JP2005214109A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アルミニウム材で形成された容器にエンドキャップを圧入し、その重合部を溶接することで密閉容器を構成する圧縮機であって、エンドキャップの適正な圧入条件を設定する。
【解決手段】 アルミニウム材で略円筒状に形成された容器2の開口端部は、外周面の上部に内側に下向き傾斜するテーパ面2cが円周方向に沿って設けられ、このテーパ面2cに続いて薄肉で低寸の縁片2dが内周面側に立設される。アルミニウム材で略円盤状に形成されたエンドキャップ3は、内側端部に裏板部3cが円周方向に沿って立設され、外周面の下部には内側に下向き傾斜するテーパ面3dが円周方向に沿って設けられ、このテーパ面3dと裏板部3cの外周面との境界領域には突出段部3eが同じく円周方向に沿って設けられ、更に裏板部3cの内面の一部にはエンドキャップ3の軸線方向と平行方向をなす凹溝3fが切り欠いて形成される。エンドキャップ2の裏板部3cの圧入代(A−B)は20〜100μmとし、裏板部3cの圧入長さCは容器2の板厚tの1〜4倍に設定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、圧縮機に係るもので、特にアルミニウム材で略円筒状に形成された容器の開口端部にエンドキャップの端部を圧入し、その重合部を溶接して密閉容器を構成する圧縮機に関する。
従来、密閉容器内に電動要素と圧縮要素とを収納した圧縮機が知られており、この種の圧縮機においては、密閉容器は鉄材のものを使用しているのが一般的である。鉄材の密閉容器を使用すると、圧縮機全体の重量が重くなるため使用目的によっては適さない場合がある。例えば、自動車に搭載してエアコンの冷凍サイクル用圧縮機として使用する場合には、重量の重い圧縮機では自動車の総重量を増大させ、燃費が嵩むことになるので好ましくない。このため、圧縮機の密閉容器をアルミニウム材のものに替えて軽量化を図ることが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2等)。
特開2002−174179号公報 特開2002−13475号公報
圧縮機の密閉容器をアルミニウム材のものに替えるには、略円筒形状の容器と、略円盤形状又は椀形状のエンドキャップとをボルト締めするか、或いは溶接する手段が採用される。溶接手段による場合には、通常アーク溶接により行われ、溶接による結合部分は密閉容器として高圧に絶え得るに十分な強度を備えていなければならない。
容器とエンドキャップとを溶接して密閉容器を構成するにおいては、予めエンドキャップの端部に裏板部を円周方向に立設しておき、この裏板部を容器の開口端部の内側に嵌合してから重合部を溶接するのが一般的である。エンドキャップの端部を容器の開口端部の内側に嵌合するに替えて、エンドキャップの端部を容器の開口端部の外側に嵌合する場合もある。
エンドキャップの端部と容器の開口端部との嵌合において、いわゆる隙間嵌めであると嵌め合わせ作業は容易であるが、エンドキャップの端部と容器の開口端部との重合部に隙間が生じ、この重合部を溶接する時に熱伝導が均一にならず、特にアーク溶接による場合には溶接不良が生じ易くなる。溶接不良の生じた密閉容器では、圧縮機の高圧ガスに到底耐え得るものとはならない。このため、エンドキャップの端部と容器の開口端部との嵌合は、いわゆる締り嵌めを採用することが望ましい。
エンドキャップの端部を容器の開口端部の内側に締り嵌めによって嵌合する時には、容器の開口端部の内径に対してエンドキャップの端部の外径を適正寸法に定めなければならない。エンドキャップの端部の外径寸法と、容器の開口端部の内径寸法との差、即ち圧入代(締め代)が大きくなる程圧入作業が困難となり、小さくなる程圧入作業は容易となるがガタツキが生じて密着性が低下するといった問題が生じる。圧入代は適当に設定し、容器の開口端部を加熱して内径を膨張拡大させれば、エンドキャップの端部を容易に嵌合することができるが、冷却後に容器の開口端部に変形や歪み、或いはひび割れ等が発生する恐れがある。特に、アルミニウム材で形成された容器では、鉄材で形成された容器よりも熱の影響を受け易い。
本発明は、このような従来技術の問題を解決するためになされたもので、特にアルミニウム材で形成された容器にエンドキャップを圧入し、その重合部を溶接することで密閉容器を構成する圧縮機であって、エンドキャップの適正な圧入条件を設定することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、本発明の請求項1は、アルミニウム材で略円筒状に形成された容器の開口端部にエンドキャップの端部を圧入し、その重合部を溶接して密閉容器を構成する圧縮機であって、前記エンドキャップの端部の圧入代を20〜100μmとしたことを特徴とする。
又、本発明の請求項2は、請求項1の圧縮機において、前記エンドキャップの端部に前記容器の開口端部に圧入する裏板部を円周方向に沿って設け、この裏板部の圧入長さを前記容器の板厚の1〜4倍とすることを特徴とする。
上記請求項1の発明によれば、アルミニウム材で略円筒状に形成された容器の開口端部にエンドキャップの端部を圧入するに際して、エンドキャップの端部の圧入代を20〜100μmとしたので、エンドキャップの端部の圧入作業を比較的容易に行うことができ、重合部の密着性が向上し、且つ容器の開口端部の変形や歪み、或いはひび割れの発生を抑えることができる。これにより、エンドキャップと容器との重合部をアーク溶接する時に熱伝導が均一となって良好な溶接状態が得られ、密閉容器として十分な耐圧強度を付与することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、エンドキャップの端部に容器の開口端部に圧入する裏板部を円周方向に沿って設け、この裏板部の圧入長さを容器の板厚の1〜4倍としたので、エンドキャップの圧入時における応力を低く抑えて圧入作業を容易にすると共に、容器の開口端部の変形や歪み、或いはひび割れ等の発生を抑えて圧入後のガタツキを防止し、且つ重合部の幅寸法を十分確保することができる。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。添付図面中、図1は本発明を内部中間圧型の2段回転圧縮機に適用した実施形態を示す概略縦断面図である。図2は図1の2段回転圧縮機における密閉容器の溶接前であって、エンドキャップを容器の開口端部に圧入する前の状態を示す部分断面図である。図3は図1の2段回転圧縮機における密閉容器の溶接前であって、エンドキャップを容器の開口端部に圧入した状態を示す部分断面図である。
図1において、1は密閉容器であり、アルミニウム材(アルミニウム又はアルミニウム合金)で略円筒状に形成されている容器2と、この容器2の開口端部に溶接Wにより結合されたアルミニウム材で略円盤状に形成されているエンドキャップ3とから構成され、容器2の内部には電動要素4と、この電動要素4により駆動される回転圧縮要素5とが収納されている。
上記電動要素4は、容器2の内壁面に固定されたステータ4aと、このステータ4aの中心部に僅かな間隔をあけて配設されたロータ4bとから構成され、ロータ4bの中心は回転軸6に固定され、回転軸6の下部は鉛直下方に延伸している。
上記回転圧縮要素5は、第1の回転圧縮部7と、その上に仕切板9を介して配設された第2の回転圧縮部8とから構成され、第1の回転圧縮部7は第1のシリンダ10と、前記回転軸6に設けられている第1の偏心部6aに嵌合して第1のシリンダ10の内部を偏心回転する第1のローラ11を備えており、第2の回転圧縮部8は第2のシリンダ12と、前記回転軸6に設けられている第2の偏心部6bに嵌合して第2のシリンダ12の内部を偏心回転する第2のローラ13を備えている。又、第1のローラ11にはバネで付勢されているベーン(図略)が常時当接することにより第1のシリンダ10の内部が低圧室と高圧室とに区画されており、同様に第2のローラ13にもバネで付勢されているベーン(図略)が常時当接することにより第2のシリンダ12の内部が低圧室と高圧室とに区画されている。尚、上記回転軸6に設けられている第1の偏心部6aと、第2の偏心部6bとは180°位相をずらせてある。
又、第1の回転圧縮部7の下には第1の支持部材14が配設されると共に、第2の回転圧縮部8の上には第2の支持部材15が配設され、この第1の支持部材14と第2の支持部材15とはその間に前記第1の回転圧縮部7、仕切板9、第2の回転圧縮部8を挟着した状態で、前記容器2の内壁面に固定されているメインフレーム16に複数のボルト16aで締め付けることにより一体的に固定されている。
第1の支持部材14は中心に軸受け部14aを有し、この軸受け部14aの内側にブッシュを嵌装して前記回転軸6の下端部を軸受けしている。又、第1の支持部材14の下面側には軸受け部14aの外周に沿って消音室14bが設けられ、この消音室14bは前記第1のシリンダ10における高圧室の出口に連通していると共に、第1の支持部材14に設けられている吐出ポート14cに連通している。消音室14bは第1の支持部材14の下面にボルト17aで固定されたカバー板17により開口面が被覆され、このカバー板17の中央には軸受け部14aに対応させて孔17bが設けられている。更に、第1の支持部材14には吸入ポート14dが設けられ、この吸入ポート14dは前記第1のシリンダ10に設けられている通路10aを介して第1のシリンダ10における低圧室の入口に連通している。尚、回転軸6には軸孔6cが設けられ、その下端部は拡径されて内部に潤滑油汲み上げ部材18が装着されている。
前記第2の支持部材15は中心に軸受け部15aを有し、この軸受け部15aは前記メインフレーム16の中心孔を貫通して上方に突出し、軸受け部15aの内側にブッシュを嵌装して前記回転軸6を軸受けしている。又、第2の支持部材15の上面側には軸受け部15aの外周に沿って消音室15bが設けられ、この消音室15bは前記第2のシリンダ12における高圧室の出口に連通していると共に、第2の支持部材15に設けられている吐出ポート15cに連通している。更に、第2の支持部材15には吸入ポート15dが設けられ、この吸入ポート15dの上端は前記メインフレーム16に設けられている吸入用通路16bを介して前記容器2の内部に連通しており、吸入ポート15dの下端は前記第2のシリンダ12に設けられている通路12aを介して第2のシリンダ12における低圧室の入口に連通している。尚、メインフレーム16には吐出用通路16cが設けられ、この吐出用通路16cによって容器内部のメインフレーム16より下方領域と、メインフレーム16より上方領域とを連通させてある。
前記容器2は、前記第1の支持部材14における吸入ポート14dに臨む側壁部分に吸入側の孔2aが設けられ、この吸入側の孔2aの位置にスリーブ19がボルト19aにより固定され、前記第2の支持部材15における吐出ポート14cに臨む側壁部分には吐出側の孔2bが設けられ、この吐出側の孔2bの位置にスリーブ20がボルト20aにより固定されている。
上記吸入側のスリーブ19は、孔19bの内側端部と前記吸入ポート14dの入口端部とが吸入用連通管21により接続され、気密保持のためにスリーブ19側では吸入用連通管21との接続部にOリングを嵌装し、吸入ポート14d側では吸入用連通管21との接続部にブッシュを嵌装してある。この吸入側のスリーブ19には冷媒ガスの導入管(図略)が接続される。
上記吐出側のスリーブ20は、孔20bの内側端部と前記吐出ポート15cの出口端部とが吐出用連通管22により接続され、気密保持のためにスリーブ20側では吐出用連通管22との接続部にOリングを嵌装し、吐出ポート15c側では吐出用連通管22との接続部にブッシュを嵌装してある。この吐出側のスリーブ20には冷媒ガスの導出管(図略)が接続される。
前記エンドキャップ3は中央に孔3aが設けられ、この中央孔3aの位置にターミナル23がボルト3bにより固定される。ターミナル23はエンドキャップ3への取付用の基盤23aと、この基盤23aにガラス材やエポキシ樹脂等の電気絶縁材23bを介して貫通固定された複数の接続用端子23cとから構成され、接続用端子23cの下端部は前記電動要素4のステータ4aに内部リード線(図略)を介して接続され、接続用端子23cの上端部は外部電源に外部リード線(図略)を介して接続される。
上記エンドキャップ3は、ターミナル23を取り付けてステータ4aに結線した後に前記容器2の開口端部に圧入し、その重合部をアーク溶接することにより固定して密閉容器1を構成する。
図2は、エンドキャップ3を容器2の開口端部に圧入する前の状態を示している部分断面図であり、エンドキャップ3は、内側端部に裏板部3cが円周方向に沿って立設されている。又、エンドキャップ3の外周面の下部には内側に下向き傾斜するテーパ面3dが円周方向に沿って設けられ、このテーパ面3dと裏板部3cの外周面との境界領域には突出段部3eが同じく円周方向に沿って設けられている。更に、裏板部3cの内面の一部にはエンドキャップ3の軸線方向と平行方向をなす凹溝3fが切り欠いて形成されている。
容器2の開口端部は、外周面の上部に内側に下向き傾斜するテーパ面2cが円周方向に沿って設けられ、このテーパ面2cに続いて薄肉で低寸の縁片2dが内周面側に立設されている。
前記エンドキャップ3の裏板部3cの外径をA、容器2の開口端部の内径をBとすると、圧入代(A−B)は20〜100μmとなるように設定する。即ち、エンドキャップ3の裏板部3cの外径Aは、容器2の開口端部の内径Bより20〜100μm大きく形成し、この範囲内の数値を圧入代とする。この圧入代は容器2の大きさが異なっても変更しなくてよい。この場合、容器2の開口端部の内径Bは109mmである。アルミニウム材としては、Al−Mg−Si系の合金が使用されている。
図3はエンドキャップ3の裏板部3cを容器2の開口端部に圧入した状態を示しており、エンドキャップ3の突出段部3eに容器2の縁片2dが当接して受け止され、エンドキャップ3と容器2との重合部が形成されると共に、エンドキャップ3のテーパ面3d、突出段部3eと、容器2のテーパ面2c、縁片2dとにより断面形状が略V字形の開先G(groove)が円周方向に沿って形成される。
エンドキャップ3の圧入において、前記のように圧入代を20〜100μmに設定してあるため、容器2の開口端部にエンドキャップ3の裏板部3cを比較的容易に圧入することができ、且つ重合部の密着性が向上し、圧入後にガタツキが生じない。圧入代が20μm未満であると、圧入作業はし易くなるが密着性が低下してガタツキが生じ易くなり、圧入代が100μmを超えると密着性が著しく向上してガタツキは生じないが圧入作業が困難となり、又容器2の開口端部に変形や歪み、或いはひび割れ等が発生し易くなる。
更に、容器2の開口端部に対するエンドキャップ3の裏板部3cの圧入長さをCとすると、この圧入長さCは容器2の板厚tの1〜4倍(t≦C≦4t)となるように設定する。裏板部3cの圧入長さCが容器2の板厚未満であると、容器2内への溶接ビードの突き抜けが生じやすくなり、又圧入作業はし易くなるが重合部の幅が狭くなってガタツキが生じ易くなる。圧入長さCが容器2の板厚の4倍を超えると、重合部の幅が広くなってガタツキは生じないが圧入作業がし難くなり、又容器2の開口端部に変形や歪み、或いはひび割れ等が発生し易くなる。この場合、圧入長さCは6.3mmとしてある。尚、容器2の板厚tは開口端部の板厚ではない。開口端部は容器2の板厚tより若干厚くして強度を向上させてある。
次いで、エンドキャップ3と容器2との重合部をアーク溶接する。アーク溶接としては、例えばミグ(MIG)溶接又はティグ(TIG)溶接が作業上適している。このアーク溶接において、前記エンドキャップ3の裏板部3cに設けた凹溝3fの箇所を溶接開始起点とする。この凹溝3fの箇所は裏板部3cの板厚が薄くなっている。
溶接開始時において、前記開先Gの底部に向けてアークを放射し、エンドキャップ3と容器2との重合部を溶かすと共に開先Gに芯線を溶かし込むが、本発明の場合には上記のように重合部のうち裏板部3cに板厚の薄い部分を設けてあるためエンドキャップ3への熱が伝わり易くなる。その結果、従来に比して重合部の溶け込みを十分確保することができ、溶接開始起点での溶接が良好に行われ、強い耐圧強度を付与することが可能となる。裏板部3cにおける板厚の薄い部分の面積が大き過ぎたり或いは厚さが薄す過ぎたりすると、溶接開始時に溶融過剰が生じて穴が開く危険があるため、前記凹溝3fの溝幅と深さを適切に設定することが肝要である。この後、開先Gに沿って円周方向にアーク溶接を続行することで、エンドキャップ3と容器2との重合部のアーク溶接作業が完了する。
このように構成された本発明に係る2段回転圧縮機の作用を以下に説明する。前記ターミナル23を介して電動要素4のステータ4aに通電するとロータ4bが回転し、このロータ4bの回転により回転軸6が回転して回転圧縮要素5を駆動させる。回転圧縮要素5が駆動すると、冷媒ガスが前記吸入側のスリーブ19に接続される冷媒ガス導入管及び吸入用連通管21を介して第1の支持部材14の吸入ポート14dに吸入される。
第1の支持部材14の吸入ポート14dに吸入された冷媒ガスは、第1の回転圧縮部7における第1のシリンダ10の通路10aを通って第1のシリンダ10の低圧室に吸入される。この第1のシリンダ10では、回転軸6の第1の偏心部6aに嵌合している第1のローラ11が偏心回転して冷媒ガスを圧縮する。圧縮された冷媒ガスは、第1のシリンダ10の高圧室から第1の支持部材14の消音室14bに吐出され、ここで消音された後に吐出ポート14cから容器内部の下方領域に吐出される。そして、この吐出された圧縮冷媒ガスは、メインフレーム16の吐出用通路16cを通って容器内部の上方領域に吐出される。
第1の回転圧縮部7で圧縮されて容器内部の上方領域に吐出された冷媒ガスは中間圧力になっており、この中間圧力の冷媒ガスは、メインフレーム16の吸入用通路16bから第2の支持部材15の吸入ポート15dに吸入される。第2の支持部材15の吸入ポート15dに吸入された中間圧力の冷媒ガスは、第2の回転圧縮部8における第2のシリンダ12の通路12aを通って第2のシリンダ12の低圧室に吸入される。この第2のシリンダ12では、回転軸6の第2の偏心部6bに嵌合している第2のローラ13が偏心回転して冷媒ガスを圧縮する。圧縮された冷媒ガスは、第2のシリンダ12の高圧室から第2の支持部材15の消音室15bに吐出され、ここで消音された後に吐出ポート15cから吐出されると共に、吐出用連通管22を通って吐出側のスリーブ20に接続される冷媒ガス導出管により容器外部に吐出される。容器外部に吐出される冷媒ガスは、第2の回転圧縮部8で圧縮されて高圧力になっている。この高圧力の冷媒ガスは、例えば自動車エアコンの冷凍サイクル用冷媒ガスとして使用され、冷凍サイクルを一巡した後に低圧力の冷媒ガスとなって吸入側のスリーブ19から圧縮機に戻される。
本発明は、アルミニウム材の容器とエンドキャップとをアーク溶接して密閉容器を形成
する圧縮機に利用することができる。又、本発明は、内部中間圧型の2段回転圧縮機に適用
するだけでなく、3段以上の多段回転圧縮機、内部高圧型の単段回転圧縮機、その他の各種
形式の圧縮機に適用することが可能である。更に、本発明に係る圧縮機は自動車エアコンに
限らず、家庭用エアコン、業務用エアコン、その他冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機等に使用する
ことができる。
本発明を内部中間圧型の2段回転圧縮機に適用した実施形態を示す概略縦断面図である。 図1の2段回転圧縮機における密閉容器の溶接前であって、エンドキャップを容器の開口端部に圧入する前の状態を示す部分断面図である。 図1の2段回転圧縮機における密閉容器の溶接前であって、エンドキャップを容器の開口端部に圧入した状態を示す部分断面図である。
符号の説明
1 密閉容器
2 容器
3 エンドキャップ
3c 裏板部
3f 凹溝
4 電動要素
5 回転圧縮要素
6 回転軸
7 第1の回転圧縮部
8 第2の回転圧縮部
9 仕切板
14 第1の支持部材
15 第2の支持部材
16 メインフレーム
23 ターミナル

Claims (2)

  1. アルミニウム材で略円筒状に形成された容器の開口端部にエンドキャップの端部を圧入し、その重合部を溶接して密閉容器を構成する圧縮機であって、前記エンドキャップの端部の圧入代を20〜100μmとしたことを特徴とする圧縮機。
  2. 前記エンドキャップの端部に前記容器の開口端部に圧入する裏板部を円周方向に沿って設け、この裏板部の圧入長さを容器の板厚の1〜4倍とすることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011112097A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Toyota Motor Corp 車両用デファレンシャル切替装置
CN110171000A (zh) * 2019-06-03 2019-08-27 北京石油化工学院 坡口切割方法、装置及控制设备

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