JP2018104603A - 硬化性樹脂組成物及び電子部品装置 - Google Patents

硬化性樹脂組成物及び電子部品装置 Download PDF

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Abstract

【課題】成形収縮率が低い硬化性樹脂組成物、及びこれを用いて封止された素子を備える電子部品装置の提供。【解決手段】エポキシ樹脂と、硬化剤とを含み、前記硬化剤は下記一般式(1)で表される構造を有するフェノール化合物を含む、硬化性樹脂組成物。一般式(1)において、m1は2〜4の数であり、R1〜R11はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。n1は1以上の数である。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物及び電子部品装置に関する。
従来から、トランジスタ、IC等の素子がエポキシ樹脂等の硬化性樹脂で封止されたパッケージ(電子部品装置)が電子機器に広く用いられている。
近年、電子機器の小型化及び軽量化に対応するため、電子部品装置の薄型化が進んでいる。これに伴い、電子部品装置の反りが生じやすくなっている。そこで、電子部品装置の反り変形量を低減するという観点からの樹脂材料の検討がなされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−29641号公報
電子部品装置の反りを生じる原因の一つとして、封止材として用いられる樹脂材料を加熱して成形した後冷却する際の収縮率(成形収縮率)が基板の収縮率と異なることが挙げられる。従って、成形収縮率が小さい樹脂材料を封止材として用いることで、基板の収縮率との差異を小さくでき、電子部品装置の反りを抑制できると考えられる。
本発明は上記事情に鑑み、成形収縮率が低い硬化性樹脂組成物、及びこれを用いて封止された素子を備える電子部品装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1>エポキシ樹脂と、硬化剤とを含み、前記硬化剤は下記一般式(1)で表される構造を有するフェノール化合物を含む、硬化性樹脂組成物。
[一般式(1)において、m1は2〜4の数であり、R〜R11はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。n1は1以上の数である。]
<2>前記フェノール化合物が下記一般式(3)で表される、<1>に記載の硬化性樹脂組成物。
[一般式(3)において、mはそれぞれ独立に1〜4の数であり、mの少なくとも1つは2以上の数である。R〜R11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。nは1以上の数である。]
<3>無機充填材をさらに含む、<1>又は<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<4>電子部品装置の封止材として用いられるための、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
<5>素子と、前記素子を封止する<1>〜<4>のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物と、を備える電子部品装置。
本発明によれば、成形収縮率が低い硬化性樹脂組成物、及びこれを用いて封止された素子を備える電子部品装置が提供される。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において組成物中の各成分の含有率又は含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において組成物中の各成分の粒子径は、組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
<硬化性樹脂組成物>
本開示の一実施形態である硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含み、前記硬化剤は下記一般式(1)で表される構造を有するフェノール化合物(以下、特定フェノール化合物ともいう)を含む。
本発明者らの検討により、特定フェノール化合物を硬化剤として含む硬化性樹脂組成物は、特定フェノール化合物を含まない硬化性樹脂組成物に比べて成形収縮率が低いことがわかった。
(特定フェノール化合物)
特定フェノール化合物は、下記一般式(1)で表される構造を有する。
一般式(1)において、m1は2〜4の数であり、R〜R11はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。n1は1以上の数である。
一般式(1)において、R〜R11で表される炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基が挙げられる。炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基などが挙げられる。R〜R11は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6の1価の炭化水素基であることが好ましく、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であることがより好ましく、それぞれ独立に水素原子であることがさらに好ましい。
一般式(1)において、n1の値は特に制限されない。例えば、1〜30であってよく、1〜20であってよい。特定フェノール化合物が一般式(1)で表される構造を2つ以上有する(n1が2以上である)場合、2つ以上の一般式(1)で表される構造は同じであっても異なっていてもよい。2つ以上の一般式(1)で表される構造が異なる場合、m1の平均値は特に制限されないが、例えば2〜3であってよく、2であってよい。
特定フェノール化合物は、一般式(1)で表される構造と、他の構造とを有していてもよい。特定フェノール樹脂が一般式(1)で表される構造と他の構造とを有する場合、他の構造としては下記一般式(2)で表される構造が挙げられる。
一般式(2)において、m2は0又は1であり、R〜R11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。n2は1以上の数である。
一般式(2)において、R〜R11の定義及び好ましい例は、一般式(1)におけるR〜R11の定義及び好ましい例と同様である。
特定フェノール化合物が一般式(1)で表される構造と、一般式(2)で表される構造とを有する場合、n1とn2の合計値は特に制限されない。例えば、2〜30であってよく、2〜20であってよい。成形収縮率低減の観点からは、n1とn2の合計に対するn1の割合は0.5以上であることが好ましく、0.7以上であることがより好ましい。
特定フェノール化合物は、下記一般式(3)で表される化合物であってもよい。
一般式(3)において、mはそれぞれ独立に1〜4の数であり、mの少なくとも1つは2以上の数である。R〜R11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。nは1以上の数である。
一般式(3)において、R〜R11の定義及び好ましい例は、一般式(1)におけるR〜R11の定義及び好ましい例と同様である。mの平均値は、例えば1より大きく3以下であってよく、1より大きく2以下であってよい。nは、例えば1〜30であってよく、1〜10であってよい。
硬化剤における特定フェノール化合物の占める割合は、特に制限されない。冷却時の収縮率低減効果を充分に得る観点からは、硬化剤における特定フェノール化合物の占める割合は50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂は、分子中にエポキシ基を有するものであればその種類は特に制限されない。
エポキシ樹脂として具体的には、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等の脂肪族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したものであるノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等);上記フェノール性化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂をエポキシ化したものであるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂;上記フェノール化合物及びナフトール化合物と、アルデヒド化合物とを酸性触媒下で共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したものである共重合型エポキシ樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のジグリシジルエーテルであるジフェニルメタン型エポキシ樹脂;アルキル置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂;スチルベン系フェノール化合物のジグリシジルエーテルであるスチルベン型エポキシ樹脂;ビスフェノールS等のジグリシジルエーテルである硫黄原子含有エポキシ樹脂;ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂;フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の多価カルボン酸化合物のグリシジルエステルであるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;アニリン、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したものであるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンとフェノール化合物の共縮合樹脂をエポキシ化したものであるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;分子内のオレフィン結合をエポキシ化したものであるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂;パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるパラキシリレン変性エポキシ樹脂;メタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるメタキシリレン変性エポキシ樹脂;テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるテルペン変性エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルである多環芳香環変性エポキシ樹脂;ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるナフタレン型エポキシ樹脂;ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂をエポキシ化したものであるアラルキル型エポキシ樹脂;などが挙げられる。さらにはシリコーン樹脂のエポキシ化物、アクリル樹脂のエポキシ化物等もエポキシ樹脂として挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量(分子量/エポキシ基数)は、特に制限されない。成形性、耐リフロー性及び電気的信頼等の各種特性バランスの観点からは、100g/eq〜1000g/eqであることが好ましく、150g/eq〜500g/eqであることがより好ましい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、JIS K 7236:2009に準じた方法で測定される値とする。
硬化性樹脂の軟化点又は融点は特に制限されない。成形性と耐リフロー性の観点からは40℃〜180℃であることが好ましく、硬化性樹脂組成物の調製の際の取扱い性の観点からは50℃〜130℃であることがより好ましい。
エポキシ樹脂の融点又は軟化点は、JIS K 7234:1986及びJIS K 7233:1986に記載の単一円筒回転粘度計法により測定される値とする。
硬化性樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有率は、強度、流動性、耐熱性、成形性等の観点から0.5質量%〜50質量%であることが好ましく、2質量%〜30質量%であることがより好ましい。
(硬化剤)
硬化剤は、特定フェノール化合物以外の硬化剤を含んでもよい。この場合、特定フェノール化合物以外の硬化剤の種類は特に制限されず、硬化性樹脂組成物の所望の特性等に応じて選択できる。耐熱性向上の観点からは、硬化剤は、エポキシ樹脂のエポキシ基と反応しうる官能基としてフェノール性水酸基を分子中に有するもの(フェノール硬化剤)が好ましい。
フェノール硬化剤として具体的には、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、置換又は非置換のビフェノール等の多価フェノール化合物;フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ジメトキシパラキシレン、ビス(メトキシメチル)ビフェニル等とから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂;メラミン変性フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ジシクロペンタジエンとから共重合により合成されるジシクロペンタジエン型フェノール樹脂及びジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂;ビフェニル型フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂;これら2種以上を共重合して得たフェノール樹脂などが挙げられる。これらのフェノール硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化剤の官能基当量(フェノール硬化剤の場合は水酸基当量)は、特に制限されない。成形性、耐リフロー性、電気的信頼性等の各種特性バランスの観点からは、70g/eq〜1000g/eqであることが好ましく、80g/eq〜500g/eqであることがより好ましい。
硬化剤の官能基当量(フェノール硬化剤の場合は水酸基当量)は、JIS K 0070:1992に準じた方法により測定される値とする。
硬化剤の軟化点又は融点は、特に制限されない。成形性と耐リフロー性の観点からは、40℃〜180℃であることが好ましく、硬化性樹脂組成物の製造時における取扱い性の観点からは、50℃〜130℃であることがより好ましい。
硬化剤の融点又は軟化点は、JIS K 7234:1986及びJIS K 7233:1986に記載の単一円筒回転粘度計法により測定される値とする。
硬化性樹脂と硬化剤との当量比、すなわち硬化性樹脂中の官能基数に対する硬化剤中の官能基数の比(硬化剤中の官能基数/硬化性樹脂中の官能基数)は、特に制限されない。それぞれの未反応分を少なく抑える関連からは、0.5〜2.0の範囲に設定されることが好ましく、0.6〜1.3の範囲に設定されることがより好ましい。成形性と耐リフロー性の観点からは、0.8〜1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
(硬化促進剤)
硬化性樹脂組成物は、硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤の種類は特に制限されず、硬化性樹脂の種類、硬化性樹脂組成物の所望の特性等に応じて選択できる。
硬化促進剤としては、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)等のジアザビシクロアルケン、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等の環状アミジン化合物;前記環状アミジン化合物の誘導体;前記環状アミジン化合物又はその誘導体のフェノールノボラック塩;これらの化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどの、π結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;DBUのテトラフェニルボレート塩、DBNのテトラフェニルボレート塩、2−エチル−4−メチルイミダゾールのテトラフェニルボレート塩、N−メチルモルホリンのテトラフェニルボレート塩等の環状アミジニウム化合物;ピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン化合物;前記三級アミン化合物の誘導体;酢酸テトラ−n−ブチルアンモニウム、リン酸テトラ−n−ブチルアンモニウム、酢酸テトラエチルアンモニウム、安息香酸テトラ−n−ヘキシルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム等のアンモニウム塩化合物;トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキル・アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン、トリアルキルホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン等の三級ホスフィン;前記三級ホスフィンと有機ボロン類との錯体等のホスフィン化合物;前記三級ホスフィン又は前記ホスフィン化合物と無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどの、π結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;前記三級ホスフィン又は前記ホスフィン化合物と4−ブロモフェノール、3−ブロモフェノール、2−ブロモフェノール、4−クロロフェノール、3−クロロフェノール、2−クロロフェノール、4−ヨウ化フェノール、3−ヨウ化フェノール、2−ヨウ化フェノール、4−ブロモ−2−メチルフェノール、4−ブロモ−3−メチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、4−クロロ−1−ナフトール、1−ブロモ−2−ナフトール、6−ブロモ−2−ナフトール、4−ブロモ−4’−ヒドロキシビフェニル等のハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素の工程を経て得られる、分子内分極を有する化合物;テトラフェニルホスホニウム等のテトラ置換ホスホニウム、テトラ−p−トリルボレート等のホウ素原子に結合したフェニル基がないテトラ置換ホスホニウム及びテトラ置換ボレート;テトラフェニルホスホニウムとフェノール化合物との塩などが挙げられる。
硬化性樹脂組成物が硬化促進剤を含む場合、その量は、樹脂成分(エポキシ樹脂と硬化剤の合計)100質量部に対して0.1質量部〜30質量部であることが好ましく、1質量部〜15重量部であることがより好ましい。硬化促進剤の量が樹脂成分100質量部に対して0.1質量部以上であると、短時間で良好に硬化する傾向にある。硬化促進剤の量が樹脂成分100質量部に対して30質量部以下であると、硬化速度が速すぎず良好な成形品が得られる傾向にある。
(無機充填材)
硬化性樹脂組成物は、無機充填材を含んでもよい。特に、硬化性樹脂組成物を半導体パッケージの封止材として用いる場合には、無機充填材を含むことが好ましい。
無機充填材の種類は、特に制限されない。具体的には、溶融シリカ、結晶シリカ、ガラス、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレー、マイカ等の無機材料が挙げられる。難燃効果を有する無機充填材を用いてもよい。難燃効果を有する無機充填材としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムと亜鉛の複合水酸化物等の複合金属水酸化物、硼酸亜鉛などが挙げられる。
無機充填材の中でも、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカ等のシリカが好ましく、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。無機充填材は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。無機充填材の状態としては粉未、粉末を球形化したビーズ、繊維等が挙げられる。
硬化性樹脂組成物が無機充填材を含む場合、その含有率は特に制限されない。流動性及び強度の観点からは、硬化性樹脂組成物全体の30体積%〜90体積%であることが好ましく、35体積%〜80体積%であることがより好ましく、40体積%〜70体積%であることがさらに好ましい。無機充填材の含有率が硬化性樹脂組成物全体の30体積%以上であると、硬化物の熱膨張係数、熱伝導率、弾性率等の特性がより向上する傾向にある。無機充填材の含有率が硬化性樹脂組成物全体の90体積%以下であると、硬化性樹脂組成物の粘度の上昇が抑制され、流動性がより向上して成形性がより良好になる傾向にある。
無機充填材が粒子状である場合、その平均粒子径は、特に制限されない。例えば、体積平均粒子径が0.2μm〜20μmであることが好ましく、0.5μm〜15μmであることがより好ましい。体積平均粒子径が0.2μm以上であると、硬化性樹脂組成物の粘度の上昇がより抑制される傾向がある。体積平均粒子径が20μm以下であると、狭い隙間への充填性がより向上する傾向にある。無機充填材の体積平均粒子径は、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置により、体積平均粒径(D50)として測定することができる。
[各種添加剤]
硬化性樹脂組成物は、上述の成分に加えて、以下に例示するカップリング剤、イオン交換体、離型剤、難燃剤、着色剤、応力緩和剤等の各種添加剤を含んでもよい。硬化性樹脂組成物は、以下に例示する添加剤以外にも必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を含んでもよい。
(カップリング剤)
硬化性樹脂組成物が無機充填材を含む場合は、樹脂成分と無機充填材との接着性を高めるために、カップリング剤を含んでもよい。カップリング剤としては、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート化合物、アルミニウム/ジルコニウム系化合物などの公知のカップリング剤が挙げられる。
硬化性樹脂組成物がカップリング剤を含む場合、カップリング剤の量は、無機充填材100質量部に対して0.05質量部〜5質量部であることが好ましく、0.1質量部〜2.5質量部であることがより好ましい。カップリング剤の量が無機充填材100質量部に対して0.05質量部以上であると、フレームとの接着性がより向上する傾向にある。カップリング剤の量が無機充填材100質量部に対して5質量部以下であると、パッケージの成形性がより向上する傾向にある。
(イオン交換体)
硬化性樹脂組成物は、イオン交換体を含んでもよい。特に、硬化性樹脂組成物を封止用成形材料として用いる場合には、封止される素子を備える電子部品装置の耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から、イオン交換体を含むことが好ましい。イオン交換体は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、ハイドロタルサイト化合物、並びにマグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及びビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の含水酸化物等が挙げられる。イオン交換体は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、下記一般式(A)で表されるハイドロタルサイトが好ましい。
Mg(1−X)Al(OH)(COX/2・mHO ……(A)
(0<X≦0.5、mは正の数)
硬化性樹脂組成物がイオン交換体を含む場合、その含有量は、ハロゲンイオン等のイオンを捕捉するのに充分な量であれば特に制限はない。例えば、樹脂成分100質量部に対して0.1質量部〜30質量部であることが好ましく、1質量部〜10質量部であることがより好ましい。
(離型剤)
硬化性樹脂組成物は、成形時における金型との良好な離型性を得る観点から、離型剤を含んでもよい。離型剤は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、カルナバワックス、モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、酸化ポリエチレン、非酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックスなどが挙げられる。離型剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化性樹脂組成物が離型剤を含む場合、その量は樹脂成分100質量部に対して0.01質量部〜10質量部が好ましく、0.1質量部〜5質量部がより好ましい。離型剤の量が樹脂成分100質量部に対して0.01質量部以上であると、離型性が充分に得られる傾向にある。10質量部以下であると、より良好な接着性が得られる傾向にある。
(難燃剤)
硬化性樹脂組成物は、難燃剤を含んでもよい。難燃剤は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、ハロゲン原子、アンチモン原子、窒素原子又はリン原子を含む有機又は無機の化合物、金属水酸化物等が挙げられる。難燃剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化性樹脂組成物が難燃剤を含む場合、その量は、所望の難燃効果を得るのに充分な量であれば特に制限されない。例えば、樹脂成分100質量部に対して1質量部〜30質量部であることが好ましく、2質量部〜20質量部であることがより好ましい。
(着色剤)
硬化性樹脂組成物は、着色剤をさらに含んでもよい。着色剤としてはカーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の着色剤を挙げることができる。着色剤の含有量は目的等に応じて適宜選択できる。着色剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(応力緩和剤)
硬化性樹脂組成物は、シリコーンオイル、シリコーンゴム粒子等の応力緩和剤を含んでもよい。応力緩和剤を含むことにより、パッケージの反り変形及びパッケージクラックの発生をより低減させることができる。応力緩和剤としては、一般に使用されている公知の応力緩和剤(可とう剤)が挙げられる。具体的には、シリコーン系、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマー、NR(天然ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンパウダー等のゴム粒子、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS)、メタクリル酸メチル−シリコーン共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体等のコア−シェル構造を有するゴム粒子などが挙げられる。応力緩和材剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(硬化性樹脂組成物の調製方法)
硬化性樹脂組成物の調製方法は、特に制限されない。一般的な手法としては、所定の配合量の成分をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練し、冷却し、粉砕する方法を挙げることができる。より具体的には、例えば、上述した成分の所定量を均一に撹拌及び混合し、予め70℃〜140℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダー等で混練し、冷却し、粉砕する方法を挙げることができる。
硬化性樹脂組成物は、常温常圧下(例えば、25℃、大気圧下)において固体であることが好ましい。硬化性樹脂組成物が固体である場合の形状は特に制限されず、粉状、粒状、タブレット状等が挙げられる。硬化性樹脂組成物がタブレット状である場合の寸法及び質量は、パッケージの成形条件に合うような寸法及び質量となるようにすることが取り扱い性の観点から好ましい。
<電子部品装置>
本開示の一実施形態である電子部品装置は、素子と、前記素子を封止する上述の硬化性樹脂組成物の硬化物と、を備える。
電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ、有機基板等の支持部材に、素子(半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子など)を搭載して得られた素子部を硬化性樹脂組成物で封止したものが挙げられる。
より具体的には、リードフレーム上に素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部とをワイヤボンディング、バンプ等で接続した後、硬化性樹脂組成物を用いてトランスファ成形等によって封止した構造を有するDIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC;テープキャリアにバンプで接続した素子を硬化性樹脂組成物で封止した構造を有するTCP(Tape Carrier Package);支持部材上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した素子を、硬化性樹脂組成物で封止した構造を有するCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュール等;裏面に配線板接続用の端子を形成した支持部材の表面に素子を搭載し、バンプ又はワイヤボンディングにより素子と支持部材に形成された配線とを接続した後、硬化性樹脂組成物で素子を封止した構造を有するBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、MCP(Multi Chip Package)などが挙げられる。また、プリント配線板においても硬化性樹脂組成物を好適に使用することができる。
硬化性樹脂組成物を用いて電子部品装置を封止する方法としては、低圧トランスファ成形法、インジェクション成形法、圧縮成形法等が挙げられる。これらの中では、低圧トランスファ成形法が一般的である。
以下、上記実施形態を実施例により具体的に説明するが、上記実施形態の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(硬化性樹脂組成物の調製)
下記に示す成分を表1に示す配合割合で混合し、実施例と比較例の硬化性樹脂組成物を調製した。
・エポキシ樹脂1…ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ当量250g/eq、DIC株式会社、品名「HP−5000」)
・エポキシ樹脂2…ビフェニレンアラルキル型エポキシ樹脂、エポキシ当量277g/eq、日本化薬株式会社、品名「NC−3000」)
・エポキシ樹脂3…ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシ当量192g/eq、三菱化学株式会社、品名「YX−4000」)
・エポキシ樹脂4…トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、エポキシ当量168g/eq、日本化薬株式会社、品名「EPPN−502H」)
・エポキシ樹脂5…アントラセン型エポキシ樹脂、エポキシ当量180g/eq、三菱化学株式会社、品名「YX−8800」)
・硬化剤1…下記構造を有するフェノール化合物、水酸基当量175g/eq、明和化成株式会社、品名「MEHC−7800SS」)
・硬化剤2…一般式(3)においてmがそれぞれ1であり、R〜R11がそれぞれ水素原子であるフェノール化合物、水酸基当量202g/eq、明和化成株式会社、品名「MEHC−7851SS」)
・硬化剤3…一般式(3)においてmの一部が2で残りが1であり、R〜R11がそれぞれ水素原子であるフェノール化合物、水酸基当量132g/eq、明和化成株式会社、品名「MEHC−7403H」)
・硬化促進剤…トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加物
・カップリング剤1…N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社、品名「KBM−573」)
・カップリング剤2…3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社、品名「KBM−803」)
・顔料…カーボンブラック(三菱化学株式会社、品名「MA600MJ」)
・離型剤…ポリエチレンワックス
・無機充填材…溶融シリカ(電気化学工業株式会社、品名「FB−5494FC」)
(成形収縮率の測定)
調製した硬化性樹脂組成物を用いて、下記の手順で成形収縮率(%)を測定した。
(1)室温(25℃)で測定したときの寸法が長さ127mm×高さ6.4mm×幅12.7mmである金型を用いて、トランスファ成形により硬化性樹脂組成物から試験片を作製した。具体的には、所定の金型を用いて180℃/90sec、6.9MPaの条件で成形し、アズモールド試験片を作製した。このアズモールド試験片に対し、175℃、5時間の硬化を行って試験片を作製した。
(2)成形後の試験片を直ちに取り出し、室温(25℃)まで冷却した、その後、試験片の寸法をノギスで測定した。測定は、同じ成形条件で作製した2個の試験片(試験片1及び試験片2)について行った。
(3)室温で測定した試験片の寸法と、室温で測定した金型の寸法とから、下記式により成形収縮率(%)を計算した。下記式においてDは試験片1の成形に用いた金型の長さ方向の寸法(mm)であり、dは試験片1の長さ方向の寸法(mm)であり、Dは試験片2の成形に用いた金型の長さ方向の寸法(mm)であり、dは試験片2の長さ方向の寸法(mm)である。結果を表1に示す。
表1に示すように、特定フェノール化合物を硬化剤として含む実施例の硬化性樹脂組成物を用いて作製した試験片は、特定フェノール化合物を硬化剤として含まない比較例の硬化性樹脂組成物を用いて作製した試験片よりも成形収縮率が低かった。また、エポキシ樹脂の種類を変更しても同様の傾向が認められた。
硬化剤2を用いた比較例の硬化性樹脂組成物に比べて硬化剤3を用いた実施例の硬化性樹脂組成物の成形収縮率が低い理由としては、硬化剤2よりも硬化剤3の水酸基当量が小さく、架橋点密度が大きいことが考えられる。他方、実施例の硬化性樹脂組成物は、硬化剤3よりも水酸基当量が小さく架橋点密度の大きい硬化剤1を用いた硬化性樹脂組成物よりも成形収縮率が低いという結果であった。このことから、架橋点密度の他にも何らかの要因(分子中の骨格の構造等)が成形収縮率の低減に寄与しているものと考えられる。

Claims (5)

  1. エポキシ樹脂と、硬化剤とを含み、前記硬化剤は下記一般式(1)で表される構造を有するフェノール化合物を含む、硬化性樹脂組成物。

    [一般式(1)において、m1は2〜4の数であり、R〜R11はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。n1は1以上の数である。]
  2. 前記フェノール化合物が下記一般式(3)で表される、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。

    [一般式(3)において、mはそれぞれ独立に1〜4の数であり、mの少なくとも1つは2以上の数である。R〜R11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。nは1以上の数である。]
  3. 無機充填材をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 電子部品装置の封止材として用いられるための、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 素子と、前記素子を封止する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物と、を備える電子部品装置。
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