JPH0267496A

JPH0267496A - ロータリコンプレッサのシリンダおよびシリンダ組立治具ならびに組立方法

Info

Publication number: JPH0267496A
Application number: JP21761388A
Authority: JP
Inventors: Masao Ozu; 政雄小津
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1988-08-31
Filing date: 1988-08-31
Publication date: 1990-03-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明はロータリコンプレッサのシリンダおよびシリン
ダ組立治具ならびに組立方法に関する。

（従来の技術）第３図及び第４図は一般にエアコン等に使用されるロー
タリ式圧縮機の一例を示したもので、有底円筒状のケー
シング１の内部下方には、中央部に円形状のシリンダ室
２ａを有するシリンダ２と、このシリンダ２の上面側に
固定されたメインベアリング３と下面側に固定されたサ
ブベアリング４とが配設されている。上記シリンダ２の
シリンダ室りａ内部には、シャフト５に偏心して形成さ
れたクランク部５ａが配置され、このクランク部５ａに
はローラ６が嵌合されている。また、シャフト５のクラ
ンク部５ａの上方の主軸部５ｂは、上記メインベアリン
グ３に回転自在に支持されるとともに、クランク部５ａ
の下方の副軸部５Ｃは上記サブベアリング４に回転自在
に支持されている。さらに、シリンダ２の外周壁部には
、第４図に示すように、一端が上記シリンダ室２ａに開
口し半径方向に延びるベーン摺動用溝９が設けられてお
り、このベーン摺動用溝９にベーン７が摺動可能に装着
され、そのベーン７の先端部がばね８によって、上記ロ
ーラ６に押圧されている。そして、このベーン７によっ
て、吸込室１０と吐出室１１とが仕切られている。この
吸込室１０には吸込管１２が、吐出室１１には吐出弁１
３を有する吐出孔１４がそれぞれ設けられている。また
、このシャフト５のクランク部５ａの上方部分には、モ
ータのロータ１５が取付けられており、このロータ１５
はケーシング１の内部に取付けられたステータ１６の内
側に配設されている。さらに、このケーシング１の上部
には、上蓋１７が設けられ、この上ＩＥ１７には吐出管
１８が設けられている。

しかして、シャフト５の回転に伴い、ローラ６が偏心回
転することにより、吸込室１０内の容積が増加すると、
これにより、吸込管１２から冷媒ガスが吸込まれる。こ
の吸込過程が終了すると、さらに、ローラ６の偏心回転
により、このガスは圧縮される。そして、この圧縮ガス
が吐出孔１４および吐出弁１３を通って、ケーシング１
内に吐出され、さらに吐出管１８を介して外部に送られ
る。

ところで、上述のような回転式の圧縮機においては、ベ
ーン摺動用溝９はシリンダ２の外周部には開口していな
い。また、このベーン摺動用溝９の幅は、圧縮の際の圧
縮漏れを少なくするために、ベーン７との隙間を最小か
つ均一となるようにしなければならない。さらに、ベー
ン７は吸込室１０と吐出室１１との圧力差を受けるため
に、ベーン摺動用溝９の形状精度（平行度、平面度、粗
さ等）は耐摩耗性、円滑性、気密性等のために高精度に
仕上げる必要がある。

そのため、従来第５図および第６図に示されるようなブ
ローチ加工によるベーン摺動用溝９の加工が行なわれて
いる。図中符号１９は円筒状のブローチホルダであって
、このブローチホルダ１９の外周部には半径方向に切ら
れた溝１９ａが軸線方向に直線となるように、数箇所に
設けられており、突部２０ａを有するブローチ刃２ｏが
この突部２０ａを溝１９ａに係合させて、ねじ２１によ
って固定されている。このブローチ刃２ｏはブローチホ
ルダ１９の軸線方向に延びるテーパ部ヲ有しており、こ
のテーパ部には、切刃２０ｂが設けられている。また、
このブローチ刃２ｏの上部には、仕上げ用のやすり部２
０ｃを有している。

しかして、ブローチ盤２２のワーク受は治具２２ａの上
部にシリンダ２を載置、固定し、このシリンダ２の円形
孔に上述のブローチを挿入する。

この際、ブローチ刃２０の位置がベーン摺動用溝９を設
ける箇所に設置する。そこで、ブローチホルダ１９を下
方へ引張ることにより、ブローチ刃２０の切刃２０ｂに
よって、溝切りがなされ、やすり部２０ｃによって、ベ
ーン摺動用溝９の内部の仕上げがなされる。

（発明が解決しようとする課題）ところが、上述のようにシリンダのベーン摺動用溝の背
部をクローズエンドとしたので、ベーン摺動用溝の溝切
りを行なう場合には、加工治具をシリンダの円形孔に挿
入する方式しか採れず、ブローチ加工等の加工方式に制
約され、このための加工設備等は大規模かつ高額な装置
となる。また、加工精度は切刃の摩耗の度に、切刃の再
研磨をするため、ベーン摺動用溝の寸法が変わり、圧縮
漏れ損が大きくなったり、耐摩耗性が低下するといった
要因となる。そのため、切削されたベーン摺動用溝の幅
寸法に合せて、ベーンをそれぞれのシリンダブロックの
ベーン摺動用溝に嵌合するように一品ずつ製造するとい
った方法となり、ロータリコンプレッサの生産性の向上
を図ることができないといった問題点がある。また、ロ
ータリコンプレッサの外径寸法はシリンダブロックの最
大寸法によるところが大きく、クローズエンドの部分が
このシリンダブロックの寸法を大きくしており、ひいて
はロータリコンプレッサの小型化を阻害している。

本発明は上述のような問題点に鑑みてなされたものであ
り、ロータリコンプレッサの生産性の向上を図るととも
に、ロータリコンプレッサの小型化を実現したロータリ
コンプレッサのシリンダおよびシリンダ組立治具ならび
に組立方法を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段）本発明はシリンダブロックの上面部と下面部とにベアリ
ングを設けてなるロータリコンプレッサのシリンダにお
いて、上記シリンダブロックを円筒形状とし、この内周
部と外周部とに開口するベーン摺動用溝を設けたロータ
リコンプレッサのシリンダを特徴とする。また、本発明
はシリンダブロックの内径と同一径の大径円柱部の一面
に、この大径円柱部と同心状にベアリングのボス内径と
ほぼ同一径を有する小径円柱部を設け、他面側にテーパ
部を設けたロータリコンプレッサのシリンダ組立治具を
特徴とする。さらに、本発明はシリンダブロックの一面
にシリンダ組立治具をテーパ部側から挿入し、大径円柱
部がシリンダブロックの内径部に位置するまで挿入し、
この状態でクランプしてシリンダ組立治具をシリンダブ
ロックに固定し、次にシリンダ組立治具の小径円柱部に
ベアリングのボス部を挿入し、上記ベアリングをシリン
ダブロックに締結するロータリコンプレッサのシリンダ
組立治具を特徴とする。また、本発明はシリンダブロッ
クのベーン摺動用溝に、所期の隙間の厚さを有するゲー
ジを介在せしめてクランプし、この状態でベアリングを
締結したロータリコンプレッサのシリンダ組立治具を特
徴とする。

（作　用）シリンダブロックを円筒形状とし、内周部と外周部とに
開口するベーン摺動用溝を設けたことにより、シリンダ
ブロックをコンパクトにすることができる。また、ベー
ン摺動用溝の加工も容易となり、ベーン摺動用溝の精度
も向上する。さらに、このシリンダブロックを使用した
シリンダを組立てる際には、シリンダブロックの内部に
、組立治具のテーパ部側から挿入し、クランパーによっ
て固定する。そして、小径円柱部にベアリングのボア部
を嵌挿することにより、シリンダブロックとベアリング
との位置決めを行ない、そこで締結する。さらに、所期
のベーン摺動用溝の幅を有するゲージをベーン摺動用溝
に介在せしめ、クランパーによって固定する。その状態
でシリンダブロックとベアリングとの位置決めを行ない
、締結する。

（実施例）以下、添附図面を参照して本発明の一実施例について説
明する。

第１図は本発明におけるシリンダの斜視図である。図中
符号２３は円筒状のシリンダブロックであり、このシリ
ンダブロック２３の一部には半径方向に内周部と外周部
に亙ってベーン摺動用溝２４が設けられている。このベ
ーン摺動用溝２４には摺動可能にベーン２５が介在せし
められ、ばね２６によってシリンダ室２３ａ側に押圧さ
れている。また、このばね２６はシリンダブロック２３
の外径よりもやや小さい外径を有する略半円状の円弧状
金具で、この端部には、それぞれ引掛部２６ａ、引掛部
２６ｂが設けられている。一方、シリンダブロック２３
のベーン摺動用溝２４と対向する側面部およびベーン２
５の側面部には、それぞればね引掛用の穴（図示せず）
が設けられてい゛る。そして、シリンダブロック２３の
ばね引掛用の穴には、ばね２６の引掛部２６ａが、ベー
ン２５のばね引掛用の穴にはばね２６の引掛部２６ｂが
それぞれ挿入され、シリンダブロック２３とベーン２５
が一体に構成される。

上述のようにオープンスリットのベーン摺動用溝２４を
有するシリンダブロック２３の場合にはベーン摺動用溝
２４の加工後にシリンダブロック２３の残留応力等のた
めにシリンダの内径が拡がったり、縮んだりしてしまう
。このシリンダ内径の変化が、ひいてはベーン摺動用溝
２４の幅の変化にもつながる。そこで、ベーン摺動用溝
２４の幅を変化させることなく、所期の精度を保ちなが
ら、シリンダブロック２３にベアリングを取付ける必要
がある。

以下、シリンダブロックにベアリングを取付ける方法の
一実施例について説明する。

第２図は、取付方法の一実施例を示す説明図である。図
中符号２７は組立治具であり、中央に所期のシリンダ内
径寸法と等しい径を有する大径円柱部２７ａがあり、こ
の大径円柱部２７ａの上面にはベアリング２８のボア内
径にほぼ等しい径を有する小径円柱部２７ｂが上記大径
円柱部２７ａと同心状に設けられている。また、大径円
柱部２７ａの下面部にはテーパ部２７ｃが設けられてい
る。

しかして、シリンダブロック２３内に同心状に組立治具
２７をテーパ部２７ｃ側から挿入する。

この際、シリンダブロック２３の内径が所期の径よりも
小さい場合には、このテーパ部２７ｃによって拡張され
ながら、大径円柱部２７ａにセットされ、逆にシリンダ
ブロック２３の内径が所期の径よりも大きい場合には、
隙間のある状態でセットされる。この隙間をなくし、所
期の径に保持するために、クランパー２９によって、ベ
ーン摺動用溝２４と９０＠ずれた２点で内径軸心方向に
加圧する。これにより、シリンダ内径およびベーン摺動
用溝２４の幅は当初加工時の寸法に保持される。次に、
ベアリング２８の軸受部を組立治具２７の小径円柱部２
７ｂに嵌合させる。この時、組立治具２７の大径円柱部
２７ｇと小径円柱部２７ｂは同心状に形成されているの
で、シリンダ内径とベアリング２８の軸受部も同心状に
形成される。この状態でボルト３０によって、シリンダ
ブロック２３にベアリング２８を締結する。このボルト
３０挿入用にシリンダブロック２３に設けられたボルト
孔２３ｂは、ベーン摺動用溝２４の加工前に既に加工さ
れている。そこで、シリンダブロック２３にベアリング
２８を締結した後に、組立治具２７を抜いて、シャフト
、ローラ（図示せず）を順次挿入し、ベアリング２８を
取付ける。

また、ベーン摺動用溝２４のオープンエンドよりベーン
２５を挿入し、ばね２６によって、摺動可能にシリンダ
ブロック２３に固定する。

また、上述ように、組立治具２７を用いず、所期の厚さ
のゲージをベーン摺動用溝２４にはめ込んでおいて、こ
の状態でクランパー２９によって固定し、そこでベアリ
ング２８をシリンダブロック２３に締結するようにして
もよい。

〔発明の効果〕

本発明は上述のようにベーン摺動用溝をオーブンエンド
としたことにより、シリンダブロックを円筒形状にする
ことができるので、シリンダブロックをコンパクトにす
ることができ、ひいてはロータリコンプレッサ全体の小
型化を図ることができる。また、ベーン摺動用溝をオー
ブンエンドとしたので、ベーン摺動用溝の加工も容易と
なり、ベーン摺動用溝の精度も向上する。さらに、オー
ブンエンドからベーン摺動用溝の溝幅のチエツクも行な
えるので、ロータリコンプレッサの組立後にも、ベーン
摺動用溝の溝幅とベーンの厚さとのクリアランスの再確
認も容易に行なうことができる。また、上述のように一
様な溝加工を行なうことができるので、ベーン加工も一
様に行なうことができ、従来のシリンダに合せてベーン
を製作するといったことをせずに、シリンダを組立てる
ことができ、ひいてはロータリコンプレッサ全体の生産
性の向上を図ることができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明におけるシリンダブロックの斜視図、第
２図は本発明におけるシリンダの組立方法説明図、第３
図はロータリコンプレッサの縦断面図、第４図は第３図
のＩＶ−ＩＶ矢視図、第５図は従来のベーン摺動用溝の
加工説明図、第６図は第５図の上面図である。１・・・ケーシング、２・・・シリンダ、２ａ・・・シ
リンダ室、３・・・メインベアリング、４・・・サブベ
アリング、５・・・シャフト、５ａ・・・クランク部、
５ｂ・・・主軸部、５Ｃ・・・副軸部、６・・・ローラ
、７・・・ベーン、８・・・ばね、９・・・ベーン摺動
用溝、１０・・・吸込室、１１・・・吐出室、１２・・
・吸込管、１３・・・吐出弁、１４・・・吐出孔、１５
・・・ロータ、１６・・・ステータ、１７・・・上蓋、
１８・・・吐出管、１９・・・ブローチホルダ、１９ａ
・・・溝、２０・・・ブローチ刃、２０ａ・・・突部、
２０ｂ・・・切刃、２０ｃ・・・やすり部、２１・・・
ねじ、２２・・・ブローチ盤、２２ａ・・・ワーク受は
治具、２３・・・シリンダブロック、２３ａ・・・シリ
ンダ室、２３ｂ・・・ボルト孔、２４・・・ベーン摺動
用溝、２５・・・ベーン、２６・・・ばね、２６ａ・・
・引掛部、２６ｂ・・・引掛部、２７・・・組立治具、
２７ａ・・・大径円柱部、２７ｂ・・・小径円柱部、２
７ｃ・・・テーパ部、２８・・・ベアリング、２９・・
・クランパー、３０・・・ボルト。

Claims

【特許請求の範囲】１、シリンダブロックの上面部と下面部とにベアリング
を設けてなるロータリコンプレッサのシリンダにおいて
、上記シリンダブロックを円筒形状とし、この内周部と
外周部とに開口するベーン摺動用溝を設けたことを特徴
とするロータリコンプレッサのシリンダ。２、シリンダブロックの内径と同一径の大径円柱部の一面に、この大径円柱部と同心状にベアリン
グのボス内径とほぼ同一径を有する小径円柱部を設け、
他面側にテーパ部を設けたことを特徴とするロータリコ
ンプレッサのシリンダ組立治具。３、シリンダブロックの一面にシリンダ組立治具をテー
パ部側から挿入し、大径円柱部がシリンダブロックの内
径部に位置するまで挿入し、この状態でクランプしてシ
リンダ組立治具をシリンダブロックに固定し、次にシリ
ンダ組立治具の小径円柱部にベアリングのボス部を挿入
し、上記ベアリングをシリンダブロックに締結すること
を特徴とするロータリコンプレッサのシリンダ組立方法
。４、シリンダブロックのベーン摺動用溝に、所期の隙間
の厚さを有するゲージを介在せしめてクランプし、この
状態でベアリングを締結したことを特徴とするロータリ
コンプレッサのシリンダ組立方法。５、クランプは、ベーン摺動用溝と９０°ずれた２点で
内径軸心方向に加圧することを特徴とする請求項３ある
いは請求項４記載のロータリコンプレッサのシリンダ組
立方法。