JPH11351172A - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JPH11351172A
JPH11351172A JP16215598A JP16215598A JPH11351172A JP H11351172 A JPH11351172 A JP H11351172A JP 16215598 A JP16215598 A JP 16215598A JP 16215598 A JP16215598 A JP 16215598A JP H11351172 A JPH11351172 A JP H11351172A
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JP
Japan
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blade
roller
fluid machine
reduced
pitch
Prior art date
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Pending
Application number
JP16215598A
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English (en)
Inventor
Makoto Hayano
誠 早野
Akira Morishima
明 森嶋
Kanji Sakata
寛二 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP16215598A priority Critical patent/JPH11351172A/ja
Publication of JPH11351172A publication Critical patent/JPH11351172A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/10Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C18/107Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member with helical teeth

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、クリアランスの最適設定により、部
品相互の接触や電気入力の増加、ガスリークを確実に防
止し、高効率で信頼性の向上を得る流体機械を提供す
る。 【解決手段】円筒状のシリンダ5、このシリンダ内に偏
心配置されたローラ14、このローラとシリンダ間に設
けられ一端側から他端側に向かって漸次小さいピッチに
形成された螺旋状のブレード18および複数の作動室2
0を有する作動機構部3を具備し、シリンダとブレード
およびローラは、互いに熱膨張係数が異なる材料が用い
られ、かつ組立て時における作動機構部の各部のクリア
ランスは、ブレードのピッチが小さくなる側である作動
室の低圧側Sから高圧側Dへ向かって大きく形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば空気調和
機の冷凍サイクルを構成するヘリカルブレード式圧縮機
や、膨張機あるいはポンプなどに適応される流体機械に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、流体機械として、たとえば空気調
和機の冷凍サイクルを構成する圧縮機である、ヘリカル
ブレード式圧縮機が提案されている。この種の圧縮機に
よれば、従来のレシプロ式やロータリ式圧縮機における
シール性不良などを除去でき、比較的簡単な構成により
シール性を向上させて効率のよい圧縮がなされるととも
に、部品の製造および組立てが容易化される。
【0003】ヘリカルブレード式圧縮機として具体的な
構成は、固定したシリンダ内にローラを偏心配置し、こ
のローラの外周面に螺旋状溝を形成してブレードを出入
り自在に嵌め込み、このブレードとシリンダおよびロー
ラとの間に形成される作動室に被圧縮流体である冷媒ガ
スを導入して圧縮するようになっている。
【0004】このような圧縮機構を構成する上記ローラ
はアルミニュウム系合金材料が用いられ、上記シリンダ
は鉄系材料が用いられ、上記ブレードは合成樹脂材料が
用いられている。
【0005】そして、組立て時(常温状態)におけるブ
レードとローラの軸方向および半径方向のクリアランス
や、ローラとシリンダとのクリアランスを、作動室のガ
ス吸込み部である低圧側から吐出部である高圧側に亘っ
て全て一定となるよう設定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、流体圧縮機の
運転時には、圧送する流体の温度が吸込みから吐出への
過程で上昇するため、これにともない作動機構部各部の
温度は低圧側から高圧側に向かって高くなる温度分布が
生じている。
【0007】したがって、作動室を構成する部品である
ローラ、シリンダおよびブレードなどに異種材料を用い
た場合、低圧側に対して高圧側のクリアランスが小さく
なり、高圧側で構成部品相互が接触する虞れがあって、
その結果、電気入力の増加と、焼き付けなどの不具合発
生が考えられる。
【0008】このような電気入力の増加や、焼き付け発
生などを確実に防止するために、予め、組立て状態での
クリアランスを大きくする改善策を採用してみる。しか
しながら、このような構成によると圧送流体の漏れ量が
大きくなって効率の低下を招いてしまう。
【0009】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、シリンダとローラお
よびローラとブレードに互いに熱膨張係数が異なる材料
を用いることを前提として、クリアランスの最適設定に
より、高圧側での部品相互の接触や電気入力の増加など
の不具合発生および圧送流体の漏れを確実に防止し、高
効率で信頼性の向上を得る流体機械を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するため
本発明の流体機械は、請求項1として、円筒状のシリン
ダ、このシリンダ内に偏心配置されたローラ、このロー
ラとシリンダ間に設けられ一端側から他端側に向かって
漸次小さいピッチに形成された螺旋状のブレード、この
ブレードと上記シリンダおよびローラとの間に形成され
る複数の作動室を有する作動機構部を具備した流体機械
において、上記シリンダとローラおよびローラとブレー
ドは、互いに熱膨張係数が異なる材料が用いられ、かつ
組立て時における作動機構部の各部のクリアランスは、
上記ブレードのピッチが小さくなる側に向かって大きく
形成されることを特徴とする。
【0011】請求項2として、請求項1記載の流体機械
において上記ローラは金属材料から形成され、上記ブレ
ードは合成樹脂材料から形成されてなり、上記ローラと
ブレードとの軸方向クリアランスは、上記ブレードのピ
ッチが小さくなる側へ向かって大きく形成されることを
特徴とする。
【0012】請求項3として、請求項2記載の流体機械
において上記ローラの周面に上記ブレードが出入り自在
に嵌め込まれる螺旋状溝が設けられ、この螺旋状溝のロ
ーラ軸方向に沿う幅形状は、上記ブレードのピッチが小
さくなる側へ向かって、漸次、大きく形成されることを
特徴とする。
【0013】請求項4として、請求項2記載の流体機械
において上記ローラの周面に上記ブレードが出入り自在
に嵌め込まれる螺旋状溝が設けられ、この螺旋状溝のロ
ーラ軸方向に沿う幅形状は、上記ブレードのピッチが小
さくなる側へ向かって、段階状に大きく形成されること
を特徴とする。
【0014】請求項5として、請求項2記載の流体機械
において上記段階状を形成する段差部は、上記ブレード
のピッチが小さくなる側の側面に設けられることを特徴
とする。
【0015】請求項6として、請求項2記載の流体機械
において上記ブレードのローラ軸方向に沿う幅形状は、
上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、漸
次、小さく形成されることを特徴とする。
【0016】請求項7として、請求項2記載の流体機械
において上記ブレードのローラ軸方向に沿う幅形状は、
上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、段階
状に小さく形成されることを特徴とする。
【0017】請求項8として、請求項7記載の流体機械
において上記段階状を形成する段差部は、上記ブレード
のピッチが小さくなる側の側面に設けられることを特徴
とする。
【0018】請求項9として、請求項1記載の流体機械
において上記ローラは金属材料から形成され、上記ブレ
ードは合成樹脂材料から形成されてなり、上記ローラと
ブレードとの半径方向クリアランスは、上記ブレードの
ピッチが小さくなる側へ向かって大きく形成されること
を特徴とする。
【0019】請求項10として、請求項9記載の流体機
械において上記ローラの周面に上記ブレードが出入り自
在に嵌め込まれる螺旋状溝が設けられ、この螺旋状溝の
ローラ半径方向の深さ寸法は、上記ブレードのピッチが
小さくなる側へ向かって、漸次、大きく形成されること
を特徴とする。
【0020】請求項11として、請求項9記載の流体機
械において上記ローラの周面に上記ブレードが出入り自
在に嵌め込まれる螺旋状溝が設けられ、この螺旋状溝の
ローラ半径方向の深さ寸法は、上記ブレードのピッチが
小さくなる側へ向かって、段階状に大きく形成されるこ
とを特徴とする。
【0021】請求項12として、請求項9記載の流体機
械において上記ブレードのローラ半径方向の高さ寸法
は、上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、
漸次、小さく形成されることを特徴とする。
【0022】請求項13として、請求項9記載の流体機
械において上記ブレードのローラ半径方向の高さ寸法
は、上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、
段階状に小さく形成されることを特徴とする。
【0023】請求項14として、請求項1記載の流体機
械において上記ローラはアルミニュウム系合金材料から
形成され、上記シリンダは鉄系材料から形成されてな
り、上記ローラとシリンダとの半径方向クリアランス
は、上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって大
きく形成されることを特徴とする。
【0024】請求項15として、請求項14記載の流体
機械において上記ローラの軸方向に沿う外径は、上記ブ
レードのピッチが小さくなる側へ向かって、漸次、小さ
く形成されることを特徴とする。
【0025】請求項16として、請求項14記載の流体
機械において上記ローラの軸方向に沿う外径は、上記ブ
レードのピッチが小さくなる側へ向かって、段階状に小
さく形成されることを特徴とする。
【0026】請求項17として、請求項14記載の流体
機械において上記シリンダの軸方向に沿う内径は、上記
ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、漸次、大
きく形成されることを特徴とする。
【0027】請求項18として、請求項14記載の流体
機械において上記シリンダの軸方向に沿う内径は、上記
ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、段階状に
大きく形成されることを特徴とする。
【0028】このような課題を解決する手段を採用する
ことにより、本発明の流体機械では、シリンダとローラ
およびブレードに熱膨張係数が異なる材料を用いること
を前提として、クリアランスの最適設定により、高圧側
での部品相互の接触や、電気入力の増加などの不具合発
生および圧送流体の漏れを確実に防止する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態について説明する。図1は、流体機械であ
る、いわゆるヘリカルブレード式圧縮機を示す。このヘ
リカルブレード式圧縮機は、密閉ケース1内に、回転軸
2を介して連結される作動機構部3と、この作動機構部
3を駆動する電動機部4が収容されてなる。
【0030】上記密閉ケース1の上端部には吸込み冷媒
管1aが接続され、側面部には吐出冷媒管1bが接続さ
れる。上記吐出冷媒管1bから吸込み冷媒管1aに亘っ
て順次、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器が冷媒管(いずれ
も図示しない)を介して接続され、これらでたとえば空
気調和機の冷凍サイクルが構成される。
【0031】つぎに、上記作動機構部3について詳述す
る。図中5は、鉄系材料、たとえば鋳鉄材からなるシリ
ンダであって、このシリンダ5の上端面と下端面は開口
しており、上端開口部は主軸受け具6によって閉塞さ
れ、下端開口部は副軸受け具7によって閉塞される。
【0032】上記主軸受け具6は、回転軸2のほぼ中間
部を耐摩耗性材料からなるスリーブ8を介して回転自在
に枢支する枢支孔部9を備えたボス部6aと、このボス
部6aの周面に一体に突設され上記シリンダ5の上端開
口部を閉成する鍔部6bとからなる。
【0033】上記副軸受け具7は、回転軸2の下端部を
耐摩耗性材料からなるスリーブ10を介して回転自在に
枢支する枢支孔部11を備えたボス部7aと、このボス
部7aの周面に一体に突設され上記シリンダ5の下端開
口部を閉成する鍔部7bとからなる。この副軸受け具6
の鍔部6b下面には、取付け具9を介して受け板10が
取付けられていて、上記回転軸2の下端面を支持してい
る。
【0034】そして、主軸受け具ボス部6a端面と副軸
受け具ボス部7a面との間の回転軸2周面には、偏心ク
ランク部12が一体に設けられるとともに、この偏心ク
ランク部12上端面と主軸受け具6下端面との間の回転
軸2周壁にバランサ13が取付けられる。
【0035】上記偏心クランク部12は回転軸2の軸心
とは所定距離eだけ偏心して設けられる。したがって、
バランサ13は回転軸2軸心に対する上記偏心クランク
部12の偏心方向とは対称の位置に取付けられ、等質量
に形成される。
【0036】上記シリンダ5内に偏心して、アルミニュ
ウム系合金材からなるローラ14が配置されている。な
お説明すれば、上記ローラ14の回転軸2中心軸に対す
る偏心量はeであり、この下端面は上記副軸受け具鍔部
7bに支持され、かつローラ14の外周面一部がシリン
ダ5の内周面一部に軸方向に沿って転接するよう設計さ
れている。
【0037】上記ローラ14の軸方向長さはシリンダ5
の軸方向長さとほぼ同一に形成されていて、具体的には
主軸受け具鍔部6bと副軸受け具鍔部7bとの間に介在
する寸法より、ある隙間分小さくなっている。
【0038】上記偏心クランク部12周面には、上記ロ
ーラ14に設けられる枢支孔部15が回転自在に嵌め込
まれる。したがって、回転軸2の回転にともなって偏心
クランク部12が偏心回転すると、ローラ14が偏心運
動する。上述の寸法設定から、ローラ14の外周面一部
は軸方向に沿ってシリンダ5内周面に転接するようにな
っている。
【0039】また、上記副軸受け具鍔部7bとローラ1
4下端部との間には、オルダム機構16が設けられてい
て、ローラ14の自転を規制して公転運動をなすよう制
御する。
【0040】上記ローラ14の周面には、この上端部側
から下端部側に亘って、徐々にピッチが小となる螺旋状
の溝17が設けられる。螺旋状溝17には、螺旋状のブ
レード18が突没自在に嵌め込まれ、この外径面がシリ
ンダ5の内周面に密接状態となっている。
【0041】上記ブレード18は、合成樹脂材、たとえ
ばフッ素樹脂材からなり、この内径寸法はローラ14直
径よりも大に形成され、強制的に直径を縮小した状態で
螺旋状溝17に嵌め込まれている。その結果、ブレード
18がローラ14ごとシリンダ5に組み込まれた状態
で、ブレード18の外径面が常にシリンダ5の内周面に
弾性的に当接するよう膨出変形する。
【0042】なお、回転軸2の回転にともなってシリン
ダ5内周面とローラ14との転接部位はシリンダ5の周
方向に沿って漸次移動するから、ブレード18はこれら
の転接部位が接近するのにともなって螺旋状溝17内に
没入し、転接部と対向した位置でブレード18外周面は
ローラ14周面と完全に同一面となる。
【0043】転接部位が通過すれば、ここからの距離に
応じてブレード18は螺旋状溝17から突出し、転接部
位とは軸心を介して180度対向する部位でブレード1
8の突出長さが最大になる。このあとは再び転接部位に
接近していくので、上述の作用を繰り返えすこととな
る。
【0044】ローラ14とシリンダ5とを径方向に断面
してみると、ローラ14に対してシリンダ5が偏心して
覆い、かつローラ14の外周面一部とシリンダ5内周面
一部とが転接状態にあるところから、これらローラ14
とシリンダ5周面との間に三日月状の空間部が形成され
る。
【0045】この空間部を軸方向に沿ってみると、螺旋
状溝17にブレード18が嵌め込まれローラ14外周部
がにシリンダ5内周部に転接しているので、ローラ14
とシリンダ5周面との間はブレード18によって連続し
た複数の空間部に仕切られる。これら空間部を作動室2
0と呼ぶ。上記螺旋状溝17のピッチの設定から、各作
動室20の容積は上部側作動室20(低圧側S)から下
部側作動室20(高圧側D)に亘って徐々に小となって
いる。
【0046】一方、上記回転軸2は、その上端部からバ
ランサ13が設けられる部位まで中空状に形成されてい
て、この中空部2aの下部側は有底筒状のシールパイプ
21によって閉成される。
【0047】上記バランサ13の突出方向と対称の部位
は、上記シールパイプ21と回転軸2周壁とに貫通する
導入ポート22が設けられる。この導入ポート22はロ
ーラ14の上部に形成される内腔部14aを介してロー
ラ14に設けられる案内ポート23と連通する。この案
内ポート23は、最上部の作動室20に対して開口す
る。
【0048】また、シリンダ5の下部には、吐出案内ポ
ート24が設けられていて、ここに密閉ケース1を貫通
する上記吐出冷媒管1bが接続される。したがって、吐
出冷媒管1bは最下部作動室20と連通する。
【0049】先に説明したように、密閉ケース1の上端
には吸込み冷媒管1aが貫通して設けられるところか
ら、この吸込み冷媒管1aは密閉ケース1内と、回転軸
中空部2aと、導入ポート22と、ローラ内腔部14a
および案内ポート23を介して最上部の作動室20と連
通する。このことから、最上部の作動室20が低圧側S
となる。また、吐出冷媒管1bは最下部の作動室20と
連通するので、ここが高圧側Dとなる。
【0050】上記ローラ14の下端部にはシールリング
25が嵌め込まれるシールリング用溝26が設けられて
いて、上記シールリング25は最下部作動室20とロー
ラ14の下端部とのシールをなしている。
【0051】また、密閉ケース1の内底部には潤滑油が
集溜する油溜り部27が形成されていて、作動機構部3
の下部側が潤滑油に浸漬される。回転軸2の下端部には
オイルパイプ28が設けられていて、副軸受け具7から
密閉ケース1底部側に突出している。回転軸2には、こ
の下端面から上記中空部2a下端に連通する油孔29が
設けられ、かつ詳細は省略するが上記油孔29と各摺動
部と連通する給油通路が形成される。
【0052】上記電動機部4は、回転軸2に嵌着される
ロータ30と、このロータ30の周面に狭小の間隙を介
して対向し、上記密閉ケース1の内周面に嵌着されるス
テータ31とから構成される。
【0053】このようにして構成されるヘリカルブレー
ド式圧縮機であり、電動機部4に通電してロータ30と
ともに回転軸2を回転駆動する。回転軸2の回転力は、
偏心クランク部12を介してローラ14に伝達される。
【0054】オルダム機構16が作用してローラ14の
自転を規制するので、ローラ14は公転運動をなす。こ
のローラ14の運動にともなって、ローラ14のシリン
ダ5に対する転接位置が周方向に漸次移動し、ブレード
18は螺旋状溝17に対して出入りしながらローラ14
の半径方向に突没移動する。
【0055】これらの一連の作動により、蒸発器から低
圧の冷媒ガスが吸込み冷媒管1aと密閉ケース1内や案
内ポート23などを介して低圧側Sをなす最上部作動室
20に吸込まれる。そして、ローラ14の運動にともな
って下部側の作動室20へ順次移送される。
【0056】上記各作動室20の容積が上部側から下部
側に亘って順次縮小しているので、冷媒ガスは各作動室
20を順次移送される間に圧縮され、最下端の作動室2
0において所定圧まで高圧化する。この作動室20内の
高圧ガスは冷媒吐出管1bから凝縮器へ吐出されて、周
知の冷凍サイクル作用が行われる。
【0057】同時に、回転軸2の回転にともなって油溜
り部27の潤滑油がオイルパイプ28から吸上げられ、
油孔29などからなる給油通路を介して各摺動部に給油
され、それぞれの潤滑性を確保する。
【0058】ところで、このようにして作用する作動機
構部3において、圧縮運転時には冷媒ガスの温度が低圧
側Sから高圧側Dへの圧縮過程で上昇するため、これに
ともない作動機構部3各部の温度は低圧側Sから高圧側
Dに向かって、漸次高くなる温度分布が生じている。
【0059】そして、作動室20の構成部品であるロー
ラ14、シリンダ5およびブレード18として異種材料
が用いられており、低圧側Sのクリアランスに対して高
圧側Dのクリアランスが小さくなる。
【0060】これに対して、互いのクリアランスが作動
室20の低圧側Sから高圧側Dに亘って同一であると、
特に、高圧側Dにおいて構成部品相互が接触して、電気
入力の増加と、焼き付けなどの不具合発生の虞れが大き
い。
【0061】そこで、以下に述べるような構成を採用す
ることとする。第1の実施の形態を、図2に示す。作動
室20を構成する部材であるローラ14は、その外径寸
法は軸方向全長に亘って同一である。ただし、このロー
ラ14の外周面に設けられる上記螺旋状溝17は、作動
室20の低圧側Sから高圧側Dに向かって、ローラ14
の軸方向である幅寸法tおよび半径方向である深さ寸法
Hの少なくともいずれか一方が、漸次、大きくなるよう
に形成されている。(図では、幅寸法と深さ寸法のいず
れも大きい)図3に示すように、このようなローラ14
の螺旋状溝17に対して上記ブレード18を嵌め込む組
立作業は、常温状態で行われる。上記ブレード18は、
その全長に亘り、すなわち作動室20の低圧側Sから高
圧側Dに亘って幅寸法nと高さ寸法mが一定であるもの
が用いられる。
【0062】そして、ローラ14の螺旋状溝17にブレ
ード18を嵌め込んだ状態では、ブレード18とローラ
螺旋状溝17との、ローラ軸方向のクリアランスCaお
よび半径方向のクリアランスCbは、作動室20の低圧
側Sから高圧側Dに向かって、漸次、大きく形成される
ことになる。
【0063】このことにより、圧縮運転にともなってガ
スの温度が上昇し、ローラ14とシリンダ5がともに熱
膨張するが、合成樹脂材からなるブレード18の熱膨張
の方が大である。また、作動室20の低圧側Sから高圧
側Dに近づくほど温度が上昇し、シリンダ5に対するブ
レード18の熱膨張量差は低圧側Sと比較して高圧側D
側に向かうほど大きくなる。
【0064】上述の構成によれば、予め(常温の組立て
作業時)この熱膨張量の差の分、ローラ14に設けられ
る螺旋状溝17の幅寸法tと深さ寸法Hの少なくともい
ずれか一方を、低圧側Sから高圧側Dに向かって漸次大
きくした。
【0065】圧縮運転時においては、ローラ螺旋状溝1
7とブレード18とのクリアランスが低圧側Sから高圧
側Dに亘って最小限の量で一様となる。したがって、こ
れらが熱膨張しても接触が生じることがなく、電気入力
に影響を与えることがなく、焼き付け事故の防止を得ら
れる。
【0066】第2の実施の形態を、図4に示す。作動室
20を構成する部材であるローラ14は、その外径寸法
は軸方向全長に亘って同一である。ただし、このローラ
14の外周面に設けられる螺旋状溝17Aは、作動室2
0の低圧側Sから高圧側Dに向かって、ローラ14の軸
方向である幅寸法tおよび半径方向である深さ寸法Hの
少なくともいずれか一方が、段階状に大きくなるように
形成されている。(図では、幅寸法tのみが段階状に大
きい)なお、特に幅寸法tにおいて実際に段階状に変化
する面は、高圧側Dに限定することとし、低圧側Sにお
いては変化せずに直状をなす。これは、圧縮運転時にブ
レード18が低圧側Sに押付けられるところから、段階
形状を低圧側Sに設けると、段階部とブレード18との
摺動損失が増加してしまう。
【0067】このようなローラ14の螺旋状溝17Aに
対してブレード18が嵌め込まれる。この組立作業は常
温状態で行われることは変わりがない。上記ブレード1
8は、先に図3で説明したものと同様、その全長に亘り
幅寸法nと高さ寸法mが一定であるものが用いられる。
【0068】ローラ14の螺旋状溝17にブレード18
を嵌め込んだ状態では、ブレード18と螺旋状溝17と
の、ローラ14軸方向クリアランスCaおよび半径方向
クリアランスCbは、低圧側Sから高圧側Dに向かっ
て、段階状に大きく形成されることになる。
【0069】上述の構成によれば、予め(常温の組立て
作業時)この熱膨張量の差の分、ローラ14に設けられ
る螺旋状溝17Aの幅寸法tと深さ寸法Hの少なくとも
いずれか一方を、低圧側Sから高圧側Dに向かって段階
状に大きくした。
【0070】圧縮運転時においては、ローラ螺旋状溝1
7Aとブレード18とのクリアランスが低圧側Sから高
圧側Dに亘って最小限の量で一様となる。したがって、
これらが熱膨張しても接触が生じることがなく、電気入
力に影響を与えることがなく、焼き付け事故の防止を得
られる。
【0071】第3の実施の形態を、図5に示す。上記シ
リンダ4の内径寸法と、ローラ14の外径寸法およびロ
ーラ14に設けられる螺旋状溝17は、その軸方向全長
と径方向に亘って変化しない。
【0072】ただし、ローラ螺旋状溝17に嵌め込まれ
るブレード18Aは、作動室20の低圧側Sから高圧側
Dに向かって、ローラ軸方向に沿う幅寸法qと、半径方
向に沿う高さ寸法rの少なくともいずれか一方が、徐々
に小さくなるように形成されている。(図では、幅寸法
と高さ寸法のいずれも小さい)このようなブレード18
Aがローラ14の螺旋状溝17に嵌め込まれる。この組
立作業は常温状態で行われることは変わりがない。螺旋
状溝17に上記ブレード18Aを嵌め込んだ状態では、
ブレード18Aと螺旋状溝17との、ローラ軸方向のク
リアランスCaおよび半径方向のクリアランスCbが、
低圧側Sから高圧側Dに向かって、漸次、大きく形成さ
れる。
【0073】上述の構成によれば、予め(常温の組立て
作業時)この熱膨張量の差の分、ブレード18Aの幅寸
法qと高さ寸法rの少なくともいずれか一方を、低圧側
Sから高圧側Dに向かって漸次大きくした。
【0074】圧縮運転時においては、ローラ螺旋状溝1
7とブレード18Aとのクリアランスが低圧側Sから高
圧側Dに亘って最小限の量で一様となる。したがって、
これらが熱膨張しても接触が生じることがなく、電気入
力に影響を与えることがなく、焼き付け事故の防止を得
られる。
【0075】第4の実施の形態を、図6に示す。上記シ
リンダ4の内径寸法と、ローラ14の外径寸法およびロ
ーラ14に設けられる螺旋状溝17は、その軸方向全長
と半径方向に亘って変化しない。
【0076】ただし、ローラ螺旋状溝17に嵌め込まれ
るブレード18Bは、作動室20の低圧側Sから高圧側
Dに向かって、ローラ14の軸方向に沿う幅寸法qおよ
び半径方向に沿う高さ寸法rの少なくともいずれか一方
が、段階状に小さくなるように形成されている。(図で
は、幅寸法qと高さ寸法rともに小さい)なお、特に幅
寸法qにおいて実際に段階状に変化する面は、高圧側D
に限定することとし、低圧側Sにおいては変化せずに直
状をなす。これは、圧縮運転時にブレード18Bが低圧
側Sに押付けられるところから、段階形状を低圧側Sに
設けると、段階部とブレード18Bとの摺動損失が増加
してしまう。
【0077】このようなブレード18Bがローラ14の
螺旋状溝17に嵌め込まれる。この組立作業は常温状態
で行われることは変わりがない。螺旋状溝17に上記ブ
レード18Bを嵌め込んだ状態では、ブレード18Bと
螺旋状溝17との、ローラ軸方向のクリアランスCaお
よび半径方向のクリアランスCbが、低圧側Sから高圧
側Dに向かって、段階状に大きく形成される。
【0078】上述の構成によれば、予め(常温の組立て
作業時)この熱膨張量の差の分、ブレード18Bの幅寸
法qと高さ寸法rの少なくともいずれか一方を、低圧側
Sから高圧側Dに向かって段階状に小さくした。
【0079】圧縮運転時においては、ローラ螺旋状溝1
7とブレード18Aとのクリアランスが低圧側Sから高
圧側Dに亘って最小限の量で一様となる。したがって、
これらが熱膨張しても接触が生じることがなく、電気入
力に影響を与えることがなく、焼き付け事故の防止を得
られる。
【0080】第5の実施の形態を、図7に示す。後述す
るローラ14Aを除いて、作動機構部3としての基本的
構成は、先に図1で説明したものと全く同一であるの
で、ここでは同番号を付して新たな説明は省略する。
【0081】上記シリンダ4の内径寸法と、ローラ14
Aに設けられる螺旋状溝17は、その軸方向全長と半径
方向に亘って変化せず、螺旋状溝17に嵌め込まれるブ
レード18も長さ方向に亘って幅寸法と高さ寸法が一定
である。
【0082】ただし、上記ローラ14Aのみ、その外径
寸法が作動室20の低圧側Sから高圧側Dに向かって徐
々に小さくなるように形成されている。このようなロー
ラ14Aの螺旋状溝17にブレード18に組み込んだ上
で、シリンダ5内に偏心配置する。この組立作業は常温
状態で行われることは変わりがない。ローラ14Aをシ
リンダ5内に配置すると、ローラ14Aとシリンダ5と
の半径方向のクリアランスCcが、低圧側Sから高圧側
Dに向かって、漸次、大きく形成される。
【0083】上述の構成によれば、運転時の温度上昇に
よりローラ14Aとシリンダ5ともに熱膨張するが、ア
ルミニュウム合金製であるローラ14Aの熱膨張のほう
が鋳鉄製であるシリンダ5の熱膨張よりも大である。
【0084】また、温度は作動室20の低圧側Sから高
圧側Dに向かって高くなるため、シリンダ5に対するロ
ーラ14Aの熱膨張量差は高圧側Dに向かうほど大にな
る。ここでは、予め(常温の組立て作業時)この熱膨張
量の差の分、ローラ14Aの外径寸法を低圧側Sから高
圧側Dに向かって漸次小さくした。
【0085】圧縮運転時においてはローラ14Aとシリ
ンダ5との半径方向のクリアランスCcが低圧側Sから
高圧側Dに亘って最小限の量で一様となる。したがっ
て、これらが熱膨張しても接触が生じることがなく、電
気入力に影響を与えることがなく、焼き付け事故の防止
を得られる。
【0086】第6の実施の形態を、図8に示す。後述す
るローラ14Bを除いて、作動機構部3としての基本的
構成は、先に図1で説明したものと全く同一であるの
で、ここでは同番号を付して新たな説明は省略する。
【0087】上記シリンダ4の内径寸法と、ローラ14
Bに設けられる螺旋状溝17および螺旋状溝17に嵌め
込まれるブレード18は、その軸方向全長と半径方向に
亘って変化しない。
【0088】ただし、上記ローラ14Bのみ、その外径
寸法が作動室20の低圧側Sから高圧側Dに向かって段
階状に小さくなるように形成されている。このようなロ
ーラ14Bの螺旋状溝17にブレード18に組み込んだ
上で、シリンダ5内に偏心配置する。この組立作業は常
温状態で行われることは変わりがない。
【0089】上記ローラ14Bをシリンダ5内に配置し
た状態では、ローラ14Bとシリンダ5との半径方向の
クリアランスCdが、低圧側Sから高圧側Dに向かっ
て、段階状に大きく形成される。
【0090】上述の構成によれば、運転時の温度上昇に
よりローラ14Bとシリンダ5ともに熱膨張するが、ア
ルミニュウム合金製であるローラ14Bの熱膨張のほう
が鋳鉄製であるシリンダ5の熱膨張よりも大である。
【0091】また、温度は作動室20の低圧側Sから高
圧側Dに向かって高くなるため、シリンダ5に対するロ
ーラ14Bの熱膨張量差は高圧側Dに向かうほど大にな
る。ここでは、予め(常温の組立て作業時)この熱膨張
量の差の分、ローラ14Bの外径寸法を低圧側Sから高
圧側Dに向かって段階状に小さくした。
【0092】圧縮運転時においてはローラ14Bとシリ
ンダ5との半径方向のクリアランスCdが低圧側Sから
高圧側Dに亘って最小限の量で一様となる。したがっ
て、これらが熱膨張しても接触が生じることがなく、電
気入力に影響を与えることがなく、焼き付け事故の防止
を得られる。
【0093】第7の実施の形態を、図9に示す。後述す
るシリンダ5Aを除いて、作動機構部3としての基本的
構成は、先に図1で説明したものと全く同一であるの
で、ここでは同番号を付して新たな説明は省略する。上
記ローラ14の外径寸法と、ローラ14に設けられる螺
旋状溝17は、その軸方向全長と径方向に亘って変化せ
ず、螺旋状溝17に嵌め込まれるブレード18も長さ方
向に亘って幅寸法と高さ寸法が一定である。
【0094】ただし、上記シリンダ5Aのみ、その内径
寸法が作動室20の低圧側Sから高圧側Dに向かって徐
々に大きくなるように形成されている。このようなロー
ラ14の螺旋状溝17にブレード18に組み込んだ上
で、シリンダ5A内に偏心配置する。この組立作業は常
温状態で行われることは変わりがない。ローラ14をシ
リンダ5A内に配置すると、ローラ14とシリンダ5A
との半径方向のクリアランスCeが、低圧側Sから高圧
側Dに向かって、漸次、大きく形成される。
【0095】上述の構成によれば、運転時の温度上昇に
よりローラ14とシリンダ5Aともに熱膨張するが、ア
ルミニュウム合金製であるローラ14の熱膨張のほうが
鋳鉄製であるシリンダ5Aの熱膨張よりも大である。
【0096】また、温度は作動室20の低圧側Sから高
圧側Dに向かって高くなるため、シリンダ5Aに対する
ローラ14の熱膨張量差は高圧側Dに向かうほど大にな
る。ここでは、予め(常温の組立て作業時)この熱膨張
量の差の分、ローラ14の外径寸法を低圧側Sから高圧
側Dに向かって漸次小さくした。
【0097】圧縮運転時においてはローラ14とシリン
ダ5Aとの半径方向のクリアランスCeが低圧側Sから
高圧側Dに亘って最小限の量で一様となる。したがっ
て、これらが熱膨張しても接触が生じることがなく、電
気入力に影響を与えることがなく、焼き付け事故の防止
を得られる。
【0098】第8の実施の形態を、図10に示す。後述
するシリンダ5Bを除いて、作動機構部3としての基本
的構成は、先に図1で説明したものと全く同一であるの
で、ここでは同番号を付して新たな説明は省略する。
【0099】上記ローラ14の外径寸法と、ローラ14
に設けられる螺旋状溝17は、その軸方向全長と径方向
に亘って変化せず、螺旋状溝17に嵌め込まれるブレー
ド18も長さ方向に亘って幅寸法と高さ寸法が一定であ
る。
【0100】ただし、上記シリンダ5Bのみ、その内径
寸法が作動室20の低圧側Sから高圧側Dに向かって徐
々に大きくなるように形成されている。このようなロー
ラ14の螺旋状溝17にブレード18に組み込んだ上
で、シリンダ5B内に偏心配置する。この組立作業は常
温状態で行われることは変わりがない。ローラ14をシ
リンダ5B内に配置すると、ローラ14とシリンダ5B
との半径方向のクリアランスCeが、低圧側Sから高圧
側Dに向かって、段階状に大きく形成される。
【0101】上述の構成によれば、運転時の温度上昇に
よりローラ14とシリンダ5Bともに熱膨張するが、ア
ルミニュウム合金製であるローラ14の熱膨張のほうが
鋳鉄製であるシリンダ5Bの熱膨張よりも大である。
【0102】また、温度は作動室20の低圧側Sから高
圧側Dに向かって高くなるため、シリンダ5Bに対する
ローラ14の熱膨張量差は高圧側Dに向かうほど大にな
る。ここでは、予め(常温の組立て作業時)この熱膨張
量の差の分、ローラ14の外径寸法を低圧側Sから高圧
側Dに向かって漸次小さくした。
【0103】圧縮運転時においてはローラ14とシリン
ダ5Bとの半径方向のクリアランスCfが低圧側Sから
高圧側Dに亘って最小限の量で一様となる。したがっ
て、これらが熱膨張しても接触が生じることがなく、電
気入力に影響を与えることがなく、焼き付け事故の防止
を得られる。
【0104】なお、上記実施の形態によれば、ローラ1
4の外周面にブレード18が嵌め込まれる螺旋状溝17
を設けたが、これに限定されるものではなく、シリンダ
5の内周面に螺旋状溝17を設けてブレード18を嵌め
込み、ローラ14の外周面に摺接するようにしてもよ
い。
【0105】また、上記実施の形態によれば、密閉ケー
ス1内に低圧ガスを充満させるケース内低圧型の圧縮機
について説明したが、これに限定されるものではなく、
密閉ケース1内に圧縮した高圧ガスを充満させるケース
内高圧型の圧縮機についても適用できる。
【0106】なお、以上述べた流体機械の実施の形態と
して、たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成するヘ
リカルブレード式圧縮機を適用して説明したが、これに
限定されるものではなく、たとえばポンプや膨張機など
にも適用可能である。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、熱
膨張係数の異なる部品によって圧縮機構を構成した流体
機械において、クリアランスの最適設定により、作動機
構部における高圧側での部品同士の接触とガスリークの
防止をなし、高効率で信頼性の向上を図り得る流体機械
を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる、流体機械であ
るヘリカルブレード式圧縮機の断面図。
【図2】第1の実施の形態に係わる、ローラ螺旋状溝に
おけるクリアランスを説明する図。
【図3】同実施の形態に係わる、螺旋状溝とブレードの
クリアランスを説明する図。
【図4】第2の実施の形態に係わる、ローラ螺旋状溝に
おけるクリアランスを説明する図。
【図5】第3の実施の形態に係わる、ブレードのクリア
ランスを説明する図。
【図6】第4の実施の形態に係わる、ブレードのクリア
ランスを説明する図。
【図7】第5の実施の形態に係わる、ローラのシリンダ
に対するクリアランスを説明する図。
【図8】第6の実施の形態に係わる、ローラのシリンダ
に対するクリアランスを説明する図。
【図9】第7の実施の形態に係わる、シリンダのローラ
に対するクリアランスを説明する図。
【図10】第8の実施の形態に係わる、シリンダのロー
ラに対するクリアランスを説明する図。
【符号の説明】
5…シリンダ、 14…ローラ、 18…ブレード、 20…作動室、 3…作動機構部、 S…低圧側、 D…高圧側、 17…螺旋状溝。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状のシリンダ、このシリンダ内に偏心
    配置されたローラ、このローラとシリンダ間に設けられ
    一端側から他端側に向かって漸次小さいピッチに形成さ
    れた螺旋状のブレード、このブレードと上記シリンダお
    よびローラとの間に形成される複数の作動室を有する作
    動機構部を具備した流体機械において、 上記シリンダとローラおよびローラとブレードは、互い
    に熱膨張係数が異なる材料が用いられ、かつ組立て時に
    おける作動機構部の各部のクリアランスは、上記ブレー
    ドのピッチが小さくなる側に向かって大きく形成される
    ことを特徴とする流体機械。
  2. 【請求項2】上記ローラは金属材料から形成され、上記
    ブレードは合成樹脂材料から形成されてなり、上記ロー
    ラとブレードとの軸方向クリアランスは、上記ブレード
    のピッチが小さくなる側へ向かって大きく形成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の流体機械。
  3. 【請求項3】上記ローラの周面に上記ブレードが出入り
    自在に嵌め込まれる螺旋状溝が設けられ、この螺旋状溝
    のローラ軸方向に沿う幅形状は、上記ブレードのピッチ
    が小さくなる側へ向かって、漸次、大きく形成されるこ
    とを特徴とする請求項2記載の流体機械。
  4. 【請求項4】上記ローラの周面に上記ブレードが出入り
    自在に嵌め込まれる螺旋状溝が設けられ、この螺旋状溝
    のローラ軸方向に沿う幅形状は、上記ブレードのピッチ
    が小さくなる側へ向かって、段階状に大きく形成される
    ことを特徴とする請求項2記載の流体機械。
  5. 【請求項5】上記段階状を形成する段差部は、上記ブレ
    ードのピッチが小さくなる側の側面に設けられることを
    特徴とする請求項4記載の流体機械。
  6. 【請求項6】上記ブレードのローラ軸方向に沿う幅形状
    は、上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、
    漸次、小さく形成されることを特徴とする請求項2記載
    の流体機械。
  7. 【請求項7】上記ブレードのローラ軸方向に沿う幅形状
    は、上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、
    段階状に小さく形成されることを特徴とする請求項2記
    載の流体機械。
  8. 【請求項8】上記段階状を形成する段差部は、上記ブレ
    ードのピッチが小さくなる側の側面に設けられることを
    特徴とする請求項7記載の流体機械。
  9. 【請求項9】上記ローラは金属材料から形成され、上記
    ブレードは合成樹脂材料から形成されてなり、上記ロー
    ラとブレードとの半径方向クリアランスは、上記ブレー
    ドのピッチが小さくなる側へ向かって大きく形成される
    ことを特徴とする請求項1記載の流体機械。
  10. 【請求項10】上記ローラの周面に上記ブレードが出入
    り自在に嵌め込まれる螺旋状溝が設けられ、この螺旋状
    溝のローラ半径方向の深さ寸法は、上記ブレードのピッ
    チが小さくなる側へ向かって、漸次、大きく形成される
    ことを特徴とする請求項9記載の流体機械。
  11. 【請求項11】上記ローラの周面に上記ブレードが出入
    り自在に嵌め込まれる螺旋状溝が設けられ、この螺旋状
    溝のローラ半径方向の深さ寸法は、上記ブレードのピッ
    チが小さくなる側へ向かって、段階状に大きく形成され
    ることを特徴とする請求項9記載の流体機械。
  12. 【請求項12】上記ブレードのローラ半径方向の高さ寸
    法は、上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かっ
    て、漸次、小さく形成されることを特徴とする請求項9
    記載の流体機械。
  13. 【請求項13】上記ブレードのローラ半径方向の高さ寸
    法は、上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かっ
    て、段階状に小さく形成されることを特徴とする請求項
    9記載の流体機械。
  14. 【請求項14】上記ローラはアルミニュウム系合金材料
    から形成され、上記シリンダは鉄系材料から形成されて
    なり、上記ローラとシリンダとの半径方向クリアランス
    は、上記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって大
    きく形成されることを特徴とする請求項1記載の流体機
    械。
  15. 【請求項15】上記ローラの軸方向に沿う外径は、上記
    ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、漸次、小
    さく形成されることを特徴とする請求項14記載の流体
    機械。
  16. 【請求項16】上記ローラの軸方向に沿う外径は、上記
    ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、段階状に
    小さく形成されることを特徴とする請求項14記載の流
    体機械。
  17. 【請求項17】上記シリンダの軸方向に沿う内径は、上
    記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、漸次、
    大きく形成されることを特徴とする請求項14記載の流
    体機械。
  18. 【請求項18】上記シリンダの軸方向に沿う内径は、上
    記ブレードのピッチが小さくなる側へ向かって、段階状
    に大きく形成されることを特徴とする請求項14記載の
    流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003081048A1 (de) * 2002-03-22 2003-10-02 Leybold Vakuum Gmbh Exzenterpumpe und verfahren zum betrieb dieser pumpe
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