JP2000234046A - 樹脂分散物、その調製方法、それを用いた樹脂塗工金属板及び積層板の製造方法 - Google Patents

樹脂分散物、その調製方法、それを用いた樹脂塗工金属板及び積層板の製造方法

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JP2000234046A
JP2000234046A JP11360521A JP36052199A JP2000234046A JP 2000234046 A JP2000234046 A JP 2000234046A JP 11360521 A JP11360521 A JP 11360521A JP 36052199 A JP36052199 A JP 36052199A JP 2000234046 A JP2000234046 A JP 2000234046A
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ethylene
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Taku Tokita
田 卓 時
Tadao Saito
藤 忠 雄 斎
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 特定のα-オレフィン成分含有量
(a)、特定の極限粘度[η](b)および特定の極性
モノマー成分含有量(h)を有する、グラフト変性エチ
レン・α−オレフィンランダム共重合体からなる固体状
粒子を、有機溶媒に分散してなる樹脂分散物。 【効果】 本発明の樹脂分散物は、ポリオレフィン同
士、あるいは金属とポリオレフィンとの接着剤やヒート
シール剤として、優れた接着性を示すため、特に包装用
接着剤、ラミネート用接着剤、塗料用原料またはプライ
マーとしても有効に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は塗料や接着剤として有用な
樹脂分散物に関するものであり、より詳細には低温ヒー
トシール性に優れた樹脂分散物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】難接着性のポリプロピレンとアル
ミニウム等の金属との接着剤として、変性ポリプロピレ
ンの樹脂分散物が提案されてきた(特開昭63−126
51号公報)。さらに、本発明者らは接着時のヒートシ
ール温度を下げるために、原料樹脂であるポリプロピレ
ンの検討を行い、上記発明品より低温でヒートシール可
能な変性ポリプロピレンの樹脂分散物を提案した(特開
平3−91514号公報)。
【0003】しかし、市場では、生産ラインの簡略化、
コストダウンの要請が強く、被着体としてポリプロピレ
ンに加えて、ポリエチレンの使用が検討されてきてお
り、より低温でポリエチレンにヒートシールするとこが
できる樹脂分散物が望まれていた。本発明者らは、被着
体をポリエチレンにした場合にヒートシール性に優れた
樹脂分散体を開発すべく検討したところ、エチレンと炭
素原子数6〜20のα−オレフィンとからなるエチレン
・α−オレフィンランダム共重合体に、極性モノマーを
グラフトして得た特定の変性エチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体を有機溶媒に分散してなる樹脂分散物
が、上記条件を満たすことを見いだし、本発明を開発し
た。
【0004】
【発明の目的】本発明は、このような従来技術に伴う問
題点を解決すべくなされたものであり、低温ヒートシー
ル性に優れたポリレフィン用、特にポリエチレン用の接
着剤となり得る樹脂分散物、その製造方法、およびその
用途を提供することを目的としている。
【0005】
【発明の概要】本発明に係る樹脂分散物は、(a)エチ
レンおよび炭素原子数6〜20のα−オレフィンから誘
導される構成成分を含み、両成分の合計100モル%に
対し、エチレン成分が75〜97モル%かつ前記α−オ
レフィン成分が3〜25モル%であり、(b)135℃
デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.2〜5.0
dl/gであり、かつ、(h)極性モノマーから誘導さ
れるグラフト成分を含み、かつ該極性モノマーグラフト
成分が0.1〜15重量%の量で含まれるグラフト変性
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体の固体状粒
子を、有機溶媒に分散してなることを特徴としている。
【0006】本発明に係るグラフト変性エチレン・α−
オレフィンランダム共重合体は、さらに(c)ガラス転
移温度(Tg)が−40℃以下であり、(d)X線回折
法により測定された結晶化度が30%未満であり、
(e)GPCにより求めた分子量分布(Mw/Mn)
が、3以下であることが望ましい。
【0007】前記グラフト変性エチレン・α- オレフィ
ンランダム共重合体は、上記特性に加えてさらに、下記
等式: B値=POE/(2PO・PE) (式中、POE、2POおよびPEは、13C−NMRス
ペクトルから求められたパラメーターであり、PE及び
POは、それぞれ変性エチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体中に含有される、エチレン成分とα−オレフ
ィンの合計モル数に対する、エチレン、α−オレフィン
のそれぞれのモル分率であり、POEは、全ダイアッド
(dyad)連鎖数に対するエチレン・α−オレフィン
交互連鎖数の割合である)から算出して求めたB値が、
1.0〜1.4であることが望ましい。
【0008】本発明に係る樹脂分散物の製造方法は、
(a’)エチレンおよび炭素原子数6〜20のα−オレ
フィンから誘導される構成成分を含み、両成分の合計1
00モル%中、エチレン成分が75〜97モル%かつ前
記α−オレフィン成分が3〜25モル%であり、
(b’)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]
が0.2〜5.0dl/gである未変性エチレン・α−
オレフィンランダム共重合体に極性モノマーをグラフト
して、極性モノマーから誘導される構成成分を0.1か
ら15重量%含むグラフト変性エチレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体を製造した後に、該グラフト変性共
重合体の固体状粒子を有機溶媒に分散させることを特徴
としている。
【0009】本発明の樹脂分散物の製造方法では、前記
未変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体が、
さらに(c’)ガラス転移温度(Tg)が−40℃以下
であり、(d’)X線回折法により測定された結晶化度
が30%未満であり、かつ(e’)GPCにより求めた
分子量分布(Mw/Mn)が、3以下であることが望ま
しい。
【0010】上記の製造方法において、前記エチレン・
α- オレフィンランダム共重合体は、さらに(f’)下
記等式: B値=POE/(2PO・PE) (式中、POE、2POおよびPEは、13C−NMRス
ペクトルから求められたパラメーターであり、PE及び
POは、それぞれ変性エチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体中に含有される、エチレン成分とα−オレフ
ィンの合計モル数に対する、エチレン、α−オレフィン
のそれぞれのモル分率であり、POEは、全ダイアッド
(dyad)連鎖数に対するエチレン・α−オレフィン
交互連鎖数の割合である)から算出して求めたB値が、
1.0から1.4であることが望ましい。
【0011】また、上記の製造方法において、前記未変
性エチレン・α- オレフィンランダム共重合体が、さら
に(g’)該未変性エチレン・α−オレフィンランダム
共重合体と同一の重量平均分子量(光散乱法による)を
有し、かつエチレン含量が70モル%である直鎖エチレ
ン・プロピレン共重合体の極限粘度[η]blank に対す
る、上記(b’)で測定される極限粘度[η]の比(g
η*(=[η]/[η]blank))が0.95を超える値
である直鎖状エチレン・α-オレフィンランダム共重合
体であることが望ましい。
【0012】本発明に係る樹脂塗工金属板の製造方法
は、前記の樹脂分散物を金属板上に塗布して塗工膜を形
成することを特徴としている。本発明に係る積層板の製
造方法は、前期の樹脂分散物を金属板上に塗布して接着
剤層を形成し、その接着剤層を介してオレフィン系樹脂
シートまたはフィルムを積層することを特徴としてい
る。
【0013】
【発明の具体的説明】本発明に係る樹脂分散物は、極性
モノマーをグラフトして変性して得た固体状グラフト変
性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体が有機溶
剤に分散してなる樹脂分散物である。そして、前記グラ
フト変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体
は、特定のエチレンおよび(a)α−オレフィン成分含
有量、(b)極限粘度[η]および(h)極性モノマー
グラフト成分含有量を有している。
【0014】また、本発明に係る樹脂分散物の製造方法
では、エチレンと炭素原子数6〜20のα−オレフィン
とをランダム共重合させて得た未変性エチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体を、極性モノマーをグラフト
して変性した後、有機溶媒に分散して樹脂分散物を製造
している。
【0015】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0016】変性エチレン・α- オレフィンランダム共
重合体 本発明に係る樹脂分散物で用いられる変性エチレン・α
- オレフィンランダム共重合体は、(a)特定のα−オ
レフィン成分含有量と、(b)特定の極限粘度[η]
と、(h)特定の極性モノマー(グラフトモノマー)成
分含有量を有している。
【0017】このような変性エチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体において、上記炭素原子数6〜20の
α- オレフィンとしては、具体的には、1-ヘキセン、1-
ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデ
セン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-
ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オ
クタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、3-メチル-1
- ブテン、3-メチル-1- ペンテン、3-エチル-1- ペンテ
ン、4-メチル-1- ペンテン、4-メチル-1- ヘキセン、4,
4-ジメチル-1- ヘキセン、4,4-ジメチル-1- ペンテン、
4-エチル-1- ヘキセン、3-エチル-1- ヘキセン、9-メチ
ル-1- デセン、11- メチル-1- ドデセン、12- エチル-1
- テトラデセンなどを例示できる。これらα−オレフィ
ンは単独で用いても、2種以上を組合わせてもよい。
【0018】このようなα−オレフィン内、炭素数6〜
20、中でも特に6〜12、さらに特に炭素数8のα−
オレフィン、例えば1−オクテンが好ましい。本発明の
樹脂分散物において、このようなグラフト変性エチレン
・α- オレフィンランダム共重合体は、(a)エチレン
構成成分およびα−オレフィン構成成分の合計100モ
ル%中、α- オレフィン成分の含有量が3〜25モル
%、好ましくは6〜25モル%、さらに好ましくは5〜
15モル%である。
【0019】このようなグラフト変性エチレン・α- オ
レフィンランダム共重合体は、(b)135℃デカリン
中で測定した極限粘度[η]が、0.2〜5.0dl/
g、好ましくは0.5〜5.0dl/g、さらに好まし
くは0.8〜3.0dl/gである。
【0020】本発明で用いられるグラフト変性エチレン
・α−オレフィンランダム共重合体は、上述のα-オレ
フィン含有量(a)および極限粘度[η](b)を有す
るとともに、(h)極性モノマーから誘導される成分
が、0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量
%、特に0.6〜8重量%である。
【0021】このような特性(a)、(b)および
(h)を有するグラフト変性エチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体を樹脂分散物に用いることにより、各
種被着素材、例えば各種オレフィン系樹脂素材に対する
接着性が確保され、被着素材間でのばらつきも少ないの
で実用上極めて有利である。
【0022】本発明では、以上の特性(a)、(b)お
よび)(h)を有するグラフト変性エチレン・α- オレ
フィンランダム共重合体は、(c)DSC(示差走査熱
量計)で求めたガラス転移点(Tg)が−40℃以下、
特に−45℃以下、さらに特に−45〜−80℃である
ことが好ましい。
【0023】このようなグラフト変性エチレン・α- オ
レフィンランダム共重合体は、融点が、90℃以下であ
ることが好ましい。このようなグラフト変性エチレン・
α- オレフィンランダム共重合体は、(d)X線回折法
により測定された結晶化度が30%未満、特に25%以
下であることが好ましい。
【0024】また、グラフト変性エチレン・α- オレフ
ィンランダム共重合体は、(e)GPCより求めた分子
量分布(Mw/Mn)が3.0以下、特に2.5以下、
さらに特に2.5〜1.2であることが好ましい。
【0025】さらに、グラフト変性エチレン・α−オレ
フィンランダム共重合体は、(f) 13C−NMR法によ
り求めた、共重合体中のモノマー連鎖分布のランダム性
を示すパラメータ(B値)が1.0〜1.4、特に1.
0〜1.3であることが好ましい。
【0026】なお、エチレン・α- オレフィン共重合体
におけるB値は、共重合体中の連鎖中における各モノマ
ーから誘導される構成成分の組成分布状態を表わす指標
であり、下記等式:
【0027】B=POE/(2PO・PE) (式中、PEおよびPOは、それぞれ未変性エチレン・α
- オレフィンランダム共重合体中に含有される、エチレ
ン成分のモル分率およびα- オレフィン成分のモル分率
であり、POEは、全ダイアド(dyad)連鎖数に対す
るエチレン・α-オレフィン成分交互連鎖数の割合であ
る)により算出することができる。
【0028】B値を求める変数となるパラメータ:P
E、POおよびPOE値は、具体的には、下記のように13
−NMRスペクトルを測定して求められる。
【0029】10mmφの試験管中で約200mgのエ
チレン・α- オレフィンランダム共重合体を1mlのヘ
キサクロロブタジエンに均一に溶解させて試料を調製
し、この試料の13C−NMRスペクトルを下記の測定条
件下で測定して得る。測定条件 測定温度:120℃ 測定周波数:20.05MHz スペクトル幅:1500Hz フィルタ幅:1500Hz パルス繰り返し時間:4.2sec パルス幅:7μsec 積算回数:2000〜5000回 PE、POおよびPOE値は、上記のようにして得られる13
C−NMRスペクトルから、G.J.Ray (Macromolecule
s, 10,773(1977))、J.C.Randall(Macro-molecules, 1
5,353(1982))、K.Kimura (Polymer,25,4418(1984)) ら
の報告に基づいて求めることができる。
【0030】なお、上記式より求められるB値は、グラ
フト変性エチレン・α- オレフィン共重合体中で両モノ
マー成分が交互に分布している場合には2となり、両モ
ノマー成分が完全に分離して重合している完全ブロック
共重合体の場合には0となる。
【0031】本発明では、上記特性を有するグラフト変
性エチレン・α- オレフィンランダム共重合体の中で
も、特に直鎖状および長鎖分岐型のグラフト変性エチレ
ン・α-オレフィンランダム共重合体が好ましく用いら
れる。
【0032】未変性エチレン・α- オレフィンランダム
共重合体 本発明で用いられるグラフト変性エチレン・α- オレフ
ィンランダム共重合体は、エチレンと炭素原子数6〜2
0のα−オレフィンとをランダムに共重合させて得た未
変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体をグラ
フト変性することによって調製することができる。
【0033】また、本発明で好ましく用いられる直鎖状
および長鎖分岐型のグラフト変性エチレン・α-オレフ
ィンランダム共重合体は、グラフト変性に際して、それ
ぞれ直鎖状および長鎖分岐型の未変性エチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体を用いて調製することができ
る。
【0034】このような未変性エチレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体は、特定のα-オレフィン含有量
(a’)及び極限粘度(b’)を有しており、さらに特
定のガラス転移温度(c’)、結晶化度(d’)、分子
量分布(e’)およびB値(f’)を有することが望ま
しい。
【0035】なお、これら未変性エチレン・α−オレフ
ィンランダム共重合体の特性(a’)〜(f’)につい
ては、各々、既に上述したグラフト変性エチレン・α-
オレフィンランダム共重合体におけるα- オレフィン含
有量(a)、極限粘度(b)、ガラス転移温度(c)、
結晶化度(d)、分子量分布(e)およびB値(f)と
同様である。
【0036】また、上記のような直鎖状の未変性エチレ
ン・α- オレフィンランダム共重合体は、(g’)その
極限粘度[η]から求められるgη* 値が、0.95を
超えている。このgη* 値は、以下の等式:
【0037】gη* =[η]/[η]blank (ここで、[η]は、上記(b’)で測定される極限粘
度であり、[η]blankは、その極限粘度[η]のエチ
レン・α- オレフィンランダム共重合体と同一重量平均
分子量(光散乱法による)を有し、かつエチレン含量が
70モル%の直鎖エチレン・プロピレン共重合体の極限
粘度である。)により定義される。
【0038】また、本発明で好ましく用いられる長鎖分
岐型の未変性エチレン・α- オレフィンランダム共重合
体は、(g’)そのgη* 値が、0.2〜0.95、好
ましくは0.4〜0.9、さらに好ましくは0.5〜
0.85である。このgη* 値は、上述した方法により
求められる。
【0039】エチレン・α- オレフィンランダム共重合
体のgη* 値(g’)が0.95以下であると、分子中
に長鎖分岐が形成されていることを示す。以下、このよ
うな未変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体
の調製、およびこれを用いたグラフト変性エチレン・α
−オレフィンランダム共重合体に付いて詳述する。未変性エチレン・α- オレフィンランダム共重合体の調
未変性エチレン・α- オレフィンランダム共重合体は、
可溶性バナジウム化合物とアルキルアルミニウムハライ
ド化合物とからなるバナジウム系触媒、またはジルコニ
ウムのメタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合
物とからなるジルコニウム系触媒の存在下に、エチレン
と炭素原子数6〜20のα−オレフィンとをランダムに
共重合させて調製することができる。
【0040】また、上記直鎖状および長鎖分岐状のエチ
レン・α- オレフィンランダム共重合体は、それぞれ特
定のメタロセン化合物を含むメタロセン系触媒の存在下
に、エチレンと炭素原子数6〜20のα- オレフィンと
をランダム共重合させることによって調製することがで
きる。
【0041】先ず、これらバナジウム系触媒、ジルコニ
ウム系触媒およびメタロセン系触媒、およびこれらを用
いた重合方法に付いて説明する。
【0042】バナジウム系触媒およびジルコニウム系触
上記バナジウム系触媒で用いられる可溶性バナジウム化
合物としては、具体的には、四塩化バナジウム、オキシ
三塩化バナジウム、モノエトキシ二塩化バナジウム、バ
ナジウムトリアセチルアセトネート、オキシバナジウム
トリアセチルアセトネートなどが挙げられる。
【0043】また、このバナジウム系触媒で用いられる
アルキルアルミニウムハライド化合物としては、具体的
には、エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミ
ニウムモノクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ジエチルアルミニウムモノブロミド、ジイソブチル
アルミニウムモノクロリド、イソブチルアルミニウムジ
クロリド、イソブチルアルミニウムセスキクロリドなど
が挙げられる。
【0044】上記ジルコニウム系触媒で用いられるジル
コニウムのメタロセン化合物としては、具体的には、エ
チレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、ジ
メチルシリレンビス(2‐メチルインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジブロミド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0045】また、このジルコニウム系触媒で用いられ
る有機アルミニウムオキシ化合物としては、アルミノオ
キサンまたはベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ
化合物がある。
【0046】ジルコニウム系触媒は、ジルコニウムのメ
タロセン化合物および有機アルミニウムオキシ化合物と
ともに、有機アルミニウム化合物を含有していてもよ
い。このような有機アルミニウム化合物としては、具体
的には、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミ
ニウムクロリド、メチルアルミニウムセスキクロリドな
どが挙げられる。
【0047】上記のようなバナジウム系触媒またはジル
コニウム系触媒を用いたエチレンとα- オレフィンとの
共重合は、溶液状または懸濁状あるいはこの中間領域で
行なうことができ、いずれの場合にも不活性溶剤を反応
媒体として用いるのが好ましい。
【0048】メタロセン系触媒 上記メタロセン系触媒は、メタロセン化合物[A]を含
有すること以外は特に限定されず、たとえばメタロセン
化合物[A]と、有機アルミニウムオキシ化合物[B]
および/またはメタロセン化合物[A]と反応してイオ
ン対を形成する化合物[C]とから形成されてもよい。
また、メタロセン化合物[A]と、有機アルミニウムオ
キシ化合物[B]および/またはイオン対を形成する化
合物[C]とともに有機アルミニウム化合物[D]とか
ら形成されてもよい。
【0049】メタロセン化合物[A] まず、上記直鎖状のエチレン・α- オレフィンランダム
共重合体の調製に際して用いられるメタロセン化合物
[A]としては、下記の一般式[I]で示される化合物
が挙げられる。
【0050】MLx ・・・[I] 式[I]中、Mは周期律表第IVB族から選ばれる遷移金
属であり、具体的にはジルコニウム、チタンまたはハフ
ニウムであり、xは遷移金属の原子価である。
【0051】Lは、遷移金属に配位する配位子であり、
これらのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタ
ジエニル骨格を有する配位子であり、このシクロペンタ
ジエニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよ
い。
【0052】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
としては、たとえば、シクロペンタジエニル基、メチル
シクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル
基、n-またはi-プロピルシクロペンタジエニル基、n-、
i-、sec-、t-、ブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシ
ルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロペンタジエ
ニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチル
シクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジ
エニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メチ
ルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシク
ロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニ
ル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチル
ベンジルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシクロ
ペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペンタジエニ
ル基、メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基な
どのアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジ
エニル基、さらにインデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロ
インデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。
【0053】これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキ
ルシリル基などで置換されていてもよい。これらのうち
では、アルキル置換シクロペンタジエニル基が特に好ま
しい。
【0054】式[I]で示される化合物が、配位子Lと
してシクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有
する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨
格を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアル
キレン基、イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなど
の置換アルキレン基、シリレン基またはジメチルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、メチルフェニルシリレンなど
の置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
【0055】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外のL(以下単に他のLということもある)として
は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、
アリーロキシ基、ハロゲン原子、水素原子またはスルホ
ン酸含有基(−SO3a)[ここで、Raはアルキル
基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基
またはハロゲン原子またはアルキル基で置換されたアリ
ール基である。]などが挙げられる。
【0056】炭素原子数1〜12の炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基などが挙げられ、より具体的には、メチル、エ
チル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチ
ル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オク
チル、デシル、ドデシルなどのアルキル基、シクロペン
チル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基、フェニ
ル、トリルなどのアリール基、ベンジル、ネオフィルな
どのアラルキル基が挙げられる。
【0057】また、アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、
n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブ
トキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ基
などが挙げられる。
【0058】アリーロキシ基としては、フェノキシ基な
どが挙げられ、スルホン酸含有基(−SO3a)として
は、メタンスルホナト基、p-トルエンスルホナト基、ト
リフルオロメタンスルホナト基、p-クロルベンゼンスル
ホナト基などが挙げられる。
【0059】ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素が挙げられる。上記式で表わされるメタロセ
ン化合物は、たとえば遷移金属の原子価が4である場
合、より具体的には、下記式[Ia]で表わされる。
【0060】 R2 k3 l4 m5 nM ・・・[Ia] なお、式[Ia]中、Mは上記遷移金属であり、R2はシ
クロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、
3、R4およびR5は、それぞれ独立にシクロペンタジ
エニル骨格を有する基または上記一般式[I]中の他の
Lと同様である。kは1以上の整数であり、k+l+m
+n=4である。
【0061】以下に、Mがジルコニウムであり、かつ、
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも
2個含むメタロセン化合物を例示する。ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドラ
イド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
ブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコ
ニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムフェノキシモノクロリド、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(エ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(イソプロピルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(t-ブチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n-ブチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(sec-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、ビス(イソブチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ビス(ヘキシルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(オクチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(4,5,6,7-テ
トラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(インデニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロリド、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシクロリ
ド、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(メタン
スルホナト)、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムビス(p-トルエンスルホナト)、ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンス
ルホナト)、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス
(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(ト
リフルオロメタンスルホナト)、ビス(プロピルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタ
ンスルホナト)、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、
ビス(ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビ
ス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(1,3-ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフ
ルオロメタンスルホナト)、ビス(1-メチル-3- エチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオ
ロメタンスルホナト)、ビス(1-メチル-3- プロピルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロ
メタンスルホナト)、ビス(1-メチル-3- ブチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタ
ンスルホナト)、ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1-メチル-3- エ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1-メチル-3- プロピルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ビス(1-メチル-3- ブチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1-
メチル-3- ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ビス(1-メチル-3- オクチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1-エチル
-3- ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(メチルベンジルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(エチルヘキシルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロヘキ
シルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドな
どを例示することができる。
【0062】上記の1,3−位置換シクロペンタジエニ
ル基を1,2−位置換シクロペンタジエニル基に置換え
た化合物を本発明で用いることもできる。また上記式
[Ia]において、R2、R3、R4およびR5の少なくとも
2個すなわちR2およびR3がシクロペンタジエニル骨格
を有する基(配位子)であり、この少なくとも2個の基
はアルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基または
置換シリレン基などを介して結合されているブリッジタ
イプのメタロセン化合物を例示することもできる。この
とき、R4およびR5はそれぞれ独立に式[I]中で説明
した他のLと同様である。
【0063】このようなブリッジタイプのメタロセン化
合物としては、エチレンビス(インデニル)ジメチルジ
ルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(トリフルオロメタンスルホナト)、エチレンビス
(インデニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナ
ト)、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス
(p-トルエンスルホナト)、エチレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムビス(p-クロルベンゼンスルホナ
ト)、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シク
ロペンタジエニル- フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル- メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(メチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(トリメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ジメチルシリ
レンビス(4,5,6,7-テトラヒドロインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタ
ジエニル- フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
フェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、メチルフェニルシリレンビス(インデニル)ジ
ルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0064】さらに、下記式[Ib]で示される特開平4
−268307号公報に記載のメタセン化合物が挙げら
れる。
【0065】
【化1】
【0066】なお、式[Ib]中、M1は、周期律表の第I
VB族の金属であり、具体的には、例えば、チタニウム、
ジルコニウム、ハフニウムを挙げることができる。R1
およびR2は、互いに同じでも異なっていてもよく、水
素原子、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアル
キル基、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアル
コキシ基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のア
リール基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のア
リールオキシ基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜
4のアルケニル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7
〜10のアリールアルキル基、炭素原子数7〜40、好
ましくは7〜12のアルキルアリール基、炭素原子数8
〜40、好ましくは8〜12のアリールアルケニル基、
またはハロゲン原子、好ましくは塩素原子である。
【0067】R3およびR4は、互いに同じでも異なって
いてもよく、水素原子、ハロゲン原子、好ましくはフッ
素原子、塩素原子または臭素原子、ハロゲン化されてい
てもよい炭素原子数1〜10、好ましくは1〜4のアル
キル基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリ
ール基、−NR10 2、−SR10、−OSiR10 3、−Si
10 3または−PR10 2基であり、その際R10はハロゲン
原子、好ましくは塩素原子、または炭素原子数1〜1
0、好ましくは1〜3のアルキル基、または炭素原子数
6〜10、好ましくは6〜8のアリール基である。
【0068】R3およびR4は、特に水素原子であること
が好ましい。R5およびR6は、互いに同じでも異なって
いてもよく、好ましくは同じであり、R5およびR6は、
3およびR4と同じであるが水素原子でない。R5およ
びR6は、好ましくはハロゲン化されていてもよい炭素
原子数1〜4のアルキル基、具体的には、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基またはトリフルオロメチル基等が挙げ
られ、メチル基が好ましい。
【0069】R7は、下記式で表される:
【0070】
【化2】
【0071】=BR11、=AlR11、−Ge−、−Sn
−、−O−、−S−、=SO、=SO2、=NR11、=
CO、=PR11または=P(O)R11であり、その際、
11、R12およびR13は、互いに同じでも異なっていて
もよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜1
0、好ましくは1〜4のアルキル基、さらに好ましくは
メチル基、炭素原子数1〜10のフルオロアルキル基、
好ましくはCF3基、炭素原子数6〜10、好ましくは
6〜8のアリール基、炭素原子数6〜10のフルオロア
リール基、好ましくはペンタフルオロフェニル基、炭素
原子数1〜10、好ましくは1〜4のアルコキシ基、特
に好ましくはメトキシ基、炭素原子数2〜10、好まし
くは2〜4のアルケニル基、炭素原子数7〜40、好ま
しくは7〜10のアリールアルキル基、炭素原子数8〜
40、好ましくは8〜12のアリールアルケニル基、ま
たは炭素原子数7〜40、好ましくは7〜12のアルキ
ルアリール基であるか、またはR11とR12またはR11
13とは、それぞれそれらが結合する炭素原子と一緒に
なって環を形成してもよい。
【0072】M2は珪素、ゲルマニウムまたは錫、好ま
しくは珪素またはゲルマニウムである。R7は、=CR
1112、=SiR1112、=GeR1112、−O−、−
S−、=SO、=PR11または=P(O)R11であるこ
とが好ましい。
【0073】R8およびR9は、互いに同じであっても異
なっていてもよく、R11と同じである。mおよびnは、
互いに同じであっても異なっていてもよく、0、1また
は2、好ましくは0または1であり、m+nは0、1ま
たは2、好ましくは0または1である。
【0074】上記条件を充たす特に好ましいメタロセン
化合物を下記(i)〜(iii)に示す。
【0075】
【化3】
【0076】[上記式(i)、(ii)及び(iii)中、
1はZrまたはHfであり、R1およびR2はメチル基
または塩素原子であり、R5およびR6はメチル基、エチ
ル基またはトリフルオロメチル基であり、R8、R9、R
11およびR12が上記の意味を有する。] このような式(i)、(ii)及び(iii)で示される化
合物の内でも、下記の化合物が特に好ましい。
【0077】rac-エチレン(2-メチル-1-インデニ
ル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメチルシ
リレン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-ジメチルシリレン(2-メチル-1-イン
デニル)2-ジルコニウム-ジメチル、rac-エチレン-
(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジメチル、
rac-フェニル(メチル)シリレン-(2-メチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジフ
ェニル-シリレン-(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコ
ニウム-ジクロライド、rac-メチルエチレン-(2-メ
チル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、r
ac-ジメチルシリレン-(2-エチル-1-インデニル)2-
ジルコニウム-ジクロライド。
【0078】このようなメタロセン化合物の製造方法に
ついては、従来より公知の方法にて製造することができ
る(例:特開平4−268307号公報参照)。本発明
では、下記式[Ic]で示される遷移金属化合物(メタロ
セン化合物)を用いることもできる。
【0079】
【化4】
【0080】なお、式[Ic]中、Mは周期律表第IVB族
の遷移金属原子を示し、具体的には、チタニウム、ジル
コニウム、ハフニウムである。R1およびR2は、それぞ
れ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜2
0の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化
水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒
素含有基またはリン含有基を示し、具体的には、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;メチル、
エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシ
ル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボ
ルニル、アダマンチルなどのアルキル基、ビニル、プロ
ペニル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基、ベンジ
ル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリール
アルキル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、ト
リメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニ
ル、ビフェニル、ナフチル、メチルナフチル、アントラ
セニル、フェナントリルなどのアリール基などの炭素原
子数1〜20の炭化水素基;前記炭化水素基にハロゲン
原子が置換したハロゲン化炭化水素基;メチルシリル、
フェニルシリルなどのモノ炭化水素置換シリル基、ジメ
チルシリル、ジフェニルシリルなどのジ炭化水素置換シ
リル基、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプ
ロピルシリル、トリシクロヘキシルシリル、トリフェニ
ルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニル
シリル、トリトリルシリル、トリナフチルシリルなどの
トリ炭化水素置換シリル基、トリメチルシリルエーテル
などの炭化水素置換シリルのシリルエーテル基、トリメ
チルシリルメチルなどのケイ素置換アルキル基、トリメ
チルシリルフェニルなどのケイ素置換アリール基などの
ケイ素含有置換基;ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基、フェノ
キシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフト
キシなどのアリロキシ基、フェニルメトキシ、フェニル
エトキシなどのアリールアルコキシ基などの酸素含有
基;前記酸素含有基の酸素がイオウに置換した置換基な
どのイオウ含有基;アミノ基、メチルアミノ、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチル
アミノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ
基、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミ
ノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのア
リールアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などの
窒素含有基;ジメチルフォスフィノ、ジフェニルフォス
フィノなどのフォスフィノ基などのリン含有基である。
【0081】これらのうちR1は炭化水素基であること
が好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素原子
数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR2
は水素、炭化水素基が好ましく、特に水素あるいは、メ
チル、エチル、プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素
基であることが好ましい。
【0082】R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立
に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭
化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基
を示し、このうち水素、炭化水素基またはハロゲン化炭
化水素基であることが好ましい。R3とR4、R4とR5
5とR6のうち少なくとも1組は、それらが結合してい
る炭素原子と一緒になって単環の芳香族環を形成してい
てもよい。
【0083】また芳香族環を形成する基以外の基は、炭
化水素基またはハロゲン化炭化水素基が2種以上ある場
合には、これらが互いに結合して環状になっていてもよ
い。なおR6が芳香族基以外の置換基である場合、水素
原子であることが好ましい。
【0084】ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化
水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基と
して、具体的には、前記R1およびR2と同様の基が例示
できる。
【0085】R3とR4、R4とR5、R5とR6のうち少な
くとも1組が互いに結合して形成する単環の芳香族環を
含む、Mに配位する配位子としては以下に示すようなも
のが挙げられる。
【0086】
【化5】
【0087】これらのうち上記式(1)で示される配位
子が好ましい。前記芳香族環は、ハロゲン原子、炭素原
子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロ
ゲン化炭化水素基で置換されていてもよい。
【0088】前記芳香族環に置換するハロゲン原子、炭
素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20の
ハロゲン化炭化水素基としては、前記R1およびR2と同
様の基が例示できる。
【0089】X1およびX2は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、
炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有
基またはイオウ含有基を示し、具体的には、前記R1
よびR2と同様のハロゲン原子、炭素原子数1〜20の
炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素
基、酸素含有基が例示できる。
【0090】イオウ含有基としては、前記R1、R2と同
様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメタ
ンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジル
スルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメチ
ルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンス
ルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペン
タフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネー
ト基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネー
ト、ベンジルスルフィネート、p-トルエンスルフィネー
ト、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が例
示できる。
【0091】Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水
素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素
基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、
2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO
−、−SO2−、−NR7−、−P(R7)−、−P
(O)(R7)−、−BR7−または−AlR7−[ただ
し、R7は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜2
0の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化
水素基]を示し、具体的には、メチレン、ジメチルメチ
レン、1,2-エチレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-ト
リメチレン、1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレ
ン、1,4-シクロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェ
ニルメチレン、ジフェニル-1,2- エチレンなどのアリー
ルアルキレン基などの炭素原子数1〜20の2価の炭化
水素基;クロロメチレンなどの上記炭素原子数1〜20
の2価の炭化水素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水
素基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシ
リレン、ジ(n-プロピル)シリレン、ジ(i-プロピル)
シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェ
ニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリル)シ
リレン、ジ(p-クロロフェニル)シリレンなどのアルキ
ルシリレン基、アルキルアリールシリレン基、アリール
シリレン基、テトラメチル-1,2- ジシリレン基、テトラ
フェニル-1,2-ジシリレン基などのアルキルジシリレン
基、アルキルアリールジシリレン基、アリールジシリレ
ン基などの2価のケイ素含有基;上記2価のケイ素含有
基のケイ素をゲルマニウムに置換した2価のゲルマニウ
ム含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をスズに置
換した2価のスズ含有基置換基などであり、R7は、前
記R1、R2と同様のハロゲン原子、炭素原子数1〜20
の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水
素基である。
【0092】このうち2価のケイ素含有基、2価のゲル
マニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好まし
く、さらに2価のケイ素含有基であることが好ましく、
このうち特にアルキルシリレン基、アルキルアリールシ
リレン基、アリールシリレン基であることが好ましい。
【0093】以下に上記式[Ic]で表される遷移金属化
合物の具体的な例を示す。
【0094】
【化6】
【0095】
【化7】
【0096】
【化8】
【0097】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。前
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体としてオレフィン重
合用触媒成分として用いられるが、R型またはS型を用
いることもできる。
【0098】このような遷移金属化合物のインデン誘導
体配位子は、たとえば下記の反応ルートで、通常の有機
合成手法を用いて合成することができる。
【0099】
【化9】
【0100】本発明で用いられるこの遷移金属化合物
は、これらインデン誘導体から既知の方法、たとえば特
開平4−268307号公報に記載されている方法によ
り合成することができる。
【0101】本発明においては、また下記式[Id]で示
される遷移金属化合物(メタロセン化合物)を用いるこ
ともできる。
【0102】
【化10】
【0103】式[Id]中、M、R1、R2、R3、R4、R
5およびR6としては、前記式[Ic]の場合と同様なもの
が挙げられる。R3、R4、R5およびR6のうち、R3
含む2個の基が、アルキル基であることが好ましく、R
3とR5、またはR3とR6がアルキル基であることが好ま
しい。このアルキル基は、2級または3級アルキル基で
あることが好ましい。また、このアルキル基は、ハロゲ
ン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよく、ハロゲ
ン原子、ケイ素含有基としては、R1、R2で例示した置
換基が挙げられる。
【0104】R3、R4、R5およびR6で示される基のう
ち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが好ま
しい。アルキル基(炭素原子数1〜20の炭化水素基)と
しては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-
ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、
ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマ
ンチルなどの鎖状アルキル基および環状アルキル基;ベ
ンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、トリルメ
チルなどのアリールアルキル基などが挙げられ、2重結
合、3重結合を含んでいてもよい。
【0105】またR3、R4、R5およびR6から選ばれる
2種の基が互いに結合して芳香族環以外の単環あるいは
多環を形成していてもよい。ハロゲン原子として、具体
的には、前記R1およびR2と同様の基が例示できる。
【0106】X1、X2、YおよびR7としては、前記式
[Ic]の場合と同様のものが挙げられる。以下に上記式
[Id]で示されるメタロセン化合物(遷移金属化合物)
の具体的な例を示す。
【0107】rac-ジメチルシリレン- ビス(4,7-ジメチ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン- ビス(2,4,7-トリメチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,4,6-トリメチル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,5,6-トリ
メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン- ビス(2,4,5,6-テトラメチル-1- イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン- ビス(2,4,5,6,7-ペンタメチル-1- インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(2-メチル-4-n- プロピル-7- メチル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(4-i-プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-i- プロピル-6- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4- メチル-6-i- プロピル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-i- プロピル-5- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4,6- ジ(i- プロピル)-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4,6
- ジ(i- プロピル)-7-メチル-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチ
ル-4-i- ブチル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-sec- ブチル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4,6- ジ(sec- ブチル)-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-t
ert-ブチル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-
シクロヘキシル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4- ベンジル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4
- フェニルエチル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチ
ル-4- フェニルジクロルメチル-7- メチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4- クロロメチル-7- メチル-1- インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
- ビス(2-メチル-4- トリメチルシリルメチル-7- メチ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン- ビス(2-メチル-4- トリメチルシロキシ
メチル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジエチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i- プ
ロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジ(i- プロピル) シリレン- ビス(2-メチル
-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジ(n- ブチル) シリレン- ビス(2-
メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1-インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジ( シクロヘキシル) シリレ
ン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1- イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェニル
シリレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1
-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニ
ルシリレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェ
ニルシリレン- ビス(2-メチル-4,6- ジ(i- プロピル)-
1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p- ト
リル) シリレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メ
チル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
(p- クロロフェニル) シリレン- ビス(2-メチル-4-i-
プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i-
プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジブ
ロミド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i-
プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジメ
チル、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i- プ
ロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムメチル
クロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i
- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウム-
ビス(メタンスルホナト)、rac-ジメチルシリレン- ビ
ス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニ
ル)ジルコニウム- ビス(p-フェニルスルフィナト)、
rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-3- メチル-4-i
- プロピル-6- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-エチル-4-i
- プロピル-6- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-フェニル-4
-i- プロピル-6- メチル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド。
【0108】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。上
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられる
が、R型またはS型を用いることもできる。
【0109】このような遷移金属化合物のインデン誘導
体配位子は、たとえば前記と同様の反応ルートで、通常
の有機合成手法を用いて合成することができる。また上
記の式[Id]で示される遷移金属化合物(メタロセン化
合物)は、これらインデン誘導体から既知の方法、たと
えば特開平4−268307号公報に記載の方法により
合成することができる。
【0110】本発明においては、上記のようなメタロセ
ン化合物のうち、特に下記の一般式[Id-i]または[Ic
-i]で示される化合物が好ましく用いられる。一般式
[Id-i]で示されるメタロセン化合物は、上記式[Id]
で示される化合物の一部であり、また、一般式[Ic-i]
で示されるメタロセン化合物は、上記式[Ic]で示され
る化合物の一部である。
【0111】
【化11】
【0112】式[Id-i]中、Mは、周期律表第IVB族の遷
移金属原子であり、具体的には、チタニウム、ジルコニ
ウム、ハフニウムであり、特に好ましくはジルコニウム
である。
【0113】11およびR12 11およびR12は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン
で置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素
基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含
有基またはリン含有基であり、炭素原子数1〜20の炭
化水素基としては、たとえば、メチル、エチル、プロピ
ル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチ
ル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシ
ル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボ
ルニル、アダマンチル等のアルキル基、ビニル、プロペ
ニル、シクロヘキセニル等のアルケニル基、ベンジル、
フェニルエチル、フェニルプロピル等のアリールアルキ
ル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチ
ルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフ
ェニル、α- またはβ- ナフチル、メチルナフチル、ア
ントラセニル、フェナントリル、ベンジルフェニル、ピ
レニル、アセナフチル、フェナレニル、アセアントリレ
ニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニリ
ル等のアリール基などが挙げられる。
【0114】これらの炭化水素基は、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素などのハロゲン原子、トリメチルシリル基、
トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基などの有機
シリル基で置換されていてもよい。
【0115】酸素含有基としては、具体的には、ヒドロ
オキシ基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ
等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ジ
メチルフェノキシ、ナフトキシ等のアリーロキシ基、フ
ェニルメトキシ、フェニルエトキシ等のアリールアルコ
キシ基などが挙げられる。
【0116】イオウ含有基としては、具体的には、前記
酸素含有基の酸素をイオウに置換した置換基、メチルス
ルホネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェ
ニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p-トル
エンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネー
ト、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p-クロル
ベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスル
フォネート等のスルフォネート基、メチルスルフィネー
ト、フェニルスルフィネート、ベンジルスルフィネー
ト、p-トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンス
ルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネート
等のスルフィネート基などが挙げられる。
【0117】窒素含有基としては、具体的には、アミノ
基、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、
ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシル
アミノ等のアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェ
ニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチ
ルフェニルアミノ等のアリールアミノ基またはアルキル
アリールアミノ基などが挙げられる。
【0118】リン含有基としては、具体的には、ジメチ
ルフォスフィノ基、ジフェニルフォスフィノ基などが挙
げられる。R11は、これらのうちでも炭化水素基である
ことが好ましく、特にメチル基、エチル基、プロピル基
の炭素原子数1〜3の炭化水素基であることが好まし
い。
【0119】またR12は、水素原子、炭化水素基である
ことが好ましく、特に水素原子あるいは、メチル基、エ
チル基、プロピル基の炭素原子数1〜3の炭化水素基で
あることが好ましい。
【0120】13およびR14 13およびR14は、上記に例示したような炭素原子数1
〜20のアルキル基である。R13は、2級または3級ア
ルキル基であることが好ましい。R14は、2重結合、3
重結合を含んでいてもよい。
【0121】1およびX2 1およびX2は、互いに同じでも異なってもよく、水素
原子、ハロゲン原子、上記に例示したような炭素原子数
1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン
化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基であり、
ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基である
ことが好ましい。
【0122】 Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原
子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケ
イ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含
有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2
−、−NR15−、−P(R15)−、−P(O)(R15
−、−BR15−または−AlR15−[ただし、R15は、
水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水
素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基]で
あり、具体的には、メチレン、ジメチルメチレン、1,2-
エチレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-トリメチレ
ン、1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-
シクロヘキシレン等のアルキレン基、ジフェニルメチレ
ン、ジフェニル-1,2- エチレン等のアリールアルキレン
基などの炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基;クロ
ロメチレン等の上記炭素原子数1〜20の2価の炭化水
素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシ
リレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n-
プロピル)シリレン、ジ(i-プロピル)シリレン、ジ
(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリル)シリレン、ジ
(p-クロロフェニル)シリレン等のアルキルシリレン
基、アルキルアリールシリレン基、アリールシリレン
基、テトラメチル-1,2- ジシリル、テトラフェニル-1,2
- ジシリル等のアルキルジシリル基、アルキルアリール
ジシリル基、アリールジシリル基などの2価のケイ素含
有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニウム
に置換した2価のゲルマニウム含有基などが挙げられ
る。
【0123】R15は、前記と同様の水素原子、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1
〜20のハロゲン化炭化水素基である。これらのうち、
Yは、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基
であることが好ましく、2価のケイ素含有基であること
がより好ましく、アルキルシリレン基、アルキルアリー
ルシリレン基、アリールシリレン基であることが特に好
ましい。
【0124】以下に上記一般式[Id-i]で表わされるメ
タロセン化合物の具体的な例を示す。rac-ジメチルシリ
レン- ビス(2,7-ジメチル-4- エチル-1- インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(2,7-ジメチル-4-n- プロピル-1- インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,7-
ジメチル-4-i- プロピル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,7-ジメチ
ル-4-n- ブチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-sec
- ブチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-t- ブチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-n- ペンチル-1- イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン- ビス(2,7-ジメチル-4-n- ヘキシル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,7-ジメチル-4- シクロヘキシル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,7-ジメチル-4- メチルシクロヘキシル-1- イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン- ビス(2,7-ジメチル-4- フェニルエチル-1- インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
- ビス(2,7-ジメチル-4- フェニルジクロルメチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン- ビス(2,7-ジメチル-4- クロロメチル-1- イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン- ビス(2,7-ジメチル-4- トリメチルシリルメチル-1
-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン- ビス(2,7-ジメチル-4- トリメチルシロキシ
メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-
ジエチルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i- プロピル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(i-
プロピル)シリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i- プロピ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
(n-ブチル)シリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i- プロ
ピル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
(シクロヘキシル)シリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i
- プロピル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac-メチルフェニルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i-
プロピル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac-メチルフェニルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-t-
ブチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-
ジフェニルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-t- ブチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェ
ニルシリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i- プロピル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニル
シリレン- ビス(2,7-ジメチル-4- エチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-トリル)シリ
レン- ビス(2,7-ジメチル-4-i- プロピル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-クロロフェニ
ル)シリレン- ビス(2,7-ジメチル-4-i- プロピル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- エチル-1-
インデニル)ジルコニウムジブロミドrac-ジメチルシリ
レン- ビス(2,3,7-トリメチル-4- エチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,3,7-トリメチル-4-n- プロピル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,3,7-トリメチル-4-i- プロピル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,3,7-トリメチル-4-n- ブチル-1- インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(2,3,7-トリメチル-4-sec- ブチル-1- インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(2,3,7-トリメチル-4-t- ブチル-1- インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,
3,7-トリメチル-4-n- ペンチル-1- インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,3,
7-トリメチル-4-n- ヘキシル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,3,7-
トリメチル-4- シクロヘキシル-1- インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,3,
7-トリメチル-4- メチルシクロヘキシル-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,3,7-トリメチル-4- トリメチルシリルメチル-1
- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4- トリメチルシロ
キシメチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4- フ
ェニルエチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4
- フェニルジクロルメチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2,3,7-ト
リメチル-4- クロルメチル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジエチルシリレン- ビス(2,3,7-ト
リメチル-4-i- プロピル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジ(i-プロピル)シリレン- ビス(2,
3,7-トリメチル-4-i- プロピル-1-インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジ(n-ブチル)シリレン- ビス
(2,3,7-トリメチル-4-i- プロピル-1- インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジ(シクロヘキシル)シリ
レン- ビス(2,3,7-トリメチル-4-i- プロピル-1- イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェニル
シリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4-i- プロピル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェ
ニルシリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4-t- ブチル-1
- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニ
ルシリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4-t- ブチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニル
シリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4-i- プロピル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニル
シリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4- エチル-1- イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-トリル)
シリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4-i- プロピル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-クロ
ロフェニル)シリレン- ビス(2,3,7-トリメチル-4-i-
プロピル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジメチル、rac-
ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7-
メチル-1- インデニル)ジルコニウムメチルクロリド、
rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル
-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウム- ビス(メタ
ンスルホナト)、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチ
ル-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニ
ウム- ビス(p-フェニルスルフィナト)、rac-ジメチル
シリレン- ビス(2-メチル-3- メチル-4-i- プロピル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン- ビス(2-エチル-4-i- プロピル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-フェニル-4-i- プロピル-
7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-
7- メチル-1-インデニル)チタニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7-
メチル-1- インデニル)ハフニウムジクロリドなど。
【0125】これらの中で、4位にi-プロピル基、sec-
ブチル基、tert- ブチル基などの分岐アルキル基を有す
る化合物が、特に好ましい。本発明では、通常、前記遷
移金属化合物のラセミ体がオレフィン重合用触媒成分と
して用いられるが、R型またはS型を用いることもでき
る。
【0126】上記のような遷移金属化合物は、インデン
誘導体から既知の方法たとえば特開平4−268307
号公報に記載されている方法により合成することができ
る。本発明で好ましく用いられる下記式[Ic-i]で示さ
れる化合物は、EP−549900号およびカナダ−2
084017号の明細書に記載されている。
【0127】
【化12】
【0128】式[Ic-i]中、Mは、周期律表第IVB族の遷
移金属原子であり、具体的には、チタニウム、ジルコニ
ウム、ハフニウムであり、特に好ましくはジルコニウム
である。R21は、互いに同じでも異なっていてもよく、
水素原子、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子または
塩素原子、ハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜
10、好ましくは1〜4のアルキル基、炭素原子数6〜
10、好ましくは6〜8のアリール基、−NR2、−S
R、−OSiR3、−SiR3または−PR2基(ただ
し、Rはハロゲン原子、好ましくは塩素原子、炭素原子
数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基または炭素
原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基)であ
る。
【0129】R22〜R28は、同一でも異なっていてもよ
く、R21と同様の原子または基であり、これらR22〜R
28のうち隣接する少なくとも2個の基は、それらの結合
する原子とともに、芳香族環または脂肪族環を形成して
いてもよい。
【0130】X3およびX4は、互いに同じでも異なって
いてもよく、水素原子、ハロゲン原子、OH基、炭素原
子数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基、炭素原
子数1〜10、好ましくは1〜3のアルコキシ基、炭素
原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基、炭素
原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリールオキシ
基、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜4のアルケニ
ル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜10のアリ
ールアルキル基、炭素原子数7〜40、好ましくは7〜
12のアルキルアリール基、炭素原子数8〜40、好ま
しくは8〜12のアリールアルケニル基である。
【0131】Zは、
【0132】
【化13】
【0133】=BR29、=AIR29、−Ge−、−Sn
−、−O−、−S−、=SO、=SO2、=NR29、=
CO、=PR29または=P(O)R29である。ただし、
29およびR30は、互いに同一でも異なっていてもよ
く、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10、好
ましくは1〜4のアルキル基、特に好ましくはメチル
基、炭素原子数1〜10のフルオロアルキル基、好まし
くはCF3基、炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8
のアリール基、炭素原子数6〜10のフルオロアリール
基、好ましくはペンタフルオロフェニル基、炭素原子数
1〜10、好ましくは1〜4のアルコキシ基、特に好ま
しくはメトキシ基、炭素原子数2〜10、好ましくは2
〜4のアルケニル基、炭素原子数7〜40、好ましくは
7〜10のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40、
好ましくは8〜12のアリールアルケニル基、炭素原子
数7〜40、好ましくは7〜12のアルキルアリール基
である。
【0134】またR29とR30とは、それぞれ、それらの
結合する原子とともに環を形成してもよい。M2は、珪
素、ゲルマニウムまたはスズである。
【0135】上述のアルキル基は、直鎖状のまたは枝分
かれしたアルキル基であり、ハロゲン(ハロゲン化)は
フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であ
り、特に好ましくはフッ素原子または塩素原子である。
【0136】このような式[Ic-i]で示される化合物の
うちでも、Mは、ジルコニウムまたはハフニウムであ
り、R21は、互いに同じであり、炭素原子数1〜4のア
ルキル基であり、R22〜R28は、互いに同一でも異なっ
ていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜4のアル
キル基であり、X3およびX4は、互いに同一でも異なっ
ていてもよく、炭素原子数1〜3のアルキル基またはハ
ロゲン原子であり、Zは、
【0137】
【化14】
【0138】(M2はケイ素であり、R29およびR
30は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数
1〜4のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリー
ル基である。)である化合物が好ましく、置換基R22
よびR28は、水素原子であり、R23〜R27は、炭素原子
数1〜4のアルキル基または水素原子である化合物がよ
り好ましい。
【0139】さらには、Mは、ジルコニウムであり、R
21は、互いに同一で炭素原子数1〜4のアルキル基であ
り、R22およびR28は、水素原子であり、R23〜R
27は、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜4
のアルキル基または水素原子であり、X3およびX4は、
いずれも塩素原子であり、Zは、
【0140】
【化15】
【0141】(M2は、ケイ素であり、R29およびR30
は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1
〜4のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール
基である。)である化合物が好ましく、特に、Mは、ジ
ルコニウムであり、R21は、メチル基であり、R22〜R
28は、水素原子であり、X3およびX4は、塩素原子であ
り、Zは、
【0142】
【化16】
【0143】(M2は、ケイ素であり、R29およびR30
は、互いに同一でも異なっていてもく、メチル基または
フェニル基である)である化合物が好ましい。以下にこ
のような式[Ic-i]で示されるメタロセン化合物を数例
示す。
【0144】rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2-メチ
ル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2-メチル-4,5-
アセナフトシクロペンタジエニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2,3-6-トリ
メチル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2-メチ
ル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2-メチル
-4,5- アセナフトシクロペンタジエニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-
(4,5-ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2,6-ジメチル
-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン- ビス{1-(2,3-6-トリメ
チル-4,5- ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ドなど。
【0145】また、上記のような化合物中のジルコニウ
ムを、チタニウムまたはハフニウムに代えた化合物を挙
げることもできる。本発明では、通常式[Id-i]または
[Ic-i]で示されるメタロセン化合物のラセミ体が触媒
成分として用いられるが、R型またはS型を用いること
もできる。
【0146】上記のようなメタロセン化合物は、2種以
上組合わせて用いることもできる。次に、本発明で好ま
しく用いられる長鎖分岐型のエチレン・α- オレフィン
ランダム共重合体の調製に際して用いられるメタロセン
化合物[A]としては、下記の一般式[II]で示される
化合物が挙げられる。
【0147】
【化17】
【0148】式中、Mは、周期律表第IVB族の遷移金属
原子であり、具体的には、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウムであり、特に好ましくはジルコニウムであ
る。
【0149】置換基R1 1は、炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、具体的
には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、n-ペ
ンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシル基
等のアルキル基、ビニル、プロペニル等のアルケニル基
などが挙げられる。
【0150】これらのうち、インデニル基に結合した炭
素が1級のアルキル基が好ましく、さらに炭素原子数1
〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基およびエチ
ル基が好ましい。
【0151】置換基R2、R4、R5、R6 2、R4、R5、R6は、それぞれ同一または相異なって
いてもよく、水素原子、ハロゲン原子またはR 1 と同様
の炭素原子数1〜6の炭化水素基である。ここでハロゲ
ン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素である。
【0152】置換基R3 3は、炭素原子数6〜16のアリール基である。この
アリール基は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭
化水素基、有機シリル基で置換されていてもよい。
【0153】アリール基としては、具体的には、フェニ
ル基、α- ナフチル基、β- ナフチル基、アントラセニ
ル基、フェナントリル基、ピレニル基、アセナフチル
基、フェナレニル基、アセアントリレニル基、テトラヒ
ドロナフチル基、インダニル基、ビフェニリル基などが
挙げられる。これらのうち、フェニル基、ナフチル基、
アントラセニル基、フェナントリル基が好ましい。
【0154】また、このアリール基の置換基である炭素
原子数1〜20の炭化水素基としては、たとえば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキ
シル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノル
ボルニル、アダマンチル等のアルキル基、ビニル、プロ
ペニル、シクロヘキセニル等のアルケニル基、ベンジ
ル、フェニルエチル、フェニルプロピル等のアリールア
ルキル基、上記例示のアリール基、およびトリル、ジメ
チルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、
プロピルフェニル、メチルナフチル、ベンジルフェニル
等のアリール基などが挙げられる。
【0155】また、有機シリル基としては、トリメチル
シリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基
などが挙げられる。
【0156】1およびX2 1およびX2は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲンで
置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素
基、酸素含有基またはイオウ含有基である。具体的に
は、前記と同様のハロゲン原子および炭化水素基が挙げ
られる。
【0157】また、酸素含有基としては、具体的には、
ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキ
シ、ジメチルフェノキシ、ナフトキシ等のアリーロキシ
基、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ等のアリール
アルコキシ基などが挙げられる。
【0158】イオウ含有基としては、具体的には、前記
酸素含有基の酸素をイオウに置換した置換基、メチルス
ルホネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェ
ニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p-トル
エンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネー
ト、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p-クロル
ベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスル
フォネート等のスルフォネート基、メチルスルフィネー
ト、フェニルスルフィネート、ベンジルスルフィネー
ト、p-トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンス
ルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネート
等のスルフィネート基などが挙げられる。
【0159】これらのうち、X1およびX2は、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好
ましい。 Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原
子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケ
イ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、−O−、−C
O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR7−、−P
(R7)−、−P(O)(R7)−、−BR7−または−
AlR7−(ただし、R7は、水素原子、ハロゲン原子、
炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20
のハロゲン化炭化水素基)であり、具体的には、メチレ
ン、ジメチルメチレン、1,2-エチレン、ジメチル-1,2-
エチレン、1,3-トリメチレン、1,4-テトラメチレン、1,
2-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキシレン等のアルキ
レン基、ジフェニルメチレン、ジフェニル-1 ,2-エチレ
ン等のアリールアルキレン基などの炭素原子数1〜20
の2価の炭化水素基;クロロメチレン等の上記炭素原子
数1〜20の2価の炭化水素基をハロゲン化したハロゲ
ン化炭化水素基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、
ジエチルシリレン、ジ(n-プロピル)シリレン、ジ(i-
プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、
メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p-
トリル)シリレン、ジ(p-クロロフェニル)シリレン等
のアルキルシリレン基、アルキルアリールシリレン基、
アリールシリレン基、テトラメチル-1,2- ジシリル、テ
トラフェニル-1,2- ジシリル等のアルキルジシリル基、
アルキルアリールジシリル基、アリールジシリル基など
の2価のケイ素含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ
素をゲルマニウムに置換した2価のゲルマニウム含有基
などが挙げられる。
【0160】R7は、前記と同様のハロゲン原子、炭素
原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハ
ロゲン化炭化水素基である。これらのうち、Yは、2価
のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基であること
が好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ま
しく、アルキルシリレン基、アルキルアリールシリレン
基、アリールシリレン基であることが特に好ましい。
【0161】以下に上記一般式[II]で表わされるメタ
ロセン化合物の具体例を示す。rac-ジメチルシリレン-
ビス(4-フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリレン- ビス{1-(2-メチル-4-
フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-(α-ナフチル)
-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン- ビス(2-メチル-4-(β-ナフチル)-1-イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン- ビス(2-メチル-4-(1-アントラセニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン- ビス(2-メチル-4-(2-アントラセニル)-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス(2-メチル-4-(9-アントラセニル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(9-フェナントリル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(p-フルオロフェニル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(ペンタフルオロフェニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン- ビス(2-メチル-4-(p-クロロフェニル)-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
- ビス(2-メチル-4-(m-クロロフェニル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(o-クロロフェニル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(o,p-ジクロロフェニル)フェニル-
1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン- ビス(2-メチル-4-(p-ブロモフェニル)-
1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン- ビス(2-メチル-4-(p-トリル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(m-トリル)-1-インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メ
チル-4-(o-トリル)-1-インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-
(o,o'-ジメチルフェニル)-1-インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-(p-エチルフェニル)-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4
-(p-i-プロピルフェニル)-1-インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-(p-ベンジルフェニル)-1-インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-(p-ビフェニル)-1-インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-(m
-ビフェニル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル-4-p-トリ
メチルシリレンフェニル)-1-インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス(2-メチル
-4-(m-トリメチルシリレンフェニル)-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン- ビス
(2-フェニル-4-フェニル-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジエチルシリレン- ビス(2-メチル-4
-フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジ-(i-プロピル)シリレン-ビス(2-メチル-4-フェ
ニル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ-
(n-ブチル)シリレン-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジシクロヘ
キシルシリレン-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェニルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジフェニルシリレン-ビス
(2-メチル-4-フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジ(p-トリル)シリレン-ビス(2-メチ
ル-4-フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジ(p-クロロフェニル)シリレン-ビス(2-メ
チル-4-フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-メチレン-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-エチレン-ビス
(2-メチル-4-フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルゲルミレン-ビス(2-メチル-4-
フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac
-ジメチルスタニレン-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-インデニル)ジル
コニウムジブロミド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-
メチル-4-フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジメチ
ル、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-フェニル
-1-インデニル)ジルコニウムメチルクロリド、rac-ジ
メチルシリレン-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-インデ
ニル)ジルコニウムクロリドSO2Me、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-インデニル)
ジルコニウムクロリドOSO2Me、rac-ジメチルシリ
レン-ビス{1-(2−エチル-4-フェニルインデニル)}
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
{1-(2-エチル-4-(α-ナフチル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-
(2-エチル-4-(β-ナフチル)インデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-
エチル-4-(2-メチル-1-ナフチル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-
(2-エチル-4-(5-アセナフチル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-
(2-エチル-4-(9-アントラセニル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1
-(2-エチル-4-(9-フェナントリル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1
-(2-エチル-4-(o-メチルフェニル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1
-(2-エチル-4-(m-メチルフェニル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1
-(2-エチル-4-(p-メチルフェニル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1
-(2-エチル-4-(2,3-ジメチルフェニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-エチル-4-(2,4-ジメチルフェニル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン-ビス{1-(2-エチル-4-(2,5-ジメチルフェニル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(2,4,6-トリメチルフ
ェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(o-クロロフ
ェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(m-クロロフ
ェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(p-クロロフ
ェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(2,3-ジクロ
ロフェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(2,6-ジ
クロロフェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(3,
5-ジクロロフェニル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-
(2-ブロモフェニル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-
(3-ブロモフェニル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-
(4-ブロモフェニル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-
(4-ビフェニリル)インデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-
(4-トリメチルシリルフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2
-n-プロピル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-n-プロ
ピル-4-(α-ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-n-プロ
ピル-4-(β-ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-n-プロ
ピル-4-(2-メチル-1-ナフチル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2
-n-プロピル-4-(5-アセナフチル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-
(2-n-プロピル-4-(9-アントラセニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(9-フェナントリル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン-ビス{1-(2-i-プロピル-4-フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(α-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(β-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(8-メチル-9-ナフチル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(5-アセナフチ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(9-アントラ
セニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(9-フェ
ナントリル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-s-ブチル-4-フェニ
ルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(α-ナフチル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(β-ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(2-メチル-1-ナフチ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(5-アセナフチ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(9-アントラセ
ニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
メチルシリレン-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(9-フェナン
トリル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス{1-(2-n-ペンチル-4-フェニル
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス{1-(2-n-ペンチル-4-(α-ナフチル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス{1-(2-n-ブチル-4-フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(α-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(β-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(2-メチル-1-ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(5-アセナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(9-アントラセニル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(9-フェナントリ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス{1-(2-i-ブチル-4-フェニルインデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(α-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(β-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(2-メチル-1-ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(5-アセナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(9-アントラセニル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(9-フェナントリ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス{1-(2-ネオペンチル-4-フェニルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビ ス{1-(2-ネオペンチル-4-(α-ナフチ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス{1-(2-n-ヘキシル-4-フェニルイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン-ビス{1-(2-n-ヘキシル-4-(α-ナフチル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェニ
ルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェニルシ
リレン-ビス{1-(2-エチル-4-(α-ナフチル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェニル
シリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(9-アントラセニル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフ
ェニルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(9-フェナント
リル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
フェニルシリレン-ビス{1-(2-エチル-4-フェニルイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニルシ
リレン-ビス{1-(2-エチル-4-(α-ナフチル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニルシリ
レン-ビス{1-(2-エチル-4-(9-アントラセニル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニルシ
リレン-ビス{1-(2-エチル-4-(9-フェナントリル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェニル
シリレン-ビス{1-(2-エチル-4-(4-ビフェリニル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-メチレン-
ビス{1-(2-エチル-4-フェニルインデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、rac-メチレン-ビス{1-(2-エチル-
4-(α-ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-エチレン-ビス{1-(2-エチル-4-フェニルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-エチレン-
ビス{1-(2-エチル-4-(α-ナフチル)インデニル)}
ジルコニウムジクロリド、rac-エチレン-ビス{1-(2-n
-プロピル-4-(α-ナフチル)インデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルゲルミル-ビス{1-(2-
エチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルゲルミル-ビス{1-(2-エチル-4-
(α-ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルゲルミル-ビス{1-(2-n-プロピル-4-
フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリドなど。
【0162】また、上記のような化合物中のジルコニウ
ムをチタニウム、ハフニウムに代えた化合物を挙げるこ
ともできる。本発明では、通常、上記メタロセン化合物
のラセミ体が触媒成分として用いられるが、R型または
S型を用いることもできる。
【0163】本発明では、上記のようなメタロセン化合
物を2種以上組合わせて用いることができる。このよう
なメタロセン化合物は、Journal of Organometallic Ch
em.288(1985)、第63〜67頁、ヨーロッパ特許出願公開第
0,320,762 号明細書に準じて製造することができる。
【0164】また、上記一般式[II]で示されるメタロ
セン化合物のほかに、下記一般式[III]で示されるメ
タロセン化合物が挙げられる。 LaMX2 ・・・[III] (Mは、周期率表第IV族またはランタニド系列の金属で
あり、Laは、非局在化π結合基の誘導体であり、金属
M活性サイトに拘束幾何形状を付与しており、Xは、そ
れぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または20以下
の炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を含有
する炭化水素基、シリル基またはゲルミル基である。) このような式[III]で示される化合物のうちでも、具
体的に、下記式[IIIa]で示される化合物が好ましい。
【0165】
【化18】
【0166】Mは、チタン、ジルコニウムまたはハフニ
ウムであり、Xは、上記と同様である。Cpは、Mにπ
結合しており、かつ置換基Zを有する置換シクロペンタ
ジエニル基またはその誘導体である。
【0167】Zは、酸素、イオウ、ホウ素または周期率
表第IVA族の元素 (例えば、シリコン、ゲルマニウム、
スズ) であり、Yは、窒素、リン、酸素またはイオウを
含む配位子であり、ZとYとで縮合環を形成してもよ
い。
【0168】このような式[IIIa]で表わされる化合物
としては、具体的には、(ジメチル(t-ブチルアミド)
(テトラメチル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)
チタンジクロリド、((t-ブチルアミド)(テトラメチ
ル-η5- シクロペンタジエニル)-1,2- エタンジイル)
チタンジクロリド、(ジベンジル(t-ブチルアミド)
(テトラメチル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)
チタンジクロリド、(ジメチル(t-ブチルアミド)(テ
トラメチル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)ジベ
ンジルチタン、(ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラ
メチル-η5- シクロペンタジエニル)シラン)ジメチル
チタン、((t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5- シ
クロペンタジエニル)-1,2- エタンジイル)ジベンジル
チタン、((メチルアミド)(テトラメチル-η5- シク
ロペンタジエニル)-1,2- エタンジイル)ジネオペンチ
ルチタン、((フェニルホスフィド)(テトラメチル-
η5-シクロペンタジエニル)メチレン)ジフェニルチタ
ン、(ジベンジル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-
η5- シクロペンタジエニル)シラン)ジベンジルチタ
ン、(ジメチル(ベンジルアミド)(η5-シクロペンタ
ジエニル)シラン)ジ(トリメチルシリル)チタン、
(ジメチル(フェニルホスフィド)−(テトラメチル-
η5- シクロペンタジエニル)シラン)ジベンジルチタ
ン、((テトラメチル-η5- シクロペンタジエニル)-
1,2- エタンジイル)ジベンジルチタン、(2-η5-(テ
トラメチル- シクロペンタジエニル)-1- メチル- エタ
ノレート(2-))ジベンジルチタン、(2-η5-(テトラメ
チル- シクロペンタジエニル)-1- メチル- エタノレー
ト(2-))ジメチルチタン、(2-((4a,4b,8a,9,9a−η)-
9H- フルオレン-9- イル)シクロヘキサノレート(2-))
ジメチルチタン、(2-((4a,4b,8a,9,9a−η)-9H- フル
オレン-9- イル)シクロヘキサノレート(2-))ジベンジ
ルチタンなどが挙げられる。
【0169】本発明では、上記のような式[III]で表
わされるメタロセン化合物は、2種以上組合わせて用い
ることもできる。上記説明においては、メタロセン化合
物としてチタン化合物について例示したが、チタンを、
ジルコニウムまたはハフニウムに置換した化合物を例示
することもできる。
【0170】これらの化合物は、単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。長鎖分岐型
のエチレン・α- オレフィンランダム共重合体の調製に
際し、上述したメタロセン化合物の中でも、上記一般式
[II]で示されるメタロセン化合物が好ましく用いられ
る。
【0171】有機アルミニウムオキシ化合物[B] 本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物
[B]は、従来公知のアルミノオキサンであってもよ
く、また特開平2−78687号公報に例示されている
ようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物
であってもよい。
【0172】従来公知のアルミノオキサンは、たとえば
下記のような方法によって製造することができる。 1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有する
塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、ト
リアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
を添加して反応させて炭化水素の溶液として回収する方
法。 2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒド
ロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムな
どの有機アルミニウム化合物に直接、水、氷または水蒸
気を作用させて炭化水素の溶液として回収する方法。 3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリア
ルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に、
ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなどの有
機スズ酸化物を反応させる方法。
【0173】なお、このアルミノオキサンは、少量の有
機金属成分を含有してもよい。また回収された上記のア
ルミノオキサン溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミ
ニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解して
もよい。
【0174】アルミノオキサンの製造の際に用いられる
有機アルミニウム化合物としては、具体的には、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロ
ピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ト
リn-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert- ブチルア
ルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシル
アルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;トリシク
ロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニ
ウム等のトリシクロアルキルアルミニウム;ジメチルア
ルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、
ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニ
ウムクロリド等のジアルキルアルミニウムハライド;ジ
エチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミ
ニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイド
ライド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルア
ルミニウムエトキシド等のジアルキルアルミニウムアル
コキシド;ジエチルアルミニウムフェノキシド等のジア
ルキルアルミニウムアリーロキシドなどが挙げられる。
【0175】これらの中では、トリアルキルアルミニウ
ム、トリシクロアルキルアルミニウムが特に好ましい。
また、アルミノオキサンの製造の際に用いられる有機ア
ルミニウム化合物としては、式(i-C49xAly(C
510z(式中、x、y、zは正の数であり、z≧2x
である。)で示されるイソプレニルアルミニウムを用い
ることもできる。
【0176】上記の有機アルミニウム化合物は、2種以
上組合せて用いることもできる。アルミノオキサンの製
造の際に用いられる溶媒としては、たとえばベンゼン、
トルエン、キシレン、クメン、シメン等の芳香族炭化水
素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカ
ン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族
炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオ
クタン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素、ガ
ソリン、灯油、軽油などの石油留分、および上記芳香族
炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン
化物、とりわけ塩素化物、臭素化物等の炭化水素溶媒が
挙げられる。さらに、エチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類を用いることもできる。これらの溶
媒のうち、特に芳香族炭化水素が好ましい。
【0177】メタロセン化合物[A]と反応してイオン
対を形成する化合物[C] 本発明で用いられるメタロセン化合物[A]と反応して
イオン対を形成する化合物[C]としては、特表平1−
501950号公報、特表平1−502036号公報、
特開平3−179005号公報、特開平3−17900
6号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−
207704号公報、US−5321106号公報など
に記載されたルイス酸、イオン性化合物およびボラン化
合物、カルボラン化合物を挙げることができる。
【0178】ルイス酸としては、Mg含有ルイス酸、A
l含有ルイス酸、B含有ルイス酸などが挙げられ、これ
らのうちB含有ルイス酸が好ましい。ホウ素原子を含有
するルイス酸としては、具体的には、下記一般式で表わ
される化合物を例示することができる。
【0179】BR123 (式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立して、フ
ッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換
基を有していてもよいフェニル基、またはフッ素原子を
示す。)上記一般式で表わされる化合物としては、具体
的には、トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、ト
リス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフ
ルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフ
ェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボ
ロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)
ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが
挙げられる。これらのうちでは、トリス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボロンが特に好ましい。
【0180】本発明で用いられるイオン性化合物は、カ
チオン性化合物とアニオン性化合物とからなる塩であ
る。アニオンは前記メタロセン化合物[A]と反応する
ことによりメタロセン化合物[A]をカチオン化し、イ
オン対を形成することにより遷移金属カチオン種を安定
化させる働きがある。そのようなアニオンとしては、有
機ホウ素化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有
機アルミニウム化合物アニオンなどがあり、比較的嵩高
で遷移金属カチオン種を安定化させるアニオンが好まし
い。カチオンとしては、金属カチオン、有機金属カチオ
ン、カルボニウムカチオン、トリピウムカチオン、オキ
ソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウ
ムカチオン、アンモニウムカチオンなどが挙げられる。
具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリ
ブチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアンモニウ
ムカチオン、フェロセニウムカチオンなどを例示するこ
とができる。
【0181】本発明においては、有機ホウ素化合物アニ
オンを有するイオン性化合物が好ましい。具体的には、
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、ト
リプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、ト
リ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ
素、トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ
素、トリメチルアンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ
素、トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(o,
p-ジメチルフェニル)ホウ素、トリブチルアンモニウム
テトラ(m,m-ジメチルフェニル)ホウ素、トリブチルア
ンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)ホ
ウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(o-トリ
ル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(4-
フルオロフェニル)ホウ素等のトリアルキル置換アンモ
ニウム塩、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、N,N-ジエチルアニリニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテト
ラ(フェニル)ホウ素等のN,N-ジアルキルアニリニウム
塩、ジ(n-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフル
オロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウム
テトラ(フェニル)ホウ素等のジアルキルアンモニウム
塩、トリフェニルホスフォニウムテトラ(フェニル)ホ
ウ素、トリ(メチルフェニル)ホスフォニウムテトラ
(フェニル)ホウ素、トリ(ジメチルフェニル)ホスフ
ォニウムテトラ(フェニル)ホウ素等のトリアリールホ
スフォニウム塩などが挙げられる。
【0182】本発明では、ホウ素原子を含有するイオン
性化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルア
ニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレートも挙げることができる。
【0183】また、以下のようなホウ素原子を含有する
イオン性化合物も例示できる。(なお、以下に列挙する
イオン性化合物における対向イオンは、トリ(n-ブチ
ル)アンモニウムであるが、これに限定されない。)ア
ニオンの塩、たとえばビス[トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム]ノナボレート、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム]デカボレート、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニ
ウム]ウンデカボレート、ビス[トリ(n-ブチル)アン
モニウム]ドデカボレート、ビス[トリ(n-ブチル)ア
ンモニウム]デカクロロデカボレート、ビス[トリ(n-
ブチル)アンモニウム]ドデカクロロドデカボレート、
トリ(n-ブチル)アンモニウム-1- カルバデカボレー
ト、トリ(n-ブチル)アンモニウム-1- カルバウンデカ
ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-1- カルバド
デカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム-1- トリ
メチルシリル-1- カルバデカボレート、トリ(n-ブチ
ル)アンモニウムブロモ-1- カルバドデカボレートな
ど、さらには下記のようなボラン化合物、カルボラン化
合物などを挙げることができる。これらの化合物は、ル
イス酸、イオン性化合物として用いられる。
【0184】ボラン化合物、カルボラン錯化合物、およ
びカルボランアニオンの塩としては、たとえばデカボラ
ン(14)、7,8-ジカルバウンデカボラン(13)、2,
7-ジカルバウンデカボラン(13)、ウンデカハイドラ
イド-7,8- ジメチル-7,8- ジカルバウンデカボラン、ド
デカハイドライド-11-メチル-2,7- ジカルバウンデカボ
ラン、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレ
ート(14)、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバ
デカボレート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウム
7-カルバウンデカボレート(13)、トリ(n-ブチル)
アンモニウム7,8-ジカルバウンデカボレート(12)、
トリ(n-ブチル)アンモニウム2,9-ジカルバウンデカボ
レート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウムドデカ
ハイドライド-8- メチル7,9-ジカルバウンデカボレー
ト、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライ
ド8-エチル-7,9- ジカルバウンデカボレート、トリ(n-
ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8- ブチル
-7,9- ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)ア
ンモニウムウンデカハイドライド-8- アリル-7,9- ジカ
ルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム
ウンデカハイドライド-9- トリメチルシリル-7,8- ジカ
ルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム
ウンデカハイドライド-4,6- ジブロモ-7- カルバウンデ
カボレートなどが挙げられる。
【0185】カルボラン化合物、およびカルボランの塩
としては、たとえば4-カルバノナボラン(14)、1,3-
ジカルバノナボラン(13)、6,9-ジカルバデカボラン
(14)、ドデカハイドライド-1- フェニル-1,3- ジカ
ルバノナボラン、ドデカハイドライド-1- メチル-1,3-
ジカルバノナボラン、ウンデカハイドライド-1,3- ジメ
チル-1,3- ジカルバノナボランなどが挙げられる。
【0186】さらに、以下のような化合物も例示でき
る。(なお、以下に列挙するイオン性化合物における対
向イオンは、トリ(n-ブチル)アンモニウムであるが、
これに限定されない。) 金属カルボランの塩および金属ボランアニオン、たとえ
ばトリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライ
ド-1,3- ジカルバノナボレート)コバルテート(II
I)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハ
イドライド-7,8- ジカルバウンデカボレート)フェレー
ト(鉄酸塩)(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウム
ビス(ウンデカハイドライド-7,8- ジカルバウンデカボ
レート)コバルテート(III)、トリ(n-ブチル)アン
モニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8- ジカルバウ
ンデカボレート)ニッケレート(III)、トリ(n-ブチ
ル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8- ジ
カルバウンデカボレート)キュブレート(銅酸塩)(II
I)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハ
イドライド-7,8- ジカルバウンデカボレート)アウレー
ト(金属塩)(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウム
ビス(ノナハイドライド-7,8- ジメチル-7,8- ジカルバ
ウンデカボレート)フェレート(III)、トリ(n-ブチ
ル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8- ジメチ
ル-7,8- ジカルバウンデカボレート)クロメート(クロ
ム酸塩)(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス
(トリブロモオクタハイドライド-7,8- ジカルバウンデ
カボレート)コバルテート(III)、トリ(n-ブチル)
アンモニウムビス(ドデカハイドライドジカルバドデカ
ボレート)コバルテート(III)、ビス[トリ(n-ブチ
ル)アンモニウム]ビス(ドデカハイドライドドデカボ
レート)ニッケレート(III)、トリス[トリ(n-ブチ
ル)アンモニウム]ビス(ウンデカハイドライド-7- カ
ルバウンデカボレート)クロメート(III)、ビス[ト
リ(n-ブチル)アンモニウム]ビス(ウンデカハイドラ
イド-7- カルバウンデカボレート)マンガネート(I
V)、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ビス(ウ
ンデカハイドライド-7- カルバウンデカボレート)コバ
ルテート(III)、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウ
ム]ビス(ウンデカハイドライド-7- カルバウンデカボ
レート)ニッケレート(IV)などが挙げられる。
【0187】上記のような化合物[C]は、2種以上組
合わせて用いることもできる。
【0188】有機アルミニウム化合物[D] 本発明で用いられる有機アルミニウム化合物[D]は、
たとえば下記一般式(D1):
【0189】 R5 nAlX3-n ・・・(D1) (式中、R5は炭素原子数1〜12の炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜
3である)で示すことができる。
【0190】上記式(D1) において、R5は炭素原子数1
〜12の炭化水素基、たとえばアルキル基、シクロアル
キル基またはアリール基であり、具体的には、メチル
基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基
などである。
【0191】このような有機アルミニウム化合物として
は、具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リ2-エチルヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアル
ミニム、イソプレニルアルミニウム等のアルケニルアル
ミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロ
リド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルア
ルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライ
ド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセス
キクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウ
ムセスキハライド、メチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウ
ムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミド等のアル
キルアルミニウムジハライド、ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等
のアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられ
る。
【0192】また、有機アルミニウム化合物[D]とし
て、下記の式(D2) : R5 nAlY3-n ・・・(D2) (式中、R5は、上記式(D1) におけるR5と同様であ
り、Yは、−OR6基、−OSiR7 3基、−OAlR
8 2基、−NR9 2基、−SiR10 3基または−N(R11)A
lR12 2基であり、nは1〜2であり、R6、R7、R8
よびR12は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イ
ソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであ
り、R9は、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、
10およびR11は、メチル基、エチル基などである。)
で表わされる化合物を用いることもできる。このような
有機アルミニウム化合物としては、具体的には、以下の
ような化合物が挙げられる。
【0193】(i) R5 nAl(OR63-nで表わされる化
合物、たとえばジメチルアルミニウムメトキシド、ジエ
チルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウ
ムメトキシドなど。
【0194】(ii)R5 nAl(OSiR7 33-nで表わされ
る化合物、たとえば (C252Al(OSi(CH33)、 (iso-C492Al(OSi(CH33)、 (iso-C492Al(OSi(C253)など。
【0195】(iii) R5 nAl(OAlR8 23-nで表わ
される化合物、たとえば (C252Al(OAl(C252)、 (iso-C492Al(OAl(iso-C492)など。
【0196】(iv)R5 nAl(NR9 23-nで表わされる
化合物、たとえば (CH32Al(N(C252)、(C252Al
(NH(CH3))、(CH32Al(NH(C
25))、(C252Al[N(Si(C
332]、(iso-C492Al[N(Si(CH3
32]など。
【0197】(v) R5 nAl(SiR10 33-nで表わされ
る化合物、たとえば(iso-C492Al(Si(C
33)など。本発明では、これらのうちでもR5 3
l、R5 nAl(OR63-n、R5(OAlR8 23-nで表
わされる有機アルミニウム化合物を好適な例として挙げ
ることができ、R5がイソアルキル基であり、n=2で
ある化合物が特に好ましい。これらの有機アルミニウム
化合物は、2種以上組合わせて用いることもできる。
【0198】本発明で用いられる特定のメタロセン系触
媒は、上記のようなメタロセン化合物[A]を含んでお
り、たとえば上記したようにメタロセン化合物[A]
と、有機アルミニウムオキシ化合物[B]とから形成す
ることができる。また、メタロセン化合物[A]と、メ
タロセン化合物[A]と反応してイオン対を形成する化
合物[C]とから形成されてもよく、さらにメタロセン
化合物[A]とともに、有機アルミニウムオキシ化合物
[B]とメタロセン化合物[A]とが反応してイオン対
を形成する化合物[C]とを併用することもできる。ま
た、これらの態様において、さらに有機アルミニウム化
合物[D]を併用することが特に好ましい。
【0199】本発明では、上記メタロセン化合物[A]
は、重合容積1リットル当り、遷移金属原子に換算し
て、通常、約0.00005〜0.1ミリモル、好まし
くは約0.0001〜0.05ミリモルの量で用いられ
る。
【0200】また有機アルミニウムオキシ化合物[B]
は、遷移金属原子1モルに対して、アルミニウム原子
が、通常、約1〜10,000モル、好ましくは10〜
5,000モルとなるような量で用いることができる。
【0201】メタロセン化合物[A]と反応してイオン
対を形成する化合物[C]は、遷移金属原子1モルに対
して、ボロン原子が、通常、約0.5〜20モル、好ま
しくは1〜10モルとなるような量で用いられる。
【0202】さらに有機アルミニウム化合物[D]は、
有機アルミニウムオキシ化合物[B]中のアルミニウム
原子またはイオン対を形成する化合物[C]中のボロン
原子1モルに対して、通常、約0〜1,000モル、好
ましくは約0〜500モルとなるような量で必要に応じ
て用いられる。
【0203】上記のようなメタロセン系触媒を用いて、
エチレンと、炭素原子数6〜20のα- オレフィンとを
共重合させると、優れた重合活性で直鎖状または長鎖分
岐型のエチレン・α- オレフィンランダム共重合体を得
ることができる。
【0204】なお、バナジウム系触媒などの第VB族遷
移金属化合物系触媒を用いて、エチレンと、炭素原子数
6〜20のα- オレフィンとを共重合させても十分な重
合活性で直鎖状または長鎖分岐型のエチレン・α- オレ
フィンランダム共重合体を得ることができない。
【0205】本発明では、エチレンと、炭素原子数6〜
20のα- オレフィンとを共重合させる際に、メタロセ
ン系触媒を構成する上記メタロセン化合物[A]、有機
アルミニウムオキシ化合物[B]、イオン対を形成する
化合物[C]、さらには有機アルミニウム化合物[D]
をそれぞれ別々に重合反応器に供給してもよいし、また
予めメタロセン化合物[A]を含有するメタロセン系触
媒を調製してから共重合反応に供してもよい。
【0206】またメタロセン系触媒を調製する際には、
触媒成分と反応不活性な炭化水素溶媒を用いることがで
き、不活性炭化水素溶媒としては、具体的には、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素、シク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等
の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、
ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を用いることが
できる。これらの炭化水素溶媒は、単独で、あるいは組
合わせて用いることができる。
【0207】上記メタロセン化合物[A]、有機アルミ
ニウムオキシ化合物[B]、イオン対を形成する化合物
[C]および有機アルミニウム化合物[D]は、通常−
100〜200℃、好ましくは−70〜100℃で混合
接触させることができる。
【0208】本発明では、エチレンと、炭素原子数6〜
20のα- オレフィンとの共重合は、通常40〜200
℃、好ましくは50〜150℃、特に好ましくは60〜
120℃で、大気圧〜100kg/cm2、好ましくは大気
圧〜50kg/cm2、特に好ましくは大気圧〜30kg/cm2
の条件下で行なうことができる。
【0209】この共重合反応は、種々の重合方法で実施
することができるが、溶液重合により行なうことが好ま
しい。この際重合溶媒としては、上記のような炭化水素
溶媒を用いることができる。
【0210】共重合は、バッチ式、半連続式、連続式の
いずれの方法においても行なうことができるが、連続式
で行なうことが好ましい。さらに重合を反応条件を変え
て2段以上に分けて行なうこともできる。
【0211】また、本発明で好ましく用いられる直鎖状
および長鎖分岐型のエチレン・α-オレフィンランダム
共重合体は、上述したような方法により得られるが、こ
れらの共重合体の分子量は、重合温度などの重合条件を
変更することにより調節することができ、また水素(分
子量調節剤)の使用量を制御することにより調節するこ
ともできる。グラフト変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体の調製 グラフト変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体は、上述したような未変性エチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体に極性モノマーをグラフト共重合して
製造される。このような極性モノマーとしては、水酸基
含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性
不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合
物、不飽和カルボン酸、その無水物及びその誘導体、ビ
ニルエステル化合物、塩化ビニル等を挙げることができ
るが、特には不飽和カルボン酸及びその無水物が好まし
い。
【0212】水酸基含有エチレン性不飽和化合物として
は、たとえば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシー3−フェノキシープロピル(メタ)アクリレー
ト、3−クロロー2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオー
ルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロヘキサノ
イルオキシ)エチルアクリレート等の水酸基含有(メ
タ)アクリル酸エステル及び、10−ウンデセンー1−
オール、1−オクテンー3−オール、2−メタノールノ
ルボルネン、ヒドロキシスチレン、N−メチロールアク
リルアミド、2−(メタ)アクロイルオキシエチルアシ
ッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、
アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−ブテン
1,4−ジオール、グリセリンモノアルコール等を挙げ
ることができる。
【0213】アミノ基含有エチレン性不飽和化合物とし
ては、下式で表されるようなアミノ基または置換アミノ
基を少なくとも1種類有するビニル系単量体を挙げるこ
とができる。 −NR12− (式中、R1は水素原子、メチル基またはエチル基であ
り、R2は、水素原子、炭素数1〜12,好ましくは炭
素数1〜8のアルキル基、炭素数8〜12、好ましくは
6〜9のシクロアルキル基である。なお、上記のアルキ
ル基、シクロアルキル基は、さらに置換基を有しても良
い。) このようなアミノ基含有エチレン性不飽和化合物として
は、例えば、(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メ
タ)アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジ
メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピ
ル、メタクリル酸フェニルアミノメチル、メタクリル酸
シクロヘキシルアミノエチル等のアクリル酸またはメタ
クリル酸のアルキルエステル系誘導体類、N−ビニルジ
エチルアミン、N−アセチルビニルアミン等のビニルア
ミン系誘導体類、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド等のアクリルアミド系誘導体、p−アミノヘキシルコ
ハク酸イミド、2−アミノエチルコハク酸イミド等のイ
ミド類を挙げることができる。
【0214】エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物と
しては、1分子中に重合可能な不飽和結合基及びエポキ
シ基を少なくとも1個以上有するモノマーが用いられ
る。このようなエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物
としては、たとえば、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート等の不飽和カルボン酸のグリシジル
エステル、あるいはマレイン酸、フマル酸、クロトン
酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5
−エン−2、3−ジカルボン酸(ナジック酸TM)、エン
ド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−
2−メチル−2,3−ジカルボン酸(メチルナジック酸
TM)等の不飽和ジカルボン酸のモノグリシジルエステル
(モノグリシジルエステルの場合のアルキル基の炭素数
1〜12)、p―スチレンカルボン酸のアルキルグリシ
ジルエステル、アリルグリシジルエーテル、2−メチル
アリルグリシジルエーテル、スチレン−p―グリシジル
エーテル、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エ
ポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−
1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペ
ンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、ビニルシク
ロヘキセンモノオキシド等を挙げることができる。
【0215】不飽和カルボン酸類としては、例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テト
ラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロト
ン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカ
ルボン酸等の不飽和カルボン酸またはこれらの誘導体
(例えば酸無水物、酸ハライド、アミト゛、イミド、エステ
ル等)を挙げることができる。
【0216】この誘導体としては、たとえば、塩化マレ
ニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカ
ルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノ
メチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタ
コン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロ
フタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2
−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエ
チル(メタ)クリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メタ
クリル酸アミノエチル及びメタクリル酸アミノプロピル
等を挙げることができる。
【0217】ビニルエステル化合物としては、例えば、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、イ
ソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、
パーサティック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリ
ン酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、シク
ロヘキサンカルボン酸ビニル等を挙げることができる。
【0218】これらの極性モノマーは単独で用いても、
複数を組み合わせて用いてもよい。前記エチレン・α−
オレフィンランダム共重合体に、上記極性モノマーから
選ばれる少なくとも1種の極性モノマーをグラフト共重
合させる方法として、種々の方法を挙げることができ
る。例えば、該エチレン・α−オレフィンランダム共重
合体を有機溶媒に溶解し、上記極性モノマー及びラジカ
ル重合開始剤を添加して加熱、撹拌してグラフト共重合
反応させる方法、該エチレン・α−オレフィンランダム
共重合体を加熱溶融して、得られる溶融物に極性モノマ
ー及びラジカル重合開始剤を添加し、撹拌してグラフト
共重合させる方法、該エチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体、極性モノマー及びラジカル重合開始剤を予
め混合し、得られる混合物を押し出し機に供給して加熱
混練しながらグラフト共重合反応させる方法、該エチレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体に、上記極性モノ
マー及びラジカル重合開始剤を有機溶媒に溶解してなる
溶液を含浸させた後、該エチレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体が溶解しない最高の温度まで加熱し、グラ
フト共重合反応させる方法などを挙げることができる。
【0219】反応温度は、50℃以上、特に80〜20
0℃の範囲が好適であり、反応時間は1〜10時間程度
である。反応方式は、回分式、連続式のいずれでも良い
が、グラフト共重合を均一に行うためには回分式が好ま
しい。
【0220】ラジカル重合開始剤を使用して重合を行う
場合、用いられるラジカル重合開始剤は、前記エチレン
・α−オレフィンランダム共重合体と前記極性モノマー
との反応を促進するものであれば何でも良いが、特に有
機ペルオキシド、有機ペルエステルが好ましい。
【0221】具体的には、ベンゾイルペルオキシド、ジ
クロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシ
ド、ジ−tert―ブチルペルオキシド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ペルオキシベンゾエート)ヘキシン
−3、1,4−ビス(tert―ブチルペルオキシイソ
プロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、ter
t−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(tert―ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert―ブチルペル
オキシド)ヘキサン、tert−ブチルベンゾエート、
tert−ブチルペルフェニルアセテート、tert−
ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペル−s
ec−オクトエート、tert−ブチルペルピバレー
ト、クミルペルピバレート及びtert−ブチルペルジ
エチルアセテートがあり、その他アゾ化合物、例えば、
アゾビスーイソブチルニトリル、ジメチルアゾイソブチ
ルニトリルがある。
【0222】これらのうちでは、ジクミルペルオキシ
ド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキ
シン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−
ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert
−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアル
キルペルオキシドが好ましい。
【0223】ラジカル重合開始剤は、エチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体100重量部に対して、0.
001〜10重量部程度の量で使用されることが好まし
い。グラフト反応は前記の通り、有機溶剤中、または無
溶媒で行うことができるが、本発明に係る樹脂分散物
は、グラフト変性エチレン・α−オレフィンランダム共
重合体を有機溶剤に分散させたものであり、有機溶剤中
で反応した場合はそのまま、またはさらに同種または他
種の有機溶剤を加え、有機溶剤を用いずにグラフト反応
を行った場合には、あらためて有機溶剤を添加して調製
することができる。
【0224】このように反応時、または反応後に加え
て、接着剤等を形成させるための有機溶媒としては、特
に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、デカン等の脂肪族系炭化水素、シクロヘキサン、シ
クロヘキセン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水
素、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール
ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジ
オール、フェノール等のアルコール、アセトン、メチル
イソブチルケトン、メチルエチルケトンペンタノン、ヘ
キサノン、イソホロン、アセトフェノン等のケトン系溶
媒、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のセルソル
ブ類、酢酸メチル、酢酸エチル酢酸ブチル、プロピオン
酸メチル、ギ酸ブチル等のエステル類、トリクロルエチ
レン、ジクロルエチレン、クロルベンゼン等のハロゲン
化炭化水素等を挙げることができる。この中では、芳香
族炭化水素、脂肪族炭化水素、ケトン類が好ましい。こ
れら有機溶媒は単独で用いても、2種以上を組み合わせ
て用いても良い。
【0225】なお、本発明で用いられるグラフト変性エ
チレン・α−オレフィンランダム共重合体は、該グラフ
ト変性共重合体100重量%中、極性モノマーから誘導
される成分の含有量(グラフト量)が、0.1から15
重量%、好ましくは0.5〜10重量%である。このよ
うなグラフト変性エチレン・α−オレフィンランダム共
重合体は、極性モノマー成分の含有量がこの範囲の値と
なるように、上記グラフト反応条件を調製して製造する
ことができる。
【0226】また、このようなグラフト変性エチレン・
α−オレフィンランダム共重合体は、その変性共重合体
中におけるグラフト量が、0.1〜15重量%、好まし
くは0.5〜10重量%となるように、グラフト量のよ
り高いグラフト変性共重合体に未変性共重合体を混合し
て、グラフト量を調整して製造することもできる。グラ
フト変性共重合体と未変性共重合体とを混合する場合、
例えば、変性共重合体5ないし95重量部に対し、未変
性共重合体が95ないし5重量部混合される。
【0227】本発明の樹脂分散物は、以上説明したグラ
フト変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体
が、固体状粒子となって有機溶媒に分散している。本発
明に係る樹脂分散物の固形分濃度および粘度は、特に限
定されず、その用途に応じて適宜選択できる。
【0228】例えば、本発明に係る樹脂分散物を接着剤
として使用する場合、グラフト変性エチレン・α―オレ
フィンランダム共重合体及び溶媒の種類によっても異な
るが、固形分濃度が3〜50重量%、B型粘度計による
溶液粘度が5〜4000cps程度の分散物が、接着工
程における作業性の点で好ましい。
【0229】本発明に係る樹脂分散物では、グラフト変
性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体からなる
固体状粒子は、その粒子径(コータカウンターによる測
定)が、1〜50μm(ミクロン)、特に3〜30μm
であることが好ましい。
【0230】また、本発明の樹脂分散物中には、発明の
目的を損なわない範囲において、それ自体公知の顔料、
充填剤、安定剤その他の配合剤を任意に配合することが
できる。
【0231】本発明の樹脂分散物は、例えば、以下の方
法で製造できる。先ず、上記グラフト変性エチレン・α
−オレフィンランダム共重合体を上記有機溶媒に混合
し、加熱することにより完全に溶解させる。溶解時の温
度は通常、100〜150℃である。ついで、該溶液を
冷却し、変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体を析出させるが、50〜90℃の範囲で析出するよう
に予め溶媒組成を設定し、この間の平均冷却速度を1〜
20℃/時間、好ましくは2〜10℃/時間に調節する
ことが必要である。あるいは親溶媒にのみ溶解し、親溶
媒に対する析出が終了した後に貧溶媒を加えて、さらに
析出を行っても良い。
【0232】以上説明した本発明の樹脂分散物は、ポリ
オレフィン同士、またはポリオレフィンと金属とを接着
する接着剤、ヒートシール剤として、或いはポリオレフ
ィン部材または金属部材の塗装に用いる塗料の原料、ま
たはプライマーとして好適に用いることができる。
【0233】例えば、本発明の樹脂分散物を金属板上に
塗布して樹脂塗工金属板を製造することができる。この
際、塗工膜は、アルミニウム、ステンレス等の金属板ま
たは金属箔などに本発明の樹脂分散物をロールコーター
等で塗布し、溶媒を除去して、厚さ0.5ないし10ミ
クロン(μm)程度の層として形成される。
【0234】また、この塗工膜を下地層とし、その表面
に仕上塗料を塗布して仕上層とすることにより、層間の
接着性の優れた多層塗工膜を有する金属板を得ることが
できる。
【0235】また、この塗工膜を接着層とし、その表面
にポリオレフィンシートまたはフィルムを積層すること
により、層間の接着性の優れた積層体を得ることができ
る。
【0236】
【発明の効果】本発明に係る樹脂分散物は、ポリオレフ
ィン同士、あるいは金属とポリオレフィンとの接着剤や
ヒートシール接着剤として、優れた接着性を示すため、
特に包装用接着剤、ラミネート用接着剤、塗料用原料ま
たはプライマーとしても有効に使用できる。
【0237】したがって、本発明に係る樹脂分散物によ
れば、塗工膜の密着強度に優れた樹脂塗工金属板を得る
ことができる。
【0238】
【実施例】以下に実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定して解釈さ
れるものではない。
【0239】
【実施例1】<エチレン・1−オクテンランダム共重合
体の調製> (触媒溶液の調製)充分に窒素置換したガラス製フラス
コにビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムクロリドを0.5mg入れ、さらにメチルア
ルミノキサンのトルエン溶液(Al;1.1モル/リッ
トル)1.57ml、及びトルエン2.76mlを添加
することにより触媒溶液を得た。 (重合)充分に窒素置換した内容積2リットルのステン
レス製オートクレーブにヘキサン720ml、1−オク
テン150ml及び水素30mlを挿入し、系内の温度
を60℃に昇温した。引き続き、トリイソブチルアルミ
ニウム1ミリモル及び上記の調製した触媒溶液0.5m
l(Zrとして0.001ミリモル)をエチレンで圧入
することにより、重合を開始した。その後、エチレンの
みを連続的に供給することにより、全圧を4.0Kg/
cm2-Gに保ち、70℃で60分間重合を行った。少量
のエタノールを系内にパージして重合を停止させた後、
未反応のエチレンをパージした。得られたポリマーを大
過剰のメタノール中に投入することによりポリマーを析
出させた。このポリマーを濾過により分離し、減圧かで
一晩乾燥し、直鎖状エチレン・1−オクテンランダム共
重合体を得た。このようにして得られた共重合体は、オ
クテン含量が7モル%であり、135℃デカリン中で測
定した極限粘度[η]が1.1dl/gであり、ガラス
転移温度が−52℃であり、X線回折法により測定した
結晶化度が20%であり、GPCより求めた分子量分布
(Mw/Mn)が2.0であり、B値が1.1であり、
gη*値が1.0であった。 (無水マレイン酸グラフト変性エチレン・1−オクテン
ランダム共重合体の調製)撹拌翼を備えた15リットル
のオートクレーブにトルエン3966g、上記ランダム
共重合体700gを入れ、充分に窒素置換した後、撹拌
しながら145℃に昇温した。温度を保ったまま、ジ−
t−ブチルパーオキサイド12.0gをトルエン39.
2gに溶解した溶液と、無水マレイン酸51.6gをト
ルエン39.2gに溶解した溶液を、4時間かけて滴下
し、滴下終了後、さらに145℃で2時間後反応を行っ
た。反応終了後、溶液を室温まで冷却し、溶液にアセト
ンを加えて変性ランダム共重合体を析出した。析出した
変性ランダム共重合体を繰り返しアセトンで洗浄した
後、乾燥し、試料を得た。この変性ランダム共重合体の
[η]は1.1dl/g、無水マレイン酸のグラフト量
は1.2重量%であった。
【0240】また、得られた無水マレイン酸グラフト変
性エチレン・1−オクテンランダム共重合体は、ガラス
転移温度が−60℃であり、X線回折法により測定した
結晶化度が20%であり、GPCより求めた分子量分布
(Mw/Mn)が2.0であり、B値が1.1であっ
た。 (樹脂分散物の製造と評価)得られた変性ランダム共重
合体550gとトルエン4950gを撹拌機を備えた上
記オートクレーブに入れ、130℃に過熱して樹脂を完
全に溶解した後、85℃までを1時間、85℃から40
℃までを4.5時間、40℃から30℃までを30分で
降温し、樹脂分散物を得た。該分散物の分散粒子径をコ
ーターカウンターで測定したところ、9ミクロン(μ
m)であった。
【0241】得られた樹脂分散物をバーコーターを使用
して、アルミ箔(50μm)に塗布、風乾した後、20
0℃にセットしたエア・オーブン中で10秒間加熱し、
均一な塗工箔を得た。この塗工箔とLLDPEシート
(アコス工業(株)製 厚さ:300μm)をJISZ
1707に準拠した方法により100〜200℃の温度
で1秒間、1kg/cm2の圧力をかけて、熱接着し、
試料とした。この試料の180°剥離強度を常温で測定
した結果を表1に記した。
【0242】
【比較例1】<エチレン・1−ブテンランダム共重合体
の調製>重合器中で、オキシ三塩化バナジウムとエチル
アルミニウムセスキクロリドを重合触媒とし、重合溶媒
ヘキサン中にエチレンと1−ブテンの混合ガス及び水素
ガスを供給し、40℃、5kg/cm2、滞留時間1時
間の条件下で連続的にエチレンと1−ブテンとを重合し
た。次いで、得られた反応溶液から溶媒を分離し、目的
とするエチレン・1−ブテンランダム共重合体を得た。
このようにして得られた共重合体は、ブテン含量が1
1.5モル%、135℃デカリン中で測定した極限粘度
[η]が1.47dl/gであり、ガラス転移温度が−
60℃、X線回折法により測定した結晶化度が2%であ
り、B値が1.1であった。 (無水マレイン酸グラフト変性エチレン・1−ブテンラ
ンダム共重合体の調製)実施例1において、エチレン・
1−オクテンランダム共重合体を、上記エチレン・1−
ブテンランダム共重合体に変更する以外は、実施例1と
同様の方法で変性共重合体を合成した。この変性共重合
体の極限粘度[η]は1.4dl/g、無水マレイン酸
のグラフト量は0.9重量%であった。
【0243】次いで、実施例1と同様に樹脂分散物の製
造と評価を行った。結果を表1に示す。
【0244】
【表1】
【0245】
【実施例2】実施例1と同様にして樹脂分散物を調製し
た。この樹脂分散物を、アルミニウム箔およびインキ塗
工アルミ箔に、実施例1と同様にロールコーターを用い
て塗布することにより、塗工膜を形成した。
【0246】次いで、実施例1と同様に塗工膜を介し、
アルミニウム箔とLLDPEシートとを積層して試料1
を、アルミニウム箔とポリプロピレンシートとを積層し
て試料2を、かつインキ塗工アルミニウム箔とLLDP
Eとを積層して試料3を各々調製した(ヒートシール温
度はいずれも140℃)。
【0247】得られた試料1〜3の接着性をテストし
た。結果を表2に示す。
【0248】
【表2】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 255/02 C08F 255/02 C08L 23/26 C08L 23/26 C09D 151/06 C09D 151/06 C09J 151/06 C09J 151/06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エチレンおよび炭素原子数6〜20
    のα−オレフィンから誘導される構成成分を含み、両成
    分の合計100モル%中、エチレン成分が75〜97モ
    ル%かつ前記α−オレフィン成分が3〜25モル%であ
    り、(b)135℃デカリン中で測定した極限粘度
    [η]が0.2〜5.0dl/gであり、かつ、(h)
    極性モノマーから誘導されるグラフト成分を含み、かつ
    該極性モノマーグラフト成分が0.1〜15重量%の量
    で含まれるグラフト変性エチレン・α−オレフィンラン
    ダム共重合体の固体状粒子を、有機溶媒に分散してなる
    ことを特徴とする樹脂分散物。
  2. 【請求項2】前記グラフト変性エチレン・α−オレフィ
    ンランダム共重合体は、さらに(c)ガラス転移温度
    (Tg)が−40℃以下であり、(d)X線回折法によ
    り測定された結晶化度が30%未満であり、(e)GP
    Cにより求めた分子量分布(Mw/Mn)が、3以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載の樹脂分散物。
  3. 【請求項3】前記グラフト変性エチレン・α- オレフィ
    ンランダム共重合体は、さらに(f)下記等式: B値=POE/(2PO・PE) (式中、POE、2POおよびPEは、13C−NMRス
    ペクトルから求められたパラメーターであり、PE及び
    POは、それぞれ変性エチレン・α−オレフィンランダ
    ム共重合体中に含有される、エチレン成分とα−オレフ
    ィンの合計モル数に対する、エチレン、α−オレフィン
    のそれぞれのモル分率であり、POEは、全ダイアッド
    (dyad)連鎖数に対するエチレン・α−オレフィン
    交互連鎖数の割合である)から算出して求めたB値が、
    1.0〜1.4であることを特徴とする請求項2に記載
    の樹脂分散物。
  4. 【請求項4】前記変性エチレン・α−オレフィンランダ
    ム共重合体からなる分散固体状粒子の粒子径(コータカ
    ウンターによる測定)が、5〜50μmであることを特
    徴とする請求項1に記載の樹脂分散物。
  5. 【請求項5】樹脂分散物の中の固形分濃度が3〜50重
    量%であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂分散
    物。
  6. 【請求項6】前記エチレン・α−オレフィンランダム共
    重合体が、メタロセン系の触媒を用いて調製されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の樹脂分散物。
  7. 【請求項7】(a’)エチレンおよび炭素原子数6〜2
    0のα−オレフィンから誘導される構成成分を含み、両
    成分の合計100モル%中、エチレン成分が75〜97
    モル%かつ前記α−オレフィン成分が3〜25モル%で
    あり、(b’)135℃デカリン中で測定した極限粘度
    [η]が0.2〜5.0dl/gである未変性エチレン
    ・α−オレフィンランダム共重合体に極性モノマーをグ
    ラフトして、該極性モノマーから誘導されるグラフト成
    分を0.1から15重量%の量で含むグラフト変性エチ
    レン・α−オレフィンランダム共重合体を製造した後
    に、該グラフト変性共重合体の固体状粒子を有機溶媒に
    分散させることを特徴とする樹脂分散物の製造方法。
  8. 【請求項8】前記未変性エチレン・α−オレフィンラン
    ダム共重合体は、さらに(c’)ガラス転移温度(T
    g)が−40℃以下であり、(d’)X線回折法により
    測定された結晶化度が30%未満であり、かつ(e’)
    GPCにより求めた分子量分布(Mw/Mn)が、3以
    下であることを特徴とする請求項7に記載の樹脂分散物
    の製造方法。
  9. 【請求項9】前記未変性エチレン・α- オレフィンラン
    ダム共重合体は、さらに(f’)下記等式: B値=POE/(2PO・PE) (式中、POE、2POおよびPEは、13C−NMRス
    ペクトルから求められたパラメーターであり、PE及び
    POは、それぞれ変性エチレン・α―オレフィンランダ
    ム共重合体中に含有される、エチレン成分とα−オレフ
    ィンの合計モル数に対する、エチレン、α−オレフィン
    のそれぞれのモル分率であり、POEは、全ダイアッド
    (dyad)連鎖数に対するエチレン・α−オレフィン
    交互連鎖数の割合である)から算出して求めたB値が、
    1.0から1.4であることを特徴とする請求項8に記
    載の樹脂分散物の製造方法。
  10. 【請求項10】前記未変性エチレン・α- オレフィンラ
    ンダム共重合体は、さらに、(g’)該未変性エチレン
    ・α−オレフィンランダム共重合体と同一の重量平均分
    子量(光散乱法による)を有し、かつエチレン含量が7
    0モル%である直鎖エチレン・プロピレン共重合体の極
    限粘度[η]blank に対する、上記(b’)で測定され
    る極限粘度[η]の比(gη*(=[η]/[η]blan
    k))が0.95を超える値である直鎖状エチレン・α-
    オレフィンランダム共重合体であることを特徴とする請
    求項9に記載の樹脂分散物の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1の樹脂分散物を製造することを
    特徴とする請求項4に記載の樹脂分散物の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項1の樹脂分散物を金属板上に塗布
    して塗工膜を形成することを特徴とする樹脂塗工金属板
    の製造方法。
  13. 【請求項13】前記塗工膜上に、仕上塗料を塗布して仕
    上層を形成することを特徴とする請求項12記載の樹脂
    塗工金属板の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項1の樹脂分散物を金属板上に塗布
    して接着層を形成し、該接着層を介してポリオレフィン
    シートまたはフィルムを積層することを特徴とする積層
    板の製造方法。
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