JP2001113735A - インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置

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JP2001113735A
JP2001113735A JP29459199A JP29459199A JP2001113735A JP 2001113735 A JP2001113735 A JP 2001113735A JP 29459199 A JP29459199 A JP 29459199A JP 29459199 A JP29459199 A JP 29459199A JP 2001113735 A JP2001113735 A JP 2001113735A
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color
black
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pigment
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Hideo Saikawa
英男 才川
Ryoji Inoue
良二 井上
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランニングコストの低減と高品位な黒画像形
成の両立を成し遂げることのできるインクジェット記録
装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 複数種のカラーインクと黒色インクとに
より記録媒体にカラー画像を形成するに際し、前記複数
種のカラーインクの中の所定のカラーインクをその使用
状況、例えばカラーインクタンク内のインク残量、ある
いは各カラーインクに対応する各ヘッド部の積算吐出数
に応じて、インク残量の多いカラーインク、あるいは積
算吐出数の少ないカラーインクを選択し、選択したカラ
ーインクを黒色インクの下地インクとして黒色インクの
吐出予定箇所に吐出させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒色インクと複数
種のカラーインクを記録媒体に吐出して画像の記録を行
なうインクジェット記録装置に関し、詳しくは黒色イン
クの下地インクとしてカラーインクを用いるようにした
記録装置および記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプ
ロセッサなどを含む複合電子機器やワークステーション
の出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基
づいて紙やプラスチック薄板などの記録媒体に画像を形
成し得るように構成されている。
【0003】このような記録装置の中でもインクジェッ
ト記録装置は、記録ヘッドのノズル先端から記録媒体に
インクを吐出して記録を行うものであり、次のような利
点を有する。すなわち、インクジェット記録装置は、装
置全体のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高
速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要と
せずに記録することが可能であり、ランニングコストが
低く、ノンインパクト方式であるために騒音が少なく、
しかも多色のインクを使用してカラー画像を形成するこ
とができる、と言う利点を有し、パーソナルユースとし
ては最適なものとして広く一般に普及している。
【0004】ところで、カラー画像を形成するインクジ
ェット記録装置では、異なる色のインク間でにじみのな
い高発色のカラー画像を得るために専用の記録紙を用い
ることが行なわれていたが、近年、インクの改良によっ
て普通紙への記録適正を持たせたものも実用化されてい
る。しかし、そのようなインクを用いる記録装置にあっ
ても記録条件によっては記録品位が未だ不十分なことが
ある。
【0005】すなわち、カラー画像を普通紙に記録する
場合、インクのにじみを考慮して普通紙への浸透速度が
速い速乾性のインクを用いているが、この場合、カラー
インク間のインクにじみの発生は防止されるものの、黒
色が記録される部分の濃度は低いものとなり、また、カ
ラーインクで記録される部分においても発色性の低いも
のとなる。さらに、文字等に代表される線画では、紙の
繊維に沿ってインクがにじむ、いわゆるフェザリングが
目立ち易くなり、記録画像の品位を低下させる要因の一
つとなっていた。特に、黒文字においてはフェザリング
が目立ち易く、シャープさに欠けた不鮮明な文字となる
ため、大幅な記録品位の低下を招いていた。
【0006】一方、インクジェット記録装置において
は、記録される黒画像の濃度を高める方法として、従
来、種々の方法が提案、実施されている。例えば、第1
の方法としては、インク滴一発当たりの吐出量を増す方
法や、一画素当たりの打ち込み量を増やす方法などがあ
るが、いずれもインクにじみが生じ易く、インクが乾く
までに多くの時間を要するという問題がある。
【0007】また、黒画像濃度を高める第2の記録方法
としては、ヒータ等を用いてインクの乾燥を促進する方
法が知られている。これは一般に、上記第1の方法で説
明したような多量のインクを記録媒体に打ち込んだ場合
に生じるインクにじみを防止することができると共に、
発色を高めることが可能になるという利点を有する反
面、装置コストや装置サイズの増大を招くという問題が
あった。
【0008】さらに、黒画像の濃度を増す第3の方法と
して、黒インクの染料濃度を増す方法も知られている
が、この場合には、インク粘度が増しインクジェットヘ
ッドの吐出口やインク液路において染料が固着し吐出不
良を生じる等、吐出信頼性の確保が困難なる虞があっ
た。
【0009】そして特開平9‐020070号公報や特
開平9‐025442号公報に記載されているように、
黒インクを不溶化するために、イエロー、マゼンタ、シ
アンとったカラーインクの中の特定のカラーインクを記
録媒体の黒インク吐出予定箇所に下打ちインクとして吐
出しておき、その後、黒インクを吐出して記録する方法
が知られている。この方法によれば、黒インクが吐出さ
れた箇所には、この色材を不溶化または凝集させる成分
を含んだカラーインクが吐出されることとなるため、黒
インクの染料の多くが記録媒体中に浸透せず表面に残
り、黒画像の形成箇所に高濃度を得ることができ、高品
位な画像が得られるものとして評価されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
記録画像においては、文字情報などをはじめとして黒画
像の記録頻度はかなり高く、黒インクの下打ちに要する
他のインク量は相当な量になる。このため、インクタン
クが記録ヘッドに対して交換可能でない場合や、交換可
能な場合であってもイエロー、マゼンタ、シアンといっ
た3色一体構成のカラーインクタンクになっている場合
には、下打ちインクとして設定した特定のインク(例え
ばイエロー)のみが短期間で消費されてしまい、他のイ
ンクは残留しているにも拘わらずインクタンクの交換を
余儀なくされることとなり、インクタンクの交換頻度が
増大し、ランニングコストが高くなるといった問題が生
じていた。
【0011】さらに、黒インクの下打ちのために特定の
インク、例えばイエローインクを用いた場合、イエロー
の記録ヘッドが、他のカラーインクの記録ヘッドよりも
早く寿命に達してしまう。その結果、記録ヘッドの交換
頻度が高まり、これもランニングコストを増大させる要
因となっていた。
【0012】本発明は、上記従来技術の課題に着目して
なされたもので、ランニングコストの低減と高品位な黒
画像形成の両立を成し遂げることのできるインクジェッ
ト記録装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、複数種のカラーインクと黒色インクとを
記録媒体へと吐出することによりカラー画像を記録する
ようにしたインクジェット記録方法であって、前記記録
媒体における黒色インクの吐出予定箇所に対し、前記複
数種のカラーインクの中の所定のカラーインクをその使
用状況に応じて下地インクとして選択的に吐出させるよ
うにしたことを特徴とするインクジェット記録方法であ
る。
【0014】また、本発明は、複数種のカラーインクと
黒色インクとを記録媒体へと吐出することによりカラー
画像を記録するようにしたインクジェット記録装置であ
って、前記記録媒体における黒色インクの吐出予定箇所
に下地インクとして吐出させるべきカラーインクを前記
複数種のカラーインクの中から選択する下地インク選択
手段を有し、前記下地インク選択手段は、各カラーイン
クの使用頻度を検出する使用頻度検出手段と、前記使用
頻度検出手段によって検出された最も使用頻度の低いカ
ラーインクを下地インクとして設定する設定手段とを備
えることを特徴とするものである。
【0015】そして、前記下地インク選択手段として
は、記録媒体の各走査領域毎にカラーインクの選択を行
なうようにすることが考えられる。
【0016】また、前記使用頻度検出手段は、カラーイ
ンク毎に設けられたヘッド部のうち、各ヘッド部の使用
開始から記録動作開始直前までの積算吐出数を検出する
吐出数検出手段によって構成し、前記設定手段は、最も
積算吐出数の少ないヘッド部から吐出されるカラーイン
クを下地インクとして選択するものとすることが考えら
れる。
【0017】この他、前記使用頻度検出手段は、各カラ
ーインクを貯留する各インクタンクのインク残量を検出
するインク残量検出手段によって構成し、前記設定手段
は、最もインク残量の多いインクタンク内に貯留されて
いるカラーインクを下地インクとして設定するものとす
ることも考えられる。
【0018】また、前記黒色インクは、カチオン性化合
物と顔料とを含むインク、または少なくともカチオン性
染料を含むインクからなり、前記カラーインクは、アニ
オン性化合物と顔料とを含むインク、または少なくとも
アニオン性染料を含むインクからなるものとすることが
可能である。
【0019】さらに、前記黒色インクは、アニオン性化
合物と顔料とを含むインク、または少なくともアニオン
性染料を含むインクからなり、前記カラーインクは、カ
チオン性化合物と顔料とを含むインク、または少なくと
もカチオン性染料を含むインクからなるものとすること
も可能である。
【0020】
【作用】上記構成によれば、下打ちのための特定インク
の消費が各カラーインクに分散されて均一化されるた
め、カラー一体インクタンクの交換頻度や、インクジェ
ットヘッドの交換頻度を抑えることができ、ランニング
コストの低減と高品位な黒画像形成の両立が可能とな
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。 (第1の実施形態)まず、本発明の第1の実施形態を図1
ないし図6に基づき説明する。図1は、本発明の各実施
形態に適用されるカラーインクジェット記録装置の概略
構成を示す斜視図である。図1において、記録ヘッド1
はキャリッジ2に着脱自在に搭載されている。キャリッ
ジ2は2本のガイド軸3a,3bに摺動自在に係合して
おり、このガイド軸3a,3bに案内されながら、不図
示の駆動手段によって矢印A方向(主走査方向)に沿っ
て往復動する。また、記録媒体4は、記録ヘッド1の記
録動作に連動して前記主走査方向と直交する副走査方向
(図中、矢印B方向)に沿って不図示の搬送・排紙手段
によって搬送され、かつ排紙される。記録ヘッド1は、
フルカラー画像を形成するため、黒、シアン、マゼン
タ、イエローの各インクを吐出するノズル群(ヘッド
部)を備えている。
【0022】そして、このカラーインクジェット記録装
置では、前記ノズル群から各色のインクを記録媒体4上
へと吐出しつつ、矢印A方向ヘキャリッジ2が往動する
ことによって記録媒体4上に画像Pが形成される。この
ように一行分の記録が完了すると、搬送ローラ5によっ
て記録媒体4が矢印B方向(副走査方向)に所定量搬送
されて次行の記録に移行する。図2はインクを吐出する
ノズル群周辺の概略構成を示す説明斜視図である。各々
のノズル群は例えば600dpiの解像度で記録できる
ようにするため所定の密度で配列されている。前記ノズ
ル群の各々には、インクの吐出口20に連通するインク
液路103が設けられており、これらインク液路103
が配設される部位の後方には、各液路103にインクを
供給するための共通液室105が設けられている。ま
た、前記吐出口20の各々に対応するインク液路103
には、各吐出口20からインク滴を吐出するための熱エ
ネルギーを発生する電気熱変換体102やこれに電力を
供給するための電極配線(不示図)が配置されている。
この電気熱変換体108及び電極配線は、シリコン等か
らなる基板上に成膜技術によって形成され、さらに、こ
の基板上に樹脂、ガラス材より成る隔壁、天板101等
を積層することによって上記吐出口、インク液路10
3、及び共通液室105等が構成される。
【0023】図3は、前記記録ヘッド1の各ノズル群の
配列状態を模式的に示す平面図であり、図示のように記
録ヘッドには、4種類のインクに対応した4列のノズル
群が平行に配置されており、各ノズル群には前記共通液
室103を介して前記インクタンク201,202から
のインクが供給されるようになっている。なお、図中、
NKはブラックインクを吐出するノズル群を、NCはシ
アンインクを吐出するノズル群を、NMはマゼンタイン
クを吐出するノズル群を、NYはイエローインクを吐出
するノズル群をそれぞれ示している。また、記録ヘッド
1は前述のように、矢印A方向(主走査方向)に沿って
往復移動する。
【0024】また、図4は前記各ノズル群ヘインクを供
給するためのインクタンクの概略構成を示す説明斜視図
である。図4において、201はカチオン性化合物と顔
料を含むブラックインクを収納するBkインクタンクで
あり、内蔵している多孔質体(不示図)にインクを含浸
させてインクを保持している。202はアニオン性染料
を含む三色のカラーインク(シアンインク、マゼンタイ
ンク、イエローインク)を一体的に収納しするカラーイ
ンクタンクであり、内蔵している多孔質体(不示図)に
インクを含浸させてインクを保持している。
【0025】このカラーインクタンク202の内部は3
つのインク収納室203,204,205が区轄形成さ
れており、各インク収納室には、それぞれシアンイン
ク、マゼンタインク、イエローインクが収納される。ま
た、211,212,213,214は前記各インクタ
ンク201,203,204,205から記録ヘッド1
へとインクを供給する供給口である。
【0026】上記インクタンク内のインクは、記録動作
によって消費されるため、その貯留量(インク残量)を
検出する手段が必要となるが、このインク残量を検出す
る代表的な手段として、従来よりドットカウント手段が
用いられる。このドットカウント手段は、インクタンク
から供給されたインク滴の各ノズル列からの吐出数を積
算、記憶しておき、「インクタンクの使用可能インク
量」を「1個当たりのインク滴重量」で除したものと比
較して、インク使用状況としてインク残量を把握するも
のとなっている。なお、この実施形態では、インク残量
検出手段として、上述したドットカウント方式を採用し
たが、これ以外の検出手段を用いることも可能であり、
必ずしも上記検出手段に限定されるものではない。ここ
で、この実施形態において用いられるインクについて説
明する。この実施形態において使用される黒色インクに
は、カチオン性化合物と顔料が含有され、黒色以外の色
のカラーインクには、アニオン性染料が含有される。以
下、それぞれのインクについて詳述する。
【0027】カチオン性化合物と顔料を含有する黒色イ
ンク この実施形態に用いることができる黒色インクは、カチ
オン性の化合物と顔料とを含有するインクである。該黒
色インクに用いられるカチオン性化合物としては、以下
に示すようなカチオン性の水溶性樹脂を用いるのが好ま
しい。これらの樹脂は、顔料分散剤として含有されても
良いし、あるいは分散剤とは別に添加されても良い。後
者の場合には、顔料分散剤として、例えば、ポリビ三ル
アルコール、ポリビニルピロリドン等を使用することが
できる。
【0028】カチオン性の水溶性樹脂としては、例え
ば、カチオン性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体
を用いるのが好ましい。この実施形態に用いられるカチ
オン性モノマーとしては、下記の如きモノマーの4級化
された化合物が挙げられる。
【0029】N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート[CH2=C(CH3)−COO−C24N(CH3
2]、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート[C
2=CH−COO−C24N(CH32]、N,N−ジ
メチルアクリルアミド[CH2=CH−CON(C
32]、N,N−ジメチルメタクリルアミド[CH2=
C(CH3)−CON(CH32]、N,N−ジメチル
アミノプロピルアクリルアミド[CH2=CH−CONH
−C36N(CH32]、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルメタクリルアミド[CH2=C(CH3)−CONH
−C36N(CH32]なお、これらの化合物を4級化
するには、塩化メチル、ジメチル硫酸、ベンジルクロラ
イド、エピクロリルヒドリン等を用いて、常法で行なえ
ば良い。
【0030】この実施形態で使用する黒色インク中に含
有される顔料について説明する。顔料の量は、インク全
体の1〜20重量%の範囲で用いることが好ましい。例
えば、黒色顔料のカーボンブラックとしては、ファーネ
ス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックであっ
て、一次粒子径が15〜40mμ、BET法による比表
面積が50〜300m2/9,DBP給油量が40〜1
50ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH値
が2〜9である等の特性を有するものが好ましく用いら
れる。 この様な特性を有する市販品のカーボンブラッ
クとしては、例えば、No.2300、No.900、
MCF88、No.33、No.40、No.45、N
o.52、MA7、MA8、#2200B(以上、三菱
化成製)、Raven 1255(以上、コロンビア製)、
Regal 400R、Regal 330R、Regal 660
R,Mogul L(以上、キャボット製)、Color Bla
ckFW1、Color Black FW18、Color Black S
170、Color Black S150、Printex 35、
Printex U(以上、デグッサ製)等があり、何れも好
ましく使用することができる。
【0031】アニオン性染料を含むカラーインク 本実施形態に用いるカラーインクの一つは、アニオン性
染料を含有し、同染料と水、水溶性有機溶剤からなる水
性媒体、及びその他の成分からなる。その他の成分とし
ては、例えば、粘度調整剤、PH調整剤、防腐剤、界面
活性剤、酸化防止剤奪からなる。アニオン性基を含有す
る水溶性染料は、例えばスルホンで言う水溶性染料の中
には、溶解度のpH依存性があるものも当然含まれる。
【0032】本発明で使用するアニオン性基を含有する
水溶性シアン染料としては、カラーインデックス(CO
LOUR INDEX)に記載されている水溶性の酸性
染料、直接染料、反応性染料であぱ特に制限はない。具
体的には、C.I.Acid Blue1、7、9、23、10
3、132、142、230、239、258、28
0、C.I.Direct Blue78、86、189、19
9、225、273、C.I.Reactive Blue2、1
4、18、21、25、38、41、63、72、14
0、207、227、231等が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0033】イエロー染料としては、C.I.Direct B
lue6,142,144,C‐I‐Acid Yellow1
1,17,23,25,38,44,49,61,7
2,110,127,158,176等が挙げられる
が、これらに限定されるわけではない。また、マゼンタ
染料としては、C.I.Acid Red6,8,35,37,
52,92,133,289等のカラーインデックス
(COLOUR INDEX)に記載されている水溶性
の酸性染料、直接染料、反応性染料が挙げられる。
【0034】さらに、本実施例において用いられた黒色
以外の色のカラーインクとしては、アニオン性染料を含
有成分としたものを挙げたが、このカラーインクとして
は、次に説明するようなアニオン性化合物と顔料とを含
有成分とするインクを用いることも可能である。
【0035】ここで、まず、カラーインクに含有される
顔料について説明する。この顔料の量は、インク全体の
1〜20重量%の範囲で用いることが好ましい。
【0036】イエローインクに使用される顔料として
は、例えばC.I.Pigment Yellow1、C.I.Pigment
Yellow2、C.I.Pigment Yellow3、C.I.Pigme
nt Yellow16、C.I.Pigment Yellow83等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0037】マゼンタインクに使用される顔料として
は、具体的に例えば、C.I.PigmentRed5、C.I.P
igment Red7、C.I.Pigment Red12、C.I.Pig
mentRed48(Ca)、C.I.Pigment Red48(Mn)、
C.I.Pigment Red57(Ca)、C.I.Pigment Red
112,C.I.Pigment Red122等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。シアンインクに使用
される顔料としては、具体的に例えば、C.I.Pigment
Blue1、C.I.Pigment Blue2、C.I.Pigment B
lue3、C.I.Pigment Blue16、C.I.Pigment B
lue22、C.I.Vat Blue4、C.I.Vat Blue6等
か挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0038】また、本実施例において用いられた黒色イ
ンクとして、カチオン性化合物と顔料とを含有成分とし
たものを挙げたが、カチオン性染料を含有成分とする黒
色インクを用いても良い。
【0039】次に図5を参照しつつ本発明に係るインク
ジェット記録装置の制御系について説明する。
【0040】マイクロプロセッサ形態のCPU21は、
インターフェイス22を介してホスト装置100に接続
されており、ホスト装置100からデータメモリ23に
読み込まれた指令信号(コマンド)や記録情報信号、並
びにROM形態のプログラムメモリ24やRAM形態の
ワーキングメモリ25等に格納されたプログラムや記録
指令データに基づいて記録動作に関する演算、計数、判
別、選択、設定、及び制御などの処理動作を実行するも
のであり、少なくとも、特許請求の範囲に記載の下地イ
ンク選択手段、使用頻度検出手段、設定手段、吐出数検
出手段、インク残量検出手段として機能する。
【0041】例えば、CPU21はデータメモリ23に
格納されている画像情報に基づき、CPU21とキャリ
ッジ移動量決定回路30とによって出力されるキャリッ
ジ2の必要移動量を下に出カボート26およびモータ制
御回路27を介してキャリッジモータ7やシート送りモ
ータ8を制御すると共に、記録ヘッド制御回路29を介
して黒ヘッド1Bk,シアンヘッド1C,マゼンタヘッ
ド1Mおよびイエローヘッド1Yからなる記録ヘッド1
を制御し、記録媒体4への記録を実行させる。ここでデ
ータメモリ23は少なくとも一回の主走査方向への記録
を行うために必要な記録データを保持し得る容量を有し
ている。
【0042】操作パネル上の各操作キー60A〜60D
からの出力は、人カボート32を介してCPU21に送
出され、またアラーム用のLED60Eや電源のON/
OFFを示すLED60F等の警告用LEDに対して
は、出カボート36を介して制御信号が供給される。
【0043】また、電源回路28からは制御ロジック回
路を動作させるためのロジック駆動電圧VCC、各種モ
ータ駆動電圧VM、記録ヘッド9の電気熱変換体に通電
し発熱させるためのヒート電圧VH、及び記録ヘッド9
の保護用バックアップ電圧VDDHが出力される。
【0044】次に、本発明の第1の実施形態における記
録制御動作を図6に示すフローチャートに基づき説明す
る。まず、記録制御動作のルーチンをステップS101
で開始後、各カラーインクの使用状況として各カラーイ
ンクの使用頻度を検出する。この第1の実施形態では、
各カラーインクの使用頻度検出として、各カラーインク
タンクにおけるインクの残量検知を行う(ステップS1
02)。次いで、ホスト装置から転送されてきた1主走
査記録分の記録データの解析を行い(ステップS10
3)、その記録データの中に黒色の記録データが有るか
否かを判断する(ステップS104)。その結果、黒色
の記録データがないと判断された場合には、当初の入力
情報通りに1主走査記録分の記録動作を行う(ステップ
Sl07)。
【0045】また逆に、黒色の記録データがあると判断
された場合には、前述のステップS102にて検出した
最もインク残量の多い色相(MAX色)のインクを黒色イ
ンクを選択し、そのインクを下打ちインクとして設定す
る(ステップS105)。そして、ステップS105に
て選択した色インクを用い、後に黒色インクによって記
録される箇所、すなわち黒色インクの記録予定箇所に対
し、黒色インクによる記録動作に先立って記録動作を行
い(ステップS106)、その後、当初の入力情報通り
に記録媒体に記録を行う(ステップS107)。この
後、全ての記録データの記録が終了するまで、上記ステ
ップS102からステップS107の動作を繰り返し、
全ての記録データが記録された時点で本ルーチンは終了
する(ステップS108,S109)。
【0046】上記のように、本発明の第1の実施形態に
おいては、黒色インクの下打ちを行なうことにより、各
インクの中でも記録画像の品位に最も大きく影響する黒
色記録の品位を大幅に向上させることができ、しかも下
打ち記録によって生じるインク残量の偏りを可能な限り
抑え、カラーインクタンク交換頻度を極力低減させるよ
うになっているため、従来に比しランニングコストを大
幅に削減することができる。
【0047】また、上記第1の実施形態においては、交
換式一体型カラーインクタンクを例に採り説明したが、
記録ヘッドとタンクとが一体的に固定されている記録ヘ
ッドにも同様の効果が得られる。
【0048】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を説明する。
【0049】上記第1の実施形態では各カラーインクの
収納部が一体化されているカラーインクタンクを用いた
場合について述べたが、この第2の実施形態では、カラ
ーインクタンクがそれぞれ独立に交換可能なものとなっ
ている。このため、この第2の実施形態においても、上
記第1の実施形態と同様に、図1ないし図6に示す構成
を有するものとなっているが、上記のようにカラーイン
クタンクの形態が異なることにより、CPU21以下の
ような制御動作を行うものとなっている。
【0050】図7は、この第2の実施形態において実行
される記録制御動作を示すフローチャートであり、以
下、同図に基づきこの実施形態における制御動作を説明
する。まず、記録動作制御のルーチンをステップS20
1で開始した後、入力された1主走査記録分の記録デー
タの解析を行い(ステップS202)、黒色の記録デー
タがあるか否かの判断を行なう(ステップS203)。
その結果、黒色の記録データがないと判断された場合に
は、当初の入力情報通りに記録動作を行う(ステップS
206)。
【0051】次いで、各カラーインクの使用状況を検出
する。また逆に、黒色の記録データがあると判断された
場合、この第2の実施形態では、各カラーインクの使用
状況として、各ノズル群(NC、NM、NY)の使用頻度
を検出する。これは、記録ヘッド1の使用開始時から前
回の記録動作までに行なわれた各ノズル群の吐出数を積
算しておき(ステップS207)、その中で最も吐出数の
少ない色相(MIN色)のインクを選択することにより
行ない、その選択したインクは下打ちインクとして設定
する(ステップS204)。
【0052】そして、後に記録される黒色インクが重な
るように、記録媒体4における黒色インクの記録予定箇
所に、前記ステップS204にて選択した色インクを用
いて記録動作を行い(ステップS205)、その後、当
初の入力情報通りに記録媒体に記録を行う(ステップS
206)。このようにしてインクの下打ちを行った後、
当初の入力情報通りに記録媒体4に記録を行なう(ステ
ップS206)。
【0053】次にステップS205,S206にて吐出
した吐出数を、インク色別及び吐出ノズル別に積算記憶
し、次のラインにおける記録データを下打ちインクの選
択に備える(ステップS207)。この後、全ての記録
データの記録が終了するまで、上記ステップS202か
らステップS207の動作を繰り返し、全ての記録デー
タが記録された時点で本ルーチンは終了する(ステップ
S208,S209)。
【0054】以上のように、この第2の実施形態におい
ては、記録ヘッド1の使用頻度に応じてブラックインク
に対する最適の下打ちインクを選択し、下打ち記録を行
なうようにしたため、黒色記録の品位を向上させつつ、
各カラーインクタンクのインクの消費量の均一化を図る
ことが可能となり、一体化カラーインクタンクや記録ヘ
ッド1の交換頻度を必要最小限に抑えることができ、ラ
ンニングコストを大幅に低減させることができる。
【0055】(第3の実施形態)次に本発明の第3の実施
形態を説明する。
【0056】上述の第2の実施形態では、カチオン性化
合物と顔料を含む黒色インクと、アニオン性染料を含む
3色以上のカラーインクとを組み合わせ、このカラーイ
ンクを黒色インクの下地インクとしての機能をもたせる
ようにした場合を例に採り説明したが、この第3の実施
形態は、アニオン性化合物と顔料を含む黒色インクを用
いると共に、カラーインクをカチオン性染料を含む3色
以上のインクとし、このカラーインクを黒色インクの下
地インクとして機能させるようにしたものとなってお
り、この場合にも、上記各実施形態と同様の効果を期待
することができる。以下、この第3の実施形態に用いる
インクにつき詳細に説明する。
【0057】アニオン性化合物と顔料とを含む黒色イン
この第3の実施形態で用いられる黒色インクには、顔料
とアニオン性化合物とが含有されている。この実施形態
においては、顔料を分散させる分散剤としてアニオン性
解離基を有する高分子分散剤を用いることが望ましい
が、分散剤とは別に、アニオン性化合物を含有させても
良い。
【0058】ここで、まず、黒色インクに含有される顔
料について説明する。顔料の量は、インク全体の1〜2
0重量%とし、好ましくは、2−12重量%の範囲で用
いる。例えば、黒色顔料のカーボンブラックとしては、
ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラッ
クであって、一次粒子径が15〜40mμ、BET法に
よる比表面積が50〜300m2/g、DBP吸油量が
40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10
%、pH値が2〜9である等の特性を有するものが好ま
しく用いられる。
【0059】このような特性を有する市販品のカーボン
ブラックとしては、例えば、No.2300、No.9
00、MCF88、NO.33、NO.40、NO.4
5、NO.52、MA8、NO.2200B(以上、三
菱化成製)、Raven1255(以上、コロンビア製)、
Regal 400R、Regal 330R、Regal 660
R、Mogul L(以上、ギャボット製)、Color Blac
k FW1、Color Black FW18、Color Black
S170、Color Black S150、PrintexU
(以上、デグッサ製)等があり、いずれも好ましくしよう
することができる。
【0060】また、この実施形態に用いる黒色インク
に、上記した顔料と共にインク中に含有させるアニオン
性化合物としては、前述したように、顔料分散剤(アニ
オン性解離基を有する高分子分散剤)で含有させるのが
好ましい。この際に黒色インクに含有させるアニオン性
解離基を有する高分子分散剤としては、水溶性樹脂であ
ればいかなるものも使用可能であるが、特に、重量平均
分子量が、1,000〜30,000の範囲のものが好
ましく、さらに、3,000〜15,000の範囲のも
のを用いることが好ましい。
【0061】このような水溶性樹脂としては、具体的に
は、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビ
ニルナフタレン誘導体、α、−βエチレン性不飽和カル
ボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸誘導
体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタ
コン酸誘導体、フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビニル
ピロリドン、アグリルアミド及びその誘導体等から選ば
れた少なくとも2つ以上の単量体(このうち少なくとも
1つは親水性単量体)からなるブロック共重合体、ある
いはランダム共重合体、グラフト共重合体、またはこれ
らの塩等が挙げられる。あるいは、ロジン、シェラッ
ク、デンプン等の天然樹脂も好ましく使用することがで
きる。これらの水溶性樹脂は、塩基を溶解させた水溶液
に可溶であり、アルカリ可溶型樹脂である。これらの顔
料分散剤として用いられる水溶性樹脂は、インク全体の
0.1〜5重量%の範囲で含有させるのが好ましい。
【0062】カチオン性染料を含むカラーインク 本実施例に用いるカラーインクの一つは、カチオン性染
料を含有成分とし、同染料と、水、水溶性有機溶剤から
なる水性媒体、及び適宜に選択されたその他の成分とか
らなる。その他の成分としては、例えば、粘度調整剤、
pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、あるいは酸化防止剤
等が挙げられる。この際に用いられるカチオン性染料と
しては、例えば、C.I.べーシックイエロー1,C.I.
べーシックイエロー11、C.I.べーシックイエロー1
3、C.I.べーシックイエロー19、C.I.べーシッ
クイエロー25、C.I.べーシックイエロー33、C.
I.べーシックイエロー36、C.I.べーシックレッド
1、C.I.べーシックレッド2、C.I.べーシックレッ
ド9、C.I.べーシックレッド12、C.I.べーシック
レッド13、C.I.べーシックレッド38、C.I.べー
シックレッド39、C.I.べーシックレッド92、C.
I.べーシックブルー1、C.I.べーシックブルー3、
C.I.べーシックブルー5、C.I.べーシックブルー
9、C.I.べーシックブルー19、C.I.べーシックブ
ルー24、C.I.べーシックブルー25、C.I.べーシ
ックブルー26、C.I.べーシックブルー28等を挙げ
ることができる。
【0063】さらに、この実施形態において用いられた
黒色以外の色のカラーインクに含有される成分として
は、カチオン性染料を成分としたものを挙げたが、カチ
オン性化合物と顔料とを含有成分とするインクを使用す
ることも可能である。
【0064】このカラーインクに用いられるカチオン性
化合物について説明する。カチオン性化合物としては、
以下に示すようなカチオン性の水溶性樹脂を用いるのが
好ましい。これらの樹脂は、例えば、カチオン性解離基
を有する高分子分散剤として含有させても良いし、ある
いは分散剤とは別に添加させても良い。後者の場合に
は、顔料分散剤として、例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン等を使用することができる。
【0065】また、カチオン性の水溶性樹脂としては、
例えば、下記に示すようなカチオン性モノマーと疎水性
モノマーとの共重合体を用いるのが好ましい。この実施
形態に用いられるカチオン性モノマーとしては、次のよ
うなモノマーの4級化された化合物が挙げられる。すな
わち、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド
[CH2=C(CH3)−CONH−C24,N(CH3
2]、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド
[CH2=CH−CONH−C24N(CH32]、
N,N−ジメチルアクリルアミド[CH2=CH−CON
(CH32]、N,N−ジメチルメタクリルアミド[C
2=C(CH3)一CON(CH32]、N,N−ジメ
チルアミノプロピルアクリルアミド[CH2=CH−CO
NH−C36N(CH32]、N,N−ジメチルアミノ
プロピルメタクリルアミド[CH2=C(CH3)−CO
NH−C36N(CH32]等が挙げられる。
【0066】なお、これらの化合物を4級化するには、
塩化メチル、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、エピ
クロルヒドリン等を用いて、常法で行なえば良い。
【0067】また、疎水性モノマーとしては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレ
ン類、及びメタアクリル酸アルキルエステル類がある。
ここで、(メタ)アクリル酸アルキルアステルとして
は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イ
ソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert
−ブチル(メタ)アクリレート、2−メチルブチル(メタ)
アクリレート、2−エチルブチル(メタ)アクリレート、
3−メチルブチル(メタ)アクリレート、1,3−ジメチ
ルブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレ
ート、3−ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)
アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、2−エトキ
シエチルアクリレート、3−エトキシプロピルアクリレ
ート、2−エトキシブチルアクリレート、3−エトキシ
ブチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ハーフエステル化に用いられるアルコール成分とし
ては、メタノール、エタノール、プロパノール、任意に
用いられるモノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド等が挙げられる。
【0068】上記のようなカチオン性化合物と共に用い
られる、カラーインクの必須成分である顔料の添加量と
しては、インク全体の1〜20重量%の範囲内で用い
る。イエローインクに使用される顔料としては、例え
ば、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイ
エロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメ
ントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー16、
C.I.ピグメントイエロー83等が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0069】マゼンタインクに使用される顔料として
は、例えば、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメ
ントレッド7、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピ
グメントレッド48(Ca)、C.I.ピグメントレッド
48(Mn)、C.I.ピグメントレッド57(Ca)、
C.I.ピグメントレッド112、及びC.I.ピグメント
レッド122等が挙げられる。
【0070】シアンインクに使用される顔料としては、
例えば、C.I.ピグメンブルー1、C.I.ピグメンブル
ー2、C.I.ピグメンブルー3、C.I.ピグメンブルー
15:3、C.I.ピグメンブルー16、C.I.ピグメン
ブルー22、C.I.バットブルー4、C.I.バットブル
ー6等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0071】また、本実施例において用いられた黒色イ
ンクに含有される成分として、アニオン性化合物と顔料
を成分としたものを挙げたが、アニオン性染料を含有成
分とするインクを用いることも可能である。
【0072】また、カラーインクは、黒色インクの下地
インクとしての機能を有するものであれば、上記各実施
形態に示したもの以外のものも適用可能であり、その場
合にも本発明は有効である。
【0073】さらに、上記各実施形態においては、1主
走査記録分の記録データ毎に黒色記録データが存在する
か否かの判断を行なうものとしたが、1記録走査分以上
あるいはそれ以下の記録データ毎に黒色記録データの有
無を判断するようすることも可能である。例えば、2走
査記録分毎に黒色記録データの有無を判断するようにす
ることも可能であり、本発明は特に上記実施形態に限定
されるものではない。
【0074】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でもインク吐出を行わせるために利
用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式の記
録ヘッド・記録装置において優れた効果をもたらすもの
である。かかる方式によれば記録の高密度化、高精細化
が達成できるからである。
【0075】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長・収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0076】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第431324号明細書に記載されている条件を採用す
ると、さらに優れた記録を行うことができる。記録ヘッ
ドの構成としては、、上述の各明細書に開示されている
ような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成
(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈
曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第
4558333号明細書、米国特許第459600号明
細書を用いた構成としても良い。
【0077】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開明59−138461号公報に基づいた構成
とすることもできる。すなわち、記録ヘッドの形態がど
のようなものであっても、本発明によれば記録を確実に
効率よく行うことができるようになるからである。
【0078】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組み合わせに
よってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1
個の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。
【0079】加えて、上述のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いても良い。
【0080】また、記録ヘッドに対しての回復手段、予
備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層
安定できるので好ましいものである。これらを具体的に
挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、ク
リーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体
あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合
わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備
吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効
である。
【0081】さらに加えて、本発明にかかる記録装置の
形態としては、上述のようなワードプロセッサやコンピ
ュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体また
は別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた
複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置の形態を採るものであっても良い。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るカラ
ーインクジェット記録装置にあっては、カラーインクに
よって黒色インクの下打ちを行うようにしたため、記録
画像の品位に最も大きな影響を与える黒色部分の記録を
高品位に行なうことができると共に、下打ちすべきカラ
ーインクを書くカラーインクの残量に基づき判断するよ
うにしたため、各インクタンクのインク残量の均一化を
図ることができ、特定のインクのみが消費されたり、残
留したりすることがなくなるため、一体化カラーインク
タンクを用いる場合に交換頻度を抑えることができると
共に,特定のインクのみが劣化してきろく動作に支障を
来すこともなくなり、ランニングコストの低減と高品位
な黒色記録の両立を図ることができる。
【0083】また、下打ちすべきカラーインクをインク
の吐出数に応じて選択するようにすれば、記録ヘッドの
消耗の均一化を図ることが可能となり、記録ヘッドの交
換頻度を向上させることができ、この場合にもランニン
グコストの低減と高品位な黒色記録の両立を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に適用するカラーインクジ
ェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の各実施形態に適用するカラーインクジ
ェット記録ヘッドの概略構成を示す説明斜視図である。
【図3】本発明の各実施形態に適用するカラーインクジ
ェット記録ヘッドのノズル群の配列を模式的に示す説明
平面図である。
【図4】本発明の各実施形態に適用するカラーインクジ
ェット記録ヘッドとそのインクタンクの概略構成を示す
説明斜視図である。
【図5】本発明のカラーインクジェット記録装置の制御
系の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る記録動作制御を
示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る記録動作制御を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 キャリッジ 4 記録媒体 21 CPU 201 黒色インクタンク 202 カラーインクタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EA11 EA22 EA24 EA25 EB03 EB08 EB56 EC03 EC08 EE09 EE10 EE14 FA03 2H086 BA04 BA55 BA56

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種のカラーインクと黒色インクとを
    記録媒体へと吐出することによりカラー画像を記録する
    ようにしたインクジェット記録方法であって、 前記記録媒体における黒色インクの吐出予定箇所に対
    し、前記複数種のカラーインクの中の所定のカラーイン
    クをその使用状況に応じて下地インクとして選択的に吐
    出させるようにしたことを特徴とするインクジェット記
    録方法。
  2. 【請求項2】 複数種のカラーインクと黒色インクとを
    記録媒体へと吐出することによりカラー画像を記録する
    ようにしたインクジェット記録装置であって、 前記記録媒体における黒色インクの吐出予定箇所に下地
    インクとして吐出させるべきカラーインクを前記複数種
    のカラーインクの中から選択する下地インク選択手段を
    有し、 前記下地インク選択手段は、 各カラーインクの使用頻度を検出する使用頻度検出手段
    と、 前記使用頻度検出手段によって検出された最も使用頻度
    の低いカラーインクを下地インクとして設定する設定手
    段とを備えることを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記下地インク選択手段は、記録媒体の
    各主走査記録毎にカラーインクの選択を行なうことを特
    徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記使用頻度検出手段は、カラーインク
    毎に設けられたヘッド部のうち、各ヘッド部の使用開始
    から記録動作開始直前までの積算吐出数を検出する吐出
    数検出手段によって構成され、 前記設定手段は、最も積算吐出数の少ないヘッド部から
    吐出されるカラーインクを下地インクとして選択するこ
    とを特徴とする請求項3記載のインクジェット記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記使用頻度検出手段は、各カラーイン
    クを貯留する各インクタンクのインク残量を検出するイ
    ンク残量検出手段によって構成され、 前記設定手段は、最もインク残量の多いインクタンク内
    に貯留されているカラーインクを下地インクとして設定
    することを特徴とする請求項4記載のインクジェット記
    録装置。
  6. 【請求項6】 前記黒色インクは、カチオン性化合物と
    顔料とを含むインク、または少なくともカチオン性染料
    を含むインクからなり、前記カラーインクは、アニオン
    性化合物と顔料とを含むインク、または少なくともアニ
    オン性染料を含むインクからなることを特徴とする請求
    項5記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記黒色インクは、アニオン性化合物と
    顔料とを含むインク、または少なくともアニオン性染料
    を含むインクからなり、前記カラーインクは、カチオン
    性化合物と顔料とを含むインク、または少なくともカチ
    オン性染料を含むインクからなることを特徴とする請求
    項5記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記カラーインクは、色相の異なる3色
    のインクからなることを特徴とする請求項2ないし7い
    ずれか記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、電気エネルギーをイ
    ンクを吐出させるエネルギーに変換するエネルギー変換
    体を備えることを特徴とする請求項2ないし8いずれか
    記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーによ
    ってインクに気泡を発生させ、その気泡の発生エネルギ
    ーによってインクを吐出させる電気熱変換体を備えるこ
    とを特徴とする請求項2ないし9いずれか記載のインク
    ジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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