JPH10175896A - アルコールの製造方法 - Google Patents

アルコールの製造方法

Info

Publication number
JPH10175896A
JPH10175896A JP8335718A JP33571896A JPH10175896A JP H10175896 A JPH10175896 A JP H10175896A JP 8335718 A JP8335718 A JP 8335718A JP 33571896 A JP33571896 A JP 33571896A JP H10175896 A JPH10175896 A JP H10175896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
zeolite
treatment
hydration reaction
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8335718A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Tezuka
真 手塚
Shigemi Masuda
重美 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP8335718A priority Critical patent/JPH10175896A/ja
Publication of JPH10175896A publication Critical patent/JPH10175896A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生を繰り返しても、活性の低下が抑制でき
る触媒を用いてオレフィンの液相水和反応を効率的に実
施する。 【解決手段】 ゼオライト触媒の存在下でオレフィンを
液相で水和反応させてアルコールを製造する方法におい
て、該水和反応系より分離回収したゼオライトを、不活
性ガスと80〜700℃で接触再生させ、該触媒を前記
の水和反応系に供することを特徴とするアルコールの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルコールの製造方
法に関する。詳しくは、オレフィンを液相で水和する際
に、ゼオライト触媒を用い、該ゼオライト触媒を効率よ
く再生使用しながら、各種中間原料として有用なアルコ
ールを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゼオライト触媒による液相でのオレフィ
ンを水和してアルコールを得る反応においては、反応の
経過とともに、主に触媒上に有機物が蓄積してくるため
に触媒の活性が次第に低下する。このような活性が低下
した触媒を再生する方法として、分子状酸素の存在下に
高温加熱処理する方法(特公平3−2015号公報)や
液相酸化剤で処理する方法(特公平3−224633号
公報)等が知られている。
【0003】
【課題を解決するための手段】しかしながら、上記のよ
うな方法では触媒上に蓄積した有機物を完全に除去でき
ても、触媒活性の回復が十分でなく、更に、再生処理を
繰り返した場合に活性を元に戻すことが困難であった。
そこで、本発明者らは、再生と使用を繰り返しても活性
の低下が極めて少ない触媒の再生方法について鋭意検討
を重ねた結果、反応に供したゼオライト触媒を窒素等の
不活性ガスのみで高温接触処理する方法が、従来の方法
よりも高い再生率で再生でき、しかも再生を繰り返しつ
つ触媒を長期間使用しても触媒活性の低下を低減できる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0004】即ち、本発明は、ゼオライト触媒の存在下
でオレフィンを液相で水和反応させてアルコールを製造
する方法において、該水和反応系より分離回収したゼオ
ライト触媒を、不活性ガスと80〜700℃で接触さ
せ、該触媒を前記の水和反応系に供することを特徴とす
るアルコールの製造方法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、発明を詳細に説明する。本
発明においては、液相でのオレフィンとの水和反応系よ
り分離回収したゼオライト触媒を不活性ガスと接触処理
する。不活性ガスと接触処理する温度は80〜700
℃、好ましくは100〜650℃、特に好ましくは25
0〜600℃である。80℃未満ではゼオライト触媒上
に付着した有機物が速やかに除去されないので好ましく
ない。一方、700℃を超える高温になると、ゼオライ
ト骨格が熱で破壊される度合いが大きくなるので好まし
くない。
【0006】ゼオライト触媒を不活性ガスで接触処理す
る時間は、処理温度や処理装置等により適当な範囲が異
なり特に限定されるものではないが、通常0.5〜60
分、好ましくは2〜30分、特に好ましくは1〜20分
である。なお、処理時間とは、実質的に触媒が処理温度
にある時間を示し、用いる装置や触媒量により、見かけ
上同じ処理時間であっても、装置内での実際の処理時間
には異なることもある。
【0007】本発明においては、使用する不活性ガス中
の酸素濃度は、通常3%以下、好ましくは1%以下、特
に好ましくは0.1%以下である。不活性ガスとして
は、触媒に対して不活性の各種のガスを使用でき、例え
ば、一酸化炭素;二酸化炭素;アルゴン、ヘリウム、キ
セノン等の希ガス;NOx等の窒素酸化物;窒素等を挙
げることができるが、好ましくは窒素である。勿論、不
活性ガスはこれらの混合物であってもよく、例えば、窒
素に対して上記のガスが含有されていてもよい。不活性
ガスとして窒素を使用した場合、工業的に得られる程度
の純度を有する窒素であればよいが、通常99%以上、
好ましくは純度99.9%以上である。また、ゼオライ
ト触媒を接触処理する際の不活性ガスの流通速度は、ゼ
オライト触媒に対する重量空間速度(WHSV)で、通
常0.01〜10hr-1である。
【0008】不活性ガスとの接触処理は一般的には常圧
下で行われるが、加圧下または減圧下で行ってもよい。
また、処理形式は、管状炉やマッフル炉等の任意の加熱
装置で、ガス流通による固定床または流動床形式で行わ
れる。連続回転式加熱炉やスピンフラッシュドライヤー
等の気流加熱炉等が例示できる。なお、再生処理に用い
た不活性ガス中には触媒上から脱離した低級炭化水素等
の有機物が含有される。この不活性ガスを循環して使用
する場合には、かかる低級炭化水素等の有機物も不活性
ガスともに循環することになるが、特に差し支えはな
い。
【0009】以上の本発明の方法が、液相でのオレフィ
ン水和反応によって活性の低下したゼオライト触媒の再
生に有効である理由は次のように考えられる。液相での
オレフィン水和反応、例えば、シクロヘキセンの水和反
応では、反応温度が100〜200℃程度と気相反応と
比較してすると低めであり、また、反応系において触媒
表面が実質的に水で覆われているために、触媒上に付着
した有機物のコーキングがほとんど進行しない。従っ
て、触媒上に付着した有機物は、例えば生成物であるシ
クロヘキサノールや、原料シクロヘキセンの二量化オレ
フィン体のような副反応生成物もほとんどそのままの形
で存在すると推定される。このような有機物が付着した
触媒を、酸素を含まない不活性ガス雰囲気下に加熱処理
すると、触媒上の有機物は、触媒上の酸点の作用によ
り、有機物自身もしくは有機物同士による異性化、不均
化、重合等の反応に比べ、有機物の分解脱離反応が優先
して起こり、大部分の触媒上の有機物が、重合などによ
るコーキングを起こすことなく触媒上から除去できるも
のと推定される。
【0010】また、本発明の方法では、有機物の大部分
を燃焼反応によらずに除去できるために、従来、分子状
酸素含有ガス下の再生処理で問題となっている有機物由
来の水(有機物燃焼水)による触媒のゼオライト構造の
加水分解による破壊、燃焼の際の局所発熱による熱破壊
等の悪影響をほとんど受けることなく、再生させること
ができるものと推定される。しかも、処理条件も従来の
分子状酸素含有ガス下の再生処理に比べて、一般的に低
温、短時間で再生することができる。
【0011】一方、オレフィンの液相での水和反応によ
り有機物が付着した触媒を、従来法である前述の液相酸
化剤処理をしたり、そのまま分子状酸素の存在下で高温
処理する方法では、付着有機物はコーキングが進行して
いないため、炭素−炭素二重結合性が強いかもしくは触
媒上の酸点により付着有機物が活性化されているため
に、より酸化を受けやすく、付着有機物の炭素−炭素二
重結合や炭素−酸素単結合等が速やかに酸化されて付着
有機物はカルボニル化合物、フェノール類等の類似化合
物となる。該化合物は、もともと触媒上に付着していた
水和反応の副反応に由来する有機物そのものに比べて、
より強く触媒に吸着する傾向がある。従って、該化合物
を完全に除去するためには、非常に厳しい酸化条件を要
するものと推定される。また、公知の方法の条件下で
は、前述したように高温下処理での触媒の構造破壊を免
れることは困難であるので、有機物を完全に除去できて
も触媒の活性を完全に回復することができないというこ
とが推定される。
【0012】なお、FCCプロセスや、炭化水素変換反
応触媒等の再生に見られるように、予め低温、低酸素濃
度条件で触媒上付着有機物を低減させた後に、含酸素雰
囲気で焼成することにより、上述の有機物燃焼による触
媒構造破壊を低減する方法も知られている。しかしなが
ら、この方法では、一連の処理に通常少なくとも数時間
以上を要することや、処理雰囲気中の分子状酸素の存在
が必須であり、触媒上付着有機物を燃焼により除去する
ものであり、触媒を再生を繰り返しながら長期間使用す
る場合の触媒活性の低下は避けがたい。
【0013】逆に、本発明での再生方法は、液相でのオ
レフィン水和反応の触媒の再生にのみ有効に働く。従来
から知られているゼオライトを用いる合成反応(FCC
プロセス、炭化水素変換反応等)では、一般に反応温度
が高くかつ気相反応であるために、触媒上に付着した有
機物は反応条件下で、いわゆるコーキングを起こして、
多環状芳香族化合物のような高C/H比の化合物とな
る。このような有機物が付着した触媒を本発明の再生方
法で処理しても、不活性ガスとの接触処理によって、更
にコーキングが進行するのみで、付着有機物はほとんど
除去されないので、効果的に再生することができない。
【0014】本発明の方法で再生処理された触媒は、次
いで、酸素存在下で焼成することなく、通常、そのま
ま、あるいは水スラリーの状態として、オレフィンの水
和反応系に供される。即ち、液相でのオレフィンとの水
和反応に供したゼオライト触媒を不活性ガスと接触処理
した後、他の再生処理を行うことなく、直ちにオレフィ
ンの水和反応触媒として再使用できる。なお、再生処理
された触媒の一部は、後述する後処理工程を行った後に
反応系に戻してもよい。なお、上記の酸素存在下で焼成
するとは、分子状酸素共存下での焼成とは、分子状酸素
を、通常5〜100%含有するガス雰囲気下、通常20
0〜700℃に焼成することである。
【0015】本発明で採用する再生方法においては、上
記で説明したことからも想像できるように、再生処理後
でも、触媒上の有機物を必ずしも完全に除去できるもの
ではないので、1〜2回の触媒の再生処理では、従来の
再生方法よりも再生率に優位性が認められないこともあ
る。従来の再生方法で問題であった再生毎の触媒の構造
変化は微少であり、1〜2回の再生処理ではほとんど目
立たないものである。しかしながら、触媒を長期に渡り
再生を繰り返して使用する場合、通常5回以上、特に1
0回以上の再生処理を繰り返すと、従来の方法では、未
使用の初期活性と比較した場合、活性の低下が明らかと
なってくる。
【0016】なお、前記の本発明の特徴とする再生方法
は簡便で短時間に再生処理できることが大きな利点であ
るが、該方法の長期の繰り返しの高温再生による生じる
ゼオライトの微少な構造変化が生じる。かかる現象を想
定する場合は、再生触媒の一部を取り出して、これをア
ルカリ性水溶液で接触処理を行うことにより、前記の高
温再生による生じるゼオライトの微少な構造変化を修復
することができ、これによって触媒の長期的な活性低下
傾向を実質的に完全に抑制することが可能となる。例え
ば、アルカリ性水溶液処理は、触媒を数十回、例えば5
0回以上再生を要するような長期間の使用の際に特に有
効である。アルカリ性水溶液により処理を行う場合と、
行わない場合を比べた場合、10回再生触媒における活
性の差が数%であっても、50回以上の再生後では、1
0〜30%、場合によっては、それ以上の活性差となり
うる。
【0017】アルカリ性水溶液としては。アルカリ性の
無機塩の水溶液であれば、特に制限はないが、好ましく
はアルカリ金属の水溶液、特に好ましくは水酸化ナトリ
ウムの水溶液である。触媒1kg当たり作用させるアル
カリ水溶液の量は、通常1〜60kg、好ましくは3〜
30kgである。また、触媒1kg当たり作用させるア
ルカリ量は、通常0.1〜150グラム当量、好ましく
は0.5〜50グラム当量である。アルカリ水溶液で処
理する温度は、通常10〜270℃、好ましくは40〜
210℃である。処理時間は、通常1分〜200時間、
好ましくは10分〜100時間である。また、アルカリ
性水溶液との接触処理は、攪拌下に行われるのが望まし
い。
【0018】また、アルカリ性水溶液との接触処理にお
いて、処理の効果を高めるために、テンプレート剤を添
加することが望ましい。テンプレート剤としては、テト
ラプロピルアンモニウム塩等の第4級アルキルアンモニ
ウム化合物、1級アルキルアミン、2級アルキルアミ
ン、3級アルキルアルキルアミン等のアルキルアミン
類、ジアミン類、アミノアルコール類、アルコール類、
エーテル類、アミド類、アルキル尿素類、アルキルチオ
尿素類、シアノアルカン類等が用いられる。これらの中
でも第4級アルキルアンモニウム塩が好ましい。なお、
テンプレートの量は触媒1kg当たり、通常0.1〜1
00モル、好ましくは0.2〜50モルである。なお、
テンプレート剤を用いた場合は、アルカリ水溶液処理後
に、触媒上に残留したテンプレート剤を焼成等により除
去する必要がある。
【0019】また、再生触媒をアルカリ性水溶液で処理
し、好ましくは触媒を溶解させた後でテンプレート剤を
加え、更に攪拌処理することが、触媒活性回復のために
好ましい実施態様である。更に、硫酸等の無機酸あるい
は有機酸を用いて、処理液中のアルカリを部分中和する
とことでアルカリ処理の効果を高めることができる。ア
ルカリ水溶液との接触処理後の触媒は、通常アルカリ水
溶液に由来するカチオン種でイオン交換されている。こ
の場合、水和反応に供する前にプロトン交換型に変換す
るのが望ましい。触媒をプロトン型に変換する方法は、
公知の方法に従って行うことができる。具体的には、プ
ロトン型にすべき触媒を、塩酸、硝酸、硫酸等の水溶液
で接触処理する方法、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム等のアンモニウム塩の水溶液を用いて触媒をアンモ
ニウム型とした後、加熱してアンモニアを脱離させる方
法等が挙げられる。
【0020】以上のような本発明で採用されるゼオライ
トの再生方法は、液相でのオレフィン水和反応に供され
た触媒、特に液相でのオレフィン水和反応に供されたこ
とにより触媒活性が低下した触媒の再生に適用される。
オレフィンとしては、例えばプロペン、ブテン、ヘキセ
ン、ペンテン等の鎖状オレフィン、シクロペンテン、シ
クロヘキセン、シクロオクテン、シクロドデセン等の環
状オレフィン等が挙げられるが、好ましくは炭素数5〜
8の環状オレフィン、特に好ましくはシクロヘキセンが
用いられる。
【0021】また、オレフィンの水和反応に用いるゼオ
ライト触媒は、触媒として使用可能なゼオライトであれ
ば特に限定されず、例えば、モルデナイト、エリオナイ
ト、フェリエライト、モービル社発表のZSM−5、Z
SM−4、ZSM−8、ZSM−11、ZSM−12、
ZSM−20、ZSM−40、ZSM−35、ZSM−
48系ゼオライトやMCM−41、MCM−48、MC
M−50、FSM−16等のいわゆるM41Sメソポー
ラスゼオライト等の結晶性アルミノシリケート、および
ボロシリケート、ガロシリケート、フェロアルミノシリ
ケート、チタノシリケート等の異元素含有ゼオライト等
の公知のゼオライトが例示できる。また、これらのゼオ
ライトは、通常プロトン交換型(H型)が用いられる
が、その一部がNa、K、Li等のアルカリ金属、M
g、Ca、Sr等のアルカリ土類元素、Fe、Co、N
i、Ru、Pd、Pt、Zr、Ti等の遷移金属元素か
ら選ばれた少なくとも一種のカチオン種で交換されてい
てもよい。なお、ゼオライトの使用される形態はいかな
るものでもよく、粉末状、顆粒状のものが使用できる。
また、担体あるいはバインダーとして、アルミナ、チタ
ニア、シリカ等を使用することもできる。
【0022】水和反応条件としては、触媒が水相または
油相または両者の混合相からなる液相に存在している範
囲であればよく、反応温度、反応圧力は特に限定されな
いが、反応温度については通常50〜250℃、特に環
状オレフィンでは通常100〜200℃で行われる。な
お、水和反応系よりゼオライト触媒を分離回収する方法
は特に制限はなく、反応液から固液分離できればよい
が、通常、反応液を油水分離し、ゼオライト触媒を含む
水相中を固液分離して回収される。回収されたゼオライ
ト触媒は、水又は炭化水素類、アルコール類、エーテル
類、ニトリル等の適当な溶媒により洗浄、乾燥して、洗
浄によって除去され得る触媒上の有機物を除去した後
に、前記の本発明での再生方法に供されることが好まし
いが、洗浄や乾燥せずに直接再生に供してもよい。
【0023】
【実施例】以下、実施例および比較例を示し、本発明を
具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1 (シクロヘキセンの連続流通水和反応)図1に示すよう
な連続流通反応装置を用いて、シクロヘキセンの水和反
応を行った。即ち、内容積2000mlの攪拌装置付き
ステンレス製オートクレーブ反応器3に、水和触媒とし
てH型ガリウムシリケート(SiO2/Ga23分子比
=50/1)100gと水250gを仕込み、系内を窒
素ガス置換した。回転数500rpmで攪拌しつつ反応
器3内を昇温して反応温度120℃とした後、供給管1
よりシクロヘキセンを120g/hrの速度で供給し
た。反応液は反応器内部に設置した内容積30mlの液
液分離器4内で油相と触媒スラリー水相に分離された
後、オーバーフロー管5より油相のみが流出される。ま
た、供給管2からは水和反応で消費される水とオーバー
フロー管5から油相への溶解度分として流出する水の合
計量の水を供給することにより反応器3内の水量を一定
に保った。原料シクロヘキセン供給開始後5時間後にお
ける流出油相中のシクロヘキサノール濃度は12.0重
量%であった。また、200時間経過後の流出油相中の
シクロヘキサノール濃度は8.3重量%であった。
【0024】(触媒の再生)シクロヘキセンの連続流通
水和反応200h経過後の触媒全量を濾過、水洗後、1
10℃で乾燥した。乾燥後の触媒を石英ガラス管内に充
填して、純度99.999%の窒素ガスを100NL/
hの流量で流しつつ、400℃で15分間処理した。冷
却後、取り出した触媒のCHN分析を行ったところ、付
着炭素の95%重量%がこの段階で除去されていた。 (1回目再生触媒による連続流通反応)上記の再生処理
を1回行った触媒を用いた他は前記の(シクロヘキセン
の連続流通水和反応)と同じ条件で連続水和反応を行っ
た。新触媒および再生触媒を用いた連続流通5時間目に
おける流出油相中のシクロヘキサノール濃度を表−1に
示すように、触媒活性はほぼ完全に回復していた。
【0025】(反応、再生の繰り返し)上記1回目再生
触媒を、上記の(シクロヘキセンの連続流通水和反応)
と同じ反応条件で200時間反応を行った。反応後、上
記(触媒の再生)の同じ方法で触媒を濾過、水洗、乾燥
した後に再生した。この、連続流通水和反応−再生の繰
り返しを合計9回繰り返した。 (反応−再生繰り返し触媒による連続流通反応)上記の
連続流通水和反応−再生を繰り返した触媒(新触媒から
数えて10回目の再生を行った触媒)を用いて上記の
(再生触媒による連続流通反応)と同じ条件で水和反応
を行った。連続流通5時間目における流出油相中のシク
ロヘキサノール濃度を表−1に示す。
【0026】実施例2 実施例1において、窒素ガス流通下の処理温度を300
℃として、処理時間を20分とした以外は実施例1と同
様の触媒の再生処理を行った。1回目再生触媒ならびに
10回目再生触媒を用いた連続流通反応5時間における
流出オイル中のシクロヘキサノール濃度を表−1に示
す。 実施例3 実施例1において、窒素ガス流通下の処理温度を500
℃として、処理時間を5分とした以外は実施例1と同様
の触媒の再生処理を行った。1回目再生触媒ならびに1
0回目再生触媒を用いた連続流通反応5時間における流
出油相中のシクロヘキサノール濃度を表−1に示す。
【0027】比較例1 実施例1において、窒素ガス流通下の処理を行わずに、
乾燥空気流通下540℃で1時間処理のみによる再生を
行った以外は実施例1と同様の触媒の再生処理を行っ
た。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用いた
連続流通反応5時間における流出油相中のシクロヘキサ
ノール濃度を表−1に示す。 比較例2 実施例1において、窒素ガス流通下の処理を行った後、
さらに乾燥空気流通下540℃で1時間処理を実施した
以外は実施例1と同様の触媒の再生処理を行った。1回
目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用いた連続流通
反応5時間における流出油相中のシクロヘキサノール濃
度を表−1に示す。 実施例4 実施例3により、再生処理を施した触媒のうち、30重
量%の触媒を以下の(アルカリ性水溶液処理)を行った
以外は実施例1と同様の触媒処理を行った。
【0028】(アルカリ性水溶液処理)再生触媒10g
(乾燥重量)当たり、2N−水酸化ナトリウム水溶液9
5mlを加えて80℃で2時間攪拌処理して触媒を溶解
させた。こののち、この溶液に22.5重量%テトラプ
ロピルアンモニウムヒロドキシド水溶液14.8gを加
えたのち、98%硫酸を少しづつ加えて溶液のpHを1
1.0とした。これをオートクレーブに仕込み、自発圧
力下180℃で40時間攪拌処理を行った。処理後、触
媒を濾過、水洗して120℃で12時間乾燥したのち5
40℃で6時間空気流通下で焼成した。1N−硝酸アン
モニウム水溶液100mlを加えて、80℃で1時間攪
拌処理したのち、触媒を濾過、水洗した。この硝酸アン
モニウム水溶液処理を2回繰り返した。触媒を乾燥後、
空気を15NL/hrの流量で流しつつ、500℃で2
時間処理した。
【0029】再生処理後の触媒と、再生後アルカリ性水
溶液処理を行った触媒を合わせて、シクロヘキセンの連
続流通水和反応を行った。また、反応、再生操作の繰り
返しにおいても再生毎に上記のアルカリ性水溶液処理を
行った。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用
いた連続流通反応5時間目における流出油相中のシクロ
ヘキサノール濃度を表−1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ゼオライト触媒を用い
たオレフィンの水和反応を実施するに際し、ゼオライト
触媒の使用再生を何度も繰り返しても触媒活性が維持さ
れるので、アルコールを長期に渡り安定に製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いた連続流通反応装置の概略図を示
す。
【符号の説明】
1:シクロヘキセン供給管 2:水供給管 3:反応器 4:液液分離器 5:オーバーフロー管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼオライト触媒の存在下でオレフィンを
    液相で水和反応させてアルコールを製造する方法におい
    て、該水和反応系より分離回収したゼオライトを、不活
    性ガスと80〜700℃で接触再生させ、該触媒を前記
    の水和反応系に供することを特徴とするアルコールの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 ゼオライト触媒の存在下でオレフィンを
    液相で水和反応させてアルコールを製造する方法におい
    て、該水和反応系より分離回収したゼオライトを、不活
    性ガスと80〜700℃で接触再生させ、該触媒の一部
    をアルカリ水溶液と接触させてから前記の水和反応系に
    供することを特徴とする請求項1のアルコールの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 オレフィンが炭素数5〜8の環状オレフ
    ィンであることを特徴とする請求項1又は2のアルコー
    ルの製造方法。
  4. 【請求項4】 不活性ガスが窒素であることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかのアルコールの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 不活性ガスとの接触を0.5〜60分行
    うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかのアル
    コールの製造方法。
JP8335718A 1996-12-16 1996-12-16 アルコールの製造方法 Pending JPH10175896A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8335718A JPH10175896A (ja) 1996-12-16 1996-12-16 アルコールの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8335718A JPH10175896A (ja) 1996-12-16 1996-12-16 アルコールの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10175896A true JPH10175896A (ja) 1998-06-30

Family

ID=18291704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8335718A Pending JPH10175896A (ja) 1996-12-16 1996-12-16 アルコールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10175896A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004527523A (ja) * 2001-03-30 2004-09-09 カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ マイクロ波照射下にモレキュラーシーブ触媒を用いるポルフィリンの合成方法
JP2011500325A (ja) * 2007-11-02 2011-01-06 エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク 触媒組成物の再生プロセス

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004527523A (ja) * 2001-03-30 2004-09-09 カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ マイクロ波照射下にモレキュラーシーブ触媒を用いるポルフィリンの合成方法
JP2011500325A (ja) * 2007-11-02 2011-01-06 エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク 触媒組成物の再生プロセス
US8623777B2 (en) 2007-11-02 2014-01-07 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Process for rejuvenating a catalyst composition

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8647999B2 (en) Method for regenerating a catalyst containing a CHA zeolite
US4487843A (en) Catalytic activity of aluminosilicate zeolites
EP1907115B1 (en) Method of regeneration of titanium-containing molecular sieve catalyst
CA1193617A (en) Aromatics production
WO2006001876A9 (en) Catalyst regeneration process
JP5536778B2 (ja) 芳香族炭化水素の製造方法および前記製造方法に用いられる遷移金属含有結晶性メタロシリケート触媒
JPH0617160A (ja) 使用済み触媒からのレニウムの回収方法
JPH10175896A (ja) アルコールの製造方法
US5977008A (en) Selective introduction of active sites for hydroxylation of benzene
JPH0985098A (ja) 水和触媒の再生方法
JP3726816B2 (ja) ε−カプロラクタム製造用触媒の再生方法およびε−カプロラクタムの製造方法
JPH0930999A (ja) オレフィンの水和方法
US6432858B1 (en) Process for the regeneration of hydration catalyst for cyclic olefins
JP2852950B2 (ja) オレフィン水和触媒の再生方法
JPH0912493A (ja) オレフィンの水和反応方法
JPS61234945A (ja) 触媒の再生方法
JP2903326B2 (ja) オレフィン水和触媒の再生法
JP2005224752A (ja) ε−カプロラクタム製造用触媒の再生方法及びε−カプロラクタムの製造方法
JPH0920701A (ja) オレフィンの水和方法
JP2501210B2 (ja) 環状アルコ−ルの製造方法
JPH09201538A (ja) 環状オレフィン水和触媒の再生方法
JPH11343255A (ja) オレフィンの接触水和法
JPH08196910A (ja) ゼオライト再生触媒
JPH08245454A (ja) 環状アルコールの製造方法
JP2001340763A (ja) 気相オゾンによる触媒の活性化方法