JP2001089644A - 多層プリント配線板用層間電気絶縁材料 - Google Patents

多層プリント配線板用層間電気絶縁材料

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JP2001089644A
JP2001089644A JP26855499A JP26855499A JP2001089644A JP 2001089644 A JP2001089644 A JP 2001089644A JP 26855499 A JP26855499 A JP 26855499A JP 26855499 A JP26855499 A JP 26855499A JP 2001089644 A JP2001089644 A JP 2001089644A
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Japan
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wiring board
vinyl ester
parts
multilayer printed
printed wiring
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JP26855499A
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English (en)
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Yasushi Kameyama
裕史 亀山
Seiichi Kitazawa
清一 北沢
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤ−ボンディング時のハンダ衝撃を改
善。 【解決手段】 ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂にアク
リル酸を反応させて得られたエポキシビニルエステル樹
脂にテトラヒドロ無水フタル酸を反応させて得られる酸
基含有ビニルエステル樹脂、希釈剤、光重合開始剤、お
よび、熱硬化成分とを含有。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板用層間電気絶縁材料に関する。さらに詳しくは、特定
の構造を有する酸ペンダント型エポキシビニルエステル
樹脂、希釈剤、光重合開始剤および熱硬化成分を必須成
分とする耐熱性に優れ、かつ、半田耐熱性や耐溶剤性、
電気特性などの諸特性のバランスの良い、多層プリント
配線板の製造に適した希アルカリ溶液で現像可能な多層
プリント配線板用層間電気絶縁材料に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のプリント配線板の進歩はめざまし
く、特に表面実装技術の向上によりプリント配線板の高
集積化は加速度的に進んでおり、この高集積化に対応す
べく、これまで板の表面や内部に部分的なバイアを持つ
多層プリント配線板が開発されている。
【0003】しかし、この多層プリント配線板において
は、スルホールの径を小さくするには限界があるため、
スルホールプリント配線板に現在要求されている高密度
化には限度があった。
【0004】そこで現在、多層プリント配線板の製造法
として、プリント配線板上に感光性樹脂を塗布、露光、
現像後、フォトビアホールを有する層間電気絶縁層を形
成し、次いで過マンガン酸カリにより絶縁層の表面を粗
化し、無電解銅メッキ、電解銅メッキを施し、ついで、
ドライフィルムをラミネートし、露光、現像、エッチン
グ、エッチングレジストを剥離し導体回路を形成し、こ
れらの工程を順次繰り返し積層していく、フォトレジス
ト法によるビルドアップ法が提案されている。
【0005】このフォトレジスト法は小径のバイアを自
由に形成でき高密度な多層プリント配線板が得られる点
で優れており、開発が進められている。このフォトレジ
スト法によるビルドアップ法による多層プリント配線板
は、プリプレグを使用することなく樹脂層のみで基材部
分が構成されるため、チップ搭載やパッケ−ジング時の
ワイヤ−ボンディングの際のハンダ衝撃に著しく弱いと
いう課題があった。
【0006】従来より、フォトレジスト法による多層プ
リント配線板用層間電気絶縁材料として酸ペンダント型
ノボラックエポキシビニルエステル樹脂が知られてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の酸
ペンダント型ノボラックエポキシビニルエステル樹脂
は、チップ搭載時のワイヤ−ボンディングに対する耐熱
性は未だ充分でなく、ワイヤ−ボンディング等の実装方
法を用いる実用的な多層プリント配線積層板が得られな
いという課題を有していた。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、ワイヤ
−ボンディング時のハンダ衝撃に強く耐熱性に優れる、
多層プリント配線板の製造に適した希アルカリ溶液で現
像可能な多層プリント配線板用層間電気絶縁材料を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、分子内にナフタレン骨
格を有し、かつ、ラジカル重合性不飽和基と、カルボキ
シル基とを含有するビニルエステル樹脂を、希釈剤、光
重合開始剤および熱硬化性樹脂成分を必須成分として用
いることにより、多層プリント配線板のハンダ耐衝撃性
を飛躍的に高められることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0010】即ち、本発明は、(A)分子内にナフタレ
ン骨格を有し、かつ、ラジカル重合性不飽和基と、カル
ボキシル基とを含有するビニルエステル樹脂、(B)希
釈剤、(C)光重合開始剤、および、(D)熱硬化成分
を必須成分とすることを特徴とする多層プリント配線板
用層間電気絶縁材料に関する。
【0011】本発明で用いる、分子内にナフタレン骨格
を有し、かつ、ラジカル重合性不飽和基と、カルボキシ
ル基とを含有するビニルエステル樹脂(A)とは、特に
その分子構造が特定されるものではないが、ナフタレン
骨格含有エポキシ樹脂(a)とエチレン性不飽和一塩基
酸(b)とを反応させて得られるエポキシビニルエステ
ル樹脂の水酸基に多塩基酸無水物(c)を反応させた構
造を有するものであることが耐熱性向上の効果の点から
好ましく、その酸価が30〜140mgKOH/gの範
囲のものが好ましい。即ち、40mgKOH/g以上の
範囲においては、アルカリ現像性に優れたものとなり、
140mgKOH/g以下の範囲においては得られる多
層プリント配線板の絶縁性能に優れたものとなる。これ
らの性能バランスが良好となる点からなかでも酸価が4
0〜120mgKOH/gの範囲のものが特に好まし
い。
【0012】上記酸価範囲のビニルエステル樹脂(A)
を得るには、上述した通り、例えばエポキシビニルエス
テル樹脂と多塩基酸無水物とを反応して得られるが、そ
れらの反応割合は特に限定されず、通常、エポキシビニ
ルエステル樹脂中の水酸基1モルに対し、多塩基酸無水
物中の酸無水物基の数が、0.3〜1.0モルとなる割
合であることが望ましい。
【0013】なかでも、ビニルエステル樹脂(A)の酸
価を40〜120mgKOH/gの範囲に調整した場
合、前記したとおり、アルカリ水溶液に対する溶解性が
良好で現像性に優れ、層間電気絶縁塗膜の特性にも優れ
たものなるが、酸価を当該範囲に調整するには、エポキ
シビニルエステル樹脂中の水酸基1モルに対し、多塩基
酸無水物中の酸無水物基の数が0.4〜0.9モルとな
る割合で両者を反応させることが好ましい。
【0014】ここで、ビニルエステル樹脂(A)を構成
するナフタレン骨格エポキシ樹脂(a)は特に制限され
るものではないが、具体的には、(a−1)ジヒドロキ
ナフタレンのジグリシジルエ−テル類、(a−2)ポリ
ヒドロキシビナフタレンのポリグリシジルエ−テル類、
及び、(a−3)ポリヒドロキシナフタレンとアルデヒ
ド類との縮合反応によって得られる化合物のポリグリシ
ジルエ−テル類等が挙げられる。
【0015】ジヒドロキナフタレンのジグリシジルエ−
テル類(a−1)としては、1,3−ジグリシジルオキ
シナフタレン、1,4−ジグリシジルオキシナフタレ
ン、1,5−ジグリシジルオキシナフタレン、1,6−
ジグリシジルオキシナフタレン、2,3−ジグリシジル
オキシナフタレン、2,6−ジグリシジルオキシナフタ
レン、2,7−ジグリシジルオキシナフタレン等が挙げ
られ、
【0016】ポリヒドロキシビナフタレンのポリグリシ
ジルエ−テル類(a−2)としては、1,1´−ビ−
(2−グリシジルオキシ)ナフチル、1−(2,7−ジ
グリシジルオキシ)−1´−(2´−グリシジルオキ
シ)ビナフチル、1,1´−ビ−(2,7−ジグリシジ
ルオキシ)ナフチル
【0017】ポリヒドロキシナフタレンとアルデヒド類
との縮合反応によって得られる化合物のポリグリシジル
エ−テル類(a−3)としては、1,1’−ビス(2,
7−ジグリシジルオキシナフチル)メタン、1−(2,
7−ジグリシジルオキシナフチル)−1’−(2’−グ
リシジルオキシナフチル)メタン、1,1’−ビス(2
−グリシジルオキシナフチル)メタンが挙げられる。
【0018】これらのなかでも1分子中にナフタレン骨
格が2個以上有する、ポリヒドロキシビナフタレンのポ
リグリシジルエ−テル類(a−2)、ポリヒドロキシナ
フタレンとアルデヒド類との縮合反応によって得られる
化合物のポリグリシジルエ−テル類(a−3)が好まし
く、特にエポキシ基が3個以上の1,1’−ビス(2,
7−ジグリシジルオキシナフチル)メタン、1−(2,
7−ジグリシジルオキシナフチル)−1’−(2’−グ
リシジルオキシナフチル)メタン、1−(2,7−ジグ
リシジルオキシ)−1´−(2´−グリシジルオキシ)
ビナフチル、1,1´−ビ−(2,7−ジグリシジルオ
キシ)ナフチルが耐熱性に優れる点で好ましい。
【0019】上記ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂
(a)に反応させるエチレン性不飽和一塩基酸(b)と
しては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮
酸、アクリル酸ダイマー、モノメチルマレート、モノプ
ロピルマレート、モノブチルマレート、モノ(2−エチ
ルヘキシル)マレート、ソルビン酸などが挙げられる
が、なかでも(メタ)アクリル酸が好ましい。
【0020】ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂(a)に
エチレン性不飽和一塩基酸(b)を反応させて得られる
ビニルエステル樹脂の水酸基に反応させる、多塩基酸無
水物(c)としては、具体的には、無水マレイン酸、無
水コハク酸、無水イタコン酸、ドデシル無水コハク酸、
テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4−メチル
テトラヒドロ無水フタル酸、3ーメチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
3,4−ジメチルテトラヒドロ無水フタル酸、4−(4
−メチル−3−ペンテニル)テトラヒドロ無水フタル
酸、3−ブテニル−5,6−ジメチルテトラヒドロ無水
フタル酸、3,6−エンドメチレン−テトラヒドロ無水
フタル酸、7−メチル−3,6−エンドメチレンテトラ
ヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、テトラクロロ無水
フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、無水クロレンド
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセ
ンジカルボン酸無水物などが挙げられる。なかでも電食
性に優れる点からテトラヒドロ無水フタル酸およびヘキ
サヒドロ無水フタル酸が好ましい。
【0021】本発明で用いる希釈剤(B)としては、前
記ビニルエステル樹脂(A)に溶解し、スクリーン印刷
やロールコーター法等の各種の塗装方法に適した粘度に
なるようにして塗布するための必須の成分であり、例え
ば有機溶剤及び光重合性ビニルモノマー好ましく用いら
れる。即ち、有機溶剤は希釈による粘度低減の効果が大
きく、また、光重合性ビニルモノマーは、光重合性皮膜
の形成成分としても有用である。従って、その使用に際
しては、それぞれ単独で使用しても良いが、両者を併用
することが好ましい。
【0022】ここで用いる有機溶剤としては、例えばト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;メタノール、
イソプロピルアルコールなどのアルコール類;酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル類;1,4−ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;セ
ロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、セロソルブア
セテートなどのグリコール誘導体;シクロヘキサノン、
シクロヘキサノールなどの脂環式炭化水素及び石油エー
テル、石油ナフサなどの石油系溶剤などが挙げられる。
これらのなかでも作業性に優れる点からグリコール誘導
体と石油系溶剤を併用することが好ましい。
【0023】また、光重合性ビニルモノマーとしては、
例えば2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリ
レート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエ
チル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロ
イルモルホリン、ビニルピロリドン等の1官能性アクリ
ル系単量体、
【0024】エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシ化
ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロポ
キシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリ
エトキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)
アクリレート、ポリエトキシ化ジシクロペンタニエルジ
(メタ)アクリレート、ポリプロポキシ化ジシクロペン
タニエルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200
ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペ
ンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート等の
2官能性アクリル系単量体
【0025】トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ポリエトキシ化トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ポリプロポキシ化トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス〔(メ
タ)アクリロキシエチル〕イソシアヌレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能性ア
クリル系単量体
【0026】ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレート等の4官能以上のアクリル系単量体が挙げられ
る。これらのなかでも特に絶縁塗膜の耐熱性に優れる点
から3官能以上のアクリル系単量体が好ましい。
【0027】これら有機溶剤、及び光重合性ビニルモノ
マーは前記したとおり、それぞれ単独で使用してもよい
が、併用することが好ましい。
【0028】上記希釈剤(B)の使用量は、ビニルエス
テル樹脂(A)100重量部に対して20〜300重量
部、好ましくは30〜250重量部となる割合が粘度低
減の効果が顕著となる点から好ましい。
【0029】また、希釈剤(B)として光重合性ビニル
モノマーを用いる場合は、光重合性の促進、アルカリ現
像性の改善といった利点を有するものの、前記光重合性
ビニルモノマーを少なくした方が、乾燥後タックのない
光重合性皮膜を形成することができ、該光重合性皮膜と
パターンフィルムとを密着でき、フォトビアホールパタ
ーンの解像度を向上させることができ、さらに耐薬品性
や電気特性なども向上するなどの点から好ましく、具体
的な使用量は、ビニルエステル樹脂(A)100重量部
に対して50重量部以下、なかでも2〜20重量部であ
ることが好ましい。
【0030】次に、前記した光重合開始剤(C)として
は、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルメチル
ケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類;
アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、
2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノープロパ
ン−1−オンなどのアセトフェノン類;メチルアントラ
キノン、2−エチルアントラキノン、2−タシャリーブ
チルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−
アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;チオキ
サントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロ
ロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、
2−メチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチ
オキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェンノ
ンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどの
ケタ−ル類;ベンゾフェノン、4,4−ビスメチルアミ
ノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類及びアゾ化合
物などが挙げられるが、なかでもアセトフェノン類が好
ましい。
【0031】これらは単独または2種以上の混合物とし
て使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジ
エタノールアミンなどの第3級アミン;2−ジメチルア
ミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ルなどの安息香酸誘導体などの光開始助剤などと組み合
わせて使用することができる。その使用量は、前記酸ペ
ンダント型エポキシビニルエステル樹脂(A)と希釈剤
(B)の総重量100重量部に対して0.5〜20重量
部、好ましくは2〜15重量部となる割合が好ましい。
【0032】本発明は、上述した各成分に更に硬化系成
分として、熱硬化成分(D)を用いることにより、半田
耐熱性や電気特性に優れた多層プリント配線板用層間電
気絶縁材料とすることができる。
【0033】次に、本発明で用いる熱硬化成分(D)と
は、熱を加えることにより、ビニルエステル樹脂(A)
中に存在するカルボキシル基と反応して本発明の材料を
硬化反応せしめる物質である。この様な熱硬化成分
(D)としては、具体的には、カルボキシル基と反応性
を有する官能基を複数分子構造内に有する多官能型化合
物であることが好ましく、例えば、エポキシ樹脂、メラ
ミン化合物、尿素化合物、オキサゾリン化合物、フェノ
ール化合物等が挙げられる。
【0034】ここで、エポキシ樹脂としては、具体的に
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹
脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂及びクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ
樹脂;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメ
チル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカ
ルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキ
サンなどの脂環式エポキシ樹脂;フタル酸ジグリシジル
エステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステ
ル、ダイマー酸グリシジルエステルなどのグリシジルエ
ステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタ
ン、トリグリシジルP−アミノフェノール、N,N−ジ
グリシジルアニリンなどのグリシジルアミン類;1,3
−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリ
グリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹
脂、その他、ブロム化エポキシ樹脂、ビキレノール型エ
ポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂などが挙げら
れる。
【0035】メラミン化合物としては、メラミン、メラ
ミンとホルマリンとの重縮合物であるメラミン樹脂が挙
げられる。
【0036】尿素化合物としては、尿素、尿素とホルマ
リンの重縮合物である尿素樹脂などが挙げられる。
【0037】オキサゾリン化合物としては、2−オキサ
ゾリン、2ーメチル−2−オキサゾリン、2ーフェニル
ー2オキサゾリン、2、5ージメチルー2オキサゾリ
ン、5ーメチルー2ーフェニルー2オキサゾリン、2、
4ージフェニルオキサゾリン等が挙げれる。
【0038】フェノール化合物としては、例えば、フェ
ノール、クレゾール、キレノール、カテコール、レゾル
シン、ハイドロキノン、ピロガロール、レゾールなどが
挙げられる。
【0039】これら各熱硬化成分(D)の中でも特に耐
熱性が一層向上する点からノボラック型エポキシ樹脂が
好ましく、また、可とう性の良好な硬化物となる点から
ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。また、更
に、融点が50℃以上のものが乾燥後タックのない光重
合性皮膜を形成することができ好ましい。
【0040】上記熱硬化成分(D)の使用量の好適な範
囲は、通常、前記酸ペンダント型エポキシビニルエステ
ル樹脂(A)中のカルボキシル基1個当たり、該熱硬化
成分(D)の官能基が0.2〜3.0当量となる割合で
ある。なかでもプリント配線板にした際の半田耐熱性や
電気特性に優れる点から0.5〜1.5当量となる割合
が好ましい。また、上記熱硬化成分(D)として、エポ
キシ樹脂を用いる場合は、ビニルエステル樹脂(A)中
のカルボキシル基との反応を促進するためにイミダゾ−
ルや3級アミンなどのエポキシ樹脂の硬化促進剤を用い
ることもできる。
【0041】さらに、本発明では前記した酸ペンダント
型エポキシビニルエステル樹脂(A)、希釈剤(B)、
光重合開始剤(C)、および、熱硬化成分(D)に、さ
らに必要に応じて各種の添加剤、例えばタルク、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸
バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、シ
リカ、クレーなどの充填剤;アエロジルなどのチキソト
ロピー付与剤;フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン、酸化チタンなどの着色剤;シリコーン、フッ
素系のレベリング剤や消泡剤;ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテルなどの重合禁止剤などを層
間電気絶縁材料の諸性能を高める目的で添加することが
出来る。
【0042】上記各成分から得られる本発明の多層プリ
ント配線板用層間電気絶縁材料は、プリント配線板上に
スクリーン印刷法や、静電塗装法、ロールコーター法、
カーテンコーター法などにより塗布し、乾燥して得た光
重合性皮膜に紫外線などの活性エネルギー線を照射後、
希アルカリ水溶液で未露光部分を除去することによりフ
ォトビアホールパターンを形成、さらに熱によりポスト
キュアーして層間電気絶縁層を形成し、次いで過マンガ
ン酸カリにより絶縁層の表面を粗化し、無電解銅メッ
キ、電解銅メッキを施し、ついで、ドライフィルムをラ
ミネートし、露光、現像、エッチング、エッチングレジ
ストを剥離し導体回路を形成し、これらの工程を順次繰
り返し積層していくことにより目的とする多層プリント
配線板とすることができる。この多層プリント配線板
は、耐熱性に優れるため半導体ベアチップ素子を配線基
板上に接着剤などでダイボンドした後、配線板上の電極
回路と半導体ベアチップ素子のボンディングパッドを金
線によりワイヤボンディングすることにより接続し、封
止樹脂を用いて被覆することにより実用的な多層プリン
ト配線積層板を得ることができる。
【0043】
【実施例】以下に、本発明を実施例及び比較例によって
説明するが、これはあくまで一態様でしかなく、本発明
はこれらに限定されるものではない。また例中の部及び
%はすべて重量基準である。
【0044】実施例1 エポキシ当量が162の1,1’−ビス(2,7−ジグ
リシジルオキシナフチル)メタン(「商品名 EXA−
4700」〔大日本インキ化学工業(株)製〕)162
部とアクリル酸72部(エポキシ基の数:カルボキシル
基の数=1:1)とを反応させて得られたエポキシビニ
ルエステル樹脂の234部とテトラヒドロ無水フタル酸
76部(水酸基の数:酸無水物基の数=1:0.5)と
を、エチルカルビトールアセテート133部中で反応さ
せ、酸価が90mgKOH/gの樹脂分を70%含有す
る樹脂溶液(A−1)を得た。
【0045】この樹脂溶液(A−1)と共に、光重合開
始剤、有機溶剤および充填材とを下記の通り配合し、3
本ロールミルを用いて混練して、主剤を調製した。次い
で、エポキシ樹脂と有機溶剤及び充填材を下記配合に従
って配合し、3本ロールを用いて混練りして、硬化剤を
調整した。 (配合) 主剤 樹脂溶液(A−1) 50部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5部 ソルベッソ150 15部 硫酸バリウム 30部 主剤合計 100部 硬化剤 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「エピクロンN−673」 (大日本インキ化学工業(株)製) 15部 ブチルセロソルブ 5部 硫酸バリウム 10部 硬化剤合計 30部 次に、この主剤と硬化剤を混合した後、この混合物を予
め回路の形成された銅スルホールプリント配線板上に3
0〜40μmの厚みになるようにスクリーン印刷法によ
り全面に塗布し、80℃で20分間乾燥させた後、フォ
トビアホールのパターンフィルムを塗布面に密着させ、
オーク製作所製メタルハライドランプ露光装置を用いて
60秒間露光し、次に液温30℃の1%炭酸ナトリウム
水溶液を用いて60秒間現像を行い、その後熱風乾燥器
を用い150℃で30分間加熱処理してフォトビアホー
ルパターンが形成されたプリント配線板を得た。
【0046】次いで、フォトビアホールの形成されたプ
リント配線板をアルカリ性過マンガン酸カリ溶液で60
〜80℃で層間電気絶縁塗膜を表面粗化し、残留するア
ルカリを中和し、水洗後乾燥した。
【0047】次に、表面を粗化された層間電気絶縁塗膜
を有するプリント配線板をコンディショナー処理、マイ
クロエッチング、酸洗、触媒化、アクセレレータ処理を
順次行い、無電解銅メッキを行い、0.3μm厚の薄い
銅メッキを表面を粗化された層間電気絶縁塗膜上に施し
た。
【0048】次いで、無電解銅メッキを施したプリント
配線板を銅メッキ浴の入ったメッキ槽に置き陰極とし、
プリント配線板の両側に陽極を置いて電流を流し、18
μm厚の電解銅メッキを施し、水洗、乾燥を行い片面に
銅メッキを施した供試体(1−a)を得た。
【0049】得られた供試体(1−a)をバフロールで
研磨整面し、ドライフィルムを熱ロールで圧着し、次い
で、IPC−840B−25のパターンフィルムを密着
させ、紫外線を露光し、次に液温30℃の1%炭酸ナト
リウム水溶液を用いて現像を行い、さらに塩化第二鉄を
主成分としたエッチング液をスプレーで吹き付け、レジ
ストパターン以外不要の銅を溶解した。ついで、水酸化
ナトリウムの水溶液を用いドライフィルムの剥離を行
い、次に水洗、乾燥し、IPC−840B−25のパタ
ーンを有する供試体(1−b)を得た。
【0050】得られた供試体(1−b)の実装部分、特
にワイヤボンディング用電極回路の部分に高純度の金メ
ッキ処理を施した後、実装時のダイパッドに銀ペ−スト
を用いて半導体ベアチップ素子をダイボンドし、素子の
ボンディングパッドと回路導体とをワイヤボンドした
後、樹脂封止を行い供試体(1−c)を得た。
【0051】次いで、以下に示す評価試験方法に従い、
銅箔の引きはがし強度および、はんだ耐熱性、耐トリク
レン性は供試体(1−a)を用い、絶縁抵抗は供試体
(1−b)を用い、ワイヤボンディング実装後の外観変
化は(1−c)を用い、その結果を第1表に示す。
【0052】実施例2 エポキシ当量190の1−(2,7−ジグリシジルオキ
シナフチル)−1’−(2’−グリシジルオキシナフチ
ル)メタン190部とアクリル酸72部(エポキシ基の
数:カルボキシル基の数=1:1)とを反応させて得ら
れたエポキシビニルエステル樹脂の262部とテトラヒ
ドロ無水フタル酸76部(水酸基の数:酸無水物基の数
=1:0.5)とを、エチルカルビトールアセテート1
45部中で反応させ、酸価が83mgKOH/gの樹脂
分を70%含有する樹脂溶液(A−2)を得た。
【0053】次いで、下記のごとき配合にした以外は実
施例1と同様にして、本発明の組成物を調製した後、更
に実施例1と同様にして供試体(2−a、2−b、2−
c)を得た。
【0054】 (配合) 主剤 樹脂溶液(A−2) 50部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5部 ソルベッソ150 15部 硫酸バリウム 30部
【0055】 硬化剤 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「エピクロンN−680」 (大日本インキ化 学工業(株)製) 15部 ブチルセロソルブアセテート 5部 硫酸バリウム 10部 硬化剤合計 30部 次いで、実施例1と同様にして、以下に示す評価試験方
法に従って測定した結果を第1表に示す。
【0056】実施例3 エポキシ当量150の1,6−ジグリシジルオキシナフ
タレン(「商品名HP−4032」〔大日本インキ化学
工業(株)製〕)の150部とアクリル酸72部(エポ
キシ基の数:カルボキシル基の数=1:1)とを反応さ
せて得られたエポキシビニルエステル樹脂の222部と
テトラヒドロ無水フタル酸91部(水酸基の数:酸無水
物基の数=1:0.6)とを、ブチルカルビトールアセ
テート134部中で反応させ、酸価が108mgKOH
/gの樹脂分を70%含有する樹脂溶液(A−3)を得
た。次いで、下記のごとき配合にした以外は実施例1と
同様にして、本発明の組成物を調製した後、更に実施例
1と同様にして供試体(3−a、3−b、3ーc)を得
た。
【0057】 (配合) 主剤 樹脂溶液(A−3) 50部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5部 ソルベッソ150 10部 ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト 5部 硫酸バリウム 30部 主剤合計 100部 硬化剤 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 「エピクロンN−680」(大日本インキ化学工業(株)製) 15部 ブチルセロソルブ 5部 硫酸バリウム 10部 硬化剤合計 30部 次いで、実施例1と同様にして、以下に示す評価試験方
法に従って測定した結果を第1表に示す。
【0058】実施例4 エポキシ当量162の1、1’−ビ−(2,7−ジグリ
シジルオキシ)ナフチル162部とアクリル酸72部
(エポキシ基の数:カルボキシル基の数=1:1)とを
反応させて得られたエポキシビニルエステル樹脂の23
4部とテトラヒドロ無水フタル酸91部(水酸基の数:
酸無水物基の数=1:0.6)とを、ブチルカルビトー
ルアセテート139部中で反応させ、酸価が104mg
KOH/gの樹脂分を70%含有する樹脂溶液(A−
4)を得た。次いで、下記のごとき配合にした以外は実
施例1と同様にして、本発明の組成物を調製した後、更
に実施例1と同様にして供試体(4−a、4−b、4−
c)を得た。 (配合) 主剤 樹脂溶液(A−4) 50部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5部 ソルベッソ150 12部 ペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト 3部 硫酸バリウム 30部 主剤合計 100部 硬化剤 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「エピクロンN−673」 (大日本インキ化学工業(株)製) 15部 ブチルセロソルブ 5部 硫酸バリウム 10部 硬化剤合計 30部 次いで、実施例1と同様にして、以下に示す評価試験方
法に従って測定した結果を第1表に示す。
【0059】実施例5 エポキシ当量185の1−(2,7−ジグリシジルオキ
シ)−1’−(2’−グリシジルオキシ)ビナフチル1
85部とアクリル酸72部(エポキシ基の数:カルボキ
シル基の数=1:1)とを反応させて得られたエポキシ
ビニルエステル樹脂の257部とテトラヒドロ無水フタ
ル酸76部(水酸基の数:酸無水物基の数=1:0.
5)とを、エチルカルビトールアセテート143部中で
反応させ、酸価が84mgKOH/gの樹脂分を70%
含有する樹脂溶液(A−5)を得た。次いで、下記のご
とき配合にした以外は実施例1と同様にして、本発明の
組成物を調製した後、更に実施例1と同様にして供試体
(5−a、5−b、5ーc)を得た。 (配合) 主剤 樹脂溶液(A−5) 50部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5部 ソルベッソ150 15部 硫酸バリウム 30部 主剤合計 100部 硬化剤 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「エピクロンN−680」 (大日本インキ化学工業(株)製) 15部 ブチルセロソルブアセテート 5部 硫酸バリウム 10部 硬化剤合計 30部 次いで、実施例1と同様にして、以下に示す評価試験方
法に従って測定した結果を第1表に示す。
【0060】比較例1 エポキシ当量214の「エピクロンN−680」の21
4部とアクリル酸72部(エポキシ基の数:総カルボキ
シル基の数=1:1)とを反応させて得られたエポキシ
ビニルエステル樹脂の286部とテトラヒドロ無水フタ
ル酸76部(水酸基の数:酸無水物基の数=1:0.
5)とを、エチルカルビトールアセテート155部中で
反応させ、酸価が77mgKOH/gの樹脂分を70%
含有する樹脂溶液(B−1)を得た。次いで、下記のご
とき配合にした以外は実施例1と同様にして、比較用の
組成物を調製した後、更に実施例1と同様にして供試体
(1’−a、1’−b、1’−c)を得た。 (配合) 主剤 樹脂溶液(B−1) 50部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5部 ソルベッソ150 15部 硫酸バリウム 30部 主剤合計 100部
【0061】 硬化剤 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「エピクロンN−680」 (大日本インキ化学工業(株)製) 15部 ブチルセロソルブアセテート 5部 硫酸バリウム 10部 硬化剤合計 30部 次いで、実施例1と同様にして、以下に示す評価試験方
法に従って測定した結果を第1表に示す。
【0062】[評価試験方法] 引きはがし強さ:片面に銅メッキを施した供試体を用
い、JIS C 6481に準じて、はがした銅箔の先
端をつかみ具でつかみ、引っ張り方向が銅箔面に垂直に
なる方向に引きはがし、この時の最低値を銅箔の引きは
がし強さとする。
【0063】はんだ耐熱性:電解銅メッキを施したプリ
ント配線板を用い、JIS C 6481に準じて、銅
箔のある面を下に向け、全面がはんだに浸かるように浮
かべ、260℃のはんだ浴に10秒間浮かせる。これを
1サイクルとし取りだした後、銅箔面及び層間絶縁層面
のふくれまたは剥がれ、クラックなどの異常が発生する
までのサイクル回数を測定した。
【0064】耐トリクロールエチレン性:片面に銅メッ
キを施した供試体をJIS C 6481に準じて試験
片を作成し、沸騰したトリクロールエチレン中に5分間
浸漬してから取り出し、層間絶縁層面及び銅箔面の外観
の変化を調べる。
【0065】 ○:外観変化なし。 ×:外観変化(絶縁層面の白化やクラック;銅箔面の剥
離やふくれ)有り。
【0066】絶縁抵抗:ミル規格のIPC−840B−
25のパターンを有する供試体を用い、JIS C 6
481に準じて供試体を調製し、100Vの直流電圧を
加えて1分間保った後、その電圧印加状態で絶縁抵抗を
測定した。
【0067】ワイヤボンディング実装後の外観変化:ワ
イヤボンディング実装後の層間絶縁層面及び銅箔面の外
観変化を調べた。
【0068】 ○:外観変化なし ×:外観変化(絶縁層面の白化やクラック;銅箔面の剥
離や膨れ)有り 塗膜のTgの測定:主剤と硬化剤を混合し、ブリキ板に
塗布し、熱風乾燥機中において80℃で20分間乾燥さ
せた後、高圧水銀ランプを用いて500mJ/cm2
る光量の紫外線を照射し、乾燥機中で180℃で120
分間、後硬化を行った。
【0069】次いで、塗膜のTgをDMAにより測定し
た。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、ワイヤ−ボンディング
等の実装方法に耐えるべく耐熱性に優れ、かつ耐溶剤
性、電気特性などのバランスの良い、希アルカリ溶液で
現像可能な多層プリント配線板用層間電気絶縁塗膜が形
成できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子内にナフタレン骨格を有し、
    かつ、ラジカル重合性不飽和基と、カルボキシル基とを
    含有するビニルエステル樹脂、(B)希釈剤、(C)光
    重合開始剤、および、(D)熱硬化成分を必須成分とす
    ることを特徴とする多層プリント配線板用層間電気絶縁
    材料。
  2. 【請求項2】 ビニルエステル樹脂(A)が、ナフタレ
    ン骨格含有エポキシ樹脂(a)とエチレン性不飽和一塩
    基酸(b)とを反応させて得られるエポキシビニルエス
    テル樹脂の水酸基に多塩基酸無水物(c)を反応させた
    構造を有するものである請求項1記載の多層プリント配
    線板用層間電気絶縁材料。
  3. 【請求項3】 ビニルエステル樹脂(A)が、エポキシ
    ビニルエステル樹脂の水酸基1モルに対して、多塩基酸
    無水物中の無水酸基が0.3〜1.0モルとなる割合で
    用いて反応させた構造有するものである請求項2記載の
    多層プリント配線板用層間電気絶縁材料。
  4. 【請求項4】 ビニルエステル樹脂(A)が、エポキシ
    樹脂のエポキシ基1当量当たり、エチレン性不飽和一塩
    基酸のカルボキシル基を0.8〜1.1当量となる割合
    で反応したものである請求項2又は3記載の多層プリン
    ト配線板用層間電気絶縁材料。
  5. 【請求項5】 分子内にナフタレン骨格を有するエポキ
    シ樹脂がポリヒドロキシビナフタレンのポリグリシジル
    エ−テルである請求項2、3又は4記載の多層プリント
    配線板用層間電気絶縁材料。
  6. 【請求項6】 分子内にナフタレン骨格を有するエポキ
    シ樹脂がポリヒドロキシナフタレンとアルデヒド類との
    縮合反応によって得られる化合物のポリグリシジルエ−
    テルである請求項2、3又は4記載の多層プリント配線
    板用層間電気絶縁材料。
  7. 【請求項7】 ビニルエステル樹脂(A)が、30〜1
    40mgKOH/gの酸価を有するものである請求項1
    〜6の何れか1つに記載の多層プリント配線板用層間電
    気絶縁材料。
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