JP2001058290A - 管端部フランジ直角取付け治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作で容易にしかも短時間に、フラン
ジを管端部に正確に直角に取り付けて保持させることに
ある。 【解決手段】 中心１ａから放射状に配置された複数の
主軸２、各主軸２にスライド自在に取付けられたスライ
ド体３、各スライド体３に一体的に取付けられた内直角
ガイド４、中心１ａに形成された螺子孔５に螺合される
拡縮作動杆６、拡縮作動杆６と各内直角ガイド４とに両
端がピン連結された拡縮リンク７、各スライド体３に設
けられた係止ツメ８からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えば鋼管、金
属製パイプ、プラスチック製パイプなどの管の端部の周
縁にフランジを直角に取付けて溶着する作業に使用され
る取付け治具に係り、特に、管の端部の周縁にフランジ
を簡単な操作で短時間でしかも正確に直角に取付けて保
持する管端部フランジ直角取付け治具に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば鋼管などの管ａの端部の周
縁にフランジを直角に取付けて溶着する作業において
は、図７（Ａ）〜（Ｅ）に示すように、先ず、横方向に
横置された管ａの端部に該端部の外径より僅かにその内
径が大きめのフランジｂを差し込み、管端部の上端側の
１箇所でフランジｂの内周上端側を仮溶接する。次に、
作業者が製作した手製の治具ｃを使用して、フランジｂ
の上下方向が管ａの端部に直角になるように操作して、
手製の治具ｃのｘ面が管ａの上端部に又手製の治具のｙ
面がフランジｂ面に寸分の隙間もなく密着したときに、
管端部の下端側の１箇所でフランジｂの内周下端側を仮
溶接する。続いて、上記の手製の治具ｃを使用して、フ
ランジｂの左右方向も管ａの端部に直角になるように操
作して、管端部の左端側及び右端側の各１箇所でフラン
ジｂの内周左右端側をそれぞれ仮溶接する。このように
して、管端部の上下左右の４箇所でフランジｂを仮溶接
する。その後、本溶接によって、管ａの端部の周縁にフ
ランジｂを直角に溶着している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、治具自
体が作業者による手製のため、手製の治具のｘ面とｙ面
が直角に精巧に製作されてなく、その結果、手製の治具
の使用した場合には正確な直角が得られず、管端部にフ
ランジを直角に溶着することが困難である。

【０００４】また、管端部へのフランジの溶着作業は、
管端部に対してフランジは直角を要求されるから、作業
員は熟練者が慎重に時間を掛けて施工する結果、作業コ
ストが高くなる。

【０００５】このように、従来の施工法では、正確でな
い手製の治具を使用しているために、管両端にフランジ
を直角に溶着するのが困難であり、しかも溶着する場合
に要求される製作誤差±0.2 mmを満たすことも容易でな
く、さらに施工時間も掛かる等の問題がある。

【０００６】この発明は、上記のような課題に鑑み、そ
の課題を解決すべく創案されたものであって、その目的
とするところは、簡単な操作で容易にしかも短時間に、
フランジを管端部に正確に直角に取り付けて保持させる
ことのできる管端部フランジ直角取付け治具を提供する
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項１の発明は、中心から複数の主軸を同一平
面内の半径方向に等間隔に放射状に配置し、各主軸に各
スライド体をスライド自在にそれぞれ取付け、管内周面
に当接する一辺が主軸に直角で且つ管端部に取付けられ
るフランジに当接する他辺が主軸に平行な直角Ｌ字状の
内直角ガイドを設け、内直角側を各主軸の外側に向けた
状態で各内直角ガイドを放射状主軸の中心からそれぞれ
対称に各スライド体に一体的に取付け、放射状主軸の中
心に螺子孔を形成し、各主軸に対して直交方向に螺子運
動して各主軸上の各スライド体の内直角ガイドを直交中
心に対称にスライドさせる拡縮作動杆を螺子孔に螺合し
て取付け、一端が拡縮作動杆とピン連結し他端が各主軸
上の各内直角ガイドとピン連結する拡縮リンクを拡縮作
動杆を中心として対称にそれぞれ設け、内直角ガイドと
協動してフランジを挟持して係止する係止ツメを各スラ
イド体に設けた手段よりなるものである。

【０００８】また、請求項２の発明は、中心から四基の
主軸を同一平面内の半径方向に９０度の角度の等間隔の
十字型の放射状に配置し、十字型の放射状に配置する四
主軸に各スライド体をスライド自在にそれぞれ取付け、
管内周面に当接する一辺が主軸に直角で且つ管端部に取
付けられるフランジに当接する他辺が主軸に平行な直角
Ｌ字状の内直角ガイドを設け、内直角側を各主軸の外側
に向けた状態で各内直角ガイドを四主軸の中心からそれ
ぞれ対称に各スライド体に一体的に取付け、四主軸の中
心に螺子孔を形成し、四主軸に対して直交方向に螺子運
動して四主軸上の各スライド体の内直角ガイドを四主軸
の中心に対称にスライドさせる拡縮作動杆を螺子孔に螺
合して取付け、一端が拡縮作動杆とピン連結し他端が四
主軸上の各内直角ガイドとピン連結する拡縮リンクを拡
縮作動杆を中心として対称にそれぞれ設け、内直角ガイ
ドと協動してフランジを挟持して係止する係止ツメを各
スライド体に設けた手段よりなるものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、図面に記載の発明の実施の
形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。こ
こで、図１は縮小時の管端部フランジ直角取付け治具の
側面図、図２は縮小時の管端部フランジ直角取付け治具
の平面図、図３は縮小時の管端部フランジ直角取付け治
具の管端部取付け時の側断面図、図４は拡大時の管端部
フランジ直角取付け治具の側面図、図５は拡大時の管端
部フランジ直角取付け治具の平面図、図６は拡大時の管
端部フランジ直角取付け治具の管端部取付け時の側断面
図である。

【００１０】図において、管端部フランジ直角取付け治
具１は、例えば鋼管、金属製パイプ、プラスチック製パ
イプなどの管ａの端部の周縁にフランジｂを簡単な操作
により、短時間にしかも正確に直角に取付けて保持する
治具である。

【００１１】管端部フランジ直角取付け治具１は、中心
１ａから放射状に配置された複数の主軸２、各主軸２に
スライド自在に取付けられたスライド体３、各スライド
体３に一体的に取付けられた内直角ガイド４、中心１ａ
に形成された螺子孔５に螺合される拡縮作動杆６、拡縮
作動杆６と各内直角ガイド４とに両端がピン連結された
拡縮リンク７、各スライド体３に設けられた係止ツメ８
などから主に構成されている。

【００１２】管端部フランジ直角取付け治具１の構成す
る主軸２は、図に示すこの実施の形態においては四基か
らなり、中心１ａから四基の主軸２が同一平面内の半径
方向に９０度の等間隔で十字型の放射状に配置されてい
る。各主軸２には中空の角形パイプが使用されて変形し
にくいようになっており、又例えばアルミニウムなどの
軽量の金属部材が使用されている。

【００１３】十字型の放射状に配置される四基の各主軸
２にはスライド体３がスライド自在にそれぞれ取付けら
れている。各スライド体３は各主軸２の中心１ａ側と先
端側との間で摺動しながら移動自在になっている。各ス
ライド体３は中空の角形筒体から形成されていて、各ス
ライド体３は角形パイプの各主軸２に外装されてスライ
ドするようになっている。つまり、各スライド体３の角
形の筒体の内部を主軸２が挿通している。

【００１４】各スライド体３には内直角ガイド４が例え
ば溶接などによって一体的にそれぞれ取付けられてい
る。内直角ガイド４は、直線状の一辺４ａと他辺４ｂと
が９０度の角度で結ばれる内直角になっている直角Ｌ字
型の形状からなっている。

【００１５】各スライド体３に取付けられた内直角ガイ
ド４の一辺４ａは主軸２に直角になっており、この主軸
２に直角な一辺４ａは使用時に管ａの内周面に当接する
辺である。また、内直角ガイド４の他辺４ｂは主軸２に
平行になっており、この主軸２に平行な他辺４ｂは使用
時に管ａの端部に取付けられるフランジｂの接合表面に
当接する辺である。

【００１６】各内直角ガイド４は、一辺４ａと他辺４ｂ
とが９０度の角度で結ばれる内直角側を各主軸２の外側
に向けた状態で、中心１ａからそれぞれ対称に各スライ
ド体３に一体的に取付けられている。内直角ガイド４は
他辺４ｂの反対側の側辺がスライド体３の一側面に密着
した状態で溶接などで一体的に取付けられている。

【００１７】四基の主軸２の中心１ａには螺子孔５が形
成されている。螺子孔５はその孔方向が同一平面内に配
置された四基の主軸２に対して直交する方向に向けて形
成されている。螺子孔５にはその孔の内周面に螺子山が
螺旋状に刻設されている。

【００１８】この螺子孔５には同一平面内に配置された
四基の主軸２に対して直交方向に螺子運動する拡縮作動
杆６が螺合して取付けられている。拡縮作動杆６の外周
側面には螺子孔５の内周面の螺子山と螺合する螺子山が
螺旋状に刻設されている。

【００１９】拡縮作動杆６は、四基の主軸２に対して直
交方向に螺子運動して、拡縮リンク７を介して四基の主
軸２上の各スライド体３の内直角ガイド４を四基の主軸
２の中心１ａに対称にスライドさせて、内直角ガイド４
の一辺４ａを管ａの内周面に当接させる機能を果たす。

【００２０】拡縮作動杆６には管ａに取付け使用時に管
ａの端部より手前側となる一端側に調整撮み６ａが取付
けられており、この調整撮み６ａを回すことによって拡
縮作動杆６を回転させて螺子運動させるようになってい
る。

【００２１】また、拡縮作動杆６には管ａに取付け使用
時に管ａの内部側となる側の前後の離れた２箇所の側面
には側方突出した取付片６ｂがそれぞれ設けられてい
る。取付片６ｂは拡縮リンク７の一端が連結される箇所
で、拡縮作動杆６の同一側周面には９０度の角度の等間
隔で４個設けられて合計で８個設けられ、又各主軸２と
同一方向になるように設けられている。

【００２２】拡縮作動杆６と各スライド体３の内直角ガ
イド４とを連動連結する拡縮リンク７がそれぞれ設けら
れている。拡縮リンク７は拡縮作動杆６の螺子運動を各
スライド体３のスライド移動に変換する機能を果たすも
のである。各拡縮リンク７は拡縮作動杆６を中心として
対称にそれぞれ設けられている。

【００２３】各拡縮リンク７はその一端側がボルト７ａ
によって拡縮作動杆６の側面から側方突出した取付片６
ｂとピン連結されて回転自在となっており、又他端側が
ボルト７ｂによって主軸２の各内直角ガイド４とピン連
結されて回転自在となっている。

【００２４】この実施の形態では、各拡縮リンク７は拡
縮作動杆６の同一側周面には９０度の角度の等間隔で４
個設けられ、これが拡縮作動杆６の前半側の前後２箇所
の合計８個設けられている。８個の各拡縮リンク７はボ
ルト７ａとボルト７ｂとで連結される間隔は全て同一に
なっている。

【００２５】この実施の形態では、前段側の拡縮リンク
７の一端側は拡縮作動杆６の前端側に連結され、他端側
は内直角ガイド４の一辺４ａの前端側に連結されてい
る。又後段側の拡縮リンク７の一端側は拡縮作動杆６の
中間側に連結され、他端側はスライド体３に取付けられ
る側の内直角ガイド４の外直角側に連結されている。

【００２６】係止ツメ８は、内直角ガイド４と協動して
フランジｂを両側から挟持して管ａの端部に直角にフラ
ンジｂを係止する機能を果たすもので、各内直角ガイド
４より外側の各スライド体３に設けられている。各係止
ツメ８はその先端側８ａが内側の内直角ガイド４側に直
角に折曲形成されている。

【００２７】この直角に折曲された各係止ツメ８の先端
側８ａの内側辺は、管端部フランジ直角取付け治具１が
管ａに取付けられて使用時に、フランジｂの接合表面の
反対側となる裏面に当接して、フランジｂの接合表面に
当接する内直角ガイド４の他辺４ｂと協動してフランジ
ｂの両側を挟んで、管ａの端部に直角にフランジｂを係
止させる。

【００２８】各係止ツメ８は、拡縮作動杆６の螺子運動
方向つまりフランジｂの厚み方向に対して前後移動自在
に各スライド体３に取付けられており、又主軸２の軸芯
方向回りに回転自在に各スライド体３に取付けられてい
る。

【００２９】また、各係止ツメ８にはフランジｂを係止
させるための締付けボルト８ｂが取付けられている。締
付けボルト８ｂは係止ツメ８の先端側８ａと反対側とな
る後端側、つまり管端部フランジ直角取付け治具１が管
ａに取付けられて使用時に、管ａの外側となる手前側に
取付けられている。

【００３０】係止ツメ８の先端側８ａと反対側となる後
端側には締付けボルト８ｂが螺入される図示しない螺子
孔が形成されている。締付けボルト８ｂは、拡縮作動杆
６と平行に、又先端側８ａと直角になるように、図示し
ない螺子孔に螺入して挿通されていて、螺子運動によっ
て前後に移動するようになっている。

【００３１】図示しない螺子孔に螺入されて挿通した締
付けボルト８ｂは、その先端がスライド体３の一側面つ
まり管端部フランジ直角取付け治具１が管ａに取付けら
れて使用時に管ａの外側となる手前側の側面に当接し
て、係止ツメ８の先端側８ａに向かってライド体３を介
して内直角ガイド４を相対的に押圧してフランジｂを締
め付けるようになっている。

【００３２】次に、上記発明の実施の形態の構成に基づ
く作用について以下説明する。横置された管ａの端部に
溶着するフランジｂを差し込み、その後方から管端部フ
ランジ直角取付け治具１を管ａの端部に装着する。管端
部フランジ直角取付け治具１の装着に際しては、拡縮作
動杆６を緩めて各内直角ガイド４の一辺４ａが管ａの端
部から内部に入れるようにしておく。

【００３３】即ち、拡縮作動杆６の前部側を前方側に移
動させて、各内直角ガイド４を中心１ａの近くに移動さ
せて縮小させて、中心１ａから各内直角ガイド４の一辺
４ａまでの距離が管ａの半径より十分に小さくなるよう
に調整しておく。また、各係止ツメ８を主軸２の外側方
向に回転させて外側に開いておく。

【００３４】管端部フランジ直角取付け治具１の管ａの
端部への装着は、中心１ａの近くに移動して縮小状態の
各内直角ガイド４の一辺４ａ側及び拡縮作動杆６の前半
部側を管ａの端部からその内部に挿入し、拡縮作動杆６
の調整撮み６ａをレンチなどを使って回して、拡縮作動
杆６を螺子運動によって管ａの外側に向かって移動させ
る。

【００３５】拡縮作動杆６を螺子運動によって管ａの外
側に向かって移動させると、拡縮作動杆６の取付片６ｂ
に連結される各拡縮リンク７の一端側も後方側つまり管
ａの外側に移動する。各拡縮リンク７の一端側が後方側
に移動すると、各拡縮リンク７の各主軸２に対する傾斜
角度は緩勾配となり、各拡縮リンク７の他端側は四基の
主軸２の中心１ａ側から外側に向かって移動する。

【００３６】このため、拡縮リンク７の他端側のボルト
７ｂを介して連結された各内直角ガイド４は、各内直角
ガイド４が一体的に取付けられたスライド体３が各主軸
２に沿って中心１ａから外側に移動することによって、
中心１ａから外側に向かって放射状に拡がりながら移動
する。

【００３７】そして、中心１ａから外側に向かって放射
状に拡がる各内直角ガイド４は、その一辺４ａが管ａの
端部側の内周面にそれぞれ当接する。各内直角ガイド４
の一辺４ａが管ａの端部側の内周面にそれぞれ当接する
ことにより、各内直角ガイド４は管ａの端部側の内周面
に支持されて保持される。

【００３８】このとき、各内直角ガイド４の一辺４ａが
当接すると、拡縮作動杆６は後方側に向かって螺子運動
できなくなってレンチで拡縮作動杆６の調整撮み６ａを
回すことができなくなるので、調整撮み６ａが回らなく
なった時点で、調整撮み６ａの回転操作を止める。

【００３９】続いて、管ａの端部側に差し込んでいたフ
ランジｂを管ａの外側つまり手前側に向かって引き寄せ
て、フランジｂの接合表面を各内直角ガイド４の他辺４
ｂに近づける。その後、各主軸２の外側方向に回転して
外側に開いていた各係止ツメ８を中心１ａ側に向かって
回転させる。

【００４０】中心１ａ側に向かって回転した各係止ツメ
８は、その先端側８ａがフランジｂの接合表面の反対側
の裏面より少し前方まで突出する。そして、係止ツメ８
の先端側８ａがフランジｂの裏面より前方に突出させた
後に、レンチなどを使用して各係止ツメ８の締付けボル
ト８ｂを回して前方に向かって螺子運動させる。

【００４１】前方に向かって螺子運動する締付けボルト
８ｂはその先端がスライド体３の一側面に当接している
ので、締付けボルト８ｂが前方に向かって螺子運動する
と、締付けボルト８ｂが螺合されている各係止ツメ８が
相対的に後方側に移動し、各係止ツメ８の先端側８ａも
後方側に移動してフランジｂの裏面に当接する。フラン
ジｂの裏面に当接した各係止ツメ８の先端側８ａはフラ
ンジｂを後方側に向けて押圧する。

【００４２】これにより、フランジｂはその接合表面が
内直角ガイド４の他辺４ｂに押し付けられて当接し、フ
ランジｂはその両側面を各係止ツメ８の先端側８ａと各
内直角ガイド４の他辺４ｂとにより挟圧されて保持され
る。フランジｂはその接合表面が各内直角ガイド４の他
辺４ｂに当接した状態で管ａの端部に直角に取付けられ
た状態となるので、簡単な操作で容易にしかも短時間
に、フランジｂを管ａの端部に正確に直角に取り付けて
保持させることができる。

【００４３】このようにして、管端部フランジ直角取付
け治具１を使用してフランジｂを管ａの端部に直角に取
り付けて保持した後、仮溶接してフランジｂを管ａの端
部に直角に固着する。そして、仮溶接した後に、締付け
ボルト８ｂを緩めて各係止ツメ８を各主軸２の外側に回
転させる。また、拡縮作動杆６を緩め、つまり、拡縮作
動杆６を前方側に螺子運動させて、各内直角ガイド４を
中心１ａ側に向けて縮小させて、管端部フランジ直角取
付け治具１を管ａの端部から取り外す。その後に、本溶
接によって管ａの端部に直角にフランジｂを溶着する。

【００４４】なお、この発明は上記発明の実施の形態に
限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない
範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。例え
ば、前記実施の形態では、四基の主軸が９０度の角度の
等間隔で十字型の放射状に配置されている場合で説明し
たが、これに限定されるものではなく、例えば三基の主
軸が１２０度の角度の等間隔で放射状に配置されていて
もよく、五基の主軸が７２度の角度の等間隔で放射状に
配置されていてもよく、或いは六基の主軸が６０度の角
度の等間隔で放射状に配置されていてもよく、要は複数
の各主軸の角度が等間隔で放射状に配置されていればよ
い。

【００４５】

【発明の効果】以上の記載より明らかなように、請求項
１、２の発明に係る管端部フランジ直角取付け治具によ
れば、簡単な操作で容易にしかも短時間に、フランジを
管端部に正確に直角に取り付けて保持させることがで
き、作業は熟練者でなくとも行うことができ、しかも従
来のように慎重に時間を掛けて施工する必要もなく、作
業コストを廉価にすることができる。更に、その後の仮
溶接も簡単に行うことができ、仮溶接後に管端部フラン
ジ直角取付け治具を簡単に取り外すこともでき、その後
の本溶接を行う場合の妨げとなることもない等、極めて
新規的有益なる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態を示す縮小時の管端部フ
ランジ直角取付け治具の側面図である。

【図２】この発明の実施の形態を示す縮小時の管端部フ
ランジ直角取付け治具の平面図である。

【図３】この発明の実施の形態を示す縮小時の管端部フ
ランジ直角取付け治具の管端部取付け時の側断面図であ
る。

【図４】この発明の実施の形態を示す拡大時の管端部フ
ランジ直角取付け治具の側面図である。

【図５】この発明の実施の形態を示す拡大時の管端部フ
ランジ直角取付け治具の平面図である。

【図６】この発明の実施の形態を示す拡大時の管端部フ
ランジ直角取付け治具の管端部取付け時の側断面図であ
る。

【図７】（Ａ）〜（Ｅ）は従来の施工工程図である。

【符号の説明】

１ 管端部フランジ直角取付け治具 １ａ 中心 ２ 主軸 ３ スライド体 ４ 内直角ガイド ４ａ 一辺 ４ｂ 他辺 ５ 螺子孔 ６ 拡縮作動杆 ６ａ 調整撮み ６ｂ 取付片 ７ 拡縮リンク ７ａ ボルト ７ｂ ボルト ８ 係止ツメ ８ａ 先端側 ８ｂ 締付けボルト ａ 管 ｂ フランジ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中心から複数の主軸を同一平面内の半径
   方向に等間隔に放射状に配置し、各主軸に各スライド体
   をスライド自在にそれぞれ取付け、管内周面に当接する
   一辺が主軸に直角で且つ管端部に取付けられるフランジ
   に当接する他辺が主軸に平行な直角Ｌ字状の内直角ガイ
   ドを設け、内直角側を各主軸の外側に向けた状態で各内
   直角ガイドを放射状主軸の中心からそれぞれ対称に各ス
   ライド体に一体的に取付け、放射状主軸の中心に螺子孔
   を形成し、各主軸に対して直交方向に螺子運動して各主
   軸上の各スライド体の内直角ガイドを直交中心に対称に
   スライドさせる拡縮作動杆を螺子孔に螺合して取付け、
   一端が拡縮作動杆とピン連結し他端が各主軸上の各内直
   角ガイドとピン連結する拡縮リンクを拡縮作動杆を中心
   として対称にそれぞれ設け、内直角ガイドと協動してフ
   ランジを挟持して係止する係止ツメを各スライド体に設
   けたことを特徴とする管端部フランジ直角取付け治具。
2. 【請求項２】 中心から四基の主軸を同一平面内の半径
   方向に９０度の角度の等間隔の十字型の放射状に配置
   し、十字型の放射状に配置する四主軸に各スライド体を
   スライド自在にそれぞれ取付け、管内周面に当接する一
   辺が主軸に直角で且つ管端部に取付けられるフランジに
   当接する他辺が主軸に平行な直角Ｌ字状の内直角ガイド
   を設け、内直角側を各主軸の外側に向けた状態で各内直
   角ガイドを四主軸の中心からそれぞれ対称に各スライド
   体に一体的に取付け、四主軸の中心に螺子孔を形成し、
   四主軸に対して直交方向に螺子運動して四主軸上の各ス
   ライド体の内直角ガイドを四主軸の中心に対称にスライ
   ドさせる拡縮作動杆を螺子孔に螺合して取付け、一端が
   拡縮作動杆とピン連結し他端が四主軸上の各内直角ガイ
   ドとピン連結する拡縮リンクを拡縮作動杆を中心として
   対称にそれぞれ設け、内直角ガイドと協動してフランジ
   を挟持して係止する係止ツメを各スライド体に設けたこ
   とを特徴とする管端部フランジ直角取付け治具。