JP2001100042A - 偏光板 - Google Patents

偏光板

Info

Publication number
JP2001100042A
JP2001100042A JP28088099A JP28088099A JP2001100042A JP 2001100042 A JP2001100042 A JP 2001100042A JP 28088099 A JP28088099 A JP 28088099A JP 28088099 A JP28088099 A JP 28088099A JP 2001100042 A JP2001100042 A JP 2001100042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
polarizing plate
refractive index
liquid crystal
optically anisotropic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28088099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3919983B2 (ja
Inventor
Ichiro Amimori
一郎 網盛
Akihiro Ikeyama
昭弘 池山
Atsushi Watabe
淳 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP28088099A priority Critical patent/JP3919983B2/ja
Priority to DE60038477T priority patent/DE60038477T2/de
Priority to EP00121202A priority patent/EP1089093B1/en
Priority to AT00121202T priority patent/ATE391303T1/de
Priority to US09/671,634 priority patent/US6791649B1/en
Publication of JP2001100042A publication Critical patent/JP2001100042A/ja
Priority to US10/437,002 priority patent/US6917400B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3919983B2 publication Critical patent/JP3919983B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外光の反射による表示品位劣化を防止し、な
お且つTNモードの液晶表示装置及びカラー液晶表示装
置の視野角を拡大する。 【解決手段】 2枚の透明支持体によって偏光層を挟持
してなる偏光板において、該透明支持体のうち一方の支
持体の偏光層と反対側の面に光学異方層を含んでなる光
学補償層を有し、更にもう一方の透明支持体の偏光層と
反対側の面に反射防止層を有する偏光板であって、該光
学異方性層がディスコティック構造単位を有する化合物
からなる負の複屈折を有する層であり、該ディスコティ
ック構造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いてお
り、且つ該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支
持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において
変化している偏光板を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学補償能及び反射
防止能を有する偏光板、それを用いた液晶表示装置及び
カラー液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶表示装置の構成を図1に示
す。一般的な液晶表示装置においては最裏面にエッジラ
イト方式のバックライト11を配置し、裏面より順にバ
ックライトの光を表面に出射させる導光板12、この光
の輝度を均一化させるための散乱シート13、更に散乱
シートにより均一化された光を所定方向に集光する機
能、または特定の偏光を選択的に透過、反射する機能を
有する1枚または複数の調光シート14のように配置さ
れ、これらのフィルムを通過した光が1対の偏光板1
5、16に挟持されてなる液晶セル17に入射する。1
8は光源の冷陰極蛍光管、19は反射シートである。
【0003】反射防止層は一般に、CRT、PDPやL
CDのような画像表示装置において、外光の反射による
コントラスト低下や像の映り込みを防止するために、光
学干渉の原理を用いて反射率を低減するディスプレイの
最表面に配置される。すなわち、図1において16の表
示側に反射防止層が設けられている。
【0004】反射防止層としては、金属酸化物の透明薄
膜を積層させた多層膜が従来から用いられている。複数
の透明薄膜を用いるのは、様々な波長の光の反射を防止
するためである。金属酸化物の透明薄膜は、化学蒸着
(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、特に物理蒸着法
の一種である真空蒸着法により形成されている。金属酸
化物の透明薄膜は、反射防止層として優れた光学的性質
を有しているが、蒸着による形成方法は、生産性が低く
大量生産に適していない。蒸着法に代えて、透明支持体
上に光学的機能層を塗布により形成して反射防止層を製
造する方法も提案されている。
【0005】特開平2−245702号公報は、二種類
以上の超微粒子(例えば、MgF2とSiO2)を混在さ
せて、膜厚方向にその混合比を変化させたときの反射防
止膜を開示している。混合比を変化させることにより屈
折率を変化させ、高屈折率層と低屈折率層を設けた反射
防止層と同様の光学的性質を得ている。超微粒子は、エ
チルシリケートの熱分解で生じたSiO2により接着し
ている。エチルシリケートの熱分解では、エチル部分の
燃焼によって、二酸化炭素と水蒸気も発生する。同公報
の第1図に示されているように、二酸化炭素と水蒸気が
層から離脱することにより、超微粒子の間に空隙が生じ
ている。特開平7−48527号公報は、多孔質シリカ
よりなる無機微粉末とバインダとを含有する反射防止層
を開示している。特開平9−288201号公報は、含
フッ素ポリマーからなる微粒子を二個以上積み重ねるこ
とにより、微粒子間に空隙を形成した低屈折率層を有す
る反射防止層を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】空隙を有する低屈折率
層は、空隙中の空気によって非常に低い屈折率が得られ
るとの特徴がある。本発明の課題の一つは、この特徴を
生かすことにより生産性の高い塗布法を用いて、簡便か
つ安価にして十分な反射防止性能と耐傷性、防汚性を有
する反射防止フィルムを提供することである。
【0007】ところで、LCDの表示方式は大きく複屈
折モードと旋光モードに分けることができる。複屈折モ
ードを利用する超捻れ(スーパーツィスティッド)ネマ
ティック液晶表示装置(以下、STN−LCD)は、9
0度を超える捻れ角及び急峻な電気光学特性を有するス
ーパーツィスティッドネマティック液晶を用いている。
このためSTN−LCDは時分割駆動による大容量の表
示が可能である。しかしながらSTN−LCDは応答速
度が遅い(数百ミリ秒)、階調表示が困難等の問題があ
ることから、能動素子を使用した液晶表示装置(例、T
FT−LCD及びMIM−LCD)の表示特性に比べて
劣っている。TFT−LCD及びMIM−LCDにおい
ては、90度の捻れ角及び正の複屈折を有する捻れネマ
ティック液晶が、画像を表示するために使用されてい
る。これらは旋光モードであるTN−LCDの表示モー
ドであり、高速応答性(数十ミリ秒)及び高いコントラ
ストが得られるため、複屈折モードに比べて多くの点で
有利である。しかしながら、TN−LCDは表示色や表
示コントラストが液晶表示装置を見るときの角度によっ
て変化するため(視野角特性)、CRTに比べて見づら
いという問題がある。
【0008】上記視野角特性を改善するため、一対の偏
光板と液晶セルとの間に位相差板(光学補償シート)を
設けるという提案が特開平4−229828号及び特開
平4−258923号に記載されている。上記公報で提
案されている位相差板は、液晶セルに対して垂直方向の
位相差はほぼゼロであるため、真正面からは何ら光学的
作用を与えないが、傾けたときに位相差が発現する。こ
れにより液晶セルの斜め方向で発生する位相差を補償す
るものである。このような光学補償シートといては、ネ
マティック液晶の正の複屈折を補償するように負の複屈
折を有し、且つ光軸が傾いているシートが有効である。
【0009】特開平6−75115号及びEP0576
304A1には、負の複屈折を有し、且つ光軸が傾いて
いる光学補償シートが記載されている。このシートはポ
リカーボネートやポリエステル等のポリマーを延伸する
ことにより製造され、シートの法線から傾いた主屈折率
方向を有している。このようなシートは極めて複雑な延
伸処理が必要とされるため、この方法により大面積で均
一な光学補償シートを安定に製造するのは非常に困難で
ある。
【0010】一方、液晶ポリマーを用いた方法も特開平
3−9326号及び特開平3−291601号に記載さ
れている。これは液晶性を有するポリマーを支持体上の
配向層表面に塗布することにより得られる光学補償シー
トである。しかしながら液晶性を有するポリマーは、配
向層上では十分な配向を示さないため、すべての方向に
おいて視野角を拡大することはできない。また、特開平
5−215921号には支持体と液晶性及び正の複屈折
を有する重合性棒状化合物からなる光学補償シート(複
屈折板)が記載されている。この光学補償シートは、重
合性棒状化合物の溶液を支持体に塗布、加熱硬化するこ
とにより得られる。しかしながら、この液晶性を有する
ポリマーは複屈折を持たないため、全方向の視野角を拡
大することができない。
【0011】ところで、特開平8−50206号にディ
スコティック構造単位を有する化合物からなる負の複屈
折を有する層を有し、該ディスコティック化合物と支持
体とのなす角度が層の深さ方向において変化しているこ
とを特徴とする光学補償シートが記載されている。この
方法によるとコントラストから見た視野角は全方向にお
いて大幅に拡大し、また斜め方向から見たときの黄変の
ような画質低下もほとんど見られない。しかしながら、
この光学補償シートのみによっては、前述の外光反射に
よる表示品位の劣化を改良することはできないため、さ
らなる改良が必要とされている。
【0012】以上のように、本発明の課題は外光の反射
による表示品位劣化を防止し、なお且つTNモードの液
晶表示装置及びカラー液晶表示装置の視野角を拡大する
ことによってあらゆる方向に優れた表示品位を有する液
晶表示装置を提供すること、そしてそれらを簡便な方法
で安定に製造することによって安価に供給することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下のよ
うに達成された。 (1) 2枚の透明支持体によって偏光層を挟持してな
る偏光板において、該透明支持体のうち一方の支持体の
偏光層と反対側の面に光学異方層を含んでなる光学補償
層を有し、更にもう一方の透明支持体の偏光層と反対側
の面に反射防止層を有する偏光板であって、該光学異方
性層がディスコティック構造単位を有する化合物からな
る負の複屈折を有する層であり、該ディスコティック構
造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、且
つ該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持体面
とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変化し
ていることを特徴とする偏光板。 (2) 該角度が光学異方層の支持体面側からの距離の
増加とともに増加している請求項1に記載の偏光板。 (3) 該光学異方層が、更にセルロースエステルを含
んでいる(1)に記載の偏光板。 (4) 該光学異方層側の透明支持体が、光学的に負の
一軸性を有し、且つ該透明支持体面の法線方向に光軸を
有し、更に下記の条件を満足する(1)に記載の偏光
板。
【数2】 20≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦
400 (d:光学補償層厚み) (5) 光学異方層と透明支持体との間に、配向層が形
成されている(1)に記載の偏光板。 (6) 配向層がポリマーの硬化膜からなる(5)に記
載の偏光板。 (7) 光学異方層がモノドメインであるか、または
0.1μm以下のサイズのドメインを多数形成している
ことを特徴とする(1)に記載の偏光板。 (8) 前記反射防止層が、透明支持体及び透明支持体
の屈折率よりも低い屈折率と3乃至50体積%の空隙率
とを有する低屈折率層が積層されてなることを特徴とす
る(1)に記載の偏光板。 (9) 該低屈折率層が粒径0.1μm以下の微粒子を
含み、微粒子間または微粒子内に空隙が形成されている
(8)に記載の偏光板。 (10) 透明支持体の屈折率よりも高い屈折率を有す
る高屈折率層が透明支持体と低屈折率層との間に設けら
れている(8)に記載の偏光板。 (11) 該低屈折率層の上に含フッ素化合物を含むオ
ーバーコート層がさらに積層されており、オーバーコー
ト層の材料が低屈折率層の空隙を占有している割合が7
0体積%未満であることを特徴とする(8)に記載の偏
光板。 (12) 該オーバーコート層を形成してなる含フッ素
化合物の重量平均分子量が2万乃至200万であって、
それ以外の分子量2万未満の低分子量成分が該オーバー
コート層固形分の50重量%以下であることを特徴とす
る(11)に記載の偏光板。 (13) (1)から(12)に記載の偏光板を、液晶
セルの両側に配置された2枚の偏光板のうち、表示側の
偏光板として用い、且つ光学異方層を液晶セル側へ向け
て配置することを特徴とする液晶表示装置。 (14) 透明電極、画素電極及びカラーフィルタを有
する一対の基板と、その基板間に封入された捻れ配向し
たネマティック液晶とからなる液晶セル、液晶セルの両
側に設けられた一対の光学補償シートとその外側に配置
された一対の偏光板からなるカラー液晶表示装置におい
て、液晶セルの表示側光学補償シート及び偏光板として
(1)から(12)に記載の偏光板を用い、且つ該光学
異方層を液晶セル側へ向けて配置し、更に液晶セルのバ
ックライト側にディスコティック構造単位を有する化合
物からなる負の複屈折を有する光学異方性層を有し、該
ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体面に対
して傾いており、且つ該ディスコティック構造単位の円
盤面と透明支持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ
方向において変化している光学補償シートを有するカラ
ー液晶表示装置。
【0014】更に光学異方層については以下の条件を満
たすことが好ましい。 (1) ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持
体面とのなす角度が、支持体面側からの距離の増加とと
もに増加しており、該角度が5から85度の範囲で変化
する光学異方層。 (2) 該角度の最小値が0から85度(より好ましく
は5から40度)の範囲にあり、その最大値が5から9
0度(より好ましくは30から85度)の範囲にある光
学異方層。 (3) セルロースエステル(より好ましくはセルロー
スアセテートブチレート)を含んでいる光学異方層。 (4) 偏光板の法線方向から傾いた方向にゼロ以外の
レターデーションの絶対値の最小値を有する光学異方
層。 (5) 液晶セルの基板が一方向にラビング処理された
配向表面を有し、且つ光学異方層のレターデーションの
最小値の方向を液晶セル上に正投影したときの方向と光
学異方層に隣接する液晶セル基板のラビング方向とのな
す角が90から270度となるように配置されている光
学異方層。
【発明の実施の形態】本発明の光学補償能及び反射防止
能を有する偏光板それを用いた液晶表示装置の基本的な
構成を図面を引用しながら説明する。
【0015】図2は、光学補償層の層構成を示す断面模
式図の一例である。光学補償層は、透明支持体21、配
向層22、光学異方層23の順序の層構成を有する。光
学異方層は液晶性ディスコティック化合物24a、24
b、24cを有し、その光軸と透明支持体の法線方向2
5に対してそれぞれθa、θb、θcの傾斜角をなす。
この傾斜角は光学異方層の透明支持体側より表面側に向
かって増加する。
【0016】図3に光学補償層の光学特性を示す。配向
層には液晶性ディスコティック化合物を配向させるため
にラビング等の処理を施す。31は配向層のラビング方
向を示す。n1、n2及びn3は光学補償層の直交する
三軸の屈折率を表し、正面から見たときにはn1≦n3
≦n2の関係を満たす。光学補償層は、透明支持体の法
線方向から傾いた方向にゼロ以外のレターデーションの
絶対値の最小値を有する。図中32はレターデーション
の絶対値の最小値を示す方向と透明支持体の法線方向2
5とのなす角度である。TN−LCDの視野角特性を改
善するために、32は5乃至50度であることが好まし
く、10乃至40度が特に好ましい。
【0017】光学補償層は下記式を満足する。
【数3】 20≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦
400 (d:光学補償層厚み)
【0018】また光学補償層は下記式を満足することが
好ましい。
【数4】 50≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦
400
【0019】更に光学補償層は下記式を満足することが
特に好ましい。
【数5】 100≦{(nx+ny)/2−nz}×d
≦400
【0020】光学補償層に用いる透明支持体としては、
プラスチックフイルムを用いることが好ましい。プラス
チックフイルムの材料の例には、セルロースエステル
(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロー
ス、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、ア
セチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、
ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−
4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタ
レート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリ
スチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイ
ミド、ポリメチルメタクリレート及びポリエーテルケト
ン、市販品としてはゼオネックス(日本ゼオン(株)
製)、ARTON(JSR(株)製)が含まれる。
【0021】透明支持体の光透過率は、80%以上であ
ることが好ましく、86%以上であることが更に好まし
い。透明支持体は正面から見たときに光学的等方性を有
するものが好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%
以下であることが好ましく、1.0%以下であることが
更に好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4乃至1.
7であることが好ましい。これらの観点からトリアセチ
ルセルロース、ポリカーボネート及びポリエチレンテレ
フタレート、ゼオネックス、ARTONが好ましく、L
CD用偏光板の偏光層を保護する保護膜としてはトリア
セチルセルロースが特に好ましい。
【0022】透明支持体面内の主屈折率をnx、ny、
厚み方向の主屈折率をnz、厚みをdbとしたとき、主
屈折率の関係がnz<ny=nx(負の一軸性)を満足
し、{(nx+ny)/2−nz}×dで表されるレタ
ーデーションが20乃至400nmである。透明支持体
のレターデーションは30乃至150nmであることが
より好ましい。またnxとnyは厳密に等しい必要はな
く、|nx−ny|/|nx−nz|≦0.2であれば
実用上問題ない。|nx−ny|×dbで表される正面
レターデーションは50nm以下であることが好まし
く、20nm以下であることが更に好ましい。
【0023】透明支持体上には、隣接する層との密着性
を付与するために下塗り層を設けてもよい。このような
下塗り層を形成する素材は特に限定されないが、例えば
トリアセチルセルロース上においてはゼラチンやポリ
(メタ)アクリレート樹脂及びその置換体、スチレン−
ブタジエン樹脂等が用いられる。また、化学処理、機械
処理、コロナ処理、グロー放電処理等の表面処理を行っ
てもよい。
【0024】配向層はその上に設けられる液晶性ディス
コティック化合物の配向方向を規定するように機能す
る。そしてこの配向が透明支持体の法線方向から傾いた
光軸を与える。配向層は光学異方層に配向性を付与でき
れば特に限定されない。配向層の好ましい例としては、
有機化合物により形成された表面をラビング処理した
層、無機化合物の斜方蒸着層、レジストによるパターニ
ング等により形成されたマイクログルーブ層、あるいは
ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウム
クロライド及びステアリル酸メチル等のラングミュア・
ブロジェット膜、さらに電場あるいは磁場により配向さ
れた誘電体層を挙げることができる。ラビング処理層は
製造上、簡便且つ安価であるため好ましい。
【0025】配向層用の有機化合物としては、ポリメチ
ルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合
体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルア
ルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、ス
チレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポ
リエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素
化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビ
ニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重
合体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリカーボネート等のポリマー及びシラ
ンカップリング剤等の化合物が含まれる。中でもポリイ
ミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール及びアルキ
ル基(炭素数6以上が好ましい)を含有するアルキル変
性ポリビニルアルコールが好ましく、アルキル基(炭素
数6以上が好ましい)含有アルキル変性ポリビニルアル
コールが特に好ましい。ポリイミドとしては、ポリアミ
ック酸(例えば日立化成(株)製LQ/LXシリーズ、
日産化学(株)製SEシリーズ等)を塗布し、100乃
至300℃で0.5乃至1時間焼成したものが挙げら
れ、アルキル変性ポリビニルアルコールとしてはMP1
03、MP203、R1130(いずれもクラレ(株)
製)が挙げられる。
【0026】また、前記ラビング処理はLCDの液晶配
向処理工程として広く採用されている処理方法を利用す
ることができる。即ち、配向層表面を紙やガーゼ、フェ
ルト、ゴムあるいはナイロン、ポリエステル繊維等を用
いて一定方向に擦ることによって配向を得る方法を用い
ることができる。一般的には長さ及び太さが均一な繊維
を平均的に植毛した布を用いて数回程度ラビングを行
う。
【0027】また、光学異方層を配向層を用いずに配向
させてもよい。これは光学異方層を形成する液晶性ディ
スコティック化合物層を電場、磁場、偏光照射あるいは
斜め非偏光照射等によって配向させる方法が挙げられ
る。
【0028】光学異方層はディスコティック構造単位を
有する化合物からなる負の複屈折を有する層である。光
学異方層は液晶性ディスコティック化合物の層または重
合性ディスコティック化合物の硬化により得られるポリ
マー層である。本発明のディスコティック化合物の例と
しては、C.Destradeらの研究報告、Mol.
Cryst.71巻、111頁(1981年)に記載さ
れているベンゼン誘導体、Mol.Cryst.122
巻、141頁(1985年)、Phyics.Let
t,A、78巻、82頁(1990年)に記載されてい
るトルキセン誘導体、B.Kohneらの研究報告、A
ngew.Chem.Soc.96巻、70頁(198
4年)に記載されたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.
Lehnらの研究報告、J.Chem.Commun.
1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報
告、J.Am.Chem.Soc.116巻、2655
頁(1994年)に記載されているアザクラウン系やフ
ェニルアセチレン系マクロサイクル等を挙げることがで
きる。上記ディスコティック(円盤状)化合物は、一般
にこれらを分子中心の母核とし、直鎖のアルキル基やア
ルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその側鎖とし
て放射状に置換された構造であり、液晶性を示し、一般
にディスコティック液晶と呼ばれるものが含まれる。但
し、分子自身が負の一軸性を有し、一定の配向を付与で
きるものであれば上記記載に限定されるものではない。
また本発明において、「ディスコティック化合物から形
成した」とは最終的にできたものが上記化合物である必
要はなく、例えば低分子ディスコティック液晶が熱、電
離放射線等で架橋する官能基を有しており、熱または電
離放射線照射によって高分子量化して液晶性を失ったも
のも含まれる。
【0029】該ディスコティック化合物の好ましい例を
下記に示す。
【0030】
【化1】
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】
【化6】
【0036】
【化7】
【0037】
【化8】
【0038】
【化9】
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】光学異方層はディスコティック化合物及び
他の化合物を溶解してなる塗布液を配向層上に塗布、乾
燥し、次いでディスコティックネマティック相形成温度
まで加熱し、その配向状態を維持したまま冷却すること
により得られる。あるいはディスコティックネマティッ
ク相形成温度まで加熱した後、電離放射線照射により重
合させて固定してもよい。ディスコティックネマティッ
ク液晶相−固相転移温度としては50乃至300℃が好
ましく、70乃至170℃が特に好ましい。
【0043】光学異方層には、液晶性ディスコティック
化合物の傾斜角、ディスコティックネマティック相形成
温度、相溶性、塗布性等をコントロールするために、可
塑剤や界面活性剤、重合性モノマー、高分子化合物等、
ディスコティック化合物の配向を阻害しない限り如何な
る化合物を添加してもよい。
【0044】重合性モノマーとしては、ビニル基、ビニ
ルオキシ基、アクリロイル基及びメタクリロイル基を有
するものが好ましい。重合性モノマーはディスコティッ
ク化合物に対して1乃至50重量%、好ましくは5乃至
30重量%用いることができる。
【0045】高分子化合物は、ディスコティック化合物
との相溶性を有していれば如何なるものも用いることが
できる。高分子化合物としてはセルロースエステルが好
ましく、中でもセルロースアセテートブチレートが特に
好ましい。高分子化合物はディスコティック化合物に対
し、0.1乃至10重量%、好ましくは0.1乃至5重
量%用いることができる。また、セルロースアセテート
ブチレートのブチリル化度は30乃至80%が好まし
く、アセチル化度は30乃至80%が好ましい。
【0046】図4−aは、反射防止層の層構成を示す断
面模式図の一例である。反射防止層は、透明支持体4
1、ハードコート層42、低屈折率層45の順序の層構
成を有する。低屈折率層の屈折率と膜厚が下記式を満足
することが好ましい。
【0047】
【数6】 mλ/4×0.7<n11<mλ/4×1.3
【0048】式中、nは正の奇数(一般に1)であり、
n1は低屈折率層の屈折率であり、そして、d1は低屈
折率層の膜厚(nm)である。
【0049】図4−bは、反射防止層の層構成を示す断
面模式図の一例である。反射防止層は、透明支持体4
1、ハードコート層42、高屈折率層44、低屈折率層
45の順序の層構成を有する。図4−bのように、高屈
折率層44と低屈折率層45とを有する反射防止層で
は、特開昭59−50401号公報に記載されているよ
うに、高屈折率層が下記式(I)、低屈折率層が下記式
(II)をそれぞれ満足することが好ましい。
【0050】
【数7】 mλ/4×0.7<n11<mλ/4×1.3 (I)
【0051】式中、mは正の整数(一般に1、2または
3)であり、n1は高屈折率層の屈折率であり、そし
て、d1は高屈折率層の膜厚(nm)である。
【0052】
【数8】 第2層 nλ/4×0.7<n22<nλ/4×1.3 ( II)
【0053】式中、nは正の奇数(一般に1)であり、
2は低屈折率層の屈折率であり、そして、d2は低屈折
率層の膜厚(nm)である。
【0054】図4−cは、反射防止層の層構成を示す断
面模式図の一例である。反射防止層は、透明支持体4
1、ハードコート層42、中屈折率層43、高屈折率層
44、低屈折率層45の順序の層構成を有する。図4−
cのように、中屈折率層43、高屈折率層44と低屈折
率層45とを有する反射防止膜では、特開昭59−50
401号公報に記載されているように、中屈折率層が下
記式(III)、高屈折率層が下記式(IV)、低屈折
率層が下記式(V)をそれぞれ満足することが好まし
い。
【0055】
【数9】 第1層 hλ/4×0.7<n33<hλ/4×1.3 ( III)
【0056】式中、hは正の整数(一般に1、2または
3)であり、n3は中屈折率層の屈折率であり、そし
て、d3は中屈折率層の膜厚(nm)である。
【0057】
【数10】 第2層 jλ/4×0.7<n44<jλ/4×1.3 ( IV)
【0058】式中、jは正の整数(一般に1、2または
3)であり、n4は高屈折率層の屈折率であり、そし
て、d4は高屈折率層の膜厚(nm)である。
【0059】
【数11】 第3層 kλ/4×0.7<n55<kλ/4×1.3 ( V)
【0060】式中、kは正の奇数(一般に1)であり、
5は低屈折率層の屈折率であり、そして、d5は低屈折
率層の膜厚(nm)である。
【0061】図4−dは、反射防止層の層構成を示す断
面模式図の一例である。反射防止層は、透明支持体4
1、ハードコート層42、中屈折率層43、高屈折率層
44、低屈折率層45、オーバーコート層46の順序の
層構成を有する。 中屈折率層、高屈折率層、低屈折率
層の屈折率と膜厚は図4−cと同様である。オーバーコ
ート層は撥水、撥油性による防汚性付与、滑り性による
耐傷性改良の効果があり、光学特性上、屈折率に制約は
ないが、膜厚は20nm以下であることが好ましい。
【0062】反射防止層に用いる透明支持体としては、
プラスチックフイルムを用いることが好ましい。プラス
チックフイルムの材料の例には、セルロースエステル
(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロー
ス、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、ア
セチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、
ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−
4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタ
レート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリ
スチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイ
ミド、ポリメチルメタクリレート及びポリエーテルケト
ン、市販品としてはゼオネックス(日本ゼオン(株)
製)、ARTON(JSR(株)製)が含まれる。
【0063】透明支持体の光透過率は、80%以上であ
ることが好ましく、86%以上であることが更に好まし
い。透明支持体は正面から見たときに光学的等方性を有
するものが好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%
以下であることが好ましく、1.0%以下であることが
更に好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4乃至1.
7であることが好ましい。これらの観点からトリアセチ
ルセルロース、ポリカーボネート及びポリエチレンテレ
フタレート、ゼオネックス、ARTONが好ましく、L
CD用偏光板の偏光層を保護する保護膜としてはトリア
セチルセルロースが特に好ましい。
【0064】透明支持体上には、隣接する層との密着性
を付与するために下塗り層を設けてもよい。このような
下塗り層を形成する素材は特に限定されないが、例えば
トリアセチルセルロース上においてはゼラチンやポリ
(メタ)アクリレート樹脂及びその置換体、スチレン−
ブタジエン樹脂等が用いられる。また、化学処理、機械
処理、コロナ処理、グロー放電処理等の表面処理を行っ
てもよい。ハードコート層に用いる化合物は、飽和炭化
水素またはポリエーテルを主鎖として有するポリマーで
あることが好ましく、飽和炭化水素を主鎖として有する
ポリマーであることがさらに好ましい。バインダーポリ
マーは架橋していることが好ましい。飽和炭化水素を主
鎖として有するポリマーは、エチレン性不飽和モノマー
の重合反応により得ることが好ましい。架橋しているバ
インダーポリマーを得るためには、二以上のエチレン性
不飽和基を有するモノマーを用いることが好ましい。
【0065】二以上のエチレン性不飽和基を有するモノ
マーの例には、多価アルコールと(メタ)アクリル酸と
のエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,4−ジクロヘキサンジアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シク
ロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリア
クリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビニル
ベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−ジビニルベン
ゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエ
ステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニル
スルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド
(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリル
アミドが含まれる。ポリエーテルを主鎖として有するポ
リマーは、多官能エポシキ化合物の開環重合反応により
合成することが好ましい。これらのエチレン性不飽和基
を有するモノマーは、塗布後電離放射線または熱による
重合反応により硬化させる必要がある。
【0066】二以上のエチレン性不飽和基を有するモノ
マーの代わりまたはそれに加えて、架橋性基の反応によ
り、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。
架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ
基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カ
ルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロー
ル基および活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン
酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、
エーテル化メチロール、エステルおよびウレタン、テト
ラメトキシシランのような金属アルコキシドも、架橋構
造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロッ
クイソシアナート基のように、分解反応の結果として架
橋性を示す官能基を用いてもよい。また、本発明におい
て架橋基とは、上記化合物に限らず上記官能基が分解し
た結果反応性を示すものであってもよい。これら架橋基
を有する化合物は塗布後熱などによって架橋させる必要
がある。
【0067】更にハードコート層には、屈折率の調節や
膜の硬化強度を高めるために無機の微粒子を添加しても
良い。無機の微粒子としては平均粒子サイズが0.5μ
m以下のものが好ましく、0.2μm以下のものが特に
好ましい。無機微粒子としては二酸化ケイ素粒子、二酸
化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化錫粒子、炭
酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、タルク、カオリ
ンおよび硫酸カルシウム粒子があげられ、二酸化ケイ素
粒子、二酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子が特に
好ましい。無機微粒子の添加量は、ハードコート層の全
重量の10乃至90重量%であることが好ましく、20
乃至80重量%であると更に好ましく、30乃至60重
量%が特に好ましい。ハードコート層の厚さは1乃至1
5μmであることが好ましい。
【0068】図の4−bに示すように、低屈折率層と透
明支持体との間に高屈折率層を設けてもよい。また、図
の4−cに示すように、高屈折率層と透明支持体との間
に中屈折率層を設けてもよい。高屈折率層の屈折率は、
1.65乃至2.40であることが好ましく、1.70
乃至2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層
の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率
との間の値となるように調整する、中屈折率層の屈折率
は、1.55乃至1.80であることが好ましい。高屈
折率層および中屈折率層のヘイズは、3%以下であるこ
とが好ましい。
【0069】中屈折率層および高屈折率層は、比較的屈
折率が高いポリマーを用いて形成することが好ましい。
屈折率が高いポリマーの例には、ポリスチレン、スチレ
ン共重合体、ポリカーボネート、メラミン樹脂、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂および環状(脂環式または芳香
族)イソシアネートとポリオールとの反応で得られるポ
リウレタンが含まれる。その他の環状(芳香族、複素環
式、脂環式)基を有するポリマーや、フッ素以外のハロ
ゲン原子を置換基として有するポリマーも、屈折率が高
い。二重結合を導入してラジカル硬化を可能にしたモノ
マーの重合反応によりポリマーを形成してもよい。
【0070】屈折率の高い無機微粒子を前述のモノマー
と開始剤、有機置換されたケイ素化合物、または上記ポ
リマー中に分散してもよい。無機微粒子としては、金属
(例、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アン
チモン)の酸化物が好ましい。モノマーと開始剤を用い
る場合は、塗布後に電離放射線または熱による重合反応
によりモノマーを硬化させることで、耐傷性や密着性に
優れる中屈折率層や高屈折率層が形成できる。無機微粒
子の平均粒径は、10乃至100nmであることが好ま
しい。
【0071】被膜形成能を有する有機金属化合物から、
高屈折率層または中屈折率層を形成してもよい。有機金
属化合物は、適当な媒体に分散できるか、あるいは液状
であることが好ましい。有機金属化合物の例には、金属
アルコレート(例、チタンテトラエトキシド、チタンテ
トラ−I−プロポキシド、チタンテトラ−n−プロポキ
シド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトラ−
sec-ブトキシド、チタンテトラ−tert−ブトキ
シド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ
−I−プロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、ア
ンチモントリエトキシド、アンチモントリブトキシド、
ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラ−
I−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−プロポキ
シド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニ
ウムテトラ−sec-ブトキシド、ジルコニウムテトラ−t
ert−ブトキシド)、キレート化合物(例、ジ−イソ
プロポキシチタニウムビスアセチルアセトネート、ジ−
ブトキシチタニウムビスアセチルアセトネート、ジ−エ
トキシチタニウムビスアセチルアセトネート、ビスアセ
チルアセトンジルコニウム、アルミニウムアセチルアセ
トネート、アルミニウムジ−n−ブトキシドモノエチル
アセトアセテート、アルミニウムジ−I−プロポキシド
モノメチルアセトアセテート、トリ−n−ブトキシドジ
ルコニウムモノエチルアセトアセテート)、有機酸塩
(例、炭酸ジルコニールアンモニウム)およびジルコニ
ウムを主成分とする活性無機ポリマーが含まれる。
【0072】低屈折率層に用いる化合物としては、フッ
素原子を有する化合物、一般式に示される有機置換され
たケイ素系化合物が含まれる。これら以外の化合物と併
用してもよい。 R1aR2bSiX4-(a+b) (ここでR1、R2は各々アルキル基、アルケニル基、
アリル基、またはハロゲン基、エポキシ基、アミノ基、
メルカプト基、メタクリルオキシ基ないしシアノ基を有
する炭化水素基。Xはアルコキシル、アルコキシアルコ
キシル、ハロゲンないしアシルオキシ基から選ばれた加
水分解可能な置換基。a、bは各々0、1または2でか
つa+bが1または2である。)であらわされる化合物
ないしはその加水分解生成物である。また、層内に光の
波長以下のサイズの空気または真空からなるミクロボイ
ドを均一に有することによって、低屈折率層を形成する
こともできる。
【0073】ミクロボイドにより低屈折率層内に3乃至
50体積%、好ましくは5乃至35体積%の空隙率を有
する。低屈折率層のミクロボイドは一般的に知られてい
るゾル−ゲル法による二酸化炭素と水蒸気離脱時の形成
や、特開平9−288201号に記載のように粒径0.
1μm以下の微粒子を含み、微粒子間または微粒子内に
形成する方法等が知られている。微粒子内にミクロボイ
ドを形成する方法としては、ゾル−ゲル法(特開昭53
−112732号、特公昭57−9051号の各公報記
載)または析出法(APPLIED OPTICS、
、3356(1988).に記載)等が知られてい
る。
【0074】低屈折率層に用いられるフッ素化合物は、
フッ素原子を有するモノマーを重合して形成されたポリ
マーが含まれる。モノマー単位の具体例としては、例え
ばフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビ
ニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキ
サフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パー
フルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール
等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化ア
ルキルエステル誘導体類、完全または部分フッ素化ビニ
ルエーテル類等であり、これらの中から一つまたは複数
のモノマーを任意の比率で組み合わせて共重合により目
的のポリマーを得ることができる。
【0075】また上記含フッ素モノマーを構成単位とす
るポリマーだけでなく、フッ素原子を含有しないモノマ
ーとの共重合体を用いてもよい。併用可能なモノマー単
位には特に限定はなく、例えばオレフィン類(エチレ
ン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、エチレングリコールジメタクリレート等)、スチレ
ン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン等)、ビニルエーテル類(メチ
ルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリル
アミド類(N−tertブチルアクリルアミド、N−シ
クロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド
類、アクリロ二トリル誘導体等を挙げることができる。
【0076】反射防止膜には、さらに図4−dのように
オーバーコート層を設けてもよい。特に低屈折率層の上
に、滑り層または防汚層を設けることが好ましい。滑り
層に用いる滑り剤の例には、ポリオルガノシロキサン
(例、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサ
ン、ポリジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシ
ロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン)、天
然ワックス(例、カルナウバワックス、キャンデリラワ
ックス、ホホバ油、ライスワックス、木ろう、蜜ろう、
ラノリン、鯨ろう、モンタンワックス)、石油ワックス
(例、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス)、合成ワックス(例、ポリエチレンワックス、フ
ィッシャー・トロプシュワックス)、高級脂肪脂肪酸ア
ミド(例、ステアラミド、オレインアミド、N,N’−
メチレンビスステアラミド)、高級脂肪酸エステル
(例、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、グリ
セリンモノステアレート、ソルビタンモノオレエー
ト)、高級脂肪酸金属塩(例、ステアリン酸亜鉛)およ
びフッ素含有ポリマー(例、パーフルオロ主鎖型パーフ
ルオロポリエーテル、パーフルオロ側鎖型パーフルオロ
ポリエーテル、アルコール変性パーフルオロポリエーテ
ル、イソシアネート変性パーフルオロポリエーテル)が
含まれる。
【0077】防汚層には、撥水、撥油性の観点から含フ
ッ素化合物が用いられる。含フッ素化合物としてはパー
フルオロポリエーテル潤滑剤(例えばFOMBLIN
Z60(アウジモント製))やパーフルオロアルキル基
含有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,
1,2,2−テトラデシル)トリエトキシシランやKP
−801M(信越シリコーン製)等)等の他、含フッ素
モノマーを構成単位とする含フッ素ポリマーが挙げられ
る。モノマー単位の具体例としては、例えばフルオロオ
レフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフル
オライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエ
チレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−
2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)、(メ
タ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエス
テル誘導体類(例えばビスコート6FM(大阪有機化学
製)やM−2020(ダイキン製)等)、完全または部
分フッ素化ビニルエーテル類等であり、これらの中から
一つまたは複数のモノマーを任意の比率で組み合わせて
共重合させることにより目的のポリマーを得ることがで
きる。該ポリマーは上記含フッ素モノマーを含んでいれ
ば、可撓性や架橋性等の機能を付与するために構成単位
として非フッ素モノマーを含んでもよい。非フッ素モノ
マーを構造単位に含むポリマーとしては、上記フッ素モ
ノマーと(メタ)アクリレート(エステル)モノマーの
共重合体や、さらに滑り性を付与するための構造を有し
ているJN−7219、JN−7221、JN−722
5(いずれもJSR(株)製)が挙げられる。滑り性と
防汚性の両立の観点から、オーバーコート層にはJN−
7219、JN−7221、JN−7225が好まし
い。
【0078】低屈折率層の上にオーバーコート層を積層
すると、低屈折率層のミクロボイドにオーバーコート層
を形成する素材が浸入して空隙率が低下してしまい、好
ましくない。低屈折率を維持するためには、オーバーコ
ート層の材料が低屈折率層の空隙を占有している割合が
70体積%未満であることが好ましい。具体的には、塗
布する際に塗布液中の素材をラテックスのような微粒子
にする方法、エマルジョンのようにする方法、または高
分子量化する方法のいずれかによって、オーバーコート
を形成する素材をミクロボイドよりも大きくする方法が
挙げられる。中でも、高分子量化は皮膜形成性の観点か
ら特に好ましい。
【0079】オーバーコート層を形成する含フッ素化合
物を高分子量化する場合、含フッ素化合物の重量平均分
子量が3万乃至200万、好ましくは5万乃至200万
であって、架橋剤や界面活性剤のようなそれ以外の分子
量2万未満の低分子量成分が該オーバーコート層固形分
の50重量%以下、好ましくは20重量%以下とするこ
とにより達成される。
【0080】保護層の厚さは、反射防止機能に影響しな
いようにするため、20nm以下であることが好まし
く、10nmであると更に好ましい。。
【0081】反射防止層に防眩性を付与するために、反
射防止層に凹凸を形成してもよい。凹凸を形成する方法
としては、特開昭S61−209154に記載されてい
る透明支持体上にバインダに粒子を添加した凹凸層を塗
布したものや、特開平6−16851に記載されている
あらかじめ凹凸面を形成したフィルムを透明支持体上の
塗布層に貼り合わせて凹凸を転写させたもの、または透
明支持体に直接またはハードコート層のごとき他の層を
介してエンボス加工により凹凸を形成したものの上に反
射防止層を塗布する方法や、反射防止層を形成した後に
エンボス加工により凹凸を形成する方法が挙げられる。
凹凸上に反射防止層を形成する場合、レベリングによっ
て膜厚分布が生じ、反射防止能が悪化するので好ましく
ない。塗布型反射防止層に防眩性を付与する場合は、反
射防止層を形成した後にエンボス加工により凹凸を形成
する方法が好ましい。
【0082】エンボスによって凹凸を形成する場合に
は、ハードコート層はほとんど塑性変形を起こさないた
め、凹凸形成は透明支持体の塑性変形によりなされる
が、透明支持体よりも変形しやすい(メタ)アクリル酸
エステルからなるポリマー層を透明支持体とハードコー
ト層の下に設けることにより、外部からの圧力による塑
性変形をより大きくし、結果として表面凹凸を形成しや
すくすることができる。また、この工程は圧力だけでな
く熱を併用することができるが、(メタ)アクリル酸エ
ステルのガラス転移点温度よりも高い温度で行うことに
より、さらに塑性変形を促進することができる。また、
この(メタ)アクリル酸エステルのエステル部の構造を
変えることにより、ポリマーのガラス転移点温度を任意
に設定することができるが、ガラス転移点温度は常温と
透明支持体のガラス転移点温度として一般的な140乃
至200℃の間にあることが好ましく、具体的には80
乃至110℃が好ましい。これは、常温においてはガラ
ス転移点より小さいために反射防止膜のハードコート性
を損なうことがなく、凹凸形成時には透明支持体の光
学、力学物性を変化させることなく、変形層の塑性変形
のみを促進することができるからである。
【0083】光学補償層及び反射防止層の各層は、ディ
ップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート
法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビ
アコート法やエクストルージョンコート法(米国特許2
681294号明細書)により、塗布により形成するこ
とができる。二以上の層を同時に塗布してもよい。同時
塗布の方法については、米国特許2761791号、同
2941898号、同3508947号、同35265
28号の各明細書及び原崎勇次著、コーティング工学、
253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
【0084】図5に本発明の光学補償能及び反射防止能
を有する偏光板の構成図の一例を示す。本発明の偏光板
は、2枚の透明支持体21、41によって偏光層51を
挟持してなり、該透明支持体のうち一方の支持体の偏光
層と反対側の面に光学異方層23を含んでなる光学補償
層52を有し、更にもう一方の透明支持体の偏光層と反
対側の面に反射防止層53を有する。
【0085】本発明の光学補償能及び反射防止能を有す
る偏光板は、液晶表示装置に適用する。液晶表示装置の
構成図の一例を図6に示す。反射防止層61は表示側偏
光板として反射防止層を表示側へ向けて配置し、光学補
償層62bは粘着剤65等を介して液晶セル63に貼合
される。そしてバックライト側偏光板にもこの光学補償
層を有する偏光板を用い、光学補償層62aは粘着剤等
を介して液晶セルに貼合される。
【0086】図7に光学補償を行うための本発明の偏光
板の代表的な配置図を示す。バックライト74側が下側
であるが、下側光学補償層62aのラビング方向は71
a、上側光学補償層62bのラビング方向は71bであ
る。液晶セル63の破線矢印72aはバックライト側液
晶セル基板のラビング方向を、実線72bは表示側液晶
セル基板のラビング方向を示し、73a、73bはそれ
ぞれ偏光板の透過軸である。
【0087】また図7以外の配置図として、光学補償層
は上記のように上下2枚の偏光板に分割して設けなくて
もよい。つまり、下側偏光板の液晶セル側に2層の光学
異方層を設けることができる。
【0088】本発明のカラー液晶表示装置の代表的構成
図を図8に示す。図8において、対向透明電極82とカ
ラーフィルタ85を備えたガラス基板84a、画素電極
83とTFT86を備えたガラス基板84b、この2枚
の基板間に封入された捻れ配向ネマティック液晶81と
からなる液晶セル、液晶セルの両側に設けられた一対の
偏光板87a、87bが組み合わせられてカラー液晶表
示装置を構成している。このうち、87bが本発明の偏
光板であって、87aは図のように光学異方層を設けて
もよい。あるいは前述の通り、下側偏光板に2層の光学
異方層を設けることもできる。
【0089】以下、本発明を詳細に説明するために、以
下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0090】
【実施例】
【0091】(ハードコート層用塗布液の調製)ジペン
タエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリス
リトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本
化薬(株)製)250gを、439gのメチルエチルケ
トン/シクロヘキサノン=50/50重量%の混合溶媒
に溶解した。得られた溶液に、光重合開始剤(イルガキ
ュア907、チバガイギー社製)7.5gおよび光増感
剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)5.0
gを49gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を加え
た。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈
折率は1.53であった。さらにこの溶液を孔径30μ
mのポリプロピレン製フィルターでろ過してハードコー
ト層の塗布液を調製した。
【0092】(二酸化チタン分散物の調製)二酸化チタ
ン(一次粒子重量平均粒径:50nm、屈折率2.7
0)30重量部、アニオン性ジアクリレートモノマー
(商品名:PM21、日本化薬(株)製)4.5重量
部、カチオン性メタクリレートモノマー(商品名:DM
AEA、興人(株)製)0.3重量部およびメチルエチ
ルケトン65.2重量部をサンドグラインダーにより分
散し、二酸化チタン分散物を調製した。
【0093】(中屈折率層用塗布液の調製)シクロヘキ
サノン151.9gおよびメチルエチルケトン37.0
gに、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギ
ー社製)0.14gおよび光増感剤(カヤキュアーDE
TX、日本化薬(株)製)0.04gを溶解した。さら
に、上記の二酸化チタン分散物6.1gおよびジペンタ
エリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化
薬(株)製)2.4gを加え、室温で30分間攪拌した
後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過し
て、中屈折率層用塗布液を調製した。
【0094】(高屈折率層用塗布液の調製)シクロヘキ
サノン1152.8gおよびメチルエチルケトン37.
2gに、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイ
ギー社製)0.06gおよび光増感剤(カヤキュアーD
ETX、日本化薬(株)製)0.02gを溶解した。さ
らに、上記の二酸化チタン分散物13.13gおよびジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、
日本化薬(株)製)0.76gを加え、室温で30分間
攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルター
でろ過して、高屈折率層用塗布液を調製した。
【0095】(低屈折率層用塗布液の調製)シリカ微粒
子のメタノール分散液(R507、日産化学(株)製)
200gにシランカップリング剤(KBN−803、信
越シリコーン(株)製)10gおよび0.1N塩酸2g
を加え、室温で5時間撹拌した後、4日間室温で放置し
て、シランカップリング処理したシリカ微粒子の分散物
を調製した。分散物149gに、イソプロピルアルコー
ル789gおよびメタノール450gを加えた。光重合
開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)3.
21gおよび光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化
薬(株)製)1.605gを31.62gのイソプロピ
ルアルコールに溶解した溶液を加え、さらに、ジペンタ
エリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリ
トーツヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化
薬(株)製)2.17gを78.13gのイソプロピル
アルコールに溶解した溶液を加えた。混合物を20分間
室温で撹拌し、1μmのメッシュのフィルターで濾過し
て、低屈折率層用塗布液を調製した。
【0096】(オーバーコート層用塗布液Aの調製)熱
架橋性含フッ素ポリマー(JN−7219、JSR
(株)製)溶液にメチルイソブチルケトンを加えて1.
0重量%とし、1μmのメッシュのフィルターで濾過し
て、オーバーコート層用塗布液Aを調製した。
【0097】(オーバーコート層用塗布液Bの調製)熱
架橋性含フッ素ポリマー(JN−7219、JSR
(株)製)溶液の低分子成分を除去した。得られた含フ
ッ素ポリマーの分子量は重量平均分子量7万であった。
この含フッ素ポリマーにメチルイソブチルケトンを加え
て1.0重量%とし、1μmのメッシュのフィルターで
濾過して、オーバーコート層用塗布液Bを調製した。
【0098】(配向層用塗布液の調製)直鎖アルキル変
性ポリビニルアルコール(MP−203、クラレ(株)
製)30gに水130g、メタノール40gを加えて攪
拌、溶解した後、孔径30μmのポリプロピレン製フィ
ルターでろ過して、配向層用塗布液を調製した。
【0099】(光学異方層用塗布液Aの調製)液晶性デ
ィスコティック化合物として前記化合物番号TE−8
(R:8、m=4)を1.6g、フェノキシジエチレン
グリコールアクリレート(M−101、東亜合成(株)
製)0.4g、セルロースアセテートブチレート(CA
B531−1、イーストマンケミカル社製)0.05g
及び光重合開始剤(イルガキュア−907、チバガイギ
ー社製)0.01gを3.65gのメチルエチルケトン
に溶解した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタ
ーでろ過して、光学異方層用塗布液Aを調製した。
【0100】(光学異方層用塗布液Bの調製)液晶性デ
ィスコティック化合物として前記化合物番号TE−8
(R:8、m=4)を1.8g、エチレングリコール変
性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#36
0、大阪有機化学工業(株)製)0.2g、セルロース
アセテートブチレート(CAB531−1、イーストマ
ンケミカル社製)0.04g及び光重合開始剤(イルガ
キュア−907、チバガイギー社製)0.06g及び光
増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)
0.02gを3.43gのメチルエチルケトンに溶解し
た後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過
して、光学異方層用塗布液Bを調製した。
【0101】(光学異方層用塗布液Cの調製)液晶性デ
ィスコティック化合物として前記化合物番号TE−8
(R:3)1.8gを7.2gのメチルエチルケトンに
溶解した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルター
でろ過して、光学異方層用塗布液Cを調製した。
【0102】[実施例1] (反射防止フィルムの作成)80μmの厚さのトリアセ
チルセルロースフイルム(富士写真フイルム(株)製)
に、上記のハードコート層用塗布液をバーコーターを用
いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/cmの空
冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)
製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300
mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚
さ6μmのハードコート層を形成した。その上に、上記
低屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、8
0℃で乾燥の後、更に120℃で10分間熱架橋し、厚
さ0.096μmの低屈折率層を形成することにより、
反射防止層を有するフィルムを作成した。
【0103】(光学補償フィルムの作成)ゼラチン薄膜
(0.1μm)の下塗り層を有する120μmの厚さの
トリアセチルセルロースフイルム(富士写真フイルム
(株)製)に、上記配向層用塗布液をバーコーターを用
いて塗布し、60℃で乾燥した後、ラビング処理を行っ
て、厚さ0.5μmの配向層を形成した。この配向層付
きトリアセチルセルロースの厚みをマイクロメータを用
いて測定し、種々の方向からのレターデーションをエリ
プソメータ(AEP−100、(株)島津製作所製)に
より測定し、前記|nx−ny|×d、及び{(nx+
ny)/2−nz}×dを決定したところ、|nx−n
y|×dは3nm、{(nx+ny)/2−nz}×d
は60nmであった。つまりこのトリアセチルセルロー
スはほぼ負の一軸性フィルムであり、光軸はほぼフィル
ムの法線方向にあった。その配向層上に、上記光学異方
層用塗布液Aをバーコーターを用いて塗布し、120℃
で乾燥の後さらに3分間加熱、液晶の熟成を行ってディ
スコティック化合物を配向させた後、120℃のまま1
60W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフ
ィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm
2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布
層を硬化させ、厚さ1.8μmの光学異方層を形成する
ことにより、光学補償フィルムを作成した。
【0104】(偏光板の作成)前記反射防止フィルム及
び光学補償フィルムを1.5N NaOH水溶液にてケ
ン化処理し、ヨウ素ドープした延伸ポリビニルアルコー
ルからなる偏光層を、反射防止フィルム及び光学補償フ
ィルムのトリアセチルセルロース面で挟んで接着して実
施例1の偏光板を作成した。
【0105】[実施例2]実施例1の低屈折率層上に上
記オーバーコート層用塗布液Aをバーコーターを用いて
塗布し、120℃で乾燥して、厚さ20nmのオーバー
コート層を形成することにより、反射防止層を有するフ
ィルムを作成した。この反射防止フィルムの他は実施例
1と同様にして実施例2の偏光板を作成した。
【0106】[実施例3]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(富士写真フイルム(株)製)
に、上記のハードコート層用塗布液をバーコーターを用
いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/cmの空
冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)
製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300
mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚
さ4μmのハードコート層を形成した。その上に、上記
高屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライ
ドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照
度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外
線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ0.06μmの高
屈折率層を形成した。その上に、上記低屈折率層用塗布
液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の
後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイ
グラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/
cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗
布層を硬化させ、厚さ0.092μmの低屈折率層を形
成した。その上に、上記オーバーコート層用塗布液Aを
バーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥して、厚
さ20nmのオーバーコート層を形成することにより反
射防止層を有するフィルムを作成した。この反射防止フ
ィルムの他は実施例1と同様にして実施例3の偏光板を
作成した。
【0107】[実施例4]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(富士写真フイルム(株)製)
に、上記のハードコート層用塗布液をバーコーターを用
いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/cmの空
冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)
製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300
mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚
さ4μmのハードコート層を形成した。その上に、上記
中屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライ
ドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照
度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外
線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ0.08μmの中
屈折率層を形成した。その上に、上記高屈折率層用塗布
液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の
後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイ
グラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/
cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗
布層を硬化させ、厚さ0.06μmの高屈折率層を形成
した。その上に、上記低屈折率層用塗布液をバーコータ
ーを用いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/c
mの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス
(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量
300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化さ
せ、厚さ0.092μmの低屈折率層を形成した。その
上に、上記オーバーコート層用塗布液Aをバーコーター
を用いて塗布し、120℃で乾燥して、厚さ20nmの
オーバーコート層を形成することにより反射防止層を有
するフィルムを作成した。この反射防止フィルムの他は
実施例1と同様にして実施例4の偏光板を作成した。
【0108】[実施例5]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(富士写真フイルム(株)製)
に、上記のハードコート層用塗布液をバーコーターを用
いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/cmの空
冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)
製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300
mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚
さ4μmのハードコート層を形成した。その上に、上記
中屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライ
ドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照
度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外
線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ0.08μmの中
屈折率層を形成した。その上に、上記高屈折率層用塗布
液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の
後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイ
グラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/
cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗
布層を硬化させ、厚さ0.06μmの高屈折率層を形成
した。その上に、上記低屈折率層用塗布液をバーコータ
ーを用いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/c
mの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス
(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量
300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化さ
せ、厚さ0.092μmの低屈折率層を形成した。その
上に、上記オーバーコート層用塗布液Bをバーコーター
を用いて塗布し、120℃で乾燥して、厚さ20nmの
オーバーコート層を形成することにより反射防止層を有
するフィルムを作成した。この反射防止フィルムの他は
実施例1と同様にして実施例5の偏光板を作成した。
【0109】[実施例6] (防眩性の付与)実施例5の反射防止フィルムに、片面
エンボシングカレンダー機(由利ロール(株)製)を用
いて、プレス圧力600Kg/cm、プレヒートロール
温度120℃、エンボスロール温度120℃、処理速度
2m/分の条件でエンボス処理を行い、防眩性反射防止
フィルムを作成した。この反射防止フィルムの他は実施
例1と同様にして実施例6の偏光板を作成した。得られ
た防眩性反射防止膜について、450〜650nmの波
長における平均反射率、ヘイズ値および表面の鉛筆硬度
を測定した結果、平均反射率1.0%、ヘイズ1.5
%、鉛筆硬度Hであった。
【0110】[実施例7]実施例1の配向層上に、上記
光学異方層用塗布液Bをバーコーターを用いて塗布し、
120℃で乾燥の後さらに3分間加熱、液晶の熟成を行
ってディスコティック化合物を配向させた後、120℃
のまま160W/cmの空冷メタルハライドランプ(ア
イグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW
/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射し
て塗布層を硬化させ、厚さ1.8μmの光学異方層を形
成することにより、光学補償フィルムを作成した。この
光学補償フィルムの他は実施例1と同様にして実施例7
の偏光板を作成した。
【0111】[実施例8]実施例5の反射防止フィルム
と光学補償フィルムのトリアセチルセルロース面を粘着
剤加工し、偏光層保護フィルムとしてトリアセチルセル
ロースを用いている市販の偏光板((株)サンリッツ
製)の両面に貼り合わせることにより、実施例8の偏光
板を作成した。
【0112】[実施例9]実施例1の光学補償フィルム
のトリアセチルセルロース面を粘着剤加工し、偏光層保
護フィルムとして片面にトリアセチルセルロース、もう
一方の面に蒸着により形成された反射防止層付きトリア
セチルセルロースを用いている市販の偏光板((株)サ
ンリッツ製)のトリアセチルセルロース保護膜側に貼り
合わせることにより、実施例9の偏光板を作成した。
【0113】[比較例1]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(富士写真フイルム(株)製)
に、上記のハードコート層用塗布液をバーコーターを用
いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/cmの空
冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)
製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300
mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚
さ4μmのハードコート層を形成した。このハードコー
ト性フィルムを反射防止フィルムの代わりに用いる他は
実施例1と同様にして比較例1の偏光板を作成した。
【0114】[比較例2]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(富士写真フイルム(株)製)を
光学補償フィルムの代わりに用いる他は実施例5と同様
にして比較例2の偏光板を作成した。
【0115】[比較例3]実施例1の配向層上に、上記
光学異方層用塗布液Cをバーコーターを用いて塗布し、
180℃で乾燥の後さらに1分間加熱、液晶の熟成を行
ってディスコティック化合物を配向させた後、室温まで
冷却し、厚さ1.0μmの光学異方層を形成することに
より、光学補償フィルムを作成した。この光学補償フィ
ルムの他は実施例5と同様にして比較例7の偏光板を作
成した。
【0116】(反射防止フィルムの評価)得られた反射
防止フィルムについて、以下の項目の評価を行った。 (1)平均反射率 分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、380〜7
80nmの波長領域において、入射角5°における分光
反射率を測定した。結果には450〜650nmの平均
反射率を用いた。 (2)ヘイズ 得られたフィルムのヘイズをヘイズメーターMODEL
1001DP(日本電色工業(株)製)を用いて測定
した。 (3)鉛筆硬度評価 耐傷性の指標としてJIS K 5400に記載の鉛筆
硬度評価を行った。反射防止層を温度25℃、湿度60
%RHで2時間調湿した後、JIS S 6006に規
定する3Hの試験用鉛筆を用いて、1kgの荷重にて n=5の評価において傷が全く認められない :○ n=5の評価において傷が1または2つ :△ n=5の評価において傷が3つ以上 :× (4)接触角、指紋付着性評価 表面の耐汚染性の指標として、光学材料を温度25℃、
湿度60%RHで2時間調湿した後、水に対する接触角
を測定した。またこのサンプル表面に指紋を付着させて
から、それをクリーニングクロスで拭き取ったときの状
態を観察して、以下のように指紋付着性を評価した。 指紋が完全に拭き取れる :○ 指紋がやや見える :△ 指紋がほとんど拭き取れない :×
【0117】(5)動摩擦係数測定 表面滑り性の指標として動摩擦係数にて評価した。動摩
擦係数は試料を25℃、相対湿度60%で2時間調湿し
た後、HEIDON−14動摩擦測定機により5mmφ
ステンレス鋼球、荷重100g、速度60cm/min
にて測定した値を用いた。 (6)防眩性評価 作成した防眩性フィルムにルーバーなしのむき出し蛍光
灯(8000cd/m2)を映し、その反射像のボケの
程度を以下の基準で評価した。 蛍光灯の輪郭が全くわからない :◎ 蛍光灯の輪郭がわずかにわかる :○ 蛍光灯はぼけているが、輪郭は識別できる :△ 蛍光灯がほとんどぼけない :×
【0118】(光学補償フィルムの評価)得られた光学
補償フィルムについて、以下の項目の評価を行った。 (1)ヘイズ 得られたフィルムのヘイズをヘイズメーターMODEL
1001DP(日本電色工業(株)製)を用いて測定
した。 (2)光軸、傾斜角変化 この光学補償フィルムについて、ラビング軸を含み光学
補償フィルム面に垂直な面においてあらゆる方向からの
レターデーションをエリプソメータ(AEP−100、
(株)島津製作所製)で測定し、さらに測定部分の光学
異方層を除去した後の支持体及び配向層のみのレターデ
ーションを同様に測定した。この2つの測定値から光学
異方層のみの光学特性(レターデーションの測定角依存
性)を得ることにより、レタデーションがゼロの方向を
光軸とし、光軸の有無を調べた。また、光学特性のフィ
ッティングによりディスコティック化合物の支持体表面
からの傾き(傾斜角変化)を計算した。 (3)ドメインのサイズ 光学異方層に形成されたドメインのサイズを偏光顕微鏡
観察により測定した。
【0119】表1に実施例及び比較例の結果を示す。
【0120】
【表1】
【0121】次に、実施例1、5、6、7、8、9及び
比較例1〜3のフィルムを用いて図6のような液晶表示
装置を作成した。表側偏光板の光学補償フィルムにはぞ
れぞれの例に用いたのと同じ光学補償フィルムを用い
た。液晶セルはネマティック液晶を90°の捻れ角で、
且つ4.5μmのギャップサイズとなるように挟んだ。
図9に示すように、下側光学補償フィルムのラビング方
向71aと下側基板のラビング方向72aのなす角91
が180度、上側光学補償フィルムのラビング方向71
bと上側基板のラビング方向72bのなす角92が18
0度となるようにし、図7のように配置した。
【0122】(液晶表示装置の評価)得られた液晶表示
装置について、以下の項目の評価を行った。 (1)正面コントラスト 得られたTN−LCDに55Hzの矩形波の電圧を0か
ら5Vで印加し、正面方向のコントラストを分光計(L
CD−5000、大塚電子(株)製)を用いて測定し
た。 (2)視野角 得られたTN−LCDに55Hzの矩形波の電圧を0か
ら5Vで印加し、上/下、左/右方向へ傾いた方向のコ
ントラストを分光計(LCD−5000、大塚電子
(株)製)を用いて測定した。視野角はコントラスト1
0以上となる角度範囲とした。 (3)室内での視認性 得られたTN−LCDの室内での黒表示における黒のし
まりを以下のように目視評価した。 ◎:室内の明るさが気にならないくらい黒がしまる ○:室内の明るさの影響を受けるが、十分黒がしまる △:斜め方向でやや黒のしまりが悪くなる ×:黒のしまりが悪い
【0123】表2に実施例及び比較例の結果を示す。
【0124】
【表2】
【0125】次に、TFT型液晶カラーテレビ6E−C
3(シャープ(株)製)の偏光板を剥がして、実施例
1、5、6、7、8、9及び比較例1〜3の偏光板を用
いてカラー液晶表示装置を作成した。
【0126】(カラー液晶表示装置の評価)得られた液
晶表示装置について、以下の項目の評価を行った。 (1)視野角 得られたカラー液晶表示装置について白表示、黒表示を
行い、上/下、左/右方向へ傾いた方向のコントラスト
を分光計(LCD−5000、大塚電子(株)製)を用
いて測定した。視野角はコントラスト10以上となる角
度範囲とした。
【0127】表3に実施例及び比較例の結果を示す。
【0128】
【表3】
【0129】
【発明の効果】本発明の光学補償能及び反射防止能を有
する偏光板、それを用いた液晶表示装置及びカラー液晶
表示装置により、外光の反射による表示品位の劣化を改
良し、なお且つTNモードの液晶表示装置及びカラー液
晶表示装置の視野角を拡大することによってあらゆる方
向に優れた表示品位を有する液晶表示装置を提供するこ
とができる。しかも、塗布という量産性に優れた方法を
用いることによって、それらを簡便で安定に製造するこ
とができ、本発明の光学補償能及び反射防止能を有する
偏光板を安価に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の液晶表示装置の代表的な構成を示す図で
ある。
【図2】光学補償フィルムの代表的な層構成を示す断面
模式図である。
【図3】光学補償フィルムの代表的な構成及び3軸の主
屈折率の関係を示す図である。
【図4】反射防止フィルムの代表的な層構成を示す断面
模式図である。
【図5】光学補償能及び反射防止能を有する偏光板の代
表的な層構成を示す断面模式図である。
【図6】本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の代表的
な構成を示す図である。
【図7】本発明の液晶表示装置の代表的な構造を示す図
である。
【図8】本発明のカラー液晶表示装置の代表的な構造を
示す図である。
【図9】図7をフィルム法線方向から見たときの代表的
な構成を示す図である。
【符号の説明】
11 反射シート 12 導光板 13 散乱シート 14 調光フィルム 15 裏面偏光板 16 表面偏光板 17 液晶セル 18 冷陰極蛍光管 19 反射シート 21、41 透明支持体 22 配向層 23 光学異方層 24a、24b、24c 液晶性ディスコティック化合
物 25 透明支持体の法線方向 31 ラビング方向 32 レターデーションの絶対値の最小値を示す方向と
透明支持体の法線方向とのなす角度 42 ハードコート層 43 中屈折率層 44 高屈折率層 45 低屈折率層 46 オーバーコート層 51 偏光層 52、62a、62b 光学補償層(フィルム) 53、61 反射防止層(フィルム) 63 液晶セル 64 粘着剤層 71a、71b 光学補償フィルムのラビング方向 72a、72b 液晶セルのラビング方向 73a、73b 偏光層の透過方向 74 バックライト 81 捻れ配向ネマティック液晶分子 82 対向透明電極 83 画素電極 84a、84b ガラス基板 85 カラーフィルタ 86 TFT 87a 下側偏光板 87b 上側偏光板 91、92 光学補償フィルムのラビング方向とガラス
基板のラビング方向のなす角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 淳 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BA42 BB03 BB49 BB65 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA37X FA37Z FA41Z FB02 FC23 FD06 GA06 GA16 HA07 KA01 LA02 LA07 LA12 LA19

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の透明支持体によって偏光層を挟持
    してなる偏光板において、該透明支持体のうち一方の支
    持体の偏光層と反対側の面に光学異方層を含んでなる光
    学補償層を有し、更にもう一方の透明支持体の偏光層と
    反対側の面に反射防止層を有する偏光板であって、該光
    学異方性層がディスコティック構造単位を有する化合物
    からなる負の複屈折を有する層であり、該ディスコティ
    ック構造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いてお
    り、且つ該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支
    持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において
    変化していることを特徴とする偏光板。
  2. 【請求項2】 該角度が光学異方層の支持体面側からの
    距離の増加とともに増加している請求項1に記載の偏光
    板。
  3. 【請求項3】 該光学異方層が、更にセルロースエステ
    ルを含んでいる請求項1に記載の偏光板。
  4. 【請求項4】 該光学異方層側の透明支持体が、光学的
    に負の一軸性を有し、且つ該透明支持体面の法線方向に
    光軸を有し、更に下記の条件を満足する請求項1に記載
    の偏光板。 【数1】 20≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦
    400 (d:光学補償層厚み)
  5. 【請求項5】 光学異方層と透明支持体との間に、配向
    層が形成されている請求項1に記載の偏光板。
  6. 【請求項6】 配向層がポリマーの硬化膜からなる請求
    項5に記載の偏光板。
  7. 【請求項7】 光学異方層がモノドメインであるか、ま
    たは0.1μm以下のサイズのドメインを多数形成して
    いることを特徴とする請求項1に記載の偏光板。
  8. 【請求項8】 前記反射防止層が、透明支持体及び透明
    支持体の屈折率よりも低い屈折率と3乃至50体積%の
    空隙率とを有する低屈折率層が積層されてなることを特
    徴とする請求項1に記載の偏光板。
  9. 【請求項9】 該低屈折率層が粒径0.1μm以下の微
    粒子を含み、微粒子間または微粒子内に空隙が形成され
    ている請求項8に記載の偏光板。
  10. 【請求項10】 透明支持体の屈折率よりも高い屈折率
    を有する高屈折率層が透明支持体と低屈折率層との間に
    設けられている請求項8に記載の偏光板。
  11. 【請求項11】 該低屈折率層の上に含フッ素化合物を
    含むオーバーコート層がさらに積層されており、オーバ
    ーコート層の材料が低屈折率層の空隙を占有している割
    合が70体積%未満であることを特徴とする請求項8に
    記載の偏光板。
  12. 【請求項12】 該オーバーコート層を形成してなる含
    フッ素化合物の重量平均分子量が2万乃至200万であ
    って、それ以外の分子量2万未満の低分子量成分が該オ
    ーバーコート層固形分の50重量%以下であることを特
    徴とする請求項11に記載の偏光板。
  13. 【請求項13】 請求項1から12に記載の偏光板を、
    液晶セルの両側に配置された2枚の偏光板のうち、表示
    側の偏光板として用い、且つ光学異方層を液晶セル側へ
    向けて配置することを特徴とする液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 透明電極、画素電極及びカラーフィル
    タを有する一対の基板と、その基板間に封入された捻れ
    配向したネマティック液晶とからなる液晶セル、液晶セ
    ルの両側に設けられた一対の光学補償シートとその外側
    に配置された一対の偏光板からなるカラー液晶表示装置
    において、液晶セルの表示側光学補償シート及び偏光板
    として請求項1から12に記載の偏光板を用い、且つ該
    光学異方層を液晶セル側へ向けて配置し、更に液晶セル
    のバックライト側にディスコティック構造単位を有する
    化合物からなる負の複屈折を有する光学異方性層を有
    し、該ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体
    面に対して傾いており、且つ該ディスコティック構造単
    位の円盤面と透明支持体面とのなす角度が、光学異方層
    の深さ方向において変化している光学補償シートを有す
    るカラー液晶表示装置。
JP28088099A 1999-09-28 1999-09-30 偏光板の製造方法 Expired - Lifetime JP3919983B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28088099A JP3919983B2 (ja) 1999-09-30 1999-09-30 偏光板の製造方法
DE60038477T DE60038477T2 (de) 1999-09-28 2000-09-28 Antireflexbeschichtung, damit versehene Polarisationsplatte, und Bildanzeigegerät mit der Antireflexbeschichtung oder mit der Polarisationsplatte
EP00121202A EP1089093B1 (en) 1999-09-28 2000-09-28 Anti-reflection film, polarizing plate comprising the same, and image display device using the anti-reflection film or the polarizing plate
AT00121202T ATE391303T1 (de) 1999-09-28 2000-09-28 Antireflexbeschichtung, damit versehene polarisationsplatte, und bildanzeigegerät mit der antireflexbeschichtung oder mit der polarisationsplatte
US09/671,634 US6791649B1 (en) 1999-09-28 2000-09-28 Anti-reflection film, polarizing plate comprising the same, and image display device using the anti-reflection film or the polarizing plate
US10/437,002 US6917400B2 (en) 1999-09-28 2003-05-14 Anti-reflection film, polarizing plate comprising the same, and image display device using the anti-reflection film or the polarizing plate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28088099A JP3919983B2 (ja) 1999-09-30 1999-09-30 偏光板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001100042A true JP2001100042A (ja) 2001-04-13
JP3919983B2 JP3919983B2 (ja) 2007-05-30

Family

ID=17631243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28088099A Expired - Lifetime JP3919983B2 (ja) 1999-09-28 1999-09-30 偏光板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3919983B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001100043A (ja) * 1999-09-30 2001-04-13 Fuji Photo Film Co Ltd 偏光板
JP2002328228A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 Fuji Photo Film Co Ltd 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置
JP2003029036A (ja) * 2001-07-16 2003-01-29 Konica Corp 低反射偏光板及びそれを用いた表示装置
JP2003098348A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Konica Corp 偏光板およびこれを用いた液晶表示装置
JP2003121606A (ja) * 2001-08-07 2003-04-23 Fuji Photo Film Co Ltd 反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2006053511A (ja) * 2004-07-16 2006-02-23 Sumitomo Chemical Co Ltd 防眩性偏光フィルム積層体及びそれを用いた液晶表示装置
JP2006235578A (ja) * 2005-01-25 2006-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶表示装置
JP2006317571A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Fuji Photo Film Co Ltd 光学補償フィルム、偏光板および液晶表示装置
JP2007086511A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Fujifilm Corp 光学機能材料並びにその製造方法、光学補償シート、偏光板、および液晶表示装置
EP2105767A1 (en) 2008-03-28 2009-09-30 Fujifilm Corporation Transparent support, optical film, polarizing plate and image display device
JP2012003114A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Konica Minolta Opto Inc 光学異方性フィルム、偏光板及び液晶表示装置
WO2018180746A1 (ja) * 2017-03-30 2018-10-04 富士フイルム株式会社 光学フィルムならびにこれを有する画像表示装置の前面板、画像表示装置、画像表示機能付きミラ-、抵抗膜式タッチパネルおよび静電容量式タッチパネル
JP2018169484A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0895032A (ja) * 1994-09-29 1996-04-12 Fuji Photo Film Co Ltd 楕円偏光板及びカラー液晶表示装置
JPH116902A (ja) * 1997-04-04 1999-01-12 Fuji Photo Film Co Ltd 反射防止膜およびそれを用いた画像表示装置
JPH11212078A (ja) * 1998-01-22 1999-08-06 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶表示装置
JP2001100043A (ja) * 1999-09-30 2001-04-13 Fuji Photo Film Co Ltd 偏光板

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0895032A (ja) * 1994-09-29 1996-04-12 Fuji Photo Film Co Ltd 楕円偏光板及びカラー液晶表示装置
JPH116902A (ja) * 1997-04-04 1999-01-12 Fuji Photo Film Co Ltd 反射防止膜およびそれを用いた画像表示装置
JPH11212078A (ja) * 1998-01-22 1999-08-06 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶表示装置
JP2001100043A (ja) * 1999-09-30 2001-04-13 Fuji Photo Film Co Ltd 偏光板

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001100043A (ja) * 1999-09-30 2001-04-13 Fuji Photo Film Co Ltd 偏光板
JP2002328228A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 Fuji Photo Film Co Ltd 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置
JP4556357B2 (ja) * 2001-07-16 2010-10-06 コニカミノルタホールディングス株式会社 低反射偏光板及びそれを用いた表示装置
JP2003029036A (ja) * 2001-07-16 2003-01-29 Konica Corp 低反射偏光板及びそれを用いた表示装置
JP2003121606A (ja) * 2001-08-07 2003-04-23 Fuji Photo Film Co Ltd 反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2007188100A (ja) * 2001-08-07 2007-07-26 Fujifilm Corp 反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2003098348A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Konica Corp 偏光板およびこれを用いた液晶表示装置
JP2006053511A (ja) * 2004-07-16 2006-02-23 Sumitomo Chemical Co Ltd 防眩性偏光フィルム積層体及びそれを用いた液晶表示装置
JP2006235578A (ja) * 2005-01-25 2006-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶表示装置
JP2006317571A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Fuji Photo Film Co Ltd 光学補償フィルム、偏光板および液晶表示装置
JP2007086511A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Fujifilm Corp 光学機能材料並びにその製造方法、光学補償シート、偏光板、および液晶表示装置
JP4659575B2 (ja) * 2005-09-22 2011-03-30 富士フイルム株式会社 光学補償シート、偏光板、液晶表示装置、および光学補償シートの製造方法
EP2105767A1 (en) 2008-03-28 2009-09-30 Fujifilm Corporation Transparent support, optical film, polarizing plate and image display device
JP2012003114A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Konica Minolta Opto Inc 光学異方性フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP2018169484A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置
WO2018180746A1 (ja) * 2017-03-30 2018-10-04 富士フイルム株式会社 光学フィルムならびにこれを有する画像表示装置の前面板、画像表示装置、画像表示機能付きミラ-、抵抗膜式タッチパネルおよび静電容量式タッチパネル
JPWO2018180746A1 (ja) * 2017-03-30 2019-11-07 富士フイルム株式会社 光学フィルムならびにこれを有する画像表示装置の前面板、画像表示装置、画像表示機能付きミラ−、抵抗膜式タッチパネルおよび静電容量式タッチパネル
US11435502B2 (en) 2017-03-30 2022-09-06 Fujifilm Corporation Optical film and front panel of image display apparatus, image display apparatus, mirror with image display function, resistive film-type touch panel, and capacitance-type touch panel having optical film

Also Published As

Publication number Publication date
JP3919983B2 (ja) 2007-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6693746B1 (en) Anti-glare and anti-reflection film, polarizing plate, and image display device
US6559915B1 (en) Optical films having matt property, films having a high transmittance, polarizing plates and liquid crystal display devices
US6917400B2 (en) Anti-reflection film, polarizing plate comprising the same, and image display device using the anti-reflection film or the polarizing plate
JP5692267B2 (ja) 偏光板、液晶表示装置及びタッチパネル
JP4054670B2 (ja) 偏光板および液晶表示装置
JP4328205B2 (ja) 透過型液晶表示装置
KR100886597B1 (ko) 편광판 및 그것을 이용한 액정 디스플레이
JP4682886B2 (ja) 液晶表示用偏光板並びに液晶表示装置
JP4915114B2 (ja) 表示画面用保護フィルム及びそれを用いた偏光板並びに表示装置
JP4054581B2 (ja) 光拡散フイルム、防眩性フイルム、偏光板および液晶表示装置
JP2004125958A (ja) 防眩性反射防止フィルム、偏光板およびそれを用いた液晶表示装置
JP2003222713A (ja) 防眩性光学フィルム、偏光板およびそれを用いたディスプレイ装置
JP3919983B2 (ja) 偏光板の製造方法
JP3847130B2 (ja) 光散乱フイルム、光散乱フイルムの製造方法、偏光板および液晶表示装置
JP4234960B2 (ja) 偏光板の製造方法
US6888593B1 (en) Anti-glare and anti-reflection film, polarizing plate, and image display device
JP4682897B2 (ja) 液晶表示用偏光板及び液晶表示装置
JP3919984B2 (ja) 偏光板の製造方法
JP2001100044A (ja) 偏光板
JP2002139622A (ja) 偏光板および液晶表示装置
JP2003279736A (ja) 光学補償シート、偏光板および液晶表示装置
JP3996365B2 (ja) 光散乱フイルム、偏光板および液晶表示装置
JP2006091701A (ja) 偏光板とそれを用いた液晶表示装置
JP2009086047A (ja) 偏光板及び液晶表示装置
JP2006259003A (ja) 偏光板および液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061107

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3919983

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140223

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term