JP2001097283A - 小型滑走艇用4サイクル多バルブエンジン - Google Patents

小型滑走艇用4サイクル多バルブエンジン

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JP2001097283A JP27791999A JP27791999A JP2001097283A JP 2001097283 A JP2001097283 A JP 2001097283A JP 27791999 A JP27791999 A JP 27791999A JP 27791999 A JP27791999 A JP 27791999A JP 2001097283 A JP2001097283 A JP 2001097283A
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valves
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Tetsuya Masuko
徹也 益子
Takeshi Hirasawa
武 平沢
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Yamaha Marine Co Ltd
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Sanshin Kogyo KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B63B34/00Vessels specially adapted for water sports or leisure; Body-supporting devices specially adapted for water sports or leisure
    • B63B34/10Power-driven personal watercraft, e.g. water scooters; Accessories therefor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型滑走艇の船体中心線に対する左右の重量
バランスを良好に保って小型滑走艇の操縦の容易化を図
ることができる小型滑走艇用4サイクル多バルブエンジ
ンを提供すること。 【構成】 船体2の前後方向に延びるクランク軸9及び
複数の吸気バルブ15と排気バルブ16を備え、エンジ
ン本体3Aが左右の何れかに傾斜して配置された小型滑
走艇用4サイクル多バルブエンジン3において、エンジ
ン本体3Aの反傾斜側に配置された吸気バルブ15の数
(3つ)を他側に配置された排気バルブ16の数(2
つ)よりも多くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型滑走艇に搭載
される4サイクル多バルブエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】水上を航走する小型滑走艇は、下方に向
かって開口する吸引口から吸い込んだ水をノズルから後
方に噴射して所要の推力を発生するジェット推進機と該
ジェット推進機を駆動するエンジンを搭載するが、この
種の小型滑走艇に対する近年の排ガス規制強化に伴いエ
ンジンに4サイクルエンジンを採用する試みがなされて
いる。
【0003】ところで、4サイクルエンジンにおいて吸
・排気効率の向上を目的として吸・排気バルブの一方の
数を他方よりも多くすることは一般的に行われている。
【0004】他方、小型滑走艇のシート高を低く抑える
ためにエンジン本体を船体の左右の何れかに傾斜して配
置することも一般的に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにエンジン
本体を船体の左右の何れかに傾斜して配置して成る小型
滑走艇に多バルブエンジンを搭載する場合、船体中心線
に対して左右の重量にアンバランスが生じ、操縦に熟練
が必要となる可能性がある。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、小型滑走艇の船体中心線に対
する左右の重量バランスを良好に保って小型滑走艇の操
縦の容易化を図ることができる小型滑走艇用4サイクル
多バルブエンジンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、船体の前後方向に延びるク
ランク軸及び複数の吸気バルブと排気バルブを備え、エ
ンジン本体が左右の何れかに傾斜して配置された小型滑
走艇用4サイクル多バルブエンジンにおいて、前記吸気
バルブと排気バルブのうち、エンジン本体の反傾斜側に
配置されるバルブの数を他側に配置されるバルブの数よ
りも多くしたことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記エンジン本体を排気側に傾斜させ、前
記吸気バルブの数を3、前記排気バルブの数を2とした
ことを特徴とする。
【0009】従って、本発明によれば、エンジン本体の
反傾斜側に配置されるバルブの数を他側に配置されるバ
ルブの数よりも多くしたため、小型滑走艇の船体中心線
に対する左右の重量バランスを良好に保って小型滑走艇
に高い操縦安定性を確保することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0011】図1は本発明に係る4サイクル多バルブエ
ンジンを搭載した小型滑走艇の側面図、図2は同小型滑
走艇の平面図である。
【0012】図1及び図2に示す小型滑走艇1は、断面
V字形のハル2aとその上部に被着されたデッキ2bを
接合一体化して成る船体2を有しており、該船体2の前
後方向略中央部には駆動源である本発明に係る4サイク
ル多バルブエンジン3が搭載されている。そして、この
エンジン3の前方(図1及び図2の矢印F方向)には燃
料タンク30が配されており、エンジン3、燃料タンク
30等の上方はハッチカバー31と左右一対のカバー部
材32とによって覆われており、エンジン3の上方のデ
ッキ2b上面にはステアリングハンドル33が設けられ
ている。
【0013】又、船体2の前記ステアリングハンドル3
3の後方にはシート5が着脱自在に配されており、該シ
ート5の後部下方には収納ボックス34が配設されてい
る。
【0014】一方、船体2の後端部であって、船体2の
幅方向中央部にはジェット推進機35が配置されてお
り、前記エンジン3のクランク軸9の後端には船体2の
幅方向中央に前後方向に延びるインペラ軸37の前端が
カップリング38によって連結されている。そして、こ
のインペラ軸37はジェット推進機35内に導入され、
その後端部にはジェット推進機35のインペラハウジン
グに内蔵された不図示のインペラが取り付けられてい
る。尚、ジェット推進機35の後端部には、前記ステア
リングハンドル33の操舵操作によってその方向が変化
する操向ノズル39が揺動自在に取り付けられている。
【0015】ところで、図2に示すように、前記4サイ
クルエンジン3の右舷側から前方に向かって導出する排
気管27は直角に曲げられて左舷側に向かい、後方に向
かって直角に曲げられてエンジン3の左側方に配された
排気サイレンサー28に接続されている。そして、排気
サイレンサー28には左舷側に配置されたウォーターロ
ック40が連結管41によって連結されており、ウォー
ターロック40から導出する排気ホース42は右舷側に
向かって横方向に延びた後、後方に向かって直角に曲げ
られ、その後端は船体2の後面から水中に開口してい
る。尚、エンジン3の上方には後述の吸気チャンバー2
3が配置されている。
【0016】ここで、本発明に係る前記4サイクル多バ
ルブエンジン3の構成の詳細を図3〜図5に基づいて説
明する。尚、図3は小型滑走艇のエンジン部分の正断面
図、図4は4サイクル多バルブエンジンの破断平面図、
図5は図3のA−A線拡大断面図である。
【0017】本発明に係る4サイクル多バルブエンジン
3が防振ゴム4を介して船体2のハル2aにマウントさ
れている。そして、4サイクル多バルブエンジン3の上
方のデッキ2b上には前後方向に長いシート5が着脱又
は開閉可能に配設されており、該シート5の下方のデッ
キ2bの上面には開口部2b−1が形成されており、シ
ート5を取り外した後に開口部2b−1からエンジン室
内に手を入れてエンジン3の点検・整備を行うことがで
きる。
【0018】ところで、本実施の形態に係る4サイクル
多バルブエンジン1は水冷5バルブ4気筒エンジンであ
って、クランクケース6とシリンダブロック7及びシリ
ンダヘッド8等を含むエンジン本体3Aは図3に示すよ
うに排気側(右舷側)に傾斜して配置され、クランクケ
ース6内に収納されたクランク軸9は船体2の前後方向
に延設され、その中心は船体2の中心線Lに対して吸気
側(左舷側)にオフセットされている。尚、クランク軸
9の中心を船体2の中心線Lに対してオフセットする理
由は、船体2の中心線L上に配されるジェット推進機3
5のインペラ軸37(図1参照)とクランク軸9との間
に不図示の減速ギヤを介設するためである。
【0019】ところで、エンジン本体3Aを構成する前
記シリンダブロック7には4つのシリンダ10が前後方
向(図3の紙面垂直方向)に並設されており、各シリン
ダ10にはピストン11が摺動自在に嵌装され、各ピス
トン11はコンロッド12を介して前記クランク軸9に
連結されている。
【0020】又、前記シリンダヘッド8には各気筒につ
いて吸気通路13と排気通路14がそれぞれ形成されて
おり、吸気通路13は3つの吸気バルブ15によって、
排気通路14は2つの排気バルブ16によってそれぞれ
適当なタイミングで開閉されて各シリンダ10において
所要のガス交換がなされる。
【0021】即ち、3つの吸気バルブ15と2つの排気
バルブ16はシリンダヘッド8上に互いに平行に配され
た吸気カム軸17と排気カム軸18によってそれぞれ適
当なタイミングで開閉される。ここで、図4に示すよう
に、吸気カム軸17と排気カム軸18の各一端には同一
径のスプロケット19がそれぞれ取り付けられており、
これらのスプロケット19と前記クランク軸9の端部に
結着された不図示のスプロケットには不図示のチェーン
が巻装されている。そして、クランク軸9の回転は不図
示のスプロケットとチェーン及びスプロケット19を経
て吸気カム軸17と排気カム軸19にそれぞれ伝達さ
れ、これらの吸気カム軸17と排気カム軸18がクラン
ク軸9の1/2の速度で回転駆動されることによって前
述のように各気筒について3つの吸気バルブ15と2つ
の排気バルブ16がそれぞれ適当なタイミングで開閉さ
れる。
【0022】而して、本実施の形態に係る5バルブエン
ジン3においては、エンジン本体3Aの反傾斜側(図3
の右側)に配置された吸気バルブ15の数(3つ)を他
側(エンジン本体3Aの傾斜側)に配置された排気バル
ブ16の数(2つ)よりも多くしている。
【0023】ところで、図3に示すように、シリンダヘ
ッド8に形成された前記吸気通路13はエンジン本体3
Aが傾斜する側とは反対側(反傾斜側)において各シリ
ンダ10から外側方に向かって斜め上方に略直線的に延
びており、その端部には各気筒毎にスロットルボディ2
0が接続され、各スロットルボディ20にはベルマウス
状の開口部を有する吸気管21がそれぞれ接続されてい
る。又、各スロットルボディ20には、吸気通路13に
燃料を噴射するためのインジェクタ22が取り付けられ
ている。尚、各スロットルボディ20には不図示のスロ
ットルバルブが収納されている。又、図3において、3
6はインジェクタ22に燃料を供給するための燃料レー
ルである。
【0024】而して、本実施の形態に係る4サイクル5
バルブエンジン3のシリンダヘッド8には、上下2分割
構造を有する矩形ボックス状の吸気チャンバー23がエ
ンジン本体3Aを上方から覆うように取り付けられてお
り、各気筒毎に設けられた前記スロットルボディ20と
吸気管21及びインジェクタ22は図3に示すように吸
気チャンバー23内に収納され、図3及び図5に示すよ
うに4つの吸気管21は吸気チャンバー23内に前後方
向に並んで開口している。
【0025】そして、上記吸気チャンバー23内の排気
側の一端にはクリーナエレメント24が収納されてお
り、吸気チャンバー23の底面の前後2箇所には、クリ
ーナエレメント24の内側に開口して吸気(新気)を吸
気チャンバー23内に導く吸気ノズル25が内側に向か
って突設されている。
【0026】他方、シリンダヘッド8には各気筒の排気
通路14に連なる排気マニホールド26が取り付けられ
ており、該排気マニホールド26に接続された排気管2
7は図4に示すようにエンジン本体3Aの前方を横切っ
て排気側から吸気側(図3及び図4の右側)に向かい、
そこから後方に向かって直角方向に曲げられ、その端部
は吸気チャンバー23の下方に前後方向に長く配された
排気サイレンサー28の前端に接続されている。尚、図
6に示すように、排気マニホールド26に連なる排気管
27を排気側においてそのまま船体2の後方へ延設し、
その端部を同側に配された排気サイレンサー28に接続
するようにしても良い。
【0027】以上の小型滑走艇1において、4サイクル
5バルブエンジン3が駆動されると、シリンダブロック
7のシリンダ10内でピストン11が下動する吸気行程
においてシリンダ10内に発生する負圧に引かれて吸気
(新気)が吸気チャンバー23の底面に開口する前記吸
気ノズル25から吸気チャンバー23内に吸引され、こ
の吸引された吸気はクリーナエレメント24を通過する
ことによって浄化される。そして、浄化された吸気は吸
気管21に吸引され、スロットルボディ20内のスロッ
トルバルブによって計量された後にシリンダヘッド8に
形成された吸気通路13へと流れるが、その途中でイン
ジェクタ22によって燃料が噴射され、これによって所
定の空燃比の混合気が形成される。この混合気は吸気バ
ルブ15が開くとシリンダ10内に流入し、圧縮行程に
おいてピストン11によって圧縮された後、点火プラグ
43(図4参照)によって着火燃焼せしめられる。そし
て、この混合気の燃焼によって発生した高温高圧の排気
ガスはピストン11が下降する排気行程において排気バ
ルブ16が開くと排気通路14へと排出され、排気マニ
ホールド26から排気管27を通って排気サイレンサー
28、ウォーターロック40へと流れ、ウォーターロッ
ク40から排気ホース42を通って水中へと排出され
る。
【0028】而して、以上の作用が連続的に繰り返され
てクランク軸9が回転駆動され、このクランク軸9の回
転は不図示の減速ギヤによって減速されてジェット推進
機35のインペラ軸37に伝達され、インペラ軸37と
これに取り付けられた不図示のインペラが回転駆動され
る。そして、インペラの回転によって吸引口から吸い込
まれた水が後方に噴射され、これによって所要の推力が
発生して小型滑走艇1が航走せしめられる。
【0029】以上において、本実施の形態に係る小型滑
走艇1ではエンジン本体3Aを排気側に傾斜させてエン
ジン3の高さを低く抑えることによってシート5の高さ
を低く抑えたため、船体2の中心線Lに対して排気側
(右側)の重量が吸気側(左側)のそれよりも大きくな
り勝ちであるが、エンジン3の吸・排気効率を向上させ
るために吸・排気バルブ15,16の一方の数を他方の
数よりも多くするに当たり、本実施の形態ではエンジン
本体3Aの反傾斜側に配置された吸気バルブ15の数
(3つ)を他側に配置された排気バルブ16の数(2
つ)よりも多くしたため、その分だけエンジン本体3A
における中心線Lに近い部分の重量が中心線Lから離れ
た部分の重量よりも重くなり、船体2の中心線Lに対す
る左右の重量バランスを良好に保つことができ、この結
果、小型滑走艇1の操縦が容易になる。そして、本実施
の形態では、吸気バルブ15の数を排気バルブ16の数
よりも多くしたため、エンジン3の吸気効率が高められ
る。
【0030】又、本実施の形態に係る5バルブエンジン
3においては、スロットルボディ20を吸気チャンバー
23内に収納したため、スロットルボディ23に海水等
が付着することがなく、該スロットルボディ20の腐食
が防がれてその耐久性の向上が図られる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、船体の前後方向に延びるクランク軸及び複数の
吸気バルブと排気バルブを備え、エンジン本体が左右の
何れかに傾斜して配置された小型滑走艇用4サイクル多
バルブエンジンにおいて、前記吸気バルブと排気バルブ
のうち、エンジン本体の反傾斜側に配置されるバルブの
数を他側に配置されるバルブの数よりも多くしたため、
小型滑走艇の船体中心線に対する左右の重量バランスを
良好に保って小型滑走艇の操縦の容易化を図ることがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る4サイクル多バルブエンジンを搭
載した小型滑走艇の側面図である。
【図2】本発明に係る4サイクル多バルブエンジンを搭
載した小型滑走艇の平面図である。
【図3】本発明に係る4サイクル多バルブエンジンを搭
載した小型滑走艇のエンジン部分の正断面図である。
【図4】本発明に係る4サイクル多バルブエンジンの破
断平面図である。
【図5】図3のA−A線拡大断面図である。
【図6】本発明の別形態に係る4サイクル多バルブエン
ジンを搭載した小型滑走艇のエンジン部分の正断面図で
ある。
【符号の説明】
1 小型滑走艇 2 船体 3 4サイクル多バルブエンジン 3A エンジン本体 9 クランク軸 15 吸気バルブ 16 排気バルブ L 船体中心線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体の前後方向に延びるクランク軸及び
    複数の吸気バルブと排気バルブを備え、エンジン本体が
    左右の何れかに傾斜して配置された小型滑走艇用4サイ
    クル多バルブエンジンにおいて、 前記吸気バルブと排気バルブのうち、エンジン本体の反
    傾斜側に配置されるバルブの数を他側に配置されるバル
    ブの数よりも多くしたことを特徴とする小型滑走艇用4
    サイクル多バルブエンジン。
  2. 【請求項2】 前記エンジン本体を排気側に傾斜させ、
    前記吸気バルブの数を3、前記排気バルブの数を2とし
    たことを特徴とする請求項1記載の小型滑走艇用4サイ
    クル多バルブエンジン。
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