JP3952233B2 - 船艇の推進装置構成部品配設構造 - Google Patents

船艇の推進装置構成部品配設構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3952233B2
JP3952233B2 JP06468998A JP6468998A JP3952233B2 JP 3952233 B2 JP3952233 B2 JP 3952233B2 JP 06468998 A JP06468998 A JP 06468998A JP 6468998 A JP6468998 A JP 6468998A JP 3952233 B2 JP3952233 B2 JP 3952233B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
system member
cylinder
hull
fuel injection
injection valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06468998A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11217098A (ja
Inventor
重幸 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP06468998A priority Critical patent/JP3952233B2/ja
Priority to US09/199,735 priority patent/US6213825B1/en
Publication of JPH11217098A publication Critical patent/JPH11217098A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3952233B2 publication Critical patent/JP3952233B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船艇の推進装置が内燃機関、吸気系部材、排気系部材、点火プラグ、および燃料噴射弁等の構成部品を備えた場合に、これら推進装置の構成部品の配設構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
船艇の推進装置には、従来、次のように構成されたものがある。
【0003】
即ち、上記推進装置が船体の内部に配設された内燃機関を有し、この内燃機関が、前後方向に長い軸心を有するクランク軸を支承するクランクケースと、このクランクケースから上方に向って突出するシリンダとを備えている。上記内燃機関に対しその外部の空気を上記内燃機関内に案内する吸気系部材と、上記内燃機関から排出される排気をその外部に案内する排気系部材とが設けられ、これら吸気系部材と排気系部材の各上端部が上記シリンダの上端部よりも上側に位置させられ、上記シリンダの上端部に点火プラグが取り付けられている。
【0004】
また、従来では、上記内燃機関に向う空気に燃料を供給して混合気を生成するため、気化器が設けられているが、これに代えて、上記シリンダ内に燃料を供給する燃料噴射弁を上記シリンダの上端部に取り付けることが考えられる。
【0005】
そして、上記構成によれば、内燃機関の駆動に伴い、上記内燃機関の外部の空気が上記吸気系部材を通してシリンダ内に吸入されると共に、上記燃料噴射弁により燃料が上記シリンダ内に噴射供給されて、上記シリンダで混合気が生成され、次に、上記点火プラグの放電点火により、上記混合気が燃焼させられ、この燃焼による熱エネルギーが動力に変換されて、上記クランク軸から出力され、これが船艇の推進用に供される。また、上記燃焼により生じた燃焼ガスは、排気として上記排気系部材に案内されて船体の外部に排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、船体の内部は限りのある狭い空間であり、しかも、上記したように、内燃機関のシリンダ、吸気系部材、および排気系部材は船体の内部で幅方向に並設されると共に、上記吸気系部材や排気系部材の各上端部が上記シリンダの上端部よりも上側に位置させられていることから、特に、上記幅方向で、上記シリンダの上端部の上方は狭い空間となっている。
【0007】
このため、上記シリンダの上端部に取り付けられた燃料噴射弁や点火プラグに対する保守、点検作業がし難くなるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、船体の内部に設けられる船艇の推進装置が、内燃機関のシリンダと、このシリンダの幅方向で並設される吸気系部材および排気系部材と、シリンダの上端部に取り付けられる燃料噴射弁および点火プラグとを備える場合に、これら燃料噴射弁と点火プラグとに対する保守、点検作業が容易にできるようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の船艇の推進装置構成部品配設構造は、次の如くである
【0010】
求項の発明は、図5、6に例示するように、船体3の内部に配設される内燃機関21が、上記船体3の長手方向に延在するクランク軸39を支承するクランクケース38と、このクランクケース38から上方に向って突出するシリンダ42とを備え、上記内燃機関21に対しその外部の空気24を案内する吸気系部材25と、上記内燃機関21からの排気26をその外部に案内する排気系部材27とを設け、上記シリンダ42の幅方向で上記シリンダ42を挟むように上記吸気系部材25と排気系部材27とを配設し、これら吸気系部材25と排気系部材27の各上端部を上記シリンダ42の上端部よりも上側に位置させ、上記シリンダ42の上端部に点火プラグ83を取り付けた船艇の推進装置構成部品配設構造において、
【0011】
上記シリンダ42内に燃料22を供給する燃料噴射弁72を上記シリンダ42の上端部に取り付け、上記吸気系部材25と排気系部材27の各上端部を上記燃料噴射弁72の上端部よりも上方に位置させ、上記内燃機関21の側面視で上記燃料噴射弁72が上記吸気系部材25および排気系部材27によって隠れるように構成し、
【0012】
上記クランクケース38からほぼ垂直な上方に向かって上記シリンダ42を突出させ、上記内燃機関21、吸気系部材25、および排気系部材27をその上方から覆う船体3のデッキ6に、上下方向で、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83とに対向する点検用開口19を形成したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0014】
本発明との比較例
【0015】
図1〜4により、まず、本発明との比較例につき説明する。
【0016】
図1〜3において、符号1は跨座式(換言すれば、鞍乗式)の小型の船艇であり、水2に浮かべられている。上記船艇1は滑走型の小型の船艇であり、つまり、この船艇1は、水2面に対する傾角が小さい前上がりのほぼ一定姿勢で、水2面上を滑走するように高速推進可能とされるものである。また、矢印Frは、上記船艇1の進行方向の前方を示し、下記する左右とは、上記前方に向っての船艇1の船体3の幅方向をいうものとする。
【0017】
上記船艇1の船体3は繊維で強化された樹脂(FRP)製で、その下部がハル5、上部がデッキ6であり、これらハル5とデッキ6とは上下方向で結合させられており、その結合部はガンネル7である。上記船体3の内部をエンジン室である前部室9と、後部室10とに仕切るバルクヘッドである仕切壁11が設けられている。この仕切壁11は十分の強度と剛性とを有しており、上記ハル5とデッキ6の各内面に強固に支持されると共にこれらを互いに強固に結合させている。
【0018】
図1において、上記デッキ6は、その左右各側部に足載せステップ13,13を有し、これら足載せステップ13,13の間のデッキ6が上方に向って膨出させられてシート台14とされている。このシート台14は、上記各足載せステップ13における船体3の中央側の端縁から上方に向けてほぼ垂直に延出する左右一対の側板15,15と、これら両側板15,15の各上端縁を互いに一体的に連結させる上部板16とを有し、この上部板16上にシート17が着脱自在に支持されている。上記シート17に着座したライダーの足が、上記各足載せステップ13に載置可能とされている。また、上記各足載せステップ13の外側方における上記デッキ6の各外側端部がそれぞれ上方に向って膨出させられると共に、上記ハル5の各外側端部が上方に向って延出させられて、左右一対のブルワーク18,18が形成されている。
【0019】
上記上部板16には、上記前部室9の内外を上下方向で連通させる点検用開口19が形成され、この点検用開口19は、上記上部板16に対し着脱されるシート17により、開閉自在に閉じられている。
【0020】
図1〜3において、上記船体3に搭載されてこの船体3を推進させる推進装置20が設けられている。この推進装置20は、上記前部室9に配設される内燃機関21を有し、この内燃機関21は船体3の幅方向で、そのほぼ中央に位置させられている。また、この内燃機関21に供給されるべき燃料22を溜める燃料タンク23も上記前部室9に配設されている。
【0021】
上記推進装置20は、上記内燃機関21に対しその外部の空気24を案内する吸気系部材25と、上記内燃機関21から排出される排気26をその外部に案内する排気系部材27とを備えている。
【0022】
上記内燃機関21からの動力を入力して駆動するジェット推進手段28が設けられている。このジェット推進手段28は船体3の後部に支持される流水管29を有し、この流水管29は前後方向に長く延びている。この流水管29の前端部は前下方に向い折り曲げられて上記ハル5に結合され、上記流水管29の後部は船体3の後端位置までほぼ水平に延出している。上記流水管29の内部が断面円形の水通路30とされ、上記流水管29の前端は上記船体3の後部から前下方に向って開口し、後端は上記船体3の後方に向って開口し、これにより、上記水通路30は船体3の後部下方を後方に連通させている。
【0023】
また、上記ジェット推進手段28は、上記内燃機関21の後方で、前後方向に長く延びる推進軸31を有し、この推進軸31は上記船体3の後部にその軸心回りに回転自在となるよう支承されている。この推進軸31の前端はカップリング32を介して上記内燃機関21に連動連結されている。また、上記推進軸31の後端部は上記流水管29の後部の水通路30内に位置し、この水通路30内で上記推進軸31の後端部にインペラ33が取り付けられている。
【0024】
上記流水管29の後端に外嵌される操舵管34が設けられ、この操舵管34はその後部が上下、左右に回動するよう上記船体3の後部に支承されている。一方、上記シート17の前方で船体3の前上部にハンドル35が突設され、このハンドル35に上記操舵管34が連動連結されている。上記シート17に着座したライダーにより上記ハンドル35の端部に設けられたグリップが把持可能とされている。
【0025】
上記内燃機関21は2サイクル多気筒(2気筒)エンジンである。上記内燃機関21は、上記船体3の底部であるハル5に、ゴム製の弾性緩衝体で構成されたエンジンマウント37を介して支持されたクランクケース38を有している。このクランクケース38内のクランク室にクランク軸39が設けられ、このクランク軸39の軸心40は船体3の長手方向である前後方向に向ってほぼ水平に延び(船体3の長手方向に延在し)、上記クランク軸39はその軸心40回りに回転自在となるよう上記クランクケース38に支承されている。前記推進軸31は上記クランク軸39と同じ軸心40上に配設され、上記クランク軸39の後端部に前記カップリング32により上記推進軸31の前端部が連結されている。上記の場合、内燃機関21は4サイクル単気筒、もしくは多気筒エンジンであってもよい。
【0026】
上記内燃機関21は、上記クランクケース38からほぼ垂直な上方に向って突出し上下方向に長く延びる複数のシリンダ42,42を有している。これら各シリンダ42は互いにほぼ平行となるよう上記クランク軸39に沿って前後に並設されている。上記各シリンダ42は、上記クランクケース38から突出したシリンダ本体43を有し、これら各シリンダ本体43にはシリンダ孔44が上下に貫通するよう形成されている。上記シリンダ孔44の上端開口を閉じるよう上記シリンダ本体43の突出端にシリンダヘッド45が取り付けられている。
【0027】
上記各シリンダ42の軸心46(各シリンダ孔44の軸心と同じ)上で、上記各シリンダ孔44にそれぞれピストン48が軸方向に摺動自在に嵌入され、これら各ピストン48と上記クランク軸39とがそれぞれコンロッド49で連動連結されている。上記各シリンダ孔44内において、上記シリンダヘッド45とピストン48とで挟まれた空間がシリンダ42内である燃焼室50とされている。
【0028】
上記クランクケース38の内外を連通させる吸気口52が、上記各シリンダ42毎に、上記クランクケース38に形成されている。また、上記各シリンダ本体43には、上記クランクケース38内を上記燃焼室50に連通させる掃気通路が形成されると共に、上記各燃焼室50をその外部に連通させる排気通路54が形成されている。
【0029】
前記吸気系部材25は、上記各吸気口52にそれぞれ嵌入されて上記クランクケース38に取り付けられるリード弁57と、上記クランクケース38に取り付けられて前記した二つの上記吸気口52,52を一つに集合させるエアインテークマニホールドである吸気管58と、この吸気管58の上端部に取り付けられる他の吸気管59と、上記他の吸気管59の上端部に取り付けられるサイレンサーとして働く容積の大きい吸気箱60とを有している。これら各吸気管58,59と吸気箱60は両シリンダ42,42に兼用されるもので、前後方向で両シリンダ42,42の間に位置している。
【0030】
上記吸気箱60、吸気管58、他の吸気管59、およびリード弁57は、この順序でその各内部の吸気通路61が互いに連通し、この吸気通路61は上記内燃機関21の外部を上記クランクケース38の内部に連通させている。また、上記他の吸気管59内には、この他の吸気管59の内部の吸気通路61を通る空気24の量を制御するスロットル弁が設けられ、つまり、上記他の吸気管59はスロットルボディとされている。
【0031】
一方、上記船体3の内外を連通させる外気導入管が設けられ、この外気導入管により、上記船体3の外部が上記吸気通路61に連通させられている。
【0032】
前記排気系部材27は、上記クランクケース38に取り付けられて前記した二つの排気通路54,54を一つに集合させるエキゾーストマニホールドである第1排気管63と、この第1排気管63の前方への延出部から後方に向って折り返されて後方に向って延出するマフラーとして働く容積の大きい第2排気管64と、これら第1排気管63と第2排気管64とを互いに連結させるゴム製で弾性の緩衝管とを備え、これら第1排気管63、第2排気管64、および緩衝管は前記前部室9内に設けられている。また、上記第2排気管64の延出端には逆流防止箱が連結され、この逆流防止箱に第3排気管が連結され、これら逆流防止箱と第3排気管とは上記後部室10内に設けられている。上記第1排気管63、緩衝管、第2排気管64、逆流防止箱、および第3排気管は、この順序でその各内部の排気通路68が互いに連通し、この排気通路68は上記各シリンダ42内を上記船体3の後部の外部に連通させている。
【0033】
前記燃料タンク23内の燃料22を上記シリンダ42内の各燃焼室50に供給する燃料供給手段71が設けられている。この燃料供給手段71は、上記各シリンダ42の上端部に取り付けられるソレノイド作動式の燃料噴射弁72を有している。これら燃料噴射弁72は、上記クランク軸39の軸心40および上記シリンダ42の軸心46を含む仮想平面Aの近傍に配設され、より具体的には、上記各シリンダ42のほぼ軸心46上に配設されていて、上記燃焼室50に燃料22を噴射可能とする。
【0034】
上記各燃料噴射弁72を互いに連通させる燃料供給レール73が設けられている。前記燃料タンク23を上記燃料供給レール73を連通させて燃料22を案内する燃料パイプ74が設けられ、この燃料パイプ74の中途部に燃料フィルタ75が介設され、この燃料フィルタ75は、上記シリンダ42の前端面に締結具76により取り付けられている。
【0035】
上記燃料パイプ74を通し上記燃料タンク23内の燃料22を吸入する一方、この燃料22を吐出する低圧燃料供給ポンプ77と、この低圧燃料供給ポンプ77からの燃料22を上記燃料パイプ74を通し吸入する一方、この燃料22を上記燃料供給レール73を通し各燃料噴射弁72に供給する高圧燃料供給ポンプ79と、上記各燃料噴射弁72に供給される燃料22の圧力を所定圧に調整する調圧弁80とが設けられている。上記低圧燃料供給ポンプ77は上記吸気系部材25の他の吸気管59に取り付けられている。
【0036】
上記各燃焼室50にそれぞれ放電部が臨む点火プラグ83が設けられている。これら各点火プラグ83も上記仮想平面Aの近傍で、かつ、上記クランク軸39の軸心40を含むほぼ垂直面上に配設されて、上記各シリンダ42の上端部に取り付けられている。
【0037】
上記燃料噴射弁72と点火プラグ83は共に制御装置84に接続されて、電子制御されるようになっており、所定のクランク角で、上記燃料噴射弁72が燃焼室50に対し燃料22を噴射すると共に、上記各点火プラグ83が放電して上記燃料22を着火、燃焼させる。また、上記クランク軸39の前端部に連動する発電機であるフライホイールマグネト85が設けられ、このフライホイールマグネト85は、上記制御装置84に電力を供給する。上記フライホイールマグネト85は前記クランクケース38の前端部に着脱自在に取り付けられたケーシング86内に収納されている。
【0038】
上記内燃機関21が駆動すれば、この駆動によるピストン48の往復摺動に伴い、上記前部室9内の空気24が上記吸気系部材25の吸気通路61を通して、上記クランクケース38内に吸入されると共に、この吸入に伴い、上記船体3の外部の空気24が、上記外気導入管を通し上記前部室9に導入される。上記クランクケース38内に吸入された空気24は、ここで予圧縮され、この予圧縮された空気24は上記掃気通路を通って燃焼室50に吸入され、この燃焼室50で更に圧縮される。この燃焼室50内の空気24に対し、上記燃料噴射弁72により燃料22が噴射により供給されて混合気が生成される。
【0039】
そして、所定のクランク角で、上記点火プラグ83が放電し、これにより、上記燃焼室50で燃料22が燃焼させられ、この燃焼により生じる熱エネルギーが動力に変換されて、上記クランク軸39から出力される。この動力は前記推進軸31に伝達され、この推進軸31と共に回転するインペラ33により、上記水通路30内の水2が後方に向って加速され、これにより、上記船体3の後部の下方の水2が上記水通路30の前端からこの水通路30内に吸入される一方、この水通路30を通過してその後端から後方に向って噴射させられ、この噴射の反力により、上記船艇1が前方に向って推進させられる。また、上記燃焼により生じた燃焼ガスは排気26として、上記排気通路68を通って、船体3の外部に排出される。
【0040】
上記推進時に、ハンドル35を操作し、上記操舵管34の姿勢を変化させるよう回動させれば、上記噴射の方向が変化して、船艇1が所望の方向に操舵されて、旋回等が可能となる。
【0041】
上記船艇1の推進時などに、前記燃料フィルタ75の底部に水が溜ったとき、これを検出する水センサ89が設けられ、この水センサ89も上記制御装置84に接続されている。上記水センサ89による検出信号が上記制御装置84に入力されたとき、ブザーやメータ表示で警告する警告手段90が設けられている。この警告が発せられたとき、手動のバルブ操作等により上記燃料フィルタ75から水抜きを行えばよい。なお、上記のように、水センサ89の検出信号が制御装置84に入力されたとき、燃料噴射弁72や点火プラグ83の制御により、燃料22の供給カットや点火カットにより、シリンダ42の休止や失火制御をしてもよい。
【0042】
図1、3において、上記船体3の幅方向(シリンダ42の幅方向)で、上記シリンダ42をその両側方から挟むように上記吸気系部材25と排気系部材27とが配設され、これら吸気系部材25と排気系部材27の各上端部は上記シリンダ42の上端部よりもそれぞれ上側に位置させられている。また、上記燃料噴射弁72と上記点火プラグ83とは、上記船体3の幅方向で、上記シリンダ42のほぼ中央に配設され、換言すれば、上記クランク軸39の軸心40および上記シリンダ42の軸心46を含む仮想平面Aの近傍に配設されている。
【0043】
このため、船体3の幅方向(シリンダ42の幅方向)で、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83とを左右に並設させることに比べて、上記燃料噴射弁72および点火プラグ83と、吸気系部材25の上端部との間には広い空間が確保されると共に、上記燃料噴射弁72および点火プラグ83と、排気系部材27の上端部との間にも広い空間が確保されることとなる。
【0044】
よって、上記各空間の利用により、上記燃料噴射弁72や点火プラグ83に対する保守、点検作業が容易にできることとなる。
【0045】
また、上記各空間はいずれも上方に向って開いており、この構成において、上記内燃機関21、吸気系部材25、および排気系部材27をその上方から覆う船体3のデッキ6に、上下方向で、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83とに対向する点検用開口19が形成されている。
【0046】
このため、上記船体3の外部から上記燃料噴射弁72や点火プラグ83に対してする保守、点検作業は、上記点検用開口19を通すことにより、容易にできることとなる。
【0047】
しかも、上記燃料噴射弁72は、上記空間を設けた分、排気系部材27から離れるため、この排気系部材27を通る排気26熱で加熱されるということが抑制され、よって、燃料噴射弁72の寿命上有益である。
【0048】
図3において、上記燃料噴射弁72は、上記シリンダ42のほぼ軸心46上に設けられており、一方、上記点火プラグ83は、上記シリンダ42の上端部からの突出方向に向うに従い上記燃料噴射弁72から前後方向で離れるよう、上記軸心46に対し傾斜させられている。
【0049】
このため、前後方向における燃料噴射弁72と点火プラグ83の間の空間が広くなって、これらに対する保守、点検作業が互いに干渉し合わずに容易にできることとなる。
【0050】
図3において、上記シリンダ42の前方近傍と、上記ケーシング86の上方近傍とにおける隅部の前空間92は余剰空間となっており、この前空間92に上記燃料フィルタ75が配設されている。このため、上記前空間92が利用された分、推進装置20がコンパクトとされている。
【0051】
なお、上記シリンダ42の後方近傍と、上記カップリング32の上方近傍とにおける隅部の後空間93も余剰空間となっている。このため、図3中一点鎖線で示すように、上記後空間93に上記燃料フィルタ75を配設してもよい。
【0052】
また、図1中二点鎖線で示すように、上記燃料フィルタ75を前記側板15と吸気系部材25との間の余剰空間を利用してこの余剰空間に配設すると共に、上記側板15に取り付けてもよい。このようにしても、上記推進装置20をコンパクトにできると共に、上記吸気系部材25に取り付けられた前記低圧燃料供給ポンプ77に上記燃料フィルタ75を接近させることができて、その分、燃料パイプ74を短くできるという効果がある。
【0053】
更に、図2中一点鎖線で示すように、上記燃料フィルタ75を仕切壁11に取り付けてもよい。このようにすれば、上記仕切壁11は十分の強度と剛性を有しているため、上記燃料フィルタ75は強固に支持される。
【0054】
図4は、前記推進装置20の他の比較例として示したものである。
【0055】
図1において、上記クランク軸39はその軸心40が前後方向に長く延びていて、船体3の幅方向(シリンダ42の幅方向)で上記シリンダ42をその各外側方から挟むように上記吸気系部材25と排気系部材27とが配設され、これら吸気系部材25と排気系部材27の各上端部が上記シリンダ42の上端部よりも上側に位置させられ、上記シリンダ42の上端部に燃料噴射弁72と点火プラグ83とが取り付けられている。このため、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83のそれぞれ少なくとも一部は、上記吸気系部材25と排気系部材27の各上端部でその各外側方から挟まれることとなる。よって、船体3が転覆した際に、この船体3の内底部に溜った水2が上記船体3の内側面に沿って流れても、この水2が上記燃料噴射弁72や点火プラグ83に降り掛ることは、上記吸気系部材25や排気系部材27によって防止される。
【0056】
これによれば、シリンダ42の軸心46を挟んで、燃料噴射弁72と点火プラグ83が船体3の幅方向で左右に並設され、点火プラグ83は、排気系部材27から離されている。このようにすると、上記点火プラグ83が排気系部材27を通る排気26で加熱されることは抑制されるが、上記吸気系部材25および排気系部材27と、燃料噴射弁72および点火プラグ83との間の各空間が狭くなって、上記した保守、点検作業がし難くなるおそれがある。このため、図1〜3で示した構成の方が好ましい。
【0057】
以下の各図は、本発明の実施の形態を示している。こ実施の形態は、前記比較例と構成、作用において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。なお、これら比較例と実施の形態の各構成部分を互いに種々組み合わせてもよい。
【0058】
本発明の実施の形態)
【0059】
図5、6は、本発明の実施の形態を示している
【0060】
れによれば、吸気系部材25と排気系部材27の各上端部は、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83の各上端部よりもそれぞれ上方に位置させられており、内燃機関21の側面視で(図)、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83とは上記吸気系部材25および排気系部材27によって隠れるよう構成され、これを換言すれば、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83とは、それぞれそのほぼ全体が、上記吸気系部材25と排気系部材27とによって、船体3の幅方向で各外側方から覆われている。
【0061】
このため、船艇1の旋回時等で、船体3が左右に大きく揺れる際には、船体3の底部に溜った水は、その慣性力で、船体3の内側面に沿って上昇し、上記シリンダ42の上端部に取り付けた上記燃料噴射弁72と点火プラグ83に降りかかろうとするが、この水の降りかかりは、上記したように、燃料噴射弁72と点火プラグ83を隠した吸気系部材25および排気系部材27によって防止される。
【0062】
よって、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83に水が降りかかることが防止される分、この燃料噴射弁72と点火プラグ83の耐久性が向上する。
【0063】
また、上記のように構成すると、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83とは、上記吸気系部材25と排気系部材27とによって、船体3の幅方向(シリンダ42の幅方向)で左右から挟まれて、上記燃料噴射弁72や点火プラグ83に対する保守、点検作業がしにくくなる傾向となる。
【0064】
そこで、上記内燃機関21、吸気系部材25、および排気系部材27をその上方から覆う船体3のデッキ6に、上下方向で、上記燃料噴射弁72と点火プラグ83とに対向する点検用開口19が形成されている。
【0065】
このため、上記船体3の外部から上記燃料噴射弁72や点火プラグ83に対してする保守、点検作業は、上記点検用開口19を通すことにより、容易にできることとなる。
【0066】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである
【0067】
求項の発明は、船体の内部に配設される内燃機関が、上記船体の長手方向に延在するクランク軸を支承するクランクケースと、このクランクケースから上方に向って突出するシリンダとを備え、上記内燃機関に対しその外部の空気を案内する吸気系部材と、上記内燃機関からの排気をその外部に案内する排気系部材とを設け、上記シリンダの幅方向で上記シリンダを挟むように上記吸気系部材と排気系部材とを配設し、これら吸気系部材と排気系部材の各上端部を上記シリンダの上端部よりも上側に位置させ、上記シリンダの上端部に点火プラグを取り付けた船艇の推進装置構成部品配設構造において、
【0068】
上記シリンダ内に燃料を供給する燃料噴射弁を上記シリンダの上端部に取り付け、上記吸気系部材と排気系部材の各上端部を上記燃料噴射弁の上端部よりも上方に位置させ、上記内燃機関の側面視で上記燃料噴射弁が上記吸気系部材および排気系部材によって隠れるように構成してある。
【0069】
このため、船艇の旋回時等で、船体が左右に大きく揺れる際には、船体の底部に溜った水は、その慣性力で、船体の内側面に沿って上昇し、上記シリンダの上端部に取り付けた上記燃料噴射弁に降りかかろうとするが、この水の降りかかりは、上記したように、燃料噴射弁を隠した吸気系部材および排気系部材によって防止される。
【0070】
よって、上記燃料噴射弁に水が降りかかることが防止される分、この燃料噴射弁の耐久性が向上する。
【0071】
また、上記のように構成すると、上記燃料噴射弁と点火プラグとは、上記吸気系部材と排気系部材とによって、シリンダの幅方向で左右から挟まれて、上記燃料噴射弁や点火プラグに対する保守、点検作業がしにくくなる傾向となる。
【0072】
そこで、上記クランクケースからほぼ垂直な上方に向かって上記シリンダを突出させ、上記内燃機関、吸気系部材、および排気系部材をその上方から覆う船体のデッキに、上下方向で、上記燃料噴射弁と点火プラグとに対向する点検用開口が形成されている。
【0073】
このため、上記船体の外部から上記燃料噴射弁や点火プラグに対してする保守、点検作業は、上記点検用開口を通すことにより、容易にできることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明との比較例で、図2の1‐1線矢視断面図である。
【図2】 本発明との比較例で、船体の側面部分断面図である。
【図3】 本発明との比較例で、図2の部分拡大部分断面図である。
【図4】 本発明との比較例で、図1で示したものの他の比較例を示す図である
【図5】 本発明の実施の形態で、図2の一部に相当する図である。
【図6】 本発明の実施の形態で、図1の一部に相当する図である。
【符号の説明】
1 船艇
3 船体
6 デッキ
19 点検用開口
20 推進装置
21 内燃機関
22 燃料
24 空気
25 吸気系部材
26 排気
27 排気系部材
38 クランクケース
39 クランク軸
40 軸心
42 シリンダ
46 軸心
72 燃料噴射弁
83 点火プラグ
A 仮想平面

Claims (1)

  1. 体の内部に配設される内燃機関が、上記船体の長手方向に延在するクランク軸を支承するクランクケースと、このクランクケースから上方に向って突出するシリンダとを備え、上記内燃機関に対しその外部の空気を案内する吸気系部材と、上記内燃機関からの排気をその外部に案内する排気系部材とを設け、上記シリンダの幅方向で上記シリンダを挟むように上記吸気系部材と排気系部材とを配設し、これら吸気系部材と排気系部材の各上端部を上記シリンダの上端部よりも上側に位置させ、上記シリンダの上端部に点火プラグを取り付けた船艇の推進装置構成部品配設構造において、
    上記シリンダ内に燃料を供給する燃料噴射弁を上記シリンダの上端部に取り付け、上記吸気系部材と排気系部材の各上端部を上記燃料噴射弁の上端部よりも上方に位置させ、上記内燃機関の側面視で上記燃料噴射弁が上記吸気系部材および排気系部材によって隠れるように構成し、
    上記クランクケースからほぼ垂直な上方に向かって上記シリンダを突出させ、上記内燃機関、吸気系部材、および排気系部材をその上方から覆う船体のデッキに、上下方向で、上記燃料噴射弁と点火プラグとに対向する点検用開口を形成した船艇の推進装置構成部品配設構造。
JP06468998A 1997-11-26 1998-02-28 船艇の推進装置構成部品配設構造 Expired - Fee Related JP3952233B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06468998A JP3952233B2 (ja) 1997-11-26 1998-02-28 船艇の推進装置構成部品配設構造
US09/199,735 US6213825B1 (en) 1997-11-26 1998-11-25 Fuel injection system for small watercraft

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-342258 1997-11-26
JP34225897 1997-11-26
JP06468998A JP3952233B2 (ja) 1997-11-26 1998-02-28 船艇の推進装置構成部品配設構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11217098A JPH11217098A (ja) 1999-08-10
JP3952233B2 true JP3952233B2 (ja) 2007-08-01

Family

ID=26405794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06468998A Expired - Fee Related JP3952233B2 (ja) 1997-11-26 1998-02-28 船艇の推進装置構成部品配設構造

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6213825B1 (ja)
JP (1) JP3952233B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPN139995A0 (en) 1995-02-27 1995-03-16 Orbital Engine Company (Australia) Proprietary Limited Improvements relating to internal combustion engines
JP2003065183A (ja) 2001-08-22 2003-03-05 Sanshin Ind Co Ltd 船外機における燃料供給装置
JP2003065187A (ja) 2001-08-22 2003-03-05 Sanshin Ind Co Ltd 船外機における燃料供給装置
JP3898935B2 (ja) 2001-10-25 2007-03-28 ヤマハマリン株式会社 船外機用4サイクルエンジン

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3236218A (en) * 1962-07-09 1966-02-22 Outboard Marine Corp Engine
JP3960648B2 (ja) * 1997-01-16 2007-08-15 ヤマハ発動機株式会社 小型船艇の推進装置
US5762040A (en) * 1997-02-04 1998-06-09 Brunswick Corporation Cylinder wall fuel injection system for loop-scavenged, two-cycle internal combustion engine

Also Published As

Publication number Publication date
US6213825B1 (en) 2001-04-10
JPH11217098A (ja) 1999-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5967861A (en) Throttle position sensor mounting arrangement for personal watercraft engine
JPH11245895A (ja) 小型滑走艇の排気装置
JPS6217311A (ja) 船舶のエンジン
JP3524289B2 (ja) 船艇推進装置の吸気系の水吸入防止構造
JPH10252440A (ja) 船艇の推進装置におけるブリーザ装置
JPH0988753A (ja) 小型水上走行艇用エンジンの燃料配管構造
JPH10196394A (ja) 小型船舶
JP3960648B2 (ja) 小型船艇の推進装置
JP3952233B2 (ja) 船艇の推進装置構成部品配設構造
US6253696B1 (en) Marine engine for small watercraft
JPH11245894A (ja) 小型滑走艇
JP2003026092A (ja) 小型滑走艇のエンジンマウント構造
JP3992205B2 (ja) 船艇の推進装置における燃料供給手段への水吸入防止構造
US6506086B2 (en) Exhaust system for watercraft
JPH10220247A (ja) 小型船艇の推進装置
US5882236A (en) Exhaust system for small watercraft
JPH09268927A (ja) クランク室過給式多気筒エンジン
JP3535323B2 (ja) 多気筒内燃機関の排気装置
JP4269029B2 (ja) 小型滑走艇用エンジン
JP4343392B2 (ja) 小型滑走艇用エンジンの吸気構造
JPH10238357A (ja) 小型船舶の排気構造
JP2001097283A (ja) 小型滑走艇用4サイクル多バルブエンジン
JP2003074445A (ja) 水ジェット推進艇のエンジン出力制御装置
US20040209533A1 (en) Water-jet propulsion personal watercraft
JP3904660B2 (ja) 鞍乗り式小型船舶

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070418

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees