JP2001090378A - 制震フレーム - Google Patents

制震フレーム

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JP2001090378A
JP2001090378A JP26936199A JP26936199A JP2001090378A JP 2001090378 A JP2001090378 A JP 2001090378A JP 26936199 A JP26936199 A JP 26936199A JP 26936199 A JP26936199 A JP 26936199A JP 2001090378 A JP2001090378 A JP 2001090378A
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frame
truss
damper
load
frames
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JP26936199A
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English (en)
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Toru Kimoto
亨 紀本
Muneo Kotani
宗男 小谷
Tetsuo Hiramatsu
哲雄 平松
Yoshitomo Takahashi
是友 高橋
Osamu Tabata
治 田畑
Kazumi Hijikata
和己 土方
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Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 梁および耐力壁より構成される躯体に配設さ
れる制震フレームにおいて、地震力がフレームを介し
て、効率的にダンパーに伝達されることを課題とする。 【解決手段】 上下一対の三角形状トラスフレーム42
cを、複数個のダンパー16により結合する。トラスフ
レーム42cの梁4・5より最も離れた先端部42gに
はらみ出し防止機構を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の耐震性を向
上させるために配設される耐震性を向上させる部材に関
するものである。より詳しくは、躯体を構成する軸組で
あって、オイルダンパーを有する耐震壁に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、高層建築では柔構造により、大き
な地震力の作用を免れる構造がとられている。しかし、
柔構造では作用する地震力が小さい反面、変形が大きく
なる。高層建築物においては、地震による変形を各階に
分散させて、一つの階における変形は小さくすることが
できる。しかし、中・低層建築においては、大きな変形
は躯体構造に多大な影響を与える。例えば、強震によっ
て約30cmの変形が生じる場合、30階建ての建物で
は1階に尽き1cmの変形で済み、建物は弾性範囲にと
どまっているが、2階建ての建物が、30cm変形すれ
ば、破壊する可能性がある。このため、低層住宅では、
耐震性を向上させる方法として、一般的な住宅にくら
べ、柱や梁を強固にする専用設計が行われている。柱や
梁に特別に大径のものを使用したり、ブレースの配置数
を増やすなどの方法がとられている。すなわち、耐震住
宅は躯体構造から耐震住宅専用に構成されるものであ
り、躯体を構成する部材から耐震住宅用のものが用いら
れている。この場合には、耐力壁の配置数を確保するな
どの必要があり、住宅の構成が限定される。地震時の応
答を抑える制震装置としてはマスダンパー系として、A
MDやTMDがある。各層配置型ダンパー系としては鋼
製ダンパー、鉛ダンパー、摩擦ダンパー、オイルダンパ
ーなどがある。これらは、主に中高層建築物に用いられ
る場合が多く、制震装置自体が大きく、現場において建
物との取付が行われている。住宅の基礎と躯体の間に積
層ゴムなどを配設する方法なども知られている。特開平
9−13740号公報や、特開平10−220067号
公報に示されるものである。さらに、建築物内部に耐震
要素を付加したり、エネルギー吸収装置を配設する方法
もしられている。特開平11−50689号公報に示さ
れるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の制震構造は主
に、中高層の建物を対象とするものであり、制震装置自
体が大きく、装置の取り付けが現場において行われるた
め、施工に時間が掛かる。特開平9−13740号公報
や、特開平10−220067号公報に示される技術の
ように、住宅の基礎と躯体の間に緩衝材などを配設する
方法では、専用の基礎と躯体を必要とし、施工費が高く
なる。建築物内部に耐震要素を付加する場合、増設した
耐震要素や制震機構等の位置によっては、建築物の内部
空間の居住性や利用性が阻害されてしまう場合がある。
そして、特開平11−50689号公報に示される技術
は、高層建築物を対象にしているものであり、大きな変
形が躯体構造に深刻な負荷を与える住宅のような低層の
建築物には用いることが困難である。ダンパーを用いた
制震機構を構成する際には、ダンパーに接続したフレー
ムの剛性を向上させる必要があり、フレームの面外への
はらみも抑制する必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべ
く、請求項1に記載のごとく、梁および耐力壁より構成
される躯体に配設される制震フレームにおいて、上下一
対の三角形状トラスフレームを、ダンパーを介して結合
する。
【0005】請求項2に記載のごとく、梁および耐力壁
より構成される躯体に配設される制震フレームにおい
て、上下一対の三角形状トラスフレームを、複数個のダ
ンパーにより結合することを特徴とする制震フレーム。
【0006】請求項3に記載のごとく、梁および耐力壁
より構成される躯体に配設される制震フレームにおい
て、上下一対の三角形状トラスフレームを、ダンパーを
介して結合して構成すると共に、トラスフレームのはら
み出し防止機構をもたせる。
【0007】請求項4に記載のごとく、梁および耐力壁
より構成される躯体に配設される制震制震フレームにお
いて、上下一対の三角形状トラスフレームを、ダンパー
を介して結合して構成すると共に、トラスフレームの梁
より最も離れた先端部にはらみ出し防止機構を設けるこ
とを特徴とする制震フレーム。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態につい
て、図面を用いて詳細に説明する。図1は基本躯体の構
成を示す斜視図、図2は躯体の配設される基礎の構成を
示す斜視断面図、図3は地盤改良の構成を示す図、図4
は軸組の配設構成を示す図、図5は耐力壁の斜視図、図
6は制震ダンパーフレームの構成を示す正面図、図7は
同じく側面図、図8は図6におけるA−A’線断面図、
図9は制震ダンパーフレームの吸震構成を示す図、図1
0はオイルダンパーの特性を示す図、図11は制震ダン
パーフレームの配置構成を示す図、図12フレームの補
強構成を示す図、図13は制震ダンパーフレームの第二
実施例を示す正面図、図14は同じく側面図、図15は
図13におけるA−A’線断面図、図16ははらみ防止
機構を示す正面図、図17は同じく斜視図である。
【0009】はじめに、住宅の基礎および躯体構造につ
いて図1乃至図6を用いて説明する。図1において、住
宅1の躯体は、主に、鋼製軸組3および梁4・5により
構成されている。そして、該躯体が基礎2上に配設され
るものである。軸組3は基礎2上に立設され、該軸組3
の下部は基礎2の上面に固設されている。隣接する軸組
3・3はつなぎ部材などにより接続される。基礎2上に
配設されている軸組3・3・3・・・には耐力壁3bお
よび制震ダンパーフレーム41が含まれている。耐力壁
3bにはブレースが組み込まれており、この耐力壁3b
が外周をはじめ建物全体にバランス良く配置されてい
る。吸振軸組41にはオイルダンパーが組み込まれてお
り、該制震ダンパーフレーム41により躯体1に伝達さ
れた揺れが吸収される構成になっている。
【0010】基礎2の上に立設された軸組3・3・・・
の上には、梁4が配設される。軸組3の上面に梁4がボ
ルトなどにより締結される。該梁4・4・・・には、水
平ブレースが配設されており、躯体に急激な力がかかっ
ても、躯体全体で、強くしなやかに受け止める構成にな
っている。さらに梁4上に2階部分を構成する軸組3が
配設される。梁4上に立設された軸組3も、下面を梁4
に固設され、隣接する軸組3・3は互いに接続される構
成となっている。そして、梁4の上に配設された軸組3
・3・・・の上には小屋梁5が配設される構成になって
いる。小屋梁5は軸組3の上面にボルトなどを締結する
ことにより、固設されている。小屋梁5・5・5・・・
には水平ブレースが配設されており、小屋梁5・5間の
剛性を高めるとともに、強度としなやかさを有する躯体
を構成するものである。そして、小屋梁5の上に束、斜
材、あるいはトラスフレームなどを配設し、屋根を構成
することができる。図1には、屋根付2階建て住宅を示
したが、本発明の耐力壁を配設する躯体構造は上記のも
のに限定されるものではなく、耐力壁を基本部材とする
軸組および梁より構成される住宅の躯体に使用できるも
のである。
【0011】次に、図2を用いて基礎2の構成について
説明する。基礎2は、鉄筋コンクリート連続布基礎であ
る。この大型の基礎により、躯体からの様々な荷重を受
け止め分散させて地面に伝えるものである。基礎2はク
ラッシャーラン42上に配設され、地盤41に下部を埋
設されている。さらに、基礎2の内側には盛り土43が
行われる。コンクリート基礎2内にはメッシュバー6が
通されており、基礎2の上面にはアンカーボルト7が突
設されている。アンカーボルト7に前記軸組3を固設す
るため、軸組3を基礎2に強固に固設する。そして、軸
組3を介して躯体の受ける様々な荷重を基礎に伝える構
成になっている。
【0012】基礎2を配設する地盤は、入念な調査が行
われる。そして、その地盤において、上記の標準基礎で
の対応が不適合と判断された場合には、べた基礎やベー
ス部分の幅を増した基礎等を用いたり、図3に示すごと
く地盤の改良を行う。地盤41の改良としては、図3
(a)および図3(b)に示す方法などがとられる。図
3(a)に示すごとく、基礎2の直下に当る個所に硬質
で、均一な安定層B1を形成し、軟弱な層へ荷重を軽減
させる方法がとられる。もしくは、図3(b)に示すご
とく、建物下の土およびセメント、水、骨材などにより
柱状体B2を形成し、荷重を基礎直下の地盤だけで受け
るのではなく、柱状体B2と周囲の摩擦力や先端の支持
力により構造物を支える方法がとられる。これにより、
様々な地盤においても、住宅を建設することができるの
である。
【0013】基礎2上には、図4に示すごとく、一階部
分を構成する軸組3が立設される。軸組3は、基礎2上
面に突設されたアンカーボルト7を、該軸組3の下面に
接続することにより、基礎2に固設される。そして、軸
組3・3の接続が行われる。出隅・入隅部分においては
つなぎ部材8が配設され、軸組3・3間の接続が行われ
る。軸組3・3は数箇所でボルトにより接続されるた
め、十分な接続の強度を得ることができる。基礎2上に
おいて、このように接続された軸組3の上には梁4が配
設される。軸組3の上面には上面に梁4を接続するため
の孔が穿設されており、該孔を利用して、ボルトなどに
より軸組3が梁4に固設されるものである。軸組3はボ
ルトなどにより基礎2および梁4に固設されるため、該
ボルトを取り外すことにより、軸組3を基礎2および梁
4より容易に取り外すことができる。
【0014】次に、躯体1を構成する耐力壁3bについ
て説明する。耐力壁3bは、図5に示すごとく、C型形
鋼を溶接したフレーム3cに、ブレース3dをX字型に
組み入れた構成になっている。これにより、耐力壁3b
を基礎2と梁4の間もしくは梁4と梁5の間にくみ込み
やすく、耐力壁3bの配置を容易に行うことができる。
該耐力壁3bを、外周をはじめ建物全体にバランス良く
配置し、水平ブレースや梁4を介して建物にかかる荷重
を分散させる。耐力壁3bに地震などにより強い力が働
いた場合、耐力壁3bに組み入れられたブレースによ
り、その力に対抗するものである。
【0015】次に、躯体1の耐震性を向上させる制震ダ
ンパーフレーム41について、図6乃至図12において
説明する。基本躯体1の強度は耐力壁3bおよび梁4・
5により維持される。そして、オイルダンパーを有する
制震ダンパーフレーム41を配設することにより、住宅
の躯体に伝達された地震力を吸収しする。これにより、
地震により躯体にかかる荷重を軽減でき、耐震性を向上
できる。図6において、制震ダンパーフレーム41は梁
4と梁5の間に立設されており、該制震ダンパーフレー
ム41の下面および上面が、それぞれ梁4と梁5にボル
トの締結により固設されている。制震ダンパーフレーム
41は、フレーム41b・41b、トラスフレーム41
c・41cおよび該トラスフレーム41c・41c間に
配設されるオイルダンパー16・16・16により構成
される。フレーム41bはトラスフレーム41cの両側
において梁4・5に接続された状態で配設され、梁5の
荷重を支持する構成になっている。トラスフレーム41
c・41cは、1〜3つのオイルダンパー16・16・
16により接続されており、該オイルダンパー16は制
震ダンパーフレーム41の面内に配設されている。この
ため、トラスフレーム41cが面外にはらみ出そうとし
た場合には、該トラスフレーム41cに接続されたオイ
ルダンパー16により、トラスフレーム41cのはらみ
出しが規制される。
【0016】トラスフレーム41cは正面視、直角三角
形状に構成されている。上側に配設されたトラスフレー
ム41cは鋭角側を下方に向け、下側に配設された配設
されたトラスフレーム41cは鋭角側を上方に向け配設
されている。トラスフレーム41c・41cは、直角部
分の対辺を梁4・5に固設された状態で対面させた状態
に配設されている。該トラスフレーム41cの直角の対
辺部分にはオイルダンパー16を接続するステーが固設
されている。オイルダンパー16はロッド16dとシリ
ンダー16bをそれぞれトラスフレーム41c・41c
の前記ステーに接続されている。
【0017】トラスフレーム41cは、前述のごとくC
型鋼により、直角三角形状に構成されおり、該直角三角
形の辺同士をC型鋼により接続した構成になっている。
このため、トラスフレーム41cは軽量かつ剛性に優れ
たフレームとなる。トラスフレーム41cを直角三角形
状に構成し、該トラスフレーム41c・41c間にオイ
ルダンパー16を配設するため、該オイルダンパー16
の配置空間を大きくとることができる。このため、トラ
スフレーム41c・41c間に複数個のオイルダンパー
16を配設することができ、制震ダンパーフレーム41
の配置における設計上の自由度が向上する。該トラスフ
レーム41cを、耐力壁3bと同一のC型鋼により構成
するため、軽量かつ剛性の高いフレームを構成できる。
さらに、躯体1を構成する軸組3の原材料を共通化で
き、耐力壁3bおよびトラスフレーム41cの製造に掛
かるコストを低減できる。
【0018】制震ダンパーフレーム41は、図9に示す
ごとく、躯体が地震により揺れる場合などに変形し、ト
ラスフレーム41c・41c間の間隔が変化する。これ
により、トラスフレーム41c・41c間に配設された
オイルダンパー16のロッド16dが摺動する。
【0019】オイルダンパー16は、シリンダ、該シリ
ンダ内に挿入されたピストン、該ピストンに接続したロ
ッドにより構成される。ピストンには、バルブ機構が設
けられており、該バルブ機構により、減水力の速度特性
が調節される。バルブ機構はオリフィス、リリーフバル
ブおよび環状隙間を組み合わせることにより、所定の速
度特性を実現できるものである。これにより、ロッドを
摺動するエネルギーがオイルの粘性抵抗により吸収され
る。そして、オイルダンパーはロッド、シリンダがフレ
ーム15にそれぞれ接続された構成になっている。
【0020】オイルダンパーは、図10に示すような速
度特性を示すものである。ロッドの摺動速度が速い場合
には抵抗力が大きく、摺動速度が遅い場合には抵抗力が
小さい。このため、急激な揺れにより、制震ダンパーフ
レーム41のトラスフレーム41c・41cの間に大き
な抵抗力が発生するため、耐力壁3bなどに掛かる荷重
を軽減することができる。また、速度依存型の減衰機構
として、小振幅から大振幅まで振幅に応じた減衰力が作
用する。速度に依存した減衰力を大略仮定することで、
減衰定数の形式で性能を設定することができ、応答スペ
クトルなどを介して効果の把握が比較的容易にできる。
【0021】次に、制震ダンパーフレーム41の配置構
成について、図11を用いて説明する。はじめに、図1
1に示すごとく、制震ダンパーフレーム41は基礎2と
梁4との間、および梁4と梁5間に配設される。制震ダ
ンパーフレーム41の寸法は、前述の耐力壁3bと同様
に構成されているため、基礎躯体1および基礎2の構成
を変更することなく、容易に取付けることができる。制
震ダンパーフレーム41はプレハブ化されており、施工
が容易に行える構成になっている。制震ダンパーフレー
ム41のトラスフレーム41c・41cは、基礎2およ
び梁4にそれぞれ固設されている。トラスフレーム41
c・41c間には、オイルダンパー16が配設されてい
る。上方のトラスフレーム41cと下方のトラスフレー
ム41cとの相対距離が変化する場合には、オイルダン
パー16によりエネルギーが吸収される。制震ダンパー
フレーム41には1個から複数個のオイルダンパー16
が配設されており、1つの制震ダンパーフレーム41に
より多くのエネルギーを吸収可能に構成されている。
【0022】建物に地震力が伝達され、耐力壁3bおよ
び梁4・5により構成される基本躯体1が揺れると、そ
の揺れにより制震ダンパーフレーム41のトラスフレー
ム41c・41c間の相対距離が変化し、オイルダンパ
ー16により地震力が吸収される。このため、躯体にか
かる地震力が低減され、躯体の耐震性を向上することが
できる。上記制震ダンパーフレーム41により、速度に
依存した粘性抵抗を利用して建物の減衰力を高め、より
大きな地震エネルギーを吸収することができる。制震ダ
ンパーフレーム41により他の躯体構成部材に過大な付
加をかけることなく、地震エネルギーを吸収することが
できる。そして、大地震(地動加速度400gal程度)
に対しても耐力壁3bおよび躯体が弾性域にとどまり、
地震力を受けた後も、躯体を構成する各部が破損するこ
となく、補修の必要が無くなるか、少なくすることをね
らいとしている。
【0023】上記制震ダンパーフレーム41の構成にお
いて、さらにトラスフレーム41cの剛性を向上させる
ことも可能である。図12に示すごとく、トラスフレー
ム41cに板体41eを固設することにより、該トラス
フレーム41cの剛性を向上できる。板体41eの固設
方法としては、板体41eを鉄製とし、トラスフレーム
41に溶接固定する。板体41eを木製とし、トラスフ
レーム41cに接着剤により貼設する。もしくは板体4
1eをネジ、ビス、リベットなどにより固設することが
できる。トラスフレーム41cの剛性が向上することに
より、オイルダンパー16への地震力の伝達効率を向上
させ、エネルギーの吸収効率を上げることができる。
【0024】次に、制震ダンパーフレームの第二実施例
について、図13乃至図17を用いて説明する。図13
において、制震ダンパーフレーム42は梁4と梁5の間
に立設されており、該制震ダンパーフレーム42の下面
および上面が、それぞれ梁4と梁5にボルトの締結によ
り固設されている。制震ダンパーフレーム42は、フレ
ーム42b・42b、フレーム42d・42d、トラス
フレーム42c・42cおよび該トラスフレーム41c
・41c間に配設されるオイルダンパー16・16・1
6により構成される。フレーム42b・42bおよびフ
レーム42d・42dにより制震ダンパーフレーム42
の枠体が形成されている。フレーム42b・42bは梁
4・5間に配設されており、フレーム42d・42dは
梁4もしくは梁5に固設されている。フレーム42b・
42bは角パイプにより構成されており、梁5を支持す
る構成になっている。
【0025】フレーム42b・42bおよびフレーム4
2d・42dにより構成される枠体の内側には、トラス
フレーム42c・42cおよびオイルダンパー16・1
6・16が配設される。トラスフレーム42c・42c
は直角三角形状に構成されており、底部がフレーム42
dに固設されている。また、トラスフレーム42cの先
端は、ガイド42fにより面外へ一定範囲以上、動かな
いように規制されている。図16および図17を用い
て、先端部の規制構成について説明する。トラスフレー
ム42cの先端部42gは、側面視、コの字状に構成さ
れており、2枚の平板が平行に配置された形状に構成さ
れている。先端部42gには、ピン42hが挿嵌固定さ
れている。該ピン42hは、ガイド42fに設けられた
長孔に遊嵌されている。ガイド42fに形成された長孔
は水平方向に長く設けられており、トラスフレーム42
cの水平方向への揺れは規制しない構成になっている。
【0026】トラスフレーム42cが制震ダンパーフレ
ーム42の面外方向にはらもうとした場合には、先端部
42gがガイド42fに当接し、トラスフレーム42c
のはみを防止するものである。トラスフレーム42cが
はらむ場合には、トラスフレーム42cとフレーム42
dの接合部を中心として、該トラスフレーム42cの先
端42gが回動する形となる。ガイド42fにも過大な
力が掛かることが無いので、ガイド42fには強度が要
求されず、容易に構成することができる。さらに、制震
ダンパーフレーム42のトラスフレーム42cのはらみ
を防止できるため、トラスフレーム42cが外装や内装
を傷つけることがなく、地震の後の補修に掛かる費用が
減少する。
【0027】
【発明の効果】請求項1に記載のごとく、梁および耐力
壁より構成される躯体に配設される制震フレームにおい
て、上下一対の三角形状トラスフレームを、ダンパーを
介して結合するので、軽量かつ剛性の高いフレームを介
してダンパーに時新緑を伝達でき、地震力の効率的な吸
収を行うことができる。ダンパーを接続したフレームを
三角形状に構成するため、ダンパーの配置空間を大きく
とることができる。
【0028】請求項2に記載のごとく、梁および耐力壁
より構成される躯体に配設される制震フレームにおい
て、上下一対の三角形状トラスフレームを、1個ないし
複数個のダンパーにより結合するので、一箇所に複数個
のダンパーを配置でき、制震フレーム配置個数を減少で
きる。すなわち、制震フレームを配置する場所が少ない
場合においても、十分な吸振効果を得ることができ、配
置上の自由度が増す。
【0029】請求項3に記載のごとく、梁および耐力壁
より構成される躯体に配設される制震フレームにおい
て、上下一対の三角形状トラスフレームを、ダンパーを
介して結合して構成すると共に、トラスフレームのはら
み出し防止機構をもたせるので、制震フレームが外装も
しくは内装に接触することが無く、地震の後の補修個所
を軽減できる。また、はらみ出しが無くなるために、制
震フレーム近傍の空間を有効に利用できる。
【0030】請求項4に記載のごとく、梁および耐力壁
より構成される躯体に配設される制震制震フレームにお
いて、上下一対の三角形状トラスフレームを、ダンパー
を介して結合して構成すると共に、トラスフレームの梁
より最も離れた先端部にはらみ出し防止機構を設けるの
で、容易な構成により、はらみだしを抑制でき、制震フ
レームを安価に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本躯体の構成を示す斜視図。
【図2】躯体の配設される基礎の構成を示す斜視断面
図。
【図3】地盤改良の構成を示す図。
【図4】軸組の配設構成を示す図。
【図5】耐力壁の斜視図。
【図6】制震ダンパーフレームの構成を示す正面図。
【図7】同じく側面図。
【図8】図6におけるA−A’線断面図。
【図9】制震ダンパーフレームの吸震構成を示す図。
【図10】オイルダンパーの構成および特性を示す図。
【図11】制震ダンパーフレームの配置構成を示す図。
【図12】フレームの補強構成を示す図。
【図13】制震ダンパーフレームの第二実施例を示す正
面図。
【図14】同じく側面図。
【図15】図13におけるA−A’線断面図。
【図16】はらみ防止機構を示す正面図。
【図17】同じく斜視図。
【符号の説明】
4・5 梁 15 フレーム 16 オイルダンパー 41・42 制震ダンパーフレーム 41c・42c トラスフレーム 42b・42D フレーム 42f ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 哲雄 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 高橋 是友 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 田畑 治 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 土方 和己 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 Fターム(参考) 2E002 EA01 EA02 EB12 FA02 FA09 FB11 FB15 FB17 GA02 HA02 HB02 JA01 JA03 JB02 LA03 LB02 LB14 LC02 MA07 MA11 MA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梁および耐力壁より構成される躯体に配
    設される制震フレームにおいて、上下一対の三角形状ト
    ラスフレームを、ダンパーを介して結合して構成したこ
    とを特徴とする制震フレーム。
  2. 【請求項2】 梁および耐力壁より構成される躯体に配
    設される制震フレームにおいて、上下一対の三角形状ト
    ラスフレームを、1個ないし複数個のダンパーにより結
    合することを特徴とする制震フレーム。
  3. 【請求項3】 梁および耐力壁より構成される躯体に配
    設される制震フレームにおいて、上下一対の三角形状ト
    ラスフレームを、ダンパーを介して結合して構成すると
    共に、トラスフレームのはらみ出し防止機構を有するこ
    とを特徴とする制震フレーム。
  4. 【請求項4】 梁および耐力壁より構成される躯体に配
    設される制震フレームにおいて、上下一対の三角形状ト
    ラスフレームを、ダンパーを介して結合して構成すると
    共に、トラスフレームの梁より最も離れた先端部にはら
    み出し防止機構を設けることを特徴とする制震フレー
    ム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002357015A (ja) * 2001-05-31 2002-12-13 Tokico Ltd 制振装置
JP2007285060A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Toyota Motor Corp 制振装置付き建物
JP2007285037A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Nippon Steel Corp 構造物の制振構造
JP2018048475A (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 積水ハウス株式会社 制震リフォーム方法

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