁層に孔をあけ
てバイアホール(Via hole)を形成し、このバ
イアホールにめっきを施して外層回路と内層回路を導通
させて製造されるものがある。最近では、このような多
層配線板を作製する際に、位置決め精度の正確さからレ
ーザー加工による孔あけが採用されている。
縁層に孔あけを行う場合、プリプレグに用いた基材であ
るガラスクロスが孔の内壁面から突起し、接続用孔の壁
面粗さが大きくなり、めっきの付きまわり性が低下する
という問題があった。
で、その目的とするところは、レーザー加工によって孔
あけを行って多層配線板を作製する際、接続用孔の内壁
面でのめっきの付きまわり性が良好な多層配線板の製造
方法及び、かかる製造方法により製造される多層配線板
を提供することにある。
に、請求項1に係る発明の多層配線板の製造方法にあっ
ては、内層用基板の内層回路形成面上に絶縁層を介して
外層回路を形成していて、且つ、前記外層回路を形成す
る面側から前記絶縁層にレーザー光を照射して、前記絶
縁層を貫通していて、内層回路をその底面に露出させて
いる接続用孔を形成し、この接続用孔の内壁面にめっき
を施すことによって外層回路と内層回路との電気的接続
を行っている多層配線板の製造方法であって、前記内層
用基板の内層回路形成面上にプリプレグを配して積層成
形して前記内層用基板上にプリプレグ硬化層を形成した
後、該プリプレグ硬化層の表面に、前記樹脂組成物を塗
付し、次いで加熱して前記プリプレグ硬化層上に前記樹
脂組成物硬化層を形成することによって、前記内層用基
板の内層回路形成面上に前記絶縁層を形成することを特
徴とするものである。
法にあっては、内層用基板の内層回路形成面上に絶縁層
を介して外層回路を形成していて、且つ、前記外層回路
を形成する面側から前記絶縁層にレーザー光を照射し
て、前記絶縁層を貫通していて、内層回路をその底面に
露出させている接続用孔を形成し、この接続用孔の内壁
面にめっきを施すことによって外層回路と内層回路との
電気的接続を行っている多層配線板の製造方法であっ
て、前記内層用基板の内層回路形成面上にプリプレグを
配して積層成形して前記内層用基板上にプリプレグ硬化
層を形成した後、該プリプレグ硬化層の表面に、前記樹
脂組成物を銅箔上に塗布して形成した樹脂付き銅箔を前
記銅箔を最外層として配し、次いで加熱して前記プリプ
レグ硬化層上に前記樹脂組成物硬化層を形成することに
よって、前記内層用基板の内層回路形成面上に前記絶縁
層を形成することを特徴とするものである。
法にあっては、内層用基板の内層回路形成面上に絶縁層
を介して外層回路を形成していて、且つ、前記外層回路
を形成する面側から前記絶縁層にレーザー光を照射し
て、前記絶縁層を貫通していて、内層回路をその底面に
露出させている接続用孔を形成し、この接続用孔の内壁
面にめっきを施すことによって外層回路と内層回路との
電気的接続を行っている多層配線板の製造方法であっ
て、前記内層用基板の内層回路形成面上にプリプレグを
配して積層成形して前記内層用基板上にプリプレグ硬化
層を形成した後、該プリプレグ硬化層の表面に、前記樹
脂組成物を離型フィルム上に塗布して形成した樹脂付き
離型フィルムを前記離型フィルムを最外層として配し、
次いで加熱して前記プリプレグ硬化層上に前記樹脂組成
物硬化層を形成することによって、前記内層用基板の内
層回路形成面上に前記絶縁層を形成することを特徴とす
るものである。
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多層配線
板の製造方法により製造された多層配線板であることを
特徴とするものである。
基づき説明する。尚、本発明の多層配線板の製造方法及
び、これにより製造される多層配線板は、下記の実施形
態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論で
ある。ここで、図1は、本発明の多層配線板の製造方法
を摸式的に示したもので、(a)は、表面に内層回路5
を形成した内層回路基板3の両外側にプリプレグ6を重
ねた状態を示す概略断面図、(b)は、積層成型後の状
態を示す概略断面図、(c)は、生成したプリプレグ硬
化層(成型樹脂層)7の上に、樹脂組成物ワニスを塗布
した状態を示す概略断面図、(d)は、製造した多層配
線板4aを示す概略断面図である。一方、図2は、本発
明の多層配線板の製造方法の異なる実施形態を摸式的に
示したもので、(a)は、表面に内層回路5を形成した
内層回路基板3の両外側にプリプレグ6を1枚重ね、更
に、その外側に、予め作製した樹脂付き銅箔12をその
樹脂面12aの側が、内層回路基板3の側になるように
重ねた状態を示す概略断面図、(b)は、加熱加圧成形
して形成した多層板13を示す概略断面図、(c)は、
製造した多層配線板4bを示す概略断面図である。図3
は、本発明の多層配線板の製造方法の更に異なる実施形
態を摸式的に示したもので、(a)は、表面に内層回路
5を形成した内層回路基板3の両外側にプリプレグ6を
1枚重ね、更に、その外側に、予め作製した樹脂付き離
型フィルム15をその樹脂面15aの側が、内層回路基
板3の側になるように重ねた状態を示す概略断面図、
(b)は、加熱加圧成形して、プリプレグ硬化層7と樹
脂付き離型フィルム15の樹脂硬化層19aよりなる絶
縁層2を形成した状態を示す概略断面図、(c)は、製
造した多層配線板4cを示す概略断面図である。
いて、説明する。即ち、図1に示すように、本発明の多
層配線板の製造方法は、ガラスクロス等の基材1が、絶
縁層2全体の厚み方向において、内層回路基板3側に偏
在するように形成された多層配線板4を製造するもので
ある。
内層回路基板3の両外側にプリプレグ6を1枚重ね(図
1(a))、加熱加圧して積層成形した後(図1
(b))、生成したプリプレグ硬化層である成型樹脂層
7の上に、樹脂組成物ワニス(ここで「樹脂組成物ワニ
ス」とは、未硬化の樹脂組成物を溶媒で希釈した液状の
混合物を言う。)を塗布し(図1(c))、塗布層8を
硬化して、樹脂硬化層8aとして、上記成型樹脂層7と
共に絶縁層2を形成した後、外層回路9を形成する。こ
れに対し、レーザー光照射により、内層回路5と、外層
回路9とを導通接続するための接続用孔10を穿設す
る。更に、この接続用孔10の内壁面11に銅めっき層
17を形成することによって、IVH(Interst
itial via hole)として多層配線板4a
を製造する(図1(d))というものである。
施形態としては、図2に示すものが、挙げられる。即
ち、上記実施形態と同様に、表面に内層回路5を形成し
た内層回路基板3の両外側にプリプレグ6を1枚重ね、
加熱加圧して積層成形した後、更に、その上に、予め作
製した樹脂付き銅箔12をその樹脂面12aの側が、内
層回路基板3の側になるように重ね(図2(a))、加
熱加圧成形して、樹脂付き銅箔12の樹脂組成物層18
を硬化して、樹脂硬化層18aとする。その結果、プリ
プレグ6の硬化層である成型樹脂層7と共に絶縁層2が
形成され、多層板13が得られる(図2(b))。その
後、外層銅箔14上に外層回路9を形成する。これに対
し、上記実施形態と同様に、レーザー光照射により、内
層回路5と、外層回路9とを導通接続するための接続用
孔10を穿設する。更に、この接続用孔10の内壁面1
1に銅めっき層17を形成することによって、IVHと
して多層配線板4bを製造するというものである(図2
(c))。
る実施形態としては、図3に示すものが、挙げられる。
即ち、上記実施形態と同様に、表面に内層回路5を形成
した内層回路基板3の両外側にプリプレグ6を1枚重
ね、加熱加圧して積層成形した後、その上に、予め作製
した樹脂付き離型フィルム15をその樹脂面15aの側
が、内層回路基板3の側になるように重ね(図3
(a))、加熱加圧成形して、樹脂付き離型フィルム1
5の樹脂組成物層19を硬化して、樹脂硬化層19aと
する。その結果、プリプレグ6の硬化層である成型樹脂
層7と共に絶縁層2が形成される(図3(b))。その
後、離型フィルム16を剥がした後、外層回路9を形成
する。これに対し、レーザー光照射により、内層回路5
と、外層回路9とを導通接続するための接続用孔10を
穿設する。更に、この接続用孔10の内壁面11に銅め
っき層17を形成することによって、IVHとして多層
配線板4cを製造するというものである(図3
(c))。
造方法では、基材1が絶縁層2の略中央部よりも、より
内層回路基板3の近くに偏在することとなるものと考え
られるが、後述するように、本発明に係る製造方法によ
る多層配線板において、レーザー加工によって接続用孔
10を形成した後、IVHとした場合、接続用孔10の
内壁面11でのめっきの付きまわり性が相当程度、良好
となるということが判明した。この理由としては以下の
ようなことが考えられる。
孔10を形成する場合、プリプレグ6に用いたガラスク
ロス等の基材1が接続用孔10の内壁面11から突起
し、接続用孔10のの内壁面11の壁面粗さが大きくな
り、この接続用孔10の内壁面11でのめっきの付きま
わり性が低下するという上記問題の原因としては、上記
絶縁層2において、主として上記した樹脂組成物の硬化
物よりなる部位とガラスクロス等の基材1が存在する部
位の孔あけに要するレーザー光照射のエネルギーの差異
が考えられる。即ち、ガラスクロス等の基材1が、絶縁
層2の略中央部に存在する通常の多層板を用いて、内層
回路基板の表面に、プリプレグを積層成型した場合に
は、レーザー加工の際、ガラスクロス等の基材1の存在
する絶縁層6の略中央部の方が、上記の樹脂組成物の硬
化物よりなるそれ以外の部位よりも、孔あけに要するレ
ーザー光照射のエネルギーがより多いため、ガラスクロ
ス等の基材1の存在する絶縁層2の略中央部と、上記の
樹脂組成物の硬化物よりなるそれ以外の部位とで、レー
ザー加工の程度に不整合が生じ、これが、上記の問題の
発生に繋がるものと考えられる。
造方法により製造された多層配線板は、上記したよう
に、基材1が絶縁層2の略中央部よりも、より内層回路
基板3の近くに偏在することとなると考えられ、レーザ
ー加工の際には、基材1と接続用孔10の底面の内層回
路基板3の上の内層回路5の金属部との距離が短いた
め、レーザーの入射光のみならず、レーザーの反射光の
エネルギーも、未切断の基材突出部の切断に寄与しうる
こととなり、基材1の突出部の切断が容易となり、上記
の不整合が緩和され、結果として、接続用孔10の内壁
面11でのめっきの付きまわり性が良好となることが考
えられる。
樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、ま
た、これらの臭素化物等のエポキシ樹脂が挙げられる。
これら樹脂を単独で使用したり、2種以上を混合して使
用することができる。
脂の他に、無機充填材を含有させることができる。この
場合、使用可能な無機充填材としては、例えば、シリ
カ、タルク、水酸化アルミニウム等が挙げられるが、こ
れらのみに限定されるものではない。
層2中に存在すると、レーザー加工による孔あけの際、
かかる無機充填材が存在しない場合に比較して、接続用
孔10の内壁面11でのめっきの付きまわり性の改善が
認められる。これは、かかる無機充填材が存在しない場
合に比較して、無機充填材が存在する場合は、当該無機
充填材の存在により、絶縁層2の孔あけにより多くのレ
ーザー光照射のエネルギーを要するため、上記した樹脂
組成物の硬化物よりなる部位とガラスクロス等の基材1
が存在する部位の孔あけに要するレーザー光照射のエネ
ルギーの差異が緩和されるため、接続用孔10の内壁面
11での壁面粗さが改善されることに由来するものと考
えられる。
することができる。かかる硬化剤としては、ジシアンジ
アミド、フェノールノボラック、無水トリメリット酸等
の酸無水物が例示できる。
硬化促進剤その他の添加剤等を含むことができる。上記
硬化促進剤としては、例えば、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェニル
−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ジメチ
ルベンジルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルジ
メチルアミン、トリエタノールアミン等のアミン類が挙
げられる。トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフ
ィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン類、テト
ラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート
等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2
−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボ
レート等のフェニルボロン塩を例示できる。
樹脂、さらに必要に応じて、無機充填材、架橋ゴム、ポ
リビニルアセタール樹脂、硬化剤、硬化促進剤、その他
の添加剤を配合し、これをミキサー、ブレンダー等で均
一に混合することによって調製する。また、この調製に
は、メチルエチルケトン(MEK)、メトキシプロパノ
ール(MP)、ジメチルフォルムアミド(DMF)等の
溶媒を用いてもよいし、あるいは溶媒を使用せずに行っ
てもよい。
する。
は、臭素化エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、「YD
B−500」:エポキシ当量500、臭素含有率 約2
1質量%)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大
日本インキ化学工業社製、「N−690」:エポキシ当
量225)を用いた。無機充填剤としては、溶融シリカ
(電気化学工業社製「FB−5SDX」)を用いた。
(分子量84、理論活性水素当量21)、硬化促進剤と
して、2−エチル−4−メチルイミダゾールを用い、溶
媒として、必要に応じて、メチルエチルケトン(ME
K)、メトキシプロパノール(MP)、ジメチルフォル
ムアミド(DMF)を用いた。
て、臭素化エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、「YD
B−500」:エポキシ当量500、臭素含有率 約2
1質量%)を90質量%、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、「N−69
0」:エポキシ当量225)を10質量%配合したもの
に、硬化剤として、ジシアンジアミドを2.5質量%、
硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ルを0.1質量%配合し、さらに、溶媒として、メチル
エチルケトンとジメチルフォルムアミドを1:1(質量
比)に混合したものを使用して、上記配合物の含有率が
60質量%となるように、希釈、混合して樹脂組成物ワ
ニスAを調製した。
て、溶融シリカ(電気化学工業社製「FB−5SD
X」)を10PHRとなるように実施例1の樹脂組成物
ワニスに配合し、特殊機化工工業社製「ホモミキサー」
で、約1000rpmにて約90分間混合して、樹脂組
成物ワニスBを調製した。
クロス(日東紡績株式会社製、101タイプクロス)を
使用し、このガラスクロスに上記のように調製した樹脂
組成物ワニスA、または樹脂組成物ワニスBを室温にて
含浸し、その後、非接触タイプの加熱ユニットにより、
130〜170℃で3分間加熱することにより溶媒を乾
燥除去し、樹脂組成物を半硬化させることにより対応す
るプリプレグA及びプリプレグBを得た。
ットフォイル社製GT18μ)に、上記の樹脂組成物ワ
ニスAを室温にてダイコーターにより塗布し、樹脂付き
銅箔を作製した。
ルム(PETフィルム)に、上記の樹脂組成物ワニスA
を室温にてダイコーターにより塗布し、樹脂付き離型フ
ィルムを作製した。
面の銅箔にデージーチェーン用回路パターンを形成する
と共に、この回路に黒化処理を施した厚み0.2mmの
両面銅箔張り積層板(松下電工株式会社製、「CR17
66」:銅箔厚み35μm)を使用し、この内層回路基
板の両面に、上記のプリプレグAを1枚重ね、170
℃、2.94MPaの条件で90分間加熱加圧して積層
成形した後、さらに、成型樹脂層上に上記の樹脂組成物
ワニスAをダイコーターにより塗布し、常圧下、170
℃で90分間加熱加圧した後、外層銅箔を付けて多層板
を得た。その後、外層銅箔のエッチングによるウィンド
ウ形成、及びこれに続くレーザー加工により、デージー
チェーン用回路パターンと、銅箔とを導通接続するため
の接続用孔を穿設し、この接続用孔の内壁面に銅めっき
を施すことによって、15〜20μmの厚みの銅めっき
層を形成し、IVHとした。更に、外側の銅箔にも外層
回路を形成することにより、デージーチェーンパターン
を形成し、評価用試料とした。
面の銅箔にデージーチェーン用回路パターンを形成する
と共に、この回路に黒化処理を施した厚み0.2mmの
両面銅箔張り積層板(松下電工株式会社製、「CR17
66」:銅箔厚み35μm)を使用し、この内層回路基
板の両面に、上記のプリプレグAを1枚重ね、170
℃、2.94MPaの条件で90分間加熱加圧して積層
成形した後、さらに、成型樹脂層上に上記の樹脂付き銅
箔を樹脂面側が、内層回路基板側になるように重ね、1
70℃、2.94MPaの条件で90分間加熱加圧した
後、多層板を得た。その後、外層銅箔のエッチングによ
るウィンドウ形成、及びこれに続くレーザー加工によ
り、デージーチェーン用回路パターンと、銅箔とを導通
接続するための接続用孔(内径150μm及び80μ
m)を穿設し、この接続用孔の内壁面に銅めっきを施す
ことによって、15〜20μmの厚みの銅めっき層を形
成し、IVHとした。更に、外側の銅箔にも外層回路を
形成することにより、デージーチェーンパターンを形成
し、評価用試料とした。
面の銅箔にデージーチェーン用回路パターンを形成する
と共に、この回路に黒化処理を施した厚み0.2mmの
両面銅箔張り積層板(松下電工株式会社製、「CR17
66」:銅箔厚み35μm)を使用し、この内層回路基
板の両面に、上記のプリプレグAを1枚重ね、170
℃、2.94MPaの条件で90分間加熱加圧して積層
成形した後、さらに、成型樹脂層上に上記の樹脂付き離
型フィルムを樹脂面側が、内層回路基板側になるように
重ね、170℃、1.0MPaの条件で90分間加熱加
圧した後、離型フィルムを剥がし、外層銅箔を付けて多
層板を得た。その後、外層銅箔のエッチングによるウィ
ンドウ形成、及びこれに続くレーザー加工により、デー
ジーチェーン用回路パターンと、銅箔とを導通接続する
ための接続用孔を穿設し、この接続用孔の内壁面に銅め
っきを施すことによって、15〜20μmの厚みの銅め
っき層を形成し、IVHとした。更に、外側の銅箔にも
外層回路を形成することにより、デージーチェーンパタ
ーンを形成し、評価用試料とした。
面の銅箔にデージーチェーン用回路パターンを形成する
と共に、この回路に黒化処理を施した厚み0.2mmの
両面銅箔張り積層板(松下電工株式会社製、「CR17
66」:銅箔厚み35μm)を使用し、この内層回路基
板の両面に、上記のプリプレグBを1枚重ね、170
℃、2.94MPaの条件で90分間加熱加圧して積層
成形した後、さらに、成型樹脂層上に上記の樹脂組成物
ワニスBをダイコーターにより塗布し、常圧下、170
℃で90分間加熱加圧した後、外層銅箔を付けて多層板
を得た。その後、外層銅箔のエッチングによるウィンド
ウ形成、及びこれに続くレーザー加工により、デージー
チェーン用回路パターンと、銅箔とを導通接続するため
の接続用孔を穿設し、この接続用孔の内壁面に銅めっき
を施すことによって、15〜20μmの厚みの銅めっき
層を形成し、IVHとした。更に、外側の銅箔にも外層
回路を形成することにより、デージーチェーンパターン
を形成し、評価用試料とした。
の銅箔にデージーチェーン用回路パターンを形成すると
共に、この回路に黒化処理を施した厚み0.2mmの両
面銅箔張り積層板(松下電工株式会社製、「CR176
6」:銅箔厚み35μm)を使用し、この内層回路基板
の両面に、上記のプリプレグAを1枚重ね、更にその外
側に、銅箔(古河サーキットフォイル社製GT18μ)
を1枚重ね、170℃、2.94MPaの条件で90分
間加熱加圧して積層成形して多層板を得た。その後、外
層銅箔のエッチングによるウィンドウ形成、及びこれに
続くレーザー加工により、デージーチェーン用回路パタ
ーンと、銅箔とを導通接続するための接続用孔を穿設
し、この接続用孔の内壁面に銅めっきを施すことによっ
て、15〜20μmの厚みの銅めっき層を形成し、IV
Hとした。更に、外側の銅箔にも外層回路を形成するこ
とにより、デージーチェーンパターンを形成し、評価用
試料とした。
評価用試料を用い、IVHの内壁面におけるめっきの付
きまわり性の評価を行った。
面を、光学顕微鏡を使用して、それぞれ30穴観察し、
接続用孔の内壁面でのめっきの付きまわりが完全なもの
を良、めっきの付きまわりに不連続な箇所が一箇所でも
あるものは、不良とした。
壁面でのめっきの付きまわり性が比較例1と比較して、
良好な結果を与えることが判った。
樹脂組成物に無機充填材として溶融シリカを配合するこ
とにより、IVHの内壁面でのめっきの付きまわり性
が、溶融シリカを配合しない場合に比較して、更に、良
好となることが確認された。これは、IVHの内径が小
さい場合(内径:80μm)が、大きい場合(内径:1
50μm)よりも顕著であった。これは、IVHの内径
が小さい場合のほうが、レーザー光照射のエネルギー
が、より小さな領域に集中する傾向があるため、無機充
填材の添加による上記の効果、即ち、樹脂組成物の硬化
物よりなる部位とガラスクロス等の基材1が存在する部
位の孔あけに要するレーザー光照射のエネルギーの差異
が緩和されるという効果が、顕著に現れるためであると
考えられる。
層配線板の製造方法にあっては、内層回路を形成した内
層回路基板の表面に、樹脂組成物を基材に含浸、加熱し
て形成したプリプレグを積層成型し、生成したプリプレ
グ硬化層の外側面に金属層を形成し、さらに前記内層回
路と、前記金属層とを導通接続するための接続用孔を前
記プリプレグ硬化層を通して設け、前記接続用孔の内周
にめっきを施すことによって、前記内層回路と、前記金
属層とを導通接続して多層回路板を得る多層回路板の製
造方法において、前記プリプレグ硬化層に、更に、前記
樹脂組成物を塗布し、加熱して作成した絶縁最外層の露
出面にレーザー光を照射して、前記絶縁最外層及び前記
プリプレグ硬化層を貫通する接続用孔を形成する工程を
有することを特徴とするものである。特徴とするので、
レーザー加工によって孔あけを行って多層配線板を作製
する際、孔の内壁面でのめっきの付きまわり性が良好と
なるという優れた効果を奏する。
法にあっては、請求項1記載の多層配線板の製造方法に
おいて、内層回路を形成した内層回路基板の表面に、樹
脂組成物を基材に含浸、加熱して形成したプリプレグを
積層成型し、生成したプリプレグ硬化層の外側面に金属
層を形成し、さらに前記内層回路と、前記金属層とを導
通接続するための接続用孔を前記プリプレグ硬化層を通
して設け、前記接続用孔の内周にめっきを施すことによ
って、前記内層回路と、前記金属層とを導通接続して多
層回路板を得る多層回路板の製造方法において、前記プ
リプレグ硬化層に、更に、前記樹脂組成物を銅箔上に塗
布して形成した樹脂付き銅箔を前記銅箔を最外層として
積層成型し、生成した積層板の前記銅箔層をエッチング
処理した後、露出した絶縁最外層の露出面にレーザー光
を照射して、前記絶縁最外層及び前記プリプレグ硬化層
を貫通する接続用孔を形成する工程を有することを特徴
とするので、レーザー加工によって孔あけを行って多層
配線板を作製する際、孔の内壁面でのめっきの付きまわ
り性が良好となるという優れた効果を奏する。
法にあっては、請求項1又は請求項2記載の多層配線板
の製造方法において、内層回路を形成した内層回路基板
の表面に、樹脂組成物を基材に含浸、加熱して形成した
プリプレグを積層成型し、生成したプリプレグ硬化層の
外側面に金属層を形成し、さらに前記内層回路と、前記
金属層とを導通接続するための接続用孔を前記プリプレ
グ硬化層を通して設け、前記接続用孔の内周にめっきを
施すことによって、前記内層回路と、前記金属層とを導
通接続して多層回路板を得る多層回路板の製造方法にお
いて、前記プリプレグ硬化層に、更に、前記樹脂組成物
を離型フィルム上に塗布して形成した樹脂付き離型フィ
ルムを前記離型フィルムを最外層として積層成型し、前
記離型フィルムを除去することにより露出した絶縁最外
層の露出面にレーザー光を照射して、前記絶縁最外層及
び前記プリプレグ硬化層を貫通する接続用孔を形成する
工程を有することを特徴とするので、レーザー加工によ
って孔あけを行って多層配線板を作製する際、孔の内壁
面でのめっきの付きまわり性が良好となるという優れた
効果を奏する。
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多層配線
板の製造方法により製造された多層配線板であることを
特徴とするので、レーザー加工による孔あけの際、接続
用孔の内壁面でのめっきの付きまわり性が良好であると
いう優れた効果を奏する。
たもので、(a)は、表面に内層回路を形成した内層回
路基板の両外側にプリプレグを重ねた状態を示す概略断
面図、(b)は、積層成型後の状態を示す概略断面図、
(c)は、生成したプリプレグ硬化層(成型樹脂層)の
上に、樹脂組成物ワニスを塗布した状態を示す概略断面
図、(d)は、製造した多層配線板を示す概略断面図で
ある。
態を摸式的に示したもので、(a)は、表面に内層回路
を形成した内層回路基板の両外側にプリプレグを1枚重
ね、更に、その外側に、予め作製した樹脂付き銅箔をそ
の樹脂面の側が、内層回路基板3の側になるように重ね
た状態を示す概略断面図、(b)は、加熱加圧成形して
形成した多層板を示す概略断面図、(c)は、製造した
多層配線板を示す概略断面図である。
施形態を摸式的に示したもので、(a)は、表面に内層
回路を形成した内層回路基板の両外側にプリプレグを1
枚重ね、更に、その外側に、予め作製した樹脂付き離型
フィルムをその樹脂面の側が、内層回路基板の側になる
ように重ねた状態を示す概略断面図、(b)は、加熱加
圧成形して、プリプレグ硬化層と樹脂付き離型フィルム
の樹脂硬化層よりなる絶縁層を形成した状態を示す概略
断面図、(c)は、製造した多層配線板を示す概略断面
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 内層用基板の内層回路形成面上に絶縁層
を介して外層回路を形成していて、且つ、前記外層回路
を形成する面側から前記絶縁層にレーザー光を照射し
て、前記絶縁層を貫通していて、内層回路をその底面に
露出させている接続用孔を形成し、この接続用孔の内壁
面にめっきを施すことによって外層回路と内層回路との
電気的接続を行っている多層配線板の製造方法であっ
て、前記内層用基板の内層回路形成面上にプリプレグを
配して積層成形して前記内層用基板上にプリプレグ硬化
層を形成した後、該プリプレグ硬化層の表面に、前記樹
脂組成物を塗付し、次いで加熱して前記プリプレグ硬化
層上に前記樹脂組成物硬化層を形成することによって、
前記内層用基板の内層回路形成面上に前記絶縁層を形成
することを特徴とする多層配線板の製造方法。 - 【請求項2】 内層用基板の内層回路形成面上に絶縁層
を介して外層回路を形成していて、且つ、前記外層回路
を形成する面側から前記絶縁層にレーザー光を照射し
て、前記絶縁層を貫通していて、内層回路をその底面に
露出させている接続用孔を形成し、この接続用孔の内壁
面にめっきを施すことによって外層回路と内層回路との
電気的接続を行っている多層配線板の製造方法であっ
て、前記内層用基板の内層回路形成面上にプリプレグを
配して積層成形して前記内層用基板上にプリプレグ硬化
層を形成した後、該プリプレグ硬化層の表面に、前記樹
脂組成物を銅箔上に塗布して形成した樹脂付き銅箔を前
記銅箔を最外層として配し、次いで加熱して前記プリプ
レグ硬化層上に前記樹脂組成物硬化層を形成することに
よって、前記内層用基板の内層回路形成面上に前記絶縁
層を形成することを特徴とする多層配線板の製造方法。 - 【請求項3】 内層用基板の内層回路形成面上に絶縁層
を介して外層回路を形成していて、且つ、前記外層回路
を形成する面側から前記絶縁層にレーザー光を照射し
て、前記絶縁層を貫通していて、内層回路をその底面に
露出させている接続用孔を形成し、この接続用孔の内壁
面にめっきを施すことによって外層回路と内層回路との
電気的接続を行っている多層配線板の製造方法であっ
て、前記内層用基板の内層回路形成面上にプリプレグを
配して積層成形して前記内層用基板上にプリプレグ硬化
層を形成した後、該プリプレグ硬化層の表面に、前記樹
脂組成物を離型フィルム上に塗布して形成した樹脂付き
離型フィルムを前記離型フィルムを最外層として配し、
次いで加熱して前記プリプレグ硬化層上に前記樹脂組成
物硬化層を形成することによって、前記内層用基板の内
層回路形成面上に前記絶縁層を形成することを特徴とす
る多層配線板の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
の多層配線板の製造方法により製造した多層配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001360653A JP2003163453A (ja) | 2001-11-27 | 2001-11-27 | 多層配線板の製造方法及び多層配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001360653A JP2003163453A (ja) | 2001-11-27 | 2001-11-27 | 多層配線板の製造方法及び多層配線板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003163453A true JP2003163453A (ja) | 2003-06-06 |
Family
ID=19171429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001360653A Pending JP2003163453A (ja) | 2001-11-27 | 2001-11-27 | 多層配線板の製造方法及び多層配線板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003163453A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007157950A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Kaneka Corp | 多層プリント配線板の製造方法及び多層プリント配線板 |
JP2010034197A (ja) * | 2008-07-28 | 2010-02-12 | Fujitsu Ltd | ビルドアップ基板 |
JP2011511436A (ja) * | 2008-01-27 | 2011-04-07 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション | 電子基板中の信頼性ある積層ビアのための組込み抑制ディスク |
JP2012060187A (ja) * | 2011-12-23 | 2012-03-22 | Mitsubishi Electric Corp | プリント配線板及びその製造方法 |
JP4968257B2 (ja) * | 2006-04-28 | 2012-07-04 | 住友ベークライト株式会社 | ソルダーレジスト材料及びそれを用いた配線板並びに半導体パッケージ |
-
2001
- 2001-11-27 JP JP2001360653A patent/JP2003163453A/ja active Pending
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