JP2001091521A - 自動分析装置 - Google Patents

自動分析装置

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JP2001091521A
JP2001091521A JP26664799A JP26664799A JP2001091521A JP 2001091521 A JP2001091521 A JP 2001091521A JP 26664799 A JP26664799 A JP 26664799A JP 26664799 A JP26664799 A JP 26664799A JP 2001091521 A JP2001091521 A JP 2001091521A
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magnet
cleaning
separation
washing
magnetic particles
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JP26664799A
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English (en)
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Tomoaki Tamura
知明 田村
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 BF分離洗浄ポート間に配置する磁石の配置
位置を工夫し、粒子の分散手段を新たに用意することな
く、かつ再分散再集磁させたときと同等の洗浄効率を提
供する。 【解決手段】 BF分離洗浄ポートを複数ポート用意
し、そのポートに対応して磁性粒子を集合させるための
磁石53−1,53−2を配置し、かつ該磁石は集合し
た該磁性粒子(Mm)を、ポートとポートとの間で移動
させるように配置する。たとえば、最初のポートでのB
F分離洗浄から次ポートでのBF分離洗浄に移る際に、
粒子塊が形状を変化させながら移動し((c−1)〜
(c−4))、該過程で、粒子塊中に取込まれてしまっ
た被洗浄物質を表に取り出すことができる。BF洗浄時
に磁性粒子を集合させるための磁石の配置位置を工夫
し、洗浄効率を落とすことなく、洗浄時間および装置構
成の短縮・簡略化を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動分析装置に関
し、さらに詳しくは、たとえば、磁性粒子を固相体に用
い、BF分離洗浄を行う自動免疫分析装置に適用して好
適な分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性粒子を固相に用いる分析装置におい
て、BF分離洗浄時に粒子の流出を防ぐため、磁石によ
る磁性粒子の集磁を行うことができる。
【0003】ここに、粒子流出を防ぐための工夫として
は、強力な磁石を用いたり、たとえば特開平5−180
849号公報(文献1)では、たとえ弱い磁石でもきち
んと集磁することを狙って、磁石の位置を段階的に変え
ることで徐々に粒子を集磁させる手段が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の分
析装置において、次のような観点からの考察によると、
以下のごとき点を指摘することができる。
【0005】(イ)すなわち、粒子をきちんと集めれば
集めるほど、(逆に)粒子塊の中に被洗浄物質が閉じ込
められ、洗浄効率という面からみると、洗浄効率が上が
らない、といった問題を生じさせることとなる。
【0006】(ロ)そこで、その解決策として、一度B
F分離洗浄した後に粒子を再分散させ、再度集磁させた
後に、もう一度BF分離洗浄を行うことで、粒子塊中の
被洗浄物質を取り出し洗浄効率を上げるという方法が、
考えられる。
【0007】(ロ−1)図6,7によってこれをさらに
説明すると、同各図は、後記でも本発明実施例と対比さ
れる比較例として参照されるものであるが、かかる方法
によるもの示している。図中、101は図6中の矢印方
向に移動する移送体、105は該移送体上の反応容器を
示す。
【0008】(ロ−2)BF分離洗浄のための機構は、
ここでは、集磁用の磁石111、BFノズル112、攪
拌器113、集磁用の磁石114、BFノズル115、
攪拌器116、集磁用の磁石117、BFノズル118
のこの順で、それら要素が図示のごとくに配置されるこ
とにより設けられる。したがって、該機構によるBF分
離洗浄は、ここでは、図示のごとき8ポジション(図4
(A))を要し、図4(A)のpos2,5,8の3つ
の洗浄ポートで洗浄が実施され、反応容器105は、こ
れらを順次経るようにして、かかる機構部分を通過し、
この間、図7の(I)〜(IV)のごとき以下の処理が行
われる。
【0009】(ロ−3)図7右部に示すような、前工程
からの反応容器105(容器中、ハッチングを施した状
態は、粒子が完全に分散した状態にあることを意味する
ものとする)に対し、集磁用の磁石111により、まず
磁性粒子の集磁がなされる(同図(I))。なお、図7
(I)下部は、反応容器と磁石の関係を側方からみたも
のを示してある(この点は、図7(II)や図7(IV)下
部も同様である)。上記磁石111により、集磁された
磁性粒子(粒子塊)Mmは、反応容器105の内壁面に
位置することとなる。ここに、図6下部、および図7
(I)下部や図7(IV)下部にも示すとおり、図6の各
磁石111,114、118は反応容器105の移送経
路の片側(進行方向の右側)に位置される。一方、図7
(II),(III)にも、BFノズル112が容器内に挿入
され、分散・攪拌のために専用の攪拌器113が容器内
に挿入される状態が示されているように、図6上部に表
したBFノズル112,115,118および攪拌器1
13,116の部分は、反応容器105の移送経路の上
部スペースに配される(この点で、図6上部の各BFノ
ズルおよび攪拌器の部分は、図6下部の要素との位置関
係を簡潔的に示すためのものであって、簡略化して図示
してある)。
【0010】(ロ−4)集磁後は、BFノズル112に
よる洗浄ポートにおける洗浄操作がなされ、攪拌器11
3により攪拌がなされる(図7(II),(III))。次い
で、磁石114によって、上記攪拌で分散させた磁性粒
子に対し再度集磁が行われ、再び、磁性粒子が粒子塊
(Mm)として反応容器105の内壁面(容器進行方向
の容器右側内壁面)に集磁されることとなる(図7(I
V),(IV)下部)。図7(IV)の状態は、同図(I)
の状態と同じで、図7(IV)の状態からは、上述した処
理と同様の処理が繰り返される。
【0011】(ハ)かくて、一度BF分離洗浄した後に
磁性粒子を再分散させ、再度集磁させた後にもう一度B
F分離洗浄を行うことで、粒子塊(Mm)中の被洗浄物
質を取り出すことができ、洗浄効率を上げることが可能
であるが、しかし、上記解決方法では、以下のごとくの
新たな不利等を招くこととなる。すなわち、そうした解
決策に依存する分析装置であると、新たに磁性粒子を分
散させるための手段を装置に具備しなくてはならず、ま
た、再集磁するための時間も余計にかかるために、装置
のコストアップおよび巨大化、分析に要する時間の増大
をも招く。
【0012】(ニ)よって、望ましいのは、磁性粒子を
固相体に用い、BF分離洗浄を行う分析装置にして、上
述(イ)〜(ハ)のような問題、不利等を伴わずに、良
好な洗浄効率を得ることができることであり、したがっ
てまた、洗浄効率を落とすことなく、他方、洗浄時間お
よび装置構成の短縮・簡略化を達成することができるこ
とである。望ましいのはまた、先出の比較例のような粒
子の分散手段に対し、かかる粒子の分散手段を新たに用
意することもなく、かつ再分散再集磁させたときと同等
の洗浄効率を提供することができることである。
【0013】本発明は、上記考察に基づき、また後述す
る考察にも基づき、改良を加えて、BF分離洗浄ポート
間に配置する磁石の配置位置を工夫し、粒子の分散手段
を新たに用意することなく、かつ再分散再集磁させたと
きと同等の洗浄効率を提供し得るとの着想の下、これを
具現化したものであって、改良された自動分析装置を実
現しようというものである。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用】本発明によっ
て、下記の自動分析装置が提供される。すなわち、磁性
粒子を固相体に用い、BF分離洗浄手段を有する自動分
析装置で、磁石を複数配置し、該磁石は集合した該磁性
粒子を、磁石と磁石との間で移動させるように配置して
なる自動分析装置である。
【0015】本発明においては、該装置は、BF分離洗
浄操作において、BF分離洗浄ポートが複数用意され、
磁性粒子を集磁するための磁石は各洗浄ポートに対応し
て配置されるところ、該磁石は集磁された磁性粒子が横
断的に一定距離移動するように配置するものとなすこと
ができ、ここに、専用の攪拌手段(分散手段)は不要と
できる。これにより、たとえば、最初のポートでのBF
分離洗浄から次ポートでのBF分離洗浄に移る際に、粒
子塊をしてその形状を変化させながら移動せしめ得て、
それゆえに、かかる移動の過程で、粒子塊中に取込まれ
てしまった被洗浄物質を取り出すことが可能となる。
【0016】よって、本発明によれば、上記洗浄効率向
上に関する狙いを達成しつつ、BF分離洗浄手段におけ
る磁石配置を工夫し、本発明非採用の装置においてBF
分離洗浄機構中に配置していた攪拌手段を必要とせず、
装置の小型化および低コスト化を達成することを可能な
らしめる。
【0017】さらに、粒子の攪拌後の再集磁時間を大幅
に短縮することが可能となり、分析時間の短縮および装
置小型化による床面積の削減による経済的効果を達成す
ることを可能ならしめる。かつ、再集磁時間に多くの時
間を要さないことから装置サイズを変更することなく処
理能力の向上を達成することを可能ならしめる。
【0018】望ましくは上記磁石の配置は、反応容器の
移送経路に沿って、対を成すように配置することがで
き、好適実施例によると、BF分離洗浄ポートに対応し
て配置する磁石は、反応容器の移送経路に対して、交互
にその両側に配置されるよう構成して、本発明は好適に
実施でき、同様にして、上記のことを実現することを可
能ならしめる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1〜図3は、本発明の一実施例を
示す。このうち、図1は、本実施例に係る自動分析装置
の構成の一例を示し、また、図2は適用できるBF分離
洗浄機構の一例を示し、図3は、その工程内容を表す図
である。
【0020】図1中、10は自動分析装置で、これは、
以下では、固相である磁性粒子に免疫複合体を形成さ
せ、第一回目のBF分離洗浄後に標識物質を反応させ、
第二回目のBF分離洗浄後にこの標識体と特異的に反応
する試液を分注し、反応の後に得られた生成物を検出す
る手段を備える自動免疫分析装置として説明される。図
示のごとく、本実施例装置10は、ここでは、図中左方
向に移動する移送体11を備え、該移送体上にセットさ
れた反応容器15を図示矢印のごとく移送す反応ライン
を構成する。該装置10は、その他、反応容器移送部2
0、検体供給部30、試薬格納部40、第一回目のBF
分離洗浄のための洗浄部51、第二回目のBF分離洗浄
のための洗浄部52、第二回目のBF分離洗浄後の試薬
供給のための試薬格納部70、計測部80、移送器85
および廃棄部86を備えて、これらを、該反応ラインに
臨んで、それぞれ図示のごとく直線的に配して構成する
ことができる。なお、反応ラインは、これを直線状の循
環ラインによるものとして構成してあるが、後述でも触
れるとおり、円形の反応ターンテーブルを用いる円形タ
イプによる場合であってよい。
【0021】装置10は、さらに、図示しない制御部を
備え、図示の各構成部分は、本装置10の制御全体を司
る該制御部の制御のもと、所定の分析項目に応じた順序
で動作制御されるものとすることができる。
【0022】移送体11は、たとえば、循環する搬送体
によって、反応容器15を該移送体上に保持して所定の
動作サイクルで移送するよう、その駆動、動作サイクル
タイム等をコントロールされる構成のものとすることが
できる。
【0023】反応容器移送部20は、反応容器ストッカ
ー21と該ストッカーから反応容器15から供給するた
めの移送器22とを有する。該ストッカー21の取り出
し位置に位置出しされた反応容器15は、これを移送器
22により、移送体11上のライン始端部位置に供給す
ることができる。
【0024】検体供給部30は、反応容器15に検体を
供給する供給部である。これは、検体を収容した複数の
検体容器を保持可能な検体保持部としてのサンプルラッ
ク32と、先端側にノズル部を有する分注器33とを備
える構成とすることができる。分注器33は、サンプル
ラック32上の検体容器から検体をノズルによって吸引
して所定量分取し、図示のごとくに回動して移送体11
の反応容器15に移送し、検体の分注を行う。
【0025】試薬格納部40は、反応容器15に試薬を
供給する供給部であって、ここでは、外周円周上位置に
所定試薬を収容した試薬収容容器を保持した試薬ターン
テーブル41および該ターンテーブル41上の試薬収容
容器から試薬を所定量分取して分注を行う分注器42の
組と、基本的には、これと同様の構成による試薬ターン
テーブル46および分注器47の組とで、構成すること
ができる。このうち、一方の試薬ターンテーブル41お
よび分注器42の組は、図示のごとく、反応ライン上、
第1の洗浄部51の上流に配され、ここに、移送体11
上に供給された反応容器15に対し、固相である磁性粒
子に免疫複合体を形成させるまでの処理操作は、上述し
てきた、検体供給のための検体供給部30、ならびにこ
れら該試薬ターンテーブル41および分注器42を用い
て実施することができる。
【0026】BF分離洗浄手段としての洗浄部51は、
こうした処理の後に実施する第一回目のBF分離洗浄の
用に供するもので、ここでは、磁性粒子を固相に用いる
場合において、BF分離洗浄時に該粒子の流出を防ぐた
めの手段として、磁石による磁性粒子の集磁を行うこと
ができる。かかるBF分離洗浄機構の具体的構成の例に
ついては、後記でさらに述べられる。洗浄部51により
BF分離洗浄操作が施された反応容器15は、次工程へ
すすめられる。
【0027】もう一方の試薬ターンテーブル46および
分注器47の組は、図示のごとく、反応ライン上、該洗
浄部51の下流に配され、ここでは、上記第一回目のB
F分離洗浄後に標識物質を反応させるのに用いることが
できる。試薬ターンテーブル46は、その外周円周上位
置に当該反応のための所定試薬を収容した試薬収容容器
を保持され、分注器47により、移送体11上の反応容
器15に対し、その試薬収容容器からの分注が行われる
ものとすることができる。
【0028】かくして、当該処理の後、反応容器15
は、移送体11の移動に伴い、BF分離洗浄手段として
の次の洗浄部52へと至らしめられる。該第2の洗浄部
52は、ここでは、標識物質の反応後に実施する第二回
目のBF分離洗浄の用に供するもので、同様にして、こ
こでも、BF分離洗浄時に磁性粒子の流出を防ぐために
磁石を用いて該磁石による磁性粒子の集磁を行うが、か
かるBF分離洗浄機構の具体的構成例も、後記で述べら
れる。
【0029】洗浄部52によりBF分離洗浄操作が施さ
れた反応容器15は、さらに次工程へすすめられ、反応
ライン上、該洗浄部52の下流に配される試薬格納部7
0および計測部80は、ここでは、上記第二回目のBF
分離洗浄後にその標識体と特異的に反応する試液を該反
応容器15に分注し、反応後に得られる生成物を検出す
る手段を構成する。ここに、試薬格納部70は、試薬収
容用の容器(単一のボトル)からのライン分注により試
薬を供給するタイプによるものでもよいが、上記試薬供
給部40のように試薬ターンテーブル上に個々に保持さ
れた試薬収容容器からの分注を行う形式のものであって
も差し支えない。
【0030】計測部80は、分析項目に対応する目的の
測定対象物を計測する計測部である。ここで、たとえ
ば、上記試薬格納部70が発光試薬を分注供給する発光
試薬格納部であり、従って上記標識体と特異的に反応す
る試液として発光試薬が分注され、その分注の結果の反
応後の生成物の検出につき、発光反応を利用して該検出
を行うような構成の場合には、本装置10は、上記計測
部80を測光部として構成することができ、さらに、こ
の場合には、反応ラインの終端部位置において、反応容
器移送機構としての移送器85により、上記反応容器1
5を移送体11上から該計測部(測光部)80に一旦移
送した後、その発光試薬との発光反応に基づく発光量の
計測を行うことで、上記検出を実施することができる。
しかして、測光が終了し検査終了後の反応容器15は、
移送器85によって、さらに該計測部から廃棄部86に
移送されて廃棄される。
【0031】以上のような反応ラインに基づく処理操作
を経て検査を実施することができるが、本実施例では、
上述のごとくに、磁性粒子を固相体に用い、BF分離洗
浄を行う場合において、さらに、BF分離洗浄に関し、
以下の機能を導入するものとする。すなわち、BF分離
洗浄において磁性粒子を集合させるための磁石を用いる
ところ、その磁石の配置位置を工夫し、先に触れた図
6,7の構成の場合のような粒子の分散手段を別途備え
ることもなく、かつ再分散再集磁させたときと同等の洗
浄効率をもたらすようにするべく、装置10は、BF分
離洗浄ポートを複数ポート用意し、そのポートに近傍
に、磁性粒子を集合させるための磁石を配置し、かつ該
磁石は集合した該磁性粒子をポートとポート間で移動さ
せるよう、その配置が選定される。
【0032】本装置10は、既述のごとく、洗浄部51
と洗浄部52とを有して、固相である磁性粒子に免疫複
合体を形成させた後に実施する第一回目のBF分離洗浄
のためのBF分離洗浄機構と、標識物質を反応させたの
ちに実施する第二回目のBF分離洗浄のためのBF分離
洗浄機構の2つのBF分離洗浄機構を有するが、上記各
BF分離洗浄操作において、BF分離洗浄ポートを複数
用意し、好ましくは、この場合、該磁性粒子を集磁する
ための磁石は上記各洗浄ポートの直前(ポート間)に配
置し、かつ該磁石は集磁された磁性粒子が一定距離移動
するように配置する(たとえば、図2,図3(c−1,
c−2,c−3,c−4))。望ましくは、上記磁石の
配置は、反応容器15の移送経路に沿って、対をなすよ
うに配置する。
【0033】以下、上記洗浄部51,52のいずれのB
F洗浄機構も、洗浄用ポートを3つ有するものとし、そ
の場合の構成を例として、図2以降も参照してさらに説
明する。図2,図3中、53−1,53−2,53−3
は、それぞれ本発明に従って配置された磁性粒子集磁の
ための磁石を示し、55,56,57は、各ポートごと
のBFノズルを示す。ここに、図2下部は、移送体11
による反応容器15の移送経路に対する磁石53−1
(#1磁石),磁石53−2(#2磁石),磁石53−
3(#3磁石)の配置の関係を、反応容器15の移送位
置との関連で、移送体11の上部から見た様子を表して
ある。矢印は、進行方向を示してある。
【0034】また、図2上部に示されるBFノズル5
5,56,57による構造部分は、実際は、反応容器1
05の移送経路の上部スペースに配されるように、図1
中の各洗浄部51,52において構成されるものであっ
て、この点の簡略化した図示手法は、図6の場合と同様
である。さらにまた、各BFノズル55〜57は、BF
ノズル55に関し代表して表してあるように、それぞ
れ、吸引,供給用のノズル部a,bからなる。ここで
は、理解の容易のため、図中、それら吸引用・供給用ノ
ズル部は、便宜上、両者はずらして描かれているが、一
体化した構造のものとすることができる。この関係は、
BFノズル56,57側についても同様であり、その場
合は、両ノズル部は一体となって、該当する対応位置の
反応容器15の上部から、各BFノズル55,56,5
7の直下に位置した当該反応容器内へと挿入され(たと
えば、図3(b),(d))、そして、引き上げるとき
も、一体として容器外へ引き上げられることができる。
【0035】本実施例では、いずれのBF洗浄機構も、
洗浄用ポートは3つ有しており、各ポートにおいて、反
応容器15中に、一体化した洗浄液供給ノズルと洗浄吸
引ノズルによる上記両ノズル部によるBFノズル(BF
ノズル55によるポートではBFノズル55、BFノズ
ル56によるポートではBFノズル56、BFノズル5
7によるポートではBFノズル57)を挿入し、洗浄液
の供給、排出を2回ずつ実施する(詳しくは、まず検液
を吸引し、洗浄液を供給し、同液を吸引し、再度洗浄液
を供給し、このポートでの洗浄操作を終了するものとす
ることができる)。したがって、いずれのBF洗浄機構
においても合計3ポートで6回の洗浄操作を行う。
【0036】一方、BF分離洗浄の実施に当り、磁性粒
子は磁石により集磁されなくてはならないが、磁石は上
記洗浄ポートの1つ前のポートとBF洗浄ポートにまた
がるように配置するのが良い。これは、磁石の辺の部分
(かど)が強い集磁能力を有することによる。本実施例
では、図2に示すごとく、磁石53−1〜53−3は、
そのように配置してある。たとえば、BFノズル55と
磁石53−1(#1磁石)との関係をみると、該磁石5
3−1(#1磁石)は、図中最も右側の位置を占める反
応容器位置と、該BFノズル55による上記の洗浄操作
の対象となる、その左隣の位置を占める反応容器位置と
の、それぞれにまたがるように配置してある。こうした
点に関しては、BFノズル56と磁石53−2(#2磁
石)との間における関係、BFノズル57と磁石53−
3(#3磁石)との間における関係でも、同様とするこ
とができる。
【0037】さらには、上記関係に加えて、上述のとお
り、洗浄ポートは各BF洗浄機構において3つ有するた
め、磁石もこのポート数に合わせて、3つ(すなわち、
磁石53−1,53−2,53−3の3つ)配置される
が、かかるポートにつき、図3(a),(b),
(c),(d)のように、一のポートでのBF分離洗浄
から次ポートでのBF分離洗浄に移る際に、集磁で集合
された磁性粒子Mmによる粒子塊中に取込まれてしまっ
た被洗浄物質を表に取り出すことができることとなるよ
うに、該粒子塊が形状を変化させながら反応容器の反対
方向に移動し磁性粒子塊中の被洗浄物質を解放しうるよ
う(同図(c−1),(c−2),(c−3),(c−
4))、そのようにこれら3つの磁石53−1,53−
2,53−3相互の配置位置を設定する。ここでは、B
F分離洗浄ポート間に配置される磁石53−1,53−
2,53−3は、その相互間の関係については、図2の
例のように、反応容器15の移送経路に対して、左右に
交互配置してある。
【0038】より詳しくは、上記ポート数に合わせて磁
石を3つ配置される場合において、その配置される磁石
53−1,53−2,53−3は、BF分離洗浄機構に
進入してくる一の反応容器15に着目していえば、反応
容器の進行方向(図2中矢印方向)に対し、最初のポー
トで、磁性粒子がその反応容器15の右側の内壁に集磁
されるように1つ目の磁石53−1(#1磁石)を配置
し、次のポートで、磁性粒子が当該反応容器15の左側
に内壁に集磁されるよう、すなわち1番目の磁石53−
1(#1磁石)に対し対向側に2つ目の磁石53−2
(#2磁石)を配置し、最後のポートで、再び磁性粒子
が当該反応容器15の右側に内壁に集磁されるよう、す
なわち2番目の磁石53−2(#2磁石)に対し再び対
向側に3つ目の磁石53−3(#3磁石)を配置する。
【0039】以上のような配置に工夫をもたせた磁石5
3−1,53−2,53−3とBFノズル55,56,
57による本実施例の構成によれば、図6,7のような
専用機構による攪拌器113,116は有ぜす、従って
BF分離洗浄は6ポジションで成立させることが可能
で、しかも、そうした攪拌器をもたずとも、次のような
[1]〜[6]のステップでBF分離洗浄が可能とな
る。
【0040】〔BF分離洗浄におけるステップ[1]〜
[6]〕 [1]:1番目の磁石53−1(#1磁石)による容器
右側壁への磁性粒子の集磁。 [2]:該磁石53−1(#1磁石)で集磁させた状態
で、BFノズル55によるBF。 [3]:2番目の磁石53−2(#2磁石)によって、
磁性粒子の容器左側壁への移動による集磁(磁性粒子の
粒子塊を容器液中を横断させると、その間、粒子塊が一
時的にほぐれる「ほぐれ」作用を効果的に与えることが
可能で、該磁石53−1(#1磁石)と該磁石53−2
(#2磁石)とは、単なる集磁用の機能のみならず、こ
のときの効果的な分散・拡散機能をも兼ねることとな
る)。 [4]:該磁石53−2(#2磁石)で集磁させた状態
で、BFノズル56によるBF。 [5]:3番目の磁石53−3(#3磁石)によって、
磁性粒子の容器右側壁への移動による集磁(磁性粒子の
粒子塊を再び容器液中を横断させると、その間、再びが
一時的な「ほぐれ」作用を効果的に与えることが可能
で、同様に、このとき該磁石53−2(#2磁石)と該
磁石53−3(#3磁石)とは、効果的な分散・拡散機
能をも兼ねることとなる)。 [6]:該磁石53−3(#3磁石)で集磁させた状態
で、BFノズル57によるBF。
【0041】図3(a),(b),(c),(d)は、
上記のうち、[1]〜[4]の経過を模式的に表したも
のである。同図において、前工程(試薬ターンテーブル
41および分注器42、または試薬ターンテーブル41
および分注器42による試薬分注)を経て移送されてき
た反応容器15中の磁性粒子(この状態では、容器中ハ
ッチングを付して示したように、粒子は完全に分散した
状態にある)は、最初のポートで、反応容器進行方向に
対して反応容器15の右側の壁に磁石53−1(#1磁
石)によって集磁される(図3(a))。なお、図3
(a)上部では、磁石53−1は、集合された磁性粒子
Mmの背後側の位置(従って、紙面の裏側)にあり、図
3(a)下部では、紙面の手前側が容器進行方向として
表してある(紙面の手前側が容器進行方向として表して
ある点は、以下の図3(b),(c),(d)でも同様
である)。
【0042】その状態で、BFノズル55による既述し
た洗浄操作がなされる(図3(b))。しかして、最初
の2回のBF分離洗浄を行った後、次のポートで該磁性
粒子Mmは磁石53−2(#2磁石)の存在により反応
容器15の左側に移動する(図3(c))。このとき、
磁性粒子は塊(Mm)の状態から壁に沿って面状に広く
拡散し、再び塊(Mm)の状態に集磁されるものとする
ことができる。
【0043】こうして、このとき、粒子塊(Mm)の中
に閉じ込められていた被洗浄物質は液中に解放される。
かくて、最初のポートでのBF分離洗浄から次ポートで
のBF分離洗浄(図3(d))に移る際に、粒子塊(M
m)が形状を変化させながら移動し(図3(c−1)→
(c−2)→(c−3)→(c−4))、この効果によ
り、粒子塊(Mm)中に取込まれてしまった被洗浄物質
を表に取り出すことができる。ここに、磁石磁石53−
1(#1磁石),53−2(#2磁石)は集合した磁性
粒子Mmをこのように磁石と磁石との間で移動させるこ
とができ、結果、比較例の場合の図7(III)に示したよ
うな攪拌器挿入および攪拌器による再分散といったよう
な操作も必要とされない。
【0044】しかもまた、図7(III)のような攪拌器に
よる再分散にあっては完全に分散させて、そのような状
態から再度集磁させる(図7(IV))こととなるとこ
ろ、これに対し、上記構成では、粒子は完全に液中に分
散されたわけではなく(図3(c−2),(c−
3))、結果、次の集磁において完全に分散された状態
より短い時間でBF分離洗浄(図3(d))が可能な状
態にすることができ、再集磁時間の短縮を達成する。本
方法はこのように点にも基礎を置き、上記構成によりこ
れの具現化も図れる。
【0045】しかして、上記のごとく再集磁(図3(c
−4))した後に、BFノズル56による既述した洗浄
操作がなされ(図3(d))、次の2回のBF洗浄を行
った後、上記と同様にもう一度磁性粒子Mmを移動させ
た後に再集磁させ、最後の2回のBF洗浄を実施する
(上記〔BF分離洗浄におけるステップ[1]〜
[6]〕の項の[5],[6]参照)。この場合におい
ても、上述したのと同様の作用効果を得ることができ
る。
【0046】かくして本実施例によれば、以上により集
磁された粒子塊(Mm)中の被洗浄物質を残すことなく
洗浄を可能とし、かつ粒子の再分散手段として新たな機
能を必要とせず、かつ再集磁の時間を短縮することも可
能とすることができる。これにより、磁性粒子を固相体
に用い、BF分離洗浄手段を有する自動免疫分析装置に
おいて、BF洗浄時に磁性粒子を集合させるための磁石
の配置位置を好適なもの選定、設定し、従来と比較して
洗浄効率を落とすことなく、洗浄時間および装置構成の
短縮・簡略化を達成することのできる本実施例装置10
は、明細書冒頭での考察事項(イ)〜(ニ)の観点から
の有利な改良、改善を実現し得て、BF分離洗浄機構に
おける磁石配置を工夫し、従来BF分離洗浄機構中に配
置していた攪拌手段を要せずに、装置の小型化および低
コスト化を達成することができ、さらには、これまで必
要としてきた粒子の攪拌後の再集磁時間を大幅に短縮す
ることが可能となり、分析時間の短縮および装置小型化
による床面積の削減による経済的効果を達成することが
できる。かつまた、再集磁時間に多くの時間を要さない
ことから装置サイズを変更することなく処理能力の向上
を達成することも可能である。
【0047】したがってまた、図6,7による比較例の
場合の粒子の分散手段に対し、BF分離洗浄ポート間に
配置する磁石の配置位置を工夫し、粒子の分散手段を新
たに用意することなく、かつ再分散再集磁させたときと
同等の洗浄効率を提供することができる。以下に、本実
施例による場合のものと比較例によるものとを対比比較
した結果につき、主に洗浄効率の面からの比較結果を示
す。
【0048】図4,5は、それぞれ、比較例の方法と本
発明に従う方法との比較のための説明図である。図4
(A)は、図6,7の構成の場合の比較例方法によるB
F分離洗浄におけるポジション(pos)、およびその
機能等についての内容を示し、図4(B)は、図2,3
を参照して一例を説明した構成の場合の実施例方法によ
るBF分離洗浄における対応する内容を図4(A)と対
比して示すものである。
【0049】図4(A)中、磁石を表す□印の部分に付
した#1,#2,#3は、反応容器進行方向(図4
(A)中では、ポジション番号が1→2→3→4→5→
6→7→8と大きくなる図中の下側方向)の片側に配置
された図6中の各磁石111,114,117それぞれ
を表し、図4(B)中の#1,#2,#3は、反応容器
進行方向(同じく、ポジション番号が1→2→3→4→
5→6と大きくなる図中の下側方向)の両側に互い違い
に配置された図2中の各磁石53−1,53−2,53
−3それぞれを表す。また、反応容器を表す○印におい
て、二重丸印としたのは、BF状態のものを意味し、さ
らに図4(A)中、@印としたのは、図6中の攪拌器1
13,116による攪拌状態のものを意味する。なお、
図4(B)の各ポジション1,2,3,4,5,6にお
ける機能の内容は、前述した〔BF分離洗浄におけるス
テップ[1]〜[6]〕の項で説明した内容事項に対応
するものである。
【0050】図4(A)および(B)の両者の方法にお
いて、動作タイムサイクルと、完全に分離した状態から
集磁に必要な時間については、それぞれ同一の次の条件
として、実験し比較した。〔条件〕 動作タイムサイクル;30秒 完全に分離した状態から集磁に必要な時間;約30秒
【0051】次表に示すものは、洗浄効果につき実験し
て得られたヒトIgG(10mg/mL)の洗浄効率の
比較データである。
【0052】
【表1】
【0053】ヒトIgG(10mg/mL)の洗浄効率
の比較;表1のデータは、上記実施例方法による場合
(図4(B))と、上記比較例方法による場合(図4
(A))と、上記比較例方法で攪拌無しとした場合と
で、それぞれどの程度洗浄されたかを示す試験結果であ
る。これによると、本実施例による場合と、「比較例方
法で攪拌無し」の場合とを比較した場合、「比較例方法
で攪拌無し」の場合は、図4(A)のポジション3とポ
ジション6での攪拌器による「攪拌」がないため、たと
え、ポジション数が「6」で足りても、本実施例による
場合に比し、残存IgGが多く、かなりの洗浄不良があ
り、洗浄効率がはるかに低下するのがわかり、これは、
各ポジション3とポジション6とで攪拌器による「攪
拌」状態が存在する図4(A)の比較例方法のデータと
対比しても、かかる「比較例方法で攪拌無し」の場合
は、はるかに劣っていることからもわかる。
【0054】また、BF分離洗浄操作に「8」ポジショ
ンを要する図4(A)の比較例方法によると洗浄効率を
上げうるが、その図4(A)の比較例による場合と、本
実施例による場合とを比較すると、本実施例では、ポジ
ション数が「6」で足りる一方で、残存IgG、洗浄効
率につき、ほぼ同等のものが得られた。したがって、こ
の試験結果からも、本発明採用のものは、攪拌器不要と
しつつ、ほぼ同等の洗浄効率を実現できる等、本発明の
有利なことがわかる。
【0055】〔動作サイクルタイムを1/2として処理
能力UPを試みた場合の比較例の方法と本発明に従う方
法との比較〕次に、図5により、動作サイクルタイムを
1/2として処理能力アップを試みた場合の比較結果を
示す。以下の図5(A),(B)では、処理能力の向上
を図るため、いずれも、条件としては、動作サイクルタ
イムは、図4の場合に比べて、これを30秒の1/2の
15秒とし、一方、完全に分離した状態から集磁に必要
な時間は、図4の場合と同様、約30秒かかるものを対
象としてある。
【0056】図5(A)は、かかる条件での比較例方法
によったとした場合の構成によるBF分離洗浄における
ポジション(pos)、磁石構成、およびその機能等に
ついての内容を示してある。図5(B)は、同一の条件
のもとで、実施例方法に従った場合の構成によるBF分
離洗浄における対応する内容を図5(A)と対比して示
す。ここに、以下に述べる相違点を除き、基本的に、図
5(A)は図4(A)の場合と、図5(B)は図4
(B)の場合と同様であり、以下、本比較結果の要部を
述べる。
【0057】図5(A)をみると、この場合は、#1磁
石に対し#1′磁石が、#2磁石に対し#2′磁石が、
#3磁石に対し#3′磁石が、それぞれ追加される。こ
れは、次のことからである。すなわち、比較例の図6,
7の攪拌器113,115を用いる「攪拌」を伴う構成
では、磁性粒子の最初の集磁のみならず、それぞれの
「攪拌」段階では、既に述べたとおり、そのような攪拌
器113,116による再分散にあっては磁性粒子を完
全に分散させ、したがって、その再集磁でも、完全に分
散した状態から再度集磁させる(図7(IV))こととな
る。その結果、本例のように、処理能力アップを狙っ
て、もし、動作サイクルタイムを1/2の15秒にする
と、完全に分離した状態から集磁に必要な時間である約
30秒を確保する上からは、それぞれ、図5(A)中、
ポジション1とポジション2、ポジション5とポジショ
ン6、ポジション9とポジション10のように、2ポジ
ション分を集磁のため使用することとなる。よって、こ
れら#1′磁石、#2′磁石、#3′磁石が必要とされ
る。その結果として、図4(A)の場合と比べても、B
F分離洗浄に要するポジション数は「11」へと増大
し、したがってまた、その分、装置構成も大型化し、全
体の要処理時間も長くなり、こうした処理能力の向上、
ひいては分析時間の短縮化に応えにくいものとなる。
【0058】これに対し、本実施例に従う場合の図5
(B)では、このようなことが回避される。図5(B)
をみると、この場合は、処理能力の向上の場合でも、磁
性粒子の最初の集磁のために、図5(B)中のポジショ
ン1とポジション2にように#1磁石に対し#1′磁石
が使用されるにとどまる。その結果、図4(B)と比べ
ても、最少のポジション数「1」の追加で済み、図5
(A)の場合に比べても、BF分離洗浄に要するポジシ
ョン数が「11」のように多くなることもない。これ
は、図3(c−1)〜(c−4)に関連して、既に述べ
たとおり、本実施例方法では、当該過程で磁石粒子Mm
を移動させる場合、粒子は完全に液中に分散されたわけ
ではなく(図3(c−2),(c−3))、液中の一定
の範囲の磁性粒子を移動集磁すれば足りるため、完全に
分散された状態から集磁させる場合に要する30秒より
も短い時間で再集磁を達成することができる。そのた
め、攪拌効果を伴う、より効率的な、再集磁が可能とな
る。したがって、図5(B)中のポジション4およびポ
ジション6のように、分散・拡散機能をも兼ねる#2磁
石、#3磁石によって、そうした作用により15秒の集
磁時間でも足り、結果、動作サイクルタイムを1/2の
15秒として処理能力アップをする場合にも、これに容
易に応えられ、処理能力の向上に効果的に寄与できる。
【0059】実際に、実験によれば、図5(A)の構成
による場合の磁性粒子残存率と、図5(B)の場合の磁
性粒子残存率とを比較したところ、図5(A)の方法で
のBF後の磁性粒子残存率を100としたとき、図5
(B)の本方法での磁性粒子残存率は96を得た。ここ
に、データに影響する変動レベルは残存率差が10以上
の場合であることが実験から得られている(差が、5以
下の時は測定誤差レベルといえる)ことから、この場合
における磁性粒子残存率差(すなわち、100−96=
4)は、実質影響の与えない範囲であり、したがって、
この試験結果からも、本方法のものは、洗浄時間および
装置構成の短縮・簡略化を達成しつつ、しかも、洗浄効
率を落とすことなく、これを実現できることがわかる。
本発明は、このようにして実施することもできる。
【0060】なお、本発明は、以上の実施の態様に限定
されるものではない。たとえば、上記では、先にも触れ
たとおり、移送体11は、これを直線状の搬送体として
構成したが、これに限らず、円形の反応ターンテーブル
を用いる円形タイプの分析装置にも、本発明は適用でき
ることはいうまでもない。
【0061】また、磁性粒子に免疫複合体を形成させた
後に実施する第一回目のBF分離洗浄機構(洗浄部5
1)と、標識物質を反応させたのちに実施する第二回目
のBF分離洗浄機構(洗浄部52)の2つのBF分離洗
浄機構を有する場合について適用したが、これに限ら
ず、たとえば、少なくとも一以上のBF分離洗浄手段を
有する場合におけるその一のBF分離洗浄手段に本発明
を適用することも可能である。
【0062】また、もとより、本発明は、自動免疫分析
装置以外の自動分析装置に適用することが可能である。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば磁性
粒子を固体相に用い、BF分離洗浄手段を有する自動分
析装置において、磁石間に磁性粒子を移動せしめること
で、粒子塊中に閉じ込められた被洗浄物質を液中に放出
し混合し、BF洗浄効果をより簡易に効率的に得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る自動分析装置の構成
の一例を示す概念図である。
【図2】 同例での、BF分離洗浄機構の一例の説明に
供する図である。
【図3】 同じく、その工程内容を表す図である。
【図4】 比較例(同図A)と対比して示す、本発明の
適用例(同図B)の説明に供する図である。
【図5】 同じく、比較例(同図A)と対比して示すた
めの、本発明の他の適用例(同図B)の説明に供する図
である。
【図6】 比較例を示す図である。
【図7】 同じく、比較例の工程内容の表す図である。
【符号の説明】
10 自動分析装置 11 移送体 15 反応容器 20 反応容器移送部 21 反応容器ストッカー 22 移送器 30 検体供給部 32 サンプルラック(検体保持部) 33 分注器 40 試薬格納部 41,46 試薬ターンテーブル 42,47 分注器 51 洗浄部(第一回目のBF分離洗浄機構;BF分離
洗浄手段) 52 洗浄部(第二回目のBF分離洗浄機構;BF分離
洗浄手段) 53−1 磁石(#1磁石) 53−2 磁石(#2磁石) 53−3 磁石(#3磁石) 55 BFノズル(ポート) 56 BFノズル(ポート) 57 BFノズル(ポート) 70 試薬格納部(発光試薬格納部) 80 計測部(測光部) 85 移送器 86 廃棄部 111 磁石(#1磁石) 112 BFノズル 113 攪拌器 114 磁石(#2磁石) 115 BFノズル 116 攪拌器 117 磁石(#3磁石) 118 BFノズル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粒子を固相体に用い、BF分離洗浄
    手段を有する自動分析装置において、 磁石を複数配置し、該磁石は集合した該磁性粒子を、磁
    石と磁石との間で移動させるように配置してなることを
    特徴とする自動分析装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の磁石は、反応容器の移送経路
    に対して、交互にその両側に配置されるようにする、こ
    とを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
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