JP2015174874A - 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015174874A
JP2015174874A JP2014050160A JP2014050160A JP2015174874A JP 2015174874 A JP2015174874 A JP 2015174874A JP 2014050160 A JP2014050160 A JP 2014050160A JP 2014050160 A JP2014050160 A JP 2014050160A JP 2015174874 A JP2015174874 A JP 2015174874A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
component
integer
formula
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014050160A
Other languages
English (en)
Inventor
将一 長田
Masakazu Osada
将一 長田
健司 萩原
Kenji Hagiwara
健司 萩原
竜平 横田
Ryuhei Yokota
竜平 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2014050160A priority Critical patent/JP2015174874A/ja
Priority to KR1020150032924A priority patent/KR20150107624A/ko
Priority to CN201510108006.5A priority patent/CN104910584A/zh
Publication of JP2015174874A publication Critical patent/JP2015174874A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/01Use of inorganic substances as compounding ingredients characterized by their specific function
    • C08K3/013Fillers, pigments or reinforcing additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G2190/00Compositions for sealing or packing joints

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】ガラス転移温度が高く、高温下での機械的強度及び電気絶縁性に優れ、かつ、吸湿性が低く、高温下に長期保管したときの熱分解が少なく、耐ハンダリフロー特性に優れる硬化物を与え、成形性に優れる樹脂組成物の提供。
【解決手段】下記(A)成分〜(D)成分を(A)〜(C)成分の合計を100質量部として下記の量含む組成物。(A)式(1)で表されるエポキシ化合物
Figure 2015174874

(B)アルケニル基含有エポキシ化合物とオルガノポリシロキサンとのヒドロシリル化反応により得られる共重合物2〜20質量部、(C)フェノール化合物20〜50質量部及び(D)無機充填剤150〜1500質量部
【選択図】なし

Description

本発明は半導体封止用樹脂組成物及び該組成物から得られる硬化物を備える半導体装置に関する。
従来から、ダイオード、トランジスタ、IC、LSIなどの半導体装置は樹脂封止型が主流である。エポキシ樹脂は他の熱硬化性樹脂に比べ成形性、接着性、電気特性、機械特性、及び耐湿性等に優れているため、半導体装置用の封止樹脂としてエポキシ樹脂組成物が一般的に使用されてきた。しかし、ここ数年、電子機器の市場では、半導体装置の小型化、軽量化、高性能化及び半導体素子の高集積化がますます進んでいる。また、半導体装置の実装技術革新が促進される中で、半導体封止材として用いられているエポキシ樹脂への要求はますます厳しくなってきている。半導体装置の高性能化、高集積化により半導体素子の発熱量が増え、ジャンクション温度は150〜175℃と高温になる。半導体装置全体としては熱を逃がしやすい構造がとられるが、封止樹脂自身には耐熱特性が求められる。また自動車用途、高耐圧用途の半導体装置は高温環境下に晒されることが多いため、耐熱性に加えて、ガラス転移温度が高いことや高温での機械強度が高いことなどが求められる。
一方、半田実装温度の上昇に伴い、半導体装置が吸湿していると実装時にパッケージが割れたり、封止材と金属フレーム、有機基板、半導体素子界面が剥離したりする等の不都合が発生する。そのため、封止樹脂組成物には低吸湿性、及び、金属フレーム、有機基板、または半導体素子との高密着性も求められる。しかし、一般的にガラス転移温度が高い樹脂組成物は吸湿量が大きく、高温保存時の樹脂分解による重量減少が大きくなる。
特許文献1はアルケニル基含有エポキシ樹脂とヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンとを付加反応させて得られる共重合体を記載しており、該共重合体を硬化性エポキシ樹脂と硬化剤とを主成分とするエポキシ樹脂組成物に配合することで、耐クラック性に優れた半導体素子封止材を提供できると記載している。しかし該樹脂組成物は耐熱性や低吸湿性が十分ではない。
特許文献2は、架橋基にビフェニレン構造を有するフェノールノボラック樹脂とエポキシ樹脂と硬化促進剤とを含有するエポキシ樹脂組成物及び該組成物からなる半導体封止材を記載している。特許文献2は、該組成物はガラス転移温度が高いことを記載している。
特許文献3は、1価フェノール類と2価フェノール類とをビフェニレン類によって架橋した化学構造を有するエポキシ樹脂を記載している。該エポキシ樹脂は高いガラス転移温度を有し、耐熱性及び難燃性に優れた硬化物を提供できると記載している。
特許文献4には半導体封止用エポキシ樹脂組成物が記載され、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂硬化剤がそれぞれビフェニル骨格及びフェノール骨格を有することにより低吸湿性かつ優れた靭性を有し、優れた耐リフロークラック性を示す硬化物を与えると記載されている。これは、該樹脂はビフェニレン骨格を有するために架橋点間距離が長く、エポキシ基の濃度が低く、及びベンゼン環の比率が高いためである。
特開昭62−212417号公報 特開2011−252037号公報 特開2013−43958号公報 特許第3388537号 WO2012/053522号公報
しかし特許文献2及び3に記載の封止樹脂組成物は、低吸湿性が不十分である、ガラス転移温度よりも高温の条件下に長期間置くと熱分解により重量減少する、温度サイクル試験でクラックや剥離を生じるという問題を有する。また、特許文献4に記載の封止樹脂組成物はガラス転移温度が低く、高温の条件下では機械強度や電気絶縁性が低下するという問題を有する。さらに特許文献5に記載の封止樹脂組成物は、高いガラス転移温度を有するため高温下での重量減少は少ないが、温度サイクル試験で剥離やクラックが発生するという問題がある。このように、高いガラス転移温度及び高い難燃性を有し、かつ低い吸湿性、並びに高温下での保管安定性、優れた機械的強度及び電気絶縁性を有する樹脂組成物を得ることは困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ガラス転移温度が高く、高温下での機械的強度及び電気絶縁性に優れ、かつ、吸湿性が低く、高温下に長期保管したときの熱分解が少なく、耐ハンダリフロー特性に優れる硬化物を与え、さらには成形性に優れる樹脂組成物を与えることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ビフェニレン骨格を有するエポキシ化合物及びフェノール化合物が、夫々2価のフェノール骨格を特定割合で有し、及び、組成物がアルケニル基含有エポキシ化合物とオルガノポリシロキサンとのヒドロシリル化反応により得られる共重合物を含有することにより、上記課題を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は下記(A)〜(D)成分を含有する組成物を提供する。
(A)下記一般式(1)で表されるエポキシ化合物
Figure 2015174874
(式(1)中、R、R及びRは互いに独立に、水素原子、又は炭素原子数1〜10の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり、m、m及びmは互いに独立に、1または2の整数であり、m、m及びmの個数の合計に対して、整数2であるm、m及びmの個数の合計が30〜100%であり、l=5−mであり、l=5−mであり、l=4−mであり、nは0〜15の整数である)
(B)アルケニル基含有エポキシ化合物と下記平均式(2)で表されるオルガノポリシロキサンとのヒドロシリル化反応により得られる共重合物 (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して2〜20質量部
Figure 2015174874
(式(2)中、Rは互いに独立に、置換または非置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基であり、aは0.01≦a≦1の正数であり、bは1≦b≦3の正数であり、1.01≦a+b<4である)
(C)下記一般式(3)で表されるフェノール化合物 (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して20〜50質量部
Figure 2015174874
(式(3)中、R、R及びRは互いに独立に、水素原子、又は炭素原子数1〜10の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり、p、p及びpは互いに独立に、1または2の整数であり、p、p及びpの個数の合計に対して、整数2であるp、p及びpの個数の合計が30〜100%であり、q=5−pであり、q=5−pであり、q=4−pであり、n’は0〜15の整数である)、及び
(D)無機充填剤 (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して150〜1500質量部。
さらに本発明は上記組成物を硬化して成る硬化物を備える半導体装置を提供する。
本発明の組成物は、ガラス転移温度が高く、耐熱性に優れ、高温下で機械的強度及び電気絶縁性に優れる硬化物を与える。該硬化物はガラス転移温度以上の高温下にて長期保管しても熱分解による重量減少が少なく、さらには吸湿性が低く、耐半田リフロー性にも優れる。そのため、本発明の組成物は特に表面実装タイプの半導体装置の封止樹脂として好適である。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
(A)成分は、下記一般式(1)で表されるエポキシ化合物である。
Figure 2015174874
(式(1)中、R、R及びRは互いに独立に、水素原子、又は炭素原子数1〜10の、好ましくは炭素数1〜6の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり、m、m及びmは互いに独立に、1または2の整数であり、m、m及びmの個数の合計に対して、整数2であるm、m及びmの個数の合計が30〜100%であり、l=5−mであり、l=5−mであり、l=4−mであり、nは0〜15の整数である)
上記(A)エポキシ化合物は、特定割合の1価のフェノール骨格と2価のフェノール骨格とをビフェニレン骨格によって連結した構造を有するフェノール化合物をエポキシ化することにより得られる。該エポキシ化合物は2価フェノール骨格を、上記式(1)において、m、m及びmの合計個数のうち、整数2であるm、m及びmの割合(2価のフェノール骨格の割合)が20〜100%、好ましくは30〜100%で有する。2価のフェノール骨格の割合が上記範囲内にあると、ガラス転移温度が高く、高温保管特性、吸湿性に優れる組成物となる。
本発明者らは、エポキシ化合物及び後述するフェノール化合物が上記した特定量の2価フェノール骨格を有することにより、ガラス転移温度を上げる効果が高いエポキシ化合物として知られていたo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、及びジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などと比較して、ガラス転移温度が高く、耐熱性に優れ、高温保管時に熱分解せず、さらに吸湿性に優れる硬化物を提供できることを見出した。
、R及びRとしては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基である。
上記エポキシ化合物に併せて、整数1であるm、m及びmの割合(1価のフェノール骨格の割合)が100%であるエポキシ化合物を使用することができる。また、上記式(1)で示される以外の構造を有するエポキシ化合物、例えば、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスA型エポキシ樹脂、ビスF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等を使用することもできる。これらのエポキシ化合物の量は、上記式(1)のエポキシ化合物との合計に対して50質量%以下、好ましくは30質量%以下であるのがよい。
(B)成分は、アルケニル基含有エポキシ化合物と下記平均式(2)で表されるハイドロジェンオルガノポリシロキサンとのヒドロシリル化反応により得られる共重合化合物である。本発明の組成物は該共重合体を含有することにより、高い耐熱性及び吸湿性を確保することができる。
Figure 2015174874
(式中、Rは、置換または非置換の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の1価炭化水素基であり、aは0.01≦a≦1、bは1≦b≦3、1.01≦a+b<4である)
アルケニル基含有エポキシ化合物は、例えばアルケニル基含有フェノール樹脂をエピクロロヒドリンでエポキシ化したり、従来公知のエポキシ化合物に2−アリルフェノールを部分的に反応させたりすることにより得ることができる。該エポキシ化合物は、例えば、
下記平均式(4)または(5)で表すことができる。
Figure 2015174874
(R2’はアルケニル基を有する、炭素数3〜15、好ましくは炭素数3〜5の、脂肪族一価炭化水素基であり、R3’はグリシジルオキシ基または−OCHCH(OH)CHOR’で示される基であり、R’はアルケニル基を有する炭素数3〜10、好ましくは炭素数3〜5の一価炭化水素基であり、kは1であり、kは0または1であり、xは1〜30の正数であり、yは1〜3の正数である)
Figure 2015174874
(R2’、R3’、k、及びkは上記の通りであり、x’は1〜30の正数であり、y’は1〜3の正数である)
上記平均式で表されるエポキシ化合物としては、例えば、下記の化合物が挙げられる。
Figure 2015174874
Figure 2015174874
Figure 2015174874
(上記式において、x及びyは、1<x<10、1<y<3で示される正数である)
上記平均式(2)で表されるハイドロジェンオルガノポリシロキサンは、1分子中に少なくとも1個のSiH基を有する。式(2)において、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基、及びシアノエチル基等が挙げられる。好ましくは、メチル基、エチル基、フェニル基である。
上記平均式(2)で示されるオルガノポリシロキサンは、直鎖状、環状、及び分岐状のいずれでもよい。例えば、下記式(a)〜(c)で表すことができる。
Figure 2015174874
上記式において、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の一価炭化水素基であり、Rは水素原子またはRの選択肢から選ばれる基であり、Rは下記に示す基である。nは5〜200の整数であり、nは0〜2の整数であり、nは0〜10の整数であり、nは1または0である。
Figure 2015174874
R及びRは上述の通りであり、nは1〜10の整数である。但し、上記式(a)の化合物は1分子中に少なくとも1の、ケイ素原子に結合した水素原子を有する。
Figure 2015174874
式(b)において、Rは上記の通りであり、nは1〜10の整数であり、nは1又は2である。
Figure 2015174874
式(c)において、R及びRは上記の通りであり、rは0〜3の整数であり、R10は水素原子または酸素原子を有してよい炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、上記式(c)の化合物は1分子中に少なくとも1の、ケイ素原子に結合した水素原子を有する。
上記ハイドロジェンオルガノポリシロキサンとしては、両末端ハイドロジェンメチルポリシロキサン、両末端ハイドロジェンメチルフェニルポリシロキサンなどが好適である。例えば、以下の化合物が好ましい。
Figure 2015174874
(式中、nは20〜100の整数である)
Figure 2015174874
(式中、mは1〜10の整数であり、nは10〜100の整数である)
(B)成分は、上記アルケニル基含有エポキシ化合物とハイドロジェンオルガノポリシロキサンをヒドロシリル化反応させることにより得られる共重合体である。ヒドロシリル化反応は従来公知の方法に従えばよい。例えば、塩化白金酸のような白金系触媒の存在下で加熱反応させることにより得ることができる。該ヒドロシリル反応は、特には、ベンゼン、トルエン、メチルイソブチルケトン等の不活性溶剤中で60〜120℃に加熱して行うのがよい。エポキシ化合物とシロキサンの配合割合は、エポキシ化合物が有するアルケニル基1個に対するシロキサンが有するSiH基の個数を1.0以上、好ましくは1.5〜5.0にするのがよい。
組成物中の(B)成分の量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して2〜20質量部であり、好ましくは2〜8質量部である。
(C)成分は、下記一般式(3)で表されるフェノール化合物である。
Figure 2015174874
(式(3)中、R、R及びRは互いに独立に、水素原子、または炭素原子数1〜10、の、好ましくは炭素数1〜6の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり、p、p及びpは互いに独立に、1または2の整数であり、p、p及びpの個数の合計に対して、整数2であるp、p及びpの個数の合計が20〜100%、好ましくは30〜100%であり、q=5−pであり、q=5−pであり、q=4−pであり、n’は0〜15の整数である)
上記式(3)の化合物は、上述した(A)エポキシ化合物の前駆体となる化合物である。本発明の組成物は、上記した通り(C)フェノール化合物が構造中に特定量の2価フェノール骨格を有することにより、得られる硬化物は、ガラス転移温度が高く、且つ、耐熱性、吸湿性に優れた硬化物となる。
、R及びRとしては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基である。
上記フェノール化合物に併せて、整数1であるp、p及びpの割合(1価のフェノール骨格の割合)が100%であるフェノール化合物を使用することができる。また、上記式(3)で示される以外の構造を有するフェノール化合物、例えばフェノールノボラック樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、脂環式フェノール樹脂、複素環型フェノール樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂、ビスフェノールA型樹脂、ビスフェノールF型樹脂等のビスフェノール型フェノール樹脂等を使用することもできる。これらのフェノール化合物の量は、上記式(3)のフェノール化合物との合計に対して50質量%以下、好ましくは30質量%以下であるのがよい。
組成物中の(C)成分の量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して20〜50質量部であり、好ましくは30〜45質量部であるのがよい。
(D)成分は無機充填剤である。該無機充填剤としては、溶融シリカ、結晶性シリカ、クリストバライト等のシリカ類、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、酸化チタン、ガラス繊維、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、が挙げられる。これら無機充填剤の平均粒径や形状は特に制限されず、用途に応じて選択される。通常、平均粒径は、1〜50μm、特には4〜20μmである。該平均粒径とはシーラスレーザー等レーザー回折粒度分布測定で得られる値である。
これらの無機充填剤は、120℃、2.1気圧でサンプル5g/水50gの抽出条件で抽出される不純物として、クロールイオンが10ppm以下、ナトリウムイオンが10ppm以下であることが好適であり、クロールイオンが5ppm以下、ナトリウムイオンが5ppm以下であることが更に好適である。10ppmを超えると組成物で封止された半導体装置の耐湿特性が低下する場合がある。
無機充填剤の配合量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して150〜1,500質量部であり、好ましくは250〜1,200質量部である。特には、組成物全体の60〜94質量%、好ましくは70〜92質量%、更に好ましくは75〜90質量%であるのがよい。
無機充填剤は、樹脂と無機充填剤との結合強度を強くするため、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などのカップリング剤で予め表面処理したものを配合することが好ましい。このようなカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの反応物、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、γ−メルカプトシラン、γ−エピスルフィドキシプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシランなどのシランカップリング剤を用いることが好ましい。表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法は特に制限されるものではなく、従来公知の方法に従えばよい。
本発明の組成物には、更に必要に応じて離型剤、難燃剤、イオントラップ剤、酸化防止剤、接着性付与剤など各種の添加剤を配合することができる。
離型剤としては、特に制限されず公知のものを使用することができる。例えばカルナバワックス、ライスワックス、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、モンタン酸、モンタン酸と飽和アルコール、2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−エタノール、エチレングリコール、グリセリン等とのエステル化合物等のワックス;ステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体等が挙げられ、これら1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。離型剤の配合量は(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して0.5〜5質量部であり、好ましくは1〜3質量部である。
難燃剤としては、特に制限されず公知のものを使用することができる。例えばホスファゼン化合物、シリコーン化合物、モリブデン酸亜鉛担持タルク、モリブデン酸亜鉛担持酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモンなどが挙げられ、これら1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。難燃剤の配合量は(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して2〜20質量部であり、好ましくは3〜10質量部である。
イオントラップ剤としては、特に制限されず公知のものを使用することができる。例えばハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス化合物、希土類酸化物等が使用でき、これら1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。イオントラップ剤の配合量は(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して0.5〜10質量部であり、好ましくは1.5〜5質量部である。
接着性付与剤としては、特に制限されず公知のものを使用することができる。例えば上記したカップリング剤が挙げられる。これら1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。接着性付与剤の配合量は(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して0.2〜5質量部であり、好ましくは0.5〜3質量部である。
本発明の組成物の製造方法は特に制限されるものでない。例えば、(A)〜(D)成分、及び必要に応じてその他の成分を所定の組成比で配合し、ミキサー等によって十分均一に混合した後、熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等による溶融混合処理を行い、次いで冷却固化させ、適当な大きさに粉砕すればよい。得られた組成物は成形材料として使用できる。
本発明の組成物は、トランジスタ型、モジュール型、DIP型、SO型、フラットパック型、ボールグリッドアレイ型等の半導体装置の封止樹脂として特に有効である。本発明の組成物により半導体装置の封止方法は特に制限されるものでなく、従来の成形法、例えばトランスファー成形、インジェクション成形、注型法等を利用すればよい。特に好ましいのはトランスファー成形である。
本発明の組成物の成形(硬化)条件は特に制限されるものでないが、160〜190℃で45〜180秒間が好ましい。さらに、ポストキュアを170〜250℃で2〜16時間行うことが望ましい。
本発明の組成物は、高温下、特には200℃〜250℃下に長期保管した場合の熱分解による重量減少が少なく長期高温信頼性に優れる。また、銅製リードフレームや銀メッキとの密着性に優れ、高い絶縁性を有する。また、該組成物の硬化物で封止された半導体装置は、耐湿性や、耐ハンダリフロー性にも優れる。また、トランスファー成形材料として一般的に使用されているエポキシ樹脂組成物と同様の装置、成形条件を用いることができ、生産性にも優れる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[A成分]
エポキシ化合物1
下記式(6)で表されるエポキシ化合物:NC−3500(日本化薬製)
Figure 2015174874
上記式において、R〜Rは水素原子であり、1価のフェノールと2価のフェノールの比率=36/64(個数比(%))であり、n=1.4(平均値)であり、エポキシ当量は208である。
エポキシ化合物2
攪拌装置、及びコンデンサー、及び窒素ガス導入管を備えたガラス製反応容器に、後述のSH−005−04(明和化成製、1価フェノールと2価フェノールの比率=71/29であるフェノール樹脂55.0g(0.33モル)、エピクロルヒドリン365.6g(4.0モル)、メタノール50gを仕込み、均一に溶解させた。50℃で固形の96%水酸化ナトリウム13.7g(0.3モル)を90分かけて分割投入した。その後50℃で2時間反応させ、70℃昇温後さらに2時間反応を継続した。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧下において除去した。
釜残にメチルイソブチルケトンを85g投入し溶解させた。25%水酸化ナトリウム水溶液5.3g(0.03モル)を添加し70℃で1時間反応させた。反応終了後、水層が中性になるまで水洗処理を7回繰り返した。加熱減圧下メチルイソブチルケトンを留去することで、上記式(4)で表され、R〜R=Hであり、nの値は1.3であるエポキシ化合物2を75g得た。得られたエポキシ化合物のエポキシ当量は224であった。
エポキシ化合物3
撹拌装置、コンデンサー、及び窒素ガス導入管を備えたガラス製反応釜に、レゾルシン220g(2.0モル)を150gの水に溶解させ、4,4’−ジ(クロロメチル)ビフェニル125.5g(0.5モル)を仕込み、100℃で3時間反応させた。その後、160℃に昇温し、4,4’−ジ(クロロメチル)ビフェニルを全て反応させた。その間、生成するHCl、及び水を留去した。反応終了後、減圧蒸留により未反応レゾルシンを留去することにより1価フェノールと2価フェノールの比率=0/100(個数比(%))であるフェノール樹脂180gを得た。該フェノール樹脂の水酸基当量は115g/eqであった。
続いて、上記フェノールノボラック樹脂50.0g(0.41モル)、エピクロルヒドリン451.2g(4.9モル)、メタノール50gを仕込み、均一に溶解させた。50℃で固形の96%水酸化ナトリウム16.9g(0.4モル)を90分かけて分割投入した。その後50℃で2時間反応させ、70℃昇温後さらに2時間反応を継続した。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧下において除去した。釜残にメチルイソブチルケトンを85g投入し溶解させた。25%水酸化ナトリウム水溶液6.5g(0.04モル)を添加し70℃で1時間反応させた。反応終了後、水層が中性になるまで水洗処理を7回繰り返した。加熱減圧下メチルイソブチルケトンを留去することで、上記式(4)で表され、R〜R=Hであり、nの値は1.2であるエポキシ化合物3を67g得た。得られたエポキシ化合物のエポキシ当量は176であった。
エポキシ化合物4
ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂:NC−3000(日本化薬製)、1価フェノールと2価フェノールの比率=100/0(個数比(%))、エポキシ当量:272
エポキシ化合物5
トリフェニルアルカン型エポキシ樹脂:EPPN−501H(日本化薬製)1価フェノールと2価フェノールの比率=100/0(個数比(%))、エポキシ当量:165
[B成分]
アルケニル基含有エポキシ化合物とオルガノポリシロキサンとの反応により得られる共重合化合物
リフラックスコンデンサー、温度計、撹拌機及び滴下ロートを具備した内容積1リットルの四つ口フラスコへアリルグリシジルエーテルで変性されたフェノールノボラック樹脂(フェノール当量125、アリル当量1100)200g、クロロメチルオキシラン800g、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド0.6gをそれぞれ入れて加熱し、温度110℃で3時間撹拌混合した。これを冷却して温度70℃とし、160mmHgに減圧してから、この中に水酸化ナトリウムの50%水溶液128gを共沸脱水しながら3時間かけて滴下した。得られた内容物を減圧して溶剤を留去し、次いでメチルイソブチルケトン300gとアセトン300gの混合溶剤にて溶解させた後、水洗し、これを減圧下で溶剤留去してアリル基含有のエポキシ樹脂(アリル当量1590、エポキシ当量190)を得た。このエポキシ樹脂とメチルイソブチルケトン170g、トルエン330g、2%の白金濃度の2−エチルヘキサノール変性塩化白金酸溶液0.07gを入れ、1時間の共沸脱水を行ない、還流温度にて下記式(7)で表されるオルガノポリシロキサン133gを滴下時間30分にて滴下した。更に、同一温度で4時間撹拌して反応させた後、得られた内容物を水洗し、溶剤を減圧下で留去したところ白黄色不透明固体の共重合体が得られた。エポキシ当量は280であり、150℃でのICI溶融粘度は800cPであり、珪素含有量31%であった。
Figure 2015174874
[C成分]
フェノール化合物1
下記式(8)で表される化合物:SH−005−02(明和化成製)
Figure 2015174874
上記式(8)において、R〜Rは水素原子であり、1価フェノールと2価フェノールの比率=36/64(個数比(%))であり、n’=1.4(平均値)であり、水酸基当量は135である。
フェノール化合物2
SH−005−04(明和化成製):上記式(8)で示され、R〜R=H、1価フェノールと2価フェノールの比率=71/29(個数比(%))、水酸基当量169である化合物
フェノール化合物3
MEHC−7851SS(明和化成製):下記式(9)で示され、1価フェノールと2価フェノールの比率=100/0(個数比(%))、水酸基当量203である化合物
Figure 2015174874
フェノール化合物4
TD−2131(DIC製):下記式(10)で示され、1価フェノールと2価フェノールの比率=100/0(個数比(%))、水酸基当量110である化合物
Figure 2015174874
[D成分]
無機充填剤:溶融球状シリカ(平均粒径15μm、龍森製)
[その他の成分]
カルナバワックス(TOWAX−131、東亜化成製)
シランカップリング剤:
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(KBM−803、信越化学製)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403、信越化学製)
硬化促進剤:トリフェニルホスフィン(北興化学製)
難燃材:モリブデン担持酸化亜鉛(KEMGARD−911B、シャーウイン ウイリアムズ製)
イオントラップ剤:ハイドロタルサイト化合物(DHT−4A−2、協和化学製)
上記成分を、下記表1及び表2に記載の組成に従い配合し、熱2本ロールにて均一に溶融混合、冷却、粉砕して組成物を得た。得られた各組成物を以下に示す方法に従い評価した。結果を表1及び表2に記載する。
(イ)スパイラルフロー
EMMI規格に準じた金型を使用して、175℃、6.9N/mm、成形時間180秒の条件で測定した。
(ロ)ガラス転移温度
各組成物を、175℃×120秒間、成形圧6.9MPaの条件でトランスファー成形し、次いで250℃、4時間ポストキュアすることにより、5×5×15mmの試験片を得た。試験片の、5℃/分の昇温速度における寸法変化を測定(Rigaku TMA8310)し、50〜100℃の接線と270〜290℃の接線の交点よりガラス転移点を求めた。
(ハ)高温放置時の重量変化
各組成物を、175℃×120秒間、成形圧6.9MPaの条件でトランスファー成形し、次いで180℃、4時間ポストキュアすることにより、10×100×4mmの試験片を得た。試験片を250℃オーブン中に336時間保管した。保管前の試験片の重量を基に保管により重量減少した率(%)を測定した。
(ニ)HTSL特性確認
チップ6mm×6mm、DA剤Ablestick製84−1LMI−SR4、ダイパッド部(8mm×8mm)及びワイヤーボンディング部がAgメッキされたCu合金(Olin C7025)製100pin QFPリードフレームを、各組成物で、175℃×120秒間、成形圧6.9MPaの条件でトランスファー成形し、次いで180℃、4時間ポストキュアすることにより封止した。リードフレームカッターでタイバーを切断し、20mm×14mm×2.7mmのQFPパッケージを得た。このパッケージを200℃オーブン中に500時間保管し、保管後パッケージクラックの確認及び超音波探傷装置による内部クラック、リードフレームとの剥離を観察した。
(ホ)温度サイクル特性確認
チップ6mm×6mm、DA剤Ablestick製84−1LMI−SR4、ダイパッド部(8mm×8mm)及びワイヤーボンディング部がAgメッキされたCu合金(Olin C7025)製100pin QFPリードフレームを、各組成物で、175℃×120秒間、成形圧6.9MPaの条件でトランスファー成形し、次いで180℃、4時間ポストキュアすることにより封止した。リードフレームカッターでタイバーを切断し、20mm×14mm×2.7mmのQFPパッケージを得た。このパッケージについて、−65℃×30分⇔175℃×30分の条件で温度サイクル試験を1000サイクル行い、パッケージクラックの確認及び超音波探傷装置による内部クラック、リードフレームとの剥離を観察した。
(へ)吸湿半田リフロー試験
チップ6mm×6mm、DA剤Ablestick製84−1LMI−SR4、ダイパッド部(8mm×8mm)及びワイヤーボンディング部がAgメッキされたCu合金(Olin C7025)製100pin QFPリードフレームを、各組成物で、175℃×120秒間、成形圧6.9MPaの条件でトランスファー成形し、次いで180℃、4時間ポストキュアすることにより封止した。リードフレームカッターでタイバーを切断し、20mm×14mm×2.7mmのQFPパッケージを得た。このパッケージを30℃/60%RH×192hの条件で吸湿させた後、IRリフロー炉(最高温度265℃)に3回通過させ、パッケージクラックの確認及び超音波探傷装置による内部クラック、リードフレームとの剥離を観察した。
(ト)260℃曲げ強度
JISK6911に準じて、各組成物を、175℃×120秒間、成形圧6.9MPaの条件でトランスファー成形し、次いで180℃、4時間ポストキュアすることにより、100×100×4mmの試験片を得た。試験片を250℃オーブン中に3分間放置した後、島津製作所製オートグラフを用いて3点曲げ試験を行い、曲げ強度を求めた。
(チ)175℃体積抵抗率
JIS K6911に準じて、各組成物を、175℃×120秒間、成形圧6.9MPaの条件でトランスファー成形し、次いで180℃、4時間ポストキュアすることにより、直径90mm、厚み2mmの試験片を得た。その試験片を用いて175℃での体積抵抗率を測定した。
Figure 2015174874
Figure 2015174874
本発明の樹脂組成物はガラス転移温度が高く、耐熱性に優れる硬化物を与える。その為、高温下、特には200℃〜250℃に長期保管したときの熱分解(重量減少)が少ない。また本発明の樹脂組成物から得られる硬化物は吸湿性が低く、耐半田リフロー性にも優れる。更に、該硬化物は高温下での機械的強度及び電気絶縁性に優れる。また、本発明の組成物は成形性が良好である。従って、本発明の組成物は、特に表面実装タイプの半導体装置の封止樹脂として好適である。

Claims (4)

  1. 下記(A)成分〜(D)成分を含む組成物
    (A)下記一般式(1)で表されるエポキシ化合物
    Figure 2015174874
    (式(1)中、R、R及びRは互いに独立に、水素原子、又は炭素原子数1〜10の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり、m、m及びmは互いに独立に、1または2の整数であり、m、m及びmの個数の合計に対して、整数2であるm、m及びmの個数の合計が30〜100%であり、l=5−mであり、l=5−mであり、l=4−mであり、nは0〜15の整数である)
    (B)アルケニル基含有エポキシ化合物と下記平均式(2)で表されるオルガノポリシロキサンとのヒドロシリル化反応により得られる共重合物 (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して2〜20質量部
    Figure 2015174874
    (式(2)中、Rは互いに独立に、置換または非置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基であり、aは0.01≦a≦1の正数であり、bは1≦b≦3の正数であり、1.01≦a+b<4である)
    (C)下記一般式(3)で表されるフェノール化合物 (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して20〜50質量部
    Figure 2015174874
    (式(3)中、R、R及びRは互いに独立に、水素原子、又は炭素原子数1〜10の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり、p、p及びpは互いに独立に、1または2の整数であり、p、p及びpの個数の合計に対して、整数2であるp、p及びpの個数の合計が30〜100%であり、q=5−pであり、q=5−pであり、q=4−pであり、n’は0〜15の整数である)、及び
    (D)無機充填剤 (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対して150〜1500質量部。
  2. (B)成分における前記アルケニル基含有エポキシ化合物が下記平均式(4)または(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも1である、請求項1記載の組成物。
    Figure 2015174874
    (R2’はアルケニル基を有する、炭素数3〜15の、脂肪族一価炭化水素基であり、R3’はグリシジルオキシ基または−OCHCH(OH)CHOR’で示される基であり、R’はアルケニル基を有する炭素数3〜10の一価炭化水素基であり、kは1であり、kは0または1であり、xは1〜30の正数であり、yは1〜3の正数である)
    Figure 2015174874
    (R2’、R3’、k、及びkは上記の通りであり、x’は1〜30の正数であり、y’は1〜3の正数である)
  3. (B)成分における前記オルガノポリシロキサンが下記式(a)〜(c)で表される化合物から選ばれる少なくとも1である、請求項1または2記載の組成物。
    Figure 2015174874
    (式(a)において、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Rは水素原子またはRの選択肢から選ばれる基であり、Rは下記に示す基であり、
    Figure 2015174874
    ここでR及びRは上述の通りであり、nは1〜10の整数であり、
    は5〜200の整数であり、nは0〜2の整数であり、nは0〜10の整数であり、nは1または0である。但し、上記式(a)の化合物は1分子中に少なくとも1の、ケイ素原子に結合した水素原子を有する)
    Figure 2015174874
    (式(b)において、Rは上記の通りであり、nは1〜10の整数であり、nは1または2である)
    Figure 2015174874
    (式(c)において、R及びRは上記の通りであり、rは0〜3の整数であり、R10は水素原子または酸素原子を有してよい、炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、上記式(c)の化合物は1分子中に少なくとも1の、ケイ素原子に結合した水素原子を有する)
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物を硬化してなる硬化物を備えた半導体装置。
JP2014050160A 2014-03-13 2014-03-13 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置 Pending JP2015174874A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014050160A JP2015174874A (ja) 2014-03-13 2014-03-13 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置
KR1020150032924A KR20150107624A (ko) 2014-03-13 2015-03-10 반도체 밀봉용 수지 조성물 및 반도체 장치
CN201510108006.5A CN104910584A (zh) 2014-03-13 2015-03-12 半导体封装用树脂组合物及半导体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014050160A JP2015174874A (ja) 2014-03-13 2014-03-13 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015174874A true JP2015174874A (ja) 2015-10-05

Family

ID=54080056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014050160A Pending JP2015174874A (ja) 2014-03-13 2014-03-13 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2015174874A (ja)
KR (1) KR20150107624A (ja)
CN (1) CN104910584A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016080871A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 日本化薬株式会社 感光性樹脂組成物及びその硬化物
JP2018104603A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 日立化成株式会社 硬化性樹脂組成物及び電子部品装置
JP2019011481A (ja) * 2018-10-30 2019-01-24 味の素株式会社 樹脂組成物
JP2019049007A (ja) * 2018-11-30 2019-03-28 日本化薬株式会社 エポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び金属張積層板、プリント配線基板
WO2019131574A1 (ja) 2017-12-27 2019-07-04 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、積層板、金属箔張積層板、プリント配線板及び多層プリント配線板
JP2021047378A (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 住友ベークライト株式会社 感光性樹脂組成物、電子デバイスの製造方法および電子デバイス

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6800115B2 (ja) * 2017-09-07 2020-12-16 信越化学工業株式会社 樹脂組成物、樹脂フィルム、半導体積層体、半導体積層体の製造方法及び半導体装置の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07292066A (ja) * 1994-04-28 1995-11-07 Nippon Kayaku Co Ltd エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2000230113A (ja) * 1998-09-25 2000-08-22 Shin Etsu Chem Co Ltd エポキシ樹脂組成物並びにこのエポキシ樹脂組成物を用いた積層フィルム及び半導体装置
JP2006233149A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Shin Etsu Chem Co Ltd 低誘電膜形成素子封止用樹脂組成物及び半導体装置
WO2013136685A1 (ja) * 2012-03-16 2013-09-19 住友ベークライト株式会社 封止用樹脂組成物およびこれを用いた電子装置
JP2014040533A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Mitsubishi Electric Corp 熱硬化性樹脂組成物、熱伝導性樹脂シートの製造方法と熱伝導性樹脂シート、並びに電力用半導体装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1962802A (zh) * 2005-11-07 2007-05-16 信越化学工业株式会社 半导体密封用环氧树脂组合物及半导体装置
US20130289187A1 (en) * 2010-10-19 2013-10-31 Sumitomo Bakelite Company Limited Resin composition for encapsulation and electronic component device

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07292066A (ja) * 1994-04-28 1995-11-07 Nippon Kayaku Co Ltd エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2000230113A (ja) * 1998-09-25 2000-08-22 Shin Etsu Chem Co Ltd エポキシ樹脂組成物並びにこのエポキシ樹脂組成物を用いた積層フィルム及び半導体装置
JP2006233149A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Shin Etsu Chem Co Ltd 低誘電膜形成素子封止用樹脂組成物及び半導体装置
WO2013136685A1 (ja) * 2012-03-16 2013-09-19 住友ベークライト株式会社 封止用樹脂組成物およびこれを用いた電子装置
JP2014040533A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Mitsubishi Electric Corp 熱硬化性樹脂組成物、熱伝導性樹脂シートの製造方法と熱伝導性樹脂シート、並びに電力用半導体装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016080871A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 日本化薬株式会社 感光性樹脂組成物及びその硬化物
JP2018104603A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 日立化成株式会社 硬化性樹脂組成物及び電子部品装置
WO2019131574A1 (ja) 2017-12-27 2019-07-04 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、積層板、金属箔張積層板、プリント配線板及び多層プリント配線板
JP2019011481A (ja) * 2018-10-30 2019-01-24 味の素株式会社 樹脂組成物
JP2019049007A (ja) * 2018-11-30 2019-03-28 日本化薬株式会社 エポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び金属張積層板、プリント配線基板
JP2021047378A (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 住友ベークライト株式会社 感光性樹脂組成物、電子デバイスの製造方法および電子デバイス
JP7375406B2 (ja) 2019-09-20 2023-11-08 住友ベークライト株式会社 感光性樹脂組成物、電子デバイスの製造方法および電子デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
CN104910584A (zh) 2015-09-16
KR20150107624A (ko) 2015-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6300744B2 (ja) 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置
JP4692744B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2015174874A (ja) 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置
JP5692070B2 (ja) 半導体封止用樹脂組成物、及び半導体装置
WO2011052157A1 (ja) 半導体封止用樹脂組成物およびこれを用いた半導体装置
JP7287281B2 (ja) ボールグリッドアレイパッケージ封止用エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及び電子部品装置
TWI536514B (zh) 半導體密封用樹脂組成物及使用其之半導體裝置
JP5228496B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP5386836B2 (ja) 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置
JP2004300431A (ja) 半導体封止用樹脂組成物および半導体装置
JP6008107B2 (ja) 樹脂組成物および電子部品装置
JP3562565B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP5386837B2 (ja) 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置
JPWO2019176859A1 (ja) エポキシ樹脂組成物、及び電子部品装置
JP2012007086A (ja) 封止用樹脂組成物及び電子部品装置
WO2019131096A1 (ja) ボールグリッドアレイパッケージ封止用エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及び電子部品装置
JP2010144115A (ja) 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置
JP2006213849A (ja) 封止用樹脂組成物および半導体封止装置
JP2018104603A (ja) 硬化性樹脂組成物及び電子部品装置
JP2011094106A (ja) 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置
JP2010031233A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及び該組成物を用いて半導体素子を封止して得られる片面封止型半導体装置
JP6115451B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2001247652A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2013234305A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2011094105A (ja) 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170310

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170427