JP2001050163A - 圧縮機ケーシングへの内部機構の接合方法 - Google Patents

圧縮機ケーシングへの内部機構の接合方法

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JP2001050163A
JP2001050163A JP11224819A JP22481999A JP2001050163A JP 2001050163 A JP2001050163 A JP 2001050163A JP 11224819 A JP11224819 A JP 11224819A JP 22481999 A JP22481999 A JP 22481999A JP 2001050163 A JP2001050163 A JP 2001050163A
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Masayoshi Fujita
正義 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機構やケーシングに歪みが生じることを
回避でき、且つスパッタの発生を防止しながらも内部機
構を圧縮機ケーシングに隙間無く一体的に接合すること
ができる接合方法を提供する。 【解決手段】 圧縮機のシリンダ31をケーシング2内
に一体的に組み付けるに際し、シリンダ31の外周面に
凹陥部35を形成しておく。ケーシング2の表面側から
凹陥部35に向けて回転するかしめパンチ63を押し当
てて、ケーシング2の一部分を凹陥部35に沿わせて塑
性変形させる。かしめパンチ63は略円柱状であって、
その回転中心はかしめパンチ63の中心軸に対して偏心
している。塑性変形後にケーシング2表面に形成された
凹部21に対して、MAG溶接により溶接金属を埋め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、圧縮機ケ
ーシングの内面に圧縮機構や電動機等の内部機構を接合
する接合方法に係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍装置等に使用される圧縮
機は、ケーシング内に圧縮機構及びこの圧縮機構を駆動
させるための電動機が収容されている。上記圧縮機構の
一例としてロータリ式のものが知られている。この種の
圧縮機構は、円筒状のシリンダ内部でロータリピストン
が偏心回転運動することにより圧縮室を収縮して冷媒を
圧縮する。
【0003】また、この圧縮機の組み立て作業におい
て、圧縮機構をケーシング内に組み付ける際には、シリ
ンダ外周面をケーシング内周面に溶接等の手段により一
体的に組み付けるようにしている。例えば特開平6−3
17281号公報に開示されているものでは、栓溶接に
よってシリンダをケーシングに組み付けている。具体的
には、図5に示すように、ケーシングaの側面のうち圧
縮機構が収容される部分に対向して貫通孔bを形成して
おく。ケーシングa内の所定位置に圧縮機構を収容した
状態で、圧縮機構のシリンダc外面のうちケーシング貫
通孔bに臨む部分を溶融させると共に貫通孔b内を溶接
金属d(図5に斜線を付している)により埋めるように
溶接していく。このような溶接箇所をケーシングaの周
方向の複数箇所(3箇所や6箇所)に設け、シリンダc
をケーシングa内に一体的に組み付けている。
【0004】また、シリンダcをケーシングaに組み付
ける他の手法として、プレスによるかしめ加工も採用さ
れている。つまり、図6に示すように、シリンダcの外
周面に凹陥部eを形成しておき、このシリンダcを円筒
状のケーシングa内の所定位置に収容した状態で、ケー
シングa外側から凹陥部eに向かってパンチfを打ち込
む。これにより、ケーシングaの一部を凹陥部e内に塑
性変形させ、これによってケーシングa内側にシリンダ
cを保持させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した各
従来技術では以下に述べる課題があった。
【0006】先ず、栓溶接によるもの(図5に示すも
の)では、溶接時に発生する熱の影響によって圧縮機構
やケーシングに歪みが発生したり残留応力が生じたりす
る。これらが原因で圧縮機構の圧縮動作に支障を来して
しまうことが懸念される。
【0007】また、溶接部分にスパッタが発生し、これ
がケーシング内に入り込んでしまう可能性がある。この
ため、このスパッタが圧縮機構の内部に入り、シリンダ
とピストンの間に噛み込んで圧縮動作に支障を来す虞れ
がある。この不具合を解消するために、従来は、圧縮機
構をケーシング内の比較的高い位置に配設し、溶接部分
から落下するスパッタが圧縮機構に入り込み難い構成を
採用している。つまり、ケーシング内の下側に電動機を
配設し、上側に圧縮機構を配設する構成を採用してい
る。また、圧縮機を横置き型にすることによってスパッ
タが圧縮機構に入り込み難くしたものもある。
【0008】これら構成の場合、圧縮機構の配設位置や
圧縮機の構造に制約を受けることから、圧縮機の設計自
由度が拘束されてしまう。そればかりでなく、圧縮機構
を高い位置に配設したものでは、ケーシング内の底部に
貯留されている潤滑油を圧縮機構まで汲み上げるための
ポンプ(捩子溝ポンプ)が必要になり、圧縮機内部の構
成の複雑化を招くことになっていた。
【0009】また、上記スパッタが電動機のマグネット
に吸着されることがあり、これが原因で電動機の効率を
悪化させたり、その駆動に支障を来してしまう可能性も
ある。
【0010】このスパッタによる悪影響を回避する一つ
の手法として、溶接作業の後、ケーシング内のスパッタ
を除去する作業を行うことが考えられる。しかし、これ
では、圧縮機の製造工程が増えてしまい好ましくない。
また、この場合、シリンダとケーシングとの間の僅かな
隙間に残存したスパッタを除去することは難しく、この
残存したスパッタが圧縮機運転中に隙間から排出され、
圧縮機構に入り込むなどして、上記と同様の不具合を生
じることになる。
【0011】更に、上記溶接によるものでは、溶接不良
が生じた場合、ケーシングaの貫通孔bを完全に閉塞す
ることができない可能性がある。この場合、圧縮機内に
充填された冷媒の漏れが発生してしまう。
【0012】特に、一般的な圧縮機では、ケーシングは
炭素鋼材料であるのに対し、シリンダは鋳鉄材料であ
る。このように異種金属の溶接であるために、その溶接
強度を十分に確保することが難しい点も従来から課題と
されていた。
【0013】一方、かしめ加工によるもの(図6に示す
もの)では、塑性加工に伴う歪みがかしめ部分以外の箇
所に悪影響を与える可能性がある。例えば、圧縮機構の
構成部品に塑性変形を生じさせてしまったり、ケーシン
グに形成された配管接続口が変形してしまったりといっ
た様々な不具合を引き起こす可能性がある。
【0014】更には、かしめ部分に生じるスプリングバ
ックにより、このかしめ部分と凹陥部との間に隙間が生
じ(図6のA参照)、この部分に空気が残存してしま
う。圧縮機は、完成後、内部が真空引きされて冷媒や潤
滑油が充填されるが、上記真空引きの際にこの残存空気
を除去することは難しい。このため、この空気が運転中
にケーシング内部空間に漏れ出すことにより、冷媒や潤
滑油を劣化させたり、この空気が冷媒回路を循環して冷
凍能力を低下させたりする虞れがある。また、このかし
め部分と凹陥部との間の隙間の存在により、シリンダを
ケーシング内に強固に固定することができず、場合によ
っては、シリンダが、がたついて振動や騒音の発生原因
となることもあった。
【0015】このように、シリンダをケーシングに組み
付ける従来の工法は、何れの場合も不具合があり、最適
な接合方法は未だ提案されていない。
【0016】また、このようなスパッタによる悪影響や
かしめ加工による悪影響は、圧縮機におけるシリンダを
ケーシングに組み付ける際ばかりでなく、電動機のステ
ータをケーシングに組み付ける場合にあっても生じるこ
とが多い。
【0017】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、圧縮機構やケーシン
グに歪みが生じることを回避でき、且つスパッタの発生
を防止しながらも内部機構を圧縮機ケーシングに隙間無
く一体的に接合することができる接合方法を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記目的を達成するために、本発明は、内部機構(例え
ば圧縮機構のシリンダ)に形成した凹陥部の内部に向け
て圧縮機ケーシングを塑性変形させることでこの両者を
接合するに際し、塑性変形させるための工具を偏心回転
運動させるようにし、また、この塑性変形によって生じ
た圧縮機ケーシング表面の凹部を溶接金属によって埋め
るようにしている。
【0019】−解決手段− 具体的に、本発明は、圧縮機ケーシングの内面に内部機
構を接合する接合方法を前提とする。この接合方法とし
て、内部機構の外面に凹陥部を形成しておき、上記内部
機構を圧縮機ケーシング内に挿入した後、回転体を、そ
の軸心に対して偏心した回転中心回りに回転させながら
圧縮機ケーシングの外面から凹陥部に向けて押し当て
て、圧縮機ケーシングの一部分を上記凹陥部内に沿わせ
て塑性変形させる。その後、上記塑性変形により圧縮機
ケーシングの外面に形成された凹部を溶接金属によって
埋める溶接作業を行うようにしている。
【0020】この特定事項により、回転体を偏心回転運
動させながら圧縮機ケーシングの外面に押し当てること
により、圧縮機ケーシングの一部分は内部機構の凹陥部
の形状に沿って変形する。このため、内部機構や圧縮機
ケーシングに生じる歪みや残留応力を抑制しながら内部
機構を圧縮機ケーシングに接合することができる。ま
た、圧縮機ケーシングにはスプリングバックは生じな
い。従って、歪みや残留応力による悪影響を回避しなが
ら、圧縮機ケーシングに対して内部機構を隙間なく接合
できる。また、スパッタが発生しないため、このスパッ
タによる悪影響も回避される。更に、圧縮機ケーシング
に貫通孔を形成しないので、ケーシング内に冷媒を充填
した際に、溶接不良が原因で冷媒が漏れるといった状況
も生じることがない。
【0021】また、回転体は偏心回転運動するものであ
るため、塑性変形する圧縮機ケーシングを凹陥部内の形
状に容易に沿わせることができる。また、回転体の外径
よりも広い範囲に亘って圧縮機ケーシングを塑性変形さ
せることが可能になり、広範囲を効率良く接合すること
が可能になる。
【0022】更に、圧縮機ケーシングを塑性変形させた
場合、この圧縮機ケーシングが部分的に薄肉になる可能
性があるが、圧縮機ケーシングの表面に形成された凹部
を溶接金属によって埋めることにより、この薄肉になっ
た部分の強度を補うことができ、接合部分に十分な強度
を確保することができる。また、圧縮機ケーシング表面
に凹部が残らないので、圧縮機の見栄えも良好になる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本形態では、本発明を、圧縮機の
シリンダとケーシングとの組み付けに利用した場合につ
いて説明する。
【0024】−圧縮機の構成説明− 図1は、ロータリピストン型の圧縮機1の内部構造を示
している。この図に示すように、本形態に係る圧縮機1
は、ケーシング2内底部に配設された圧縮機構3と、ケ
ーシング2内上部に配設された電動機4とを備えてい
る。圧縮機構3は、略円筒状のシリンダ31内部でロー
タリピストン32が偏心回転運動することにより圧縮室
33を収縮して冷媒を圧縮する。つまり、電動機4のロ
ータ41から鉛直下方に延びるクランク軸42の下端に
偏心カム43が備えられ、この偏心カム43がロータリ
ピストン32内部に挿入されている。電動機4の駆動に
伴うクランク軸42の回転によりロータリピストン32
がシリンダ31内部で偏心回転運動する。このピストン
32は外周面の一部がシリンダ31内面に接触している
と共に、ピストン32とシリンダ31との間に形成され
た圧縮室33を高圧室と低圧室とに仕切るベーン34が
ピストン32外周面に押し当てられている。このピスト
ン32の回転により圧縮室33を収縮し、吸入管5から
圧縮室33内に吸入した冷媒を圧縮して高温高圧にして
吐出するようになっている。
【0025】−接合装置の説明− 上記圧縮機構3のケーシング2内への組み付けは以下の
接合装置6によって行われる。図2(a)に示すよう
に、この接合装置6はモータ61の駆動軸62の先端に
回転体としての略円柱状のかしめパンチ63が備えられ
ている。モータ61の駆動により、このかしめパンチ6
3が回転するようになっている。
【0026】また、この接合装置6の特徴としては、図
3に示すように、モータ駆動軸62の回転中心(図中二
点鎖線で示している)がかしめパンチ63の中心軸(図
中一点鎖線で示している)に対して僅かに偏心(偏心量
δ)していることにある。このため、モータ61が駆動
すると、かしめパンチ63はモータ駆動軸62の回転中
心回りを公転しながら自転する。図3の実線は、かしめ
パンチ63が最上部の公転位置にある状態を示してお
り、図3の破線は、かしめパンチ63が最下部の公転位
置にある状態を示している。また、図4は、かしめパン
チ63をその軸心方向から見た図であって、かしめパン
チ63が回転した際の回転角度90°おきの各々の位置
を実線及び二点鎖線で示している(各角度での位置を
B,C,D,Eで示している)。
【0027】更に、このかしめパンチ63は軸心方向
(図2(a)の左右方向)に進退移動自在となってい
る。この進退のための機構としては、かしめパンチ63
のみがモータ61に対して進退移動するものであった
り、図示しないモータ台がスライド移動することによっ
てモータ61とかしめパンチ63とが一体的に進退移動
するものであってもよい。
【0028】−かしめ部分の形状− 次に、上記接合装置6によって接合されるシリンダ31
及びケーシング2の形状について説明する。図3に示す
ように、シリンダ31の外周面には凹陥部35が形成さ
れている。この凹陥部35は、上記接合装置6によって
ケーシング2が塑性変形される際、この変形部分が嵌ま
り込む部分である。この凹陥部35は円柱状の凹部であ
って、その外径寸法は以下の(1)式が成り立つように
設定されている。
【0029】 (凹陥部の外径寸法:α)=(かしめパンチの先端部分の外径:β)+ (ケーシングの板厚寸法:γ)×2+(偏心量δ)×2 …(1) 尚、この凹陥部35の外径寸法αを上述の式で導かれる
ものよりも僅かに小さく設定すれば、かしめパンチ63
によってケーシング2の塑性加工部分を凹陥部35の内
周面に押圧することができ、この凹陥部35の内周面と
ケーシング2との間に隙間が生じることを確実に阻止す
ることが可能になる。
【0030】−接合装置6による接合動作の説明− 次に、上述の接合装置6を使用して圧縮機構3のシリン
ダ31をケーシング2内に組み付ける作業について説明
する。
【0031】先ず、ケーシング2外において、圧縮機構
3の組み立て及びこの圧縮機構3と電動機4との組み付
けを行っておく。また、シリンダ31には、その外周面
の周方向の3箇所(または6箇所)に上記凹陥部35を
形成しておく。その後、予め円筒形状に形成しておいた
ケーシング2に対して圧縮機構3及び電動機4を挿入す
る。圧縮機構3を所定位置まで挿入した状態で、図2
(a)に示すように、上記凹陥部35に対面させて接合
装置6を設置する。
【0032】接合装置6のモータ61を駆動することに
よりかしめパンチ63を回転させる。このかしめパンチ
63を回転させながらケーシング2の表面に向かって前
進させる(図2(a)の矢印参照)。かしめパンチ63
の先端をケーシング2の外面に接触させ、更に、かしめ
パンチ63を前進させていくと、ケーシング2は凹陥部
35の形状に沿って塑性変形する。この際、かしめパン
チ63は偏心回転運動するため、ケーシング2は凹陥部
35の内周面に向かって押し広げられながら、この凹陥
部35の形状に沿って塑性変形する。そして、ケーシン
グ2の内側面が凹陥部35の底面に押圧された時点でモ
ータ61の駆動を停止し、かしめパンチ63を後退させ
て引き抜く。
【0033】これにより、図2(b)に示すように、ケ
ーシング2は、シリンダ31の凹陥部35との間に隙間
が生じること無しに、この凹陥部35に入り込むことに
なる。
【0034】その後、上記加工によってケーシング2の
表面に形成された凹部21を溶接金属8で埋める溶接作
業を行う。この溶接は、例えばMAG溶接により行わ
れ、図2(c)に示すように、この凹部21全体に溶接
金属8が充填される。
【0035】以上の動作により、圧縮機構3がケーシン
グ2内に組み付けられる。 −実施形態の効果− 上述のように、本形態では、かしめパンチ63の偏心回
転運動によってケーシング2を塑性変形させている。こ
のため、ケーシング2を凹陥部35の形状に沿って容易
に変形させることができ、かしめパンチ63のケーシン
グ2に対する押し込み力は小さくて済む。また、圧縮機
構3やケーシング2に生じる歪みや残留応力が抑制され
るので、圧縮機構3の圧縮動作に支障を招くことは無
く、配管接続口等が変形するといった不具合を生じるこ
ともない。
【0036】また、ケーシング2の塑性加工部分にはス
プリングバックは生じないため、ケーシング2とシリン
ダ31とを隙間なく接合できる。そのため、ケーシング
2とシリンダ31との間に空気が残存することを回避で
き、空気による冷媒や潤滑油の劣化を防止でき、シリン
ダ31のがたつきも回避できる。
【0037】更に、スパッタが発生しないため、スパッ
タ除去作業が不要になり、且つスパッタによる悪影響を
回避することもできる。つまり、圧縮機構3をケーシン
グ2内の下部に配設しても、シリンダ31とピストン3
2との間に異物が噛み込んでしまう虞れはなくなり、且
つ、スパッタがモータに吸着されてモータの駆動に支障
を招くといったこともなくなって、圧縮機1の信頼性の
向上を図ることができる。また、圧縮機構3の配設位置
に制約を受けないので圧縮機1の設計自由度の向上を図
ることもできる。
【0038】また、ケーシング2に貫通孔を形成するも
のではない。従来の栓溶接によるものでは溶接不良が生
じた場合に、貫通孔から冷媒が漏れる可能性があった
が、本形態のものでは、冷媒が漏れ出ることはない。
【0039】加えて、ケーシング2表面に形成された凹
部21を溶接金属8で埋める溶接作業を行ったことによ
り、この部分の断面積を大きく確保することができて、
ケーシング2全体の強度の向上を図ることができる。つ
まり、この凹部21ではケーシング2の肉厚が部分的に
薄肉になる可能性があるが、この部分を溶接金属によっ
て埋めることにより、この薄肉になった部分の強度を補
うことができる。また、ケーシング2表面に凹部21が
残らないので、圧縮機1の見栄えも良好になる。
【0040】−他の実施形態− 上述した実施形態では、ロータリピストン型の圧縮機1
に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこ
れに限らずスクロール型やレシプロ型等の種々の圧縮機
に対しても適用可能である。
【0041】また、本発明に係る接合方法及び接合装置
6は、圧縮機1のシリンダ31とケーシング2との組み
付けに利用する場合に限らず、モータとケーシング2と
の組み付けに利用することも可能である。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、内部機
構に形成した凹陥部の内部に向けて圧縮機ケーシングを
塑性変形させることでこの両者を接合するに際し、塑性
変形させるための工具を偏心回転運動させるようにし、
また、この塑性変形によって生じた圧縮機ケーシング表
面の凹部を溶接金属によって埋めるようにしている。こ
のため、内部機構や圧縮機ケーシングに生じる歪みや残
留応力を抑制することができる。また、圧縮機ケーシン
グの塑性加工部分にはスプリングバックは生じないた
め、圧縮機ケーシングと内部機構とを隙間なく接合でき
る。そのため、圧縮機ケーシングと内部機構との間に空
気が残存することを回避でき、空気による冷媒や潤滑油
の劣化等を防止できる。また、内部機構のがたつきも回
避できるため、圧縮機運転中の振動及び騒音を低減する
ことができる。更に、スパッタが発生しないため、スパ
ッタ除去作業が不要になり、且つスパッタによる悪影響
を回避することもでき、圧縮機の信頼性の向上を図るこ
とができる。加えて、本発明は圧縮機ケーシングに貫通
孔を形成するものではない。従来の栓溶接によるもので
は溶接不良が生じた場合に、貫通孔から冷媒が漏れる可
能性があったが、本発明では冷媒が漏れ出ることはな
く、これによっても圧縮機の信頼性の向上を図ることが
できる。
【0043】また、圧縮機ケーシング表面に形成された
凹部を溶接金属で埋める溶接作業を行ったことにより、
この部分の断面積を大きく確保することができて、圧縮
機ケーシングの強度の向上を図ることができる。つま
り、この凹部では圧縮機ケーシングの肉厚が部分的に薄
肉になる可能性があるが、この部分を溶接金属によって
埋めることにより、この薄肉になった部分の強度を補う
ことができる。また、圧縮機ケーシング表面に凹部が残
らないので、圧縮機外観の見栄えも良好に確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るロータリピストン型の圧縮機の
内部構造を示す図である。
【図2】接合動作を説明するための図である。
【図3】接合部分及びかしめパンチの構成を説明するた
めの図である。
【図4】かしめパンチの移動軌跡を示す図である。
【図5】栓溶接による従来例を示す図である。
【図6】プレス加工による従来例を示す図である。
【符号の説明】
2 ケーシング 21 凹部 3 圧縮機構(内部機構) 35 凹陥部 63 かしめパンチ(回転体) 8 溶接金属 δ 偏心量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機ケーシングの内面に内部機構を接
    合する接合方法において、 上記内部機構の外面に凹陥部を形成しておき、 上記内部機構を圧縮機ケーシング内に挿入した後、 回転体を、その軸心に対して偏心した回転中心回りに回
    転させながら上記圧縮機ケーシングの外面から凹陥部に
    向けて押し当てて、圧縮機ケーシングの一部分を上記凹
    陥部内に沿わせて塑性変形させ、 その後、上記塑性変形により圧縮機ケーシングの外面に
    形成された凹部を溶接金属によって埋める溶接作業を行
    うことを特徴とする圧縮機ケーシングへの内部機構の接
    合方法。
JP11224819A 1999-08-09 1999-08-09 圧縮機ケーシングへの内部機構の接合方法 Pending JP2001050163A (ja)

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