JPH11132173A - 流体圧縮機 - Google Patents

流体圧縮機

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Publication number
JPH11132173A
JPH11132173A JP29106597A JP29106597A JPH11132173A JP H11132173 A JPH11132173 A JP H11132173A JP 29106597 A JP29106597 A JP 29106597A JP 29106597 A JP29106597 A JP 29106597A JP H11132173 A JPH11132173 A JP H11132173A
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JP
Japan
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bearing
cylinder
roller
fluid compressor
cylinder body
Prior art date
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Pending
Application number
JP29106597A
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English (en)
Inventor
Masao Ozu
政雄 小津
Hisayoshi Fujiwara
尚義 藤原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP29106597A priority Critical patent/JPH11132173A/ja
Publication of JPH11132173A publication Critical patent/JPH11132173A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/10Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C18/107Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member with helical teeth

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ヘリカルブレード式圧縮機構部を備
えるとともに、シリンダと軸受とを一体化して、固定用
ボルトと、その取付け作業を不要化し、かつ加工プロセ
スの中で平易に、高精度を確保できる流体圧縮機を提供
する。 【解決手段】シリンダと、このシリンダ内に偏心配置さ
れたローラ16と、このローラを駆動する回転軸2と、
この回転軸を枢支する軸受などで構成されるヘリカルブ
レード式の圧縮機構部3を具備した流体圧縮機におい
て、シリンダ部8と主軸受部7とを一体に成形した軸受
シリンダ体5を具備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばヘリカル
ブレード式の圧縮機構部を備えた流体圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘリカルブレード式圧縮機とも呼ばれる
流体圧縮機が提案されている。これは、密閉ケース内に
圧縮機構部を構成するシリンダが配置され、このシリン
ダ内にローラが偏心して配置され、公転運動もしくは自
転運動する。上記ローラ周面もしくはシリンダ内面には
螺旋状溝が設けられていて、ブレードが出入り自在に収
容される。
【0003】上記シリンダとローラおよびブレード相互
間に複数の圧縮室が形成され、冷媒ガスは上記圧縮室の
一端側に吸込まれ、他端側の圧縮室へ徐々に移送されな
がら圧縮されるようになっている。
【0004】この種の圧縮機によれば、従来のレシプロ
式やロータリ式の圧縮機におけるシール性不良などを除
去でき、比較的簡単な構成によりシ―ル性を向上させて
効率の良い圧縮が可能であるとともに、部品の製造およ
び組立が容易となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ヘリカ
ルブレード式の圧縮機構部は、シリンダの一端部に主軸
受が、他端部に副軸受が配置され、回転軸を枢支してい
る。なお説明すれば、主,副各軸受にはフランジ部が形
成され、このフランジ部に固定用ボルトが挿通されて、
上記シリンダに対して取付け固定される。
【0006】当然、これら固定用ボルトは複数本必要で
あるから、それぞれの取付け作業が手間がかかる。各軸
受のフランジ部面にはボルト座を設けなければならず、
材料取りにおける配慮が必要であり、重量がかさむ。
【0007】そして、各軸受はシリンダ取付け面と軸受
軸心との直角度を高精度で仕上げなければならない。シ
リンダにおいては軸受取付け面とシリンダ内径の直角度
を高精度で仕上げる必要があり、それぞれの製作に手間
がかかる。
【0008】また、シリンダ内に配置されるローラはア
ルミニウム合金を鋳造して円柱状の部材に形成したあ
と、ブレード溝を切削加工して形成されているため、ロ
ーラ自体が肉厚で重量がかさむとともに加工工数とコス
トがかかる。
【0009】さらには、ローラ自体が重いので、シリン
ダ内で公転運動する際に、振動を低減するためのバラン
スウエイトもローラの重量に対応したものを数箇所に配
置しなければならず、その配置作業は慎重を要するもの
であった。
【0010】本発明は、上記事情にもとづいてなされた
ものであり、その目的とするところは、ヘリカルブレー
ド式圧縮機構部を備えるとともに、シリンダと軸受とを
一体化して、固定用ボルトと、その取付け作業を不要化
したり、ローラを筒状材料から造形加工してローラの軽
量化を図るなどして、加工プロセスの中で平易に、高精
度を確保できるよう組立て作業が可能な流体圧縮機を提
供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1の発明の流体圧縮機は、請求項1として、シリンダ
と、このシリンダ内に偏心配置されたローラと、このロ
ーラを駆動する回転軸と、この回転軸を枢支する軸受な
どで構成されるヘリカルブレード式の圧縮機構部を具備
した流体圧縮機において、上記シリンダと上記軸受を一
体に成形した軸受シリンダ体を具備したことを特徴とす
る。
【0012】請求項2として、請求項1記載の流体圧縮
機において、上記ヘリカルブレード式の圧縮機構部は密
閉ケース内に収容され、上記軸受シリンダ体には、上記
密閉ケース取付け固定用のフランジ部が一体に成形され
ることを特徴とする。
【0013】請求項3として、請求項1および請求項2
記載の流体圧縮機において、上記軸受シリンダ体は、板
金プレス加工により成形されることを特徴とする。請求
項4として、請求項1記載の流体圧縮機において、上記
軸受シリンダ体は、一側端に主軸受部を備え、他側端に
凹溝を備え、この凹溝開口面を副軸受で閉成し、この副
軸受で閉成される凹溝内の空間部を吸込み経路もしくは
吐出経路としたことを特徴とする。
【0014】請求項5として、請求項1記載の流体圧縮
機において、上記軸受シリンダ体は、軸受部を備え、こ
の軸受部の近傍部位に吸込み部が設けられることを特徴
とする。
【0015】上記目的を達成するため第2の発明の流体
圧縮機は、請求項6として、シリンダと、このシリンダ
内に偏心配置されたローラと、このローラに係合する係
合部を有しローラを駆動する回転軸と、この回転軸を枢
支する軸受などで構成されるヘリカルブレード式の圧縮
機構部を具備した流体圧縮機において、上記ローラは、
筒状材料からなり、その外径部分には螺旋状の溝が造形
加工により成形されることを特徴とする。
【0016】請求項7として、請求項6記載の流体圧縮
機おいて、上記ローラの内周部には円筒体からなるスリ
ーブが挿入固着されることを特徴とする。請求項8とし
て、請求項7記載の流体圧縮機において、上記ローラと
上記スリーブとで形成される空間を、給油通路もしくは
冷媒通路としたことを特徴とする。
【0017】請求項9として、請求項6記載の流体圧縮
機において、上記ローラに、上記回転軸クランク部と係
合する軸受ガイド部が一体的に形成されることを特徴と
する。
【0018】このような課題を解決する手段を備えるこ
とにより、第1の発明(請求項1ないし請求項5記載の
発明)によれば、シリンダと軸受とを一体化して、固定
用ボルトと、その取付け作業を不要化し、第2の発明
(請求項6ないし請求項9記載の発明)によれば、ロー
ラを筒状材料から造形加工して、ローラの軽量化が図
れ、これら第1の発明と第2の発明によって、加工およ
び組立てプロセスの中で平易に、高精度を確保できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、第1の発明の一実施の形態
を図面にもとづいて説明する。図1に示すように流体圧
縮機は、密閉ケース1内に、回転軸2を介して連結され
るヘリカルブレード式の圧縮機構部3と、電動機部4が
収容される。
【0020】はじめに、上記圧縮機構部3から詳述す
る。図中5は、下端が開口する有底筒体からなる軸受シ
リンダ体である。この軸受シリンダ体5の上端部は閉塞
され、かつガス吐出口6が設けられるとともに上記回転
軸2を枢支する主軸受部7が形成されている。
【0021】この主軸受部7から下方の開口端までは、
円筒状に形成されたシリンダ部8となっている。このシ
リンダ部8の主軸受部7から所定間隔を存した位置に、
外周面に沿って上フランジ部8aが一体に突設される。
上フランジ部8aの直径は上記密閉ケース1内径とほぼ
同一であり、上フランジ部8aを所定部位に仮保持して
密閉ケース1外周から所定の手段で取付け固定される。
【0022】シリンダ部8の下端外周には下フランジ部
8bが一体に設けられていて、この下端面に上記回転軸
2の下端部を枢支する副軸受9が合わせられ、かつ取付
けねじ10を介して取付け固定される。したがって、シ
リンダ部8の下端開口は副軸受9によって閉塞される。
【0023】下フランジ部8bの端面に沿って、凹溝1
1が設けられている。勿論、この凹溝11は、上記取付
けねじ10の挿通部は避けて設けられる。凹溝11の内
周一部には連通孔11aが設けられ、この連通孔11a
を介して凹溝11内とシリンダ部8内とが連通される。
【0024】また、下フランジ部8b周面には密閉ケー
ス1を貫通して設けられる吸込み管12が接続され、開
口端を凹溝11内に臨ませている。上記吸込み管12は
密閉ケース1外部に支持されるアキュームレータ13の
下端部に連通される。
【0025】アキュームレータ13の上端部に冷媒管1
4が接続されていて、図示しないに蒸発器に連通され
る。一方、上記密閉ケース1の上端面には吐出管15が
接続されていて、図示しない凝縮器に連通される。この
凝縮器と上記蒸発器との間には膨張機構をなす膨張弁が
設けられ、これらでたとえば空気調和機の冷凍サイクル
が構成される。
【0026】上記主軸受部7と副軸受9との間の回転軸
2には、回転軸2の軸心とは偏心するクランク部2aが
一体に設けられるとともに、このクランク部2aの上下
部位に、クランク部2aの偏心方向とは180°逆の方
向に偏心した第1のバランサ部2bおよび第2のバラン
サ部2cが一体に設けられる。
【0027】上記軸受シリンダ体5内にはローラ16が
収容される。なお説明すれば、上記ローラ16は主軸受
部7と副軸受9との間に介在される。ローラ16と副軸
受9に亘ってローラ16の自転を規制するオルダム機構
17が設けられる。
【0028】このローラ16には、上記回転軸クランク
部2aに摺動自在に遊嵌される内腔枢支孔18が設けら
れている。そして、ローラ16外周面には下端部から上
端部へ徐々にピッチが小となるよう、螺旋状の溝19が
形成される。
【0029】上記螺旋状溝19内に出入り自在に螺旋状
のブレ−ド20が巻装される。上記ブレード20はたと
えばフッ素樹脂材から成形され、極めて平滑な素材が選
択される。このブレード20の内径寸法は、ローラ16
の外径寸法よりも大に形成される。
【0030】すなわち、ブレード20は強制的に直径を
縮小した状態で螺旋状溝19に嵌め込まれており、その
結果、ローラ16ごと軸受シリンダ体5のシリンダ部8
内に組み込まれた状態で、ブレード20の外周面が常に
シリンダ部8内周壁に弾性的に当接するよう膨出変形し
ている。
【0031】上記回転軸2が回転するとクランク部2a
が偏心回転をなし、かつこのクランク部2aの外周面の
ローラ16が一体に偏心移動である公転運動をなす。ロ
ーラ16の公転運動にともなって、ローラ16外周壁の
シリンダ部8内周壁に対する転接部位は、シリンダ部8
の周方向に沿って漸次移動する。転接部位が接近するの
にともなってブレード20は螺旋状溝19内に没入し、
転接部でブレード20外周面はシリンダ部8内周面と完
全に同一になる。
【0032】逆に、転接部位が通過すれば、ここからの
距離に応じてブレード20は螺旋状溝19から突出し、
転接部位とは軸芯を介して180°対向する部位で、ブ
レード20の突出長さが最大になる。この後は、再び転
接部位に接近していくので上述の作用を繰り返す。
【0033】上記シリンダ部8とローラ16を径方向に
沿って断面してみると、シリンダ部8に対してローラ1
6が偏心して収容され、かつローラ16の周面一部がシ
リンダ部8に転接状態にあるところから、これらシリン
ダ部8とローラ16との間に三ケ月状の空間部が形成さ
れる。
【0034】この空間部を軸方向に沿ってみると、螺旋
状溝19にブレード20が巻装されて、ローラ16外周
面がシリンダ部8内周壁に転接しているところから、ロ
ーラ16とシリンダ部8との間はブレード20によって
複数の空間部に仕切られる。これら複数に仕切られた空
間部を圧縮室21と呼ぶ。上記螺旋状溝19の設定か
ら、各圧縮室21の容積は副軸受9側端部から主軸受部
7側端部に亘って、徐々に容積が小となる。
【0035】そして、軸受シリンダ体5の下フランジ部
8bに接続される上記吸込み管12は、凹溝11と連通
孔11aを介して下端部の圧縮室21に連通される。こ
の吸込み管12の位置と螺旋状溝19のピッチの設定か
ら、副軸受9側である下端部の圧縮室21が吸込み部S
となり、上端部である主軸受部7側の圧縮室21が吐出
部Dとなる。
【0036】上記電動機部4は、回転軸2に嵌着される
ロータ21と、このロータ周面と所定の間隙を存して位
置し密閉ケース1内周に嵌着されるステータ22とから
構成される。
【0037】このようにして構成されるヘリカルブレー
ド式の流体圧縮機であり、電動機部4に通電してロータ
21とともに回転軸2を一体に回転駆動する。回転軸2
の回転力は、クランク部2aを介してローラ16に伝達
される。オルダム機構17が作用してローラ16の自転
を規制するので、ローラ16は公転運動をなす。
【0038】上記ローラ16の公転運動にともなって、
シリンダ部8の内周面に対する転接位置が周方向に漸次
移動し、ブレ−ド20は螺旋状溝19に対して出入りす
る。すなわち、ブレード20はローラ16の径方向に突
没移動する。
【0039】これら一連の作動により蒸発器から低圧の
冷媒ガスが吸込み管12を介して、軸受シリンダ体下フ
ランジ部8bの副軸受9によって閉塞される凹溝11に
導かれる。
【0040】上記凹溝11は密閉空間になっていて、こ
こを吸込み経路が形成されることになる。低圧ガスは、
一旦溜められてから、連通孔11aを介して吸込み部S
である下端部の圧縮室21に導かれる。ブレード20が
螺旋状に形成されるので、ローラ16の公転運動にとも
なって上側方向の圧縮室21に順次移送される。
【0041】上記ブレード20のピッチ形状から圧縮室
21の容積は吸込み部S側から吐出部D側に亘って順次
縮小されるので、冷媒ガスは各圧縮室21を順次移送さ
れる間に圧縮され、吐出部D側の圧縮室21において所
定圧まで高圧化する。
【0042】この圧縮室21から高圧ガスが吐出され、
主軸受部7に設けられるガス吐出口6から密閉ケース1
内へ吐出される。さらに、ロータ21に形成されたロー
タガス孔21aおよびロータ21とステータ22との隙
間を介して電動機部4上方の空間部へ導かれ、ここで一
旦充満してから吐出管15を介して凝縮器へ吐出され、
冷凍サイクルを循環することとなる。
【0043】この流体圧縮機によれば、ヘリカルブレー
ド式の圧縮機構部3において、シリンダ部8と主軸受部
7とを一体構成とした軸受シリンダ体5を備えたから、
これまでのように主軸受をシリンダに取付け固定するた
めの固定ボルトが不要となって、取付け手間も不要であ
る。当然、ボルト座も不要であり、その分の重量削減化
が得られる。
【0044】軸受シリンダ体5の製作にあたって、シリ
ンダ部8内径に対して主軸受部7の枢支孔の同芯度と平
行度を出せば、平易にかつ高い精度の確保ができる。す
でに製作時においてシリンダ部8と主軸受部7との調芯
ができているから、回転軸クランク部2aにローラ16
を遊嵌し、回転軸2を主軸受部7に挿通するだけで、シ
リンダ部8とローラ16との調芯ができる。
【0045】シリンダ部8内径とローラ16外径との間
の最小隙間が小さくなり、均一に管理できる。これは、
圧縮中のガスリークが小さくなることを意味し、よって
圧縮性能の向上に寄与する。
【0046】軸受シリンダ体5の主軸受部7は剛性が大
であり、それに比較してシリンダ部8は剛性が小さい
が、このシリンダ部8の上記主軸受部7に近い部位にフ
ランジ部8aを設けて密閉ケース1に固定するようにし
たから、固定手段として溶接加工を採用しても、その熱
影響がシリンダ部8に及ぶことがほとんどない。
【0047】そして、軸受シリンダ体5の下フランジ部
8bに端面が開放する凹溝11を設け、この凹溝11の
開放面を副軸受9で閉成して密閉空間を形成し、一旦戻
り冷媒を溜めるようにしたから、たとえば戻り冷媒中に
多くの液冷媒が含まれるようなことがあっても、凹溝1
1からなる密閉空間が液溜めをなし、圧縮室21への流
入を阻止する。
【0048】このように、軸受シリンダ体5の下フラン
ジ部8bに副軸受9を取付けるだけで、吸込み管12と
圧縮室21との間に密閉空間を形成することができて、
簡素な構成と、容易な組立てを可能とした。
【0049】図2以下は、基本的構成は先に図1で説明
した流体圧縮機と同一であり、後述する部分を除いて同
一部品については同番号を付して新たな説明は省略す
る。図2において、密閉ケース1上端部には、ここでは
何らの配管も接続されないが、吸込み管12Aが密閉ケ
ース1側部を貫通し、その端部が軸受シリンダ体5の側
面部に接続されて、その開口端を最上部の圧縮室21に
臨ませられる。軸受シリンダ体5の下フランジ部8b周
面に接続されるのは吐出管15Aである。
【0050】当然、上記ローラ16に設けられる螺旋状
の溝19は、上端部から下端部に徐々にピッチが小さく
なるよう形成され、最上部側の圧縮室21が吸込み部S
となり、最下部側の圧縮室21が吐出部Dとなる。
【0051】このようにして圧縮機構部3Aを構成する
と、吸込み管12Aから低圧の冷媒ガスが吸込まれ、圧
縮室21で圧縮されて一旦副軸受9で閉成される密閉空
間である凹溝11に充満し、しかるのち凹溝11密閉空
間から吐出管15Aに導かれる。
【0052】すなわち、上記凹溝11密閉空間は吐出経
路となり、かつ吐出ガスにともなう騒音を消すための吐
出マフラとして機能するとともに、吐出ガスに含まれる
潤滑油分を捕捉し集溜するオイルセパレータとして機能
する。
【0053】密閉空間に溜められた潤滑油は、凹溝11
の側面に設けられる図示しない油戻し孔から導出され、
密閉ケース1内底部に形成される潤滑油の油溜り部に戻
される。このようにして、圧縮機からの潤滑油の吐出を
抑制する。
【0054】また、最上部側の圧縮室21を吸込み室S
とし、最下部側の圧縮室21を吐出室Dとすると、スラ
スト力はローラ16上部と軸受シリンダ体5の主軸受部
7の内側面との間に発生する。
【0055】この場合は、主軸受部7の内側面がシリン
ダ部8内径面との直角度を高精度に出す必要があるが、
軸受シリンダ体5においては主軸受部7とシリンダ部8
が一体化されているので、スラスト面とシリンダ内径面
とは同じ加工プロセスの中で加工ができるので、ここに
加工したあとに組合わせる場合よりも、容易に直角度を
確保することができる。
【0056】図3に示すように、軸受シリンダ体5A
は、板金プレス加工によって成形されるものを適用して
もよい。上記軸受シリンダ体5Aは、上部側が開放され
たシリンダ部8Aと、このシリンダ部8Aの下部側に形
成される副軸受部25とを備えている。なお、主軸受7
Aについては、従来と同様にシリンダ部8Aとは別部品
として形成されるものとする。
【0057】シリンダ部8A上端には、フランジ部26
が一体に折曲形成されている。フランジ部26の数箇所
は主軸受7Aと取付けねじ27を介して取付け固定され
る。また、残りのフランジ部26は主軸受7Aの下面か
ら密閉ケース1の内周部まで延出され、ここで下方に折
曲されて密閉ケース1内周に当接する折曲フランジ部2
6aであり、溶接などの所定の手段で取付け固定され
る。
【0058】副軸受部25は、シリンダ部8Aの下端部
を閉成する閉成端面25aと、この閉成端面25aの軸
心に上方へ立上がり形成されるブラケット部25bとか
らなる。ブラケット部25bの直径が上記回転軸2aの
下端副軸部2d直径とほぼ同一であり、副軸部2dを回
転自在に枢支する。
【0059】このような構成であれば、軸受シリンダ体
5Aの加工工数の省略化と軽量化を得られ、しかも高精
度の確保を図れる。図4は、図3において説明した縦型
の圧縮機を、ここでは横置き型に変更した例である。
【0060】すなわち、軸受シリンダ体5Aの形状構造
は先に説明したものと全く同一であり、密閉ケース1を
貫通して設けられる吸込み管12は、副軸受部25の閉
成端面25aにその端部が接続される。
【0061】したがって、このような板金プレス加工に
よる軸受シリンダ体5Aであれば、軸受シリンダ体5A
の加工工数の省略化と軽量化を得られ、しかも高精度の
確保を図れる。
【0062】つぎに第2の発明の実施の形態を説明す
る。図5は、密閉ケースを兼用化した軸受シリンダ体5
Bの例である。すなわち、軸受シリンダ体5Bは小径部
30aと大径部30bとが連設されていて、小径部30
aには圧縮機構部3Cが、かつ大径部30bには電動機
部4Cが収容される。
【0063】回転軸2Cを枢支する主軸受7Cは、その
フランジ部7aが小径部30aに取付け固定され、副軸
受9Cはその端部が小径部30aの底部aに取付け固定
される。
【0064】図6にも示すように、ローラ16Cは筒状
材料からなり、その外径端部に凹溝部31が設けられる
とともに、この凹溝部31から所定間隔を存して螺旋状
の溝19がフォーミング加工など造形加工により形成さ
れる。
【0065】上記凹溝部31には、円周の一部が切欠さ
れるシールリング32が出入り自在に収容され、上記螺
旋状の溝19には螺旋状のブレード20が出入り自在に
収容される。
【0066】このローラ16Cの内周に円筒状のスリー
ブ33が挿入され、かつローラ16Cの螺旋状溝19を
選択して溶接などの手段で固着される。そしてスリーブ
33のさらに内周には厚肉リング状のローラ軸受34が
圧入固定され、これは回転軸2Cのクランク部2aに摺
動自在に遊嵌される。
【0067】なお、軸受シリンダ体5Bの内底部には潤
滑油の油溜り部35が形成されていて、主軸受7Cに設
けられる油吸込み管36から回転軸2Cの周面と主,副
軸受7C,9Cに沿って設けられる給油通路37に沿っ
て潤滑油が導かれるようになっている。
【0068】その一方で、スリーブ33に対してローラ
16Cは螺旋状溝19底が固着されているので、これら
スリーブ33とローラ16Cとの間には螺旋状の空間部
38が形成され、この閉塞された空間部38の断熱作用
によってローラ16内径から圧縮室へ伝達する高温ガス
の影響を軽減して圧縮効率を上げるようになっている。
【0069】なお、この空間部38の両端もしくは片側
端を開放して、この空間部38内に吐出ガスを導くよう
にすれば、吐出ガスに対するマフラ作用を得ることがで
き、消音効果が期待できる。さらには、この空間部38
を潤滑油の通路として用い、この空間部38を通して各
摺動部に潤滑油を供給することも可能である。
【0070】以上のごとき流体圧縮機構成において、上
記ローラ16C構成を採用すれば、これまで説明したき
たようなアルミニウム合金素材として、鋳造またはダイ
キャスト成形による厚肉のローラ16と比較して、比較
的薄い平板または円筒状部材をフォーミング加工するこ
とにより、回転不釣合であるローラの大幅軽量化を図
り、振動の低減とバランスウエイトの小型化を得られ、
組立プロセスの中で平易に、高精度を確保できる。ま
た、螺旋状溝19の削り出し加工が不要となるから、加
工工数の大幅低減と、コストの低減に寄与する。
【0071】図7は、ローラ16Dの変形例であり、そ
の加工プロセスを示す。同図(A)に示すように、薄肉
の平板状部材dを用意する。これを同図(B)に示すよ
うに底付きで、かつ端面に軸受ガイド部40を持つ円筒
体16Dを形成するようにプレス加工する。
【0072】そして、同図(C)に示すように、円筒体
16D周面に螺旋状の溝19を転造もしくは油圧成形に
よるフォーミング加工により成形する。なお精度を上げ
るためには、成形加工後に切削加工するとよい。
【0073】上記軸受ガイド部40で直接回転軸クラン
ク部2aの軸受として使用することも可能であるが、こ
こでは同図(D)に示すように、剛性を上げるためにリ
テーナ50を圧入固定する。あるいは、耐摩耗性の軸受
を圧入固定してもよい。
【0074】このようなローラ16Dであれば、先に説
明したローラ16Cと同様、大幅軽量化を図り、振動の
低減とバランスウエイトの小型化を得られる。なお、こ
のローラ16Dの素材として、加工性と軽量化の点でア
ルミニウム材が最も適切であるが、薄肉化により鋼板の
採用も可能である。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように第1,第2の発明に
よれば、ヘリカルブレード式圧縮機構部を備えるととも
に、シリンダと軸受とを一体化して、固定用ボルトと、
その取付け作業を不要化したり、ローラを筒状材料から
造形加工してローラの軽量化を図るなどして、加工およ
び組立プロセスの中で平易に、高精度を確保できるなど
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す、ヘリカルブレー
ド式圧縮機の断面図。
【図2】他の実施の形態を示す、ヘリカルブレード式圧
縮機の断面図。
【図3】さらに異なる他の実施の形態を示す、ヘリカル
ブレード式圧縮機の断面図。
【図4】さらに異なる他の実施の形態を示す、ヘリカル
ブレード式圧縮機の断面図。
【図5】さらに異なる他の実施の形態を示す、ヘリカル
ブレード式圧縮機の断面図。
【図6】同実施の形態を示す、ローラの構成図。
【図7】さらに異なる他の実施の形態を示す、ローラの
製造を順に説明する図。
【符号の説明】
5…軸受シリンダ体、 16…ローラ、 2…回転軸、 3…圧縮機構部、 1…密閉ケース、 8a…フランジ部, 7…主軸受部、 11…凹溝、 9…副軸受, 16C,16D…ローラ、 33…スリーブ、 2a…回転軸クランク部、 40…軸受ガイド部。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダと、このシリンダ内に偏心配置さ
    れたローラと、このローラを駆動する回転軸と、この回
    転軸を枢支する軸受などで構成されるヘリカルブレード
    式の圧縮機構部を具備した流体圧縮機において、 上記シリンダと上記軸受を一体に成形した軸受シリンダ
    体を具備したことを特徴とする流体圧縮機。
  2. 【請求項2】上記ヘリカルブレード式の圧縮機構部は密
    閉ケース内に収容され、 上記軸受シリンダ体には、上記密閉ケース取付け固定用
    のフランジ部が一体に成形されることを特徴とする請求
    項1記載の流体圧縮機。
  3. 【請求項3】上記軸受シリンダ体は、板金プレス加工に
    より成形されることを特徴とする請求項1および請求項
    2記載の流体圧縮機。
  4. 【請求項4】上記軸受シリンダ体は、一側端に主軸受部
    を備え、他側端に凹溝を備え、この凹溝開口面を副軸受
    で閉成し、この副軸受で閉成される凹溝内の空間部を吸
    込み経路もしくは吐出経路としたことを特徴とする請求
    項1記載の流体圧縮機。
  5. 【請求項5】上記軸受シリンダ体は、軸受部を備え、こ
    の軸受部の近傍部位に吸込み部が設けられることを特徴
    とする請求項1記載の流体圧縮機。
  6. 【請求項6】シリンダと、このシリンダ内に偏心配置さ
    れたローラと、このローラに係合する係合部を有しロー
    ラを駆動する回転軸と、この回転軸を枢支する軸受など
    で構成されるヘリカルブレード式の圧縮機構部を具備し
    た流体圧縮機において、 上記ローラは、筒状材料からなり、その外径部分には螺
    旋状の溝が造形加工により成形されることを特徴とする
    流体圧縮機。
  7. 【請求項7】上記ローラの内周部には円筒体からなるス
    リーブが挿入固着されることを特徴とする請求項6記載
    の流体圧縮機。
  8. 【請求項8】上記ローラと上記スリーブとで形成される
    空間を、給油通路もしくは冷媒通路としたことを特徴と
    する請求項7記載の流体圧縮機。
  9. 【請求項9】上記ローラに、上記回転軸クランク部と係
    合する軸受ガイド部が一体的に形成されることを特徴と
    する請求項6記載の流体圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104976123A (zh) * 2015-07-24 2015-10-14 广东美芝制冷设备有限公司 多缸旋转式压缩机
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US12031539B2 (en) 2020-01-30 2024-07-09 Fujitsu General Limited Rotary compressor

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