JP4282822B2 - チタンシリカライト触媒、チタンシリカライトの活性化方法、及び過酸化水素を用いる酸化法でのその使用 - Google Patents

チタンシリカライト触媒、チタンシリカライトの活性化方法、及び過酸化水素を用いる酸化法でのその使用 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、一般式(I)をもつチタンシリカライトの触媒性能を改良する方法と、過酸化水素を用いる有機基質の酸化法、及びカルボニル化合物のアンモオキシム化でのその使用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
チタン(TS−1)を含むMFI構造をもつゼオライト化合物を、芳香族炭化水素(米国特許第4,369,783号)、オレフィン類(ヨーロッパ特許第100,119号)、及び窒素化合物(第二アミン−米国特許第4,918,194号、アンモニア−米国特許第5,320,819号)のような基質の、過酸化水素を用いる直接酸化反応に於いて、またカルボニル化合物(米国特許第4,794,198号、ヨーロッパ特許第496,385号)のアンモオキシム化反応に於いて、触媒として用いることが文献で知られている。
過酸化水素との反応に於けるゼオライト化合物の触媒性能は、これらの触媒を適切な活性化処理に付すことで効果的に改良できるということも、文献で知られている。
【0003】
例えばヨーロッパ特許第230,949号明細書には、オレフィンと過酸化水素とからエポキシドを調製する方法であって、エポキシ化反応の前、もしくは反応中に中和剤で処理したチタンシリカライトを触媒として用いる方法が記載されている。
このヨーロッパ特許明細書には、中和剤の中でも、X−Si(R)タイプの珪素の有機誘導体、もしくは第I族や第II族のカチオンから誘導される様々な塩基性度をもつ水溶性の物質を使用することが開示されている。
しかしながらこの方法には、例えば珪素の有機化合物の反応性に由来する様々な制限がある。その為、定量的ではないにせよ、エポキシ化段階で溶剤や反応生成物と望ましくない反応を引き起こすことのある過剰のシラン化剤を触媒から除去する為の処理を行った後に、洗浄段階が必要となる。
第I族や第II族のカチオンの塩基性物質の使用に関する限り、中和処理を反応中に行うのであれば、それら塩基性物質を完全に溶かす量の水が初めから反応溶剤中に存在していなければならないという、塩基性物質の水溶性度に由来する制限が生じる。
【0004】
米国特許第4,794,198号明細書には、過酸化水素の水溶液を用いて、及び/又は5以下のpKaをもつ少なくとも0.5当量/リットルの酸(好ましくは、HSO、HCl、HNO、HPO)の存在下で前処理したチタンシリカライト(TS−1)を用いる、カルボニル化合物、特にシクロヘキサノンの対応するオキシムへのアンモオキシム化法が開示されている。
しかしながら、この方法に従って作業すると、チタン一重量単位につき一時間当たりに製造されるオキシムの量として表される生産性が、比較的低くなる。その為、良好な収率でオキシムを製造するには、多量の触媒を用いて長時間反応させる作業が必要となる。これは経済的な面から、また最終生成物の分離や精製処理に対して不利である。
それに加えて、上記の方法で活性化された触媒は、個々の反応に対して特異的なものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明によれば、上記の反応に於けるチタンシリカライト(TS−1)の触媒性能は、使用前に、これらの触媒を、過酸化水素を含有する水性媒体中で、フッ化物イオンの前駆体、もしくはフッ素を含有するアニオン種の存在下で活性化処理すれば改良できる、ということが今回分かった。
活性化された触媒のより高い活性度、及び選択性が、本発明の方法の主たる長所である。実際、これにより、生成物の回収作業や試剤の再循環が簡単になり、この方法の経済性に肯定的な影響がもたらされる。それに加えて、本発明の方法により活性化された触媒は、チタンシリカライトにより触媒作用の及ぼされるあらゆる反応(酸化、及びアンモオキシム化)に対して、全般的に有効である。
【0006】
【発明を解決する為の手段】
本発明の第一の目的は、式(I)をもつチタンシリカライトの触媒性能を、過酸化水素を含む水溶性媒体中で、フッ化物イオンの前駆体、もしくはフッ素を含むアニオン種の存在下で触媒(I)を活性化させることにより改良する方法に関するものである。
本発明の更なる目的は、Hを含有する水性媒体中で、フッ化物イオンの前駆体、もしくはフッ素を含むアニオン種の存在下で活性化させた、式(I)をもつチタンシリカライトを触媒として用いる、過酸化水素を用いる有機基質の酸化法、及びカルボニル化合物のアンモオキシム化法に関するものである。
【0007】
本発明の方法で用いる触媒は、一般式(I)をもつものから選ばれるものである。
xTiO・(1−x)SiO (I)
式中、xは0.0001〜0.04である。
上記のチタンシリカライトは、米国特許第4,410,501号明細書に記載されている方法に従って調製することができる。この明細書には、チタンシリカライトの構造上の特性も明記されている。
或いは、これらの触媒は、米国特許第4,954,653号、及び第4,701,428号の各明細書に記載されている方法に従って製造される、高い機械抵抗をもつ微小球の形態で用いることができる。
実際、TS−1の次微子のリガンドとして用いられる非晶質のシリカは、この触媒の活性化法の有効性を損なうことがない、ということが確認された。
【0008】
チタンの一部が硼素、アルミニウム、鉄、及びガリウムのような他の金属により置換されているチタンシリカライトも用いることができる。これらの置換チタンシリカライト、及びそれらの製造方法は、ヨーロッパ特許出願第226,257号、第226,258号、及び第266,825号の各明細書に記載されている。
【0009】
本発明の目的に用いることのできるフッ化物イオンの前駆体の例は、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、アルカリ金属のフッ化物(NaF、KF、LiF、KHF)、及び例えばAlF・3HOのような他の金属の水溶性フッ化物である。
それに加えて、水溶性の無機フッ素誘導体を、例えばフルオロ珪酸(HSiF)、フルオロ硼酸(HBF)、及びヘキサフルオロ燐酸(HPF)のような酸の形態で、もしくは例えばNHOHを用いて塩化した形態で用いることができる。
上記のフッ素化化合物の中でも、アンモニウム誘導体が好ましい。触媒中に残留物として存在することのあるアンモニウムイオンは、400℃より高い温度で熱処理することで、より容易に除去できるからである。フッ化アンモニウムと二フッ化アンモニウム(NHF、NHHF)が、特に好ましい。
【0010】
反応媒体のpHをコントロールする為に、酸の形態のフッ素化合物の水溶液を、例えばNHOHを用いて部分的に塩基化することができる。
反応媒体中のフッ素化化合物の濃度は、チタンシリカライトの濃度、及び組成により限定される。これらの試剤をF、及びTiのモルでそれぞれ表した場合、F/Tiのモル比は0.5〜3.0とすることができる。NHF、もしくはNHHFを用いる好ましい条件下では、この比を1.0〜2.5とすることができる。
典型的には、30〜35重量%の濃度の過酸化水素水溶液を活性化反応に用いる。過酸化水素の量は、チタンの濃度によって調節する。好ましい条件下では、H/Tiのモル比は3.0〜15であり、好ましくは6〜12である。
【0011】
フッ素化化合物とHの組み合わせは、これら二つの試剤のどちらか一方を用いずに行う活性化処理が余り効果的でない時に、重要である。反応系に過酸化水素が存在していると、Tiの可溶化の度合(チタンシリカライトから離れるTiの重量%)が増す。この度合のコントロールは、本活性化法の重要な点である。
実際、触媒の化学組成、フッ素化化合物の種類と濃度、及びその他の反応条件(処理温度、及び処理時間)により、可溶化されるTiの量を、触媒中に初めに存在していたTiの1〜60重量%とすることができる、ということが確認された。
活性化処理の後、TS−1のUV−Visスペクトルが多かれ少なかれ変化を受け、約39,000cm−1を中心とする新しい吸収帯が現れる。この変化は、図1から分かる。図1は、例1のTS−1の処理前のUV−Visスペクトル(スペクトルA)と、処理後のUV−Visスペクトル(スペクトルB)を示すものである。
【0012】
フッ化アンモニウムもしくは二フッ化アンモニウムと、Ti含有率の高いチタンシリカライト(Tiは2.1〜2.4重量%)を用いる好ましい活性化条件下では、可溶化度が30〜50%であると、選択性、及び活性度の高い触媒が得られる。
チタン含有率の低い触媒(Tiが1.5重量%)を用いて作業する場合、Tiの可溶化度が10%より高い時に、上に明記したのと同様の触媒性能が確認される。
【0013】
触媒の活性化処理の温度、及び時間は、Tiの所望の可溶化度により選ぶ。
活性化反応は、20〜100℃の温度範囲で実施するのが都合良い。60〜90℃の温度範囲で、温度が一定の条件下で滞留時間を1〜6時間として作業するのが好ましい。
触媒の活性化反応は、フッ化物イオンの前駆体と過酸化水素とからなる水溶液中に触媒を懸濁させた懸濁液を初めに調製し、その後、この懸濁液を選んだ温度にサーモスタット調節することにより行うことができる。
本発明の方法のもう一つの態様によれば、予めサーモスタット調節して反応温度にした試剤の水性懸濁液に、過酸化水素を添加してもよい。
【0014】
活性化処理を終えた後、触媒を反応媒体から分離して、脱イオン水で繰り返し洗浄する。この水による洗浄の後で、例えばアセトンのような水溶性で低沸点の溶剤で洗浄して物質の吸収水を除去し、物質の乾燥を促進させてもよい。
この作業は重要ではないが、真空中で100℃未満の温度で、もしくは大気中で110〜120℃で実施することができる。乾燥させた後、触媒を400〜600℃の温度で焼成して、吸着可能と思われる、例えばアンモニウムイオンのようなイオンの完全な除去を確実なものとする。
【0015】
本発明の方法により得られた触媒は、過酸化水素を用いる有機基質の酸化反応、及びカルボニル化合物のアンモオキシム化に於いて活性、及び選択性を示す。
活性化された触媒は、特に有機化合物のヒドロキシル化反応、カルボニル化合物のアンモオキシム化反応、オレフィン化合物のエポキシ化反応、及び窒素化合物の酸化反応に有利に用いることができる。
触媒の使用量、及び反応条件は、酸化させようとする基質によって選ぶ。
本発明の方法に用いることのできる芳香族化合物は、例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、クロロベンセン、及びアニソールから選ぶことができる。ヒドロキシル化反応は、例えば米国特許第4,369,783号明細書に記載されているように行うことができる。
【0016】
過酸化水素を用いてのベンゼンのフェノールへのヒロドキシル化は、式(II)をもつ化合物から選ばれる溶剤の存在下で行うのが好ましい。
【化2】
Figure 0004282822
式中、R、R、R、及びRは同じであっても異なっていてもよく、水素原子、もしくは炭素数が1〜4のアルキル基を示す。式(II)をもつ化合物に於いて、R、R、R、及びRが水素原子を示すのが好ましい。
実際、これらの条件下で作業すると、カテコールやヒドロキノンのようなジヒドロキシベンゼンの生成をもたらす二次反応は抑制されるが、一方、生成されるヒドロキシル化化合物と仕込んだ芳香族基質のモル比として表されるフェノールの収率は、非活性化触媒を用いて得られるフェノールの収率と変わらない。
【0017】
活性化された触媒は、通常、ベンゼンの2〜40重量%の量で用いる。触媒をベンゼンの5〜15重量%の量で用いるのが好ましい。
過酸化水素は、芳香族基質の5〜50モル%、好ましくは10〜30モル%の量で、反応混合物に添加する。
1〜60重量%、好ましくは3〜30重量%の濃度の過酸化水素溶液を用いるのが都合良い。
芳香族基質は、反応混合物の10〜80重量%の量で用いる。芳香族基質を、反応混合物の30〜60重量%の量で用いるのが好ましい。
【0018】
過酸化水素を完全に利用するのに必要な反応時間は、用いる反応条件により異なる。
ヒドロキシル化反応の後、例えば分別蒸留や結晶化のような従来の手法を用いて、反応生成物を未反応の基質と共に回収する。
更にまた、本発明の方法により得られた触媒は、それが酸化生成物の生産性を向上させるのと同様に、カルボニル化合物、特にシクロヘキサノンのアンモオキシム化反応に於いて極めて高い活性を示す。アンモオキシム化反応は、米国特許第4,794,198号、及びヨーロッパ特許第496,385号の各明細書に記載されているように行うことができる。
【0019】
本発明の方法によってエポキシ化できるオレフィンの例は、エチレン、プロピレン、塩化アリル、アリルアルコール、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酸化メシチル、イソプレン、シクロオクテン、及びシクロヘキセンである。特に、エチレン、及びプロピレンのエポキシ化は、例えばヨーロッパ特許第100,119号明細書に記載されているように行うことができる。
本発明の方法によって活性化された触媒を用いて酸化させることのできる窒素化合物の例は、アンモニア、及び第二アミンである。これらの化合物の酸化は、米国特許第5,320,819号、及び米国特許第4,918,194号の各明細書に記載されているように行うことができる。
本発明の方法により活性化された触媒は、連続的な作業にも、活性度と選択性の著しい低下を招くことなく用いることができる。
【0020】
【実施例】
以下の諸例は、本発明をより詳しく説明する為だけのものであり、本発明そのものの範囲をどのようにも限定するものではない。
【0021】
例1
TS−1触媒(エニケム製、Ti=2.29重量%)3.0g(Ti1.43ミリモル)と、NHHF(フルカ製、平均力価92.5%)0.11gを水35mlに入れたもの(F/Tiのモル比=2.5)を、機械的攪拌機、還流冷却器、温度計、及び油循環サーモスタットを取り付けた容積100mlのガラス製のフラスコに仕込む。触媒のこの水性懸濁液を機械的に攪拌しながら、60℃に加熱する。その後、30重量%のH(シー・エルバ製、20℃に於ける密度1.122g/ml)を1.6ml(H/Tiのモル比=11)添加して、懸濁液を60℃で4時間攪拌する。冷却後、多孔質の隔膜を用いて濾過することにより固体を母液(pH4.3)から分離し、その後、脱イオン水で繰り返し洗浄し、最後にアセントンで洗浄する。その後、この触媒を真空中、40℃で8時間乾燥させた後、50℃/時の加熱速度で加熱し、大気中、550℃で4時間熱処理する。活性化された触媒の力価は、Tiについては1.49%である。可溶化されたチタンは35重量%である。
【0022】
例2〜5
例1と同じ手順を採用するが、活性化は、試剤を様々な比率で用いて80℃で4時間行う。結果を表1に示す。
【0023】
Figure 0004282822
【0024】
例6
例1に記載したように反応を行う。但し、NHF(フルカ製、力価98%以上)を0.112g(F/Tiのモル比=2.07)用いる。この水性懸濁液を80℃に加熱し、その後、30重量%のHを1.6ml(H/Tiのモル比=11.0)添加する。懸濁液を80℃で4時間攪拌した後、例1の手順に従う。触媒の力価は、Tiについては1.57%である。可溶化されたTiは31.6%である。
【0025】
例7
例1に記載したのと同じ手順を採用する。但し、NHF0.55gを脱イオン水35mlに入れたもの(F/Tiのモル比=1.02)を用いる。この水性懸濁液を60℃に加熱して、30重量%のHを1.6ml(H/Tiのモル比=11.0)添加し、温度を60℃に4時間保った後、例1の手順に従う。触媒の力価:Tiについて1.85%。可溶化されたTiは19%である。
【0026】
例8
例7に記載したように反応を行う。但し、F/Tiのモル比を2.82とする。活性化された触媒の力価=Tiについて1.85%。可溶化されたTiは19%である。
【0027】
例9
例1と同様の手順を採用する。但し、Tiについての力価が2.11%であるチタンシリカライト(TS−1、エニケム製)を用いる。活性化された触媒のTi力価は1.32%である。可溶化されたTiは37重量%である。
【0028】
例10
例6と同様の手順を採用する。但し、Tiについての力価が2.11%であるチタンシリカライト(TS−1、エニケム製)を用いる。活性化された触媒の力価は、Tiについては1.34%である。可溶化されたTiは37重量%である。
【0029】
例11
例1と同様の手順を採用する。但し、Tiについての力価が1.5%であるチタンシリカライト(TS−1、エニケム製)を用いる。活性化された触媒の力価=Tiについて1.29%。可溶化されたTiは14重量%である。
【0030】
例12
例1と同様の手順を採用する。但し、フッ化水素酸(HF)の0.72ミリモル溶液(F/Tiのモル比=0.5)を用いる。その後は、例1と同じ手順に従う。活性化された触媒の力価は、Tiについては1.72%である。可溶化されたTiは25重量%である。
【0031】
例13
例1のTS−1(Ti=2.29重量)3.0gを、フルオロ硼酸(HBF)の0.77ミリモル溶液に懸濁させる(F/Tiのモル比=0.5)。この溶液を、NHOH溶液を用いてpH4.7にする。その後は、例1と同じ手順に従う。活性化された触媒の力価は、Tiについては0.82%である。可溶化されたチタンは64%である。
【0032】
例14
例1と同様の手順を用いる。但し、AlF・3HO(フルカ製、力価97以上)の0.159ミリモル溶液(F/Tiのモル比=0.33)を用いる。活性化された触媒の力価は、Tiについては2.23%である。可溶化されたチタンは2.6%である。
【0033】
例15
脱イオン水35mlに溶解して得たヘキサフルオロ珪酸(HSiF)の0.24ミリモル溶液に、例1のTS−1を3.0g懸濁させる(F/Tiのモル比=1.01)。その後、例1と同じ手順に従う。活性化された触媒の力価は、Tiについては2.14%である。可溶化されたチタンは6.4%である。
【0034】
例16
TS−1触媒(エニケム製、Ti=2.11重量)12.9g(Ti5.68ミリモル)とNHF0.23gを水140mlに入れたもの(F/Tiのモル比=1.09)を、機械的攪拌機、還流冷却器、温度計、及び油循環サーモスタットを取り付けた容積100mlのガラス製のフラスコに仕込む。
触媒のこの水性懸濁液を機械的に攪拌しながら、60℃に加熱する。その後、30重量%のHを6.4ml(H/Tiのモル比=11)添加して、懸濁液を60℃で4時間攪拌する。
冷却後、多孔質の隔膜を用いて濾過することにより固体を母液(pH4.3)から分離し、その後、脱イオン水で繰り返し洗浄し、最後にアセントンで洗浄する。その後、この触媒を真空中、40℃で8時間乾燥させた後、50℃/時の加熱速度で加熱し、大気中、550℃で4時間熱処理する。活性化された触媒のTi力価は1.74重量%である。可溶化されたチタンは17.5重量%である。
【0035】
例17
ベンゼンからのフェノールの合成
低温槽によりシリコーンオイルを循環させて0℃に冷却した、電磁攪拌機、試剤供給口、温度調節器、及び還流冷却器を取り付けた容積30mlのジャケット付き平底ガラス製反応器を用いて、ベンゼンのヒドロキシル化反応を行う。H溶液は、調節バルブの取り付けられている適切な目盛付き滴下漏斗を用いて添加する。
ベンゼン(フルカ製、力価99.5%)を7.04g(90ミリモル)、例1に記載した活性化触媒を0.7g(Tiは0.22ミリモル)、及びスルホラン(アルドリッヒ製、力価99%)を15g、窒素雰囲気中に置いた反応器に仕込む。混合物の温度を80℃にする。
その後、33%w/vのH水溶液(ルディポン製、試薬用、20℃に於ける密度=1.11)を1.04g(H9ミリモル)、2時間かけて添加する。
【0036】
反応混合物を攪拌しながら一定の温度で15分間コンディショニングした後、20℃に冷却する。ガラス製の多孔質の隔膜を用い、窒素で加圧して濾過することにより触媒を分離し、アセトニトリル(シー・エルバ・リエージェンティ製、RS、力価99.9%)で繰り返し洗浄する。
【0037】
この溶液を、島津のSCL−6A型HPLC(リクロスファー100 RP−18、末端がキャップされた5mmのカラム、メルクのサーモスタットで4℃に調節)で、溶離剤としてアセトニトリルと、HPOの0.01M水溶液を用いて分析する。反応生成物の分析から、以下の結果が得られた。
− ベンゼンの転化率(C1)6.2モル%
− フェノールの収率(Y1)6.2モル%
− フェノールに対する選択性(S1)100%
− 一時間毎の処理量(TOH)=9.52(m/m Ti・h)
HPLC分析では、フェノール以外の生成物の生成は見られなかった。
【0038】
例18(比較例)
例17と同じ作業条件下で反応を行う。但し、対応する非活性化触媒を同じ重さの量、用いる。
反応生成物の分析から、以下の結果が得られた。
− ベンゼンの転化率(C1)7.1モル%
− フェノールの収率(Y1)6.4モル%
− フェノールに対する選択性(S1)90%
− 一時間毎の処理量(TOH)=7.49(m/m Ti・h)
HPLC分析によれば、カテコールやヒドロキノンのようなジヒドロキシル化生成物の生成が見られた。
【0039】
例19〜22
例17に記載したように反応を行う。但し、例2〜5の活性化触媒を用いる。結果を表2に示す。
【0040】
Figure 0004282822
【0041】
例23〜25
例17の作業条件下で、ベンゼンのヒドロキシル化反応を行う。但し、例6、7、及び8の触媒を用いる。結果を表3に示す。
【0042】
Figure 0004282822
【0043】
例26
例17の作業条件下で、ベンゼンのヒドロキシル化反応を行う。但し、例9の活性化触媒を同じ重さの量、用いる。
結果は、以下の通りである。
− ベンゼンの転化率(C1)5.8ミリモル%
− フェノールの収率(Y1)5.8ミリモル%
− フェノールに対する選択性(S1)100%
− TOH=11.01(m/m Ti・h)
【0044】
例27(比較例)
例26と同じ条件下で反応を行う。但し、対応する非活性化触媒(Ti=2.11%)を同じ重さの量、用いる。結果は、以下の通りである。
− ベンゼンの転化率(C1)5.9ミリモル%
− フェノールの収率(Y1)5.5ミリモル%
− フェノールに対する選択性(S1)93.8%
− TOH=6.51(m/m Ti・h)
【0045】
例28
例17と同じ作業条件下で反応を行う。但し、例11の活性化触媒を同じ重さの量、用いる。
結果は、以下の通りである。
− ベンゼンの転化率(C1)5.0ミリモル%
− フェノールの収率(Y1)5.0ミリモル%
− フェノールに対する選択性(S1)100%
− TOH=10.43(m/m Ti・h)
【0046】
例29(比較例)
例28に記載したように反応を行う。但し、対応する非活性化触媒(Ti=1.50%)を同じ重さの量、用いる。結果は、以下の通りである。
− ベンゼンの転化率(C1)4.4ミリモル%
− フェノールの収率(Y1)4.2ミリモル%
− フェノールに対する選択性(S1)95.7%
− TOH=7.68(m/m Ti・h)
【0047】
例30〜33
例17の作業条件下で、ベンゼンのヒドロキシル化反応を行う。但し、例12〜15の触媒を用いる。結果を表4に示す。
【0048】
Figure 0004282822
【0049】
例34〜35
例17と同じ手順を採用する。但し、ヒドロキシル化反応はアセトニトリル中で行う。結果を表5に示す。
【0050】
Figure 0004282822
【0051】
例36〜37
例17に記載したように反応を行う。但し、ベンゼンの代わりに、等モル量のフェノール(90ミリモル)を用いる。結果を表6に示す。
【0052】
Figure 0004282822
【0053】
例38〜41(比較例)
TS−1(Ti力価2.11%)3.25g(1.43ミリモル)を、HCl、HSO、HPO、及びHNOの各酸の0.5N溶液35mlに懸濁させる。60℃に加熱後、30重量%のHを1.6ml添加し、懸濁液を60℃で4時間攪拌する。冷却後、多孔質の隔膜を用いて濾過することにより固体を母液(pH4.3)から分離し、その後、脱イオン水で繰り返し洗浄し、最後にアセントンで洗浄する。その後、この触媒を真空中、40℃で8時間乾燥させた後、50℃/時の加熱速度で加熱し、大気中、550℃で4時間熱処理する。
活性化された触媒を、例17に記載したように作業するベンゼンのヒドロキシル化に用いる。その結果を、例26のNHHFを用いて活性化された触媒、及び例27の非活性化触媒を用いて得た結果と共に表7に示す。
【0054】
Figure 0004282822
【0055】
pKaが5以下の酸を用いて処理しても、選択性に対しては、著しい効果は得られなかった。
【0056】
例42〜44
例26に記載したように反応を行う。但し、H/ベンゼンの様々なモル比を用いる。結果を表8に示す。
【0057】
Figure 0004282822
【0058】
例45〜47(比較例)
例27に記載したように反応を行う。但し、H/ベンゼンの様々なモル比を用いる。結果を表9に示す。
【0059】
Figure 0004282822
【0060】
例48
シクロヘキサノンのアンモオキシム化
攪拌機と加熱ジャケットを取り付けた、予め不活性ガス(ヘリウム)を満たした100mlのガラス製反応器に、例9の活性化触媒(Tiを1.32%含有)を0.610g(Ti0.17ミリモル)、アンモニア水溶液(15重量%)を25ml(0.21モル)、ターブタノールを25ml、及びシクロヘキサノンを9.84g(0.10ミリモル)仕込む。
この懸濁液を78℃にし、攪拌しながら50分間に、30.43重量%の過酸化水素水溶液を11.7g供給する。反応後に懸濁液を濾過し、溶液をガスクロマトグラフィーで分析する。
結果は以下の通りである。
− シクロヘキサノンの転化率 97.5%
− オキシムの収率 90.5%
− (転化したシクロヘキサノンに基づく)オキシム
に対する選択率 92.9%
− 過酸化水素に基づく収率 86.6%
− 触媒の一時間毎の処理量 635(オキシムモル/Ti・hモル)
【0061】
例49(比較例)
例48と同じ作業条件下で反応を行う。但し、例9の活性化触媒に対応する非活性化触媒(Ti2.11重量%)を0.39g(Ti0.17ミリモル)用いる。
反応生成物の分析から、以下の結果が得られた。
− シクロヘキサノンの転化率 68.8モル%
− オキシムに対する選択率 81.0%
− オキシムの収率 55.7%
− 過酸化水素に基づく収率 52.4%
− 一時間毎の処理量 387(オキシムモル/Ti・hモル)
【0062】
例50(比較例)
例48と同じ作業条件下で反応を行う。但し、例9の活性化触媒と同じチタン力価(1.38重量%)をもつ非活性化触媒を0.59g(Ti0.17ミリモル)を用いる。
反応生成物の分析から、以下の結果が得られた。
− シクロヘキサノンの転化率 68.2モル%
− オキシムに対する選択率 76.1%
− オキシムの収率 51.9%
− 過酸化水素に基づく収率 49.4%
− 一時間毎の処理量 369(オキシムモル/Ti・hモル)
【0063】
例51
例48と同じ作業条件下で反応を行う。但し、例10に記載した活性化触媒(Ti力価1.34重量%)を、0.59g(0.17ミリモル)を用いる。
反応生成物の分析から、以下の結果が得られた。
− シクロヘキサノンの転化率 85.5モル%
− オキシムに対する選択率 90.5%
− オキシムの収率 77.5%
− 過酸化水素に基づく収率 71.4%
− 一時間毎の処理量 543(オキシムモル/Ti・hモル)
【0064】
例52
例48と同じ作業条件下で反応を行う。但し、例16に記載した活性化触媒(Ti力価1.74重量%)を、0.17ミリモルに相当する量、用いる。
反応生成物の分析から、以下の結果が得られた。
− シクロヘキサノンの転化率 73.8モル%
− オキシムに対する選択率 85.7%
− オキシムの収率 63.3%
− 過酸化水素に基づく収率 58.2%
− 一時間毎の処理量 436(オキシムモル/Ti・hモル)
【0065】
例53(比較例)
例48と同じ作業条件下で反応を行う。但し、例39に記載した活性化触媒を、Tiが0.17ミリモルとなる量、用いる。反応生成物の分析から、以下の結果が得られた。
− シクロヘキサノンの転化率 68.3モル%
− オキシムに対する選択率 76.3%
− オキシムの収率 52.2%
− 過酸化水素に基づく収率 50.0%
− 一時間毎の処理量 360(オキシムモル/Ti・hモル)
【0066】
例54
プロピレンのエポキシ化
機械的攪拌機と加熱ジャケットを有し、予め設定した時間に液体をサンプリングできるようにした1リットルのガラス製反応器に、メタノール/水(重量比50/1)混合物を375gと、例9の活性化触媒を2.71g(Ti0.75ミリモル)仕込む。
反応器を800rpmで攪拌して40℃に加熱し、プロピレンで4気圧に加圧する。48.5重量%のH28.5gを約30秒間で添加し、混合物を150分間反応させる。反応器の外部ジャケットと、低温槽に繋げた内部コイルにより、温度を40℃に一定に保つ。プロピレンの消費率を再調整して、圧を4気圧に一定に保つ。過酸化水素を添加してから90分後に反応溶液のサンプルを採り、ガスクロマトグラフィーで分析する。過酸化水素の転化率は94%であり、またプロピレンオキシドに対する選択率は89%である。
【0067】
例55
アンモニアの酸化
電磁攪拌機を取り付けた100mlのジャケット付きガラス製反応器に、例9の活性化触媒を0.762g(Ti0.21ミリモル)、(15重量%の)アンモニア水溶液を25ml、及びt−ブタノールを25ml、不活性な雰囲気中で仕込む。
この懸濁液を70℃とし、30.97重量%のH水溶液1.18gを、攪拌しながら17分間で供給する。反応終了後、懸濁液を濾過する。Hに基づくヒドロキシルアミンの収率は、52.7%であることが分かる。触媒の一時間毎の処理量は99(ヒドロキシルアミンモル/Ti・hモル)である。
【0068】
例56(比較例)
例55と同じ作業条件下で反応を行う。但し、例9の活性化触媒に対応する非活性化触媒(Ti2.11%)を0.48g(Ti0.21ミリモル)用いる。反応終了後、Hに基づくヒドロキシルアミンの収率は49.5%となる。触媒の一時間毎の処理量は88(ヒドロキシルアミンモル/Ti・hモル)である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、例1のTS−1の処理前のUV−Visスペクトル(スペクトルA)と、処理後のUV−Visスペクトル(スペクトルB)を示すものである。

Claims (34)

  1. 一般式(I)をもつチタンシリカライト触媒の触媒性能を改良する方法であって、
    過酸化水素を含む水性媒体中で、フッ化物イオンの前駆体、もしくはフッ素を含有するアニオン種の存在下で触媒(I)を活性化させることからなり、かつ
    前記触媒が、芳香族炭化水素、オレフィン類、及び窒素化合物から選ばれる有機基質を酸化する為に、またカルボニル化合物をアンモオキシム化する為に有用であることを特徴とする、方法:
    xTiO・(1−x)SiO (I)
    式中、xは0.0001〜0.04である。
  2. 式(I)をもつ触媒が微小球の形態にある、請求項1に記載の方法。
  3. 式(I)をもつ触媒に於いて、チタンの一部が、硼素、アルミニウム、鉄、もしくはガリウムから選ばれる他の金属で置換されている、請求項1に記載の方法。
  4. フッ化物イオンの前駆体が、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、NaF、KF、LiF、およびKHF から選択されるアルカリ金属のフッ化物、AlF・3Hの水溶性金属フッ化物、並びにフルオロ珪酸、フルオロ硼酸、及びヘキサフルオロ燐酸から選択される酸の形態にあるか、もしくはNHOHで塩化された形態にある水溶性の無機フッ素誘導体化合物から選ばれるものである、請求項1に記載の方法。
  5. フッ化物イオンの前駆体がフッ化アンモニウム、もしくは二フッ化アンモニウムである、請求項4に記載の方法。
  6. フッ素化化合物の量がF/Tiのモル比を0.5〜3.0とするような量である、請求項1に記載の方法。
  7. F/Tiのモル比が1.0〜2.5である、請求項6に記載の方法。
  8. 過酸化水素の量がH/Tiのモル比を3.0〜15とするような量である、請求項1に記載の方法。
  9. /Tiのモル比が6〜12である、請求項8に記載の方法。
  10. 活性化反応を20〜100℃の温度で行う、請求項1に記載の方法。
  11. 温度が60〜90℃の範囲から選ばれるものである、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法により活性化されて得られる、一般式(I)をもつチタンシリカライト触媒であって、
    芳香族炭化水素、オレフィン類、及び窒素化合物から選ばれる有機基質を酸化する為に、またカルボニル化合物をアンモオキシム化する為に有用な、チタンシリカライト触媒:
    xTiO・(1−x)SiO (I)
    式中、xは0.0001〜0.04である。
  13. xが0.035未満である、請求項12に記載の触媒。
  14. 触媒が微小球の形態にある、請求項12に記載の触媒。
  15. チタンの一部が、硼素、アルミニウム、鉄、もしくはガリウムから選ばれる金属で置換されている、請求項12に記載の触媒。
  16. 溶剤媒体中、チタンシリカライト触媒(I)の存在下で過酸化水素を用いて、芳香族炭化水素、オレフィン類、及び窒素化合物から選ばれる有機基質を酸化する為の、またカルボニル化合物をアンモオキシム化する為の方法であって、該触媒(I)が請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法により活性化されていることを特徴とする方法。
  17. 芳香族炭化水素がベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、及びアニソールから選ばれるものである、請求項16に記載の方法。
  18. 過酸化水素を用いてのベンゼンのフェノールへのヒドロキシル化を、一般式(II)をもつ化合物から選ばれる有機溶剤中で行う、請求項17に記載の方法。
    Figure 0004282822
    式中、R、R、R、及びRは同じであっても異なっていてもよく、水素原子、もしくは炭素数が1〜4のアルキル基を示す。
  19. 式(II)をもつ化合物に於いて、R、R、R、及びRが水素原子を示すものである、請求項18に記載の方法。
  20. 溶剤(II)を反応混合物の10〜90重量%の量で用いる、請求項18に記載の方法。
  21. 溶剤(II)を反応混合物の20〜80重量%の量で用いる、請求項20に記載の方法。
  22. 活性化された触媒(I)をベンゼンの2〜40重量%の量で用いる、請求項18に記載の方法。
  23. 活性化された触媒(I)をベンゼンの5〜15重量%の量で用いる、請求項22に記載の方法。
  24. ベンゼンを反応混合物の10〜80重量%の量で用いる、請求項18に記載の方法。
  25. ベンゼンを反応混合物の30〜60重量%の量で用いる、請求項24に記載の方法。
  26. 反応混合物中に存在している過酸化水素の量がベンゼンの5〜50モル%の範囲にある、請求項18に記載の方法。
  27. 反応混合物中に存在している過酸化水素の量がベンゼンの10〜30モル%の範囲にある、請求項26に記載の方法。
  28. 過酸化水素を、過酸化水素を1〜60重量%含む水溶液として用いる、請求項18に記載の方法。
  29. 過酸化水素を、過酸化水素を3〜30重量%含む水溶液として用いる、請求項28に記載の方法。
  30. 反応を50〜95℃の温度で行う、請求項18に記載の方法。
  31. 反応を70〜85℃の温度で行う、請求項30に記載の方法。
  32. オレフィン類が、エチレン、プロピレン、塩化アリル、アリルアルコール、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酸化メシチル、イソプレン、シクロオクテン、及びシクロヘキセンから選ばれるものである、請求項16に記載の方法。
  33. カルボニル化合物がシクロヘキサノンである、請求項16に記載の方法。
  34. 窒素化合物がアンモニア、及び第二アミンから選ばれるものである、請求項16に記載の方法。
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