JP2001106838A - 水性分散体及びその製造方法 - Google Patents
水性分散体及びその製造方法Info
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- JP2001106838A JP2001106838A JP29010499A JP29010499A JP2001106838A JP 2001106838 A JP2001106838 A JP 2001106838A JP 29010499 A JP29010499 A JP 29010499A JP 29010499 A JP29010499 A JP 29010499A JP 2001106838 A JP2001106838 A JP 2001106838A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、ヒートシール性に優れたポリ
オレフィン用、特にはポリエチレン用の接着剤となし得
る水性分散体及びその製造方法を提供することにある。 【構成】(1)(a)炭素原子数6〜20のα−オレフ
ィン含量が6〜25モル%であり、(b)135℃デカ
リン中で測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0dl
/gであるエチレン・α−オレフィンランダム共重合
体、(2)重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボ
ン酸塩の基を重合体1g当たり式−COO−で表される
基に換算して0.1〜5ミリモル当量の割合で含む水不
溶性の熱可塑性重合体、及び/または炭素数25〜60
の脂肪酸、その塩もしくはそのエステルから選ばれる少
なくとも1種の脂肪酸塩類、(3)水を含有し、水分量
が0.5〜30重量%である水性分散体とその製法が提
供される。
オレフィン用、特にはポリエチレン用の接着剤となし得
る水性分散体及びその製造方法を提供することにある。 【構成】(1)(a)炭素原子数6〜20のα−オレフ
ィン含量が6〜25モル%であり、(b)135℃デカ
リン中で測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0dl
/gであるエチレン・α−オレフィンランダム共重合
体、(2)重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボ
ン酸塩の基を重合体1g当たり式−COO−で表される
基に換算して0.1〜5ミリモル当量の割合で含む水不
溶性の熱可塑性重合体、及び/または炭素数25〜60
の脂肪酸、その塩もしくはそのエステルから選ばれる少
なくとも1種の脂肪酸塩類、(3)水を含有し、水分量
が0.5〜30重量%である水性分散体とその製法が提
供される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗料や接着剤として
有用な水性分散体に関するものであり、より詳細にはポ
リオレフィン、特にポリエチレンに優れた接着性を発現
する水性分散体に関する。
有用な水性分散体に関するものであり、より詳細にはポ
リオレフィン、特にポリエチレンに優れた接着性を発現
する水性分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】難接着性のポリプロピレンとアルミニウ
ム等の金属との接着剤として、変性ポリプロピレンの樹
脂分散物が提案されてきた(特開昭63−1265
1)。さらに、本発明者らは接着時のヒートシール温度
を下げるために、原料樹脂であるポリプロピレンの検討
を行い、上記発明品より低温でヒートシール可能な変性
ポリプロピレンの樹脂分散物を提案した(特開平3−9
1514)。
ム等の金属との接着剤として、変性ポリプロピレンの樹
脂分散物が提案されてきた(特開昭63−1265
1)。さらに、本発明者らは接着時のヒートシール温度
を下げるために、原料樹脂であるポリプロピレンの検討
を行い、上記発明品より低温でヒートシール可能な変性
ポリプロピレンの樹脂分散物を提案した(特開平3−9
1514)。
【0003】しかしながら、環境問題の高まりを背景
に、PVC材料等のポリオレフィン化が加速しており、
ポリプロピレンに加えて、ポリエチレンの使用頻度も高
くなってきており、これらポリオレフィン用の接着剤の
要請も強くなっている。さらに、これら接着剤に対して
は、作業環境の確保を目的に、水系であることへの要請
が著しく強くなってきた。
に、PVC材料等のポリオレフィン化が加速しており、
ポリプロピレンに加えて、ポリエチレンの使用頻度も高
くなってきており、これらポリオレフィン用の接着剤の
要請も強くなっている。さらに、これら接着剤に対して
は、作業環境の確保を目的に、水系であることへの要請
が著しく強くなってきた。
【0004】従来ポリエチレン接着用水性分散体として
は、アイオノマー樹脂の水性分散体が知られていたが、
これらの分散体の接着力は十分なものではなかった。本
発明者らは、被着体を特にポリエチレンにした場合にヒ
ートシール性に優れた水性分散体を追求した結果、エチ
レンと炭素原子数6〜20のα−オレフィンとからなる
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体を水に分散
してなる水性分散体が、上記条件を満たすことを見出
し、本発明に到達した。そこで、本発明の目的は、ヒー
トシール性に優れたポリオレフィン用、特にはポリエチ
レン用の接着剤となし得る水性分散体及びその製造方法
を提供することにある。
は、アイオノマー樹脂の水性分散体が知られていたが、
これらの分散体の接着力は十分なものではなかった。本
発明者らは、被着体を特にポリエチレンにした場合にヒ
ートシール性に優れた水性分散体を追求した結果、エチ
レンと炭素原子数6〜20のα−オレフィンとからなる
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体を水に分散
してなる水性分散体が、上記条件を満たすことを見出
し、本発明に到達した。そこで、本発明の目的は、ヒー
トシール性に優れたポリオレフィン用、特にはポリエチ
レン用の接着剤となし得る水性分散体及びその製造方法
を提供することにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】すなわち本発明によれ
ば、 (1)(a)炭素原子数6〜20のα−オレフィン含量
が6〜25モル%であり、(b)135℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0dl/gであ
るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体 (2)重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボン酸
塩の基を重合体1g当たり式−COO−で表される基に
換算して0.1〜5ミリモル当量の割合で含む水不溶性
の熱可塑性重合体、及び/または炭素数25〜60の脂
肪酸、その塩もしくはそのエステルから選ばれる少なく
とも1種の脂肪酸塩類 (3)水ならびに (4)必要に応じて、アニオン型界面活性剤、ノニオン
型界面活性剤、有機溶剤及び油からなる群より選ばれる
少なくとも1種、を含有し、水分量が0.5〜30重量
%である水性分散体とその製法が提供される。
ば、 (1)(a)炭素原子数6〜20のα−オレフィン含量
が6〜25モル%であり、(b)135℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0dl/gであ
るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体 (2)重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボン酸
塩の基を重合体1g当たり式−COO−で表される基に
換算して0.1〜5ミリモル当量の割合で含む水不溶性
の熱可塑性重合体、及び/または炭素数25〜60の脂
肪酸、その塩もしくはそのエステルから選ばれる少なく
とも1種の脂肪酸塩類 (3)水ならびに (4)必要に応じて、アニオン型界面活性剤、ノニオン
型界面活性剤、有機溶剤及び油からなる群より選ばれる
少なくとも1種、を含有し、水分量が0.5〜30重量
%である水性分散体とその製法が提供される。
【0006】さらに本発明では、変性前のエチレン・α
−オレフィンランダム共重合体が、メタロセン系触媒の
存在下に、エチレンと炭素原子数6〜20のα−オレフ
ィンとをランダム共重合させたエチレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体であることが好ましい。
−オレフィンランダム共重合体が、メタロセン系触媒の
存在下に、エチレンと炭素原子数6〜20のα−オレフ
ィンとをランダム共重合させたエチレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体であることが好ましい。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。(1)エチレン・α- オレフィンランダム共重合体 本発明で用いられるエチレン・α- オレフィンランダム
共重合体は、エチレンと炭素原子数6〜20のα- オレ
フィンとからなるエチレン・α- オレフィンランダム共
重合体である。上記の炭素原子数6〜20のα- オレフ
ィンとしては、具体的には、1-ヘキセン、1-ヘプテン、
1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ド
デセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセ
ン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセ
ン、1-ノナデセン、1-エイコセン、3-メチル-1- ブテ
ン、3-メチル-1- ペンテン、3-エチル-1- ペンテン、4-
メチル-1- ペンテン、4-メチル-1- ヘキセン、4,4-ジメ
チル-1- ヘキセン、4,4-ジメチル-1- ペンテン、4-エチ
ル-1- ヘキセン、3-エチル-1- ヘキセン、9-メチル-1-
デセン、11- メチル-1-ドデセン、12- エチル-1- テト
ラデセン、およびこれらの組合わせが挙げられる。上記
エチレン・α- オレフィンランダム共重合体は、α- オ
レフィン含量が6〜25モル%、好ましくは7〜20モ
ル%である。
共重合体は、エチレンと炭素原子数6〜20のα- オレ
フィンとからなるエチレン・α- オレフィンランダム共
重合体である。上記の炭素原子数6〜20のα- オレフ
ィンとしては、具体的には、1-ヘキセン、1-ヘプテン、
1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ド
デセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセ
ン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセ
ン、1-ノナデセン、1-エイコセン、3-メチル-1- ブテ
ン、3-メチル-1- ペンテン、3-エチル-1- ペンテン、4-
メチル-1- ペンテン、4-メチル-1- ヘキセン、4,4-ジメ
チル-1- ヘキセン、4,4-ジメチル-1- ペンテン、4-エチ
ル-1- ヘキセン、3-エチル-1- ヘキセン、9-メチル-1-
デセン、11- メチル-1-ドデセン、12- エチル-1- テト
ラデセン、およびこれらの組合わせが挙げられる。上記
エチレン・α- オレフィンランダム共重合体は、α- オ
レフィン含量が6〜25モル%、好ましくは7〜20モ
ル%である。
【0008】また、このエチレン・α- オレフィンラン
ダム共重合体は、135℃デカリン中で測定した極限粘
度[η]が、0.5〜5.0dl/g、好ましくは1.
5〜3.0dl/gである。
ダム共重合体は、135℃デカリン中で測定した極限粘
度[η]が、0.5〜5.0dl/g、好ましくは1.
5〜3.0dl/gである。
【0009】上記のような特性を有するエチレン・α-
オレフィンランダム共重合体は、後述するように、可溶
性バナジウム化合物とアルキルアルミニウムハライド化
合物とからなるバナジウム系触媒、またはメタロセン化
合物と共に有機アルミニウムオキシ化合物等の助触媒と
からなるメタロセン系触媒の存在下に、エチレンと炭素
原子数6〜20のα−オレフィンとをランダムに共重合
させることによって調製することができる。上記のよう
な特性を有するエチレン・α- オレフィンランダム共重
合体の中でも、下記のような特性を有する直鎖状および
長鎖分岐型のエチレン・α-オレフィンランダム共重合
体が好ましく用いられる。
オレフィンランダム共重合体は、後述するように、可溶
性バナジウム化合物とアルキルアルミニウムハライド化
合物とからなるバナジウム系触媒、またはメタロセン化
合物と共に有機アルミニウムオキシ化合物等の助触媒と
からなるメタロセン系触媒の存在下に、エチレンと炭素
原子数6〜20のα−オレフィンとをランダムに共重合
させることによって調製することができる。上記のよう
な特性を有するエチレン・α- オレフィンランダム共重
合体の中でも、下記のような特性を有する直鎖状および
長鎖分岐型のエチレン・α-オレフィンランダム共重合
体が好ましく用いられる。
【0010】本発明で好ましく用いられる直鎖状のエチ
レン・α- オレフィンランダム共重合体のα- オレフィ
ン含有量、極限粘度については、上述した通りである。
さらに、この直鎖状のエチレン・α- オレフィンランダ
ム共重合体は、DSC(示差走査熱量計)で求めたガラ
ス転移点(Tg)が−50℃以下である。また、この直
鎖状エチレン・α- オレフィンランダム共重合体の融点
は、90℃以下である。さらにまた、この直鎖状エチレ
ン・α- オレフィンランダム共重合体は、X線回折法に
より測定された結晶化度が30%未満、好ましくは20
%以下である。また、この直鎖状エチレン・α- オレフ
ィンランダム共重合体は、GPCより求めた分子量分布
(Mw/Mn)が3.0以下で、13C−NMR法により
求めた、共重合体中のモノマー連鎖分布のランダム性を
示すパラメータ(B値)が1.0〜1.4であることが
好ましい。
レン・α- オレフィンランダム共重合体のα- オレフィ
ン含有量、極限粘度については、上述した通りである。
さらに、この直鎖状のエチレン・α- オレフィンランダ
ム共重合体は、DSC(示差走査熱量計)で求めたガラ
ス転移点(Tg)が−50℃以下である。また、この直
鎖状エチレン・α- オレフィンランダム共重合体の融点
は、90℃以下である。さらにまた、この直鎖状エチレ
ン・α- オレフィンランダム共重合体は、X線回折法に
より測定された結晶化度が30%未満、好ましくは20
%以下である。また、この直鎖状エチレン・α- オレフ
ィンランダム共重合体は、GPCより求めた分子量分布
(Mw/Mn)が3.0以下で、13C−NMR法により
求めた、共重合体中のモノマー連鎖分布のランダム性を
示すパラメータ(B値)が1.0〜1.4であることが
好ましい。
【0011】このような直鎖状エチレン・α- オレフィ
ンランダム共重合体におけるB値は、共重合体中の連鎖
中における各モノマーから誘導される構成単位の組成分
布状態を表わす指標であり、下式により算出することが
できる。 B=POE/(2PO・PE) [式中、PEおよびPOは、それぞれエチレン・α- オレ
フィンランダム共重合体中に含有される、エチレン成分
のモル分率およびα- オレフィン成分のモル分率であ
り、POEは、全ダイアド(dyad)連鎖数に対するエ
チレン・α- オレフィン交互連鎖数の割合である。] このようなPE、POおよびPOE値は、具体的には、下記
のようにして求められる。10mmφの試験管中で約2
00mgのエチレン・α- オレフィンランダム共重合体
を1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させて
試料を調製し、この試料の13C−NMRスペクトルを下
記の測定条件下で測定して得る。
ンランダム共重合体におけるB値は、共重合体中の連鎖
中における各モノマーから誘導される構成単位の組成分
布状態を表わす指標であり、下式により算出することが
できる。 B=POE/(2PO・PE) [式中、PEおよびPOは、それぞれエチレン・α- オレ
フィンランダム共重合体中に含有される、エチレン成分
のモル分率およびα- オレフィン成分のモル分率であ
り、POEは、全ダイアド(dyad)連鎖数に対するエ
チレン・α- オレフィン交互連鎖数の割合である。] このようなPE、POおよびPOE値は、具体的には、下記
のようにして求められる。10mmφの試験管中で約2
00mgのエチレン・α- オレフィンランダム共重合体
を1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させて
試料を調製し、この試料の13C−NMRスペクトルを下
記の測定条件下で測定して得る。
【0012】測定条件 測定温度:120℃ 測定周波数:20.05MHz スペクトル幅:1500Hz フィルタ幅:1500Hz パルス繰り返し時間:4.2sec パルス幅:7μsec 積算回数:2000〜5000回
【0013】PE、POおよびPOE値は、上記のようにし
て得られる13C−NMRスペクトルから、G.J.Ray (M
acromolecules, 10,773(1977))、J.C.Randall(Macro-
molecules, 15,353(1982))、K.Kimura (Polymer,25,44
18(1984)) らの報告に基づいて求めることができる。
て得られる13C−NMRスペクトルから、G.J.Ray (M
acromolecules, 10,773(1977))、J.C.Randall(Macro-
molecules, 15,353(1982))、K.Kimura (Polymer,25,44
18(1984)) らの報告に基づいて求めることができる。
【0014】なお、上記式より求められるB値は、エチ
レン・α- オレフィン共重合体中で両モノマーが交互に
分布している場合には2となり、両モノマーが完全に分
離して重合している完全ブロック共重合体の場合には0
となる。上記のような直鎖状のエチレン・α- オレフィ
ンランダム共重合体の極限粘度[η]から求められるg
η* 値は、0.95を超えている。このgη* 値は、次
式により定義される。 gη* =[η]/[η]blank (ここで、[η]は、上記(b)で測定される極限粘度
であり、[η]blank は、その極限粘度[η]のエチレ
ン・α- オレフィンランダム共重合体と同一重量平均分
子量(光散乱法による)を有し、かつエチレン含量が7
0モル%の直鎖エチレン・プロピレン共重合体の極限粘
度である。)
レン・α- オレフィン共重合体中で両モノマーが交互に
分布している場合には2となり、両モノマーが完全に分
離して重合している完全ブロック共重合体の場合には0
となる。上記のような直鎖状のエチレン・α- オレフィ
ンランダム共重合体の極限粘度[η]から求められるg
η* 値は、0.95を超えている。このgη* 値は、次
式により定義される。 gη* =[η]/[η]blank (ここで、[η]は、上記(b)で測定される極限粘度
であり、[η]blank は、その極限粘度[η]のエチレ
ン・α- オレフィンランダム共重合体と同一重量平均分
子量(光散乱法による)を有し、かつエチレン含量が7
0モル%の直鎖エチレン・プロピレン共重合体の極限粘
度である。)
【0015】また、本発明で好ましく用いられる長鎖分
岐型のエチレン・α- オレフィンランダム共重合体のα
- オレフィン含有量、極限粘度、ガラス転移温度、結晶
化度、分子量分布およびB値については、既に上述した
直鎖状エチレン・α- オレフィンランダム共重合体と同
様である。長鎖分岐型のエチレン・α- オレフィンラン
ダム共重合体のgη* 値は、0.2〜0.95、好まし
くは0.4〜0.9、さらに好ましくは0.5〜0.8
5である。このgη* 値は、上述した方法により求めら
れる。
岐型のエチレン・α- オレフィンランダム共重合体のα
- オレフィン含有量、極限粘度、ガラス転移温度、結晶
化度、分子量分布およびB値については、既に上述した
直鎖状エチレン・α- オレフィンランダム共重合体と同
様である。長鎖分岐型のエチレン・α- オレフィンラン
ダム共重合体のgη* 値は、0.2〜0.95、好まし
くは0.4〜0.9、さらに好ましくは0.5〜0.8
5である。このgη* 値は、上述した方法により求めら
れる。
【0016】エチレン・α- オレフィンランダム共重合
体のgη* 値が0.95以下であると、分子中に長鎖分
岐が形成されていることを示す。本発明で好ましく用い
られる上記直鎖状および長鎖分岐状のエチレン・α- オ
レフィンランダム共重合体は、それぞれ特定のメタロセ
ン化合物を含むメタロセン系触媒の存在下に、エチレン
と炭素原子数6〜20のα- オレフィンとをランダム共
重合させることによって調製することができる。
体のgη* 値が0.95以下であると、分子中に長鎖分
岐が形成されていることを示す。本発明で好ましく用い
られる上記直鎖状および長鎖分岐状のエチレン・α- オ
レフィンランダム共重合体は、それぞれ特定のメタロセ
ン化合物を含むメタロセン系触媒の存在下に、エチレン
と炭素原子数6〜20のα- オレフィンとをランダム共
重合させることによって調製することができる。
【0017】エチレン・α- オレフィンランダム共重合
体の調製 本発明で用いられるエチレン・α- オレフィンランダム
共重合体は、上述したように、可溶性バナジウム化合物
とアルキルアルミニウムハライド化合物とからなるバナ
ジウム系触媒、またはメタロセン化合物と有機アルミニ
ウムオキシ化合物等の助触媒とからなるメタロセン系触
媒の存在下に、エチレンと炭素原子数6〜20のα- オ
レフィンとをランダムに共重合させることによって調製
することができる。
体の調製 本発明で用いられるエチレン・α- オレフィンランダム
共重合体は、上述したように、可溶性バナジウム化合物
とアルキルアルミニウムハライド化合物とからなるバナ
ジウム系触媒、またはメタロセン化合物と有機アルミニ
ウムオキシ化合物等の助触媒とからなるメタロセン系触
媒の存在下に、エチレンと炭素原子数6〜20のα- オ
レフィンとをランダムに共重合させることによって調製
することができる。
【0018】上記バナジウム系触媒で用いられる可溶性
バナジウム化合物としては、具体的には、四塩化バナジ
ウム、オキシ三塩化バナジウム、モノエトキシ二塩化バ
ナジウム、バナジウムトリアセチルアセトネート、オキ
シバナジウムトリアセチルアセトネートなどが挙げられ
る。
バナジウム化合物としては、具体的には、四塩化バナジ
ウム、オキシ三塩化バナジウム、モノエトキシ二塩化バ
ナジウム、バナジウムトリアセチルアセトネート、オキ
シバナジウムトリアセチルアセトネートなどが挙げられ
る。
【0019】また、このバナジウム系触媒で用いられる
アルキルアルミニウムハライド化合物としては、具体的
には、エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミ
ニウムモノクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ジエチルアルミニウムモノブロミド、ジイソブチル
アルミニウムモノクロリド、イソブチルアルミニウムジ
クロリド、イソブチルアルミニウムセスキクロリドなど
が挙げられる。
アルキルアルミニウムハライド化合物としては、具体的
には、エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミ
ニウムモノクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ジエチルアルミニウムモノブロミド、ジイソブチル
アルミニウムモノクロリド、イソブチルアルミニウムジ
クロリド、イソブチルアルミニウムセスキクロリドなど
が挙げられる。
【0020】上記メタロセン系触媒で用いられるメタロ
セン化合物としては、具体的には、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムジブロミド、ジメチルシリレンビ
ス(2‐メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミ
ド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドなどが挙げられる。また、このメタロセン
系触媒で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物とし
ては、アルミノオキサンまたはベンゼン不溶性の有機ア
ルミニウムオキシ化合物がある。メタロセン系触媒は、
ジルコニウム等のメタロセン化合物および有機アルミニ
ウムオキシ化合物等の助触媒とともに、有機アルミニウ
ム化合物を含有していてもよい。このような有機アルミ
ニウム化合物としては、具体的には、トリイソブチルア
ルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、メチルア
ルミニウムセスキクロリドなどが挙げられる。上記のよ
うなバナジウム系触媒またはメタロセン系触媒を用いた
エチレンとα- オレフィンとの共重合は、溶液状または
懸濁状あるいはこの中間領域で行なうことができ、いず
れの場合にも不活性溶剤を反応媒体として用いるのが好
ましい。
セン化合物としては、具体的には、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムジブロミド、ジメチルシリレンビ
ス(2‐メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミ
ド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドなどが挙げられる。また、このメタロセン
系触媒で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物とし
ては、アルミノオキサンまたはベンゼン不溶性の有機ア
ルミニウムオキシ化合物がある。メタロセン系触媒は、
ジルコニウム等のメタロセン化合物および有機アルミニ
ウムオキシ化合物等の助触媒とともに、有機アルミニウ
ム化合物を含有していてもよい。このような有機アルミ
ニウム化合物としては、具体的には、トリイソブチルア
ルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、メチルア
ルミニウムセスキクロリドなどが挙げられる。上記のよ
うなバナジウム系触媒またはメタロセン系触媒を用いた
エチレンとα- オレフィンとの共重合は、溶液状または
懸濁状あるいはこの中間領域で行なうことができ、いず
れの場合にも不活性溶剤を反応媒体として用いるのが好
ましい。
【0021】本発明で好ましく用いられる上記直鎖状お
よび長鎖分岐状のエチレン・α- オレフィンランダム共
重合体は、上述したように、それぞれ特定のメタロセン
化合物を含むメタロセン系触媒の存在下に、エチレンと
炭素原子数6〜20のα- オレフィンとをランダム共重
合させることによって調製することができる。ここで用
いられるメタロセン系触媒は、メタロセン化合物[a]
を含有すること以外は特に限定されず、たとえばメタロ
セン化合物[a]と、有機アルミニウムオキシ化合物
[b]および/またはメタロセン化合物[a]と反応し
てイオン対を形成する化合物[c]とから形成されても
よい。また、メタロセン化合物[a]と、有機アルミニ
ウムオキシ化合物[b]および/またはイオン対を形成
する化合物[c]とともに有機アルミニウム化合物
[d]とから形成されてもよい。
よび長鎖分岐状のエチレン・α- オレフィンランダム共
重合体は、上述したように、それぞれ特定のメタロセン
化合物を含むメタロセン系触媒の存在下に、エチレンと
炭素原子数6〜20のα- オレフィンとをランダム共重
合させることによって調製することができる。ここで用
いられるメタロセン系触媒は、メタロセン化合物[a]
を含有すること以外は特に限定されず、たとえばメタロ
セン化合物[a]と、有機アルミニウムオキシ化合物
[b]および/またはメタロセン化合物[a]と反応し
てイオン対を形成する化合物[c]とから形成されても
よい。また、メタロセン化合物[a]と、有機アルミニ
ウムオキシ化合物[b]および/またはイオン対を形成
する化合物[c]とともに有機アルミニウム化合物
[d]とから形成されてもよい。
【0022】メタロセン化合物[a] まず、上記直鎖状のエチレン・α- オレフィンランダム
共重合体の調製に際して用いられるメタロセン化合物
[a]としては、下記の一般式[I]で示される化合物
が挙げられる。 MLx ・・・[I] 式[I]中、Mは周期律表第IVB族から選ばれる遷移金
属であり、具体的にはジルコニウム、チタンまたはハフ
ニウムであり、xは遷移金属の原子価である。Lは、遷
移金属に配位する配位子であり、これらのうち少なくと
も1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する
配位子であり、このシクロペンタジエニル骨格を有する
配位子は置換基を有していてもよい。
共重合体の調製に際して用いられるメタロセン化合物
[a]としては、下記の一般式[I]で示される化合物
が挙げられる。 MLx ・・・[I] 式[I]中、Mは周期律表第IVB族から選ばれる遷移金
属であり、具体的にはジルコニウム、チタンまたはハフ
ニウムであり、xは遷移金属の原子価である。Lは、遷
移金属に配位する配位子であり、これらのうち少なくと
も1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する
配位子であり、このシクロペンタジエニル骨格を有する
配位子は置換基を有していてもよい。
【0023】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
としては、たとえば、シクロペンタジエニル基、メチル
シクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル
基、n-またはi-プロピルシクロペンタジエニル基、n-、
i-、sec-、t-、ブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシ
ルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロペンタジエ
ニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチル
シクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジ
エニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メチ
ルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシク
ロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニ
ル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチル
ベンジルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシクロ
ペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペンタジエニ
ル基、メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基な
どのアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジ
エニル基、さらにインデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロ
インデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。これ
らの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで
置換されていてもよい。これらのうちでは、アルキル置
換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
としては、たとえば、シクロペンタジエニル基、メチル
シクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル
基、n-またはi-プロピルシクロペンタジエニル基、n-、
i-、sec-、t-、ブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシ
ルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロペンタジエ
ニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチル
シクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジ
エニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メチ
ルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシク
ロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニ
ル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチル
ベンジルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシクロ
ペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペンタジエニ
ル基、メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基な
どのアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジ
エニル基、さらにインデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロ
インデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。これ
らの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで
置換されていてもよい。これらのうちでは、アルキル置
換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
【0024】式[I]で示される化合物が、配位子Lと
してシクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有
する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨
格を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアル
キレン基、イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなど
の置換アルキレン基、シリレン基またはジメチルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、メチルフェニルシリレンなど
の置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
してシクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有
する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨
格を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアル
キレン基、イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなど
の置換アルキレン基、シリレン基またはジメチルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、メチルフェニルシリレンなど
の置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
【0025】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外のL(以下単に他のLということもある)として
は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、
アリーロキシ基、ハロゲン原子、水素原子またはスルホ
ン酸含有基(−SO3Ra)[ここで、Raはアルキル
基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基
またはハロゲン原子またはアルキル基で置換されたアリ
ール基である。]などが挙げられる。
以外のL(以下単に他のLということもある)として
は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、
アリーロキシ基、ハロゲン原子、水素原子またはスルホ
ン酸含有基(−SO3Ra)[ここで、Raはアルキル
基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基
またはハロゲン原子またはアルキル基で置換されたアリ
ール基である。]などが挙げられる。
【0026】炭素原子数1〜12の炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基などが挙げられ、より具体的には、メチル、エ
チル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチ
ル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オク
チル、デシル、ドデシルなどのアルキル基、シクロペン
チル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基、フェニ
ル、トリルなどのアリール基、ベンジル、ネオフィルな
どのアラルキル基が挙げられる。また、アルコキシ基と
しては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イ
ソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-
ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ
基、オクトキシ基などが挙げられる。アリーロキシ基と
しては、フェノキシ基などが挙げられ、スルホン酸含有
基(−SO3Ra)としては、メタンスルホナト基、p-ト
ルエンスルホナト基、トリフルオロメタンスルホナト
基、p-クロルベンゼンスルホナト基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が
挙げられる。
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基などが挙げられ、より具体的には、メチル、エ
チル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチ
ル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オク
チル、デシル、ドデシルなどのアルキル基、シクロペン
チル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基、フェニ
ル、トリルなどのアリール基、ベンジル、ネオフィルな
どのアラルキル基が挙げられる。また、アルコキシ基と
しては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イ
ソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-
ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ
基、オクトキシ基などが挙げられる。アリーロキシ基と
しては、フェノキシ基などが挙げられ、スルホン酸含有
基(−SO3Ra)としては、メタンスルホナト基、p-ト
ルエンスルホナト基、トリフルオロメタンスルホナト
基、p-クロルベンゼンスルホナト基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が
挙げられる。
【0027】上記式で表わされるメタロセン化合物は、
たとえば遷移金属の原子価が4である場合、より具体的
には、下記式[I-a]で表わされる。 R2 kR3 lR4 mR5 nM ・・・[I-a] 式[I-a]中、Mは上記遷移金属であり、R2はシクロペ
ンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、R3、
R4およびR5は、それぞれ独立にシクロペンタジエニル
骨格を有する基または上記一般式[I]中の他のLと同
様である。kは1以上の整数であり、k+l+m+n=
4である。
たとえば遷移金属の原子価が4である場合、より具体的
には、下記式[I-a]で表わされる。 R2 kR3 lR4 mR5 nM ・・・[I-a] 式[I-a]中、Mは上記遷移金属であり、R2はシクロペ
ンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、R3、
R4およびR5は、それぞれ独立にシクロペンタジエニル
骨格を有する基または上記一般式[I]中の他のLと同
様である。kは1以上の整数であり、k+l+m+n=
4である。
【0028】以下に、Mがジルコニウムであり、かつ、
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも
2個含むメタロセン化合物を例示する。ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドラ
イド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
ブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコ
ニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムフェノキシモノクロリド、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(エ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(イソプロピルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリドなどを例示することができ
る。上記の1,3−位置換シクロペンタジエニル基を
1,2−位置換シクロペンタジエニル基に置換えた化合
物を本発明で用いることもできる。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも
2個含むメタロセン化合物を例示する。ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドラ
イド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
ブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコ
ニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムフェノキシモノクロリド、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(エ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(イソプロピルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリドなどを例示することができ
る。上記の1,3−位置換シクロペンタジエニル基を
1,2−位置換シクロペンタジエニル基に置換えた化合
物を本発明で用いることもできる。
【0029】また上記式[I-a]において、R2、R3、
R4およびR5の少なくとも2個すなわちR2およびR3が
シクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であ
り、この少なくとも2個の基はアルキレン基、置換アル
キレン基、シリレン基または置換シリレン基などを介し
て結合されているブリッジタイプのメタロセン化合物を
例示することもできる。このとき、R4およびR5はそれ
ぞれ独立に式[I]中で説明した他のLと同様である。
R4およびR5の少なくとも2個すなわちR2およびR3が
シクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であ
り、この少なくとも2個の基はアルキレン基、置換アル
キレン基、シリレン基または置換シリレン基などを介し
て結合されているブリッジタイプのメタロセン化合物を
例示することもできる。このとき、R4およびR5はそれ
ぞれ独立に式[I]中で説明した他のLと同様である。
【0030】このようなブリッジタイプのメタロセン化
合物としては、エチレンビス(インデニル)ジメチルジ
ルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(トリフルオロメタンスルホナト)、エチレンビス
(インデニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナ
ト)、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス
(p-トルエンスルホナト)などが挙げられる。
合物としては、エチレンビス(インデニル)ジメチルジ
ルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(トリフルオロメタンスルホナト)、エチレンビス
(インデニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナ
ト)、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス
(p-トルエンスルホナト)などが挙げられる。
【0031】さらに、下記式[A]で示される特開平4
−268307号公報に記載のメタセン化合物が挙げら
れる。
−268307号公報に記載のメタセン化合物が挙げら
れる。
【化1】
【0032】[式[A]中、M1は、周期律表の第IVB
族の金属であり、具体的には、例えば、チタニウム、ジ
ルコニウム、ハフニウムを挙げることができる。R1お
よびR2は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素
原子、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルキ
ル基、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルコ
キシ基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリ
ール基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリ
ールオキシ基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4
のアルケニル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜
10のアリールアルキル基、炭素原子数7〜40、好ま
しくは7〜12のアルキルアリール基、炭素原子数8〜
40、好ましくは8〜12のアリールアルケニル基、ま
たはハロゲン原子、好ましくは塩素原子である。
族の金属であり、具体的には、例えば、チタニウム、ジ
ルコニウム、ハフニウムを挙げることができる。R1お
よびR2は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素
原子、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルキ
ル基、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルコ
キシ基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリ
ール基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリ
ールオキシ基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4
のアルケニル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜
10のアリールアルキル基、炭素原子数7〜40、好ま
しくは7〜12のアルキルアリール基、炭素原子数8〜
40、好ましくは8〜12のアリールアルケニル基、ま
たはハロゲン原子、好ましくは塩素原子である。
【0033】R3およびR4は、互いに同じでも異なって
いてもよく、水素原子、ハロゲン原子、好ましくはフッ
素原子、塩素原子または臭素原子、ハロゲン化されてい
てもよい炭素原子数1〜10、好ましくは1〜4のアル
キル基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリ
ール基、−NR10 2 、−SR10、−OSiR10 3 、−S
iR10 3 または−PR10 2 基であり、その際R10はハロ
ゲン原子、好ましくは塩素原子、または炭素原子数1〜
10、好ましくは1〜3のアルキル基、または炭素原子
数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基である。R
3およびR4は、特に水素原子であることが好ましい。R
5およびR6は、互いに同じでも異なっていてもよく、好
ましくは同じであり、R5およびR6は、R3およびR4と
同じであるが水素原子でない。R5およびR6は、好まし
くはハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜4のア
ルキル基、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基
またはトリフルオロメチル基等が挙げられ、メチル基が
好ましい。
いてもよく、水素原子、ハロゲン原子、好ましくはフッ
素原子、塩素原子または臭素原子、ハロゲン化されてい
てもよい炭素原子数1〜10、好ましくは1〜4のアル
キル基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリ
ール基、−NR10 2 、−SR10、−OSiR10 3 、−S
iR10 3 または−PR10 2 基であり、その際R10はハロ
ゲン原子、好ましくは塩素原子、または炭素原子数1〜
10、好ましくは1〜3のアルキル基、または炭素原子
数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基である。R
3およびR4は、特に水素原子であることが好ましい。R
5およびR6は、互いに同じでも異なっていてもよく、好
ましくは同じであり、R5およびR6は、R3およびR4と
同じであるが水素原子でない。R5およびR6は、好まし
くはハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜4のア
ルキル基、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基
またはトリフルオロメチル基等が挙げられ、メチル基が
好ましい。
【0034】R7は、下記式で表される:
【化2】 =BR11、=AlR11、−Ge−、−Sn−、−O−、
−S−、=SO、=SO2、=NR11、=CO、=PR
11または=P(O)R11であり、その際、R11、R12お
よびR13は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10、好ましくは
1〜4のアルキル基、さらに好ましくはメチル基、炭素
原子数1〜10のフルオロアルキル基、好ましくはCF
3基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリー
ル基、炭素原子数6〜10のフルオロアリール基、好ま
しくはペンタフルオロフェニル基、炭素原子数1〜1
0、好ましくは1〜4のアルコキシ基、特に好ましくは
メトキシ基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4の
アルケニル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜1
0のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40、好まし
くは8〜12のアリールアルケニル基、または炭素原子
数7〜40、好ましくは7〜12のアルキルアリール基
であるか、またはR11とR12またはR11とR13とは、そ
れぞれそれらが結合する炭素原子と一緒になって環を形
成してもよい。
−S−、=SO、=SO2、=NR11、=CO、=PR
11または=P(O)R11であり、その際、R11、R12お
よびR13は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10、好ましくは
1〜4のアルキル基、さらに好ましくはメチル基、炭素
原子数1〜10のフルオロアルキル基、好ましくはCF
3基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリー
ル基、炭素原子数6〜10のフルオロアリール基、好ま
しくはペンタフルオロフェニル基、炭素原子数1〜1
0、好ましくは1〜4のアルコキシ基、特に好ましくは
メトキシ基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4の
アルケニル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜1
0のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40、好まし
くは8〜12のアリールアルケニル基、または炭素原子
数7〜40、好ましくは7〜12のアルキルアリール基
であるか、またはR11とR12またはR11とR13とは、そ
れぞれそれらが結合する炭素原子と一緒になって環を形
成してもよい。
【0035】M2は珪素、ゲルマニウムまたは錫、好ま
しくは珪素またはゲルマニウムである。R7は、=CR
11R12、=SiR11R12、=GeR11R12、−O−、−
S−、=SO、=PR11または=P(O)R11であるこ
とが好ましい。R8およびR9は、互いに同じであっても
異なっていてもよく、R11と同じである。mおよびn
は、互いに同じであっても異なっていてもよく、0、1
または2、好ましくは0または1であり、m+nは0、
1または2、好ましくは0または1である。上記条件を
充たす特に好ましいメタロセン化合物を下記(i)〜
(iii)に示す。
しくは珪素またはゲルマニウムである。R7は、=CR
11R12、=SiR11R12、=GeR11R12、−O−、−
S−、=SO、=PR11または=P(O)R11であるこ
とが好ましい。R8およびR9は、互いに同じであっても
異なっていてもよく、R11と同じである。mおよびn
は、互いに同じであっても異なっていてもよく、0、1
または2、好ましくは0または1であり、m+nは0、
1または2、好ましくは0または1である。上記条件を
充たす特に好ましいメタロセン化合物を下記(i)〜
(iii)に示す。
【0036】
【化3】 [上記式(i)、(ii)及び(iii)中、M1はZrまた
はHfであり、R1およびR2はメチル基または塩素原子
であり、R5およびR6はメチル基、エチル基またはトリ
フルオロメチル基であり、R8、R9、R11およびR12が
上記の意味を有する。] このような式(i)、(ii)及び(iii)で示される化
合物の内でも、下記の化合物が特に好ましい。
はHfであり、R1およびR2はメチル基または塩素原子
であり、R5およびR6はメチル基、エチル基またはトリ
フルオロメチル基であり、R8、R9、R11およびR12が
上記の意味を有する。] このような式(i)、(ii)及び(iii)で示される化
合物の内でも、下記の化合物が特に好ましい。
【0037】rac-エチレン(2-メチル-1-インデニ
ル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメチルシ
リレン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-ジメチルシリレン(2-メチル-1-イン
デニル)2-ジルコニウム-ジメチル、rac-エチレン-
(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジメチル、
rac-フェニル(メチル)シリレン-(2-メチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジフ
ェニル-シリレン-(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコ
ニウム-ジクロライド、rac-メチルエチレン-(2-メ
チル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、r
ac-ジメチルシリレン-(2-エチル-1-インデニル)2-
ジルコニウム-ジクロライド。
ル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメチルシ
リレン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-ジメチルシリレン(2-メチル-1-イン
デニル)2-ジルコニウム-ジメチル、rac-エチレン-
(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジメチル、
rac-フェニル(メチル)シリレン-(2-メチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジフ
ェニル-シリレン-(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコ
ニウム-ジクロライド、rac-メチルエチレン-(2-メ
チル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、r
ac-ジメチルシリレン-(2-エチル-1-インデニル)2-
ジルコニウム-ジクロライド。
【0038】このようなメタロセン化合物の製造方法に
ついては、従来より公知の方法にて製造することができ
る(例:特開平4−268307号公報参照)。本発明
では、下記式[B]で示される遷移金属化合物(メタロ
セン化合物)を用いることもできる。
ついては、従来より公知の方法にて製造することができ
る(例:特開平4−268307号公報参照)。本発明
では、下記式[B]で示される遷移金属化合物(メタロ
セン化合物)を用いることもできる。
【0039】
【化4】
【0040】式[B]中、Mは周期律表第IVB族の遷移
金属原子を示し、具体的には、チタニウム、ジルコニウ
ム、ハフニウムである。R1 およびR2 は、それぞれ独
立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の
炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素
基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含
有基またはリン含有基を示し、具体的には、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オ
クチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニ
ル、アダマンチルなどのアルキル基、ビニル、プロペニ
ル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基、ベンジル、
フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリールアル
キル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメ
チルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビ
フェニル、ナフチル、メチルナフチル、アントラセニ
ル、フェナントリルなどのアリール基などの炭素原子数
1〜20の炭化水素基;前記炭化水素基にハロゲン原子
が置換したハロゲン化炭化水素基;メチルシリル、フェ
ニルシリルなどのモノ炭化水素置換シリル基、ジメチル
シリル、ジフェニルシリルなどのジ炭化水素置換シリル
基、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピ
ルシリル、トリシクロヘキシルシリル、トリフェニルシ
リル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニルシリ
ル、トリトリルシリル、トリナフチルシリルなどのトリ
炭化水素置換シリル基、トリメチルシリルエーテルなど
の炭化水素置換シリルのシリルエーテル基、トリメチル
シリルメチルなどのケイ素置換アルキル基、トリメチル
シリルフェニルなどのケイ素置換アリール基などのケイ
素含有置換基;ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基、フェノキ
シ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキ
シなどのアリロキシ基、フェニルメトキシ、フェニルエ
トキシなどのアリールアルコキシ基などの酸素含有基;
前記酸素含有基の酸素がイオウに置換した置換基などの
イオウ含有基;アミノ基、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミ
ノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基、
フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、
ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリー
ルアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などの窒素
含有基;ジメチルフォスフィノ、ジフェニルフォスフィ
ノなどのフォスフィノ基などのリン含有基である。
金属原子を示し、具体的には、チタニウム、ジルコニウ
ム、ハフニウムである。R1 およびR2 は、それぞれ独
立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の
炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素
基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含
有基またはリン含有基を示し、具体的には、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オ
クチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニ
ル、アダマンチルなどのアルキル基、ビニル、プロペニ
ル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基、ベンジル、
フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリールアル
キル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメ
チルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビ
フェニル、ナフチル、メチルナフチル、アントラセニ
ル、フェナントリルなどのアリール基などの炭素原子数
1〜20の炭化水素基;前記炭化水素基にハロゲン原子
が置換したハロゲン化炭化水素基;メチルシリル、フェ
ニルシリルなどのモノ炭化水素置換シリル基、ジメチル
シリル、ジフェニルシリルなどのジ炭化水素置換シリル
基、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピ
ルシリル、トリシクロヘキシルシリル、トリフェニルシ
リル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニルシリ
ル、トリトリルシリル、トリナフチルシリルなどのトリ
炭化水素置換シリル基、トリメチルシリルエーテルなど
の炭化水素置換シリルのシリルエーテル基、トリメチル
シリルメチルなどのケイ素置換アルキル基、トリメチル
シリルフェニルなどのケイ素置換アリール基などのケイ
素含有置換基;ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基、フェノキ
シ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキ
シなどのアリロキシ基、フェニルメトキシ、フェニルエ
トキシなどのアリールアルコキシ基などの酸素含有基;
前記酸素含有基の酸素がイオウに置換した置換基などの
イオウ含有基;アミノ基、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミ
ノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基、
フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、
ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリー
ルアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などの窒素
含有基;ジメチルフォスフィノ、ジフェニルフォスフィ
ノなどのフォスフィノ基などのリン含有基である。
【0041】これらのうちR1 は炭化水素基であること
が好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素原子
数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR2
は水素、炭化水素基が好ましく、特に水素あるいは、メ
チル、エチル、プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素
基であることが好ましい。R3 、R4 、R5 およびR6
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原
子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロ
ゲン化炭化水素基を示し、このうち水素、炭化水素基ま
たはハロゲン化炭化水素基であることが好ましい。R3
とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 のうち少なくとも1組
は、それらが結合している炭素原子と一緒になって単環
の芳香族環を形成していてもよい。また芳香族環を形成
する基以外の基は、炭化水素基またはハロゲン化炭化水
素基が2種以上ある場合には、これらが互いに結合して
環状になっていてもよい。なおR6 が芳香族基以外の置
換基である場合、水素原子であることが好ましい。ハロ
ゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子
数1〜20のハロゲン化炭化水素基として、具体的に
は、前記R1 およびR2 と同様の基が例示できる。R3
とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 のうち少なくとも1組
が互いに結合して形成する単環の芳香族環を含む、Mに
配位する配位子としては以下に示すようなものが挙げら
れる。
が好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素原子
数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR2
は水素、炭化水素基が好ましく、特に水素あるいは、メ
チル、エチル、プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素
基であることが好ましい。R3 、R4 、R5 およびR6
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原
子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロ
ゲン化炭化水素基を示し、このうち水素、炭化水素基ま
たはハロゲン化炭化水素基であることが好ましい。R3
とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 のうち少なくとも1組
は、それらが結合している炭素原子と一緒になって単環
の芳香族環を形成していてもよい。また芳香族環を形成
する基以外の基は、炭化水素基またはハロゲン化炭化水
素基が2種以上ある場合には、これらが互いに結合して
環状になっていてもよい。なおR6 が芳香族基以外の置
換基である場合、水素原子であることが好ましい。ハロ
ゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子
数1〜20のハロゲン化炭化水素基として、具体的に
は、前記R1 およびR2 と同様の基が例示できる。R3
とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 のうち少なくとも1組
が互いに結合して形成する単環の芳香族環を含む、Mに
配位する配位子としては以下に示すようなものが挙げら
れる。
【0042】
【化5】 これらのうち上記式(1)で示される配位子が好まし
い。前記芳香族環は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜2
0の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化
水素基で置換されていてもよい。前記芳香族環に置換す
るハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭
素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基としては、前
記R1 およびR2 と同様の基が例示できる。
い。前記芳香族環は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜2
0の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化
水素基で置換されていてもよい。前記芳香族環に置換す
るハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭
素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基としては、前
記R1 およびR2 と同様の基が例示できる。
【0043】X1 およびX2 は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素
基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素
含有基またはイオウ含有基を示し、具体的には、前記R
1 およびR2 と同様のハロゲン原子、炭素原子数1〜2
0の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化
水素基、酸素含有基が例示できる。
原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素
基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素
含有基またはイオウ含有基を示し、具体的には、前記R
1 およびR2 と同様のハロゲン原子、炭素原子数1〜2
0の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化
水素基、酸素含有基が例示できる。
【0044】イオウ含有基としては、前記R1 、R2 と
同様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメ
タンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジ
ルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメ
チルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼン
スルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペ
ンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネ
ート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネー
ト、ベンジルスルフィネート、p-トルエンスルフィネー
ト、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が例
示できる。
同様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメ
タンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジ
ルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメ
チルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼン
スルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペ
ンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネ
ート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネー
ト、ベンジルスルフィネート、p-トルエンスルフィネー
ト、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が例
示できる。
【0045】Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水
素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素
基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、
2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO
−、−SO2 −、−NR7 −、−P(R7)−、−P
(O)(R7)−、−BR7 −または−AlR7 −[た
だし、R7 は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜
20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭
化水素基]を示し、具体的には、メチレン、ジメチルメ
チレン、1,2-エチレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-
トリメチレン、1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシ
レン、1,4-シクロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフ
ェニルメチレン、ジフェニル-1,2- エチレンなどのアリ
ールアルキレン基などの炭素原子数1〜20の2価の炭
化水素基;クロロメチレンなどの上記炭素原子数1〜2
0の2価の炭化水素基をハロゲン化したハロゲン化炭化
水素基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチル
シリレン、ジ(n-プロピル)シリレン、ジ(i-プロピ
ル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、メチル
フェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリ
ル)シリレン、ジ(p-クロロフェニル)シリレンなどの
アルキルシリレン基、アルキルアリールシリレン基、ア
リールシリレン基、テトラメチル-1,2- ジシリレン基、
テトラフェニル-1,2-ジシリレン基などのアルキルジシ
リレン基、アルキルアリールジシリレン基、アリールジ
シリレン基などの2価のケイ素含有基;上記2価のケイ
素含有基のケイ素をゲルマニウムに置換した2価のゲル
マニウム含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をス
ズに置換した2価のスズ含有基置換基などであり、R7
は、前記R1 、R2 と同様のハロゲン原子、炭素原子数
1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン
化炭化水素基である。
素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素
基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、
2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO
−、−SO2 −、−NR7 −、−P(R7)−、−P
(O)(R7)−、−BR7 −または−AlR7 −[た
だし、R7 は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜
20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭
化水素基]を示し、具体的には、メチレン、ジメチルメ
チレン、1,2-エチレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-
トリメチレン、1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシ
レン、1,4-シクロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフ
ェニルメチレン、ジフェニル-1,2- エチレンなどのアリ
ールアルキレン基などの炭素原子数1〜20の2価の炭
化水素基;クロロメチレンなどの上記炭素原子数1〜2
0の2価の炭化水素基をハロゲン化したハロゲン化炭化
水素基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチル
シリレン、ジ(n-プロピル)シリレン、ジ(i-プロピ
ル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、メチル
フェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリ
ル)シリレン、ジ(p-クロロフェニル)シリレンなどの
アルキルシリレン基、アルキルアリールシリレン基、ア
リールシリレン基、テトラメチル-1,2- ジシリレン基、
テトラフェニル-1,2-ジシリレン基などのアルキルジシ
リレン基、アルキルアリールジシリレン基、アリールジ
シリレン基などの2価のケイ素含有基;上記2価のケイ
素含有基のケイ素をゲルマニウムに置換した2価のゲル
マニウム含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をス
ズに置換した2価のスズ含有基置換基などであり、R7
は、前記R1 、R2 と同様のハロゲン原子、炭素原子数
1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン
化炭化水素基である。
【0046】このうち2価のケイ素含有基、2価のゲル
マニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好まし
く、さらに2価のケイ素含有基であることが好ましく、
このうち特にアルキルシリレン基、アルキルアリールシ
リレン基、アリールシリレン基であることが好ましい。
以下に上記式[B]で表される遷移金属化合物の具体的
な例を示す。
マニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好まし
く、さらに2価のケイ素含有基であることが好ましく、
このうち特にアルキルシリレン基、アルキルアリールシ
リレン基、アリールシリレン基であることが好ましい。
以下に上記式[B]で表される遷移金属化合物の具体的
な例を示す。
【0047】
【化6】
【0048】
【化7】
【0049】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。前
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体としてオレフィン重
合用触媒成分として用いられるが、R型またはS型を用
いることもできる。
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。前
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体としてオレフィン重
合用触媒成分として用いられるが、R型またはS型を用
いることもできる。
【0050】本発明においては、また下記式[C]で示
される遷移金属化合物(メタロセン化合物)を用いるこ
ともできる。
される遷移金属化合物(メタロセン化合物)を用いるこ
ともできる。
【0051】
【化8】
【0052】式[C]中、M、R1、R2、R3、R4、R
5およびR6としては、前記式[B]の場合と同様なもの
が挙げられる。R3 、R4 、R5 およびR6 のうち、R
3 を含む2個の基が、アルキル基であることが好まし
く、R3 とR5 、またはR3 とR6 がアルキル基である
ことが好ましい。このアルキル基は、2級または3級ア
ルキル基であることが好ましい。また、このアルキル基
は、ハロゲン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよ
く、ハロゲン原子、ケイ素含有基としては、R1 、R2
で例示した置換基が挙げられる。
5およびR6としては、前記式[B]の場合と同様なもの
が挙げられる。R3 、R4 、R5 およびR6 のうち、R
3 を含む2個の基が、アルキル基であることが好まし
く、R3 とR5 、またはR3 とR6 がアルキル基である
ことが好ましい。このアルキル基は、2級または3級ア
ルキル基であることが好ましい。また、このアルキル基
は、ハロゲン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよ
く、ハロゲン原子、ケイ素含有基としては、R1 、R2
で例示した置換基が挙げられる。
【0053】R3 、R4 、R5 およびR6 で示される基
のうち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが
好ましい。アルキル基(炭素原子数1〜20の炭化水素
基)としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピ
ル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、
ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オク
チル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニル、
アダマンチルなどの鎖状アルキル基および環状アルキル
基;ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、ト
リルメチルなどのアリールアルキル基などが挙げられ、
2重結合、3重結合を含んでいてもよい。またR3 、R
4 、R5 およびR6 から選ばれる2種の基が互いに結合
して芳香族環以外の単環あるいは多環を形成していても
よい。ハロゲン原子として、具体的には、前記R1 およ
びR2 と同様の基が例示できる。X1、X2、YおよびR
7としては、前記式[B]の場合と同様のものが挙げら
れる。以下に上記式[C]で示されるメタロセン化合物
(遷移金属化合物)の具体的な例を示す。
のうち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが
好ましい。アルキル基(炭素原子数1〜20の炭化水素
基)としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピ
ル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、
ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オク
チル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニル、
アダマンチルなどの鎖状アルキル基および環状アルキル
基;ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、ト
リルメチルなどのアリールアルキル基などが挙げられ、
2重結合、3重結合を含んでいてもよい。またR3 、R
4 、R5 およびR6 から選ばれる2種の基が互いに結合
して芳香族環以外の単環あるいは多環を形成していても
よい。ハロゲン原子として、具体的には、前記R1 およ
びR2 と同様の基が例示できる。X1、X2、YおよびR
7としては、前記式[B]の場合と同様のものが挙げら
れる。以下に上記式[C]で示されるメタロセン化合物
(遷移金属化合物)の具体的な例を示す。
【0054】rac-ジメチルシリレン- ビス(4,7-ジメチ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン- ビス(2,4,7-トリメチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,4,6-トリメチル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,5,6-トリ
メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン- ビス(2,4,5,6-テトラメチル-1- イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン- ビス(2,4,5,6,7-ペンタメチル-1- インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(2-メチル-4-n- プロピル-7- メチル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(4-i-プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド。
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン- ビス(2,4,7-トリメチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,4,6-トリメチル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,5,6-トリ
メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン- ビス(2,4,5,6-テトラメチル-1- イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン- ビス(2,4,5,6,7-ペンタメチル-1- インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(2-メチル-4-n- プロピル-7- メチル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(4-i-プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド。
【0055】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。上
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられる
が、R型またはS型を用いることもできる。このような
遷移金属化合物のインデン誘導体配位子は、たとえば前
記と同様の反応ルートで、通常の有機合成手法を用いて
合成することができる。また上記の式[C]で示される
遷移金属化合物(メタロセン化合物)は、これらインデ
ン誘導体から既知の方法、たとえば特開平4−2683
07号公報に記載の方法により合成することができる。
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。上
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられる
が、R型またはS型を用いることもできる。このような
遷移金属化合物のインデン誘導体配位子は、たとえば前
記と同様の反応ルートで、通常の有機合成手法を用いて
合成することができる。また上記の式[C]で示される
遷移金属化合物(メタロセン化合物)は、これらインデ
ン誘導体から既知の方法、たとえば特開平4−2683
07号公報に記載の方法により合成することができる。
【0056】本発明においては、上記のようなメタロセ
ン化合物のうち、特に下記の一般式[C-a]または[B-
a]で示される化合物が好ましく用いられる。一般式[C
-a]で示されるメタロセン化合物は、上記式[C]で示
される化合物の一部であり、また、一般式[B-a]で示
されるメタロセン化合物は、上記式[B]で示される化
合物の一部である。
ン化合物のうち、特に下記の一般式[C-a]または[B-
a]で示される化合物が好ましく用いられる。一般式[C
-a]で示されるメタロセン化合物は、上記式[C]で示
される化合物の一部であり、また、一般式[B-a]で示
されるメタロセン化合物は、上記式[B]で示される化
合物の一部である。
【0057】
【化9】 式中、Mは、周期律表第IVB族の遷移金属原子であり、
具体的には、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムで
あり、特に好ましくはジルコニウムである。
具体的には、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムで
あり、特に好ましくはジルコニウムである。
【0058】R11およびR12 R11およびR12は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン
で置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素
基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含
有基またはリン含有基であり、炭素原子数1〜20の炭
化水素基としては、たとえば、メチル、エチル、プロピ
ル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチ
ル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシ
ル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボ
ルニル、アダマンチル等のアルキル基、ビニル、プロペ
ニル、シクロヘキセニル等のアルケニル基、ベンジル、
フェニルエチル、フェニルプロピル等のアリールアルキ
ル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチ
ルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフ
ェニル、α- またはβ- ナフチル、メチルナフチル、ア
ントラセニル、フェナントリル、ベンジルフェニル、ピ
レニル、アセナフチル、フェナレニル、アセアントリレ
ニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニリ
ル等のアリール基などが挙げられる。
で置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素
基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含
有基またはリン含有基であり、炭素原子数1〜20の炭
化水素基としては、たとえば、メチル、エチル、プロピ
ル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチ
ル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシ
ル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボ
ルニル、アダマンチル等のアルキル基、ビニル、プロペ
ニル、シクロヘキセニル等のアルケニル基、ベンジル、
フェニルエチル、フェニルプロピル等のアリールアルキ
ル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチ
ルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフ
ェニル、α- またはβ- ナフチル、メチルナフチル、ア
ントラセニル、フェナントリル、ベンジルフェニル、ピ
レニル、アセナフチル、フェナレニル、アセアントリレ
ニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニリ
ル等のアリール基などが挙げられる。
【0059】これらの炭化水素基は、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素などのハロゲン原子、トリメチルシリル基、
トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基などの有機
シリル基で置換されていてもよい。酸素含有基として
は、具体的には、ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ等のアルコキシ基、フェノキ
シ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキ
シ等のアリーロキシ基、フェニルメトキシ、フェニルエ
トキシ等のアリールアルコキシ基などが挙げられる。
素、ヨウ素などのハロゲン原子、トリメチルシリル基、
トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基などの有機
シリル基で置換されていてもよい。酸素含有基として
は、具体的には、ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ等のアルコキシ基、フェノキ
シ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキ
シ等のアリーロキシ基、フェニルメトキシ、フェニルエ
トキシ等のアリールアルコキシ基などが挙げられる。
【0060】イオウ含有基としては、具体的には、前記
酸素含有基の酸素をイオウに置換した置換基、メチルス
ルホネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェ
ニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p-トル
エンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネー
ト、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p-クロル
ベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスル
フォネート等のスルフォネート基、メチルスルフィネー
ト、フェニルスルフィネート、ベンジルスルフィネー
ト、p-トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンス
ルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネート
等のスルフィネート基などが挙げられる。
酸素含有基の酸素をイオウに置換した置換基、メチルス
ルホネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェ
ニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p-トル
エンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネー
ト、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p-クロル
ベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスル
フォネート等のスルフォネート基、メチルスルフィネー
ト、フェニルスルフィネート、ベンジルスルフィネー
ト、p-トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンス
ルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネート
等のスルフィネート基などが挙げられる。
【0061】窒素含有基としては、具体的には、アミノ
基、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、
ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシル
アミノ等のアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェ
ニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチ
ルフェニルアミノ等のアリールアミノ基またはアルキル
アリールアミノ基などが挙げられる。
基、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、
ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシル
アミノ等のアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェ
ニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチ
ルフェニルアミノ等のアリールアミノ基またはアルキル
アリールアミノ基などが挙げられる。
【0062】リン含有基としては、具体的には、ジメチ
ルフォスフィノ基、ジフェニルフォスフィノ基などが挙
げられる。R11は、これらのうちでも炭化水素基である
ことが好ましく、特にメチル基、エチル基、プロピル基
の炭素原子数1〜3の炭化水素基であることが好まし
い。またR12は、水素原子、炭化水素基であることが好
ましく、特に水素原子あるいは、メチル基、エチル基、
プロピル基の炭素原子数1〜3の炭化水素基であること
が好ましい。
ルフォスフィノ基、ジフェニルフォスフィノ基などが挙
げられる。R11は、これらのうちでも炭化水素基である
ことが好ましく、特にメチル基、エチル基、プロピル基
の炭素原子数1〜3の炭化水素基であることが好まし
い。またR12は、水素原子、炭化水素基であることが好
ましく、特に水素原子あるいは、メチル基、エチル基、
プロピル基の炭素原子数1〜3の炭化水素基であること
が好ましい。
【0063】R13およびR14 R13およびR14は、上記に例示したような炭素原子数1
〜20のアルキル基である。R13は、2級または3級ア
ルキル基であることが好ましい。R14は、2重結合、3
重結合を含んでいてもよい。
〜20のアルキル基である。R13は、2級または3級ア
ルキル基であることが好ましい。R14は、2重結合、3
重結合を含んでいてもよい。
【0064】X1 およびX2 X1 およびX2 は、互いに同じでも異なってもよく、水
素原子、ハロゲン原子、上記に例示したような炭素原子
数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲ
ン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基であ
り、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基で
あることが好ましい。
素原子、ハロゲン原子、上記に例示したような炭素原子
数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲ
ン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基であ
り、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基で
あることが好ましい。
【0065】Y Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原
子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケ
イ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含
有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2
−、−NR15−、−P(R15)−、−P(O)(R15)
−、−BR15−または−AlR15−[ただし、R15は、
水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水
素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基]で
あり、具体的には、メチレン、ジメチルメチレン、1,2-
エチレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-トリメチレ
ン、1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-
シクロヘキシレン等のアルキレン基、ジフェニルメチレ
ン、ジフェニル-1,2- エチレン等のアリールアルキレン
基などの炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基;クロ
ロメチレン等の上記炭素原子数1〜20の2価の炭化水
素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシ
リレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n-
プロピル)シリレン、ジ(i-プロピル)シリレン、ジ
(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリル)シリレン、ジ
(p-クロロフェニル)シリレン等のアルキルシリレン
基、アルキルアリールシリレン基、アリールシリレン
基、テトラメチル-1,2- ジシリル、テトラフェニル-1,2
- ジシリル等のアルキルジシリル基、アルキルアリール
ジシリル基、アリールジシリル基などの2価のケイ素含
有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニウム
に置換した2価のゲルマニウム含有基などが挙げられ
る。
子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケ
イ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含
有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2
−、−NR15−、−P(R15)−、−P(O)(R15)
−、−BR15−または−AlR15−[ただし、R15は、
水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水
素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基]で
あり、具体的には、メチレン、ジメチルメチレン、1,2-
エチレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-トリメチレ
ン、1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-
シクロヘキシレン等のアルキレン基、ジフェニルメチレ
ン、ジフェニル-1,2- エチレン等のアリールアルキレン
基などの炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基;クロ
ロメチレン等の上記炭素原子数1〜20の2価の炭化水
素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシ
リレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n-
プロピル)シリレン、ジ(i-プロピル)シリレン、ジ
(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリル)シリレン、ジ
(p-クロロフェニル)シリレン等のアルキルシリレン
基、アルキルアリールシリレン基、アリールシリレン
基、テトラメチル-1,2- ジシリル、テトラフェニル-1,2
- ジシリル等のアルキルジシリル基、アルキルアリール
ジシリル基、アリールジシリル基などの2価のケイ素含
有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニウム
に置換した2価のゲルマニウム含有基などが挙げられ
る。
【0066】R15は、前記と同様の水素原子、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1
〜20のハロゲン化炭化水素基である。これらのうち、
Yは、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基
であることが好ましく、2価のケイ素含有基であること
がより好ましく、アルキルシリレン基、アルキルアリー
ルシリレン基、アリールシリレン基であることが特に好
ましい。以下に上記一般式[C-a]で表わされるメタロ
セン化合物の具体的な例を示す。
原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1
〜20のハロゲン化炭化水素基である。これらのうち、
Yは、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基
であることが好ましく、2価のケイ素含有基であること
がより好ましく、アルキルシリレン基、アルキルアリー
ルシリレン基、アリールシリレン基であることが特に好
ましい。以下に上記一般式[C-a]で表わされるメタロ
セン化合物の具体的な例を示す。
【0067】rac-ジメチルシリレン- ビス(2,7-ジメチ
ル-4- エチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-n-
プロピル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i- プロピ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。
ル-4- エチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-n-
プロピル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i- プロピ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0068】これらの中で、4位にi-プロピル基、sec-
ブチル基、tert- ブチル基などの分岐アルキル基を有す
る化合物が、特に好ましい。本発明では、通常、前記遷
移金属化合物のラセミ体がオレフィン重合用触媒成分と
して用いられるが、R型またはS型を用いることもでき
る。上記のような遷移金属化合物は、インデン誘導体か
ら既知の方法たとえば特開平4−268307号公報に
記載されている方法により合成することができる。本発
明で好ましく用いられる下記式[B-a]で示される化合
物は、EP−549900号およびカナダ−20840
17号の明細書に記載されている。
ブチル基、tert- ブチル基などの分岐アルキル基を有す
る化合物が、特に好ましい。本発明では、通常、前記遷
移金属化合物のラセミ体がオレフィン重合用触媒成分と
して用いられるが、R型またはS型を用いることもでき
る。上記のような遷移金属化合物は、インデン誘導体か
ら既知の方法たとえば特開平4−268307号公報に
記載されている方法により合成することができる。本発
明で好ましく用いられる下記式[B-a]で示される化合
物は、EP−549900号およびカナダ−20840
17号の明細書に記載されている。
【0069】
【化10】
【0070】式中、Mは、周期律表第IVB族の遷移金属
原子であり、具体的には、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウムであり、特に好ましくはジルコニウムであ
る。R 21は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子または塩素
原子、ハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜1
0、好ましくは1〜4のアルキル基、炭素原子数6〜1
0、好ましくは6〜8のアリール基、−NR2、−S
R、−OSiR3、−SiR3または−PR2基(ただ
し、Rはハロゲン原子、好ましくは塩素原子、炭素原子
数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基または炭素
原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基)であ
る。
原子であり、具体的には、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウムであり、特に好ましくはジルコニウムであ
る。R 21は、互いに同じでも異なっていてもよく、水素
原子、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子または塩素
原子、ハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜1
0、好ましくは1〜4のアルキル基、炭素原子数6〜1
0、好ましくは6〜8のアリール基、−NR2、−S
R、−OSiR3、−SiR3または−PR2基(ただ
し、Rはハロゲン原子、好ましくは塩素原子、炭素原子
数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基または炭素
原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基)であ
る。
【0071】R22〜R28は、同一でも異なっていてもよ
く、R21と同様の原子または基であり、これらR22〜R
28のうち隣接する少なくとも2個の基は、それらの結合
する原子とともに、芳香族環または脂肪族環を形成して
いてもよい。
く、R21と同様の原子または基であり、これらR22〜R
28のうち隣接する少なくとも2個の基は、それらの結合
する原子とともに、芳香族環または脂肪族環を形成して
いてもよい。
【0072】X3 およびX4 は、互いに同じでも異なっ
ていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、OH基、炭素
原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基、炭素
原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルコキシ基、炭
素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基、炭
素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリールオキシ
基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4のアルケニ
ル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜10のアリ
ールアルキル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜
12のアルキルアリール基、炭素原子数8〜40、好ま
しくは8〜12のアリールアルケニル基である。
ていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、OH基、炭素
原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基、炭素
原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルコキシ基、炭
素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基、炭
素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリールオキシ
基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4のアルケニ
ル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜10のアリ
ールアルキル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜
12のアルキルアリール基、炭素原子数8〜40、好ま
しくは8〜12のアリールアルケニル基である。
【0073】Zは、
【化11】 =BR29、=AIR29、−Ge−、−Sn−、−O−、
−S−、=SO、=SO2、=NR29、=CO、=PR
29または=P(O)R29である。ただし、R29およびR
30は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、
ハロゲン原子、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜4
のアルキル基、特に好ましくはメチル基、炭素原子数1
〜10のフルオロアルキル基、好ましくはCF3 基、炭
素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基、炭
素原子数6〜10のフルオロアリール基、好ましくはペ
ンタフルオロフェニル基、炭素原子数1〜10、好まし
くは1〜4のアルコキシ基、特に好ましくはメトキシ
基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4のアルケニ
ル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜10のアリ
ールアルキル基、炭素原子数8〜40、好ましくは8〜
12のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40、好
ましくは7〜12のアルキルアリール基である。
−S−、=SO、=SO2、=NR29、=CO、=PR
29または=P(O)R29である。ただし、R29およびR
30は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、
ハロゲン原子、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜4
のアルキル基、特に好ましくはメチル基、炭素原子数1
〜10のフルオロアルキル基、好ましくはCF3 基、炭
素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基、炭
素原子数6〜10のフルオロアリール基、好ましくはペ
ンタフルオロフェニル基、炭素原子数1〜10、好まし
くは1〜4のアルコキシ基、特に好ましくはメトキシ
基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4のアルケニ
ル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜10のアリ
ールアルキル基、炭素原子数8〜40、好ましくは8〜
12のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40、好
ましくは7〜12のアルキルアリール基である。
【0074】またR29とR30とは、それぞれ、それらの
結合する原子とともに環を形成してもよい。M2 は、珪
素、ゲルマニウムまたはスズである。上述のアルキル基
は、直鎖状のまたは枝分かれしたアルキル基であり、ハ
ロゲン(ハロゲン化)はフッ素原子、塩素原子、臭素原
子またはヨウ素原子であり、特に好ましくはフッ素原子
または塩素原子である。
結合する原子とともに環を形成してもよい。M2 は、珪
素、ゲルマニウムまたはスズである。上述のアルキル基
は、直鎖状のまたは枝分かれしたアルキル基であり、ハ
ロゲン(ハロゲン化)はフッ素原子、塩素原子、臭素原
子またはヨウ素原子であり、特に好ましくはフッ素原子
または塩素原子である。
【0075】このような式[B-a]で示される化合物の
うちでも、Mは、ジルコニウムまたはハフニウムであ
り、R21は、互いに同じであり、炭素原子数1〜4のア
ルキル基であり、R22〜R28は、互いに同一でも異なっ
ていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜4のアル
キル基であり、X3 およびX4 は、互いに同一でも異な
っていてもよく、炭素原子数1〜3のアルキル基または
ハロゲン原子であり、Zは、
うちでも、Mは、ジルコニウムまたはハフニウムであ
り、R21は、互いに同じであり、炭素原子数1〜4のア
ルキル基であり、R22〜R28は、互いに同一でも異なっ
ていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜4のアル
キル基であり、X3 およびX4 は、互いに同一でも異な
っていてもよく、炭素原子数1〜3のアルキル基または
ハロゲン原子であり、Zは、
【化12】 (M2 はケイ素であり、R29およびR30は、互いに同一
でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜4のアルキル
基または炭素原子数6〜10のアリール基である。)で
ある化合物が好ましく、置換基R22およびR28は、水素
原子であり、R23〜R27は、炭素原子数1〜4のアルキ
ル基または水素原子である化合物がより好ましい。
でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜4のアルキル
基または炭素原子数6〜10のアリール基である。)で
ある化合物が好ましく、置換基R22およびR28は、水素
原子であり、R23〜R27は、炭素原子数1〜4のアルキ
ル基または水素原子である化合物がより好ましい。
【0076】さらには、Mは、ジルコニウムであり、R
21は、互いに同一で炭素原子数1〜4のアルキル基であ
り、R22およびR28は、水素原子であり、R23〜R
27は、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜4
のアルキル基または水素原子であり、X3 およびX4
は、いずれも塩素原子であり、Zは、
21は、互いに同一で炭素原子数1〜4のアルキル基であ
り、R22およびR28は、水素原子であり、R23〜R
27は、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜4
のアルキル基または水素原子であり、X3 およびX4
は、いずれも塩素原子であり、Zは、
【化13】 (M2 は、ケイ素であり、R29およびR30は、互いに同
一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜4のアルキ
ル基または炭素原子数6〜10のアリール基である。)
である化合物が好ましい。
一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜4のアルキ
ル基または炭素原子数6〜10のアリール基である。)
である化合物が好ましい。
【0077】特に、Mは、ジルコニウムであり、R
21は、メチル基であり、R22〜R28は、水素原子であ
り、X3 およびX4 は、塩素原子であり、Zは、
21は、メチル基であり、R22〜R28は、水素原子であ
り、X3 およびX4 は、塩素原子であり、Zは、
【化14】 (M2は、ケイ素であり、R29およびR30は、互いに同
一でも異なっていてもく、メチル基またはフェニル基で
ある)である化合物が好ましい。以下にこのような式
[B-a]で示されるメタロセン化合物を数例示す。
一でも異なっていてもく、メチル基またはフェニル基で
ある)である化合物が好ましい。以下にこのような式
[B-a]で示されるメタロセン化合物を数例示す。
【0078】rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2-メチ
ル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2-メチル-4,5-
アセナフトシクロペンタジエニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2,3-6-トリ
メチル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2-メチ
ル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2-メチル
-4,5- アセナフトシクロペンタジエニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-
(4,5-ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2,6-ジメチル
-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2,3-6-トリメ
チル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ドなど。
ル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2-メチル-4,5-
アセナフトシクロペンタジエニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2,3-6-トリ
メチル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2-メチ
ル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2-メチル
-4,5- アセナフトシクロペンタジエニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-
(4,5-ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2,6-ジメチル
-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2,3-6-トリメ
チル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ドなど。
【0079】また、上記のような化合物中のジルコニウ
ムを、チタニウムまたはハフニウムに代えた化合物を挙
げることもできる。本発明では、通常式[C-a]または
[B-a]で示されるメタロセン化合物のラセミ体が触媒
成分として用いられるが、R型またはS型を用いること
もできる。上記のようなメタロセン化合物は、2種以上
組合わせて用いることもできる。次に、本発明で好まし
く用いられる長鎖分岐型のエチレン・α- オレフィンラ
ンダム共重合体の調製に際して用いられるメタロセン化
合物[a]としては、下記の一般式[II]で示される化
合物が挙げられる。
ムを、チタニウムまたはハフニウムに代えた化合物を挙
げることもできる。本発明では、通常式[C-a]または
[B-a]で示されるメタロセン化合物のラセミ体が触媒
成分として用いられるが、R型またはS型を用いること
もできる。上記のようなメタロセン化合物は、2種以上
組合わせて用いることもできる。次に、本発明で好まし
く用いられる長鎖分岐型のエチレン・α- オレフィンラ
ンダム共重合体の調製に際して用いられるメタロセン化
合物[a]としては、下記の一般式[II]で示される化
合物が挙げられる。
【0080】
【化15】 式中、Mは、周期律表第IVB族の遷移金属原子であり、
具体的には、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムで
あり、特に好ましくはジルコニウムである。
具体的には、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムで
あり、特に好ましくはジルコニウムである。
【0081】置換基R1 R1 は、炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、具体的
には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、n-ペ
ンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシル基
等のアルキル基、ビニル、プロペニル等のアルケニル基
などが挙げられる。これらのうち、インデニル基に結合
した炭素が1級のアルキル基が好ましく、さらに炭素原
子数1〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基およ
びエチル基が好ましい。
には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、n-ペ
ンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシル基
等のアルキル基、ビニル、プロペニル等のアルケニル基
などが挙げられる。これらのうち、インデニル基に結合
した炭素が1級のアルキル基が好ましく、さらに炭素原
子数1〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基およ
びエチル基が好ましい。
【0082】置換基R2 、R4 、R5 、R6 R2 、R4 、R5 、R6 は、それぞれ同一または相異な
っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子またはR 1 と
同様の炭素原子数1〜6の炭化水素基である。ここでハ
ロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素である。
っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子またはR 1 と
同様の炭素原子数1〜6の炭化水素基である。ここでハ
ロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素である。
【0083】置換基R3 R3 は、炭素原子数6〜16のアリール基である。この
アリール基は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭
化水素基、有機シリル基で置換されていてもよい。アリ
ール基としては、具体的には、フェニル基、α- ナフチ
ル基、β- ナフチル基、アントラセニル基、フェナント
リル基、ピレニル基、アセナフチル基、フェナレニル
基、アセアントリレニル基、テトラヒドロナフチル基、
インダニル基、ビフェニリル基などが挙げられる。これ
らのうち、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル
基、フェナントリル基が好ましい。
アリール基は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭
化水素基、有機シリル基で置換されていてもよい。アリ
ール基としては、具体的には、フェニル基、α- ナフチ
ル基、β- ナフチル基、アントラセニル基、フェナント
リル基、ピレニル基、アセナフチル基、フェナレニル
基、アセアントリレニル基、テトラヒドロナフチル基、
インダニル基、ビフェニリル基などが挙げられる。これ
らのうち、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル
基、フェナントリル基が好ましい。
【0084】また、このアリール基の置換基である炭素
原子数1〜20の炭化水素基としては、たとえば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキ
シル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノル
ボルニル、アダマンチル等のアルキル基、ビニル、プロ
ペニル、シクロヘキセニル等のアルケニル基、ベンジ
ル、フェニルエチル、フェニルプロピル等のアリールア
ルキル基、上記例示のアリール基、およびトリル、ジメ
チルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、
プロピルフェニル、メチルナフチル、ベンジルフェニル
等のアリール基などが挙げられる。また、有機シリル基
としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、
トリフェニルシリル基などが挙げられる。
原子数1〜20の炭化水素基としては、たとえば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキ
シル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノル
ボルニル、アダマンチル等のアルキル基、ビニル、プロ
ペニル、シクロヘキセニル等のアルケニル基、ベンジ
ル、フェニルエチル、フェニルプロピル等のアリールア
ルキル基、上記例示のアリール基、およびトリル、ジメ
チルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、
プロピルフェニル、メチルナフチル、ベンジルフェニル
等のアリール基などが挙げられる。また、有機シリル基
としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、
トリフェニルシリル基などが挙げられる。
【0085】X1 およびX2 X1 およびX2 は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン
で置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素
基、酸素含有基またはイオウ含有基である。具体的に
は、前記と同様のハロゲン原子および炭化水素基が挙げ
られる。また、酸素含有基としては、具体的には、ヒド
ロオキシ基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、
ジメチルフェノキシ、ナフトキシ等のアリーロキシ基、
フェニルメトキシ、フェニルエトキシ等のアリールアル
コキシ基などが挙げられる。イオウ含有基としては、具
体的には、前記酸素含有基の酸素をイオウに置換した置
換基、メチルスルホネート、トリフルオロメタンスルフ
ォネート、フェニルスルフォネート、ベンジルスルフォ
ネート、p-トルエンスルフォネート、トリメチルベンゼ
ンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンスルフォネ
ート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフォネート等のスルフォネート基、メチ
ルスルフィネート、フェニルスルフィネート、ベンジル
スルフィネート、p-トルエンスルフィネート、トリメチ
ルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオロベンゼンス
ルフィネート等のスルフィネート基などが挙げられる。
これらのうち、X1 およびX2 は、ハロゲン原子、炭素
原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
で置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素
基、酸素含有基またはイオウ含有基である。具体的に
は、前記と同様のハロゲン原子および炭化水素基が挙げ
られる。また、酸素含有基としては、具体的には、ヒド
ロオキシ基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、
ジメチルフェノキシ、ナフトキシ等のアリーロキシ基、
フェニルメトキシ、フェニルエトキシ等のアリールアル
コキシ基などが挙げられる。イオウ含有基としては、具
体的には、前記酸素含有基の酸素をイオウに置換した置
換基、メチルスルホネート、トリフルオロメタンスルフ
ォネート、フェニルスルフォネート、ベンジルスルフォ
ネート、p-トルエンスルフォネート、トリメチルベンゼ
ンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンスルフォネ
ート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフォネート等のスルフォネート基、メチ
ルスルフィネート、フェニルスルフィネート、ベンジル
スルフィネート、p-トルエンスルフィネート、トリメチ
ルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオロベンゼンス
ルフィネート等のスルフィネート基などが挙げられる。
これらのうち、X1 およびX2 は、ハロゲン原子、炭素
原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
【0086】Y Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原
子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケ
イ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、−O−、−C
O−、−S−、−SO−、−SO2 −、−NR7 −、−
P(R7 )−、−P(O)(R7 )−、−BR7 −また
は−AlR7 −(ただし、R7 は、水素原子、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1
〜20のハロゲン化炭化水素基)であり、具体的には、
メチレン、ジメチルメチレン、1,2-エチレン、ジメチル
-1,2- エチレン、1,3-トリメチレン、1,4-テトラメチレ
ン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキシレン等の
アルキレン基、ジフェニルメチレン、ジフェニル-1 ,2-
エチレン等のアリールアルキレン基などの炭素原子数1
〜20の2価の炭化水素基;クロロメチレン等の上記炭
素原子数1〜20の2価の炭化水素基をハロゲン化した
ハロゲン化炭化水素基;メチルシリレン、ジメチルシリ
レン、ジエチルシリレン、ジ(n-プロピル)シリレン、
ジ(i-プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリ
レン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、
ジ(p-トリル)シリレン、ジ(p-クロロフェニル)シリ
レン等のアルキルシリレン基、アルキルアリールシリレ
ン基、アリールシリレン基、テトラメチル-1,2- ジシリ
ル、テトラフェニル-1,2- ジシリル等のアルキルジシリ
ル基、アルキルアリールジシリル基、アリールジシリル
基などの2価のケイ素含有基;上記2価のケイ素含有基
のケイ素をゲルマニウムに置換した2価のゲルマニウム
含有基などが挙げられる。
子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケ
イ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、−O−、−C
O−、−S−、−SO−、−SO2 −、−NR7 −、−
P(R7 )−、−P(O)(R7 )−、−BR7 −また
は−AlR7 −(ただし、R7 は、水素原子、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1
〜20のハロゲン化炭化水素基)であり、具体的には、
メチレン、ジメチルメチレン、1,2-エチレン、ジメチル
-1,2- エチレン、1,3-トリメチレン、1,4-テトラメチレ
ン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキシレン等の
アルキレン基、ジフェニルメチレン、ジフェニル-1 ,2-
エチレン等のアリールアルキレン基などの炭素原子数1
〜20の2価の炭化水素基;クロロメチレン等の上記炭
素原子数1〜20の2価の炭化水素基をハロゲン化した
ハロゲン化炭化水素基;メチルシリレン、ジメチルシリ
レン、ジエチルシリレン、ジ(n-プロピル)シリレン、
ジ(i-プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリ
レン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、
ジ(p-トリル)シリレン、ジ(p-クロロフェニル)シリ
レン等のアルキルシリレン基、アルキルアリールシリレ
ン基、アリールシリレン基、テトラメチル-1,2- ジシリ
ル、テトラフェニル-1,2- ジシリル等のアルキルジシリ
ル基、アルキルアリールジシリル基、アリールジシリル
基などの2価のケイ素含有基;上記2価のケイ素含有基
のケイ素をゲルマニウムに置換した2価のゲルマニウム
含有基などが挙げられる。
【0087】R7 は、前記と同様のハロゲン原子、炭素
原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハ
ロゲン化炭化水素基である。これらのうち、Yは、2価
のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基であること
が好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ま
しく、アルキルシリレン基、アルキルアリールシリレン
基、アリールシリレン基であることが特に好ましい。
原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハ
ロゲン化炭化水素基である。これらのうち、Yは、2価
のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基であること
が好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ま
しく、アルキルシリレン基、アルキルアリールシリレン
基、アリールシリレン基であることが特に好ましい。
【0088】以下に上記一般式[II]で表わされるメタ
ロセン化合物の具体例を示す。rac-ジメチルシリレン-
ビス(4-フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2-メチル-4-
フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-(α-ナフチル)
-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン- ビス(2-メチル-4-(β-ナフチル)-1-イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン- ビス(2-メチル-4-(1-アントラセニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン- ビス(2-メチル-4-(2-アントラセニル)-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス(2-メチル-4-(9-アントラセニル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(9-フェナントリル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリドなど。
ロセン化合物の具体例を示す。rac-ジメチルシリレン-
ビス(4-フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2-メチル-4-
フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-(α-ナフチル)
-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン- ビス(2-メチル-4-(β-ナフチル)-1-イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン- ビス(2-メチル-4-(1-アントラセニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン- ビス(2-メチル-4-(2-アントラセニル)-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス(2-メチル-4-(9-アントラセニル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(9-フェナントリル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0089】また、上記のような化合物中のジルコニウ
ムをチタニウム、ハフニウムに代えた化合物を挙げるこ
ともできる。本発明では、通常、上記メタロセン化合物
のラセミ体が触媒成分として用いられるが、R型または
S型を用いることもできる。本発明では、上記のような
メタロセン化合物を2種以上組合わせて用いることがで
きる。このようなメタロセン化合物は、Journal of Org
anometallic Chem.288(1985)、第63〜67頁、ヨーロッパ
特許出願公開第0,320,762 号明細書に準じて製造するこ
とができる。
ムをチタニウム、ハフニウムに代えた化合物を挙げるこ
ともできる。本発明では、通常、上記メタロセン化合物
のラセミ体が触媒成分として用いられるが、R型または
S型を用いることもできる。本発明では、上記のような
メタロセン化合物を2種以上組合わせて用いることがで
きる。このようなメタロセン化合物は、Journal of Org
anometallic Chem.288(1985)、第63〜67頁、ヨーロッパ
特許出願公開第0,320,762 号明細書に準じて製造するこ
とができる。
【0090】また、上記一般式[II]で示されるメタロ
セン化合物のほかに、下記一般式[III]で示されるメ
タロセン化合物が挙げられる。 LaMX2 ・・・[III] (Mは、周期率表第IV族またはランタニド系列の金属で
あり、La は、非局在化π結合基の誘導体であり、金属
M活性サイトに拘束幾何形状を付与しており、Xは、そ
れぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または20以下
の炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を含有
する炭化水素基、シリル基またはゲルミル基である。) このような式[III]で示される化合物のうちでも、具
体的に、下記式[III-a]で示される化合物が好まし
い。
セン化合物のほかに、下記一般式[III]で示されるメ
タロセン化合物が挙げられる。 LaMX2 ・・・[III] (Mは、周期率表第IV族またはランタニド系列の金属で
あり、La は、非局在化π結合基の誘導体であり、金属
M活性サイトに拘束幾何形状を付与しており、Xは、そ
れぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または20以下
の炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を含有
する炭化水素基、シリル基またはゲルミル基である。) このような式[III]で示される化合物のうちでも、具
体的に、下記式[III-a]で示される化合物が好まし
い。
【0091】
【化16】 Mは、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムであり、
Xは、上記と同様である。Cpは、Mにπ結合してお
り、かつ置換基Zを有する置換シクロペンタジエニル基
またはその誘導体である。
Xは、上記と同様である。Cpは、Mにπ結合してお
り、かつ置換基Zを有する置換シクロペンタジエニル基
またはその誘導体である。
【0092】Zは、酸素、イオウ、ホウ素または周期率
表第IVA族の元素 (例えば、シリコン、ゲルマニウム、
スズ) であり、Yは、窒素、リン、酸素またはイオウを
含む配位子であり、ZとYとで縮合環を形成してもよ
い。このような式[III-a]で表わされる化合物として
は、具体的には、(ジメチル(t-ブチルアミド)(テト
ラメチル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)チタン
ジクロリド、((t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5
- シクロペンタジエニル)-1,2- エタンジイル)チタン
ジクロリド、(ジベンジル(t-ブチルアミド)(テトラ
メチル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)チタンジ
クロリド、(ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチ
ル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)ジベンジルチ
タン、(ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-
η5- シクロペンタジエニル)シラン)ジメチルチタ
ン、((t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5- シクロ
ペンタジエニル)-1,2- エタンジイル)ジベンジルチタ
ン、((メチルアミド)(テトラメチル-η5- シクロペ
ンタジエニル)-1,2- エタンジイル)ジネオペンチルチ
タン、((フェニルホスフィド)(テトラメチル-η5-
シクロペンタジエニル)メチレン)ジフェニルチタン、
(ジベンジル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-
シクロペンタジエニル)シラン)ジベンジルチタン、
(ジメチル(ベンジルアミド)(η5-シクロペンタジエ
ニル)シラン)ジ(トリメチルシリル)チタン、(ジメ
チル(フェニルホスフィド)−(テトラメチル-η5- シ
クロペンタジエニル)シラン)ジベンジルチタン、
((テトラメチル-η5- シクロペンタジエニル)-1,2-
エタンジイル)ジベンジルチタン、(2-η5-(テトラメ
チル- シクロペンタジエニル)-1- メチル- エタノレー
ト(2-))ジベンジルチタン、(2-η5-(テトラメチル-
シクロペンタジエニル)-1- メチル- エタノレート(2
-))ジメチルチタン、(2-((4a,4b,8a,9,9a−η)-9H-
フルオレン-9- イル)シクロヘキサノレート(2-))ジメ
チルチタン、(2-((4a,4b,8a,9,9a−η)-9H- フルオレ
ン-9- イル)シクロヘキサノレート(2-))ジベンジルチ
タンなどが挙げられる。
表第IVA族の元素 (例えば、シリコン、ゲルマニウム、
スズ) であり、Yは、窒素、リン、酸素またはイオウを
含む配位子であり、ZとYとで縮合環を形成してもよ
い。このような式[III-a]で表わされる化合物として
は、具体的には、(ジメチル(t-ブチルアミド)(テト
ラメチル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)チタン
ジクロリド、((t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5
- シクロペンタジエニル)-1,2- エタンジイル)チタン
ジクロリド、(ジベンジル(t-ブチルアミド)(テトラ
メチル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)チタンジ
クロリド、(ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチ
ル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)ジベンジルチ
タン、(ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-
η5- シクロペンタジエニル)シラン)ジメチルチタ
ン、((t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5- シクロ
ペンタジエニル)-1,2- エタンジイル)ジベンジルチタ
ン、((メチルアミド)(テトラメチル-η5- シクロペ
ンタジエニル)-1,2- エタンジイル)ジネオペンチルチ
タン、((フェニルホスフィド)(テトラメチル-η5-
シクロペンタジエニル)メチレン)ジフェニルチタン、
(ジベンジル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-
シクロペンタジエニル)シラン)ジベンジルチタン、
(ジメチル(ベンジルアミド)(η5-シクロペンタジエ
ニル)シラン)ジ(トリメチルシリル)チタン、(ジメ
チル(フェニルホスフィド)−(テトラメチル-η5- シ
クロペンタジエニル)シラン)ジベンジルチタン、
((テトラメチル-η5- シクロペンタジエニル)-1,2-
エタンジイル)ジベンジルチタン、(2-η5-(テトラメ
チル- シクロペンタジエニル)-1- メチル- エタノレー
ト(2-))ジベンジルチタン、(2-η5-(テトラメチル-
シクロペンタジエニル)-1- メチル- エタノレート(2
-))ジメチルチタン、(2-((4a,4b,8a,9,9a−η)-9H-
フルオレン-9- イル)シクロヘキサノレート(2-))ジメ
チルチタン、(2-((4a,4b,8a,9,9a−η)-9H- フルオレ
ン-9- イル)シクロヘキサノレート(2-))ジベンジルチ
タンなどが挙げられる。
【0093】本発明では、上記のような式[III]で表
わされるメタロセン化合物は、2種以上組合わせて用い
ることもできる。上記説明においては、メタロセン化合
物としてチタン化合物について例示したが、チタンを、
ジルコニウムまたはハフニウムに置換した化合物を例示
することもできる。これらの化合物は、単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。長鎖分
岐型のエチレン・α- オレフィンランダム共重合体の調
製に際し、上述したメタロセン化合物の中でも、上記一
般式[II]で示されるメタロセン化合物が好ましく用い
られる。
わされるメタロセン化合物は、2種以上組合わせて用い
ることもできる。上記説明においては、メタロセン化合
物としてチタン化合物について例示したが、チタンを、
ジルコニウムまたはハフニウムに置換した化合物を例示
することもできる。これらの化合物は、単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。長鎖分
岐型のエチレン・α- オレフィンランダム共重合体の調
製に際し、上述したメタロセン化合物の中でも、上記一
般式[II]で示されるメタロセン化合物が好ましく用い
られる。
【0094】有機アルミニウムオキシ化合物[b] 本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物
[b]は、従来公知のアルミノオキサンであってもよ
く、また特開平2−78687号公報に例示されている
ようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物
であってもよい。
[b]は、従来公知のアルミノオキサンであってもよ
く、また特開平2−78687号公報に例示されている
ようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物
であってもよい。
【0095】従来公知のアルミノオキサンは、たとえば
下記のような方法によって製造することができる。 (1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有す
る塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、ト
リアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
を添加して反応させて炭化水素の溶液として回収する方
法。 (2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウム
などの有機アルミニウム化合物に直接、水、氷または水
蒸気を作用させて炭化水素の溶液として回収する方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリ
アルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなど
の有機スズ酸化物を反応させる方法。なお、このアルミ
ノオキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。
また回収された上記のアルミノオキサン溶液から溶媒あ
るいは未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去し
た後、溶媒に再溶解してもよい。
下記のような方法によって製造することができる。 (1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有す
る塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、ト
リアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
を添加して反応させて炭化水素の溶液として回収する方
法。 (2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウム
などの有機アルミニウム化合物に直接、水、氷または水
蒸気を作用させて炭化水素の溶液として回収する方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリ
アルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなど
の有機スズ酸化物を反応させる方法。なお、このアルミ
ノオキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。
また回収された上記のアルミノオキサン溶液から溶媒あ
るいは未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去し
た後、溶媒に再溶解してもよい。
【0096】アルミノオキサンの製造の際に用いられる
有機アルミニウム化合物としては、具体的には、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロ
ピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ト
リn-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert- ブチルア
ルミニウムなどが挙げられる。これらの中では、トリア
ルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウム
が特に好ましい。また、アルミノオキサンの製造の際に
用いられる有機アルミニウム化合物としては、式(i-C
4H9)xAly(C5H10)z(式中、x、y、zは正の数
であり、z≧2xである。)で示されるイソプレニルア
ルミニウムを用いることもできる。 上記の有機アルミ
ニウム化合物は、2種以上組合せて用いることもでき
る。
有機アルミニウム化合物としては、具体的には、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロ
ピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ト
リn-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert- ブチルア
ルミニウムなどが挙げられる。これらの中では、トリア
ルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウム
が特に好ましい。また、アルミノオキサンの製造の際に
用いられる有機アルミニウム化合物としては、式(i-C
4H9)xAly(C5H10)z(式中、x、y、zは正の数
であり、z≧2xである。)で示されるイソプレニルア
ルミニウムを用いることもできる。 上記の有機アルミ
ニウム化合物は、2種以上組合せて用いることもでき
る。
【0097】アルミノオキサンの製造の際に用いられる
溶媒としては、たとえばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クメン、シメン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキ
サデカン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシク
ロペンタン等の脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油
などの石油留分、および上記芳香族炭化水素、脂肪族炭
化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化物、とりわけ塩素
化物、臭素化物等の炭化水素溶媒が挙げられる。さら
に、エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
類を用いることもできる。これらの溶媒のうち、特に芳
香族炭化水素が好ましい。
溶媒としては、たとえばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クメン、シメン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキ
サデカン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシク
ロペンタン等の脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油
などの石油留分、および上記芳香族炭化水素、脂肪族炭
化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化物、とりわけ塩素
化物、臭素化物等の炭化水素溶媒が挙げられる。さら
に、エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
類を用いることもできる。これらの溶媒のうち、特に芳
香族炭化水素が好ましい。
【0098】メタロセン化合物[a]と反応してイオン
対を形成する化合物[c] 本発明で用いられるメタロセン化合物[a]と反応して
イオン対を形成する化合物[c]としては、特表平1−
501950号公報、特表平1−502036号公報、
特開平3−179005号公報、特開平3−17900
6号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−
207704号公報、US−5321106号公報など
に記載されたルイス酸、イオン性化合物およびボラン化
合物、カルボラン化合物を挙げることができる。
対を形成する化合物[c] 本発明で用いられるメタロセン化合物[a]と反応して
イオン対を形成する化合物[c]としては、特表平1−
501950号公報、特表平1−502036号公報、
特開平3−179005号公報、特開平3−17900
6号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−
207704号公報、US−5321106号公報など
に記載されたルイス酸、イオン性化合物およびボラン化
合物、カルボラン化合物を挙げることができる。
【0099】ルイス酸としては、Mg含有ルイス酸、A
l含有ルイス酸、B含有ルイス酸などが挙げられ、これ
らのうちB含有ルイス酸が好ましい。ホウ素原子を含有
するルイス酸としては、具体的には、下記一般式で表わ
される化合物を例示することができる。 BR1 R2 R3 (式中、R1、R2 およびR3 は、それぞれ独立して、
フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置
換基を有していてもよいフェニル基、またはフッ素原子
を示す。)上記一般式で表わされる化合物としては、具
体的には、トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、
トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジ
フルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチル
フェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)
ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリ
ル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンな
どが挙げられる。これらのうちでは、トリス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボロンが特に好ましい。
l含有ルイス酸、B含有ルイス酸などが挙げられ、これ
らのうちB含有ルイス酸が好ましい。ホウ素原子を含有
するルイス酸としては、具体的には、下記一般式で表わ
される化合物を例示することができる。 BR1 R2 R3 (式中、R1、R2 およびR3 は、それぞれ独立して、
フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置
換基を有していてもよいフェニル基、またはフッ素原子
を示す。)上記一般式で表わされる化合物としては、具
体的には、トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、
トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジ
フルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチル
フェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)
ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリ
ル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンな
どが挙げられる。これらのうちでは、トリス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボロンが特に好ましい。
【0100】本発明で用いられるイオン性化合物は、カ
チオン性化合物とアニオン性化合物とからなる塩であ
る。アニオンは前記メタロセン化合物[a]と反応する
ことによりメタロセン化合物[a]をカチオン化し、イ
オン対を形成することにより遷移金属カチオン種を安定
化させる働きがある。そのようなアニオンとしては、有
機ホウ素化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有
機アルミニウム化合物アニオンなどがあり、比較的嵩高
で遷移金属カチオン種を安定化させるアニオンが好まし
い。カチオンとしては、金属カチオン、有機金属カチオ
ン、カルボニウムカチオン、トリピウムカチオン、オキ
ソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウ
ムカチオン、アンモニウムカチオンなどが挙げられる。
具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリ
ブチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアンモニウ
ムカチオン、フェロセニウムカチオンなどを例示するこ
とができる。
チオン性化合物とアニオン性化合物とからなる塩であ
る。アニオンは前記メタロセン化合物[a]と反応する
ことによりメタロセン化合物[a]をカチオン化し、イ
オン対を形成することにより遷移金属カチオン種を安定
化させる働きがある。そのようなアニオンとしては、有
機ホウ素化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有
機アルミニウム化合物アニオンなどがあり、比較的嵩高
で遷移金属カチオン種を安定化させるアニオンが好まし
い。カチオンとしては、金属カチオン、有機金属カチオ
ン、カルボニウムカチオン、トリピウムカチオン、オキ
ソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウ
ムカチオン、アンモニウムカチオンなどが挙げられる。
具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリ
ブチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアンモニウ
ムカチオン、フェロセニウムカチオンなどを例示するこ
とができる。
【0101】本発明においては、有機ホウ素化合物アニ
オンを有するイオン性化合物が好ましい。具体的には、
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、ト
リプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、ト
リ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ
素、トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ
素、トリメチルアンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ
素、トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(o,
p-ジメチルフェニル)ホウ素、トリブチルアンモニウム
テトラ(m,m-ジメチルフェニル)ホウ素、トリブチルア
ンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)ホ
ウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(o-トリ
ル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(4-
フルオロフェニル)ホウ素等のトリアルキル置換アンモ
ニウム塩、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、N,N-ジエチルアニリニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテト
ラ(フェニル)ホウ素等のN,N-ジアルキルアニリニウム
塩、ジ(n-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフル
オロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウム
テトラ(フェニル)ホウ素等のジアルキルアンモニウム
塩、トリフェニルホスフォニウムテトラ(フェニル)ホ
ウ素、トリ(メチルフェニル)ホスフォニウムテトラ
(フェニル)ホウ素、トリ(ジメチルフェニル)ホスフ
ォニウムテトラ(フェニル)ホウ素等のトリアリールホ
スフォニウム塩などが挙げられる。
オンを有するイオン性化合物が好ましい。具体的には、
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、ト
リプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、ト
リ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ
素、トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ
素、トリメチルアンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ
素、トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(o,
p-ジメチルフェニル)ホウ素、トリブチルアンモニウム
テトラ(m,m-ジメチルフェニル)ホウ素、トリブチルア
ンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)ホ
ウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(o-トリ
ル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(4-
フルオロフェニル)ホウ素等のトリアルキル置換アンモ
ニウム塩、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、N,N-ジエチルアニリニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテト
ラ(フェニル)ホウ素等のN,N-ジアルキルアニリニウム
塩、ジ(n-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフル
オロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウム
テトラ(フェニル)ホウ素等のジアルキルアンモニウム
塩、トリフェニルホスフォニウムテトラ(フェニル)ホ
ウ素、トリ(メチルフェニル)ホスフォニウムテトラ
(フェニル)ホウ素、トリ(ジメチルフェニル)ホスフ
ォニウムテトラ(フェニル)ホウ素等のトリアリールホ
スフォニウム塩などが挙げられる。
【0102】本発明では、ホウ素原子を含有するイオン
性化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルア
ニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレートも挙げることができる。また、以下のよ
うなホウ素原子を含有するイオン性化合物も例示でき
る。(なお、以下に列挙するイオン性化合物における対
向イオンは、トリ(n-ブチル)アンモニウムであるが、
これに限定されない。)アニオンの塩、たとえばビス
[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ノナボレート、ビス
[トリ(n-ブチル)アンモニウム]デカボレート、ビス
[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ウンデカボレート、
ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ドデカボレー
ト、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]デカクロロ
デカボレート、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]
ドデカクロロドデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモ
ニウム-1- カルバデカボレート、トリ(n-ブチル)アン
モニウム-1- カルバウンデカボレート、トリ(n-ブチ
ル)アンモニウム-1- カルバドデカボレート、トリ(n-
ブチル)アンモニウム-1- トリメチルシリル-1- カルバ
デカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムブロモ-1
- カルバドデカボレートなど、さらには下記のようなボ
ラン化合物、カルボラン化合物などを挙げることができ
る。これらの化合物は、ルイス酸、イオン性化合物とし
て用いられる。
性化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルア
ニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレートも挙げることができる。また、以下のよ
うなホウ素原子を含有するイオン性化合物も例示でき
る。(なお、以下に列挙するイオン性化合物における対
向イオンは、トリ(n-ブチル)アンモニウムであるが、
これに限定されない。)アニオンの塩、たとえばビス
[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ノナボレート、ビス
[トリ(n-ブチル)アンモニウム]デカボレート、ビス
[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ウンデカボレート、
ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ドデカボレー
ト、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]デカクロロ
デカボレート、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]
ドデカクロロドデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモ
ニウム-1- カルバデカボレート、トリ(n-ブチル)アン
モニウム-1- カルバウンデカボレート、トリ(n-ブチ
ル)アンモニウム-1- カルバドデカボレート、トリ(n-
ブチル)アンモニウム-1- トリメチルシリル-1- カルバ
デカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムブロモ-1
- カルバドデカボレートなど、さらには下記のようなボ
ラン化合物、カルボラン化合物などを挙げることができ
る。これらの化合物は、ルイス酸、イオン性化合物とし
て用いられる。
【0103】ボラン化合物、カルボラン錯化合物、およ
びカルボランアニオンの塩としては、たとえばデカボラ
ン(14)、7,8-ジカルバウンデカボラン(13)、2,
7-ジカルバウンデカボラン(13)、ウンデカハイドラ
イド-7,8- ジメチル-7,8- ジカルバウンデカボラン、ド
デカハイドライド-11-メチル-2,7- ジカルバウンデカボ
ラン、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレ
ート(14)、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバ
デカボレート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウム
7-カルバウンデカボレート(13)、トリ(n-ブチル)
アンモニウム7,8-ジカルバウンデカボレート(12)、
トリ(n-ブチル)アンモニウム2,9-ジカルバウンデカボ
レート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウムドデカ
ハイドライド-8- メチル7,9-ジカルバウンデカボレー
ト、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライ
ド8-エチル-7,9- ジカルバウンデカボレート、トリ(n-
ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8- ブチル
-7,9- ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)ア
ンモニウムウンデカハイドライド-8- アリル-7,9- ジカ
ルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム
ウンデカハイドライド-9- トリメチルシリル-7,8- ジカ
ルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム
ウンデカハイドライド-4,6- ジブロモ-7- カルバウンデ
カボレートなどが挙げられる。
びカルボランアニオンの塩としては、たとえばデカボラ
ン(14)、7,8-ジカルバウンデカボラン(13)、2,
7-ジカルバウンデカボラン(13)、ウンデカハイドラ
イド-7,8- ジメチル-7,8- ジカルバウンデカボラン、ド
デカハイドライド-11-メチル-2,7- ジカルバウンデカボ
ラン、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレ
ート(14)、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバ
デカボレート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウム
7-カルバウンデカボレート(13)、トリ(n-ブチル)
アンモニウム7,8-ジカルバウンデカボレート(12)、
トリ(n-ブチル)アンモニウム2,9-ジカルバウンデカボ
レート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウムドデカ
ハイドライド-8- メチル7,9-ジカルバウンデカボレー
ト、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライ
ド8-エチル-7,9- ジカルバウンデカボレート、トリ(n-
ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8- ブチル
-7,9- ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)ア
ンモニウムウンデカハイドライド-8- アリル-7,9- ジカ
ルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム
ウンデカハイドライド-9- トリメチルシリル-7,8- ジカ
ルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム
ウンデカハイドライド-4,6- ジブロモ-7- カルバウンデ
カボレートなどが挙げられる。
【0104】カルボラン化合物、およびカルボランの塩
としては、たとえば4-カルバノナボラン(14)、1,3-
ジカルバノナボラン(13)、6,9-ジカルバデカボラン
(14)、ドデカハイドライド-1- フェニル-1,3- ジカ
ルバノナボラン、ドデカハイドライド-1- メチル-1,3-
ジカルバノナボラン、ウンデカハイドライド-1,3- ジメ
チル-1,3- ジカルバノナボランなどが挙げられる。
としては、たとえば4-カルバノナボラン(14)、1,3-
ジカルバノナボラン(13)、6,9-ジカルバデカボラン
(14)、ドデカハイドライド-1- フェニル-1,3- ジカ
ルバノナボラン、ドデカハイドライド-1- メチル-1,3-
ジカルバノナボラン、ウンデカハイドライド-1,3- ジメ
チル-1,3- ジカルバノナボランなどが挙げられる。
【0105】さらに、以下のような化合物も例示でき
る。(なお、以下に列挙するイオン性化合物における対
向イオンは、トリ(n-ブチル)アンモニウムであるが、
これに限定されない。)金属カルボランの塩および金属
ボランアニオン、たとえばトリ(n-ブチル)アンモニウ
ムビス(ノナハイドライド-1,3- ジカルバノナボレー
ト)コバルテート(III)、トリ(n-ブチル)アンモニ
ウムビス(ウンデカハイドライド-7,8- ジカルバウンデ
カボレート)フェレート(鉄酸塩)(III)、トリ(n-
ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8
- ジカルバウンデカボレート)コバルテート(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドラ
イド-7,8- ジカルバウンデカボレート)ニッケレート
(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデ
カハイドライド-7,8- ジカルバウンデカボレート)キュ
ブレート(銅酸塩)(III)、トリ(n-ブチル)アンモ
ニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8- ジカルバウン
デカボレート)アウレート(金属塩)(III)、トリ(n
-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-
ジメチル-7,8- ジカルバウンデカボレート)フェレート
(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハ
イドライド-7,8- ジメチル-7,8- ジカルバウンデカボレ
ート)クロメート(クロム酸塩)(III)、トリ(n-ブ
チル)アンモニウムビス(トリブロモオクタハイドライ
ド-7,8- ジカルバウンデカボレート)コバルテート(II
I)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ドデカハイ
ドライドジカルバドデカボレート)コバルテート(II
I)、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ビス(ド
デカハイドライドドデカボレート)ニッケレート(II
I)、トリス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ビス
(ウンデカハイドライド-7- カルバウンデカボレート)
クロメート(III)、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム]ビス(ウンデカハイドライド-7- カルバウンデカ
ボレート)マンガネート(IV)、ビス[トリ(n-ブチ
ル)アンモニウム]ビス(ウンデカハイドライド-7- カ
ルバウンデカボレート)コバルテート(III)、ビス
[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ビス(ウンデカハイ
ドライド-7- カルバウンデカボレート)ニッケレート
(IV)などが挙げられる。上記のような化合物[c]
は、2種以上組合わせて用いることもできる。
る。(なお、以下に列挙するイオン性化合物における対
向イオンは、トリ(n-ブチル)アンモニウムであるが、
これに限定されない。)金属カルボランの塩および金属
ボランアニオン、たとえばトリ(n-ブチル)アンモニウ
ムビス(ノナハイドライド-1,3- ジカルバノナボレー
ト)コバルテート(III)、トリ(n-ブチル)アンモニ
ウムビス(ウンデカハイドライド-7,8- ジカルバウンデ
カボレート)フェレート(鉄酸塩)(III)、トリ(n-
ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8
- ジカルバウンデカボレート)コバルテート(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドラ
イド-7,8- ジカルバウンデカボレート)ニッケレート
(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデ
カハイドライド-7,8- ジカルバウンデカボレート)キュ
ブレート(銅酸塩)(III)、トリ(n-ブチル)アンモ
ニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8- ジカルバウン
デカボレート)アウレート(金属塩)(III)、トリ(n
-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-
ジメチル-7,8- ジカルバウンデカボレート)フェレート
(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハ
イドライド-7,8- ジメチル-7,8- ジカルバウンデカボレ
ート)クロメート(クロム酸塩)(III)、トリ(n-ブ
チル)アンモニウムビス(トリブロモオクタハイドライ
ド-7,8- ジカルバウンデカボレート)コバルテート(II
I)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ドデカハイ
ドライドジカルバドデカボレート)コバルテート(II
I)、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ビス(ド
デカハイドライドドデカボレート)ニッケレート(II
I)、トリス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ビス
(ウンデカハイドライド-7- カルバウンデカボレート)
クロメート(III)、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム]ビス(ウンデカハイドライド-7- カルバウンデカ
ボレート)マンガネート(IV)、ビス[トリ(n-ブチ
ル)アンモニウム]ビス(ウンデカハイドライド-7- カ
ルバウンデカボレート)コバルテート(III)、ビス
[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ビス(ウンデカハイ
ドライド-7- カルバウンデカボレート)ニッケレート
(IV)などが挙げられる。上記のような化合物[c]
は、2種以上組合わせて用いることもできる。
【0106】有機アルミニウム化合物[d] 本発明で用いられる有機アルミニウム化合物[d]は、
たとえば下記一般式(a)で示すことができる。 R5 nAlX3-n ・・・(a) (式中、R5 は炭素原子数1〜12の炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜
3である。) 上記式(a) において、R5 は炭素原子数1〜12の炭化
水素基、たとえばアルキル基、シクロアルキル基または
アリール基であり、具体的には、メチル基、エチル基、
n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。
たとえば下記一般式(a)で示すことができる。 R5 nAlX3-n ・・・(a) (式中、R5 は炭素原子数1〜12の炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜
3である。) 上記式(a) において、R5 は炭素原子数1〜12の炭化
水素基、たとえばアルキル基、シクロアルキル基または
アリール基であり、具体的には、メチル基、エチル基、
n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。
【0107】このような有機アルミニウム化合物として
は、具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リ2-エチルヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアル
ミニム、イソプレニルアルミニウム等のアルケニルアル
ミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロ
リド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルア
ルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライ
ド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセス
キクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウ
ムセスキハライド、メチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウ
ムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミド等のアル
キルアルミニウムジハライド、ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等
のアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられ
る。
は、具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リ2-エチルヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアル
ミニム、イソプレニルアルミニウム等のアルケニルアル
ミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロ
リド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルア
ルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライ
ド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセス
キクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウ
ムセスキハライド、メチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウ
ムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミド等のアル
キルアルミニウムジハライド、ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等
のアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられ
る。
【0108】また、有機アルミニウム化合物[d]とし
て、下記の式(b) で表わされる化合物を用いることもで
きる。 R5 nAlY3-n ・・・(b) (式中、R5は、上記式(a) におけるR5と同様であり、
Yは、−OR6 基、−OSiR7 3基、−OAlR8 2基、
−NR9 2基、−SiR10 3基または−N(R11)AlR12
2 基であり、nは1〜2であり、R6 、R7 、R8 およ
びR12は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソ
ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、
R9 は、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、R10
およびR11は、メチル基、エチル基などである。)この
ような有機アルミニウム化合物としては、具体的には、
以下のような化合物が挙げられる。
て、下記の式(b) で表わされる化合物を用いることもで
きる。 R5 nAlY3-n ・・・(b) (式中、R5は、上記式(a) におけるR5と同様であり、
Yは、−OR6 基、−OSiR7 3基、−OAlR8 2基、
−NR9 2基、−SiR10 3基または−N(R11)AlR12
2 基であり、nは1〜2であり、R6 、R7 、R8 およ
びR12は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソ
ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、
R9 は、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、R10
およびR11は、メチル基、エチル基などである。)この
ような有機アルミニウム化合物としては、具体的には、
以下のような化合物が挙げられる。
【0109】(i) R5 nAl(OR6)3-n で表わされる
化合物、たとえばジメチルアルミニウムメトキシド、ジ
エチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニ
ウムメトキシドなど。 (ii)R5 n Al(OSiR7 3)3-n で表わされる化合物、
たとえば(C2H5)2 Al(OSi(CH3)3 )、(is
o-C4H9)2 Al(OSi(CH3)3)、(iso-C
4H9)2 Al(OSi(C2H5)3)など。 (iii) R5 nAl(OAlR8 2)3-n で表わされる化合
物、たとえば(C2H5)2Al(OAl(C2H5)2)、
(iso-C4H9)2Al(OAl(iso-C4H9)2)など。 (iv)R5 nAl(NR9 2)3-n で表わされる化合物、たと
えば(CH3)2Al(N(C2H5)2)、(C2H5)2A
l(NH(CH3))、(CH3)2Al(NH(C
2H5))、(C2H5)2Al[N(Si(C
H3)3)2]、(iso-C4H9)2Al[N(Si(CH3)
3)2]など。 (v) R5 nAl(SiR10 3)3-n で表わされる化合物、た
とえば(iso-C4H9)2Al(Si(CH3)3)など。本
発明では、これらのうちでもR5 3Al、R5 nAl(OR
6)3-n 、R5(OAlR8 2)3-n で表わされる有機アル
ミニウム化合物を好適な例として挙げることができ、R
5 がイソアルキル基であり、n=2である化合物が特に
好ましい。これらの有機アルミニウム化合物は、2種以
上組合わせて用いることもできる。
化合物、たとえばジメチルアルミニウムメトキシド、ジ
エチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニ
ウムメトキシドなど。 (ii)R5 n Al(OSiR7 3)3-n で表わされる化合物、
たとえば(C2H5)2 Al(OSi(CH3)3 )、(is
o-C4H9)2 Al(OSi(CH3)3)、(iso-C
4H9)2 Al(OSi(C2H5)3)など。 (iii) R5 nAl(OAlR8 2)3-n で表わされる化合
物、たとえば(C2H5)2Al(OAl(C2H5)2)、
(iso-C4H9)2Al(OAl(iso-C4H9)2)など。 (iv)R5 nAl(NR9 2)3-n で表わされる化合物、たと
えば(CH3)2Al(N(C2H5)2)、(C2H5)2A
l(NH(CH3))、(CH3)2Al(NH(C
2H5))、(C2H5)2Al[N(Si(C
H3)3)2]、(iso-C4H9)2Al[N(Si(CH3)
3)2]など。 (v) R5 nAl(SiR10 3)3-n で表わされる化合物、た
とえば(iso-C4H9)2Al(Si(CH3)3)など。本
発明では、これらのうちでもR5 3Al、R5 nAl(OR
6)3-n 、R5(OAlR8 2)3-n で表わされる有機アル
ミニウム化合物を好適な例として挙げることができ、R
5 がイソアルキル基であり、n=2である化合物が特に
好ましい。これらの有機アルミニウム化合物は、2種以
上組合わせて用いることもできる。
【0110】本発明で用いられる特定のメタロセン系触
媒は、上記のようなメタロセン化合物[a]を含んでお
り、たとえば上記したようにメタロセン化合物[a]
と、有機アルミニウムオキシ化合物[b]とから形成す
ることができる。また、メタロセン化合物[a]と、メ
タロセン化合物[a]と反応してイオン対を形成する化
合物[c]とから形成されてもよく、さらにメタロセン
化合物[a]とともに、有機アルミニウムオキシ化合物
[b]とメタロセン化合物[a]とが反応してイオン対
を形成する化合物[c]とを併用することもできる。ま
た、これらの態様において、さらに有機アルミニウム化
合物[d]を併用することが特に好ましい。
媒は、上記のようなメタロセン化合物[a]を含んでお
り、たとえば上記したようにメタロセン化合物[a]
と、有機アルミニウムオキシ化合物[b]とから形成す
ることができる。また、メタロセン化合物[a]と、メ
タロセン化合物[a]と反応してイオン対を形成する化
合物[c]とから形成されてもよく、さらにメタロセン
化合物[a]とともに、有機アルミニウムオキシ化合物
[b]とメタロセン化合物[a]とが反応してイオン対
を形成する化合物[c]とを併用することもできる。ま
た、これらの態様において、さらに有機アルミニウム化
合物[d]を併用することが特に好ましい。
【0111】本発明では、上記メタロセン化合物[a]
は、重合容積1リットル当り、遷移金属原子に換算し
て、通常、約0.00005〜0.1ミリモル、好まし
くは約0.0001〜0.05ミリモルの量で用いられ
る。また有機アルミニウムオキシ化合物[b]は、遷移
金属原子1モルに対して、アルミニウム原子が、通常、
約1〜10,000モル、好ましくは10〜5,000
モルとなるような量で用いることができる。メタロセン
化合物[a]と反応してイオン対を形成する化合物
[c]は、遷移金属原子1モルに対して、ボロン原子
が、通常、約0.5〜20モル、好ましくは1〜10モ
ルとなるような量で用いられる。さらに有機アルミニウ
ム化合物[d]は、有機アルミニウムオキシ化合物
[b]中のアルミニウム原子またはイオン対を形成する
化合物[c]中のボロン原子1モルに対して、通常、約
0〜1,000モル、好ましくは約0〜500モルとな
るような量で必要に応じて用いられる。上記のようなメ
タロセン系触媒を用いて、エチレンと、炭素原子数6〜
20のα- オレフィンとを共重合させると、優れた重合
活性で直鎖状または長鎖分岐型のエチレン・α- オレフ
ィンランダム共重合体を得ることができる。
は、重合容積1リットル当り、遷移金属原子に換算し
て、通常、約0.00005〜0.1ミリモル、好まし
くは約0.0001〜0.05ミリモルの量で用いられ
る。また有機アルミニウムオキシ化合物[b]は、遷移
金属原子1モルに対して、アルミニウム原子が、通常、
約1〜10,000モル、好ましくは10〜5,000
モルとなるような量で用いることができる。メタロセン
化合物[a]と反応してイオン対を形成する化合物
[c]は、遷移金属原子1モルに対して、ボロン原子
が、通常、約0.5〜20モル、好ましくは1〜10モ
ルとなるような量で用いられる。さらに有機アルミニウ
ム化合物[d]は、有機アルミニウムオキシ化合物
[b]中のアルミニウム原子またはイオン対を形成する
化合物[c]中のボロン原子1モルに対して、通常、約
0〜1,000モル、好ましくは約0〜500モルとな
るような量で必要に応じて用いられる。上記のようなメ
タロセン系触媒を用いて、エチレンと、炭素原子数6〜
20のα- オレフィンとを共重合させると、優れた重合
活性で直鎖状または長鎖分岐型のエチレン・α- オレフ
ィンランダム共重合体を得ることができる。
【0112】本発明では、エチレンと、炭素原子数6〜
20のα- オレフィンとを共重合させる際に、メタロセ
ン系触媒を構成する上記メタロセン化合物[a]、有機
アルミニウムオキシ化合物[b]、イオン対を形成する
化合物[c]、さらには有機アルミニウム化合物[d]
をそれぞれ別々に重合反応器に供給してもよいし、また
予めメタロセン化合物[a]を含有するメタロセン系触
媒を調製してから共重合反応に供してもよい。
20のα- オレフィンとを共重合させる際に、メタロセ
ン系触媒を構成する上記メタロセン化合物[a]、有機
アルミニウムオキシ化合物[b]、イオン対を形成する
化合物[c]、さらには有機アルミニウム化合物[d]
をそれぞれ別々に重合反応器に供給してもよいし、また
予めメタロセン化合物[a]を含有するメタロセン系触
媒を調製してから共重合反応に供してもよい。
【0113】またメタロセン系触媒を調製する際には、
触媒成分と反応不活性な炭化水素溶媒を用いることがで
き、不活性炭化水素溶媒としては、具体的には、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素、シク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等
の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、
ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を用いることが
できる。これらの炭化水素溶媒は、単独で、あるいは組
合わせて用いることができる。上記メタロセン化合物
[a]、有機アルミニウムオキシ化合物[b]、イオン
対を形成する化合物[c]および有機アルミニウム化合
物[d]は、通常−100〜200℃、好ましくは−7
0〜100℃で混合接触させることができる。
触媒成分と反応不活性な炭化水素溶媒を用いることがで
き、不活性炭化水素溶媒としては、具体的には、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素、シク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等
の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、
ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を用いることが
できる。これらの炭化水素溶媒は、単独で、あるいは組
合わせて用いることができる。上記メタロセン化合物
[a]、有機アルミニウムオキシ化合物[b]、イオン
対を形成する化合物[c]および有機アルミニウム化合
物[d]は、通常−100〜200℃、好ましくは−7
0〜100℃で混合接触させることができる。
【0114】本発明では、エチレンと、炭素原子数6〜
20のα- オレフィンとの共重合は、通常40〜200
℃、好ましくは50〜150℃、特に好ましくは60〜
120℃で、大気圧〜100kg/cm2 、好ましくは大気
圧〜50kg/cm2 、特に好ましくは大気圧〜30kg/cm
2 の条件下で行なうことができる。この共重合反応は、
種々の重合方法で実施することができるが、溶液重合に
より行なうことが好ましい。この際重合溶媒としては、
上記のような炭化水素溶媒を用いることができる。共重
合は、バッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法にお
いても行なうことができるが、連続式で行なうことが好
ましい。さらに重合を反応条件を変えて2段以上に分け
て行なうこともできる。また、本発明で好ましく用いら
れる直鎖状および長鎖分岐型のエチレン・α-オレフィ
ンランダム共重合体は、上述したような方法により得ら
れるが、これらの共重合体の分子量は、重合温度などの
重合条件を変更することにより調節することができ、ま
た水素(分子量調節剤)の使用量を制御することにより
調節することもできる。
20のα- オレフィンとの共重合は、通常40〜200
℃、好ましくは50〜150℃、特に好ましくは60〜
120℃で、大気圧〜100kg/cm2 、好ましくは大気
圧〜50kg/cm2 、特に好ましくは大気圧〜30kg/cm
2 の条件下で行なうことができる。この共重合反応は、
種々の重合方法で実施することができるが、溶液重合に
より行なうことが好ましい。この際重合溶媒としては、
上記のような炭化水素溶媒を用いることができる。共重
合は、バッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法にお
いても行なうことができるが、連続式で行なうことが好
ましい。さらに重合を反応条件を変えて2段以上に分け
て行なうこともできる。また、本発明で好ましく用いら
れる直鎖状および長鎖分岐型のエチレン・α-オレフィ
ンランダム共重合体は、上述したような方法により得ら
れるが、これらの共重合体の分子量は、重合温度などの
重合条件を変更することにより調節することができ、ま
た水素(分子量調節剤)の使用量を制御することにより
調節することもできる。
【0115】本発明の水性分散体の他の成分(2)は、
重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボン酸塩の基
を有する水不溶性の熱可塑性重合体(2−1)、及び/
または炭素数25〜60の脂肪酸または脂肪酸の塩もし
くはエステル(2−2)である。
重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボン酸塩の基
を有する水不溶性の熱可塑性重合体(2−1)、及び/
または炭素数25〜60の脂肪酸または脂肪酸の塩もし
くはエステル(2−2)である。
【0116】ここでいう熱可塑性重合体は疎水性であ
り、水に不溶または水によって膨潤しない特性を有する
ため、水中への分散性を欠く重合体である。この熱可塑
性重合体は、実質的にカルボキシル基を持たない重合体
であり、たとえば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリー1―ブテン、ポリ4―
メチルー1―ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、
1―ブテン、4―メチルー1―ペンテン等のα−オレフ
ィンの単独重合体またはこれらのα−オレフィンの2種
以上の組み合わせからなるランダムあるいはブロック共
重合体であるポリオレフィン;エチレン・酢酸ビニル共
重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレ
ン・塩化ビニル共重合対等のエチレン・ビニル化合物共
重合体;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共
重合体、ABS、α―メチルスチレン・スチレン共重合
体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリア
クリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル化
合物を含む重合体;ナイロン6、ナイロン6―6、ナイ
ロン6―10、ナイロン11、ナイロン12等のポリア
ミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキサイドなどが挙げられる。本発
明においては、熱可塑性重合体は1種単独でも2種以上
を組み合わせたものでも良い。
り、水に不溶または水によって膨潤しない特性を有する
ため、水中への分散性を欠く重合体である。この熱可塑
性重合体は、実質的にカルボキシル基を持たない重合体
であり、たとえば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリー1―ブテン、ポリ4―
メチルー1―ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、
1―ブテン、4―メチルー1―ペンテン等のα−オレフ
ィンの単独重合体またはこれらのα−オレフィンの2種
以上の組み合わせからなるランダムあるいはブロック共
重合体であるポリオレフィン;エチレン・酢酸ビニル共
重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレ
ン・塩化ビニル共重合対等のエチレン・ビニル化合物共
重合体;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共
重合体、ABS、α―メチルスチレン・スチレン共重合
体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリア
クリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル化
合物を含む重合体;ナイロン6、ナイロン6―6、ナイ
ロン6―10、ナイロン11、ナイロン12等のポリア
ミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキサイドなどが挙げられる。本発
明においては、熱可塑性重合体は1種単独でも2種以上
を組み合わせたものでも良い。
【0117】これらの熱可塑性重合体の中では、オレフ
ィン系重合体が好ましく、特に、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリー1―ブテン、ポリー3―メチルー1―
ブテン、ポリー4―メチルー1―ペンテン、ポリー3―
メチルー1―ペンテン、エチレン・プロピレン共重合
体、エチレン・1―ブテン共重合体、プロピレン・1―
ブテン共重合体で代表される、エチレン、プロピレン、
1―ブテン、3―メチルー1―ブテン、4―メチルー1
―ペンテン、3―メチルー1―ペンテン、1―ヘプテ
ン、1―ヘキセン、1―デセン、1―ドデセン等のα―
オレフィンの単独または共重合体;エチレン・ブタジエ
ン共重合体、エチレン・エチリデンノルボルネン共重合
体で代表される、α―オレフィンと共役ジエンまたは非
共役ジエンとの共重合体;エチレン・プロピレン・ブタ
ジエン3元共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロ
ペンジエン3元共重合体、エチレン・プロピレン・エチ
リデンノルボルネン3元共重合体、エチレン・プロピレ
ン・1、5―ヘキサジエン3元共重合体等で代表される
α―オレフィンの2種う以上と共役ジエンまたは非共役
ジエンとの共重合体が好ましい。これらの中でも、α―
オレフィンの単独重合体または共重合体が好ましい。ま
た、熱可塑性重合体(2)は、エチレンープロピレン共
重合体エラストマーまたはエチレンープロピレンージエ
ン共重合体エラストマー等のエラストマー状のものであ
っても良い。
ィン系重合体が好ましく、特に、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリー1―ブテン、ポリー3―メチルー1―
ブテン、ポリー4―メチルー1―ペンテン、ポリー3―
メチルー1―ペンテン、エチレン・プロピレン共重合
体、エチレン・1―ブテン共重合体、プロピレン・1―
ブテン共重合体で代表される、エチレン、プロピレン、
1―ブテン、3―メチルー1―ブテン、4―メチルー1
―ペンテン、3―メチルー1―ペンテン、1―ヘプテ
ン、1―ヘキセン、1―デセン、1―ドデセン等のα―
オレフィンの単独または共重合体;エチレン・ブタジエ
ン共重合体、エチレン・エチリデンノルボルネン共重合
体で代表される、α―オレフィンと共役ジエンまたは非
共役ジエンとの共重合体;エチレン・プロピレン・ブタ
ジエン3元共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロ
ペンジエン3元共重合体、エチレン・プロピレン・エチ
リデンノルボルネン3元共重合体、エチレン・プロピレ
ン・1、5―ヘキサジエン3元共重合体等で代表される
α―オレフィンの2種う以上と共役ジエンまたは非共役
ジエンとの共重合体が好ましい。これらの中でも、α―
オレフィンの単独重合体または共重合体が好ましい。ま
た、熱可塑性重合体(2)は、エチレンープロピレン共
重合体エラストマーまたはエチレンープロピレンージエ
ン共重合体エラストマー等のエラストマー状のものであ
っても良い。
【0118】また、上記熱可塑性重合体は、適正な範囲
の溶融粘度を有する溶融物が形成でき、溶融混練が容易
となる点で、メルトフローレート(ASTM D123
8MFR)が1g/10分以上のものが好ましく、特
に、5g/10分以上のものが好ましい。しかし、アニ
オン及び/またはノニオン型界面活性剤と有機溶剤の組
み合わせを使用することにより、メルトフローレートが
実質上ゼロの樹脂、たとえば重量平均分子量(Mw)が
50万以上の超高分子量オレフィン系樹脂の水性分散体
を製造することが可能になる。
の溶融粘度を有する溶融物が形成でき、溶融混練が容易
となる点で、メルトフローレート(ASTM D123
8MFR)が1g/10分以上のものが好ましく、特
に、5g/10分以上のものが好ましい。しかし、アニ
オン及び/またはノニオン型界面活性剤と有機溶剤の組
み合わせを使用することにより、メルトフローレートが
実質上ゼロの樹脂、たとえば重量平均分子量(Mw)が
50万以上の超高分子量オレフィン系樹脂の水性分散体
を製造することが可能になる。
【0119】本発明に使用される、重合体鎖に結合した
カルボン酸またはカルボン酸塩の基を有する水不溶性の
熱可塑性重合体(2−1)は、上記の熱可塑性重合体
に、中和されているか、あるいは中和されていないカル
ボン酸基を有する単量体(A)、及び/またはケン化さ
れているか、あるいはケン化されていないカルボン酸エ
ステル基を有する単量体(B)を、グラフト共重合して
得られる重合体(2−1A);上記熱可塑性重合体を構
成する単量体と、単量体(A)及び/または単量体
(B)とを、ブロック共重合、ランダム共重合等の重合
によって得られる重合体(2―1B)、もしくは、これ
らの重合体(2−1A)または(2−1B)が有する中
和されていないカルボン酸基またはケン化されていない
カルボン酸エステルの1部を、さらに、塩基性物質によ
り中和またはケン化して得られるものである。
カルボン酸またはカルボン酸塩の基を有する水不溶性の
熱可塑性重合体(2−1)は、上記の熱可塑性重合体
に、中和されているか、あるいは中和されていないカル
ボン酸基を有する単量体(A)、及び/またはケン化さ
れているか、あるいはケン化されていないカルボン酸エ
ステル基を有する単量体(B)を、グラフト共重合して
得られる重合体(2−1A);上記熱可塑性重合体を構
成する単量体と、単量体(A)及び/または単量体
(B)とを、ブロック共重合、ランダム共重合等の重合
によって得られる重合体(2―1B)、もしくは、これ
らの重合体(2−1A)または(2−1B)が有する中
和されていないカルボン酸基またはケン化されていない
カルボン酸エステルの1部を、さらに、塩基性物質によ
り中和またはケン化して得られるものである。
【0120】この重合体鎖に結合したカルボン酸または
カルボン酸塩の基を有する水不溶性の熱可塑性重合体
(2−1)中のカルボン酸またはその塩は、その合計が
重合体1グラム中に式:−COO−で表される基に換算
して、0.1〜5ミリモル当量、特に好ましくは0.2
〜4ミリモル当量含有するように調整される。
カルボン酸塩の基を有する水不溶性の熱可塑性重合体
(2−1)中のカルボン酸またはその塩は、その合計が
重合体1グラム中に式:−COO−で表される基に換算
して、0.1〜5ミリモル当量、特に好ましくは0.2
〜4ミリモル当量含有するように調整される。
【0121】カルボン酸基を有する単量体(A)または
カルボン酸エステル基を有する単量体(B)としては、
たとえば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸(エンド
シス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプトー5―エンー2、
3―ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水シトラコン
酸等の不飽和カルボン酸、または、これらの不飽和カル
ボン酸のメチル、エチル、プロピル等のモノエステル、
ジエステル等が例示できる。
カルボン酸エステル基を有する単量体(B)としては、
たとえば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸(エンド
シス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプトー5―エンー2、
3―ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水シトラコン
酸等の不飽和カルボン酸、または、これらの不飽和カル
ボン酸のメチル、エチル、プロピル等のモノエステル、
ジエステル等が例示できる。
【0122】また、上記熱可塑性重合体に、単量体
(A)及び/または単量体(B)をグラフト共重合して
得られる重合体(2−1A)の具体例として、オレフィ
ン系重合体に、前記単量体(A)及び/または単量体
(B)、特に、エチレン系不飽和カルボン酸、その無水
物あるいはそのエステル等の単量体をグラフト共重合し
たものが挙げられる。このオレフィン系重合体に、エチ
レン系不飽和カルボン酸、その無水物、あるいはそのエ
ステルの単量体がグラフト共重合によって導入される量
は、式:−COO−で表される基に換算して少なくとも
0.1ミリモル/1g重合体、好ましくは0.1〜5ミ
リモル/1g重合体の範囲である。
(A)及び/または単量体(B)をグラフト共重合して
得られる重合体(2−1A)の具体例として、オレフィ
ン系重合体に、前記単量体(A)及び/または単量体
(B)、特に、エチレン系不飽和カルボン酸、その無水
物あるいはそのエステル等の単量体をグラフト共重合し
たものが挙げられる。このオレフィン系重合体に、エチ
レン系不飽和カルボン酸、その無水物、あるいはそのエ
ステルの単量体がグラフト共重合によって導入される量
は、式:−COO−で表される基に換算して少なくとも
0.1ミリモル/1g重合体、好ましくは0.1〜5ミ
リモル/1g重合体の範囲である。
【0123】また、上記熱可塑性重合体を構成する単量
体と、単量体(A)及び/または単量体(B)とを、ブ
ロック共重合、ランダム共重合等の重合により得られる
熱可塑性重合体(2−1B)の具体例として、α―オレ
フィンと、前記単量体(A)及び/または単量体
(B)、特に、エチレン系不飽和カルボン酸またはその
エステルとを共重合したものが挙げられる。
体と、単量体(A)及び/または単量体(B)とを、ブ
ロック共重合、ランダム共重合等の重合により得られる
熱可塑性重合体(2−1B)の具体例として、α―オレ
フィンと、前記単量体(A)及び/または単量体
(B)、特に、エチレン系不飽和カルボン酸またはその
エステルとを共重合したものが挙げられる。
【0124】重合体(2−1A)または(2−1B)を
中和及びケン化する場合に用いられる塩基性物質として
は、たとえば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニア、アミン等の水中で塩基として作用する物質;ア
ルカリ金属の酸化物、水酸化物、弱塩基、水素化物、ア
ルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、弱塩基、水素化物
等の水中で塩基として作用する物質;これら金属のアル
コキシドなどを挙げることができる。このような塩基性
物質の具体例を以下に示す。
中和及びケン化する場合に用いられる塩基性物質として
は、たとえば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニア、アミン等の水中で塩基として作用する物質;ア
ルカリ金属の酸化物、水酸化物、弱塩基、水素化物、ア
ルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、弱塩基、水素化物
等の水中で塩基として作用する物質;これら金属のアル
コキシドなどを挙げることができる。このような塩基性
物質の具体例を以下に示す。
【0125】1)アルカリ金属としては、たとえば、ナ
トリウム、カリウム、アルカリ土類金属としては、たと
えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げ
られる。 2)アミンとしては、たとえば、ヒドロキシルアミン、
ヒドラジン等の無機アミン;メチルアミン、エチルアミ
ン、エタノールアミン、シクロヘキシルアミン等が挙げ
られる。 3)アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸
化物、水素化物としては、たとえば、酸化ナトリウム、
過酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、酸
化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、
水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどが挙げら
れる。 4)アルカリ金属及びアルカリ土類金属の弱塩基として
は、たとえば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム等
が挙げられる。 5)アンモニア及びアミンの化合物としては、たとえ
ば、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム化合物、た
とえば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒド
ラジン水和物等を挙げることができる。
トリウム、カリウム、アルカリ土類金属としては、たと
えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げ
られる。 2)アミンとしては、たとえば、ヒドロキシルアミン、
ヒドラジン等の無機アミン;メチルアミン、エチルアミ
ン、エタノールアミン、シクロヘキシルアミン等が挙げ
られる。 3)アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸
化物、水素化物としては、たとえば、酸化ナトリウム、
過酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、酸
化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、
水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどが挙げら
れる。 4)アルカリ金属及びアルカリ土類金属の弱塩基として
は、たとえば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム等
が挙げられる。 5)アンモニア及びアミンの化合物としては、たとえ
ば、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム化合物、た
とえば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒド
ラジン水和物等を挙げることができる。
【0126】本発明に使用される、重合体鎖に結合した
カルボン酸またはカルボン酸塩の基を有する水不溶性の
熱可塑性重合体(2−1)において、塩基性物質により
中和またはケン化されたカルボン酸塩あるいはカルボン
酸エステル基としては、カルボン酸ナトリウム、カルボ
ン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、カルボン
酸アンモニウムが好適である。
カルボン酸またはカルボン酸塩の基を有する水不溶性の
熱可塑性重合体(2−1)において、塩基性物質により
中和またはケン化されたカルボン酸塩あるいはカルボン
酸エステル基としては、カルボン酸ナトリウム、カルボ
ン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、カルボン
酸アンモニウムが好適である。
【0127】また、本発明において、成分(2)とし
て、炭素数25〜60の脂肪酸または脂肪酸の塩もしく
はエステル(2―2)も用いられる。炭素数25〜60
の脂肪酸の塩は、炭素数25〜60の脂肪酸を中和及び
/または炭素数25〜60の脂肪酸のエステルをケン化
して得ることができる。この炭素数25〜60の脂肪酸
の塩としては、好ましくは炭素数25〜40の脂肪酸の
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン等の塩が
挙げられる。さらに、炭素数25〜60の脂肪酸のエス
テルは、エステルを構成するアルコール残基が、炭素数
2〜30であるものが好ましく、特に炭素数6〜20で
あるものが好ましい。アルコール残基は、直鎖状でも分
岐状でも良い。また、炭素数が異なるものの混合体であ
っても良い。アルコール残基の具体例として、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール
等の高級アルコールの残基を挙げることができる。特
に、モンタン酸のエステルワックス及びモンタンろうが
好ましい。本発明において、成分(2)は、エチレンー
αオレフィン共重合体(1)との相溶性の良好なものが
好ましい。
て、炭素数25〜60の脂肪酸または脂肪酸の塩もしく
はエステル(2―2)も用いられる。炭素数25〜60
の脂肪酸の塩は、炭素数25〜60の脂肪酸を中和及び
/または炭素数25〜60の脂肪酸のエステルをケン化
して得ることができる。この炭素数25〜60の脂肪酸
の塩としては、好ましくは炭素数25〜40の脂肪酸の
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン等の塩が
挙げられる。さらに、炭素数25〜60の脂肪酸のエス
テルは、エステルを構成するアルコール残基が、炭素数
2〜30であるものが好ましく、特に炭素数6〜20で
あるものが好ましい。アルコール残基は、直鎖状でも分
岐状でも良い。また、炭素数が異なるものの混合体であ
っても良い。アルコール残基の具体例として、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール
等の高級アルコールの残基を挙げることができる。特
に、モンタン酸のエステルワックス及びモンタンろうが
好ましい。本発明において、成分(2)は、エチレンー
αオレフィン共重合体(1)との相溶性の良好なものが
好ましい。
【0128】本発明において、成分(1)と成分(2)
の割合は、成分(1)100重量部に対して成分(2)
が0.5〜30重量部の範囲にあることが好ましく、特
には2〜20重量部の割合であることが好ましい。本発
明の水性分散体は、見かけ上固体の形態を有し、成分
(3)として少量の水を含み、さらに加水することによ
り樹脂固形分が水相中に均一に分散するものである。本
発明の水性分散体の水分量は、好ましくは0.5〜30
重量%、特に好ましくは0.5〜25重量%である。
の割合は、成分(1)100重量部に対して成分(2)
が0.5〜30重量部の範囲にあることが好ましく、特
には2〜20重量部の割合であることが好ましい。本発
明の水性分散体は、見かけ上固体の形態を有し、成分
(3)として少量の水を含み、さらに加水することによ
り樹脂固形分が水相中に均一に分散するものである。本
発明の水性分散体の水分量は、好ましくは0.5〜30
重量%、特に好ましくは0.5〜25重量%である。
【0129】また本発明の水性分散体は、成分(4)と
して、必要に応じてアニオン型界面活性剤、ノニオン型
界面活性剤、有機溶剤及び油からなる群より選ばれる少
なくとも1種を含むものである。成分(4)として必要
に応じて用いられるアニオン型界面活性剤は、塩基性物
質の原料として得られ、アニオン性を示す界面活性剤で
あれば、特に制限されない。たとえば、第1級高級脂肪
酸塩、第2級高級脂肪酸塩、第1級高級アルコール硫酸
エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、第
1級高級アルキルスルホン酸塩、第2級高級アルキルス
ルホン酸塩、高級アルキルジスルホン酸塩、スルホン化
高級脂肪酸塩、高級脂肪酸硫酸エステル塩、高級脂肪酸
エステルスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸
エステル塩、高級アルコールエーテルのスルホン酸塩、
高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル塩、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェノールスル
ホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、アルキル
ベンゾイルイミダゾールスルホン酸塩等が挙げられる。
これらの界面活性剤のより具体的な化合物名は、たとえ
ば、堀口博著「合成界面活性剤」(昭和41年三共出版
(株)発行)に開示されている。
して、必要に応じてアニオン型界面活性剤、ノニオン型
界面活性剤、有機溶剤及び油からなる群より選ばれる少
なくとも1種を含むものである。成分(4)として必要
に応じて用いられるアニオン型界面活性剤は、塩基性物
質の原料として得られ、アニオン性を示す界面活性剤で
あれば、特に制限されない。たとえば、第1級高級脂肪
酸塩、第2級高級脂肪酸塩、第1級高級アルコール硫酸
エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、第
1級高級アルキルスルホン酸塩、第2級高級アルキルス
ルホン酸塩、高級アルキルジスルホン酸塩、スルホン化
高級脂肪酸塩、高級脂肪酸硫酸エステル塩、高級脂肪酸
エステルスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸
エステル塩、高級アルコールエーテルのスルホン酸塩、
高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル塩、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェノールスル
ホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、アルキル
ベンゾイルイミダゾールスルホン酸塩等が挙げられる。
これらの界面活性剤のより具体的な化合物名は、たとえ
ば、堀口博著「合成界面活性剤」(昭和41年三共出版
(株)発行)に開示されている。
【0130】これらの中でも、高級脂肪酸類、特に炭素
数10〜20の飽和または不飽和の高級脂肪酸のアルカ
リ金属塩が好適であり、より具体的には、カプリン酸、
ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和
脂肪酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽
和脂肪酸、あるいはこれらの混合物などのアルカリ金属
塩が挙げられる。
数10〜20の飽和または不飽和の高級脂肪酸のアルカ
リ金属塩が好適であり、より具体的には、カプリン酸、
ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和
脂肪酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽
和脂肪酸、あるいはこれらの混合物などのアルカリ金属
塩が挙げられる。
【0131】また成分(4)として必要に応じて用いら
れるノニオン型界面活性剤としては、HLBが10以
上、特にHLBが13以上のノニオン型界面活性剤が好
ましい。ノニオン型界面活性剤は、1種単独でも、2種
以上の組み合わせでも使用することができ、2種以上の
組み合わせの場合は、混合物のHLBが上記の範囲とな
っていればよい。
れるノニオン型界面活性剤としては、HLBが10以
上、特にHLBが13以上のノニオン型界面活性剤が好
ましい。ノニオン型界面活性剤は、1種単独でも、2種
以上の組み合わせでも使用することができ、2種以上の
組み合わせの場合は、混合物のHLBが上記の範囲とな
っていればよい。
【0132】ノニオン型界面活性剤の具体例としては、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテ
ル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ン多価アルコール脂肪酸エステル、脂肪酸ショ糖エステ
ル、アルキロールアミド、ポリオキシアルキレンブロッ
クポリマー等の内からHLBが上記範囲内にあるものを
使用することができる。たとえば、これらのノニオン型
界面活性剤では、一般に、ポリオキシエチレン単位の含
有量が増大するとHLBが増大するので、エチレンオキ
サイドの付加モル数を調節することにより、所望のHL
Bのノニオン型界面活性剤を得ることができる。これら
界面活性剤を用いる場合、その配合量は成分(1)10
0重量部に対して、0.1〜20重量部、特には1〜1
0重量部の割合となる量を配合することが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテ
ル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ン多価アルコール脂肪酸エステル、脂肪酸ショ糖エステ
ル、アルキロールアミド、ポリオキシアルキレンブロッ
クポリマー等の内からHLBが上記範囲内にあるものを
使用することができる。たとえば、これらのノニオン型
界面活性剤では、一般に、ポリオキシエチレン単位の含
有量が増大するとHLBが増大するので、エチレンオキ
サイドの付加モル数を調節することにより、所望のHL
Bのノニオン型界面活性剤を得ることができる。これら
界面活性剤を用いる場合、その配合量は成分(1)10
0重量部に対して、0.1〜20重量部、特には1〜1
0重量部の割合となる量を配合することが好ましい。
【0133】また、成分(4)として必要に応じて用い
られる有機溶剤は、成分(1),(2)を溶解または膨
潤できるものであればよく、特に限定されない。たとえ
ば、ベンゼン、キシレン、スチレン、α―メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、
ヘプタン等の脂肪族炭化水素、トリクロロエチレン等の
ハロゲン化炭化水素が例示される。この有機溶剤は、本
発明の水性分散体中にあってもよく、あるいは本発明の
水性分散体から、蒸留、共沸等によって除去されていて
も良い。蒸留によって除去される場合には、用いられる
有機溶剤は、沸点が100℃以下であるものが好まし
い。この有機溶剤は、成分(1)を膨潤ないし溶解させ
るものであり、従来の溶媒法と異なり、著しく少量でよ
い。これら有機溶剤を用いる場合、その配合量は成分
(1)100重量部に対して、10〜1000重量部、
特には20〜700重量部の割合となる量を配合するこ
とが好ましい。
られる有機溶剤は、成分(1),(2)を溶解または膨
潤できるものであればよく、特に限定されない。たとえ
ば、ベンゼン、キシレン、スチレン、α―メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、
ヘプタン等の脂肪族炭化水素、トリクロロエチレン等の
ハロゲン化炭化水素が例示される。この有機溶剤は、本
発明の水性分散体中にあってもよく、あるいは本発明の
水性分散体から、蒸留、共沸等によって除去されていて
も良い。蒸留によって除去される場合には、用いられる
有機溶剤は、沸点が100℃以下であるものが好まし
い。この有機溶剤は、成分(1)を膨潤ないし溶解させ
るものであり、従来の溶媒法と異なり、著しく少量でよ
い。これら有機溶剤を用いる場合、その配合量は成分
(1)100重量部に対して、10〜1000重量部、
特には20〜700重量部の割合となる量を配合するこ
とが好ましい。
【0134】さらに成分(4)として必要に応じて用い
られる油は、天然油と合成油に大別され、たとえば、ス
ピンドル油、マシン油等の鉱物系潤滑油、流動パラフィ
ン、電気絶縁油、プロセスオイル等の鉱物油;アルキル
ベンゼン油、ジオレフィン油、ジエステル油、アルキル
ナフテネート油等の合成油、ヒマシ油、アマニ油、ナタ
ネ油、ヤシ油、トール油等の植物油等が挙げられる。こ
れらの油は、樹脂固形分中に安定保持される上で、20
0以上の数平均分子量を有するものが好ましい。これら
油を用いる場合、その配合量は成分(1)100重量部
に対して、10〜500重量部、特には20〜300重
量部の割合となる量を配合することが好ましい。
られる油は、天然油と合成油に大別され、たとえば、ス
ピンドル油、マシン油等の鉱物系潤滑油、流動パラフィ
ン、電気絶縁油、プロセスオイル等の鉱物油;アルキル
ベンゼン油、ジオレフィン油、ジエステル油、アルキル
ナフテネート油等の合成油、ヒマシ油、アマニ油、ナタ
ネ油、ヤシ油、トール油等の植物油等が挙げられる。こ
れらの油は、樹脂固形分中に安定保持される上で、20
0以上の数平均分子量を有するものが好ましい。これら
油を用いる場合、その配合量は成分(1)100重量部
に対して、10〜500重量部、特には20〜300重
量部の割合となる量を配合することが好ましい。
【0135】本発明の水性分散体の製造は、 (1)(a)炭素原子数6〜20のα−オレフィン含量
が6〜25モル%であり、(b)135℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0dl/gであ
るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体 (2)重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボン酸
塩の基を重合体1g当たり式−COO−で表される基に
換算して0.1〜5ミリモル当量の割合で含む水不溶性
の熱可塑性重合体、及び/または炭素数25〜60の脂
肪酸、その塩もしくはそのエステルから選ばれる少なく
とも1種の脂肪酸塩類ならびに必要に応じて (4)アニオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、
有機溶剤及び油からなる群より選ばれる少なくとも1
種、を含む溶融物に、 (3)水、及び塩基処理を必要とする成分(2)もしく
は有機化合物が存在する場合には、 (5)塩基性物質を添加して引き続き溶融混練して、樹
脂固形分を水性分散物に転相させることにより、行われ
る。本発明の水性分散体の製造には、公知のいかなる溶
融混練手段も使用可能であるが、ニーダー、バンバリー
ミキサー、多軸スクリュー押出機が好適である。溶融混
練条件は、成分(1)の物性により適宜選択される。
が6〜25モル%であり、(b)135℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0dl/gであ
るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体 (2)重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボン酸
塩の基を重合体1g当たり式−COO−で表される基に
換算して0.1〜5ミリモル当量の割合で含む水不溶性
の熱可塑性重合体、及び/または炭素数25〜60の脂
肪酸、その塩もしくはそのエステルから選ばれる少なく
とも1種の脂肪酸塩類ならびに必要に応じて (4)アニオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、
有機溶剤及び油からなる群より選ばれる少なくとも1
種、を含む溶融物に、 (3)水、及び塩基処理を必要とする成分(2)もしく
は有機化合物が存在する場合には、 (5)塩基性物質を添加して引き続き溶融混練して、樹
脂固形分を水性分散物に転相させることにより、行われ
る。本発明の水性分散体の製造には、公知のいかなる溶
融混練手段も使用可能であるが、ニーダー、バンバリー
ミキサー、多軸スクリュー押出機が好適である。溶融混
練条件は、成分(1)の物性により適宜選択される。
【0136】前記製造方法で作られた、すなわち転相で
得られた前記水性分散体に、さらに水を添加して水性分
散体を調製することができる。添加する水の量は、水性
分散体の使用目的、方法により適宜決めることができる
が、通常、固形分濃度が10〜70重量%程度、好まし
くは20〜60重量%の範囲に希釈、調製される。
得られた前記水性分散体に、さらに水を添加して水性分
散体を調製することができる。添加する水の量は、水性
分散体の使用目的、方法により適宜決めることができる
が、通常、固形分濃度が10〜70重量%程度、好まし
くは20〜60重量%の範囲に希釈、調製される。
【0137】本発明の水性分散体あるいはその加水物の
製造に際しては、通常、水性分散物に使用される各種副
資材を配合することができる。たとえば、アニオン型界
面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の分散剤、乳化剤、
安定化剤、湿潤剤、増粘剤、起泡剤、消泡剤、凝固剤、
ゲル化剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、着色
剤、付香剤、粘着防止剤、離型剤等を併用しても良い。
製造に際しては、通常、水性分散物に使用される各種副
資材を配合することができる。たとえば、アニオン型界
面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の分散剤、乳化剤、
安定化剤、湿潤剤、増粘剤、起泡剤、消泡剤、凝固剤、
ゲル化剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、着色
剤、付香剤、粘着防止剤、離型剤等を併用しても良い。
【0138】本発明の水性分散体は、ポリオレフィン同
士、あるいは金属とポリオレフィンとの接着剤やヒート
シール剤として、優れた接着性を示すため、特に包装用
接着剤、ラミネート用接着剤、塗料用原料またはプライ
マーとしても有効に使用される。また、本発明の水性分
散体は、粒子の平均粒径が、0.1〜5μmと小粒径で
あり、得られる被膜は防湿性、発水性、紙、ガラス、
木、繊維、不織布への熱接着性、熱転写性、耐磨耗性、
耐衝撃性、耐候性、耐溶剤性、柔軟性、高周波加工性に
優れているので、紙コーティングによる壁紙用バインダ
ー、繊維コーティング剤、工事用ネット、ナイロン、ポ
リエステル、ガラス繊維の収束剤、紙、不織布の目止め
及び熱接着剤、紙、フィルム、金属のヒートシール性付
与剤、滅菌紙の熱接着剤、インキ、塗料のバインダー、
インクジェットプリンター用紙及びフィルムの表面コー
ト剤、自動車用塗料の耐チッピング性改良剤、無機及び
有機物の分散剤等に使用される。以下に実施例により本
発明を説明するが、本発明は実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
士、あるいは金属とポリオレフィンとの接着剤やヒート
シール剤として、優れた接着性を示すため、特に包装用
接着剤、ラミネート用接着剤、塗料用原料またはプライ
マーとしても有効に使用される。また、本発明の水性分
散体は、粒子の平均粒径が、0.1〜5μmと小粒径で
あり、得られる被膜は防湿性、発水性、紙、ガラス、
木、繊維、不織布への熱接着性、熱転写性、耐磨耗性、
耐衝撃性、耐候性、耐溶剤性、柔軟性、高周波加工性に
優れているので、紙コーティングによる壁紙用バインダ
ー、繊維コーティング剤、工事用ネット、ナイロン、ポ
リエステル、ガラス繊維の収束剤、紙、不織布の目止め
及び熱接着剤、紙、フィルム、金属のヒートシール性付
与剤、滅菌紙の熱接着剤、インキ、塗料のバインダー、
インクジェットプリンター用紙及びフィルムの表面コー
ト剤、自動車用塗料の耐チッピング性改良剤、無機及び
有機物の分散剤等に使用される。以下に実施例により本
発明を説明するが、本発明は実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
【0139】
【実施例1】<エチレン・1−オクテンランダム共重合
体の調製> (触媒溶液の調製)充分に窒素置換したガラス製フラス
コにビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムクロリドを0.5mg入れ、さらにメチルア
ルミノキサンのトルエン溶液(Al;1.1モル/リッ
トル)1.57ml、及びトルエン2.76mlを添加
することにより触媒溶液を得た。 (重合)充分に窒素置換した内容積2リットルのステン
レス製オートクレーブにヘキサン720ml、1−オク
テン150ml及び水素30mlを挿入し、系内の温度
を60℃に昇温した。引き続き、トリイソブチルアルミ
ニウム1ミリモル及び上記の調製した触媒溶液0.5m
l(Zrとして0.001ミリモル)をエチレンで圧入
することにより、重合を開始した。その後、エチレンの
みを連続的に供給することにより、全圧を4.0Kg/
cm2-Gに保ち、70℃で60分間重合を行った。少量
のエタノールを系内にパージして重合を停止させた後、
未反応のエチレンをパージした。得られたポリマーを大
過剰のメタノール中に投入することによりポリマーを析
出させた。このポリマーを濾過により分離し、減圧下で
一晩乾燥し、直鎖状エチレン・1−オクテンランダム共
重合体を得た。このようにして得られた共重合体は、オ
クテン含量が7モル%であり、135℃デカリン中で測
定した極限粘度[η]が1.1dl/gであり、ガラス
転移温度が−60℃であり、X線回折法により測定した
結晶化度が20%であり、GPCより求めた分子量分布
(Mw/Mn)が2.0であり、B値が1.1であり、
gη*値が1.0であった。
体の調製> (触媒溶液の調製)充分に窒素置換したガラス製フラス
コにビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムクロリドを0.5mg入れ、さらにメチルア
ルミノキサンのトルエン溶液(Al;1.1モル/リッ
トル)1.57ml、及びトルエン2.76mlを添加
することにより触媒溶液を得た。 (重合)充分に窒素置換した内容積2リットルのステン
レス製オートクレーブにヘキサン720ml、1−オク
テン150ml及び水素30mlを挿入し、系内の温度
を60℃に昇温した。引き続き、トリイソブチルアルミ
ニウム1ミリモル及び上記の調製した触媒溶液0.5m
l(Zrとして0.001ミリモル)をエチレンで圧入
することにより、重合を開始した。その後、エチレンの
みを連続的に供給することにより、全圧を4.0Kg/
cm2-Gに保ち、70℃で60分間重合を行った。少量
のエタノールを系内にパージして重合を停止させた後、
未反応のエチレンをパージした。得られたポリマーを大
過剰のメタノール中に投入することによりポリマーを析
出させた。このポリマーを濾過により分離し、減圧下で
一晩乾燥し、直鎖状エチレン・1−オクテンランダム共
重合体を得た。このようにして得られた共重合体は、オ
クテン含量が7モル%であり、135℃デカリン中で測
定した極限粘度[η]が1.1dl/gであり、ガラス
転移温度が−60℃であり、X線回折法により測定した
結晶化度が20%であり、GPCより求めた分子量分布
(Mw/Mn)が2.0であり、B値が1.1であり、
gη*値が1.0であった。
【0140】<水性分散体の調製>上記で得られたエチ
レン・1―オクテンランダム共重合体100重量部、無
水マレイン酸グラフトポリエチレン(無水マレイン酸含
量:3.0重量%、−COO−基:0.6mmmol当
量/g、粘度平均分子量:2700)10重量部、及び
オレイン酸カリウム3重量部を混合し、混合物をベント
付き2軸スクリュー押出機(池貝鉄鋼社製:PCM−3
0 L/D=20)のホッパーより3kg/時間の速度
で供給し、一方ベント部に設けた供給口より、水酸化カ
リウムの13重量%の水溶液を300g/時間の割合で
連続的に供給し、加熱温度170℃で溶融混練し、連続
的に溶融物を押し出した。引き続き溶融物を押し出し機
出口に設置したジャケット付きスタティックミキサーで
90℃まで冷却し、さらに80℃の温水中に投入し、収
率99.3%で固形分濃度44重量%、pH11の水性
分散体を得た。得られた水性分散体の固形分の平均粒径
は、マイクロトラックによる測定では0.6μmであっ
た。
レン・1―オクテンランダム共重合体100重量部、無
水マレイン酸グラフトポリエチレン(無水マレイン酸含
量:3.0重量%、−COO−基:0.6mmmol当
量/g、粘度平均分子量:2700)10重量部、及び
オレイン酸カリウム3重量部を混合し、混合物をベント
付き2軸スクリュー押出機(池貝鉄鋼社製:PCM−3
0 L/D=20)のホッパーより3kg/時間の速度
で供給し、一方ベント部に設けた供給口より、水酸化カ
リウムの13重量%の水溶液を300g/時間の割合で
連続的に供給し、加熱温度170℃で溶融混練し、連続
的に溶融物を押し出した。引き続き溶融物を押し出し機
出口に設置したジャケット付きスタティックミキサーで
90℃まで冷却し、さらに80℃の温水中に投入し、収
率99.3%で固形分濃度44重量%、pH11の水性
分散体を得た。得られた水性分散体の固形分の平均粒径
は、マイクロトラックによる測定では0.6μmであっ
た。
【0141】<評価>該分散物をバーコーターを使用し
て、アルミ箔(50μm)に塗布、風乾した後、200
℃にセットしたエア・オーブン中で10秒間加熱し、均
一な塗工箔を得た。この塗工箔とLLDPEシート(ア
コス工業(株)製 厚さ:300μm)をJIS Z1
707に準拠した方法により100〜200℃の温度で
1秒間、1kg/cm2の圧力をかけて、熱接着し、試
料とした。この試料の180°剥離強度を常温で測定し
た結果を表1に記した。
て、アルミ箔(50μm)に塗布、風乾した後、200
℃にセットしたエア・オーブン中で10秒間加熱し、均
一な塗工箔を得た。この塗工箔とLLDPEシート(ア
コス工業(株)製 厚さ:300μm)をJIS Z1
707に準拠した方法により100〜200℃の温度で
1秒間、1kg/cm2の圧力をかけて、熱接着し、試
料とした。この試料の180°剥離強度を常温で測定し
た結果を表1に記した。
【0142】
【比較例1】<エチレン・1−ブテンランダム共重合体
の調製>重合器中で、オキシ三塩化バナジウムとエチル
アルミニウムセスキクロリドを重合触媒とし、重合溶媒
ヘキサン中にエチレンと1−ブテンの混合ガス及び水素
ガスを供給し、40℃、5kg/cm2、滞留時間1時
間の条件下で連続的にエチレンと1−ブテンとを重合し
た。次いで、得られた反応溶液から溶媒を分離し、目的
とするエチレン・1−ブテンランダム共重合体を得た。
このようにして得られた共重合体は、ブテン含量が1
1.5モル%、135℃デカリン中で測定した極限粘度
[η]が1.47dl/gであり、ガラス転移温度が−
60℃、X線回折法により測定した結晶化度が2%であ
り、B値が1.1であった。 <水性分散体の調製>比較例1で得られたエチレン・1
―ブテン共重合体を実施例1と同様の方法で溶融混練、
転相、押出しを行い、収率99%、固形分濃度45%、
pH11、平均粒径0.7μmの水性分散体を得た。 <評価>得られた水性分散体を用いて、実施例1と同様
の方法で接着性を評価した。結果を表1に記した。
の調製>重合器中で、オキシ三塩化バナジウムとエチル
アルミニウムセスキクロリドを重合触媒とし、重合溶媒
ヘキサン中にエチレンと1−ブテンの混合ガス及び水素
ガスを供給し、40℃、5kg/cm2、滞留時間1時
間の条件下で連続的にエチレンと1−ブテンとを重合し
た。次いで、得られた反応溶液から溶媒を分離し、目的
とするエチレン・1−ブテンランダム共重合体を得た。
このようにして得られた共重合体は、ブテン含量が1
1.5モル%、135℃デカリン中で測定した極限粘度
[η]が1.47dl/gであり、ガラス転移温度が−
60℃、X線回折法により測定した結晶化度が2%であ
り、B値が1.1であった。 <水性分散体の調製>比較例1で得られたエチレン・1
―ブテン共重合体を実施例1と同様の方法で溶融混練、
転相、押出しを行い、収率99%、固形分濃度45%、
pH11、平均粒径0.7μmの水性分散体を得た。 <評価>得られた水性分散体を用いて、実施例1と同様
の方法で接着性を評価した。結果を表1に記した。
【0143】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/101 C08K 5/101 C08L 101/08 C08L 101/08 // C09D 123/08 C09D 123/08 C09J 123/08 C09J 123/08 Fターム(参考) 4J002 AE053 BB051 BB072 BB082 BB092 BB212 BB222 BB232 BN052 BN072 BN212 CH053 EA017 EF056 EF057 EG026 EG027 EG036 EH036 EH047 EN136 EP017 EV187 EV257 FD313 FD317 GH01 GJ01 HA06 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC10A AC28A BA00A BA01B BB00A BB01B BC06B BC12B BC15B BC16B BC17B BC19B BC20B BC25B DA09 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB13 EB18 EC02 EC04 FA02 GA04 GA06 GA18 GA19 4J038 BA202 CB011 CB012 CB081 CB082 CB101 CB102 CB111 CB112 CB141 CB142 CC021 CC022 CD011 CD012 CE031 CE032 CF031 CF032 CG151 CG152 CG161 CG162 CG171 CG172 CH031 CH032 CJ011 CJ012 CP031 CP032 CQ001 CQ002 DD071 DD072 DE001 DE002 DF022 DF051 DF052 DH001 DH002 FA042 GA02 GA06 GA08 GA10 HA156 JA01 JA02 JA03 JA09 JA26 JA28 JA38 JA44 JA55 JB12 KA06 KA09 MA08 MA10 MA14 MA15 NA03 NA04 NA11 NA12 4J040 BA172 BA242 DA021 DA022 DA031 DA032 DA041 DA042 DA101 DA102 DA111 DA112 DA131 DA132 DA151 DA152 DB021 DB022 DC011 DC012 DC041 DC042 DD031 DD032 DE031 DE032 DF031 DF032 DF081 DF082 DL041 DL042 DM001 DM002 DM021 DM022 ED041 ED042 EE022 EE061 EE062 EG001 EG002 EL021 EL022 FA042 GA07 HA126 HB01 HB02 HB03 HB05 HB15 HB16 HB25 HB30 HC10 QA02 QA03
Claims (4)
- 【請求項1】(1)(a)炭素原子数6〜20のα−オ
レフィン含量が6〜25モル%であり、(b)135℃
デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0
dl/gであるエチレン・α−オレフィンランダム共重
合体 (2)重合体鎖に結合したカルボン酸またはカルボン酸
塩の基を重合体1g当たり式−COO−で表される基に
換算して0.1〜5ミリモル当量の割合で含む水不溶性
の熱可塑性重合体、及び/または炭素数25〜60の脂
肪酸、その塩もしくはそのエステルから選ばれる少なく
とも1種の脂肪酸塩類 (3)水ならびに (4)必要に応じて、アニオン型界面活性剤、ノニオン
型界面活性剤、有機溶剤及び油からなる群より選ばれる
少なくとも1種、を含有し、水分量が0.5〜30重量
%である水性分散体。 - 【請求項2】エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体が、メタロセン系触媒の存在下に、エチレンと炭素原
子数6〜20のα−オレフィンとをランダム共重合させ
たエチレン・α−オレフィンランダム共重合体であるこ
とを特徴とする請求項1項記載の水性分散体。 - 【請求項3】エチレン・α- オレフィンランダム共重合
体が、(a) 炭素原子数6〜20のα-オレフィン含量が
6〜25モル%であり、(b) 135℃デカリン中で測定
した極限粘度[η]が0.2〜5.0dl/gであり、
(c) ガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であり、
(d) X線回折法により測定した結晶化度が30%未満で
あり、(e) GPCより求めた分子量分布(Mw/Mn)
が3.0以下であり、(f)1 3C−NMRスペクトルおよ
び下記の式から算出して求めたB値が、1.0〜1.4
である直鎖状または長鎖分岐を有するエチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体であることを特徴とする請求
項1に記載の水性分散体; B=POE/(2PO・PE) [式中、PEおよびPOは、それぞれエチレン・α- オレ
フィンランダム共重合体中に含有される、エチレン成分
のモル分率およびα- オレフィン成分のモル分率であ
り、POEは、全ダイアド(dyad)連鎖数に対するエ
チレン・α- オレフィン交互連鎖数の割合である。] - 【請求項4】(1)(a)炭素原子数6〜20のα−オ
レフィン含量が6〜25モル%であり、(b)135℃
デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0
dl/gであるエチレン・α−オレフィンランダム共重
合体と、(2)重合体鎖に結合したカルボン酸またはカ
ルボン酸塩の基を重合体1g当たり式−COO−で表さ
れる基に換算して0.1〜5ミリモル当量の割合で含む
水不溶性の熱可塑性重合体、及び/または炭素数25〜
60の脂肪酸、その塩もしくはそのエステルから選ばれ
る少なくとも1種の脂肪酸塩類を溶融混練する工程と、
得られた溶融混錬成生物に塩基性物質と水を添加してさ
らに溶融混練を行い、前期熱可塑性重合体及び/または
脂肪酸塩類の少なくとも一部を中和及び/またはケン化
するとともに、固形分を水相に分散させる工程からなる
ことを特徴とする請求項1〜3項のいずれかに記載の水
性分散体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29010499A JP2001106838A (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 水性分散体及びその製造方法 |
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JP29010499A JP2001106838A (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 水性分散体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=17751858
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JP29010499A Pending JP2001106838A (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 水性分散体及びその製造方法 |
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