JP2010260092A - 溶接フランジ取付工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプに溶接フランジを接合する場合、曲尺(かねじゃく)をあてがいながら、フランジがパイプに対して90度になる様にその都度調節をしており、精度の向上と作業時間の短縮が必要である。
【解決手段】パイプをボールキャスター4で水平移動可能としたパイプ受け台1と、受け台に設けられ溶接フランジを支持する垂直及び角度調整可能なあて板4及びその固定手段20とから構成される取り付け工具。
【選択図】図1

Description

本発明は、配管に溶接フランジ継手を溶接する為の取付作業に関する。
従来の配管溶接やフランジ溶接には、挿入する棒材を施したものがある(例えば、
特許文献1参照。)。また、固定用受台と可動用受台を配置しているものがある
(例えば、特許文献2参照。)
以下、図16、図17により従来の取付方法について説明する。
図16に示すようにあて板4のない状態で白ガス管24に差込み溶接式フランジ26
をパイプに押入し、フランジ面よりパイプが5mm程度内側になるように組込み、フ
ランジ内側の下側一箇所を仮付溶接し、パイプの最上面に曲尺13をあてがう。仮付
溶接した点の対向点をハンマー等で軽くフランジをたたき垂直になるように調節する
。調節後、対向点を仮付溶接する。その後、図17に示すようにパイプの側面に曲尺
13をあてがう。ハンマー等で軽くフランジの左右どちらかをたたき、垂直になるよ
うに調節する。調節後、左右一箇所づつ仮付溶接する。その後、数箇所に仮付溶接を
行い、終了後、フランジ内側の全溶接を行い、フランジ外側も全溶接する。
特許公開2001−287091号公報 特許公開平10−328885号公報
しかしながら、以上の技術によれば、取付けようとする度に、その都度同じ作業を
しなければならず、個人の技術の差と手間が掛かっていた。そこで、この発明は、最
初に取付工具のあて板を調整し、溶接フランジを組込めば、次回から手間を省けるた
め、精度の均一化とコストの削減を提供する事を課題とする。
以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、溶接フランジとパイプを溶
接する為の、取付工具において、パイプ受台と、受台に設けられて溶接フランジを支
持する可動できるあて板と、各パイプサイズに対応できる取外し可能な半割あて板と
、前記あて板を受けるあて板受と、パイプ脱落防止のパイプガードと、パイプに対し
て前記あて板を垂直にする為に、パイプガードと前記あて板を、ターンパックル上下
・左右4箇所で連結し垂直を調整する手段を備え、パイプの水平移動ができるボール
キャスターをパイプ受台に設けて、パイプの位置決め、溶接フランジを固定するため
の固定手段を有する事を特徴とする溶接フランジ取付工具。
以上のような構成を有する請求項1記載の溶接フランジ取付工具によれば、パイプ
受台にパイプをのせて水平移動させ、可動できるあて板を超えた所で停止し、パイプ
サイズに応じた半割あて板を前記あて板に組込む事により、前記あて板をパイプに対
して容易に垂直を調整する事が出来る。溶接フランジをパイプに押入しフランジを固
定手段によって前記あて板と容易に固定する事が出来る。固定する事によってフラン
ジ内側とパイプを溶接する為の、パイプの移動位置決めが容易である。
従って、同一のパイプ同一のフランジだけでなく、半割あて板を取替える事によっ
て、各パイプサイズに適応するフランジを、容易かつ確実に垂直、位置決めが出来る
上述したように本発明の溶接フランジ取付工具は、パイプとフランジの垂直、位置
関係の設定手間を簡素化でき、しかも、各パイプサイズに適応し、精度の均一化され
た製品を作製できる最良の溶接フランジ取付工具を提供する事が出来る。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図15に基づいて説明する。
図1は、溶接フランジ取付工具の位置関係設定作業前の状態を示す斜視図である。
パイプ受台1に、水平移動できるボールキャスター2、パイプの脱落を防止するパイ
プガード3、フランジを固定し垂直を調整する可動できるあて板4、この前記あて板
4は、両脇に裏板14、ガイド15、16を左右対称に取付けて、半割あて板を組込
む事が出来るように設定されており、再度両脇に、フランジを固定できるようにボル
ト固定板17、ダブルナット18、スリーブ19、フランジ固定用回転板20、スタ
ッドボルト21、ナット22、フランジ固定ボルト23、を一体化させたものである。
一体化された前記あて板4は、製作時の溶接などの熱による歪を取除いたものに設定
されており、前記あて板4を受けるあて板受5、前記あて板を調整する全ねじスタッ
ドボルト6、8、10、12及びターンパックル7、9、11、13、が取付けられ
ている。
次に、図2は、位置関係設定作業前の状態を示す平面図であり、前記あて板4に裏
板14、ガイド15、16、ボルト固定板17、ダブルナット18、スリーブ19、
フランジ固定用回転板20、スタッドボルト21、ナット22、フランジ固定ボルト
23を左右対称に一体化して取付けられている。全ねじスタッドボルト6、8、10、
12及びターンパックル7、9、11、13、は、上下、左右対称に、パイプガード
3と前記あて板4を溶接で連結固定して取付けられている。各ターンパックルを回す
事により、前記あて板4を垂直に調整する事が出来る。ボルト固定板17、スタッド
ボルト21、スリーブ19、ダブルナット18は前記あて板4の横幅を超えた位置に
取付けられ、スタッドボルト21、スリーブ19、の長さは、前記あて板4の板厚と
使用可能な最大フランジの厚みを加算した数値よりも大きく、前記回転板20がフラ
ンジを固定できる長さに設定されて取付けられている。
図3は、位置関係設定作業前の状態を示す立面図であり、ガイド15、16は、裏
板14に前記あて板4の開口部より高い位置に上下、左右対称にL字型に取付けられ
ている。ガイドと裏板14との隙間は前記あて板4の板厚より1mm以下程度大きく
した隙間で取付けられている。フランジ固定用回転板20は、ナット22を溶接固定
しフランジ固定ボルト23を取付けて、使用する最小口径サイズに適応するフランジ
を固定できる長さに設定されている。また、スタッドボルト21は、前記回転板20
と溶接固定する事なく貫通し、さらにスリーブ19の内部を通して、ボルト固定板1
7を貫通して前記回転板20が回転できる程度の隙間を残して、ダブルナット18で
固定し取付けられている。パイプガード3の高さは使用するパイプの最大口径100
Aの外径より高く、幅は100Aの外径より広く前記あて板4の幅に設定されて取付
けられている。
図4は、位置関係設定作業前の状態を示す正面側立面図であり、前記あて板4は使
用するパイプの最大口径2.5倍程度の四角の大きさで、縦の長さは、ボールキャス
ター2に最大口径100Aのパイプを乗せた時の状態で、前記あて板4の縦の中心が
パイプの中心線上になる様にあて板受5に乗せてパイプが貫通できる様に、パイプ外
径よりも大きく前記半割あて板Aの使用できる最小口径の、パイプに適応するフラン
ジの外径よりも小さくなるよう設定して開口し、パイプ外径の半分程度の高さの位置
で切断し、パイプを半割にしたような形状に設定されている。図5は、位置関係設定
作業前の状態を示す背面側立面図であり、ボルト固定板17、スタッドボルト21、
ダブルナット18は前記あて板4の横幅を超えた位置に取付けられている。
図6は、位置関係設定作業前の状態を示す付属品、半割あて板の平面図であり、使
用するパイプサイズにより使い分ける事が出来る。
図7は、パイプ受台1に白ガス管24を乗せた状態の立面図であり、パイプをボー
ルキャスター2により前記あて板4より突き出た状態になるように水平移動し、図8
に示すように付属品、半割あて板Aはパイプ外径よりも大きく、使用できる最小口径
のパイプに適応するフランジの外径よりも小さくなるよう、パイプを半割にしたよう
な形状に開口してあり、上からスライドさせながら組込む事により、前記半割あて板
Aが前記あて板4の上に乗る形になり、開口部がパイプ外径に沿ったような円形とな
り、一体化した前記あて板4と前記半割あて板Aがフランジとの接触面を大きくし、
パイプに対しての垂直調整がしやすくなる。
図9は、パイプの上面と前記半割あて板Aとが垂直になる様に調整する立面図であ
り、前記あて板4を超えた部分の白ガス管24の最上部に曲尺25を乗せて、ターン
パックル7、ターンパックル11を、お互いに一定方向に回して前記あて板4の下面
の出面を揃えて、ターンパックル9、ターンパックル13も同様に一定方向に回して
、曲尺25に隙間がなく均等に当る様に調整すると、パイプに対して縦方向の垂直を
、得る事になる。図10は、パイプの側面と前記あて板4とが垂直になる様に調整す
る平面図であり、パイプ側面に曲尺25をあてがい、左右どちらかのターンパックル
7、ターンパックル9を、お互いに一定方向に回して曲尺25に隙間がなく均等に当
る様に調整すると、パイプに対して横方向の垂直を、得る事になる。前記あて板4と
パイプガード3を全ねじスタッドボルト、ターンパックルにより溶接で連結固定され
ているため、一度調整をするとターンパックルを操作しない限り、動く事がないので
次回の調整を省略できる。
図11は、パイプの上面と溶接フランジとが垂直になる様に調整する立面図であり
、パイプに差込み溶接式フランジ26を押入し、曲尺25でパイプの上面とフランジ
とが垂直になっているかの確認を行う。図12は、パイプの側面とフランジとが垂直
になる様に調整する平面図であり、図11と同様に確認を行う。図9、10において
、パイプと前記あて板4の垂直調整が終わっているので再調整は不要であるが、再確
認を行い必要であれば各ターンパックルで微調整を行う事が出来る。図9、10、1
1、12の作業を一度するだけで二回目以降の手間を省く事ができ、連続して付属品、
半割あて板B、付属品、半割あて板Cを使用する場合も再調整は不要であり、手間を
省く事ができ、精度の均一化とコストの削減を行うことが出来る。
図13は、前記半割あて板A、前記あて板4に、フランジをフランジ固定ボルト2
3により固定した正面側立面図であり、フランジを固定する事により、フランジ面と
前記あて板4が密着し、パイプの水平移動が可能になる。パイプをフランジ面より5
mm程度内側になる所まで水平移動させる。フランジの内側とパイプの上下、左右4
から8箇所を仮付溶接する。終了したらフランジ固定ボルト23をゆるめて解除する
。パイプを回しながらフランジの内側を全溶接し、その後、前記半割あて板Aを上に
スライドして取外す。フランジの外面を溶接するのに都合のよい場所までパイプを水
平移動させ、パイプを回しながら全溶接を行い、終了したら、パイプを上に持ち上げ
る事によって取外す事が出来る。一度の手間でフランジの内面、外面を溶接する事が
でき、パイプの脱着が容易で各サイズのパイプにも対応できる事は、作業効率の向上
に大きく貢献できる。
図14は、白ガス管27、付属品・半割あて板C、差込み溶接式フランジ28、を
取付けた正面側立面図であり、図15は、フランジ固定ボルトでフランジを固定した
正面側立面図である。前記半割あて板Cは、前記半割あて板Aとは異なり、小口径の
フランジに適応できるように、開口部を小さく設定してあり、図14、15における
作業手間は、上記、白ガス管24の作業ですでに終了しているので不要である。
コンパクトで安価であり移動が容易な為、建設現場対応など効率改善を図る為の需
要が期待される。また、パイプ受台を大きくして、ボールキャスターの取付けを増や
したものにすると、長尺パイプ及び100Aを超えたパイプサイズにも適用できる。
この発明の一実施形態を示す斜視図である。 この発明の一実施形態を示す平面図である。 この発明の一実施形態を示す立面図である。 この発明の一実施形態を示す正面側立面図である。 この発明の一実施形態を示す背面側立面図である。 この発明の一実施形態を示す付属品、半割あて板の平面図である。 この発明の一実施形態を示す本体にパイプを乗せた状態の立面図である。 この発明の一実施形態を示すパイプ、半割あて板を取付けた正面側立面図 である。 この発明の一実施形態を示すパイプの上面と半割あて板とが垂直になる様に 調整する立面図である。 この発明の一実施形態を示すパイプの側面と半割あて板及びあて板とが垂直になる様に調整する平面図である。 この発明の一実施形態を示すパイプの上面とフランジとが垂直になる様に調整する立面図である。 この発明の一実施形態を示すパイプの側面とフランジとが垂直になる様に調整する平面図である。 この発明の一実施形態を示す半割あて板にフランジを、フランジ固定ボルトにより固定した正面側立面図である。 この発明の一実施形態を示す小口径のパイプ、半割あて板、フランジを取付けた正面側立面図である。 この発明の一実施形態を示す小口径のパイプ、半割あて板、フランジをフランジ固定ボルトにより固定した正面側立面図である。 従来技術を示すパイプの上面とフランジとが垂直になる様に調整する 立面図である。 従来技術を示すパイプの側面とフランジとが垂直になる様に調整する 平面図である。
1パイプ受台、(溝型鋼(チャンネル)、50×100×5)
2ボールキャスター、(コンベア、荷造り作業台等に使用されている)
3パイプガード、(等辺山形鋼(アングル)、50×50×4)
4あて板、(平鉄板、板厚6mm)
5あて板受、(平鉄板、板厚6mm)
6全ねじスタッドボルト、(W3/8、ウィットねじ、外径約9,5mm)
7ターンパックル、(W3/8、各種構造物の引締等に使用されている)
8全ねじスタッドボルト、(W3/8、ウィットねじ、外径約9,5mm)
9ターンパックル、(W3/8、各種構造物の引締等に使用されている)
10全ねじスタッドボルト、(W3/8、ウィットねじ、外径約9,5mm)
11ターンパックル、(W3/8、各種構造物の引締等に使用されている)
12全ねじスタッドボルト、(W3/8、ウィットねじ、外径約9,5mm)
13ターンパックル、(W3/8、各種構造物の引締等に使用されている)
14裏板、(平鉄板、板厚6mm、幅50mm)
15ガイド、(半割あて板が脱落しない様に、両脇裏板14に設ける)
16ガイド、(半割あて板が脱落しない様に、両脇裏板14に設ける)
17ボルト固定板、(平鉄板、板厚6mm、小さな長方形)
18ダブルナット、(W3/8)
19スリーブ、(黒ガス管15A、鉄管の外径21,7mm、肉厚2,8mm)
20フランジ固定用回転板、(平鉄板、板厚6mm、小さな長方形)
21スタッドボルト、(W3/8、ウィットねじ、外径約9,5mm)
22ナット、(W3/8)
23フランジ固定ボルト、(W3/8、蝶ボルト、手で締付取外しがしやすい)
24白ガス管、(配管用炭素鋼鋼管、100A、鉄管の外径111mm 肉厚4,5
mm)
25曲尺(かねじゃく)、(L字型の金属製で長さや直角を測ったりするもの)
26差込み溶接式フランジ、(板フランジ、SOP、100A×10K
フランジ外径210mm、肉厚18mm)
27白ガス管、(配管用炭素鋼鋼管、20A、鉄管の外径27,2mm
肉厚2,8mm)
28差込み溶接式フランジ、(板フランジ、SOP、20A×10 K
フランジ外径100mm、肉厚14mm)
A付属品、半割あて板、(65Aから100A用、平鉄板、板厚6mm)
B付属品、半割あて板、(32Aから50A用、平鉄板、板厚6mm)
C付属品、半割あて板、(15Aから25A用、平鉄板、板厚6mm)
1aパイプ受台、(等辺山形鋼(アングル)、 65×65×6)

Claims (1)

  1. 溶接フランジとパイプを溶接する為の、取付工具において、パイプ受台と、受台に
    設けられて溶接フランジを支持する可動できるあて板と、各パイプサイズに対応でき
    る取外し可能な半割あて板と、前記あて板を受けるあて板受と、パイプ脱落防止のパ
    イプガードと、パイプに対して前記あて板を垂直にする為に、パイプガードと前記あ
    て板を、ターンパックル上下・左右4箇所で連結し垂直を調整する手段を備え、パイ
    プの水平移動ができるボールキャスターをパイプ受台に設けて、パイプの位置決め、
    溶接フランジを固定するための固定手段を有する事を特徴とする溶接フランジ取付工
    具。
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