JP2001073116A - 薄膜の製造方法 - Google Patents

薄膜の製造方法

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JP2001073116A
JP2001073116A JP24696099A JP24696099A JP2001073116A JP 2001073116 A JP2001073116 A JP 2001073116A JP 24696099 A JP24696099 A JP 24696099A JP 24696099 A JP24696099 A JP 24696099A JP 2001073116 A JP2001073116 A JP 2001073116A
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thin film
ozone
gas
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ozonizer
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Yuzo Shigesato
有三 重里
Masaaki Nagakura
正昭 長倉
Susumu Suzuki
すすむ 鈴木
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Nuclear Development Corp
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Asahi Glass Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】Tiの酸化物を主成分とする薄膜を基体上に製
造する方法であって、該薄膜が光触媒活性を示し、耐擦
傷性に優れ、均一な膜厚が得られ、基体を加熱する必要
がなく、成膜速度の速い方法の提供。 【解決手段】Tiを主成分とする金属ターゲットを用い
分圧が0.001Pa以上のオゾンを含有する酸化性雰
囲気で反応性スパッタリング法を行うことにより、Ti
の酸化物を主成分とする薄膜を基体上に製造する薄膜の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Tiの酸化物を主
成分とする薄膜の製造方法に関する。また、本発明は、
オゾン発生装置に関する。さらに、本発明は、前記オゾ
ン発生装置から供給されるオゾンおよび不活性ガスを用
いて反応性スパッタリング法を行う薄膜の製造方法、な
らびに、該製造方法を行うことができる薄膜の製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、チタニア(TiO2 )による親
水、抗菌、防汚コーティングの研究が注目を集めてい
る。これらはチタニアの光触媒効果を利用したものであ
り、例えば、チタニアコートされた親水防汚コート(特
開平8−267646号公報)、貴金属との混合による
光触媒活性の向上(特開平6−198196号公報、特
開平6−278241号公報)等が報告されている。
【0003】従来から、光触媒活性を示すチタニア膜の
形成方法として、チタニアの微粒子を有機または無機の
バインダにより固定する方法、チタン有機金属溶液から
ゾルゲル法により形成する方法等の湿式法が主に検討さ
れてきた。しかし、湿式法は、窓ガラスのような大面積
に対しては均一な膜厚を得るのが難しいこと、膜の耐擦
傷性が不十分であること、コート液を一定の状態に保管
するのが困難であること等の問題がある。
【0004】一方、乾式法の一つであるスパッタリング
法は、大面積の均一なコーティングが容易で、膜の基体
への密着性に優れ、膜の耐擦傷性が優れるという利点を
有する。現在、Tiを主成分とする金属ターゲットを用
い酸化性雰囲気で反応性直流(DC)スパッタリング法
を行うことにより、Tiの酸化物を主成分とする酸化物
の薄膜を形成する技術は、一般的であり、熱線反射ガラ
ス等の製造に既に用いられている。しかし、前記方法で
得られるチタニア膜は、X線的にはアモルファスであ
り、ほとんど光触媒活性を示さなかった。
【0005】光触媒活性を得るためには、まず膜に光触
媒活性の大きいアナターゼ型の結晶粒を成長させなけれ
ばならない。また、Ti酸化物膜の酸化度も重要な因子
である。本発明者らは、上述したような反応性DCスパ
ッタリング法の利点を生かしつつ、高い光触媒活性を示
すチタニア膜を得るべく検討を行った。その結果、酸素
分圧を高くし、基板を加熱することにより、チタニア膜
の光触媒活性が向上することを見出した(特開平10−
278165号公報)。上記手法によれば、大面積の均
一なコーティングが容易で、膜の基体への密着性に優
れ、スパッタリングターゲットの保管に特別な注意を要
せず、得られた膜は、十分な光触媒活性を示し、耐擦傷
性に優れる。しかしながら、上記手法においては、基体
を100℃以上に加熱することが好ましいため、加熱で
きない基体のコーティングには用いることができなかっ
た。また、基体が加熱できるものであっても、窓ガラス
のような大面積のものである場合には、均一に基板を加
熱することが困難であり、かつ、大面積基板を加熱でき
るような真空チャンバーは常温で用いるものに比べて高
価なものである。したがって、基体を加熱しなくても光
触媒活性を得ることのできるスパッタリング手法が望ま
れていた。さらに、上記手法の成膜速度は、十分に速い
ものとは言えず、より成膜速度の速い手法が望まれてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Tiの酸化
物を主成分とする薄膜を基体上に製造する方法であっ
て、高い光触媒活性を示し、耐擦傷性に優れた薄膜が、
均一な膜厚で得られ、基体を加熱する必要がなく、成膜
速度の速い薄膜の製造方法を提供することを目的とす
る。また、本発明は、高い光触媒活性を示し、耐擦傷性
に優れる薄膜を有する積層体を提供することを目的とす
る。さらに、本発明は、不純物が極めて少なく、安定的
に一定量のオゾンを発生させることができるオゾン発生
装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、
前記オゾン発生装置を用いた薄膜の製造方法、ならび
に、該製造方法を行うことができる薄膜の製造装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Tiを主成分
とする金属ターゲットを用い分圧が0.001Pa以上
のオゾンを含有する酸化性雰囲気で反応性スパッタリン
グ法を行うことにより、Tiの酸化物を主成分とする薄
膜を基体上に製造する薄膜の製造方法を提供する。
【0008】前記反応性スパッタリング法が反応性DC
スパッタリング法であるのが好ましい。
【0009】前記薄膜の幾何学的厚さが5〜1000n
mであるのが好ましい。
【0010】前記基体がガラスであるのは、好ましい一
態様である。
【0011】また、本発明は、基体および該基体上に前
記薄膜の製造方法により製造された薄膜を有する積層体
を提供する。
【0012】さらに、本発明は、酸素および不活性ガス
を含有する混合ガスを供給するガス供給器と、該ガス供
給器から該混合ガスを供給され、オゾンを発生させる石
英二重管タイプオゾナイザーと、を備えるオゾン発生装
置を提供する。
【0013】さらに、本発明は、1種以上の金属を主成
分とする金属ターゲットを用いオゾンおよび不活性ガス
を含有する酸化性雰囲気で反応性スパッタリング法を行
うことにより、前記1種以上の金属の酸化物を主成分と
する薄膜を基体上に製造する方法において、前記オゾン
および不活性ガスは、その一部または全部が、前記オゾ
ン発生装置から供給されることを特徴とする薄膜の製造
方法を提供する。
【0014】さらに、本発明は、1種以上の金属を主成
分とする金属ターゲットを用い分圧が0.001Pa以
上のオゾンを含有する酸化性雰囲気で反応性スパッタリ
ング法を行うことにより、前記1種以上の金属の酸化物
を主成分とする薄膜を基体上に製造する薄膜の製造装置
であって;ガス供給器、ガス供給器から供給されるガス
中の酸素をオゾン化する石英二重管タイプオゾナイザ
ー、およびオゾナイザーから供給されるオゾン化処理さ
れたガスを用いて反応性スパッタリング法を行うスパッ
タリングチャンバーを有することを特徴とする薄膜の製
造装置を提供する。
【0015】さらに、本発明は、前記薄膜の製造装置で
あって;ガス供給器とオゾナイザーとの間は第一の流量
コントローラーを備えた供給管で連通され、ガス供給器
は1〜15体積%の不活性ガスを含有する酸素を、供給
管を介して第一の流量コントローラーで所定の酸素量を
オゾナイザーに供給し、オゾナイザーとスパッタリング
チャンバーとの間は排出管で連通され、排出管は分岐さ
れ、分岐の一方はオゾナイザーでオゾン化処理されたガ
スの50体積%以下をスパッタリングチャンバーへ供給
するために第二の流量コントローラーを介してスパッタ
リングチャンバーに連通することを特徴とする薄膜の製
造装置を提供する。
【0016】さらに、本発明は、前記薄膜の製造装置で
あって;オゾンを含有する気体を前記基体の面に向けて
放出するノズルと、不活性ガスを前記基体の面に平行に
または前記金属ターゲットに向けて放出するノズルとを
備えることを特徴とする薄膜の製造装置を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第一の態様は、Tiを主
成分とする金属ターゲットを用い分圧が0.001Pa
以上のオゾンを含有する酸化性雰囲気で反応性スパッタ
リング法を行うことにより、Tiの酸化物を主成分とす
る薄膜を基体上に製造する薄膜の製造方法である。
【0018】金属ターゲットは、Ti単独でもよいが、
他の金属等を、本発明の特徴を損なわない範囲で用いて
もよい。これらの金属等は、Tiと別個に用いてもよい
し、混合物として用いてもよい。
【0019】酸化性雰囲気を構成するガスは、分圧が
0.001Pa以上のオゾンを含有する。これにより、
高い光触媒活性を示すTiの酸化物を主成分とする薄膜
(以下「Tiの酸化物を主成分とする薄膜」を「酸化チ
タン膜」ともいう。)が得られる。なお、本発明におい
て、酸化性雰囲気を構成するガスがオゾンのみからなる
場合には、オゾンの「分圧」は、酸化性雰囲気を構成す
るガスの全圧を意味する。
【0020】特開平10−278165号公報には、反
応性スパッタリング法において、基体を100℃以上、
基体の軟化温度以下の温度に加熱し、酸素の分圧を4m
Torr以上とすることにより、高い光触媒活性を示す
Tiの酸化物を主成分とする酸化物膜が得られることが
記載されている。これに対して、本発明では、加熱しな
くても、オゾン分圧が0.001Pa以上という低い圧
力で、高い光触媒活性を示す酸化チタン膜が得られる。
その理由を以下に示す。
【0021】本発明者は、従来の方法、即ち、Tiを主
成分とする金属ターゲットを用い、酸素を反応性ガスと
して行う反応性DCスパッタリング法により得られる酸
化チタン膜がほとんど光触媒活性を示さない原因は、ス
パッタリング法は非平衡プロセスであり、平衡プロセス
である湿式法と比べて、電子と正孔の再結合中心となる
格子欠陥(主として酸素欠陥)が膜中に多く存在するこ
とにあると考えた。前記方法によりほとんど光触媒活性
が得られないのは、酸化チタン膜がアモルファスであ
り、また、その酸化度が完全ではないため、即ち、正常
な酸化チタンのストイキオメトリーが実現されていない
ためであると考えられるのである。本発明は、酸化性雰
囲気を構成するガスとしてオゾンを用いるため、正常な
酸化チタンのストイキオメトリーを実現することができ
る。これにより、本発明の製造方法により製造される酸
化チタン膜は高い光触媒活性を示すものとなる。
【0022】反応性スパッタリング法に関しては、IT
O膜の作成のため、ITターゲットを用いた反応性DC
マグネトロンスパッタリング法に、オゾンを反応性ガス
として用いた手法を記載した文献が知られている(Th
in Solid Films,281−282(19
96)A.H.M.Zahirul Alam eta
l.,p.209−212)。前記文献においては透明
性が高く、抵抗率の低いITO膜が、低温基体上におい
ても速く成膜できることが記載されている。前記文献
は、オゾンを酸化性ガスとして用い反応性DCマグネト
ロンスパッタリング法を行い、酸素欠陥が生じITO膜
の抵抗率を低下させるものであり、本発明とは全く異な
る。
【0023】酸化チタンの光触媒活性は、例えば、以下
の方法で得られるアセトアルデヒド分解速度で表され
る。大きさ4.5cm×5.0cm×2mmの薄膜およ
び該薄膜が形成された基体からなるサンプルを膜面を上
にして容量3Lのガラス製容器に入れ、室温にてアセト
アルデヒド蒸気を約750ppmとなるように供給す
る。次にガラス製容器の外側からサンプルの膜面に6W
のブラックライト蛍光灯4本を用いて約10cmの距離
から紫外光を照射する。ガラス容器中のアセトアルデヒ
ド濃度をガス検知管を用いて、経時的に測定する。アセ
トアルデヒド濃度の減少速度を算出し、アセトアルデヒ
ド分解速度とする。本発明の製造方法により製造される
酸化チタン膜は、前記アセトアルデヒド分解速度が70
ppm/h以上であるのが好ましく、100ppm/h
以上であるのがより好ましく、150ppm/h以上で
あるのが特に好ましい。
【0024】反応性スパッタリング法に用いられる酸化
性雰囲気におけるオゾンの分圧の上限は特になく、グロ
ー放電が安定に行われる圧力であればよいが、オゾンは
酸化活性が非常に高いため、僅かに存在するだけで酸化
チタンの正常なストイキオメトリーが実現されるので、
オゾンの分圧を必要以上に上げる意味はない。逆に、オ
ゾンは、スパッタリング法に用いられる機器等に用いら
れる部品の劣化を引き起こす場合があり、また、人体に
対する毒性が高いため取り扱いに注意を要する。オゾン
の分圧は2Pa以下であるのが好ましく、1Pa以下で
あるのがより好ましい。また、オゾンの分圧が高過ぎる
と酸化過多になり、酸化チタンの正常なストイキオメト
リーが実現されない場合もある。
【0025】酸化性雰囲気を構成するガスは、上記分圧
のオゾンを含有するものであれば特に限定されない。例
えば、オゾン単独のガス;オゾンおよび酸素の混合ガ
ス;オゾンおよび不活性ガスの混合ガス;オゾン、酸素
および不活性ガスの混合ガスを用いることができる。中
でも、オゾン、酸素および不活性ガスの混合ガスが好ま
しい。不活性ガスは、例えば、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン、クリプトン、キセノンが挙げられる。中でも、経
済性および放電のしやすさの点から、アルゴンが好まし
い。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いら
れる。不活性ガスの濃度は、酸化性雰囲気を構成するガ
スの100〜500体積%であるのが好ましい。上記範
囲で、後述する成膜速度の向上が十分となる。不活性ガ
スは、成膜速度を大幅に向上させる。したがって、不活
性ガスを使用すると製造コスト等の点で有利である。ま
た、不活性ガスを使用した場合にも、得られる酸化チタ
ン膜の光触媒活性は十分なものとなる。
【0026】オゾンは、後述するように、オゾナイザー
に酸素を供給して製造するのが好ましい。オゾナイザー
により、通常、0.1〜10体積%程度のオゾンを含有
する、オゾンおよび酸素の混合ガスとして得られる。ま
た、後述するように、オゾナイザーにおけるオゾン化率
を安定させるため、酸素および不活性ガスをオゾナイザ
ーに供給してオゾン化するのが好ましく、その場合には
オゾン、酸素および不活性ガスの混合ガスが得られる。
本発明においては、上述したように、オゾンの分圧を必
要以上に上げる意味はないので、オゾナイザーで得られ
た1)オゾンおよび酸素の混合ガスまたは2)オゾン、
酸素および不活性ガスの混合ガスに、不活性ガスを所望
の割合になるまで混合したものを酸化性雰囲気を構成す
るガスとして用いるのが最も好ましい。酸化性雰囲気を
構成するガスとして、オゾン、酸素および不活性ガスの
混合ガスを用いる場合は、全圧を0.1〜10Paと
し、オゾンの分圧と酸素の分圧の和を0.01〜3Pa
とし、オゾンの分圧を0.001〜2Paとするのが好
ましい。
【0027】上述の特開平10−278165号公報に
記載の方法では、高い光触媒活性を示す酸化チタン膜を
得るために酸素の分圧を高くする必要があった。しか
し、不活性ガスを混合すると酸化活性が低下するので、
不活性ガスを混合して成膜速度を向上させることはでき
なかった。これに対して、本発明では、0.001Pa
以上のオゾンを含有するため、不活性ガスを混合するこ
とができ、十分な成膜速度を実現することができる。
【0028】本発明に用いられるスパッタリング法は、
反応性スパッタリング法であれば特に限定されず、DC
(直流)、RF(高周波)、DC+RF等の各種の方式
を用いることができる。
【0029】本発明により製造される薄膜の厚さは、容
易に制御することができ、均一なものとすることができ
る。薄膜の厚さは特に限定されず、目的、用途等に応じ
自由に決定することができるが、汎用性の点から、幾何
学的厚さが5〜1000nmであるのが好ましく、10
0〜500nmであるのがより好ましい。
【0030】また、本発明によれば、薄膜の耐擦傷性お
よび基体との密着性が優れたものになる。薄膜の耐擦傷
性は、例えば、JIS R3221に規定されている摩
耗輪CS−10F荷重500gでのテーバー試験により
評価できる。本発明により製造される薄膜は、前記テー
バー試験(300回)前後のヘーズ値変化が10以下で
あるのが好ましく、5以下であるのがより好ましく、2
以下であるのが特に好ましい。
【0031】本発明において、薄膜の形成される基体
は、材質、表面形状、構造等について、特に限定されな
い。基体の材質は、例えば、ガラス、陶磁器等のセラミ
ックス;樹脂、ゴム、紙、布等の高分子材料;金属、合
金;これらの複合材料が挙げられる。
【0032】中でも、ガラスは、広範な用途に用いられ
るので、基体がガラスであるのは本発明の好ましい一態
様である。本発明に用いられるガラスは、特に限定され
ない。例えば、酸化物ガラスが挙げられる。酸化物ガラ
スは、例えば、ケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ホウ
酸塩ガラスが挙げられる。ケイ酸塩ガラスは、例えば、
ソーダ石灰ガラス、ケイ酸ガラス、ケイ酸アルカリガラ
ス、カリ石灰ガラス、鉛(アルカリ)ガラス、ホウケイ
酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラスが挙げられる。
【0033】基体の表面形状は、板状物等の平面的なも
のに限られず、立体的なものであってもよい。本発明の
スパッタリング法には回り込みの効果があるので、複雑
な表面形状を有する基体にも薄膜を形成することができ
る。例えば、半導体レーザ素子、半導体装置等の複雑な
デバイスを基体とすることができる。
【0034】また、基体にスパッタリング、真空蒸着等
によって1層以上の機能性薄膜を形成した後、該機能性
薄膜の上に本発明により酸化チタン膜を形成し、多層膜
とすることができる。そのような機能性薄膜としては、
例えば、金属、合金、これらの酸化物、窒化物、炭化物
等の機能性薄膜が挙げられる。具体的には、後述するア
ルカリバリアのためのアンダーコートとしてのシリカ
(SiO2 )膜等が挙げられる。本発明により酸化チタ
ン膜を形成した後に、機能性薄膜を形成して多層膜とす
ることもできる。
【0035】基体が窓ガラスのような大面積のものであ
る場合には、均一に基板を加熱することが困難であり、
かつ、大面積基板を加熱できるような真空チャンバーは
常温付近(50〜100℃)で用いられるものに比べて
高価なものであるが、本発明においては、基体を加熱す
ることを要しないので、熱可塑性樹脂等のように加熱す
ることができない材料からなる基体に薄膜を形成するこ
とができ、また、常温付近で用いられるチャンバーは安
価であるので、上記のような問題はない。
【0036】なお、本発明においても、基体を加熱する
ことができる。基体の加熱は、酸化チタン膜の酸化性の
向上に有効である。基体の加熱は、成膜中に行うことで
きる。基体の加熱を成膜中に行うと、加熱の効果、即
ち、酸化性の向上が大きいという利点がある。また、基
体の加熱は、後加熱とすることもできる。後加熱は、成
膜後に空気中または酸素を含有する雰囲気の中で加熱を
行うものである。後加熱を用いると、成膜には安価な常
温用のスパッタリングチャンバーを用いてもよく、酸化
性の向上の効果も得られるという利点がある。加熱温度
は、100〜650℃とすることができる。100℃以
上であると加熱の効果が明らかになり、650℃以下で
あると基体としてガラスを用いた場合でも基体の軟化が
起こらない。また、基体を加熱する場合において、基体
としてソーダ石灰ガラス等のナトリウムを成分に有する
ガラスを用いるときには、ガラス中のナトリウムの酸化
チタン膜への拡散を防ぐため、基体にアンダーコートを
施した後酸化チタン膜を形成するのが好ましい。多層膜
を形成する場合において、酸化チタン膜の下層のうちい
ずれか一層がアルカリバリアの性質を有するときには、
上述したようなアンダーコートを別に設ける必要はな
い。アルカリバリアのためのアンダーコートは、特に限
定されないが、通常、シリカ(SiO2 )膜が用いられ
る。この場合、ナトリウムイオンのトラップ性を高める
ため、リン等を添加することができる。アンダーコート
の形成方法は、特に限定されず、スパッタ法、液相法等
公知の方法を用いることができる。
【0037】本発明の第二の態様は、基体および該基体
上に本発明の第一の態様の薄膜の製造方法により製造さ
れた薄膜を有する積層体である。本発明の積層体を構成
する薄膜は、上述した方法により製造された薄膜であ
る。即ち、高い光触媒活性を示し、耐擦傷性および基体
との密着性に優れる酸化チタン膜である。本発明の積層
体を構成する基体は、上述したように、特に限定されな
い。従来の方法では、加熱できない材料からなる基体に
均一な膜厚で、耐擦傷性に優れ、高い光触媒活性を示す
酸化チタン膜を形成することはできなかったが、本発明
にはそのような基体も好適に用いられ、均一な膜厚で、
耐擦傷性に優れ、高い光触媒活性を示す酸化チタン膜を
形成することができる。また、基体が加熱できるもので
あっても大面積であると、均一に加熱することが困難で
あり、かつ、高価な真空チャンバーを要するというよう
な製造上の問題があったが、本発明には好適に用いられ
る。したがって、熱可塑性樹脂等の加熱できない材料か
らなる基体および本発明の第一の態様の製造方法により
製造された薄膜を有する積層体、ならびに、大面積の基
体および本発明の第一の態様の製造方法により製造され
た薄膜を有する積層体は、従来得ることのできなかった
ものであり、本発明の積層体の好適な一態様である。
【0038】本発明の積層体の用途は、特に限定されな
いが、酸化チタン膜の示す高い光触媒活性に起因する抗
菌性、防汚性や耐擦傷性を生かした用途として、例え
ば、自動車等の車両用ガラス、住宅用窓ガラス、鏡、ブ
ラウン管、蛍光灯、高速道路用ランプ(例えば、ナトリ
ウムランプ、水銀ランプ);手術室等のタイル;台所の
シンク、洗面台;半導体レーザ、半導体装置が挙げられ
る。
【0039】本発明の第三の態様は、酸素および不活性
ガスを含有する混合ガスを供給するガス供給器と、該ガ
ス供給器から該混合ガスを供給され、オゾンを発生させ
る石英二重管タイプオゾナイザーと、を備えるオゾン発
生装置である。
【0040】本発明の第四の態様は、1種以上の金属を
主成分とする金属ターゲットを用いオゾンおよび不活性
ガスを含有する酸化性雰囲気で反応性スパッタリング法
を行うことにより、前記1種以上の金属の酸化物を主成
分とする薄膜を基体上に製造する方法において、前記オ
ゾンおよび不活性ガスは、その一部または全部が、本発
明の第三の態様のオゾン発生装置から供給されることを
特徴とする薄膜の製造方法である。
【0041】本発明の第五の態様は、1種以上の金属を
主成分とする金属ターゲットを用い分圧が0.001P
a以上のオゾンを含有する酸化性雰囲気で反応性スパッ
タリング法を行うことにより、前記1種以上の金属の酸
化物を主成分とする薄膜を基体上に製造する薄膜の製造
装置であって;ガス供給器、ガス供給器から供給される
ガス中の酸素をオゾン化する石英二重管タイプオゾナイ
ザー、およびオゾナイザーから供給されるオゾン化処理
されたガスを用いて反応性スパッタリング法を行うスパ
ッタリングチャンバーを有することを特徴とする薄膜の
製造装置である。
【0042】本発明の第六の態様は、1種以上の金属を
主成分とする金属ターゲットを用い分圧が0.001P
a以上のオゾンを含有する酸化性雰囲気で反応性スパッ
タリング法を行うことにより、前記1種以上の金属の酸
化物を主成分とする薄膜を基体上に製造する薄膜の製造
装置であって;オゾンを含有する気体を前記基体の面に
向けて放出するノズルと、不活性ガスを前記基体の面に
平行にまたは前記金属ターゲットに向けて放出するノズ
ルとを備えることを特徴とする薄膜の製造装置である。
以下、図1を参照しつつ、具体的に説明する。
【0043】図1は、本発明の第三の態様のオゾン発生
装置および、それを利用した本発明の第五の態様の薄膜
の製造装置の一例を示す概念図である。スパッタリング
チャンバーとして実験室規模の小型のものを用いる場合
の一例を示して説明するが、本発明の装置はこれらに限
定されない。初めに、薄膜の製造装置の構成について説
明する。本発明の薄膜の製造装置は、オゾン発生装置
(A)を有する。オゾン発生装置(A)は、酸素および
不活性ガスを含有する混合ガスを供給するガス供給器1
と、該ガス供給器から該混合ガスを供給され、オゾンを
発生させる石英二重管タイプオゾナイザー2と、を備え
る本発明の第三の態様のオゾン発生装置であるのが好ま
しい。以下、本発明の第五の態様の薄膜の製造装置が、
本発明の第三の態様のオゾン発生装置を備える場合につ
いて説明するが、本発明の第三の態様のオゾン発生装置
の代わりに、酸素を供給するガス供給器1と、該ガス供
給器から該酸素を供給され、オゾンを発生させる石英二
重管タイプオゾナイザー2と、を備えるオゾン発生装置
を備えることもできる。スパッタリングチャンバー3に
おいては、オゾン発生装置(A)のオゾナイザー2から
供給されたオゾンおよび不活性ガスを含有する酸化性雰
囲気で反応性スパッタリング法を行うことにより、1種
以上の金属の酸化物を主成分とする薄膜を基体上に製造
する。
【0044】ガス供給器1とオゾナイザー2とは、第一
の流量コントローラー4を備えた供給管5で連通されて
いる。ガス供給器1の中の酸素および不活性ガスを含有
する混合ガスは、流量コントローラー4により流量を調
節され、供給管5を介してオゾナイザー2に供給され
る。オゾナイザー2は、供給された混合ガス中の酸素を
オゾン化し、オゾン、酸素および不活性ガスを含有する
混合ガス(以下「オゾン含有混合ガス」ともいう。)を
発生させる。
【0045】オゾナイザー2とスパッタリングチャンバ
ー3とは、第二の流量コントローラー6を備えた排出管
7で連通されている。オゾナイザー2で発生したオゾン
含有混合ガスは、流量コントローラー6により流量を調
節され、排出管7を介してスパッタリングチャンバー3
に供給される。スパッタリングチャンバー3において
は、オゾナイザー2から供給された0.001Pa以上
のオゾンを含有する酸化性雰囲気で反応性スパッタリン
グ法を行うことにより、1種以上の金属の酸化物を主成
分とする薄膜を基体上に製造する。酸化性雰囲気を構成
するガスは、オゾナイザー2から供給されたオゾン含有
混合ガス以外に、不活性ガスを含有してもよい。その場
合には、スパッタリングチャンバー3と不活性ガス供給
器8とを供給管9を介して連通させ、スパッタリングチ
ャンバー3に不活性ガスを供給することができる。ま
た、図示してはいないが、オゾンおよび/または酸素を
オゾナイザー2以外のものから供給することもできる。
スパッタリングチャンバー3は、酸化性雰囲気を構成す
るガスの圧力を測定する真空モニター10を備えるのが
好ましい。スパッタリングの排ガスは、排気管11を介
して、スパッタリングチャンバー3から排出される。
【0046】排出管7は分岐され、オゾナイザー2で発
生したオゾン含有混合ガスのうち、スパッタリングチャ
ンバー3への供給量を超える部分は廃棄されることが好
ましい。その際、オゾン含有混合ガスは、触媒を用いて
オゾンを分解するオゾンキラー12、排気管13を経て
排気されるのが好ましい。排出管7は、オゾナイザー2
で発生したオゾン含有混合ガスのオゾン濃度を測定する
オゾンメータ14を備える。オゾンメータ14は、分岐
点より下流の排気側にあるのが好ましいが、上流にあっ
てもよい。
【0047】次に、薄膜の製造装置の各構成部分につい
て、さらに詳細に説明する。ガス供給器1は、ボンベ等
の耐圧性容器である。ガス供給器1には、酸素および不
活性ガスを含有する混合ガスが充填されている。混合ガ
スに用いられる不活性ガスは、例えば、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン、クリプトン、キセノンが挙げられる。中
でも、経済性の点から、アルゴンが好ましい。不活性ガ
スの含有量は、全体の1〜15体積%であるのが好まし
い。上記範囲であると、オゾナイザー2におけるオゾン
化率が安定する。混合ガスは、酸素および不活性ガス以
外にも、オゾナイザー2での処理により変化を受けない
気体を不純物として含有してもよいが、酸素および不活
性ガスのみからなり、不純物が極めて少ないものである
のが好ましい。
【0048】石英二重管タイプオゾナイザー2は、数c
mの間隙を有する二重のガラス管からなり、内管は内側
に、外管は外側に電極としてスズ薄が張られてあり、感
応コイルによって5〜25kV程度の交流電圧を加えて
無声放電させることによって、空隙に送り込まれたガス
の酸素の一部をオゾン化する装置である。本発明におい
ては、市販の石英二重管タイプオゾナイザーを用いるこ
とができる。石英二重管タイプオゾナイザー2は、発生
したオゾンが電極に直接触れない構造をとっているの
で、電極物質の混入による純度低下の問題がない。した
がって、不純物の極めて少ないオゾン含有混合ガスを得
ることができる。オゾナイザー2においては、供給され
た混合ガスの酸素の一部がオゾン化処理され、オゾン含
有混合ガスが発生する。オゾン化率(供給された酸素の
体積に対する発生したオゾンの体積)は、通常、0.1
〜10体積%である。
【0049】流量コントローラー4は、オゾナイザー2
に供給する混合ガスの流量を調節する装置である。流量
コントローラー4は、流量を調節することができれば、
特に限定されず、マスフローコントローラー、ニードル
バルブ、分岐管等を用いることができる。オゾナイザー
2でのオゾン化率は供給される混合ガスの流量により変
化するので、オゾン化率を安定させるため、オゾナイザ
ー2に供給される混合ガスの流量が常に一定となるよう
に流量コントローラー4で調節する。混合ガスの流量は
20〜100sccmとするのが好ましい。
【0050】スパッタリングチャンバー3においては、
1種以上の金属を主成分とする金属ターゲットを用い
0.001Pa以上のオゾンおよび不活性ガスを含有す
る酸化性雰囲気で反応性スパッタリング法を行うことに
より、前記1種以上の金属の酸化物を主成分とする薄膜
が基体上に製造される。反応性スパッタリング法は、タ
ーゲットとして、各種の金属、合金、金属酸化物を用い
ることができる。金属は、例えば、Ti、Al、Sn、
Fe、Cr、W、Mo、Zr、Hf、Th、Mg、C
u、V;これらの2種以上の合金が挙げられる。本発明
においては、反応性スパッタリング法を分圧が0.00
1Pa以上のオゾンを含有する酸化性雰囲気で行うの
で、前記1種以上の金属の酸化物を主成分とする薄膜が
得られる。金属酸化物は、例えば、TiO2 、Al2
3 、SnO 2 、Fe3 4 、Fe2 3 、Cr2 3
CrO3 、WO3 、MoO2 、MoO3 、ZrO2 、H
fO2 、ThO2 、MgO、Cu2 O、CuO、V3
5 、VO2 、V2 5 ;これらの2種以上の混合物が挙
げられる。
【0051】基体、スパッタリング法の方式、スパッタ
リングの諸条件、薄膜の厚さ等は、本発明の第一の態様
と同様である。また、ターゲットへの投入電力は、通常
の範囲、例えば、0.1〜5.0W/cm2 とすればよ
い。スパッタリングチャンバー3の大きさは特に限定さ
れない。小型のスパッタリングチャンバーは、半導体デ
バイス用、実験用等に広く用いられる。なお、本発明に
用いられるスパッタリングチャンバーは、小型のスパッ
タリングチャンバーに限定されず、大型のもの、連続式
(インライン)のものも好適に用いられる。また、図1
においてスパッタリングチャンバー3は1台のみ記載し
たが、複数設けてもよい。
【0052】真空モニター10は、スパッタリングチャ
ンバー3中の酸化性雰囲気を構成するガスの圧力を測定
する。オゾン、酸素および不活性ガスの各分圧は、安定
な成膜のため、一定値に保つことが好ましく、全圧を
0.1〜10Paとし、オゾンの分圧と酸素の分圧の和
を0.01〜3Paとし、オゾンの分圧を0.001〜
2Paとするのが好ましい。真空モニター10は、耐オ
ゾン性の点で、バラトロンゲージを用いるのが好まし
い。
【0053】流量コントローラー6は、スパッタリング
チャンバー3に供給するオゾン含有混合ガスの流量を調
節する装置である。薄膜を安定的に形成させるため、ス
パッタリングチャンバー3に供給されるオゾン含有混合
ガスの流量が常に一定となるように流量コントローラー
6で調節するのが好ましい。この流量コントローラー6
には、オゾンにより腐食されないように、耐腐食性の素
材のものを用いる。流量コントローラー6は、流量を調
節することができ、耐腐食性があれば、特に限定され
ず、マスフローコントローラー、ニードルバルブ、分岐
管等を用いることができる。スパッタリングチャンバー
3としてRF電力200W程度の電力が投入されるスパ
ッタリングチャンバーを用いる場合は、オゾン含有混合
ガスの流量を0.1〜10sccmとするのが好まし
い。オゾナイザー2で発生したオゾン含有混合ガスは、
その50体積%以下、特に5体積%以下がスパッタリン
グチャンバー3へ供給されるのが好ましい。
【0054】不活性ガス供給器8から供給される不活性
ガスは、オゾン含有混合ガスに含有されるものと同じで
あるのが好ましく、また、不純物が極めて少ないもので
あるのが好ましい。0.001Pa以上のオゾンを含有
する酸化性雰囲気を構成するガスが不活性ガスを含有す
ると、不活性ガスを含有しない場合と比べて、成膜速度
が大幅に速くなるので好ましい。
【0055】オゾンキラー12は、酸化マンガン(IV)
等の触媒を保持し、供給されるオゾンを酸素に分解する
装置である。オゾナイザー2で発生したオゾン含有混合
ガスのうち、スパッタリングチャンバー3への供給量を
超える部分は廃棄されるが、オゾンは有毒であるので、
オゾン含有混合ガスをオゾンキラー12に供給し、オゾ
ンを酸素に分解してから大気中に排気するのが好まし
い。
【0056】オゾンメータ14は、オゾンの光吸収を利
用してオゾンの流量を測定する装置等が用いられる。オ
ゾンメータ14によりオゾナイザー2でのオゾン化率を
常にモニターし、スパッタリングチャンバー3に供給さ
れるオゾン含有混合ガスの組成を高い精度で一定に保
ち、均一な薄膜を形成させる。
【0057】オゾンは、空気の浄化、羊毛等の漂白、飲
料水等の殺菌等に広く用いられるが、これらの用途にお
いては、通常、高い純度は要求されない。一方、オゾン
を反応性スパッタリング法に用いる場合には、膜特性を
十分に発揮させるため不純物が極めて少ないことが要求
される。
【0058】従来、純度の低い酸素を用いてオゾナイザ
ーにより、オゾン分圧が一定である混合ガスを発生させ
ることは可能であったが、不純物が極めて少なく、か
つ、オゾン分圧が一定である混合ガスを得ることはでき
なかった。本発明者は、不純物の極めて少ないオゾンを
得るための試みとして、純度99.999〜99.99
99%以上というような不純物の極めて少ない酸素をオ
ゾナイザーに供給して混合ガスを発生させたが、オゾン
化率が安定しなかった。本発明者は、鋭意研究の結果、
オゾン化率を安定させるためには、放電の起爆剤とし
て、供給する酸素に不活性ガスを混入させればよいこと
を見出した。即ち、不純物の極めて少ない酸素および不
活性ガスの混合ガスをオゾナイザーに供給することによ
り、不純物が極めて少なく、かつ、オゾン分圧が一定で
あるオゾン、酸素および不活性ガスの混合ガスが得られ
る。オゾンを反応性スパッタリングに用いる場合には、
不活性ガスを除去することなく、得られた混合ガスをそ
のまま酸化性雰囲気として利用することができる。
【0059】上述したように、本発明の第三の態様のオ
ゾン発生装置は、不純物の極めて少ない酸素および不活
性ガスを含有する混合ガスをガス供給器からオゾナイザ
ーに供給し、オゾン化処理の際に不純物の混入が極めて
起こりにくいオゾナイザーを用いた装置であるので、不
純物が極めて少なく、かつ、オゾン分圧が一定のオゾ
ン、酸素および不活性ガスを含有する混合ガスを安定的
に発生させることができる。
【0060】本発明の第三の態様のオゾン発生装置の用
途は、特に限定されないが、不純物が極めて少なく、か
つ、オゾン分圧が一定のオゾン含有混合ガスを安定的に
発生させることができる点で、例えば、反応性スパッタ
リング法に用いられるオゾンの供給に好適に用いられ
る。
【0061】本発明の第四の態様の薄膜の製造方法によ
れば、スパッタリング法に用いる酸化性雰囲気を構成す
るガス中の不純物が極めて少ないため、薄膜の性状等が
安定する。また、酸化性雰囲気を構成するガスが、不活
性ガスを含有するため、成膜速度が速いという利点もあ
る。
【0062】本発明の第五の態様の薄膜の製造装置は、
スパッタリングに用いるオゾン濃度とオゾン含有混合ガ
スの流量を、所望の非常に狭い範囲にコントロールで
き、前記製造方法の実施に最適な装置である。
【0063】本発明の第六の態様の薄膜の製造装置の一
例を図3に示す。スパッタリングチャンバー31の内部
に直流マグネトロン放電用磁石32、金属ターゲット3
3および基体34が配置される。オゾン含有ガスは、オ
ゾン含有ガス導入口37より導入され、オゾン含有ガス
放出ノズル38から基体34に向けて放出される。オゾ
ン含有ガスが放出される方向は、基体34の面に垂直の
方向であるのが好ましいが、オゾン分子の多くが直接金
属ターゲット33に衝突しないような方向であればよ
い。一方、アルゴンガス等の不活性ガスは、不活性ガス
導入口39より導入され、不活性ガス放出ノズル40か
ら放出される。不活性ガスが放出される方向は、特に限
定されず、基体34の面に平行の方向であっても、金属
ターゲット33の方向であってもよく、オゾン含有ガス
と十分混合されるような方向であればよい。基体34を
平行に移動させつつ、金属ターゲット33と基体34と
の間に直流マグネトロン放電によりプラズマ35を発生
させ、基体34の上に金属酸化膜を成膜する。
【0064】本発明の第六の態様の薄膜の製造装置によ
れば、成膜速度がより向上する。その理由を以下に説明
する。従来のスパッタリング装置においては、気体は一
つのノズルから導入される。本発明において、従来のス
パッタリング装置と同様に、オゾン含有ガスと不活性ガ
スとを混合して一つのノズルからスパッタリングチャン
バー内に放出して成膜すると、金属ターゲットの表面が
オゾンの強い酸化作用により酸化されるため、スパッタ
リング効率が低下する現象が起こる。本発明の第六の態
様の薄膜の製造装置によれば、オゾン含有ガスは基板の
方向に向けて放出されるために、ほとんどのオゾン分子
は基体に衝突し、そこで酸素原子を基体に渡すか、基体
上でオゾン分子同士が結合して酸素分子となるため、金
属ターゲット表面のオゾン分子による酸化が抑制され
る。従って、スパッタリング効率が低下せず、成膜速度
がより向上する。
【0065】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限られるものではない。 1.薄膜の製造 図1に示した本発明の第五の態様の薄膜の製造装置を用
いて、以下の実施例および比較例の薄膜を製造した。成
膜条件を第1表に示す。
【0066】
【表1】
【0067】第1表に示した以外の条件は、以下の通り
である。 スパッタリング条件 基板:ソーダ石灰ガラス(実施例1〜7および比較例1
〜3)、ホウケイ酸ガラス(実施例8および比較例4) プレプレスパッタリング:Ar、20分間 プレスパッタリング:Ar、20分間 全圧:1.00Pa 酸化性雰囲気を構成するガスの流量の合計:5sccm その他の装置に関する条件 ガス供給器1に充填されているガス:酸素のみ(実施例
1〜7および比較例1〜3)、酸素およびアルゴンの混
合ガス(アルゴン含有量10体積%)(実施例8および
比較例4) オゾナイザー2で発生したオゾン含有混合ガスのうち、
スパッタリングチャンバー3へ供給される割合:10体
積%
【0068】(実施例1)予め洗浄した厚さ2mm、ソ
ーダ石灰ガラス製のフロートガラス板をスパッタリング
チャンバーにセットし、圧力が9.8×10-4Paにな
るまでスパッタリングチャンバー内の空気を排出した。
次いで、第1表に示す条件1で成膜を行い、幾何学的厚
さ(以下単に「厚さ」という。以下同じ。)200nm
のTiO2 の薄膜(TiO2 −1)の形成されたフロー
トガラス板を得た。
【0069】(実施例2)条件1の代わりに、条件2で
成膜を行った以外は、実施例1と同様の方法により、厚
さ200nmのTiO2 の薄膜(TiO2 −2)の形成
されたフロートガラス板を得た。
【0070】(実施例3)条件1の代わりに、条件6で
成膜を行いさらに条件3で成膜を行った以外は、実施例
1と同様の方法により、ガラス接触面から順に、厚さ5
0nmのSiO2の薄膜(SiO2 )および厚さ200
nmのTiO2 の薄膜(TiO2 −3)の形成されたフ
ロートガラス板を得た。
【0071】(実施例4)条件1の代わりに、条件6で
成膜を行いさらに条件1で成膜を行った以外は、実施例
1と同様の方法により、ガラス接触面から順に、厚さ5
0nmのSiO2の薄膜(SiO2 )および厚さ200
nmのTiO2 の薄膜(TiO2 −1)の形成されたフ
ロートガラス板を得た後、これを空気中で600℃、1
時間の条件で加熱した。
【0072】(実施例5)条件1の代わりに、条件7で
成膜を行いさらに条件1で成膜を行った以外は、実施例
1と同様の方法により、ガラス接触面から順に、厚さ3
0nmのTiNXの薄膜(TiNX )および厚さ20n
mのTiO2 の薄膜(TiO2 −1)の形成されたフロ
ートガラス板を得た。
【0073】(実施例6)条件1の代わりに、条件5、
条件7、条件5、条件1の順で成膜を行った以外は、実
施例1と同様の方法により、ガラス接触面から順に、厚
さ50nmのTiO2 の薄膜(TiO2 −5)、厚さ1
0nmのTiNX の薄膜(TiNX )、厚さ10nmの
TiO2 の薄膜(TiO2 −5)、および厚さ200n
mのTiO 2 の薄膜(TiO2 −1)の形成されたフロ
ートガラス板を得た。
【0074】(実施例7)条件1の代わりに、条件4で
成膜を行った以外は、実施例1と同様の方法により、厚
さ200nmのTiO2 の薄膜(TiO2 −4)の形成
されたフロートガラス板を得た。
【0075】(比較例1)条件1の代わりに、条件5で
成膜を行った以外は、実施例1と同様の方法により、厚
さ200nmのTiO2 の薄膜(TiO2 −5)の形成
されたフロートガラス板を得た。
【0076】(比較例2)条件1の代わりに、条件7で
成膜を行った以外は、実施例1と同様の方法により、厚
さ30nmのTiNX の薄膜(TiNX )の形成された
フロートガラス板を得た。
【0077】(比較例3)条件1の代わりに、条件5、
条件7、条件5の順で成膜を行った以外は、実施例1と
同様の方法により、ガラス接触面から順に、厚さ50n
mのTiO2 の薄膜(TiO2 −5)、厚さ10nmの
TiNX の薄膜(TiNX )および厚さ10nmのTi
2 の薄膜(TiO2 −5)の形成されたフロートガラ
ス板を得た。
【0078】(実施例8)予め洗浄した厚さ2mm、ホ
ウケイ酸ガラス製のフロートガラス板をスパッタリング
チャンバーにセットし、圧力が9.8×10-4Paにな
るまでスパッタリングチャンバー内の空気を排出した。
次いで、第1表に示す条件8で成膜を行い、幾何学的厚
さ540nmのTiO 2 の薄膜(TiO2 −6)の形成
されたフロートガラス板を得た。
【0079】(比較例4)条件8の代わりに、条件9で
成膜を行った以外は、実施例8と同様の方法により、厚
さ520nmのTiO2 の薄膜(TiO2 −7)の形成
されたフロートガラス板を得た。
【0080】2.成膜速度 触針式表面あらさ計を用いて、得られた薄膜の厚さを測
定した。薄膜の厚さおよび成膜時間より、成膜速度を算
出した。
【0081】3.光触媒活性(アルデヒド分解速度) 実施例1〜7および比較例1〜3で得られた薄膜の形成
されたフロートガラス板から大きさ4.5cm×5.0
cm×2mmのサンプルを作製して用いた。サンプルを
膜面を上にして容量3Lのガラス製容器に入れ、室温に
てアセトアルデヒド蒸気を約750ppmとなるように
供給した。次にガラス製容器の外側からサンプルの膜面
に6Wのブラックライト蛍光灯4本を用いて約10cm
の距離から紫外光を照射した。ガラス容器中のアセトア
ルデヒド濃度をガス検知管を用いて、経時的に測定し
た。アセトアルデヒド濃度の減少速度を算出し、アセト
アルデヒド分解速度として、酸化チタン膜の有する光触
媒活性の評価とした。アセトアルデヒド分解速度が大き
いほど、光触媒活性が大きいことを示す。
【0082】4.光触媒活性(メチレンブルー脱色測定
法) 実施例8および比較例4で得られた薄膜の形成されたフ
ロートガラス板を用いた。クリーニングおよび親水性付
与のため、薄膜表面に紫外線を1晩照射した。次いで、
濃度0.003mol/Lのメチレンブルー水溶液にサ
ンプルを約1時間浸せきして色素を吸着させ、暗所で1
晩乾燥して色素を定着させた。暗所で紫外線を照射し、
1分後、メチレンブルーの吸収ピークである580nm
における可視光透過率を測定し、吸光度の初期値からの
変化量(ΔABS)を算出した。ΔABSが大きいほ
ど、光触媒活性が大きいことを示す。
【0083】5.耐擦傷性 JIS R3221に規定されている摩耗輪CS−10
F荷重500gでのテーバー試験(300回)を行い、
テーバー試験前後のヘーズ値変化を測定した。
【0084】結果を第2表および第3表に示す。表中、
Gはガラス板を示す。本発明により製造された薄膜を最
外層に有する場合(実施例1〜8)は、高い光触媒活性
を示し、耐擦傷性に優れることが分かる。また、酸化性
雰囲気を構成するガスが不活性ガスを含有する場合(実
施例8)は、成膜速度が0.023nm/(min・
W)と大きい値を示した。これに対して、雰囲気を構成
するガスがオゾンを含有しない場合(比較例1〜4)
は、得られた薄膜は、ほとんど光触媒活性を示さない。
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】
【発明の効果】本発明の第一の態様の薄膜の製造方法に
よれば、光触媒活性を示し、耐擦傷性に優れ、均一な膜
厚を有するTiの酸化物を主成分とする薄膜(酸化チタ
ン膜)を基体上に製造することができるうえ、製造に当
たり基体を加熱する必要はなく、また、成膜速度は従来
より速くすることができる。また、本発明の第二の態様
の積層体は、光触媒活性を示し、耐擦傷性に優れ、基体
として加熱することのできない材料や加熱の困難な大面
積のものを用いることができる。さらに、本発明の第三
の態様のオゾン発生装置は、不純物が極めて少ないオゾ
ンを安定的に一定量発生させることができる。さらに、
本発明の第四の態様の薄膜の製造方法によれば、得られ
る薄膜の性状を安定したものにすることができ、かつ、
反応性スパッタリング法の成膜速度を速くすることがで
きる。本発明の第五の態様の薄膜の製造装置は、前記製
造方法の実施に最適な装置である。本発明の第六の態様
の薄膜の製造装置は、成膜速度をより向上させることが
できるので、前記製造方法の実施に最適な装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜の製造方法を実施するための装
置の一態様を示す概念図である。
【図2】 本発明により得られた薄膜の一例の断面図で
ある。
【図3】 本発明の第六の態様の薄膜の製造装置の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 酸素および不活性ガスを含有する混合ガス(または
酸素)を供給するガス供給器 2 石英二重管タイプオゾナイザー 3 スパッタリングチャンバー 4 第一の流量コントローラー 5 供給管 6 第二の流量コントローラー 7 排出管 8 不活性ガスを供給する不活性ガス供給器 9 供給管 10 真空モニター 11 排気管 12 オゾンキラー 13 排気管 14 オゾンメータ 21 光触媒活性を有するTiの酸化物を主成分とする
薄膜 22 基体 31 スパッタリングチャンバー 32 直流マグネトロン放電用磁石 33 金属ターゲット 34 基体 35 プラズマ 36 基体移動方向 37 オゾン含有ガス導入口 38 オゾン含有ガス放出ノズル 39 不活性ガス導入口 40 不活性ガス放出ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 14/34 C23C 14/34 R (72)発明者 長倉 正昭 茨城県那珂郡東海村舟石川622番地12 ニ ュークリア・デベロップメント株式会社内 (72)発明者 鈴木 すすむ 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G042 CA01 CB01 CC03 CE04 4G047 CA02 CC03 KE04 4K029 AA09 BA46 BA48 BA60 BB02 CA06 DA05 DC03 DC34 DC39 EA01 EA03 EA04 FA04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Tiを主成分とする金属ターゲットを用い
    分圧が0.001Pa以上のオゾンを含有する酸化性雰
    囲気で反応性スパッタリング法を行うことにより、Ti
    の酸化物を主成分とする薄膜を基体上に製造する薄膜の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記反応性スパッタリング法が、反応性直
    流スパッタリング法である請求項1に記載の薄膜の製造
    方法。
  3. 【請求項3】前記薄膜の幾何学的厚さが、5〜1000
    nmである請求項1または2に記載の薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】前記基体が、ガラスである請求項1〜3の
    いずれかに記載の薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】基体および該基体上に請求項1〜4のいず
    れかに記載の薄膜の製造方法により製造された薄膜を有
    する積層体。
  6. 【請求項6】酸素および不活性ガスを含有する混合ガス
    を供給するガス供給器と、該ガス供給器から該混合ガス
    を供給され、オゾンを発生させる石英二重管タイプオゾ
    ナイザーと、を備えるオゾン発生装置。
  7. 【請求項7】1種以上の金属を主成分とする金属ターゲ
    ットを用いオゾンおよび不活性ガスを含有する酸化性雰
    囲気で反応性スパッタリング法を行うことにより、前記
    1種以上の金属の酸化物を主成分とする薄膜を基体上に
    製造する方法において、前記オゾンおよび不活性ガス
    は、その一部または全部が、請求項6に記載のオゾン発
    生装置から供給されることを特徴とする薄膜の製造方
    法。
  8. 【請求項8】1種以上の金属を主成分とする金属ターゲ
    ットを用い分圧が0.001Pa以上のオゾンを含有す
    る酸化性雰囲気で反応性スパッタリング法を行うことに
    より、前記1種以上の金属の酸化物を主成分とする薄膜
    を基体上に製造する薄膜の製造装置であって;ガス供給
    器、ガス供給器から供給されるガス中の酸素をオゾン化
    する石英二重管タイプオゾナイザー、およびオゾナイザ
    ーから供給されるオゾン化処理されたガスを用いて反応
    性スパッタリング法を行うスパッタリングチャンバーを
    有することを特徴とする薄膜の製造装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の薄膜の製造装置であっ
    て;ガス供給器とオゾナイザーとの間は第一の流量コン
    トローラーを備えた供給管で連通され、 ガス供給器は1〜15体積%の不活性ガスを含有する酸
    素を、供給管を介して第一の流量コントローラーで所定
    の酸素量をオゾナイザーに供給し、 オゾナイザーとスパッタリングチャンバーとの間は排出
    管で連通され、 排出管は分岐され、分岐の一方はオゾナイザーでオゾン
    化処理されたガスの50体積%以下をスパッタリングチ
    ャンバーへ供給するために第二の流量コントローラーを
    介してスパッタリングチャンバーに連通することを特徴
    とする薄膜の製造装置。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の薄膜の製造装置であっ
    て;オゾンを含有する気体を前記基体の面に向けて放出
    するノズルと、不活性ガスを前記基体の面に平行にまた
    は前記金属ターゲットに向けて放出するノズルとを備え
    ることを特徴とする薄膜の製造装置。
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