JPH0985098A - 水和触媒の再生方法 - Google Patents

水和触媒の再生方法

Info

Publication number
JPH0985098A
JPH0985098A JP7243066A JP24306695A JPH0985098A JP H0985098 A JPH0985098 A JP H0985098A JP 7243066 A JP7243066 A JP 7243066A JP 24306695 A JP24306695 A JP 24306695A JP H0985098 A JPH0985098 A JP H0985098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
zeolite
regeneration
treatment
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7243066A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Tezuka
真 手塚
Takashi Tsukumo
隆史 九十九
Koji Watanabe
孝二 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP7243066A priority Critical patent/JPH0985098A/ja
Publication of JPH0985098A publication Critical patent/JPH0985098A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】ゼオライト触媒を用いる液相でのオレフィ
ンの水和反応において、反応に供したゼオライトを再生
するにあたり、該ゼオライトを窒素と80〜500℃で
接触処理した後、分子状酸素を含有するガスと400℃
以上で接触処理することを特徴とするオレフィン水和触
媒の再生方法。 【効果】 本発明によれば、再生を繰り返しても、触媒
活性の低下が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼオライト触媒の
再生方法に関する。詳しくは、液相でオレフィンを水和
して、各種中間原料として有用なアルコールを製造する
際に使用されるゼオライト触媒の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゼオライト触媒による液相でのオレフィ
ンの水和反応においては、反応の経過とともに、主に触
媒上に有機物が蓄積してくるために触媒の活性が次第に
低下する。このような活性が低下した触媒を再生する方
法として、分子状酸素の存在下に高温加熱処理する方法
(例えば特公平3−2015号公報)や、液相酸化剤で
処理する方法(例えば特公平3−224633号公報)
等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
再生方法では、触媒の活性回復が不十分であり、特に触
媒を長期間、使用と再生を繰り返して、触媒を使用する
場合においては、再生を繰り返すと触媒の活性が徐々に
低下するという問題があり、工業的な再生方法としては
不十分なものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、再生と使
用を繰り返しても活性の低下が極めて少ない触媒の再生
方法について鋭意検討を重ねた結果、ゼオライト触媒を
窒素と接触処理させた後、分子状酸素含有ガスと接触処
理させることにより、従来の方法よりも高い再生率で再
生でき、しかも再生を繰り返しつつ触媒を長期間使用し
ても触媒活性の低下を低減できることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、ゼオライト触媒を用
いる液相でのオレフィン水和反応において、水和反応に
供したゼオライトを再生するにあたり、該ゼオライトを
窒素と80〜500℃で接触処理したのち、分子状酸素
を含有するガスと400℃以上で接触処理することを特
徴とするオレフィン水和触媒の再生方法に関する。以
下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明においては、液相でのオレフィンと
の水和反応に供したゼオライトを、まず、窒素と接触処
理する。窒素と接触処理する温度は、80〜500℃、
好ましくは100〜450℃、さらに好ましくは150
〜400℃である。80℃より低いと触媒上の有機物が
速やかに除去されないので好ましくない。一方、500
℃より高い場合も、触媒上の有機物の除去が効率的にな
されない。この原因としては、分解反応よりも重合等コ
ーキングの割合が大きくなって有機物が触媒から除去さ
れ難くなるためと考えられる。
【0007】窒素と接触処理する時間は、処理温度等に
より適当な範囲が異なり、特に限定されるものではない
が、通常1分〜5時間、好ましくは5分〜3時間、特に
好ましくは10分〜2時間である。接触処理に用いられ
る窒素は、工業的に得られる程度の純度を有する窒素で
あればよいが、通常99%以上、好ましくは純度99.
9%以上である。また、窒素は工業的には液体空気の分
留により生産されるために不純物として酸素を含有する
可能性があるが、本発明においては、窒素中の酸素の含
有量は通常0.1モル%以下であればよい。また、窒素
ガス流速はゼオライトに対する重量時間空間速度(WH
SV)で表現して通常0.01〜10hr-1である。
【0008】本発明においては、ゼオライト触媒は、窒
素と接触処理した後、分子状酸素を含有するガスと接触
処理する。分子状酸素を含有するガスの分子状酸素の割
合は任意であるが、通常0.1〜30モル%、好ましく
は1〜25モル%である。分子状酸素以外のガス成分と
しては、好ましくは窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化
炭素、空気等が用いられる。なお、ガスが爆発組成を形
成しない範囲において、水素を含んでいてもよい。ガス
中の水分は、ゼオライトを加水分解させて破壊する可能
性があるために予め除かれていることが好ましい。
【0009】また、ガス流速は、ゼオライトに対する重
量時間空間速度(WHSV)で表現して通常0.01〜
10hr-1である。このときの処理温度は通常400℃
以上、好ましくは450℃以上、さらに好ましくは50
0℃以上であり、通常750℃以下、好ましくは600
℃以下である。本発明において、窒素と接触処理する温
度と分子状酸素と接触処理する温度は、上記の温度範囲
であればよいが、窒素と接触処理する温度が分子状酸素
と接触処理する温度より低いことが望ましい。
【0010】本発明において、窒素との接触処理および
分子状酸素との接触処理は、一般的には常圧下で行われ
るが、加圧下または減圧下で行ってもよい。また、処理
形式は、管状炉やマッフル炉等の任意の形式の加熱装置
で、ガス流通による固定床または流動床形式で行われ
る。
【0011】本発明の方法が、液相でのオレフィン水和
反応によって活性の低下したゼオライト触媒の再生に有
効である理由は次のように考えられる。液相でのオレフ
ィンの水和反応、例えばシクロヘキセンの水和反応で
は、反応温度が100〜200℃程度と低く、また、触
媒表面が水で覆われているために、触媒上に付着した有
機物のいわゆるコーキングはほとんど進行しない。従っ
て、触媒上の有機物は、例えば、原料シクロヘキセンの
2量化オレフィン体のような副反応生成物とほとんど変
わらない形で存在すると推定される。このような有機物
が付着した触媒を、酸素を含まない窒素ガス雰囲気下に
加熱処理すると、ゼオライト上の有機物は、ゼオライト
の酸点の作用により、有機物自身もしくは有機物同士に
よる異性化、不均化、重合等の反応に比べ、有機物の分
解脱離反応が優先して起こり、大部分の触媒上有機物を
重合等のコーキングを起さずに触媒上から除去できると
推測される。
【0012】さらに、触媒を窒素と接触させて触媒上の
有機物を予め低減させた後に、分子状酸素含有ガスで処
理することにより、触媒の構造や活性点の性質を変えず
に、完全に有機物の除去が行えると推測される。
【0013】これに対して、オレフィンの液相での水和
反応により有機物が付着した触媒を、液相で酸化剤処理
したり、そのまま分子状酸素の存在下で高温処理する、
従来の方法では、付着有機物はコーキングが進行してい
ないため炭素−炭素二重結合性が強く、より酸化が受け
やすいことから、付着有機物中の炭素−炭素二重結合等
が速やかに酸化されて、付着有機物は、カルボニル化合
物、フェノール類等の類似化合物となる。このようなカ
ルボニル化合物、フェノール類等の類似化合物は、もと
もと触媒上に付着していた水和反応の副反応に由来する
有機物に比べて、より強く触媒に吸着する。したがっ
て、カルボニル化合物、フェノール類等の類似化合物を
完全に除去するためには、非常に厳しい酸化条件を要す
ることとなる。このような条件下では、触媒自身の構造
破壊を免れることは困難であり、有機物を完全に除去で
きても触媒の活性を完全に回復することはできなかっ
た。
【0014】また、本発明の再生方法では、有機物の大
部分を燃焼反応を起こさずに除去できるために、従来分
子状酸素含有ガス下の再生処理で問題となっていた、有
機物由来の水(有機物燃焼水)によるゼオライト構造の
加水分解的破壊、燃焼の際の局所発熱による熱破壊等の
悪影響をほとんど受けることなく再生することができ
る。
【0015】本発明の再生方法は液相でのオレフィン水
和反応による触媒の再生にのみ有効である。従来から知
られているゼオライトを用いる合成反応(FCCプロセ
ス、炭化水素変換反応等)は、一般に反応温度が高くか
つ気相反応であるために、触媒上に付着した有機物は反
応条件下で、いわゆるコーキングを起こして、多環状芳
香族化合物のような高C/H比の化合物となる。このよ
うな有機物が付着した触媒を本発明の再生方法で処理し
ても、窒素との接触処理によって、さらにコーキングが
進行するのみで、付着有機物はほとんど除去されないの
で、効果的に再生することができない。
【0016】このようにして再生された触媒は、通常そ
のまま、あるいはスラリー状態として反応器に供され
る。本発明における再生方法は、高温で処理を行うにも
かかわらず、ゼオライトの構造や物性を実質的に変化さ
せずに再生できる方法であるが、厳密には高温での処理
により微少なゼオライト構造の変化を伴う。これは、1
〜2回の再生処理ではほとんど目立たないものである
が、触媒を長期に渡り再生を繰り返し使用する場合、例
えば50回以上の再生処理を行うと、未使用の初期活性
と比較した場合、活性の低下が明らかとなる。例えば、
本発明の方法では、10回程度の再生では活性低下の程
度が従来の方法に比べ格段に優れている。
【0017】再生された触媒は、その全部または一部を
アルカリ性水溶液と接触処理した後に、反応器に供して
もよい。アルカリ性水溶液としては、アルカリ性の無機
塩の水溶液であれば特に制限はないが、好ましくはアル
カリ金属水酸化物の水溶液、特に好ましくは水酸化ナト
リウムの水溶液である。
【0018】触媒1kg当たり作用させるアルカリ水溶
液の量は、通常1〜60kg、好ましくは3〜30kg
である。また、触媒1kg当たり作用させるアルカリ量
は、通常0.1〜150グラム当量、好ましくは0.5
〜50グラム当量である。アルカリ水溶液で処理する温
度は、通常10〜270℃、好ましくは40〜210℃
である。処理時間は、通常1分〜200時間、好ましく
は10分〜100時間、さらに好ましくは30分〜50
時間である。アルカリ水溶液との接触処理は、攪拌下に
行われるのが望ましい。
【0019】アルカリ性水溶液との接触処理において、
処理の効果を高めるために、テンプレート剤を添加して
もよい。テンプレート剤としてはテトラプロピルアンモ
ニウム塩等の第4級アルキルアンモニウム化合物、1級
アルキルアミン、2級アルキルアミン、3級アルキルア
ルキルアミン等のアルキルアミン類、ジアミン類、アミ
ノアルコール類、アルコール類、エーテル類、アミド
類、アルキル尿素類、アルキルチオ尿素類、シアノアル
カン類等が用いられる。これらの中でも第4級アルキル
アンモニウム塩が好ましい。なお、テンプレートは2種
以上を組み合わせて用いてもよい。テンプレ−トの量は
触媒1kg当たり、通常0.1〜100モル、好ましく
は0.2〜50モルである。なお、テンプレート剤を用
いた場合は、アルカリ水溶液処理後に、触媒上に残留し
たテンプレート剤を焼成等により除去する必要がある。
【0020】アルカリ水溶液との接触処理後の触媒は、
通常アルカリ水溶液に由来するカチオン種でイオン交換
されている。この場合、水和反応に供する前にプロトン
交換型に変換する必要がある。触媒をプロトン型に変換
する方法は、公知の方法に従って行なうことができる。
具体的には、プロトン型にすべき触媒を、塩酸、硝酸、
硫酸等の酸水溶液で接触処理する方法、硝酸アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム等のアンモニウム塩の水溶液を用
いて触媒をアンモニウム型とした後、加熱してアンモニ
アを脱離させる方法等が挙げられる。
【0021】アルカリ性水溶液処理を行うことは、触媒
を数十回、例えば50回以上再生を要するような長期間
の使用の際に特に有効である。アルカリ性水溶液により
処理を行う場合と、行わない場合とを比べた場合、10
回再生触媒における活性の差が数%程度であっても、例
えば50回以上の再生後では、10〜30%、場合によ
っては、それ以上の活性の差となる。
【0022】そこで、アルカリ性水溶液との接触処理を
行うこと、高温で処理することにより生じるゼオライト
の微少な構造変化を修復することができ、これによっ
て、触媒の活性低下を実質的に完全に抑制することがで
きる。本発明の再生方法は、液相でのオレフィン水和反
応に供された触媒、特に液相でのオレフィン水和反応に
供され、活性が低下した触媒の再生に関する。
【0023】オレフィンとしては、例えばプロペン、ブ
テン、ヘキセン、ペンテン等の鎖状オレフィン、シクロ
ペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、シクロド
デセン等の環状オレフィンが挙げられ、好ましくは炭素
数5〜8の環状オレフィン、特に好ましくはシクロヘキ
センが用いられる。
【0024】オレフィンの水和反応に用いるゼオライト
触媒は、触媒として使用可能なゼオライトであれば特に
限定されず、例えば、モルデナイト、エリオナイト、フ
ェリエライト、モービル社発表のZSM−5、ZSM−
4、ZSM−8、ZSM−11、ZSM−12、ZSM
−20、ZSM−40、ZSM−35、ZSM−48系
ゼオライト等の結晶性アルミノシリケート、およびボロ
シリケート、ガロシリケート、フェロアルミノシリケー
ト等の異元素含有ゼオライト等の公知のゼオライトが例
示できる。また、これらのゼオライトは、通常、プロト
ン交換型(H型)が用いられるが、その一部がNa、
K、Li等のアルカリ元素、Mg、Ca、Sr等のアル
カリ土類元素、Fe、Co、Ni、Ru、Pd、Pi等
の〓族元素から選ばれた少なくとも一種のカチオン種で
交換されていてもよい。なお、ゼオライトの使用される
形態はいかなるものでもよく、粉末状、顆粒状のものが
使用できる。また、担体あるいはバインダーとして、ア
ルミナ、チタニア、シリカ等を使用することもできる。
【0025】水和反応条件としては、触媒が水相または
オイル相または両者の混合相からなる液相に存在してい
る範囲であればよく、反応温度、反応圧力は特に限定さ
れないが、反応温度は、通常50〜250℃、特に環状
オレフィンでは通常100〜200℃で行われる。水和
反応に供されたゼオライト触媒は、活性が低下した触媒
の一部を反応器より連続的に抜き出して再生する方法
や、活性が低下した触媒の全部を反応器より取出して再
生する方法等により再生される。
【0026】反応器から抜き出されたゼオライト触媒
は、水または炭化水素類、アルコール類、エーテル類、
ニトリル類等の適当な有機溶媒により洗浄、乾燥して、
洗浄によって除去され得る触媒上の有機物を除去したの
ちに、本発明の再生方法に供されることが望ましいが、
洗浄や乾燥せずに直接再生に供してもよい。
【0027】
【実施例】以下、実施例および比較例を示し、本発明を
具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1 (シクロヘキセンの連続流通水和反応)図1に示すよう
な連続流通反応装置を用いて、シクロヘキセンの水和反
応を行った。即ち、内容積2000mlの攪拌装置付き
ステンレス製オートクレーブ反応器3に、水和触媒とし
てH型ガリウムシリケート(SiO2/Ga23分子比
=50/1)100gと水 250gを仕込み、系内を
窒素ガス置換した。回転数500rpmで攪拌しつつ反
応器3内を昇温して反応温度120℃とした後、供給管
1よりシクロヘキセン(試薬:アルドリッチ製)を12
0g/hrの速度で供給した。反応液は反応器内部に設
置した内容積30mlの液液分離器4内で油相と触媒ス
ラリー水相に分離された後、オーバーフロー管5より油
相のみが流出される。また、供給管2からは水和反応で
消費される水とオーバーフロー管5から油相への溶解度
分として流出する水の合計量の水を供給することにより
反応器3内の水量を一定に保った。原料シクロヘキセン
供給開始5時間後における流出オイル中のシクロヘキサ
ノール濃度は11.3重量%であった。また、200時
間経過後の流出オイル中のシクロヘキサノール濃度は
6.3重量%であった。
【0028】(触媒の再生)シクロヘキセンの連続流通
水和反応200時間経過後の触媒全量を濾過、水洗後、
110℃で乾燥した。乾燥後の触媒を石英ガラス管内に
充填して、純度99.999%の窒素ガスを90NL/
hの流量で常圧で流しつつ、300℃で1時間処理し
た。この後、流通ガスを窒素から乾燥空気に切り替えて
540℃で1時間処理した。冷却後、取り出した触媒は
純白であり、CHN分析装置により分析しても炭素成分
の残存は見られなかった。また、上記処理において、窒
素流通下300℃で1時間処理したところで触媒を取出
し、CHN分析を行ったところ、付着炭素の約80重量
%がこの段階で除去されていた。
【0029】(1回目再生触媒による連続流通反応)上
記の再生処理を1回行った触媒を用いた他は前記の(シ
クロヘキセンの連続流通水和反応)と同じ反応条件で連
続水和反応を行った。新触媒および再生触媒を用いた連
続流通反応5時間目における流出オイル中のシクロヘキ
サノール濃度を表−1に示す。活性は完全に回復してい
た。
【0030】(反応、再生操作の繰り返し)上記1回目
再生触媒を、上記の(シクロヘキセンの連続流通水和反
応)と同じ反応条件で200時間反応を行った。反応
後、上記(触媒の再生)の同じ方法で触媒を濾過、水
洗、乾燥した後に再生した。この、連続流通水和反応−
再生の操作を合計9回繰り返した。
【0031】(反応−再生繰り返し触媒による連続流通
反応)上記の連続流通水和反応−再生を繰り返した触媒
(新触媒から数えて10回目の再生を行った触媒)を用
いて上記の(再生触媒による連続流通反応)と同じ条件
で水和反応を行った。連続流通5時間目における流出オ
イル中のシクロヘキサノール濃度を表−1に示す。
【0032】実施例2 実施例1の(触媒の再生)において、窒素ガス流通下の
処理温度を200℃とした以外は実施例1と同様に行っ
た。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用いた
連続流通反応5時間における流出オイル中のシクロヘキ
サノール濃度を表−1に示す。
【0033】実施例3 実施例1の(触媒の再生)において、窒素ガス流通下の
処理時間を30分とした以外は実施例1と同様に行っ
た。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用いた
連続流通反応5時間における流出オイル中のシクロヘキ
サノール濃度を表−1に示す。
【0034】比較例1 実施例1の(触媒の再生)において、窒素ガス流通下の
処理を行わずに、乾燥空気流通下540℃で1時間処理
のみによる再生を行った以外は実施例1と同様に行っ
た。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用いた
連続流通反応5時間における流出オイル中のシクロヘキ
サノール濃度を表−1に示す。
【0035】比較例2 実施例1の(触媒の再生)において、窒素ガス流通下、
300℃で1時間処理するところを、乾燥空気流通下、
300℃で1時間処理する以外は実施例1と同様に行っ
た。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用いた
連続流通反応5時間における流出オイル中のシクロヘキ
サノール濃度を表−1に示す。
【0036】比較例3 実施例2の(触媒の再生)において、窒素ガス流通下、
200℃で1時間処理するところを、乾燥空気流通下、
200℃で1時間処理する以外は実施例1と同様に行っ
た。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用いた
連続流通反応5時間における流出オイル中のシクロヘキ
サノール濃度を表−1に示す。
【0037】比較例4 実施例1の(触媒の再生)において、窒素ガス流通下、
300℃で1時間処理するところを、4モル%酸素含有
窒素ガス流通下、200℃で1時間処理する以外は実施
例1と同様に行った。1回目再生触媒ならびに10回目
再生触媒を用いた連続流通反応5時間における流出オイ
ル中のシクロヘキサノール濃度を表−1に示す。
【0038】実施例4 実施例1の(触媒の再生)により、再生処理を施した触
媒に対して以下の(アルカリ性水溶液処理)を行った以
外は実施例1と同様に行った。 (アルカリ性水溶液処理)再生触媒に対して、0.3N
−水酸化ナトリウム水溶液1000mlを加えて、80
℃、1時間攪拌処理を行ったのち、触媒を濾過、水洗し
た。さらに1N−硝酸アンモニウム水溶液1000ml
を加えて80℃、1時間攪拌処理して、触媒を濾過、水
洗した。この硝酸アンモニム水溶液処理を2回繰り返し
た。触媒を乾燥したのち、空気を150NL/hの流量
で常圧で流しつつ、500℃で2時間処理した。処理後
の触媒を用いてシクロヘキセンの連続流通水和反応を行
った。
【0039】なお、(反応、再生操作の繰り返し)にお
いても、再生毎に上記の(アルカリ性水溶液処理)を行
った。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用い
た連続流通反応5時間目における流出オイル中のシクロ
ヘキサノール濃度はいずれも11.3重量%であった。
【0040】実施例5 実施例1において、(触媒の再生)の処理を施して得ら
れた再生触媒全量に対して以下の(アルカリ性水溶液処
理)を行った以外は実施例1と同様に行った。 (アルカリ性水溶液処理)水酸化ナトリウム8g、水1
400gおよび22.5重量%テトラプロピルアンモニ
ウムヒドロキシド水溶液145gからなる水溶液と再生
触媒からなるスラリ−をオ−トクレ−ブに仕込み、自発
圧力下180℃で40時間攪拌処理を行った。処理後、
触媒を濾過、水洗して120℃で12時間乾燥したのち
540℃で6時間空気流通下で焼成した。1N−硝酸ア
ンモニウム水溶液1000mlを加えて、80℃で1時
間攪拌処理したのち、触媒を濾過、水洗した。この硝酸
アンモニウム水溶液処理を2回繰り返した。触媒を乾燥
後、空気を150NL/hの流量で流しつつ、500℃
で2時間処理した。処理後の触媒を用いてシクロヘキセ
ンの連続流通水和反応を行った。
【0041】なお、(反応、再生操作の繰り返し)にお
いても再生毎に上記の(アルカリ性水溶液処理)を行っ
た。1回目再生触媒ならびに10回目再生触媒を用いた
連続流通反応5時間目における流出オイル中のシクロヘ
キサノール濃度はいずれも11.3重量%であった。
【0042】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いた連続流通反応装置の概略図を示
す。
【符号の説明】
1:供給管 2:供給管 3:反応器 4:液液分離器 5:オーバーフロー管
【発明の効果】本発明のゼオライト触媒の再生方法を用
いると、再生後のゼオライト触媒は、新しいゼオライト
触媒に比べて、オレフィンの水和触媒として遜色のない
活性を示す。本発明は、特に、触媒の再生と使用を何度
も繰り返して長期間にわたって触媒を使用する際に有利
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07C 29/04 9155−4H C07C 29/04 31/02 9155−4H 31/02 35/08 9155−4H 35/08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゼオライト触媒を用いる液相でのオレフィ
    ンの水和反応において、反応に供したゼオライトを再生
    するにあたり、該ゼオライトを窒素と80〜500℃で
    接触処理した後、分子状酸素を含有するガスと400℃
    以上で接触処理することを特徴とするオレフィン水和触
    媒の再生方法。
  2. 【請求項2】オレフィンが炭素数5〜8の環状オレフィ
    ンであることを特徴とする請求項1に記載の再生方法
  3. 【請求項3】分子状酸素を含有するガスと400℃以上
    で接触処理した後、ゼオライト触媒をアルカリ性水溶液
    と接触処理することを特徴とする請求項1または2に記
    載の再生方法。
  4. 【請求項4】分子状酸素を含有するガスと400℃以上
    で接触処理した後、ゼオライト触媒をテンプレート剤を
    添加したアルカリ性水溶液と接触処理することを特徴と
    する請求項1または2に記載の再生方法。
  5. 【請求項5】窒素の純度が99.9%以上であることを
    特徴とする請求項1ないし4いずれか1項に記載の再生
    方法。
JP7243066A 1995-09-21 1995-09-21 水和触媒の再生方法 Pending JPH0985098A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7243066A JPH0985098A (ja) 1995-09-21 1995-09-21 水和触媒の再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7243066A JPH0985098A (ja) 1995-09-21 1995-09-21 水和触媒の再生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0985098A true JPH0985098A (ja) 1997-03-31

Family

ID=17098296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7243066A Pending JPH0985098A (ja) 1995-09-21 1995-09-21 水和触媒の再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0985098A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999004902A1 (fr) * 1996-01-26 1999-02-04 Mitsubishi Chemical Corporation Procede de regeneration de catalyseur d"hydratation pour olefines cycliques
JP2008142629A (ja) * 2006-12-11 2008-06-26 Sumitomo Chemical Co Ltd 触媒の再生方法
JP4744691B2 (ja) * 1998-06-25 2011-08-10 ビーエーエスエフ コーポレーション 使用済み貴金属触媒を再生する方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999004902A1 (fr) * 1996-01-26 1999-02-04 Mitsubishi Chemical Corporation Procede de regeneration de catalyseur d"hydratation pour olefines cycliques
JP4744691B2 (ja) * 1998-06-25 2011-08-10 ビーエーエスエフ コーポレーション 使用済み貴金属触媒を再生する方法
JP2008142629A (ja) * 2006-12-11 2008-06-26 Sumitomo Chemical Co Ltd 触媒の再生方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4487843A (en) Catalytic activity of aluminosilicate zeolites
KR100193349B1 (ko) 입실론-카프로락탐의 제조방법 및 입실론-카프로락탐 제조용 고체촉매의 활성화방법
CA1193617A (en) Aromatics production
US7838455B2 (en) Method of regeneration of titanium-containing molecular sieve catalyst
EP0071437B1 (en) Process of preparing hydrocarbons rich in light monoolefins from methanol and/or dimethyl ether
JP4772326B2 (ja) チタン含有触媒の再生方法
US6288004B1 (en) Activation method of titanium silicalite
JP5536778B2 (ja) 芳香族炭化水素の製造方法および前記製造方法に用いられる遷移金属含有結晶性メタロシリケート触媒
JPH0985098A (ja) 水和触媒の再生方法
US4605809A (en) Aluminosilicates and silica gels having a low content of transition elements, a process for their use in the conversion of methanol to olefins
JPH0930999A (ja) オレフィンの水和方法
JPH10175896A (ja) アルコールの製造方法
JP3726816B2 (ja) ε−カプロラクタム製造用触媒の再生方法およびε−カプロラクタムの製造方法
JPH059180A (ja) ε−カプロラクタムの製造方法
US6432858B1 (en) Process for the regeneration of hydration catalyst for cyclic olefins
JPH0912493A (ja) オレフィンの水和反応方法
JP2501210B2 (ja) 環状アルコ−ルの製造方法
JPH0920701A (ja) オレフィンの水和方法
JP2562641B2 (ja) オレフィンの水和方法
JPH032014B2 (ja)
JPH07171402A (ja) ゼオライト再生触媒
KR100321518B1 (ko) 페놀 제조공정 부산물로부터 페놀, 큐멘, α-메틸스티렌의 회수방법 및 그의 장치
JPH08196910A (ja) ゼオライト再生触媒
JPH08245454A (ja) 環状アルコールの製造方法
JPH0193545A (ja) 低級オレフインの製造方法