JP2001114837A - 非共役環状ポリエン系共重合体、ゴム組成物および用途 - Google Patents

非共役環状ポリエン系共重合体、ゴム組成物および用途

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた制動性と優れた燃費性能とが両立した
タイヤトレッドおよびタイヤを提供する。 【解決手段】 α−オレフィン(A1)に由来する構造
単位の含有量が93〜70モル%、非共役環状ポリエン
(A2)に由来する構造単位の含有量が7〜30モル
%、135℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕が
0.01〜20dl/g、ガラス転移温度(Tg)が4
0℃以下、ヨウ素価が50〜150である非共役環状ポ
リエン系共重合体(A)と、ジエン系ゴム(B)とを重
量比で、非共役環状ポリエン系共重合体(A)/ジエン
系ゴム(B)=60/40〜0.1/99.9の割合で
含む加硫可能なゴム組成物を含むタイヤトレッドを備え
たタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規かつ有用な非
共役環状ポリエン系共重合体、この共重合体とジエン系
ゴムとを含むゴム組成物、およびこれらの用途に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のタイヤトレッド用ゴム材
料としては、一般にスチレン・ブタジエン共重合ゴム
(SBR)と天然ゴムとのゴム組成物が使用されてい
る。しかし、最近の省エネルギー化に伴う自動車の低燃
費化および耐摩耗性に加えて、安全性の面から高い制動
性能を有するタイヤが要望されており、従来のスチレン
・ブタジエン共重合ゴムと天然ゴムとのブレンド物では
これらの性能を満たすことができないという問題点があ
る。
【0003】タイヤの耐摩耗性および自動車の制動性能
を向上させるとともに、転動抵抗を低減することができ
るゴム組成物として、特開昭56−93738号には、
ポリブタジエンゴムとハロゲン含有ポリイソブチレン・
イソプレンゴムとをブレンドしたタイヤトレッド用の原
料ゴムが記載されている。しかし上記ブレンド物におい
ても、耐摩耗性、制動性能および転がり抵抗の低減はま
だ十分ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、タイ
ヤ用ゴム材料の原料として好適に使用することができる
新規かつ有用な非共役環状ポリエン系共重合体を提供す
ることである。本発明の他の課題は、上記非共役環状ポ
リエン系共重合体を含み、優れた制動性と優れた燃費性
能とが両立したタイヤを得ることができるゴム組成物を
提供することである。本発明の他の課題は、上記非共役
環状ポリエン系共重合体またはゴム組成物を含み、優れ
た制動性と優れた燃費性能とが両立するなど、タイヤに
要求される特性に優れたタイヤ用ゴム材料を提供するこ
とである。本発明のさらに他の課題は、上記タイヤ用ゴ
ム材料から得られるタイヤトレッドおよびこのタイヤト
レッドを備えたタイヤを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の非共役環状
ポリエン系共重合体、ゴム組成物および用途である。 (1) α−オレフィン(A1)に由来する構造単位、
および非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位
を含むランダム共重合体であって、α−オレフィン(A
1)に由来する構造単位の含有量が93〜70モル%、
非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位の含有
量が7〜30モル%、135℃デカリン中で測定した極
限粘度〔η〕が0.01〜20dl/g、ガラス転移温
度(Tg)が40℃以下、ヨウ素価が50〜150であ
る非共役環状ポリエン系共重合体。 (2) α−オレフィン(A1)に由来する構造単位、
非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位、およ
び非共役鎖状ポリエン(A3)に由来する構造単位を含
むランダム共重合体であって、α−オレフィン(A1)
に由来する構造単位の含有量が97.9〜55モル%、
非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位の含有
量が2〜30モル%、非共役鎖状ポリエン(A3)に由
来する構造単位の含有量が0.1〜15モル%、135
℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕が0.01〜2
0dl/g、ガラス転移温度(Tg)が40℃以下、ヨ
ウ素価が5〜150である非共役環状ポリエン系共重合
体。 (3) α−オレフィン(A1)に由来する構造単位が
少なくともエチレンに由来する構造単位を含み、エチレ
ンに由来する構造単位/炭素数3以上のα−オレフィン
に由来する構造単位のモル比が100/0〜1/99で
ある上記(1)または(2)記載の非共役環状ポリエン
系共重合体。 (4) α−オレフィン(A1)に由来する構造単位が
少なくともエチレンに由来する構造単位を含み、エチレ
ンに由来する構造単位/炭素数3以上のα−オレフィン
に由来する構造単位のモル比が100/0〜50/50
である上記(1)または(2)記載の非共役環状ポリエ
ン系共重合体。 (5) 非共役環状ポリエン(A2)が下記式(1−
1)で表される非共役環状ポリエンである上記(1)な
いし(4)のいずれかに記載の非共役環状ポリエン系共
重合体。
【化5】 〔式(1−1)中、mは0〜2の整数であり、R〜R
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および
炭化水素基よりなる群から選ばれる原子または基を表
し、炭化水素基は二重結合を有していてもよく、またR
〜Rは互いに結合して単環または多環を形成してい
てもよく、かつこの単環または多環は二重結合を有して
いてもよく、またRとRとで、またはRとR
でアルキリデン基を形成していてもよく、またRとR
とが、またはRとRとが互いに結合して二重結合
を形成していてもよい。ただし、R〜Rが互いに結
合して形成される単環または多環が二重結合を有さない
場合、RとRとで、またはRとRとでアルキリ
デン基が形成されない場合、ならびにRとRとが、
またはRとRとが互いに結合して二重結合が形成さ
れない場合は、R〜Rの少なくとも1つは二重結合
を1個以上有する不飽和の炭化水素基である。〕 (6) 非共役鎖状ポリエン(A3)が下記式(2−
1)で表される非共役鎖状ポリエンである上記(2)な
いし(5)のいずれかに記載の非共役環状ポリエン系共
重合体。
【化6】 〔式(2−1)中、pおよびqは0または1(ただしp
とqとは同時に0ではない)、fは0〜5の整数(ただ
しpとqの両方が1の場合fは0ではない)、gは1〜
6の整数、R、R、R、R、R、Rおよび
はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3の
アルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、R
水素原子、炭素数1〜3のアルキル基または−(CH)
n−CR 10=C(R11)R12で表される基(ここで
nは1〜5の整数、R10およびR11はそれぞれ独立
して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R12
は炭素数1〜3のアルキル基である)である(ただしp
とqの両方が1の場合、R は水素原子または炭素数1
〜3のアルキル基である)。〕 (7) (A)α−オレフィン(A1)に由来する構造
単位、および非共役環状ポリエン(A2)に由来する構
造単位を含むランダム共重合体であって、α−オレフィ
ン(A1)に由来する構造単位の含有量が93〜70モ
ル%、非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位
の含有量が7〜30モル%、135℃デカリン中で測定
した極限粘度〔η〕が0.01〜20dl/g、ガラス
転移温度(Tg)が40℃以下、ヨウ素価が50〜15
0である非共役環状ポリエン系共重合体と、(B)ジエ
ン系ゴムとを重量比で、非共役環状ポリエン系共重合体
(A)/ジエン系ゴム(B)=60/40〜0.1/9
9.9の割合で含むゴム組成物。 (8) (A)α−オレフィン(A1)に由来する構造
単位、非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単
位、および非共役鎖状ポリエン(A3)に由来する構造
単位を含むランダム共重合体であって、α−オレフィン
(A1)に由来する構造単位の含有量が97.9〜55
モル%、非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単
位の含有量が2〜30モル%、非共役鎖状ポリエン(A
3)に由来する構造単位の含有量が0.1〜15モル
%、135℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕が
0.01〜20dl/g、ガラス転移温度(Tg)が4
0℃以下、ヨウ素価が5〜150である非共役環状ポリ
エン系共重合体と(B)ジエン系ゴムとを重量比で、非
共役環状ポリエン系共重合体(A)/ジエン系ゴム
(B)=60/40〜0.1/99.9の割合で含むゴ
ム組成物。 (9) α−オレフィン(A1)に由来する構造単位が
少なくともエチレンに由来する構造単位を含み、エチレ
ンに由来する構造単位/炭素数3以上のα−オレフィン
に由来する構造単位のモル比が100/0〜1/99で
ある上記(7)または(8)記載のゴム組成物。 (10) α−オレフィン(A1)に由来する構造単位
が少なくともエチレンに由来する構造単位を含み、エチ
レンに由来する構造単位/炭素数3以上のα−オレフィ
ンに由来する構造単位のモル比が100/0〜50/5
0である上記(7)または(8)記載のゴム組成物。 (11) 非共役環状ポリエン(A2)が前記式(1−
1)で表される非共役環状ポリエンである上記(7)な
いし(10)のいずれかに記載のゴム組成物。 (12) 非共役鎖状ポリエン(A3)が前記式(2−
1)で表される非共役鎖状ポリエンである上記(8)な
いし(11)のいずれかに記載のゴム組成物。 (13) 上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の
非共役環状ポリエン系共重合体を含むタイヤ用ゴム材
料。 (14) 上記(7)ないし(12)のいずれかに記載
のゴム組成物を含むタイヤ用ゴム材料。 (15) 上記(13)または(14)記載のタイヤ用
ゴム材料から得られるタイヤトレッド。 (16) 上記(15)記載のタイヤトレッドを備えた
タイヤ。
【0006】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体
は、α−オレフィン(A1)に由来する構造単位、およ
び非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位を含
むランダム共重合体であって、α−オレフィン(A1)
に由来する構造単位の含有量が93〜70モル%、好ま
しくは93〜75モル%、さらに好ましくは93〜80
モル%であり、非共役環状ポリエン(A2)に由来する
構造単位の含有量が7〜30モル%、好ましくは7〜2
5モル%、さらに好ましくは7〜20モル%であり、1
35℃デカリン(デカヒドロナフタレン)中で測定した
極限粘度〔η〕が0.01〜20dl/g、好ましくは
0.1〜10dl/g、さらに好ましくは0.5〜5d
l/g、ガラス転移温度(Tg)が40℃以下、好まし
くは−30〜+20℃、さらに好ましくは−30〜+1
5℃、最も好ましくは−30〜+10℃、ヨウ素価が3
5〜150、好ましくは35〜130、さらに好ましく
は35〜120の非共役環状ポリエン系共重合体であ
る。
【0007】また本発明の非共役環状ポリエン系共重合
体は、α−オレフィン(A1)に由来する構造単位、非
共役環状ポリエン(A2)および非共役鎖状ポリエン
(A3)に由来する構造単位を含むランダム共重合体で
あって、α−オレフィン(A1)に由来する構造単位の
含有量が97.9〜55モル%、好ましくは97〜70
モル%、さらに好ましくは97〜80モル%であり、非
共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位の含有量
が2〜30モル%、好ましくは2.5〜25モル%、さ
らに好ましくは2.5〜15モル%、非共役鎖状ポリエ
ン(A3)に由来する構造単位の含有量が0.1〜15
モル%、好ましくは0.5〜10モル%、さらに好まし
くは0.5〜5モル%であり、135℃デカリン(デカ
ヒドロナフタレン)中で測定した極限粘度〔η〕が0.
01〜20dl/g、好ましくは0.1〜10dl/
g、さらに好ましくは0.5〜5dl/g、ガラス転移
温度(Tg)が40℃以下、好ましくは−30〜+20
℃、さらに好ましくは−30〜+15℃、最も好ましく
は−30〜+10℃、ヨウ素価が5〜150、好ましく
は10〜130、さらに好ましくは10〜120の非共
役環状ポリエン系共重合体である。上記ガラス転移温度
(Tg)は、動的粘弾性測定によって、温度分散測定時
の減衰率のピークから求めることができる。
【0008】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体は
α−オレフィン(A1)に由来する構造単位および非共
役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位の含有量、
またはα−オレフィン(A1)に由来する構造単位、非
共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単位の含有量
および非共役鎖状ポリエン(A3)に由来する構造単位
の含有量、ガラス転移温度(Tg)、ならびにヨウ素価
が上記範囲にあるので、これらの共重合体を単独でまた
は後述のジエン系ゴム(B)と組み合せて使用すること
により、路面とのグリップ性の向上による制動性の向上
と、安定走行時の転がり抵抗の低減による燃費の向上と
を両立させることが可能であり、これにより優れた制動
性と優れた燃費性能とが両立したタイヤを得ることがで
き、また上記好ましい範囲、さらに好ましい範囲の含有
量になる程、これらの性能のバランスにより優れたタイ
ヤを得ることができる。
【0009】また本発明の非共役環状ポリエン系共重合
体は極限粘度〔η〕が前記範囲にあるので、機械強度お
よび加工性に優れており、また上記好ましい範囲、さら
に好ましい範囲の値になる程、これらの性能により優れ
たものとなる。また本発明の非共役環状ポリエン系共重
合体をタイヤ用ゴム材料の原料として用いる場合、結晶
化度は低い方が好ましい。
【0010】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体を
構成するα−オレフィン(A1)としては、エチレン、
1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン等の炭素
数2〜20、好ましくは2〜15のα−オレフィンがあ
げられる。α−オレフィン(A1)は一種単独で使用す
ることもできるし、二種以上を組み合せて使用すること
もできる。
【0011】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体は
α−オレフィン(A1)に由来する構造単位として少な
くともエチレンに由来する構造単位を含み、エチレンに
由来する構造単位/炭素数3以上のα−オレフィンに由
来する構造単位のモル比が100/0〜1/99、好ま
しくは100/0〜50/50、さらに好ましくは95
/5〜50/50であるのが望ましい。
【0012】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体を
構成する非共役環状ポリエン(A2)としては、非共役
不飽和結合を2個以上有する環状化合物が制限なく使用
できるが、前記式(1−1)で表される非共役環状ポリ
エンが好ましい。前記式(1−1)で表される非共役環
状ポリエン(A2)において、R〜R で示されるハ
ロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
またはヨウ素原子などがあげられる。
【0013】また前記式(1−1)においてR〜R
で示される炭化水素基としては、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素
数3〜15のシクロアルキル基、炭素数6〜20の芳香
族炭化水素基および二重結合を1個以上有する不飽和の
炭化水素基などがあげられる。より具体的には、アルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、アミル基、へキシル基、オクチル基、デシ
ル基、ドデシル基およびオクタデシル基などがあげられ
る。ハロゲン化アルキル基としては、上記のようなアル
キル基を形成している水素原子の少なくとも一部がフッ
素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換さ
れた基があげられる。シクロアルキル基としては、シク
ロヘキシル基などがあげられる。芳香族炭化水素基とし
ては、フェニル基およびナフチル基などがあげられる。
不飽和の炭化水素基としては、ビニル基およびアリル基
などがあげられる。
【0014】また前記式(1−1)において、RとR
とが、RとRとが、RとR とが、RとR
とが、RとRとが、あるいはRとRとがそれぞ
れ結合して(互いに共同して)、単環または多環を形成
していてもよく、しかもこのようにして形成された単環
または多環が二重結合を有していてもよい。
【0015】また前記式(1−1)において、RとR
とで、またはRとRとでアルキリデン基を形成し
ていてもよい。このようなアルキリデン基は、通常は炭
素数1〜20のアルキリデン基であり、具体的な例とし
てはメチレン基(CH=)、エチリデン基(CH
H=)、プロピリデン基(CHCHCH=)および
イソプロピリデン基((CH)C=)などをあげるこ
とができる。
【0016】前記式(1−1)で表される非共役環状ポ
リエン(A2)の具体的なものとしては、RとR
で、またはRとRとでアルキリデン基を形成したア
ルキリデン基を有するアルキリデン基含有非共役環状ポ
リエン(A2−1)、R〜Rが互いに結合して1個
以上の二重結合を有する単環または多環を形成した多環
式非共役環状ポリエン(A2−2)、R〜Rの少な
くとも1つが二重結合を1個以上有する1価の不飽和炭
化水素基である不飽和炭化水素基含有非共役環状ポリエ
ン(A2−3)、RとRとが、またはRとR
が互いに結合して二重結合を形成しており、橋頭炭素原
子同士または縮合環の共有炭素原子同士を結ぶ線を対称
軸とした場合に環が左右対称性を有する環対称性非共役
環状ポリエン(A2−4)などがあげられる。
【0017】前記アルキリデン基含有非共役環状ポリエ
ン(A2−1)の具体的なものとしては、式(1−2)
【化7】 〔式(1−2)中、sは0〜2の整数、R17はアルキ
リデン基、R18およびR19は、それぞれ独立に、水
素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から
選ばれる原子または基を表し、R18とR19とでアル
キリデン基を形成していてもよい。〕で表されるアルキ
リデン基含有非共役環状ポリエンがあげられる。
【0018】前記式(1−2)のR17で示されるアル
キリデン基の具体的なものとしては、メチレ基、エチリ
デン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基などの炭
素数1〜20のアルキリデン基があげられる。
【0019】前記式(1−2)のsは0が好ましい。R
18およびR19で示されるハロゲン原子としては、前
記と同じものがあげられる。また炭化水素基としては、
炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲ
ン化アルキル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基お
よび炭素数6〜20の芳香族炭化水素基などがあげられ
る。
【0020】前記式(1−2)で表されるアルキリデン
基含有非共役環状ポリエン(A2−1)の具体的なもの
としては、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチ
リデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−イソプロピ
リデン−2−ノルボルネンおよび下記の化合物などがあ
げられる。これらの中では5−エチリデン−2−ノルボ
ルネンが好ましい。
【化8】
【0021】前記多環式非共役環状ポリエン(A2−
2)の具体的なものとしては、ジシクロペンタジエン
(DCPD)、ジメチルジシクロペンタジエンおよび下
記のものなどがあげられる。
【化9】
【0022】前記不飽和炭化水素基含有非共役環状ポリ
エン(A2−3)の具体的なものとしては、5−ビニル
−2−ノルボルネンおよび下記のものなどがあげられ
る。
【化10】
【0023】前記環対称性非共役環状ポリエン(A2−
4)の具体的なものとしては、次の化合物などがあげら
れる。
【化11】
【0024】前記式(1−1)で表される非共役環状ポ
リエン(A2)としては、mが0の非共役環状ポリエン
が好ましく、特に前記式(1−1)においてmが0のア
ルキリデン基含有非共役環状ポリエン(A2−1)、す
なわち前記式(1−2)においてsが0のアルキリデン
基含有非共役環状ポリエン(A2−1)、または前記式
(1−1)においてmが0の多環式非共役環状ポリエン
(A2−2)が好ましい。その中でも最も好ましいもの
は前記式(1−2)においてsが0のアルキリデン基含
有非共役環状ポリエン(A2−1)であり、具体的には
5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)が最も好
ましい。
【0025】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体を
構成する非共役鎖状ポリエン(A3)は、1分子内に非
共役の不飽和結合を2個以上有する化合物であり、非共
役ジエン、非共役トリエンまたは非共役テトエラエンな
どが使用できる。非共役鎖状ポリエン(A3)は1種単
独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使
用することもできる。
【0026】非共役鎖状ポリエン(A3)としては、前
記式(2−1)で示される非共役トリエンまたはテトラ
エン(A3−1)、その中でも下記式(2−2)で示さ
れる非共役トリエン(A3−2)が、制動性と燃費特性
とのバランス、加硫特性、加硫時の取り扱い性(スコー
チ安定性)などの点で好ましい。
【化12】 〔式(2−2)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素
原子、メチル基またはエチル基である。ただし、R
とが同時に水素原子になることはない。〕
【0027】なお、前記式(2−2)で示される非共役
トリエン(A3−2)は、前記式(2−1)で示される
非共役トリエンまたはテトラエン(A3−1)において
fが0、gが2、pが0、qが1、RおよびRが水
素原子である非共役トリエンである。さらに前記式(2
−2)で示される非共役トリエン(A3−2)の中で
も、RおよびRがどちらもメチル基である化合物が
好ましく、このような非共役トリエン(A3−2)をモ
ノマー原料として用いて得られる本発明の非共役環状ポ
リエン系共重合体は、後述のゴム組成物からタイヤを製
造した場合に、制動性および燃費性能がどちらも特に優
れた性能を有した状態で両立している。
【0028】非共役鎖状ポリエン(A3)の具体的なも
のとしては、1,4−ヘキサジエン、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、7−メチル−1,6−オクタジエン、
6−メチル−1,6−オクタジエン、6,7−ジメチル
−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−デカジ
エン、6−メチル−1,6−ノナジエン、6,7−ジメ
チル−1,6−ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナ
ジエン、6−メチル−1,6−デカジエン等があげられ
る。
【0029】前記式(2−1)で示される非共役トリエ
ンまたはテトラエン(A3−1)としては、具体的には
下記化合物などがあげられる(ただし、前記式(2−
2)に含まれる化合物は除く)。
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】上記非共役トリエンまたはテトラエン(A
3−1)の中では、第1番目に例示した4−エチリデン
−8−メチル−1,7−ノナジエン(以下、EMNDと
略記する場合がある。)が制動性と燃費性能の点で好ま
しい。
【0034】前記式(2−2)で示される非共役トリエ
ン(A3−2)としては、具体的には下記化合物などが
あげられる。
【化16】
【0035】上記非共役トリエン(A3−2)の中で
は、第1番目に例示した4,8−ジメチル−1,4,8
−デカトリエン(以下、DMDTと略記する場合があ
る。)が好ましい。前記式(2−1)および式(2−
2)で示される非共役ポリエンは、通常幾何異性構造
(トランス体、シス体)を有しているが、本発明でモノ
マーとして用いる非共役ポリエン(A3)はトランス体
およびシス体の混合物であってもよく、またトランス体
単独またはシス体単独であってもよい。
【0036】前記式(2−1)で示される非共役トリエ
ンまたはテトラエン(A3−1)は、公知の方法で製造
することができる。例えば、pが0でqが1の非共役ト
リエンまたはテトラエンは、まずビニル基含有ハロゲン
化物(例えばハロゲン化アリル、ハロゲン化ビニル)と
金属Mgとを反応させてグリニヤール試薬(アリル−M
gXまたはビニル−MgX)を製造する。次に、このグ
リニヤール試薬と、非共役二重結合含有鎖状炭化水素の
ハロゲン化物(例えばハロゲン化ゲラニル)とを反応さ
せると、遊離基反応により、前記式(2−1)で示され
る非共役トリエンまたはテトラエン(A3−1)が得ら
れる。またpが1でqが0の非共役トリエンまたはテト
ラエンは、エチレンと下記式(2−3)または(2−
4)で表される共役ジエン化合物とを反応させることに
より製造することができる。これらの製造方法は、本願
出願人が出願した特開平9−235327号(対応US
PNo.5744566)などに詳細に記載されてい
る。
【0037】
【化17】 〔式(2−3)および(2−4)中、f、g、R、R
およびR〜Rは前記式(2−1)と同じであ
る。〕
【0038】前記式(2−2)で示される非共役トリエ
ン(A3−2)は、式(2−5)
【化18】 〔式(2−5)中、R、R、R、RおよびR
はそれぞれ前記式(2−2)のものと同じである。〕で
示される共役ジエン構造を有するトリエン化合物(以
下、共役ジエン構造含有トリエン化合物という)とエチ
レンとを反応させることにより製造することができる。
【0039】前記式(2−5)で示される共役ジエン構
造含有トリエン化合物とエチレンとの反応は、温度が通
常30〜200℃、好ましくは50〜150℃、エチレ
ン圧が通常0.05〜9.8MPa(0.5〜100k
gf/cm、ゲージ圧)、好ましくは0.2〜6.9
MPa(2〜70kgf/cm、ゲージ圧)、反応時
間が通常0.5〜30時間の条件で行うのが望ましい。
また反応雰囲気は、エチレン単独の雰囲気でもよく、あ
るいはエチレンと共に窒素やアルゴン等の不活性ガスを
含む雰囲気でもよい。反応溶媒は特に用いる必要はない
が、用いてもよい。反応溶媒としては、例えばヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカ
ン、トリデカン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶
媒を好ましく用いることができる。
【0040】前記式(2−5)で示される共役ジエン構
造含有トリエン化合物とエチレンとの反応は、通常触媒
の存在下に行われる。触媒としては、遷移金属のチオシ
アン酸塩、この塩の遷移金属の配位子となり得る有機化
合物、および有機アルミニウム化合物からなる触媒など
を使用することができる。前記遷移金属のチオシアン酸
塩としては、具体的には鉄、ルテニウム等の周期表(1
〜18族で示される周期表)の8族;コバルト、ロジウ
ム、イリジウム等の9族;およびニッケル、パラジウム
等の10族からなる群から選ばれる遷移金属のチオシア
ン酸塩をあげることができる。
【0041】前記配位子となり得る有機化合物として
は、例えばトリ−o−トリルホスフィン、トリエチルホ
スフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、ビス(ジフェニルホス
フィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プ
ロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホスフィ
ンオキサイド、トリフェニルホスフェート等の含リン化
合物などをあげることができる。
【0042】前記有機アルミニウム化合物としては、例
えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、塩化ジメチルアルミ
ニウム、塩化ジエチルアルミニウム、二塩化エチルアル
ミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシドなどをあげ
ることができる。
【0043】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体
は、α−オレフィン(A1)および前記式(1−1)で
表される非共役環状ポリエンなどの非共役環状ポリエン
(A2)、またはα−オレフィン(A1)、前記式(1
−1)で表される非共役環状ポリエンなどの非共役環状
ポリエン(A2)および前記式(2−1)で表される非
共役鎖状ポリエンなどの非共役鎖状ポリエン(A3)
を、触媒の存在下に共重合させることにより製造するこ
とができる。上記触媒としては、バナジウム(V)、ジ
ルコニウム(Zr)、チタン(Ti)などの遷移金属化
合物(C)と、有機アルミニウム化合物もしくは有機ア
ルミニウムオキシ化合物(D)および/またはイオン化
イオン性化合物(E)とからなる触媒などが使用でき
る。
【0044】触媒の具体的なものとしては、(1)可溶
性バナジウム化合物(c−1)と、有機アルミニウム化
合物(d−1)とからなるバナジウム系触媒、および
(2)1〜18族で示される周期表(以下同じ)の4族
から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物(c−2)
と、有機アルミニウムオキシ化合物(d−2)および/
またはイオン化イオン性化合物(e−1)とからなるメ
タロセン系触媒などがあげられる。
【0045】前記バナジウム系触媒を形成する可溶性バ
ナジウム化合物(c−1)としては、下記式(3)また
は(4)で表されるバナジウム化合物などがあげられ
る。 VO(OR) …(3) V(OR) …(4) 〔式(3)および(4)中、Rは炭化水素基、Xはハロ
ゲン原子である。a、b、cおよびdはそれぞれ0≦a
≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦
d≦4、3≦c+d≦4を満たす。〕
【0046】上記可溶性バナジウム化合物(c−1)と
しては、電子供与体を接触させて得られる可溶性バナジ
ウム化合物の電子供与体付加物を用いることもできる。
【0047】バナジウム系触媒を形成する有機アルミニ
ウム化合物(d−1)としては、分子内に少なくとも1
個のAl−炭素結合を有する化合物が使用できる。この
ような化合物としては、例えば式(5) (R)Al(OR) …(5) 〔式(5)中、RおよびRは炭素原子を通常1〜1
5個、好ましくは1〜4個含む炭化水素基であり、これ
らは互いに同一でも異なってもよい。Xはハロゲン原子
である。mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p
<3、qは0≦q<3を満たす数であって、しかもm+
n+p+q=3である。〕で表される有機アルミニウム
化合物などをあげることができる。
【0048】前記メタロセン系触媒を形成するメタロセ
ン化合物(c−2)は、周期表4族から選ばれる遷移金
属のメタロセン化合物であり、具体的には下記式(7)
で表される。 MLx …(7) 〔式(7)中、Mは周期表4族から選ばれる遷移金属、
xは遷移金属Mの原子価、Lは配位子である。〕
【0049】式(7)において、Mで示される遷移金属
の具体的なものとしては、ジルコニウム、チタンおよび
ハフニウムなどがあげられる。式(7)において、Lは
遷移金属に配位する配位子であり、これらのうち少なく
とも1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子である。このシクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子は置換基を有していてもよい。
【0050】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
Lとしては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシ
クロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル
基、n-またはi-プロピルシクロペンタジエニル基、n-、
i-、sec-またはt-ブチルシクロペンタジエニル基、ジメ
チルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペ
ンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル
基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基等のアルキ
ルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基;
さらにインデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロインデニル
基、フルオレニル基などがあげられる。上記シクロペン
タジエニル骨格を有する基は、ハロゲン原子またはトリ
アルキルシリル基などで置換されていてもよい。
【0051】式(7)で表される化合物が配位子Lとし
てシクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有す
る場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格
を有する基同士は、エチレン、プロピレン等のアルキレ
ン基;イソプロピリデン、ジフェニルメチレン等の置換
アルキレン基;シリレン基またはジメチルシリレン基、
ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基等の
置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
【0052】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外の配位子(シクロペンタジエニル骨格を有しない配
位子)Lとしては、炭素数1〜12の炭化水素基、アル
コキシ基、アリーロキシ基、スルホン酸含有基(−SO
)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、R
はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、
アリール基、またはハロゲン原子もしくはアルキル基で
置換されたアリール基である。)などがあげられる。
【0053】配位子Lの炭素数1〜12の炭化水素基と
しては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基お
よびアラルキル基などがあげられる。より具体的には、
メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、
n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基お
よびドデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ト
リル基等のアリール基;ベンジル基、ネオフィル基等の
アラルキル基などがあげられる。
【0054】配位子Lのアルコキシ基としては、メトキ
シ基、エトキシ基、n-プロポキシ基などがあげられる。
アリーロキシ基としては、フェノキシ基などがあげられ
る。スルホン酸含有基(−SO)としては、メタ
ンスルホナト基、p-トルエンスルホナト基、トリフルオ
ロメタンスルホナト基、p-クロルベンゼンスルホナト基
などがあげられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素があげられる。
【0055】前記式(7)で表されるメタロセン化合物
は、例えば遷移金属の原子価が4である場合、より具体
的には下記式(8)で表される。 R M …(8) 〔式(8)中、Mは式(7)の遷移金属、Rはシクロ
ペンタジエニル骨格を有する基(配位子)、R、R
およびRはそれぞれ独立にシクロペンタジエニル骨格
を有するかまたは有しない基(配位子)である。kは1
以上の整数、k+l+m+n=4である。〕
【0056】以下に、Mがジルコニウムであり、かつシ
クロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも2
個含むメタロセン化合物(c−2)を例示する。ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモ
ノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(1−メチル−3−ブチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドなど。上記の1,3−位置換シクロペンタ
ジエニル基を1,2−位置換シクロペンタジエニル基に
置換えた化合物を本発明で用いることもできる。
【0057】またメタロセン化合物(c−2)として
は、前記式(8)において、R、R 、RおよびR
の少なくとも2個、例えばRおよびRがシクロペ
ンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、この少
なくとも2個の基はアルキレン基、置換アルキレン基、
シリレン基または置換シリレン基などを介して結合され
ているブリッジタイプのメタロセン化合物を使用するこ
ともできる。このときR およびRはそれぞれ独立に
式(7)中で説明したシクロペンタジエニル骨格を有す
る配位子以外の配位子Lと同様である。
【0058】このようなブリッジタイプのメタロセン化
合物(c−2)としては、エチレンビス(インデニル)
ジメチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(1−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-エチレン
(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン(2-メチル-1-インデニル)
2-ジルコニウム-ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(4-フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-フェニ
ル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4-(α-ナフチル)-1-イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン-ビス(2-メチル-4-(β-ナフチル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(1-アントラセニル)-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリドなどがあげられる。また上記化合物において、ジ
ルコニウム金属をチタニウム金属またはハフニウム金属
に置換えた遷移金属化合物を用いることもできる。
【0059】またメタロセン化合物(c−2)として、
下記式(9)で表される化合物を用いることもできる。 LMX …(9) 〔式(9)中、Mは周期表4族またはランタニド系列の
金属である。Lは非局在化π結合基の誘導体であり、
金属M活性サイトに拘束幾何形状を付与している基であ
る。Xはそれぞれ独立に水素、ハロゲンまたは20以下
の炭素、ケイ素またはゲルマニウムを含有する炭化水素
基、シリル基またはゲルミル基である。〕
【0060】式(9)で表される化合物の中では、下記
式(10)で表される化合物が好ましい。
【化19】
【0061】式(10)中、Mはチタン、ジルコニウム
またはハフニウム、Xは式(9)と同様である。Cpは
Mにπ結合しており、かつ置換基Zを有する置換シクロ
ペンタジエニル基である。Zは酸素、イオウ、ホウ素ま
たは周期表4族の元素(例えばケイ素、ゲルマニウムま
たは錫)、Yは窒素、リン、酸素またはイオウを含む配
位子であり、ZとYとで縮合環を形成してもよい。
【0062】このような式(10)で表される化合物と
しては、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル
−η−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリ
ド、((t-ブチルアミド)(テトラメチル-η-シクロ
ペンタジエニル)-1,2-エタンジイル)チタンジクロリ
ドなどがあげられる。また上記メタロセン化合物におい
て、チタンをジルコニウムまたはハフニウムに置換えた
化合物をあげることもできる。
【0063】式(9)または(10)で表されるメタロ
セン化合物(c−2)としては、中心の金属原子がジル
コニウムであり、少なくとも2個のシクロペンタジエニ
ル骨格を含む配位子を有するジルコノセン化合物が好ま
しく用いられる。
【0064】次にメタロセン系触媒を形成する際に用い
られる有機アルミニウムオキシ化合物(d−2)および
イオン化イオン性化合物(e−1)について説明する。
有機アルミニウムオキシ化合物(d−2)は、公知のア
ルミノオキサンであってもよく、またベンゼン不溶性の
有機アルミニウムオキシ化合物(d−2)であってもよ
い。
【0065】このような公知のアルミノオキサンは、具
体的には下記式(11)または(12)で表される。
【化20】 〔式(11)および(12)において、Rはメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭化水素基であ
り、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメ
チル基であり、mは2以上、好ましくは5〜40の整数
である。〕
【0066】式(11)または(12)において、アル
ミノオキサンは式(OAl(R))で表されるアルキル
オキシアルミニウム単位および式(OAl(R))で表
されるアルキルオキシアルミニウム単位[ここで、R
およびRはRと同様の炭化水素基を例示することがで
き、RおよびRは相異なる基を表す]からなる混合
アルキルオキシアルミニウム単位から形成されていても
よい。なお有機アルミニウムオキシ化合物(d−2)
は、少量のアルミニウム以外の金属の有機化合物成分を
含有していてもよい。
【0067】イオン化イオン性化合物(イオン性イオン
化化合物、イオン性化合物と称される場合もある)(e
−1)としては、ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化
合物およびカルボラン化合物を例示することができる。
上記ルイス酸としては、BR(Rはフッ素、メチル
基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していても
よいフェニル基またはフッ素である。)で表される化合
物があげられる。ルイス酸の具体的なものとしては、ト
リフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フ
ルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェ
ニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボ
ロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリ
ス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、ト
リス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどがあげられ
る。
【0068】前記イオン性化合物としては、トリアルキ
ル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム
塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォ
ニウム塩などがあげられる。イオン性化合物としてのト
リアルキル置換アンモニウム塩としては、トリエチルア
ンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルア
ンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n-ブチ
ル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などがあげ
られる。イオン性化合物としてのジアルキルアンモニウ
ム塩としては、ジ(1-プロピル)アンモニウムテトラ
(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシル
アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などがあげられ
る。
【0069】前記イオン性化合物としては、トリフェニ
ルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ
(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどをあげること
もできる。
【0070】前記ボラン化合物としては、デカボラン
(9);ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボ
レート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボ
レート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス
(ドデカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩
(III)などの金属ボランアニオンの塩などがあげられ
る。
【0071】前記カルボラン化合物としては、4-カルバ
ノナボラン(9)、1,3-ジカルバノナボラン(8)、ビ
ス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハ
イドライド-7-カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩
(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などがあげら
れる。上記のようなイオン化イオン性化合物(e−1)
は、単独であるいは2種以上組み合せて用いられる。
【0072】またメタロセン系触媒を形成するに際して
は、有機アルミニウムオキシ化合物(d−2)またはイ
オン化イオン性化合物(e−1)とともに、前記有機ア
ルミニウム化合物(d−1)を用いてもよい。
【0073】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体を
製造するには、前記バナジウム系触媒またはメタロセン
系触媒の存在下に、α−オレフィン(A1)および非共
役環状ポリエン(A2)、またはα−オレフィン(A
1)および非共役環状ポリエン(A2)および非共役環
状ポリエン(A3)を、通常液相で共重合させる。この
際、一般に炭化水素溶媒が用いられるが、モノマーを溶
媒として用いてもよい。
【0074】共重合はバッチ法または連続法いずれの方
法で行ってもよい。共重合をバッチ法で実施するに際し
ては、前記触媒は以下のような濃度で用いられる。
【0075】可溶性バナジウム化合物(c−1)と有機
アルミニウム化合物(d−1)とからなるバナジウム系
触媒が用いられる場合には、重合系内の可溶性バナジウ
ム化合物の濃度は、通常0.01〜5ミリモル/liter
(重合容積)、好ましくは0.05〜3ミリモル/lite
rである。可溶性バナジウム化合物(c−1)は、重合
系内に存在する可溶性バナジウム化合物の濃度の10倍
以下、好ましくは1〜7倍、さらに好ましくは1〜5倍
の濃度で供給されることが望ましい。また有機アルミニ
ウム化合物(d−1)は、重合系内のバナジウム原子に
対するアルミニウム原子のモル比(Al/V)で、2以
上、好ましくは2〜50、さらに好ましくは3〜20の
量で供給される。
【0076】可溶性バナジウム化合物(c−1)および
有機アルミニウム化合物(d−1)は、通常前記炭化水
素溶媒および/または液状のモノマーで希釈されて供給
される。この際、可溶性バナジウム化合物(c−1)は
上記濃度に希釈されることが望ましいが、有機アルミニ
ウム化合物(d−1)は重合系内における濃度の例えば
50倍以下の任意の濃度に調整して重合系内に供給され
ることが望ましい。
【0077】またメタロセン化合物(c−2)と、有機
アルミニウムオキシ化合物(d−2)またはイオン化イ
オン性化合物(e−1)とからなるメタロセン系触媒が
用いられる場合には、重合系内のメタロセン化合物(c
−2)の濃度は、通常0.00005〜0.1ミリモル
/liter(重合容積)、好ましくは0.0001〜0.
05ミリモル/literである。また有機アルミニウムオ
キシ化合物(d−2)は、重合系内のメタロセン化合物
中の遷移金属に対するアルミニウム原子のモル比(Al
/遷移金属)で、1〜10000、好ましくは10〜5
000の量で供給される。
【0078】イオン化イオン性化合物(e−1)の場合
は、重合系内のメタロセン化合物(c−2)に対するイ
オン化イオン性化合物(e−1)のモル比(イオン化イ
オン性化合物(e−1)/メタロセン化合物(c−
2))で、0.5〜20、好ましくは1〜10の量で供
給される。
【0079】また有機アルミニウム化合物(d−1)が
用いられる場合には、通常約0〜5ミリモル/liter
(重合容積)、好ましくは約0〜2ミリモル/literと
なるような量で用いられる。
【0080】前記バナジウム系触媒の存在下に共重合を
行う場合には、共重合反応は、通常温度が−50〜+1
00℃、好ましくは−30〜+80℃、さらに好ましく
は−20〜+60℃で、圧力が0を超えて4.9MPa
(50kgf/cm、ゲージ圧)以下、好ましくは0
を超えて2.0MPa(20kgf/cm、ゲージ
圧)以下の条件下に行われる。
【0081】前記メタロセン触媒の存在下に共重合を行
う場合には、共重合反応は、通常温度が−20〜+15
0℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜
100℃で、圧力が0を超えて7.8MPa(80kg
f/cm、ゲージ圧)以下、好ましくは0を超えて
4.9MPa(50kgf/cm、ゲージ圧)以下の
条件下に行われる。
【0082】共重合に際して、α−オレフィン(A1)
および非共役環状ポリエン(A2)、またはα−オレフ
ィン(A1)および非共役環状ポリエン(A2)および
非共役環状ポリエン(A3)は、前記特定組成の非共役
環状ポリエン系共重合体が得られるような量で重合系に
供給される。また共重合に際しては、水素などの分子量
調節剤を用いることもできる。
【0083】上記のようにして共重合を行うと、本発明
の非共役環状ポリエン系共重合体は通常これを含む重合
液として得られる。この重合液は、常法により処理さ
れ、非共役環状ポリエン系共重合体が得られる。
【0084】本発明のゴム組成物は非共役環状ポリエン
系共重合体(以下、非共役環状ポリエン(A)と表記す
る)とジエン系ゴム(B)とを含むゴム組成物であり、
これらの成分の含有割合は、非共役環状ポリエン系共重
合体(A)/ジエン系ゴム(B)の重量比で60/40
〜0.1/99.9、好ましくは50/50〜1/9
9、さらに好ましくは40/60〜5/95である。両
成分の含有割合が上記範囲にあるので、優れた制動性と
優れた燃費性能とが両立したタイヤを得ることができる
ほか、耐候性の改良、減衰率のコントロール等で優れた
特徴が発揮されるゴム組成物を得ることができ、また上
記好ましい範囲、さらに好ましい範囲の含有割合になる
程、制動性と燃費性能とのバランスにより優れ、また耐
候性の改良、減衰率のコントロール等でより優れたゴム
組成物を得ることができる。
【0085】本発明で用いる上記ジエン系ゴム(B)と
しては、主鎖に二重結合を有する公知のジエン系ゴムが
制限なく使用できるが、共役ジエン化合物を主モノマー
とする重合体または共重合体ゴムが好ましい。ジエン系
ゴム(B)には天然ゴム(NR)、水添ゴムも含まれ
る。ジエン系ゴム(B)としては、ヨウ素価が100以
上、好ましくは200以上、さらに好ましくは250以
上のものが望ましい。
【0086】ジエン系ゴム(B)の具体的なものとして
は、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチ
レン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・
ブタジエンゴム(NBR)、ニトリルゴム、水添ニトリ
ルゴムなどがあげられる。これらの中では天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエン
ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)が好ましく、
特にスチレン・ブタジエンゴム(SBR)が好ましい。
ジエン系ゴム(B)は1種単独で使用することもできる
し、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0087】天然ゴム(NR)としては、グリーンブッ
ク(天然ゴム各種等級品の国際品質包装基準)により規
格化された天然ゴムを用いることができる。イソプレン
ゴム(IR)としては、比重が0.91〜0.94、ム
ーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕が30〜120
のものが好ましく用いられる。
【0088】スチレン・ブタジエンゴム(SBR)とし
ては、比重が0.91〜0.98、ムーニー粘度〔ML
1+4(100℃)〕が20〜120のものが好ましく
用いられる。ブタジエンゴム(BR)としては、比重が
0.90〜0.95、ムーニー粘度〔ML1+4(10
0℃)〕が20〜120のものが好ましく用いられる。
【0089】本発明のゴム組成物は、加硫可能なゴム組
成物であり、未加硫のままで用いることもできるが、加
硫物として用いると、より一層優れた特性を発現させる
ことができる。加硫は、加硫剤(F)を使用して加熱す
る方法、あるいは加硫剤(F)を用いずに電子線を照射
する方法などにより行うことができる。
【0090】本発明のゴム組成物を加熱により加硫する
場合には、ゴム組成物中に加硫剤(F)、加硫促進剤、
加硫助剤などの加硫系を構成する化合物を配合すること
ができる。上記加硫剤(F)としては、イオウ、イオウ
系化合物および有機過酸化物などを用いることができ
る。
【0091】イオウの形態は特に限定されず、例えば粉
末イオウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、表面処理イオ
ウ、不溶性イオウなどを用いるこができる。前記イオウ
系化合物としては、具体的には塩化イオウ、二塩化イオ
ウ、高分子多硫化物、モルホリンジスルフィド、アルキ
ルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジス
ルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレンなどがあ
げられる。
【0092】前記有機過酸化物としては、具体的にはジ
クミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、ジ-t-
ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t
-ブチルクミルペルオキシド、ジ-t-アミルペルオキシ
ド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキ
シン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルペルオキ
シ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオ
キシ)-ヘキサン、α,α'-ビス(t-ブチルペルオキシ-
m-イソプロピル)ベンゼン、t-ブチルヒドロペルオキシ
ド等のアルキルペルオキシド類;t-ブチルペルオキシア
セテート、t-ブチルペルオキシイソブチレート、t-ブチ
ルペルオキシピバレート、t-ブチルペルオキシマレイン
酸、t-ブチルペルオキシネオデカノエート、t-ブチルペ
ルオキシベンゾエート、ジ−t-ブチルペルオキシフタレ
ート等のペルオキシエステル類;ジシクロヘキサノンペ
ルオキシド等のケトンペルオキシド類などがあげられ
る。これらは2種以上組み合せて用いてもよい。
【0093】これらの中では、1分半減期温度が130
〜200℃である有機過酸化物が好ましく、具体的には
ジクミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、ジ-
t-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサ
ン、t-ブチルクミルペルオキシド、ジ-t-アミルペルオ
キシドおよびt-ブチルヒドロペルオキシドなどが好まし
い。
【0094】上記のような各種加硫剤(F)の中でも、
イオウまたはイオウ系化合物、特にイオウを用いると優
れた特性のゴム組成物を得ることができるため好まし
い。
【0095】加硫剤(F)がイオウまたはイオウ系化合
物である場合は、非共役環状ポリエン系共重合体(A)
とジエン系ゴム(B)との合計100重量部に対して
0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の量
で用いることができる。また加硫剤(F)が有機過酸化
物である場合は、非共役環状ポリエン系共重合体(A)
とジエン系ゴム(B)との合計100重量部に対して
0.05〜15重量部、好ましくは0.15〜5重量部
の量で用いることができる。
【0096】加硫剤(F)としてイオウまたはイオウ化
合物を用いる場合には、加硫促進剤を併用することが好
ましい。加硫促進剤としては、具体的にはN-シクロヘキ
シル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CB
S)、N-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド、N,N-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾール
スルフェンアミド等のスルフェンアミド系化合物;2-メ
ルカプトベンゾチアゾール(MBT)、2-(2,4-ジニト
ロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2-(2,6-ジ
エチル-4-モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2-(4'-
モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジ
ルジスルフィド等のチアゾール系化合物;ジフェニルグ
アニジン、トリフェニルグアニジン、ジオルソニトリル
グアニジン、オルソニトリルバイグアナイド、ジフェニ
ルグアニジンフタレート等のグアニジン化合物;アセト
アルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニ
リン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデ
ヒドアンモニア等のアルデヒドアミンまたはアルデヒド
−アンモニア系化合物;2-メルカプトイミダゾリン等の
イミダゾリン系化合物;チオカルバニリド、ジエチルチ
オユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリ
ア、ジオルソトリルチオユリア等のチオユリア系化合
物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチ
ウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィ
ド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペン
タメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)等の
チウラム系化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、
ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n-ブチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸
亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチ
ルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカル
バミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル等
のジチオ酸塩系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等
のザンテート系化合物;亜鉛華などがあげられる。
【0097】上記のような加硫促進剤は、非共役環状ポ
リエン系共重合体(A)とジエン系ゴム(B)との合計
100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは
0.2〜10重量部の量で用いることが望ましい。
【0098】加硫剤(F)として有機過酸化物を用いる
場合には、加硫助剤を有機過酸化物1モルに対して0.
5〜2モル、好ましくはほぼ等モルの量で併用すること
が好ましい。加硫助剤としては、具体的にはイオウ;p-
キノンジオキシム等のキノンジオキシム系化合物に加え
て、多官能性モノマー、例えばトリメチロールプロパン
トリアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート等の(メタ)アクリレート系化合物;ジアリルフ
タレート、トリアリルシアヌレート等のアリル系化合
物;m-フェニレンビスマレイミド等のマレイミド系化合
物;ジビニルベンゼンなどがあげられる。
【0099】本発明のゴム組成物には補強剤および軟化
剤などの充填剤(G)を配合することもできる。上記補
強剤としては、SRF、GPF、FEF、MAF、HA
F、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラッ
ク;これらのカーボンブラックをシランカップリング剤
などで表面処理した表面処理カーボンブラック;シリ
カ、活性化炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、重質
炭酸カルシウム、微粉タルク、タルク、微粉ケイ酸、ク
レー等の無機充填剤などがあげられる。
【0100】補強剤の配合量は、非共役環状ポリエン系
共重合体(A)とジエン系ゴム(B)との合計100重
量部に対して300重量部以下、好ましくは10〜30
0重量部、さらに好ましくは10〜200重量部とする
のが望ましい。
【0101】このような量の補強剤を含有するゴム組成
物からは、引張強度、引裂強度および耐摩耗性などの機
械的性質が向上された加硫ゴムが得られる。また加硫ゴ
ムの他の物性を損なうことなく硬度を高くすることがで
き、さらにコストを引下げることができる。
【0102】前記軟化剤としては、従来ゴムに配合され
ている軟化剤が広く用られる。具体的には、プロセスオ
イル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アス
ファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールタール、
コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒマシ
油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;
トール油、ファクチス、蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノ
リン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステア
リン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸
亜鉛等の脂肪酸および脂肪酸塩;ジオクチルフタレー
ト、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等の
エステル系可塑剤;石油樹脂、アタクチックポリプロピ
レン、クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質などが
あげられる。これらの中では石油系軟化剤が好ましく、
特にプロセスオイルが好ましい。
【0103】軟化剤の配合量は、非共役環状ポリエン系
共重合体(A)とジエン系ゴム(B)との合計100重
量部に対して200重量部以下、好ましくは10〜20
0重量部、さらに好ましくは10〜150重量部とする
のが望ましい。
【0104】本発明のゴム組成物には、上記成分の他に
も、他の成分として発泡剤、発泡助剤等の発泡系を構成
する化合物、酸化防止剤(安定剤)、加工助剤、可塑
剤、着色剤、他のゴム配合剤など、種々の薬剤などを配
合することができる。他の成分は、用途に応じてその種
類、含有量が適宜選択される。
【0105】本発明のゴム組成物は、発泡剤、発泡助剤
などの発泡系を構成する化合物を含有する場合には、発
泡成形することができる。発泡剤としては、一般的にゴ
ムを発泡成形する際に用いられる発泡剤を広く使用する
ことができる。具体的には、重炭酸ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜
硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;N,N'-ジメチル-N,N'
-ジニトロソテレフタルアミド、N,N'-ジニトロソペンタ
メチレンテトラミン等のニトロソ化合物;アゾジカルボ
ンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘ
キシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾ
ジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p'-
オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェ
ニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジド等のスルホ
ニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4-ジフェ
ニルジスルホニルアジド、p-トルエンスルホルニルアジ
ド等のアジド化合物などがあげられる。これらの中で
は、ニトロソ化合物、アゾ化合物、アジド化合物が好ま
しい。
【0106】発泡剤は、非共役環状ポリエン系共重合体
(A)とジエン系ゴム(B)との合計100重量部に対
して0.5〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の
量で用いることができる。このような量で発泡剤を含有
するゴム組成物からは、見かけ比重0.03〜0.8g
/cmの発泡体を製造することができる。
【0107】また発泡剤とともに発泡助剤を用いること
もでき、発泡助剤を併用すると、発泡剤の分解温度の低
下、分解促進、気泡の均一化などの効果がある。このよ
うな発泡助剤としては、サリチル酸、フタル酸、ステア
リン酸、シュウ酸等の有機酸、尿素またはその誘導体な
どがあげられる。
【0108】発泡助剤は、非共役環状ポリエン系共重合
体(A)とジエン系ゴム(B)との合計100重量部に
対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重
量部の量で用いることができる。
【0109】本発明のゴム組成物は、酸化防止剤を含有
していると材料寿命を長くすることができて好ましい。
この酸化防止剤としては、具体的にはフェニルナフチル
アミン、4,4'-(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニ
ルアミン、N,N'-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン
等の芳香族第二アミン系安定剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メ
チルフェノール、テトラキス-[メチレン-3-(3',5'-ジ-
t-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン等のフェノール系安定剤;ビス[2-メチル-4-(3-n-
アルキルチオプロピオニルオキシ)-5-t-ブチルフェニ
ル]スルフィド等のチオエーテル系安定剤;2-メルカプ
トベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール系安定
剤;ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカ
ルバミン酸塩系安定剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒド
ロキノリンの重合物等のキノリン系安定剤などがあげら
れる。これらは2種以上併用することもできる。
【0110】このような酸化防止剤は、非共役環状ポリ
エン系共重合体(A)とジエン系ゴム(B)との合計1
00重量部に対して5重量部以下、好ましくは3重量部
以下の量で用いることができる。
【0111】加工助剤としては、一般的に加工助剤とし
てゴムに配合されるものを広く使用することができる。
具体的には、リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン
酸、ラウリン酸等の酸、これら高級脂肪酸の塩、例えば
ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸カルシウムまたはエステル類などがあげられる。
【0112】加工助剤は、非共役環状ポリエン系共重合
体(A)とジエン系ゴム(B)との合計100重量部に
対して10重量部以下、好ましくは5重量部以下の量で
用いることができる。
【0113】本発明のゴム組成物は、非共役環状ポリエ
ン系共重合体(A)、ジエン系ゴム(B)および必要に
より配合する上記のような他の成分から、一般的なゴム
配合物の調製方法によって調製することができる。例え
ばバンバリーミキサー、ニーダー、インターミックス等
のインターナルミキサー類を用いて、非共役環状ポリエ
ン系共重合体(A)、ジエン系ゴム(B)および必要に
より配合する他の成分を、80〜170℃の温度で3〜
10分間混練した後、加硫剤(F)および必要に応じて
加硫促進剤、加硫助剤、発泡剤などを加えて、オープン
ロールなどのロール類あるいはニーダーを用いて、ロー
ル温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出し
することにより調製することができる。このようにして
通常リボン状またはシート状のゴム組成物(配合ゴム)
が得られる。上記のインターナルミキサー類での混練温
度が低い場合には、加硫剤(F)、加硫促進剤、発泡剤
などを同時に混練することもできる。
【0114】本発明のゴム組成物の加硫物(加硫ゴム)
は、上記のような未加硫のゴム組成物を、通常押出成形
機、カレンダーロール、プレス、射出成形機またはトラ
ンスファー成形機などの成形機を用いた種々の成形法よ
って所望形状に予備成形し、成形と同時にまたは成形物
を加硫槽内に導入して加熱するか、あるいは電子線を照
射することにより加硫して得ることができる。発泡体の
場合は、発泡剤を配合した未加硫のゴム配合物を上記の
ような方法で加硫することにより、加硫とともに発泡が
進行し、発泡体が得られる。
【0115】上記ゴム組成物を加熱により加硫する場合
には、熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波
電磁波)、スチームまたはLCM(熱溶融塩槽)などの
加熱形態の加熱槽を用いて、150〜270℃の温度で
1〜30分間加熱することが好ましい。
【0116】また加硫剤(F)を使用せずに電子線照射
により加硫する場合は、予備成形されたゴム組成物に、
0.1〜10MeV、好ましくは0.3〜2MeVのエ
ネルギーを有する電子線を、吸収線量が0.5〜35M
rad、好ましくは0.5〜10Mradになるように
照射すればよい。成形・加硫に際しては、金型を用いて
もよく、また金型を用いないでもよい。金型を用いない
場合には、ゴム組成物は通常連続的に成形・加硫され
る。
【0117】本発明のゴム組成物は、路面とのグリップ
性の向上による制動性の向上と、安定走行時の転がり抵
抗の低減による燃費の向上との両者を両立させることが
でき、このため本発明のゴム組成物を原料として用いる
ことにより優れた制動性と優れた燃費性能とが両立した
タイヤを得ることができる。また本発明のゴム組成物
は、耐候性、耐オゾン性、ゴム弾性、機械強度、硬度な
どにも優れている。
【0118】本発明のゴム組成物はゴム製品の原料とし
て幅広く利用することができるが、タイヤ用ゴム材料と
して好適に使用することができる。タイヤ用ゴム材料の
具体的なものとしては、タイヤトレッド、タイヤサイド
ウォールなどの材料があげられる。これらの中では、タ
イヤトレッドの材料(原料)として用いるのが最も好ま
しく、この場合本発明のゴム組成物の特性が最も効果的
に発揮され、優れた制動性と優れた燃費性能とが両立
し、さらに耐候性、耐オゾン性などにも優れたタイヤを
得ることができる。
【0119】本発明のタイヤ用ゴム材料は前記本発明の
非共役環状ポリエン系共重合体(A)を含むものであ
り、非共役環状ポリエン系共重合体(A)だけからなっ
ていてもよいし、他のゴムや添加剤などが含まれていて
もよい。本発明のタイヤ用ゴム材料中の前記非共役環状
ポリエン系共重合体(A)の含有量は3重量%以上、好
ましくは5〜90重量%であるのが望ましい。本発明の
タイヤ用ゴム材料は優れた制動性と優れた燃費性能とが
両立しているほか、ゴム弾性、機械強度、耐候性、耐オ
ゾン性、硬度などにも優れている。タイヤ用ゴム材料の
具体的なものとしては、前記と同じものがあげられる。
【0120】また本発明のタイヤ用ゴム材料は前記本発
明のゴム組成物を含むものであり、本発明のゴム組成物
だけからなっていてもよいし、他のゴムや添加剤などが
含まれていてもよい。本発明のタイヤ用ゴム材料中の本
発明のゴム組成物の含有量は3重量%以上、好ましくは
5〜90重量%であるのが望ましい。本発明のタイヤ用
ゴム材料は優れた制動性と優れた燃費性能とが両立して
いるほか、ゴム弾性、機械強度、耐候性、耐オゾン性、
硬度などにも優れている。タイヤ用ゴム材料の具体的な
ものとしては、前記と同じものがあげられる。
【0121】本発明のタイヤトレッドは前記本発明のタ
イヤ用ゴム材料から得られるものであり、本発明のタイ
ヤ用ゴム材料だけから得られるものであってもよいし、
他のゴムや添加剤などが含まれていてもよい。本発明の
タイヤトレッドの本発明のタイヤ用ゴム材料の含有量は
3重量%以上、好ましくは5〜90重量%であるのが望
ましい。本発明のゴム組成物またはタイヤ用ゴム材料を
加硫して得られるタイヤトレッドは優れた制動性と優れ
た燃費性能とが両立し、さらに耐候性、耐オゾン性など
にも優れている。
【0122】本発明のタイヤは前記本発明のタイヤトレ
ッドを備えたタイヤである。本発明のタイヤは優れた制
動性と優れた燃費性能とが両立し、さらに耐候性、耐オ
ゾン性などにも優れている。
【0123】
【発明の効果】本発明の非共役環状ポリエン系共重合体
は新規な共重合体であり、タイヤ用ゴム材料の原料など
として有用である。
【0124】本発明のゴム組成物は、特定の物性を有す
る非共役環状ポリエン系共重合体およびジエン系ゴムを
特定の割合で含有しているので、優れた制動性と優れた
燃費性能とが両立したタイヤを得ることができる。
【0125】本発明のタイヤ用ゴム材料は上記非共役環
状ポリエン系共重合体またはゴム組成物を含有している
ので、優れた制動性と優れた燃費性能とが両立している
ほか、ゴム弾性、機械強度、耐候性、耐オゾン性、硬度
などにも優れている。
【0126】本発明のタイヤトレッドは上記タイヤ用ゴ
ム材料から得られるので、優れた制動性と優れた燃費性
能とが両立しているとともに、耐候性、耐オゾン性など
にも優れている。
【0127】本発明のタイヤは上記タイヤトレッドを備
えているので、優れた制動性と優れた燃費性能とが両立
しているとともに、耐候性、耐オゾン性などにも優れて
いる。
【0128】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。
【0129】実施例1 〔非共役環状ポリエン系共重合体の合成〕充分に窒素置
換した2 literのステンレス(SUS)製オートクレー
ブに、不純物を除去したヘプタン970mlおよびEN
B 30mlを23℃で仕込み、このSUS製オートク
レーブを50℃まで加熱し、50℃となったところで、
全圧が0.78MPa(8kgf/cm、ゲージ圧)
となるようエチレンで加圧した。次に1.0mmolの
トリイソブチルアルミニウムを圧入した。続いて、予め
23℃で調製したラセミ−イソプロピリデンビス(1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド/メチルアルミノ
キサンのトルエン溶液(Zr濃度:0.001mmol
/ml、Al濃度:0.5mmol/ml)5mlをオ
ートクレーブに圧入した。なおメチルアルミノキサンは
東ソーアクゾ(株)の製品を用いた。
【0130】ラセミ−イソプロピリデンビス(1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド/メチルアルミノキサ
ンのトルエン溶液圧入後10分間、重合を行った。圧力
はエチレン加圧により圧入直後の圧力を維持した。規定
時間後オートクレーブにメタノール3mlを窒素で圧入
し、重合を停止した。この結果、エチレン含量87.6
mol%、ENB含量12.4mol%、極限粘度
〔η〕1.1dl/g、ヨウ素価80のエチレン・EN
B共重合体が28g得られた。またこの共重合体の動的
粘弾性測定から求めたTgは13℃であった。結果を表
1に示す。
【0131】実施例2 ENBの仕込量を変更した以外は実施例1と同様に合成
を行った。結果を表1に示す。
【0132】実施例3 〔非共役環状ポリエン系共重合体の合成〕充分に窒素置
換した2 literのステンレス(SUS)製オートクレー
ブに、不純物を除去したヘプタン950mlおよびEN
B 50mlを23℃で仕込み、このSUS製オートク
レーブを80℃まで加熱し、80℃となったところで、
水素を70Nml添加し、全圧が0.78MPa(8k
gf/cm、ゲージ圧)となるようエチレンで加圧し
た。次に先ず0.35mmolのトリイソブチルアルミ
ニウムを圧入した。続いて、0.002mmol/ml
濃度の(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−
η−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド
のヘキサン溶液1.5ml(0.003mmol)、およ
び0.004mmol/ml濃度の(C)CB
(C)のヘキサンスラリー5ml(0.02mm
ol)をそれぞれ個別に圧入した。
【0133】(C)CB(C)圧入後3分
間、重合を行った。圧力はエチレン加圧により圧入直後
の圧力を維持した。規定時間後オートクレーブにメタノ
ール3mlを窒素で圧入し、重合を停止した。この結
果、エチレン含量88.2mol%、ENB含量11.
8mol%、極限粘度〔η〕1.2dl/g、ヨウ素価
76のエチレン・ENB共重合体が15g得られた。ま
たこの共重合体の動的粘弾性測定から求めたTgは12
℃であった。結果を表1に示す。
【0134】実施例4 〔非共役環状ポリエン系共重合体の合成〕充分に窒素置
換した2 literのステンレス(SUS)製オートクレー
ブに、不純物を除去したヘプタン990mlおよびEN
B 10mlを23℃で仕込み、このSUS製オートク
レーブを30℃まで加熱し、30℃となったところで、
水素を100Nml添加し、全圧が0.59MPa(6
kgf/cm、ゲージ圧)となるようエチレンで加圧
した。次に先ず1.0mmolのエチルアルミニウムセ
スキクロリドを圧入した。続いて、0.01mmol/
mlのジクロロエトキシバナジウムオキシドのヘキサン
溶液10ml(0.1mmol)を圧入した。
【0135】ジクロロエトキシバナジウムオキシドのヘ
キサン溶液圧入後2分間、重合を行った。圧力はエチレ
ン加圧により圧入直後の圧力を維持した。規定時間後オ
ートクレーブにメタノール10mlを窒素で圧入し、重
合を停止した。この結果、エチレン含量87.1mol
%、ENB含量12.9mol%、極限粘度〔η〕1.
3dl/g、ヨウ素価82のエチレン・ENB共重合体
が7g得られた。またこの共重合体の動的粘弾性測定か
ら求めたTgは14℃であった。結果を表1に示す。
【0136】実施例5 〔非共役環状ポリエン系共重合体の合成〕充分に窒素置
換した2 literのステンレス(SUS)製オートクレー
ブに、不純物を除去したヘプタン860mlおよびEN
B 40mlを23℃で仕込み、このSUS製オートク
レーブを80℃まで加熱し、80℃となったところで、
水素を20Nml添加し、続いてプロピレンを0.25
MPa(2.5kgf/cm、ゲージ圧)まで供給し
最後に全圧が0.59MPa(6kgf/cm、ゲー
ジ圧)となるようエチレンで加圧した。次に先ず0.3
5mmolのトリイソブチルアルミニウムを圧入した。
続いて、0.002mmol/ml濃度の(t−ブチル
アミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタ
ジエニル)シランチタンジクロリドのヘキサン溶液1.
5ml(0.003mmol)、および0.004mmo
l/ml濃度の(C)CB(C)のトルエ
ン溶液2.5ml(0.01mmol)をそれぞれ個別に
圧入した。
【0137】(C)CB(C)圧入後10
分間、重合を行った。圧力はエチレン加圧により圧入直
後の圧力を維持した。規定時間後オートクレーブにメタ
ノール3mlを窒素で圧入し、重合を停止した。この結
果、エチレン含量49.6mol%、プロピレン含量4
3.4mol%、ENB含量7.0mol%、極限粘度
〔η〕1.1dl/g、ヨウ素価64のエチレン・プロ
ピレン・ENB共重合体が39.7g得られた。またこ
の共重合体の動的粘弾性測定から求めたTgは−18℃
であった。結果を表2に示す。
【0138】実施例6 〔非共役環状ポリエン系共重合体の合成〕充分に窒素置
換した2 literのステンレス(SUS)製オートクレー
ブに、不純物を除去したヘプタン836.7ml、EN
B50mlおよびジメチルデカトリエン(DMDT)1
3.3mlを23℃で仕込み、このSUS製オートクレ
ーブを80℃まで加熱し、80℃となったところで、プ
ロピレンを0.25MPa(2.5kgf/cm、ゲ
ージ圧)まで供給し続いて全圧が0.59MPa(6k
gf/cm、ゲージ圧)となるようエチレンで加圧し
た。次に先ず0.7mmolのトリイソブチルアルミニ
ウムを圧入した。続いて、0.002mmol/ml濃
度の(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η
−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリドの
ヘキサン溶液2.0ml(0.004mmol)、および
0.004mmol/ml濃度の(C)CB(C
)のトルエン溶液2.5ml(0.01mmo
l)をそれぞれ個別に圧入した。(C)CB(C
)圧入後30分間、重合を行った。圧力はエチレ
ン加圧により圧入直後の圧力を維持した。規定時間後オ
ートクレーブにメタノール3mlを窒素で圧入し、重合
を停止した。この結果、エチレン含量57.8mol
%、プロピレン含量34.1mol%、ENB含量6.
8mol%、DMDT含量1.3mol%、極限粘度
〔η〕1.1dl/g、ヨウ素価73のエチレン・プロ
ピレン・ENB・DMDT共重合体が17.0g得られ
た。結果を表2に示す。
【0139】
【表1】
【0140】
【表2】
【0141】表1および表2の注 *1 〔η〕:極限粘度〔η〕、135℃デカリン中で
測定 *2 Tg:ゴム組成物から幅10mm、厚さ2mm、
長さ30mmの短冊状サンプルを成形し、このサンプル
を用い、レオメトリック社製のRDSIIを使用して、周
波数=10Hz、歪み=0.1%、昇温速度=2℃/分
で動的粘弾性の測定を行い、減衰率(tanδ)のピー
ク温度をTgとした。
【0142】実施例7 表3に示す組成で各成分を用いて、オープンロール(前
ロール/後ロール=60/60℃、16/18rpm)
で混練し、未加硫の配合ゴムを得た。この未加硫の配合
ゴムを160℃に加熱されたプレスにより20分間加熱
して加硫シートを作製し、下記の試験を行った。結果を
表4に示す。
【0143】
【表3】 *1 実施例1の共重合体:表1参照 *2 SBR:スチレン・ブタジエンゴム、ニッポール
1502(商標)、日本ゼオン(株)製、ヨウ素価=3
57 *3 HAFカーボンブラック:HAF旭#70(商
標)、旭カーボン社製 *4 ナフテン系オイル:サンセン4240(商標)、
日本サン石油社製 *5 加硫促進剤CBZ:サンセラーCM(商標)、三
新化学社製 *6 加硫促進剤DPG:サンセラーD(商標)、三新
化学社製
【0144】比較例1 実施例7において非共役環状ポリエン系共重合体を用い
ないで、SBRを100重量部用いた以外は実施例7と
同様に行った。結果を表4に示す。
【0145】
【表4】 *1 T:破断点強度、JIS K6301 *2 E:破断点伸び、JIS K6301 *3 HS(JIS A):硬さ *4 耐オゾン性:JIS K 6301に基づき40
℃、オゾン濃度50pphm、24時間の条件で測定し
た。(i)亀裂の数、(ii)亀裂の大きさおよび深さを
次の評価基準で判定し、(i)と(ii)とを組み合せて
劣化状態を記録した。 (i)亀裂の数 A:亀裂少数 B:亀裂多数 C:亀裂無数 (ii)亀裂の大きさおよび深さ 1:肉眼で見えないものが10倍の拡大鏡では確認でき
るもの 2:肉眼で確認できるもの 3:亀裂が深く比較的大きいもの(1mm未満) 4:亀裂が深く大きいもの(1mm以上3mm未満) 5:3mm以上の亀裂または切断を起こしそうなもの *5 tanδ:0℃におけるゴム組成物のtanδ
(減衰率)をタイヤの制動性の指標とした。0℃におけ
るtanδが大きいほど制動性が良くなる。また50℃
におけるゴム組成物のtanδ(減衰率)を車の燃費の
指標とした。50℃におけるtanδが小さいほど燃費
が良くなる。なお、tanδ(減衰率)はゴム組成物か
ら幅10mm、厚さ2mm、長さ30mmの短冊状のサ
ンプル成形し、このサンプルを用いて、レオメトリック
社製のRDS−IIにより、1Hz(6.28rad/s
ec)の条件で粘弾性の温度分散を測定した。
【0146】実施例8 表5に示す組成で各成分を用いて、オープンロール(前
ロール/後ロール=60/60℃、16/18rpm)
で混練し、未加硫の配合ゴムを得た。この未加硫の配合
ゴムを160℃に加熱されたプレスにより20分間加熱
して加硫シートを作製し、下記の試験を行った。結果を
表6に示す。
【0147】
【表5】 *1 実施例5の共重合体:表1参照 *2 SBR:スチレン・ブタジエンゴム、ニッポール
1502(商標)、日本ゼオン(株)製、ヨウ素価=3
57 *3 HAFカーボンブラック:HAF旭#70(商
標)、旭カーボン社製 *4 加硫促進剤CBZ:サンセラーCM(商標)、三
新化学社製
【0148】比較例2 実施例8において非共役環状ポリエン系共重合体を用い
ないで、SBRを100重量部用いた以外は実施例8と
同様に行った。結果を表6に示す。
【0149】
【表6】 *1 T:破断点強度、JIS K6301 *2 E:破断点伸び、JIS K6301 *3 HA(SHORE A):硬さ *4 tanδ:0℃におけるゴム組成物のtanδ
(減衰率)をタイヤの制動性の指標とした。0℃におけ
るtanδが大きいほど制動性が良くなる。また60℃
におけるゴム組成物のtanδ(減衰率)を車の燃費の
指標とした。60℃におけるtanδが小さいほど燃費
が良くなる。なお、tanδ(減衰率)はゴム組成物か
ら幅10mm、厚さ2mm、長さ30mmの短冊状のサ
ンプル成形し、このサンプルを用いて、レオメトリック
社製のRDS−IIにより、歪み0.05%、周波数10
Hzの条件で粘弾性の温度分散を測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 雅昭 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 市野 光太郎 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α−オレフィン(A1)に由来する構造
    単位、および非共役環状ポリエン(A2)に由来する構
    造単位を含むランダム共重合体であって、 α−オレフィン(A1)に由来する構造単位の含有量が
    93〜70モル%、非共役環状ポリエン(A2)に由来
    する構造単位の含有量が7〜30モル%、135℃デカ
    リン中で測定した極限粘度〔η〕が0.01〜20dl
    /g、ガラス転移温度(Tg)が40℃以下、ヨウ素価
    が50〜150である非共役環状ポリエン系共重合体。
  2. 【請求項2】 α−オレフィン(A1)に由来する構造
    単位、非共役環状ポリエン(A2)に由来する構造単
    位、および非共役鎖状ポリエン(A3)に由来する構造
    単位を含むランダム共重合体であって、 α−オレフィン(A1)に由来する構造単位の含有量が
    97.9〜55モル%、非共役環状ポリエン(A2)に
    由来する構造単位の含有量が2〜30モル%、非共役鎖
    状ポリエン(A3)に由来する構造単位の含有量が0.
    1〜15モル%、135℃デカリン中で測定した極限粘
    度〔η〕が0.01〜20dl/g、ガラス転移温度
    (Tg)が40℃以下、ヨウ素価が5〜150である非
    共役環状ポリエン系共重合体。
  3. 【請求項3】 α−オレフィン(A1)に由来する構造
    単位が少なくともエチレンに由来する構造単位を含み、
    エチレンに由来する構造単位/炭素数3以上のα−オレ
    フィンに由来する構造単位のモル比が100/0〜1/
    99である請求項1または2記載の非共役環状ポリエン
    系共重合体。
  4. 【請求項4】 α−オレフィン(A1)に由来する構造
    単位が少なくともエチレンに由来する構造単位を含み、
    エチレンに由来する構造単位/炭素数3以上のα−オレ
    フィンに由来する構造単位のモル比が100/0〜50
    /50である請求項1または2記載の非共役環状ポリエ
    ン系共重合体。
  5. 【請求項5】 非共役環状ポリエン(A2)が下記式
    (1−1)で表される非共役環状ポリエンである請求項
    1ないし4のいずれかに記載の非共役環状ポリエン系共
    重合体。 【化1】 〔式(1−1)中、mは0〜2の整数であり、R〜R
    は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および
    炭化水素基よりなる群から選ばれる原子または基を表
    し、炭化水素基は二重結合を有していてもよく、またR
    〜Rは互いに結合して単環または多環を形成してい
    てもよく、かつこの単環または多環は二重結合を有して
    いてもよく、またRとRとで、またはRとR
    でアルキリデン基を形成していてもよく、またRとR
    とが、またはRとRとが互いに結合して二重結合
    を形成していてもよい。ただし、R〜Rが互いに結
    合して形成される単環または多環が二重結合を有さない
    場合、RとRとで、またはRとRとでアルキリ
    デン基が形成されない場合、ならびにRとRとが、
    またはRとRとが互いに結合して二重結合が形成さ
    れない場合は、R〜Rの少なくとも1つは二重結合
    を1個以上有する不飽和の炭化水素基である。〕
  6. 【請求項6】 非共役鎖状ポリエン(A3)が下記式
    (2−1)で表される非共役鎖状ポリエンである請求項
    2ないし5のいずれかに記載の非共役環状ポリエン系共
    重合体。 【化2】 〔式(2−1)中、pおよびqは0または1(ただしp
    とqとは同時に0ではない)、fは0〜5の整数(ただ
    しpとqの両方が1の場合fは0ではない)、gは1〜
    6の整数、R、R、R、R、R、Rおよび
    はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3の
    アルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、R
    水素原子、炭素数1〜3のアルキル基または−(CH)
    n−CR 10=C(R11)R12で表される基(ここで
    nは1〜5の整数、R10およびR11はそれぞれ独立
    して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R12
    は炭素数1〜3のアルキル基である)である(ただしp
    とqの両方が1の場合、R は水素原子または炭素数1
    〜3のアルキル基である)。〕
  7. 【請求項7】 (A)α−オレフィン(A1)に由来す
    る構造単位、および非共役環状ポリエン(A2)に由来
    する構造単位を含むランダム共重合体であって、 α−オレフィン(A1)に由来する構造単位の含有量が
    93〜70モル%、非共役環状ポリエン(A2)に由来
    する構造単位の含有量が7〜30モル%、135℃デカ
    リン中で測定した極限粘度〔η〕が0.01〜20dl
    /g、ガラス転移温度(Tg)が40℃以下、ヨウ素価
    が50〜150である非共役環状ポリエン系共重合体
    と、 (B)ジエン系ゴムとを重量比で、非共役環状ポリエン
    系共重合体(A)/ジエン系ゴム(B)=60/40〜
    0.1/99.9の割合で含むゴム組成物。
  8. 【請求項8】 (A)α−オレフィン(A1)に由来す
    る構造単位、非共役環状ポリエン(A2)に由来する構
    造単位、および非共役鎖状ポリエン(A3)に由来する
    構造単位を含むランダム共重合体であって、 α−オレフィン(A1)に由来する構造単位の含有量が
    97.9〜55モル%、非共役環状ポリエン(A2)に
    由来する構造単位の含有量が2〜30モル%、非共役鎖
    状ポリエン(A3)に由来する構造単位の含有量が0.
    1〜15モル%、135℃デカリン中で測定した極限粘
    度〔η〕が0.01〜20dl/g、ガラス転移温度
    (Tg)が40℃以下、ヨウ素価が5〜150である非
    共役環状ポリエン系共重合体と(B)ジエン系ゴムとを
    重量比で、非共役環状ポリエン系共重合体(A)/ジエ
    ン系ゴム(B)=60/40〜0.1/99.9の割合
    で含むゴム組成物。
  9. 【請求項9】 α−オレフィン(A1)に由来する構造
    単位が少なくともエチレンに由来する構造単位を含み、
    エチレンに由来する構造単位/炭素数3以上のα−オレ
    フィンに由来する構造単位のモル比が100/0〜1/
    99である請求項7または8記載のゴム組成物。
  10. 【請求項10】 α−オレフィン(A1)に由来する構
    造単位が少なくともエチレンに由来する構造単位を含
    み、エチレンに由来する構造単位/炭素数3以上のα−
    オレフィンに由来する構造単位のモル比が100/0〜
    50/50である請求項7または8記載のゴム組成物。
  11. 【請求項11】 非共役環状ポリエン(A2)が下記式
    (1−1)で表される非共役環状ポリエンである請求項
    7ないし10のいずれかに記載のゴム組成物。 【化3】 〔式(1−1)中、mは0〜2の整数であり、R〜R
    は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および
    炭化水素基よりなる群から選ばれる原子または基を表
    し、炭化水素基は二重結合を有していてもよく、またR
    〜Rは互いに結合して単環または多環を形成してい
    てもよく、かつこの単環または多環は二重結合を有して
    いてもよく、またRとRとで、またはRとR
    でアルキリデン基を形成していてもよく、またRとR
    とが、またはRとRとが互いに結合して二重結合
    を形成していてもよい。ただし、R〜Rが互いに結
    合して形成される単環または多環が二重結合を有さない
    場合、RとRとで、またはRとRとでアルキリ
    デン基が形成されない場合、ならびにRとRとが、
    またはRとRとが互いに結合して二重結合が形成さ
    れない場合は、R〜Rの少なくとも1つは二重結合
    を1個以上有する不飽和の炭化水素基である。〕
  12. 【請求項12】 非共役鎖状ポリエン(A3)が下記式
    (2−1)で表される非共役鎖状ポリエンである請求項
    8ないし11のいずれかに記載のゴム組成物。 【化4】 〔式(2−1)中、pおよびqは0または1(ただしp
    とqとは同時に0ではない)、fは0〜5の整数(ただ
    しpとqの両方が1の場合fは0ではない)、gは1〜
    6の整数、R、R、R、R、R、Rおよび
    はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3の
    アルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、R
    水素原子、炭素数1〜3のアルキル基または−(CH)
    n−CR 10=C(R11)R12で表される基(ここで
    nは1〜5の整数、R10およびR11はそれぞれ独立
    して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R12
    は炭素数1〜3のアルキル基である)である(ただしp
    とqの両方が1の場合、R は水素原子または炭素数1
    〜3のアルキル基である)。〕
  13. 【請求項13】 請求項1ないし6のいずれかに記載の
    非共役環状ポリエン系共重合体を含むタイヤ用ゴム材
    料。
  14. 【請求項14】 請求項7ないし12のいずれかに記載
    のゴム組成物を含むタイヤ用ゴム材料。
  15. 【請求項15】 請求項13または14記載のタイヤ用
    ゴム材料から得られるタイヤトレッド。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のタイヤトレッドを備
    えたタイヤ。
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