JP2001048957A - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置

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JP2001048957A
JP2001048957A JP2000158665A JP2000158665A JP2001048957A JP 2001048957 A JP2001048957 A JP 2001048957A JP 2000158665 A JP2000158665 A JP 2000158665A JP 2000158665 A JP2000158665 A JP 2000158665A JP 2001048957 A JP2001048957 A JP 2001048957A
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epoxy resin
molding material
group
resin molding
sealing
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JP2000158665A
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Kazuyoshi Tendou
一良 天童
Mitsuo Katayose
光雄 片寄
Seiichi Akagi
清一 赤城
Megumi Matsui
恵 松井
Yoshihiro Takahashi
佳弘 高橋
Hiroyuki Saito
裕之 斎藤
Shinsuke Hagiwara
伸介 萩原
Fumio Furusawa
文夫 古沢
Takahiro Horie
隆宏 堀江
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れたはんだ耐熱性を示す封止用エポキシ樹脂
成形材料及びそれにより封止された素子を備える銅フレ
ームを用いた電子部品装置を提供する。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び
(C)充填剤を必須成分とし、アルコキシ基を有する化
合物を含まない封止用エポキシ樹脂成形材料、又は、
(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)充填剤及び
(D)アルコキシ基を有しないカップリング剤を必須成
分とする封止用エポキシ樹脂成形材料。この封止用エポ
キシ樹脂成形材料により封止された素子を備える銅フレ
ームを用いた電子部品装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に銅フレームを
用いた電子部品装置において優れたはんだ耐熱性を示す
封止用エポキシ樹脂成形材料及びこれにより封止された
素子を備える電子部品装置に関する。
【0002】
【従来の技術】IC、トランジスタなどの電子部品装置
は、小型化、高速化の要求に応えるため、年々その集積
度や動作速度が高まっており、消費電力の増大、すなわ
ち発熱量の増大を招いている。また、低コスト化の要求
もますます厳しく、近年、これらの要求に対応するた
め、電子部品装置に従来の42アロイフレームに換え
て、熱伝導率が高く低コストな銅フレームを用いる例が
増えている。しかし、銅フレームは42アロイフレーム
に比べて熱処理により表面が酸化されやすく、生成した
酸化膜は脆いため、素子の封止後ダイパッド裏面やイン
ナーリード部分で封止用エポキシ樹脂と剥離しやすい傾
向にあり、実装時のはんだ耐熱性に劣る、という問題が
あった。そこで、銅フレームと封止用エポキシ樹脂の接
着性を向上させるため、アミノアルコキシシラン、エポ
キシアルコキシシラン、メルカプトアルコキシシランな
どのシランカップリング剤を封止用エポキシ樹脂に添加
することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来のアルコキシ基を有するシランカップリング剤を封
止用エポキシ樹脂に添加しても、はんだ耐熱性の改善は
十分でなく、特に素子の封止工程までに加わる熱処理条
件が厳しく、銅フレームの酸化が進んでいる場合は、む
しろはんだ耐熱性が低下する、という問題があった。
【0004】本発明は、このように酸化の進んだ銅フレ
ームに対しても、優れたはんだ耐熱性を示す封止用エポ
キシ樹脂成形材料及びこれにより封止された素子を備え
る電子部品装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記の課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、はんだ耐熱性
の低下を招くダイパッド裏面などでの銅フレームと封止
用エポキシ樹脂との剥離は、アルコキシ基を有する化合
物の添加により促進され、これを除くことにより上記目
的を達成し得ることを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)(A)エポキ
シ樹脂、(B)硬化剤及び(C)充填剤を必須成分と
し、アルコキシ基を有する化合物を含有しない封止用エ
ポキシ樹脂成形材料、(2)(A)エポキシ樹脂、
(B)硬化剤、(C)充填剤及び(D)アルコキシ基を
有しないカップリング剤を必須成分とする封止用エポキ
シ樹脂成形材料、(3)(C)充填剤を(D)アルコキ
シ基を有しないカップリング剤で予め表面処理しないで
用いてなる上記(2)記載の封止用エポキシ樹脂成形材
料、(4)(D)アルコキシ基を有しないカップリング
剤がSi―N結合を有する環状シラン化合物を含有して
なる上記(2)又は(3)記載の封止用エポキシ樹脂成
形材料、(5)(D)アルコキシ基を有しないカップリ
ング剤がシラノール基を有する化合物を含有してなる上
記(2)〜(4)のいずれかに記載の封止用エポキシ樹
脂成形材料、(6)シラノール基を有する化合物が下記
一般式(I)で示される化合物である上記(5)記載の
封止用エポキシ樹脂成形材料、
【化6】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜10の置
換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同
一でも異なっていてもよい。nは0〜150の整数を示
す。) (7)シラノール基を有する化合物の配合量が(B)硬
化剤の水酸基に対するシラノール基を有する化合物のシ
ラノール基のモル濃度で0.05モル%〜10モル%で
ある上記(5)又は(6)記載の封止用エポキシ樹脂成
形材料、(8)(A)エポキシ樹脂が下記一般式(II)
〜(IV)で示されるエポキシ樹脂の少なくとも1種を含
有してなる上記(1)〜(7)のいずれかに記載の封止
用エポキシ樹脂成形材料、
【化7】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜10の置
換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同
一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示
す。)
【化8】 (ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜5の置換又は非
置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整
数を示す。)
【化9】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜5の置換
又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一
でも異なっていてもよい。nは0〜10の整数を示
す。) (9)(A)エポキシ樹脂が一般式(III)で示される
エポキシ樹脂と一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂と
を重量比2:8〜8:2で含有してなる上記(8)記載
の封止用エポキシ樹脂成形材料、及び(10)(B)硬
化剤が下記一般式(V)で示されるフェノール・アラル
キル樹脂を含有してなる上記(1)〜(9)のいずれか
に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、並びに
【化10】 (ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は
非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜8の整
数を示す。) (11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の封止
用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備えた
銅フレームを用いた電子部品装置に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる(A)
エポキシ樹脂としては、封止用エポキシ樹脂成形材料で
一般に使用されているもので特に制限はないが、例え
ば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノ
ール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコ
ール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノ
ール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジ
ヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を
有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得
られるノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アル
キル置換又は非置換のビフェノール等のジグリシジルエ
ーテル、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロ
ルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型
エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌ
ル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により
得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ジシクロペ
ンタジエンとフェノ−ル類の共縮合樹脂のエポキシ化
物、ナフタレン環を有するエポキシ樹脂、ナフトールア
ラルキル樹脂のエポキシ化物、トリメチロールプロパン
型エポキシ樹脂、テルペン変性エポキシ樹脂、オレフィ
ン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族
エポキシ樹脂及び脂環族エポキシ樹脂などが挙げられ、
これらのエポキシ樹脂を単独で用いても2種以上を組み
合わせて用いてもよい。なかでも、はんだ耐熱性の観点
からは下記一般式(II)で示されるビフェニル型エポキ
シ樹脂、下記一般式(III)で示されるノボラック型エ
ポキシ樹脂及び下記一般式(IV)で示されるスチルベン
型エポキシ樹脂が好ましい。
【0008】
【化11】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜10の置
換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同
一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示
す。)
【0009】
【化12】 (ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜5の置換又は非
置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整
数を示す。) 上記式(III)中のRとしては、例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−
ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニ
ル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ
基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの
炭素数1〜5の置換又は非置換の一価の炭化水素基が挙
げられ、なかでもメチル基、エチル基等のアルキル基が
好ましく、メチル基がより好ましい。
【0010】
【化13】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜5の置換
又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一
でも異なっていてもよい。nは0〜10の整数を示
す。) 上記式(IV)中のR1〜R4としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル
基、t−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル
基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル
基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキ
ル基などの炭素数1〜5の置換又は非置換の一価の炭化
水素基が挙げられ、なかでもアルキル基が好ましく、メ
チル基、t−ブチル基がより好ましい。
【0011】上記一般式(II)で示されるビフェニル型
エポキシ樹脂を例示すると、4,4’−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)ビフェニル、4,4’−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’
−テトラメチルビフェニル等が挙げられ、なかでも4,
4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,
3’,5,5’−テトラメチルビフェニルが好ましい。
このビフェニル型エポキシ樹脂を使用する場合、その配
合量はエポキシ樹脂全量に対し60重量%以上とするこ
とが好ましい。60重量%未満では当該エポキシ樹脂の
低吸湿性、高接着性の特長が発揮されず、はんだ耐熱性
に対して効果が小さいためである。
【0012】上記一般式(III)で示されるノボラック
型エポキシ樹脂を例示すると、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂等が挙げられ、なかでもオルソクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂が好ましい。また、上記一般式(II
I)で示されるノボラック型エポキシ樹脂の粘度は特に
限定されるものではないが、150℃におけるICI粘
度が0.5〜5ポイズ(0.05〜0.5Pa・s)で
あることが好ましく、0.6〜3ポイズ(0.06〜
0.3Pa・s)がより好ましい。0.5ポイズ(0.
05Pa・s)未満では軟化点が低く成形時の作業性が
低下する傾向があり、5ポイズ(0.5Pa・s)を超
えるとはんだ耐熱性が低下する傾向がある。上記一般式
(IV)で示されるスチルベン型エポキシ樹脂として好ま
しいものを例示すると、3−t−ブチル−4,4’−ジ
ヒドロキシ−3’,5,5’−トリメチルスチルベンの
エポキシ化物、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,
5,5’−テトラメチルスチルベンのエポキシ化物及び
これらの混合物等が挙げらる。上記一般式(II)〜(I
V)で示されるエポキシ樹脂は、いずれか1種を単独で
用いても2種以上を併用してもよいが、一般式(III)
で示されるノボラック型エポキシ樹脂と一般式(IV)で
示されるスチルベン型エポキシ樹脂は、併用することが
好ましく、その場合、予め両者を混合して用いることが
より好ましい。一般式(III)で示されるノボラック型
エポキシ樹脂と一般式(IV)で示されるスチルベン型エ
ポキシ樹脂との併用割合は特に限定するものではない
が、重量比で2:8〜8:2の範囲に設定されることが
好ましく、3:7〜7:3がより好ましく、4:6〜
6:4がさらに好ましい。一般式(III)で示されるエ
ポキシ樹脂の割合が多くなるとはんだ耐熱性が低下する
傾向があり、一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂の割
合が多くなると成形性が低下する傾向がある。上記一般
式(II)〜(IV)で示されるエポキシ樹脂を使用する場
合、その配合量は(A)エポキシ樹脂全量に対して合わ
せて60重量%以上とすることがはんだ耐熱性の観点か
ら好ましい。
【0013】本発明において用いられる(B)硬化剤と
しては、封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用され
ているもので特に制限はないが、例えば、フェノール系
化合物、酸無水物、アミン系化合物等が挙げられ、なか
でもフェノール系化合物が好ましい。フェノール系化合
物としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレ
ノール、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及
び/又はα―ナフトール、β―ナフトール、ジヒドロキ
シナフタレン等のナフトール類と、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアル
デヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性
触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フ
ェノール樹脂又はノボラック型ナフトール樹脂、フェノ
ール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレ
ンやビス(メトキシメチル)ビフェニル等を反応させて
得られるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・ア
ラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂、ジシク
ロペンタジエンとフェノール類とを共縮合させて得られ
るジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、メラミン変
性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、多環
芳香族変性フェノール樹脂などが挙げられ、これらを単
独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。は
んだ耐熱性の観点からは、下記一般式(V)で示される
フェノール・アラルキル樹脂が好ましく、なかでも下記
の式(VI)で示され、nの平均値が0〜8のフェノール
・アラルキル樹脂がより好ましい。この一般式(V)の
フェノール・アラルキル樹脂を使用する場合、その配合
量は(B)硬化剤全量に対して60重量%以上とするこ
とがはんだ耐熱性の観点から好ましい。
【0014】
【化14】 (ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は
非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜8の整
数を示す。)
【0015】
【化15】
【0016】(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との化
学当量比については特に制限はないが、それぞれの未反
応分を少なく抑えるために、全エポキシ樹脂のエポキシ
当量に対する全フェノール樹脂の水酸基当量の比率(フ
ェノール樹脂中の水酸基数/エポキシ樹脂中のエポキシ
基数)が0.7〜1.3の範囲に設定されることが好ま
しく、0.8〜1.2がより好ましい。
【0017】また、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材
料には、エポキシ樹脂と硬化剤の硬化反応を促進するた
め、必要に応じて硬化促進剤を用いることができる。こ
の硬化促進剤としては、一般に使用されているもので特
に制限はないが、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシ
クロ(4,3,0)ノネン、5、6−ジブチルアミノ−
1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7等のシクロアミジン化合物及びこれらの化合物に無水
マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノ
ン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキ
ノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメト
キシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジ
メトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−
ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタ
ン、フェノール樹脂などのπ結合をもつ化合物を付加し
てなる分子内分極を有する化合物、ベンジルジメチルア
ミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノー
ル、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3
級アミン類及びこれらの誘導体、2−メチルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メ
チルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらの誘導
体、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェ
ニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホ
スフィン等の有機ホスフィン類及びこれらのホスフィン
類に無水マレイン酸、上記キノン化合物、ジアゾフェニ
ルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付
加してなる分子内分極を有するリン化合物、テトラフェ
ニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニ
ルホスフィンテトラフェニルボレート、2−エチル−4
−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N−メ
チルモルホリンテトラフェニルボレート等のテトラフェ
ニルボロン塩及びこれらの誘導体などが挙げられ、なか
でも、有機ホスフィン類、シクロアミジン化合物、また
はこれらとベンゾキノンとの付加物が好ましい。これら
の硬化促進剤は、単独で用いても2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0018】本発明において用いられる(C)充填剤
は、吸湿性、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向
上のために成形材料に配合されるものであり、無機充填
剤を用いることが好ましい。例えば、溶融シリカ、結晶
シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒
化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコ
ン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライ
ト、チタニア等の粉体、又はこれらを球形化したビー
ズ、ガラス繊維などが挙げられる。さらに、難燃効果の
ある無機充填剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等が挙げられ
る。これらの充填剤は単独で用いても2種以上を組み合
わせて用いてもよい。上記の充填剤の中で、線膨張係数
低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点から
はアルミナが好ましくい。充填剤の形状は成形時の流動
性及び金型摩耗性の点から球形が好ましく、50重量%
以上を球形とすることが好ましく、特に球状溶融シリカ
粉末を用いることが好ましい。充填剤の配合量として
は、耐熱性の観点から、封止用エポキシ樹脂成形材料に
対して60重量%以上が好ましく、70〜95重量%の
範囲がより好ましく、80〜92重量%がさらに好まし
い。
【0019】本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料にお
いて、銅フレームと封止用エポキシ樹脂との接着性を向
上させる観点からはカップリング剤を配合することが好
ましい。この場合、(C)成分の充填剤をカップリング
剤で表面処理して用いると、充填剤が凝集を起こしやす
くなるため、成形性の観点から好ましくない。
【0020】本発明において用いられるカップリング剤
としては、はんだ耐熱性の観点から(D)アルコキシ基
を有しないカップリング剤が好ましい。(D)アルコキ
シ基を有しないカップリング剤としては、アルコキシ基
を有さず、充填剤、銅フレーム等の無機物とエポキシ樹
脂、硬化剤等の有機物の双方に反応可能な化合物であれ
ば特に制限はないが、例えば、Si―N結合が加水分解
することによって無機物と反応可能な部分と有機物と反
応可能な部分が同時に生成するSi―N結合を有する環
状シラン化合物、(ジエチルアミノ)トリメチルシラ
ン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジ
メチルアミノ)ジエチルシラン、ビス(ジメチルアミ
ノ)ジフェニルシラン、アリルアミノトリメチルシラ
ン、アニリノトリメチルシラン等のアミノシラン化合
物、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジフェニル−
1,1,3,3,−テトラメチルジシラザン等のシラザ
ン化合物、ジフェニルシランジオール、シラノール末端
ポリジメチルシロキサン、シラノール末端ポリジフェニ
ルシロキサン等のシラノール基を有する化合物などのシ
ラノール基、シリル基、Si―N結合等を有するシラン
化合物、ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性ジメチ
ルシリコーンオイル等のシリコーン化合物などが挙げら
れ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。なかでも、保存安定性の観点からは
Si―N結合を有する環状シラン化合物が好ましい。こ
のような環状シラン化合物としては、例えば、HU―0
81(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製商
品名)等が挙げられる。また、耐湿信頼性の観点からは
シラノール基を有する化合物が好ましく、そのなかでも
はんだ耐熱性の観点からは、下記一般式(I)で示され
る化合物が好ましい。
【0021】
【化16】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜10の置
換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同
一でも異なっていてもよい。nは0〜150の整数を示
す。) 上記一般式(I)中のR1〜R4は、水素原子及び炭素数
1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ば
れるが、炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化
水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-
ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等
のアルキル基、アリル基、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシル基、n-ブトキシ基、tert-ブトキシ基等のア
ルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シ
クロヘプチル基、シクロペンテニル基等の脂環式炭化水
素基、フェニル基、トリル基等のアリール基等及びこれ
らにアルキル基、アルコキシ基、アリール基、水酸基、
アミノ基、ハロゲン等が置換したものなどが挙げられ、
なかでもアルキル基が好ましく、メチル基がより好まし
い。また、成形性の観点からは、上記一般式(I)中の
nは1〜150であることが必要で、1〜100が好ま
しく、1〜50がより好ましい。nの平均値は1〜50
が好ましく、3〜20がより好ましい。同様の観点か
ら、上記一般式(I)で示される化合物の水酸基当量
(g/eq)は、100〜7000が好ましく、200
〜5000がより好ましく、250〜2500がさらに
好ましい。
【0022】上記一般式(I)で示される化合物として
は、例えば、下記一般式(VII)〜(IX)で示されるシラ
ノール末端ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、成形
性及の観点からは一般式(VII)で示されるシラノール末
端ポリジメチルシロキサンが好ましい。
【化17】 上記一般式(VII)〜(IX)中のnは0〜150の整数を
示し、1〜100が好ましく、1〜50がより好まし
い。nの平均値は1〜50が好ましく、3〜20がより
好ましい。
【0023】(D)アルコキシ基を有しないカップリン
グ剤の配合量は、(A)エポキシ樹脂100重量部に対
して0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部
がより好ましい。配合量が0.1重量部未満ではカップ
リング剤としての効果が不十分となる傾向があり、20
重量部を超えると成形性が低下する傾向がある。シラノ
ール基を有する化合物を用いる場合には、その配合量
は、(B)硬化剤の水酸基に対するシラノール基を有す
る化合物のシラノール基の配合モル濃度で0.05モル
%〜10モル%であることが好ましく、0.1モル%〜
8モル%がより好ましく、0.2モル%〜6モル%がさ
らに好ましい。0.05モル%未満では耐湿信頼性が低
下する傾向があり、10モル%を超えると成形性が低下
する傾向がある。
【0024】また、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材
料には、カップリング剤以外に、銅フレームと封止用エ
ポキシ樹脂との接着性をさらに向上させるため、必要に
応じて接着促進剤を用いることができる。この接着促進
剤としては、例えば、イミダゾール、トリアゾール、テ
トラゾール、トリアジン等の誘導体、アントラニル酸、
没食子酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アミノフ
ェノール、キノリン等及びそれらの誘導体、脂肪族酸ア
ミド化合物、ジチオカルバミン酸塩、チアジアゾール誘
導体などが挙げられ、これらを単独で用いても2種類以
上併用してもよい。
【0025】本発明の封止用エポキシ成形材料には、上
記以外に、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の
応力緩和剤、メチルメタクリレート―ブタジエン―スチ
レン共重合樹脂の粉末等の可撓剤、カルナバワックス、
モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸
金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、
ポリエチレン、酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系
ワックスなどの離型剤、ブロム化樹脂、酸化アンチモ
ン、リン酸エステル、トリアジン誘導体等の難燃剤、染
料、カーボンブラック等の着色剤、ハイドロタルサイト
類、水酸化ビスマス等のイオントラップ剤などの添加剤
を必要に応じて配合することができるが、これらの添加
剤はいずれもアルコキシ基を有しない化合物であること
が好ましい。
【0026】本発明の封止用エポキシ成形材料を銅フレ
ームを用いた電子部品装置に使用する場合、はんだ耐熱
性の観点から、成形材料に配合する成分はいずれもアル
コキシ基を有しない化合物であることが好ましい。
【0027】本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、
各種配合成分を均一に分散混合できるのであれば、いか
なる手法を用いても調製できるが、一般的な方法とし
て、所定の配合量の配合成分をミキサーなどによって十
分混合した後、ミキシングロール、押出し機などによっ
て溶融混練し、冷却、粉砕する方法が挙げられる。混練
の方法はドライブレンド法と湿式ブレンド法があるが、
湿式ブレンド法では配合成分が凝集しやすいので、分散
性の観点からはドライブレンド法が好ましい。また、調
製後の成形材料は、成形条件に合うような寸法および重
量でタブレット化すると使いやすい。
【0028】本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封
止した素子を備える電子部品装置としては、銅フレーム
上に半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリ
スタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受
動素子等の素子を搭載し、必要な部分を本発明の封止用
エポキシ樹脂成形材料で封止した、電子部品装置などが
挙げられる。このような電子部品装置としては、例え
ば、銅フレーム上に半導体素子を固定し、ボンディング
パッド等の素子の端子部と銅フレームのリード部をワイ
ヤボンディングやバンプ等で接続した後、本発明の封止
用エポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形等に
より封止してなる、DIP(Dual InlinePackage)、P
LCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Qua
d Flat Package)、SOP(Small Outline Packag
e)、SOJ(Small Outline J-lead package)、TS
OP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin
Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型パッケー
ジが挙げられるが、なかでも表面実装法により配線板に
実装されるQFP等の表面実装型パッケージに本発明の
封止用エポキシ樹脂成形材料を適用した場合、優れたは
んだ耐熱性を発揮できる。
【0029】また、上記に示した銅フレームを用いた樹
脂封止型パッケージの形態であれば、封止される素子は
トランジスタ、サイリスタ、IC等の半導体素子ばかり
でなく、抵抗体、抵抗アレイ、コンデンサ、ポリスイッ
チ等のスイッチ類なども対象となり、これらの素子に対
しても実装時の優れたはんだ耐熱性を提供できる。
【0030】素子を封止する方法としては、低圧トラン
スファ成形法が最も一般的であるが、インジェクション
成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。
【0031】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、本発
明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。 実施例1〜16、比較例1〜6 エポキシ樹脂として、エポキシ当量188、融点106
℃のビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂1:油化
シェルエポキシ株式会社製商品名エピコートYX―40
00H)、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
とスチルベン型エポキシ樹脂の混合重量比1:1の混合
物であるエポキシ当量205(g/eq)のエポキシ樹
脂(エポキシ樹脂2:住友化学工業株式会社製商品名R
L―9710)、エポキシ当量200(g/eq)、融
点67℃のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポ
キシ樹脂3:住友化学工業株式会社製商品名スミエポキ
シESCN−190)、エポキシ当量210(g/e
q)、融点120℃のスチルベン型エポキシ樹脂(エポ
キシ樹脂4:住友化学工業株式会社製商品名ESLV−
210)、エポキシ当量375(g/eq)、軟化点8
0℃、臭素含有量48重量%のビスフェノールA型臭素
化エポキシ樹脂、硬化剤として、水酸基当量167、軟
化点70℃のフェノール・アラルキル樹脂(三井化学株
式会社製商品名ミレックスXL―225)、充填剤とし
て、平均粒径17.5μm、比表面積3.8m2/gの
球状溶融シリカ、アルコキシ基を有しないカップリング
剤として、カップリング剤1(東レ・ダウコーニング・
シリコーン株式会社製商品名HU―081)、下記一般
式(VII)で示されるカップリング剤2〜5(カップリ
ング剤2:GELEST社製商品名DMS−S12、n
=5.5〜9.5、水酸基当量286〜435(g/e
q)、カップリング剤3:GELEST社製商品名DM
S−S15、n=36.4〜48.8、水酸基当量14
29〜1887(g/eq)、カップリング剤4:GE
LEST社製商品名DMS−S21、n=48.8〜5
5.3、水酸基当量1887〜2128(g/eq)、
カップリング剤5:GELEST社製商品名DMS−S
27、n=205.7〜243.5、水酸基当量769
2〜9091(g/eq))、アルコキシ基を有するカ
ップリング剤として、アミノシランカップリング剤(カ
ップリング剤6:信越化学工業株式会社製商品名KBE
903)、エポキシシランカップリング剤(カップリン
グ剤7:日本ユニカー株式会社製商品名A―187)、
硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン、その他の添
加剤としてカルナバワックス(株式会社セラリカNOD
A製)、カーボンブラック(三菱化学株式会社製商品名
MA−100)、三酸化アンチモンを用いて、表1及び
表2に示す重量部で配合し、予備混合した後、80℃の
二軸ミキシングロールで10分間混練し、冷却後粉砕し
て、実施例1〜16及び比較例1〜6の封止用エポキシ
樹脂成形材料を得た。尚、表1及び表2中の充填剤量は
封止用エポキシ樹脂組成物に対する充填剤の配合量(重
量%)を示し、カップリング剤量は硬化剤の水酸基に対
するカップリング剤のシラノール基のモル濃度(モル
%)を示す。
【0032】
【化18】
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】実施例及び比較例で作製した封止用エポキ
シ樹脂成形材料の特性を、次の各試験により評価した。
各試験の試料は、トランスファ成形機を用い、金型温度
180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒の条
件で成形した。 (1)成形性 寸法8mm×10mm×0.4mm厚のテスト用シリコ
ンチップを銀ペーストを用いて銅フレーム上に固定し、
200℃で2時間熱処理して銀ペーストを硬化させた。
その後、封止用エポキシ樹脂成形材料を用いて外形寸法
14mm×20mm×2.7mm厚のQFP80ピンの
パッケージを上記条件で500ショット成形し、未充
填、ボイド、ゲート部分の金型への付着などの成形不良
の発生の有無を観察し、成形不良の発生率で評価した。
成形不良の発生率が0%、すなわち、成形不良が発生し
なかった場合を優とし、成形不良の発生率が0%超5%
未満の場合を可とした。 (2)はんだ耐熱性 寸法8mm×10mm×0.4mm厚のテスト用シリコ
ンチップを銀ペーストを用いて銅フレーム上に固定し、
200℃で2時間熱処理して銀ペーストを硬化させた。
その後、封止用エポキシ樹脂成形材料を用いて外形寸法
14mm×20mm×2.7mm厚のQFP80ピンの
パッケージを上記条件で成形し、175℃、6時間の条
件で後硬化を行い、得られたパッケージを85℃、85
%RHの条件で吸湿し、所定時間毎にベーパーフェーズ
リフロー装置により215℃、90秒の条件でリフロー
処理を行って、クラックの発生の有無を観察し、試験パ
ッケージ数(5)に対するクラック発生パッケージ数で
はんだ耐熱性を評価した。 (3)耐湿信頼性 線幅10μm、厚さ1μmのアルミ配線を施した寸法5
mm×9mm×0.4mm厚のテスト用シリコンチップ
を銀ペーストを用いて銅フレーム上に固定し、200℃
で2時間熱処理して銀ペーストを硬化させた。次に、こ
のシリコンチップ上のボンディングパッドと銅フレーム
のインナーリードを、金ワイヤを用いて280℃の加熱
条件でワイヤボンディングにより接続した。その後、封
止用エポキシ樹脂成形材料を用いて外形寸法8mm×1
8mm×2.7mm厚のSOP28ピンのパッケージを
上記条件で成形し、175℃、6時間の条件で後硬化を
行い、得られたパッケージを85℃、85%RHで72
時間吸湿させ、ベーパーフェーズリフロー装置により2
15℃、90秒の条件でリフロー処理を行った。その
後、さらにこのパッケージを121℃、2気圧のプレッ
シャークッカー装置中に放置して、所定時間毎に取り出
して導通試験を行い、断線の発生の有無を確認し、試験
パッケージ数(7)に対する断線発生パッケージ数で耐
湿信頼性を評価した。得られた評価結果を表3及び表4
に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】アルコキシ基を有する化合物を含まない本
発明の実施例1〜16は、いずれもはんだ耐熱性に著し
く優れる。実施例2〜5、7〜12、14及び15は、
成形性や耐湿信頼性にも優れ、特に良好な特性を示し
た。実施例1は成形性にも優れるが、カップリング剤を
含まないため耐湿信頼性にやや劣る。実施例6及び13
は耐湿信頼性にも優れるが、カップリング剤として用い
たシラノール基を有する化合物の配合量が多いために成
形性にやや劣る。実施例9及び16も耐湿信頼性にも優
れるが、カップリング剤の水酸基当量及び重合度nが大
きいために成形性にやや劣る。一方、アルコキシ基を有
する化合物を含む比較例1〜6は、はんだ耐熱性に著し
く劣り、耐湿信頼性にも劣っている。
【0039】
【発明の効果】本発明によって得られる封止用エポキシ
樹脂成形材料は、実施例で示したように、銅フレームを
用いた電子部品装置に適用した場合、成形性及び耐湿信
頼性が良好で、200℃という厳しい熱処理条件下にお
いても優れたはんだ耐熱性を示し、銅フレームの酸化が
進んだ状態であっても信頼性の高い電子部品装置を得る
ことができるので、その工業的価値は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 (72)発明者 松井 恵 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 高橋 佳弘 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 斎藤 裕之 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 萩原 伸介 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 古沢 文夫 茨城県結城市大字鹿窪1772−1 日立化成 工業株式会社下館事業所内 (72)発明者 堀江 隆宏 茨城県結城市大字鹿窪1772−1 日立化成 工業株式会社下館事業所内 Fターム(参考) 4J036 AB02 AD03 AD04 AD05 AD07 AD08 AD10 AD21 AE05 AE07 AF05 AF06 AF08 AF09 AF10 AF15 AF16 AF27 AF33 AF34 AF36 AG05 AG07 AH07 AJ08 AJ18 AK01 DB06 FA03 FA04 FA05 FA06 FB07 FB08 FB09 FB16 GA28 4M109 AA01 BA01 CA03 CA21 CA22 DB15 EA03 EB03 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB12 EB13 EB18 EB19 EC05 EC09 GA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び
    (C)充填剤を必須成分とし、アルコキシ基を有する化
    合物を含有しない封止用エポキシ樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、
    (C)充填剤及び(D)アルコキシ基を有しないカップ
    リング剤を必須成分とする封止用エポキシ樹脂成形材
    料。
  3. 【請求項3】(C)充填剤を(D)アルコキシ基を有し
    ないカップリング剤で予め表面処理しないで用いてなる
    請求項2記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  4. 【請求項4】(D)アルコキシ基を有しないカップリン
    グ剤がSi―N結合を有する環状シラン化合物を含有し
    てなる請求項2又は請求項3記載の封止用エポキシ樹脂
    成形材料。
  5. 【請求項5】(D)アルコキシ基を有しないカップリン
    グ剤がシラノール基を有する化合物を含有してなる請求
    項2〜4のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材
    料。
  6. 【請求項6】シラノール基を有する化合物が下記一般式
    (I)で示される化合物である請求項5記載の封止用エ
    ポキシ樹脂成形材料。 【化1】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜10の置
    換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同
    一でも異なっていてもよい。nは0〜150の整数を示
    す。)
  7. 【請求項7】シラノール基を有する化合物の配合量が
    (B)硬化剤の水酸基に対するシラノール基を有する化
    合物のシラノール基のモル濃度で0.05モル%〜10
    モル%である請求項5又は請求項6記載の封止用エポキ
    シ樹脂成形材料。
  8. 【請求項8】(A)エポキシ樹脂が下記一般式(II)〜
    (IV)で示されるエポキシ樹脂の少なくとも1種を含有
    してなる請求項1〜7のいずれかに記載の封止用エポキ
    シ樹脂成形材料。 【化2】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜10の置
    換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同
    一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示
    す。) 【化3】 (ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜5の置換又は非
    置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整
    数を示す。) 【化4】 (ここで、R1〜R4は水素原子及び炭素数1〜5の置換
    又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一
    でも異なっていてもよい。nは0〜10の整数を示
    す。)
  9. 【請求項9】(A)エポキシ樹脂が上記一般式(III)
    で示されるエポキシ樹脂と上記一般式(IV)で示される
    エポキシ樹脂とを重量比2:8〜8:2で含有してなる
    請求項8記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  10. 【請求項10】(B)硬化剤が下記一般式(V)で示さ
    れるフェノール・アラルキル樹脂を含有してなる請求項
    1〜9のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材
    料。 【化5】 (ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は
    非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜8の整
    数を示す。)
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれかに記載の封止
    用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える
    銅フレームを用いた電子部品装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006131749A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂組成物、それを用いたプリプレグ、積層板および印刷配線板

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