JP2001122820A - (メタ)アクリル酸エステルの製造法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルの製造法

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JP2001122820A
JP2001122820A JP30340899A JP30340899A JP2001122820A JP 2001122820 A JP2001122820 A JP 2001122820A JP 30340899 A JP30340899 A JP 30340899A JP 30340899 A JP30340899 A JP 30340899A JP 2001122820 A JP2001122820 A JP 2001122820A
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acrylate
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acid catalyst
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Katsunori Hayashi
克則 林
Toshio Akima
敏夫 秋間
Akihiro Kobayashi
明洋 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (メタ)アクリル酸エステルに残存する酸触
媒の誘導体を大幅に低減した(メタ)アクリル酸エステ
ルを、工業的に煩雑な操作を経ることなく製造する。 【解決手段】 アルコールと一般式(I)で表される
(メタ)アクリル酸を反応溶媒の存在下に、酸触媒を用
いて反応させ、(メタ)アクリル酸エステルを製造する
方法において、(メタ)アクリル酸エステル中に残存す
る酸触媒の誘導体を、水溶性溶媒及び水の存在下に弱塩
基性塩を加えて除去する(メタ)アクリル酸エステルの
製造法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(メタ)アクリル
酸エステル(アクリル酸エステル又はメタアクリル酸エ
ステルを意味する。以下同じ)の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸エステルは、従来よ
り塗料:接着剤:感光性フィルム等の分野で、紫外線硬
化型樹脂または電子線硬化型樹脂の反応性希釈剤として
広く使用されている。(メタ)アクリル酸エステルは、
アルコールと一般式(I)で表される(メタ)
【0003】
【化2】
【0004】アクリル酸の誘導体を酸触媒の存在下にエ
ステル化反応して製造されている。こうして得られる反
応生成物中には、触媒や未反応物が残存するため、一般
的には中和処理を施すことにより精製が行われている。
ところが、エステル化反応中には、酸触媒のエステル化
等により触媒の誘導体が生成してしまいこれを前記中和
処理だけで取り除くことは困難である。そのため、触媒
の誘導体の除去されていない(メタ)アクリル酸エステ
ルは着色しやすい、保存安定性が悪い等の問題があっ
た。これらの問題を解決する方法として、例えば特開平
6−219991号公報では、前記中和処理後アミン類
で後処理を行い、触媒の誘導体を大幅に低減した(メ
タ)アクリル酸エステルを得る方法を提案している。し
かし、この方法では製造時に得られる製品に対して廃水
発生量が多いこと、アミン類により行う後処理工程に長
時間を有する等の工業的実施には不利な点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、残存する酸
触媒の誘導体を大幅に低減した(メタ)アクリル酸エス
テルを、工業的に煩雑な操作を経ることなく製造する方
法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルコールと
上記の一般式(I)で表される(メタ)アクリル酸を反
応溶媒の存在下に、酸触媒を用いて反応させ、(メタ)
アクリル酸エステルを製造する方法において、(メタ)
アクリル酸エステル中に残存する酸触媒の誘導体を、水
溶性溶媒及び水の存在下に弱塩基性塩を加えて除去する
ことを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの製造法
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明では、先ずアルコールと一
般式(I)で表される(メタ)アクリル酸をエステル化
反応させる。使用されるアルコールとしては、1−ブタ
ノール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキサメチレンジオ
ール、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサント
リオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリト
ール等の脂肪族炭化水素モノ又は多価アルコール、トリ
シクロ[5,2,1,02.6 ]デセノール、トリシクロ
[5,2,1,02.6]デカノール、トリシクロ[5,
2,1,02.6 ]デセニルオキシエタノール、トリシク
ロ[5,2,1,02.6 ]デカニルオキシエタノール、
トリシクロ[5,2,1,02.6 ]デセニルオキシプロ
パノール、トリシクロ[5,2,1,02.6 ]デカニル
オキシプロパノール、トリシクロ[5,2,1,
2.6 ]デセニルオキシエトキシエタノール、トリシク
ロ[5,2,1,02.6 ]デカニルオキシエトキシエタ
ノール等の脂環式モノ又は多価アルコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエー
テル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、
ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール
モノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノア
ルキルエーテル、ポリテトラメチレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールモノメチルエーテル、ポリテ
トラメチレングリコールモノアルキルエーテル等のポリ
アルキレングリコールモノ又は多価アルコール、ベンジ
ルアルコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付
加体、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加体、
ビスフェールAアルキレンオキサイド付加体、ビスフェ
ノールSエチレンオキサイド付加体、ビスフェールSプ
ロピレンオキサイド付加体、ビスフェノールSアルキレ
ンオキサイド付加体等の含有芳香族モノ又は多価アルコ
ール、ヒドロキシビペリジン類、トリス(2−ヒドロキ
シエチル)イソシアヌレート等の窒素含有アルコール類
などがあげられる。
【0008】反応に際しては、一般式(I)で表される
(メタ)アクリル酸をアルコールに対して過剰に使用す
ることが、反応を短時間に終わらせ、反応転化率を向上
させるために好ましい。通常、アルコール1モルに対し
て、一般式(I)で表される(メタ)アクリル酸を等モ
ルよりやや過剰、例えば1.05モル〜3モルの範囲で
使用することが好ましい。一般式(I)で表される(メ
タ)アクリル酸の使用量が少なすぎると反応が遅くな
り、未反応のアルコール類が残りやすくなる。一方、一
般式(I)で表される(メタ)アクリル酸の使用量が多
すぎると生産性が悪くなる。
【0009】本発明で用いる反応溶媒としてはベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の1種又は2種以上の混合系
で行うが、取り扱いの点からトルエン単独系が好まし
い。本発明のエステル化反応に使用される触媒は一般に
エステル化反応に使用する触媒を用いることができ、例
えばパラトルエンスルホン酸、硫酸、ベンゼンスルホン
酸、メタンスルホン酸、イオン交換樹脂等をあげること
ができる。取り扱いの点から、パラトルエンスルホン酸
が好ましい。触媒の使用量は、通常アルコールと一般式
(I)で表される(メタ)アクリル酸の合計量に対して
通常0.01〜10.0重量%の範囲である。少なすぎ
ると反応の進行が遅くなり、これ以上多い場合でも、特
に利点はなく不経済となるだけである。
【0010】エステル化反応に際しては、アクリル酸エ
ステルの製造で通常実施されているように重合防止剤を
存在させることが好ましい。重合防止剤としては、ヒド
ロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチ
ルカテコール、t−ブチルヒドロキノン、2,4−ジメ
チル−6−tブチルフェノール、2,6−tブチル−p
−クレゾール、パラベンゾキノン、2,5−ジフェニル
パラベンゾキノン、フェノチアジン、ジフェニルアミン
などが使用される。なかでも、製品の貯蔵時及び使用時
に着色の少ない重合禁止剤としてヒドロキノンモノメチ
ルエーテルが好ましい。
【0011】これらの重合防止剤の使用量は、(メタ)
アクリル酸エステルに対して、5〜2000ppmが好
ましく、10〜500ppmがより好ましい。少なすぎ
ると重合防止効果が必ずしも十分でなく、また、多すぎ
ると製品をポリマ化に供する際に、ポリマ化を阻害する
などの悪影響を及ぼす。なお、本発明において、反応
中、反応液の重合防止のために、さらに、少量の分子状
酸素を吹き込むのが好ましい。分子状酸素としては、希
釈された状態で使用するのが好ましく好適には空気が用
いられる。また、分子状酸素の吹き込みは、蒸発して蒸
気として存在したり、上部の釜壁等に凝縮した(メタ)
アクリル酸エステルの重合を防止するためにも好まし
い。分子状酸素の使用量としては、(メタ)アクリル酸
エステル1モルに対して10〜1000ml/minの
速度で吹き込めばよい。
【0012】エステル化反応は、常圧又は減圧下で60
〜120℃で行うのが好ましく、製品品質上などから7
0〜100℃がより好ましい。また、エステル化反応の
形態としては、一般式(I)で表される(メタ)アクリ
ル酸とアルコールを、エステル化反応により(メタ)ア
クリル酸エステルを製造する当業者間で一般的に知られ
ている方法を採用することができる。エステル化反応が
終了した反応液は未反応の酸、触媒、不純物、着色成分
等を除去するために中和、水洗を行う。中和水洗は当業
者間で一般的に知られている方法を採用することができ
る。また、アルカリ水溶液で中和を行う前に、水又は中
性塩水溶液で洗浄を行うことが好ましい。
【0013】中和の前に行う水洗には食塩、硫安等の水
溶液又は、水が用いられ特に食塩水が好ましい。中和の
前に行う水洗に用いられる水溶液又は、水の量はエステ
ル化反応が終了した反応液に対して2〜30重量%で行
うことができ、特に5〜15重量%が好ましい。さら
に、ここで用いられる水溶液の濃度は0〜30重量%で
行うことができ、特に15〜20重量%が好ましい。
【0014】中和にはアルカリ性の物質例えば、水酸化
カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム等の水溶液が用いられる。中和に用いられるアル
カリ性物質はエステル化反応が終了した反応液の中和当
量の1.01〜1.5倍で行う。これより少ないと中和
ができず、多いと廃水が増える、エステル分解(ケン
価)が起こる等の問題がある。さらに、ここで用いられ
るアルカリ水溶液の濃度は1重量%以上で行うことがで
き、5〜15重量%がより好ましい。
【0015】中和後、さらに反応液を水洗する。水洗の
完了はpHで管理し、pH8以下とする。pHの管理を
怠ると酸、触媒、不純物、着色成分等の除去が完全に行
えない場合がある。水洗の完了した反応完了液は反応溶
媒の除去を行う。反応溶媒の除去は減圧下、80℃以下
で行うが、60〜80℃が好ましい。反応溶媒除去時の
液温が80℃を超えると(メタ)アクリル酸エステルの
ポリマの生成を起こす可能性がある。また、液温が60
℃未満であれば除去時間が長くなる等の不都合が生じ
る。
【0016】反応溶媒除去後、(メタ)アクリル酸エス
テルを水溶性溶媒で希釈するが、希釈する溶媒として
は、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メタノー
ル、エタノール、ジオキサン、1−メチル−2−ピロリ
ドン等の水溶性溶媒をそれぞれ単独または混合物で用い
ることができる。なかでも、不純物の生成の少ないアセ
トニトリルが好適に用いられる。使用される溶媒の量は
(メタ)アクリル酸エステルの0.5〜4重量倍である
が、加水分解効率、作業性、経済性等から1.5〜2.
5重量倍が好ましい。使用される水の量は、弱塩基性塩
が1.0〜20重量%となる量とされるが、酸触媒の誘
導体の除去率及びエステルの品質から3.0〜10重量
%の範囲が好ましい。
【0017】(メタ)アクリル酸エステル中に残存する
酸触媒の誘導体を、水溶性溶媒中において加水分解除去
する弱塩基性塩には、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩、リ
ン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナト
リウム、ピロリン酸ナトリウム等のリン酸塩、その他亜
硫酸塩、チオ硫酸塩、亜硝酸塩等の弱塩基性塩が単独ま
たは混合物で用いられる。炭酸塩が経済性、作業環境の
安全性等から好ましい。
【0018】また、ここで使用される弱塩基性塩の添加
量は(メタ)アクリル酸エステルと水溶性溶媒の混合液
の0.05〜1重量倍とされる。加水分解効率、作業
性、経済性等から0.1〜0.5重量倍が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル中に残存する酸触媒の誘導
体を、水及び水溶性溶媒中において弱塩基性塩により加
水分解する際の温度は30〜100℃とするのが好まし
い。特に(メタ)アクリル酸エステルの分解、不純物の
生成、作業性等から好ましくは50〜80℃とされる。
本発明においては(メタ)アクリル酸エステルに含有さ
れる酸触媒の誘導体は、水溶性溶媒中で弱塩基性塩によ
り加水分解することにより大幅に低減でき、着色しにく
く、保存安定性の良い(メタ)アクリル酸エステルが製
造される。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。 実施例1 (1)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デ
カニル(以下TCDAと略す)の合成 攪拌機、温度計、空気導入管、冷却管及び水抜き装置を
取り付けた1リットルの筒型フラスコ(直径85mm)
に、トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカノール(以
下、TCDOHと略す)182g(1.20モル)、ア
クリル酸(以下AAと略す)91.0g(1.26モ
ル)、トリエン425g、パラトルエンスルホン酸(以
下PTSと略す)18.0g及びヒドロキノンモノメチ
ルエーテル(以下MEHQと略す)0.3gを仕込ん
だ。系内圧力を340mmHgに、空気導入量を500
ml/minに調節した。さらに撹拌回転数を320r
pmにした後、油浴で昇温した。反応とともに生成する
水を除去しながら、反応温度を80℃に保つように圧力
を調整し、1時間毎にサンプリングを行いガスクロマト
グラフィーによりエステル化率を測定した。エステル化
率が98.5%以上になったら反応終了とし冷却した。
【0020】反応液温度が40℃以下になったところ
で、16重量%食塩水を100g仕込み300rpmで
15分間撹拌し水洗を行った。15分静置後水層を抜き
出した。続いて25重量%水酸化ナトリウム水溶液25
g、16重量%食塩水75gを仕込み300rpmで3
0分間撹拌した。撹拌後2時間静置し水層を抜き出し
た。水層のpHは10であった。続いて16重量%食塩
水を100g仕込み、300rpmで30分間撹拌し
た。撹拌後1時間静置し水層を抜き出した。水層のpH
は7〜8であった。
【0021】次に反応器を撹拌回転数300rpm、空
気導入量500ml/min、圧力200mmHgに調
節し油浴で昇温した。液温が50〜55℃でトルエンが
留出し始め、液温を見ながら80℃を越えないように圧
力を170mmHgまで下げた。その後は、油浴を上下
させて液温を調節しフラスコ内液のトルエン含有率が2
%以下になったところで終了とし常圧に戻した。
【0022】続いて、フラスコ内液を500mlのナシ
型フラスコにうつし、冷却管、温度計を備え付け、沸石
を投入し、フラスコ内圧を5〜7mmHgに下げた。そ
の後、油浴により昇温し留出液を、初留分、主留分に分
けて採取した。主留分の留出量は235.0g(収率8
9%)TCDAの純度は99.1%であった。酸触媒の
誘導体の含有量は硫黄分の測定により行い、測定の結果
含有量は2200ppmであった。
【0023】(2)TCDAの硫黄分除去 撹拌機、温度計、空気導入管、冷却管を取り付けた1リ
ットルの筒型フラスコ(直径85mm)に、上記より得
られた純度99.1%のTCDAを100g、アセトニ
トリル160g、水40gを仕込み、空気導入量を50
0ml/minに調節した。さらに撹拌回転数を320
rpmにした後、油浴で昇温した。液温を70℃に保つ
ように油浴を上下させ調節した。
【0024】液温が70℃になったらそのまま保温し、
4時間目に炭酸水素ナトリウムを1.5g添加した。6
時間たったところでフラスコ内液を1リットルナス型フ
ラスコにうつし、ロータリエバポレータによりアセトニ
トリル及び水を留去した。その後、フラスコ内液を減圧
吸引ろ過しTCDAを得た。TCDAの純度は98.9
%、硫黄分の測定結果は180ppmであった。また、
TCDAの加水分解により原料であるTCDOHの含有
率が0.2%上昇していた。
【0025】比較例1 実施例1と同様の装置及び条件で得た純度99.1%の
TCDAを炭酸水素ナトリウムを加えない以外、同様の
条件により残存酸触媒の誘導体の除去を行った結果、得
られた製品の硫黄分は200ppmであったが、TCD
Aの純度は97.7%、TCDOHの含有率が1.3%
上昇していた。
【0026】比較例2 実施例1と同様の装置及び条件で得た純度99.1%の
TCDAをアセトニトリルと水を加えない以外、同様の
条件により残存酸触媒の誘導体の除去を行った結果、得
られた製品の硫黄分は2100ppmであった。TCD
Aの純度は98.9%、TCDAの加水分解により生成
するTCDOHの含有率は変わらなかった。
【0027】比較例3 実施例1と同様の装置及び条件で得た純度99.1%の
TCDAをアセトニトリルと水を加えずに、残存酸触媒
の誘導体の除去温度を140℃にした結果、35時間
後、硫黄分は240ppmとなったが製品の色相がAP
HA10から500以上、メタノール溶解性が完溶から
不溶分析出となってしまった。 比較例4 実施例1と同様の装置及び条件で得た純度99.1%の
TCDAを、アセトニトリルの代わりにメタノールを用
い、それ以外は同様の条件により残存酸触媒の誘導体の
除去を行った結果、得られた製品の硫黄分は200pp
mであったが、TCDAの純度は95.8%、TCDO
Hの含有率が1.2%上昇、さらにメタノールがTCD
Aに付加した不純物が1.8%生成していた。
【0028】
【発明の効果】実施例からも明らかなように本発明で
は、(メタ)アクリル酸エステルに残存する酸触媒の誘
導体を大幅に低減した(メタ)アクリル酸エステルを、
工業的に煩雑な操作を経ることなく製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 明洋 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BA36 BA52 BA66 BA72 BA83 BB11 BB21 BB31 BC51 KA06 4H039 CA66 CD10 CD30 CE10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコールと一般式(I)で表される
    (メタ)アクリル酸を反応溶媒の存在下に、酸触媒を用
    いて反応させ、(メタ)アクリル酸エステルを製造する
    方法において、(メタ)アクリル酸エステル中に残存す
    る酸触媒の誘導体を、水溶性溶媒及び水の存在下に弱塩
    基性塩を加えて除去することを特徴とする(メタ)アク
    リル酸エステルの製造法。 【化1】
  2. 【請求項2】 弱塩基性塩が、炭酸塩である請求項第1
    項記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造法。
  3. 【請求項3】 水溶性溶媒が、アセトニトリルである請
    求項第1項又は第2項記載の(メタ)アクリル酸エステ
    ルの製造法。
  4. 【請求項4】 酸触媒の誘導体除去に際して、除去温度
    を30〜100℃にする請求項第1項、第2項又は第3
    項記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造法。
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