JP2001055151A - メモリ機構付きチルトステアリング装置 - Google Patents
メモリ機構付きチルトステアリング装置Info
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- JP2001055151A JP2001055151A JP33325399A JP33325399A JP2001055151A JP 2001055151 A JP2001055151 A JP 2001055151A JP 33325399 A JP33325399 A JP 33325399A JP 33325399 A JP33325399 A JP 33325399A JP 2001055151 A JP2001055151 A JP 2001055151A
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Abstract
置において、構造が簡単で操作が容易なメモリ機構付き
のものを提供すること。 【解決手段】操作レバー51と一体回転する操作軸が第
2のカム部材を駆動し、メモリロックとその解除を達成
する。メモリロックを達成するための第2のねじ部材と
操作レバー51とは、係合突起59及び切欠凹部60に
よって遊び領域Sを設けて回動方向に係合する。操作レ
バー51を遊び領域Sの範囲内で操作することにより、
メモリロックを維持したままで、チルトロック及びその
解除のみを達成する。操作レバー51遊び領域Sを超え
て操作することにより、メモリロックとその解除を達成
する。
Description
ト調節されたステアリングホイールの位置を記憶してお
き、チルトアップ状態のステアリングホイールを下降さ
せたときに、自動的に上記所望の高さの位置に復帰させ
ることができるメモリ機構付きチルトステアリング装置
に関する。
アリングホイールの高さを変えられるようにしたチルト
ステアリング装置において、ステアリングホイールが乗
降の妨げとならないように、レバーの操作によりステア
リングホイールを最上位置まで跳ね上げて(チルトアッ
プして)、乗降を容易にするための装置が提供されてい
る。
チルト調節されたステアリングホイールの高さ位置を記
憶しておくメモリを設けたものがある。すなわち、ばね
の弾力でステアリングホイールをチルトアップした状態
で乗降した後、ステアリングホイールを下降させると、
メモリされた高さ位置に自動的に復帰させることができ
るわけである。例えば、ステアリングコラムをアッパチ
ューブとロアチューブで構成し、アッパチューブの下端
に固定されたチルトブラケットを、ロアチューブの上端
に固定された固定ブラケットに設けられたチルト中心軸
の回りに揺動可能に連結するようにした、いわゆる中折
れ式のチルトステアリング装置がある。この種の中折れ
式のものでは、チルトブラケットに組み付けられたポー
ルを固定ブラケットに設けたラチェットに係合させてチ
ルトロックを達成する。また、メモリ機構としては、チ
ルトブラケットに組み付けられたチルトカムを、ラチェ
ットに固着されたメモリピンにチルトブラケットの下方
への揺動時に係合させるようにするものがある(例えば
特開平5−116634号公報参照)。
チルトロック及びその解除は、チルト中心軸の回りに回
動自在なチルトレバーの操作により行われ、メモリ機構
のメモリ位置の変更は、チルトレバーとは別個に設けら
れた位置決め機構によりチルトカムの回動位置を変更操
作することにより行われる。このようにチルト調整とメ
モリ調整を別々の操作部材で行うので、構造が複雑とな
り、またコンパクト化の妨げともなる。
足元折れチルト方式のチルトステアリング装置では、フ
リクションロック式のチルトロックを採用していてチル
ト角度が無段に制御されるため、所望のチルト角度でメ
モリロックするようなメモリ機構を設けることが非常に
困難であり、実際上、そのような装置は実現化されてい
ない。ところが、この種の簡易チルト式のチルトステア
リング装置においても、メモリ機構の装着が要望されて
いる。
た状態でドライバが運転席に乗り降りする際に、ステア
リングホイールを手で持って乗り降りするのが普通であ
る。この場合、ステアリングホイールが最上位置でロッ
クされていないと、ステアリングホイールがチルトダウ
ンしてしまう。そこで、ステアリングホイールを最上位
置にロックするロック機構とこれを操作するレバーを設
けているが、乗り降りの前後のレバー操作が面倒である
という問題がある。
囲を大きく確保していても、チルト調整時のチルト角の
作動範囲はチルトアップ時まで確保する必要はなく、チ
ルトアップ時の作動範囲の一部で十分である。ところ
が、この場合、チルト調整時に調整が要求される小角度
の作動範囲を超えて、ステアリングホイールが上方へ移
動していまうことがあり、調整に手間がかかるという問
題がある。また、チルトアップ機構を有するチルトステ
アリング装置には、ステアリングホイールが衝撃を受け
たときにこれを吸収するためのエネルギ吸収板を装着す
ることが実質的に不可能であった。というのは、チルト
アップの方向とエネルギ吸収の方向が一致しており、チ
ルトロック位置の付近でエネルギ吸収可能な状態に配置
する必要のあるエネルギ吸収板が、チルトアップ位置へ
の移動を妨げることになるからである。
あり、本発明の第1の目的は、いわゆる簡易チルト式に
おいて、構造が簡単で操作が容易なメモリ機構付きチル
トステアリング装置を提供することである。本発明の第
2の目的は、チルトアップ時にステアリングホイールを
上方位置にロックする操作を不要にすることができるメ
モリ機構付きチルトステアリング装置を提供することで
ある。
テアリングホイールが不必要に大きく変位することがな
くチルト調整の容易なメモリ機構付きチルトステアリン
グ装置を提供することである。本発明の第4の目的は、
チルトアップ機構とエネルギ吸収機構の併存を実質的に
可能とするメモリ機構付きチルトステアリング装置を提
供することである。
の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車両の
固定部に支持されるチルト中心軸の回りに下端部が揺動
可能に支持され、ステアリングシャフトを回転可能に支
承するステアリングコラムと、このステアリングコラム
に固定されたチルトブラケットと、チルトブラケットの
揺動位置を固定ブラケットに固定するチルトロックとを
備え、チルトロックの解除により固定ブラケットとチル
トブラケットの間に介在するチルトアップばねによって
ステアリングホイールを上死点までチルトアップ可能な
チルトステアリング装置において、固定ブラケットに揺
動自在に支持され、付勢ばねによって付勢されてチルト
ブラケットの揺動に追従可能であって、チルトロック解
除時に、チルトロック時の位置に固定されるチルトメモ
リと、このチルトメモリをチルトアップ前のステアリン
グコラムを受ける位置に固定するメモリロックと、固定
ブラケット及びチルトブラケットの一方に設けられた横
長孔と他方に設けられた円弧状の縦長孔を回動可能に挿
通した状態で、固定ブラケットに対するチルトブラケッ
トの揺動を許容する操作軸と、この操作軸と一体に回転
し且つ手動操作される操作レバーとをさらに備え、上記
チルトロック及びメモリロックは操作軸を挿通させるよ
うに同軸上に並べて配置され、チルトロックは操作軸の
回動に伴ってチルトブラケットを操作軸の軸方向に押し
て固定ブラケットに摩擦係合させる押圧部材を含み、メ
モリロックは操作軸又は操作レバーと所定の遊びを有し
て回動方向に係合すると共に、操作レバーの回動に伴っ
てメモリ部材を操作軸の軸方向に押し、固定ブラケット
又は固定ブラケットに回動不能に支持される部材に摩擦
係合させる押圧部材を含むことを特徴とするものであ
る。
の範囲で操作すると、チルトロックのみが解除され、ス
テアリングホイールがチルトアップばねによってチルト
アップされる。このとき、メモリロックは解除されてお
らず、チルトメモリがチルトアップ前の位置に固定され
ているので、ステアリングホイールを下降させると、ス
テアリングコラムがチルトメモリによって受けられて、
自動的にチルトアップ前の位置に復帰させることができ
る。一方、操作レバーを上記所定の遊びの範囲を超えて
操作すると、メモリロックも解除されるので、チルトメ
モリは、チルト調節時に揺動されるステアリングコラム
に追従して自在に動くことになる。
及びメモリロックとその解除を個別に達成でき、構造が
簡単で操作性が良い。また、各ロックに摩擦係合を用い
るので、操作軸の同軸上に各ロックをコンパクトに配置
することができる。上記第1の目的を達成するため、請
求項2記載の発明は、請求項1において、上記チルトメ
モリは操作軸の回りに揺動自在に支持されることを特徴
とするものである。本発明では、チルトメモリを操作軸
と別個の軸により支持する場合と比較して、部品点数を
削減して構造を簡素化することができる。
記載の発明は、請求項1又は2において、上記メモリロ
ックの押圧部材及び固定ブラケットに回動不能に支持さ
れる部材は、互いにねじ結合して両者間にチルトメモリ
を挟持する一対のねじ部材からなることを特徴とするも
のである。本発明では、両ねじ部材間にチルトメモリを
挟持してチルトメモリの位置をロックするので、構造が
簡単であり、またロックが確実である。
記載の発明は、請求項1,2又は3において、上記メモ
リロックの押圧部材及び操作レバーの何れか一方に操作
軸と平行に延びる係合突起を設け、他方に操作レバーの
回動方向に応じて上記係合突起と係合する一対の係合面
を設け、これら一対の係合面間の領域を上記遊び領域と
することを特徴とするものである。本発明では、簡単な
構造にてメモリロックの押圧部材と操作レバーとの間に
回動方向の遊びを設けて係合させることができる。
記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一つにおい
て、上記固定ブラケットは操作軸の軸方向に対向する一
対の側板を含み、チルトブラケットは固定ブラケットの
一対の側板の内面にそれぞれ沿う一対の側板を含み、チ
ルトロックの押圧部材は、操作軸を挿通させた状態でチ
ルトブラケットの一対の側板間に介在すると共に、それ
ぞれ対応するチルトブラケットの側板に摩擦係合する第
1及び第2の部材を含み、操作軸が回動すると、第1及
び第2の部材の一方は操作軸と一体回転し他方は操作軸
と相対回転し、第1及び第2の部材は、両部材間に設け
られたねじ又はカムの働きで互いに他の部材を対応する
チルトブラケットの側板に押圧することを特徴とするも
のである。
び第2の部材が相対回動し、ねじ又はカムの働きで第1
及び第2の部材が互いに他を軸長方向に押圧し、チルト
ブラケットの両側板を対応する固定ブラケットの側板に
押圧することができる。上記第2の目的を達成するた
め、請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか
一つにおいて、上記縦長孔の終端に交差状に連続して横
方向に延びる保持孔と、チルトアップ時に縦長孔の終端
に変位した操作軸を保持孔へ付勢する付勢手段とをさら
に備えることを特徴とするものである。
段により付勢された操作軸が、縦長孔の終端に連続して
横方向に延びる保持孔へ自動的に移動し、チルトアップ
状態が自動的にロックされる。しかも、これを保持孔と
付勢手段という簡単な構成にて実現することができる。
なお、チルトアップ状態でのロックを解除するには、付
勢手段に抗して操作軸を引っ張り、操作軸を縦長孔に戻
せば良い。上記第2の目的を達成するため、請求項7記
載の発明は、請求項6において、上記縦長孔は対応する
ブラケットの一対の側板にそれぞれ設けられ、操作レバ
ーに近い側の側板に設けられた縦長孔のみにその終端に
連続する保持孔が設けられていることを特徴とするもの
である。本発明では、チルトアップ状態のロックを外す
ときに、操作レバーに近い側の操作軸の端部を操作レバ
ーによって押せば良く、操作性が良い。
記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つにおい
て、上記縦長孔を貫通する操作軸の部分はチルト調整時
に断面横長となり且つチルトアップ時に断面縦長となる
ように異形をしており、縦長孔の横幅は、チルト調整時
に断面横長の操作軸の部分が移動する第1の範囲に対応
して相対的に広幅とされるとともに、チルトアップのた
めに断面縦長の操作軸の部分が上記第1の範囲を超えて
縦長孔の終端に達するまでの第2の範囲に対応して相対
的に狭幅とされていることを特徴とするものである。
長となる操作軸の変位が、縦長孔の第1の範囲に制限さ
れるので、必要以上のチルト角度まで作動してしまうよ
うなことがなく、操作性が良い。また、チルトアップの
際に断面縦長となる操作軸は、縦長溝の第2の範囲へ容
易に移動させることができる。しかも、操作軸の断面が
横長或いは縦長となる切り換えは、操作レバーの通常の
動作に伴って実現されるものなので、この点からも操作
性が良い。
記載の発明は、請求項8において、上記ステアリングホ
イールが衝撃を受けたときに断面横長の操作軸の部分が
縦長溝の狭幅の部分に押し込まれて狭幅の部分の幅を拡
げることにより、衝撃を吸収するようにしてあることを
特徴とするものである。本発明では、チルトアップ機構
のついたメモリ機構付きチルトステアリング装置に、エ
ネルギ吸収機能を組み込むことが実質的に可能となる。
また、例えばU字状をなすエネルギ吸収板を別途に設け
たりすることが不要となり、構造を簡素化することがで
きる。
0記載の発明は、請求項1ないし9の何れか一つにおい
て、固定ブラケットに設けられ、互いに対向する一対の
ガイドと、両ガイドの対向面にそれぞれ沿う一対の片部
とこれを接続する屈曲部を有する逆U字状をなし、ガイ
ドに沿ってスライド可能なエネルギ吸収板と、エネルギ
吸収板の屈曲部を貫通する状態で操作軸と一体回動する
カム部材とを備え、このカム部材は、チルトロックに応
じてエネルギ吸収板の一端を一方のガイドに押圧するこ
とにより、ステアリングホイールが衝撃を受けたときに
エネルギ吸収板が塑性変形して衝撃を吸収できる状態に
ロックすることを特徴とするものである。
ロックすると、エネルギ吸収材がエネルギ吸収可能な状
態となる。一方、操作レバーを回動してチルトロックを
解除すると、逆U字状をなすエネルギ吸収板がカム部材
を介して操作軸に受けられ、エネルギ吸収板が操作軸と
共に固定ブラケットに対して相対移動できる。これによ
り、チルトアップ機構のついたメモリ機構付きチルトス
テアリング装置に、エネルギ吸収機能を組み込むことが
実質的に可能となる。
1記載の発明は、請求項1ないし9の何れか一つにおい
て、チルトロックが解除された状態では操作軸と一体移
動すると共にチルトロックに応じて固定ブラケットに固
定される可動ブラケットに、逆U字状をなすエネルギ吸
収板の一端を固定すると共に他端を自由端とし、ステア
リングホイールが衝撃を受けたときに、エネルギ吸収板
の屈曲部を挿通する操作軸が固定ブラケットおよび可動
ブラケットに対して相対移動してエネルギ吸収板を塑性
変形させることを特徴とするものである。
でチルト調整する際には、エネルギ吸収板および可動ブ
ラケットが操作軸と共に一体移動する。一方、チルトロ
ックするとエネルギ吸収板の一端が固定ブラケットに対
する移動を止められるので、この状態でステアリングホ
イールが衝撃を受けると、操作軸がエネルギ吸収板の屈
曲部を扱きながら塑性変形させることになる。これによ
り、チルトアップ機構のついたメモリ機構付きチルトス
テアリング装置に、エネルギ吸収機能を組み込むことが
実質的に可能となる。
付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施の
形態のメモリ機構付きチルトステアリング装置の分解斜
視図である。図1を参照して、本メモリ機構付きチルト
ステアリング装置(以下では、単にチルトステアリング
装置ともいう)は、上端に図示しないステアリングホイ
ールが固定されるステアリングシャフト1を回転可能に
支承するチューブからなるステアリングコラム2を備え
ている。このステアリングコラム2の下端部には横方向
に延びるスリーブ3が固着されている。このスリーブ3
には、図示しない車両の固定部に支持されるチルト中心
軸4が挿通され、これにより、図1及び図2に示すよう
にステアリングコラム2はチルト中心軸4の回りに揺動
可能に支持されている。
する軸受部材であり、4bはチルト中心軸4の先端のね
じ部に結合するナットである。5はステアリングシャフ
ト1の下端をギヤ側に連結する自在継手である。6,7
は、ステアリングコラム2内に嵌め入れられて、ステア
リングシャフト1の上端部及び下端部を回転可能に支持
する転がり軸受である。6a,7aは転がり軸受6,7
をステアリングコラム2内に止定する止め輪である。
には、U字状をなすチルトブラケット8が溶接により固
定されている。図1及びステアリング装置の横断面であ
る図3を参照して、チルトブラケット8はステアリング
コラム2を横方向に挟んで相対向する一対の側板9,1
0と、これら側板9,10の下端同士を連結しステアリ
ングコラム2の下半周に沿ってこれに溶接される円弧状
の固定部11とを有している。各側板9,10には円弧
状の縦長孔12が形成されている。
ケットであり、この固定ブラケット13は下方に開放す
る溝形をなし、チルトブラケット8の各側板9,10の
外面にそれぞれ沿う一対の側板14,15と、各側板1
4,15の上端部を連結する上板部16とを備えてい
る。各側板14,15には水平方向に延びる横長孔17
がそれぞれ形成されている(図1では側板15の横長孔
17のみを示してある。)。
ケット13及びチルトブラケット8の各側板9,10;
14,15の縦長孔12及び横長孔17を一体的に挿通
する操作軸である。図1及び図2を参照して、操作軸1
8は横長孔17に案内されて固定ブラケット13に対し
て水平方向の移動のみを許容される。横長孔17はいわ
ゆるテレスコ調整に対応するためのものである。一方、
操作軸18を挿通させる円弧状の縦長孔12はチルトブ
ラケット8がステアリングコラム2と一体にチルト中心
軸4の回りに揺動することを許容する。側板9,10の
外面において円弧状の縦長孔12の周囲には横方向に延
びる多数のノッチNが刻まれ、チルトブラケット8の各
側板9,10を対応する固定ブラケット13の側板1
4,15に摩擦係合させるときに、高い係止力が得られ
るようにしている。
図4を参照して、操作軸18は、一端側からねじ部1
9,ねじ部19とほぼ同径の円断面をなす第1の丸軸部
20、第1の丸軸部20よりも大径の円断面をなす第2
の丸軸部21、角断面をなす角軸部22、円断面をなす
第3の丸軸部23、セレーション部24及びねじ部25
を順次に備えている。操作軸18はチルトブラケット8
の一対の側板9,10間でチルトロック26を貫通して
いる。チルトロック26は、押圧部材としての第1のカ
ム部材27と、押圧部材としての第2のカム部材28
と、第2のカム部材28と側板10との間に介在する端
部材29とを備えている。
及び第2のカム部材27,28の互いの対向面には互い
に合致するカム面30,31が形成されている。第1の
カム部材27は第1の丸軸部21に相対回転自在に嵌合
する。また、第1のカム部材27はカム面30の背面に
二面幅部分32を形成しており、この二面幅部分32を
側板9の縦長孔12に嵌め入れることにより、回動不能
とされている。一方、第2のカム部材28は角軸部22
に一体回転可能に嵌合する。また、端部材29は側板1
0の縦長孔12に嵌め入れられる二面幅部分80を有し
ており、回動不能とされている。第2のカム部材28
は、端部材29の端面に転がり接触するボール33をカ
ム面31の背面に保持している。これにより、第2のカ
ム部材28が端部材29に対してスムーズに相対回転で
きる。また、ボール33は図示しない付勢部材によって
端部材29の端面に押圧されており、本装置の組立時に
おいて、ボール33が端部材29の端面に形成された凹
部に嵌め入れられることにより、第2のカム部材28を
端部材29及び第1のカム部材27に対して回転方向に
位置決めできるようになっている。
す状態へと、操作軸18が回動されると、第2のカム部
材28が操作軸18に連れ回りし、これにより、第1及
び第2のカム部材27,28が相対回動するので、第1
のカム部材27と端部材29の間隔が増減される。その
結果、チルトブラケット8の側板9,10を、対応する
固定ブラケット13の側板14,15に押圧してチルト
ロックを達成できる。また、上記と逆の動作で上記の押
圧を解除してチルトロックを解除することができる。
除されたときに、ステアリングホイールを最上位置まで
跳ね上げる(チルトアップする)ためのチルトアップば
ねであり、このチルトアップばね79の上端は固定ブラ
ケット13の突起86に係止される。また、チルトアッ
プばね79の下端はチルトブラケット8の側板10に形
成される突起(図示せず)に係合される。図1および図
7を参照して、チルトブラケット8の側板10の縦長孔
12の下端は、チルトアップ時に操作軸18の第3の丸
軸部23が到達する終端であるが、この縦長孔12の終
端に交差状に連続して横方向に延びる保持孔87が形成
されている。
長孔12の終端に変位した操作軸18の第3の丸軸部2
3を、回動アーム36を介して保持孔87へ付勢する付
勢手段としての付勢ばね34が設けられている。付勢ば
ね34の一端は突起35に係止され、付勢ばね34の他
端は回動アーム36の回動中心から離反した位置に係止
されている。回動アーム36の基端は側板10に立設さ
れた支軸88により回動自在に支持され、回動アーム3
6の先端には、回動アーム36が付勢ばね34により回
動付勢された状態で、操作軸18の第3の丸軸部23を
上記の保持孔87へ案内する湾曲状の案内面89が設け
られている。
付勢された操作軸18が、縦長孔12の終端に連続して
横方向に延びる保持孔87へ自動的に移動し、チルトア
ップ状態が自動的にロックされる。しかも、これを保持
孔87、付勢ばね34および回動アーム36という簡単
な構造の付加にて実現することができる。なお、チルト
アップ状態でのロックを解除するには、操作レバー51
によって付勢ばね34に抗して操作軸18を押し、操作
軸18を縦長孔12に戻せば良い。特に、本実施の形態
では、操作レバー51に近い側の側板10に設けられた
縦長孔12のみに、その終端に連続する保持孔87を設
けてあるので、チルトアップ状態のロックを外すとき
に、操作レバー51に近い側の操作軸18の端部を操作
レバー51によって押せば良く、より操作性が良い。
テアリングホイールのチルトアップ前の位置を記憶する
ためのチルトメモリである。このチルトメモリ38は相
対向する第1及び第2のアーム39,40と、これらア
ーム39,40同士を互いに連結しステアリングコラム
2を受けるための受けバー41とを有している。各アー
ム39,40は基端部42と先端部43を有し、各アー
ム39,40の先端部43には受けバー41の対応する
端部が固定されている。また、アーム39の基端部42
には操作軸18の第1の丸軸20を挿通させる支持孔4
4が形成されており、アーム40の基端部42には後述
する第1のねじ部材49のボス部84を挿通させる支持
孔85が形成されている。
40は固定ブラケット13の対応する側板14,15の
外面に対向して配置される。図4を参照して、操作軸1
8の第2の丸軸部21は、チルトブラケット8の側板9
の縦長孔12及び第1のカム部材27の丸孔81に挿通
され、これにより、操作軸18は、固定ブラケット13
により横方向にスライド自在に支持されて、チルトメモ
リ38を回動自在に支持する。また、ねじ部19の根元
となる第1の丸軸部20に挿通された環状板からなるス
ペーサ45がチルトメモリ38の第1のアーム39と固
定ブラケット13の側板14との間に介在する。ねじ部
19にねじ込まれたナット46と、操作軸18の第1の
丸軸部20と第2の丸軸部21との間の段付き部47
に、チルトメモリ38の第1のアーム39とスペーサ4
5が挟持され、これにより、操作軸18、チルトメモリ
38及びスペーサ45が一体回転するようになってい
る。
28の角孔82に挿通され、操作軸18の第3の丸軸部
23はチルトロック26の端部材29の丸孔83に相対
回転自在に挿通し、さらに、メモリロック48の第1の
ねじ部材49、チルトメモリ38の第2の側板40及び
メモリロック48の押圧部材としての第2のねじ部材5
0に挿通されている。また、操作軸18のセレーション
部24は、操作レバー51の基端部のセレーション孔5
2に一体回転自在に挿通されている。
ン部24とねじ部25との間の段付き部53に当接する
位置まで、ナット54がねじ込まれ、これにより、操作
軸18上において、スペーサ45とナット54との間
に、固定ブラケット13の側板14、チルトブラケット
8の側板9、チルトロック26の第1及び第2のカム部
材27,28並びに端部材29、チルトブラケット8の
側板10、固定ブラケット13の側板15、メモリロッ
ク48の第1のねじ部材49、チルトメモリ38の第2
のアーム40、メモリロック48の第2のねじ部材5
0、及び操作レバー51が挟持されることになる。
の側板15とチルトメモリ38のアーム40との間に介
在するスペーサ部55と、このスペーサ部55の第1の
面に突出形成され、第1のねじ部材49の回動を規制す
るために固定ブラケット13の側板15の横長孔17に
嵌め入れられる二面幅を持つ係合突起56と、チルトメ
モリ38の側板40の支持孔85に嵌め入れられるボス
部84と、スペーサ部55の第2の面に突出形成され、
外周面にねじを設けたねじ部57を有する。各部55,
56,84,57の中央を一体に貫く中心孔58が形成
され、この中心孔58に操作軸18の第3の丸軸部23
が挿通されている。
50は第1のねじ部材49のねじ部57に結合されるね
じ孔を有する円筒状のナットからなり、操作レバー51
の端面に操作軸18と平行に延びる係合突起59を有し
ている。この係合突起59は操作レバー51の基端部に
形成された円弧状の切欠凹部60内に進入している。図
6を参照して、切欠凹部60は操作レバー51の回動方
向に所定の間隔をおいて対向する一対の係合面61,6
2によって区画されている。各係合面61,62は操作
レバー51の回動方向に応じて択一的に係合突起59と
係合し、操作レバー51の回動を第2のねじ部材50に
伝達する。すなわち、上記一対の係合面61,62間の
切欠凹部60の領域が、操作レバー51と第2のねじ部
材50との回動方向の係合に関する遊び領域となってい
る。
第2のカム部材28が操作軸18及び操作レバー51と
一体に回転するので、操作レバー51が直立する実線で
示す状態から、時計回り方向に所定角度回動する(図6
中、二点鎖線で示す)状態までの領域Aでは、チルトロ
ックが達成される。一方、操作レバー51が直立する実
線で示す状態から、反時計回り方向に所定角度回動する
(図6中、一点鎖線で示す)状態までの領域Bでは、チ
ルトロックが解除される。
のねじ部材50と操作レバー51との間には回動方向に
凹部60に対応する遊び領域Sが設けられているので、
この遊び領域Sを挟んだ両側の領域C及びDにおいて、
それぞれメモリロック及びメモリロックの解除が達成さ
れる。図1及び図3を参照して、63は、第1のねじ部
材49のスペーサ部55の外周を取り巻くねじりコイル
ばねからなり、チルトメモリ38をその受けバー41が
ステアリングコラム2に接するように回動付勢する付勢
ばねである。この付勢ばね63の一端64はチルトメモ
リ38のアーム40の支持溝65に支持され、他端66
は固定ブラケット13の側板15に形成した支持孔67
に支持されている。
ついて説明する。操作レバー51を上記遊び領域Sの範
囲で操作すると、チルトロックのみを達成したり解除し
たりすることができる。このようにして遊び領域Sの範
囲でチルトロックを解除すると、ステアリングホイール
がチルトアップばね34によってチルトアップされる。
このとき、メモリロックは解除されておらず、チルトメ
モリ38がチルトアップ前の位置に固定されているの
で、ステアリングホイールを下降させると、ステアリン
グコラム2がチルトメモリ38の受けバー41によって
受けられて、自動的にチルトアップ前の位置に復帰させ
ることができる。
範囲を超えて操作して、メモリロックを解除すると、チ
ルトメモリ38がチルト調節時に揺動されるステアリン
グコラム2に追従して自在に動くことになり、異なる運
転者の体格等に合わせたチルトメモリの設定が可能とな
る。本態様によれば、単一の操作レバー51の操作で、
チルトロック及びメモリロックとその解除を個別に達成
でき、構造が簡単で操作性が良い。また、各ロックに摩
擦係合を用いるので、操作軸18の同軸上に各ロック2
6,48をコンパクトに配置することができる。
りに揺動自在に支持するので、チルトメモリ38を操作
軸18と別個の軸により支持する場合と比較して、部品
点数を削減して構造を簡素化することができる。また、
メモリロック48の両ねじ部材49,50間にチルトメ
モリ38の側板39,40を挟持してチルトメモリ38
の位置をロックするので、構造が簡単であり、またロッ
クが確実である。
る簡単な構造にて、メモリロック48の第2のねじ部材
50と操作レバー51との間に、容易に回動方向の遊び
を設けて係合させることができる。次いで、図8は本発
明の他の実施の形態のメモリ機構付きチルトステアリン
グ装置の分解斜視図であり、図9(a)および(b)は
その要部の拡大図である。これらの図を参照して、本実
施の形態が図1の実施の形態と主に異なるのは、下記の
1)〜4である。すなわち、 1)固定ブラケット13Aの側板14,15に円弧状の
縦長孔68を設け、チルトブラケット8Aの側板9,1
0にテレスコ調整用の横長孔69を設けている。
操作軸18が縦長孔68の上端に変位するが、固定ブラ
ケット13Aの一方の側板15の縦長孔68の上端に交
差状に連続して横方向に延びる保持孔87が形成されて
いる。また、図7の実施の形態と同様にして、操作軸1
8を保持孔87に付勢する回動アーム36および付勢ば
ね34を有している。図9の一点鎖線は、操作軸18の
後述する異形部90が回動アーム36および付勢ばね3
4によって保持孔87に付勢された状態を示している。
断面でない異形部90を形成しており、この異形部90
が一方の側板15の縦長孔68に案内されて変位するよ
うにしてある。異形部90は、チルト調整時に図9の実
線で示すように断面横長となり、且つチルトアップ時に
図9の二点鎖線で示すように断面縦長となるように、相
異なる2方向に関して長短の径d1,d2を有してい
る。一方、縦長孔68の横幅は、チルト調整時に断面横
長の異形部90が移動する第1の範囲P1に対応して相
対的に広幅W1の広幅部91とされるとともに、チルト
アップのために断面縦長の異形部90が第1の範囲P1
を超えて縦長孔68の終端に達するまでの第2の範囲P
2に対応して相対的に狭幅W2の狭幅部92とされてい
る。
部90を持つ操作軸18の変位が、縦長孔68の第1の
範囲P1に制限されるので、必要以上のチルト角度まで
作動してしまうようなことがなく、操作性が良い。ま
た、チルトアップの際には、異形部90が断面縦長とな
るので、操作軸18を縦長溝68の第2の範囲P2へ容
易に移動させることができる。特に、操作軸18の異形
部90の断面が横長或いは縦長となる切り換えは、操作
レバー51の通常の動作に伴って実現されるものなの
で、この点からも操作性が良い。
ステアリングホイールが衝撃を受けたときには、断面横
長の異形部90が縦長溝68の狭幅部92に押し込まれ
て狭幅部92の幅を押し拡げることになり、この部分で
衝撃を吸収することができる。この場合、後述するエネ
ルギ吸収帯72による衝撃吸収構造を省略することも可
能である。 4)操作軸18の第1の丸軸部20が挿通されるスペー
サ45とナット46との間に、扱き部材70とワッシャ
71を介在させてある。この扱き部材70は逆U字状を
なすエネルギ吸収帯72の屈曲部73にて取り巻かれる
態様にて配置され、ステアリングホイールが強い衝撃を
受けたときに、挟持された操作軸が扱き部材から外れる
ようになっている。
示すように、固定ブラケット13Aの側板14に互いに
対向して縦方向に延びる一対のガイド75,93が形成
されており、エネルギ吸収帯72は上記のガイド間7
5,93に介在している。エネルギ吸収帯72は両ガイ
ド93,75の対向面にそれぞれ沿う一対の長片94お
よび短片95を上記の屈曲部73により接続している。
エネルギ吸収帯72は両ガイド75,93に沿ってスラ
イド可能とされている。
18の第1の丸軸部20には、外周に二面幅を有する環
状の二面幅部材104が圧入固定されている。扱き部材
70は略U字状をなし二面幅部材104の二面幅を挟持
する状態で嵌め入れられている。これにより、上記の扱
き部材70は二面幅部材104を介して操作軸18に一
体回動できるように固定されており、エネルギ吸収帯7
2をエネルギ吸収可能な状態に切り換えるカム部材とし
て機能する。すなわち、カム部材としての扱き部材70
は、操作軸18が回動されてチルトロックが解除された
ときに対応して、エネルギ吸収帯72を図10(a)お
よび(b)に示すようにガイド75,93に対してスラ
イド可能な状態に切り換えると共に、チルトロックされ
たときに図11(a)および(b)に示すように、エネ
ルギ吸収が可能な状態とに切り換える。
短片95を図11(a)に示すようにガイド75に押圧
するための平坦な押圧部96と、前者のチルトロック解
除状態でエネルギ吸収帯72の屈曲部73の過半部を受
ける屈曲部と等しい曲率を持つ受け部97とを備えてい
る。チルトロックが解除された状態では、図10(a)
に示すように押圧部96がエネルギ吸収帯72の短片9
5から離れ、エネルギ吸収帯72が扱き部材70を介し
て操作軸18により受けられた状態で、ガイド75,9
3に対してスライド可能となる。すなわち、この状態
で、長片94もガイド93に対してスライドできるよう
にされている。したがって、図11(a)に示すように
チルトロックされる位置に相当する図10(b)に示す
位置まで、エネルギ吸収帯72が操作軸18と一体に縦
方向に移動する。
ロックされた状態で、カム部材としての扱き部材70の
押圧部96がエネルギ吸収帯72の短片95をガイド9
3に固定するので、このときに、ステアリングホイール
が衝撃を受けると、操作軸18が図11(b)に示すよ
うに、上方へ移動することにより、エネルギ吸収帯72
が扱き部材70から外れ長片94が短くなるように変形
して衝撃を吸収する。以上のようにエネルギ吸収帯72
がチルト調整時にチルト調整に応じて追従移動できるよ
うにし、チルト調整後の位置にてガイドに固定するよう
にすることにより、チルトアップ機構のついたメモリ機
構付きチルトステアリング装置に、エネルギ吸収機能を
組み込むことが実質的に可能となる。
て、ステアリングコラム2に溝形ブラケット77を固定
しており、溝形ブラケット77の一対の側板の横長孔7
8にチルト中心軸4を挿通させてある。本実施の形態に
おいても、図1の実施の形態と同様の作用効果を奏す
る。なお、図8〜図11において、図1〜図6の実施の
形態と同様の構成には同一符号を付して、その説明を省
略してある。
に用いられる可動ブラケットを示している。すなわち、
本実施の形態では、エネルギ吸収帯72の短片95を固
定した可動ブラケット100を設け、操作レバー51が
緩められたときに、可動ブラケット100が、操作軸1
8と共に一体に上下動でき、且つ操作レバー51が締め
られたときに、固定ブラケット13Aに固定されるよう
にしてある。可動ブラケット100は、固定ブラケット
13Aの側板14に摺接する第1の側板101と、これ
に平行な第2の側板102とを有しており、両側板10
1,102の間を連結片103にて連結している。この
連結片103にエネルギ吸収帯72の短片95が固定さ
れている。図示していないが、第1の側板101は、固
定ブラケット13Aの一方の側板14の内面に接し、第
2の側板102とナット46との間にはワッシャ71が
接することになる。
操作軸18の第1の丸軸部20及び異形部90を挿通さ
せる挿通孔105がそれぞれ形成され、各挿通孔105
は開放溝106により上方に開放されている。各挿通孔
105から開放溝106への出口の両側には一対の突起
109が形成され、両突起109間に、挿通孔105の
直径よりも狭い幅W3の狭幅部110が形成されてい
る。第1の丸軸部20は各挿通孔105に対応して長径
D3および短径Dを持つ異形部108を有している。上
記の狭幅部110の幅W3は、D4<W3<D3の関係
にある。すなわち、異形部108は、チルト調整時に図
13(a)に示すように断面横長となって、操作軸18
を挿通孔105内に保持して操作軸18と可動ブラケッ
ト100を一体移動させる。一方、異形部108は、チ
ルトアップ時に図13(b)に示すように断面縦長とな
って、開放溝106内へ進入可能となり、操作軸18と
可動ブラケット100との相対移動を許容する。
摺接する可動ブラケット100の第1の側板101との
対向面の何れか一方には、横方向に延びる多数のノッチ
107が刻まれており、所要時に両ブラケット100,
13Aが強固に固定されるようにしている。本実施の形
態においても、図8の実施の形態と同様の作用効果を奏
することができ、チルトアップ機構のついたメモリ機構
付きチルトステアリング装置に、エネルギ吸収機能を組
み込むことが実質的に可能となる。
るものではなく、例えば、チルトロック26において第
1及び第2のカム部材27,28に代えて、互いにねじ
結合し相対回転により軸長方向の長さを可変する一対の
ねじ部材を用いても良い。また、メモリロック48にお
いて第1のねじ部材49を、固定ブラケットに回動不能
に支持される単なるスペーサとし、また、第2のねじ部
材50を相対回転により軸長方向の長さを可変する一対
のカム部材により構成するようにしても良い。この場
合、上述した単なるスペーサを廃止し、メモリロックの
アームを直接固定ブラケットに摩擦係合させても良い。
部を設け、操作レバー51に係合突起を設けるようにし
ても良い。その他、本発明の範囲で種々の変更を施すこ
とができる。
ステアリング装置の分解斜視図である。
る。
部材の動作を示す側面図である。
クとその解除の領域を説明する概略図である。
る。
トステアリング装置の要部の分解斜視図である。
ある。
いてチルトロックが解除された状態のエネルギ吸収帯の
動作を示す概略断面図である。
いてチルトロックされた状態のエネルギ吸収帯のエネル
ギ吸収動作を順次に示す概略断面図である。
付きチルトステアリング装置のエネルギ吸収機構の要部
の斜視図である。
において、チルト調整時およびチルトロック時に関し
て、操作軸とこれを挿通させる可動ブラケットの挿通孔
の関係を示す概略図である。
持される部材) 50 第2のねじ部材(押圧部材) 51 操作レバー 59 係合突起 60 切欠凹部 61,62 係合面 63 付勢ばね S 遊び領域 72 エネルギ吸収帯 73 屈曲部 75,93 ガイド 79 チルトアップばね 87 保持孔 90 異形部 91 広幅部 92 狭幅部 P1 第1の範囲 P2 第2の範囲 W1 広幅 W2 狭幅 94 長片 95 短片 96 押圧部 97 受け部 100 可動ブラケット 101,102 側板 103 連結片 105 挿通孔 106 開放溝 108 異形部
Claims (11)
- 【請求項1】車両の固定部に支持されるチルト中心軸の
回りに下端部が揺動可能に支持され、ステアリングシャ
フトを回転可能に支承するステアリングコラムと、この
ステアリングコラムに固定されたチルトブラケットと、
チルトブラケットの揺動位置を固定ブラケットに固定す
るチルトロックとを備え、チルトロックの解除により固
定ブラケットとチルトブラケットの間に介在するチルト
アップばねによってステアリングホイールを上死点まで
チルトアップ可能なチルトステアリング装置において、 上記固定ブラケットに揺動自在に支持され、付勢ばねに
よって付勢されてチルトブラケットの揺動に追従可能で
あって、チルトロック解除時に、チルトロック時の位置
に固定されるチルトメモリと、 このチルトメモリをチルトアップ前のステアリングコラ
ムを受ける位置に固定するメモリロックと、 固定ブラケット及びチルトブラケットの一方に設けられ
た横長孔と他方に設けられた円弧状の縦長孔を回動可能
に挿通した状態で、固定ブラケットに対するチルトブラ
ケットの揺動を許容する操作軸と、 この操作軸と一体に回転し且つ手動操作される操作レバ
ーとをさらに備え、 上記チルトロック及びメモリロックは操作軸を挿通させ
るように同軸上に並べて配置され、 チルトロックは操作軸の回動に伴ってチルトブラケット
を操作軸の軸方向に押して固定ブラケットに摩擦係合さ
せる押圧部材を含み、 メモリロックは操作軸又は操作レバーと所定の遊びを有
して回動方向に係合すると共に、操作レバーの回動に伴
ってチルトメモリを操作軸の軸方向に押し、固定ブラケ
ット又は固定ブラケットに回動不能に支持される部材に
摩擦係合させる押圧部材を含むことを特徴とするメモリ
機構付きチルトステアリング装置。 - 【請求項2】上記チルトメモリは操作軸の回りに揺動自
在に支持されることを特徴とする請求項1記載のメモリ
機構付きチルトステアリング装置。 - 【請求項3】上記メモリロックの押圧部材及び固定ブラ
ケットに回動不能に支持される部材は、互いにねじ結合
して両者間にチルトメモリを挟持する一対のねじ部材か
らなることを特徴とする請求項1又は2記載のメモリ機
構付きチルトステアリング装置。 - 【請求項4】上記メモリロックの押圧部材及び操作レバ
ーの何れか一方に操作軸と平行に延びる係合突起を設
け、他方に操作レバーの回動方向に応じて上記係合突起
と係合する一対の係合面を設け、これら一対の係合面間
の領域を上記遊び領域とすることを特徴とする請求項
1,2又は3記載のメモリ機構付きチルトステアリング
装置。 - 【請求項5】上記固定ブラケットは操作軸の軸方向に対
向する一対の側板を含み、チルトブラケットは固定ブラ
ケットの一対の側板の内面にそれぞれ沿う一対の側板を
含み、 チルトロックの押圧部材は、操作軸を挿通させた状態で
チルトブラケットの一対の側板間に介在すると共に、そ
れぞれ対応するチルトブラケットの側板に摩擦係合する
第1及び第2の部材を含み、 操作軸が回動すると、第1及び第2の部材の一方は操作
軸と一体回転し他方は操作軸と相対回転し、第1及び第
2の部材は、両部材間に設けられたねじ又はカムの働き
で互いに他の部材を対応するチルトブラケットの側板に
押圧することを特徴とする請求項1ないし4の何れか一
つに記載のメモリ機構付きチルトステアリング装置。 - 【請求項6】上記縦長孔の終端に交差状に連続して横方
向に延びる保持孔と、 チルトアップ時に縦長孔の終端に変位した操作軸を保持
孔へ付勢する付勢手段とをさらに備える請求項1ないし
5の何れか一つに記載のメモリ機構付きチルトステアリ
ング装置。 - 【請求項7】上記縦長孔は対応するブラケットの一対の
側板にそれぞれ設けられ、操作レバーに近い側の側板に
設けられた縦長孔のみにその終端に連続する保持孔が設
けられていることを特徴とする請求項6記載のメモリ機
構付きチルトステアリング装置。 - 【請求項8】上記縦長孔を貫通する操作軸の部分はチル
ト調整時に断面横長となり且つチルトアップ時に断面縦
長となるように異形をしており、 縦長孔の横幅は、チルト調整時に断面横長の操作軸の部
分が移動する第1の範囲に対応して相対的に広幅とされ
るとともに、チルトアップのために断面縦長の操作軸の
部分が上記第1の範囲を超えて縦長孔の終端に達するま
での第2の範囲に対応して相対的に狭幅とされているこ
とを特徴とする請求項1ないし7の何れか一つに記載の
メモリ機構付きチルトステアリング装置。 - 【請求項9】上記ステアリングホイールが衝撃を受けた
ときに断面横長の操作軸の部分が縦長溝の狭幅の部分に
押し込まれて狭幅の部分の幅を拡げることにより、衝撃
を吸収するようにしてあることを特徴とする請求項8記
載のメモリ機構付きチルトステアリング装置。 - 【請求項10】固定ブラケットに設けられ、互いに対向
する一対のガイドと、 両ガイドの対向面にそれぞれ沿う一対の片部とこれを接
続する屈曲部を有する逆U字状をなし、ガイドに沿って
スライド可能なエネルギ吸収板と、 エネルギ吸収板の屈曲部を貫通する状態で操作軸と一体
回動するカム部材とを備え、 このカム部材は、チルトロックに応じてエネルギ吸収板
の一端を一方のガイドに押圧することにより、ステアリ
ングホイールが衝撃を受けたときにエネルギ吸収板が塑
性変形して衝撃を吸収できる状態にロックすることを特
徴とする請求項1ないし9の何れか一つに記載のメモリ
機構付きチルトステアリング装置。 - 【請求項11】チルトロックが解除された状態では操作
軸と一体移動すると共にチルトロックに応じて固定ブラ
ケットに固定される可動ブラケットに、逆U字状をなす
エネルギ吸収板の一端を固定すると共に他端を自由端と
し、 ステアリングホイールが衝撃を受けたときに、エネルギ
吸収板の屈曲部を挿通する操作軸が固定ブラケットおよ
び可動ブラケットに対して相対移動してエネルギ吸収板
を塑性変形させることを特徴とする請求項1ないし9の
何れか一つに記載のメモリ機構付きチルトステアリング
装置。
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