JP2000029219A - ポジ型レジスト組成物 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物

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JP2000029219A
JP2000029219A JP10197730A JP19773098A JP2000029219A JP 2000029219 A JP2000029219 A JP 2000029219A JP 10197730 A JP10197730 A JP 10197730A JP 19773098 A JP19773098 A JP 19773098A JP 2000029219 A JP2000029219 A JP 2000029219A
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resin
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Toshiaki Aoso
利明 青合
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深紫外線、特にArFエキシマレーザー光に
対して、特に残膜率、レジストプロファイルが優れ、現
像欠陥の問題を生じないポジ型レジスト組成物を提供す
ることである。 【解決手段】 活性光線又は放射線の照射により酸を発
生する化合物、多環型の脂環式基とカルボキシル基を有
する樹脂、特定の構造のエノールエーテル基を少なくと
も2個有する化合物、特定の有機カルボン酸、含窒素塩
基性化合物、及び、フッ素系及び/又はシリコン系界面
活性剤を含有するポジ型レジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC等の半導体製
造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、更
にその他のフォトファブリケーション工程に使用される
ポジ型レジスト組成物に関するものである。更に詳しく
は220nm以下の遠紫外線を露光光源とする場合に好
適なポジ型レジスト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路は高集積化が進
み、LSIやVLSIが実用化されるとともに集積回路
の最小パターン幅はサブハーフミクロンの領域に至り、
さらに微細化が進んでいる。そのため、微細パターン形
成のためのフォトリソグラフィ技術に対する要求がます
ます厳しくなっている。パターンの微細化を図る手段の
一つとして、レジストのパターン形成の際に使用される
露光光の短波長化が知られている。例えば64Mビット
までの集積度のDRAMの製造には、現在まで、高圧水
銀灯のi線(365nm)が光源として使用されてきた。
256MビットDRAMの量産プロセスには、i線に変
わりKrFエキシマレーザー(248nm)が露光光源と
して実用化され、更に1Gビット以上の集積度を持つD
RAMの製造を目的として、より短波長の光源が検討さ
れており、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2
エキシマレーザー(157nm)、X線、電子線の利用が
有効であると考えられている(上野巧ら、「短波長フォ
トレジスト材料-ULSIに向けた微細加工-」、ぶんし
ん出版、1988年)。
【0003】特にArFエキシマレーザーが次世代の露
光技術として位置づけられ、ArFエキシマレーザ露光
用の高感度、高解像力、且つドライエッチング耐性に優
れたレジストの開発が望まれている。従来のi線及びK
rFエキシマレーザー露光用のレジスト材料としては、
高いドライエッチング耐性を得るために、芳香族ポリマ
ーを含有するレジストが広く用いられており、例えばノ
ボラック樹脂系レジストあるいはポリビニルフェノール
系の化学増幅型レジストが知られている。しかしなが
ら、ドライエッチング耐性を付与する目的で導入された
芳香環はArFエキシマレーザー光の波長域でほとんど
光を通さないために、レジスト膜の底部にまで露光する
ことが困難であり、従来のレジストでは断面形状の良好
なパターンが得られなかった。
【0004】レジストの透明性の問題点の解決策の一つ
として芳香環を全く含まない脂肪族ポリマー、例えばポ
リメチルメタクリレートを用いればよいことが知られて
いる(J.Vac.Sci. Technol.,B9,3357(1991))。しかしな
がら、このようなポリマーは、十分なドライエッチング
耐性が望めないことから実用できない。このようにAr
Fエキシマレーザー露光用のレジスト材料の開発に当た
っては、透明性の向上と高いドライエッチング耐性を両
立させることが最大の課題とされている。そこで、芳香
環の代わりに脂環式炭化水素基を含有するレジストが芳
香族基と同様の耐ドライエッチング耐性を示し、且つ1
93nmの吸収が小さいことがProc. SPIE,1672,66(199
2)で報告され、近年同ポリマーの利用が精力的に研究さ
れるようになった。
【0005】元来、脂環式炭化水素基を含有するポリマ
ーをレジストに応用する試みは古くからなされ、例えば
特開昭60-195542号、特開平1-217453号、特開平2-59751
号ではノルボルネン系のポリマーが開示されており、特
開平2-146045号には環状脂肪族炭化水素骨格と無水マレ
イン酸単位を有するアルカリ可溶性樹脂が種々開示され
ている。さらに、特開平5-80515号ではノルボルネンと
酸分解基で保護されたアクリル酸系エステルの共重合体
が開示され、特開平4-39665号、特開平5-265212号、特
開平5-80515、特開平7-234511号では側鎖にアダマンタ
ン骨格を有する共重合体が開示され、特開平7-252324
号、特開平9-221526号では、有橋環式炭化水素基を有す
る炭素数7〜12の脂肪族環式炭化水素基がポリマーの側
鎖に連結した化合物、例えば、トリシクロ[5.2.1.0
2.6]デカンジメチレン基、トリシクロ[5.2.1.02.6]
デカンジイル基、ノルボルナンジイル基、ノルボルナン
ジメチル基、アダマンタンジイル基、が開示され、特開
平7-199467号にはトリシクロデカニル基、ジシクロペン
テニル基、ジシクロペンテニルオキシエチル基、ノルボ
ニル基、シクロヘキシル基がポリマーの側鎖に連結した
化合物が開示されている。
【0006】さらに特開平9-325498号にはシクロヘキサ
ン及びイソボルニル骨格を主鎖に有する重合体が開示さ
れ、さらに特開平9-230595号、特開平9-244247号、特開
平10-10739号、WO97-33198、EP794458、EP789278
号にはジシクロオレフィン等の各種環状オレフィン類が
主鎖に導入された重合体が開示され、特開平8-82925
号、特開平9-230597号にはテルペノイド骨格の内、メン
チル基又はメンチル誘導体基を有する化合物が好ましい
ことが開示されている。
【0007】上記のようなレジスト性能とは別に、リソ
グラフィープロセスに起因する欠陥(空隙)の発生が歩留
まり低下の大きな要因の一つになっており、最近、特に
重要な問題となっている。例えば、現像欠陥は、一般に
液盛り時の気泡と現像液中の溶存気体によるマイクロバ
ブルが一因となり欠陥を発生させると言われており(平
野ら;第42回応用物理学会講演予行集27p-ZW-9(1996))、
ウエファーが大口径化し、現像液の吐出量が増加するに
従って、さらに気泡対策が重要となっている。これらの
気泡対策として、ソフトに現像液が吐出されるような装
置上の改良(サイエンスフォーラム社出版,ULSI製造コン
タミネーションコントロール技術,41(1992)、参照)や溶
存気体の脱気機構の付加により気泡の低減の試みがなさ
れているものの十分満足できるレベルではない。また、
現像欠陥を低減するために、現像液中にノニオン系の界
面活性剤を添加し、現像液の濡れ性を向上させ気泡脱離
を促進する工夫やノボラック系のレジスト中の界面活性
剤の種類と添加量を最適化することで親和性を向上させ
る試みがなされてきた(薄島ら;第42回応用物理学会講演
予行集27p-ZW-7(1996))。ところが、非芳香族系のポリ
マーを用いたArF用の化学増幅系レジストの現像欠陥
を低減するためには、これらの方法では十分でないばか
りか、むしろ、逆効果になる場合さえあり、現像欠陥を
低減するためにどのように対処していいのか、これまで
全く改良の指針がなかった。しかも現像欠陥を低減する
ために、レジストの親和性を向上させると残膜率やプロ
ファイルが劣化する傾向があり両立化が極めて困難であ
った。
【0008】さらに、従来の芳香族系のポリマーを用い
たKrF用ポジ型化学増幅系レジストでは、例えばProoc.S
PIE 1672,46,(1992)、Prooc.SPIE 2438,551,(1995)、P
rooc.SPIE ,2438,563(1995)、Prooc.SPIE 1925,14,(199
3)、J.Photopolym.Sci.Tech.Vol.8.No.4,535(1995)、J.
Photopolym.Sci.Tech.Vol.5.No.1,207(1992)、J.Photop
olym.Sci.Tech.Vol.8.No.4,561(1995)、Jpn.J.Appl.Phy
s.33,7023(1994)等に報告されているように、露光から
熱処理(PEB)までの放置時間が長くなるに従い、発生し
た酸が拡散したり、また、雰囲気中の塩基性不純物によ
りレジスト表面部の酸が失活してしまい、感度や現像後
のレジストパターンのプロファイルや線幅が変化してし
まうという問題があった。これらを解決する手段とし
て、芳香族系のポリマーを用いた化学増幅系レジストに
アミンを添加する技術が、特開昭63-149640号、特開平5
-249662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特
開平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706
号、特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-24
2606号、特開平6-266100号、特開平6-266110号、特開平
6-317902号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特
開平7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844
号、特開平7-219217号、特開平7-92678号、特開平7-282
47号、特開平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-1
23030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開
平9-292708号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、
USP5525453号、USP5629134号、USP5667938号等、記載の
塩基性化合物等に多く開示されており公知である。
【0009】しかしながらこれらのアミンを環状脂肪族
炭化水素骨格構造を有する非芳香族系のポリマーを用い
たArF用の化学増幅系レジストに添加すると確かに、
非芳香族系のポリマーを用いた場合と同様、感度変化や
現像後のレジストパターンのプロファイル変化や線幅変
化に対して効果があるものの、前記現像欠陥が極めて劣
る結果となりその対策が望まれていた。
【0010】他方、感度向上やレジストパターンの形状
改善を目的として、KrF用エキシマレーザー光用の化
学増幅レジスト組成物にカルボン酸化合物を添加するこ
とが特開平7−92679号、特開平5−181279
号公報に開示されている。また、特開平9−6001号
公報には、アミンとカルボン酸化合物を添加し、感度、
解像力に優れ、露光からPEBの間の引置経時安定性を
改良する工夫がなされ公知である。ところが、特開平9
−6001号公報で好ましいと開示されている強塩基性
で低沸点のアミン(例えばメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン)と芳香族カルボン酸(例えばサ
リチル酸、ニトロ安息香酸、フタル酸)を環状脂肪族炭
化水素骨格を有する非芳香族系のポリマーを用いたAr
F用の化学増幅系レジストに添加すると、確かに非芳香
族系のポリマーを用いたKrF用エキシマレーザー光用
の化学増幅レジスト組成物の場合と同様、露光からPE
Bの間の引置経時安定性に対して効果が見られるもの
の、前記現像欠陥が極めて劣る結果となりその対策が望
まれていた。また、低沸点のアミンは、PEBの間に蒸
発し易い傾向のためアミンの添加効果が全く発現しなく
なったり、ホットプレート等の半導体製造に用いられる
装置をアミンで汚染してしまうなどのプロセス上の問題
を生じていた。
【0011】
【本発明が解決しょうとする課題】本発明の目的は、露
光光源として、深紫外線、特にArFエキシマレーザー
光を用いた場合、残膜率、レジストプロファイルが優れ
るとともに、現像欠陥の問題を生じないポジ型感光性樹
脂組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記諸特
性に留意し鋭意検討した結果、本発明の目的が以下の特
定の構造の樹脂と特定の構造の多官能のエノールエーテ
ル化合物、更に特定の低分子カルボン酸、含窒素塩基性
化合物及び特定の界面活性剤を使用することで見事に達
成されることを見出し、本発明に到達した。即ち、本発
明は、下記構成である。 (1) (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発
生する化合物、(B)多環型の脂環式基とカルボキシル
基を有する樹脂、(C)下記一般式(I)で表される基
を少なくとも2個有する化合物、(D)分子量が100
0以下の環状脂肪族有機カルボン酸及び/又はナフタレ
ン環を有する有機カルボン酸、(E)含窒素塩基性化合
物、及び(F)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性
剤を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
【0013】
【化6】
【0014】式(I)中、R1 〜R3 は同じでも異なっ
ていても良く、水素原子、置換基を有していても良い、
アルキル基又はシクロアルキル基を表す。また、R1
3の内の2つが結合して3〜8個の炭素原子、ヘテロ
原子から成る環構造を形成しても良い。Zは酸素原子、
イオウ原子、−SO2 −又は−NH−を示す。 (2) (B)成分の樹脂が、下記一般式(II)、(II
I)又は(IV)で表される多環型の脂環式基を有する繰り
返し構造単位のうち少なくとも一つを有することを特徴
とする前記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
【0015】
【化7】
【0016】式(II)〜(IV)中、R4 、R5 、R7
9 は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキ
ル基又はハロアルキル基を表す。R6 はシアノ基、−C
O−OR10又は−CO−N(R11)(R12)を表す。X
1 〜X3 は同じでも異なっていてもよく、単結合、置換
基を有していても良い2価のアルキレン基、アルケニレ
ン基もしくはシクロアルキレン基、又は−O−、−SO
2 −、−O−CO−R13−、−CO−O−R14−、−C
O−N(R15)−R16−を表す。R10は水素原子、置換
基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基
あるいはアルケニル基、又は酸の作用により分解してア
ルカリ現像液中での溶解性を増大させる基を表す。
11、R12、R15は同じでも異なっていてもよく、水素
原子、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロ
アルキル基又はアルケニル基を表す。またR11とR12
が結合して環を形成しても良い。R13、R14、R16は同
じでも異なっていてもよく、単結合、又はエーテル基、
エステル基、アミド基、ウレタン基もしくはウレイド基
を有しても良い、2価のアルキレン基、アルケニレン基
あるいはシクロアルキレン基を表す。Yは多環型の脂環
式基を表す。 (3) (B)成分の樹脂が、下記一般式(V)、(V
I)又は(VII)で表されるカルボキシル基を有する繰り
返し構造単位のうち少なくとも一つを有することを特徴
とする前記(1)又は(2)に記載のポジ型レジスト組
成物。
【0017】
【化8】
【0018】式(V)〜(VII)中、R17、R18、R20
22は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキ
ル基又はハロアルキル基を表す。R19はシアノ基、−C
O−OR23又は−CO−N(R24)(R25)を表す。X
4 〜X6 は同じでも異なっていてもよく、単結合、置換
基を有していても良い2価のアルキレン基、アルケニレ
ン基もしくはシクロアルキレン基、又は−O−、−SO
2 −、−O−CO−R26−、−CO−O−R27−、−C
O−N(R28)−R29−を表す。R23は水素原子、置換
基を有していても良いアルキル基、シクロアルキル基も
しくはアルケニル基、又は酸の作用により分解してアル
カリ現像液中での溶解性を増大させる基を表す。R24
25、R28は同じでも異なっていてもよく、水素原子、
置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキ
ル基又はアルケニル基を表す。またR24とR25とが結合
して環を形成しても良い。R26、R27、R29は同じでも
異なっていてもよく、単結合、又はエーテル基、エステ
ル基、アミド基、ウレタン基もしくはウレイド基を有し
ても良い、2価のアルキレン基、アルケニレン基あるい
はシクロアルキレン基を表す。
【0019】(4) (B)成分の樹脂が、酸の作用に
より分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる
基を有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいず
れかに記載のポジ型レジスト組成物。 (5) (B)成分の樹脂における酸の作用により分解
してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基が、下
記一般式(VIII)又は(IX)で表される基であることを
特徴とする前記(2)〜(4)のいずれかに記載のポジ
型レジスト組成物。
【0020】
【化9】
【0021】式(VIII)、(IX)中、R30〜R32は同じ
でも異なっていてもよく、水素原子、又は置換基を有し
ていても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アルケ
ニル基、アシル基もしくはアルコキシカルボニル基を表
す。R33は、置換基を有していても良い、アルキル基、
シクロアルキル基又はアルケニル基を表す。但し、式
(VIII)のR30〜R32の内少なくとも2つは水素原子以
外の基である。また式(VIII)のR30〜R32の内の2
つ、又は式(IX)のR30、R31、R33の内の2つが結合
して3〜8個の炭素原子、ヘテロ原子から成る環構造を
形成しても良い。
【0022】(6) (B)成分の樹脂が、水酸基を有
することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに
記載のポジ型レジスト組成物。 (7) (C)成分の化合物が、下記一般式(X)で示
される化合物であることを特徴とする前記(1)〜
(6)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
【0023】
【化10】
【0024】式(X)中、R1 〜R3 、Zは各々前記
(1)に記載のものと同義である。Rはヘテロ原子を含
んでいてもよい、m価のアルキレン基又はシクロアルキ
レン基を表す。mは2以上の整数を表す。 (8) (B)成分の樹脂と(C)成分の化合物が塗膜
形成時に熱により架橋してアルカリ現像液に対し不溶化
し、その(B)成分の樹脂と(C)成分の化合物の架橋
物が活性光線又は放射線の照射時に発生した酸により分
解して、アルカリ現像液に対する溶解性が向上すること
を特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載のポ
ジ型レジスト組成物。 (9) 露光光源として、220nm以下の遠紫外光を
使用することを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれ
かに記載のポジ型レジスト組成物。
【0025】本発明のポジ型レジスト組成物において
は、塗膜形成時の加熱乾燥で、本発明における(C)成
分の一般式(I)で示される基を少なくとも2個有する
化合物(例えば多価エノールエーテル化合物)は、
(B)成分の樹脂中のカルボキシル基(及びヒドロキシ
基)と付加反応し、アセタール基による架橋を生じる。
これにより未露光部では基板との密着性を維持しなが
ら、アルカリ現像液に対し不溶化し、カルボキシル基に
よる過現像(膜減り)は起こさない。また露光部では発
生した酸により、必要に応じ導入された酸分解基と伴に
同アセタール架橋部が分解し、アルカリ現像液に対し十
分な現像性を示す。従って大きな溶解のディスクリミネ
ーションが得られる。更に、(D)分子量1000以下
の環状脂肪族有機カルボン酸及び/又はナフタレン環を
有する有機カルボン酸、(E)含窒素塩基性基化合物と
(F)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を用い
ることにより、優れた残膜率、解像力を達成し、且つ現
像欠陥の発生を軽減できた。このようなエノールエーテ
ル基とカルボキシル基の熱付加反応を利用し、架橋を形
成させた後、分解させることによりポジ画像を形成する
試みは特開平6−148889号、同6−230574
号に記載されているが、そこで使用されている系は22
0nm以下の吸収、特にArFエキシマーレーザー光
(193nm)における吸収が大きく、また耐ドライエ
ッチング性も現像欠陥の発生の軽減も十分なものではな
かった。本発明においてはこの問題を見事に解決し、2
20nm以下の波長の遠紫外線に対して(特に、ArF
エキシマーレーザー光)吸収が小さく、耐ドライエッチ
ング性が優れたポジ型レジスト組成物を提供できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する化合物に
ついて詳細に説明する。 [1](B)成分の樹脂 (B)成分の樹脂は、多環型の脂環式基とカルボキシル
基を有する樹脂である。(B)成分の樹脂における多環
型の脂環式基を有する構造単位は、好ましくは一般式
(II)、(III)又は(IV)で表される多環型の脂環式基
を有する繰り返し構造単位である。(B)成分の樹脂に
おいて、カルボキシル基は、上記一般式(II)、(III)
又は(IV)で表される繰り返し構造単位中に含まれても
よいし、それらとは別の繰り返し構造単位中に含まれて
もよい。更にこれらのカルボキシル基の置換場所のうち
複数の場所に含まれてもよい。カルボキシル基を有する
構造単位としては、一般式(V)、(VI)又は(VII)で
表される繰り返し構造単位が好ましい。
【0027】(B)成分の樹脂は、ヒドロキシ基及び/
又は酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解
性を増大させる基(酸分解性基ともいう)を有すること
が好ましい。これにより、アルカリ現像液に対する溶解
性におけるディスクリミネーションをより大きくでき
る。ヒドロキシ基及び酸分解性基も同様に、上記一般式
(II)〜(VII)で表される繰り返し構造単位中に含まれ
てもよいし、それらとは別の繰り返し構造単位中に含ま
れてもよい。更にこれらの置換場所のうち複数の場所に
含まれてもよい。
【0028】前記一般式(II)〜(VII)におけるR4
5 、R7 〜R9 、R17、R18、R 20〜R22のアルキル
基としては、好ましくは置換基を有していても良いメチ
ル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
ハロアルキル基としては、好ましくはフッ素原子、塩素
原子、臭素原子が置換した炭素数1〜4個のアルキル
基、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモ
メチル基、フルオロエチル基、クロロエチル基、ブロモ
エチル基等が挙げられる。
【0029】R10〜R12、R15、R23〜R25、R28のア
ルキル基としては、好ましくは置換基を有していても良
いメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、s
ec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、
オクチル基のような炭素数1〜8個のものが挙げられ
る。シクロアルキル基としては、好ましくは置換基を有
していても良いシクロプロピル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個の単環型や、
アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、ジ
シクロペンチル基、σ−ピネル基、トリシクロデカニル
基等の多環型のものが挙げられる。アルケニル基として
は、好ましくは置換基を有していても良いビニル基、プ
ロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘ
キセニル基、シクロヘキセニル基の様な炭素数2〜6個
のものが挙げられる。またR11とR12、あるいはR24
25が各々結合し、窒素原子と伴に環を形成してもよ
い。このような環としては、ピロリジン、ピペリジン、
ピペラジン等の5〜8員環が好ましい。
【0030】X1 〜X6 のアルキレン基としては、好ま
しくは置換基を有していても良いメチレン基、エチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチ
レン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。アルケ
ニレン基としては、好ましくは置換基を有していても良
いエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭
素数2〜6個のものが挙げられる。シクロアルキレン基
としては、好ましくは置換基を有していても良いシクロ
ペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8個
のものが挙げられる。
【0031】R13、R14、R16、R26、R27、R29のア
ルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基とし
ては、具体的には上記X1 〜X6 で示した基が挙げら
れ、更にこれらが、エーテル基、エステル基、アミド
基、ウレタン基、ウレイド基の少なくとも1つとともに
2価の基を形成したものも挙げられる。
【0032】本発明の(B)成分の樹脂に好ましく導入
される酸分解性基及びR10、R23の酸分解性基は、酸の
作用により分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大
させる基であり、例えば酸の作用により加水分解し酸を
形成する基、更には酸の作用により炭素カチオンが脱離
し酸を形成する基が挙げられる。酸分解性基としては、
好ましくは上記一般式(VIII)又は(IX)で表される基
である。
【0033】一般式(VIII)〜(IX)中のR30〜R33
アルキル基としては、好ましくは置換基を有していても
良いメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル
基、オクチル基のような炭素数1〜8個のものが挙げら
れる。シクロアルキル基としては、好ましくは置換基を
有していても良いシクロプロピル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが
挙げられる。アルケニル基としては、好ましくは置換基
を有していても良いビニル基、プロペニル基、アリル
基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロ
ヘキセニル基の様な炭素数2〜6個のものが挙げられ
る。
【0034】またR30〜R32の好ましいアシル基として
は、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノ
イル基、オクタノイル基等の炭素数1〜10個のものが
挙げられる。好ましいアルコキシカルボニル基として
は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プ
ロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素
数1〜8個のものが挙げられる。また式(VIII)中のR
30〜R32の任意の2つ、及び式(IX) 中のR30、R31
33の任意の2つが結合して環を形成してもよい。好ま
しい環としては、シクロプロピル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、テトラヒド
ロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等のヘテロ原子
を含んでいてもよい3〜8員環の環が挙げられる。これ
らの環は更に置換基を有していてもよい。
【0035】また上記各置換基において更なる置換基と
して好ましくは、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、アミド基、
スルホンアミド基、上記R10〜R12、R15、R23
25、R28のところで記載したアルキル基、メトキシ
基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ
基、ヒドロキシプロポキシ基、ブトキシ基等炭素数1〜
8個のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ホルミル
基、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基、アセトキ
シ基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、カルボキシ
基が挙げられる。
【0036】(B)成分の樹脂に含有する多環型の脂環
式基としては、好ましくは置換基を有していても良い炭
素数5個以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ等
の脂環式基であり、好ましくは置換基を有していても良
い炭素数6〜30個、更に好ましくは置換基を有してい
ても良い炭素数7〜25個の多環型の脂環式基を表す。
上記多環型の脂環式基の好ましい置換基としては、水酸
基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニ
トロ基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基、上記
10〜R12、R15、R23〜R25、R28のところで記載し
たアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエ
トキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、ブ
トキシ基等炭素数1〜8個のアルコキシ基、メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカル
ボニル基、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基等の
アシル基、アセトキシ基、ブチリルオキシ基等のアシロ
キシ基、カルボキシ基が挙げられる。
【0037】上記多環型の脂環式基のうちの多環型脂環
式部分の代表的な構造としては、例えば下記に示すもの
が挙げられる。
【0038】
【化11】
【0039】
【化12】
【0040】本発明の樹脂中における上記脂環式基を有
する構造単位(好ましくは一般式(II)〜(IV)で表さ
れる繰り返し構造単位)の含有量は、耐ドライエッチン
グ性、アルカリ現像性等とのバランスにより調整される
が、全繰り返し構造単位に対して20モル%以上含有す
ることが好ましい。該含有量はより好ましくは30〜1
00モル%、更に好ましくは40〜90モル%、また更
に好ましくは45〜75モル%の範囲である。
【0041】以下に一般式(II)〜(IV)で表される繰
り返し構造単位の具体例を示すが、本発明がこれに限定
されるものではない。
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】本発明に係わる樹脂中における上記カルボ
キシル基を有する繰り返し構造単位(好ましくは一般式
(V)〜(VII)で表される繰り返し構造単位)の含有量
は、(C)成分の化合物の含有量に合わせ、更にアルカ
リ現像性、基板密着性、感度等の性能の観点から調製さ
れるが、全繰り返し構造単位に対して好ましくは10〜
70モル%、より好ましくは20〜60モル%、更に好
ましくは30〜50モル%の範囲で使用される。ここ
で、このカルボキシル基を有する繰り返し構造単位の含
有量は、カルボキシル基を有する一般式(V)〜(VII)
で表される繰り返し構造単位を含めた樹脂中の全てのカ
ルボキシル基含有繰り返し構造単位の量である。以下に
一般式(V)〜(VII)で表される繰り返し構造単位の具
体例(b1)〜(b18)を示すが、本発明がこれに限定され
るものではない。
【0049】
【化19】
【0050】
【化20】
【0051】本発明に係る樹脂中における上記酸分解性
基を有する繰り返し構造単位の含有量は、アルカリ現像
性、基板密着性、感度等の性能により調製されるが、全
繰り返し構造単位に対して好ましくは0〜70モル%、
より好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20
〜50モル%の範囲である。ここで、この酸分解性基を
有する繰り返し構造単位の含有量は、酸分解性基を有す
る一般式(II)〜(VII)で表される繰り返し構造単位を
含めた樹脂中の全ての酸分解性基含有繰り返し構造単位
の量である。以下に酸分解性基を有する繰り返し構造単
位の具体例(c1)〜(c30 )を示すが、本発明がこれに
限定されるものではない。
【0052】
【化21】
【0053】
【化22】
【0054】
【化23】
【0055】
【化24】
【0056】本発明の成分(B)の樹脂の性能を向上さ
せる目的で、同樹脂の220nm以下の透過性及び耐ド
ライエッチング性を著しく損なわない範囲で、更に他の
重合性モノマーを共重合させても良い。使用することが
できる共重合モノマーとしては、以下に示すものが含ま
れる。例えば、アクリル酸エステル類、アクリルアミド
類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、ア
リル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、ス
チレン類、クロトン酸エステル類などから選ばれる付加
重合性不飽和結合を1個有する化合物である。
【0057】具体的には、例えばアクリル酸エステル
類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜1
0のものが好ましい)アクリレート(例えば、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シ
クロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸
オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート2,2
−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒド
ロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパン
モノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレ
ート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、など)
アリールアクリレート(例えばフェニルアクリレート、
ヒドロキシフェニルアクリレートなど);
【0058】メタクリル酸エステル類、例えば、アルキ
ル(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好まし
い)メタクリレート(例えば、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソ
プロピルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、
アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、
クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロ
キシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメ
タクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタ
クリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、フルフリルメタクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなど)、
アリールメタクリレート(例えば、フェニルメタクリレ
ート、ヒドロキシフェニルメタクリレート、クレジルメ
タクリレート、ナフチルメタクリレートなど);アクリ
ルアミド類、例えば、アクリルアミド、N−アルキルア
クリルアミド、(アルキル基としては、炭素原子数1〜
10のもの、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、シクロヘキシル基、ベンジル基、ヒドロキシエチル
基、ベンジル基などがある。)、N−アリールアクリル
アミド(アリール基としては、例えばフェニル基、トリ
ル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、シアノフェニル
基、ヒドロキシフェニル基、カルボキシフェニル基など
がある。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アル
キル基としては、炭素原子数1〜10のもの、例えば、
メチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチル
ヘキシル基、シクロヘキシル基などがある。)、N,N
−アリールアクリルアミド(アリール基としては、例え
ばフェニル基などがある。)、N−メチル−N−フェニ
ルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチル
アクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−ア
セチルアクリルアミドなど;メタクリルアミド類、例え
ば、メタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド
(アルキル基としては、炭素原子数1〜10のもの、例
えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキ
シル基、ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基などが
ある。)、N−アリールメタクリルアミド(アリール基
としては、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、カルボ
キシフェニル基などがある。)、N,N−ジアルキルメ
タクリルアミド(アルキル基としては、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基などがある。)、N,N−ジアリール
メタクリルアミド(アリール基としては、フェニル基な
どがある。)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタ
クリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルア
ミド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミドな
ど;アリル化合物、例えば、アリルエステル類(例え
ば、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリ
ル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリ
ン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸
アリルなど)、アリルオキシエタノールなど;
【0059】ビニルエーテル類、例えば、アルキルビニ
ルエーテル(例えば、ヘキシルビニルエーテル、オクチ
ルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキ
シルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、
エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエ
ーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニル
エーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニル
エーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエ
チルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチル
ビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒド
ロフルフリルビニルエーテルなど)、ビニルアリールエ
ーテル(例えばビニルフェニルエーテル、ビニルトリル
エーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−
2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエ
ーテル、ビニルアントラニルエーテルなど);ビニルエ
ステル類、例えば、ビニルブチレート、ビニルイソブチ
レート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチル
アセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビ
ニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビ
ニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、
ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、
ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、
ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、安息香酸ビニ
ル、サルチル酸ビニル、クロル安息香酸ビニル、テトラ
クロル安息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニルなど;
【0060】スチレン類、例えば、スチレン、アルキル
スチレン(例えば、メチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルス
チレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキ
シルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシルスチレ
ン、ベンジルスチレン、クロルメチルスチレン、トリフ
ルオルメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセ
トキシメチルスチレンなど)、アルコキシスチレン(例
えば、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルス
チレン、ジメトキシスチレンなど)、ハロゲンスチレン
(例えば、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリク
ロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルス
チレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードス
チレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2
−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フル
オル−3−トリフルオルメチルスチレンなど)、ヒドロ
キシスチレン(例えば、4−ヒドロキシスチレン、3−
ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシスチレン、4−ヒ
ドロキシ−3−メチルスチレン、4−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルスチレン、4−ヒドロキシ−3−メトキシ
スチレン、4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシベン
ジル)スチレンなど)、カルボキシスチレン;クロトン
酸エステル類、例えば、クロトン酸アルキル(例えば、
クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、グリセリンモ
ノクロトネートなど);イタコン酸ジアルキル類(例え
ば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコ
ン酸ジブチルなど);マレイン酸あるいはフマール酸の
ジアルキルエステル類(例えば、ジメチルマレレート、
ジブチルフマレートなど)、無水マレイン酸、マレイミ
ド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロ
ニトリル等がある。その他、一般的には共重合可能であ
る付加重合性不飽和化合物であればよい。
【0061】この中で、カルボキシスチレン、N−(カ
ルボキシフェニル)アクリルアミド、N−(カルボキシ
フェニル)メタクリルアミド等のようなカルボキシル基
を有するモノマー、ヒドロキシスチレン、N−(ヒドロ
キシフェニル)アクリルアミド、N−(ヒドロキシフェ
ニル)メタクリルアミド、ヒドロキシフェニルアクリレ
ート、ヒドロキシフェニルメタクリレート等のフェノー
ル性水酸基を有するモノマー、マレイミド等、アルカリ
溶解性を向上させるモノマーが共重合成分として好まし
い。
【0062】本発明における樹脂には、水酸基を有する
ことが好ましい。水酸基は、前記一般式(II)〜(IV)(好
ましくは一般式(V) 〜(VII) )で示される繰り返し単位
構造に含まれてもよいし、また別の繰り返し構造単位に
含まれてもよい。本発明における樹脂(B)中の繰り返
し単位の含有量は、前記一般式(II)〜(IV)(好ましくは
一般式(V) 〜(VII) )で示される繰り返し構造単位に有
するものも含めて、0〜60モル%が好ましく、より好
ましくは10〜40モル%である。この水酸基により、
基板とレジスト膜との密着性が向上する。
【0063】本発明における樹脂中の他の重合性モノマ
ーの含有量としては、全繰り返し単位に対して、50モ
ル%以下が好ましく、より好ましくは30モル%以下で
ある。
【0064】本発明の成分(B)の樹脂は、各構造に対
応する不飽和モノマーのラジカル、カチオン、又はアニ
オン重合により合成される。更に詳しくは前記に示した
好ましい組成に基づき各モノマーを配合し、適当な溶媒
中、約10〜40重量%のモノマー濃度にて重合触媒を
添加し、必要に応じ加温して重合される。
【0065】本発明の成分(B)の樹脂の分子量は、重
量平均(Mw:ポリスチレン標準)で2,000以上、
好ましくは3,000〜1,000,000、より好ま
しくは5,000〜200,000、更に好ましくは2
0,000〜100,000の範囲であり、大きい程、
耐熱性等が向上する一方で、現像性等が低下し、これら
のバランスにより好ましい範囲に調整される。また分散
度(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜5.0、より
好ましくは1.0〜3.0であり、小さい程、耐熱性、
画像性能(パターンプロファイル、デフォーカスラチチ
ュード等)が良好となる。本発明において、上記樹脂の
感光性組成物中の添加量としては、全固形分に対して5
0〜99.7重量%、好ましくは70〜99重量%であ
る。
【0066】[2](C)成分の一般式(I)で示され
る基を少なくとも2個有する化合物(C)成分の化合物
は、一般式(I)で表されるエノールエーテル基を少な
くとも2個有する化合物である。一般式(I)のR1
3 のアルキル基としては、好ましくは置換基を有して
いても良いメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチ
ル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキ
シル基、オクチル基のような炭素数1〜8個のものが挙
げられる。シクロアルキル基としては、好ましくは置換
基を有していても良いシクロプロピル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のもの
が挙げられる。またR1 〜R3 の任意の2つが結合して
環を形成してもよい。このような環としては好ましくは
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基、ジヒドロフラニル基、ジヒドロ
ピラニル基等のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員
環の環が挙げられる。これらの環は更に置換基を有して
いてもよい。
【0067】また上記置換基、環の好ましい置換基とし
ては、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素)、ニトロ基、シアノ基、アミド基、スルホンアミ
ド基、上記R1 〜R3 のところで記載したアルキル基、
メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロ
ポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、ブトキシ基等の炭
素数1〜8個のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ホ
ルミル基、アセチル基等のアシル基、アセトキシ基、ブ
チリルオキシ基等のアシロキシ基が挙げられる。
【0068】一般式(I)で表されるエノールエーテル
基を少なくとも2個有する化合物としては、一般式
(I)で表されるエノールエーテル基の2つ以上が、2
価以上の連結基により連結された化合物を挙げることが
できる。連結する構造(連結基)としては、置換基を有
していてもよい、多価のアルキレン基、多価のシクロア
ルキレン基あるいはこれらの2つ以上を組み合わせて形
成した多価の基が挙げられ、これらはヘテロ原子を含ん
でいてもよい。これらの連結基は、更にエーテル基、エ
ステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基とともに
2価以上の連結基を形成してもよい。一般式(I)で表
されるエノールエーテル基を少なくとも2個有する化合
物としては、上記一般式(X)で示される化合物が好ま
しい。一般式(I)で表されるエノールエーテル基を少
なくとも2個有する化合物に含まれる一般式(I)で表
される基の数(m)としては、好ましくは2〜8個、よ
り好ましくは2〜5個である。アルキレン基としては、
エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基
等の炭素数1〜8個のm価の基が好ましい。シクロアル
キレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシ
レン基、シクロオクチレン基、アダマンチレン基、トリ
シクロデカニレン基等の炭素数5〜20個のモノシク
ロ、ジシクロ、トリシクロ等のm価のシクロアルキレン
基が好ましい。ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原
子、窒素原子等が挙げられる。
【0069】また上記の連結基の好ましい置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、ニトロ基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド
基、上記R1 〜R3 のところで記載したアルキル基、メ
トキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポ
キシ基、ヒドロキシプロポキシ基、ブトキシ基等炭素数
1〜8個のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ホルミ
ル基、アセチル基等のアシル基、アセトキシ基、ブチリ
ルオキシ基等のアシロキシ基が挙げられる。これらの中
でも耐ドライエッチング性を付与する観点から、特にm
価のシクロアルキレン基を有するものが好ましい。
【0070】本発明において、(C)成分の化合物の組
成物中の含有量は、上記(B)成分の樹脂中のカルボキ
シル基(及びヒドロキシ基)に合わせ調製され、更にア
ルカリ現像性、基板密着性、感度等の性能の観点から調
製される。好ましくは全組成物の固形分に対し、3〜6
0重量%、より好ましくは5〜50重量%、更に好まし
くは10〜40重量%の範囲で使用される。
【0071】以下に(C)成分の化合物の具体例を示す
が、本発明がこれに限定されるものではない。
【0072】
【化25】
【0073】
【化26】
【0074】
【化27】
【0075】
【化28】
【0076】
【化29】
【0077】
【化30】
【0078】[3]本発明で用いられる(A)成分の光
酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生
する化合物である。本発明で使用される活性光線または
放射線の照射により分解して酸を発生する化合物として
は、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開
始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロ
レジスト等に使用されている公知の光(400〜200
nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h
線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシ
マレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビーム
により酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適宜
に選択して使用することができる。
【0079】また、その他の本発明に用いられる活性光
線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として
は、たとえば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,3
87(1974)、T.S.Bal etal,Polymer,21,423(1980)等に記
載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,06
9,056号、同 Re 27,992号、特願平3-140,140号等に記載
のアンモニウム塩、D.C.Necker etal,Macromolecules,1
7,2468(1984)、C.S.Wenetal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing
ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055
号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Cri
vello etal,Macromorecules,10(6),1307(1977) 、Chem.
&Eng.News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143 号、
米国特許第339,049号、同第410,201号、特開平2-150,84
8号、特開平2-296,514 号等に記載のヨードニウム塩、
J.V.Crivello etal,Polymer J.17,73(1985)、J.V.Crive
llo etal.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt eta
l,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,22,1789(1984)、
J.V.Crivello etal,Polymer Bull.,14,279(1985)、J.V.
Crivello etal,Macromorecules,14(5),1141(1981)、J.
V.Crivello etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,
2877(1979) 、欧州特許第370,693 号、同3,902,114号同
233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,9
33,377号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、
同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、獨国
特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号、
特開平7−28237号、同8−27102号等に記載
のスルホニウム塩、J.V.Crivello etal,Macromorecule
s,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello etal,J.PolymerSc
i.,Polymer Chem.Ed., 17,1047(1979)等に記載のセレノ
ニウム塩、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing AS
IA,p478 Tokyo,Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等
のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46-4605
号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070号、特開昭60-2
39736号、特開昭61-169835号、特開昭61-169837号、特
開昭62-58241号、特開昭62-212401号、特開昭63-70243
号、特開昭63-298339号等に記載の有機ハロゲン化合
物、K.Meier et al,J.Rad.Curing,13(4),26(1986) 、T.
P.Gill et al,Inorg.Chem.,19,3007(1980)、D.Astruc,A
cc.Chem.Res.,19(12),377(1896)、特開平2-161445号等
に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S.Hayase eta
l,J.Polymer Sci.,25,753(1987)、E.Reichmanis etal,J.
Pholymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,23,1(1985)、Q.Q.Zhu
etal,J.Photochem.,36,85,39,317(1987)、 B.Amit etal,
Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、D.H.R.Barton eta
l,J.Chem Soc.,3571(1965)、P.M.Collins etal, J.Chem.
SoC.,PerkinI,1695(1975)、M.Rudinstein etal,Tetrahed
ron Lett.,(17),1445(1975)、J.W.Walker etalJ.Am.Che
m.Soc.,110,7170(1988)、S.C.Busman etal,J.Imaging Te
chnol.,11(4),191(1985)、H.M.Houlihan etal,Macormole
cules,21,2001(1988)、 P.M.Collins etal,J.Chem.Soc.,
Chem.Commun.,532(1972)、S.Hayase etal,Macromolecule
s,18,1799(1985)、E.Reichmanis etal,J.Electrochem.So
c.,Solid State Sci.Technol.,130(6)、F.M.Houlihan et
al,Macromolcules,21,2001(1988)、 欧州特許第0290,750
号、同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,38
8,343号、 米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特
開昭60-198538号、特開昭53-133022号等に記載の0−ニ
トロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA
etal,Polymer Preprints Japan,35(8)、G.Berner etal,
J.Rad.Curing,13(4)、 W.J.Mijs etal,Coating Techno
l.,55(697),45(1983),Akzo、H.Adachi etal,Polymer Pr
eprints,Japan,37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515
号、同199,672号、同044,115号、同0101,122号、米国特
許第618,564号、同4,371,605号、同4,431,774 号、特開
昭64-18143号、特開平2-245756号、特願平3-140109号等
に記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解し
てスルホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号、
特開平2−71270号等に記載のジスルホン化合物、
特開平3−103854号、同3−103856号、同
4−210960号等に記載のジアゾケトスルホン、ジ
アゾジスルホン化合物を挙げることができる。
【0080】また、これらの光により酸を発生する基、
あるいは化合物をポリマーの主鎖または 側鎖に導入し
た化合物、たとえば、M.E.Woodhouse etal,J.Am.Chem.
Soc.,104,5586(1982)、S.P.Pappas etal,J.Imaging Sc
i.,30(5),218(1986)、S.Kondoetal,Makromol.Chem.,Rap
id Commun.,9,625(1988)、Y.Yamadaetal,Makromol.Che
m.,152,153,163(1972)、J.V.Crivello etal,J.PolymerS
ci.,Polymer Chem.Ed.,17,3845(1979) 、米国特許第3,8
49,137号、獨国特許第3914407、特開昭63-26653号、特
開昭55-164824号、特開昭62-69263号、特開昭63-146038
、特開昭63-163452 号、特開昭62-153853号、特開昭63
-146029号等に記載の化合物を用いることができる。
【0081】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光
により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0082】上記活性光線または放射線の照射により分
解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられ
るものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体または一般式(PA
G2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0083】
【化31】
【0084】式中、R201 は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202 は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子または臭素原子を示す。具体的
には以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定
されるものではない。
【0085】
【化32】
【0086】
【化33】
【0087】
【化34】
【0088】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表され
るスルホニウム塩。
【0089】
【化35】
【0090】ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換も
しくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基とし
ては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカ
プト基およびハロゲン原子が挙げられる。
【0091】R203 、R204 、R205 は各々独立に、置
換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好
ましくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8
のアルキル基およびそれらの置換誘導体である。好まし
い置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8
のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ
基、カルボキシル基、ヒロドキシ基およびハロゲン原子
であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキ
シ基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基であ
る。
【0092】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4 -
AsF6 -、PF6 -、SbF6-、SiF6 2-、ClO4 -
CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニ
オン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナ
フタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族
スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸 アニ
オン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるが
これらに限定されるものではない。
【0093】またR203 、R204 、R205 のうちの2つ
およびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を
介して結合してもよい。
【0094】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0095】
【化36】
【0096】
【化37】
【0097】
【化38】
【0098】
【化39】
【0099】
【化40】
【0100】
【化41】
【0101】
【化42】
【0102】
【化43】
【0103】
【化44】
【0104】
【化45】
【0105】
【化46】
【0106】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えばJ.W.Knapczyk
etal,J.Am.Chem.Soc.,91,145(1969)、A.L.Maycok eta
l, J.Org.Chem.,35,2532,(1970)、E.Goethas etal ,Bul
l.Soc.Chem.Belg.,73,546,(1964) 、H.M.Leicester、J.A
me.Chem.Soc.,51,3587(1929)、J.V.Crivello etal,J.Po
lym.Chem.Ed.,18,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号
および同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の
方法により合成することができる。
【0107】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体または一般式(PAG6)で表される
イミノスルホネート誘導体。
【0108】
【化47】
【0109】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R 206 は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0110】
【化48】
【0111】
【化49】
【0112】
【化50】
【0113】
【化51】
【0114】
【化52】
【0115】
【化53】
【0116】これらの活性光線または放射線の照射によ
り分解して酸を発生する化合物の添加量は、感光性組成
物の全重量(塗布溶媒を除く)を基準として通常0.0
01〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.0
1〜20重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%の範
囲で使用される。活性光線または放射線の照射により分
解して酸を発生する化合物の添加量が、0.001重量
%より少ないと感度が低くなり、また添加量が40重量
%より多いとレジストの光吸収が高くなりすぎ、プロフ
ァイルの悪化や、プロセス(特にベーク)マージンが狭
くなり好ましくない。
【0117】[4]本発明のポジ型感光性樹脂組成物に
用いられる(D)分子量が1000以下の環状脂肪族有
機カルボン酸化合物とナフタレン環を分子内に有する有
機カルボン酸(以下、両者合わせて「(D)有機カルボ
ン酸」ともいう)について説明する。本発明の感光性樹
脂組成物に(D)有機カルボン酸を配合することによ
り、現像欠陥が著しく低減する。
【0118】(D)有機カルボン酸の分子量は1000
以下であり、100〜800が好ましく、150〜70
0がさらに好ましい。分子量が1000を超えると上記
効果が発揮できない。
【0119】環状脂肪族カルボン酸化合物の例として
は、例えばシクロヘキシルカルボン酸、1,2−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、シクロペンチル酢酸、1−アダマンタンカルボ
ン酸、2−アダマンタンカルボン酸、3−ヒドロキシ−
1−アダマンタンカルボン酸、1,3−アダマンタンジ
カルボン酸、3−メトキシ−1−アダマンタンカルボン
酸、3−エトキシ−1−アダマンタンカルボン酸、3−
ブトキシ−1−アダマンタンカルボン酸、3−アセトキ
シ−1−アダマンタンカルボン酸、アダマンチル酢酸、
コール酸、デオキシコール酸、リトコール酸、カンファ
ニックアシッド、2,3−ノルボルネンジカルボン酸、
トリシクロデカンカルボン酸、アビエチン酸及び下記式
−1で表されるリカシッドHBH(新日本理化(株)
製)などを用いることもできる。
【0120】
【化54】
【0121】ナフタレン環を分子内に有するカルボン酸
の例としては、1−ナフタレンカルボン酸、2−ナフタ
レンカルボン酸、1−ヒドロキシ2−ナフタレンカルボ
ン酸、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、1
−メトキシ−2−ナフタレンカルボン酸、3−メトキシ
−2−ナフタレンカルボン酸、3−エトキシ−2−ナフ
タレンカルボン酸、1−アセトキシ−2−ナフタレンカ
ルボン酸、8−メトキシカルボニル−1−ナフタレンカ
ルボン酸、8−シクロヘキシロキシ−1−ナフタレンカ
ルボン酸、3−アミノ−2−ナフトイツク酸等を挙げる
ことができる。
【0122】上記(D)有機カルボン酸は、1種単独で
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0123】(D)有機カルボン酸の配合量は、本発明
の感光性樹脂組成物(固形分)100重量部に対し、通
常0.001〜15重量部、好ましくは0.01〜10
重量部である。0.001重量部未満では添加効果が十
分得られない。一方、15重量部を越えると残膜率が低
下するので好ましくない。これらカルボン酸は2種以上
混合して用いることもできる。また、本発明の効果を損
なわない範囲で、(D)有機カルボン酸以外の低分子の
非環状脂肪族カルボン酸や芳香族カルボン酸を混合して
もよい。しかし、カルボキシル基を有する重合体、例え
ばスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸共重合体、カルボキシル基置換ノルボルネン重合体
などのオリゴマーの添加は、レジストプロファイルを劣
化させるので好ましくない。
【0124】[5]本発明で用いる(E)成分の含窒素
塩基性化合物について説明する。本発明の含窒素塩基性
化合物としては、例えば特開昭63-149640号、特開平5-2
49662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特開
平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706号、
特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-242606
号、特開平6-266100号、特開平6-266110号、特開平6-31
7902号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特開平
7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844号、特
開平7-219217号、特開平7-92678 号、特開平7-28247
号、特開平8-22120 号、特開平8-110638号、特開平8-12
3030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開平
9-166871号、特開平9-292708号、特開平9-325496号、特
表平7-508840号、USP5,525,453号、USP5,629,134号、US
P5,667,938号等に記載の含窒素塩基性化合物を用いるこ
とができる。本発明で用いる含窒素塩基性化合物の好ま
しい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構造を
挙げることができる。
【0125】
【化55】
【0126】更に好ましい化合物は、一分子中に異なる
化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化
合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のア
ミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もし
くはアルキルアミノ基を有する化合物である。好ましい
具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置
換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置
換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のア
ミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダーゾル、
置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換
のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換も
しくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾ
リン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは
未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモル
フォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフ
ォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、
アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール
基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、ア
シル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。特に好ましい
化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジ
ン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、2−
アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリ
ジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミ
ノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジ
ン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5
−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、
3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジ
ン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−ア
ミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピ
ペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピ
ペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラ
ゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミ
ノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジ
ン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリ
ミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒド
ロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、
N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モ
ルフォリン等が挙げられる。更に特に好ましくは、1,
5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−
ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリ
ジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒ
ドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテル、ピリジニウムp−トルエンスルホ
ナート、2,4,6−トリメチルピリジニウムp−トル
エンスルホナート、テトラメチルアンモニウムp−トル
エンスルホナート、及びテトラブチルアンモニウムラク
テート等が挙げられるがこれに限定されるものではな
い。
【0127】これらの含窒素塩基性化合物は、単独であ
るいは2種以上一緒に用いられる。含窒素塩基性化合物
の使用量は、感光性樹脂組成物(溶媒を除く)100重
量部に対し、通常、0.001〜10重量部、好ましく
は0.01〜5重量部である。0.001重量部未満で
は上記含窒素塩基性化合物の添加の効果が得られない。
一方、10重量部を超えると感度の低下や非露光部の現
像性が悪化する傾向がある。
【0128】[6] 次に本発明のポジ型感光性樹脂組
成物に含有される(F)フッ素系界面活性剤とシリコン
系界面活性剤について説明する。本発明の感光性樹脂組
成物には、フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性
剤のいずれか、あるいは両方を含有することができる。
これらの(F)界面活性剤として、例えば特開昭62-366
63号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、特開昭
62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-230165号、
特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-5988号記
載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活
性剤をそのまま用いることもできる。使用できる市販の
界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、
(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリ
ーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F18
9、R08(大日本インキ(株)製)、サーフロンS−382、
SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)等
のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げ
ることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341
(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤とし
て用いることができる。これらの界面活性剤のうち、フ
ッ素原子とシリコン原子の両方を有する界面活性剤が、
現像欠陥の改善の点で特に優れる。
【0129】(F)界面活性剤の配合量は、本発明の組
成物中の固形分100重量部当たり、通常0.01重量
部〜2重量部、好ましくは0.01重量部〜1重量部で
ある。これらの界面活性剤は1種単独であるいは2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0130】本発明のポジ型感光性樹脂組成物が、前記
記載の現像欠陥に対しなぜ特異的に優れるのかはよくわ
かっていないが、特定の(D)有機カルボン酸と(E)
含窒素塩基性化合物と特定の(F)界面活性剤の組み合
わせにより発現したものと思われる。例えば(E)含窒
素塩基性化合物と本発明以外の界面活性剤の組み合わ
せ、例えばノニオン系の界面活性剤などとの組み合わせ
では、現像欠陥は解消されない。
【0131】[7]本発明に使用されるその他の成分 本発明の組成物には、必要に応じて更に酸分解性溶解阻
止化合物、染料、可塑剤、界面活性剤、光増感剤及び現
像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させる
ことができる。本発明で使用される酸分解性溶解阻止化
合物としては、例えば上記一般式(VIII)、(IX) で示
される酸分解性基を少なくとも1個有する分子量3,0
00以下の低分子化合物である。特に220nm以下の
透過性を低下させない為、Proceeding of SPIE, 2724,
355 (1996)に記載されているコール酸誘導体の様な脂環
族又は脂肪族化合物が好ましい。本発明において、酸分
解性溶解阻止化合物を使用する場合、その添加量は組成
物の全重量(溶媒を除く)を基準として3〜50重量%
であり、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは1
0〜35重量%の範囲である。
【0132】本発明で使用できる現像液に対する溶解促
進性化合物としては、フェノール性OH基を2個以上、
又はカルボキシ基を1個以上有する分子量1,000以
下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は
上記と同じ理由で脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の好ましい添加量は、本発明の
樹脂に対して2〜50重量%であり、更に好ましくは5
〜30重量%である。50重量%を越えた添加量では、
現像残渣が悪化し、また現像時にパターンが変形すると
いう新たな欠点が発生して好ましくない。
【0133】このような分子量1000以下のフェノー
ル化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平
2−28531、米国特許第4916210、欧州特許
第219294等に記載の方法を参考にして、当業者に
於て容易に合成することが出来る。フェノール化合物の
具体例を以下に示すが、本発明で使用できる化合物はこ
れらに限定されるものではない。
【0134】レゾルシン、フロログルシン、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−
テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3′,
4′,5′−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、アセト
ン−ピロガロール縮合樹脂、フロログルコシド、2,
4,2′,4′−ビフェニルテトロール、4,4′−チ
オビス(1,3−ジヒドロキシ)ベンゼン、2,2′,
4,4′−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、2,
2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルフォ
キシド、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェ
ニルスルフォン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、4,4−(α−メチルベンジリデン)ビスフ
ェノール、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、
α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、1,2,2−
トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,2−
トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン、1,2−テトラキス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロ
キシフェニル)ブタン、パラ〔α,α,α′,α′−テ
トラキス(4−ヒドロキシフェニル)〕−キシレン等を
挙げることができる。
【0135】好適な染料としては油性染料及び塩基性染
料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイル
イエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリ
ーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#60
3、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイル
ブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社
製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メ
チルバイオレット(CI42535)、ローダミンB
(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42
000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げ
ることができる。
【0136】露光による酸発生率を向上させる為、さら
に下記に挙げるような光増感剤を添加することができ
る。好適な光増感剤としては、具体的にはベンゾフェノ
ン、p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、
p,p’−テトラエチルエチルアミノベンゾフェノン、
2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシ
アントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フェ
ノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベンゾフ
ラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフェニルアン
トラセン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フェナ
ントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフ
テン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリ
ン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロア
ニリン、、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルア
ミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアント
ラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン1,2−ベ
ンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−
1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,
2−ナフトキノン、3,3’−カルボニル−ビス(5,
7−ジメトキシカルボニルクマリン)及びコロネン等で
あるがこれらに限定されるものではない。また、これら
の光増感剤は、光源の遠紫外光の吸光剤としても使用可
能である。この場合、吸光剤は基板からの反射光を低減
し、レジスト膜内の多重反射の影響を少なくさせること
で、定在波改良の効果を発現する。
【0137】本発明の感光性組成物は、上記各成分を溶
解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用
する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキ
サノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチ
ロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳
酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、
エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピル
ビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロ
リドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶
媒を単独あるいは混合して使用する。
【0138】上記溶媒に上記以外の界面活性剤を加える
こともできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、
ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエー
テル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等
のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリ
オキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリ
マー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパ
ルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタン
モノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタ
ントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチ
レンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソ
ルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を
挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、
本発明の組成物中の固形分100重量部当たり、通常、
2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。これら
の界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつ
かの組み合わせで添加することもできる。
【0139】上記感光性組成物を精密集積回路素子の製
造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリ
コン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法
により塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを
行い現像することにより良好なレジストパターンを得る
ことができる。ここで、塗布後に乾燥・塗膜形成させる
ため加熱処理を行うことが好ましい。この加熱処理によ
り前記成分(B)の樹脂と成分(C)の化合物が架橋構
造を形成する。ここで、加熱温度としては80℃以上が
好ましく、より好ましくは100℃以上、更に好ましく
は120〜160℃であり、加熱時間としては好ましく
は30秒以上、より好ましくは1分以上、更に好ましく
は1分〜10分である。また、露光光としては、好まし
くは250nm以下、より好ましくは220nm以下の
波長の遠紫外線である。具体的には、KrFエキシマレ
ーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(19
3nm)、F2 エキシマレーザー(157nm)、X
線、電子ビーム等が挙げられる。
【0140】本発明の感光性組成物の現像液としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア
水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルア
ミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチ
ルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチル
ジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノール
アミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン
類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム
塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカ
リ性水溶液を使用することができる。更に、上記アルカ
リ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加し
て使用することもできる。
【0141】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明の内容がこれにより限定されるものでは
ない。 [合成例1(化合物例(d5)の合成)]NaH(含量6
0%)16.0g(0.40モル)をN,N−ジメチル
アセトアミド200mlに分散し、これに2,2−ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン48.0g
(0.20モル)を室温にて添加し、更に2−クロロエ
チルビニルエーテル42.6g(0.40モル)を30
分かけて滴下した。その後100℃にて5時間加熱撹拌
した。放冷後、反応混合物を水1.5L中に投入し、酢
酸エチル500mlにて抽出した。抽出液を水で洗浄
し、硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥した酢酸エチル
溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シ
リカゲル、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)に
て精製し、無色液体39.7gを得た。NMR測定によ
り、この固体が本発明の化合物例(d5)であることを確
認した。
【0142】[合成例2(化合物例(d35)の合成)]合
成例1の2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロパンの代わりに、ビス(ヒドロキシメチル)ト
リシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン39.2g
(0.20モル)を使用し、その他は合成例1と同様に
して無色液体34.2gを得た。NMR測定により、こ
の固体が本発明の化合物例(d35)であることを確認し
た。
【0143】[合成例3(化合物例(d39)の合成)]合
成例1の2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロパンの代わりに、1,3−ジヒドロキシアダマ
ンタン33.6g(0.20モル)を使用し、その他は
合成例1と同様にして無色液体31.5gを得た。NM
R測定により、この液体が本発明の化合物例(d39)であ
ることを確認した。
【0144】[合成例4(化合物例(d20)の合成)]イ
ソホロンジイソシアネート44.5g(0.20モル)
をジオキサン200mlに溶解し、2−ヒドロキシエチ
ルビニルエーテル35.2g(0.40モル)を添加し
た。更に触媒として、ジブチル錫ジラウリルエステル
0.2gを添加し、100℃にて5時間加熱撹拌した。
放冷後、反応混合物を水1.5L中に投入し、酢酸エチ
ル500mlにて抽出した。抽出液を水で洗浄し、硫酸
ナトリウムにて乾燥した。乾燥した酢酸エチル溶液を濃
縮し、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲ
ル、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製
し、白色固体48.6gを得た。NMR測定により、こ
の固体が本発明の化合物例(d20)であることを確認し
た。
【0145】[合成例5(化合物例(d31)の合成)]5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸36.4g
(0.20モル)、2−ヒドロキシエチルビニルスルホ
ン54.5g(0.40モル)をTHF300mlに溶
解した。この溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド8
2.5gのTHF100ml溶液を1時間かけて滴下し
た。室温にて3時間撹拌し、更に50℃にて3時間撹拌
した後、析出した固体を濾過した。濾液のTHF溶液を
濃縮し、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲ
ル、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製
して、白色固体52.4gを得た。NMR測定により、
この固体が本発明の化合物例(d31)であることを確認し
た。
【0146】[合成例6(樹脂(p-1)の合成)]トリシ
クロデカニルメタクリレート13.2g(0.060モ
ル)/メタクリル酸3.4g(0.040モル)を1−
メトキシ−2−プロパノール60mlに溶解し、窒素気
流及び撹拌下、70℃にて重合開始剤2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業
(株)製;商品名V−65)50mgを添加した。反応
開始2時間及び4時間後に同開始剤各々50mgを追加
した。更に3時間反応後、90℃に昇温し撹拌を1時間
続けた。反応液を放冷後、イオン交換水1Lに激しく撹
拌しながら投入することにより、ポリマーを析出させ
た。得られたポリマーを減圧下、40℃にて乾燥し、樹
脂(p-1)13.9gを得た。GPCにて分子量を測定し
たところ、重量平均(Mw:ポリスチレン換算)で3
2.4×103 (分散度(Mw/Mn)2.7)であっ
た。
【0147】[合成例7(本発明の樹脂(p-2)の合
成)]合成例6のトリシクロデカニルメタクリレートの
代わりに1−アダマンタンメタクリレート13.2g
(0.060モル)を使用し、その他は合成例6と同様
にして樹脂(p-2)14.7gを得た。GPCにて分子量
を測定したところ、重量平均(Mw:ポリスチレン換
算)で35.3×103 (分散度(Mw/Mn)2.
8)であった。
【0148】[合成例8(本発明の樹脂(p-3)の合
成)]トリシクロデカニルメタクリレート11.0g
(0.050モル)/t−ブチルメタクリレート2.8
g(0.020モル)/メタクリル酸2.6g(0.0
30モル)を1−メトキシ−2−プロパノール60ml
に溶解し、その他は合成例6と同様にして樹脂(p-3 )
14.3gを得た。GPCにて分子量を測定したとこ
ろ、重量平均(Mw:ポリスチレン換算)で37.1×
103 (分散度(Mw/Mn)2.8)であった。
【0149】[合成例9〜19(本発明の樹脂の合
成)]以下、合成例6〜8と同様にして、下記表1に示
す本発明の樹脂を合成した。使用したモノマーの仕込み
モル比、及び生成した樹脂の重量平均分子量を合わせて
表1に示す。
【0150】
【表1】
【0151】
【化56】
【0152】
【化57】
【0153】実施例1〜7、比較例1〜5 (感光性樹脂組成物の調製)感光性樹脂成分を調製する
に当たって、表2に記載した成分、即ち、合成例で合成
した樹脂(成分(B))、化合物(成分(C))、光酸
発生剤としてトリフェニルスルホニウムトリフレート
(PAG−1)(成分(A))、有機カルボン酸(成分
(D))、含窒素塩基性化合物(成分(E))、界面活
性剤(成分(F))、及び溶剤としてプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテートの各成分を用いた。
各成分を混合後、0.1μmのテフロンフィルターによ
り濾過して感光性樹脂組成物を調製した。用いられた場
合の各成分の量は、下記の通りである。 (B)樹脂 9g (C)化合物 1g (A)トリフェニルスルホニウムトリフレート 0.10g (D)有機カルボン酸 0.25g (E)含窒素塩基性化合物 0.04g (F)界面活性剤 0.05g 溶剤 57.4g このように調製された感光性樹脂組成物につき、下記方
法により現像欠陥数及びレジストの画像性能を評価し
た。評価結果を表3に示した。
【0154】(現像欠陥数の評価方法) (1)現像欠陥数−I 感光性樹脂組成物をスピンコーターによりヘキサメチル
ジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布
し、120℃で90秒間ホットプレート上で加熱、乾燥
を行い、0.50μmのレジスト膜を形成した。このレ
ジスト膜を、マスクを通してArFエキシマレーザー光
で露光し、露光後直ぐに110℃で90秒間ホットプレ
ート上で加熱した。更に2.38重量%濃度のテトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒
間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥した。
このようにして得られたコンタクトホールパターンの形
成されたサンプルを、KLA2112機(KLAテンコ
ール(株)製)により現像欠陥数を測定した(Threshold1
2、Pixcel Size=0.39)。 (2)現像欠陥数−II 上記(1)現像欠陥数−Iにおいて、露光しない以外
は、加熱、現像、リンス、乾燥したサンプルについて同
様に行い現像欠陥数を測定した。
【0155】(画像評価法)上記(1)現像欠陥数−I
と同様に、0.50μmのレジスト膜を形成し、この膜
について、露光、加熱、現像、リンス、乾燥した。その
後、膜厚を膜厚計により測定し、残膜率(現像後のレジ
スト膜厚/現像前のレジスト膜厚×100)を算出し
た。さらに、形成された0.25μmラインパターンを
走査型電子顕微鏡で観察し、プロファイルを調べた。矩
形な形状をしているものを○で表し、そうでないものを
×で表した。
【0156】
【表2】
【0157】表2中の各記号は、下記の通りである。 PAG−1:トリフェニルスルホニウムトリフレート C−1:1−アダマンタンカルボン酸 C−2:1,4−シクロヘキサンジカルボン酸 C−3:1−ナフタレンカルボン酸 C−4:リカシッドHBH(新日本理化(株)製) C−5:サリチル酸 C−6:ニトロ安息香酸 N−1:ヘキサメチレンテトラミン N−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−
ノネン N−3:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセン N−4:1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタ
ン N−5:トリエチルアミン W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素およびシリコーン系) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製)(シリコーン系) S−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート
【0158】
【表3】
【0159】表3の結果から明らかなように、本発明の
感光性樹脂組成物は、いづれも現像欠陥が極めて少な
く、矩形なプロファイルが形成されていた。一方、
(D)有機カルボン酸、(E)含窒素塩基性化合物、及
び(F)界面活性剤を用いない比較例1、(E)含窒素
塩基性化合物と(F)界面活性剤を用いたものの、
(D)有機カルボン酸を用いない比較例2、(C)有機
カルボン酸と(D)含窒素塩基性化合物を用いたもの
の、(F)界面活性剤を用いない比較例3は、いずれも
現像欠陥数が多かった。また、有機カルボン酸として、
芳香族カルボン酸を用いた比較例4及び5も、現像欠陥
が多かった。
【0160】
【発明の効果】本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、現
像欠陥が極めて少なく、しかも特にArFエキシマレー
ザー光を露光光源とする場合、良好なパターンプロファ
イルを示す。このため半導体素子製造に必要な微細パタ
ーンの形成に有効に用いることが可能である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)活性光線又は放射線の照射により酸
    を発生する化合物、(B)多環型の脂環式基とカルボキ
    シル基を有する樹脂、(C)下記一般式(I)で表され
    る基を少なくとも2個有する化合物、(D)分子量が1
    000以下の環状脂肪族有機カルボン酸及び/又はナフ
    タレン環を有する有機カルボン酸、(E)含窒素塩基性
    化合物、及び(F)フッ素系及び/又はシリコン系界面
    活性剤を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成
    物。 【化1】 式(I)中、R1 〜R3 は同じでも異なっていても良
    く、水素原子、置換基を有していても良い、アルキル基
    又はシクロアルキル基を表す。また、R1 〜R3の内の
    2つが結合して3〜8個の炭素原子、ヘテロ原子から成
    る環構造を形成しても良い。Zは酸素原子、イオウ原
    子、−SO2 −又は−NH−を示す。
  2. 【請求項2】 (B)成分の樹脂が、下記一般式(I
    I)、(III)又は(IV)で表される多環型の脂環式基を
    有する繰り返し構造単位のうち少なくとも一つを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のポジ型レジスト組成
    物。 【化2】 式(II)〜(IV)中、R4 、R5 、R7 〜R9 は同じで
    も異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シア
    ノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロ
    アルキル基を表す。R6 はシアノ基、−CO−OR10
    は−CO−N(R11)(R12)を表す。X1 〜X3 は同
    じでも異なっていてもよく、単結合、置換基を有してい
    ても良い2価のアルキレン基、アルケニレン基もしくは
    シクロアルキレン基、又は−O−、−SO2 −、−O−
    CO−R13−、−CO−O−R14−、−CO−N
    (R15)−R16−を表す。R10は水素原子、置換基を有
    していても良い、アルキル基、シクロアルキル基あるい
    はアルケニル基、又は酸の作用により分解してアルカリ
    現像液中での溶解性を増大させる基を表す。R11
    12、R15は同じでも異なっていてもよく、水素原子、
    置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキ
    ル基又はアルケニル基を表す。またR11とR12とが結合
    して環を形成しても良い。R13、R14、R16は同じでも
    異なっていてもよく、単結合、又はエーテル基、エステ
    ル基、アミド基、ウレタン基もしくはウレイド基を有し
    ても良い、2価のアルキレン基、アルケニレン基あるい
    はシクロアルキレン基を表す。Yは多環型の脂環式基を
    表す。
  3. 【請求項3】 (B)成分の樹脂が、下記一般式
    (V)、(VI)又は(VII)で表されるカルボキシル基を
    有する繰り返し構造単位のうち少なくとも一つを有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型レジス
    ト組成物。 【化3】 式(V)〜(VII)中、R17、R18、R20〜R22は同じで
    も異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シア
    ノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロ
    アルキル基を表す。R19はシアノ基、−CO−OR23
    は−CO−N(R24)(R25)を表す。X4 〜X6 は同
    じでも異なっていてもよく、単結合、置換基を有してい
    ても良い2価のアルキレン基、アルケニレン基もしくは
    シクロアルキレン基、又は−O−、−SO2 −、−O−
    CO−R26−、−CO−O−R27−、−CO−N
    (R28)−R29−を表す。R23は水素原子、置換基を有
    していても良いアルキル基、シクロアルキル基もしくは
    アルケニル基、又は酸の作用により分解してアルカリ現
    像液中での溶解性を増大させる基を表す。R24、R25
    28は同じでも異なっていてもよく、水素原子、置換基
    を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基又
    はアルケニル基を表す。またR24とR25とが結合して環
    を形成しても良い。R26、R27、R29は同じでも異なっ
    ていてもよく、単結合、又はエーテル基、エステル基、
    アミド基、ウレタン基もしくはウレイド基を有しても良
    い、2価のアルキレン基、アルケニレン基あるいはシク
    ロアルキレン基を表す。
  4. 【請求項4】 (B)成分の樹脂が、酸の作用により分
    解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基を有
    することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    ポジ型レジスト組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分の樹脂における酸の作用によ
    り分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基
    が、下記一般式(VIII)又は(IX)で表される基である
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のポジ
    型レジスト組成物。 【化4】 式(VIII)、(IX)中、R30〜R32は同じでも異なって
    いてもよく、水素原子、又は置換基を有していても良
    い、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    シル基もしくはアルコキシカルボニル基を表す。R
    33は、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロ
    アルキル基又はアルケニル基を表す。但し、式(VIII)
    のR30〜R32の内少なくとも2つは水素原子以外の基で
    ある。また式(VIII)のR30〜R32の内の2つ、又は式
    (IX)のR30、R31、R33の内の2つが結合して3〜8
    個の炭素原子、ヘテロ原子から成る環構造を形成しても
    良い。
  6. 【請求項6】 (B)成分の樹脂が、水酸基を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポジ型
    レジスト組成物。
  7. 【請求項7】 (C)成分の化合物が、下記一般式
    (X)で示される化合物であることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。 【化5】 式(X)中、R1 〜R3 、Zは各々請求項1に記載のも
    のと同義である。Rはヘテロ原子を含んでいてもよい、
    m価のアルキレン基、m価のシクロアルキレン基あるい
    はこれらの基を2つ以上組み合わせて得られるm価の基
    を表し、更にこれらの基は、エーテル基、エステル基、
    アミド基、ウレタン基あるいはウレイド基の少なくとも
    1つとともに2価以上の連結基を形成してもよい。mは
    2以上の整数を表す。
  8. 【請求項8】 (B)成分の樹脂と(C)成分の化合物
    が塗膜形成時に熱により架橋してアルカリ現像液に対し
    不溶化し、その(B)成分の樹脂と(C)成分の化合物
    の架橋物が活性光線又は放射線の照射時に発生した酸に
    より分解して、アルカリ現像液に対する溶解性が向上す
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポ
    ジ型レジスト組成物。
  9. 【請求項9】 露光光源として、220nm以下の遠紫
    外光を使用することを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    かに記載のポジ型レジスト組成物。
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