JP2001094439A - 誤り訂正回路および誤り訂正方法 - Google Patents

誤り訂正回路および誤り訂正方法

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JP2001094439A JP27096099A JP27096099A JP2001094439A JP 2001094439 A JP2001094439 A JP 2001094439A JP 27096099 A JP27096099 A JP 27096099A JP 27096099 A JP27096099 A JP 27096099A JP 2001094439 A JP2001094439 A JP 2001094439A
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利哉 岩▲崎▼
Goji Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速に誤り訂正結果を得ることができる誤り
訂正回路および誤り訂正方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る誤り訂正回路100は、誤
り訂正ブロック10♯1〜10♯2を備える。符号長n
(たとえば、n=184)のデータのうち、(n−1)
ビット目のデータが入力される時点で、訂正前データ入
力処理回路8から、予め規定された1ビットのデータが
各誤り訂正ブロックに与えられる。各誤り訂正ブロック
は、入力された第1ビット目から第(n−1)ビット目
までのデータと当該1ビットのデータとに基づき符号長
nの誤り訂正処理を開始する。出力データ選択回路12
は、2つの誤り訂正ブロックのうちいずれか一方の訂正
結果を選択して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誤り訂正回路お
よび誤り訂正方法に関し、より特定的には、地上デジタ
ル放送などで用いられる巡回符号を用いた1ビット単位
で誤り訂正を行なう誤り訂正回路および誤り訂正方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、符号化されたデータに対して
誤り訂正を行なう誤り訂正回路がある。巡回符号を用い
た誤り訂正符号では、符号長n、データ長1の場合、符
号長nのデータが図示しないシフトレジスタに入力され
てから、シフトレジスタに貯えられたn個のデータを1
回以上シフトを行ない誤り訂正結果を得ている。また、
差集合巡回符号においては、訂正を複数回数行なった場
合、1回の複数倍以上のデータをシフトした後に誤り訂
正結果を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の誤り訂正回路によれば、データが入力されて
から誤り訂正データを得るまでに時間を要するという問
題があった。
【0004】そこで、この発明は係る問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、高速に誤り訂正
結果を出力することができる誤り訂正回路を提供するこ
とにある。
【0005】この発明のさらなる目的は、データが入力
されてから誤り訂正結果を得るまでの時間を短縮するこ
とができる誤り訂正方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の一つの局面に
よる誤り訂正回路は、巡回符号を用いて1ビット単位で
誤り訂正を行う誤り訂正回路であって、各々が、符号長
n(nは、2より大きい自然数)のデータに対して、1
ビット単位で1回以上誤り訂正を行う2m個(mは、1
以上であってnより小さい自然数)の誤り訂正ブロック
と、入力されるnビットのデータのうち、第1ビット目
のデータから数えて第(n−m)ビット目のデータが入
力された時点で、2m個の誤り訂正ブロックのそれぞれ
に、誤り訂正処理を実行させる訂正処理回路とを備え
る。
【0007】好ましくは、訂正処理回路は、第1ビット
目から第(n−m)ビット目までのデータを2m個の誤
り訂正ブロックのそれぞれに出力するとともに、互いに
異なる2m個のmビットのデータを2m個の誤り訂正ブロ
ックのそれぞれに出力し、2 m個の誤り訂正ブロックの
それぞれは、訂正処理回路から、対応するnビットのデ
ータを受けて誤り訂正処理を開始する。
【0008】特に、2m個の誤り訂正ブロックのそれぞ
れは、誤り訂正処理が正常に終了したか否かを示す訂正
フラグを出力し、訂正フラグに応じて、2m個の誤り訂
正ブロックのうち誤り訂正処理が正常に終了した誤り訂
正ブロックの出力を選択して出力するデータ選択回路を
さらに備える。
【0009】もしくは、特に、入力されるnビットのデ
ータのうち、第(n−m+1)ビット目から第nビット
目までのデータに応じて、2m個の誤り訂正ブロックの
出力のうちいずれか一つを選択して出力するデータ選択
回路をさらに備える。
【0010】もしくは、特に、2m個の誤り訂正ブロッ
クの出力のうちいずれか一つを選択的に出力するデータ
選択回路をさらに備え、2m個の誤り訂正ブロックのそ
れぞれは、誤り訂正処理が正常に終了したか否かを示す
訂正フラグを出力し、データ選択回路は、訂正フラグに
応じて、誤り訂正処理が正常に終了した誤り訂正ブロッ
クの出力を選択して出力し、2m個の誤り訂正ブロック
における誤り訂正処理がすべて異常終了した場合には、
入力されるnビットのデータのうち、第(n−m+1)
ビット目から第nビット目までのデータに応じて、2m
個の誤り訂正ブロックの出力のうちいずれか一つを選択
して出力する。
【0011】この発明のもう一つの局面による誤り訂正
方法は、巡回符号を用いて誤り訂正を行なう誤り訂正方
法であって、入力されるnビット(nは、2より大きい
自然数)のデータのうち、第1ビット目のデータから数
えて第(n−m)ビット目(mは、1以上であってnよ
り小さい自然数)のデータが入力された時点で、互いに
異なる2m個のmビットのデータを出力する処理ステッ
プと、第1ビット目から第(n−m)ビット目までのデ
ータと前記処理ステップの出力するmビットのデータと
で構成される、前記2m個のnビットのデータのそれぞ
れに対して、1ビット単位で1回以上誤り訂正処理を同
時に行う誤り訂正ステップと、誤り訂正ステップで得ら
れる2m個の誤り訂正処理の結果のうちいずれか一つを
選択する選択ステップとを備える。
【0012】好ましくは、誤り訂正ステップは、各誤り
訂正処理が正常に終了したか否かを示す訂正フラグを出
力し、選択ステップは、訂正フラグに基づき、正常に終
了した誤り訂正処理の結果を選択して出力する。
【0013】特に、選択ステップは、入力されるnビッ
トのデータのうち、第(n−m+1)ビット目から第n
ビット目までのデータに応じて、2m個の誤り訂正処理
の結果のうちいずれか一つを選択する。
【0014】もしくは、特に、誤り訂正ステップは、各
誤り訂正処理が正常に終了したか否かを示す訂正フラグ
を出力し、選択ステップは、訂正フラグに基づき、正常
に終了した誤り訂正処理の結果を選択し、2m個の誤り
訂正処理のすべてが異常終了した場合には、入力される
nビットのデータのうち、第(n−m+1)ビット目か
ら第nビット目までのデータに応じて、2m個の誤り訂
正処理の結果のうちいずれか一つを選択する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る誤り訂正回路
および誤り訂正方法について図を用いて説明する。な
お、同じ構成要素には同じ符号または同じ記号を付し、
その説明は省略する。
【0016】本発明の実施の形態は、不定期に入力され
るデータに対して誤り訂正処理を行う符号長nの誤り訂
正回路に関し、第1番目のデータが入力されてから誤り
訂正の結果が得られるまでの時間を短縮することを可能
とするものである。
【0017】一例として、地上デジタル放送に使用され
るTMCC(伝送多重制御信号)に対する誤り訂正につ
いて説明する。1998年9月に郵政省から発表された
地上デジタル放送暫定方式では、変調方式として直交周
波数分割多重(OFDM)方式、情報源符号化方式およ
び多重化方式にMPEG2(MPEG:Moving Picture
Experts Group Phase2)を採用している。また、地上
デジタル放送暫定方式では、現在伝送されているキャリ
ア変調方式、畳み符号化率、時間インタリーブ長等のパ
ラメータを指定するための信号として、伝送多重制御信
号(TMCC)を用いている。誤り訂正方式としては、
TMCCに対しては、比較的回路規模が小さい差集合巡
回符号が用いられている。なお、TMCC以外の信号
(以下情報信号と呼ぶ)は、畳み込み符号とリードソロ
モン符号RSが用いられている。
【0018】図1(a)、(b)は、地上デジタル放送
で受信される信号の配列を説明するための図であり、図
1(a)は、デジタル放送で受信される信号に対するF
FT(高速フーリエ変換)後に得られる信号を、図1
(b)は、シンボルSNi(i=1〜204)を構成す
るデータの内容をそれぞれ示している。
【0019】図1(a)に示されるように、地上デジタ
ル放送暫定方式では、204シンボル(SN1〜SN2
04)を1フレームとして伝送する。シンボル間に配置
されるガードバンドは、マルチパスなど電波の反射等の
影響を回避するために設けられる部分であり、FFT後
のデータとしては無効データとなっている。
【0020】図1(b)に示されるように、1シンボル
には、複数の情報信号に加え、1ビットのTMCCデー
タがj(jは、自然数)ビット分含まれている(TMC
C1〜TMCCj)。TMCCデータは、1シンボルの
中に点在して存在する。
【0021】同一シンボル中のj個のTMCCデータ
は、すべて同じ値である。1シンボル中に同じ値を複数
多重している理由は、多数決判別して誤り訂正能力を高
めるためである。後述する多数決判別により、1のシン
ボルについて、1のTMCCデータが決定される。以
下、第iシンボルのTMCCデータ(多数決判別後)を
Tiと記す。
【0022】204シンボルに含まれるTMCCデータ
T1〜T204により、図2に示されるTMCCデータ
列が構成される。TMCCデータ列を構成する第1ビッ
ト目〜第20ビット目のTMCCデータ(T1〜T2
0)は、同期信号等を含んだ部分であり、誤り訂正範囲
に含まれていない。残り184ビットのTMCCデータ
(T21〜T240)は、冗長部分を含んだ制御信号で
構成されていて、誤り訂正の対象となる。
【0023】TMCCには、伝送路のパラメータである
キャリア変調方式、畳み符号化率、時間インタリーブ長
等が含まれているため、次のフレームが始まる前にデー
タの復号を行なう必要がある。
【0024】このようなTMCCデータに対応する、本
発明の実施の形態による誤り訂正回路100について、
図3を用いて説明する。図3を参照して、誤り訂正回路
100は、多数決判別回路7、訂正前データ入力処理回
路8、ならびに誤り訂正ブロック10♯1および10♯
2を備える。
【0025】1シンボル内のTMCCデータは、まず多
数決判別回路7に入力される。多数決判別回路7は、1
シンボル毎にTMCCデータの多数決判別を行なう。1
シンボル内のTMCCデータとして、値“1”の数が多
い場合には、“1”を、値“0”の数が多ければ、
“0”を出力する。多数決判別により、1シンボルにお
ける1ビットのTMCCデータが決定される。これによ
り、1つのみのデータを用いる場合に比べて、データの
精度が向上する。
【0026】多数決判別回路7の出力は、訂正前データ
入力処理回路8に入力される。訂正前データ入力処理回
路8は、誤り訂正に関連する184ビットのTMCCデ
ータを誤り訂正ブロックに出力する。訂正前データ入力
処理回路8の出力するデータは、図4(a)(b)に示
されるように、第1〜第183ビット目までは、多数決
判別回路7の出力するTMCCデータT21〜T203
である。そして、最終ビットは、誤り訂正ブロック10
♯1に対しては、図4(a)に示されるように“1”で
あり、誤り訂正ブロック10♯2に対しては、図4
(b)に示されるように“0”である。
【0027】訂正前データ入力処理回路8は、誤り訂正
範囲の183ビット目のTMCCデータを誤り訂正ブロ
ック10♯1および10♯2に出力した直後に、誤り訂
正範囲の最後ビット(184ビット目)のTMCCデー
タとして、予め規定した値“1”(図4(a)参照)を
誤り訂正ブロック10♯1に、予め規定した値“0”
(図4(b)参照)を誤り訂正ブロック10♯2にそれ
ぞれ出力する。
【0028】誤り訂正ブロック10♯1および10♯2
は、訂正前データ入力処理回路8から184ビットのデ
ータを受けて、誤り訂正処理を開始する。
【0029】誤り訂正ブロック10♯1および10♯2
のそれぞれの構成について、図5を用いて説明する。誤
り訂正ブロック10♯1および10♯2のそれぞれは、
図5に示す構成を有する。図5に示される誤り訂正ブロ
ック10は、差集合巡回符号の復号方式として、誤り訂
正能力を向上させるため誤りを判定する閾値を変化させ
ながら複数回誤り訂正を行なう。
【0030】誤り訂正ブロック10は、シフトレジスタ
14、シンドロームレジスタ15、閾値設定回路16、
多数決判別回路17、エラー訂正判別回路18、ならび
に演算回路(EXOR回路)19および20を含む。
【0031】入力される184ビットのデータは、まず
シフトレジスタ14およびシンドロームレジスタ15に
入力される。入力が終了すると、シフトレジスタ14お
よびシンドロームレジスタ15を1ビットづつシフトす
る。そして、閾値設定回路16で設定された閾値に対し
て、シンドロームレジスタ15のデータから得られるシ
ンドローム情報に基づき、多数決判別回路17でエラー
の有無を判別する。多数決判別回路17は、エラーが検
出された場合には“1”を、エラーが検出されない場合
には“0”を出力する。
【0032】差集合巡回符号はビット誤り訂正符号であ
るため、演算回路(EXOR回路)の出力が“1”の場
合には、シフトレジスタ14の出力が反転され、データ
が訂正されることになる。これを184ビット繰返し、
すべてのデータの訂正処理を行なう。
【0033】1回目の訂正処理が終了すると、閾値設定
回路16の設定値を変化させ、再び訂正処理を行なう。
このように閾値を変更して複数回誤り訂正を行なうこと
により、訂正能力が向上される。たとえば、6回、閾値
を変化させて訂正を行なう。
【0034】訂正が終了すると、誤り訂正ブロック10
から訂正データが出力される。さらに、エラー訂正判別
回路18からは、シンドロームレジスタ15の結果から
得られる、誤り訂正が正常に終了したか否かを示す誤り
訂正フラグOK/NGが出力される。
【0035】図3を参照して、誤り訂正回路100はさ
らに、誤り訂正ブロック10♯1または10♯2のいず
れか一方の出力を選択して出力する出力データ選択回路
12、出力データ選択回路12の選択動作を制御する出
力データ制御回路11、および誤り訂正制御回路13を
備える。誤り訂正制御回路13は、内部回路の制御を行
う。一例として、閾値設定回路16の閾値の設定を制御
する。
【0036】誤り訂正処理を終えた誤り訂正ブロック1
0♯1および10♯2のそれぞれの出力は、出力データ
選択回路12に入力される。出力データ選択回路12
は、出力データ制御回路11の出力に基づき、誤り訂正
ブロック10♯1の訂正データまたは誤り訂正ブロック
10♯2の訂正データのいずれか一方を選択的に出力す
る。
【0037】出力データ制御回路11は、各誤り訂正ブ
ロックにおける訂正フラグOK/NGと、多数決判別後
のTMCCデータとを受けて、出力データ選択回路12
の選択動作を制御する。より具体的には、出力データ制
御回路11は、誤り訂正に関連する184ビット目(最
終ビット)のTMCCデータが入力されるまで、制御動
作を停止状態としている。そして、出力データ制御回路
11に、多数決判別回路7から最終ビットのTMCCデ
ータが入力されると、出力データ選択回路12を制御す
るための選択制御動作を実行する。
【0038】ここで、出力データ制御回路11における
選択制御動作について、図6を用いて説明する。図6
は、出力データ制御回路11における選択制御動作を説
明するためのフローチャートである。まず、ステップS
1において、出力データ制御回路11は、最終ビットの
TMCCデータが、“1”であるか否かを判別する。最
終ビットのTMCCデータが“1”の場合には、ステッ
プS2に移り、誤り訂正ブロック10♯1の出力する誤
り訂正フラグOK/NGにより、誤り訂正が正常終了し
たか否かを判断する。ステップS2において、誤り訂正
ブロック10♯1での誤り訂正が正常終了した(OK)
と判断された場合には、ステップS3に移り、誤り訂正
ブロック10♯1の出力する訂正データを選択する選択
信号を出力する。
【0039】ステップS2において、誤り訂正ブロック
10♯1での誤り訂正が正常に終了しなかった(NG)
と判断された場合には、ステップS4に移る。
【0040】ステップS4では、誤り訂正ブロック10
♯2の出力する誤り訂正フラグOK/NGにより、誤り
訂正が正常終了したか否かを判断する。ステップS4に
おいて、誤り訂正ブロック10♯2での誤り訂正が正常
終了した(OK)と判断された場合には、ステップS6
に移り、誤り訂正ブロック10♯2の出力する訂正デー
タを選択する選択信号を出力する。ステップS4におい
て、誤り訂正が正常に終了しなかった(NG)と判断さ
れた場合には、ステップS3に移り、誤り訂正ブロック
10♯1の出力する訂正データを選択する選択信号を出
力する。
【0041】ステップS1において、最終ビットのTM
CCデータが“0”である場合には、ステップS5に移
り、誤り訂正ブロック10♯2の出力する誤り訂正フラ
グOK/NGにより、誤り訂正が正常終了しかた否かを
判断する。ステップS5において、誤り訂正ブロック1
0♯2での誤り訂正が正常終了した(OK)と判断され
た場合には、ステップS6に移り、誤り訂正ブロック1
0♯2の出力する訂正データを選択する選択信号を出力
する。
【0042】ステップS5において、誤り訂正ブロック
10♯2での誤り訂正が正常に終了しなかった(NG)
と判断された場合には、ステップS7に移る。
【0043】ステップS7では、誤り訂正ブロック10
♯1の出力する誤り訂正フラグOK/NGにより、誤り
訂正が正常終了したか否かを判断する。ステップS7に
おいて、誤り訂正ブロック10♯1での誤り訂正が正常
終了した(OK)と判断された場合には、ステップS3
に移り、誤り訂正ブロック10♯1の出力する訂正デー
タを選択する選択信号を出力する。ステップS7におい
て、誤り訂正が正常に終了しなかった(NG)と判断さ
れた場合には、ステップS6に移り、誤り訂正ブロック
10♯2の出力する訂正データを選択する選択信号を出
力する。
【0044】出力データ選択回路12は、出力データ制
御回路11から受ける選択信号に応じて、誤り訂正ブロ
ック10♯1または10♯2のいずれか一方の訂正デー
タを選択的に出力する。
【0045】このような処理によれば、誤り訂正ブロッ
ク10♯1および10♯2の出力データ選択は、実際に
入力されたデータに基づき行なわれる。したがって、誤
り訂正が誤り訂正ブロック10♯1および10♯2のど
ちらにおいても正常に行なわれた場合には、誤訂正の少
ないデータを選択することが可能である。また、誤り訂
正が異常に終了した場合には、より誤りの少ないデータ
を選択して出力することが可能となる。
【0046】ここで、誤り訂正範囲の184ビットのT
MCCデータが決定された後に誤り訂正を行う誤り訂正
回路900と本発明の実施の形態による誤り訂正回路1
00との処理速度を対比する。図7は、多数決判別によ
り全てのデータが決定された後に誤り訂正を行う誤り訂
正回路900の構成を示す図であり、図8は、誤り訂正
回路100と誤り訂正回路900との動作タイミングの
違いを説明するためのタイミングチャートである。な
お、図8において、FFT後のシンボル中に示される黒
太線は、TMCCデータを表している。
【0047】図7に示される誤り訂正回路900は、多
数決判別回路7、誤り訂正ブロック10、および誤り訂
正制御回路13を備える。誤り訂正ブロック10は、多
数決判別回路7から出力される誤り訂正に関連する18
4ビットのTMCCデータを受けて、誤り訂正処理を実
行する。
【0048】図8を参照して、時刻t0で、1番目のT
MCCデータが入力され、時刻t1でシンボルSN1の
TMCCデータT1が決定される。時刻t2でシンボル
SN203のTMCCデータT203が決定され、時刻
t3でシンボルSN204のTMCCデータT204が
決定される。時刻t4以降は、次のフレームのデータが
入力される。
【0049】フレームの最初のTMCCデータが入力さ
れてから、最終シンボルSN204における最終のTM
CCデータが入力されるまでの期間をデータ入力期間と
する。
【0050】誤り訂正回路900では、最終シンボルS
N204のTMCCデータT204が決定される時刻t
3の直後に、誤り訂正処理を開始する。訂正回数は、6
回とする。
【0051】上述したように、TMCCデータは、1シ
ンボルの中に点在して存在し、すべてのTMCCデータ
が入力されてから次のフレームの先頭までの期間は短
い。また、閾値を変化させて複数回誤り訂正を行なう方
法では、1回の誤り訂正を行なう場合に比べて処理時間
がかかる。したがって、誤り訂正回路900によると、
6回の誤り訂正を終了し、訂正データの出力が開始され
る時刻t5には、すでに次のフレームのデータが到達し
ている(t5>t4)。
【0052】このように、閾値を変化させて複数回誤り
訂正を行なう方法は、処理時間がかかる。このため、通
常のシステムクロックでは、次のフレームまでに処理を
行なうことは不可能である。また、高速のクロックを用
いて処理するならば、かなり高速のクロックスピードが
要求される。
【0053】一方、誤り訂正回路100は、TMCCデ
ータT203が決定される時刻t2の直後に、誤り訂正
処理を開始する。訂正回数は、6回とする。誤り訂正回
路100は、最終シンボルSN204のデータを待たず
に誤り訂正を開始する。これにより、誤り訂正範囲の最
終ビットのTMCCデータが決定される前に誤り訂正処
理を終了させることができる。誤り訂正回路100は、
最終ビットのTMCCデータT204の決定を受けて、
訂正データを出力する(時刻t3)。
【0054】したがって、誤り訂正回路100による
と、通常のシステムクロックを用いても、最初のデータ
が入力されてから、訂正データが出力されるまでの時間
を短縮することができる。
【0055】このように、本発明の実施の形態による誤
り訂正回路100は、不定期に入力されるデータに対し
て高速に誤り訂正データを出力することができる。な
お、最終ビットのデータを1または0と仮定して誤り訂
正を行うために誤り訂正ブロックを2つ設けているが、
差集合誤り訂正回路の回路規模は比較的小さいため、従
来の回路を高速で動作させる方法に比べて有効である。
【0056】ここで、本発明の実施の形態による誤り訂
正回路の他の一例について、図9を用いて説明する。図
9に示される誤り訂正回路200は、不定期に到来する
nビットのデータのうち、予め用意したmビットのデー
タを用いて高速に誤り訂正結果を出力するものである。
【0057】図9に示される誤り訂正回路200は、訂
正前データ入力処理回路1、2m個の誤り訂正ブロック
10♯1、10♯2、…、10♯2m、出力データ制御
回路5、および出力データ選択回路6を備える。簡単の
ため、誤り訂正回路200に入力されるデータを、デー
タD1〜Dn(n>1)と記す。
【0058】2m個の誤り訂正ブロック10♯1、10
♯2、…、10♯2mのそれぞれの構成は、図5で説明
したとおりである。訂正前データ入力処理回路1は、n
ビットのデータを誤り訂正ブロックに出力する。訂正前
データ入力処理回路1の出力するnビットのデータは、
図10に示されるように、前半の(n−m)ビットが、
実際に入力されるデータD1〜D(n−m)で構成さ
れ、残りのmビットが、誤り訂正ブロックごとに予め規
定したデータで構成される。訂正前データ入力処理回路
1は、データD(n−m)を各誤り訂正ブロックに出力
した直後に、誤り訂正範囲の残りの部分を構成するmビ
ットのデータを各誤り訂正ブロックに出力する。
【0059】当該mビットのデータは、誤り訂正ブロッ
ク10♯1、10♯2、…、10♯2mのそれぞれで互
いに異なっている。たとえば、誤り訂正ブロック10♯
1には、mビットがすべて“1”のデータが、誤り訂正
ブロック10♯2には、mビットのうち第1ビットが
“1”のデータが、誤り訂正ブロック10♯2mには、
mビットがすべて“0”のデータが入力される。
【0060】誤り訂正ブロックのそれぞれは、nビット
のデータに対し誤り訂正処理を行なう。この場合、誤り
訂正回路200に第(n−m)ビット目のデータD(n
−m)が入力された直後に、誤り訂正処理が開始される
ことになる。
【0061】誤り訂正処理を終えた誤り訂正ブロックの
それぞれの出力は、出力データ選択回路6に入力され
る。出力データ選択回路6は、出力データ制御回路5の
制御により、誤り訂正の結果を選択する。
【0062】出力データ制御回路5は、各誤り訂正ブロ
ックにおける訂正フラグOK/NGと、入力される訂正
前のデータとを受けて、出力データ選択回路6の選択動
作を制御する。
【0063】一例としては、出力データ制御回路5は、
各誤り訂正ブロックから出力される誤り訂正フラグOK
/NGに応じて、いずれか1つの誤り訂正ブロックの出
力を選択するための選択信号を出力する。または、出力
データ制御回路5は、第(n−m+1)ビット目〜第n
ビット目までのデータD(n−m+1)〜データDnに
応じて、いずれか1つの誤り訂正ブロックの出力を選択
するための選択信号を出力する。または、出力データ制
御回路5は、各誤り訂正ブロックから出力される誤り訂
正フラグOK/NGと第(n−m+1)ビット目〜第n
ビット目までのデータD(n−m+1)〜データDnと
に応じて、いずれか1つの誤り訂正ブロックの出力を選
択するための選択信号を出力する 出力データ選択回路6は、出力データ制御回路5の出力
する選択信号に基づき、誤り訂正ブロック10♯1〜誤
り訂正ブロック10♯2mのそれぞれが出力する訂正デ
ータのうちいずれか一つを選択的に出力する。
【0064】この結果、nビットのデータが到達してか
ら誤り訂正を行う場合と比べて、高速に誤り訂正結果を
出力することが可能となる。
【0065】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0066】
【発明の効果】本発明に係る誤り訂正回路および誤り訂
正方法によれば、誤り訂正対象となるデータが不定期に
入力される場合において、すべてのデータが入力される
前に誤り訂正を開始することができる。
【0067】このため、本発明に係る誤り訂正回路およ
び誤り訂正方法によれば、高速に誤り訂正結果を得るこ
とが可能となる。したがって、データが入力されてから
誤り訂正データを得るまでの時間を短縮化することが可
能となる。
【0068】また、誤り訂正結果の出力においては、実
際に入力されたデータに基づき、同時に実行させる複数
の誤り訂正処理の結果のうちの一つを選択して出力す
る。したがって、誤訂正の少ないデータを選択すること
が可能である。
【0069】特に、差集合巡回符号など誤り訂正回路の
規模が比較的小さい回路に適している。また、特に、地
上デジタル放送のTMCCの誤り訂正に対し、高速処理
が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)、(b)は、地上デジタル放送で受信
される信号について説明するための概念図である。
【図2】 TMMCデータ列のデータ構造について説明
するための概念図である。
【図3】 本発明の実施の形態による誤り訂正回路10
0の構成の概要を示すブロック図である。
【図4】 (a)、(b)は、図3に示す各誤り訂正ブ
ロックへ入力されるデータの構造について説明するため
の概念図である。
【図5】 誤り訂正ブロックの構成を示すブロック図で
ある。
【図6】 出力データ制御回路11における選択制御動
作について説明するためのフローチャートである。
【図7】 多数決判別により全てのデータが決定された
後に誤り訂正を行う誤り訂正回路900の構成を示す図
である。
【図8】 誤り訂正回路100と誤り訂正回路900と
の動作タイミングの違いを説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図9】 本発明の実施の形態による誤り訂正回路の他
の主要部の構成例を示すブロック図である。
【図10】 図9に示す各誤り訂正ブロックへ入力され
るデータの構造について説明するための概念図である。
【符号の説明】
1,8 訂正前データ処理回路、7,17 多数決判別
回路、10,10♯1〜10♯2m 誤り訂正ブロッ
ク、5,11 出力データ制御回路、6,12出力デー
タ選択回路、13 誤り訂正制御回路、14 シフトレ
ジスタ、15シンドロームレジスタ、16 しきい値設
定回路、18 エラー訂正判別回路、19,20 演算
回路、100,200 誤り訂正回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 剛司 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5B001 AA04 AA10 AA11 AB02 AC01 AC05 AD06 AE02 5J065 AA01 AB01 AC02 AD10 AE06 AF01 AG02 AG06 AH04 AH05 AH16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巡回符号を用いて1ビット単位で誤り訂
    正を行う誤り訂正回路であって、 各々が、符号長n(nは、2より大きい自然数)のデー
    タに対して、前記1ビット単位で1回以上誤り訂正を行
    う2m個(mは、1以上であって前記nより小さい自然
    数)の誤り訂正ブロックと、 入力されるnビットのデータのうち、第1ビット目のデ
    ータから数えて第(n−m)ビット目のデータが入力さ
    れた時点で、前記2m個の誤り訂正ブロックのそれぞれ
    に、誤り訂正処理を実行させる訂正処理回路とを備え
    る、誤り訂正回路。
  2. 【請求項2】 前記訂正処理回路は、 前記第1ビット目から前記第(n−m)ビット目までの
    データを前記2m個の誤り訂正ブロックのそれぞれに出
    力するとともに、互いに異なる2m個のmビットのデー
    タを前記2m個の誤り訂正ブロックのそれぞれに出力
    し、 前記2m個の誤り訂正ブロックのそれぞれは、 前記訂正処理回路から、対応するnビットのデータを受
    けて前記誤り訂正処理を開始する、請求項1に記載の誤
    り訂正回路。
  3. 【請求項3】 前記2m個の誤り訂正ブロックのそれぞ
    れは、 前記誤り訂正処理が正常に終了したか否かを示す訂正フ
    ラグを出力し、 前記訂正フラグに応じて、前記2m個の誤り訂正ブロッ
    クのうち前記誤り訂正処理が正常に終了した誤り訂正ブ
    ロックの出力を選択して出力するデータ選択回路をさら
    に備える、請求項2に記載の誤り訂正回路。
  4. 【請求項4】 前記入力されるnビットのデータのう
    ち、第(n−m+1)ビット目から第nビット目までの
    データに応じて、前記2m個の誤り訂正ブロックの出力
    のうちいずれか一つを選択して出力するデータ選択回路
    をさらに備える、請求項2に記載の誤り訂正回路。
  5. 【請求項5】 前記2m個の誤り訂正ブロックの出力の
    うちいずれか一つを選択的に出力するデータ選択回路を
    さらに備え、 前記2m個の誤り訂正ブロックのそれぞれは、 前記誤り訂正処理が正常に終了したか否かを示す訂正フ
    ラグを出力し、 前記データ選択回路は、 前記訂正フラグに応じて、前記誤り訂正処理が正常に終
    了した誤り訂正ブロックの出力を選択して出力し、前記
    m個の誤り訂正ブロックにおける誤り訂正処理がすべ
    て異常終了した場合には、前記入力されるnビットのデ
    ータのうち、第(n−m+1)ビット目から第nビット
    目までのデータに応じて、前記2m個の誤り訂正ブロッ
    クの出力のうちいずれか一つを選択して出力する、請求
    項2に記載の誤り訂正回路。
  6. 【請求項6】 巡回符号を用いて誤り訂正を行なう誤り
    訂正方法であって、 入力されるnビット(nは、2より大きい自然数)のデ
    ータのうち、第1ビット目のデータから数えて第(n−
    m)ビット目(mは、1以上であって前記nより小さい
    自然数)のデータが入力された時点で、互いに異なる2
    m個のmビットのデータを出力する処理ステップと、 前記第1ビット目から前記第(n−m)ビット目までの
    データと前記処理ステップの出力するmビットのデータ
    とで構成される、前記2m個のnビットのデータのそれ
    ぞれに対して、1ビット単位で1回以上誤り訂正処理を
    同時に行う誤り訂正ステップと、 前記誤り訂正ステップで得られる前記2m個の誤り訂正
    処理の結果のうちいずれか一つを選択する選択ステップ
    とを備える、誤り訂正方法。
  7. 【請求項7】 前記誤り訂正ステップは、 各前記誤り訂正処理が正常に終了したか否かを示す訂正
    フラグを出力し、 前記選択ステップは、 前記訂正フラグに基づき、前記正常に終了した誤り訂正
    処理の結果を選択して出力する、請求項6に記載の誤り
    訂正方法。
  8. 【請求項8】 前記選択ステップは、 前記入力されるnビットのデータのうち、第(n−m+
    1)ビット目から第nビット目までのデータに応じて、
    前記2m個の誤り訂正処理の結果のうちいずれか一つを
    選択する、請求項6に記載の誤り訂正方法。
  9. 【請求項9】 前記誤り訂正ステップは、 各前記誤り訂正処理が正常に終了したか否かを示す訂正
    フラグを出力し、 前記選択ステップは、 前記訂正フラグに基づき、前記正常に終了した誤り訂正
    処理の結果を選択し、前記2m個の誤り訂正処理のすべ
    てが異常終了した場合には、前記入力されるnビットの
    データのうち、第(n−m+1)ビット目から第nビッ
    ト目までのデータに応じて、前記2m個の誤り訂正処理
    の結果のうちいずれか一つを選択する、請求項6に記載
    の誤り訂正方法。
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