JP6914069B2 - 回転式圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は回転式圧縮機に関する。
従来、回転式圧縮機には、シリンダと、シリンダに内装されたローリングピストンと、シリンダの径方向に進退してローリングピストンに当接することで、シリンダ内部を、冷媒ガスを圧縮する圧縮室と冷媒ガスを吸入する吸入室とに仕切るベーンと、を備え、ベーンが、シリンダに形成されたベーン溝に、シリンダの径方向に摺動可能に内装されたものがある。
このような回転式圧縮機では、シリンダの直径の拡大に伴ってベーンが摺動する距離も大きくなる。そこで、ベーンの摺動する距離を大きくするため、ベーン溝が径方向へシリンダを貫通するシリンダを備える回転式圧縮機が開発されている。
例えば、特許文献1には、シリンダの径方向、かつ軸方向に貫通するベーン溝が形成されたシリンダを備える回転式圧縮機が開示されている。
特許文献1に記載の回転式圧縮機では、ベーン溝によるシリンダの剛性の低下を防ぐため、シリンダの軸方向の端部から突出し、ベーン溝を跨ぐ円弧状の連結部が形成されている。回転式圧縮機では、シリンダを密閉容器の内壁に溶接して固定するところ、シリンダに連結部を形成することで、溶接の熱でシリンダが歪みにくくしている。
特開平7−54786号公報
特許文献1に記載の回転式圧縮機では、ベーン溝を跨ぐ円弧状の連結部をシリンダに形成するため、シリンダの構造が複雑で、その製造が難しい。
また、シリンダが密閉容器の内壁に溶接されているので、溶接の熱によるシリンダの変形を避けられない。その結果、溶接の熱で、ベーン溝が変形して、ベーンが摺動しにくくなるおそれがある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、シリンダの変形が防止され、製造が容易な回転式圧縮機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る回転式圧縮機は、軸方向の両端が開放されたシリンダと、シリンダと同軸に配置され、電動機によって回転するクランクシャフトと、シリンダの径方向に進退してクランクシャフトに設けられたローリングピストンに当接するベーンと、クランクシャフトを回転可能に保持する2つの軸受と、シリンダ、クランクシャフト、ベーン及び2つの軸受を収容する密閉容器と、を備える。シリンダは、径方向かつ軸方向へ貫通し、ベーンを径方向に摺動可能に内装するベーン溝を有する。また、2つの軸受のいずれかの一方は、シリンダの開放された両端のうちの一方を覆う第1プレート部を有する。2つの軸受のいずれかの他方は、シリンダの開放された両端のうちの他方及び、ベーン溝を覆い、第1プレート部とシリンダを挟み込んで、シリンダを保持する第2プレート部を有する。第2プレート部の外径は、密閉容器の内径よりも小さく、第2プレート部は、全周にわたって密閉容器の内壁との間に隙間を有して内壁に接しておらず、内壁に固定された、電動機が備えるステータから延在し、かつ内壁よりも密閉容器の内側に配置されて内壁に接しない連結棒に連結されることにより、ステータを介して密閉容器に固定されている。
本発明の構成によれば、シリンダは、第1プレート部と第2プレート部とに挟み込まれて保持されている。また、第2プレート部の外径は、密閉容器の内径よりも小さく、第2プレート部は、全周にわたって密閉容器の内壁との間に隙間を有して内壁に接しておらず、内壁に固定された、電動機が備えるステータから延在し、かつ内壁よりも密閉容器の内側に配置されて内壁に接しない連結棒に連結されることにより、ステータを介して密閉容器に固定されている。このため、シリンダには、密閉容器から力が加わりにくく、変形しにくい。また、製造が容易である。
本発明の実施の形態1に係る回転式圧縮機の断面図 図1に示すII−II切断線におけるシリンダの断面図 図2に示すシリンダの斜視図 本発明の実施の形態2に係る回転式圧縮機の断面図 本発明の実施の形態3に係る回転式圧縮機の断面図
以下、本発明の実施の形態に係る回転式圧縮機について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付す。図に示す直交座標系XYZにおいて、回転式圧縮機の垂直断面の左右方向がX軸、上下方向がZ軸、X軸とZ軸とに直交する方向がY軸である。以下、適宜、この座標系を引用して説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る回転式圧縮機は、空気調和機に使用され、冷媒を圧縮する回転式圧縮機である。この回転式圧縮機では、シリンダの変形を防止するため、軸受に設けられたプレート部によってシリンダが補強されている。そして、シリンダがプレート部を介して密閉容器に固定されている。まず、図1を参照して回転式圧縮機の構成を説明する。続いて、回転式圧縮機の部品であるシリンダと、プレート部が設けられた軸受と、について説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る回転式圧縮機の断面図である。
図1に示すように、回転式圧縮機1Aは、装置の外形を画定する密閉容器10と、回転式圧縮機1Aの動力源である電動機20と、電動機20によって回転するクランクシャフト30と、クランクシャフト30に連動して回転するローリングピストン31を収容するシリンダ40と、クランクシャフト30を回転可能に保持する上軸受50及び下軸受60と、を備えている。
密閉容器10は、円筒が半球状に形成された天板部11及び底板部12で密閉された形状に形成されている。そして、密閉容器10には、吸入管13と、吐出管14とが接続されている。密閉容器10には、吸入管13から、冷媒を蓄えるアキュムレータ15を介して冷媒が供給される。また、密閉容器10は、吐出管14から、後述するローリングピストン31で圧縮された冷媒を吐出する。密閉容器10には、供給された冷媒を圧縮するための部品、すなわち、電動機20、クランクシャフト30、シリンダ40、上軸受50及び下軸受60が収容されている。
電動機20は、密閉容器10の円筒内壁に固定されたステータ21と、回転軸であるクランクシャフト30が固定されたロータ22と、を有している。電動機20は、クランクシャフト30を上下方向、すなわちZ方向に向けた状態で、図示しない電源から電力の供給を受けることで、クランクシャフト30を回転させる。
クランクシャフト30は、電動機20から下側へ延在している。そして、クランクシャフト30の、電動機20よりも下側の部分には、偏芯部32が設けられている。ここで、偏芯部32は、クランクシャフト30よりも直径が大きい円柱が、クランクシャフト30の中心軸Cに対してクランクシャフト30の径方向へ偏芯した形状に形成された部分である。偏芯部32には、円筒状のローリングピストン31が偏芯部32に沿って回転可能に、すなわち、自転可能に嵌め込まれている。
クランクシャフト30は、シリンダ40に挿通されている。そして、偏芯部32は、シリンダ40内に位置している。また、クランクシャフト30は、シリンダ40に対して上に位置する上軸受50と、シリンダ40に対して下に位置する下軸受60に回転可能に保持されている。
次に、図1のほか、図2及び図3を参照して、シリンダ40、上軸受50及び、下軸受60について説明する。
図2は、図1に示すII−II切断線におけるシリンダ40の断面図である。図3は、図2に示すシリンダ40の斜視図である。なお、図2では、シリンダ40と上軸受50との位置関係を示すため、上軸受50の形状を点線で示している。上軸受50及び下軸受60の具体的な形状は図1を参照して説明する。
図2及び図3に示すように、シリンダ40は、上下方向の両端が開放された円筒部41と、円筒部41の外周側へ突出する突出部42と、を有する形状に形成されている。
円筒部41は、図2に示すように、クランクシャフト30の中心軸Cと同軸に配置されている。そして、円筒部41の内径は、上述したローリングピストン31の外周が接する大きさに形成されている。円筒部41の外径は、密閉容器10との接触による変形を防止するため、密閉容器10の内径よりも小さい。円筒部41の内側では、電動機20によってクランクシャフト30が回転することで、偏芯部32がクランクシャフト30の中心軸Cに対して偏芯した状態で回転する。そして、ローリングピストン31が偏芯部32に沿って自転する。また、円筒部41には、後述するボルト90を挿通させるための、貫通孔48a−48dが形成されている。
一方、突出部42には、円筒部41内へ冷媒を供給するため、突出部42の外周面から円筒部41の内周面まで貫通する吸入穴43が形成されている。吸入穴43には吸入管13が挿入されている。上述した偏芯部32の回転及びローリングピストン31の自転によって、吸入穴43から円筒部41の内部に冷媒が吸入される。
なお、後述するように、上軸受50のプレート部52が円筒部41を覆っている。その上軸受50には、円筒部41内から冷媒を排出するため、図示しない吐出穴が形成されている。吸入穴43から吸入された冷媒は、偏芯部32の回転及びローリングピストン31の自転によって圧縮され、この吐出穴から密閉容器10内へ吐出される。
また、突出部42には、円筒部41の内周面から径方向に延在するベーン溝46が形成されている。そして、ベーン溝46には、ベーン70が内装されている。詳細には、ベーン溝46には、ベーン70の先端が円筒部41の内部に露出した状態で、ベーン70が差し込まれている。ここで、ベーン70とは、ローリングピストン31に当接して、円筒部41の内部を、吸入穴43から冷媒を吸入する吸入室44と、円筒部41内の冷媒を圧縮する圧縮室45と、に仕切る部材のことである。
ベーン70は、上述したように、ローリングピストン31に当接して円筒部41の内部を仕切るため、ローリングピストン31の自転に応じて進退する必要がある。そこで、ベーン溝46は、ベーン70を進退可能にするため、ベーン70の幅よりも大きい幅を有する形状に形成されている。これにより、ベーン溝46は、ベーン70を摺動可能にしている。そして、ベーン溝46は、ベーン70が進退する距離を大きくするために、円筒部41の内周面から突出部42の外周面までを貫通している。ここで、シリンダ40の容積が大型化するに伴い吸入室44と圧縮室45が大型化するため、シリンダ40の容積が大型化すると、ベーン70が進退する距離が大きくなる傾向がある。回転式圧縮機1Aでは、ベーン溝46が円筒部41の内周面から突出部42の外周面まで貫通することで、容積が大型化したシリンダ40で、ベーン70が進退する距離を確保している。
ベーン溝46は、ベーン70を上下方向にわたって保持するため、図3に示すように、径方向に加えて、上下方向にも、円筒部41と突出部42、すなわち、シリンダ40を貫通している。そして、ベーン溝46は、上下方向へ貫通する溝の中央で、スプリング収容穴46aにつながっている。
スプリング収容穴46aは、組み立て時にスプリング47を挿入するため、シリンダ40の外周面に開口している。そして、スプリング収容穴46aは、図2に示すように、小径部47a及び大径部47bを有するスプリング47が収容されている。詳細には、スプリング収容穴46aには、小径部47aがシリンダ40の内周側、大径部47bがシリンダ40の外周側に向けた状態でスプリング47が収容されている。小径部47aは、ベーン70の末端を巻回することで、ベーン70の末端に固定されている。大径部47bは、スプリング収容穴46aに圧入されることで固定されている。スプリング収容穴46aでは、スプリング47が圧縮された状態で収容され、ベーン70は、スプリング47によってシリンダ40の内周側へ付勢されている。そして、ベーン70は、ローリングピストン31に圧接されている。
図1に戻って、シリンダ40は、上軸受50と下軸受60とに挟み込まれている。
上軸受50は、フランジ形状に形成された軸受で構成されている。すなわち、上軸受50は、円筒状に形成された軸受部51と、平板状かつドーナツ形状に形成されたプレート部52と、を有している。
軸受部51は、クランクシャフト30を回転可能に保持する部分であり、例えば、すべり軸受、転がり軸受等で構成される。軸受部51の下には、プレート部52が配設されている。
プレート部52の内径は、軸受部51の内径と同じ大きさに形成されている。プレート部52の外径は密閉容器10の内径と同じ外径を有している。そして、プレート部52は、シリンダ40の上面側の端面に当接している。これにより、プレート部52は、シリンダ40の円筒部41の開放された上面側を覆っている。また、プレート部52は、水平な状態、すなわち、XY平面に平行な状態で、密閉容器10に嵌め込まれている。プレート部52の外周部と密閉容器10の内壁とが当接する部分には、溶接によって形成された溶接部80が設けられている。これにより、プレート部52は、密閉容器10に固定されている。
なお、図1では、溶接部80が2つ設けられているが、溶接部80は、プレート部52を確実に固定するため、3つ以上設けることが好ましい。
プレート部52には、ボルト90を挿入するための、貫通孔52aが形成されている。貫通孔52aは、図2に示すシリンダ40の貫通孔48aと水平面で、すなわちXY平面で、かつ上下方向、すなわち、Z方向に重なる位置に形成されている。図1には、貫通孔52aが1つだけ図示されているが、プレート部52には、貫通孔52aの他に3つの貫通孔が形成されている。この3つの貫通孔は、図2に示す貫通孔48b−48dとXY平面でZ方向に重なる。そして、貫通孔52aと3つの貫通孔には、ボルト90がそれぞれ挿入されている。プレート部52の下には、シリンダ40と下軸受60とが、この順序で配置され、ボルト90は、下軸受60の後述するプレート部62に締結されている。これにより、プレート部52は、下軸受60のプレート部62との間にシリンダ40を挟み込んでいる。
下軸受60は、上軸受50と同様に、フランジ形状に形成された軸受で構成されている。すなわち、下軸受60は、平板状かつドーナツ形状に形成されたプレート部62と、プレート部62の下に設けられた円筒状の軸受部61と、を有している。
プレート部62の外径は、密閉容器10の内径よりも小さく、シリンダ40の円筒部41よりも大きい。そして、プレート部62は、シリンダ40の下面側の端面に当接している。これにより、プレート部52は、シリンダ40の円筒部41の開放された下面側を覆っている。プレート部52には、図示しない4つのネジ穴が形成されている。この4つのネジ穴は、図2に示すシリンダ40の貫通孔48aとXY平面でZ方向に重なる。4つのネジ穴には、上述したボルト90がそれぞれ締結されている。
一方、軸受部61は、例えば、すべり軸受、転がり軸受等で構成され、クランクシャフト30を回転可能に保持する。
次に、回転式圧縮機1Aの組み立て方法について説明する。まず、天板部11及び底板部12で密閉されていない状態の密閉容器10、電動機20、ローリングピストン31及び偏芯部32が設けられたクランクシャフト30、ベーン70が取り付けられたシリンダ40、上軸受50、下軸受60を用意する。
次に、クランクシャフト30の一端を上軸受50に挿入する。続いて、クランクシャフト30の、ローリングピストン31及び偏芯部32を挟んで反対側の他端を、シリンダ40、下軸受60の順に挿入する。そして、シリンダ40に取り付けられたベーン70を、ローリングピストン31に当接させる。続いて、シリンダ40を上軸受50と下軸受60とで挟み込んだ状態にして、ボルト90で上軸受50と下軸受60とを締結する。これにより、シリンダ40を上軸受50と下軸受60とで保持させ、シリンダ40がクランクシャフト30に装着される。
次に、シリンダ40が装着されたクランクシャフト30の一端を電動機20のロータ22に固定して、クランクシャフト30を電動機20の出力軸とする。これにより、電動機20がクランクシャフト30に装着される。
次に、シリンダ40と電動機20とが装着されたクランクシャフト30を密閉容器10に収容する。このとき、上軸受50のプレート部52を水平状態にして密閉容器10の内壁に嵌め込む。このとき、プレート部52が密閉容器10の内壁に嵌め込まれるため、密閉容器10への嵌め込みで、シリンダ40に直接力が加わることがない。このため、シリンダ40は、嵌め込みで変形しにくい。
続いて、プレート部52が密閉容器10の内壁に当接する部分をスポット溶接して固定する。スポット溶接は、プレート部52と密閉容器10の内壁との接合を強固にするため、3箇所以上で行うとよい。このとき、プレート部52が密閉容器10に溶接されるため、シリンダ40には、溶接の熱が直接加わらない。このため、シリンダ40は、熱によって変形しにくい。また、電動機20を密閉容器10の内壁に固定する。電動機20の固定は、例えば、溶接、焼嵌、かしめ等で行う。
その後、密閉容器10を天板部11及び底板部12で密閉し、密閉容器10に吸入管13、吐出管14を接続することで、回転式圧縮機1Aが完成する。
なお、上述した組み立てでは、プレート部52と密閉容器10の内壁との接合を溶接によって行っていたが、プレート部52を密閉容器10にかしめることで、プレート部52と密閉容器10の内壁とを接合してもよい。また、シリンダ40とプレート部52、62との気密性を高めるため、シリンダ40の端面とプレート部52、62の板面とを予め研磨して、平坦化してもよい。
以上のように、実施の形態1に係る回転式圧縮機1Aでは、シリンダ40が上軸受50の、密閉容器10の内壁に固定されたプレート部52と下軸受60のプレート部62との間に挟まれて保持されている。シリンダ40がプレート部52を介して密閉容器10の内壁に固定されているので、密閉容器10への固定でシリンダ40が変形しにくい。密閉容器10への固定が溶接による場合でも、シリンダに直接熱が加わらないので、シリンダ40は熱変形しにくい。
シリンダ40をプレート部52とプレート部62との間に挟んで保持することで、シリンダ40が補強されている。このため、シリンダ40を径方向及び上下方向に貫通するベーン溝46がシリンダ40に形成されることで、シリンダ40の剛性が低下した場合でも、シリンダ40が変形しにくい。
シリンダ40が変形しにくいため、ベーン溝46も変形しにくい。その結果、ベーン溝46でベーン70が摺動しにくくなることが防止される。
シリンダ40がプレート部52とプレート部62との間に挟んで保持させ、その後、プレート部52を密閉容器10に固定するだけなので、特許文献1に記載の回転式圧縮機のように、シリンダに連結部のような複雑な構成を形成する必要がない。このため、回転式圧縮機1Aはその製造が容易である。
円筒部41の上下方向に位置する両端面に、平板状のプレート部52、プレート部62を当接させるため、円筒部41とプレート部52、プレート部62との間に隙間が生じにくい。このため、円筒部41とプレート部52、プレート部62との間から冷媒が漏れにくい。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る回転式圧縮機1Bは、実施の形態1で説明したシリンダ40に加えて、シリンダ140を備える、いわゆるツイン型の回転式圧縮機1Bである。図4を参照して、回転式圧縮機1Bの構成を説明する。実施の形態2は、実施の形態1と異なる構成について説明する。
図4は本発明の実施の形態2に係る回転式圧縮機1Bの断面図である。図4に示すように、シリンダ140は、実施の形態1で説明したシリンダ40と同じ形状、大きさに形成されている。シリンダ140は、ベーン70、スプリング47等のシリンダ40と同じ構成を有している。また、シリンダ140には、シリンダ40と同じ位置に、貫通孔48a−48dと同じ形状、大きさの4つの貫通孔が形成されている。
一方、クランクシャフト30には、実施の形態1で説明した偏芯部32と同じ形状の偏芯部132が、偏芯部32と中心軸Cに対して反対側に設けられている。そして、偏芯部132には、実施の形態1で説明したローリングピストン31と同じ形状、大きさのローリングピストン131が装着されている。
シリンダ140の内側では、クランクシャフト30の回転によって偏芯部132が中心軸Cに対して偏芯した状態で回転し、さらにローリングピストン131が偏芯部132に沿って自転する。
シリンダ140は、仕切板200を挟んで、シリンダ40の下に設けられ、仕切板200を介してシリンダ40と隣接している。仕切板200には、ボルト90を挿入するための、図示しない4つの貫通孔が形成されている。この4つの貫通孔は、シリンダ40の貫通孔48a−48dとXY平面でZ方向に重なる。そして、シリンダ140の下には、下軸受60が設けられている。
下軸受60には、実施の形態1で説明した4つのネジ穴が形成されている。そして、この4つのネジ穴には、ボルト90がそれぞれ締結されている。ボルト90は、上軸受50の貫通孔52a及び上述した3つの貫通孔、シリンダ40の貫通孔48a−48d、仕切板200の4つの貫通孔、シリンダ140の4つの貫通孔にそれぞれ挿通されたうえで、下軸受60の4つのネジ穴に締結されている。これにより、シリンダ40とシリンダ140が上軸受50と下軸受60との間に挟み込まれて保持されている。さらに、上軸受50のプレート部52が実施の形態1と同様に、密閉容器10の内壁に溶接されている。これにより、シリンダ40とシリンダ140は、プレート部52を介して、密閉容器10に固定されている。
なお、回転式圧縮機1Bの組み立て方法は、クランクシャフト30の一端を上軸受50に挿入し、他端をシリンダ40、仕切板200、シリンダ140、下軸受60の順に挿入し、その後、ボルト90で上軸受50と下軸受60とを締結することを除いて、実施の形態1と同様の手順である。このため、実施の形態2では、回転式圧縮機1Bの組み立て方法の説明を省略する。
以上のように、実施の形態2に係る回転式圧縮機1Bでは、シリンダ40とシリンダ140とが、上軸受50と下軸受60との間に挟み込まれて保持されている。そして、プレート部52を介して、密閉容器10に固定されている。このため、シリンダ40とシリンダ140とが、密閉容器10への固定で変形しにくい。その結果、ベーン溝46が変形しにくく、ベーン70が進退しにくくなることが防止される。
シリンダ40とシリンダ140とが、上軸受50と下軸受60との間に挟み込まれているので、シリンダ40とシリンダ140とが変形しにくい。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る回転式圧縮機1Cでは、連結棒180によって、上軸受50のプレート部52が密閉容器10に固定された電動機20に連結されている。図5を参照して、回転式圧縮機1Cの構成を説明する。実施の形態3は、実施の形態1及び2と異なる構成について説明する。
図5は本発明の実施の形態3に係る回転式圧縮機1Cの断面図である。図5に示すように、連結棒180は、円柱状に形成され、電動機20のステータ21から下へ延在している。
一方、上軸受50のプレート部52には、段付き穴53a、53bが形成されている。段付き穴53a、53bは、連結棒180の外径と同径の内径を有する円柱状の凹みと、その下へ、その凹みより小さい内径でプレート部52を貫通する貫通部と、を有する形状に形成されている。段付き穴53a、53bには、連結棒180が挿入され、図示しないボルトが段付き穴53a、53bの貫通部に挿入され、連結棒180と締結されている。これにより、連結棒180がプレート部52に固定されている。
回転式圧縮機1Cでは、実施の形態1及び2と異なり、プレート部52の外径は、シリンダ40の外径よりも大きいものの、密閉容器10の内径よりも小さい。そして、プレート部52は、密閉容器10の内壁に接していない。また、プレート部52は、密閉容器10の内壁に溶接されていない。回転式圧縮機1Cでは、上述したように、プレート部52は、連結棒180を介して、ステータ21に固定されている。プレート部52は、実施の形態1と同様に、下軸受60のプレート部62との間にシリンダ40を挟み込んで保持している。また、ステータ21は、実施の形態1及び2と同様に、密閉容器10に固定されている。このため、シリンダ40は、プレート部52、連結棒180及び、ステータ21を介して、密閉容器10に固定されている。
なお、回転式圧縮機1Cの組み立て方法は、プレート部52を密閉容器10の内壁に固定せず、連結棒180を用いてプレート部52を電動機20のステータ21に固定することを除いて、実施の形態1と同様の手順である。このため、実施の形態3では、回転式圧縮機1Cの組み立て方法の説明を省略する。
以上のように、実施の形態3に係る回転式圧縮機1Cでは、連結棒180によってプレート部52がステータ21に固定されることで、ステータ21を介して密閉容器10に固定されている。このため、シリンダ40には密閉容器10への固定で力が直接加わらない。その結果、シリンダ40は、変形しにくい。シリンダ40が変形しにくいため、ベーン70が進退しにくくなることも防止される。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、実施の形態1及び2では、プレート部52を密閉容器10に固定するため、溶接部80が設けられていたが、プレート部52を密閉容器10に固定する方法は任意である。例えば、焼き嵌めによってプレート部52が密閉容器10に固定されてもよい。このように、プレート部52は、密閉容器10に熱処理を伴う接合方法で固定されてもよい。また、機械的な接合方法で固定されてもよい。これらの場合、溶接部80は単に固定部と称されてもよい。
また、シリンダ40、140の数も任意である。例えば、回転式圧縮機1A−1Cは、シリンダ40、140のほかに、もう1つのシリンダを備えてもよい。本発明では、上軸受50のプレート部52と下軸受60のプレート部62との間に、シリンダ40又は140の1つ以上のシリンダが設けられていればよい。
実施の形態2に係るツイン型の回転式圧縮機1Bでは、シリンダ40、仕切板200及びシリンダ140で構成される部分がツイン型シリンダである。このため、この部分を単にシリンダと総称してもよい。この場合、シリンダ40、ベーン70、ベーン溝46、シリンダ140、シリンダ140に装着されたベーン、シリンダ140に形成されたベーン溝を、それぞれ第1シリンダ部、第1ベーン部、第1ベーン溝、第2シリンダ部、第2ベーン部、第2ベーン溝と称してもよい。
なお、本発明では、プレート部62を第1プレート部、プレート部52を第2プレート部と称する。また、プレート部52、62は、開放されたシリンダ40の上下方向の両端を覆って密閉するため、シール部と称されてもよい。
実施の形態1−3では、空気調和機に使用される回転式圧縮機1A−1Cを説明しているが、回転式圧縮機1A−1Cは、空気調和機以外の圧縮した流体を利用する機器に使用できる。すなわち、回転式圧縮機1A−1Cは、流体を圧縮する回転式圧縮機全般に適用することができる。
1A、1B、1C 回転式圧縮機、10 密閉容器、11 天板部、12 底板部、13 吸入管、14 吐出管、15 アキュムレータ、20 電動機、21 ステータ、22 ロータ、30 クランクシャフト、31 ローリングピストン、32 偏芯部、40 シリンダ、41 円筒部、42 突出部、43 吸入穴、44 吸入室、45 圧縮室、46 ベーン溝、46a スプリング収容穴、47 スプリング、47a 小径部、47b 大径部、48a−48d 貫通孔、50 上軸受、51 軸受部、52 プレート部、52a 貫通孔、53a、53b 段付き穴、60 下軸受、61 軸受部、62 プレート部、70 ベーン、80 溶接部、90 ボルト、140 シリンダ、131 ローリングピストン、132 偏芯部、140 シリンダ、180 連結棒、200 仕切板、C 中心軸。

Claims (3)

  1. 軸方向の両端が開放されたシリンダと、
    前記シリンダと同軸に配置され、電動機によって回転するクランクシャフトと、
    前記シリンダの径方向に進退して前記クランクシャフトに設けられたローリングピストンに当接するベーンと、
    前記クランクシャフトを回転可能に保持する2つの軸受と、
    前記シリンダ、前記クランクシャフト、前記ベーン及び前記2つの軸受を収容する密閉容器と、
    を備え、
    前記シリンダは、前記径方向かつ前記軸方向へ貫通し、前記ベーンを前記径方向に摺動可能に内装するベーン溝を有し、
    前記2つの軸受のいずれかの一方は、前記シリンダの開放された両端のうちの一方を覆う第1プレート部を有し、
    前記2つの軸受のいずれかの他方は、前記シリンダの開放された両端のうちの他方及び、前記ベーン溝を覆い、前記第1プレート部と前記シリンダを挟み込んで、前記シリンダを保持する第2プレート部を有し、
    前記第2プレート部の外径は、前記密閉容器の内径よりも小さく、前記第2プレート部は、全周にわたって前記密閉容器の内壁との間に隙間を有して前記内壁に接しておらず、前記内壁に固定された、前記電動機が備えるステータから延在し、かつ前記内壁よりも前記密閉容器の内側に配置されて前記内壁に接しない連結棒に連結されることにより、前記ステータを介して前記密閉容器に固定されている、
    回転式圧縮機。
  2. 前記第2プレート部は、第一締結部材によって前記第1プレート部と締結されることにより、前記第1プレート部との間に前記シリンダを挟みこんで前記シリンダを保持し、第二締結部材によって連結棒に締結されることにより、前記ステータに固定されている、
    請求項1に記載の回転式圧縮機。
  3. 前記シリンダは、仕切板を介して隣接する、前記軸方向の両端が開放された第1シリンダ部及び第2シリンダ部を有し、
    前記ベーンは、前記第1シリンダ部の径方向に進退して前記クランクシャフトに設けられた第1ローリングピストンに当接する第1ベーン部と、前記第2シリンダ部の径方向に進退して前記クランクシャフトに設けられた第2ローリングピストンに当接する第2ベーン部と、を有し、
    前記ベーン溝は、前記第1シリンダ部の前記径方向かつ前記軸方向へ貫通し、前記第1ベーン部を摺動可能に内装する第1ベーン溝と、前記第2シリンダ部の前記径方向かつ前記軸方向へ貫通し、前記第2ベーン部を摺動可能に内装する第2ベーン溝と、を有する、
    請求項1または2に記載の回転式圧縮機。
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