JP2001084642A - 光記録媒体とその製造方法 - Google Patents

光記録媒体とその製造方法

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JP2001084642A
JP2001084642A JP2000203967A JP2000203967A JP2001084642A JP 2001084642 A JP2001084642 A JP 2001084642A JP 2000203967 A JP2000203967 A JP 2000203967A JP 2000203967 A JP2000203967 A JP 2000203967A JP 2001084642 A JP2001084642 A JP 2001084642A
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optical recording
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JP2000203967A
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English (en)
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Koichiro Kijima
公一朗 木島
Isao Ichimura
功 市村
Kimihiro Saito
公博 斉藤
Kiyoshi Osato
潔 大里
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面平坦性にすぐれた光記録媒体を形成して
ニアフィールド光学系によって記録再生が可能な光記録
媒体を構成する。 【解決手段】 光照射により情報の記録および再生の少
なくとも一方を行う光記録媒体であって、光照射がなさ
れる側の表面に微細凹凸2が形成された基板1と、この
基板上に、少なくとも記録層を有し、微細凹凸が反映し
た微細凹凸表面を有する成膜層と、この成膜層上に微細
凹凸表面を埋込んで形成され、照射光に対して透過性を
有し、表面研磨がなされた研磨可能な硬度を有する単層
もしくは多層の、この光記録媒体に対して照射される光
透過性平坦化膜4とを有する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体とその
製造方法に関し、特に、光学レンズと光記録媒体との距
離がほぼ200nm以下に近接した状態(ニアフィール
ド)で用いられる光記録媒体およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体例えば光ディスクとしては、
例えばピットや、トラッキング用のグルーブ等が予め基
板に形成された例えば再生専用のいわゆるROM型の光
ディスク、あるいは上述した例えばピットや、トラッキ
ング用のグルーブ等が形成された基板上に情報記録層等
の成膜がなされる、相変化型光ディスクや光磁気ディス
ク等の記録再生用いわゆるRAM型の光ディスクがあ
る。
【0003】相変化型光ディスクは、レーザ光照射によ
り記録層を、低反射率のアモルファス状態と高反射率の
結晶状態の間で相変化させて情報の記録を行い、その反
射率の変化を光学的に検出して情報の再生を行う。ま
た、光磁気ディスクは、外部磁界の印加やレーザ光照射
により記録層の磁化状態を変化させて情報の記録を行
い、この磁化によって再生レーザ光の偏光角を磁化状態
による磁気光学効果、例えばカー効果によって回転さ
せ、この回転の検出によって情報の再生を行うものであ
る。
【0004】これら光ディスクは、光透過性の基板上
に、記録層、反射膜、誘電体保護層等の成膜層を有し、
基板側からレーザ光が入射されて記録層に対する情報の
記録、再生がなされる。
【0005】光ディスクの記録密度は、一般に光源のレ
ーザスポット径に依存し、レーザスポット径が小さいほ
ど記録密度を高めることが可能となる。レーザスポット
径はλ/NA(λ:レーザ光の波長、NA:対物レンズ
の開口数)に比例する。したがって、光記録媒体の記録
密度を高めるにはレーザ光を短波長化し、NAを高くす
ることが要求される。
【0006】高NA化を実現する方法として、近年、テ
ラスター社から光ディスクと光学レンズとの距離が20
0nm以下であるニアフィールド光ディスクが提唱され
ている。また、Quinta社からはスライダー上に光
学レンズが搭載され、光ディスクとスライダーとの距離
が100nm以下となる光ハードディスク等が提唱され
ている。上述した光ディスクの記録・再生を行う光学系
にはソリッドイマージョンレンズ(SIL)が含有さ
れ、NA>1を得ることも可能である。
【0007】ところで、光学系が高NA化された場合、
コマ収差が大きくなるという問題が発生する。コマ収差
は、(スキュー角)×(NA)3 ×(レーザ光が光ディ
スクを透過する距離)に比例する(但し、スキュー角は
光ディスクの光軸に対する傾き角)。前述したように、
従来の光ディスクにおいては、基板側から記録層にレー
ザ光照射が行われるため、コマ収差を低減するには基板
を薄くする必要がある。光ディスクの基板としてはプラ
スチック射出成形基板が多用されており、基板を高精度
で薄膜化するのは製造上困難である。
【0008】これに対し、記録または再生時のレーザ光
照射を、光ディスクの記録層が形成された側から行うこ
とにより、レーザ光が光ディスクを透過する距離を大幅
に縮小させるようにした記録再生方法がある。この方法
による場合、コマ収差の低減が図られることから、高N
A化に好適となる。
【0009】また、光ディスクにおいて、前述した例え
ばトラッキング用のグルーブが形成され、グルーブ内に
形成された情報記録層、あるいは隣合うグルーブ間のい
わゆるランド上に形成された情報記録層に情報の記録が
なされる光ディスク、更に、グルーブとランドの双方に
記録がなされるいわゆるランド・グルーブ記録型の光デ
ィスクがあり、このランド・グルーブ記録による場合
は、高記録密度化が図られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、光デ
ィスクと光学レンズ等の光学系とが約200nm以下の
距離に近接させたニアフィールド光ディスク装置におい
ては、光ディスク表面に凸状の欠陥(以下突起という)
が存在すると、光学系を損傷させる要因となる。したが
って、ニアフィールドで用いられる光ディスクは、表面
が高精度に平面化されている必要があり、特にその表面
には突起がないことが厳しく要求される。
【0011】また、光ディスクの記録層を有する側から
レーザ光を照射する方法による光ディスクにおいて、そ
の記録層側の表面に膜厚100μm程度の保護層を形成
するディスクが存在する。この保護層は、例えば紫外線
硬化樹脂のスピンコート、あるいはフィルムの貼り合わ
せ等の方法により形成される。ところが、この紫外線硬
化樹脂からなる保護層を形成する場合、そのスピンコー
ト等の成膜時に空気の巻き込みによる気泡あるいはパー
ティクルに起因した膨らみが生じる。この膨らみは現状
において解消する方法がなく、この膨らみは、光ディス
ク表面の突起となる。すなわち、通常の、紫外線硬化樹
脂等の有機材料層は、柔軟性が高いことから、その成膜
後において、例えばFTP(Flying Tape Polish)等の
研磨を行うことができない。
【0012】したがって、このような保護膜を表面に有
する光ディスクに対して、上述した光ディスクと光学系
との距離を200nm程度以下とするニアフィールド光
学系による記録再生装置に適用する光ディスクとして不
適当である。
【0013】とはいえ、このような不都合を避けるため
に保護層の形成を回避するときは、上述したピットやグ
ルーブ等の微細凹凸面を有する基板上に、この微細凹凸
の形状を踏襲して、すなわちこの凹凸表面が反映して形
成された凹凸表面を有する記録層は、保護層による表面
凹凸の緩和が図られないことから、特に光学系との距離
を200nm程度以下というニアフィールド光学系によ
る場合、そのランド部とグルーブ部との距離の差が大き
くなり、特性の低下、記録密度を充分高められないとい
う不都合を来す。また、光ディスク表面に、適当な屈折
率を有する材料層を形成することにより、特定の層から
の表面反射を低減させたり、あるいは、特定の層との多
重干渉を調節することが可能であることから、MTF
(Modulation Transfer Function)を改善することが可
能である。ところが、上述したように、光ディスクの表
面に保護層等の表面層の形成を回避する場合、MTFの
向上は望めない。
【0014】上述したように、光ディスクの記録密度を
高めるためランド・グルーブ構造とし、かつ、MTFを
改善するためには、光ディスクのレーザ光照射側、すな
わち記録層側の表面に一定の光学的条件を満たす保護層
等の光透過性層の形成が必要となり、かつその表面は高
精度に平坦化されていることが必要でとなる。
【0015】このような光ディスク表面の保護層を、例
えばスパッタリング等の方法により、真空状態で成膜し
た場合、グルーブ内にもランド上とほぼ均一な厚さで保
護層が形成され、保護層の表面は下地段差を反映した形
状となる。しかだって、全面を研磨する必要があり、平
坦化には長時間を要する。また、表面の段差が解消され
るように過剰な膜厚、例えば1〜2μmの厚さの保護層
を堆積させてから、全面を研磨する方法も考えられる
が、この場合にも研磨に長時間を要する。いずれの場合
にも、膜厚が全面が一様となるように、研磨を高精度に
制御する必要がある。
【0016】紫外線硬化樹脂等を材料として、例えばス
ピンコート法により保護層を成膜すれば平坦な表面が得
られるが、前述したように気泡等に起因する突起の問
題、更にこの突起を研磨排除することができないことか
ら、歩留りの低下を来す。
【0017】また、光記録媒体における、基板への、反
射膜、記録層、誘電体層等の成膜層の形成は、一般に真
空雰囲気中で、各材料をスパッタリングして成膜するも
のであるが、この成膜に当たって、スパッタ面の表面状
態、形状、そのほかの原因でスパッタリングにおいて異
常放電が発生して、これによって、成膜された成膜層の
表面から棘状の突起が発生する場合がある。そして、こ
の棘状突起が一旦発生すると、その後のスパッタリング
による成膜は、この突起を平坦にすることができない。
また、棘状突起の高さは、成膜層の厚さ程度に及ぶ場合
もある。そして、このような突起が形成されると、この
上に例えば保護層の堆積を行ってもこの保護層の厚さを
突起の高さ以上に充分厚い厚さに選定することが保護層
表面で充分な平坦性を得る上で必要となる。
【0018】本発明は、上述した諸問題の解決を図るこ
とのできる光記録媒体とその製造方法を提供する。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明による光記録媒体
は、光照射により情報の記録および再生の少なくとも一
方を行う光記録媒体であって、光照射がなされる側の表
面に微細凹凸が形成された基板上に、表面が基板の微細
凹凸を反映した微細凹凸表面とされ、少なくとも記録層
を有する成膜層が形成された構成を有する。そして、本
発明においては、この微細凹凸表面を埋込んで照射光に
対して透過性を有し、表面研磨がなされた研磨可能な硬
度を有する光透過性平坦化膜が形成された構成とされ
る。
【0020】この光透過性平坦化膜としては、無機材料
膜によって構成する。また、この光透過性平坦化膜は、
成膜温度が150℃以下の無機材料膜によって構成され
る。
【0021】また、本発明による光記録記録媒体の製造
方法は、光照射により情報の記録および再生の少なくと
も一方を行う光記録媒体の製造方法であって、光照射が
なされる側の表面に微細凹凸が形成された基板の製造工
程と、この基板上に、微細凹凸が反映した微細凹凸表面
とされ少なくとも記録を層を有する成膜層の形成工程
と、この成膜層上に、微細凹凸表面を埋込んで、照射光
に対して透過性を有し、研磨可能な硬度を有する光透過
性平坦化膜を形成する形成工程と、少なくとも該光透過
性平坦膜の表面を研磨する工程とを経て目的とする光記
録媒体を製造する。更に、この製造方法において、光透
過性平坦化膜の成膜に先立ってこの光透過性平坦化膜の
成膜面に発生している突起を除去ないしは切頭する工程
を採ることができる。
【0022】上述したように、本発明による光記録媒体
においては、特に表面研磨された光透過性平坦化膜が形
成された構成としたことにより、上述したニアフィール
ド光学系による記録および再生の少なくとも一方におい
て、光記録媒体と光学系との間の間隔が200nm程度
以下、例えば100nm程度以下とされた場合において
も、確実に記録、再生ができ、またランド・グルーブ記
録態様においても、確実に記録、再生ができるようにす
るものである。そして、その光透過性平坦化膜を、15
0℃以下の成膜温度による特定された無機材料層によっ
て構成することによって、光記録媒体を構成する基板
を、一般に耐熱性の低い、しかしながら廉価で量産性に
すぐれた有機材料基板によって構成することができる。
【0023】また、本発明方法は、光記録媒体を製造す
るに、微細凹凸を有する記録層を含む成膜層上に、研磨
可能な光透過性平坦化膜を形成し、その表面を研磨する
という工程を採ることによって、表面平面性にすぐれた
光記録媒体を構成することができるものであり、更に、
上述したように、光透過性平坦化膜の成膜に先立ってこ
の光透過性平坦化膜の成膜面に発生している突起を除去
ないしは切頭する工程を採ることによって、光透過性平
坦化膜の表面をすぐれた平面性をもって、かつ充分薄い
膜厚をもって確実に得ることができるものである。
【0024】すなわち、後述するところから明らかにな
るように、光透過性平坦化膜の形成面に対する突起の除
去ないしは切頭作業を行わない場合は、光透過性平坦化
膜の形成の後に、光透過性平坦膜表面を研磨した場合に
おいても、その表面のグライドハイトを50nm以下に
することは困難であるのに比し、上述した突起の除去な
いしは切頭を行うときは、そのグライドハイトを容易に
30nm以下にすることできた。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明による光記録媒体および製
造方法の実施形態を説明する。 〔光記録媒体〕本発明による光記録媒体は、相変化型光
記録媒体、磁気光学効果を利用する光磁気記録媒体、色
素記録層を有する色素記録媒体等、各種光記録媒体構成
とすることができる。また本発明による光記録媒体は、
ディスク、カード、シート等種々の形態を採ることがで
きる。
【0026】図1は、本発明による光記録媒体Mの基本
的構成の概略断面図を示す。本発明による光記録媒体M
は、光を照射して情報の記録または再生の少なくとも一
方を行う光記録媒体であって、表面に各種情報ピット、
トラッキング用の断続的あるいは連続的グルーブG、ラ
ンドL等による微細凹凸2が形成されて成る基板1を有
する。そして、この基板1の微細凹凸2が形成された面
上に、少なくとも記録層を有する成膜層3、例えば反射
膜、情報の記録層、誘電体層等による成膜層3が被着形
成される。この成膜層3の表面には、微細凹凸2による
微細凹凸表面が反映した微細凹凸3s形成されている。
そして、この微細凹凸3sを埋込むように研磨可能な光
透過性平坦化膜が形成され、かつその表面が研磨されて
平面化される。
【0027】グルーブGは、例えばスパイラル状に形成
され、隣り合うグルーブG間にランドLが形成される。
本発明においては、ランドLとグルーブGとのいずれか
一方に、情報の記録がなれる態様、あるいは、ランドL
とグルーブGの双方に対して情報の記録がなされるラン
ド・グルーブ記録態様を採ることができる。この場合、
ランドLとグルーブGとの高低差は、この光記録媒体に
対する記録および再生の照射光に対して、光の相互作用
が殆ど生じることのない高低差に選定する。
【0028】基板1は、例えば0.3〜1.2mm程度
の厚さを有する、例えばポリエーテルサルフォン(PE
S)や、ポリエーテルイミド(PEI)というような耐
熱性のある樹脂からなる樹脂基板、あるいはガラス基板
等によることができる。
【0029】成膜層3の反射膜は、光記録媒体に入射し
て記録層透過した記録光あるいは再生光を反射する反射
膜として例えば膜厚50〜200nm程度、例えば膜厚
100nmのAl膜、あるいはAl合金膜等によって構
成することができるが、この反射膜は、上述した反射膜
としての機能のみでなく、記録層からの熱拡散を適当に
行うなどの機能を持たせる。このため、この反射膜は、
所要の反射率と熱伝導率を有する材料の金属、あるいは
金属以外の、半金属、金属または半金属の化合物、半導
体およびその化合物によって構成することができる。
【0030】そして、例えば光記録媒体が、相変化型光
記録媒体である場合は、成膜層3の記録層、誘電体層等
は、相変化記録層の、再生光に対する例えば低反射率を
示すアモルファス状態と高反射率を示す結晶状態とを、
記録光の照射によって可逆的に変化することのできる記
録層、例えばGeSbTe層を挟んでその上下に、この
記録層の変形を抑制する機能を有する例えばZnSe−
SiO2 による光透過誘電体層による保護層が形成され
た構成とすることができる。
【0031】相変化記録層は、レーザ照射により結晶と
アモルファスの間を可逆的に相変化する材料、例えばカ
ルコゲン化合物、具体的には、あるいはカルコゲン化合
物、具体的には、上述したGeSbTeのほかに、T
e,Se,GeTe,InSbTe,InSeTeA
g,InSe,InSeTlCo,InSbSe,Bi
2Te3 ,BiSe,Sb2 Se3 ,Sb2 Te3 等に
よって構成できる。
【0032】また、例えば光記録媒体が、光磁気記録媒
体である場合は、成膜層3は、反射膜と、この上に順次
形成される例えばSiNによる誘電体層、例えばGdF
eCo層による第1の磁性層および例えばTbFeCo
層による第2の磁性層よりなる記録層、その上に形成さ
れる例えばSiO2 層とSiN層とによる光透過性誘電
体層を有する構成とすることができる。
【0033】そして、この成膜層3上に、その微細凹凸
表面を埋込んで形成される光透過性平坦化膜4は、光記
録媒体Mに対する照射光に対して透過性を有し、研磨可
能な硬度を有する層より成る単層もしくは多層膜よりな
り、その表面が研磨されて平坦化され、この光記録媒体
に近接対向して配置される光学系、すなわち光記録媒体
Mに対して光照射を行う光学系に損傷を与える突起部が
排除された平坦性を有する構成とする。
【0034】この光透過性平坦化膜4は、スピンコート
材料によって構成することが望まれる。これは、スピン
コートによる場合、その成膜自体で、この光透過性平坦
化膜4の形成面の凹凸をカバレージ良く埋込んで、平坦
性にすぐれた光透過性平坦化膜4を成膜できることによ
る。また、光透過性平坦化膜の厚さは、400nm以
下、例えば200〜300nmの厚さ、すなわち例えば
ランドL上で200nm、グルーブGで300nmの厚
さとする。そして、この光透過性平坦化膜4は、無機材
料膜、更にSiO2 を主体とする、例えばSOG(Spin
on Glass )によって構成し得る。
【0035】また、この光透過性平坦化4膜は、その形
成温度が、150℃以下の光透過性平坦化材料膜、例え
ば低温ハードコート材のNHC LT−101(042
1)(日産化学工業(株)製)によって構成することが
できる。このように、光透過性平坦化膜4を、150℃
以下の成膜温度による光透過性平坦化材料層によって構
成することによって、光記録媒体を構成する基板1を、
一般に耐熱性の低い、しかしながら廉価で量産性にすぐ
れた前述したような有機材料基板、例えばポリエーテル
サルフォン(PES)や、ポリエーテルイミド(PE
I)というような耐熱性のある樹脂からなる樹脂基板等
の基板によって構成することができる。
【0036】尚、光透過性平坦化膜4は、例えば2回以
上繰り返し形成する多層構造とすることもできる。
【0037】また、光透過性平坦化膜4の形成面に、す
なわち成膜層3と光透過性平坦化膜4との間に、誘電体
下地層を介在させることができる。この誘電体下地層
は、記録層における照射光の反射を低減する光干渉膜構
成とするとか、光記録媒体の表面硬度を高める機能を有
する材料層とすることができる。
【0038】この光透過性平坦化膜4の誘電体下地層の
材料としては、SiO2 ,SiN,MgO,AlO,T
aO等の酸化物、TiN,BN,AlN等の窒化物、M
gF,NaAlF等のハロゲン化物、ZnS等の硫化
物、あるいはこれらの混晶を用いることができる。ま
た、例えばAlON等の酸化窒化物を用いることもでき
る。このように、誘電体下地層を形成することにより光
ディスクの表面硬化が高められ、また、MTFを改善す
ることができる。
【0039】しかしながら、光透過性平坦化膜4の誘電
体下地層は、必須のものではない。すなわち、例えば成
膜層3における誘電体層が、この誘電体下地層に求めら
れる機能を満たしているときは、言うまでもなく、この
誘電体下地層は省略できる。次に、本発明による光記録
媒体を例示するが、本発明はこの例に限定されるもので
はない。
【0040】(相変化光記録媒体例)まず、光記録媒体
Mが、相変化光記録媒体である場合の一例について説明
する。この場合は、図2に概略断面図を示すように、例
えば深さ30nmのグルーブGが形成され、グルーブ間
にランドLが形成された微細凹凸2が形成された基板1
上に、順次例えば厚さ100nmのAl合金膜よりなる
反射膜3a、例えば厚さ20nmのZnS:SiO2
よる第1の誘電体膜3b、記録層の例えば厚さ12nm
のGeSbTeによる相変化記録層3c、例えば厚さ8
0nmのZnS:SiO2 による第2の誘電体膜3d
が、それぞれ例えばスパッタリングによって形成され
る。そして、この成膜層3上に、光透過性平坦化膜4の
形成がなされるが、この例においては、例えば厚さ25
nmのSiNによる下地層4aを介して厚さ60nmの
光透過性平坦化膜4と、更にその上に例えば厚さ25n
mのSiNによる表面層4bが形成される。この場合、
光透過性平坦化膜4は、例えばFTPによる表面研磨が
なされる。更に、この光透過性平坦化膜4上に形成する
表面層4bについても、例えばFTPによる表面研磨が
なされる。
【0041】(光磁気記録媒体例)また、例えば光磁気
記録媒体である場合には、記録層を有する成膜層3は、
例えば図3にその概略断面図を示すように、同様に深さ
が例えば30nmのグルーブが形成された微細凹凸2が
形成された基板1上に、順次例えば厚さ100nmのA
l合金膜よりなる反射膜13a、例えば厚さ20nmの
SiNによる誘電体膜13b、記録層を構成する例えば
厚さ3nmのGaFeCoによる第1の磁性膜13c、
例えば厚さ15nmのTeFeCoによる第2の磁性膜
3dが、それぞれ例えばスパッタリングによって形成さ
れる。そして、この成膜層3上に例えば厚さ25nmの
SiNによる下地層4aを介して厚さ60nmの光透過
性平坦化膜4と、更にその上に例えば厚さ25nmのS
iNによる表面層4bが形成される。
【0042】この場合においても、光透過性平坦化膜4
は、例えばFTPによる表面研磨がなされる。更に、こ
の光透過性平坦化膜4上に形成する表面層4bについて
も、例えばFTPによる表面研磨がなされる。
【0043】〔本発明光記録媒体に対する記録再生装
置〕次に、本発明による光記録媒体が適用されるニアフ
ィールド記録あるいは/および再生を行う記録再生装
置、特にそのヘッド部について説明する。図4は、その
ヘッド部21の一例の概略断面図を示し、レーザビーム
Lが、対物レンズ22により収束され、ソリッドイマー
ジョンレンズ(SIL)23に入射するようになされて
いる。対物レンズ22およびSIL23からなるレンズ
群はレンズホルダ24に保持されている。レンズホルダ
24は電磁アクチュエータ25により光軸方向およびデ
ィスク面内方向に移動可能であり、これにより、レンズ
群の位置調整が行われる。また、対物レンズ22とSI
L23は、同一のレンズホルダ24に保持されているた
め、対物レンズ22とSIL23の距離は一定に保たれ
ている。
【0044】SIL23は球形レンズの一部を切り取っ
た形状であり、球面を対物レンズ22に対向させ、平面
である底面を光記録媒体Mに対向させて配置される。S
IL3は、レーザビームLを無収差フォーカス(sti
gmatic focusing)するように設計され
ている。このヘッド部21は、本発明による光記録媒体
Mの光透過性平坦化膜4側に例えば200nm以下近接
対向して、記録あるいは/および再生がなされる。
【0045】また、図5は、同様に、本発明による光記
録媒体Mが適用される他のニアフィールド記録あるいは
/および再生装置のヘッド部21の一例の概略断面図
で、この例においても、レーザビームLは対物レンズ2
2により収束され、ソリッドイマージョンレンズ(SI
L)23に入射する。これら対物レンズ22、SIL2
3からなるレンズ群は、前述したと同様に、レンズホル
ダ24に保持され(図示せず)、電磁アクチュエータ2
5(図示せず)により光軸方向および光記録媒体の面内
方向に移動可能とされ、スライダ26に保持される。こ
のスライダ26は、アーム27により光記録媒体Mに向
かって弾性的に所要の押圧力が働くようになされ、光記
録媒体M例えば光ディスクの回転による空気流によるエ
アベアリングによって近接対向するように浮上するよう
になされている。そして、この場合においても、このヘ
ッド部21は、本発明による光記録媒体Mの光透過性平
坦化膜4側に近接対向して、記録あるいは/および再生
がなされる。
【0046】〔光記録媒体の製造方法〕次に、本発明に
よる光記録媒体の製造方法について説明する。本発明製
造方法においては、表面に上述した微細凹凸2が形成さ
れた基板1を製造する工程を有する。この微細凹凸2を
有する基板1は、例えばポリエーテルサルフォン(PE
C)を射出成形して形成する。あるいは例えば基板上に
紫外線硬化樹脂等が塗布され、2P法(Photopolymeriz
ation 法) によって微細凹凸2を成形する。
【0047】この基板1上に、図6Aに示すように、少
なくとも記録層を有し微細凹凸2が反映した微細凹凸3
sが表面に生じるように形成された成膜層3を例えばス
パッタリングによって形成する。図6Aにおいては、例
えば異常放電によって棘状の突起5が発生した状態を示
している。その後、好ましくは図6Aに概略断面図を示
すように、成膜層3の成膜に際して発生した例えば棘状
の突起5を、図6Bに示すように、排除ないしは切頭す
る研磨工程を行う。その後、図6Cに示すように、この
成膜層3上に、微細凹凸表面3sを埋込んで、光記録媒
体Mに対する記録、再生照射光に対して透過性を有する
単層もしくは多層の光透過性平坦化膜4を形成する。こ
の場合、図6Cに示すように、高い棘状の突起5が研磨
されていることから、光透過性平坦化膜4は良好に平坦
化がなされる。そして、更に、この光透過性平坦膜4の
表面を研磨して、この光透過性平坦化膜4の形成時に、
空気の巻き込み、パーティクルの被着等によって形成さ
れた図6C中破線図示の突起6を突起を研磨除去する。
【0048】光透過性平坦化膜4の形成は、例えば無機
材料によるSiO2 を主体とする、例えばSOGをスピ
ンコートによって塗布する工程と、例えば加熱によりこ
の無機材料を硬化させる工程による。あるいは形成温度
が、150℃以下の光透過性平坦化材料膜、例えば低温
ハードコート材のNHC LT−101(0421)
(日産化学工業(株)製)をスピンコートにより塗布す
る。
【0049】この光透過性平坦化膜4の成膜に当たり、
図示しないが、必要に応じて成膜層3上に、例えば図2
あるいは図3で説明した例えば光記録媒体に対する照射
光、すなわち記録光、再生光層の反射を低減するとか、
表面硬度を高める効果を得る下地層4aを形成すること
ができる。
【0050】尚、上述の図6Bで説明した光透過性平坦
化膜4の形成面に対する突起5の除去ないしは切頭の研
磨処理は、光透過性平坦化膜4の膜厚が、成膜層3の膜
厚、すなわち発生する突起5の高さによって省略するこ
とができる場合もあるが、光透過性平坦化膜4の膜厚等
の制約によって、光透過性平坦化膜4によって埋込むこ
とが不充分の場合、光透過性平坦化膜4に大きな突起が
発生する。このような状態で、この突起を例えばフライ
ングテープポリッシュ(FTP)によって研磨しても、
その研磨加工テープが、突起の先端にのみ圧接し、図7
に概略断面図を示すように、突起6は、なまった形状に
なるに過ぎず、表面研磨によっても充分除去されずに残
る場合がある。これに対して、図6で説明したように、
突起5の除去ないしは切頭の研磨を予め行って置くとき
は、このような不都合が回避され、これによってグライ
ドハイトは100nm以下、例えば30nm程度が実現
できた。
【0051】次に、本発明による光記録媒体Mおよびそ
の製造方法の実施形態を挙げて更に詳細に説明するが、
本発明はこのような実施形態に限られるものではない。 (実施形態1)この実施形態においては、光記録媒体M
が、波長約650nmのレーザ光を用いて記録・再生を
行う相変化型光ディスクであり、図3に示す構造を有す
る。以下、図8を参照して本実施形態の光ディスクおよ
び製造方法について説明する。この光記録媒体Mにおい
ても、ランドとグルーブの双方に情報の記録がなされる
ランド・グルーブ記録態様を採る。基板1は、前述した
ように、例えば0.3〜1.2mm程度の膜厚を有し、
例えばポリエーテルサルフォン(PES)や、ポリエー
テルイミド(PEI)というような耐熱性のある樹脂か
らなるプラスチック基板や、ガラス基板等である。
【0052】基板1の表面には、トラッキング用のガイ
ドとなるスパイラル状のグルーブGと隣り合うグルーブ
G間にランドLを有する微細凹凸2が形成されている。
ランドLとグルーブGとの段差は、レーザ波長の1/6
とし、このようにすることによって、隣リ合うトラック
間、すなわち隣り合うランドとグルーブ間のクロストー
クを最小化できる。このようにして、記録密度を高める
ことができる。グルーブGの深さはランドLに対して例
えば100nmとする。
【0053】この基板1の微細凹凸2上に、成膜層3が
スパッタリングによって形成される。この成膜層3は、
基板1の微細凹凸2を有する面に、反射膜3aが形成さ
れる。この反射膜3aは、例えば膜厚100nmのAl
膜を有する。この反射膜の膜厚は、前述したように例え
ば50〜200nm程度とする。この反射膜3aは、前
述したように、光ディスクに入射して記録層を透過した
光を反射するのみでなく、記録層からの熱拡散を促進さ
せる機能も有する。すなわち、記録層は、記録,再生光
の光吸収により記録層の温度は上昇するが、これを反射
膜によって適当に放熱させるヒートシンク効果を持たす
ことができる。すなわち、反射膜3aの構成材料は、所
定の反射率と熱伝導率を有する材料によって構成する。
【0054】そして、反射膜3a上に、例えば、膜厚2
0nmのZnS−SiO2 層透明誘電体層によるによる
第1の保護層3bと、膜厚20nmのGeSbTe層に
よる相変化記録層3cと、膜厚100nmの同様に透明
誘電体層のZnS−SiO2層による第2の保護層3d
を順次スパッタリングによって積層成膜した成膜層3を
形成する。
【0055】そして、成膜層3上に、光透過性平坦化膜
4を形成するものであるが、その下地層4aとして、例
えは、膜厚15nmのSiO2 層と、膜厚50nmのS
iN層とを順次同様にスパッタリングする。これら下地
層4aは、この上に形成する光透過性平坦化膜4、保護
層等を含めて記録層3cに対し無反射条件となるように
形成される。
【0056】光透過性平坦化膜4は、例えば、200〜
300nmの厚さのSiO2 層によって構成し、例えは
グルーブGで300nm程度、ランドL上で200nm
とすれば基板1の表面の段差が解消され、平坦な光ディ
スク表面が得られる。
【0057】この構成によれば、ランド・グルーブ記
録、再生を行うことができる。したがって記録密度の高
い光記録媒体を構成できる。また、この実施形態の光デ
ィスクは、光透過性平坦化膜4の表面が表面研磨された
平面化されており、ニアフィールドで用いられる場合に
光ディスクが光ディスク装置の光学系に対して損傷を与
えるのを防止することができる。
【0058】次に、この本実施形態における光記録媒体
の製造方法について説明する。この場合、表面にグルー
ブGによる微細凹凸3を有する基板1を、樹脂基板によ
って構成する場合は、例えば射出成形によって形成す
る。すなわち、成型金型内に、微細凹凸3を転写形成す
ることのできる微細凸凹を有するスタンパーを金型のキ
ャビティ内に配置し、このキャビティ内に加熱溶融され
た樹脂を高速で射出し、冷却することにより成型する。
あるいは、ガラス基板等による基板1を用いる場合は、
例えば2P法(Photopolymerization 法) によって形成
する。
【0059】次に、このランドLおよびグルーブGが形
成された基板1の表面に、例えばスパッタリングにより
反射膜3aを形成する。このスパッタリングは例えばイ
オンビームスパッタリングによることができる。そし
て、この反射膜3a上に、上述したZnS−SiO2
よる第1の保護層3b、GeSbTeよる記録層3c、
およびZnS−SiO2 による第2の保護層3dを順次
スパッタリングして成膜層3を形成する。更に必要に応
じて上述した下地層4aを例えばスパッタリングにより
形成する。
【0060】次に、SiO2 等の無機材料からなる光透
過性平坦化膜4を例えばスピンコート法により形成す
る。例えは、ACCUGLASS T−11シリーズ
(Alliedsed Signal 社製商品名)等の材料を溶液状
態で塗布してから、加熱して膜質を安定させることによ
りSOG膜が形成される。
【0061】そして、この光透過性平坦化膜4に対する
表面研磨を行って表面の平坦性を高める。この光透過性
平坦化膜4は無機材料からなるため、例えば紫外線硬化
樹脂等の有機材料による場合と異なり、FTPによる研
磨が可能となる。すなわち、この光透過性平坦化膜4の
スピンコートする工程で、気泡やパーティクル等が膜中
に取り込まれ、前述した突起6の発生が生じる場合があ
るが、この突起はFTPによって効果的に除去すること
ができる。このようにして、本発明による相変化光記録
媒体M、例えば相変化型光ディスクが形成される。
【0062】(実施形態2)この実施形態の光記録媒体
Mは、波長約650nm半導体レーザ光を用いて記録・
再生が行われるランド・グルーブ記録の光磁気ディスク
であり、図9に示す構造を有する。この例では基板1上
に成膜層13が形成される。これら基板1および成膜層
13の反射膜13aは、実施形態1の基板1と反射膜1
3aと同様の構成および方法によって形成することがで
きる。
【0063】成膜層13は、反射膜13a上に、例え
ば、膜厚20nmのSiN層による第1の誘電体膜13
bと、膜厚4nmのGdFeCo層による第1の磁性膜
13cと、膜厚20nmのTbFeCo層による第2の
磁性膜13dとが例えばそれぞれスパッタリングによっ
て形成される。成膜層13上には、膜厚100nmのS
iN層によって下地層4aが形成される。第2の磁性層
13dは、上述のレーザ照射によって磁化の状態が変化
する材料、例えば上述したTbFeCoのアモルファス
合金等が用いられる。具体的には、例えばTb(Fe90
Co10)あるいはTb(Fe85Co15)等が用いられ、
Coの組成比が低いほどキュリー温度が低く、低い記録
光強度で記録を行うことができる。
【0064】成膜層13上には下地層4aを介して光透
過性平坦化膜4が形成される。下地層4aおよび光透過
性平坦化膜4は、実施形態1と同様の構成とすることが
できる。
【0065】また、この実施形態における光記録媒体M
の製造方法は、実施形態1と同様の方法を採ることがで
きる。
【0066】そして、この場合においても、ランド・グ
ルーブ記録による記録密度化が図られ、またニアフィー
ルドで用いられる場合に光ディスクが光ディスク装置の
光学系に対して損傷を与えるのを防止することができ
る。
【0067】次に、上述した光透過性平坦化膜4、ある
いはこれの下地に対するFTPによる研磨装置の例を挙
げて説明する。 〔研磨装置〕図10は、この研磨装置の光ディスクによ
る光記録媒体Mの光透過性平坦化膜4に対する研磨状態
の概略斜視図を示す。光記録媒体Mを、矢印bのように
回転させ、研磨加工テープ41を、光記録媒体Mの光透
過性平坦化膜4上に、媒体面に沿い、かつその回転方向
(矢印cの方向に)沿うタンジェンシャル方向に移行さ
せる。このとき、光記録媒体Mの回転速度は、その各部
の線速度が、研磨加工テープ41の移行速度より充分大
きく選定される。一方、加工テープ41上から加圧手
段、この例では、加工テープ41との接触により加工テ
ーブ41の移行に伴って回転する加圧ロール42を、そ
の軸方向が加工テープ41の幅方向となり、光記録媒体
Mの半径方向に差し渡るように配置する。この加圧ロー
ル42は、加工テープ41を、所要の圧力をもって光デ
ィスクに向かって押圧する。このとき、加工テープ41
と、光記録媒体面との間には空気潤滑面が存在するが、
加圧ロール42の押圧によって、この加圧ロールの周面
の軸方向に沿うほぼ直線に加工テープ41を、光記録媒
体Mの光透過性平坦化膜4に加圧され、これによって光
透過性平坦化膜4に突起6が存在する場合、この突起6
において加工テープ4が接触してこれを研磨することに
なる。この加工テープ41は、例えばアルミナAl2
3 あるいはグリーンカーバイトを主成分とする♯500
0〜♯15000のテープ状研磨シートによる。
【0068】この研磨によって、有効に光透過性平坦化
膜4の、空気の巻き込み、塵埃等のいわゆるパーティク
ルの巻き込みによる突起を研磨し、表面の平坦性、平面
性が高められる。
【0069】図11は、他の研磨装置の例を示し、この
例では、圧接手段が、気体吹きつけを行うノズル、例え
ばエアノズル43によって構成されており、この場合,
エアノズル43からエアが、光ディスクすなわち光記録
媒体Mの面にほぼ垂直方向に吹きつけられて、加工テー
プ41を、光記録媒体面に小面積の加圧部44をもって
圧接することができる。そして、この場合、エアノズル
43は、光ディスクの半径方向に移行走査するようにな
される。
【0070】上述した研磨装置によれば、研磨加工テー
プ41が、局部的圧接によって研磨がなされることか
ら、突起の研磨を効果的に行うことができる。
【0071】しかしながら、前述したように、光透過性
平坦化膜4の成膜前に、成膜層3、13の成膜に際して
発生した例えば棘状の突起5の排除ないしは切頭を行う
研磨工程を行うときは前述したように、より確実に光透
過性平坦化膜4の、表面平坦性をより高めることができ
る。すなわち、図6および図7で説明したように、記録
層等の成膜層3、13を例えばスパッタリングによって
成膜するとき、前述したように異常放電等によって棘状
の突起5が発生する場合がある。この突起5の高さは一
般に成膜の厚さ程度であり、成膜層3の各構成膜の厚さ
は、前述したように、成膜層3の膜厚の数nm〜数10
0nm程度であるので、光透過性平坦化膜の厚さを10
0nm程度とすると、この突起5を光透過性平坦膜4に
よって充分覆ことができない。このため、光透過性平坦
化膜4に対し、上述した研磨方法による研磨に際して、
加工テープが突起に倣ってしまい、充分にこと突起5を
切頭するように研磨することができず、図7に模式的に
示すような、突起6が形成されてしまう。したがって、
この場合、実際にはグライドハイトを50nm以下にす
ることは困難である。これに対して、上述したように、
光透過性平坦化膜4の形成前に、突起5の除去もしくは
切頭を行うときは、グライドハイトは30nm以下にも
小さくすることができた。
【0072】尚、本発明の光記録媒体およびその製造方
法の例は、上述の説明に限定されない。例えば、光透過
性平坦化膜4の表面にFTPによる研磨を行うかわり
に、ハードディスク等の磁気記録装置の製造に使用され
るグライドヘッドを用いて研磨を行ってもよい。その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可
能である。
【0073】
【発明の効果】上述したように、本発明による光記録媒
体、本発明による製造方法によって得た光記録媒体によ
れば、表面が平坦化され、ニアフィールドで使用される
場合にも光学系に損傷を与えことが効果的に回避され
る。また、本発明によれば、ランドとグルーブの両方に
記録可能な光記録媒体を構成することができることか
ら、高記録密度が図られる。
【0074】また、本発明において、150℃以下の形
成温度による光透過性平坦化膜としたことにより、光記
録媒体を構成する基板を、樹脂基板すなわち廉価で射出
成型による大量生産が可能となることによって、光記録
媒体の価格の低減化を図ることができる。
【0075】更に、光透過性平坦化膜の形成前に、突起
の除去ないしは切頭を行うことから最終的に、充分膜厚
が薄く、かつ表面平坦性にすぐれた光記録媒体を構成す
ることができ、よりニアフィールド化が図られ、高N.
A.を可能にし、高記録密度化を図ることができる。本
発明の光記録媒体の製造方法によれば、表面が平坦化、
平面化されることにより、光記録媒体の製造において歩
留りの向上が図られる。
【0076】また、光記録媒体の表面の平面性の向上に
よって、この光記録媒体に対する記録、再生を行うヘッ
ド部すなわちピックアップ装置の長寿命化、安定動作を
行うことができるなど多くの利益を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光記録媒体の基本的構成の概略断
面図である。
【図2】本発明による光記録媒体の一例の概略断面図で
ある。
【図3】本発明による光記録媒体の他の一例の概略断面
図である。
【図4】本発明による光記録媒体に適用する記録、再生
装置のヘッド部の一例の断面図である。
【図5】本発明による光記録媒体に適用する記録、再生
装置のヘッド部の他の一例の断面図である。
【図6】A〜Cは、光透過性平坦化膜の形成前の研磨の
説明図である。
【図7】本発明による光記録媒体の製造方法の説明図で
ある。
【図8】本発明の実施形態の一例の光記録媒体の概略断
面図である。
【図9】本発明の実施形態の一例の光記録媒体の概略断
面図である。
【図10】本発明による研磨装置の一例の斜視図であ
る。
【図11】本発明による研磨装置の一例の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1・・・基板、2・・・微細凹凸、3,13・・・成膜
層、4・・・光透過性平坦化膜,5、6・・・突起、2
1・・・ヘッド部、22・・・対物レンズ、23・・・
SIL、24・・・レンズホルダ、25・・・電磁アク
チュエータ、26・・・スライダ、27・・・アーム、
41・・・研磨加工テープ、42・・・加圧ロール、4
3・・・ノズル、44・・・加圧部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/26 531 G11B 7/26 531 11/105 501 11/105 501Z 501A 521 521E 526 526F 531 531A 531H 531P 531D 531E 546 546F 546B 546G 546E (72)発明者 斉藤 公博 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 大里 潔 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光照射により情報の記録および再生の少
    なくとも一方を行う光記録媒体であって、 上記光照射がなされる側の表面に微細凹凸が形成された
    基板上に、 表面が上記微細凹凸が反映した微細凹凸表面とされ、少
    なくとも記録層を有する成膜層上を有し、 上記微細凹凸表面を埋込んで上記照射光に対して透過性
    を有し、表面研磨がなされた研磨可能な硬度を有する光
    透過性平坦化膜を有することを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記成膜層が、上記基体上に形成された
    反射膜を有することを特徴とする請求項1に記載の光記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 上記光透過性平坦化膜が、無機平坦化材
    料より成ることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 上記光透過性平坦化膜が、形成温度15
    0℃以下の平坦化材料より成ることを特徴とする請求項
    1に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記基板が有機材料基板より成り、 上記光透過性平坦化膜が、形成温度150℃以下の成膜
    材料より成ることを特徴とする請求項1に記載の光記録
    媒体。
  6. 【請求項6】 上記光透過性平坦化膜が、スピンコート
    平坦化材料より成ることを特徴とする請求項1に記載の
    光記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記成膜層の少なくとも1層がスパッタ
    リング膜より成ることを特徴とする請求項1に記載の光
    記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記光透過性平坦化膜の厚さが、400
    nm以下の厚さとされたことを特徴とする請求項1に記
    載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 上記光透過性平坦化膜の厚さが、上記光
    透過性平坦化膜の厚さ以下とされたことを特徴とする請
    求項1に記載の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 上記光透過性平坦化膜の厚さが、10
    0nm以下とされたことを特徴とする請求項1に記載の
    光記録媒体。
  11. 【請求項11】 上記光透過性平坦化膜は、SiO2
    主成分とするスピンコート平坦化材料より成ることを特
    徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  12. 【請求項12】 上記光透過性平坦化膜は、光記録媒体
    の表面に、近接対向して配置される上記光照射を行う光
    学系に損傷を与える突起が排除された高い平面性を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  13. 【請求項13】 上記微細凹凸は、ランドとグルーブと
    を有し、 上記ランドとグルーブとの高低差は、上記照射光に対し
    て相互作用が少ない高低差に選定され、 上記ランドとグルーブとのいずれか一方、もしくはその
    双方の上記記録層に上記情報の記録がなされることを特
    徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  14. 【請求項14】 上記光透過性平坦化膜の形成面に、誘
    電体下地層を形成させたことを特徴とする請求項1に記
    載の光記録媒体。
  15. 【請求項15】 上記光透過性平坦化膜の形成面に、誘
    電体下地層が形成され、上記記録層に対する照射光の照
    射効率を高めることを特徴とする請求項1に記載の光記
    録媒体。
  16. 【請求項16】 上記光透過性平坦化膜の形成面に、誘
    電体下地層が形成されて光記録媒体の表面硬度を高めた
    ことを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  17. 【請求項17】 上記記録層は、上記光照射により低反
    射率のアモルファス状態と高反射率の結晶状態の間で相
    変化する材料層を有して成ることを特徴とする請求項1
    に記載の光記録媒体。
  18. 【請求項18】 上記記録層は、上記光照射により磁化
    状態が変化する材料層を有して成ることを特徴とする請
    求項1に記載の光記録媒体。
  19. 【請求項19】 光照射により情報の記録および再生の
    少なくとも一方を行う光記録媒体の製造方法であって、 上記光照射がなされる側の表面に微細凹凸が形成された
    基板の製造工程と、 該基板上に、上記微細凹凸が反映した微細凹凸表面とさ
    れ少なくとも記録を層を有する成膜層の形成工程と、 該成膜層上に上記微細凹凸表面を埋込んで、上記照射光
    に対して透過性を有し、研磨可能な硬度を有する光透過
    性平坦化膜の形成工程と、 少なくとも該光透過性平坦膜の表面を研磨する工程とを
    有することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記光透過性平坦膜の形成工程前に、
    上記基板表面の突起部を除去ないしは切頭する工程を有
    することを特徴とする請求項19に記載の光記録媒体の
    製造方法。
  21. 【請求項21】 上記研磨工程が、フライングテープポ
    リッシュ(FTP)工程であることを特徴とする請求項
    19に記載の光記録媒体の製造方法。
  22. 【請求項22】 上記成膜層の形成工程において、 上記基板上に反射膜を形成する工程を有することを特徴
    とする請求項19に記載の光記録媒体の製造方法。
  23. 【請求項23】 上記成膜層の形成工程が、スパッタリ
    ング法による成膜方法であることを特徴とする請求項1
    9に記載の光記録媒体の製造方法。
  24. 【請求項24】 上記光透過性平坦膜の形成を150℃
    以下の温度で行うことを特徴とする請求項19に記載の
    光記録媒体の製造方法。
  25. 【請求項25】 上記基板を有機材料基板により作製
    し、 上記光透過性平坦膜の形成を150℃以下の温度で行う
    ことを特徴とする請求項19に記載の光記録媒体の製造
    方法。
  26. 【請求項26】 上記光透過性平坦化膜の形成を、無機
    材料のスピンコート法によって行うことを特徴とする請
    求項19に記載の光記録媒体の製造方法。
  27. 【請求項27】 上記光透過性平坦化膜の厚さを400
    nm以下の厚さに形成することを特徴とする請求項19
    に記載の光記録媒体の製造方法。
  28. 【請求項28】 上記光透過性平坦化膜の厚さを、上記
    成膜層の厚さ以下に形成することを特徴とする請求項1
    9に記載の光記録媒体ん製造方法。
  29. 【請求項29】 上記光透過性平坦化膜を、SiO2
    主成分とする平坦化材料をスピンコート法によって形成
    することを特徴とする請求項19に記載の光記録媒体の
    製造方法。
  30. 【請求項30】 上記微細凹凸は、ランドとグルーブと
    を有し、 該ランドとグルーブとの高低差は、上記照射光に対して
    相互作用が少ない高低差に選定され、 上記ランドとグルーブとのいずれか一方もしくはその双
    方の、上記記録層を上記情報の記録部とすることを特徴
    とする請求項19に記載の光記録媒体の製造方法。
  31. 【請求項31】 上記少なくとも記録層を有する成膜層
    の形成工程の後に、 上記成膜層表面に誘電体下地層を形成する工程を経て光
    透過性平坦化膜の形成工程を行うことを特徴とする請求
    項19に記載の光記録媒体の製造方法。
  32. 【請求項32】 上記少なくとも記録層を有する成膜層
    の形成工程の後に、 上記記録層表面に誘電体下地層を形成する工程を経て光
    透過性平坦化膜の形成工程を行い、 上記誘電体下地層は、光記録媒体の表面硬度を高める材
    料層によって形成することを特徴とする請求項19に記
    載の光記録媒体の製造方法。
  33. 【請求項33】 上記記録層は、上記光照射により低反
    射率のアモルファス状態と高反射率の結晶状態の間で相
    変化する材料層によって形成することを特徴とする請求
    項19に記載の光記録媒体の製造方法。
  34. 【請求項34】 上記記録層は、上記光照射により磁化
    状態が変化する材料層によって形成することを特徴とす
    る請求項19に記載の光記録媒体の製造方法。
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