JP2001124080A - 磁性流体軸受の封止構造とモータ - Google Patents

磁性流体軸受の封止構造とモータ

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JP2001124080A
JP2001124080A JP29939699A JP29939699A JP2001124080A JP 2001124080 A JP2001124080 A JP 2001124080A JP 29939699 A JP29939699 A JP 29939699A JP 29939699 A JP29939699 A JP 29939699A JP 2001124080 A JP2001124080 A JP 2001124080A
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sealing
magnet
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magnetic fluid
magnets
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Yuji Yoda
裕次 依田
Kazuhiko Kakegawa
和彦 掛川
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Shinano Kenshi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性流体封止用の磁石が剥離しにくく、十分
な磁性流体保持用の磁力を得ることができる磁性流体軸
受の封止構造を提供する。 【解決手段】 相対回転するステータとロータの内のス
テータ側のスラストリング30の外面とロータ側のハブ
12の内面との間に形成され、ステータの外面とロータ
の内面の対向する表面に形成された動圧発生面を含む封
止領域内に、動圧発生用の磁性流体108を保持する磁
性流体軸受の封止構造において、封止領域の開口部W側
に、該開口部W全体を挟むように一対の封止用磁石32
a、32bが、同じ極性の磁極同士が対向するように配
置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク装置、レ
ーザプリンタ、VTR等の情報・映像機器等においてデ
ィスク駆動やポリゴン駆動のために用いられる磁性流体
軸受の封止構造とこの構造を有するモータに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置や光ディスク装置や光
磁気ディスク装置等のディスク装置においてディスクを
回転させるためのディスク駆動用モータや、レーザプリ
ンタ、VTR等の情報・映像機器等においてポリゴンや
磁気ヘッドを回転駆動させるためのモータには、低NR
RO(非周期的振れ)、低騒音、低振動、高速回転、高
耐久性が求められているため、回転体(ロータ)を非接
触で保持できる流体軸受が使用されている。この流体軸
受には、ロータのスラスト方向への移動を規制して所定
位置に保持するスラスト軸受と、ロータのラジアル方向
への移動を規制して回転軸をぶれないようにするための
ラジアル軸受とがある。そして、動圧を発生させる動圧
発生面間には作動流体が封止されており、そのため流体
軸受には、高速で回転する回転体によって作動流体が流
体軸受の外部に流出するのを防止する封止構造が必要と
なる。
【0003】そして、作動流体として磁性流体を用いた
場合には、封止構造を永久磁石を使用して構成すること
ができ、他の流体を使用する場合に比べて、より強固に
作動流体を封止できるという利点がある。磁石は、その
磁気回路の磁気抵抗が小さくなるように構成し、磁気回
路途中に微小の空隙を設けることにより、磁気抵抗の大
きな空間部を作りだし、そこに磁性流体を引き付けて保
持する。これを実現する方法としては、図9に示すよう
に、異なる極性の磁極が表裏に形成された2個1組のリ
ング状の磁石100、102を並設させて、異なる磁極
面を対向させたり、またリング状磁石1個で実現する場
合には、図10のように磁性材料製の円板体(ポールピ
ース)104で磁石100を挟み込んでN極とS極を結
ぶ磁気回路を軸体106との間で構成し、その磁気回路
途中となる円板体104の内周面と軸体106の外周面
との間に微小空間を設けたりして、リング状の磁石10
0、102間や円板体104の内周面と軸体106の外
周面との間に微小空間に磁性流体108を引き付け、保
持するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の磁性流体軸受の封止構造には、次のような課題があ
る。通常、前述の封止用の磁石は接着固定されている
が、この部分は磁性流体にさらされているため接着力の
劣化が生じ易い。さらに、2つの磁石を対向させて配置
する構造の場合には、各磁石間に接着を剥がす方向の吸
引力が作用するため、接着の剥離が加速され易いという
課題がある。また、1個の磁石でポールピースを用いた
構造では、磁力が不足するため、この不足を補うべく、
磁性流体を保持する空隙をできる限り狭くする必要があ
り、高い加工精度が要求されてコストアップにつながる
という課題がある。
【0005】従って、本発明は上記課題を解決すべくな
され、その目的とするところは、磁性流体封止用の磁石
が剥離しにくく、十分な磁性流体保持用の磁力を得るこ
とができる磁性流体軸受の封止構造とモータを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1の磁性流体軸受の封止構造
は、相対回転する2つの部材の内の一方の部材の外面と
他方の部材の内面との間に形成され、一方の部材の外面
と他方の部材の内面の対向する表面に形成された動圧発
生面を含む封止領域内に、動圧発生用の磁性流体を保持
する磁性流体軸受の封止構造において、前記封止領域の
開口部側に、該開口部全体を挟むように一対の磁石が、
同じ極性の磁極同士が対向するように配置されてなるこ
とを特徴とする。
【0007】また、具体的には、前記封止領域の開口部
側は、前記一方の部材の円筒状の外周面と前記他方の部
材の円筒状の内周面とで挟まれた部位で形成され、前記
一対の磁石は、外周側と内周側が異極に着磁されたリン
グ状磁石で形成されると共に、一方の磁石の外周側と他
方の磁石の内周側が同極性に形成され、前記一方の磁石
は前記一方の部材の外周面に同軸に配置されると共に、
他方の磁石はその内周面が前記一方の磁石の外周面と対
向するように前記他方の部材の内周面に同軸に配置され
ていることを特徴とする。これによれば、対向する一の
磁石の外周面と他の磁石の内周面間には、磁性流体の封
止領域に向かう磁力線が発生するため、この磁力線によ
って磁性流体が封止領域内方にはじき戻されて、封止領
域内に保持される。よって、一対の磁石間を越えて磁性
流体が外部に流出するのを防止でき、また各磁石も剥離
しにくくなる。
【0008】また、前記封止領域の開口部側は、前記一
方の部材の円形状の外面と前記他方の部材の円形状の内
面とで挟まれた部位で形成され、前記一対の磁石は、表
裏が異極に着磁されたリング状磁石で形成され、前記一
対の磁石の内の一方の磁石は前記一方の部材の外面に同
軸に配置されると共に、一対の磁石の内の他方の磁石は
一方の磁石と対向し、かつ対向する一対の磁石の表面の
磁極の極性が同極性となるように前記他方の部材の内面
に同軸に配置されていることを特徴とする。これによれ
ば、同様に一対の磁石間に発生する封止領域内方へ向か
う磁力線によって磁性流体が封止領域内に封止されると
共に、さらにこの封止構造をロータのスラスト方向の両
端に配置することによって、ロータには軸受の両端に配
置された一対の磁石間に発生する磁気反発力が両方から
加わり、スラスト方向の受けも兼ねることができる。
【0009】また、本発明に係る請求項4のモータは、
請求項1、2または3記載の磁性流体軸受の封止構造を
具備することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁性流体軸受
の封止構造とその構造を有するモータの好適な実施の形
態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、流体軸
受を用いた機器の一例としてディスク装置のディスク駆
動用モータを用いて説明するが、磁性流体軸受の封止構
造は他の用途に使用されるモータや、以外の機器にも適
用できることはもちろんである。
【0011】(第1の実施の形態)まず、モータ10の
概要構成について図1を用いて説明する。ハブ12は円
筒体に形成され、下部の内周面には磁性材料で構成され
た円筒状のヨーク14が密着して配置されている。ハブ
12の外周面には、円板状の磁気ディスク(不図示)が
装着される。また、ヨーク14の内周面には、永久磁石
(マグネットとも言う)16が周方向に沿って配置され
ている。また、円筒体18は上部外周面に第1フランジ
18aが形成され、この第1フランジ18aの外周面が
ハブ12の内周面に密着されて、円筒体18内部に、ハ
ブ12の軸線Lと同軸に固定されている。そして、円筒
体18の上端面18aとハブ12の上部内周面12aと
の間には、後述するスラストリングが収容される円柱状
の空間部Aが形成されている。以上、ハブ12とヨーク
14とマグネット16と円筒体18とでロータが構成さ
れる。
【0012】第2フランジ20には円柱状の軸体22が
直角に立設されている。軸体22は第2フランジ20が
ディスク装置(不図示)の筐体(不図示)に固定される
ことによって、筐体の底面に対して直角に起立する。ま
た、第2フランジ20には筒状のスリーブ24が、軸体
22を覆い、かつ軸体22の外周面との間に円筒体18
が挿入される隙間Bが形成されるように、下端が第2フ
ランジ20の表面に固定されて軸体22と同軸に取りつ
けられている。そして、スリーブ24の外周面にステー
タコア26が配置され、ステータコア26に巻線28が
巻回されている。また、軸体22の先端には円板状のス
ラストリング30が軸体22と同軸に固定されている。
以上、第2フランジ20と軸体22とスリーブ24とス
テータコア26とスラストリング30とでステータが構
成される。
【0013】そして、ロータはステータと、円筒体18
の下端側が隙間Bに挿入され、かつ軸体22が円筒体1
8に挿入され、かつスラストリング30が円板状の空間
部A内に収容されることによって回動自在に連結されて
いる。ロータは、軸体22の上下両端に配置された第2
フランジ20とスラストリング30とで挟まれて軸体2
2から抜脱できないようになっている。そして、磁性流
体(不図示)は、円筒体18の内周面と軸体22の外周
面との間の領域内に封入されている。そして、図1に示
すように、円筒体18の上部側の領域C内と円筒体18
の下部側の領域D内に位置し、互いに対向する円筒体1
8の内周面および軸体22の外周面の少なくとも一方に
動圧発生溝(不図示)が形成され、この間に介装された
磁性流体とで、動圧型ラジアル軸受が形成される。
【0014】次に、磁性流体の封止構造について説明す
る。磁性流体が封入された円筒体18の内周面と軸体2
2の外周面との間の領域は、円筒体18が、軸体22に
固定されたスラストリング30と第2フランジ20に対
して相対的に回転する構造のため、円筒体18の上端面
とスラストリング30の下面との間の隙間とハブ12の
上部内周面12aとスラストリング30の外周面との間
の隙間を介してハブ12の上部の外部空間へ連通してお
り、また円筒体18の下端面と第2フランジ20の上面
との間の隙間と円筒体18の外周面とスリーブ24の内
周面との間の隙間を介してハブ12の内部空間へ連通し
ている。よって、スラストリング30の外周面(一方の
部材の円筒状の外周面)とハブ12の上部内周面12a
(他方の部材の円筒状の内周面)との間の隙間(との間
で挟まれた領域)や、円筒体18の外周面(一方の部材
の円筒状の外周面)とスリーブ24の内周面(他方の部
材の円筒状の内周面)との間の隙間(との間で挟まれた
領域)を、磁性流体の封止領域の開口部Wと考えること
ができる。
【0015】本実施の形態の特徴点は、この封止領域の
各開口部W側に、それぞれの開口部W全体を挟むように
一対のリング状の磁石を、同じ極性の磁極同士が対向す
るように同心状に配置して、各磁石の対向する同極性の
磁極から外方に向けて出る磁力線によって封止領域から
出ようとする磁性流体を封止領域内に封止する点にあ
る。これは後述する第2の実施の形態の場合も同様。
【0016】以下に、具体的な封止構造の構成について
説明する。図1に示すように、封止領域の上側の開口部
Wを構成するスラストリング30の外周面には、一対の
リング状の磁石(以下、封止用磁石とも言う)32の内
の一方の封止用磁石32aが軸体22と同軸に配置され
ている。また、同じく封止領域の上側の開口部Wを構成
するハブ12の上部内周面12aには、一対の封止用磁
石32の内の他方の封止用磁石(一方の封止用磁石32
aよりも大径)32bがその内周面が一方の封止用磁石
32aの外周面と対向するように、軸体22と同軸に配
置されている。
【0017】ここで各封止用磁石32a、32bは、外
周側が全体的に同一極性に着磁され、内周側が全体的に
外周側と異極となる同一の極性に着磁されたリング状永
久磁石であり、さらに一方の封止用磁石32aの内周側
の極性と他方の封止用磁石32bの外周側の極性が同じ
になるように設定されたものである。具体的には、一例
として一方の封止用磁石32aはその外周面が全体的に
N極に、またその内周面が全体的にS極にそれぞれ着磁
され、他方の封止用磁石32bはその外周面が全体的に
S極に、またその内周面が全体的にN極にそれぞれ着磁
されている。従って、図2に示すように、スラストリン
グ30の外周面とハブ12の上部内周面12aとで構成
される封止領域の開口部Wは全体的に(全周に亘り)、
同じ極性に着磁された一方の封止用磁石32aの外周面
と他方の封止用磁石32bの内周面とで挟まれる構成と
なる。
【0018】また、図1に示すように、封止領域の下側
の開口部Wを構成する円筒体18の下端の外周面には、
他の一対のリング状の封止用磁石34の内の一方の封止
用磁石34aが軸体22と同軸に配置されている。ま
た、同じく封止領域の下側の開口部Wを構成するスリー
ブ24の下部内周面には、他の一対の封止用磁石34の
内の他方の封止用磁石(一方の封止用磁石34aよりも
大径)34bがその内周面が一方の封止用磁石34aの
外周面と対向するように、軸体22と同軸に配置されて
いる。ここで各封止用磁石34a、34bの構成は、前
述した一対の封止用磁石32と同じであり、従って図3
に示すように、円筒体18の外周面とスリーブ24の内
周面とで構成される封止領域の他の開口部Wは全体的に
(全周に亘り)、同じ極性に着磁された他の一対の封止
用磁石34a、34bの外周面と内周面とで挟まれる構
成となる。
【0019】そして、この封止構造によれば図4に示す
ように、対向する一方の封止用磁石32aの外周面と他
方の封止用磁石32bの内周面との間には、各磁石32
a、32bの両端面(側面)方向に向かう磁力線が発生
する。このため、流体の封止領域に向かう磁力線(図4
中の下向きの磁力線)によって磁性流体108が封止領
域内方へはじき戻され、封止領域内に保持される。よっ
て、一対の封止用磁石間(32aと32bとの間)の空
隙を越えて磁性流体108が外部に流出するのを防止で
きる。また、各封止用磁石32a、32b間には、反発
力が生じているため、各磁石32a、32bが配置され
たスラストリング30の外周面やハブ12の内周面12
aからも剥離しにくくなる。なお、他の一対の封止用磁
石34a、34bの場合も同様である。
【0020】(第2の実施の形態)まず、モータ36の
概要構成について図5を用いて説明する。基本的な構成
は、前述した図1に示す第1の実施の形態のモータ10
と同じであり、同じ構成については同じ符号を付し、詳
細な説明は省略する。ロータは、ハブ12とヨーク14
とマグネット16と円筒体18とで構成される。また、
ステータは、第2フランジ20と軸体22とスリーブ2
4とステータコア26とスラストリング30とでステー
タが構成される。そして、ロータはステータと、円筒体
18の下端側が隙間Bに挿入され、かつ軸体22が円筒
体18に挿入され、かつスラストリング30が円板状の
空間部A内に収容されることによって回動自在に連結さ
れている。磁性流体(不図示)は、円筒体18の内周面
と軸体22の外周面との間の領域内に封入され、円筒体
18の上部側の領域C内と円筒体18の下部側の領域D
内に動圧型ラジアル軸受が形成される。
【0021】次に、本実施の形態の特徴部分である磁性
流体の封止構造について説明する。磁性流体が封入され
た円筒体18の内周面と軸体22の外周面との間の領域
は、第1の実施の形態と同様に、円筒体18の上端面と
スラストリング30の下面との間の隙間、ハブ12の上
部内周面12aとスラストリング30の外周面との間の
隙間を介してハブ12の上部の外部空間へ連通する。ま
た、第1の実施の形態と同様に、磁性流体が封入された
領域は、円筒体18の下端面と第2フランジ20の上面
との間の隙間と円筒体18の外周面とスリーブ24の内
周面との間の隙間を介してハブ12の内部空間へ連通す
る。よって、円筒体18の上端面(一方の部材の円形状
の外面)とスラストリング30の下面(他方の部材の円
形状の内面)との間の隙間(との間で挟まれた領域)
や、円筒体18の下端面(他の一方の部材の円形状の外
面)と第2フランジ20の上面(他の他方の部材の円形
状の内面)との間の隙間(との間で挟まれた領域)を、
磁性流体の封止領域の開口部Wと考えることができる。
【0022】そして、図5に示すように、封止領域の上
側の開口部Wを構成する円筒体18の上端面には、一対
のリング状の封止用磁石38の内の一方の封止用磁石3
8aが軸体22と同軸に配置されている。また、同じく
封止領域の上側の開口部Wを構成するスラストリング3
0の下面には、一対の封止用磁石38の内の他方の封止
用磁石(一方の封止用磁石38aと同径)38bがその
下表面が一方の封止用磁石38aの上表面と対向するよ
うに、軸体22と同軸に配置されている。
【0023】ここで各封止用磁石38a、38bは、表
面(一方の端面(側面))が全体的に同一極性に着磁さ
れ、その裏面(他方の端面(側面))が全体的に前記表
面と異極となる同一の極性に着磁されたリング状永久磁
石である。なお、各封止用磁石38a、38bの表面と
裏面は、互いに平行な、かつ自らの軸線Lと直交する平
面で構成される。そして、各封止用磁石38a、38b
は、対向する面同士が同じ極性の磁極になるように配置
される。従って、図6に示すように、円筒体18の上端
面とスラストリング30の下面とで構成される封止領域
の開口部Wは全体的に(全周に亘り)、同じ極性に着磁
された一方の封止用磁石38aの表面と他方の封止用磁
石38bの表面とで挟まれる構成となる。
【0024】また、図5に示すように、封止領域の下側
の開口部Wを構成する円筒体18の下端面には、他の一
対のリング状の封止用磁石40の内の一方の封止用磁石
40aが軸体22と同軸に配置されている。また、同じ
く封止領域の下側の開口部Wを構成する第2フランジ2
0の上面には、他の一対の封止用磁石40の内の他方の
封止用磁石40bがその上表面が一方の封止用磁石40
aの下表面と対向するように、軸体22と同軸に配置さ
れている。ここで各封止用磁石40a、40bの構成と
配置は、前述した一対の封止用磁石38a、38bと同
じであり、従って図7に示すように、円筒体18の下端
面と第2フランジ20の上表面とで構成される封止領域
の他の開口部Wは全体的に(全周に亘り)、他の一対の
封止用磁石40a、40bの同一極性の磁極面(封止用
磁石40aの下表面と封止用磁石40bの上表面)とで
挟まれる構成となる。
【0025】そして、この封止構造によれば図8に示す
ように、対向する各封止用磁石38a、38bの表面間
には、一対の封止用磁石38a、38bの外周側と内周
側に向かう磁力線が封止磁石38a、38bの全周に亘
って発生する。このため、この2つの方向に向かう磁力
線の内、流体の封止領域に向かう磁力線(図8では内側
に向かう磁力線)によって磁性流体が封止領域内方には
じき戻され、封止領域内に保持される。他の一対の封止
用磁石40a、40bの場合も同様。よって、一対の封
止用磁石間(38aと38bとの間、40aと40bと
の間)を越えて磁性流体が外部に流出するのを防止でき
る。また、各封止用磁石間(38aと38bとの間、4
0aと40bとの間)にはそれぞれ、スラスト方向への
反発力が生じており、しかもスラストリング30を基準
として円筒体18に作用する反発力の方向と第2フラン
ジ20を基準として円筒体18に作用する反発力の方向
が逆になり、相互に向かい合う方向となるため、これら
反発力がロータに対するスラスト受けの作用も奏してい
る。
【0026】以上、本発明の好適な実施の形態について
種々述べてきたが、本発明は上述する実施の形態に限定
されるものではなく、インナーロータ型のモータへの適
用も可能である。また、磁性流体が封止される封止領域
には、その両側に開口部が形成される軸受を例に挙げて
説明したが、一方側が機械的に密封された状態の軸受に
も適用することも可能である等、発明の精神を逸脱しな
い範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0027】
【発明の効果】本発明に係る磁性流体軸受の封止構造と
モータによれば、対向する一の磁石の外周面と他の磁石
の内周面間には、磁性流体の封止領域に向かう磁力線が
発生するため、この磁力線によって磁性流体が封止領域
内方にはじき戻され、封止領域内に保持される。よっ
て、一対の磁石間を越えて磁性流体が外部に流出するの
を防止でき、また各磁石も剥離しにくくなる。また、請
求項3の構成を採用すれば、さらにロータにスラスト方
向に沿って、互いに向かい合う磁気反発力を作用させる
ことができるから、スラスト方向の受けも兼ねるように
することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁性流体軸受の封止構造の第1の
実施の形態とそれを採用したモータの構成を説明するた
めの正面断面図である。
【図2】図1のE部分の拡大図である。
【図3】図1のF部分の拡大図である。
【図4】図1の封止構造の磁性流体を封止する動作を説
明するための説明図である。
【図5】本発明に係る磁性流体軸受の封止構造の第2の
実施の形態とそれを採用したモータの構成を説明するた
めの正面断面図である。
【図6】図5のE部分の拡大図である。
【図7】図5のF部分の拡大図である。
【図8】図5の封止構造の磁性流体を封止する動作を説
明するための説明図である。
【図9】従来の磁性流体軸受の封止構造の一例を説明す
るための説明図であり、(a)は平面図、(b)は正面
断面図である。
【図10】従来の磁性流体軸受の封止構造の他の例を説
明するための説明図である。
【符号の説明】 12 ハブ(他方の部材) 12a ハブの内周面 30 スラストリング(一方の部材) 32a 一対の磁石の内の一方の封止用磁石 32b 一対の磁石の内の他方の封止用磁石 W 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 JA03 KA04 MA12 MA23 5H605 AA02 BB05 BB19 CC04 DD09 EB02 EB06 5H607 AA05 BB01 BB09 BB17 CC01 CC05 DD03 DD08 FF12 GG01 GG02 GG09 GG12 JJ10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転する2つの部材の内の一方の部
    材の外面と他方の部材の内面との間に形成され、一方の
    部材の外面と他方の部材の内面の対向する表面に形成さ
    れた動圧発生面を含む封止領域内に、動圧発生用の磁性
    流体を保持する磁性流体軸受の封止構造において、 前記封止領域の開口部側に、該開口部全体を挟むように
    一対の磁石が、同じ極性の磁極同士が対向するように配
    置されてなることを特徴とする磁性流体軸受の封止構
    造。
  2. 【請求項2】 前記封止領域の開口部側は、前記一方の
    部材の円筒状の外周面と前記他方の部材の円筒状の内周
    面とで挟まれた部位で形成され、 前記一対の磁石は、外周側と内周側が異極に着磁された
    リング状磁石で形成されると共に、一方の磁石の外周側
    と他方の磁石の内周側が同極性に形成され、 前記一方の磁石は前記一方の部材の外周面に同軸に配置
    されると共に、他方の磁石はその内周面が前記一方の磁
    石の外周面と対向するように前記他方の部材の内周面に
    同軸に配置されていることを特徴とする磁性流体軸受の
    封止構造。
  3. 【請求項3】 前記封止領域の開口部側は、前記一方の
    部材の円形状の外面と前記他方の部材の円形状の内面と
    で挟まれた部位で形成され、 前記一対の磁石は、表裏が異極に着磁されたリング状磁
    石で形成され、 前記一対の磁石の内の一方の磁石は前記一方の部材の外
    面に同軸に配置されると共に、一対の磁石の内の他方の
    磁石は一方の磁石と対向し、かつ対向する一対の磁石の
    表面の磁極の極性が同極性となるように前記他方の部材
    の内面に同軸に配置されていることを特徴とする磁性流
    体軸受の封止構造。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の磁性流体軸
    受の封止構造を具備することを特徴とするモータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008236947A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Citizen Chiba Precision Co Ltd 電動機の軸受構造
KR101275010B1 (ko) 2012-03-07 2013-06-13 현대중공업 주식회사 요크 고정용 복사 차폐막 장치

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