JP2001113175A - チタンを含有するゼオライト系触媒の再生方法 - Google Patents

チタンを含有するゼオライト系触媒の再生方法

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JP2001113175A JP2000318448A JP2000318448A JP2001113175A JP 2001113175 A JP2001113175 A JP 2001113175A JP 2000318448 A JP2000318448 A JP 2000318448A JP 2000318448 A JP2000318448 A JP 2000318448A JP 2001113175 A JP2001113175 A JP 2001113175A
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Abstract

(57)【要約】 過酸化水素を用いた有機基質の酸化プロセスから生じ
る、チタンを含有する消耗したゼオライト系触媒の再生
方法。消耗した触媒に熱処理を施した後、フッ素化無機
化合物の存在下、水性媒体中で過酸化水素を用いて処理
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公知技術の処理法によ
っては触媒性能を回復させることのできない、チタンを
含有する消耗したゼオライト系触媒を再生させる為の方
法に関するものである。この方法は、詳しくは、チタン
を含み、以下の式(I) xTiO・(1−x)SiO (I) (式中、xは0.0001〜0.04であって、好まし
くは0.01〜0.03である)に相当する組成を初め
は有している、MFI型構造をもつ微孔質結晶性物質か
らなる消耗した触媒の再生についてのものである。
【0002】
【従来の技術】一般式(I)を有する触媒は、米国特許
第4,410,501号明細書に記載されている方法に
従って調製することができ、また良好な圧潰強さをもつ
微小球の形態の同触媒は、米国特許第4,954,65
3号、及び第4,701,428号の各明細書に記載さ
れている方法に従って調製することができる。
【0003】式(I)をもつ化合物(チタンシリカライ
ト、TS−1)の特性、及び主な用途は、当該技術分野
では良く知られている(Structure-Activity and Select
ivity in Heterogeneous Catalysis、B. Natori 著、R.
K. Grasselli 及びA.W. Sleight 編、 Elsevier、19
91年、243〜256頁)。
【0004】これらの触媒は典型的には、芳香族炭化水
素(米国特許第4,369,783号)、オレフィン
(ヨーロッパ特許第100,119号)、アルコール
(米国特許第4,480,135号)、及び窒素化化合
物(米国特許第4,918,194号、第5,320,
819号)のような有機基質と過酸化水素との直接酸化
反応や、カルボニル化合物のアンモ酸化反応(米国特許
第4,794,198号、ヨーロッパ特許第496,3
85号)に用いられるものである。
【0005】チタンシリカライトを上記の反応に多少な
りとも長い時間使用すると、その触媒性能が幾つもの原
因により低下することがある。例えば、試薬中に存在し
ていたり、装置から移動してくる不純物や、チタンシリ
カライトの微孔中に蓄積される反応副生物が原因となる
ことがある。
【0006】消耗したゼオライト系触媒を再生させる為
の最も良く知られている方法は、それら触媒を、気体の
流れ(空気、窒素/空気)と温度をコントロールしなが
ら熱処理に付すというものである。この処理は例えば、
500〜800℃の温度で、初めに窒素の流れの中で、
次いで、空気中で行うことができる。
【0007】オレフィンと塩化アリルとのエポキシ化反
応に用いたTS−1に対して用いるのが好ましい別のプ
ロセス(国際特許第98/18556号)においては、
400℃よりも低い温度で熱処理を行う。
【0008】しかしながら、熱処理のみによる触媒の再
生は、ゼオライト物質の失活が、例えば、空気を用いた
燃焼では除去するのが困難な不純物によるものである
か、もしくは組成及び/又は構造の幾分顕著な変化によ
るものである場合には、余り効果的ではない。
【0009】このような場合には、触媒の取り替え、及
びそれによるコストの増大を回避する為に、化学的な再
生方法に頼っている。
【0010】イタリア特許出願第22413A/89号
明細書には、チタンシリカライトの再生方法が記載され
ている。この方法は、熱処理を行った後、水熱条件下で
窒素化有機塩基を用いて、好ましくは、クエン酸、酒石
酸、及びギ酸から選ばれる酸の存在下で処理を行うとい
うものである。
【0011】国際特許第98/18555号では、チタ
ンシリカライトの処理を、好ましくは過酸化水素、オゾ
ン、及び有機過酸化物から選ばれる酸化剤の水溶液、も
しくは有機溶液を用いて行っている。この方法は、オレ
フィンのエポキシ化プロセス、芳香族化合物のヒドロキ
シル化、及び飽和炭化水素の酸化に用いたTS−1の再
生に特に適している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】我々は今回、触媒性能
を熱処理だけでは再生させることのできない、初めは一
般式(I)を有している消耗した触媒の再生を可能にす
る方法を見出した。
【0013】詳しくは、本発明の目的は、チタンを含
み、以下の式(I) xTiO・(1−x)SiO (I) (式中、xは0.0001〜0.04であって、好まし
くは0.01〜0.03である)に相当する組成を初め
は有している、MFI型構造をもつ微孔質結晶性物質か
らなる消耗した触媒の再生方法であって、この触媒を予
め焼成してから、フッ素化無機化合物の存在下、水性媒
体中で過酸化水素を用いて処理する方法を提供すること
である。
【0014】この方法は、通常、3.5〜4.5のpH
範囲で、また50〜100℃の温度で実施する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、一般的
には、過酸化水素を用いた有機基質の酸化プロセスから
生じる消耗した、チタンシリカライト(TS−1)を代
表とする触媒の再生に有効であるが、例えば第二アミン
(米国特許第4,918,194号)やアンモニア(米
国特許第5,320,819号)のような窒素化塩基性
化合物の酸化、もしくは例えばシクロヘキサノン(米国
特許第4,794,198号、ヨーロッパ特許第49
6,385号)のようなカルボニル化合物のアンモ酸化
反応から生じる消耗した触媒の再生に特に有用であるこ
とが分かった。
【0016】上記の反応においてTS−1の活性が低下
するということは、文献上で知られている(Deactivati
on Phenomena on Ti-silicalite; Catalyst Deactivati
on 1991、G. Petrini等著、C.H. Bartholomew、及び J.
B. Butt編、Elsevier、1991年、761〜766
頁)。TS−1の活性の低下は、以下の三つの主な現象
が組み合わさって生じるものである。a)固体表面上に
Tiが蓄積することによる、構造の緩やかな分解。b)
構造からのTiの脱落。c)反応副生物による細孔の詰
まり。これらの現象の結果として、チタンシリカライト
の組成と構造が徐々に変化し、それにより、反応が進む
につれて活性が少しづつ失われ、プロセスの経済性から
みて許容しがたいレベルにまで達する。化学的な観点か
らは、これは通常、触媒のTi含有率が初期の含有率よ
りも著しく高く(例えば1.5〜2倍高く)なった時に
生じる。
【0017】このように組成がかなり変化するにもかか
わらず、本発明の目的である再生方法を上記の消耗した
触媒に用いると、驚くべきことに、触媒活性を初期の活
性の少なくとも80%にまで回復させることができる。
このことは、合成プロセスの経済性に大きな利益とな
る。
【0018】本発明の目的である再生方法は、好ましく
は窒素化塩基性化合物の酸化反応、もしくはカルボニル
化合物のアンモ酸化から生じる、チタンシリカライトを
ベースとする消耗した触媒に対するものである。この消
耗した触媒の特徴は、TiとSiのモル比(Ti/S
i)が、一般式(I)をもつ新しい触媒のそれよりも大
きいということである。消耗した触媒を公知技術による
熱処理に予め付してから実施する本再生方法は、Tiの
溶解反応が基本となっている。この反応は、フッ素化無
機化合物の存在下、水性媒体中で過酸化水素を用いて、
好ましくは60〜90℃の温度で行う。
【0019】この反応は、焼成した触媒を試薬(過酸化
水素、フッ素化化合物)の水溶液中に懸濁させて、例え
ば5〜15重量%の触媒懸濁液を初めに調製し、その
後、選択した温度にサーモスタット調節することにより
行うことができる。本方法の別の態様によれば、フッ素
化化合物の溶液に触媒を懸濁させて得た懸濁液をサーモ
スタット調節し、それに過酸化水素を添加してもよい。
また、過酸化水素の添加は、一回で行ってもよいし、或
る時間をかけて何回かに分けて行ってもよい。
【0020】本発明の目的に有用なフッ素化化合物は、
フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、もしくはアルカリ
金属のフッ化物から選ぶことができる。それに加えて、
フルオロ珪酸やフルオロ硼酸のような酸の形の、もしく
はNHOHとの塩の形の、水溶性無機フッ素誘導体も
用いることができる。
【0021】上記のフッ素化化合物の中ではアンモニウ
ム誘導体が好ましく、フッ化アンモニウム(NHF)と
二フッ化アンモニウム(NHHF)が特に好ましい。
【0022】30重量%水溶液とした過酸化水素を、フ
ッ素化化合物と混合するのが典型的である。
【0023】反応媒体中の試薬の濃度は、消耗した触媒
の濃度と化学組成に基づいて決める。上で明記したよう
に、Tiの溶解反応をコントロールすることが、本発明
の目的である再生方法の重要な点である。TiとSiの
モル比(Ti/Si)が新しい触媒のそれよりも高いと
いう特徴をもつ消耗した物質の場合には、化学組成がほ
ぼ元通りになるように試薬の濃度、及び作業条件(温
度、及び処理時間)を決める。
【0024】実際、消耗した物質の触媒活性の連続的な
回復は、Tiが反応媒体に徐々に溶けてゆくのと一致す
ることが確認された。この結果を、図1に示す。この図
は、シクロヘキサノンからシクロヘキサノン−オキシム
(CEOX)を合成する際に生じる消耗した触媒の一連
の再生試験についてのものであり、再生された触媒のT
iO含有率と転換率(TOH=CEOXモル/Tiモ
ル・時)の関係を示すものである。
【0025】触媒活性が少なくとも80%回復するの
と、化学組成が新しい触媒とほぼ同じか、やや下回る程
度になるのとは一致している。
【0026】この傾向に従って、Tiの溶解の程度を適
切な範囲にコントロールする為に、処理条件を毎回決定
しなければならない。例えば、窒素化化合物の酸化プロ
セス、もしくはカルボニル化合物のアンモ酸化から生じ
る消耗した触媒であって、しかもTi含有率が新しい触
媒のTi含有率の約2倍であることを特徴とする消耗し
た触媒を再生させる場合には、Tiの約50%が溶解す
るように処理条件を選択する。
【0027】試薬(フッ化物、過酸化水素)の量は、消
耗した触媒のTi含有量(モル)に基づいて決めるのが
一般的である。フッ素化化合物の濃度をFのモルで表す
とすると、FとTiのモル比(F/Ti)は1.0〜
3.5であってよい。フッ化アンモニウム、もしくは二
フッ化アンモニウムを用いる好ましい条件下では、この
比は通常、1.5〜3.0である。
【0028】過酸化水素の使用量は、過酸化水素の分解
反応における消耗した物質の触媒活性によっても左右さ
れる、ということに留意しなければならない。実際、こ
の試薬は、過酸化物化合物の形のTiの溶解反応に与る
一方、ゼオライト中のTiによる劣化も受けやすい。本
発明の目的である再生方法の作業条件下では、反応終了
時の母液中の過酸化水素と溶解性チタンのモル比(HO
/Ti)が少なくとも1.0となるような、好ましく
は2.0を越えるような量で過酸化水素を用いる。これ
は、当初の使用量のモル比(HO/Ti)が5.0〜
30である、ということを意味している。フッ化アンモ
ニウム、もしくは二フッ化アンモニウムを用いる好まし
い条件下では、この比は通常、10〜25である。
【0029】再生反応は、50〜100℃、好ましくは
60〜90℃の温度で、また一定の温度条件下では1〜
6時間の滞留時間で行うのが都合良い。
【0030】処理終了後に触媒を反応媒体から分離し
て、脱イオン水で繰り返し洗浄する。この物質をその
後、例えば110〜120℃の温度で乾燥させる。乾燥
後、吸着している可能性のある、例えばアンモニウムイ
オンのようなイオンを完全に除去する為に、400〜6
00℃の温度の空気中で熱処理を行ってもよい。
【実施例】
【0031】シクロヘキサノン−オキシム(CEOX)
の合成から生じる、チタンシリカライトをベースとする
消耗した触媒の、本発明の方法による再生に関する実施
例を以下に挙げる。
【0032】これらの実施例に従って処理した触媒を、
その後、過酸化水素の存在下でアンモニアを用いてシク
ロヘキサノンをアンモ酸化させる反応を行うことによる
触媒活性試験に付した。
【0033】実施例1 米国特許第4,701,428号に従って調製したチタ
ンシリカライトをベースとする触媒を、シクロヘキサノ
ン、アンモニア、及び過酸化水素からシクロヘキサノン
−オキシム(CEOX)を製造するのに用いた場合に工
業プラントから排出される消耗した触媒を、熱処理によ
る再生に付す。消耗した触媒100gを550℃の空気
流中で加熱し、この条件下に6時間放置する。 触媒力価(TiO重量%)=6.73 新しい触媒の力価(TiO)は、3.69%であっ
た。
【0034】実施例2 実施例1の触媒を13g(Ti約11ミリモル)とNH
HFを0.47g(FとTiのモル比(F/Ti)=
1.5)、140gの脱イオン水に入れ、それを、機械
的攪拌装置、還流冷却器、温度計、及び加熱ジャケット
を取り付けた250mlのガラス製のフラスコに仕込
む。機械的攪拌装置の下に保持した触媒の水性懸濁液
を、60℃に加熱する。次いで過酸化水素の30重量%
水溶液を7.3g添加し(HOとTiのモル比(HO
/Ti)=5.85)、その懸濁液を60℃で4時間
攪拌する。処理終了後、Tiの過酸化物種が存在してい
る為に黄色を呈している母液から濾過により固体を分離
し、脱イオン水で繰り返し洗浄し、110℃で乾燥させ
る。この触媒を最後に、50℃/時の速度で加熱し、5
50℃の空気中で4時間熱処理する。 触媒力価(TiO重量%)=5.55
【0035】実施例3 実施例1の触媒を13gとNHFを0.84g(FとTi
のモル比(F/Ti)=2.06)、140gの脱イオ
ン水に入れ、それを反応器に仕込む。80℃に加熱した
後、過酸化水素の30重量%水溶液を13.5g添加し
(HOとTiのモル比(HO/Ti)=10.
8)、その懸濁液を80℃で1時間攪拌する。その後
は、実施例2の手順に従う。 触媒力価(TiO重量%)=4.76
【0036】実施例4 実施例1の触媒を13gとNHHFを0.85g(Fと
Tiのモル比(F/Ti)=2.71)、140gの脱
イオン水に入れ、それを反応器に仕込む。この懸濁液を
60℃に加熱し、その後、過酸化水素の30重量%水溶
液を一回目として7.3g添加し、次いで2.5時間後
に二回目として60℃で7.3g添加する。加熱を1.
5時間続け、その後は、実施例2の手順に従う。 触媒力価(TiO重量%)=4.35
【0037】実施例5 実施例1の触媒を13gとNHFを0.84g(FとTi
のモル比(F/Ti)=2.06)、140gの脱イオ
ン水に入れ、それを反応器に仕込む。この懸濁液を80
℃に加熱し、その後、過酸化水素の30重量%水溶液を
一回目として13.5g添加し、次いで4時間後に二回
目として80℃で13.5g添加する。加熱を1時間続
け、その後は、実施例2の手順に従う。 触媒力価(TiO重量%)=3.38
【0038】実施例6〜11 実施例1〜5のサンプルを、過酸化水素の存在下でシク
ロヘキサノンとアンモニアからシクロヘキサノン−オキ
シム(CEOX)を合成する反応を行うことによる触媒
活性試験に付した。触媒0.75g、アンモニア水溶液
(15重量%)25g(0.21モル)、ターブタノー
ル25ml、及びシクロヘキサノン9.81gを、攪拌
機と加熱ジャケットを取り付け、不活性ガス(ヘリウ
ム)を予めポンプで送り込んでおいたガラス製の反応器
に仕込む。この懸濁液の温度を75℃に上げ、攪拌しな
がら50分かけて、過酸化水素の30.27重量%水溶
液11.5gを供給する。反応終了後、懸濁液を濾過
し、濾液をクロマトグラフィーにより分析する。
【0039】その結果を、比較として新しい合成触媒を
用いた場合(実施例6)の結果と共に、以下の表1に示
す。表1には、各サンプルの1時間当たりの転換率TO
H=CEOXモル/(Tiモル・時)、及び新しい触媒
のTOHに対する各サンプルのTOHのパーセンテージ
を示す。 表 1 実施例 サンプル番号 サンプル力価(TiO %) TOH TOH(%) 6 新しい触媒 3.69 313 100 7 1 6.73 98 31 8 2 5.55 143 46 9 3 4.76 172 55 10 4 4.35 188 6011 5 3.38 261 84
【0040】熱処理しただけのサンプル1は、新しい触
媒に比べてずっと低い結果をもたらす。実施例2、3、
4、5の順で量が多くなっているTiを溶かす為に、サ
ンプル1を、過酸化水素の存在下でフッ化アンモニウ
ム、もしくは二フッ化アンモニウムを用いて処理する
と、触媒が徐々にその活性を取り戻し、初期の値の80
%(実施例5)にまで回復する。
【0041】実施例12 実施例4の手順を繰り返す。但し、二フッ化アンモニウ
ム(NHHF)のみを用いて作業する。 触媒力価(TiO重量%)=5.64
【0042】実施例13 実施例5の手順を繰り返す。但し、フッ化アンモニウム
(NHF)のみを用いて作業する。 触媒力価(TiO重量%)=6.25
【0043】実施例14〜16 実施例12、及び13のサンプルを、実施例6の条件下
での触媒活性試験に付した。その結果を、比較の為に、
過酸化水素の存在下で同様の条件下で処理したサンプル
から得られた結果(括弧内の値)と共に、以下の表2に
示す。 表 2 実施例 サンプル番号 触媒力価(TiO %) TOH(CEOXモル/Tiモル・時) 14 12 5.64(4.35) 137(188)15 13 6.25(3.38) 108(261)
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、シクロヘキサノンからシクロヘキサノ
ン−オキシム(CEOX)を合成する際に生じる消耗し
た触媒の一連の再生試験についてのものであり、再生さ
れた触媒のTiO含有率と転換率(TOH=CEOX
モル/Tiモル・時)の関係を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 249/04 C07C 249/04 251/44 251/44 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタンを含み、以下の式(I) xTiO・(1−x)SiO(I) (式中、xは0.0001〜0.04であって、好まし
    くは0.01〜0.03である)に相当する組成を初め
    は有している、MFI型構造をもつ微孔質結晶性物質か
    らなる消耗した触媒の再生方法であって、この触媒を予
    め焼成してから、フッ素化無機化合物の存在下、水性媒
    体中で過酸化水素を用いて処理する方法。
  2. 【請求項2】触媒の処理を、3.5〜4.5のpH範囲
    で、温度を50〜100℃、滞留時間を1〜6時間とし
    て行う、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】触媒の処理を60〜90℃の温度で行う、
    請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】FとTiのモル比(F/Ti)が1.0〜
    3.5となるような量で試薬を用いる、請求項1に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】FとTiのモル比(F/Ti)が1.5〜
    3.0である、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】Hと触媒中のチタンの当初のモル比
    (H/Ti)が5.0〜30である、請求項1に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】Hと触媒中のチタンの当初のモル比
    (H/Ti)が10〜25である、請求項6に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】処理後に触媒を反応媒体から分離し、脱イ
    オン水で洗浄し、110〜120℃の温度で乾燥させ、
    必要に応じて400〜600℃の空気中での熱処理に付
    す、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】フッ素化無機化合物が、フッ化水素酸、ア
    ンモニウムもしくはアルカリ金属のフッ化物、及び酸の
    形の、もしくはNHOHとの塩の形の水溶性無機フッ
    素誘導体からなる群から選ばれるものである、請求項1
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】フッ素化無機化合物がフッ化アンモニウ
    ム、もしくは二フッ化アンモニウムである、請求項9に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】消耗した触媒が、過酸化水素を用いた有
    機基質の酸化プロセスから生じるものであって、Tiと
    Siのモル比(Ti/Si)が、一般式(I)をもつ新
    しい触媒のそれよりも大きいことを特徴とするものであ
    る、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】消耗した触媒が、窒素化塩基性化合物の
    酸化、もしくはカルボニル化合物のアンモ酸化反応から
    生じるものである、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】窒素化塩基性化合物が、第二アミンもし
    くはアンモニアと、シクロヘキサノンといったカルボニ
    ル化合物とからなるものである、請求項12に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】予め焼成した触媒を、5〜15重量%の
    濃度になるよう、過酸化水素、及びフッ素化無機化合物
    と共に水性媒体中に懸濁させ、その後、選択した温度に
    サーモスタット調節することにより触媒の処理を行う、
    請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】予め焼成した触媒を、5〜15重量%の
    濃度になるよう、フッ素化無機化合物と共に水性媒体中
    に懸濁させ、その後、過酸化水素を一回で添加するか、
    もしくは或る時間をかけて何回かに分けて添加すること
    により触媒の処理を行う、請求項1に記載の方法。
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