JP2001081513A - 段付きシャフトの高周波加熱コイル - Google Patents

段付きシャフトの高周波加熱コイル

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JP2001081513A
JP2001081513A JP26299499A JP26299499A JP2001081513A JP 2001081513 A JP2001081513 A JP 2001081513A JP 26299499 A JP26299499 A JP 26299499A JP 26299499 A JP26299499 A JP 26299499A JP 2001081513 A JP2001081513 A JP 2001081513A
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stepped shaft
shaft
coil
round
frequency heating
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JP26299499A
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English (en)
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Tetsumasa Watanabe
哲正 渡邊
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Fuji Electronics Industry Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electronics Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理時間を短縮化することができる段付きシ
ャフトの高周波加熱コイルを提供する。 【構成】 段付きシャフトWの3箇所、すなわち第1の
軸部W1、第2の軸部W2及びギア部W3を同時に高周
波加熱する段付きシャフトの高周波加熱コイルであっ
て、3つの第1〜第3の丸形コイル100A、100
B、100Cを有しており、前記第1〜第3の丸形コイ
ル100A、100B、100Cのうち隣接する丸形コ
イルである第2の丸形コイル100Bと第3の丸形コイ
ル100Cとには、互いに逆方向に電流を流すようにな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段付きシャフトの
複数箇所を同時に高周波加熱する段付きシャフトの高周
波加熱コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図11に示すような段付きシャ
フトWの両端の第1の軸部W1及び第2の軸部W2と、
右側の第2の軸部W2に隣接されたギア部W3とに高周
波焼入を施す際には、図12に示すような段付きシャフ
トの高周波加熱コイルが用いられている。
【0003】加熱導体部110A、110B、110C
が略ドーナツ状に形成された3つの第1〜第3の丸形コ
イル100A、100B、100Cを用いる方法であ
る。すなわち、左側の第1の軸部W1を高周波加熱する
第1の丸形コイル100Aを図面左方向に移動させてお
いて、右側の第2の軸部W2を右側の第3の丸形コイル
100Cの内側に、ギア部W3を中央の第2の丸形コイ
ル100Bの内側にそれぞれセットさせた後、左側の第
1の丸形コイルW1を元の位置に戻してから、切替スイ
ッチ220A、220B、220Cを切り替えることに
よって、第1〜第3の丸形コイル100A、100B、
100Cの順番に通電する方法である。
【0004】なお、図面中200はカレントトランス、
400は高周波電源をそれぞれ示している。
【0005】また、図13に示すような左側の第1の軸
部W1を高周波加熱する第1の丸形コイル100Aと、
右側の第2の軸部W2とギア部W3とを同時に高周波加
熱する複合型の第4の丸形コイル100Dとを使用する
方法がある。この場合は、第1の加熱コイル100Aに
電流を供給するカレント200A及び高周波電源400
Aと、第4の丸形コイル100Dに電流を供給するカレ
ント200D及び高周波電源400Dとがある。この方
法でも、第1の丸形コイル100Aを図面左側に移動さ
せておいてから段付きシャフトWをセットする必要があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1〜
第3の丸形コイル100A、100B、100Cを使用
する方法では、左側の第1の軸部W1、ギア部W3、右
側の第2の軸部W2を順番に加熱していくため、処理時
間が長くなる。また、段付きシャフトWのセットの際
に、少なくとも1つの丸形コイル(上述の場合は第1の
丸形コイル100A)の移動を必要とすることも処理時
間が長くなる原因となっている。
【0007】これに対して、複合型の第4の丸形コイル
を使用方法では、2つの丸形コイル100A、100D
に同時に電流を供給するので、上記の場合より処理時間
は短くすることができるが、右側の第2の軸部W2と隣
接するギア部W3の角部W4がオーバーヒートしてしま
い、場合によっては溶融することがある。また、この場
合でも、段付きシャフトWのセットの際に、少なくとも
1つの丸形コイル(上述の場第1の丸形コイル100
A)の移動が必要になるため、セットに要する時間を短
縮することはできない。
【0008】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、処理時間を短縮化することができる段付きシャフト
の高周波加熱コイル、具体的には加熱時間を短縮するこ
とで処理時間を短縮することができる段付きシャフトの
高周波加熱コイル、段付きシャフトのセットに要する時
間を短縮することで処理時間を短縮することができる段
付きシャフトの高周波加熱コイルを提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る段付きシャ
フトの高周波加熱コイルは、段付きシャフトの複数箇所
を同時に高周波加熱する段付きシャフトの高周波加熱コ
イルであって、複数の丸形コイルを有しており、前記丸
形コイルのうち隣接する丸形コイルには、互いに逆方向
に電流を流すようにしている。
【0010】また、本発明に係る他の段付きシャフトの
高周波加熱コイルは、段付きシャフトの複数箇所を同時
に高周波加熱する段付きシャフトの高周波加熱コイルで
あって、複数の丸形コイルを有しており、前記丸形コイ
ルのうち隣接する丸形コイルの間には、磁性体からなる
遮蔽板を設けている。
【0011】また、本発明に係るさらに他の段付きシャ
フトの高周波加熱コイルは、前記複数の丸形コイルのう
ち少なくとも1つは、段付きシャフトの高周波加熱され
る部分に対向する加熱導体部と、この加熱導体部と連な
って、前記高周波加熱される部分より大径に形成された
シャフト通過部とが形成されている。
【0012】さらに、本発明に係る他の段付きシャフト
の高周波加熱コイルは、前記シャフト通過部は、加熱導
体部に対して斜めに形成されているとともに、最も離れ
た一対の丸形コイルのシャフト通過部の間の寸法は、段
付きシャフトの長さより大きく設定されている。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
に係る段付きシャフトの高周波加熱コイルと段付きシャ
フトとの関係を示す概略的説明図、図2は本発明の第1
の実施の形態に係る段付きシャフトの高周波加熱コイル
と段付きシャフトとの関係を示す概略的説明図、図3は
本発明の第1の実施の形態に係る段付きシャフトの高周
波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す概略的説
明図、図4は本発明の第2の実施の形態に係る段付きシ
ャフトの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を
示す概略的説明図である。
【0014】また、図5は本発明の第3の実施の形態に
係る段付きシャフトの高周波加熱コイルと段付きシャフ
トとの関係を示す概略的説明図、図6は本発明の第3の
実施の形態に係る段付きシャフトの高周波加熱コイルと
段付きシャフトとの関係を示す概略的説明図、図7は本
発明の第3の実施の形態に係る段付きシャフトの高周波
加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す概略的説明
図、図8は本発明の第3の実施の形態に係る段付きシャ
フトを構成する第1〜第3の丸形コイルの概略的側面
図、図9は本発明の第4の実施の形態に係る段付きシャ
フトの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示
す概略的説明図、図10は本発明の第4の実施の形態に
係る段付きシャフトの高周波加熱コイルと段付きシャフ
トとの関係を示す概略的説明図である。
【0015】まず、段付きシャフトの高周波加熱コイル
の説明の前に、段付きシャフトWについて説明する。こ
の段付きシャフトWは、例えばエンジンのスターターに
用いられるものであって、図11等に示すように、両端
に第1の軸部W1と第2の軸部W2とが形成され、第2
の軸部W2に隣接して第1及び第2の軸部W2より大径
のギア部W3が形成されている。そして、第1の軸部W
1と第2の軸部W2の周面と、ギア部W3の周面とに高
周波焼入が必要とされている。従って、本発明の実施の
形態に係る段付きシャフトの高周波加熱コイルでは、第
1の軸部W1と第2の軸部W2との周面と、ギア部W3
の周面とを高周波加熱するようになっている。
【0016】本発明の第1の実施の形態に係る段付きシ
ャフトの高周波加熱コイルは、図1〜図3に示すよう
に、段付きシャフトWの3箇所、すなわち第1の軸部W
1、第2の軸部W2及びギア部W3を同時に高周波加熱
する段付きシャフトの高周波加熱コイルであって、3つ
の第1〜第3の丸形コイル100A、100B、100
Cを有しており、前記第1〜第3の丸形コイル100
A、100B、100Cのうち隣接する丸形コイルであ
る第2の丸形コイル100Bと第3の丸形コイル100
Cとには、互いに逆方向に電流を流すようになってい
る。
【0017】例えば、前記第1の丸形コイル100A
は、段付きシャフトWの第1の軸部W1の周面を取り囲
むようになった略ドーナツ状の加熱導体部110Aと、
この加熱導体部110Aに連なった一対の給電導体部1
20Aとが一体に形成されたものである。この第1の丸
形コイル100Aは、銅等の導電性を有する金属からな
るパイプで形成されており、内部に自身の過熱を防止す
るための冷却液が循環するようになっている。また、こ
の第1の丸形コイル100Aには、加熱された第1の軸
部W1の周面に冷却液を噴射する冷却ジャケット(図示
省略)が設けられている。
【0018】他の2つの丸形コイル、すなわち第2の丸
形コイル100Bと第3の丸形コイル100Cとも同じ
ように構成されており、それぞれ第2の軸部W2とギア
部W3とを加熱するようになっている。
【0019】この段付きシャフトの高周波加熱コイルが
接続されるカレントトランス200と第1〜第3の丸形
コイル100A、100B、100Cとの間には、3箇
所の加熱のバランスを確保するためのインダクトール2
10A、210B、210Cが挿入されている。
【0020】前記段付きシャフトWは、真ん中にあるギ
ア部W3が第1の軸部W1及び第2の軸部W2より大径
であるため、段付きシャフトWの軸芯WS方向から段付
きシャフトWを段付きシャフトの高周波加熱コイルにセ
ットすることができない。このため、第1の丸形コイル
100Aが移動可能になっている。すなわち、第1の丸
形コイル100Aは、第2の丸形コイル100Bに対し
て接離移動可能なように送りねじ300に接続されてい
る。この送りねじ300は、第1の丸形コイル100A
に設けられたスライダ310と対応し、モータ320の
回転駆動によって、第1の丸形コイル100Aを移動さ
せるようになっている。
【0021】なお、第1の丸形コイル100Aが第2の
丸形コイル100Bから最も離れると、両丸形コイル1
00A、100Bの間の寸法は、段付きシャフトWの長
さ寸法より大きくなって、両丸形コイル100A、10
0Bの間から段付きシャフトWをセットすることが可能
になるのである。
【0022】段付きシャフトWがセットされたならば、
カレントトランス200を介して高周波電源400から
電流が供給される。ここで、第2の丸形コイル100B
と第3の丸形コイル100Cとには、互いに逆方向に電
流が流れるようになっているため、両丸形コイル100
A、100Bに同方向に電流を流した場合に過熱されが
ちであったギア部W3の角部W4では、磁力線が相殺さ
れるため、過熱されないようになる。
【0023】この段付きシャフトの高周波加熱コイルで
は、第1の軸部W1、第2の軸部W2及びギア部W3の
加熱が終了すると、図示しない冷却ジャケットから冷却
液を噴射して高周波焼入を施す。その後、第1の丸形コ
イル100Aを図面左方向に移動させて、新たに高周波
焼入を施すべき段付きシャフトWと交換する。
【0024】なお、上述した高周波加熱が行われている
間と、冷却液が噴射されている間、すなわち、高周波焼
入が施されている間は、段付きシャフトWは均一な硬化
層の形成のために軸芯WSを中心として回転駆動されて
いる。
【0025】次に、本発明の第2の実施の形態に係る段
付きシャフトの高周波加熱コイルについて説明する。こ
の段付きシャフトの高周波加熱コイルが第1の実施の形
態に係るものと相違する点は、第2の丸形コイル100
Bと第3の丸形コイル100Cとには同じ方向の電流を
供給しつつ、図4に示すように、両丸形コイル100
B、100Cの間には、磁性体からなる遮蔽板500を
設けている点である。
【0026】この例えば銅製等の磁性体からなる遮蔽板
500を設けることにより、第2の丸形コイル100B
に起因する磁力は第2の軸部W2側に、第3の丸形コイ
ル100Cに起因する磁力はギア部W3側にそれぞれ影
響を及ぼさないようになる。このため、両丸形コイル1
00B、100Cの影響を受けてギア部W3の角部W4
がオーバーヒートすることはない。
【0027】なお、この遮蔽板500を設ける第2の実
施の形態に係る段付きシャフトの高周波加熱コイルであ
っても、段付きシャフトWのセットに際しては、第1の
丸形コイル100Aを移動させなければならない点は同
様である。
【0028】この段付きシャフトWのセットの際の第1
の丸形コイル100Aの移動を不要としたものが、図5
〜図8に示す本発明の第3の実施の形態に係る段付きシ
ャフトの高周波加熱コイルである。この本発明の第3の
実施の形態に係る段付きシャフトの高周波加熱コイルの
3つの第1〜第3の丸形コイル100A、100B、1
00Cのうち、第1の丸形コイル100Aは、段付きシ
ャフトWの高周波加熱される部分である第1の軸部W1
に対向する加熱導体部110Aと、この加熱導体部11
0Aと連なって、前記ギア部W3より大径に形成された
シャフト通過部130Aとが形成されているのである。
【0029】例えば、この第3の実施の形態に係る段付
きシャフトの高周波加熱コイルにおける第1の丸形コイ
ル100Aは、図8(A)に示すように、第1の軸部W
1に対向する加熱導体部110Aと、この加熱導体部1
10Aと連なったシャフト通過部130Aとを有してい
る。加熱導体部110Aは、上側が開放されたいわば半
開放になっている。一方、シャフト通過部130Aは、
その内径が一点鎖線で示すギア部W3の外径より大きく
設定されている。従って、ギア部W3は前記シャフト通
過部130Aを通過することができるのである。
【0030】また、ギア部W3を高周波加熱する第2の
丸形コイル100Bは、加熱導体部110Aとシャフト
通過部130Bとが同径に形成されている。すなわち、
この第2の丸形コイル100Bはいわば長円状に形成さ
れているのである。
【0031】さらに、第2の軸部W2を高周波加熱する
第3の丸形コイル100Cも、加熱導体部110Cとシ
ャフト通過部130Cとが同径に形成されている。すな
わち、この第3の丸形コイル100Cはいわば長円状に
形成されているのである。
【0032】このように、第1の丸形コイル100Aの
加導体部110Aとシャフト通過部130Aとの径を異
ならせているのは以下の理由による。すなわち、段付き
シャフトWを図5に示す矢印A方向(段付きシャフトW
の軸芯WS方向)からセットするためには、第1の丸形
コイル100Aの内部をギア部W3が通過しなければな
らないが、第3の丸形コイル100Cの内部をギア部W
3は通過せず、第2の丸形コイル100Bの内部にギア
部W3が収まらなければならないためである。
【0033】なお、この段付きシャフトの高周波加熱コ
イルが接続されるカレントトランス200と第1〜第3
の丸形コイル100A、100B、100Cとの間に
は、3箇所の加熱のバランスを確保するためのインダク
トール210A、210B、210Cが挿入されてい
る。
【0034】また、隣接する丸形コイルである第2の丸
形コイル100Bと第3の丸形コイル100Cとには、
互いに逆方向に電流を流すようになっている。
【0035】さらに、上述した高周波加熱が行われてい
る間と、冷却液が噴射されている間、すなわち、高周波
焼入が施されている間は、段付きシャフトWは均一な硬
化層の形成のために軸芯WSを中心として回転駆動され
ている。
【0036】このように構成された段付きシャフトの高
周波加熱コイルによる段付きシャフトWの高周波焼入を
以下のようにして行われる。まず、図5に示すように、
段付きシャフトWを段付きシャフトの高周波加熱コイル
の左側に位置させる。この際、段付きシャフトWの軸芯
WSは、第1の丸形コイル100Aのシャフト通過部1
30Aの中心に一致させておく。この状態から段付きシ
ャフトWを図5に示す矢印A方向に移動させる。
【0037】この段付きシャフトWの移動により、段付
きシャフトWの第2の軸部W2及びギア部W3は、第1
の丸形コイル100Aのシャフト通過部130Aを通過
する。そして、図6に示すように、第1の軸部W1は第
1の丸形コイル100Aのシャフト通過部130Aに、
ギア部W3は第2の丸形コイル100Bのシャフト通過
部130Bに、第2の軸部W2は第3の丸形コイル10
0Cのシャフト通過部130Cにそれぞれ位置する。
【0038】この状態から、段付きシャフトWを下降さ
せると、図7に示すように、段付きシャフトWの第1の
軸部W1は第1の丸形コイル100Aの加熱導体部11
0Aに、ギア部W3は第2の丸形コイル100Bの加熱
導体部110Bに、第2の軸部W2は第3の丸形コイル
100Cの加熱導体部110Cにそれぞれ位置する。こ
れで段付きシャフトWの段付きシャフトの高周波加熱コ
イルへのセットが完了した。この後は、高周波加熱及び
冷却を行って高周波焼入を施す。なお、高周波加熱の際
に、第2の丸形コイル100Bと第3の丸形コイル10
0Cとには逆方向の電流を流すか、両コイル100B、
100Cの間に前記遮蔽板を介在させることが必要であ
る。
【0039】高周波焼入が施された段付きシャフトW
は、セットの際とは逆方向に移動させられて搬出され
る。
【0040】なお、上述の説明では、段付きシャフトW
のみを移動させるようにしたが、段付きシャフトの高周
波加熱コイルを移動させても、また両者を移動させても
よいことは勿論である。
【0041】上述した本発明の第2の実施の形態に係る
段付きシャフトの高周波加熱コイルでは、第1の丸形コ
イル100Aと第2の丸形コイル100Bとの間の間隔
を変化させることなく、段付きシャフトWをセット可能
にしたが、段付きシャフトの高周波加熱コイルと段付き
シャフトWとを相対的に、図5に示す矢印A方向への移
動と、下方向への移動との2段階の移動が必要であっ
た。
【0042】次に、図9及び図10に示す本発明の第4
の実施の形態に係る段付きシャフトの高周波加熱コイル
では、前記3つの丸形コイル100A、100B、10
0Cのシャフト通過部130A、130B、130C
は、加熱導体部110A、110B、110Cに対して
斜めに形成されているとともに、最も離れた一対の丸形
コイルである第1の丸形コイル100Aのシャフト通過
部130Aと、第2の丸形コイル100Bのシャフト通
過部130Bとの間の寸法Lは、段付きシャフトWの長
さWLより大きく設定されている。
【0043】なお、図9及び図10では、作図の都合
上、カレントトランス200及び高周波電源400を省
略している。
【0044】第1の丸形コイル100Aのシャフト通過
部130Aと、第2の丸形コイル100Bのシャフト通
過部130Bとの間の寸法Lが段付きシャフトWの長さ
Lより長いため、段付きシャフトWは上方から真っ直ぐ
各丸形コイル100A、100B、100Cの加熱導体
部110A、110B、110Cにセットすることがで
きる。従って、この段付きシャフトの高周波加熱コイル
であれば、下方向への移動のみで段付きシャフトWをセ
ットすることができるため、セットに要する時間を短縮
することが可能になるとともに、機械的構成を簡略化す
ることができる。
【0045】なお、上述した高周波加熱が行われている
間と、冷却液が噴射されている間、すなわち、高周波焼
入が施されている間は、段付きシャフトWは均一な硬化
層の形成のために軸芯WSを中心として回転駆動されて
いる。
【0046】また、この段付きシャフトの高周波加熱コ
イルであっても、高周波加熱の際に、第2の丸形コイル
100Bと第3の丸形コイル100Cとには逆方向の電
流を流すか、両コイル100B、100Cの間に前記遮
蔽板を介在させることが必要である。
【0047】さらに、上述した第1〜第4の実施の形態
に係る段付きシャフトの高周波加熱コイルでは、第1の
軸部W1、第2の軸部W2及びギア部W3の3箇所を高
周波加熱するようになっているが、2箇所であっても、
4箇所以上であってもよいことは勿論である。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る段付きシャフトの高周波加
熱コイルは、段付きシャフトの複数箇所を同時に高周波
加熱する段付きシャフトの高周波加熱コイルであって、
複数の丸形コイルを有しており、前記丸形コイルのうち
隣接する丸形コイルには、互いに逆方向に電流を流すよ
うに構成されている。
【0049】隣接する丸形コイルに逆方向の電流を流す
ようにしているので、同じ方向に流した場合の悪影響、
例えば段付きシャフトの一部が過熱される等の問題が解
消される。
【0050】また、請求項2に係る段付きシャフトの高
周波加熱コイルのように、段付きシャフトの複数箇所を
同時に高周波加熱する段付きシャフトの高周波加熱コイ
ルにであって複数の丸形コイルを有しており、前記丸形
コイルのうち隣接する丸形コイルの間には、磁性体から
なる遮蔽板を設けることによっても同様の効果を奏する
ことが可能となる。
【0051】一方、請求項3に係る段付きシャフトの高
周波加熱コイルは、前記複数の丸形コイルのうち少なく
とも1つは、段付きシャフトの高周波加熱される部分に
対向する加熱導体部と、この加熱導体部と連なって、前
記高周波加熱される部分より大径に形成されたシャフト
通過部とが形成されている。
【0052】丸形コイルをこのように構成すると、丸形
コイルを移動させることなく、シャフト通過部を介して
段付きシャフトを加熱する位置にセットすることができ
るので、機械的構成の簡略化に資するものである。
【0053】さらに、請求項4に係る段付きシャフトの
高周波加熱コイルでは、前記シャフト通過部は、加熱導
体部に対して斜めに形成されているとともに、最も離れ
た一対の丸形コイルのシャフト通過部の間の寸法は、段
付きシャフトの長さより大きく設定されているので、段
付きシャフトを加熱する位置へのセットがより簡単にな
り、ひいては機械的構成の簡略化にも資するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る段付きシャフ
トの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す
概略的説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る段付きシャフ
トの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す
概略的説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る段付きシャフ
トの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す
概略的説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る段付きシャフ
トの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す
概略的説明図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る段付きシャフ
トの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す
概略的説明図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る段付きシャフ
トの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す
概略的説明図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る段付きシャフ
トの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す
概略的説明図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る段付きシャフ
トを構成する第1〜第3の丸形コイルの概略的側面図で
ある。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る段付きシャフ
トの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示す
概略的説明図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る段付きシャ
フトの高周波加熱コイルと段付きシャフトとの関係を示
す概略的説明図である。
【図11】段付きシャフトの概略的正面図である。
【図12】従来の段付きシャフトの高周波加熱コイルと
段付きシャフトとの関係を示す概略的説明図である。
【図13】従来の段付きシャフトの高周波加熱コイルと
段付きシャフトとの関係を示す概略的説明図である。
【符号の説明】
100A 第1の丸形コイル 100B 第2の丸形コイル 100C 第3の丸形コイル W 段付きシャフト W1 第1の軸部 W2 第2の軸部 W3 ギア部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段付きシャフトの複数箇所を同時に高周
    波加熱する段付きシャフトの高周波加熱コイルにおい
    て、複数の丸形コイルを有しており、前記丸形コイルの
    うち隣接する丸形コイルには、互いに逆方向に電流を流
    すことを特徴とする段付きシャフトの高周波加熱コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 段付きシャフトの複数箇所を同時に高周
    波加熱する段付きシャフトの高周波加熱コイルにおい
    て、複数の丸形コイルを有しており、前記丸形コイルの
    うち隣接する丸形コイルの間には、磁性体からなる遮蔽
    板を設けていることをと特徴とする段付きシャフトの高
    周波加熱コイル。
  3. 【請求項3】 前記複数の丸形コイルのうち少なくとも
    1つは、段付きシャフトの高周波加熱される部分に対向
    する加熱導体部と、この加熱導体部と連なって、前記高
    周波加熱される部分より大径に形成されたシャフト通過
    部とが形成されていることを特徴とする請求項1又は2
    記載の段付きシャフトの高周波加熱コイル。
  4. 【請求項4】 前記シャフト通過部は、加熱導体部に対
    して斜めに形成されているとともに、最も離れた一対の
    丸形コイルのシャフト通過部の間の寸法は、段付きシャ
    フトの長さより大きく設定されたことを特徴とする請求
    項3記載の段付きシャフトの高周波加熱コイル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003064414A (ja) * 2001-08-24 2003-03-05 Miyaden Co Ltd 高周波誘導加熱用コイル装置
JP2008179847A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Jtekt Corp 高周波熱処理方法、及び高周波熱処理装置

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