JPH09158878A - ロータリコンプレッサ - Google Patents
ロータリコンプレッサInfo
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- JPH09158878A JPH09158878A JP32182895A JP32182895A JPH09158878A JP H09158878 A JPH09158878 A JP H09158878A JP 32182895 A JP32182895 A JP 32182895A JP 32182895 A JP32182895 A JP 32182895A JP H09158878 A JPH09158878 A JP H09158878A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】吐出口及び吐出弁取り付け部を予め一体に形成
した弁座板を用いることにより、量産に的した高圧縮効
率のロータリーコンプレッサを提供する。 【解決手段】電動機により駆動されるロータリ式圧縮機
構を密閉ケーシング内に収容し、圧縮機構のシリンダ2
2内周面に吐出口31を形成するとともに、吐出口31
を覆う吐出弁機構41を設けたロータリコンプレッサ。
シリンダ22内周面の一部を弁座板40により構成し、
この弁座板40に吐出口31と吐出弁機構取り付け用の
吐出弁取り付け部46とを形成している。
した弁座板を用いることにより、量産に的した高圧縮効
率のロータリーコンプレッサを提供する。 【解決手段】電動機により駆動されるロータリ式圧縮機
構を密閉ケーシング内に収容し、圧縮機構のシリンダ2
2内周面に吐出口31を形成するとともに、吐出口31
を覆う吐出弁機構41を設けたロータリコンプレッサ。
シリンダ22内周面の一部を弁座板40により構成し、
この弁座板40に吐出口31と吐出弁機構取り付け用の
吐出弁取り付け部46とを形成している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種冷凍機械や冷
蔵庫,空気調和機等の冷凍サイクルに組み込まれるロー
タリコンプレッサに係り、特に、鋳造にて型成形された
シリンダ内に吐出室を形成したタイプのロータリーコン
プレッサに関する。
蔵庫,空気調和機等の冷凍サイクルに組み込まれるロー
タリコンプレッサに係り、特に、鋳造にて型成形された
シリンダ内に吐出室を形成したタイプのロータリーコン
プレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のロータリコンプレッサ
は、各種冷凍機械や冷蔵庫,空気調和機等に備えられる
冷凍サイクルに組み込まれている。このロータリコンプ
レッサは、電動機により駆動されるロータリ式圧縮機構
を密閉ケーシング内に収容しており、ロータリ式圧縮機
構で圧縮された冷媒を吐出室から密閉ケーシング内を通
して冷凍サイクルに吐出するようになっている。
は、各種冷凍機械や冷蔵庫,空気調和機等に備えられる
冷凍サイクルに組み込まれている。このロータリコンプ
レッサは、電動機により駆動されるロータリ式圧縮機構
を密閉ケーシング内に収容しており、ロータリ式圧縮機
構で圧縮された冷媒を吐出室から密閉ケーシング内を通
して冷凍サイクルに吐出するようになっている。
【0003】従来のロータリコンプレッサは、ロータリ
式圧縮機構のシリンダが鋳造にて型成形され、このシリ
ンダの吸込口から吸い込まれた冷媒をシリンダ内で圧縮
し、このシリンダ内で圧縮された冷媒(圧縮気体)を、
シリンダーの上部のメインベアリング(主軸軸受)又は
シリンダー下部のサブベアリング(副軸受)方向に吐出
する構造のものが知られている。例えば、このタイプの
ロータリーコンプレッサの内、冷媒をメインベアリング
側へ吐出するタイプを図16に示す。すなわち、図16
に示すように、シリンダー100内で圧縮された冷媒
は、吐出弁101を介してメインベアリング102方向
へ吐出され、当該メインベアリング102に隣接された
メインマフラー室103に案内されるようになってい
る。なお、サブベアリング104方向へ吐出するタイプ
のロータリーコンプレッサも吐出方向以外は略同様の構
成であり、シリンダー内で圧縮された冷媒は、吐出弁を
介してサブベアリング104方向へ吐出され、当該サブ
ベアリング105に隣接されたサブマフラー室105に
案内されるようになっている。
式圧縮機構のシリンダが鋳造にて型成形され、このシリ
ンダの吸込口から吸い込まれた冷媒をシリンダ内で圧縮
し、このシリンダ内で圧縮された冷媒(圧縮気体)を、
シリンダーの上部のメインベアリング(主軸軸受)又は
シリンダー下部のサブベアリング(副軸受)方向に吐出
する構造のものが知られている。例えば、このタイプの
ロータリーコンプレッサの内、冷媒をメインベアリング
側へ吐出するタイプを図16に示す。すなわち、図16
に示すように、シリンダー100内で圧縮された冷媒
は、吐出弁101を介してメインベアリング102方向
へ吐出され、当該メインベアリング102に隣接された
メインマフラー室103に案内されるようになってい
る。なお、サブベアリング104方向へ吐出するタイプ
のロータリーコンプレッサも吐出方向以外は略同様の構
成であり、シリンダー内で圧縮された冷媒は、吐出弁を
介してサブベアリング104方向へ吐出され、当該サブ
ベアリング105に隣接されたサブマフラー室105に
案内されるようになっている。
【0004】一方、ロータリコンプレッサの中には、鋳
造にて型成形されたシリンダ内に吐出室を形成したもの
がある。このロータリコンプレッサでは、シリンダ内に
シリンダボアと平行にドリル等で穴を穿設し、このドリ
ル穴を吐出室に用いており、この吐出室にカール弁と呼
ばれる吐出弁を収容させ、吐出室を吐出口を通じてシリ
ンダボアに連通させている。
造にて型成形されたシリンダ内に吐出室を形成したもの
がある。このロータリコンプレッサでは、シリンダ内に
シリンダボアと平行にドリル等で穴を穿設し、このドリ
ル穴を吐出室に用いており、この吐出室にカール弁と呼
ばれる吐出弁を収容させ、吐出室を吐出口を通じてシリ
ンダボアに連通させている。
【0005】ところで、上述した従来のロータリコンプ
レッサでは、シリンダブロック(鋳物)を鋳造により型
成形した後、吐出口部分及び当該吐出弁を取り付けるた
めの吐出弁取り付け部分を、切削治具等により切削加工
して所要形状に形成していた。
レッサでは、シリンダブロック(鋳物)を鋳造により型
成形した後、吐出口部分及び当該吐出弁を取り付けるた
めの吐出弁取り付け部分を、切削治具等により切削加工
して所要形状に形成していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ロータリコンプレッサ
では、吐出口部分及び吐出弁取り付け部分を理想的な形
状にしてトップクリアランスの低減を図ることが、大変
重要である。
では、吐出口部分及び吐出弁取り付け部分を理想的な形
状にしてトップクリアランスの低減を図ることが、大変
重要である。
【0007】上述したように、従来のロータリーコンプ
レッサでは、鋳物を切削加工して吐出口部及び吐出弁取
り付け部分を形成しているが、吐出口付近は、機械的・
物理的強度を確保することが必要不可欠であり、また、
切削刃物の形状等は予め定められている。つまり、吐出
口部分及び弁取り付け部分の切削加工は、上記強度確保
や刃物形状等により規制され、当該吐出口部分及び弁取
り付け部分を理想的な形状に切削加工することが難しか
った。
レッサでは、鋳物を切削加工して吐出口部及び吐出弁取
り付け部分を形成しているが、吐出口付近は、機械的・
物理的強度を確保することが必要不可欠であり、また、
切削刃物の形状等は予め定められている。つまり、吐出
口部分及び弁取り付け部分の切削加工は、上記強度確保
や刃物形状等により規制され、当該吐出口部分及び弁取
り付け部分を理想的な形状に切削加工することが難しか
った。
【0008】また、シリンダ内に吐出室を形成したシリ
ンダ吐出構造のコンプレッサの場合では、その切削加工
過程において加工形状精度,量産性の面等から困難な点
が多く、シリンダ内吐出構造のロータリーコンプレッサ
がロータリーコンプレッサの主流商品となるまでには至
らなかった。
ンダ吐出構造のコンプレッサの場合では、その切削加工
過程において加工形状精度,量産性の面等から困難な点
が多く、シリンダ内吐出構造のロータリーコンプレッサ
がロータリーコンプレッサの主流商品となるまでには至
らなかった。
【0009】一方、シリンダ内吐出構造のロータリーコ
ンプレッサの一つであるシリンダ円周方向に吐出口を設
けたサイド吐出方式のロータリーコンプレッサでは、シ
リンダの厚さ内に吐出口、吐出弁や弁押さえ等の吐出弁
機構、吐出室、及びこの吐出室の上下方向遮蔽のための
シリンダ鋳物(ブロック)等を収容する必要があるた
め、吐出口付近の冷媒通路経路は弁押さえブレードとの
間の1箇所になってしまい、冷媒通路面積が小さかっ
た。このため、冷媒が流通する際に流通抵抗が増大し、
圧縮効率を低下させてしまった。
ンプレッサの一つであるシリンダ円周方向に吐出口を設
けたサイド吐出方式のロータリーコンプレッサでは、シ
リンダの厚さ内に吐出口、吐出弁や弁押さえ等の吐出弁
機構、吐出室、及びこの吐出室の上下方向遮蔽のための
シリンダ鋳物(ブロック)等を収容する必要があるた
め、吐出口付近の冷媒通路経路は弁押さえブレードとの
間の1箇所になってしまい、冷媒通路面積が小さかっ
た。このため、冷媒が流通する際に流通抵抗が増大し、
圧縮効率を低下させてしまった。
【0010】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、その第1の目的は、吐出口及び吐出弁取り付
け部を予め一体に形成した弁座板を用いることにより、
量産に的した高圧縮効率のロータリーコンプレッサを提
供することである。
たもので、その第1の目的は、吐出口及び吐出弁取り付
け部を予め一体に形成した弁座板を用いることにより、
量産に的した高圧縮効率のロータリーコンプレッサを提
供することである。
【0011】また、本発明の第2の目的は、冷媒通路面
積を拡大することにより、冷媒流通抵抗を減少させ、圧
縮効率を向上させるロータリーコンプレッサを提供する
ことである。
積を拡大することにより、冷媒流通抵抗を減少させ、圧
縮効率を向上させるロータリーコンプレッサを提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロータリコ
ンプレッサは、上述した課題を解決するために、請求項
1に記載したように、電動機により駆動されるロータリ
式圧縮機構を密閉ケーシング内に収容し、前記圧縮機構
のシリンダ内周面に吐出口を形成するとともに、前記吐
出口を覆う吐出弁機構を設けたロータリコンプレッサに
おいて、前記シリンダ内周面の一部を弁座板により構成
し、この弁座板に前記吐出口と前記吐出弁機構取り付け
用の吐出弁取り付け部とを形成している。
ンプレッサは、上述した課題を解決するために、請求項
1に記載したように、電動機により駆動されるロータリ
式圧縮機構を密閉ケーシング内に収容し、前記圧縮機構
のシリンダ内周面に吐出口を形成するとともに、前記吐
出口を覆う吐出弁機構を設けたロータリコンプレッサに
おいて、前記シリンダ内周面の一部を弁座板により構成
し、この弁座板に前記吐出口と前記吐出弁機構取り付け
用の吐出弁取り付け部とを形成している。
【0013】請求項2に記載したロータリーコンプレッ
サでは、前記シリンダに半径方向外方に延びるブレード
溝を形成し、同シリンダの前記吐出口の吐出側部分に吐
出室を形成する一方、前記弁座板のブレード側部を当該
ブレード溝に沿って折曲し、その折曲側先端を前記吐出
室側内方にさらに折曲して折曲部を形成し、当該折曲部
がブレード溝の溝側壁の一部を構成している。
サでは、前記シリンダに半径方向外方に延びるブレード
溝を形成し、同シリンダの前記吐出口の吐出側部分に吐
出室を形成する一方、前記弁座板のブレード側部を当該
ブレード溝に沿って折曲し、その折曲側先端を前記吐出
室側内方にさらに折曲して折曲部を形成し、当該折曲部
がブレード溝の溝側壁の一部を構成している。
【0014】請求項3に記載したロータリーコンプレッ
サでは、前記吐出弁取り付け部として、前記弁座板の前
記吐出弁機構取り付け部分に当該吐出弁機構取り付け用
のネジ穴を形成し、このネジ穴の周辺の少なくとも一部
に、当該吐出弁機構の幅方向寸法を規制するための切り
起こし部を形成している。
サでは、前記吐出弁取り付け部として、前記弁座板の前
記吐出弁機構取り付け部分に当該吐出弁機構取り付け用
のネジ穴を形成し、このネジ穴の周辺の少なくとも一部
に、当該吐出弁機構の幅方向寸法を規制するための切り
起こし部を形成している。
【0015】請求項4に記載したロータリーコンプレッ
サでは、前記ネジ穴を、その径の寸法が当該ネジ穴に係
合される取り付けネジ径の寸法より長くなるように前記
弁座板に形成し、前記取り付けネジが前記シリンダ内周
面に直接螺入するように構成している。
サでは、前記ネジ穴を、その径の寸法が当該ネジ穴に係
合される取り付けネジ径の寸法より長くなるように前記
弁座板に形成し、前記取り付けネジが前記シリンダ内周
面に直接螺入するように構成している。
【0016】請求項5に記載したロータリーコンプレッ
サでは、回転シャフトに設けられたローラーピストンを
前記シリンダ内に収容するとともに、前記吐出口のうち
少なくとも前記ローラーピストンの回転方向上流側の吐
出口縁を、前記回転シャフトの軸線に略平行な直線状に
形成している。
サでは、回転シャフトに設けられたローラーピストンを
前記シリンダ内に収容するとともに、前記吐出口のうち
少なくとも前記ローラーピストンの回転方向上流側の吐
出口縁を、前記回転シャフトの軸線に略平行な直線状に
形成している。
【0017】請求項6に記載したロータリーコンプレッ
サでは、前記吐出口の前記吐出弁機構との接触部を前記
シリンダの軽方向に沿って凸状に形成し、前記シリンダ
の内周面を形成する前記弁座板における前記凸状部に対
応する内周面を、前記シリンダの中心から見て当該凸部
と略同一の凹状に形成している。
サでは、前記吐出口の前記吐出弁機構との接触部を前記
シリンダの軽方向に沿って凸状に形成し、前記シリンダ
の内周面を形成する前記弁座板における前記凸状部に対
応する内周面を、前記シリンダの中心から見て当該凸部
と略同一の凹状に形成している。
【0018】請求項7に記載したロータリーコンプレッ
サでは、電動機により駆動されるロータリ式圧縮機構を
密閉ケーシング内に収容し、前記圧縮機構のシリンダ内
周面に吐出口を形成するとともに、前記吐出口を覆う吐
出弁機構を設けるとともに、前記シリンダ内周面の一部
を弁座板により構成し、この弁座板に前記吐出口と前記
吐出弁機構取り付け用の吐出弁取り付け部とを形成した
ロータリコンプレッサであって、前記シリンダの前記吐
出口の吐出側部分に、当該吐出口付近の幅の長さが前記
吐出弁取り付け部付近の幅の長さより長い吐出室を形成
するとともに、前記吐出室に隣接する前記弁座板を、そ
の吐出口付近の幅が前記吐出弁取り付け部付近の幅より
長くなるように形成している。
サでは、電動機により駆動されるロータリ式圧縮機構を
密閉ケーシング内に収容し、前記圧縮機構のシリンダ内
周面に吐出口を形成するとともに、前記吐出口を覆う吐
出弁機構を設けるとともに、前記シリンダ内周面の一部
を弁座板により構成し、この弁座板に前記吐出口と前記
吐出弁機構取り付け用の吐出弁取り付け部とを形成した
ロータリコンプレッサであって、前記シリンダの前記吐
出口の吐出側部分に、当該吐出口付近の幅の長さが前記
吐出弁取り付け部付近の幅の長さより長い吐出室を形成
するとともに、前記吐出室に隣接する前記弁座板を、そ
の吐出口付近の幅が前記吐出弁取り付け部付近の幅より
長くなるように形成している。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るロータリコン
プレッサの実施形態について添付図面を参照して説明す
る。
プレッサの実施形態について添付図面を参照して説明す
る。
【0020】(第1実施形態)図1は本発明に係るロー
タリコンプレッサの第1実施形態を示す縦断面図であ
る。このロータリコンプレッサは、冷凍ショーケース等
の冷凍機械や冷蔵庫,空気調和機等に備えられる冷凍サ
イクルに組み込まれる。
タリコンプレッサの第1実施形態を示す縦断面図であ
る。このロータリコンプレッサは、冷凍ショーケース等
の冷凍機械や冷蔵庫,空気調和機等に備えられる冷凍サ
イクルに組み込まれる。
【0021】ロータリコンプレッサ10は縦型をなし、
コンプレッサケースとしての密閉ケーシング11内上部
に電動機12が、この電動機12により駆動されるロー
タリ式圧縮機構13が下部にそれぞれ収容される。電動
機12は密閉ケーシング11内に圧入して固定されるス
テータ15とこのステータ15内に収容されるロータ1
6とから構成される。ロータ16は出力シャフトである
回転シャフト17に軸装され、回転自在に支持される。
電動機12は電源端子18を電源に接続し、通電するこ
とにより回転駆動される。
コンプレッサケースとしての密閉ケーシング11内上部
に電動機12が、この電動機12により駆動されるロー
タリ式圧縮機構13が下部にそれぞれ収容される。電動
機12は密閉ケーシング11内に圧入して固定されるス
テータ15とこのステータ15内に収容されるロータ1
6とから構成される。ロータ16は出力シャフトである
回転シャフト17に軸装され、回転自在に支持される。
電動機12は電源端子18を電源に接続し、通電するこ
とにより回転駆動される。
【0022】電動機12のロータ16を支持する回転シ
ャフト17はロータリ式圧縮機構13のメインベアリン
グ20とサブベアリング21により回転自在に支持され
る。メインベアリング20とサブベアリング21は鋳物
製シリンダ(シリンダブロック)22を両側から挟むよ
うにして設けられ、締付ボルト23等の固定具で一体に
組み立てられる。シリンダ22はサポートフレーム24
を介して密閉ケーシング11に固定支持される一方、サ
ポートフレーム24は密閉ケーシング11に圧入され、
溶接等で固定される。
ャフト17はロータリ式圧縮機構13のメインベアリン
グ20とサブベアリング21により回転自在に支持され
る。メインベアリング20とサブベアリング21は鋳物
製シリンダ(シリンダブロック)22を両側から挟むよ
うにして設けられ、締付ボルト23等の固定具で一体に
組み立てられる。シリンダ22はサポートフレーム24
を介して密閉ケーシング11に固定支持される一方、サ
ポートフレーム24は密閉ケーシング11に圧入され、
溶接等で固定される。
【0023】ロータリ式圧縮機構13のシリンダ22内
には図1ないし図3に示すように、シリンダボアにより
画成されるシリンダ室25が形成され、このシリンダ室
25にローラピストン26が収容される。ローラピスト
ン26は回転シャフト17のクランク部17aに軸装さ
れ、回転シャフト17の回転駆動に伴い、シリンダ室2
5内を転動しつつ偏心回転せしめられ、コンプレッサ作
用をするようになっている。
には図1ないし図3に示すように、シリンダボアにより
画成されるシリンダ室25が形成され、このシリンダ室
25にローラピストン26が収容される。ローラピスト
ン26は回転シャフト17のクランク部17aに軸装さ
れ、回転シャフト17の回転駆動に伴い、シリンダ室2
5内を転動しつつ偏心回転せしめられ、コンプレッサ作
用をするようになっている。
【0024】ロータリ式圧縮機構13は、図3に示すよ
うに、シリンダボアの内周面(シリンダ内周面)より半
径方向外方に延びるブレード溝27が形成され、このブ
レード溝27に図3に示すブレード28がローラピスト
ン26を押圧するようにばね付勢されて収容され、この
ブレード28によりシリンダ室25内には吸込側と圧縮
側チャンバ25a,25bに区画される。上記シリンダ
22にはブレード溝27を挟んだ両側に吸込口30と吐
出口31がそれぞれ形成される。
うに、シリンダボアの内周面(シリンダ内周面)より半
径方向外方に延びるブレード溝27が形成され、このブ
レード溝27に図3に示すブレード28がローラピスト
ン26を押圧するようにばね付勢されて収容され、この
ブレード28によりシリンダ室25内には吸込側と圧縮
側チャンバ25a,25bに区画される。上記シリンダ
22にはブレード溝27を挟んだ両側に吸込口30と吐
出口31がそれぞれ形成される。
【0025】吸込口30は図1に示すように、吸込パイ
プ32を介してアキュムレータ33に接続され、このア
キュムレータ33で気液分離されたガス冷媒がシリンダ
室25の吸込側チャンバ25aに吸い込まれるようにな
っている。
プ32を介してアキュムレータ33に接続され、このア
キュムレータ33で気液分離されたガス冷媒がシリンダ
室25の吸込側チャンバ25aに吸い込まれるようにな
っている。
【0026】また、吐出口31は、後述するように、予
めシリンダブロック22と一体に成形された弁座板40
に形成されている。そして、この吐出口31は、リード
バルブ等の吐出弁機構41を介して吐出室42に連通さ
れ、シリンダ室25の圧縮側チャンバ25bで圧縮され
た冷媒が吐出されるようになっている。この吐出口31
は、少なくとも回転シャフト17の回転方向上流側縁部
Aが当該シャフト17の軸方向に平行な直線状になるよ
うに弁座板40に形成されている(図4参照)。すなわ
ち、通常の吐出口は、図4中破線で示すように円形に形
成されるが、本実施形態の吐出口は、回転シャフト17
の回転方向上流側縁部Aが当該シャフト17の軸方向に
平行な直線状となる長方形に形成されているため、ロー
ラピストン26による圧縮終了点をΔLだけ遅くするこ
とができる。
めシリンダブロック22と一体に成形された弁座板40
に形成されている。そして、この吐出口31は、リード
バルブ等の吐出弁機構41を介して吐出室42に連通さ
れ、シリンダ室25の圧縮側チャンバ25bで圧縮され
た冷媒が吐出されるようになっている。この吐出口31
は、少なくとも回転シャフト17の回転方向上流側縁部
Aが当該シャフト17の軸方向に平行な直線状になるよ
うに弁座板40に形成されている(図4参照)。すなわ
ち、通常の吐出口は、図4中破線で示すように円形に形
成されるが、本実施形態の吐出口は、回転シャフト17
の回転方向上流側縁部Aが当該シャフト17の軸方向に
平行な直線状となる長方形に形成されているため、ロー
ラピストン26による圧縮終了点をΔLだけ遅くするこ
とができる。
【0027】つまり、弁座板40に形成される吐出口3
1の開口形状を長方形とすることにより、従来の円形の
吐出口に較べ、吐出断面積を同一とした場合にも、ロー
ラピストン26による圧縮終了点を遅くすることがで
き、その分だけ圧縮効率の向上が図れる。
1の開口形状を長方形とすることにより、従来の円形の
吐出口に較べ、吐出断面積を同一とした場合にも、ロー
ラピストン26による圧縮終了点を遅くすることがで
き、その分だけ圧縮効率の向上が図れる。
【0028】吐出弁機構41には逆止弁として例えばリ
ードバルブが用いられ、このリードバルブは吐出口31
を開閉可能に覆う吐出弁43とこの吐出弁43の開閉を
ガイドする弁押え44を共締めにより固定している。吐
出弁機構41はボリュームのある吐出室42のチャンバ
カバー45を外した状態で、取り付けネジ部46(取り
付けネジ46a、ネジ穴46b等)により弁座板40及
びシリンダ22に組み付けることができ、吐出弁機構4
1の組付を簡単かつ容易に行なうことができる。
ードバルブが用いられ、このリードバルブは吐出口31
を開閉可能に覆う吐出弁43とこの吐出弁43の開閉を
ガイドする弁押え44を共締めにより固定している。吐
出弁機構41はボリュームのある吐出室42のチャンバ
カバー45を外した状態で、取り付けネジ部46(取り
付けネジ46a、ネジ穴46b等)により弁座板40及
びシリンダ22に組み付けることができ、吐出弁機構4
1の組付を簡単かつ容易に行なうことができる。
【0029】吐出室42は図2及び図3に示すようにシ
リンダ22内に画成される。吐出室42の外周側は開口
しているが、この開口はチャンバカバー45により閉塞
される。チャンバカバー45はシリンダ22の外周側か
らプレート製の板ばねやコイルばね等の弾性押え手段4
7によりワンタッチで装着され、図示しないシリンダ2
2の係止爪等に掛止めされる。
リンダ22内に画成される。吐出室42の外周側は開口
しているが、この開口はチャンバカバー45により閉塞
される。チャンバカバー45はシリンダ22の外周側か
らプレート製の板ばねやコイルばね等の弾性押え手段4
7によりワンタッチで装着され、図示しないシリンダ2
2の係止爪等に掛止めされる。
【0030】吐出室42はシリンダ22の吐出口31よ
り半径方向外方にボリュームをもって形成される(サイ
ド吐出方式)。シリンダ22の外側から吐出室42を覆
うチャンバカバー45とシリンダ22との接触部には、
弾力性を有するゴム部材等のシール手段48が介装され
る。
り半径方向外方にボリュームをもって形成される(サイ
ド吐出方式)。シリンダ22の外側から吐出室42を覆
うチャンバカバー45とシリンダ22との接触部には、
弾力性を有するゴム部材等のシール手段48が介装され
る。
【0031】シリンダ22の吐出室42にはサブマフラ
ー室50に通じる吐出室出口孔51が穿設されており、
サブマフラー室50はシリンダ22に形成される連絡孔
53を介してメインマフラー室54に連通される。吐出
室出口孔51および連絡孔53はシリンダ軸線とほぼ平
行になるようにシリンダ22に穿設される一方、メイン
マフラー室54およびサブマフラー室50はメインベア
リング20およびサブベアリング21にそれぞれ外側か
ら装着されるベアリングカバー55,56により画成さ
れる。各ベアリングカバー55,56はメインベアリン
グ20およびサブベアリング21に締付ボルト23等で
共締めされ、固定される。
ー室50に通じる吐出室出口孔51が穿設されており、
サブマフラー室50はシリンダ22に形成される連絡孔
53を介してメインマフラー室54に連通される。吐出
室出口孔51および連絡孔53はシリンダ軸線とほぼ平
行になるようにシリンダ22に穿設される一方、メイン
マフラー室54およびサブマフラー室50はメインベア
リング20およびサブベアリング21にそれぞれ外側か
ら装着されるベアリングカバー55,56により画成さ
れる。各ベアリングカバー55,56はメインベアリン
グ20およびサブベアリング21に締付ボルト23等で
共締めされ、固定される。
【0032】メインマフラー室54はメインベアリング
20に形成されたポート57を介して密閉ケーシング1
1内に連通される。シリンダ室25で圧縮された冷媒は
吐出口31から吐出弁機構41を経て吐出室42内に吐
出される。吐出された冷媒は続いて吐出室出口孔51を
通りサブマフラー室50およびメインマフラー室54に
順次案内されて多段階にマフラー作用を受け、冷媒の圧
力脈動が平滑化されて密閉ケーシング11内に案内さ
れ、密閉ケーシング11の頂部に設けられた吐出パイプ
58を経て外部に吐出される。
20に形成されたポート57を介して密閉ケーシング1
1内に連通される。シリンダ室25で圧縮された冷媒は
吐出口31から吐出弁機構41を経て吐出室42内に吐
出される。吐出された冷媒は続いて吐出室出口孔51を
通りサブマフラー室50およびメインマフラー室54に
順次案内されて多段階にマフラー作用を受け、冷媒の圧
力脈動が平滑化されて密閉ケーシング11内に案内さ
れ、密閉ケーシング11の頂部に設けられた吐出パイプ
58を経て外部に吐出される。
【0033】ところで、ロータリ式圧縮機構13を構成
するシリンダ22やメインベアリング20,サブベアリ
ング21は鋳物材を鋳造による型成形で構成される。こ
のうち、シリンダ22は鋳造にて型成形される際、予め
成形された弁座板40を図示しない鋳型内に組み込んで
鋳造することにより、シリンダ鋳物と弁座板40が接合
されて一体化される。その際、弁座板40は図3に示す
ようにシリンダ内周面(シリンダボアの内周面)の一部
を構成するように鋳型に組み込まれて一体に鋳造され、
弁座板組込式シリンダ22が製造される。
するシリンダ22やメインベアリング20,サブベアリ
ング21は鋳物材を鋳造による型成形で構成される。こ
のうち、シリンダ22は鋳造にて型成形される際、予め
成形された弁座板40を図示しない鋳型内に組み込んで
鋳造することにより、シリンダ鋳物と弁座板40が接合
されて一体化される。その際、弁座板40は図3に示す
ようにシリンダ内周面(シリンダボアの内周面)の一部
を構成するように鋳型に組み込まれて一体に鋳造され、
弁座板組込式シリンダ22が製造される。
【0034】弁座板40は0.5mm〜3mm程度の板厚の
薄肉鋼板で形成される。この弁座板40には、図5に示
すように、吐出口31及び取り付けネジ部46(取り付
けネジ穴46b等)が予め所望形状(理想形状)になる
ように一体に加工成型されている(図5では、固着ネジ
は図示していない)。なお、弁座板40を構成する鋼板
には、ステンレスやニッケル等の材料を含んだ板が用い
られている。
薄肉鋼板で形成される。この弁座板40には、図5に示
すように、吐出口31及び取り付けネジ部46(取り付
けネジ穴46b等)が予め所望形状(理想形状)になる
ように一体に加工成型されている(図5では、固着ネジ
は図示していない)。なお、弁座板40を構成する鋼板
には、ステンレスやニッケル等の材料を含んだ板が用い
られている。
【0035】また、弁座板組込式シリンダ22は、図3
に示すように構成され、弁座板40はシリンダ22と一
体に組み付けられる。その際、弁座板40のブレード溝
27側がほぼL字状に折曲され、さらに、L字状折曲部
の先端が、吐出口42を構成するシリンダ22の壁面に
沿わせて折曲されている。この折曲部全体がブレード溝
27の溝側壁の一部を構成している。弁座板40の折曲
部の先端はブレード溝27の途中で終端しているが、ブ
レード溝27と吐出室42とは弁座板40で仕切られて
おり、吐出室42とブレード溝27との仕切を強度の大
きな弁座板40で構成している。また、当該弁座板40
をブレード溝27に沿ってL字状に折曲し、吐出口31
を図4に示すように従来の円形加工形状(図中破線で示
す)に対して矩形形状に加工しているため、当該吐出口
31をΔLだけブレード側に接近させることができる。
に示すように構成され、弁座板40はシリンダ22と一
体に組み付けられる。その際、弁座板40のブレード溝
27側がほぼL字状に折曲され、さらに、L字状折曲部
の先端が、吐出口42を構成するシリンダ22の壁面に
沿わせて折曲されている。この折曲部全体がブレード溝
27の溝側壁の一部を構成している。弁座板40の折曲
部の先端はブレード溝27の途中で終端しているが、ブ
レード溝27と吐出室42とは弁座板40で仕切られて
おり、吐出室42とブレード溝27との仕切を強度の大
きな弁座板40で構成している。また、当該弁座板40
をブレード溝27に沿ってL字状に折曲し、吐出口31
を図4に示すように従来の円形加工形状(図中破線で示
す)に対して矩形形状に加工しているため、当該吐出口
31をΔLだけブレード側に接近させることができる。
【0036】ブレード28側に極めて接近させることが
できる。吐出口31をブレード28側に接近させても、
シリンダ22の機械的・物理的強度を損うことがない。
したがって、弁座板40の薄肉構造と相俟ってトップク
リアランスを減少させることができ、圧縮効率の向上を
図ることができる。また、弁座板40の先端を吐出室4
2を構成するシリンダ壁面に沿うように折曲させている
ため、当該弁座板40をシリンダ鋳物内部で容易且つ確
実に固定することが可能になり、弁座板40が一体成型
されたシリンダ22の品質が安定する。
できる。吐出口31をブレード28側に接近させても、
シリンダ22の機械的・物理的強度を損うことがない。
したがって、弁座板40の薄肉構造と相俟ってトップク
リアランスを減少させることができ、圧縮効率の向上を
図ることができる。また、弁座板40の先端を吐出室4
2を構成するシリンダ壁面に沿うように折曲させている
ため、当該弁座板40をシリンダ鋳物内部で容易且つ確
実に固定することが可能になり、弁座板40が一体成型
されたシリンダ22の品質が安定する。
【0037】さらに、吐出口31を図4及び図5に示し
た形状となるように予め弁座板40に一体に形成し、さ
らに、吐出弁機構41(吐出弁(バイブプレート)4
3)を取り付けるための吐出弁取り付け部46を予め弁
座板40に一体に形成したため、従来のロータリコンプ
レッサのように、シリンダ内部を切削加工する必要がな
くなり、加工工程が非常に容易になるとともに、加工精
度も非常に高まる。すなわち、シリンダ内に吐出口部分
及び吐出弁取り付け部分を非常に容易且つ精度良く設け
ることができるため、ロータリーコンプレッサの量産性
を向上させることができる。また、同じく吐出口31及
び吐出弁機構取り付け部46を予め弁座板40に一体に
形成したため、従来に比べてトップクリアランスを形成
する吐出口部の体積を小さくでき、この結果、圧縮効率
を従来のロータリコンプレッサより大幅に改善できる。
た形状となるように予め弁座板40に一体に形成し、さ
らに、吐出弁機構41(吐出弁(バイブプレート)4
3)を取り付けるための吐出弁取り付け部46を予め弁
座板40に一体に形成したため、従来のロータリコンプ
レッサのように、シリンダ内部を切削加工する必要がな
くなり、加工工程が非常に容易になるとともに、加工精
度も非常に高まる。すなわち、シリンダ内に吐出口部分
及び吐出弁取り付け部分を非常に容易且つ精度良く設け
ることができるため、ロータリーコンプレッサの量産性
を向上させることができる。また、同じく吐出口31及
び吐出弁機構取り付け部46を予め弁座板40に一体に
形成したため、従来に比べてトップクリアランスを形成
する吐出口部の体積を小さくでき、この結果、圧縮効率
を従来のロータリコンプレッサより大幅に改善できる。
【0038】(第2実施形態)本実施形態の特徴部分で
ある弁座板60及び吐出弁取り付け分64の構成を図6
A及び図6B示す。なお、図6Bは、図6AのVI−V
I矢視断面図である。なお、本実施形態の全体構成は、
第1実施形態の図1〜図5に示したロータリーコンプレ
ッサと略同様のため、その説明は省略する。
ある弁座板60及び吐出弁取り付け分64の構成を図6
A及び図6B示す。なお、図6Bは、図6AのVI−V
I矢視断面図である。なお、本実施形態の全体構成は、
第1実施形態の図1〜図5に示したロータリーコンプレ
ッサと略同様のため、その説明は省略する。
【0039】図6A及びBには、第1実施形態で説明し
た弁座板40、吐出弁機構41、吐出弁43、弁押え4
4、吐出弁取り付け部46に対応する弁座板60、吐出
弁機構61、吐出弁62、弁押え63、吐出弁取り付け
部64が示されている。さらに、図6A及びBに示すよ
うに、弁座板60に吐出弁取り付け部64を加工成型す
る際に、ネジ穴64bの周囲の取り付け面の一部(例え
ば、当該ネジ穴周囲の取り付け面の内弁座板60の幅方
向(シリンダー22の回転シャフト17の軸方向に沿っ
た方向(シリンダー22の高さ方向))側に隣接する部
分を切り起こして、所定間隔Δsの切り起こし部65を
設けている。
た弁座板40、吐出弁機構41、吐出弁43、弁押え4
4、吐出弁取り付け部46に対応する弁座板60、吐出
弁機構61、吐出弁62、弁押え63、吐出弁取り付け
部64が示されている。さらに、図6A及びBに示すよ
うに、弁座板60に吐出弁取り付け部64を加工成型す
る際に、ネジ穴64bの周囲の取り付け面の一部(例え
ば、当該ネジ穴周囲の取り付け面の内弁座板60の幅方
向(シリンダー22の回転シャフト17の軸方向に沿っ
た方向(シリンダー22の高さ方向))側に隣接する部
分を切り起こして、所定間隔Δsの切り起こし部65を
設けている。
【0040】すなわち、ネジ穴64bの周囲に、所定間
隔Δsの切り起こし部65を設けたことから、図6A及
び図6Bに示すように、この切り起こし部65の間隔Δ
sに応じた幅寸法の吐出弁62及び弁押え63を用いて
当該吐出弁62を取り付けることになる。つまり、吐出
口31の穴寸法に応じた間隔の切り起こし部65を設け
ることにより、吐出弁62及び弁押え63の幅方向の寸
法規制が容易になり、吐出弁62を吐出口31に対して
正確に取り付けることができる。
隔Δsの切り起こし部65を設けたことから、図6A及
び図6Bに示すように、この切り起こし部65の間隔Δ
sに応じた幅寸法の吐出弁62及び弁押え63を用いて
当該吐出弁62を取り付けることになる。つまり、吐出
口31の穴寸法に応じた間隔の切り起こし部65を設け
ることにより、吐出弁62及び弁押え63の幅方向の寸
法規制が容易になり、吐出弁62を吐出口31に対して
正確に取り付けることができる。
【0041】また、ネジ穴64bの径の寸法d2 を、取
り付けネジ64aの径の寸法d1 より長くなるように構
成している。すなわち、径寸法d1 の取り付けネジ64
aを用いた場合、ネジ穴64bを、その寸法d2 がネジ
径寸法d1 より長くなるように加工成型している。
り付けネジ64aの径の寸法d1 より長くなるように構
成している。すなわち、径寸法d1 の取り付けネジ64
aを用いた場合、ネジ穴64bを、その寸法d2 がネジ
径寸法d1 より長くなるように加工成型している。
【0042】第1実施形態で述べたように弁座板60は
ステンレスやニッケル等の材料を含んだ鋼板で構成して
いるため、鋳物鋳造時に弁座板60表面及びその表面近
傍が合金化し、タップ治具等でネジ山を製作することが
困難な堅い材質を形成している。しかしながら、弁座板
60における吐出弁取り付け部64のネジ穴64bの径
寸法d2 をネジ径寸法d1 より長くし、取り付けネジ6
4aがシリンダに直接螺入する(ネジ64aが弁座板6
0に接触しない)ように構成したため、取り付けネジ6
4a等の加工が容易になり、従来に比べて量産性に適し
た安価な吐出弁取り付け構造を実現できる。
ステンレスやニッケル等の材料を含んだ鋼板で構成して
いるため、鋳物鋳造時に弁座板60表面及びその表面近
傍が合金化し、タップ治具等でネジ山を製作することが
困難な堅い材質を形成している。しかしながら、弁座板
60における吐出弁取り付け部64のネジ穴64bの径
寸法d2 をネジ径寸法d1 より長くし、取り付けネジ6
4aがシリンダに直接螺入する(ネジ64aが弁座板6
0に接触しない)ように構成したため、取り付けネジ6
4a等の加工が容易になり、従来に比べて量産性に適し
た安価な吐出弁取り付け構造を実現できる。
【0043】さらに、図7に吐出口31近傍の弁座板6
0の拡大図を示す。図7に示すように、弁座板60は、
吐出弁62と当該弁座板60とのシール性を十分確保す
るために、当該吐出弁62が座する位置に、シリンダー
22の径方向に沿って凸状の弁座部60aを加工成型に
より設けている。また、当該弁座板60の弁座部60a
に対向するシリンダー内周面を形成する面60bは、当
該弁座板60をプレス成型する必要性から、シリンダ中
心から見て上記凸部に対応する凹状に形成されている。
つまり、弁座板60の内周面60bと実際のシリンダー
ブロック22の内径Rとの間に凹部70を形成してい
る。
0の拡大図を示す。図7に示すように、弁座板60は、
吐出弁62と当該弁座板60とのシール性を十分確保す
るために、当該吐出弁62が座する位置に、シリンダー
22の径方向に沿って凸状の弁座部60aを加工成型に
より設けている。また、当該弁座板60の弁座部60a
に対向するシリンダー内周面を形成する面60bは、当
該弁座板60をプレス成型する必要性から、シリンダ中
心から見て上記凸部に対応する凹状に形成されている。
つまり、弁座板60の内周面60bと実際のシリンダー
ブロック22の内径Rとの間に凹部70を形成してい
る。
【0044】すなわち、弁座板60に弁座部60aを設
けたため、弁座板60と吐出弁62とのシール性を向上
させることができる。また、弁座板60に対する吐出口
31及び弁座部60aの成型加工は、プレス成型加工に
より実現できるため、量産に適した安価な吐出口部を製
造することが可能になる。また、弁座板60の内周面6
0bと実際のシリンダーブロック22の内径Rとの間に
凹部70を形成しているため、圧縮の最終工程において
過度の圧縮を低減させることが可能となり、圧縮効率の
向上に寄与できる。
けたため、弁座板60と吐出弁62とのシール性を向上
させることができる。また、弁座板60に対する吐出口
31及び弁座部60aの成型加工は、プレス成型加工に
より実現できるため、量産に適した安価な吐出口部を製
造することが可能になる。また、弁座板60の内周面6
0bと実際のシリンダーブロック22の内径Rとの間に
凹部70を形成しているため、圧縮の最終工程において
過度の圧縮を低減させることが可能となり、圧縮効率の
向上に寄与できる。
【0045】なお、第2実施形態では、弁座板に切り起
こし部を設けること、ネジ穴寸法をネジ寸法より長くす
ること、及び弁座板に弁座部を設け、弁座板内周面とシ
リンダー内周面との間に凹部を形成することを同一の実
施形態において示したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、各特徴部分毎に個別に用いてもよい。
こし部を設けること、ネジ穴寸法をネジ寸法より長くす
ること、及び弁座板に弁座部を設け、弁座板内周面とシ
リンダー内周面との間に凹部を形成することを同一の実
施形態において示したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、各特徴部分毎に個別に用いてもよい。
【0046】(第3実施形態)本実施形態のロータリー
コンプレッサにおける弁座板組み込み式シリンダーを図
8に示し、図8に示したシリンダにおいて、チャンバー
カバー等のカバー部分及び吐出弁機構を取り除いた状態
(すなわち、弁座板が一体成型された状態でのシリン
ダ)でのA方向矢視図を図9に示す。また、図9と同様
に、弁座板が一体成型された状態でのシリンダのB−B
矢視図(一部断面図)を図10に示し、弁座板が一体成
型された状態でのシリンダの概略斜視図を図11に示
す。なお、本実施形態において、第1実施形態及び第2
実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付
してその説明は省略する。また、本実施形態における圧
縮作用等のロータリーコンプレッサ全体の作用について
は、第1及び第2実施形態と同様であるため、その説明
は省略する。
コンプレッサにおける弁座板組み込み式シリンダーを図
8に示し、図8に示したシリンダにおいて、チャンバー
カバー等のカバー部分及び吐出弁機構を取り除いた状態
(すなわち、弁座板が一体成型された状態でのシリン
ダ)でのA方向矢視図を図9に示す。また、図9と同様
に、弁座板が一体成型された状態でのシリンダのB−B
矢視図(一部断面図)を図10に示し、弁座板が一体成
型された状態でのシリンダの概略斜視図を図11に示
す。なお、本実施形態において、第1実施形態及び第2
実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付
してその説明は省略する。また、本実施形態における圧
縮作用等のロータリーコンプレッサ全体の作用について
は、第1及び第2実施形態と同様であるため、その説明
は省略する。
【0047】本実施形態のロータリーコンプレッサにお
いては、シリンダ80を鋳造にて型成形する際、予め成
形された弁座板60Aを図示しない鋳型内に組み込んで
鋳造することにより、シリンダ鋳物と弁座板60Aを接
合して一体化する。このとき、図9,図10及び図11
に示すように、シリンダ80と弁座板60Aとで画成さ
れる吐出室42′形状が、略T字型(図10のシリンダ
ブロック外周側の開放形状P参照)になっている。すな
わち、吐出室42′の吐出口31付近の幅が、吐出弁取
り付け部64付近の幅より長くなるように、吐出室4
2′が画成されている。
いては、シリンダ80を鋳造にて型成形する際、予め成
形された弁座板60Aを図示しない鋳型内に組み込んで
鋳造することにより、シリンダ鋳物と弁座板60Aを接
合して一体化する。このとき、図9,図10及び図11
に示すように、シリンダ80と弁座板60Aとで画成さ
れる吐出室42′形状が、略T字型(図10のシリンダ
ブロック外周側の開放形状P参照)になっている。すな
わち、吐出室42′の吐出口31付近の幅が、吐出弁取
り付け部64付近の幅より長くなるように、吐出室4
2′が画成されている。
【0048】吐出室42′を上述したT字型に画成する
ために、シリンダ80及びそのシリンダ80の内周側に
一体形成される弁座板60Aを、その吐出口31付近の
幅が、吐出弁取り付け部64付近の幅より長くなるよう
に成型加工している。
ために、シリンダ80及びそのシリンダ80の内周側に
一体形成される弁座板60Aを、その吐出口31付近の
幅が、吐出弁取り付け部64付近の幅より長くなるよう
に成型加工している。
【0049】次に本実施形態の作用について説明する。
【0050】シリンダ80内で圧縮された冷媒(圧縮気
体)は吐出口31から吐出弁機構41を経て吐出室4
2′内に吐出される。このとき、冷媒の吐出室42′へ
流入する経路は大別して2箇所あり、一つは弁押さえ6
3とブレード28との間を通る場合(図8乃至図12中
矢印m1 で示す)、もう一つは弁押さえ63の側面側、
すなわち、弁座板60Aの吐出口31付近の幅を長くし
たことにより生じた空間(吐出口31と吐出室42′を
形成するシリンダ壁面との隙間)を通る場合(図8乃至
図12中矢印m2 で示す)である。
体)は吐出口31から吐出弁機構41を経て吐出室4
2′内に吐出される。このとき、冷媒の吐出室42′へ
流入する経路は大別して2箇所あり、一つは弁押さえ6
3とブレード28との間を通る場合(図8乃至図12中
矢印m1 で示す)、もう一つは弁押さえ63の側面側、
すなわち、弁座板60Aの吐出口31付近の幅を長くし
たことにより生じた空間(吐出口31と吐出室42′を
形成するシリンダ壁面との隙間)を通る場合(図8乃至
図12中矢印m2 で示す)である。
【0051】通常のサイド吐出方式のロータリーコンプ
レッサでは、冷媒の流通経路は1箇所であり冷媒通路面
積は小さかったが、本実施形態では、従来からある弁押
さえ63とブレード28との間を通る経路に加えて、新
たに弁押さえ63の側面側を通る経路を構成することが
できるため、冷媒流通に伴う通路抵抗を減少させること
ができる。この結果、サイド吐出方式のロータリーコン
プレッサの圧縮効率を向上させることができる。
レッサでは、冷媒の流通経路は1箇所であり冷媒通路面
積は小さかったが、本実施形態では、従来からある弁押
さえ63とブレード28との間を通る経路に加えて、新
たに弁押さえ63の側面側を通る経路を構成することが
できるため、冷媒流通に伴う通路抵抗を減少させること
ができる。この結果、サイド吐出方式のロータリーコン
プレッサの圧縮効率を向上させることができる。
【0052】なお、本実施形態では、第1及び第2実施
形態と同様に弁座板60の先端部をL字型に折曲させ、
さらに、吐出口42′を構成するシリンダ壁面に沿うよ
うに折曲させたが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、例えば、図13乃至図15に示すように、弁座板
60A′のL字型折曲部先端60Bを所定曲率で吐出室
側内方へ折曲(湾曲)させてもよい。このように構成す
れば、弁押え63とブレード28との間を通る冷媒は、
弁座板60A′のL字型折曲部先端60Bの内周面(曲
面)に沿って流れることになり、図8に示した平面状の
内面を有するL字型折曲部先端に沿って流れる場合と比
べて通路抵抗を減少させることができる。この結果、サ
イド吐出方式のロータリーコンプレッサの圧縮効率を改
善させることができる。
形態と同様に弁座板60の先端部をL字型に折曲させ、
さらに、吐出口42′を構成するシリンダ壁面に沿うよ
うに折曲させたが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、例えば、図13乃至図15に示すように、弁座板
60A′のL字型折曲部先端60Bを所定曲率で吐出室
側内方へ折曲(湾曲)させてもよい。このように構成す
れば、弁押え63とブレード28との間を通る冷媒は、
弁座板60A′のL字型折曲部先端60Bの内周面(曲
面)に沿って流れることになり、図8に示した平面状の
内面を有するL字型折曲部先端に沿って流れる場合と比
べて通路抵抗を減少させることができる。この結果、サ
イド吐出方式のロータリーコンプレッサの圧縮効率を改
善させることができる。
【0053】上述した弁座板のL字型折曲部先端を所定
曲率で吐出室側内方へ折曲させる構成は、第1及び第2
実施形態で説明した各ロータリーコンプレッサにおいて
も適用することができる。
曲率で吐出室側内方へ折曲させる構成は、第1及び第2
実施形態で説明した各ロータリーコンプレッサにおいて
も適用することができる。
【0054】また、上述した各実施形態では、ロータリ
ー型圧縮機構を1台備えたロータリーコンプレッサにつ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、ロータリー型圧縮機構を2台備えたツイン
ロータリーコンプレッサ,さらにロータリー型圧縮機構
を3台以上備えたロータリーコンプレッサでもよい。
ー型圧縮機構を1台備えたロータリーコンプレッサにつ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、ロータリー型圧縮機構を2台備えたツイン
ロータリーコンプレッサ,さらにロータリー型圧縮機構
を3台以上備えたロータリーコンプレッサでもよい。
【0055】そして、上述した各実施形態では、縦置型
ロータリーコンプレッサについて説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えば、横置型のロー
タリーコンプレッサでもよい。
ロータリーコンプレッサについて説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えば、横置型のロー
タリーコンプレッサでもよい。
【0056】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係る請求項
1記載のロータリコンプレッサにおいては、シリンダ内
周面の一部を弁座板により構成し、この弁座板に吐出口
と吐出弁機構取り付け用の吐出弁取り付け部とを形成し
たため、従来のロータリコンプレッサのように、シリン
ダ内部を切削加工する必要がなくなり、加工工程が非常
に容易になるとともに、加工精度も非常に高まる。この
結果、シリンダ内に吐出口部分及び吐出弁取り付け部分
を非常に容易且つ精度良く設けることができることにな
り、ロータリーコンプレッサの量産性を向上させること
ができる。
1記載のロータリコンプレッサにおいては、シリンダ内
周面の一部を弁座板により構成し、この弁座板に吐出口
と吐出弁機構取り付け用の吐出弁取り付け部とを形成し
たため、従来のロータリコンプレッサのように、シリン
ダ内部を切削加工する必要がなくなり、加工工程が非常
に容易になるとともに、加工精度も非常に高まる。この
結果、シリンダ内に吐出口部分及び吐出弁取り付け部分
を非常に容易且つ精度良く設けることができることにな
り、ロータリーコンプレッサの量産性を向上させること
ができる。
【0057】請求項2に記載のロータリコンプレッサで
は、弁座板のブレード側部を当該ブレード溝に沿って折
曲し、その折曲側先端を前記吐出室側内方にさらに折曲
して折曲部を形成し、その折曲部がブレード溝の溝側壁
の一部となるようにしたため、吐出口をブレード側に極
めて接近させることができ、トップクリアランスの減少
及び圧縮効率の向上を実現できる。また、折曲部先端を
シリンダ鋳物内部で容易且つ確実に固定することが可能
になり、弁座板が一体成型されたシリンダの品質を安定
させることができる。
は、弁座板のブレード側部を当該ブレード溝に沿って折
曲し、その折曲側先端を前記吐出室側内方にさらに折曲
して折曲部を形成し、その折曲部がブレード溝の溝側壁
の一部となるようにしたため、吐出口をブレード側に極
めて接近させることができ、トップクリアランスの減少
及び圧縮効率の向上を実現できる。また、折曲部先端を
シリンダ鋳物内部で容易且つ確実に固定することが可能
になり、弁座板が一体成型されたシリンダの品質を安定
させることができる。
【0058】請求項3に記載のロータリーコンプレッサ
では、吐出弁取り付け部として弁座板の吐出弁機構取り
付け部分に当該吐出弁機構取り付け用のネジ穴を形成
し、このネジ穴の周辺の少なくとも一部に当該吐出弁機
構の幅方向寸法を規制するための切り起こし部を形成し
たため、吐出弁及び弁押え等の吐出弁機構の幅方向の寸
法規制が容易になり、吐出弁機構を吐出口に対して正確
に取り付けることができる。
では、吐出弁取り付け部として弁座板の吐出弁機構取り
付け部分に当該吐出弁機構取り付け用のネジ穴を形成
し、このネジ穴の周辺の少なくとも一部に当該吐出弁機
構の幅方向寸法を規制するための切り起こし部を形成し
たため、吐出弁及び弁押え等の吐出弁機構の幅方向の寸
法規制が容易になり、吐出弁機構を吐出口に対して正確
に取り付けることができる。
【0059】請求項4に記載したロータリーコンプレッ
サでは、ネジ穴を、その径の寸法が当該ネジ穴に係合さ
れる取り付けネジ径の寸法より長くなるように弁座板に
形成し、取り付けネジがシリンダ内周面に直接螺入する
ように構成したため、取り付けネジは弁座板に接触しな
い。したがって、取り付けネジの加工が容易になり、従
来に比べて量産性に適した安価な吐出弁取り付け構造を
実現できる。
サでは、ネジ穴を、その径の寸法が当該ネジ穴に係合さ
れる取り付けネジ径の寸法より長くなるように弁座板に
形成し、取り付けネジがシリンダ内周面に直接螺入する
ように構成したため、取り付けネジは弁座板に接触しな
い。したがって、取り付けネジの加工が容易になり、従
来に比べて量産性に適した安価な吐出弁取り付け構造を
実現できる。
【0060】請求項5に記載したロータリーコンプレッ
サでは、回転シャフトに設けられたローラーピストンを
シリンダ内に収容するとともに、吐出口のうち少なくと
もローラーピストンの回転方向上流側の吐出口縁を、回
転シャフトの軸線に略平行な直線状に形成したため、従
来の円形の吐出口に較べローラピストンによる圧縮終了
点を遅くすることができ、その分だけ圧縮効率の向上が
図れる。
サでは、回転シャフトに設けられたローラーピストンを
シリンダ内に収容するとともに、吐出口のうち少なくと
もローラーピストンの回転方向上流側の吐出口縁を、回
転シャフトの軸線に略平行な直線状に形成したため、従
来の円形の吐出口に較べローラピストンによる圧縮終了
点を遅くすることができ、その分だけ圧縮効率の向上が
図れる。
【0061】請求項6に記載したロータリーコンプレッ
サでは、吐出口の吐出弁機構との接触部をシリンダの軽
方向に沿って凸状に形成し、シリンダの内周面を形成す
る弁座板における凸状部に対応する内周面を、シリンダ
の中心から見て当該凸部と略同一の凹状に形成したた
め、弁座板と吐出弁とのシール性を向上させるととも
に、圧縮の最終工程において過度の圧縮を低減させるこ
とが可能となる。この結果、圧縮効率の向上に寄与でき
る。また、弁座板に対する吐出口及び凸状分の成型加工
は、プレス成型加工により実現できるため、量産に適し
た安価な吐出口部を製造することが可能になる。
サでは、吐出口の吐出弁機構との接触部をシリンダの軽
方向に沿って凸状に形成し、シリンダの内周面を形成す
る弁座板における凸状部に対応する内周面を、シリンダ
の中心から見て当該凸部と略同一の凹状に形成したた
め、弁座板と吐出弁とのシール性を向上させるととも
に、圧縮の最終工程において過度の圧縮を低減させるこ
とが可能となる。この結果、圧縮効率の向上に寄与でき
る。また、弁座板に対する吐出口及び凸状分の成型加工
は、プレス成型加工により実現できるため、量産に適し
た安価な吐出口部を製造することが可能になる。
【0062】一方、請求項7に記載したロータリーコン
プレッサでは、シリンダの吐出口の吐出側部分に、当該
吐出口付近の幅が吐出弁取り付け部付近の幅より長い吐
出室を形成するとともに、吐出室に隣接する弁座板を、
その吐出口付近の幅が吐出弁取り付け部付近の幅より長
くなるように形成したため、吐出口近傍の冷媒通路が複
数箇所に増える等冷媒通路面積が増大する。したがっ
て、冷媒流通に伴う通路抵抗を減少させることができ、
ロータリーコンプレッサの圧縮効率を向上させることが
できる。
プレッサでは、シリンダの吐出口の吐出側部分に、当該
吐出口付近の幅が吐出弁取り付け部付近の幅より長い吐
出室を形成するとともに、吐出室に隣接する弁座板を、
その吐出口付近の幅が吐出弁取り付け部付近の幅より長
くなるように形成したため、吐出口近傍の冷媒通路が複
数箇所に増える等冷媒通路面積が増大する。したがっ
て、冷媒流通に伴う通路抵抗を減少させることができ、
ロータリーコンプレッサの圧縮効率を向上させることが
できる。
【図1】本発明の第1実施形態に係わるロータリコンプ
レッサを示す縦断面図。
レッサを示す縦断面図。
【図2】図1のロータリコンプレッサに組み込まれるロ
ータリ型圧縮機構を示す断面図。
ータリ型圧縮機構を示す断面図。
【図3】図2のロータリ型圧縮機構に備えられる弁座板
組込式シリンダを示す平面図。
組込式シリンダを示す平面図。
【図4】シリンダ中心から吐出口付近を見た際の概略構
成図。
成図。
【図5】弁座板を示す平面図。
【図6】Aは、弁座板及び吐出弁取り付け部を示す側面
図(一部断面図)、(B)は、図6AのVI−VI矢視
断面図。
図(一部断面図)、(B)は、図6AのVI−VI矢視
断面図。
【図7】図6Aにおける吐出口近傍の弁座板を拡大して
示す図。
示す図。
【図8】本発明の第2実施形態に係わるロータリ型圧縮
機構に備えられる弁座板組込式シリンダを示す平面図。
機構に備えられる弁座板組込式シリンダを示す平面図。
【図9】図8に示したシリンダにおける弁座板が一体成
型された状態でのA方向矢視図。
型された状態でのA方向矢視図。
【図10】図8に示したシリンダにおける弁座板が一体
成型された状態でのB−B矢視図(一部断面図)。
成型された状態でのB−B矢視図(一部断面図)。
【図11】図8に示したシリンダにおける弁座板が一体
成型された状態での概略斜視図。
成型された状態での概略斜視図。
【図12】図8に示したシリンダにおける弁座板が一体
成型された状態でのA方向矢視図であり、本実施形態の
作用を説明するための図。
成型された状態でのA方向矢視図であり、本実施形態の
作用を説明するための図。
【図13】第2実施形態の変形例に係わるロータリ型圧
縮機構に備えられる弁座板組込式シリンダを示す平面
図。
縮機構に備えられる弁座板組込式シリンダを示す平面
図。
【図14】第2実施形態の変形例に係わる弁座板を示す
平面図。
平面図。
【図15】第2実施形態の変形例に係わる弁座板及び吐
出弁取り付け部を示す側面図。
出弁取り付け部を示す側面図。
【図16】従来のロータリコンプレッサの一例を示す縦
断面図。
断面図。
10,10A ロータリコンプレッサ 11 密閉ケーシング 12 電動機 13 ロータリ式圧縮機構 15 ステータ 16 ロータ 17 回転シャフト 17a クランク部 20 メインベアリング 21 サブベアリング 22,80 シリンダ(弁座板組込式シリンダ) 24 サポートフレーム 25 シリンダ室 26 ローラピストン 27 ブレード溝 28 ブレード 30 吸込口 31 吐出口 33 アキュムレータ 40,60,60A,60A′ 弁座板 60a 弁座部 60b 弁座板内周面 41,61 吐出弁機構 42,42′ 吐出室 43,62 吐出弁 44,63 弁押え 45 チャンバーカバー 46,64 吐出弁取付け部 46a,64a 取り付けネジ 46b,64b ネジ穴 47 弾性押え手段 48 シール手段 50 サブマフラー室 51 吐出室出口穴 53 連絡孔 54 メインマフラー室 55,56 ベアリングカバー 57 ポート 58 パイプ 65 切り起こし部 70 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 一夫 静岡県富士市蓼原336番地 東芝エー・ブ イ・イー株式会社富士事業所内
Claims (7)
- 【請求項1】 電動機により駆動されるロータリ式圧縮
機構を密閉ケーシング内に収容し、前記圧縮機構のシリ
ンダ内周面に吐出口を形成するとともに、前記吐出口を
覆う吐出弁機構を設けたロータリコンプレッサにおい
て、前記シリンダ内周面の一部を弁座板により構成し、
この弁座板に前記吐出口と前記吐出弁機構取り付け用の
吐出弁取り付け部とを形成したことを特徴とするロータ
リコンプレッサ。 - 【請求項2】 前記シリンダに半径方向外方に延びるブ
レード溝を形成し、同シリンダの前記吐出口の吐出側部
分に吐出室を形成する一方、前記弁座板のブレード側部
を当該ブレード溝に沿って折曲し、その折曲側先端を前
記吐出室側内方にさらに折曲して折曲部を形成し、当該
折曲部がブレード溝の溝側壁の一部を構成した請求項1
記載のロータリーコンプレッサ。 - 【請求項3】 前記吐出弁取り付け部として、前記弁座
板の前記吐出弁機構取り付け部分に当該吐出弁機構取り
付け用のネジ穴を形成し、このネジ穴の周辺の少なくと
も一部に、当該吐出弁機構の幅方向寸法を規制するため
の切り起こし部を形成した請求項1記載のロータリーコ
ンプレッサ。 - 【請求項4】 前記ネジ穴を、その径の寸法が当該ネジ
穴に係合される取り付けネジ径の寸法より長くなるよう
に前記弁座板に形成し、前記取り付けネジが前記シリン
ダ内周面に直接螺入するように構成した請求項3記載の
ロータリーコンプレッサ。 - 【請求項5】 回転シャフトに設けられたローラーピス
トンを前記シリンダ内に収容するとともに、前記吐出口
のうち少なくとも前記ローラーピストンの回転方向上流
側の吐出口縁を、前記回転シャフトの軸線に略平行な直
線状に形成した請求項1記載のロータリーコンプレッ
サ。 - 【請求項6】 前記吐出口の前記吐出弁機構との接触部
を前記シリンダの軽方向に沿って凸状に形成し、前記シ
リンダの内周面を形成する前記弁座板における前記凸状
部に対応する内周面を、前記シリンダの中心から見て当
該凸部と略同一の凹状に形成した請求項1記載のロータ
リーコンプレッサ。 - 【請求項7】 電動機により駆動されるロータリ式圧縮
機構を密閉ケーシング内に収容し、前記圧縮機構のシリ
ンダ内周面に吐出口を形成するとともに、前記吐出口を
覆う吐出弁機構を設けるとともに、前記シリンダ内周面
の一部を弁座板により構成し、この弁座板に前記吐出口
と前記吐出弁機構取り付け用の吐出弁取り付け部とを形
成したロータリコンプレッサであって、前記シリンダの
前記吐出口の吐出側部分に、当該吐出口付近の幅の長さ
が前記吐出弁取り付け部付近の幅の長さより長い吐出室
を形成するとともに、前記吐出室に隣接する前記弁座板
を、その吐出口付近の幅が前記吐出弁取り付け部付近の
幅より長くなるように形成したことを特徴とするロータ
リコンプレッサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32182895A JPH09158878A (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | ロータリコンプレッサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32182895A JPH09158878A (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | ロータリコンプレッサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09158878A true JPH09158878A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18136881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32182895A Pending JPH09158878A (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | ロータリコンプレッサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09158878A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100386527C (zh) * | 2003-06-17 | 2008-05-07 | 乐金电子(天津)电器有限公司 | 密闭型旋转式压缩机 |
JP2017180388A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社豊田自動織機 | 圧縮機の弁装置、および圧縮機 |
CN111720314A (zh) * | 2020-06-29 | 2020-09-29 | 安徽美芝精密制造有限公司 | 压缩机构和具有该压缩机构的压缩机 |
CN114033687A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-02-11 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种滚子组件、泵体组件和压缩机 |
KR20240110033A (ko) | 2021-12-20 | 2024-07-12 | 가부시끼가이샤 마에가와 세이사꾸쇼 | 밸브 시트 유닛 |
-
1995
- 1995-12-11 JP JP32182895A patent/JPH09158878A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100386527C (zh) * | 2003-06-17 | 2008-05-07 | 乐金电子(天津)电器有限公司 | 密闭型旋转式压缩机 |
JP2017180388A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社豊田自動織機 | 圧縮機の弁装置、および圧縮機 |
CN111720314A (zh) * | 2020-06-29 | 2020-09-29 | 安徽美芝精密制造有限公司 | 压缩机构和具有该压缩机构的压缩机 |
CN114033687A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-02-11 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种滚子组件、泵体组件和压缩机 |
KR20240110033A (ko) | 2021-12-20 | 2024-07-12 | 가부시끼가이샤 마에가와 세이사꾸쇼 | 밸브 시트 유닛 |
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