JP2001090269A - 陸屋根構造 - Google Patents

陸屋根構造

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JP2001090269A
JP2001090269A JP26673199A JP26673199A JP2001090269A JP 2001090269 A JP2001090269 A JP 2001090269A JP 26673199 A JP26673199 A JP 26673199A JP 26673199 A JP26673199 A JP 26673199A JP 2001090269 A JP2001090269 A JP 2001090269A
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flat roof
roof structure
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Shuji Nakamura
修治 中村
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Tsutsunaka Sheet Bosui KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風が吹いても防水シートの浮き上がりを防止
できると共に、飛来物や劣化等によって防水シートに孔
が生じても防水機能が全体的に損なわれることがなく漏
水を最小限に抑えることができ、かつ生じた孔の検出作
業が極めて容易である陸屋根構造を提供する。 【解決手段】 その縁部において陸屋根構造躯体と防水
シート2とを気密接合して密閉空間10を形成すると共
に、陸屋根構造躯体の中間部の一部分において防水シー
ト2と構造躯体とを気密状態に接合して複数の分割区画
12を構成し、これによって構造躯体と防水シート2と
の間の密閉空間10を複数の分割空間11…に分割する
と共に、これら複数の分割空間11…を相互に独立して
気密隔絶した構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、雨水等の侵入を
防ぐための例えばビルや家屋等の防水陸屋根構造として
好適である陸屋根構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビルや家屋等の防水を必要と
する陸屋根の躯体表面には、雨水等の侵入を防ぐため
に、合成樹脂等からなる防水シートを密閉工法や絶縁工
法等のシート防水工法により張設することが一般的に行
われている。
【0003】密閉工法とは、図8に示すように、陸屋根
構造躯体の表面に防水シート(100)が敷設されると
共に、陸屋根構造躯体の縁部(101)において防水シ
ート(100)が陸屋根構造躯体に気密状態に接合固定
され、一方陸屋根構造躯体の中間部(102)において
は防水シート(100)と陸屋根構造躯体とが接合され
ないフリーな状態となされるものである。躯体の縁部
(101)において気密状態に接合されることにより構
造躯体と防水シート(100)との間に密閉空間が形成
されるから、外部の風によって防水シート(100)に
吹き上げ荷重がかかっても、この吹き上げ荷重に充分に
抗することができ、外部の風による防水シート(10
0)の浮き上がりを効果的に防止できる。
【0004】また、絶縁工法とは、図9に示すように、
陸屋根構造躯体の表面に円板状の接合片(105)…が
点在状態に多数固定されると共に、防水シート(10
0)が構造躯体の表面上に張り渡されるようにしてこの
接合片(105)…に接着剤等により接合されるもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のいずれの陸屋根構造にも、次のような問題があっ
た。即ち、前者の密閉工法では、飛来物や劣化等によっ
て防水シートに孔が生じた場合に、外部からの風によっ
て防水シートに張力が負荷された際に、この張力によっ
て孔が大きく拡大されたり、長い亀裂が生じる等して破
損が防水シート全体に及んでしまい、防水機能が全体的
に損なわれてしまうという問題があった。また、後者の
接合片を点在状態に配置せしめた絶縁工法では、強風等
が吹いた場合に防水シートがその接合された接合片から
連鎖的に剥がれてしまいやすく、このように強風対策が
十分に図れないという問題もあった。
【0006】更に、前記のように飛来物や劣化等によっ
て防水シートに孔が生じた場合には、この孔を介して密
閉空間内に外部からの風が入ることによって敷設された
防水シート全体が膨らんだ状態となり、これによって防
水シートに孔が生じたことは予測できるものの、この広
範囲の防水シートの全体の中のいずれの箇所に孔が生じ
ているのかを特定するには非常に労力と時間がかかって
しまい、当該部位の検出作業を効率的に行うことができ
ないという問題も有していた。
【0007】この発明はかかる技術的背景に鑑みてなさ
れたものであって、外部の風により防水シートに吹き上
げ荷重がかかっても浮き上がりを防止できると共に、飛
来物や劣化等によって防水シートに孔が生じたとしても
防水機能が全体的に損なわれてしまうことがなく漏水を
最小限に抑えることができ、かつ生じた孔の位置の特定
作業が極めて容易である陸屋根構造を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は鋭意研究の結果、上記従来の密閉工法に
よる陸屋根構造において、陸屋根構造躯体の中間部の一
部分において、例えば碁盤目の仕切線のような配置態様
で防水シートと陸屋根構造躯体とを気密状態に接合して
複数の分割区画を構成し、これによって構造躯体と防水
シートとの間の密閉空間を複数の分割空間に分割すると
共に、これら複数の分割空間を相互に独立して気密隔絶
した構成とすることにより、前記所望の陸屋根構造とな
し得ることを見出すに至り、この発明を完成したもので
ある。
【0009】即ち、この発明に係る陸屋根構造は、陸屋
根構造躯体の表面に防水シートが直接に又は中間層を介
して敷設されると共に、陸屋根構造躯体の縁部において
前記防水シートが該陸屋根構造躯体に気密状態に接合固
定されることによって構造躯体と防水シートの間に密閉
空間が形成された陸屋根構造において、前記陸屋根構造
躯体の中間部の一部分において防水シートと構造躯体と
が気密状態に接合されて複数の分割区画が構成されるこ
とによって、前記密閉空間が複数の分割空間に分割され
ると共に、これら複数の分割空間が相互に独立して気密
隔絶されるようになされていることを特徴とするもので
ある。
【0010】縁部において陸屋根構造躯体と防水シート
とが気密状態に接合固定されて両者間に密閉空間が形成
されているから、外部の風により防水シートに吹き上げ
荷重がかかっても防水シートの浮き上がりを効果的に防
止できる。また、飛来物や劣化等によって防水シートに
孔が生じた場合に、風によって防水シートに張力が負荷
されても孔の拡大や亀裂の進行は分割区画を区画する気
密接合部分によって阻止され、孔や亀裂等が当該分割区
画を超えて拡がることが防止されるので、防水機能が全
体的に損なわれることがなく、漏水が生じたとしても漏
水を最小限に抑えることができる。更に、防水シートに
孔が発生したことにより、いずれかの分割空間の気密状
態が破られた場合、複数の分割空間が相互に独立して気
密隔絶されているので、孔を介して外部からの風が入る
ことによって膨らんだ状態となるのは孔の生じた分割空
間のみとなるから、これによって孔が生じた部位が防水
シートにおけるいずれの分割区画であるかを特定するこ
とができ、これによって孔の検出のための調査対象範囲
を特定領域に限定できるので、検出作業の労力と時間を
飛躍的に低減でき、検出作業を極めて効率的になし得
る。
【0011】分割区画の大きさは50〜1000m2
するのが好ましい。このような範囲とすることで、より
低コストで陸屋根構造を構成できると共に、孔の検出作
業をより効率的になし得る。
【0012】また、陸屋根構造躯体の中間部の上に弾性
シール部材が配置され、該弾性シール部材の上に接合片
が配置されてこれらが該構造躯体に一体的に固定される
と共に、この接合片の上面に前記防水シートの一部が接
合されることによって、前記陸屋根構造躯体の中間部に
おける防水シートと構造躯体の気密状態の接合が形成さ
れているのが好ましい。シール部材として弾性体を用い
ることによって接合部分における気密性をより向上でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る陸屋根構造
の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1〜3に
示される陸屋根構造(1)において、(2)は防水シー
ト、(3)は陸屋根構造躯体、(4)はシール部材、
(5)は接合片である。
【0014】本実施形態の陸屋根構造(1)は、陸屋根
構造躯体(3)の表面に防水シート(2)が敷設される
と共に、陸屋根構造躯体(3)の縁部において防水シー
ト(2)と構造躯体(3)とが気密状態に接合固定され
ている。即ち、図2に示すように、陸屋根構造躯体
(3)の縁部上に長尺のシール部材(4)が配置され、
更にこのシール部材(4)の上に同じく断面L字状の長
尺の接合片(5)が配置されて、この接合片(5)及び
シール部材(4)に、開脚釘、カールプラグ等の機械的
固着手段からなる固着具(20)…が貫通して構造躯体
(3)に固定されることによって、接合片(5)及びシ
ール部材(4)が陸屋根構造躯体(3)の縁部に固定さ
れるようになされている。そして、接合片(5)の上面
と防水シート(2)が接着されることによって、縁部気
密接合部(7)が形成されて、防水シート(2)が前記
陸屋根構造躯体(3)の縁部において固定されるものと
なされている。
【0015】しかして、このような陸屋根構造躯体
(3)縁部における気密状態の接合により、構造躯体
(3)と防水シート(2)との間に外部の空気が入るこ
とのできない密閉空間(10)が形成される。なお、前
記「密閉空間」とは、必ずしも構造躯体(3)と防水シ
ート(2)との間に明らかな空間を有することを意味す
るものではなく、本実施形態のように構造躯体(3)と
防水シート(2)とが実質的に接する状態にあって両者
(2)(3)間に外部の空気が入ることのできない密閉
隙間を有する状態をも包含する意味で用いている。後述
する「分割空間」においても同様である。
【0016】更に、陸屋根構造躯体(3)の表面の中間
部において、防水シート(2)と構造躯体(3)とが部
分的に気密状態に接合されて複数の分割区画(12)…
が構成されている。即ち、図1に示すように防水シート
(2)と構造躯体(3)との間で碁盤目の仕切線を構成
するような態様で中間部気密接合部分(8)が形成され
ることによって複数の分割区画(12)…が構成され、
これによって前記密閉空間(10)が複数の分割空間
(11)…に分割されると共に、これら複数の分割空間
(11)…が相互に独立して気密隔絶されているもので
ある。
【0017】上記中間部気密接合部分(8)は次のよう
な構成となされている。即ち、陸屋根構造躯体(3)の
上面の中間部上に碁盤目の仕切線を構成するような配置
態様で長尺のシール部材(4)…が配置され、更にこれ
らシール部材(4)…の上に同じく長尺の接合片(5)
…が配置されて、この接合片(5)…及びシール部材
(4)…に、開脚釘、カールプラグ等の機械的固着手段
からなる固着具(20)…が貫通されて構造躯体(3)
に固定されることによって、接合片(5)…及びシール
部材(4)…が陸屋根構造躯体(3)の中間部において
部分的に気密接合固定されるようになされている(図3
参照)。そして、接合片(5)…の上面と防水シート
(2)が接着されることによって、防水シート(2)が
前記陸屋根構造躯体(3)の中間部において部分的に気
密接合固定されるものとなされている。
【0018】上記のような陸屋根構造によれば、その縁
部において陸屋根構造躯体(3)と防水シート(2)と
が気密状態に接合されて両者(2)(3)間に密閉空間
(10)が形成されているから、外部の風が防水シート
(2)上に吹き込むことによって防水シートに対して吹
き上げ荷重がかかった場合、防水シート(2)が若干浮
き上がることによって密閉空間(10)内の圧力が減少
してこの減圧により防水シート(2)を引き下げる力が
積極的に作用することとなるから、この吹き上げ荷重に
充分に抗することができ、ひいては外部の風による防水
シート(2)の浮き上がりを効果的に防止できる。従っ
て、強い風が吹いても防水シート(2)が大きく伸張さ
れることがないので、防水シート(2)の破損等を効果
的に防止できる。
【0019】また、飛来物や劣化等によって防水シート
に孔が生じた場合に、風によって防水シートに張力が負
荷されるようなことがあっても、孔の拡大や亀裂の進行
は分割区画(12)を区画する気密接合部分(8)によ
って阻止されるから、孔や亀裂等が当該分割区画(孔の
生じた分割区画)を超えて大きく拡がることを防止でき
る。従って、防水機能が全体的に失われることはなく、
漏水が生じたとしても漏水を最小限に抑えることができ
る。
【0020】更に、防水シート(2)に孔が発生したこ
とによっていずれかの分割空間の気密状態が破られたと
しても、前記複数の分割空間(11)…が相互に独立し
て気密隔絶されているから、気密状態の破壊がその他の
分割空間に及ぶことはなく、この孔を介して外部からの
風が入ることによって膨らんだ状態となるのは当該分割
空間(孔の生じた分割空間)だけであるから、孔が生じ
た部位が防水シートにおけるいずれの分割区画であるか
を容易に特定することができ、従って孔の検出のための
調査対象範囲を特定領域に限定することができる。従っ
て、検出作業の労力と時間を飛躍的に低減することがで
き、検出作業を極めて効率的に行える利点もある。
【0021】上記各分割区画(12)の大きさは50〜
1000m2 とするのが好ましい。50m2 未満では中
間部における気密接合箇所が相対的に増大して陸屋根構
造(1)の施工作業が煩雑となってコスト増となるので
好ましくない。一方、1000m2 を超えると孔検出の
ための調査対象範囲が大きくなってその検出作業の効率
が低下する上に、孔の発生によって防水機能が破壊され
得る面積も増大するので好ましくない。各分割区画(1
2)の大きさは100〜500m2 とするのがより好ま
しい。
【0022】この発明において、陸屋根構造躯体(3)
としては、特に限定されるものではないが、例えばビル
ディングや家屋等のコンクリート陸屋根構造体等が挙げ
られる。
【0023】防水シート(2)としては、軟質ポリ塩化
ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑
性樹脂シートからなるものの他、非加硫ゴム系シート、
ゴムアスファルト系シート等を好適に使用でき、中で
も、軟質ポリ塩化ビニル樹脂シートからなるものは、優
れた接着性が得られる点で、より好適である。防水シー
ト(2)は厚さが1.0〜2.5mmのものを使用する
のが一般的である。
【0024】また、シール部材(4)としては、接合部
分における気密性をより高める観点から、弾性体である
ものを用いるのが好ましく、このような弾性シール部材
としては、例えば弾性を有する粘着テープ、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性
樹脂の独立気泡発泡体などの定形シーリング材、あるい
はウレタンシーリング剤、シリコーンシーリング剤、ブ
チルシーリング剤、エポキシシーリング剤等のシーリン
グ剤を塗布することによって形成される非定形シーリン
グ材等が挙げられる。シール部材(4)の形状は特に限
定されないが、気密性確保の確実性及び接合作業の際の
作業性等の観点から、長尺状のものが好適である。長尺
形状を採用する場合におけるその幅は、10〜100m
mとするのが好ましい。10mm未満ではビス等の固着
具(20)固定位置とシール部材(4)位置とのずれが
生じやすくなる傾向にあり十分な気密性が確保され難く
なるので好ましくないし、一方100mmを超えると必
要となるシール部材(4)の量が増大して徒にコストを
増大させるので好ましくない。
【0025】また、接合片(5)としては、硬質、また
は半硬質の合成樹脂板、金属板、あるいは防水シートと
の接着性を向上させるために塩化ビニル樹脂が片面もし
くは両面に被覆された鋼板(塩ビ鋼板)等の板材からな
るもの等が挙げられ、その形状は特に限定されない。例
えばシール部材(4)として長尺のものを用いる場合に
は、一般に同じく長尺の接合片(5)が用いられる。ま
た本発明においては、接合片(5)と固着具(20)と
が一体に形成されたものを使用しても良い。
【0026】また、防水シート(2)を接合片(5)に
接着するための接着剤としては、例えばエポキシ系、ウ
レタン系、ゴム系接着剤等を好適に使用することができ
る。特に防水シート(2)と、接合片(5)の接合面と
がいずれも塩化ビニル樹脂からなる場合には、テトラヒ
ドロフラン(THF)単独、あるいはTHFに塩化ビニ
ル樹脂を溶解した溶剤型接着剤を使用するのが望まし
く、その使用により、耐久性に優れた接着効果を得るこ
とができる。
【0027】なお、本実施形態においては、防水シート
(2)を1枚のシートで構成するものとしているが、も
ちろん複数枚の防水シートがその端部を相互に接合され
ることによって全体として孔のない防水シート(2)が
構成されたものであっても良い。このような複数枚の防
水シートの接合部は、図4に示すように、前記気密接合
部分(8)とは相違する位置で形成されるものであって
も良いし、あるいは図5に示すように前記気密接合部分
(8)と重なる位置であっても良い。
【0028】また、本実施形態においては、陸屋根構造
躯体(3)と防水シート(2)との間に中間層を介在せ
しめない構成としているが、図6、7に示すように中間
層(6)を介在せしめる構成としても良い。このような
中間層(6)としては、例えば発泡ポリウレタン、発泡
ポリスチレン等の樹脂発泡体等からなる断熱層、或いは
ポリエチレンクロス、ガラスクロス等が挙げられる。
【0029】なお、構造躯体(3)がALC、合板等の
通気性のある材料からなる場合には、図7に示すよう
に、構造躯体(3)表面に、即ち下地表面に、ウレタン
系塗膜等の塗膜防水層あるいは密着シート防水層などか
らなる気密処理層(40)を設けるのが好ましい。
【0030】また、本実施形態では、防水シート(2)
と接合片(5)の接合は、接着剤により行われている
が、特にこれに限定されるものではない。
【0031】上記のような陸屋根構造は、例えば次に示
すような方法によって施工することができる。
【0032】陸屋根構造躯体(3)上における縁部に長
尺のシール部材(4)を配置すると共に、該シール部材
(4)上に長尺の接合片(5)を配置し、この接合片
(5)及びシール部材(4)に開脚釘、カールプラグ等
の機械的固着手段からなる固着具(20)…を貫通し
て、陸屋根構造躯体(3)に固定することにより、接合
片(5)及びシール部材(4)を陸屋根構造躯体(3)
の縁部上に固定する。
【0033】また、陸屋根構造躯体(3)上における中
間部に碁盤目の仕切線を構成するような態様で長尺のシ
ール部材(4)を配置すると共に、これらシール部材
(4)の上に同じく長尺の接合片(5)を配置し、前記
同様の固着具(20)…をこれら(5)(4)に貫通し
て、陸屋根構造躯体(3)に固定することにより、接合
片(5)及びシール部材(4)を陸屋根構造躯体(3)
の中間部の上に固定する。
【0034】次いで、防水シート(2)を、上方から被
覆するように配置し、更にその防水シート(2)を張り
渡した状態で、防水シート(2)の所要領域を、接合片
(5)…に接着剤によりそれぞれ接着することによって
前記陸屋根構造を施工することができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明の陸屋根構造
は、縁部において陸屋根構造躯体と防水シートとが気密
状態に接合されて両者間に密閉空間が形成されているか
ら、外部の風によって防水シートに吹き上げ荷重がかか
っても、この吹き上げ荷重に充分に抗することができ、
外部の風による防水シートの浮き上がりを効果的に防止
できる。従って、強い風が吹いても防水シートが大きく
伸張されることがないので、防水シートの破損等を効果
的に防止できる。また、飛来物や劣化等によって防水シ
ートに孔が生じた場合に、風によって防水シートに張力
が負荷されても孔の拡大や亀裂の進行は分割区画を区画
する気密接合部分によって阻止することができ、従って
孔や亀裂等が当該分割区画を超えて拡がるのを防止でき
るので、防水機能が全体的に損なわれることがなく、漏
水が生じたとしても漏水を最小限に抑えることができ
る。更に、防水シートに孔が発生したことにより、いず
れかの分割空間の気密状態が破られた場合、複数の分割
空間が相互に独立して気密隔絶されているので、孔を介
して外部からの風が入ることによって膨らんだ状態とな
るのは孔の生じた分割空間のみとなるから、これによっ
て孔が生じた分割区画を特定することができ、これによ
って孔の検出のための調査対象範囲を特定の領域(分割
区画)に限定できるので、検出作業の労力と時間を大幅
に削減することができて、検出作業を極めて効率的に行
うことができる。
【0036】分割区画の大きさが50〜1000m2
ある場合には、より低コストで陸屋根構造を構成できる
と共に、点検時等の孔の検出作業をより効率良く行うこ
とができる。
【0037】陸屋根構造躯体の中間部の上に弾性シール
部材が配置され、該弾性シール部材の上に接合片が配置
されてこれらが該構造躯体に一体的に固定されると共
に、この接合片の上面に前記防水シートの一部が接合さ
れることによって、前記陸屋根構造躯体の中間部におけ
る防水シートと構造躯体の気密状態の接合が形成されて
いる場合には、シール部材として弾性体を用いることに
よって接合部分における気密性をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る陸屋根構造を示す
上面図である。
【図2】図1におけるA−A線の断面図である。
【図3】図1におけるB−B線の断面図である。
【図4】中間部における別の実施態様を示す部分断面図
である。
【図5】更に別の実施態様を示す部分断面図である。
【図6】別の実施形態に係る陸屋根構造を示す断面図で
ある。
【図7】更に別の実施形態に係る陸屋根構造を示す断面
図である。
【図8】従来の密閉工法による陸屋根構造を示す上面図
である。
【図9】従来の絶縁工法による陸屋根構造を示す上面図
である。
【符号の説明】
1…陸屋根構造 2…防水シート 3…陸屋根構造躯体 4…シール部材 5…接合片 7…中間層 8…気密接合部分 10…密閉空間 11…分割空間 12…分割区画

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陸屋根構造躯体の表面に防水シートが直
    接に又は中間層を介して敷設されると共に、陸屋根構造
    躯体の縁部において前記防水シートが該陸屋根構造躯体
    に気密状態に接合固定されることによって構造躯体と防
    水シートの間に密閉空間が形成された陸屋根構造におい
    て、 前記陸屋根構造躯体の中間部の一部分において防水シー
    トと構造躯体とが気密状態に接合されて複数の分割区画
    が構成されることによって、前記密閉空間が複数の分割
    空間に分割されると共に、これら複数の分割空間が相互
    に独立して気密隔絶されるようになされていることを特
    徴とする陸屋根構造。
  2. 【請求項2】 前記分割区画の大きさが50〜1000
    2 である請求項1に記載の陸屋根構造。
  3. 【請求項3】 前記陸屋根構造躯体の中間部の上に弾性
    シール部材が配置され、該弾性シール部材の上に接合片
    が配置されてこれらが該構造躯体に一体的に固定される
    と共に、この接合片の上面に前記防水シートの一部が接
    合されることによって、前記陸屋根構造躯体の中間部に
    おける防水シートと構造躯体の気密状態の接合が形成さ
    れている請求項1または2に記載の陸屋根構造。
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