JP2001049148A - コーティング用組成物 - Google Patents
コーティング用組成物Info
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Abstract
る皮膜が得られ安定した塗工が可能なコーテイング剤を
提供する。 【解決手段】 Wadellの実用球状度が0.70〜
0.99で且つヌープ硬度1,300〜8,000kg
/mm2の無機微粒子(A)、活性エネルギー線反応性
樹脂(B)および分散剤(C)からなり、(A)〜
(C)の合計重量に基づいて(A)が5〜35重量%、
(B)が45〜95重量%、(C)が0.2〜10重量
%であるコーティング用組成物。
Description
コーティング用組成物に関する。さらに詳しくは、フィ
ルム、紙、それらの複合シート、又はこれらに印刷を施
したものの表面を被覆するコーティング組成物に関す
る。
表面を被覆するコーテイング剤として活性エネルギー線
硬化性樹脂の反応性樹脂が用いられており、被覆表面の
耐擦傷性を向上させ、摩擦や引っかきによる傷から保護
するために、硬質の完全球状粒子を活性エネルギー線硬
化性樹脂に含有するコーテイング剤等が提唱されてい
る。
硬質の完全な球状粒子の製造コストが高いために、市販
品が高価格となり使いづらく、硬質の完全球状粒子と反
応性樹脂の混合物を溶剤に希釈して塗工する場合に、硬
質の完全球状粒子の沈降安定性が不良であり、安定した
塗工を続けることが困難であるという問題点があった。
球状粒子を使わずに、耐擦傷性のある皮膜が得られ安定
した塗工が可能なコーテイング剤について鋭意検討した
結果、特定の条件下では、粒子としては必ずしも真球状
である必要はないが、特定の球状のものが耐擦傷性を発
現することを見出して本発明に到達した。
状度が0.70〜0.99で且つヌープ硬度1,300
〜8,000kg/mm2 の無機微粒子(A)、活性エ
ネルギー線反応性樹脂(B)および分散剤(C)からな
り、全体の重量に基づいて(A)が5〜35重量%、
(B)が45〜95重量%、(C)が0.2〜10重量
%であることを特徴とするコーティング用組成物であ
る。
アルミナ類(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、
アルミナホワイト等)、ジルコニア(酸化ジルコニウ
ム)、炭化タングステン、炭化チタン、炭化ケイ素、炭
化ホウ素、ダイヤモンドからなる群から選ばれるものが
挙げられる。これらは、1種又は2種以上併用してもよ
い。アルミナ系微粒子とは、アルミナの他にも、シリカ
アルミナ、アルミナの表面を樹脂コーティングしたアル
ミナも含むものとする。これらの内好ましいものは、ア
ルミナ類、ジルコニアであり、特に好ましいものはアル
ミナ類である。
常0.70〜0.99、好ましくは0.80〜0.9
8、特に好ましくは0.90〜0.97である。Wad
ellの実用球状度が0.70未満であると、被膜表面
の耐擦傷性が不十分となり、0.99を超えると、
(A)の製造コストが高くなり、本発明の組成物の市場
合理性がなくなる。本発明においては、全微粒子個々の
実用球状度が上記の範囲である必要はなく、平均値とし
て上記範囲内であればよい。Wadellの実用球状度
とは、(粒子の投影面積に等しい円の直径)÷(粒子の
投影像に外接する最小円の直径)で表される値であり、
粒子を電子顕微鏡観察することで測定できる。
8,000kg/mm2 で、好ましくは1,500〜
7,000kg/mm2 であり、特に好ましくは1,7
00〜6,000kg/mm2 である。ヌープ硬度が
1,300kg/mm2 未満では、被膜表面の耐擦傷性
が不十分となる。ヌープ硬度が8,000kg/mm2
を超えるものは自然界に存在しない。ヌープ硬度とは、
ヌープ圧子を用いて測定される微小押し込み硬さで、試
験面に菱形の圧痕をつけたときの加重を、永久凹みの長
い方の対角線の長さより求めた凹みの投影面積で除した
商で表される値である。この試験はASTM C−84
9に基づいて行われる。
ンシュタイン径)は、通常3〜50μm、好ましくは、
8〜40μmである。(A)の平均粒径が3〜50μm
の範囲では、皮膜の透明性、耐擦傷性、表面平滑性が良
好となる。1〜100μmにおける(A)の粒度が重量
で通常90%以上であり、好ましくは95%以上であ
る。
測定器(セイシン企業社製)を用いて、分散媒に検査試
料を50〜100mg加え、超音波を60秒かけた後S
Kレーザー粒度分布測定器を用いて測定する。
脂(B)は、紫外線又は電子線を照射することにより硬
化する樹脂のことをさし、分子構造中にラジカル重合性
二重結合を1〜5またはそれ以上有する化合物が用いら
れる。樹脂中に含まれるラジカル結合性二重結合当量
は、0.5〜15meq/gであり、好ましくは、1〜
8meq/gである。ラジカル結合性二重結合当量が
0.5〜15meq/gであれば、硬化性良好であり、
硬化収縮も小さく、コーティング組成物として問題なく
使用できる。活性エネルギー線硬化性樹脂としては公知
のものが使用でき、エチレン性不飽和基を含有するもの
なら特に限定はないが、数平均分子量1,000以下の
モノマー類及び数平均分子量1,000を超え3万以下
のオリゴマー類が挙げられる。
イオン性のものが挙げられる。 (1)炭素数2〜30の1〜6官能の脂肪族アルコール
の(メタ)アクリレート、又は、炭素数2〜30の1〜
6官能の脂肪族アルコールの炭素数2〜4のアルキレン
オキサイド1〜30モル付加物の(メタ)アクリレート (i)水酸基を含有しない(メタ)アクリレート ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキシレングリコールのプロピレンオキ
サイド(以下POという)6モル付加物(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート
(数平均分子量分子量1,000以下)、ポリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート(数平均分子量分
子量1,000以下)、トリメチロールプロパンPO1
0モル付加物トリ(メタ)アクリレート、ソルビトール
PO15モル付加物ヘキサ(メタ)アクリレート等; (ii)水酸基含有(メタ)アクリレート 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリ
コールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート(数平均分子量分子量1,000
以下)、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート(数平均分子量分子量1,000以下)等; (2)炭素数6〜50の1〜6官能のフェノールの、炭
素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物
の(メタ)アクリレート フェノールEO4モル付加物(メタ)アクリレート、ノ
ニルフェノールEO8モル付加物(メタ)アクリレート
等のモノ(メタ)アクリレート類;ビスフェノールAE
O4モル付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノー
ルAのPO20モル付加物ジ(メタ)アクリレート等の
ジ(メタ)アクリレート類;
る炭素数6〜50又はそれ以上の脂環式アルコール又は
その炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル
付加物の1〜6官能の(メタ)アクリレート シクロブタン(メタ)アクリレート、ジメチロールシク
ロブタンジ(メタ)アクリレート、ジメチロールシクロ
ブタンEO8モル付加物ジ(メタ)アクリレート、シク
ロヘキサン(メタ)アクリレート、シクロヘキサンチオ
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレ
ート、水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト、水素化ビスフェノールAのPO20モル付加物ジ
(メタ)アクリレート、3,3’,5,5’−テトラヒ
ドロキシル水素化ビスフェノールAテトラ(メタ)アク
リレート、1,4−シクロドデカンジ(メタ)アクリレ
ート; (4)アミド基含有エチレン性不飽和化合物 (メタ)アクリルアミド、N−アルキル(炭素数1〜
8)(メタ)アクリルアミド[例えば、N−メチルアク
リルアミドなど]、N,N−ジアルキル(炭素数1〜
8)アクリルアミド[例えば、N,N−ジメチルアクリ
ルアミド、N,N−ジ−n−またはi−プロピルアクリ
ルアミドなど]、N−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜
8)(メタ)アクリルアミド[例えば、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリルアミドなど];N,N−ジヒドロキシアル
キル(炭素数1〜8)(メタ)アクリルアミド[例え
ば、N,N−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミ
ドなど]、ビニルラクタム類[例えば、N−ビニルピロ
リドン等]等;
物 ジアルキル(炭素数1〜8)アミノアルキル(炭素数2
〜10)エステル、ジヒドロキシアルキル(炭素数1〜
8)アミノアルキル(炭素数2〜10)エステル、モル
ホリノアルキル(炭素数1〜8)エステル等[例えば、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノ(メタ)アクリレート、モルホリノエチル(メ
タ)アクリレート、 ジメチルアミノエチルフマレート
など]、複素環式ビニル化合物[例えば、2−ビニルピ
リジン、4−ビニルピリジンN−ビニルピリジン等のビ
ニルピリジン類、N−ビニルイミダゾール等]等; (6)ハロゲン原子含有(メタ)アクリレート トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモ
ベンジル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオ
キシエチル(メタ)アクリレート、ジブロモフェニルグ
リシジルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル、テト
ラブロモビスフェノールAのポリエトキシジ(メタ)ア
クリレート等; (7)その他のエチレン性不飽和化合物 グリシジル(メタ)アクリレート、スチレン類(例えば
スチレン、ビニルトルエン等)、アリル化合物(例えば
フタル酸ジアリル等)等;
ものが挙げられる。 (8)ウレタン(メタ)アクリレート 官能数2〜6のポリオール(例えばエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリ
オール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポ
リオール、ポリテトラメチレングリコール等)と有機ポ
リイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等)と水酸
基含有エチレン性不飽和化合物[例えば前記(1)の
(ii)の水酸基含有(メタ)アクリレート等]の反応物
である数平均分子量3万以下のウレタン(メタ)アクリ
レート; (9)ポリエステル(メタ)アクリレート 多塩基酸(例えばイソフタル酸、テレフタル酸、フマル
酸、マレイン酸、アジピン酸等)、官能基数2〜6の多
価アルコール[例えば前記(8)に記載されたポリオー
ル等]とアクリル酸からエステル化により得られる複数
のエステル結合と複数のエチレン性不飽和基をもつポリ
エステル(メタ)アクリレート等;
エポキシ樹脂、有機ポリイソシアネート(例えば、2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイ
ソシアネート等)変成ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールA型プロピレンオキサイド付加物の
末端グリシジルエーテル等のエポキシ樹脂類と(メタ)
アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレー
ト等; (11)主鎖及び側鎖にエチレン性不飽和基を有するブ
タジエン重合体(例えばポリブタジエン等); (12)ジメチルポリシロキサンの主鎖及び側鎖にエチ
レン性不飽和基を有するシロキサン重合体[例えばジメ
チルシロキサンジ(メタ)アクリレート等];これらの
1種又は2種以上が使用出来る。これらの内で好ましい
ものはアクリレート類であり、特に好ましいものは
(1)〜(3)のアクリレートモノマー、(9)〜(1
1)のアクリレートオリゴマーである。
料、インキに通常用いられるものであれば、特に制限は
ない。具体例として、非反応性高分子有機系分散剤、非
反応性低分子有機系分散剤、イオン性で且つ反応性の低
分子有機系分散剤、非反応性無機系分散剤等が挙げられ
る。非反応性高分子有機系分散剤としては、ナフタレン
スルホン酸塩のホルマリン縮合物、ポリスチレンスルホ
ン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ポリカルボン酸
塩(ポリアクリル酸塩等)、ポリビニルアルコール等が
挙げられる。これらの重量平均分子量が2,000〜5
00,000、好ましくは3,000〜200,000
である。
平均分子量2000未満のものが挙げられる。 (i)ポリアルキレングリコール型;炭素数4〜30の
脂肪族アルコールのアルキレン(炭素数2〜4)オキサ
イド(1〜30モル)付加物、炭素数4〜30のアルキ
ルフェノールのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド
(1〜30モル)付加物、炭素数4〜30の脂肪族アミ
ンのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(1〜30
モル)付加物、炭素数4〜30の脂肪族アミドのアルキ
レン(炭素数2〜4)オキサイド(1〜30モル)付加
物等; (ii)多価アルコール型;炭素数4〜30の脂肪酸と
グリセリンのモノエステル化合物、炭素数4〜30の脂
肪酸とペンタエリスリトールのモノエステル化合物、炭
素数4〜30の脂肪酸とソルビットのモノエステル化合
物、炭素数4〜30の脂肪酸とソルビタンルのモノエス
テル化合物等; (iii)カルボン酸塩型;炭素数4〜30の脂肪酸の
アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)塩、アンモニ
ウム塩及び第4級アンモニウム塩等; (iv)硫酸エステル型;炭素数4〜30の脂肪族アル
コール硫酸エステル、炭素数4〜30の脂肪族アルコー
ル硫酸エステル、炭素数4〜30の脂肪族アルコールの
アルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(1〜30モ
ル)付加物の硫酸エステルのアルカリ金属(ナトリウ
ム、カリウム等)塩、アンモニウム塩及び第4級アンモ
ニウム塩等;
アルキルフェノールのスルホン酸、炭素数4〜30のア
ルキルフェノールのスルホン酸等のアルカリ金属(ナト
リウム、カリウム等)塩、アンモニウム塩及び第4級ア
ンモニウム塩等; (vi)リン酸エステル型;炭素数4〜30の脂肪族ア
ルコールリン酸モノエステル、炭素数4〜30の脂肪族
アルコールリン酸ジエステル、炭素数4〜30の脂肪族
アルコールリン酸モノエステル等のアルカリ金属(ナト
リウム、カリウム等)塩、アンモニウム塩及び第4級ア
ンモニウム塩等; (vii)第1〜3級アミン塩型;炭素数4〜30の脂
肪族(第1級〜第3級)アミン、トリエタノールアミン
と炭素数4〜30の脂肪酸のモノエステルの無機酸(塩
酸等)塩、有機酸(炭素数1〜4のカルボン酸等)等; (viii)第4級アンモニウム塩型;炭素数4〜30
の脂肪酸の第4級アンモニウム塩等;等
剤としては、重量平均分子量2,000未満のものが挙
げられる。 (i)(メタ)アクリロイロキシ基含有アルコールの硫
酸エステル型アニオン性分散剤;炭素数4〜30の(メ
タ)アクリロイロキシ基含有脂肪族アルコール硫酸エス
テル、炭素数4〜30の(メタ)アクリロイロキシ基含
有脂肪族アルコールのアルキレン(炭素数2〜4)オキ
サイド(1〜30モル)付加物等の硫酸エステルのアル
カリ金属(ナトリウム、カリウム等)塩、アンモニウム
塩及び第4級アンモニウム塩等; (ii)(メタ)アクリロイロキシ基含有アルコールの
リン酸エステル型アニオン性分散剤;炭素数4〜30の
(メタ)アクリロイロキシ基含有脂肪族アルコールリン
酸モノエステル、炭素数4〜30の(メタ)アクリロイ
ロキシ基含有脂肪族アルコールリン酸ジエステル、炭素
数4〜30の(メタ)アクリロイロキシ基含有脂肪族ア
ルコールリン酸モノエステル等のアルカリ金属(ナトリ
ウム、カリウム等)塩、アンモニウム塩及び第4級アン
モニウム塩等; (iii)(メタ)アクリロイロキシ基含有カチオン性
分散剤 例えば(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数2〜
6)トリアルキル(炭素数4〜30)アンモニウム塩
(対アニオンはハロゲンアニオン、硫酸アニオン、炭酸
アニオン等)、(メタ)アクリル酸メチルとジアルキル
(炭素数4〜30)アミノエタノールのアルキレン(炭
素数2〜4)オキサイド付加物(1〜100モル)のエ
ステル交換反応物にアルキル(炭素数1〜30)ハライ
ド又はジアルキル硫酸等のアルキル化剤との反応によっ
て得られるもの等[例えば、(メタ)アクリロイロキシ
エチルジメチルラウリルアンモニウムクロライド、(メ
タ)アクリロイロキシプロピルジエチルヘキシルアンモ
ニウムメトサルフェート等];等無機系分散剤として
は、ポリリン酸塩、リン酸等のリン酸系が挙げられる。
且つ反応性の低分子有機系分散剤であり、さらに好まし
いものは、(メタ)アクリロイロキシ基含有アルコール
の硫酸エステル型アニオン性分散剤、(メタ)アクリロ
イロキシ基含有アルコールのリン酸エステル型アニオン
性分散剤である。上記(メタ)アクリロイロキシ基含有
のアニオン性分散剤の対イオンとして好ましいのは、第
4級トリアルキルアンモニウム塩基である。アルキル基
は例えば炭素数1〜6であり、これらは同じであっても
異なっていてもよい。第4級アンモニウム塩基を対カチ
オンとするアニオン性分散剤の具体例としては、ヒドロ
キシエチルメタクリレートのモノリン酸エステルのメチ
ルトリエチルアンモニウム塩、ヒドロキシエチルアクリ
レートのモノリン酸エステルのメチルトリエチルアンモ
ニウム塩、ヒドロキシブチルアクリレートのモノリン酸
エステルのトリエチルアンモニウム塩、ヒドロキシエチ
ルメタクリレートの硫酸エステルのメチルトリエチルア
ンモニウム塩、ヒドロキシエチルアクリレートの硫酸エ
ステルのメチルトリエチルアンモニウム塩等が挙げられ
る。これらの内で好ましいのはヒドロキシエチルメタク
リレートのモノリン酸エステルの第4級アンモニウム塩
である。
塩、リン酸エステル第4級アンモニウム塩の製造法とし
ては、一例として下記に示す(i)〜(iii)を通し
て得る方法が挙げられる。 (i)(メタ)アクリル酸とアルキレン(炭素数2〜3
0)ジオールまたはポリアルキレン(炭素数2〜4)グ
リコール(数平均分子量3,000以下)とのモノエス
テル化反応を行う。一般式(1)でこれを表す。
は、アルキレン基(炭素数;2〜30)又はポリアルキ
レングリコール(分子量;3,000以下)を表す。こ
の反応(i)はアルコール過剰下(例えばアクリル酸1
モルに対して1.1〜10モル過剰)で行い、反応終了
後未反応物を減圧蒸留等により取り除く。 (ii)(i)で得られた化合物(水酸基1つ含有)と
酸(無水硫酸、無水リン酸等)とのモノエステル化反応
を行う。一般式(2)〜(4)でこれを表す。
る。無水リン酸と反応させる場合、若干のジエステル化
合物が副生成物として得られるが、反応物中の大部分が
リン酸モノエステル化合物である。 (iii)上記(ii)で得られる化合物の塩基(水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、4級アンモニウム塩
等)による中和反応を行う。一般式(5)〜(8)でこ
れを表す。
る。R3 〜R6 はアルキル基(炭素数;1〜6)を表
す。X- はCl- 、Br- 、CH3 SO4 - , C2 H5
SO4 - 、CH3 OCO2 - を表す。この反応(ii
i)において、反応(ii)で得られる硫酸モノエステ
ル化合物、リン酸モノエステル化合物を塩基で、完全に
中和する必要はなく、一部中和されたものであれば、本
発明の組成物に使用してもよい。得られる分散剤の酸価
は、通常0〜500mgKOH/gであり、好ましくは
20〜300mgKOH/gである。
(A)〜(C)の合計重量に対して、通常5〜35重量
%であり、好ましくは、10〜25重量%である。5重
量%未満では硬化後の塗膜の耐擦傷性が不良となり、3
5重量%を超えるとコーティング組成物中の微粒子
(A)の沈降安定性が悪化し、コーティング組成物とし
て適さない。本発明の組成物中の(B)の含有量は
(A)〜(C)の合計重量に対して、通常45〜95重
量%であり、好ましくは、70〜92重量%である。4
5重量%未満ではコーティング組成物の硬化性が不良と
なり、95重量%を超えるとコーティング組成物として
要望される意匠性が達成できない(塗膜光沢を低くでき
ない)。本発明の組成物中の(C)の含有量は(A)〜
(C)の合計重量に対して、通常0.2〜10重量%で
あり、好ましくは、1〜8重量%である。0.2重量%
未満ではコーティング組成物中の微粒子(A)の沈降安
定性が不良となり、10重量%を超えるとコーティング
組成物の硬化性が不良となり、コーティング組成物とし
て適さない。
(D)を配合することができる。(D)としては、
(A)以外の無機微粒子が挙げられ、特に形状、粒径等
の制限はないが、平均粒径が通常0.01〜50μmの
ものが使用でき、0.05〜30μmのものが好まし
く、艶消し剤、充填剤、顔料として使用できるものであ
れば問題はない。例えばシリカ類(微粉ケイ酸、含水ケ
イ酸、ケイ藻土、コロイダルシリカ等)、炭酸塩類〔沈
降性(活性、乾式、重質または軽質)炭酸カルシウム、
ケイ酸塩類(微粉ケイ酸マグネシウム、タルク、ソープ
ストーン、ステアライト、ケイ酸カルシウム、アルミノ
ケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸ソーダ等)、カー
ボンブラック類(チャンネルブラック、ファーネスブラ
ック、サーマルブラック、アセチレンブラック等)、白
亜、寒水クレー、胡粉、チョーク、炭酸マグネシウム
等〕、クレー類(カオリン質クレー、セリサイト質クレ
ー、バイロフィライト質クレー、モンモリロナイト質ク
レー、ベントナイト、酸性白土等)、アルミナ類(酸化
アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナホワイト
等)、ジルコニア(酸化ジルコニウム)、硫酸アルミニ
ウム類(硫酸バンド、硫酸アルミナ、サチンホワイト
等)、硫酸バリウム類(バライト粉、沈降性硫酸バリウ
ム、リトポン等)、石膏(無水、半水等)、鉛白、雲母
粉、亜鉛華、酸化チタン、活性フッ化カルシウム、ゼオ
ライト、セメント、石灰、亜硫酸カルシウム、二硫化モ
リブデン、アスベスト、ガラスファイバー、ロックファ
イバー、マイクロバルーン等が挙げられる。これらは、
2種以上併用してよく、また2種以上が複合化されたも
のでもよい。これらの内好ましいものは、シリカ類、炭
酸塩類である。配合量は全体の重量に基づいて50重量
%以下であり、好ましくは30重量%以下である。
光重合開始剤、消泡剤、レベリング剤、シランカップリ
ング剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、スリップ
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の、塗料、インキに通
常添加される添加剤を任意に配合することができる。通
常、配合量は組成物の全体の重量に対して20重量%以
下、好ましくは6重量%以下である。光重合開始剤とし
ては、ベンゾフェノン、オルソベンゾイル安息香酸メチ
ル、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファ
イド、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサ
ントン、エチル−4−(ジエチルアミノ)ベンゾエート
等の水素引き抜き型光重合開始剤;ベンゾインアルキル
エーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、アルキルフ
ェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン等
の分子内開裂型光重合開始剤等が挙げられる。
等の低級アルコール系消泡剤;オクチルアルコール、ヘ
キサデシルアルコール等の高級アルコール系消泡剤;オ
レイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸系消泡剤;グリセリ
ンモノラウリレート等の脂肪酸エステル系消泡剤;トリ
ブチルフォスフェート等のリン酸エステル系消泡剤;ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等の
金属石けん系消泡剤;その他鉱物油系消泡剤;ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエ
ーテル系消泡剤、ジメチルシリコーンオイル、アルキル
変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル等の
シリコーン系消泡剤等が挙げられる。レベリング剤とし
ては、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物、ス
テアリン酸エチレンオキサイド付加物等のポリエチレン
グリコール型非イオン系界面活性剤;ソルビタンパルミ
チン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエス
テル、ソルビタンステアリン酸トリエステル等の多価ア
ルコール型非イオン系界面活性剤;パーフルオロアルキ
ルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルカ
ルボン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン等のフッ素
系界面活性剤;アルキル変性シリコンオイル、ポリエー
テル変性シリコンオイル等の変性シリコーンオイル等が
挙げられる。
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−フェニルアミノフロピルトリメ
トキシシラン等のアミノ系シランカップリング剤;ウレ
イドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド系シラン
カップリング剤;ビニルエトキシシラン、ビニルメトキ
シシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン等のビニル系シランカップリング剤;γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルメチルジメトキシシラン等のメタクリレート系
シランカップリング剤;γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、等のエポキシ系シランカップリング
剤;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等
のイソシアネート系シランカップリング剤;ポリエトキ
シジメチルシロキサン、ポリエトキシジメチルシロキサ
ン等のポリマー型シランカップリング剤;N−(N−ベ
ンジル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン塩酸塩等のカチオン型シランカップリン
グ剤等が挙げられる。
は、ベントナイト、有機処理ベントナイト、極微細表面
処理炭酸カルシウム等の無機系チクソトロピー性付与剤
(増粘剤);水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カル
シウム、オレイン酸アルミニウム、重合アマニ油等の有
機系チクソトロピー性付与剤(増粘剤)等が挙げられ
る。スリップ剤としては、ステアリン酸ブチル等の高級
脂肪酸エステル類;エチレンビスステアリン酸アミド、
オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド類;ステアリン
酸カルシウム、オレイン酸アルミニウム等の金属石けん
類;パラフィンワックス等の高分子量炭化水素類;ポリ
エチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルボキ
シル基含有ポリエチレンワックス等のポリオレフィンワ
ックス類;ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シ
リコーンオイル、フルオロシリコーンオイル等のシリコ
ーン類等が挙げられる。
ール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘ
キサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタ
デシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドトキ
シフェニルプロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエ
ステル等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;n−ブ
チルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミノメチル
メタクリレート等のアミン系酸化防止剤等が挙げられ
る。紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5
−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒド
ロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2
−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−ト
リアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−
フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤;2−ヒドロ
キシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等のベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤;2−エトキシ−2′−エチ
ルオキサリック酸ビスアニリド等の蓚酸アニリド系紫外
線吸収剤等が挙げられる。
(B)、(C)及び必要に応じて上記のその他の配合物
を均一に混合してなる。混合する方法としては例えば
(A)、(B)、(C)三者の内二者を混合してから残
りの一者を混合する方法、三者を同時に混合する方法等
があるが特に限定はない。混合する際の温度は、通常0
〜60℃であり、好ましくは5〜40℃であり、特に好
ましくは15〜30℃である。混合時に生じる泡を取り
除くため、減圧下(40mmHg以下)で混合を行うの
が好ましい。混合する装置としては、釜内減圧可能な万
能混合機、プラネタリーミキサーである。本発明の組成
物を基材に塗工する際には、塗工に適した粘度に調整す
るために、必要に応じて1種以上の溶剤で希釈して用い
ることができる。塗料中の溶剤含量は、塗工適性の点か
ら好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量
%以下である。塗料中の溶剤含量が50%以下のとき
は、乾燥に時間がかからないので、生産スピードを落と
すことなく塗工することができる。
を除く)を溶解するものであれば特に限定されない。具
体的には、例えばトルエン、キシレン、エチルベンゼン
等の芳香族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、
メトキシブチルアセテート等のエステル系またはエステ
ルエーテル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル等のエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケ
トン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノー
ル、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコー
ル等のアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系
溶剤;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶
剤、;水;およびこれらの2種以上の混合溶剤等が挙げ
られる。これらの溶剤のうち好ましいものは沸点が約7
0〜100℃のエステル系溶剤およびアルコール系溶剤
であり、特に好ましいものは、酢酸エチル、イソブロピ
ルアルコールおよびこれらの混合物である。また、塗料
の粘度(25℃下)は、通常200〜5,000mPa
・s、好ましくは400〜3,000mPa・sであ
る。粘度がこの範囲内にあるときは、しみこみムラや、
塗料のレベリング性悪化などの問題が無く、安定して塗
工することができる。
ーター(サイズプレス、ゲートロールコーター等)、バ
ーコーター、グラビアコーター、エアナイフコーター、
ブレードコーター等の塗工機を使用できる。塗工量は、
乾燥後の重量として、通常1〜50g/m2、好ましく
は、3〜30g/m2である。乾燥は、熱風加熱等によ
って行われる。乾燥温度はドライヤーの種類によって種
々変化するがドライヤー内部の温度は通常50〜200
℃、好ましくは100〜150℃である。これらの塗工
機で本発明の組成物を塗工した場合、膜厚は塗工機によ
って異なるが、通常3〜50μmであり、好ましくは、
5〜30μmである。
ネルギー線としては、紫外線および電子線が挙げられ
る。紫外線で硬化させる場合、高圧水銀灯、メタルハラ
イドランプ等を備えた公知の紫外線照射装置を使用する
ことができる。硬化する際の紫外線の照射量は、好まし
くは50〜2,000mJ/cm2である。照射量が5
0mJ/cm2未満では硬化が不十分となり、2,00
0mJ/cm2を超えると硬化したコーティング膜が黄
変劣化する場合がある。電子線で硬化させる場合、公知
の電子線照射装置を使用することができる。電子線の照
射量は好ましくは1〜10Mradである。照射量が1
Mrad未満では硬化が不十分となり、10Mradを
超えると硬化したコーティング膜あるいは基材(紙、フ
ィルム等)が損傷を受け、劣化する場合がある。
に従って、テーバー摩耗試験を行って評価を行うものと
する。 テーバー摩耗試験法; (1)基材に本発明に用いる組成物を塗工し、活性エネ
ルギー線を照射することにより、基材に硬化膜を作成す
る。 (2)これを、粘着加工したボール紙に貼り付け、10
cm×10cmの大きさに切り取る。これを試験サンプ
ルとする。 (3)JIS K−6902に従って、テーバー摩耗試
験を行う。1kg荷重で500回転後の摩耗量を測定す
る。試験前に試験サンプルの質量をmg単位まで測定し
ておき、試験後の試験サンプルの質量を測定し、被覆物
の摩耗量を算出する。本発明の被覆物の摩耗量は通常5
0mg以下であり、好ましくは40mg以下である。
対象基材としては、特に限定はないが、プラスチック製
フィルム、紙、紙とプラスチック製フィルムの複合シー
ト、又はこれらに印刷を施したもの等が挙げられる。具
体的に、例えば、塩ビシート、ポリエチレンフィルム、
ポリエステルフィルムなどのプラスチック製フィルム
類;薄葉紙、紙間強化紙、チタン紙、ラテックス含浸
紙、石膏ボード用原紙などの紙類;これらの複合シート
及びこれらに印刷を施したもの等が挙げられる。本発明
の組成物はこれらの対象基材を保護するコーティング剤
として極めて有利である。本発明の組成物で被覆された
プラスチック製フィルム、紙等の表面は、耐擦傷性にす
ぐれ摩擦や引っ掻きで傷がつきにくく、更に外観も良好
である。かかる効果を有することから本発明の組成物
は、特に印刷されたプラスチックフィルム、紙等の印刷
面を保護するコーティング剤として極めて有用である。
これらの用途としては内装材(インテリア等)、外装材
(住宅壁材、車輌壁材等)、フィルム、包装紙等多くの
用途に供せられる。特に建材用途そして住宅内装材(壁
材、テーブル・机・本箱・システムキッチン等の家具
類)、車輌内装材が適している。
本発明はこれに限定されるものではない。実施例中の部
は重量部を示す。
器中に、ヒドロキシエチルメタクリレートのリン酸モノ
エステル1,000部を仕込み、25℃に温調する。攪
拌下にモノメチルトリエチルアンモニウムメチルカーボ
ネート435部を60分かけて滴下する。モノメチルト
リエチルアンモニウムメチルカーボネートを滴下するに
つれて、炭酸ガスが発生し始めるので、反応が暴走しな
いように注意しながら滴下を続ける。滴下終了後攪拌を
90分続けた後、20mmHg以下で20分減圧した。
このものを分散剤1とする。この分散剤の酸価は、27
0mgKOH/gであった。
の組成物を得た。このものを、印刷を施した塩ビシート
に乾燥厚さ25μmとなるようにコーティングし、紫外
線(UV)を500mJ/cm2照射した。前述のテー
バー摩耗試験での摩耗量は、35mgであった。
の組成物を得た。このものを、印刷を施したポリエステ
ルフィルムに乾燥厚さ25μmとなるようにコーティン
グし、電子線(EB)を5Mrad照射した。実施例1
と同様のテーバー摩耗試験での摩耗量は、30mgであ
った。
と同様にして行った。EB照射の場合は実施例2と同様
に行った。その結果を表1に記載した。なお、表中、下
記のものを使用した。 ハリミックC100−32;マイクロン社製、平均粒
径:6μm、ヌープ硬度2,800、 Wadellの実用球状度0.96の溶融アルミナスミ
コランダムAA−18; 住友化学工業社製、平均粒径:18μm、ヌープ硬度2
800、Wadellの実用球状度0.80アルミナ アルミナX;平均粒径:15μm、ヌープ硬度280
0、Wadellの実用球状度0.65の破砕不定形ア
ルミナ
られたことを示す。
効果を奏する。 (1)塗工しやすい粘度まで溶剤等で希釈した際に沈降
安定性に優れるためコーティング適性に優れ、安定した
品質のコーティング皮膜を工業的に得ることができる。 (2)本発明のコーティング組成物で被覆されたプラス
チック製フィルム、紙等の表面は、耐擦傷性にすぐれ摩
擦や引っ掻きで傷がつきにくく、更に外観も良好であ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 Wadellの実用球状度が0.70〜
0.99で且つヌープ硬度1,300〜8,000kg
/mm2 の無機微粒子(A)、活性エネルギー線反応性
樹脂(B)および分散剤(C)からなり、(A)〜
(C)の合計重量に基づいて(A)が5〜35重量%、
(B)が45〜95重量%、(C)が0.2〜10重量
%であることを特徴とするコーティング用組成物。 - 【請求項2】 該(A)の平均粒径が3〜50μmであ
る請求項1記載のコーティング用組成物。 - 【請求項3】 該(A)がアルミナ系粒子である請求項
1又は2記載のコーティング用組成物。 - 【請求項4】 該(C)が、活性エネルギー線反応性を
有するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の
コーティング用組成物。 - 【請求項5】 該(C)が、第4級アンモニウム塩基を
対カチオンとするアニオン性分散剤である請求項1〜4
のいずれか1項に記載のコーティング用組成物。 - 【請求項6】 塗布する対象基材が、プラスチック性フ
ィルム、紙、紙とプラスチック製フィルムとの複合シー
ト、又はこれらに印刷を施したものである請求項1〜5
のいずれか1項に記載のコーティング用組成物。 - 【請求項7】 塗布後硬化されたものは、JIS K−
6902に基づくテーバー摩耗試験において、1kg荷
重で500回転後の摩耗量が50mg以下である請求項
1〜6のいずれか1項に記載のコーティング用組成物。
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