JP2001123151A - 帯電防止剤およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止剤およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

Info

Publication number
JP2001123151A
JP2001123151A JP34517899A JP34517899A JP2001123151A JP 2001123151 A JP2001123151 A JP 2001123151A JP 34517899 A JP34517899 A JP 34517899A JP 34517899 A JP34517899 A JP 34517899A JP 2001123151 A JP2001123151 A JP 2001123151A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
antistatic
weight
antistatic agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34517899A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Masuda
俊明 増田
Hideki Kawakubo
秀樹 川久保
Toshihiko Shibamoto
俊彦 柴本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd filed Critical Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Priority to JP34517899A priority Critical patent/JP2001123151A/ja
Publication of JP2001123151A publication Critical patent/JP2001123151A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来公知の帯電防止処理を施したものでは、
永久帯電防止性能もしくは耐水洗性等に問題があり、そ
の解決が望まれている。本発明は、上記問題を解決する
ためになされたもので、優れた永久帯電防止性を有し、
耐水洗性にも優れた、練り込みタイプに好適な帯電防止
剤の提供を目的とする。 【構成】 下記A〜C成分および必要に応じ下記D成分
の単量体を下記の重合比率で共重合せしめたことを特徴
とする、帯電防止剤組成物、及びこの帯電防止剤組成物
を含有してなる熱可塑性樹脂組成物。 (A)リン酸基を有する(メタ)アクリレート単量体、
1〜60重量% (B)ポリオキシアルキレングリコール鎖を有する(メ
タ)アクリレート単量体、1〜50重量% (C)炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)ア
クリレート単量体、5〜80重量% (D)(A)〜(C)を除く共重合可能な単量体、0〜
50重量%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な永久帯電防
止剤および、それを含有する帯電防止性熱可塑性樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、その優れた特性によっ
て、様々な分野で使用されているが、電気絶縁性であ
り、静電気により帯電しやすいという性質がある。この
ため、成型品に埃が付着してその外観を損ねたり、静電
気により機器に障害を与える等の問題を有しており、従
来より様々な帯電防止技術が利用されている。例えば、
低分子の界面活性剤を熱可塑性樹脂に塗布する方法があ
る。しかしこの方法は、洗浄、拭き取りにより容易に帯
電防止性が低下するという欠点がある。次に、低分子の
界面活性剤を熱可塑性樹脂に練り込む方法がある。しか
しこれも、経時的なブリードアウトにより成型品の表面
を汚染したり、べとつきの原因となる。また、持続的な
帯電防止性を付与するため、カーボンブラック等の導電
性フィラーの添加も検討されているが、プラスチックの
着色等用途が限定される等の欠点がある。
【0003】これらを解決するために、親水性高分子の
共重合体を熱可塑性樹脂に練り込む、永久帯電防止剤が
提案されている。例えば、第4級アンモニウム塩基含有
共重合体(特開昭63−54466号公報)、アルコキ
シポリエチレングリコールメタクリレートのグラフト共
重合体(特公昭58−39860号公報)等が提案され
ている。しかしながら、前記永久帯電防止剤を用いて
も、耐熱性や耐水洗性、また、効果の持続性が、いまだ
不十分である等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来公知
の帯電防止処理を施したものでは、永久帯電防止性能も
しくは耐水洗性等に問題があり、その解決が望まれてい
る。本発明は、上記問題を解決するためになされたもの
で、優れた永久帯電防止性を有し、耐水洗性にも優れ
た、練り込みタイプに好適な帯電防止剤の提供を目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記(A)〜(C)成分および必要により(D)成分の単
量体を共重合させることを特徴とする、帯電防止剤組成
物である。 (A)リン酸基を有する(メタ)アクリレート単量体 (B)ポリオキシアルキレングリコール鎖を有する(メ
タ)アクリレート単量体 (C)炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)ア
クリレート単量体 (D)(A)〜(C)を除く共重合可能な単量体 および、上記帯電防止剤組成物を配合した、永久帯電防
止性と耐水洗性に優れた熱可塑性樹脂組成物である。
【0006】次に、本発明の帯電防止剤である共重合物
の単量体成分につき、順に説明する。リン酸基を有する
(メタ)アクリレート単量体としては、例えばアシッド
ホスホオキシエチル(メタ)アククリレート、アシッド
ホスホオキシプロピル(メタ)アククリレート、アシッ
ドホスホポリオキシエチレングリコール(メタ)アクク
リレート、アシッドホスホポリオキシプロピレングリコ
ール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単
量体は、1種または2種以上を併用することができる。
このリン酸基を有する(メタ)アクリレート単量体の重
合比率は、単量体成分中1〜60重量%、好ましくは、
5〜50重量%である。1重量%未満では、帯電防止効
果が小さく、60重量%以上では、耐水洗性が悪くな
る。
【0007】ポリオキシアルキレングリコール鎖を有す
る(メタ)アクリレート単量体としては、例えばポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシ
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メ
トキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート等が挙げられる。これらの単量体は、1種または2
種以上を併用することができる。このポリオキシアルキ
レングリコール鎖を有する(メタ)アクリレート単量体
の重合比率は、単量体成分中1〜50重量%、好ましく
は、5〜40重量%である。1重量%未満では、帯電防
止効果が小さく、50重量%以上では、耐水洗性が悪く
なる。
【0008】炭素数1〜18の(メタ)アクリレート単
量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、nブチル(メタ)アクリレ
ート、イソブチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体は、
1種または2種以上を併用することができる。この炭素
数1〜18の(メタ)アクリレート単量体の重合比率
は、単量体成分中5〜80重量%、好ましくは、5〜4
0重量%である。5重量%未満では、熱可塑性樹脂との
混練性が悪くなり、80重量%以上では、帯電防止効果
が小さくなる。
【0009】その他の共重合可能な単量体としては、特
に限定されないが、例えばアクリロニトリル、スチレ
ン、無水マレイン酸等が挙げられる。このその他の共重
合可能な単量体の重合比率は、単量体成分中0〜50重
量%、好ましくは、0〜30重量%である。50重量%
以上では、帯電防止効果が小さくなる。
【0010】本発明における共重合組成物の分子構造
は、ランダム、ブロック、グラフト状のいずれでも良
い。本発明における共重合組成物の重合方法は、通常の
乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合等により作成
することができる。なかでも、乳化重合は、反応制御が
容易であること、本発明で使用する親水性単量体成分自
体が乳化作用を有する点で好ましい。
【0011】本発明の帯電防止剤組成物は、各種の熱可
塑性樹脂に適用でき、優れた帯電防止性を発現させるこ
とができる。適用できる熱可塑性樹脂の種類としては、
例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹
脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、アクリロニトリ
ル・ブタジエン・スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が
挙げられる。このうち、ポリプロピレン樹脂、ポリエチ
レン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹
脂が、混練性がよく、好ましい。
【0012】本発明の帯電防止剤組成物を、熱可塑性樹
脂に添加する際、必要に応じて、滑剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、アンチブロッキング剤、着色剤、可塑剤、
充填剤、他の公知の帯電防止剤、その他の添加剤等を併
用することができる。本発明の帯電防止剤組成物は、例
えば次の様にして使用できる。すなわち本発明の帯電防
止剤をペレット又は粉末状の熱可塑性樹脂とヘンシェル
ミキサー等で均一に混合するか、又は押出機等で帯電防
止剤添加コンパウンドを調製した後、前記配合物又はコ
ンパウンドを各種成型機に供給し、所定の形状に加工す
ることができる。本発明の帯電防止剤を添加した熱可塑
性樹脂は、押出成型、射出成型、プレス成型、ブロー成
型等の一般的な成型法により、シート、フィルムをはじ
めとする種々の形状の成型品に加工することができる。
【0013】
【実施例】実施例1 温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス吹き込み管を備
えたガラス製4口フラスコに、イオン交換水850重量
部、ポリエチレングリコール(4モル)モノメタクリレ
ート25重量部、アシッドホスホオキシエチルメタクリ
レート50重量部、エチルメタクリレート25重量部、
重合開始剤として、過硫酸アンモン1重量部、重亜硫酸
ソーダ0.5重量部を仕込み、反応系内を窒素ガス雰囲
気にし、60℃、5時間重合した。次いで、この溶液を
乾燥、粉砕し、白色粉末状の共重合物Aを得た。単量体
組成(重量部)を表1の如く変更した以外は同様にし
て、4種の共重合体B〜Eを得た。
【0014】比較例1 単量体組成を表1の如く変更した以外は、実施例1と同
様にして、4種の共重合体F〜Iを得た。
【0015】
【表1】
【0016】実施例2 ポリプロピレン樹脂(グランドポリマー(株)製、商品
名グランドポリプロF103)を用い、これと、共重合
体A〜Eを85部対15部の割合で混合し、熱二本ロー
ルで170℃(ロール表面温度)×5分間ブレンドし
た。得られたブレンド物をプレスにて成型し、厚さ1m
m,10cm角のシートを得た。得られたシートを湿度
45%RH、温度20℃の雰囲気に1日放置後、および
3ケ月放置後、超絶縁計SM−8310型(東亜電波工
業(株)製)を用いて、表面固有抵抗値を測定した。ま
た、耐水洗性に関しては、成型品表面をイオン交換水に
て十分濯ぎ、温風乾燥機にて60℃で3時間乾燥する。
この工程を10回繰り返した後、湿度45%RH、温度
20℃の雰囲気に1日放置後、超絶縁計SM−8310
型(東亜電波工業(株)製)を用いて、表面固有抵抗値
を測定した。その結果を表2に示す。
【0017】比較例2 実施例1と同様のポリプロピレン樹脂と共重合体F〜I
を85部対15部の割合で混合し、実施例2と同様の方
法でシートを得た。これを、実施例2と同様にして、表
面固有抵抗値を測定した。その結果を、表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上の様に、本発明の帯電防止剤は、優
れた帯電防止性を有し、またその効果を長時間維持し、
さらには、耐水洗性にも優れる。よって、本発明の帯電
防止剤は、様々な用途の熱可塑性樹脂に対し、長期の帯
電防止性および耐水洗性を付与することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB031 BB121 BC031 BC061 BD041 BG022 BG041 BG073 BG101 BN151 CF061 CF071 CG001 CL001 EA049 EH076 EH077 EH078 EH079 EL149 ER009

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記A〜C成分および必要に応じ下記D
    成分の単量体を下記の重合比率で共重合せしめたことを
    特徴とする、帯電防止剤組成物。 (A)リン酸基を有する(メタ)アクリレート単量体、
    1〜60重量% (B)ポリオキシアルキレングリコール鎖を有する(メ
    タ)アクリレート単量体、1〜50重量% (C)炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)ア
    クリレート単量体、5〜80重量% (D)(A)〜(C)を除く共重合可能な単量体、0〜
    50重量%
  2. 【請求項2】 A〜C成分の単量体が下記一般式で表さ
    れることを特徴とする、請求項1記載の帯電防止剤組成
    物。 (A)一般式 CHCRCOO(CHCHRO)nPO(O
    H) (nは1〜20の整数、R,Rは水素又はメチル基
    のどちらか一方。)で示されるリン酸基を有する(メ
    タ)アクリレート単量体。 (B)一般式 CHCRCOO(CHCHRO)nR (nは1〜30の整数、R,R,Rは水素又はメ
    チル基のどちらか一方。)で示されるポリオキシアルキ
    レングリコール鎖を有する(メタ)アクリレート単量
    体。 (C)一般式 CHCRCOOR (Rは水素又はメチル基のどちらか一方。Rは炭素
    数1〜18の炭化水素基。)で示される(メタ)アクリ
    レート単量体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の帯電防止剤組成物を0.
    1〜30重量%含有してなる、熱可塑性樹脂組成物。
JP34517899A 1999-10-28 1999-10-28 帯電防止剤およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物 Pending JP2001123151A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34517899A JP2001123151A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 帯電防止剤およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34517899A JP2001123151A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 帯電防止剤およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001123151A true JP2001123151A (ja) 2001-05-08

Family

ID=18374829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34517899A Pending JP2001123151A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 帯電防止剤およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001123151A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003138088A (ja) * 2001-11-07 2003-05-14 Uni-Chemical Co Ltd リン酸基含有重合体を含有する導電性樹脂組成物及びコーティング剤、並びにその導電性樹脂組成物の用途

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003138088A (ja) * 2001-11-07 2003-05-14 Uni-Chemical Co Ltd リン酸基含有重合体を含有する導電性樹脂組成物及びコーティング剤、並びにその導電性樹脂組成物の用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0257592B1 (en) Antistatic thermoplastic resin composition
JP2001123151A (ja) 帯電防止剤およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物
JPH0353342B2 (ja)
JP2001123152A (ja) 帯電防止剤およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物
JPH10204247A (ja) 永久帯電防止性スチレン系樹脂組成物及びその成形品
JPS627224B2 (ja)
JPS6254819B2 (ja)
JPS6261237B2 (ja)
JPS6259143B2 (ja)
KR100273744B1 (ko) 열가소성 수지의 성형 가공성 및 정전기 방지성의 개량용 제제 및 그 제제를 갖는 열가소성 수지 조성물
JPH0665438A (ja) ポリオレフイン系樹脂組成物
JPH02229862A (ja) 帯電防止性熱可塑性樹脂組成物
JPH07258557A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0564647B2 (ja)
JPH0718157A (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JPH0129218B2 (ja)
JPH0665459A (ja) ポリ塩化ビニル系樹脂組成物
JPH09111129A (ja) 帯電防止性と抗菌性に優れた熱可塑性ポリマー組成物
KR0169193B1 (ko) 내충격성 및 내후성이 우수한 열가소성 수지 조성물
JPH09241519A (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JPH09137030A (ja) アクリル系樹脂組成物
JP4131441B2 (ja) スチレン系樹脂組成物
JPH1160856A (ja) スチレン系樹脂組成物
JP3049891B2 (ja) メタクリル樹脂組成物の製造方法
JPH0491150A (ja) スチレン系樹脂組成物