JP4880109B2 - 縮合反応硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物並びにその合成及び硬化方法 - Google Patents

縮合反応硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物並びにその合成及び硬化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化したとき、弾性率を損うことなく、高い強度及び破壊靭性を有する硬化シルセスキオキサン(silsesquioxane)樹脂を生成する、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に関する。本発明は更に、この組成物及び硬化シルセスキオキサン樹脂の合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シルセスキオキサン樹脂のような高架橋結合密度の従来の熱硬化性網状構造物は、典型的に強度、破壊靭性又は弾性のような機械的特性を改良する手段を講じたとき、他の特性の一つ又はそれ以上が不利益を受けるという欠点を有する。
【0003】
カナダ特許第691,206号(1964年)には、振動を減衰させるために、シリカ充填シリコーン樹脂/液体の組み合わせを使用することが開示されている。振動を減衰させる、開示されたシリコーン樹脂/液体組成物の能力は、弾性剪断弾性率であるG′の、損失剪断弾性率であるG″に対する比の測定によって示されている。この比の大きさは、振動を吸収する材料の能力に反比例するとして示されている。主題材料のG′/G″の比は、樹脂構成成分無しで製造された組成物のものに対して比較される。
【0004】
上記の強化シリコーン組成物は、一般的にかなり低い弾性率を有する種類のものである。シリコーン樹脂を説明するために本明細書で使用する用語「硬質」は、樹脂材料が、その未充填状態で、少なくとも0.67GPa のヤング率を有することによって特徴付けられる一定の「剛性」を示すことを意味する。本明細書で使用する用語「未充填」は、炭素若しくはガラス繊維又はシリカ粉末のような強化充填材が、樹脂に添加されていないことを意味する。
【0005】
シリコーン樹脂の靭性を増加させる他の方法は、シリコーン樹脂をゴム化合物で変性することによるものである。米国特許第5,747,608号にはゴム変性樹脂が記載されており、米国特許第5,830,950号にはゴム変性樹脂の製造方法が記載されている。このゴム変性樹脂は、未硬化オルガノシリコーン樹脂とシリコーンゴムとを反応させて、ゴム変性樹脂を生成させることによって製造される。この樹脂とゴムとは、付加反応、縮合反応又は遊離基反応によって反応させることができる。得られるゴム変性樹脂は、その未充填状態で、少なくとも6.9×108 Paのヤング率を有する。しかしながら、このゴム変性樹脂の強度及び靭性は一般的に、強靭な有機ポリマーよりも劣っており、ある種の応用には未だ不十分である。
【0006】
硬質シルセスキオキサン樹脂は、その耐熱及び耐火特性の利点を利用する応用で使用されてきた。これらの特性は、シルセスキオキサン樹脂を、自動車コンポーネント、航空機及び艦船に於ける電気積層物、構造的用途のための繊維強化複合体で使用するのに魅力のあるものにしている。従って、弾性率の顕著な損失及び熱安定性の劣化無しに、増加した曲げ強度、曲げ歪、破壊靭性KIC及び破壊エネルギーGICを有する硬質シルセスキオキサン樹脂についてのニーズが存在する。更に硬質シルセスキオキサン樹脂は、低い誘電率を有し、層間誘電材料として有用である。硬質シルセスキオキサン樹脂はまた、耐摩耗性皮膜としても有用である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、弾性率を損失させることなく、高い強度及び破壊靭性を有する硬化シルセスキオキサン樹脂を製造するのに使用できる硬化性組成物を提供することにある。本発明の更なる目的は、硬化シルセスキオキサン樹脂の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、硬化シルセスキオキサン樹脂を製造するのに使用する硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に関する。この硬化シルセスキオキサン樹脂は、公知の樹脂を越えた改良された強度及び靭性を有する。この強度及び靭性に於ける改良は、剛性の顕著な損失を伴なうことなく行われた。この硬化シルセスキオキサン樹脂は、シルセスキオキサン前駆体及びシリル末端炭化水素からなる組合せ物の共重合の方法によって合成される。この共重合は縮合反応によって行われる。シリル末端炭化水素を、従来のシラン又はシロキサン架橋剤の代わりに又はそれに加えて使用するとき、得られる硬化シルセスキオキサン樹脂は、予想外に高い機械的特性を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、硬化シルセスキオキサン樹脂を製造するのに使用する硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に関する。この硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物は、成分(A)及び成分(B)(但し、成分(A)はシルセスキオキサン前駆体であり、成分(B)はシリル末端炭化水素である)の共重合反応生成物からなる。
【0010】
成分(A)はシルセスキオキサン前駆体である。硬化性組成物中の成分(A)の量は、一般的に5〜95重量%、好ましくは50〜95重量%である。
成分(A)は、
(I)未硬化オルガノシリコーン樹脂、
(II)(I)の加水分解性前駆体又は
(III)(II)から生成される加水分解物
から選択される。
【0011】
成分(A)及び(B)の組合せ物は更に(D)縮合反応触媒及び(G)溶媒を含んでいてよい。この硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物は更に(D)縮合触媒、(E)第1のシリコーンゴム、(F)第2のシリコーンゴム又は(G)溶媒から選択された1種又はそれ以上の任意の成分を含んでいてよい。
【0012】
成分(A)(I)は、式R1 a 2 b 3 c SiO(4-a-b-c)/2 (式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)≦3.0である)の単位を含んでなる未硬化オルガノシリコーン樹脂であり、この未硬化オルガノシリコーン樹脂は、分子当たり少なくとも2個の基R1 を有し、各R1 は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基またはアルコキシ、オキシモ(oximo)、アルキルオキシモ、アリールオキシモ、アルキルカルボキシル若しくはアリールカルボキシル基のような加水分解性基から独立に選択される官能基である。好ましくは、この未硬化オルガノシリコーン樹脂は、分子あたり2〜8個の基R1 を有する。各R2 及び各R3 は独立に、非官能基又はR1 から選択される。「非官能」は、基が、本発明の硬化シルセスキオキサン樹脂を製造するための硬化反応に関与しないことを意味する。
【0013】
2 及びR3 のための非官能基は独立に、アルキル又はアリール基から選択される。適当なアルキル基には、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル及びイソブチルが含まれる。好ましくは、非官能基はメチル基、フェニル基又はこれらの組み合わせから選択される。
【0014】
成分(A)(I)である未硬化オルガノシリコーン樹脂は公知の方法で、成分(A)(II)である(A)(I)の加水分解性前駆体(これには、その構造の一部として前記のR1 及びR2 が含まれる)の加水分解及び凝縮(condensation)によって製造することができる。このような加水分解性前駆体には、オルガノトリアルコキシシランおよびオルガノトリハロシランのような三官能性シラン(これは、所望の三次元樹脂構造を作る)並びにトリオルガノモノアルコキシシラン、トリオルガノモノハロシラン、ジシロキサン及びジシラザンのような単官能性シラン(これは、末端閉塞剤(endcapper)として作用する)が含まれる。オルガノトリアルコキシシラン及びオルガノトリハロシランはまた、成分(A)(II)で使用するのにも適している。適当なオルガノトリハロシランには、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、t−ブチルトリクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン及びイソプロピルトリクロロシランが含まれる。オルガノトリアルコキシシラン及びオルガノトリハロシラン中のオルガノ基は非官能性であってよく、メチル、エチル、プロピルおよびブチルのようなアルキル基ならびにトリフルオロプロピルのようなハロゲン化アルキル基を含んでよい。オルガノトリアルコキシシラン及びオルガノトリハロシラン中のオルガノ基は官能基であってもよく、ビニル、アリル及びヘキセニルのようなアルケニル機を含んでよい。当業者はまた、ジオルガノジハロシラン及びジオルガノジアルコキシシランのような二官能性シラン並びに少量のテトラハロシラン及びテトラアルコキシシランのような四官能性シランが、成分(A)(II)中に含まれてよいことを認識するであろう。
【0015】
成分(A)(II)は更に、架橋剤を前駆体化合物として含んでいてもよい。適当な架橋剤は、少なくとも1個のケイ素原子を含む化学式を有する。適当な架橋剤は、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン及びメチルトリアセトキシシラン、メチルトリオキシモシラン及びテトラオキシモシランによって例示される。当業者は、架橋剤に反応性官能基の間の比較的短いシロキシ鎖が含まれてよいことを認識するであろう。そして、本明細書で使用するとき、用語「架橋剤」は、シラン及びシロキシ鎖の重合度が6より小さいようなシロキサンに限定される。組成物中の架橋剤の量は、(A)及び(B)からなる組合せ物の重量基準で典型的に0〜30重量%、好ましくは0〜10重量%である。
【0016】
当業者は、オルガノシリコーン樹脂を生成するのに酸加水分解及び濃縮を使用すると、顕著な濃度の立体的に障害を受けていない残留ヒドロキシル基を含む組成物になることを認識するであろう。従って、樹脂の残留ヒドロキシ官能基を使用する縮合反応は、縮合硬化系により本発明の硬化シルセスキオキサン樹脂を生成する便利な方法である。
【0017】
成分(A)(III)は、成分(A)(II)である加水分解前駆体の加水分解物である。この加水分解物は、低分子量の有機官能性シラノール(silanol)含有化合物であり、これは縮合に対して非常に反応性である。この化合物にはまた、その組成中に、オルガノトリシラノールのような、完全に未縮合のシラノール含有化合物が含まれていてよい。適当なオルガノトリシラノールはメチルトリシラノール、フェニルトリシラノール、ジフェニルシラジオール(diphenyl siladiol)及びフェニルメチルシラジオールによって例示される。
【0018】
成分(B)はシリル末端炭化水素である。硬化性組成物中の成分(B)の量は典型的に0.5〜50重量%、好ましくは5〜20重量%である。成分(B)は一般式:
【0019】
【化9】
Figure 0004880109
【0020】
を有する。上記式に於いて、R1 及びR2 は成分(A)について前記したとおりである。R4 は二価の炭化水素基である。R4 は、アリーレンセグメント及びアルキレンセグメントの両方を有していてよい。
【0021】
成分(B)は、グリニャール(Grignard)反応方法によって製造することができる。例えば、本発明で使用するシリル末端炭化水素の一つの製造方法は、マグネシウムとジエチルエーテル又はテトラヒドロフランのような溶媒との組合せ物を室温〜200℃、好ましくは50〜65℃の温度に加熱することを含む。次いで、ジブロモベンゼンのような二ハロゲン化炭化水素を数時間かけてマグネシウムと溶媒とに添加する。
【0022】
二ハロゲン化炭化水素の添加が完結した後、次いで、ジメチルヒジ水素クロロシラン(dimethylhydihydrogenchlorosilane)のようなハロゲン化シランを添加し、そして任意の有機溶媒も添加することができる。次いで、得られる混合物を50〜65℃の温度で数時間加熱する。次いで、任意の過剰のハロゲン化シランをNH4 Clの飽和水溶液での中和のような任意の便利な手段によって除去する。次いで、得られる生成物を硫酸マグネシウムのような乾燥剤で乾燥し、次いで蒸留により精製することができる。
【0023】
次いで、得られる生成物の加水分解を、ジオキサン中で、触媒としての活性炭上のパラジウムで行うことができる。次いで、NaH2 PO4 ・H2 O及びNa2 HPO4 の水溶液のような緩衝液を添加することができる。次いで、得られる生成物を濾過及び乾燥又は結晶化のような任意の好都合な手段によって回収することができる。
成分(B)に適した化合物は、
【0024】
【化10】
Figure 0004880109
【0025】
(式中、R1 は成分(A)について前記定義した通りであり、xは1〜6、好ましくは1〜4である)
によって例示される。
【0026】
成分(B)として使用するのに適した化合物は更に、下記に示すものによって例示される。これらの化合物は公知であり、市販されている。例えば下記に示すp−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンは、Tullytown, Pennsylvania のGelest, Inc.から入手でき、p−ビス(クロロジメチルシリル−エチル)ベンゼンは、United Chemical Technologies, Inc.から入手することができる。
【0027】
【化11】
Figure 0004880109
【0028】
成分(D)である任意の縮合触媒を、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に添加することができる。組成物中の成分(D)の量は、典型的に0〜2重量%、好ましくは0.05〜0.4重量%である。成分(D)は、(D′)弱い縮合反応触媒又は(D″)強い縮合反応触媒から選択される。弱い縮合反応触媒にはジルコニウム、ハフニウム及びチタンのような第IVB族金属の金属エステル及びアルコキシドが含まれる。弱い縮合反応触媒は、チタンテトラブトキシドによって例示される。強い縮合反応触媒には、亜鉛オクトエート(zinc octoate)及びコリンオクトエート触媒が含まれる。他の適当な触媒は硫酸、リン酸、水酸化カリウム、水酸化セシウム、金属シラノレート(metal silanolate)及び焼成石灰のような強度及び強塩基である。
【0029】
成分(D)のための他の縮合触媒には、錫及び亜鉛の金属エステル又はアルコキシドが含まれる。ジブチル錫ジラウレートが一例である。しかしながら、錫触媒は本発明の硬化シルセスキオキサン樹脂の熱安定性を低下させる傾向があり、高温度適用には避けるべきである。カルボン酸アミン及びカルボン酸金属並びに第四級塩基も有用である。当業者はテトラメチルアンモニウムヒドロキシドのようなある種の第四級塩基が、それらが、硬化温度に加熱されたとき、揮発性副生物に分解し、従って、本発明の硬化性組成物を硬化させることによって生成した硬化シルセスキオキサン樹脂から用意に除去されるという利点を有することを認めるであろう。
【0030】
当業者は、組成物を硬化させる縮合反応に於いて、硬化を触媒の不存在下に誘導できることを認識するであろう。しかしながら、このような反応では高温度を適用することが必要である。
【0031】
成分(E)は、任意の第一シリコーンゴムである。硬化性組成物中の成分(E)の量は、0〜30重量%、好ましくは5〜20重量%である。成分(E)のための適当なシリコーンゴム及びそれを硬化性組成物の中に含有させるための方法は、米国特許第5,747,608号及び同第5,830,950号に開示されている。このシリコーンゴムは、経験式:
【0032】
【化12】
Figure 0004880109
【0033】
(式中、各R1 は、前記の通りであり、pは1,2又は3であり、qは1または2であり、zは6又はそれ以上の整数であり、そしてyはゼロ又は10以下の整数である)
を有する。成分(E)中の各R5 基は独立に、前記のR2 についての非官能基から選択される。各R1 は、前記のように、硬化反応に関与して本発明の硬化シルセスキオキサンを生成する官能基である。
【0034】
この経験式に於いて、zはシリコーンゴムの平均非官能性直鎖長、即ちR1 基の間の平均鎖長を表わす。従って、成分(E)は、種々の重合度のシリコーンゴム(これらの全ては、上記の経験式によって表わされる)の混合物であってよい。本発明と結び付けて使用される殆どのシリコーンゴムは、鎖の末端基でのみ反応性基を有する。このような例に於いて、本明細書で使用する用語「重合度」(「DP」)はzの値と同じである。DPには、末端官能シロキシ基R1 は含まれない。
【0035】
本発明の好ましい態様に於いて、R5 基はメチル基、フェニル基又はこれらの組み合わせである。成分(A)シルセスキオキサン前駆体のR2 基及び(E)第1のシリコーンゴムのR5 基の高いパーセントが、主としてメチルまたは主としてフェニルであるとき、(A)シルセスキオキサン前駆体と(E)第1のシリコーンゴムとは一般的に相溶性であり、ゴムを比較的均一な方式で硬化シルセスキオキサン樹脂構造全体に分散させるようにする。
【0036】
成分(F)は、任意の第2のシリコーンゴムである。この任意のシリコーンゴムは、経験式:
【0037】
【化13】
Figure 0004880109
【0038】
(式中、各R2 及び各R5 は、前記の通りである。但し、分子当たり少なくとも2個のR2 基は、R1 でなくてはならず、mは150〜1,000、好ましくは246〜586であり、nは1〜10である)
のポリジオルガノシロキサンである。硬化性組成物中の成分(F)の量は、一般的に0〜15重量%、好ましくは2〜8重量%である。
【0039】
成分(G)は任意の溶媒である。典型的に、溶媒の量は組成物の0〜90重量%、好ましくは0〜50重量%である。本発明のための適当な溶媒にはメチル、エチル、イソプロピル及びt−ブチルアルコールのようなアルコール;ベンゼン、トルエン及びキシレンのような芳香族炭化水素;ヘプタン、ヘキサン及びオクタンのような脂肪族炭化水素;プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル及びエチレングリコールn−ブチルエーテルのようなグリコールエーテル並びに1,1,1−トリクロロエタン及び塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素が含まれる。トルエン及びイソプロピルアルコールが好ましい。
【0040】
本発明は更に、上記の硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物の合成及び硬化方法に関する。硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物の合成方法は、1)前記の成分(A)及び(B)からなる組合せ物を共重合させ、それによって硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物を合成することからなる。次いで、この硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物を、2)硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物を硬化させるために十分な時間及び温度に加熱することによって硬化させ、それによって硬化シルセスキオキサン樹脂を生成することができる。
【0041】
成分(A)及び(B)からなる組合せ物は更に、組合せ物中の成分を溶解させるために使用される成分(G)溶媒を含んでいてよい。更に、組合せ物中の成分(A)(II)は更に、前記のような架橋剤からなっていてよい。この組合せ物は更に、(D′)弱い縮合反応触媒からなっていてよい。成分(D′)のための弱い縮合反応触媒には、ジルコニウム及びハフニウムのような第IVA金属のアルコキシドが含まれる。成分(D′)は、前記のようにチタンテトラブトキシドによって例示される。
【0042】
共重合は、成分(A)及び(B)からなる組合せ物を、実質的に全ての成分(B)が成分(A)と反応するまで、加熱することによって行われる。これは、29Si核磁気共鳴分光学及びその他の分光学的技術を使用することによって確認できる。
【0043】
共重合の後、他の任意の成分を、成分(A)と(B)との共重合反応生成物からなる、得られる硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に添加することができる。他の任意の成分には、前記の、(D″)コリンオクトアート及び亜鉛オクトアートのような強い縮合反応触媒、(E)第1のシリコーンゴム、(F)第2のシリコーンゴム及び(G)追加の又は他の溶媒が含まれる。次いで、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物を、この組成物を硬化させるために十分な温度に十分な時間加熱し、それによって硬化シルセスキオキサン樹脂を形成する。
【0044】
硬化シルセスキオキサン樹脂は、基体(substrate)上の薄いフィルムとして製造することができる。薄いフィルムを形成するために、適切な溶媒中の、上記の工程1)で合成された硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物の溶液を製造する。成分(D″)強い縮合反応触媒を、この溶液に添加する。次いで、基体をこの樹脂溶液で被覆し、被覆された支持体を乾燥させて溶媒を除去し、加熱して硬化性組成物を硬化させる。乾燥は、環境空気又は穏和な熱への曝露のような任意の便利な手段によって行うことができる。
【0045】
硬化シルセスキオキサン樹脂は、厚いモノリスのような硬化シリコーン樹脂製品として製造することもできる。硬化シルセスキオキサン樹脂製品を製造するために、長い遅い硬化サイクルが使用される。適切な溶媒中の、上記の工程1)で合成された硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物の溶液を製造する。成分(D″)強い縮合触媒を、この溶液に添加する。その後、得られる触媒含有樹脂溶液を金型内に注型し、そして溶媒の大部分を除去する。溶媒は、環境空気又は穏和な熱への曝露のような任意の便利な手段によって除去することができる。次いで、得られる未硬化注型物をゆっくり加熱して、硬化させる。典型的な加熱プロフィルは、65℃から110℃へは24時間に5℃ずつの増分で加熱し、120℃で24時間、130℃で24時間、150℃で6時間、175℃で6時間、200℃で12時間、230℃で3時間及び260℃で8時間である。得られる硬化シルセスキオキサン樹脂は、プラーク又は厚いモノリスの形態であり、次いでこれをゆっくり室温にまで冷却する。また、触媒含有樹脂溶液から溶媒を除去し、その後、得られる未硬化触媒含有樹脂を射出成形し、その後加熱して硬化させることができる。
【0046】
本発明の硬化シルセスキオキサン樹脂は、優れた機械的特性を有する。例えば、極限歪は7.27%以下であり、ヤング率1.74GPa 以下であり、曲げ強度は54.97MPa 以下であり、KICは0.54MPam1/2 以下であり、そしてGICは246J/m2 以下である。
【0047】
【実施例】
これらの例は、本発明を当業者に対して例示することを意図しており、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものでないことはいうまでもない。
参考例1−p−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンの製造
【0048】
【化14】
Figure 0004880109
【0049】
5リットルの三ツ口丸底フラスコに、84gのマグネシウム(Mg)及び406gのテトラヒドロフラン(THF)を装入した。このフラスコに、撹拌機、凝縮器、2個の添加漏斗、温度計を取り付け、加熱マントルで加熱し、乾燥窒素でパージした。10gのBrCH2 CH2 Brを添加して、Mgを活性化した。526gのTHF中の270gのジブロモベンゼンの溶液を添加漏斗の一つに添加し、400gのTHFを他の添加漏斗に添加した。
【0050】
フラスコを50〜60℃に加熱し、次いで、200mLのTHFを添加し、ジブロモベンゼン溶液を、1時間30分かけて添加した。ジブロモベンゼンの添加速度は、還流の良好な量が維持されるように調節した。
【0051】
500mLのTHFを添加した後、フラスコを65℃で5時間加熱し、次いで加熱器を切り、フラスコを撹拌しながら窒素下で一夜冷却させた。それが室温にまで冷却されたとき、更に500mLのTHFを添加し、440gのジメチルクロロシランを、フラスコを氷水浴によって冷却しながらゆっくり添加した。ジメチルクロロシランの損失を最小にすることを助けるために、凝縮器の頂部に、ドライアイス凝縮器を取り付けた。ジメチルクロロシランの添加は、良好な還流が維持されるように調節した。ジメチルクロロシランの添加後に、フラスコを60℃で一夜加熱した。
【0052】
フラスコを室温にまで冷却させ、1000mLのトルエンを添加した。飽和NH4 Cl水溶液をゆっくり添加して加水分解させ、過剰のジメチルクロロシランを凝縮させ、次いで、この混合物を大量の水で、殆ど透明な底部相が得られるまで洗浄した。
【0053】
上部の有機相を集め、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒の大部分を、フラスコ内で150℃の温度に達するまで蒸留により除去した。濃縮された粗製生成物を、真空下での蒸留によって更に精製した。
【0054】
蒸留によって、140gの>96%純度のp−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンが得られた。また、THF及びトルエンの混合溶媒中で、28gの80%純度の生成物、25gの41.5%純度の生成物及び15gの16%純度の生成物が得られた。合計収率は、約55%のp−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンであった。
【0055】
p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンのp−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンへの加水分解を、ジオキサン中で、溶媒として活性炭上のパラジウムで行った。0.1565gのNaH2 PO4 ・H2 O及び0.9648gのNa2 HPO4 を、40gの脱イオン水中に溶解させて、緩衝液を作った。2.5gのこの緩衝液を、三ツ口フラスコ内に、100gのジオキサン及び0.25gの5%パラジウム/炭素と共に入れた。13.5gの80%p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを、撹拌しながらゆっくり添加した。排出口をフラスコの一つの口に接続させ、H2 の放出が、それを水ビーカーを通してバブリングさせることによって観察された。反応剤を添加した後、更に3時間溶液を撹拌し、濾過した。次いで、これをロータリーエバポレーター内で乾燥させ、90gのトルエンと14gのTHFとの混合溶媒中に再溶解させた。この溶液を−10℃の冷凍庫内に入れ、4.6gの乾燥生成物を晶出させた。29Si NMRによって、この生成物が、検出できない凝縮種を有して殆ど純粋であったことが示された。
【0056】
参考例2−シルセスキオキサン前駆体の製造
シルセスキオキサン前駆体を、下記の反応剤:45モル%のCH3 SiCl3 、5モル%の(C6 5)(CH3)SiCl2 、10モル%の(C6 5)2 SiCl2 及び40モル%のC6 5 SiCl3 の加水分解及び濃縮によって製造した。特別に、この方法を下記に記載する。
【0057】
40.64g(0.677モル)のイソプロパノールを、80g(0.525モル)のメチルトリクロロシランに、室温で撹拌しながらゆっくり添加した。次いで、100g(0.466モル)のフェニルトリクロロシラン、29.8g(0.117モル)のジフェニルジクロロシラン、11.3g(0.059モル)のフェニルメチルジクロロシラン及び6.4gのトルエンを混入した。183gのトルエン及び778.6g(43.256モル)の水を、2リットルの三ツ口フラスコ内に入れ、このクロロシラン混合物を、室温で激しく撹拌しながら、ゆっくり添加した。クロロシランを添加した後、加水分解物を1時間撹拌し、相を分離させた。頂部有機相を600〜800mLの脱イオン水で4回洗浄し、相を分離させた。次いで、これを約65重量%まで濃縮させた。
【0058】
得られたジフェニル、メチル、フェニル、フェニルメチルシリコーンは、経験式:
【0059】
【化15】
Figure 0004880109
【0060】
を有していた。
【0061】
参考例3−変性シルセスキオキサン前駆体の製造
シルセスキオキサン前駆体を、下記の反応剤:5モル%のHOMe2 SiC6 4 SiMe2 OH、45モル%のCH3 SiCl3 、5モル%の(C6 5)(CH3)SiCl2 、10モル%の(C6 5)2 SiCl2 及び40モル%のC6 5 SiCl3 の加水分解及び濃縮によって製造した。特別に、この方法を下記に記載する。
【0062】
40.64g(0.677モル)のイソプロパノールを、80g(0.525モル)のメチルトリクロロシランに、室温で撹拌しながらゆっくり添加した。次いで、100g(0.466モル)のフェニルトリクロロシラン、29.8g(0.117モル)のジフェニルジクロロシラン、11.3g(0.059モル)のフェニルメチルジクロロシラン及び6.4gのトルエンを混入した。13.2gの1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを80gのTHF中に溶解し、次いでこのクロロシランと混合した。183gのトルエン及び778.6g(43.256モル)の水を、2リットルの三ツ口フラスコ内に入れ、このクロロシラン混合物を、室温で激しく撹拌しながら、ゆっくり添加した。クロロシランを添加した後、加水分解物を1時間撹拌し、相を分離させた。上部の有機相を600〜800mLの脱イオン水で4回洗浄し、相を分離させた。次いで、これを約65重量%まで濃縮させた。
【0063】
参考例4−硬化シルセスキオキサン樹脂の製造
参考例2のシルセスキオキサン前駆体又は参考例1のシリル末端炭化水素を参考例2の組成物と共重合させることによって生成されたシルセスキオキサン前駆体を、下記の方法に従って硬化させた。
【0064】
シルセスキオキサン前駆体をトルエン中に溶解させ、0.05%の縮合反応触媒で触媒添加した。得られた組合せ物を金型内に注型した。この触媒は下記の組成を有していた。即ち、7.2%の亜鉛オクトアート、47%のn−ブタノール、30%のトルエン、12%の脂肪族石油留出物、0.6%水酸化亜鉛及び3%2−エチルヘキサン酸コリン。
【0065】
溶媒の大部分を、真空オーブン内で90℃で除去した。次いで樹脂注型物を、65℃から110℃へ、増分当たり24時間で5℃ずつ、次いで、120℃で24時間、130℃で24時間、150℃で6時間、175℃で6時間、200℃で12時間、230℃で3時間及び260℃で8時間、加熱した。次いで、得られた硬化シルセスキオキサン樹脂を、室温にまでゆっくり冷却させた。
【0066】
参考例5:3点曲げ試験
3点曲げ試験を、ASTM規格D790に従って、インストロン8526で実施した。下記の実施例で製造した硬化樹脂試験片を、平滑で目に見える掻き傷の無い表面が得られるまで研磨した。全てのサンプルを同じ手順によって研磨して、同様の表面状態を確保した。研磨したサンプルを80℃で一夜乾燥させ、試験の前に少なくとも24時間、試験温度及び湿度でコンディショニングした。試験温度は21℃であった。各サンプルについて、少なくとも3個の試験片を試験した。
【0067】
試験の間に、力−変位曲線を記録した。硬化した樹脂の靭性は、応力−歪曲線の下の面積として得た。曲げ強度は、ピーク力を使用し、
S=3PL/2bd2
(式中、Sは、スパン中央での外側表面内の応力であり、Pは最大荷重であり、Lは支持体スパンであり、そしてb及びdは、ビームの幅及び厚さである)
として計算した。最大歪は、最大変位を使用し、
ε=6Dd/L2
(式中、εは破断歪であり、そしてDは最大変位である)
として計算した。荷重−変位曲線の最も急勾配の初期直線部分の勾配を、ヤング率として得た。
【0068】
参考例6:破壊靭性試験
平面歪破壊靭性、KICは、ASTM D5045に従って得、臨界歪エネルギー放出率、GICは、線形弾性破壊力学(Linear Elastic Fracture Mechanics)(LEFM)仮定に基づいて、KICから計算した。各サンプルの6個の試験片を得た。試験片の中心にノッチを切り、鋭い剃刀刃をノッチの中に優しく打つことによって、ノッチの根元から幅のほぼ半分まで延びる自然の亀裂を作った。サンプルを、試験の前に少なくとも24時間室温でコンディショニングして、変形を完全に緩和させた。図1は、破壊靭性試験のために使用した試験片を表わす。図1に於いて、Pは最大荷重を表わし、aは予備亀裂幅を表わし、Wは9.525mmの試験片幅を表わし、L1は38mmそしてL2は51mmである。試験片の変位速度は10mm/分であった。図1に示される形状及び負荷条件について、4の幅比までの支持体で、
IC=(P/(BW1/2))f(x)
(式中、Pは最大荷重である)
であり、そして
【0069】
【数1】
Figure 0004880109
【0070】
(式中、xは、予備亀裂対試験片幅比、a/Wである)
である。試験後に、予備亀裂長さを測定した。0.45〜0.55の値を有するこれらの試験片のみ、有効であると考えた。厚さに亘るxの変動は、10%より小さくすべきである。試験の有効性を、約50ほど拡大させた推定プラスチック帯域を有するサンプル寸法を比較することによって、更に確実にした。
B,a,(W−a)>2.5(KIC/)σy )2
(式中、σy は、サンプルの降伏応力である)
ICから、GICを、
IC=K2 IC(1−ν2)/E
(式中、ν、樹脂のポアソン比は、実験を単純化するために無視した)
によって計算した。0.3のポアソン比を有する光沢性ポリマーについて、GICは9%ほど誇張された。しかしながら、ポアソン比の平方に於ける変化は、通常、同様の剛性の一つの樹脂から他の樹脂へ小さいので、GIC値の相対等級付けは不明瞭ではなかったであろう。
【0071】
実施例1
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例4の方法によって製造した。シリル末端炭化水素は、2.5モル%のp−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンであった。
【0072】
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
【0073】
実施例2
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例4の方法によって製造した。シリル末端炭化水素は、2.5モル%の1,4−ビス(2−(クロロジメチルシリル)エチル)ベンゼンであった。
【0074】
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
【0075】
比較例1
参考例2のシルセスキオキサン前駆体を硬化させ、参考例5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
【0076】
実施例3
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例4の方法によって製造した。シリル末端炭化水素は、5.0モル%の1,4−ビス(2−(クロロジメチルシリル)エチル)ベンゼンであった。
【0077】
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
【0078】
比較例2
硬化シルセスキオキサン樹脂を、10重量%の、構造:(CH3 CH2 O)3SiO((CH3)2 SiO)55 Si(OCH2 CH3)3 の末端官能化短鎖ポリジメチルシロキサンを添加し、得られた生成物を硬化させて、硬化シルセスキオキサン樹脂を得た以外は、参考例4の方法によって製造した。
【0079】
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
【0080】
実施例4
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例4の方法によって製造した。シリル末端炭化水素は、2.5モル%の1,4−ビス(2−(クロロジメチルシリル)エチル)ベンゼンであり、10重量%の末端官能化短鎖ポリジメチルシロキサンを添加した。
【0081】
硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破断歪、曲げ強度、KIC及びGIC値を表1に示す。
【0082】
実施例5
樹脂前駆体を下記の方法によって製造した。23.1gのビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを、70gのTHF中に溶解させ、248gのメチルトリクロロシラン、350gのフェニルトリクロロシラン、104.3gのジフェニルジクロロシラン及び39.6gのフェニルメチルジクロロシランと混合した。次いで、この混合物を、2725gの水及び687gのトルエンの中に、後者を激しく撹拌しながら滴下により添加した。これを添加するために1時間を要した。添加後に、この混合物を更に1時間撹拌し、次いで相を分離させた。上部の有機相を1000mLの脱イオン水で4回洗浄し、次いで、95から115℃で凝縮(condense)して65重量%の濃度にした。
【0083】
この樹脂前駆体を、参考例4の方法によって硬化させた。硬化シルセスキオキサン樹脂を、参考例5〜6に於ける試験方法によって評価した。ヤング率、破断歪及び曲げ強度値を表1に示す。
【0084】
【表1】
Figure 0004880109
以下に本発明及びその関連態様を記載する。
態様1.成分(A)及び成分(B)の共重合反応生成物を含んでなり、成分(A)が、
(I)式:
1 a 2 b 3 c SiO (4-a-b-c)/2
(式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)≦3.0である)
の単位を含む未硬化オルガノシリコーン樹脂であり、未硬化オルガノシリコーン樹脂の各分子が平均で少なくとも2個の基R 1 を含み、各R 1 は官能基であり、各R 2 は独立に、非官能基若しくはR 1 から選択され、そして各R 3 は独立に、非官能基若しくはR 1 から選択される未硬化オルガノシリコーン樹脂、
(II)(I)の加水分解性前駆体、又は
(III)(II)から生成される加水分解物
から選択されたシルセスキオキサン前駆体であり、そして成分(B)が一般式:
【化16】
Figure 0004880109
(式中、R 1 及びR 2 は成分(A)について前記した通りであり、そしてR 4 は二価の炭化水素基である)
を有するシリル末端炭化水素である、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物。
態様2.(D)縮合反応触媒、
(E)経験式:
【化17】
Figure 0004880109
(式中、各R 1 は前記の通りであり、各R 5 は独立に、非官能R 2 基から選択され、pは1,2又は3であり、qは1又は2であり、xは6又はそれ以上の整数であり、そしてyはゼロ又は10以下の整数である)
を有する第1のシリコーンゴム、
(F)経験式:
【化18】
Figure 0004880109
(式中、各R 2 及びR 5 は前記の通りであるが、分子当たり少なくとも2個のR 2 基はR 1 でなくてはならず、mは150〜1,000であり、nは0〜10である)
を有する第2のシリコーンゴム又は
(G)溶媒
から選択された1種又はそれ以上の成分を更に含む態様1に記載の組成物。
態様3.1)(A)(I)経験式:
1 a 2 b 3 c SiO (4-a-b-c)/2
(式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)≦3.0である)
を有する未硬化オルガノシリコーン樹脂であり、未硬化オルガノシリコーン樹脂の各分子が平均で少なくとも2個の基R 1 を含み、各R 1 は官能基であり、各R 2 は独立に、非官能基若しくはR 1 から選択され、そして各R 3 は独立に、非官能基若しくはR 1 から選択される未硬化オルガノシリコーン樹脂、
(II)(I)の加水分解性前駆体、又は
(III)(II)から生成される加水分解物
から選択されたシルセスキオキサン前駆体である成分(A)と、
(B)一般式:
【化19】
Figure 0004880109
(式中、R 1 及びR 2 は成分(A)について前記した通りであり、そしてR 4 は二価の炭化水素基である)
を有するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合せを共重合させることを含んでなる硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物の合成方法。
態様4.前記組合せが成分(G)溶媒を更に含む態様3に記載の方法。
態様5.2)硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物を硬化させるのに十分な時間及び温度に加熱することによって硬化シルセスキオキサン樹脂を生成せしめることを更に含んでなる態様3に記載の方法。
態様6.工程2)の前に、成分(D″)強い縮合反応触媒を、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に添加することを更に含む態様5に記載の方法。
態様7.(E)経験式:
【化20】
Figure 0004880109
(式中、R 1 は前記の通りであり、各R 5 は独立に、非官能R 2 基から選択され、pは1,2又は3であり、qは1又は2であり、xは6又はそれ以上の整数であり、そしてyはゼロ又は10以下の整数である)
を有する第1のシリコーンゴム、
(F)経験式:
【化21】
Figure 0004880109
(式中、各R 2 及びR 5 は前記の通りであるが、分子当たり少なくとも2個のR 2 基はR 1 でなくてはならず、mは150〜1,000であり、nは0〜10である)
を有する第2のシリコーンゴム又は
(G)溶媒
から選ばれた1種又はそれ以上を添加することを更に含み、成分(E),(F)及び(G)の1種又はそれ以上を、工程1)の後で且つ工程2)の前に、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に添加する態様5記載の方法。
態様8.1)(A)(I)経験式:
1 a 2 b 3 c SiO (4-a-b-c)/2
(式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)≦3.0である)
を有する未硬化オルガノシリコーン樹脂であり、未硬化オルガノシリコーン樹脂の各分子が平均で少なくとも2個の基R 1 を含み、各R 1 は官能基であり、各R 2 は独立に、非官能基若しくはR 1 から選択され、そして各R 3 は独立に、非官能基若しくはR 1 から選択される未硬化オルガノシリコーン樹脂、
(II)(I)の加水分解性前駆体、又は
(III)(II)から生成される加水分解物
から選択されたシルセスキオキサン前駆体である成分(A)と、
(B)一般式:
【化22】
Figure 0004880109
(式中、R 1 及びR 2 は成分(A)について前記した通りであり、そしてR 4 は二価の炭化水素基である)
を有するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合せ物を共重合させる工程、
2)5〜90重量%の(G)溶媒を工程1)の生成物に添加する工程、
3)工程2)の生成物を基体に適用する工程、
4)その後、工程3)の生成物を乾燥させる工程並びに
5)工程4)の生成物を、硬化させるのに十分な時間及び温度に加熱する工程を含んでなる硬化シリコーン樹脂フィルムをその上に有する基体の製造方法。
態様9.1)(A)(I)経験式:
1 a 2 b 3 c SiO (4-a-b-c)/2
(式中、aは0又は正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であるが、1.0≦(a+b+c)≦3.0である)
を有する未硬化オルガノシリコーン樹脂であり、未硬化オルガノシリコーン樹脂の各分子が平均で少なくとも2個の基R 1 を含み、各R 1 は官能基であり、各R 2 は独立に、非官能基若しくはR 1 から選択され、そして各R 3 は独立に、非官能基若しくはR 1 から選択される未硬化オルガノシリコーン樹脂、
(II)(I)の加水分解性前駆体、又は
(III)(II)から生成される加水分解物
から選択されたシルセスキオキサン前駆体である成分(A)と、
(B)一般式:
【化23】
Figure 0004880109
(式中、R 1 及びR 2 は成分(A)について前記した通りであり、そしてR 4 は二価の炭化水素基である)
を有するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合せを共重合させる工程、
2)(G)溶媒及び(D″)強い縮合触媒を工程1)の生成物に添加する工程、
3)工程2)の生成物を金型注型する工程、
4)工程3)の生成物から溶媒を除去する工程並びに
5)工程4)の生成物を、硬化させるのに十分な時間及び温度に加熱する工程を含んでなる硬化シリコーン樹脂製品の製造方法。
態様10.態様7に記載の方法によって製造された硬化シルセスキオキサン樹脂。
態様11.態様8に記載の方法によって製造された、硬化シリコーン樹脂フィルムをその上に有する基体。
態様12.態様9に記載の方法によって製造された硬化シルセスキオキサン樹脂製品。
【図面の簡単な説明】
【図1】破壊靭性試験で使用した硬化シルセスキオキサン樹脂のサンプルを表わす。
【符号の説明】
P…最大荷重
a…予備亀裂幅
W…試験片幅

Claims (19)

  1. 成分(A)及び成分(B)の共重合反応生成物を含んでなり、
    成分(A)がオルガノトリアルコキシシラン及びオルガノトリハロシランからなる群から選択された加水分解性前駆体の加水分解物であり、そして
    成分(B)が一般式:
    Figure 0004880109
    (式中、各R1 はハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、オキシモ基、アルキルオキシモ基、アルキルカルボキシル基及びアリールカルボキシル基から独立に選択され、各R2 はアルキル及びアリール基から独立に選択される非官能基であり、そしてR4 は二価の炭化水素基である)
    を有するシリル末端炭化水素である、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物。
  2. 前記成分(A)がトリオルガノモノアルコキシシラン、トリオルガノモノハロシラン、ジシロキサン及びジシラザンから選択された単官能性シランを更に含む請求項1に記載の組成物。
  3. 前記成分(A)がジオルガノジハロシラン及びジオルガノジアルコキシシランから選択された二官能性シランを更に含む請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記成分(A)がメチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン又はその組合せである請求項1に記載の組成物。
  5. 前記成分(A)がメチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン又はその組合せから選択されたオルガノトリハロシランであり、そして前記二官能性シランがジフェニルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン又はその組合せである請求項3に記載の組成物。
  6. 前記成分(B)がp−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン及びp−ビス(クロロジメチルシリル−エチル)ベンゼンから選択される請求項1,3又は5に記載の組成物。
  7. 前記成分(A)が架橋剤を更に含む請求項1に記載の組成物。
  8. (D)縮合反応触媒、
    (E)経験式:
    Figure 0004880109
    (式中、各R1 は前記の通りであり、各R5 は独立に、前記非官能基R2 から選択され、pは1,2又は3であり、qは1又は2であり、xは6又はそれ以上の整数であり、そしてyはゼロ又は10以下の整数である)
    を有する第1のシリコーンゴム、
    (F)経験式:
    Figure 0004880109
    (式中、各R2 及びR5 は前記の通りであるが、分子当たり少なくとも2個のR2 基はR1 でなくてはならず、mは150〜1,000であり、nは0〜10である)
    を有する第2のシリコーンゴム又は
    (G)溶媒
    から選択された1種又はそれ以上の成分を更に含む請求項1に記載の組成物。
  9. 前記成分(D)がコリンオクトエート並びにスズ、チタン、亜鉛及びジルコニウムの金属エステル及びアルコキシドから選択される請求項8に記載の組成物。
  10. 1)オルガノトリアルコキシシラン及びオルガノトリハロシランからなる群から選択された加水分解性前駆体の加水分解物である成分(A)と、一般式:
    Figure 0004880109
    (式中、各R1 はハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、オキシモ基、アルキルオキシモ基、アルキルカルボキシル基及びアリールカルボキシル基から独立に選択され、各R2 はアルキル及びアリール基から独立に選択される非官能基であり、そしてR4 は二価の炭化水素基である)
    を有するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合せを共重合させることを含んでなる硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物の合成方法。
  11. 前記成分(A)がトリオルガノモノアルコキシシラン、トリオルガノモノハロシラン、ジシロキサン及びジシラザンから選択された単官能性シランを更に含む請求項10に記載の方法。
  12. 前記成分(A)がジオルガノジハロシラン及びジオルガノジアルコキシシランから選択された二官能性シランを更に含む請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記成分(A)がメチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン又はその組合せである請求項10に記載の方法。
  14. 前記成分(A)がメチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン又はその組合せから選択されたオルガノトリハロシランであり、そして前記二官能性シランがジフェニルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン又はその組合せである請求項12に記載の方法。
  15. 前記成分(B)がp−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン及びp−ビス(クロロジメチルシリル−エチル)ベンゼンから選択される請求項10又は14に記載の方法。
  16. 2)硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物を硬化させる時間及び温度に加熱することによって硬化シルセスキオキサン樹脂を生成せしめることを更に含んでなる請求項10に記載の方法。
  17. 前記方法が亜鉛オクトエート、コリンオクトエート、硫酸、リン酸、水酸化カリウム、水酸化セシウム、金属シラノレート及び焼成石灰から選択された縮合触媒を、工程2)の前に、硬化性シルセスキオキサン樹脂組成物に添加することを更に含む請求項16に記載の方法。
  18. 1)オルガノトリアルコキシシラン及びオルガノトリハロシランからなる群から選択された加水分解性前駆体の加水分解物である成分(A)並びに一般式:
    Figure 0004880109
    (式中、各R1 はハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、オキシモ基、アルキルオキシモ基、アルキルカルボキシル基及びアリールカルボキシル基から独立に選択され、各R2 はアルキル及びアリール基から独立に選ばれる非官能基であり、そしてR4 は二価の炭化水素基である)
    を有するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合せを共重合させる工程、
    2)5〜90重量%の(G)溶媒を工程1)の生成物に添加する工程、
    3)工程2)の生成物を基体に適用する工程、
    4)その後、工程3)の生成物を乾燥させる工程並びに
    5)工程4)の生成物を硬化させる時間及び温度に加熱する工程を含んでなる硬化シリコーン樹脂フィルムをその上に有する基体の製造方法。
  19. 1)オルガノトリアルコキシシラン及びオルガノトリハロシランからなる群から選択された加水分解性前駆体の加水分解物である成分(A)並びに一般式:
    Figure 0004880109
    (式中、各R1 はハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、オキシモ基、アルキルオキシモ基、アルキルカルボキシル基及びアリールカルボキシル基から独立に選択され、各R2 はアルキル及びアリール基から独立に選択される非官能基であり、そしてR4 は二価の炭化水素基である)
    を有するシリル末端炭化水素である成分(B)とを含む組合せを共重合させる工程、
    2)(G)溶媒及び(D″)縮合触媒を工程1)の生成物に添加する工程、
    3)工程2)の生成物を金型注型する工程、
    4)工程3)の生成物から溶媒を除去する工程並びに
    5)工程4)の生成物を硬化させる時間及び温度に加熱する工程を含んでなる硬化シリコーン樹脂製品の製造方法。
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