JP2001064393A - 縮合反応硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物並びにその合成及び硬化方法 - Google Patents
縮合反応硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物並びにその合成及び硬化方法Info
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Abstract
破断靭性を有する硬化シルセスキオキサン樹脂を製造す
るのに使用することができる硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 縮合反応硬化性シルセスキオキサン樹脂
組成物及びその製造及び硬化方法が開示される。シルフ
ェニレンのようなシリル末端炭化水素を有するシルセス
キオキサン樹脂を変性することによって、得られるシル
セスキオキサン樹脂は、弾性率を顕著に損失させること
なく、改良強度及び靭性を改良する。
Description
性率を損うことなく、高い強度及び破壊靭性を有する硬
化シルセスキオキサン(silsesquioxane)樹脂を生成す
る、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に関する。本
発明は更に、この組成物及び硬化シルセスキオキサン樹
脂の合成方法に関する。
結合密度の従来の熱硬化性網状構造物は、典型的に強
度、破壊靭性又は弾性のような機械的特性を改良する手
段を講じたとき、他の特性の一つ又はそれ以上が不利益
を受けるという欠点を有する。
年)には、振動を減衰させるために、シリカ充填シリコ
ーン樹脂/液体の組み合わせを使用することが開示され
ている。振動を減衰させる、開示されたシリコーン樹脂
/液体組成物の能力は、弾性剪断弾性率であるG′の、
損失剪断弾性率であるG″に対する比の測定によって示
されている。この比の大きさは、振動を吸収する材料の
能力に反比例するとして示されている。主題材料のG′
/G″の比は、樹脂構成成分無しで製造された組成物の
ものに対して比較される。
かなり低い弾性率を有する種類のものである。シリコー
ン樹脂を説明するために本明細書で使用する用語「硬
質」は、樹脂材料が、その未充填状態で、少なくとも
0.67GPa のヤング率を有することによって特徴付け
られる一定の「剛性」を示すことを意味する。本明細書
で使用する用語「未充填」は、炭素若しくはガラス繊維
又はシリカ粉末のような強化充填材が、樹脂に添加され
ていないことを意味する。
法は、シリコーン樹脂をゴム化合物で変性することによ
るものである。米国特許第5,747,608号にはゴ
ム変性樹脂が記載されており、米国特許第5,830,
950号にはゴム変性樹脂の製造方法が記載されてい
る。このゴム変性樹脂は、未硬化オルガノシリコーン樹
脂とシリコーンゴムとを反応させて、ゴム変性樹脂を生
成させることによって製造される。この樹脂とゴムと
は、付加反応、縮合反応又は遊離基反応によって反応さ
せることができる。得られるゴム変性樹脂は、その未充
填状態で、少なくとも6.9×108 Paのヤング率を有
する。しかしながら、このゴム変性樹脂の強度及び靭性
は一般的に、強靭な有機ポリマーよりも劣っており、あ
る種の応用には未だ不十分である。
及び耐火特性の利点を利用する応用で使用されてきた。
これらの特性は、シルセスキオキサン樹脂を、自動車コ
ンポーネント、航空機及び艦船に於ける電気積層物、構
造的用途のための繊維強化複合体で使用するのに魅力の
あるものにしている。従って、弾性率の顕著な損失及び
熱安定性の劣化無しに、増加した曲げ強度、曲げ歪、破
壊靭性KIC及び破壊エネルギーGICを有する硬質シルセ
スキオキサン樹脂についてのニーズが存在する。更に硬
質シルセスキオキサン樹脂は、低い誘電率を有し、層間
誘電材料として有用である。硬質シルセスキオキサン樹
脂はまた、耐摩耗性皮膜としても有用である。
は、弾性率を損失させることなく、高い強度及び破壊靭
性を有する硬化シルセスキオキサン樹脂を製造するのに
使用できる硬化性組成物を提供することにある。本発明
の更なる目的は、硬化シルセスキオキサン樹脂の製造方
法を提供することにある。
キオキサン樹脂を製造するのに使用する硬化性シルセス
キオキサン樹脂組成物に関する。この硬化シルセスキオ
キサン樹脂は、公知の樹脂を越えた改良された強度及び
靭性を有する。この強度及び靭性に於ける改良は、剛性
の顕著な損失を伴なうことなく行われた。この硬化シル
セスキオキサン樹脂は、シルセスキオキサン前駆体及び
シリル末端炭化水素からなる組合せ物の共重合の方法に
よって合成される。この共重合は縮合反応によって行わ
れる。シリル末端炭化水素を、従来のシラン又はシロキ
サン架橋剤の代わりに又はそれに加えて使用するとき、
得られる硬化シルセスキオキサン樹脂は、予想外に高い
機械的特性を有する。
ン樹脂を製造するのに使用する硬化性シルセスキオキサ
ン樹脂組成物に関する。この硬化性シルセスキオキサン
樹脂組成物は、成分(A)及び成分(B)(但し、成分
(A)はシルセスキオキサン前駆体であり、成分(B)
はシリル末端炭化水素である)の共重合反応生成物から
なる。
ある。硬化性組成物中の成分(A)の量は、一般的に5
〜95重量%、好ましくは50〜95重量%である。成
分(A)は、(I)未硬化オルガノシリコーン樹脂、
(II)(I)の加水分解性前駆体又は(III)(II)から
生成される加水分解物から選択される。
(D)縮合反応触媒及び(G)溶媒を含んでいてよい。
この硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物は更に(D)
縮合触媒、(E)第1のシリコーンゴム、(F)第2の
シリコーンゴム又は(G)溶媒から選択された1種又は
それ以上の任意の成分を含んでいてよい。
c SiO(4-a-b-c)/2 (式中、aは0又は正数であり、
bは0又は正数であり、cは0又は正数であるが、1.
0≦(a+b+c)≦3.0である)の単位を含んでな
る未硬化オルガノシリコーン樹脂であり、この未硬化オ
ルガノシリコーン樹脂は、分子当たり少なくとも2個の
基R1 を有し、各R1 は、ハロゲン原子、ヒドロキシル
基またはアルコキシ、オキシモ(oximo)、アルキルオキ
シモ、アリールオキシモ、アルキルカルボキシル若しく
はアリールカルボキシル基のような加水分解性基から独
立に選択される官能基である。好ましくは、この未硬化
オルガノシリコーン樹脂は、分子あたり2〜8個の基R
1 を有する。各R2 及び各R3 は独立に、非官能基又は
R1 から選択される。「非官能」は、基が、本発明の硬
化シルセスキオキサン樹脂を製造するための硬化反応に
関与しないことを意味する。
アルキル又はアリール基から選択される。適当なアルキ
ル基には、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−
ブチル及びイソブチルが含まれる。好ましくは、非官能
基はメチル基、フェニル基又はこれらの組み合わせから
選択される。
リコーン樹脂は公知の方法で、成分(A)(II)である
(A)(I)の加水分解性前駆体(これには、その構造
の一部として前記のR1 及びR2 が含まれる)の加水分
解及び凝縮(condensation)によって製造することがで
きる。このような加水分解性前駆体には、オルガノトリ
アルコキシシランおよびオルガノトリハロシランのよう
な三官能性シラン(これは、所望の三次元樹脂構造を作
る)並びにトリオルガノモノアルコキシシラン、トリオ
ルガノモノハロシラン、ジシロキサン及びジシラザンの
ような単官能性シラン(これは、末端閉塞剤(endcappe
r)として作用する)が含まれる。オルガノトリアルコキ
シシラン及びオルガノトリハロシランはまた、成分
(A)(II)で使用するのにも適している。適当なオル
ガノトリハロシランには、メチルトリクロロシラン、フ
ェニルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、n
−ブチルトリクロロシラン、t−ブチルトリクロロシラ
ン、n−プロピルトリクロロシラン及びイソプロピルト
リクロロシランが含まれる。オルガノトリアルコキシシ
ラン及びオルガノトリハロシラン中のオルガノ基は非官
能性であってよく、メチル、エチル、プロピルおよびブ
チルのようなアルキル基ならびにトリフルオロプロピル
のようなハロゲン化アルキル基を含んでよい。オルガノ
トリアルコキシシラン及びオルガノトリハロシラン中の
オルガノ基は官能基であってもよく、ビニル、アリル及
びヘキセニルのようなアルケニル機を含んでよい。当業
者はまた、ジオルガノジハロシラン及びジオルガノジア
ルコキシシランのような二官能性シラン並びに少量のテ
トラハロシラン及びテトラアルコキシシランのような四
官能性シランが、成分(A)(II)中に含まれてよいこ
とを認識するであろう。
化合物として含んでいてもよい。適当な架橋剤は、少な
くとも1個のケイ素原子を含む化学式を有する。適当な
架橋剤は、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン及びメチルトリアセトキシシラン、メチルトリオ
キシモシラン及びテトラオキシモシランによって例示さ
れる。当業者は、架橋剤に反応性官能基の間の比較的短
いシロキシ鎖が含まれてよいことを認識するであろう。
そして、本明細書で使用するとき、用語「架橋剤」は、
シラン及びシロキシ鎖の重合度が6より小さいようなシ
ロキサンに限定される。組成物中の架橋剤の量は、
(A)及び(B)からなる組合せ物の重量基準で典型的
に0〜30重量%、好ましくは0〜10重量%である。
するのに酸加水分解及び濃縮を使用すると、顕著な濃度
の立体的に障害を受けていない残留ヒドロキシル基を含
む組成物になることを認識するであろう。従って、樹脂
の残留ヒドロキシ官能基を使用する縮合反応は、縮合硬
化系により本発明の硬化シルセスキオキサン樹脂を生成
する便利な方法である。
ある加水分解前駆体の加水分解物である。この加水分解
物は、低分子量の有機官能性シラノール(silanol)含有
化合物であり、これは縮合に対して非常に反応性であ
る。この化合物にはまた、その組成中に、オルガノトリ
シラノールのような、完全に未縮合のシラノール含有化
合物が含まれていてよい。適当なオルガノトリシラノー
ルはメチルトリシラノール、フェニルトリシラノール、
ジフェニルシラジオール(diphenyl siladiol)及びフェ
ニルメチルシラジオールによって例示される。
硬化性組成物中の成分(B)の量は典型的に0.5〜5
0重量%、好ましくは5〜20重量%である。成分
(B)は一般式:
は成分(A)について前記したとおりである。R4 は二
価の炭化水素基である。R4 は、アリーレンセグメント
及びアルキレンセグメントの両方を有していてよい。
反応方法によって製造することができる。例えば、本発
明で使用するシリル末端炭化水素の一つの製造方法は、
マグネシウムとジエチルエーテル又はテトラヒドロフラ
ンのような溶媒との組合せ物を室温〜200℃、好まし
くは50〜65℃の温度に加熱することを含む。次い
で、ジブロモベンゼンのような二ハロゲン化炭化水素を
数時間かけてマグネシウムと溶媒とに添加する。
後、次いで、ジメチルヒジ水素クロロシラン(dimethyl
hydihydrogenchlorosilane)のようなハロゲン化シラン
を添加し、そして任意の有機溶媒も添加することができ
る。次いで、得られる混合物を50〜65℃の温度で数
時間加熱する。次いで、任意の過剰のハロゲン化シラン
をNH4 Clの飽和水溶液での中和のような任意の便利
な手段によって除去する。次いで、得られる生成物を硫
酸マグネシウムのような乾燥剤で乾燥し、次いで蒸留に
より精製することができる。
オキサン中で、触媒としての活性炭上のパラジウムで行
うことができる。次いで、NaH2 PO4 ・H2 O及び
Na 2 HPO4 の水溶液のような緩衝液を添加すること
ができる。次いで、得られる生成物を濾過及び乾燥又は
結晶化のような任意の好都合な手段によって回収するこ
とができる。成分(B)に適した化合物は、
義した通りであり、xは1〜6、好ましくは1〜4であ
る)によって例示される。
物は更に、下記に示すものによって例示される。これら
の化合物は公知であり、市販されている。例えば下記に
示すp−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン
は、Tullytown, PennsylvaniaのGelest, Inc.から入手
でき、p−ビス(クロロジメチルシリル−エチル)ベン
ゼンは、United Chemical Technologies, Inc.から入手
することができる。
性シルセスキオキサン樹脂組成物に添加することができ
る。組成物中の成分(D)の量は、典型的に0〜2重量
%、好ましくは0.05〜0.4重量%である。成分
(D)は、(D′)弱い縮合反応触媒又は(D″)強い
縮合反応触媒から選択される。弱い縮合反応触媒にはジ
ルコニウム、ハフニウム及びチタンのような第IVB族
金属の金属エステル及びアルコキシドが含まれる。弱い
縮合反応触媒は、チタンテトラブトキシドによって例示
される。強い縮合反応触媒には、亜鉛オクトエート(zi
nc octoate)及びコリンオクトエート触媒が含まれる。
他の適当な触媒は硫酸、リン酸、水酸化カリウム、水酸
化セシウム、金属シラノレート(metal silanolate)及
び焼成石灰のような強度及び強塩基である。
及び亜鉛の金属エステル又はアルコキシドが含まれる。
ジブチル錫ジラウレートが一例である。しかしながら、
錫触媒は本発明の硬化シルセスキオキサン樹脂の熱安定
性を低下させる傾向があり、高温度適用には避けるべき
である。カルボン酸アミン及びカルボン酸金属並びに第
四級塩基も有用である。当業者はテトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシドのようなある種の第四級塩基が、それ
らが、硬化温度に加熱されたとき、揮発性副生物に分解
し、従って、本発明の硬化性組成物を硬化させることに
よって生成した硬化シルセスキオキサン樹脂から用意に
除去されるという利点を有することを認めるであろう。
於いて、硬化を触媒の不存在下に誘導できることを認識
するであろう。しかしながら、このような反応では高温
度を適用することが必要である。
である。硬化性組成物中の成分(E)の量は、0〜30
重量%、好ましくは5〜20重量%である。成分(E)
のための適当なシリコーンゴム及びそれを硬化性組成物
の中に含有させるための方法は、米国特許第5,74
7,608号及び同第5,830,950号に開示され
ている。このシリコーンゴムは、経験式:
は1,2又は3であり、qは1または2であり、zは6
又はそれ以上の整数であり、そしてyはゼロ又は10以
下の整数である)を有する。成分(E)中の各R5 基は
独立に、前記のR2 についての非官能基から選択され
る。各R1 は、前記のように、硬化反応に関与して本発
明の硬化シルセスキオキサンを生成する官能基である。
の平均非官能性直鎖長、即ちR1 基の間の平均鎖長を表
わす。従って、成分(E)は、種々の重合度のシリコー
ンゴム(これらの全ては、上記の経験式によって表わさ
れる)の混合物であってよい。本発明と結び付けて使用
される殆どのシリコーンゴムは、鎖の末端基でのみ反応
性基を有する。このような例に於いて、本明細書で使用
する用語「重合度」(「DP」)はzの値と同じであ
る。DPには、末端官能シロキシ基R1 は含まれない。
メチル基、フェニル基又はこれらの組み合わせである。
成分(A)シルセスキオキサン前駆体のR2 基及び
(E)第1のシリコーンゴムのR5 基の高いパーセント
が、主としてメチルまたは主としてフェニルであると
き、(A)シルセスキオキサン前駆体と(E)第1のシ
リコーンゴムとは一般的に相溶性であり、ゴムを比較的
均一な方式で硬化シルセスキオキサン樹脂構造全体に分
散させるようにする。
ムである。この任意のシリコーンゴムは、経験式:
である。但し、分子当たり少なくとも2個のR2 基は、
R1 でなくてはならず、mは150〜1,000、好ま
しくは246〜586であり、nは1〜10である)の
ポリジオルガノシロキサンである。硬化性組成物中の成
分(F)の量は、一般的に0〜15重量%、好ましくは
2〜8重量%である。
に、溶媒の量は組成物の0〜90重量%、好ましくは0
〜50重量%である。本発明のための適当な溶媒にはメ
チル、エチル、イソプロピル及びt−ブチルアルコール
のようなアルコール;ベンゼン、トルエン及びキシレン
のような芳香族炭化水素;ヘプタン、ヘキサン及びオク
タンのような脂肪族炭化水素;プロピレングリコールメ
チルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテ
ル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピ
レングリコールn−プロピルエーテル及びエチレングリ
コールn−ブチルエーテルのようなグリコールエーテル
並びに1,1,1−トリクロロエタン及び塩化メチレン
のようなハロゲン化炭化水素が含まれる。トルエン及び
イソプロピルアルコールが好ましい。
キサン樹脂組成物の合成及び硬化方法に関する。硬化性
シルセスキオキサン樹脂組成物の合成方法は、1)前記
の成分(A)及び(B)からなる組合せ物を共重合さ
せ、それによって硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物
を合成することからなる。次いで、この硬化性シルセス
キオキサン樹脂組成物を、2)硬化性シルセスキオキサ
ン樹脂組成物を硬化させるために十分な時間及び温度に
加熱することによって硬化させ、それによって硬化シル
セスキオキサン樹脂を生成することができる。
更に、組合せ物中の成分を溶解させるために使用される
成分(G)溶媒を含んでいてよい。更に、組合せ物中の
成分(A)(II)は更に、前記のような架橋剤からなっ
ていてよい。この組合せ物は更に、(D′)弱い縮合反
応触媒からなっていてよい。成分(D′)のための弱い
縮合反応触媒には、ジルコニウム及びハフニウムのよう
な第IVA金属のアルコキシドが含まれる。成分
(D′)は、前記のようにチタンテトラブトキシドによ
って例示される。
組合せ物を、実質的に全ての成分(B)が成分(A)と
反応するまで、加熱することによって行われる。これ
は、29Si核磁気共鳴分光学及びその他の分光学的技術
を使用することによって確認できる。
(A)と(B)との共重合反応生成物からなる、得られ
る硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に添加すること
ができる。他の任意の成分には、前記の、(D″)コリ
ンオクトアート及び亜鉛オクトアートのような強い縮合
反応触媒、(E)第1のシリコーンゴム、(F)第2の
シリコーンゴム及び(G)追加の又は他の溶媒が含まれ
る。次いで、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物を、
この組成物を硬化させるために十分な温度に十分な時間
加熱し、それによって硬化シルセスキオキサン樹脂を形
成する。
bstrate)上の薄いフィルムとして製造することができ
る。薄いフィルムを形成するために、適切な溶媒中の、
上記の工程1)で合成された硬化性シルセスキオキサン
樹脂組成物の溶液を製造する。成分(D″)強い縮合反
応触媒を、この溶液に添加する。次いで、基体をこの樹
脂溶液で被覆し、被覆された支持体を乾燥させて溶媒を
除去し、加熱して硬化性組成物を硬化させる。乾燥は、
環境空気又は穏和な熱への曝露のような任意の便利な手
段によって行うことができる。
リスのような硬化シリコーン樹脂製品として製造するこ
ともできる。硬化シルセスキオキサン樹脂製品を製造す
るために、長い遅い硬化サイクルが使用される。適切な
溶媒中の、上記の工程1)で合成された硬化性シルセス
キオキサン樹脂組成物の溶液を製造する。成分(D″)
強い縮合触媒を、この溶液に添加する。その後、得られ
る触媒含有樹脂溶液を金型内に注型し、そして溶媒の大
部分を除去する。溶媒は、環境空気又は穏和な熱への曝
露のような任意の便利な手段によって除去することがで
きる。次いで、得られる未硬化注型物をゆっくり加熱し
て、硬化させる。典型的な加熱プロフィルは、65℃か
ら110℃へは24時間に5℃ずつの増分で加熱し、1
20℃で24時間、130℃で24時間、150℃で6
時間、175℃で6時間、200℃で12時間、230
℃で3時間及び260℃で8時間である。得られる硬化
シルセスキオキサン樹脂は、プラーク又は厚いモノリス
の形態であり、次いでこれをゆっくり室温にまで冷却す
る。また、触媒含有樹脂溶液から溶媒を除去し、その
後、得られる未硬化触媒含有樹脂を射出成形し、その後
加熱して硬化させることができる。
優れた機械的特性を有する。例えば、極限歪は7.27
%以下であり、ヤング率1.74GPa 以下であり、曲げ
強度は54.97MPa 以下であり、KICは0.54MPam
1/2 以下であり、そしてGICは246J/m2 以下であ
る。
することを意図しており、特許請求の範囲に記載された
本発明の範囲を限定するものでないことはいうまでもな
い。参考例1−p−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベン
ゼンの製造
gのマグネシウム(Mg)及び406gのテトラヒドロ
フラン(THF)を装入した。このフラスコに、撹拌
機、凝縮器、2個の添加漏斗、温度計を取り付け、加熱
マントルで加熱し、乾燥窒素でパージした。10gのB
rCH2 CH2 Brを添加して、Mgを活性化した。5
26gのTHF中の270gのジブロモベンゼンの溶液
を添加漏斗の一つに添加し、400gのTHFを他の添
加漏斗に添加した。
で、200mLのTHFを添加し、ジブロモベンゼン溶液
を、1時間30分かけて添加した。ジブロモベンゼンの
添加速度は、還流の良好な量が維持されるように調節し
た。
を65℃で5時間加熱し、次いで加熱器を切り、フラス
コを撹拌しながら窒素下で一夜冷却させた。それが室温
にまで冷却されたとき、更に500mLのTHFを添加
し、440gのジメチルクロロシランを、フラスコを氷
水浴によって冷却しながらゆっくり添加した。ジメチル
クロロシランの損失を最小にすることを助けるために、
凝縮器の頂部に、ドライアイス凝縮器を取り付けた。ジ
メチルクロロシランの添加は、良好な還流が維持される
ように調節した。ジメチルクロロシランの添加後に、フ
ラスコを60℃で一夜加熱した。
mLのトルエンを添加した。飽和NH 4 Cl水溶液をゆっ
くり添加して加水分解させ、過剰のジメチルクロロシラ
ンを凝縮させ、次いで、この混合物を大量の水で、殆ど
透明な底部相が得られるまで洗浄した。
乾燥させ、溶媒の大部分を、フラスコ内で150℃の温
度に達するまで蒸留により除去した。濃縮された粗製生
成物を、真空下での蒸留によって更に精製した。
p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンが得られた。ま
た、THF及びトルエンの混合溶媒中で、28gの80
%純度の生成物、25gの41.5%純度の生成物及び
15gの16%純度の生成物が得られた。合計収率は、
約55%のp−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンであっ
た。
−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンへの加水
分解を、ジオキサン中で、溶媒として活性炭上のパラジ
ウムで行った。0.1565gのNaH2 PO4 ・H2
O及び0.9648gのNa 2 HPO4 を、40gの脱
イオン水中に溶解させて、緩衝液を作った。2.5gの
この緩衝液を、三ツ口フラスコ内に、100gのジオキ
サン及び0.25gの5%パラジウム/炭素と共に入れ
た。13.5gの80%p−ビス(ジメチルシリル)ベ
ンゼンを、撹拌しながらゆっくり添加した。排出口をフ
ラスコの一つの口に接続させ、H2 の放出が、それを水
ビーカーを通してバブリングさせることによって観察さ
れた。反応剤を添加した後、更に3時間溶液を撹拌し、
濾過した。次いで、これをロータリーエバポレーター内
で乾燥させ、90gのトルエンと14gのTHFとの混
合溶媒中に再溶解させた。この溶液を−10℃の冷凍庫
内に入れ、4.6gの乾燥生成物を晶出させた。29Si
NMRによって、この生成物が、検出できない凝縮種
を有して殆ど純粋であったことが示された。
造 シルセスキオキサン前駆体を、下記の反応剤:45モル
%のCH3 SiCl3、5モル%の(C6 H5)(CH3)
SiCl2 、10モル%の(C6 H5)2 SiCl2 及び
40モル%のC6 H5 SiCl3 の加水分解及び濃縮に
よって製造した。特別に、この方法を下記に記載する。
ロパノールを、80g(0.525モル)のメチルトリ
クロロシランに、室温で撹拌しながらゆっくり添加し
た。次いで、100g(0.466モル)のフェニルト
リクロロシラン、29.8g(0.117モル)のジフ
ェニルジクロロシラン、11.3g(0.059モル)
のフェニルメチルジクロロシラン及び6.4gのトルエ
ンを混入した。183gのトルエン及び778.6g
(43.256モル)の水を、2リットルの三ツ口フラ
スコ内に入れ、このクロロシラン混合物を、室温で激し
く撹拌しながら、ゆっくり添加した。クロロシランを添
加した後、加水分解物を1時間撹拌し、相を分離させ
た。頂部有機相を600〜800mLの脱イオン水で4回
洗浄し、相を分離させた。次いで、これを約65重量%
まで濃縮させた。
フェニルメチルシリコーンは、経験式:
の製造 シルセスキオキサン前駆体を、下記の反応剤:5モル%
のHOMe2 SiC6H4 SiMe2 OH、45モル%
のCH3 SiCl3 、5モル%の(C6 H5)(CH3)S
iCl2 、10モル%の(C6 H5)2 SiCl2 及び4
0モル%のC6H5 SiCl3 の加水分解及び濃縮によ
って製造した。特別に、この方法を下記に記載する。
ロパノールを、80g(0.525モル)のメチルトリ
クロロシランに、室温で撹拌しながらゆっくり添加し
た。次いで、100g(0.466モル)のフェニルト
リクロロシラン、29.8g(0.117モル)のジフ
ェニルジクロロシラン、11.3g(0.059モル)
のフェニルメチルジクロロシラン及び6.4gのトルエ
ンを混入した。13.2gの1,4−ビス(ヒドロキシ
ジメチルシリル)ベンゼンを80gのTHF中に溶解
し、次いでこのクロロシランと混合した。183gのト
ルエン及び778.6g(43.256モル)の水を、
2リットルの三ツ口フラスコ内に入れ、このクロロシラ
ン混合物を、室温で激しく撹拌しながら、ゆっくり添加
した。クロロシランを添加した後、加水分解物を1時間
撹拌し、相を分離させた。上部の有機相を600〜80
0mLの脱イオン水で4回洗浄し、相を分離させた。次い
で、これを約65重量%まで濃縮させた。
製造 参考例2のシルセスキオキサン前駆体又は参考例1のシ
リル末端炭化水素を参考例2の組成物と共重合させるこ
とによって生成されたシルセスキオキサン前駆体を、下
記の方法に従って硬化させた。
溶解させ、0.05%の縮合反応触媒で触媒添加した。
得られた組合せ物を金型内に注型した。この触媒は下記
の組成を有していた。即ち、7.2%の亜鉛オクトアー
ト、47%のn−ブタノール、30%のトルエン、12
%の脂肪族石油留出物、0.6%水酸化亜鉛及び3%2
−エチルヘキサン酸コリン。
で除去した。次いで樹脂注型物を、65℃から110℃
へ、増分当たり24時間で5℃ずつ、次いで、120℃
で24時間、130℃で24時間、150℃で6時間、
175℃で6時間、200℃で12時間、230℃で3
時間及び260℃で8時間、加熱した。次いで、得られ
た硬化シルセスキオキサン樹脂を、室温にまでゆっくり
冷却させた。
ストロン8526で実施した。下記の実施例で製造した
硬化樹脂試験片を、平滑で目に見える掻き傷の無い表面
が得られるまで研磨した。全てのサンプルを同じ手順に
よって研磨して、同様の表面状態を確保した。研磨した
サンプルを80℃で一夜乾燥させ、試験の前に少なくと
も24時間、試験温度及び湿度でコンディショニングし
た。試験温度は21℃であった。各サンプルについて、
少なくとも3個の試験片を試験した。
化した樹脂の靭性は、応力−歪曲線の下の面積として得
た。曲げ強度は、ピーク力を使用し、 S=3PL/2bd2 (式中、Sは、スパン中央での外側表面内の応力であ
り、Pは最大荷重であり、Lは支持体スパンであり、そ
してb及びdは、ビームの幅及び厚さである)として計
算した。最大歪は、最大変位を使用し、 ε=6Dd/L2 (式中、εは破断歪であり、そしてDは最大変位であ
る)として計算した。荷重−変位曲線の最も急勾配の初
期直線部分の勾配を、ヤング率として得た。
て得、臨界歪エネルギー放出率、GICは、線形弾性破壊
力学(Linear Elastic Fracture Mechanics)(LEF
M)仮定に基づいて、KICから計算した。各サンプルの
6個の試験片を得た。試験片の中心にノッチを切り、鋭
い剃刀刃をノッチの中に優しく打つことによって、ノッ
チの根元から幅のほぼ半分まで延びる自然の亀裂を作っ
た。サンプルを、試験の前に少なくとも24時間室温で
コンディショニングして、変形を完全に緩和させた。図
1は、破壊靭性試験のために使用した試験片を表わす。
図1に於いて、Pは最大荷重を表わし、aは予備亀裂幅
を表わし、Wは9.525mmの試験片幅を表わし、L1
は38mmそしてL2は51mmである。試験片の変位速度
は10mm/分であった。図1に示される形状及び負荷条
件について、4の幅比までの支持体で、 KIC=(P/(BW1/2))f(x) (式中、Pは最大荷重である)であり、そして
/Wである)である。試験後に、予備亀裂長さを測定し
た。0.45〜0.55の値を有するこれらの試験片の
み、有効であると考えた。厚さに亘るxの変動は、10
%より小さくすべきである。試験の有効性を、約50ほ
ど拡大させた推定プラスチック帯域を有するサンプル寸
法を比較することによって、更に確実にした。 B,a,(W−a)>2.5(KIC/)σy )2 (式中、σy は、サンプルの降伏応力である)KICか
ら、GICを、 GIC=K2 IC(1−ν2)/E (式中、ν、樹脂のポアソン比は、実験を単純化するた
めに無視した)によって計算した。0.3のポアソン比
を有する光沢性ポリマーについて、GICは9%ほど誇張
された。しかしながら、ポアソン比の平方に於ける変化
は、通常、同様の剛性の一つの樹脂から他の樹脂へ小さ
いので、GIC値の相対等級付けは不明瞭ではなかったで
あろう。
て製造した。シリル末端炭化水素は、2.5モル%のp
−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンであっ
た。
〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破
断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
て製造した。シリル末端炭化水素は、2.5モル%の
1,4−ビス(2−(クロロジメチルシリル)エチル)
ベンゼンであった。
〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破
断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
例5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング
率、破断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
て製造した。シリル末端炭化水素は、5.0モル%の
1,4−ビス(2−(クロロジメチルシリル)エチル)
ベンゼンであった。
〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破
断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
(CH3 CH2 O)3SiO((CH3)2 SiO)55 Si
(OCH2 CH3)3 の末端官能化短鎖ポリジメチルシロ
キサンを添加し、得られた生成物を硬化させて、硬化シ
ルセスキオキサン樹脂を得た以外は、参考例4の方法に
よって製造した。
〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破
断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
て製造した。シリル末端炭化水素は、2.5モル%の
1,4−ビス(2−(クロロジメチルシリル)エチル)
ベンゼンであり、10重量%の末端官能化短鎖ポリジメ
チルシロキサンを添加した。
〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破
断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
のビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを、70
gのTHF中に溶解させ、248gのメチルトリクロロ
シラン、350gのフェニルトリクロロシラン、10
4.3gのジフェニルジクロロシラン及び39.6gの
フェニルメチルジクロロシランと混合した。次いで、こ
の混合物を、2725gの水及び687gのトルエンの
中に、後者を激しく撹拌しながら滴下により添加した。
これを添加するために1時間を要した。添加後に、この
混合物を更に1時間撹拌し、次いで相を分離させた。上
部の有機相を1000mLの脱イオン水で4回洗浄し、次
いで、95から115℃で凝縮(condense)して65重
量%の濃度にした。
て硬化させた。硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例
5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、
破断歪及び曲げ強度値を表1に示す。
ン樹脂のサンプルを表わす。
Claims (12)
- 【請求項1】 成分(A)及び成分(B)の共重合反応
生成物を含んでなり、成分(A)が、 (I)式: R1 a R2 b R3 c SiO(4-a-b-c)/2 (式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であ
り、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)
≦3.0である)の単位を含む未硬化オルガノシリコー
ン樹脂であり、未硬化オルガノシリコーン樹脂の各分子
が平均で少なくとも2個の基R1 を含み、各R1 は官能
基であり、各R2 は独立に、非官能基若しくはR1 から
選択され、そして各R3 は独立に、非官能基若しくはR
1 から選択される未硬化オルガノシリコーン樹脂、 (II)(I)の加水分解性前駆体、又は(III)(II)か
ら生成される加水分解物から選択されたシルセスキオキ
サン前駆体であり、そして成分(B)が一般式: 【化1】 (式中、R1 及びR2 は成分(A)について前記した通
りであり、そしてR4 は二価の炭化水素基である)を有
するシリル末端炭化水素である、硬化性シルセスキオキ
サン樹脂組成物。 - 【請求項2】 (D)縮合反応触媒、 (E)経験式: 【化2】 (式中、各R1 は前記の通りであり、各R5 は独立に、
非官能R2 基から選択され、pは1,2又は3であり、
qは1又は2であり、xは6又はそれ以上の整数であ
り、そしてyはゼロ又は10以下の整数である)を有す
る第1のシリコーンゴム、 (F)経験式: 【化3】 (式中、各R2 及びR5 は前記の通りであるが、分子当
たり少なくとも2個のR 2 基はR1 でなくてはならず、
mは150〜1,000であり、nは0〜10である)
を有する第2のシリコーンゴム又は(G)溶媒から選択
された1種又はそれ以上の成分を更に含む請求項1に記
載の組成物。 - 【請求項3】 1)(A)(I)経験式: R1 a R2 b R3 c SiO(4-a-b-c)/2 (式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であ
り、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)
≦3.0である)を有する未硬化オルガノシリコーン樹
脂であり、未硬化オルガノシリコーン樹脂の各分子が平
均で少なくとも2個の基R1 を含み、各R1 は官能基で
あり、各R 2 は独立に、非官能基若しくはR1 から選択
され、そして各R3 は独立に、非官能基若しくはR1 か
ら選択される未硬化オルガノシリコーン樹脂、 (II)(I)の加水分解性前駆体、又は(III)(II)か
ら生成される加水分解物から選択されたシルセスキオキ
サン前駆体である成分(A)と、 (B)一般式: 【化4】 (式中、R1 及びR2 は成分(A)について前記した通
りであり、そしてR4 は二価の炭化水素基である)を有
するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合
せ物を共重合させることを含んでなる硬化性シルセスキ
オキサン樹脂組成物の合成方法。 - 【請求項4】 組合せ物が成分(G)溶媒を更に含む請
求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 2)硬化性シルセスキオキサン樹脂組成
物を硬化させるのに十分な時間及び温度に加熱すること
によって硬化シルセスキオキサン樹脂を生成せしめるこ
とを更に含んでなる請求項3に記載の方法。 - 【請求項6】 工程2)の前に、成分(D″)強い縮合
反応触媒を、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に添
加することを更に含む請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 (E)経験式: 【化5】 (式中、R1 は前記の通りであり、各R5 は独立に、非
官能R2 基から選択され、pは1,2又は3であり、q
は1又は2であり、xは6又はそれ以上の整数であり、
そしてyはゼロ又は10以下の整数である)を有する第
1のシリコーンゴム、 (F)経験式: 【化6】 (式中、各R2 及びR5 は前記の通りであるが、分子当
たり少なくとも2個のR 2 基はR1 でなくてはならず、
mは150〜1,000であり、nは0〜10である)
を有する第2のシリコーンゴム又は(G)溶媒から選ば
れた1種又はそれ以上を添加することを更に含み、成分
(E),(F)及び(G)の1種又はそれ以上を、工程
1)の後で且つ工程2)の前に、硬化性シルセスキオキ
サン樹脂組成物に添加する請求項5記載の方法。 - 【請求項8】 1)(A)(I)経験式: R1 a R2 b R3 c SiO(4-a-b-c)/2 (式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であ
り、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)
≦3.0である)を有する未硬化オルガノシリコーン樹
脂であり、未硬化オルガノシリコーン樹脂の各分子が平
均で少なくとも2個の基R1 を含み、各R1 は官能基で
あり、各R 2 は独立に、非官能基若しくはR1 から選択
され、そして各R3 は独立に、非官能基若しくはR1 か
ら選択される未硬化オルガノシリコーン樹脂、 (II)(I)の加水分解性前駆体、又は(III)(II)か
ら生成される加水分解物から選択されたシルセスキオキ
サン前駆体である成分(A)と、 (B)一般式: 【化7】 (式中、R1 及びR2 は成分(A)について前記した通
りであり、そしてR4 は二価の炭化水素基である)を有
するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合
せ物を共重合させる工程、 2)5〜90重量%の(G)溶媒を工程1)の生成物に
添加する工程、 3)工程2)の生成物を基体に適用する工程、 4)その後、工程3)の生成物を乾燥させる工程並びに 5)工程4)の生成物を、硬化させるのに十分な時間及
び温度に加熱する工程を含んでなる硬化シリコーン樹脂
フィルムをその上に有する基体の製造方法。 - 【請求項9】 1)(A)(I)経験式: R1 a R2 b R3 c SiO(4-a-b-c)/2 (式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であ
り、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)
≦3.0である)を有する未硬化オルガノシリコーン樹
脂であり、未硬化オルガノシリコーン樹脂の各分子が平
均で少なくとも2個の基R1 を含み、各R1 は官能基で
あり、各R 2 は独立に、非官能基若しくはR1 から選択
され、そして各R3 は独立に、非官能基若しくはR1 か
ら選択される未硬化オルガノシリコーン樹脂、 (II)(I)の加水分解性前駆体、又は(III)(II)か
ら生成される加水分解物から選択されたシルセスキオキ
サン前駆体である成分(A)と、 (B)一般式: 【化8】 (式中、R1 及びR2 は成分(A)について前記した通
りであり、そしてR4 は二価の炭化水素基である)を有
するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合
せ物を共重合させる工程、 2)(G)溶媒及び(D″)強い縮合触媒を工程1)の
生成物に添加する工程、 3)工程2)の生成物を金型注型する工程、 4)工程3)の生成物から溶媒を除去する工程並びに 5)工程4)の生成物を、硬化させるのに十分な時間及
び温度に加熱する工程を含んでなる硬化シリコーン樹脂
製品の製造方法。 - 【請求項10】 請求項7に記載の方法によって製造さ
れた硬化シルセスキオキサン樹脂。 - 【請求項11】 請求項8に記載の方法によって製造さ
れた、硬化シリコーン樹脂フィルムをその上に有する基
体。 - 【請求項12】 請求項9に記載の方法によって製造さ
れた硬化シルセスキオキサン樹脂製品。
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