JP2000043738A - チルト・テレスコ式ステアリング装置 - Google Patents

チルト・テレスコ式ステアリング装置

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JP2000043738A
JP2000043738A JP22752798A JP22752798A JP2000043738A JP 2000043738 A JP2000043738 A JP 2000043738A JP 22752798 A JP22752798 A JP 22752798A JP 22752798 A JP22752798 A JP 22752798A JP 2000043738 A JP2000043738 A JP 2000043738A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者の離席または着席の際、ステアリング
シャフトを簡易な操作により跳ね上げるようにして、運
転者の乗降性を向上すること。 【解決手段】 チルトブラケット3のチルト溝4の上方
に、締付レバー11の先端部11aが摺接するチルト・
テレスコ用湾曲摺接壁21を形成すると共に、チルト溝
4を延在して跳ね上げ用溝20を形成し、この跳ね上げ
用溝20の上方に、締付レバー11の先端部11aが摺
接する跳ね上げ用湾曲摺接壁23を形成し、ステアリン
グコラム2を跳ね上げて、締付ボルト10をチルト溝4
から跳ね上げ用溝20に挿入したとき、この締付ボルト
10の係合頭部10aに係合してロックするためのロッ
ク部材24を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のステアリン
グホイールの傾斜角度および高さを調整できるチルト・
テレスコ式ステアリング装置に関し、詳しくは、運転者
の離席または着席の際、ステアリングシャフトを簡易な
操作により跳ね上げるようにして、運転者の乗降性を向
上したチルト・テレスコ式ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転者の体格や運転姿勢等に応じて、ス
テアリングシャフトを傾動することにより、ステアリン
グホイールの傾斜角度を調整すると共に、ステアリング
シャフトを軸方向に伸縮することにより、ステアリング
ホイールの高さをも調整できるようにしたチルト・テレ
スコ式ステアリング装置が知られている。また、キャブ
オーバー型自動車においては、ステアリングシャフトを
例えば58〜75°の傾斜角度で比較的直立して設けて
いることが多い。
【0003】このようなキャブオーバー型自動車に、チ
ルト・テレスコ式ステアリング装置を装着した構造が実
開平4−110672号公報に開示されている。この公
報では、車体側に固定されたチルトブラケットに対して
ステアリングコラムが揺動自在に構成され、このステア
リングコラムには、チルトブラケットに押圧されるディ
スタンスブラケットが設けられ、さらに、車体側のチル
トブラケットには、チルト溝が形成され、コラム側のデ
ィスタンスブラケットには、テレスコ溝が形成されて、
締付レバーにより回動される締付ボルトがこれらチルト
溝とテレスコ溝との両方に通挿されている。
【0004】ステアリングホイールの傾斜角度および高
さを調整するため、運転者の操作により締付レバーを回
動すると、締付ボルトが回動してアジャストナットが軸
方向に移動し、車体側のチルトブラケットとコラム側の
ディスタンスブラケットとの摩擦保持を解除することが
でき、これにより、締付ボルトをチルト溝またはテレス
コ溝に沿って移動させることにより、ステアリングコラ
ムを自由に傾動でき、または伸縮することができ、ステ
アリングホイールの傾斜角度および高さを所望に調整す
ることができる。
【0005】その後、運転者の操作により締付レバーを
逆方向に回動すると、締付ボルトが逆方向に回動してア
ジャストナットが軸方向を逆方向に移動し、車体側のチ
ルトブラケットとコラム側のディスタンスブラケットと
を摩擦保持させることができ、これにより、ステアリン
グコラムを調整後の状態で傾動および伸縮しないように
固定することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ステア
リングシャフトが比較的直立して設けられたキャブオー
バー型自動車に、チルト・テレスコ式ステアリング装置
が装着されている場合、運転者のシートからの離席また
は着席を容易にするため、運転者がシートから立ち上が
ろうとする際、ステアリングシャフトをチルトの傾動範
囲例えば58〜75°を越えて回動して、ステアリング
シャフトを略垂直状態に立ち上げるようにし、これによ
り、運転者は、ステアリングホイールが邪魔にならず
に、スムーズに離席または着席することができる。
【0007】しかしながら、上記公報に開示されたチル
ト・テレスコ式ステアリング装置にあっては、運転者の
離席または着席の都度、上述した締付レバーを回動操作
して、締付レバーの解除および締付を行わなければなら
ず、このような締付レバーの操作が煩雑であるといった
ことがある。
【0008】本発明は、上述したような事情に鑑みてな
されたものであって、運転者の離席または着席の際、ス
テアリングシャフトを簡易な操作により跳ね上げるよう
にして、運転者の乗降性を向上したチルト・テレスコ式
ステアリング装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るチルト・テレスコ式ステアリング装置
は、締付レバーを回動して、車体側のチルトブラケット
とステアリングコラム側のディスタンスブラケットとの
摩擦保持を解除し、前記チルトブラケットに形成したチ
ルト溝またはテレスコ溝に沿って締付ボルトを移動しな
がら前記ステアリングコラムを傾動または伸縮する一
方、締付レバーを逆方向に回動して、前記チルトブラケ
ットと前記ディスタンスブラケットとを摩擦保持させ、
前記ステアリングコラムをチルト・テレスコ調整後の状
態で傾動および伸縮しないように固定するチルト・テレ
スコ式ステアリング装置において、前記チルトブラケッ
トのチルト溝の上方に、前記締付レバーの先端部が摺接
するチルト・テレスコ用湾曲摺接壁を形成すると共に、
前記チルト溝を延在して跳ね上げ用溝を形成し、この跳
ね上げ用溝の上方に、前記締付レバーの先端部が摺接す
る跳ね上げ用湾曲摺接壁を形成し、前記ステアリングコ
ラムを跳ね上げて、前記締付ボルトを前記チルト溝から
前記跳ね上げ用溝に挿入したとき、この締付ボルトの係
合頭部に係合してロックするためのロック部材を設けた
ことを特徴とする。
【0010】本発明は好ましくは前記チルト溝または前
記跳ね上げ用溝の下方に、エネルギー吸収溝を形成する
ことができる。
【0011】このように、本発明によれば、チルト溝の
上方に、締付レバーの先端部が摺接するチルト・テレス
コ用湾曲摺接壁が形成されているため、チルト・テレス
コ固定時には、締付レバーの先端部を摺接するチルト・
テレスコ用湾曲摺接壁しながら締付レバーを固定するこ
とができる。
【0012】また、チルト溝を延在した跳ね上げ用溝の
上方に跳ね上げ用湾曲摺接壁が形成され、締付ボルトの
係合頭部に係合してロックするためのロック部材が設け
られている。そのため、締付レバーを半解除し、ステア
リングコラムを跳ね上げて、締付ボルトをチルト溝から
跳ね上げ用溝に挿入したときには、締付レバーの先端部
が跳ね上げ用湾曲摺接壁に沿って摺接しながら案内され
るため、締付レバーを半解除の状態で保持しながら、締
付ボルトを跳ね上げ用溝に沿って移動することができ、
その後、ロック部材により締付ボルトの係合頭部をロッ
クして、ステアリングコラムを略垂直に跳ね上げた状態
で維持することができる。
【0013】このステアリングコラムの跳ね上げ状態を
解除する際には、締付レバーを解除方向に回動すること
により、締付ボルトの係合頭部をロック部材から解除す
ることができ、ステアリングコラムを通常時の状態に戻
すことができる。
【0014】したがって、上記のように、運転者の離席
または着席の際、ステアリングシャフトを簡易な操作に
より跳ね上げるように構成することにより、運転者の乗
降性を向上することができる。
【0015】また、チルト溝または跳ね上げ用溝の下方
に、エネルギー吸収溝が形成されているため、車両の衝
突時等に、このエネルギー吸収溝が変形することによ
り、2次衝突時の衝撃エネルギーを吸収することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
チルト・テレスコ式ステアリング装置を図面を参照しつ
つ説明する。
【0017】図1は、本発明の第1実施の形態に係るチ
ルト・テレスコ式ステアリング装置の側面図であり、チ
ルトが最下位置であり、テレスコも最下位置である状態
を示し、図2は、図1に示したチルト・テレスコ式ステ
アリング装置の側面図であり、チルトが最下位置であ
り、テレスコが最上位置である状態を示し、図3は、図
1に示したチルト・テレスコ式ステアリング装置の横断
面図である。
【0018】図1に示すように、ステアリングシャフト
1がステアリングコラム2内に回動自在に収納され、車
体側に固定されたチルトブラケット3には、チルト溝4
が湾曲して形成され、ステアリングコラム2に取り付け
られたディスタンスブラケット5には、テレスコ溝6が
直状に形成されている。ステアリングコラム2の下部に
設けられた包持部7には、支持板8が設けられ、この支
持板8に、長孔9が直状に形成されている。
【0019】チルト溝4およびテレスコ溝6には、締付
レバー11が取り付けられた締付ボルト10が通挿さ
れ、支持板8の長孔9には、支点として作用するガイド
ピン12が通挿されている。また、図3に示すように、
締付ボルト10には、アジャストナット13が螺合さ
れ、このアジャストナット13は、回転阻止部材14に
より非回転に保持されている。これにより、締付レバー
11を回動して解除すると、図3に示すように、締付ボ
ルト10が回動し、アジャストナット13が軸方向に移
動し、図1および図2に示すように、締付ボルト10を
チルト溝4に沿って移動しながら、ガイドピン12を支
点としてステアリングコラム2を回動することができる
と共に、締付ボルト10テレスコ溝6に沿って、同時に
ガイドピン12を長孔9に沿って移動しながら、ステア
リングコラム2を上下動することができる。
【0020】さらに、本実施の形態では、チルト溝4を
延長して連続するように、跳ね上げ用溝20が形成され
ている。図1および図2に示すように、チルト溝4で
は、「チルト上」と「チルト下」との間で締付ボルト1
0が移動され、跳ね上げ用溝20では、「チルト上」と
「はね上げ」との間で締付ボルト10が移動されるよう
に構成されている。
【0021】さらに、チルト溝4の上方に、締付レバー
11の先端部11aが摺接するチルト・テレスコ用湾曲
摺接壁21が形成され、このチルト・テレスコ用湾曲摺
接溝21に連続して、変化部22が形成されている。さ
らに、この変化部22に連続して、跳ね上げ用溝20の
上方に、締付レバー11の先端部11aが摺接する跳ね
上げ用湾曲摺接壁23が形成されている。図4に示すよ
うに、チルト・テレスコ用湾曲摺接溝21の曲率R1
と、はね上げ用湾曲摺接壁23の曲率R2とは、同じに
されている。
【0022】さらに、ステアリングコラム2を跳ね上げ
て、締付ボルト10をチルト溝4から跳ね上げ用溝20
に挿入したとき、この締付ボルト10の係合頭部10a
に切欠き部24aにて係合してロックするためのロック
部材24が設けられている。このロック部材24は、図
示しないバネ等の付勢手段により図1において反時計廻
り方向に付勢されている。
【0023】さらに、チルト溝4または跳ね上げ用溝2
0の下方に、エネルギー吸収溝25が形成されている。
これにより、後述するように、車両の衝突時等に、チル
ト溝4または跳ね上げ用溝20とエネルギー吸収溝25
との間のブリッジ部分が変形することにより、2次衝突
時の衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0024】次に、図4ないし図8を参照して、ステア
リングコラム2を略垂直状態に跳ね上げる場合を説明す
る。図4は、図1に示したチルトブラケットの側面図で
あり、締付レバーがチルト最下位置に位置する場合を示
し、図5は、図1に示したチルトブラケットの側面図で
あり、締付レバーがチルト最上位置に位置する場合を示
し、図6は、図1に示したチルトブラケットの側面図で
あり、ステアリングコラムの跳ね上げを開始した場合を
示し、図7は、図1に示したチルトブラケットの側面図
であり、ステアリングコラムを跳ね上げてロックした場
合を示し、図8は、図1に示したチルトブラケットの側
面図であり、跳ね上げのロックを解除した場合を示す。
【0025】図4に示すように、締付レバー11は、チ
ルト最下位置に位置する場合、実線で示すように、チル
ト・テレスコ締付状態では、その先端部11aをチルト
・テレスコ用湾曲摺接壁21に摺接しながら締付固定さ
れている。一方、チルト・テレスコ解除状態では、締付
レバー11は、図4に仮想線で示すように、約90°回
動されている。
【0026】図5に示すように、締付レバー11は、チ
ルト最上位置に位置する場合にも、実線で示すように、
チルト・テレスコ締付状態では、その先端部11aをチ
ルト・テレスコ用湾曲摺接壁21に摺接しながら締付固
定されている。
【0027】なお、チルト調整時、「チルト上」位置よ
り上方位置で、締付ボルト10がチルト溝4から跳ね上
げ用溝20に入り込んだ場合、締付レバー11を締め付
けようとすると、締付レバー11の先端部11aが、チ
ルト・テレスコ用湾曲摺接壁21に摺接せず、変化部2
2または跳ね上げ用湾曲摺接壁23に摺接する。そのた
め、締付レバー11を締め付けるように回動しようとし
ても、締付レバー11を締付状態に回動できず、ブラケ
ット3、5の摩擦保持による十分な保持力が得られな
い。したがって、チルト調整時には、「チルト上」位置
より上方位置では、ステアリングコラム2を固定できな
いようになっている。
【0028】図6に示すように、ステアリングコラム2
を略垂直状態に跳ね上げる場合には、締付レバー11を
半解除の状態、即ち、締付位置と解除位置との間で45
°回動した状態にすると、ステアリングコラム2は、チ
ルトもテレスコも拘束されない状態になる。そのため、
ステアリングコラム2を略垂直状態に跳ね上げて、締付
ボルト10をチルト溝4から跳ね上げ用溝20に挿入す
る。これにより、締付レバー11の先端部11aは、跳
ね上げ用湾曲摺接壁に沿って摺接しながら案内されるた
め、締付レバー11を半解除の状態で保持しながら、締
付ボルト10を跳ね上げ用溝20に沿って移動すること
ができる。
【0029】図7に示すように、ステアリングコラム2
を略垂直状態まで跳ね上げて、締付ボルト10を跳ね上
げ用溝20の終端まで挿入すると、締付ボルト10の係
合頭部10aがロック部材24の切欠き部24aに嵌合
する。これにより、図示しないバネ等により付勢された
ロック部材24が、締付ボルト10をロック状態で保持
し、ステアリングコラム2は、図1および図2に仮想線
で示すように、略垂直に跳ね上げた状態で維持される。
そのため、運転者は、ステアリングホイールが邪魔にな
らずに、スムーズに離席または着席することができる。
【0030】図8に示すように、このステアリングコラ
ムの跳ね上げ状態を解除する際には、締付レバー11を
解除方向に回動する。これにより、ロック部材24は、
この締付レバー11の先端部11aにより付勢力に抗し
て時計廻り方向に回動され、締付ボルト10の係合頭部
10aのロック状態を解除することができ、ステアリン
グコラム2を通常時の状態に戻すことができ、適宜、チ
ルトまたはテレスコ調整されればよい。
【0031】次に、上記のように、ステアリングコラム
2が略垂直状態に跳ね上げられているときには、締付レ
バー11は半解除の状態にあるため、チルト・テレスコ
共に締付固定されていない状態になっている。そのた
め、例えば、運転者がステアリングホイールにぶら下が
ったりすると、ステアリングホイールは、テレスコの最
下位置まで押し下げられてしまう。そのため、このステ
アリングコラム2が略跳ね上げられているときにも、テ
レスコ固定する必要がある。この時のテレスコ固定を図
9に示す。図9(a)(b)(c)は、それぞれ、ステ
アリングコラムの跳ね上げ時におけるテレスコ固定の工
程を示し、図9(d)は、テレスコ用ロック部材の拡大
側面図である。
【0032】図3にも示すように、テレスコ溝5に通挿
された締付ボルト10に、テレスコ用ロック部材30が
図示しないバネ等の付勢手段により図9において時計廻
り方向に付勢されながら回動自在に設けられている。こ
のテレスコ用ロック部材30の先端爪が係合する多数の
ロック用孔31がディスタンスブラケット5に設けられ
ている。さらに、テレスコ用ロック部材30には、切欠
き溝30aが形成され、締付ボルト10には、この切欠
き溝30aに係合してテレスコ用ロック部材30を解除
するための突起30bが形成されている。
【0033】したがって、図9(a)に示すように、締
付ボルト10の突起30bが上方位置に位置するよう
に、締付ボルト10が回動されている場合には、テレス
コ用ロック部材30は、バネ等により図9において時計
廻り方向に付勢されているが、テレスコ用ロック部材3
0の先端爪がロック用孔31に係合する高さに位置して
いないため、ロックされていない状態となっている。
【0034】図9(b)に示すように、締付ボルト10
の突起30bが横位置に位置するように、締付ボルト1
0が回動されている場合には、この締付ボルト10の突
起部30bが切欠き溝30aに係合して、テレスコ用ロ
ック部材30を付勢力に抗して解除する方向に回動して
いるため、ロック解除の状態となっている。
【0035】図9(c)に示すように、締付ボルト10
の突起30bが上方位置に位置するように、締付ボルト
10が回動されている場合には、テレスコ用ロック部材
30は、バネ等により図9において時計廻り方向に付勢
され、テレスコ用ロック部材30の先端爪がロック用孔
31に係合され、ロックされた状態となっている。
【0036】したがって、ステアリングコラム2が略垂
直状態に跳ね上げられているとき、図9(c)に示すよ
うに、締付ボルト10の突起30bが上方位置に位置す
るように締付ボルト10が回動され、テレスコ用ロック
部材30の先端爪がロック用孔31に係合されてロック
されていれば、例え運転者がステアリングホイールにぶ
ら下がったりしたとしても、上記のようにロックされて
いるため、ステアリングコラム2がテレスコの最下位置
まで押し下げられてしまうといったことを有効に防止す
ることができる。
【0037】次に、図10を参照して、車両衝突時等の
衝撃エネルギーを吸収する構造について説明する。図1
0は、図1に示したチルトブラケットの側面図であり、
衝撃エネルギー吸収構造を説明するための図である。
【0038】上記のように、チルト溝4または跳ね上げ
用溝20の下方に、エネルギー吸収溝25が形成されて
いる。そのため、チルト・テレスコ固定された状態で、
車両の衝突等が生起され、2次衝突が生じると、締付ボ
ルト10は、締付レバー11の先端部11aの符号P1
で示す部分を支点として円弧運動し、符号P2で示す位
置から符号P3で示す位置に変位する。その結果、チル
ト溝4または跳ね上げ用溝20とエネルギー吸収溝25
との間のブリッジ部分が変形することにより、2次衝突
時の衝撃エネルギーを吸収することができる。なお、こ
のブリッジ部分の変形でも衝撃エネルギーを十分に吸収
することができるが、本実施の形態では、上記のよう
に、締付ボルト10が符号P1で示す部分を支点として
円弧運動するが、この円弧運動により、締付ボルト10
は、チルトブラケット3とディスタンスブラケット5と
の摺動摩擦力をより強くする方向に移動しているため、
摺動摩擦力をより大きくすることができ、ひいては、衝
撃エネルギーの吸収荷重を増加することができる。
【0039】次に、本発明の第2実施の形態を説明す
る。図11は、本発明の第2実施の形態に係るチルト・
テレスコ式ステアリング装置の側面図であり、図12
は、図11に示したチルト・テレスコ式ステアリング装
置の横断面図である。
【0040】本第2の実施の形態では、ステアリングコ
ラム2の跳ね上げ構造については、上述した第1実施の
形態のものと全く同一であり、その説明を省略する。
【0041】本第2実施の形態では、車両の衝突時等の
2次衝突時の衝撃エネルギーを吸収するため、ディスタ
ンスブラケット5に、種々の切欠き40…が設けられて
いる。
【0042】したがって、チルト・テレスコ固定された
状態で、車両の衝突等が生起され、2次衝突が生じる
と、上述した種々の切欠き40…が変形し、衝撃エネル
ギーを吸収することができる。そのため、本実施の形態
では、ディスタンスブラケット5は、衝撃吸収板として
も作用する。
【0043】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されず、種々変形可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
運転者の離席または着席の際、ステアリングシャフトを
簡易な操作により跳ね上げるように構成することによ
り、運転者の乗降性を向上することができる。また、チ
ルト溝または跳ね上げ用溝の下方に、エネルギー吸収溝
が形成されているため、車両の衝突時等に、このエネル
ギー吸収溝が変形することにより、2次衝突時の衝撃エ
ネルギーを吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係るチルト・テレス
コ式ステアリング装置の側面図であり、チルトが最下位
置であり、テレスコも最下位置である状態を示す。
【図2】図1に示したチルト・テレスコ式ステアリング
装置の側面図であり、チルトが最下位置であり、テレス
コが最上位置である状態を示す。
【図3】図1に示したチルト・テレスコ式ステアリング
装置の横断面図である。
【図4】図1に示したチルトブラケットの側面図であ
り、締付レバーがチルト最下位置に位置する場合を示
す。
【図5】図1に示したチルトブラケットの側面図であ
り、締付レバーがチルト最上位置に位置する場合を示
す。
【図6】図1に示したチルトブラケットの側面図であ
り、ステアリングコラムの跳ね上げを開始した場合を示
す。
【図7】図1に示したチルトブラケットの側面図であ
り、ステアリングコラムを跳ね上げてロックした場合を
示す。
【図8】図1に示したチルトブラケットの側面図であ
り、跳ね上げのロックを解除した場合を示す。
【図9】(a)(b)(c)は、それぞれ、ステアリン
グコラムの跳ね上げ時におけるテレスコ固定の工程を示
し、(d)は、テレスコ用ロック部材の拡大側面図であ
る。
【図10】図1に示したチルトブラケットの側面図であ
り、衝撃エネルギー吸収構造を説明するための図であ
る。
【図11】本発明の第2実施の形態に係るチルト・テレ
スコ式ステアリング装置の側面図である。
【図12】図11に示したチルト・テレスコ式ステアリ
ング装置の横断面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングシャフト 2 ステアリングコラム 3 チルトブラケット 4 チルト溝 5 ディスタンスブラケット 6 テレスコ溝 7 包持部 8 支持板 9 長孔 10 締付ボルト 10a 係合頭部 11 締付レバー 11a 先端部 12 ガイドピン 13 アジャストナット 14 回転阻止部材 20 跳ね上げ用溝 21 チルト・テレスコ用湾曲摺接壁 22 変化部 23 跳ね上げ用湾曲摺接壁 24 ロック部材 24a 切欠き部 25 エネルギー吸収溝 30 テレスコ用ロック部材 30a 切欠き溝 30b 突起 31 ロック用孔 40 切欠き

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締付レバーを回動して、車体側のチルト
    ブラケットとステアリングコラム側のディスタンスブラ
    ケットとの摩擦保持を解除し、前記チルトブラケットに
    形成したチルト溝またはテレスコ溝に沿って締付ボルト
    を移動しながら前記ステアリングコラムを傾動または伸
    縮する一方、締付レバーを逆方向に回動して、前記チル
    トブラケットと前記ディスタンスブラケットとを摩擦保
    持させ、前記ステアリングコラムをチルト・テレスコ調
    整後の状態で傾動および伸縮しないように固定するチル
    ト・テレスコ式ステアリング装置において、 前記チルトブラケットのチルト溝の上方に、前記締付レ
    バーの先端部が摺接するチルト・テレスコ用湾曲摺接壁
    を形成すると共に、 前記チルト溝を延在して跳ね上げ用溝を形成し、この跳
    ね上げ用溝の上方に、前記締付レバーの先端部が摺接す
    る跳ね上げ用湾曲摺接壁を形成し、 前記ステアリングコラムを跳ね上げて、前記締付ボルト
    を前記チルト溝から前記跳ね上げ用溝に挿入したとき、
    この締付ボルトの係合頭部に係合してロックするための
    ロック部材を設けたことを特徴とするチルト・テレスコ
    式ステアリング装置。
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