JP2001100418A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物

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JP2001100418A
JP2001100418A JP27533599A JP27533599A JP2001100418A JP 2001100418 A JP2001100418 A JP 2001100418A JP 27533599 A JP27533599 A JP 27533599A JP 27533599 A JP27533599 A JP 27533599A JP 2001100418 A JP2001100418 A JP 2001100418A
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acid
polysiloxane
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JP27533599A
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Kazuyoshi Mizutani
一良 水谷
Shoichiro Yasunami
昭一郎 安波
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高感度であり、0.2μm以下の高解像力を有
し、矩形形状を有するフォトレジストを与え、しかも二
層レジストシステムの上層レジストとして使用した場
合、酸素プラズマエッチング工程での下層へのパターン
転写の際に寸法シフトが少ないポジ型フォトレジスト組
成物を提供する。 【解決手段】少なくとも式(I)で示される構造単位(L
は単結合又はアリーレン基を表し、Aは芳香環又は脂環
構造を表し、nは1〜6の整数を表す)を共重合成分と
して含有するポリシロキサンを含有するポジ型フォトレ
ジスト組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路素
子、集積回路製造用マスク、プリント配線板、液晶パネ
ル等の製造に用いるポジ型フォトレジスト組成物に関す
る。
【0002】半導体素子、磁気バブルメモリ、集積回路
等の電子部品を製造するためのパターン形成法として
は、従来より、紫外線又は可視光線に感光するフォトレ
ジストを利用する方法が幅広く実用に供されている。フ
ォトレジストには、光照射により被照射部が現像液に不
溶化するネガ型と、反対に可溶化するポジ型とがある
が、ネガ型はポジ型に比べて感度が良く、湿式エッチン
グに必要な基板との接着性及び耐薬品性にも優れている
ことから、近年までフォトレジストの主流を占めてい
た。
【0003】しかし、半導体素子等の高密度化・高集積
化に伴い、パターンの線幅や間隔が極めて小さくなり、
また、基板のエッチングにはドライエッチングが採用さ
れるようになったことから、フォトレジストには高解像
度及び高ドライエッチング耐性が望まれるようになり、
現在ではポジ型フォトレジストが大部分を占めるように
なった。特に、ポジ型フォトレジストの中でも、感度、
解像度、ドライエッチング耐性に優れることから、例え
ばジェー・シー・ストリエータ著、コダック・マイクロ
エレクトロニクス・セミナー・プロシーディングス、第
116頁(1976年)(J.C. Strieter, Kodak Micro
electronics Seminar Proceedings、116(1976
年)等に記載されているアルカリ可溶性のノボラック樹
脂をベースにしたアルカリ現像型のポジ型フォトレジス
トが現行プロセスの主流となっている。
【0004】しかしながら、近年電子機器の多機能化、
高度化に伴ない、さらに高密度化及び高集積化を図るべ
くパターンの微細化が強く要請されている。即ち、集積
回路の横方向の寸法の縮小に比べてその縦方向の寸法は
あまり縮小されていかないために、レジストパターンの
幅に対する高さの比は大きくならざるを得なかった。こ
のため、複雑な段差構造を有するウエハー上でレジスト
パターンの寸法変化を押さえていくことは、パターンの
微細化が進むにつれてより困難になってきた。さらに、
各種の露光方式においても、最小寸法の縮小に伴ない問
題が生じてきている。例えば、光による露光では、基板
の段差に基づく反射光の干渉作用が、寸法精度に大きな
影響を与えるようになり、一方電子ビーム露光において
は、電子の後方散乱によって生ずる近接効果により、微
細なレジストパターンの高さと幅の比を大きくすること
ができなくなった。
【0005】これらの多くの問題は多層レジストシステ
ムを用いることにより解消されることが見出された。多
層レジストシステムについては、ソリッドステート・テ
クノロジー、74(1981)[Solid State Technolog
y, 74 (1981)]に概説が掲載されているが、この他にも
このシステムに関する多くの研究が発表されている。一
般的に多層レジスト法には3層レジスト法と2層レジス
ト法がある。3層レジスト法は、段差基板上に有機平坦
化膜を塗布し、その上に、無機中間層、レジストを重
ね、レジストをパターニングした後、これをマスクとし
て無機中間層をドライエッチングし、さらに、無機中間
層をマスクとして有機平坦化膜をO2 RIE(リアクテ
ィブイオンエッチング)によりパターニングする方法で
ある。この方法は、基本的には、従来からの技術が使用
できるために、早くから検討が開始されたが、工程が非
常に複雑である、あるいは有機膜、無機膜、有機膜と三
層物性の異なるものが重なるために中間層にクラックや
ピンホールが発生しやすいといったことが問題点になっ
ている。
【0006】この3層レジスト法に対して、2層レジス
ト法では、3層レジスト法でのレジストと無機中間層の
両方の性質を兼ね備えたレジスト、すなわち、酸素プラ
ズマ耐性のあるレジストを用いるために、クラックやピ
ンホールの発生が抑えられ、また、3層から2層になる
ので工程が簡略化される。しかし、3層レジスト法で
は、上層レジストに従来のレジストが使用できるのに対
して、2層レジスト法では、新たに酸素プラズマ耐性の
あるレジストを開発しなければならないという課題があ
った。
【0007】以上の背景から、2層レジスト法等の上層
レジストとして使用できる酸素プラズマ耐性に優れた、
高感度、高解像度のポジ型フォトレジスト、特に、現行
プロセスを変えることなく使用できるアルカリ現像方式
のレジストの開発が望まれていた。
【0008】これに対し、従来のオルトキノンジアジド
感光物に、アルカリ可溶性を付与したポリシロキサン、
又はポリシルメチレン等のシリコンポリマーを組合せた
感光性組成物、例えば特開昭61−144639号、同
61−256347号、同62−159141号、同6
2−191849号、同62−220949号、同62
−229136号、同63−90534号、同63−9
1654号、並びに米国特許第4722881号記載の
感光性組成物、さらには特開昭62−136638号記
載のポリシロキサン/カーボネートのブロック共重合体
に有効量のオニウム塩を組合せた感光性組成物が提案さ
れている。
【0009】しかしながら、これらのシリコンポリマー
は何れもフェノール性OH基又はシラノール基(≡Si
−OH)導入により、アルカリ可溶性を付与するもの
で、フェノール性OH基導入によりアルカリ可溶性を付
与する場合は、製造が著しく困難となり、またシラノー
ル基によりアルカリ可溶性を付与する場合は経時安定性
が必ずしも良好ではない、あるいは現像後の膜減りが大
きく、矩形性状が得られないという問題点があった。ま
た、特許第2736939号、特開平9−274319
号には、酸の作用により分解しうる基を分子中に持つポ
リシロキサンを含有するフォトレジストが開示されてい
る。しかしながらこれらのフォトレジストにおいては解
像力が低く、さらには矩形形状にならず、次の酸素プラ
ズマ工程において下層へのパターン転写時に寸法シフト
が大きくなるという問題点を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、半導
体デバイスの製造において、高感度であって、0.2μ
m以下の高解像力を有し、しかも矩形形状を有するフォ
トレジストを与えるポジ型フォトレジスト組成物を提供
することにある。本発明の他の目的は、二層レジストシ
ステムの上層レジストとして使用した場合、酸素プラズ
マエッチング工程での下層へのパターン転写の際に寸法
シフトが少ないポジ型フォトレジスト組成物を提供する
ことにある。本発明の更なる他の目的は、ポジ型フォト
レジスト組成物に上記の優れた特性を付与することがで
きるポリシロキサンを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記ポ
リシロキサン及びポジ型フォトレジスト組成物が提供さ
れて、本発明の上記目的が達成されることが見出され
た。 (1)少なくとも下記一般式(I)で示される構造単位
を共重合成分として含有するポリシロキサンを含有する
ことを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
【0012】
【化5】
【0013】式(I)中、Lは単結合又はアリーレン基
を表す。Aは芳香環又は脂環構造を表し、それぞれ置換
基を有していてもよい。nは1〜6の整数を表す。
【0014】(2)一般式(I)で示される構造単位
が、アミノ基を有するシラン化合物と芳香族酸無水物又
は脂環型酸無水物との反応により合成されるモノマー成
分から誘導されたものである上記(1)記載のポジ型フ
ォトレジスト組成物。
【0015】(3)ポリシロキサンが、更に下記一般式
(II)で示されるアルカリ可溶性シロキサン構造単位を
共重合成分として含有することを特徴とする上記(1)
記載のポジ型フォトレジスト組成物。
【0016】
【化6】
【0017】式(II)中、L′は−A−OCO−、−A
−COO−、−A−NHCO−、−A−NHCOO−、
−A−NHCONH−、−A−CONH−又は−A−S
−を表す。Aは単結合又はアリーレン基を表す。Xは2
価の連結基を表す。Zは、
【0018】
【化7】
【0019】Yは水素原子、直鎖、分岐もしくは環状の
アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。lは
1〜3の整数を、mは1〜3の整数を、nは1〜6の整
数を表す。
【0020】(4)ポリシロキサンが、更に下記一般式
(III)で示されるアルカリ可溶性シロキサン構造単位
を共重合成分として含有することを特徴とする上記
(1)記載のポジ型フォトレジスト組成物。
【0021】
【化8】
【0022】式(III)中、L″は−B−OCO−、−
B−COO−、−B−NHCO−、−B−NHCOO
−、−B−NHCONH−、−B−CONH−又は−B
−S−表す。Bは単結合又はアリーレン基を表す。Xは
2価の連結基を表す。nは1〜6の整数を表す。
【0023】(5)ポリシロキサンが、一般式(II)で
示されるアルカリ可溶性シロキサン構造単位と一般式
(III)で示されるアルカリ可溶性シロキサン構造単位
の両方を共重合成分として含有することを特徴とする上
記(1)記載のポジ型フォトレジスト組成物。
【0024】(6)(a)上記(1)〜(5)のいずれ
かに記載のポリシロキサン、(b)露光により分解して
酸を発生する化合物、及び(c)分子内に含まれるフェ
ノール性水酸基が、酸により分解する基で部分的もしく
は完全に保護されたフェノール性化合物、又は分子内に
含まれるカルボキシル基が、酸による分解する基で部分
的もしくは完全に保護された芳香族もしくは脂肪族カル
ボン酸化合物、を含有することを特徴とするポジ型フォ
トレジスト組成物。
【0025】
【発明の実施の形態】まず本発明のポリシロキサンを説
明する。本発明のポリシロキサンは、少なくとも上記一
般式(I)で示される構造単位を共重合成分として含有
するアルカリ可溶性ポリシロキサンである。一般式
(I)において、Lは単結合又はアリーレン基を表す。
上記アリーレン基としては、置換基を含めて炭素数6〜
11のものが好ましく、具体的には置換基を有していて
もよいオルト、メタ、又はパラフェニレン基、置換基を
有していてもよいナフチレン基等が挙げられ、好ましく
はパラフェニレン基、ナフチレン基である。
【0026】Aは芳香族又は脂環構造を表し、好ましく
は置換基を有していてもよいベンゼン環、置換基を有し
ていてもよいナフタレン環又は置換基を有していてもよ
いシクロオレフィン環を表し、更に好ましくは、ベンゼ
ン環、アルキル置換ベンゼン環、ナフタレン環、シクロ
ヘキサン環、シクロヘキセン環、アルキル置換シクロヘ
キサン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環を表す。
【0027】一般式(II)におけるL′は、−A−OC
O−、−A−COO−、−A−NHCO−、−A−NH
COO−、−A−NHCONH−、−A−CONH−、
−A−OCONH−、−A−CONHCO−又はび−A
−S−(ここでAは単結合又はアリーレン基を表す。)
を表し、なかでも−OCO−、−C64−OCO−が好
ましく、特に−OCO−が好ましい。上記アリーレン基
としては、置換基を含めて炭素数6〜11のものが好ま
しく、具体的には置換基を有していてもよいオルト、メ
タ、又はパラフェニレン基、置換基を有していてもよい
ナフチレン基等が挙げられ、好ましくはパラフェニレン
基、ナフチレン基である。
【0028】一般式(II)及び(III)におけるXは、
単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基の具体例
としては、炭素数1〜6の直鎖状のアルキレン基、炭素
数1〜6の分岐状のアルキレン基、炭素数6〜10のシ
クロアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、及
び炭素数7〜11のアラルキレン基から選ばれる1種か
らなる連結基、2種以上が結合した連結基等が挙げられ
る。なお、Xは、XとZの間に−O−、−CO−、−S
−、−SO2 −及び−CH=CH−から選ばれる1つ以
上の基を含有していてもよい。上記アルキレン基として
は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン等が好
ましく挙げられる。上記シクロアルキレン基としては、
シクロヘキシレン等が好ましく挙げられる。上記アリー
レン基としては、フェニレン基、ナフチレン基が好まし
く挙げられる。上記アラルキレン基としては、フェニレ
ンメチレン基等が好ましく挙げられる。
【0029】一般式(II)におけるYは、水素原子、ア
ルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。上記ア
ルキル基は、直鎖状、分岐状、環状いずれであってもよ
い。アルキル基の炭素数は1〜10であることが好まし
く、アリ−ル基の炭素数は6〜10であることが好まし
く、アラルキル基の炭素数は7〜11であることが好ま
しい。Yの具体例としては、水素原子、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i
−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フ
ェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基、ナ
フチルメチル基等が挙げられる。なかでも、水素原子、
メチル基が好ましい。
【0030】一般式(I)〜(III)において、nは1
〜6、好ましくは1〜3の整数を表す。lは1〜3、好
ましくは1〜2の整数を表し、mは1〜3、好ましくは
1〜2の整数を表す。
【0031】上記一般式(I)で表される構造単位を含
有するポリシロキサンは、末端にアミノ基を有する一置
換トリアルコキシシランと環状酸無水物から得ることが
できる。具体的には、シクロヘキサンジカルボン酸無水
物、メチルシクロヘキシルジカルボン酸無水物、テトラ
ヒドロフタル酸無水物、ノルボルネンジカルボン酸無水
物、ノルボルナンジカルボン酸無水物、カンタリジン、
メチルノルボルネンジカルボン酸無水物、フタル酸無水
物、メチルフタル酸無水物、ジクロロフタル酸無水物、
テトラクロロフタル酸無水物、ヒドロキシフタル酸無水
物、ニトロフタル酸無水物、ナフタレンジカルボン酸無
水物などから選ばれた酸無水物と、末端にアミノ基を有
する一置換トリアルコキシシラン(例えばアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、アミノフェニルトリメトキシシラン)を反応させ
た後、所望により下記一般式(IV)及び/又は(V)で
表される構造単位を与えるための一置換トリアルコキシ
シラン又は二置換ジアルコキシシランを加えた後、水及
び酸、又は水及び塩基触媒存在下で縮重合することによ
り得ることができる。
【0032】本発明のアルカリ可溶性ポリシロキサン
は、溶剤溶解性、アルカリ溶解性の調節のため、下記一
般式(IV)及び/又は(V)で示される構造単位が更に
共重合されていてもよい。
【0033】
【化9】
【0034】ここで、X、X1 、X2 は、アルカリ溶解
性や酸分解性を有さない基を表す。具体的には、置換基
を有していてもよい炭素数1〜10の直鎖状、置換基を
有していてもよい炭素数3〜10の分岐状あるいは置換
基を有していてもよい炭素数6〜10の環状のアルキル
基;置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリー
ル基;又は置換基を有していてもよい炭素数7〜11の
アラルキル基を表す。これらの基の好ましい具体例とし
て、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n
−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニ
ル、n−デシル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチ
ル、ベンジル、ナフチルメチルを挙げることができる。
これらの基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1
〜6のアルコキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシル基等
が挙げられる。なおX1 、X2 は同じであっても異なっ
ていてもよい。
【0035】上記一般式(II)で表される構造単位を更
に有するアルカリ可溶性ポリシロキサンは、L′が−O
CO−である場合は、(クロルアルキル)トリアルコキ
シシランと、フェノール構造を末端に含有するカルボン
酸化合物を塩基触媒存在下で反応(このとき反応を加速
するためヨウ化カリウム等の塩を添加してもよい)させ
た後、末端にアミノ基を有する一置換トリアルコキシシ
ランと環状酸無水物から別途調製した一般式(I)で表
される構造単位を与えるためのシロキサン単位(トリア
ルコキシシラン化合物)と、所望により上記一般式(I
V)及び/又は(V)で表される構造単位を与えるための
一置換トリアルコキシシラン又は二置換ジアルコキシシ
ランを加えた後、水及び酸、又は水及び塩基触媒存在下
で縮重合することにより得ることができる。別法とし
て、該アルコキシシランの縮重合の後、フェノール構造
を末端に含有するカルボン酸を同様に反応させることに
より得られる。
【0036】L′が−NHCO−、−NHCOO−、−
NHCONH−の場合には、末端にアミノ基を有するト
リアルコキシシラン、L′が−S−の場合には末端にメ
ルカプト基を有するトリアルコキシシラン、L′が−C
OO−、−CONH−の場合には末端にカルボキシル基
を有するトリアルコキシシランから、それぞれに対応す
る式(II)で表される構造単位を有するシロキサン単位
(トリアルコキシシラン化合物)を得た後、別途調製し
た式(I)で表される構造単位を与えるためのシロキサ
ン単位(トリアルコキシシラン化合物)と、所望により
上記一般式(IV)及び/又は(V)で表される構造単位
を与えるための一置換トリアルコキシシラン又は二置換
ジアルコキシシランを加えた後、水及び酸、または水及
び塩基触媒存在下で宿重合することにより得ることがで
きる。
【0037】本発明における式(I)の構造単位と式
(II)及び/又は式(III)の構造単位と含有割合は、
30/70〜80/20(モル比)の範囲が好ましく、
更に好ましくは40/60〜60/40(モル比)の範
囲である。
【0038】本発明のポリシロキサン、即ちアルカリ可
溶性ポリシロキサンの構成単位の具体例を以下に示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】本発明のポリシロキサンの重量平均分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で測定
されたポリスチレン換算値として、500〜10000
0が好ましく、さらに好ましくは700〜50000で
あり、特に好ましくは800〜20000である。
【0047】次に本発明のポジ型フォトレジスト組成物
について説明する。本発明のポジ型フォトレジスト組成
物は、(a)上記ポリシロキサン、及び(b)露光によ
り分解して酸を発生する化合物(光酸発生剤)を含有す
る。更に、(c)(c1)分子内に含まれるフェノール
性水酸基の少なくとも一部が、酸分解性基で保護された
フェノール性化合物、又は(c2)分子内に含まれるカ
ルボキシル基の少なくとも一部が、酸分解性基で保護さ
れた芳香族もしくは脂肪族カルボン酸化合物を含有して
いても良い。
【0048】本発明のアルカリ可溶性ポリシロキサンで
は、前記一般式(II)で表される構造単位を有するポリ
シロキサンの使用が、溶剤溶解性や感度、解像力、パタ
ーンの矩形性の点で好ましい。
【0049】本発明で用いられる(b)光酸発生剤は、
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物で
ある。本発明で使用される活性光線又は放射線の照射に
より分解して酸を発生する化合物としては、光カチオン
重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の
光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使
用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、
遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrF
エキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電
子線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を発生す
る化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用する
ことができる。
【0050】また、その他の本発明に用いられる活性光
線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として
は、たとえば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. En
g., 18,387(1974)、T. S. Bal et al, Polymer, 21, 42
3(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,0
55号、同4,069,056号、同27,992号、特開平3-140140号
等に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et al, Macr
omolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Teh,
Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p.478 Tokyo, Oct(198
8)、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056号等に記載
のホスホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorec
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28, p.31(1988)、欧州特許第104,143 号、同339,049
号、同410,201号、特開平2-150848号、特開平2-296514
号等に記載のヨードニウム塩、J. V. Crivello et al,
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号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同233,5
67号、同297,443号、同297,442号、米国特許第3,902,11
4号、同4,933,377号、同4,760,013号、同4,734,444号、
同2,833,827号、獨国特許第2,904,626号、同3,604,580
号、同3,604,581号、特開平7-28237号、同8-27102号等
に記載のスルホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macr
omorecules, 10(6), 1307(1977)、J. V. Crivello et a
l, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 1047(19
79)等に記載のセレノニウム塩、C. S.Wen et al, Teh,
Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p.478 Tokyo, Oct(198
8)等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許
第3,905,815号、特公昭46-4605号、特開昭48-36281号、
特開昭55-32070号、特開昭60-239736号、特開昭61-1698
35号、特開昭61-169837号、特開昭62-58241号、特開昭6
2-212401号、特開昭63-70243号、特開昭63-298339号等
に記載の有機ハロゲン化合物、K. Meier et al,J. Rad.
Curing, 13(4), 26(1986)、T. P. Gill et al, Inorg.
Chem., 19, 3007(1980)、D. Astruc, Acc. Chem. Re
s., 19(12), 377(1896)、特開平2-161445号等に記載の
有機金属/有機ハロゲン化物、S. Hayase et al, J. Po
lymer Sci., 25, 753(1987)、E. Reichmanis et al, J.
Pholymer Sci., Polymer Chem. Ed., 23, 1(1985)、Q.
Q. Zhu et al, J. Photochem., 36, 85, 39, 317(198
7)、 B.Amit et al, Tetrahedron Lett., (24)2205(197
3)、D. H. R. Barton et al, J.Chem Soc., 3571(1965)、
P. M. Collins et al, J. Chem. Soc., Perkin I, 1695
(1975)、M. Rudinstein et al, Tetrahedron Lett., (1
7), 1445(1975)、J. W. Walker et al, J. Am. Chem. So
c., 110, 7170(1988)、S. C. Busman et al, J. Imaging
Technol., 11(4), 191(1985)、H. M. Houlihan et al,
Macormolecules, 21, 2001(1988)、P. M. Collinsetal,
J. Chem. Soc., Chem. Commun., 532(1972)、S. Hayase
et al, Macromolecules, 18, 1799(1985)、E. Reichmani
s et al, J.Electrochem. Soc., Solid State Sci. Tec
hnol., 130(6)、F. M. Houlihan etal, Macromolcules,
21, 2001(1988)、 欧州特許第0290,750号、同046,083
号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343号、 米国
特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60-198538
号、特開昭53-133022号等に記載のO−ニトロベンジル
型保護基を有する光酸発生剤、M. TUNOOKA et al, Poly
mer Preprints Japan, 35(8)、G. Berner et al, J. Ra
d. Curing, 13(4)、W. J. Mijs et al, Coating Techno
l., 55(697), 45(1983), Akzo、H. Adachi et al, Polym
er Preprints, Japan,37(3)、欧州特許第0199,672号、同
84,515号、同044,115号、同第618,564号、同0101,122
号、米国特許第4,371,605号、同4,431,774 号、特開昭6
4-18143号、特開平2-245756号、特開平3-140109号等に
記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解して
スルホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544 号、特
開平2-71270号等に記載のジスルホン化合物、特開平3-1
03854号、同3-103856号、同4-210960号等に記載のジア
ゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物を挙げること
ができる。
【0051】また、これらの光により酸を発生する基又
は化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、
たとえば、M. E. Woodhouse et al, J. Am. Chem. So
c., 104, 5586(1982)、S. P. Pappas et al, J. Imagin
g Sci., 30(5), 218(1986)、S.Kondo et al, Makromol.
Chem., Rapid Commun., 9, 625(1988)、Y. Yamada eta
l, Makromol. Chem., 152, 153, 163(1972)、J. V. Cri
vello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 1
7, 3845(1979)、米国特許第3,849,137号、獨国特許第39
14407、特開昭63-26653号、特開昭55-164824号、特開昭
62-69263号、特開昭63-146038 、特開昭63-163452号、
特開昭62-153853号、特開昭63-146029号等に記載の化合
物を用いることができる。
【0052】さらにV. N. R. Pillai, Synthesis, (1),
1(1980)、A. Abad et al, Tetrahedron Lett., (47)4
555(1971)、D. H. R. Barton et al, J. Chem. Soc.,
(C),329(1970)、米国特許第3,779,778号、欧州特許第12
6,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用
することができる。
【0053】上記活性光線又は放射線の照射により分解
して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられる
ものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0054】
【化17】
【0055】式中、R201 は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202 は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
を示す。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的には
以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定され
るものではない。
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0060】
【化21】
【0061】ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換も
しくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基とし
ては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカ
プト基及びハロゲン原子が挙げられる。
【0062】R203 、R204 、R205は各々独立に、置
換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好
ましくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8
のアルキル基及びそれらの置換誘導体である。好ましい
置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8の
アルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、
カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であ
り、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ
基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0063】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4 -
AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -
CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニ
オン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナ
フタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族
スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸 アニ
オン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるが
これらに限定されるものではない。
【0064】またR203、R204、R205のうちの2つ及
びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して
結合してもよい。
【0065】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0066】
【化22】
【0067】
【化23】
【0068】
【化24】
【0069】
【化25】
【0070】
【化26】
【0071】
【化27】
【0072】
【化28】
【0073】
【化29】
【0074】
【化30】
【0075】
【化31】
【0076】
【化32】
【0077】
【化33】
【0078】
【化34】
【0079】
【化35】
【0080】
【化36】
【0081】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えばJ. W. Knapcz
yk et al, J. Am. Chem. Soc., 91, 145(1969)、A. L.
Maycok et al, J. Org. Chem., 35, 2532, (1970)、E.
Goethas et al, Bull. Soc.Chem. Belg., 73, 546, (19
64) 、H. M. Leicester、J. Am. Chem. Soc., 51, 3587
(1929)、J. V. Crivello et al, J. Polym. Chem. Ed.,
18, 2677(1980)、米国特許第2,807,648 号及び同4,24
7,473号、特開昭53-101,331号等に記載の方法により合
成することができる。
【0082】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0083】
【化37】
【0084】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R 206は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0085】
【化38】
【0086】
【化39】
【0087】
【化40】
【0088】
【化41】
【0089】
【化42】
【0090】本発明において、(b)光酸発生剤が、オ
ニウム塩、ジスルホン、4位DNQ(ジアゾナフトキノ
ン)スルホン酸エステル、トリアジン化合物であること
が好ましい。
【0091】これらの(b)光酸発生剤の添加量は、本
発明のポジ型フォトレジスト組成物の全重量(塗布溶媒
を除く)を基準として通常0.001〜40重量%の範
囲で用いられ、好ましくは0.01〜20重量%、さら
に好ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用される。活
性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化
合物の添加量が、0.001重量%より少ないと感度が
低くなり、また添加量が40重量%より多いとレジスト
の光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化や、プロ
セス(特にベーク)マージンが狭くなり好ましくない。
【0092】本発明に用いられる(c)成分は、分子内
に含まれるフェノール性水酸基が酸により分解する基
(酸分解性基ともいう)で部分的に又は完全に保護され
たフェノール性化合物、又は分子内に含まれるカルボキ
シル基が酸により分解する基で部分的に又は完全に保護
された芳香族もしくは脂肪族カルボン酸化合物であり、
例えば2〜7個の芳香環を含有する分子量186〜15
00の芳香族化合物、又はGPC法で測定された重量平
均分子量が2000〜20000の範囲にあるヒドロキ
シスチレン共重合体から選ばれたフェノール性化合物の
水酸基の20〜100%が酸分解性基で保護されている
化合物等を挙げることができる。ここで、酸分解性基と
しては、−CR12(OR3)で示される基、t−ブト
キシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、
t−ブチル基、t−アミル基、1−メチルシクロヘキシ
ル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル
基を挙げることができる。上記のR1、R2は、同一又は
異なって、水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状あるいは
分岐状のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜10の
直鎖状、分岐状、又は環状のアルキル基である。さらに
2とR3は結合して環構造、好ましくは環員数6の環構
造を形成していてもよい。好ましい酸分解性基の具体例
としては、t−ブトキシカルボニル基、t−ブチル基、
トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、下
記式で表される基等を挙げることができる。
【0093】
【化43】
【0094】上記式のR4は、メチル、エチル、n−プ
ロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、又は
t−ブチル基を表す。また、異なる酸分解性基が2種以
上が組み合わされ用いられていてもよい。
【0095】(c)成分の添加量は、ポリシロキサンに
対して重量比で5〜50重量%が好ましく、さらに好ま
しくは10〜40重量%であり、特に好ましくは20〜
30重量%である。(c)成分として、具体的には下記
化合物が挙げられる。
【0096】
【化44】
【0097】
【化45】
【0098】
【化46】
【0099】
【化47】
【0100】
【化48】
【0101】
【化49】
【0102】
【化50】
【0103】
【化51】
【0104】
【化52】
【0105】
【化53】
【0106】
【化54】
【0107】
【化55】
【0108】
【化56】
【0109】
【化57】
【0110】
【化58】
【0111】
【化59】
【0112】
【化60】
【0113】
【化61】
【0114】
【化62】
【0115】(化合物(1)〜(63)中のRは、水素
原子又は、
【0116】
【化63】
【0117】の中から選ばれる基である。但し、少なく
とも2個、もしくは構造により3個は水素原子以外の基
であり、各置換基Rは同一の基でなくともよい。)
【0118】
【化64】
【0119】
【化65】
【0120】
【化66】
【0121】
【化67】
【0122】本発明の組成物には、有機塩基性化合物を
配合することができる。これにより、保存時の安定性向
上及びPEDによる線巾変化が少なくなるため好まし
い。本発明で用いることのできる好ましい有機塩基性化
合物とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物であ
る。中でも含窒素塩基性化合物が好ましい。好ましい化
学的環境として、下記式(A)〜(E)構造を挙げるこ
とができる。
【0123】
【化68】
【0124】ここで、R250、R251及びR252は、同一
又は異なり、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭
素数1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロ
キシアルキル基又は炭素数6〜20の置換もしくは非置
換のアリール基であり、ここでR251とR252は互いに結
合して環を形成してもよい。
【0125】
【化69】
【0126】上記式(E)中、R253、R254、R255
びR256は、同一又は異なり、炭素数1〜6のアルキル
基を示す。
【0127】さらに好ましい化合物は、一分子中に異な
る化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性
化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換の
アミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物も
しくはアルキルアミノ基を有する化合物である。好まし
い具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、
置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未
置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換の
アミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダゾー
ル、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未
置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置
換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミ
ダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もし
くは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノ
モルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモ
ルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ
基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリ
ール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ
基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオ
キシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0128】特に好ましい化合物として、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3−テトラ
メチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノピ
リジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリ
ジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミ
ノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミ
ノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリ
ジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−
6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−
アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラ
ジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2
−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペ
リジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチ
ル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチル
ピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリル
ピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メ
チルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジ
ン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリ
ン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−
(2−アミノエチル)モルフオリン等が挙げられるがこ
れに限定されるものではない。
【0129】これらの含窒素塩基性化合物は、単独であ
るいは2種以上組み合わせて用いられる。含窒素塩基性
化合物の使用量は、感光性樹脂組成物(溶媒を除く)1
00重量部に対し、通常、0.001〜10重量部、好
ましくは0.01〜5重量部である。0.001重量部
未満では上記効果が得られない。一方、10重量部を超
えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾向が
ある。
【0130】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に
は、必要に応じて、さらに界面活性剤、染料、顔料、可
塑剤、光増感剤及び現像液に対する溶解性を促進させる
フェノール性OH基を2個以上有する化合物等を含有さ
せることができる。
【0131】好適な界面活性剤は、具体的にはポリオキ
シエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、
ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエ
チレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチ
ルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェ
ノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリル
エーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレ
ンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、
ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレ
ート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレ
エート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂
肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ
ート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポ
リオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオ
ン系界面活性剤、エフトップEF301,EF303,
EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF1
71,F173(大日本インキ(株)製)、フロラード
FC430,FC431(住友スリーエム(株)製)、
アサヒガードAG710、サーフロンS−382,SC
101,SC102,SC103,SC104,SC1
05,SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面
活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越
化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル
酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共
栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。
【0132】これらの界面活性剤は単独で添加してもよ
いし、また、いくつかの組み合わせで添加することもで
きる。好ましい添加量は、組成物(溶媒を除く)100
重量部に対して、0.0005〜0.01重量部であ
る。好適な染料としては油性染料及び塩基性染料があ
る。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロ
ー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンB
G、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイ
ルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラック
T−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、ク
リスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイ
オレット(CI42535)、ローダミンB(CI45
170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、
メチレンブルー(CI52015)等を挙げることがで
きる。
【0133】さらに、下記に挙げるような分光増感剤を
添加し、使用する光酸発生剤が吸収を持たない遠紫外よ
り長波長領域に増感させることで、本発明の化学増幅型
ポジレジストをi又はg線に感度を持たせることができ
る。好適な分光増感剤としては、具体的にはベンゾフェ
ノン、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフェノ
ン、p,p′−テトラエチルエチルアミノベンゾフェノ
ン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エト
キシアントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、
フェノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベン
ゾフラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフエニル
アントラセン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フ
ェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセ
ナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニ
リン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロ
アニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルア
ミン、ビクラミド、アントラキノン、2−エチルアント
ラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,
2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−ジア
ザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、
1,2−ナフトキノン、3,3′−カルボニル−ビス
(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)及びコロネ
ン等であるがこれらに限定されるものではない。
【0134】現像液に対する溶解性を促進させるフェノ
ール性水酸基を2個以上有する化合物としては、ポリヒ
ドロキシ化合物が挙げられ、好ましくはポリヒドロキシ
化合物には、フェノール類、レゾルシン、フロログルシ
ン、フロログルシド、2,3,4−トリヒドロキシベン
ゾフェノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、
トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1′−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンがある。
【0135】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
上記各成分を溶解する溶媒に溶かして支持体上に塗布す
るものであり、使用することのできる溶媒としては、エ
チレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタ
ノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエ
チルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシ
エチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン
酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピル
ビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒド
ロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混
合して使用する。
【0136】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は精
密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シ
リコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター
等の適当な塗布方法により塗布後、所定のマスクを通し
て露光し、べークを行い現像することにより良好なレジ
ストパターンを得ることができる。
【0137】本発明のポジ型フォトレジスト組成物の現
像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸ナト
リウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機
アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第
1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等
の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルア
ミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、ト
リエタノールアミン等のアルコールアミン類、ホルムア
ミドやアセトアミド等のアミド類、テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、トリメチル(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニ
ウムヒドロキシド、トリブチルメチルアンモニウムヒド
ロキシド、テトラエタノールアンモニウムヒドロキシ
ド、メチルトリエタノールアンモニウムヒドロキシド、
ベンジルメチルジエタノールアンモニウムヒドロキシ
ド、ベンジルジメチルエタノールアンモニウムヒドロキ
シド、ベンジルトリエタノールアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラブロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
ブチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウ
ム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン等のアルカ
リ類の水溶液等がある。
【0138】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
基本的に既述の成分(a)及び(b)、さらには成分
(c)で構成されるが、さらに皮膜性、耐熱性等を向上
させるため、成分(a)以外のアルカリ可溶性樹脂を添
加してもよい。このようなアルカリ可溶性樹脂として
は、好ましくは、フェノール性水酸基、カルボン酸基、
スルホン酸基、イミド基、スルホンアミド基、N−スル
ホニルアミド基、N−スルホニルウレタン基、活性メチ
レン基等のpKaが11以下の酸性水素原子を有するポ
リマーである。
【0139】好適なアルカリ可溶性ポリマーとしては、
ノボラックフェノール樹脂、具体的にはフェノールホル
ムアルデヒド樹脂、o−クレゾール−ホルムアルデヒド
樹脂、m−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−ク
レゾール−ホルムアルデヒド樹脂、キシレノール−ホル
ムアルデヒド樹脂、もしくはこれらの共縮合物等があ
る。さらに、特開昭50−125806号公報に記載さ
れている様に、下記のようなフェノール樹脂と共に、t
−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂の様な、炭素
数3〜8のアルキル基で置換されたフェノールもしくは
クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合物とを併用して
もよい。また、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタク
リルアミドのようなフェノール性ヒドロキシ基含有モノ
マーを共重合成分とするポリマー、p−ヒドロキシスチ
レン、o−ヒドロキシスチレン、m−イソプロペニルフ
ェノール、p−イソプロペニルフェノール等の、単独も
しくは共重合のポリマー、さらに又はこれらのポリマー
を部分エーテル化、部分エステル化したポリマーも使用
できる。
【0140】本発明のポジ型フォトレジスト組成物によ
るレジストを2層レジストの上層レジストとして使用す
る場合、上層レジストパターンを保護マスクとして下層
の有機高分子膜の酸素プラズマによるエッチングが行な
われるが、この上層レジストは酸素プラズマに対する十
分な耐性を有する。本発明のポジ型フォトレジスト組成
物の酸素プラズマ耐性は上層レジストのシリコン含有量
や、エッチング装置、及びエッチング条件にも依存する
が、エッチング選択比(下層と上層レジストとのエッチ
ング速度比)は10〜100と充分大きく取ることがで
きる。
【0141】また、本発明のポジ型フォトレジスト組成
物によるパターン形成方法においては、まず、被加工基
板上に有機高分子膜を形成する。この有機高分子膜は各
種公知のフォトレジストでよく、たとえば、フジフィル
ムオーリン社製FHシリーズ、FHiシリーズあるいは
オーリン社製OiRシリーズ、住友化学社製PFIシリ
ーズの各シリーズを例示することができる。この有機高
分子膜の形成は、これらを適当な溶剤に溶解させ、得ら
れる溶液をスピンコ一ト法、スプレイ法等により塗布す
ることにより行なわれる。次いで、上記有機高分子膜の
第1層上に、本発明のポジ型フォトレジスト組成物の膜
を形成する。これは第1層と同様にレジスト材料を適当
な溶剤に溶解させ、得られる溶液をスピンコート法、ス
プレイ法等により塗布することにより行なわれる。得ら
れた2層レジストは次にパターン形成工程に付される
が、その第1段階として、まず第2層、すなわち上層の
フォトレジスト組成物の膜にパターン形成処理を行な
う。必要に応じてマスク合わせを行ない、このマスクを
通して高エネルギー線を照射することにより、照射部分
のフォトレジスト組成物をアルカリ水溶液に可溶とし、
アルカリ水溶液で現像してパターンを形成する。
【0142】次いで、第2段階として有機高分子膜のエ
ッチングを行なうが、この操作は上記のレジスト組成物
の膜のパターンをマスクとして酸素プラズマエッチング
により実施し、アスペクト比の高い微細なパターンを形
成する。この酸素プラズマエッチングによる有機高分子
膜のエッチングは、従来のホトエッチング操作による基
板のエッチング加工の終了後に行なわれるレジスト膜の
剥離の際に利用されるプラズマアッシングとまったく同
一の技術である。この操作は、例えば円筒形プラズマエ
ッチング装置、平行平坂形プラズマエッチング装置によ
り、反応性ガス、すなわちエッチングガスとして酸素を
使用して実施することができる。さらに、このレジスト
パターンをマスクとして基板の加工が行なわれるが、加
工法としてはスパッタエッチング、ガスプラズマエッチ
ング、イオンビームエッチング等のドライエッチング法
を利用することができる。
【0143】本発明のレジスト膜を含む2層膜レジスト
法によるエッチング処理は、レジスト膜の剥離操作によ
って完了する。このレジスト層の剥離は単に第1層の有
機高分子材料の溶解処理によって実施することができ
る。この有機高分子材料は任意のフォトレジストであ
り、かつ、上記フォトエッチング操作においてなんら変
質(硬化等)されていないので、各公知のフォトレジス
ト自体の有機溶媒を使用することができる。あるいは、
プラズマエッチング等の処理により、溶媒を使用するこ
となく剥離することも可能である。
【0144】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示すが、
本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0145】合成例1 ポリシロキサン(C−14)の合成
【0146】
【化70】
【0147】3−アミノプロピルトリメトキシシラン2
2.1gを、乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド2
00mlに添加した後、ノルボルネンジカルボン酸無水
物16.4gを添加した。乾燥窒素雰囲気下140℃で
15時間反応させ、反応液を室温に戻した(これを反応
液中間体A液と呼ぶ)。これとは別に、3−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン20gを乾燥したN,N−ジメ
チルアセトアミド200mlに添加した後、ジフェノー
ル酸28.7g、ヨウ化カリウム3.0g及びDBU
(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデ
セン)16.0gを添加した。乾燥窒素雰囲気下70〜
90℃で5時間反応させた(これを反応中間体B液と呼
ぶ)。
【0148】B液を室温に戻した後、上記A液を添加し
た後、ジメチルアミノピリジン2gと蒸留水15gを添
加し50℃で3時間、次いで130〜140℃で12時
間反応させた。反応液を希塩酸で中和した後、蒸留水3
L中に攪拌下投入して、白色の粉体状ポリマーを得た。
これをアセトン200mlに溶解させた後、攪拌下蒸留
水を添加することによりポリマーのオリゴマー成分を分
別除去し、下層を蒸留水2L中に再沈処理して白色のポ
リマーを得た。このポリマーの平均分子量をGPC(ポ
リスチレン標準)で測定したところ、重量平均分子量8
300であり、分子量が1000以下の成分の含有量は
GPC面積比で8%であった。
【0149】実施例1 アルカリ可溶性シロキサン((a)成分)としてポリシ
ロキサン(C−14)1.6g、酸発生化合物((b)
成分)としてトリフェニルスルホニウム−2,4,6−
トリイソプロピルフェニルスルホネート0.12g、ト
リフェニルイミダゾール0.012g及び化合物例(6
0)(ここでR=−CH2COOC(CH33)0.4
gをc成分とし、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート19.2gに溶解し、0.1μmのメン
ブレンフィルターで精密ろ過した。シリコンウエハーに
FHi−028Dレジスト(フジフイルムオーリン社
製、i線用レジスト)をキャノン製コーターCDS−6
50を用いて塗布し、90℃、90秒ベークして膜厚
0.83μmの均一膜を得た。これをさらに200℃、
3分加熱したところ膜厚は0.71μmとなった。この
上に上記で調整したシリコン含有レジストを塗布、90
℃、90秒ベークして0.20μmの膜厚で塗設した。
【0150】こうして得られたウェハーをキャノン製K
rFエキシマレーザーステッパーFPA−3000EX
3に解像力マスクを装填して露光量と焦点を変化させな
がら露光した。その後クリーンルーム内で120℃、9
0秒加熱した後、テトラメチルアンモニウムヒドロオキ
サイド現像液(2.38%)で60秒間現像し、蒸留水
でリンス、乾燥してパターンを得た。走査型電子顕微鏡
で観察したところ、感度30mJ/cm2で0.16μ
mのライン/スペースが解像していた。断面の矩形性は
評価Aであった。
【0151】なお、断面の矩形性は次のようにして3段
階評価にて比較した。すなわち、基板とレジストパター
ンの側壁との角度を測定し、80°以上90°以下をA
評価、70°以上80°未満のものをB評価、70°未
満のものをC評価とした。さらに上記ウエハーをアルバ
ック製平行平板型リアクティブイオンエッチング装置を
用い、エッチングガスを酸素とし、圧力20ミリトー
ル、印加パワー100mW/cm2の条件で15分間エ
ッチング処理した。その結果を走査型電子顕微鏡で観察
した。0.16μmパターンの寸法シフトは0.009
μmであった。
【0152】実施例2〜17 実施例1におけるアルカリ可溶性シロキサン((a)成
分)、(b)成分及び(c)成分の代りに、それぞれ表
1に示したポリシロキサン((a)成分)、(b)成分
及び(c)成分を用いた以外は、実施例1と全く同様に
してポジ型フォトレジストを調製し、実施例1と同様に
して露光、現像、エッチング処理を行った。得られたレ
ジスト性能について表2にまとめて示した。
【0153】比較例1 実施例1のポリシロキサンの代りに下記ポリシロキサン
(D−1)を用い、表3に示すレジストを調製した。実
施例1と全く同様にして塗布、露光、現像、エッチング
処理を行い、実施例1と同様に走査型電子顕微鏡で観察
した。結果を表3に示した。
【0154】比較例2 実施例1のポリシロキサンの代りに下記ポリシロキサン
(D−2)を用い、表3に示すレジストを調製した、実
施例1と全く同様にして塗布、露光、現像、エッチング
処理を行い、実施例1と同様に走査型電子顕微鏡で観察
した。結果を表3に示した。
【0155】
【化71】
【0156】
【表1】
【0157】
【表2】
【0158】
【表3】
【0159】
【表4】
【0160】表1〜表3に示される結果から、以下のこ
とが明らかである。本発明のポリシロキサンを用いたポ
ジ型フォトレジスト組成物は、解像力が高く、矩形性が
良好で、しかもエッチング後の寸法シフトが小さいレジ
ストを与え、これらの特性のバランスが良い。一方、本
発明のポリシロキサンを用いていない比較例1及び比較
例2の場合、上記特性のバランスに劣る。また、
【0161】
【発明の効果】本発明のポリシロキサンを用いた本発明
のポジ型フォトレジスト組成物は、高感度かつ高解像力
で矩形形状のレジストが得られる。さらに二層レジスト
システムの上層レジストとして使用した場合、酸素系プ
ラズマエッチング工程を用いて下層にパターン転写する
際、寸法シフトが少なく高アスペクト比の微細パターン
を形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA01 AA02 AA03 AB15 AB16 AB17 AB20 AC01 AC04 AC08 AD03 BE00 BE10 BG00 BJ10 CB17 CB33 CB41 CB43 CB45 CB52 FA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも下記一般式(I)で示される構
    造単位を共重合成分として含有するポリシロキサンを含
    有することを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。 【化1】 式(I)中、Lは単結合又はアリーレン基を表す。Aは
    芳香環又は脂環構造を表し、それぞれ置換基を有してい
    てもよい。nは1〜6の整数を表す。
  2. 【請求項2】一般式(I)で示される構造単位が、アミ
    ノ基を有するシラン化合物と芳香族酸無水物又は脂環型
    酸無水物との反応により合成されるモノマー成分から誘
    導されたものである請求項1記載のポジ型フォトレジス
    ト組成物。
  3. 【請求項3】ポリシロキサンが、更に下記一般式(II)
    で示されるアルカリ可溶性シロキサン構造単位を共重合
    成分として含有することを特徴とする請求項1記載のポ
    ジ型フォトレジスト組成物。 【化2】 式(II)中、L′は−A−OCO−、−A−COO−、
    −A−NHCO−、−A−NHCOO−、−A−NHC
    ONH−、−A−CONH−又は−A−S−を表す。A
    は単結合又はアリーレン基を表す。Xは2価の連結基を
    表す。Zは、 【化3】 Yは水素原子、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、
    アリール基又はアラルキル基を表す。lは1〜3の整数
    を、mは1〜3の整数を、nは1〜6の整数を表す。
  4. 【請求項4】ポリシロキサンが、更に下記一般式(II
    I)で示されるアルカリ可溶性シロキサン構造単位を共
    重合成分として含有することを特徴とする請求項1記載
    のポジ型フォトレジスト組成物。 【化4】 式(III)中、L″は−B−OCO−、−B−COO
    −、−B−NHCO−、−B−NHCOO−、−B−N
    HCONH−、−B−CONH−又は−B−S−表す。
    Bは単結合又はアリーレン基を表す。Xは2価の連結基
    を表す。nは1〜6の整数を表す。
  5. 【請求項5】ポリシロキサンが、一般式(II)で示され
    るアルカリ可溶性シロキサン構造単位と一般式(III)
    で示されるアルカリ可溶性シロキサン構造単位の両方を
    共重合成分として含有することを特徴とする請求項1記
    載のポジ型フォトレジスト組成物。
  6. 【請求項6】(a)請求項1〜5のいずれかに記載のポ
    リシロキサン、(b)露光により分解して酸を発生する
    化合物、及び(c)分子内に含まれるフェノール性水酸
    基が、酸により分解する基で部分的もしくは完全に保護
    されたフェノール性化合物、又は分子内に含まれるカル
    ボキシル基が、酸による分解する基で部分的もしくは完
    全に保護された芳香族もしくは脂肪族カルボン酸化合
    物、を含有することを特徴とするポジ型フォトレジスト
    組成物。
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