JP2001166482A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物

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JP2001166482A
JP2001166482A JP35050699A JP35050699A JP2001166482A JP 2001166482 A JP2001166482 A JP 2001166482A JP 35050699 A JP35050699 A JP 35050699A JP 35050699 A JP35050699 A JP 35050699A JP 2001166482 A JP2001166482 A JP 2001166482A
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JP
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acid
photoresist composition
resist
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JP35050699A
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English (en)
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Kazuyoshi Mizutani
一良 水谷
Kenichiro Sato
健一郎 佐藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高感度、高解像力で、矩形形状のレジストパタ
ーンを与え、現像液への濡れ性が良好で現像欠陥が少な
いポジ型フォトレジスト組成物を提供する。 【解決手段】 式(I)の繰り返し単位と式(II)の繰り返
し単位とを含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に
対する溶解度が増大する酸分解性ポリマーを含有するポ
ジ型フォトレジスト組成物(式中、Yは水素原子、メチ
ル基、シアノ基又は塩素原子、L及びMは単結合又は2
価の連結基、R'、R''及びR'''はアルキル基、フェニ
ル基、トリアルキルシリル基又はトリアルキルシリルオ
キシ基、Raは水素原子又はアルキル基、Zは結合する
炭素原子と共にラクトン構造を形成する原子群を表
す)。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路素
子、集積回路製造用マスク、プリント配線板、液晶パネ
ル等の製造に用いるポジ型フォトレジスト組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、磁気バブルメモリ、集積回
路等の電子部品を製造するためのパターン形成法として
は、従来より、紫外線又は可視光線に感光するフォトレ
ジストを利用する方法が幅広く実用に供されている。フ
ォトレジストには、光照射により被照射部が現像液に不
溶化するネガ型と、反対に可溶化するポジ型とがある
が、ネガ型はポジ型に比べて感度が良く、湿式エッチン
グに必要な基板との接着性及び耐薬品性にも優れている
ことから、近年までフォトレジストの主流を占めてい
た。
【0003】しかし、半導体素子等の高密度化・高集積
化に伴い、パターンの線幅や間隔が極めて小さくなり、
また、基板のエッチングにはドライエッチングが採用さ
れるようになったことから、フォトレジストには高解像
度及び高ドライエッチング耐性が望まれるようになり、
現在ではポジ型フォトレジストが大部分を占めるように
なった。特に、ポジ型フォトレジストの中でも、感度、
解像度、ドライエッチング耐性に優れることから、例え
ばジェー・シー・ストリエータ著、コダック・マイクロ
エレクトロニクス・セミナー・プロシーディングス、第
116頁(1976年)(J.C. Strieter, Kodak Micro
electronics Seminar Proceedings、116(1976
年)等に記載されているアルカリ可溶性のノボラック樹
脂をベースにしたアルカリ現像型のポジ型フォトレジス
トが現行プロセスの主流となっている。
【0004】しかしながら、近年電子機器の多機能化、
高度化に伴ない、さらに高密度化及び高集積化を図るべ
くパターンの微細化が強く要請されている。即ち、集積
回路の横方向の寸法の縮小に比べてその縦方向の寸法は
あまり縮小されていかないために、レジストパターンの
幅に対する高さの比は大きくならざるを得なかった。こ
のため、複雑な段差構造を有するウエハー上でレジスト
パターンの寸法変化を押さえていくことは、パターンの
微細化が進むにつれてより困難になってきた。さらに、
各種の露光方式においても、最小寸法の縮小に伴ない問
題が生じてきている。例えば、光による露光では、基板
の段差に基づく反射光の干渉作用が、寸法精度に大きな
影響を与えるようになり、一方電子ビーム露光において
は、電子の後方散乱によって生ずる近接効果により、微
細なレジストパターンの高さと幅の比を大きくすること
ができなくなった。
【0005】これらの多くの問題は多層レジストシステ
ムを用いることにより解消されることが見出された。多
層レジストシステムについては、ソリッドステート・テ
クノロジー、74(1981)[Solid State Technolog
y, 74 (1981)]に概説が掲載されているが、この他にも
このシステムに関する多くの研究が発表されている。一
般的に多層レジスト法には3層レジスト法と2層レジス
ト法がある。3層レジスト法は、段差基板上に有機平坦
化膜を塗布し、その上に、無機中間層、レジストを重
ね、レジストをパターニングした後、これをマスクとし
て無機中間層をドライエッチングし、さらに、無機中間
層をマスクとして有機平坦化膜をO2 RIE(リアクテ
ィブイオンエッチング)によりパターニングする方法で
ある。この方法は、基本的には、従来からの技術が使用
できるために、早くから検討が開始されたが、工程が非
常に複雑である、あるいは有機膜、無機膜、有機膜と三
層物性の異なるものが重なるために中間層にクラックや
ピンホールが発生しやすいといったことが問題点になっ
ている。
【0006】この3層レジスト法に対して、2層レジス
ト法では、3層レジスト法でのレジストと無機中間層の
両方の性質を兼ね備えたレジスト、すなわち、酸素プラ
ズマ耐性のあるレジストを用いるために、クラックやピ
ンホールの発生が抑えられ、また、3層から2層になる
ので工程が簡略化される。しかし、3層レジスト法で
は、上層レジストに従来のレジストが使用できるのに対
して、2層レジスト法では、新たに酸素プラズマ耐性の
あるレジストを開発しなければならないという課題があ
った。
【0007】以上の背景から、2層レジスト法等の上層
レジストとして使用できる酸素プラズマ耐性に優れた、
高感度、高解像度のポジ型フォトレジスト、特に、現行
プロセスを変えることなく使用できるアルカリ現像方式
のレジストの開発が望まれていた。
【0008】さらに、ハーフミクロン以下の線幅からな
る超微細パターンの加工が必要な超LSIの製造等にお
いては、リソグラフィーに用いられる露光装置の使用波
長の短波化が進行し、今やKrFエキシマーレーザー
光、ArFエキシマーレーザー光を用いる事が検討され
るまでになってきている。この様な短波長の光リソグラ
フィーでは、レジストは化学増幅型と呼ばれるものを用
いるのが一般的である。なかでもArFエキシマーレー
ザー光を利用する場合は、膜の光学的透明性の観点から
レジストの主成分となるバインダー樹脂中にフェノール
構造を導入する事は適当ではなく、t−ブチルエステル
等の3級エステル、1−アルキルアダマンチルエステ
ル、カルボン酸のTHP保護体など、酸で分解してカル
ボン酸を発生する構造を画像形成性部位として含有する
樹脂ポリマーをバインダーとして用いるのが一般的であ
る。ArFエキシマーレーザー光に透明な画像形成性部
位を含有するSi含有ポリマーは、例えば特開平8−1
60623号、特開平10−324748号、特開平1
1−60733号、特開平11−60734号に開示さ
れている。しかし現像液への濡れ性の低下により現像欠
陥を発生しやすいという問題点を有する。さらにはパタ
ーンが矩形形状にならず、次の酸素プラズマ工程におい
て下層へのパターン転写時に寸法シフトが大きくなると
いう問題点を有していた。
【0009】SPIE、第3678巻、241項には、
酸分解性エステル末端にトリス(トリメチルシリル)シ
リルエチル基を含有するビニルポリマーを用いた化学増
幅型レジストが開示されている。また、SPIE、第3
678巻、214項及び562項には、酸分解性エステ
ル末端にトリメチル−ビス(トリメチルシリル)ジシラ
ヘプチルメチルプロピルエステルを含有するビニルポリ
マーを用いた化学増幅型レジストが開示されている。し
かしながら、これらの技術でもトリス(トリメチルシリ
ル)シリルエチル基に起因する基板との密着性、及び現
像液への濡れ性の低下という問題点が存在した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、半導体デバイスの製造において、高感度であって、
0.15μm以下の高解像力を有し、しかも矩形形状を
有するレジストパターンを与えるポジ型フォトレジスト
組成物を提供することである。本発明の他の目的は、現
像液への濡れ性が良好で現像欠陥が少ないポジ型フォト
レジスト組成物を提供することである。本発明のさらな
る他の目的は、2層レジスト法において、酸素プラズマ
エッチング工程での下層へのパターン転写の際に寸法シ
フトが小さいポジ型フォトレジスト組成物を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポジ型化
学増幅系におけるレジスト組成物について鋭意検討した
結果、特定の繰り返し単位を共重合した酸分解性ポリマ
ーを用いることにより、本発明の目的が達せられること
を見出した。即ち、上記目的は、下記構成を有するポジ
型フォトレジスト組成物を用いることにより達成され
る。
【0012】(1) 少なくとも一般式(I)で表される
繰り返し単位と、一般式(II)で表される繰り返し単位
とを含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する
溶解度が増大する酸分解性ポリマーを含有することを特
徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
【0013】
【化4】
【0014】一般式(I)中、Yは水素原子、メチル
基、シアノ基又は塩素原子を表す。Lは単結合または2
価の連結基を表す。R'、R''及びR'''はそれぞれ独立
に直鎖もしくは分岐のアルキル基、フェニル基、トリア
ルキルシリル基またはトリアルキルシリルオキシ基を表
す。
【0015】
【化5】
【0016】一般式(II)中、Yは水素原子、メチル
基、シアノ基又は塩素原子を表す。Mは、単結合、又は
アルキレン基、置換アルキレン基、橋かけ構造を有して
いてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、置換ア
リーレン基、エステル基、カルボニル基、アミド基、エ
ーテル基、チオエーテル基、ウレタン基及びウレア基か
らなる群から選択される単独もしくは2つ以上の基の組
み合わせからなる2価の連結基を表す。Raは水素原子
または置換基を有していてもよい、直鎖もしくは分岐の
アルキル基を表し、Zは結合する炭素原子と共にラクト
ン構造を形成する原子群を表す。
【0017】(2) 一般式(II)で表される繰り返し単
位が、下記一般式(IIa)〜(IIc)で表される繰り返し
単位のいずれかであることを特徴とする上記(1)記載の
ポジ型フォトレジスト組成物。
【0018】
【化6】
【0019】一般式(IIa)〜(IIc)中、Yは水素原子、
メチル基、シアノ基又は塩素原子を表す。Raは水素原
子または置換基を有していてもよい、直鎖もしくは分岐
のアルキル基を表す。Rb及びRcはそれぞれ水素原子又
は置換基を有していてもよい、直鎖もしくは分岐のアル
キル基を表す。nは2〜4の整数を表す。
【0020】(3)(A)活性光線または放射線の照射に
より酸を発生する化合物、(B)上記(1)又は(2)記載の
酸分解性ポリマー、並びに(C)上記(A)および
(B)を溶解する少なくとも1種の溶剤を含有すること
を特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する化合物に
ついて詳細に説明する。本発明のポジ型フォトレジスト
組成物には、感光性化合物として活性光線または放射線
の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤ともい
う)、ナフトキノンジアジド−4(5)−スルホン酸エ
ステル化合物等を含有することができる。本発明におい
ては、光酸発生剤が好ましい。
【0022】本発明で使用される活性光線または放射線
の照射により分解して酸を発生する化合物としては、光
カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、
色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジス
ト等に使用されている公知の光(400〜200nmの
紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i
線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレー
ザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームにより
酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適宜に選択
して使用することができる。
【0023】また、その他の本発明に用いられる活性光
線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として
は、たとえば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. En
g., 18,387(1974)、T. S. Bal et al, Polymer, 21, 42
3(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,0
55号、同4,069,056号、同 Re27,992号、特開平3-140140
号等に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et al, Ma
cromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Te
h, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo,Oct(19
88)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号等に記載
のホスホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorec
ules, 10(6), 1307(1977)、Chem. & Eng.News, Nov. 2
8, p31(1988)、欧州特許第104,143号、米国特許第339,0
49号、同第410,201号、特開平2-150848号、特開平2-296
514 号等に記載のヨードニウム塩、J. V. Crivello et
al, Polymer J. 17, 73(1985)、J. V. Crivello et al,
J.Org. Chem., 43, 3055(1978)、W. R. Watt et al,
J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 22, 1789(198
4)、J. V. Crivello et al, Polymer Bull., 14, 279(1
985)、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 14(5),
1141(1981)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sc
i., Polymer Chem. Ed., 17, 2877(1979)、欧州特許第3
70,693号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、
同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第
3,902,114号、同4,933,377号、同4,760,013号、同4,73
4,444号、同2,833,827号、獨国特許第2,904,626号、同
3,604,580号、同3,604,581号、特開平7-28237号、同8-2
7102号等に記載のスルホニウム塩、J. V.Crivello et a
l, Macromorecules, 10(6), 1307(1977)、J. V. Crivel
lo et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17,
1047(1979)等に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et a
l, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo,
Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、
米国特許第3,905,815号、特公昭46-4605号、特開昭48-3
6281号、特開昭55-32070号、特開昭60-239736号、特開
昭61-169835号、特開昭61-169837号、特開昭62-58241
号、特開昭62-212401号、特開昭63-70243号、特開昭63-
298339号等に記載の有機ハロゲン化合物、K. Meier et
al, J. Rad. Curing, 13(4), 26(1986)、T. P. Gill et
al, Inorg. Chem., 19, 3007(1980)、D. Astruc, Acc.
Chem. Res., 19(12), 377(1896)、特開平2-161445号等
に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S. Hayase et a
l, J. Polymer Sci., 25, 753(1987)、E. Reichmanis et
al, J. Pholymer Sci., PolymerChem. Ed., 23, 1(198
5)、Q. Q. Zhu et al, J. Photochem., 36, 85, 39, 317
(1987)、 B. Amit et al, Tetrahedron Lett., (24) 220
5(1973)、D. H. R. Bartonet al, J. Chem Soc., 3571(1
965)、P. M. Collins et al, J. Chem. Soc., PerkinI,
1695(1975)、M. Rudinstein et al, Tetrahedron Lett.,
(17), 1445(1975)、J. W. Walker et al, J. Am. Chem.
Soc., 110, 7170(1988)、S. C. Busman etal, J. Imagi
ng Technol., 11(4), 191(1985)、H. M. Houlihan et a
l, Macormolecules, 21, 2001(1988)、 P. M. Collins e
t al, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 532(1972)、S. H
ayase et al, Macromolecules, 18, 1799(1985)、E. Rei
chman et al, J. Electrochem. Soc., Solid State Sc
i. Technol., 130(6)、F. M. Houlihan et al, Macromol
cules, 21, 2001(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,
083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343号、 米
国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60-19853
8号、特開昭53-133022号等に記載の0−ニトロベンジル
型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA et al, Polym
er Preprints Japan, 35(8)、G. Berner et al, J. Rad.
Curing, 13(4)、 W. J. Mijs et al, Coating Techno
l., 55(697), 45(1983), Akzo、H. Adachi et al, Polym
er Preprints, Japan, 37(3)、欧州特許第0199,672号、
同84515号、同044,115号、同618,564号、同0101,122
号、米国特許第4,371,605号、同4,431,774号、特開昭64
-18143号、特開平2-245756号、特開平3-140109号等に記
載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してス
ルホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号、特開
平2-71270号等に記載のジスルホン化合物、特開平3-103
854号、同3-103856号、同4-210960号等に記載のジアゾ
ケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物を挙げることが
できる。
【0024】また、これらの光により酸を発生する基、
あるいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した
化合物、たとえば、M. E. Woodhouse et al, J. Am. Ch
em.Soc., 104, 5586(1982)、S. P. Pappas et al, J. I
maging Sci., 30(5), 218(1986)、S. Kondo et al, Mak
romol. Chem., Rapid Commun., 9, 625(1988)、Y. Yama
da et al, Makromol. Chem., 152, 153, 163(1972)、J.
V. Crivello et al,J. Polymer Sci., Polymer Chem.
Ed., 17, 3845(1979)、米国特許第3,849,137号、獨国特
許第3914407、特開昭63-26653号、特開昭55-164824号、
特開昭62-69263号、特開昭63-146038号、特開昭63-1634
52号、特開昭62-153853号、特開昭63-146029号等に記載
の化合物を用いることができる。
【0025】さらにV. N. R. Pillai, Synthesis, (1),
1(1980)、A. Abad et al, Tetrahedron Lett., (47)45
55(1971)、D. H. R. Barton et al, J. Chem. Soc.,
(C), 329(1970)、米国特許第3,779,778号、欧州特許第1
26,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用
することができる。
【0026】上記活性光線または放射線の照射により分
解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられ
るものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体または一般式(PA
G2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0027】
【化7】
【0028】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子または臭素原子を示す。具体的
には以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定
されるものではない。
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】
【0032】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表され
るスルホニウム塩。
【0033】
【化11】
【0034】ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換も
しくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基とし
ては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカ
プト基およびハロゲン原子が挙げられる。
【0035】R203、R204、R205は各々独立に、置換
もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好ま
しくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8の
アルキル基およびそれらの置換誘導体である。好ましい
置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8の
アルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、
カルボキシル基、ヒロドキシ基およびハロゲン原子であ
り、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ
基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0036】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4ー、
AsF6ー、PF6ー、SbF6ー、SiF6 2-、ClO4ー、
CF3SO3ー等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニ
オン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナ
フタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族
スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸 アニ
オン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるが
これらに限定されるものではない。
【0037】またR203、R204、R205のうちの2つお
よびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介
して結合してもよい。
【0038】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】
【化15】
【0043】
【化16】
【0044】
【化17】
【0045】
【化18】
【0046】
【化19】
【0047】
【化20】
【0048】
【化21】
【0049】
【化22】
【0050】
【化23】
【0051】
【化24】
【0052】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えばJ. W. Knapcz
yk et al, J. Am. Chem. Soc., 91, 145(1969)、A. L.
Maycok et al, J. Org. Chem., 35, 2532, (1970)、E.
Goethas et al, Bull. Soc.Chem. Belg., 73, 546, (19
64)、H. M. Leicester、J. Ame. Chem. Soc., 51, 3587
(1929)、J. V. Crivello et al, J. Polym. Chem. Ed.,
18, 2677(1980)、米国特許第2,807,648号および同4,24
7,473号、特開昭53-101331号等に記載の方法により合成
することができる。
【0053】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体または一般式(PAG6)で表される
イミノスルホネート誘導体。
【0054】
【化25】
【0055】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R 206は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。具体例として以下に示す化合物が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0056】
【化26】
【0057】
【化27】
【0058】
【化28】
【0059】
【化29】
【0060】
【化30】
【0061】
【化31】
【0062】上記光酸発生剤において特に好ましいもの
は、(PAG3)〜(PAG6)で示され、且つ活性光
線又は放射線の照射により発生する酸が有機スルホン酸
である化合物である。これらの光酸発生剤を用いること
で、高感度かつ矩形なパターン形状のポジ画像を得るこ
とができる。
【0063】これらの活性光線または放射線の照射によ
り分解して酸を発生する化合物の添加量は、レジスト組
成物の全重量(塗布溶媒を除く)を基準として通常0.
001〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.
01〜20重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%の
範囲で使用される。活性光線または放射線の照射により
分解して酸を発生する化合物の添加量が、0.001重
量%より少ないと感度が低くなり、また添加量が40重
量%より多いとレジストの光吸収が高くなりすぎ、プロ
ファイルの悪化や、プロセス(特にベーク)マージンが
狭くなり好ましくない。
【0064】次に(B)上記酸分解性ポリマー(酸分解
性樹脂ともいう)について説明する。式(I)におい
て、Yは水素原子、メチル基、シアノ基または塩素原子
を表す。Lは単結合または2価の連結基を表す。R'、
R''、R'''はそれぞれ独立に直鎖もしくは分岐のアル
キル基、フェニル基、トリアルキルシリル基またはトリ
アルキルシリルオキシ基を表す。上記Lにおける2価の
連結基としては、アルキレン基、置換アルキレン基、橋
かけ構造を有していてもよいシクロアルキレン基、エー
テル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、
アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基及びウレア
基よりなる群から選択される単独または2つ以上の基の
組み合わせが挙げられる。
【0065】上記Lにおけるアルキレン基、置換アルキ
レン基としては、下記式で表される基を挙げることがで
きる。−〔C(R1)(R2)〕r −式中、R1、R2は、水
素原子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、
水酸基又はアルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっ
ていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級ア
ルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。置換
アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、
アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原
子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の
整数を表す。橋かけ構造を有していてもよいシクロアル
キレン基としては、炭素数5〜8個のものが挙げられ、
具体的には、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン
基、シクロヘプチレン基、ノルボルニレン基等が挙げら
れる。
【0066】R'、R''、R'''において、上記アルキル
基としては、炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキ
ル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6の直鎖ま
たは分岐のアルキル基であり、更に好ましくはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基
である。トリアルキルシリル基のアルキル基としては炭
素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基であり、更に
好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル
基、t−ブチル基であり、中でも最も好ましいのはメチ
ル基である。トリアルキルシリルオキシ基のアルキル基
としては、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基
であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基であり、中でも最も好
ましいのはメチル基である。上記一般式(I)で表され
る繰り返し単位の具体例としては、以下のものが挙げら
れるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものでは
ない。
【0067】
【化32】
【0068】
【化33】
【0069】
【化34】
【0070】一般式(II)において、Yは水素原子、メ
チル基、シアノ基又は塩素原子を表す。Raは水素原
子、または置換基を有していてもよい、直鎖もしくは分
岐のアルキル基を表す。好ましくは、炭素数1〜4のア
ルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n-
プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、
t-ブチル基、s-ブチル基等が挙げられる。ここで直鎖ま
たは分岐のアルキル基の置換基としては、炭素数1〜4
のアルコキシ基、置換基を有していてもよいフェノキシ
基、ハロゲン原子等が挙げられる。Zは、結合する炭素
原子と共に、ラクトン構造を形成する原子群を表す。該
ラクトン構造は、好ましくは5又は6員環のラクトンで
あり、より好ましくは下記構造のラクトンである。
【0071】
【化35】
【0072】Mは、単結合、又はアルキレン基、置換ア
ルキレン基、橋かけ構造を有していてもよいシクロアル
キレン基、アリーレン基、置換アリーレン基、エステル
基、カルボニル基、アミド基、エーテル基、チオエーテ
ル基、ウレタン基及びウレア基からなる群から選択され
る単独もしくは2つ以上の基の組み合わせからなる2価
の連結基を表す。上記Mにおけるアルキレン基、置換ア
ルキレン基としては、下記式で表される基を挙げること
ができる。
【0073】−〔(R3)(R4)〕r− 式中、R3、R4は、水素原子、アルキル基、置換アルキ
ル基、ハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基を表し、
両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、さらに好
ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基が挙げられる。置換アルキル基の置換基としては、
水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることが
できる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のもの
を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原
子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子を挙げることがで
きる。rは1〜10の整数を表す。橋かけ構造を有して
いてもよいシクロアルキレン基としては、炭素数5〜8
ののものが挙げられ、具体的には、シクロペンチレン
基、シクロへキシレン基、シクロヘプチレン基、ノルボ
ルニレン基等が挙げられる。アリーレン基としては、炭
素数6〜10の芳香環基が好ましく、例えばフェニレン
基、ナフチレン基が挙げられる。置換アリーレン基の置
換基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲ
ン原子、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げ
られる。
【0074】中でも好ましいMの構造として挙げられる
のは、単結合及び酸の作用によりエステル基とMの間が
解裂できるような構造である。このような構造として
は、例えば、単結合、−C(CH32−、−C(CH2
CH32−、−C(CH3)(CH2CH3)−、−C
(CH32−CO2−、−C(CH2CH32−CO
2−、−C(CH3)(CH2CH3)−CO2−等が挙げ
られ、中でも、単結合、−C(CH32−、−C(CH
32−CO2−が好ましい。
【0075】一般式(IIa)〜(IIc)において、Y、Ra
は前記一般式(II)のY、Raと同義である。一般式(I
Ia)において、Rb、Rcは水素原子または置換基を有し
ていてもよい、直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プ
ロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、s-ブ
チル基等が挙げられる。ここで直鎖または分岐のアルキ
ル基の置換基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基、
置換基を有していてもよいフェノキシ基、ハロゲン原子
等が挙げられる。一般式(IIc)において、nは2〜4の
整数を表す。
【0076】以下に一般式(II)の具体例を挙げるが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0077】
【化36】
【0078】本発明に係る樹脂は、本発明の効果が有効
に得られる範囲内で、更に以下のような単量体が該樹脂
を構成する繰り返し単位を与えるものとして共重合され
ていてもよいが、下記単量体に限定されるものではな
い。これにより、前記樹脂に要求される性能、特に
(1)塗布溶剤に対する溶解性、(2)製膜性(ガラス
転移点)、(3)アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎
水性、アルカリ可溶性基選択)、(5)未露光部の基板
への密着性、(6)ドライエッチング耐性、の微調整が
可能となる。このような共重合単量体としては、例え
ば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、
アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合
物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれ
る付加重合性不飽和結合を1個有する化合物などを挙げ
ることができる。
【0079】具体的には、例えばアクリル酸エステル
類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜1
0のものが好ましい)アクリレート(例えば、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−
t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプ
ロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレ
ート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペン
タエリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレ
ート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアク
リレート、テトラヒドロフルフリルアクリレートな
ど);
【0080】メタクリル酸エステル類、例えばアルキル
(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好まし
い。)メタクリレート(例えばメチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソ
プロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキ
シルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレー
ト、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、
5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメ
チル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメ
チロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリ
トールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなど);
【0081】アクリルアミド類、例えばアクリルアミ
ド、N−アルキルアクリルアミド、(アルキル基として
は炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル
基、オクチル基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル
基などがある。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド
(アルキル基としては炭素原子数1〜10のもの、例え
ばメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチ
ルヘキシル基、シクロヘキシル基などがある。)、N−
ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2
−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミドな
ど;
【0082】メタクリルアミド類、例えばメタクリルア
ミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基とし
ては炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチ
ル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエ
チル基、シクロヘキシル基などがある。)、N,N−ジ
アルキルメタクリルアミド(アルキル基としてはエチル
基、プロピル基、ブチル基などがある。)、N−ヒドロ
キシエチル−N−メチルメタクリルアミドなど;
【0083】アリル化合物、例えばアリルエステル類
(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸ア
リル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステア
リン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳
酸アリルなど)、アリルオキシエタノールなど;
【0084】ビニルエーテル類、例えばアルキルビニル
エーテル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビ
ニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシル
ビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エト
キシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテ
ル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエー
テル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエ
チルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエー
テル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチル
アミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニ
ルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフ
ルフリルビニルエーテルなど);
【0085】ビニルエステル類、例えばビニルブチレー
ト、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテー
ト、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニ
ルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジク
ロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブ
トキシアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラ
クテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシ
クロヘキシルカルボキシレートなど;
【0086】イタコン酸ジアルキル類(例えばイタコン
酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル
など);アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタ
コン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等があ
る。
【0087】本発明に係る樹脂において、一般式(I)
で表される繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰
り返し単位の含有量は、所望のレジストのO2プラズマ
エッチング耐性、感度、パターンのクラッキング防止、
基板密着性、レジストプロファイル、さらには一般的な
レジストの必要要件である解像力、耐熱性等を勘案して
適宜設定することができる。一般的に、本発明に係る樹
脂における一般式(I)で表される繰り返し単位及び一
般式(II)で表される繰り返し単位の含有量は、各々、
樹脂の全単量体繰り返し単位中10モル%以上が適当で
あり、好ましくは20モル%以上、更に好ましくは25
モル%以上である。
【0088】また、上記更なる共重合成分の単量体に基
づく繰り返し単位の樹脂中の含有量も所望のレジストの
性能に応じて適宜設定することができるが、一般的に、
本発明の樹脂に係る樹脂を構成する全ての繰り返し単位
の合計モル数に対して、2〜50%であることが好まし
く、より好ましくは3〜45%、さらに好ましくは4〜
40%である。この更なる共重合成分の単量体に基づく
繰り返し単位が2〜50%の範囲において、更なる共重
合成分による改良効果が良好に発揮される。
【0089】本発明に係る樹脂は、一般式(I)で表さ
れる繰り返し単位に相当する単量体及び一般式(II)で
表される繰り返し単位に相当する単量体と、更に共重合
成分を用いる場合は該共重合成分の単量体を共重合し、
重合触媒の存在下に共重合して合成することができる。
【0090】本発明に係る樹脂の重量平均分子量は、G
PC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは
1,000〜200,000である。重量平均分子量が
1,000未満では耐熱性やドライエッチング耐性の劣
化が見られるため余り好ましくなく、200,000を
越えると現像性が劣化したり、粘度が極めて高くなるた
め製膜性が劣化するなど余り好ましくない結果を生じ
る。
【0091】本発明のポジ型フォトレジスト組成物にお
いて、本発明に係わる樹脂(ポリマー)の組成物全体中
の配合量は、全レジスト固形分中40〜99.99重量
%が好ましく、より好ましくは50〜99.97重量%
である。
【0092】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
有機塩基性化合物を含有することが好ましい。有機塩基
性化合物としては、以下のものが挙げられる。
【0093】
【化37】
【0094】ここで、R250、R251およびR252は、同
一または異なり、水素原子、炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6の
ヒドロキシアルキル基または炭素数6〜20の置換もし
くは非置換のアリール基であり、ここでR251とR252
互いに結合して環を形成してもよい。
【0095】
【化38】
【0096】(式中、R253、R254、R255およびR256
は、同一または異なり、炭素数1〜6のアルキル基を示
す)
【0097】更に好ましい化合物は、一分子中に異なる
化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化
合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のア
ミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もし
くはアルキルアミノ基を有する化合物である。好ましい
具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置
換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置
換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のア
ミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダーゾル、
置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換
のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換も
しくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾ
リン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは
未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモル
フォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフ
ォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、
アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール
基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、ア
シル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0098】好ましい具体的化合物として、グアニジ
ン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−
テトラメチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−ア
ミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミ
ノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチ
ルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2
−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチ
ルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−ア
ミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジ
ン、4−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジ
ン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジ
ン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペ
リジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−
アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−
5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−
p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチ
ル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジア
ミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2
−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリ
ン、N−(2−アミノエチル)モルフォリン、1,5−
ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノナ−5−エン、1,8
−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデカ−7−エン、
2,4,5−トリフェニルイミダゾール、N−メチルモ
ルホリン、N−エチルモルホリン、N−ヒドロキシエチ
ルモルホリン、N−ベンジルモルホリン、シクロヘキシ
ルモルホリノエチルチオウレア(CHMETU)等の3
級モルホリン誘導体、特開平11−52575号公報に
記載のヒンダードアミン類(例えば該公報〔0005〕
に記載のもの)等が挙げられるがこれに限定されるもの
ではない。
【0099】特に好ましい具体例は、1,5−ジアザビ
シクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシク
ロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、
ヘキサメチレンテトラミン、4,4−ジメチルイミダゾ
リン、ピロール類、ピラゾール類、イミダゾール類、ピ
リダジン類、ピリミジン類、CHMETU等の3級モル
ホリン類、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバゲート等のヒンダードアミン類等
を挙げることができる。
【0100】中でも、1,5−ジアザビシクロ〔4,
3,0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザビ
シクロ〔2,2,2〕オクタン、4−ジメチルアミノピ
リジン、ヘキサメチレンテトラミン、CHMETU、ビ
ス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバゲートが好ましい。
【0101】これらの有機塩基性化合物は、単独である
いは2種以上組み合わせて用いられる。有機塩基性化合
物の使用量は、レジスト組成物の全固形分に対し、通
常、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5
重量%である。0.001重量%未満では上記有機塩基
性化合物の添加の効果が得られない。一方、10重量%
を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾
向がある。
【0102】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
界面活性剤を含有することが好ましく、特にフッ素系界
面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素
原子の両方を含有する界面活性剤、ノニオン系界面活性
剤の少なくとも1種の界面活性剤を含有することが好ま
しい。中でもフッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性
剤及びフッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性
剤が特に好ましい。これらの界面活性剤として、例えば
特開昭62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-2267
45号、特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7
-230165号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開
平9-5988号記載の界面活性剤を挙げることができ、下記
市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。使用
できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF30
1、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431
(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F1
76、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サーフロンS
−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子
(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面
活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリ
マーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界
面活性剤として用いることができる。
【0103】他の界面活性剤としては、具体的には、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエー
テル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオ
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン
オクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニ
ルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキル
アリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプ
ロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレ
ート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノス
テアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタント
リオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビ
タン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン
モノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパ
ルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエー
ト、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等
のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等の
ノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。界面活
性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分を基準とし
て、通常0.001重量%〜2重量%、好ましくは0.
01重量%〜1重量%である。これらの界面活性剤は単
独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで
添加することもできる。
【0104】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
塗布溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルアセテート類、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸
アルキルエステル類、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等
のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアル
キルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル
アセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類、2−ヘプタノン、γ−プチロラクト
ン、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン
酸エチル等のアルコキシプロピオン酸アルキル類、ピル
ビン酸メチル、ピルビン酸エチル等のピルビン酸アルキ
ルエステル類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等から選ばれ
る少なくとも1種の溶剤を用いて塗布される。
【0105】好ましくは、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチルが挙
げられる。これらの溶剤は単独あるいは混合して用いら
れるが、現像欠陥数が低減される事からプロピレングリ
コールモノアルキルエーテルアセテート類、乳酸アルキ
ルエステル類それぞれから1種以上の溶剤を選択して混
合して用いることが特に好ましい。ここで、これらの混
合比は、重量比で95/5〜30/70が好ましい。本
発明のポジ型フォトレジスト組成物には、必要に応じて
更に酸分解性溶解阻止化合物、染料、可塑剤、上記以外
の界面活性剤、光増感剤、および現像液に対する溶解性
を促進させる化合物等を含有させることができる。
【0106】本発明のこのようなポジ型フォトレジスト
組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜
の膜厚は0.4〜1.5μmが好ましい。上記組成物を
精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:
シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コータ
ー等の適当な塗布方法により塗布後、所定のマスクを通
して露光し、ベークを行い現像することにより良好なレ
ジストパターンを得ることができる。ここで露光光とし
ては、好ましくは250nm以下、より好ましくは22
0nm以下の波長の遠紫外線である。具体的には、Kr
Fエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレ
ーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157
nm)、X線、電子ビーム等が挙げられ、特にArFエ
キシマレーザー(193nm)が好ましい。
【0107】本発明の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジ
スト組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、
エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、
ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン
類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三
アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキ
シド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン
等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用すること
ができる。更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール
類、界面活性剤を適当量添加して使用することもでき
る。
【0108】本発明のポジ型フォトレジスト組成物によ
るレジストを2層レジストの上層レジストとして使用す
る場合、上層レジストパターンを保護マスクとして下層
の有機高分子膜の酸素プラズマによるエッチングが行な
われるが、この上層レジストは酸素プラズマに対する十
分な耐性を有する。本発明のポジ型フォトレジスト組成
物の酸素プラズマ耐性は上層レジストのシリコン含有量
や、エッチング装置、及びエッチング条件にも依存する
が、エッチング選択比(下層と上層レジストとのエッチ
ング速度比)は10〜100と充分大きく取ることがで
きる。
【0109】また、本発明のポジ型フォトレジスト組成
物によるパターン形成方法においては、まず、被加工基
板上に有機高分子膜を形成する。この有機高分子膜は各
種公知のフォトレジストでよく、たとえば、フジフィル
ムオーリン社製FHシリーズ、FHiシリーズあるいは
オーリン社製OiRシリーズ、住友化学社製PFIシリ
ーズの各シリーズを例示することができる。この有機高
分子膜の形成は、これらを適当な溶剤に溶解させ、得ら
れる溶液をスピンコ一ト法、スプレイ法等により塗布す
ることにより行なわれる。次いで、上記有機高分子膜の
第1層上に、本発明のポジ型フォトレジスト組成物の膜
を形成する。これは第1層と同様にレジスト材料を適当
な溶剤に溶解させ、得られる溶液をスピンコート法、ス
プレイ法等により塗布することにより行なわれる。得ら
れた2層レジストは次にパターン形成工程に付される
が、その第1段階として、まず第2層、すなわち上層の
フォトレジスト組成物の膜にパターン形成処理を行な
う。必要に応じてマスク合わせを行ない、このマスクを
通して高エネルギー線を照射することにより、照射部分
のフォトレジスト組成物をアルカリ水溶液に可溶とし、
アルカリ水溶液で現像してパターンを形成する。
【0110】次いで、第2段階として有機高分子膜のエ
ッチングを行なうが、この操作は上記のレジスト組成物
の膜のパターンをマスクとして酸素プラズマエッチング
により実施し、アスペクト比の高い微細なパターンを形
成する。この酸素プラズマエッチングによる有機高分子
膜のエッチングは、従来のホトエッチング操作による基
板のエッチング加工の終了後に行なわれるレジスト膜の
剥離の際に利用されるプラズマアッシングとまったく同
一の技術である。この操作は、例えば円筒形プラズマエ
ッチング装置、平行平坂形プラズマエッチング装置によ
り、反応性ガス、すなわちエッチングガスとして酸素を
使用して実施することができる。さらに、このレジスト
パターンをマスクとして基板の加工が行なわれるが、加
工法としてはスパッタエッチング、ガスプラズマエッチ
ング、イオンビームエッチング等のドライエッチング法
を利用することができる。
【0111】本発明のレジスト膜を含む2層膜レジスト
法によるエッチング処理は、レジスト膜の剥離操作によ
って完了する。このレジスト層の剥離は単に第1層の有
機高分子材料の溶解処理によって実施することができ
る。この有機高分子材料は任意のフォトレジストであ
り、かつ、上記フォトエッチング操作においてなんら変
質(硬化等)されていないので、各公知のフォトレジス
ト自体の有機溶媒を使用することができる。あるいは、
プラズマエッチング等の処理により、溶媒を使用するこ
となく剥離することも可能である。
【0112】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0113】合成例1(樹脂(1)の合成) トリス(トリメチルシリル)−2−ヒドロキシエチルシ
ラン29.1gを乾燥THF200mlに加え、そこへ
4−ジメチルアミノピリジン11.2gを添加した。反
応液を0℃に冷却した後、そこへアクリル酸クロリド1
4.0gを1時間かけて滴下した。反応液を室温に戻し
ながらさらに5時間反応させた。反応液を減圧下濃縮し
た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりアク
リレートモノマーを得た。このアクリレートモノマー1
7.3gに、特開平9−90637号に記載の方法で合
成したメバロニックラクトンメタクリレート29.7g
をTHFに溶解させ、固形分40%の溶液を調製した。
これを三ツ口フラスコに仕込み、窒素気流下60℃に加
熱した。反応温度が安定したところで和光純薬(株)製
開始剤V−60を1mol%加え、反応を開始させた。6
時間反応させた後、反応混合物をTHFで2倍に希釈し
た後、大量のヘキサン中に投入し、白色粉体を析出させ
た。析出した粉体を濾過取り出しし、乾燥して樹脂(1)
を得た。得られた樹脂(1)の分子量はGPC測定の結
果、ポリスチレンを標準サンプルとして重量平均で16
600であった。
【0114】上記と同様な方法で樹脂(2)〜(7)を得た。
上記樹脂(1)〜(7)の各繰り返し単位のモル比率と重量平
均分子量を以下に示す。
【0115】
【化39】
【0116】
【化40】
【0117】(実施例1)酸分解性ポリマー成分として
樹脂(1)2g、露光により酸を発生する化合物として
トリフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホ
ネート0.12g、DBU(1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン)0.12g及び界面
活性剤(W−1)0.01gをプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート(PGMEA)19.2g
に溶解し、0.1μmのメンブレンフィルターで精密ろ
過し、レジスト液を得た。
【0118】シリコンウエハーにFHi−028Dレジ
スト(フジフイルムオーリン社製、i線用レジスト)を
キャノン製コーターCDS−650を用いて塗布し、9
0℃、90秒ベークして膜厚0.83μmの均一膜を得
た。これをさらに200℃、3分加熱したところ膜厚は
0.71μmとなった。この上に上記で調整したレジス
ト液を塗布、90℃、90秒ベークして0.20μmの
膜厚で塗設した。
【0119】こうして得られたウェハーをArFエキシ
マレーザーステッパーに解像力マスクを装填して露光量
と焦点を変化させながら露光した。その後クリーンルー
ム内で120℃、90秒加熱した後、テトラメチルアン
モニウムヒドロオキサイド現像液(2.38%)で60
秒間現像し、蒸留水でリンス、乾燥してパターンを得
た。走査型電子顕微鏡で観察したところ、感度18mJ
/cm2で0.13μmのライン/スペースが解像して
いた。断面の矩形性は評価Aであった。
【0120】なお、断面の矩形性は次のようにして3段
階評価にて比較した。すなわち、基板とレジストパター
ンの側壁との角度を測定し、80°以上90°以下をA
評価、70°以上80°未満のものをB評価、70°未
満のものをC評価とした。さらに上記ウエハーをアルバ
ック製平行平板型リアクティブイオンエッチング装置を
用い、エッチングガスを酸素とし、圧力20ミリトー
ル、印加パワー100mW/cm2の条件で15分間エ
ッチング処理した。その結果を走査型電子顕微鏡で観察
した。0.12μmパターンの寸法シフトは0.005
μmであった。
【0121】また、6インチのベアシリコン基板上にレ
ジスト膜を0.5μmの膜厚で塗布し、真空吸着式ホッ
トプレート上で140℃、60秒間乾燥した。次に、
0.35μmコンタクトホールパターン(ホールデュー
ティー比1:3)のテストマスクを介してステッパー露
光した後、露光後加熱を120℃で90秒間行った。引
き続き2.38%TMAH現像液(テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド水溶液)で60秒間のパドル現像
後、純水で30秒間水洗しスピン乾燥した。こうして得
られたサンプルをケーエルエーテンコール(株)製KL
A−2112機により現像欠陥数を測定し、得られた1
次データ値を現像欠陥数とした。
【0122】実施例2〜11及び比較例1 実施例1における酸分解性ポリマー(樹脂)、酸発生
剤、溶剤、有機塩基化合物、界面活性剤の代わりに、そ
れぞれ表1に示した酸分解性ポリマー、酸発生剤、溶
剤、有機塩基化合物、界面活性剤を用いた以外は、実施
例1と全く同じにしてポジ型フォトレジストを調整し、
実施例1と同様にして露光、現像、エッチング処理を行
った。得られた性能については表2に示した。
【0123】
【表1】
【0124】表1において、比較例に用いた樹脂R1
は、下記構造のものである。
【0125】
【化41】
【0126】樹脂R1は、合成例1において、メバロニ
ックラクトンメタクリレートの代わりに、4−アセトキ
シスチレン18.0gを用いて重合を行った後、メタノ
ール中、4−ジメチルアミノピリジンを触媒として、脱
アセチル化を実施することにより合成した。
【0127】また、界面活性剤としては、 W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコーン系) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 溶剤であるELは、乳酸エチルを表し、混合溶剤は、重
量比を表す。
【0128】
【表2】
【0129】上記表2に示すように、本発明のポジ型フ
ォトレジスト組成物は、優れた感度、解像力を有し、且
つパターンの矩形性が良好で、寸法シフト及び現像欠陥
数が著しく軽減されているのが判る。
【0130】実施例12〜15及び比較例2 上記実施例1〜4及び比較例1の組成物について、露光
装置ArFステッパーの代りに、KrFステッパー(キ
ャノン(株)製FPA−3000EX3)を用いて露光
した以外は、上記と同様にして実験を行い、その結果を
実施例12〜15及び比較例2として下記表3に示す。
【0131】
【表3】
【0132】上記表3に示すように、本発明のポジ型フ
ォトレジスト組成物は、優れた感度、解像力を有し、且
つパターンの矩形性が良好で、寸法シフト及び現像欠陥
数が著しく軽減されているのが判る。
【0133】
【発明の効果】本発明は、半導体デバイスの製造におい
て、高感度であって、0.15μm以下の高解像力を有
し、しかも矩形形状を有するレジストパターンを与え、
現像液への濡れ性が良好で現像欠陥が少ないポジ型フォ
トレジスト組成物を提供できる。また、2層レジスト法
において、酸素プラズマエッチング工程での下層へのパ
ターン転写の際に寸法シフトが小さいポジ型フォトレジ
スト組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/075 511 G03F 7/075 511 H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AA04 AA09 AB15 AB16 AC06 AD03 BE00 BE10 BG00 CB14 CB41 CC03 DA14 4J002 BG021 BG071 EB006 ED027 EE037 EH037 EH157 EL057 EP017 EU027 EU186 EU216 EV207 EV236 EV296 FD206 FD207 GP03 4J100 AE02R AE09R AE76R AG02R AG08R AG10R AG15R AJ01R AJ02R AJ03R AL03R AL04R AL05R AL08P AL08Q AL08R AL09R AL44R AM02R AM15R AM17R AM19R BA02Q BA03R BA04R BA08R BA11Q BA12Q BA15P BA15Q BA30R BA34Q BA37Q BA38Q BA51Q BA72P BA82P BB01R BC02Q BC04P BC41Q BC43R BC53P BC53Q BC53R CA04 CA05 JA38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一般式(I)で表される繰り
    返し単位と、一般式(II)で表される繰り返し単位とを
    含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解
    度が増大する酸分解性ポリマーを含有することを特徴と
    するポジ型フォトレジスト組成物。 【化1】 一般式(I)中、Yは水素原子、メチル基、シアノ基又
    は塩素原子を表す。Lは単結合または2価の連結基を表
    す。R'、R''及びR'''はそれぞれ独立に直鎖もしくは
    分岐のアルキル基、フェニル基、トリアルキルシリル基
    またはトリアルキルシリルオキシ基を表す。 【化2】 一般式(II)中、Yは水素原子、メチル基、シアノ基又
    は塩素原子を表す。Mは、単結合、又はアルキレン基、
    置換アルキレン基、橋かけ構造を有していてもよいシク
    ロアルキレン基、アリーレン基、置換アリーレン基、エ
    ステル基、カルボニル基、アミド基、エーテル基、チオ
    エーテル基、ウレタン基及びウレア基からなる群から選
    択される単独もしくは2つ以上の基の組み合わせからな
    る2価の連結基を表す。Raは水素原子または置換基を
    有していてもよい、直鎖もしくは分岐のアルキル基を表
    し、Zは結合する炭素原子と共にラクトン構造を形成す
    る原子群を表す。
  2. 【請求項2】 一般式(II)で表される繰り返し単位
    が、下記一般式(IIa)〜(IIc)で表される繰り返し単
    位のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のポ
    ジ型フォトレジスト組成物。 【化3】 一般式(IIa)〜(IIc)中、Yは水素原子、メチル基、シ
    アノ基又は塩素原子を表す。Raは水素原子または置換
    基を有していてもよい、直鎖もしくは分岐のアルキル基
    を表す。Rb及びRcはそれぞれ水素原子又は置換基を有
    していてもよい、直鎖もしくは分岐アルキル基を表す。
    nは2〜4の整数を表す。
  3. 【請求項3】 (A)活性光線または放射線の照射によ
    り酸を発生する化合物、(B)請求項1または2記載の
    酸分解性ポリマー、並びに(C)上記(A)および
    (B)を溶解する少なくとも1種の溶剤を含有すること
    を特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6461788B1 (en) * 1999-08-26 2002-10-08 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. Polymerizable compounds having cyclohexanelactone structure and polymers
US6780563B2 (en) * 2000-09-27 2004-08-24 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polymer, resist composition and patterning process
JP2014085412A (ja) * 2012-10-19 2014-05-12 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジスト組成物及びレジストパターン形成方法

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