JP2001044560A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

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JP2001044560A
JP2001044560A JP11219876A JP21987699A JP2001044560A JP 2001044560 A JP2001044560 A JP 2001044560A JP 11219876 A JP11219876 A JP 11219876A JP 21987699 A JP21987699 A JP 21987699A JP 2001044560 A JP2001044560 A JP 2001044560A
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light emitting
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semiconductor
double
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Hironobu Narui
啓修 成井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相互に異なる発光波長のレーザ光を高出力で
発光させる2つの発光部を有し、信頼性が高く、しかも
作製が容易な構成の半導体発光素子を提供する。 【解決手段】 本半導体発光素子40は、一つの共通の
n−GaAs基板43上にモノリシックにそれぞれ集積
された、780nmの発光波長のレーザ光を出射する第
1のレーザ部41と、第1のレーザ部に隣接して設けら
れ、同じ方向に650nmの発光波長のレーザ光を出射
する第2のレーザ部42とを備えている。第1のレーザ
部の出射端面48は、第2のレーザ部を構成するAlG
aInP系積層構造の最下層のn−GaInPバッファ
層52で覆われている。また、第1のレーザ部41及び
第2のレーザ部42は、それぞれ、積層構造の上部に電
流狭窄層61、62を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体発光素子及
びその作製方法に関し、更に詳細には、一の発光波長の
光を高出力で出射する第1発光部と、一の発光波長より
短い発光波長の光を出射する第2発光部とを同じ半導体
基板上にモノリシックに集積させた、信頼性の高い半導
体発光素子及びその作製方法に関するものである。例え
ば、0.88μmから0.7μm帯のレーザ光を高出力
で出射する第1レーザ部と、0.69μmから0.62
μm帯のレーザ光を出射する第2レーザ部とを同じ半導
体基板上にモノリシックに集積させた、信頼性の高い半
導体発光素子及びその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CD(コンパクト・ディスク)やDVD
(デジタル・ビデオ・ディスク)等の異なる種類のディ
スクに記録した情報を一つの装置で再生するディスク再
生装置では、異なる種類のディスクに記録した情報を読
み出すために、発光波長0.88μmから0.7μm帯
のレーザ光と、0.69μmから0.62μm帯のレー
ザ光とを光源として必要としている。そこで、双方の波
長帯のレーザ光を出射するために、従来、二つの方式が
用いられている。第1の方式は、図7に示すように、7
80nmのレーザ光を発光する光源を有する第1の光ピ
ックアップと、655nmのレーザ光を発光する光源を
有する第2の光ピックアップとの2つの光ピックアップ
を用いる方式である。第2の方式は、図8に示すよう
に、0.88μmから0.7μm帯のレーザ光を発光す
る第1レーザ部と、0.69μmから0.62μm帯の
レーザ光を発光する第2レーザ部とを同一半導体基板上
に集積した半導体レーザ装置を一つの光ピックアップに
搭載する方式である。
【0003】第1の方式では、第1及び第2の光ピック
アップは、それぞれ、波長780nm又は655nmの
レーザ光を出射する半導体レーザ装置15又は16と、
出射されたレーザ光を一部制御用にスプリットすると共
に残りのレーザ光を対物レンズ12に指向させるビーム
スプリッタ13と、平行光線のレーザ光を光ディスク1
1上にフォーカシングする対物レンズ12と、光ディス
ク11から反射した光を集光する集光レンズ14と、集
光された光を検出するフォトダイオード17とを備えて
いる。
【0004】第2の方式の従来の半導体レーザ装置20
は、図8に示すように、780nmの発光波長の光を出
射する第1発光部20aと、655nmの発光波長の光
を出射する第2発光部20bとを共通のn−GaAs基
板21上に備えている。第1発光部20aは、n−Al
GaAsクラッド層22、AlGaAs活性層23、p
−AlGaAsクラッド層24及びp−GaAsキャッ
プ層25からなるダブルヘテロ接合構造を備え、電流注
入領域を除くキャップ層25及びp−クラッド層24の
上部は高抵抗の電流狭窄層30に転化している。第2発
光部20bは、n−AlGaInPクラッド層26、G
aInP活性層27、p−AlGaInPクラッド層2
8及びp−GaAsキャップ層29からなるダブルヘテ
ロ接合構造を備え、電流注入領域を除くキャップ層29
及びp−クラッド層28の上部は高抵抗の電流狭窄層3
0に転化している。
【0005】ここで、図9及び図10を参照して、従来
の半導体レーザ装置20の作製方法を説明する。図9
(a)から(c)及び図10(d)と(e)は、それぞ
れ、半導体レーザ装置20を作製する際の工程毎の基板
の断面図である。先ず、図9(a)に示すように、n−
GaAs基板31上にn−AlGaAsクラッド層3
2、AlGaAs活性層33、p−AlGaAsクラッ
ド層34及びp−GaAsキャップ層35をMOCVD
法等によりエピタキシャル成長させて、第1の積層構造
体36を形成する。次いで、図9(b)に示すように、
第1発光部20a形成領域を除いて、第1の積層構造体
36をエッチングして除去し、第2発光部20b形成領
域のn−GaAs基板31を露出させる。次いで、図9
(c)に示すように、第1及び第2発光部20a、20
b形成領域の基板全面に、n−AlGaInPクラッド
層37、GaInP活性層38、p−AlGaInPク
ラッド層39、及びp−GaAsキャップ層40をMO
CVD法等によりエピタキシャル成長させて、第1の積
層構造体36上及びGaAs基板31上に第2の積層構
造体41を形成する。
【0006】次いで、図10(d)に示すように、第1
の積層構造体36上の第2の積層構造体41をエッチン
グして第1の積層構造体36のキャップ層35を露出さ
せ、かつ第1の積層構造体36と第2の積層構造体41
との間をエッチングして、第1発光部20aと第2発光
部20bとを分離する分離空間を形成する。次いで、図
10(e)に示すように、電流注入領域を除いて第1の
積層構造体36のキャップ層35及びp−AlGaAs
クラッド層34の上部と、電流注入領域を除いて第2の
積層構造体41のキャップ層40及びp−AlGaIn
Pクラッド層39の上部に、B(ボロン)等のイオンを
イオン注入して、高抵抗化し、電流狭窄層42とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、2つの光ピッ
クアップを用いる第1の方式では、光ピックアップの数
が2つでコストが嵩む上に、それぞれに駆動装置を必要
とするので、更にコストが嵩み、しかもディスク再生装
置を小型化を図ることは難しい。従って、実用化するに
は、経済性及び大きさの点で問題がある。
【0008】一方、相互に異なる発光波長を出射する2
つの発光部又はレーザ部をモノリシックに集積した半導
体レーザ装置を一つの光ピックアップに搭載する第2の
方式では、ディスク再生装置の小型化は容易になる。し
かし、上述したように、2つの相互に異なる化合物半導
体材料系で構成されたダブルヘテロ接合構造を同一の半
導体基板上に集積しなくてはならないので、個々のレー
ザの信頼性を上げるために、結晶成長の回数を少なく、
すなわち熱履歴時間を短くする必要があり、設計の自由
度が小さくなるという問題がある。更に、光ディスクに
記録された情報を読み出すだけでなく、光ディスクに情
報を書き込むこともできるようにしようとすると、半導
体レーザ装置の高出力化を図らなければならない。
【0009】そこで、本発明の目的は、相互に異なる発
光波長のレーザ光を高出力で発光させる2つの発光部を
有し、信頼性が高く、しかも作製が容易な構成の半導体
発光素子及びその作製方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】ところで、高出力を光を
発光する半導体発光素子を実現する上で、問題になるの
は、出射端面の端面破壊である。半導体レーザ素子で
は、一般に、出射端面に存在する表面準位等の効果によ
って、出射端面近傍は光吸収領域になる。そのために、
レーザ光の発振出力が大きくなると、出射端面近傍では
光吸収による温度上昇等によって端面破壊が発生するお
それがある。本発明者は、端面破壊を避けて、半導体発
光素子の高出力化を図るために、種々のことを試みた結
果、出射端面に窓を形成することが有効であることが判
った。即ち、端面破壊を防止するために、半導体レーザ
素子のレーザ光発振領域にて発生したレーザ光を吸収し
ない大きなバンドギャップ幅を有する材料で、出射端面
近傍を形成し、非吸収領域とした所謂窓構造を構成す
る。そして、窓構造を構成する、レーザ光を吸収しない
大きなバンドギャップ幅を有する材料として、短波長系
の発光部のダブルヘテロ接合構造を構成する化合物半導
体膜を使うことを着想し、研究の末に、本発明を完成す
るに到った。
【0011】上記目的を達成するために、上述の知見に
基づいて、本発明に係る半導体発光素子は、第1のダブ
ルヘテロ接合構造を備えて、一の発光波長の光を出射す
る第1発光部と、第2のダブルヘテロ接合構造を備え
て、一の発光波長より短い発光波長の光を出射する第2
発光部とを同じ半導体基板上に有する半導体発光素子に
おいて、第1発光部の出射端面が、第2のダブルヘテロ
接合構造を構成する一つの化合物半導体膜で覆われてい
ることを特徴としている。
【0012】本発明では、第2のダブルヘテロ接合構造
を構成する化合物半導体膜は、第1発光部から出射する
レーザ光を吸収することがないような、大きなバンドギ
ャップ幅を有する。よって、第1発光部の出射端面を覆
う第2のダブルヘテロ接合構造の化合物半導体膜は、第
1発光部のレーザ光の非吸収領域となる所謂窓構造とし
て機能する。本発明は、ドライエッチング技術とレーザ
端面成長技術を用いることで、例えば0.88μmから
0.7μm帯の第1発光部の高出力化を可能にするもの
である。先ず、ドライエッチング技術で0.88μmか
ら0.7μm帯の第1発光部の共振器を形成し、次いで
0.62μm帯のAlGaInP系の結晶成長を第1発
光部の出射端面を含む基板全面で行うことで、0.88
μmから0.7μm帯の第1発光部の共振器の出射端面
に窓構造を形成する。
【0013】第1発光部の出射端面を覆う膜は、第2の
ダブルヘテロ接合構造を構成する一つの化合物半導体膜
である限り制約はないが、好適には、第2のダブルヘテ
ロ接合構造を構成し、かつ半導体基板上に成膜されたバ
ッファ層によって、第1発光部の出射端面を覆う。バッ
ファ層は第2のダブルヘテロ接合構造の最下層であるか
ら、第1発光部の出射端面をバッファ層で覆うのが、半
導体発光素子の作製上で、最も容易であるからである。
【0014】また、第1のダブルヘテロ接合構造からな
る第1発光部の共振器は、その共振器長が、第2のダブ
ルヘテロ接合構造からなる第2発光部の共振器の共振長
より短い。一般的に、4元混晶化合物半導体からなる半
導体レーザ素子、即ち第2発光部の信頼性を高めるため
には、共振器長を長くすることが必要である。従って、
例えば、従来のAlGaAs系とAlGaInP系の2
波長半導体発光素子では、AlGaInP系の共振器が
長くなると共に、それに合わせて、AlGaAs系の半
導体レーザ素子の共振器も長くなり、AlGaAs系の
レーザの動作電流の上昇を招いている。しかし、本発明
では、AlGaAs系の半導体レーザ素子の共振器は、
RIE法によるエッチングで形成することになるので、
AlGaAsレーザに最適な共振器長にすることができ
る。
【0015】本発明に係る半導体発光素子の作製方法
は、第1のダブルヘテロ接合構造を備えて、一の発光波
長の光を出射する第1発光部と、第2のダブルヘテロ接
合構造を備えて、一の発光波長より短い発光波長の光を
出射する第2発光部とを同じ半導体基板上に有する半導
体発光素子の作製方法であって、半導体基板の基板面全
面に第1のダブルヘテロ接合構造を形成する、第1の工
程と、第1のダブルヘテロ接合構造をエッチングし、第
1発光部の形成領域以外の領域の半導体基板を露出させ
る一方、第1発光部の形成領域の半導体基板上に第1の
ダブルヘテロ接合構造を残存させる、第2の工程と、基
板の全面に第2のダブルヘテロ接合構造を形成する、第
3の工程と、第2発光部の形成領域以外の領域の第2の
ダブルヘテロ接合構造をエッチングし、第2のダブルヘ
テロ接合構造の最下層を露出させる、第4の工程と、第
1発光部の第1のダブルヘテロ接合構造上の第2のダブ
ルヘテロ接合構造の最下層をエッチングして除去し、第
1のダブルヘテロ接合構造の最上層を露出させる、第5
の工程と、第1及び第2のダブルヘテロ接合構造の上部
の電流注入領域を除く領域に電流狭窄層を形成する、第
6の工程とを備えることを特徴としている。
【0016】本発明方法の記載で、第1から第6の番号
は、単に記載上の便宜から各工程を識別する工程識別番
号であって、本発明方法が第1から第6の工程のみで構
成されていることを意味するものではない。好適には、
第2の工程と第3の工程との間に、第2のダブルヘテロ
接合構造の厚さだけ、第1発光部の共振器長方向の前後
の半導体基板をエッチングする工程を備える。これによ
り、第1のダブルヘテロ接合構造からなる第1発光部の
共振器の共振器長を、第2のダブルヘテロ接合構造から
なる第2発光部の共振器の共振長より短くすることがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例 本実施形態例は、本発明に係る半導体発光素子の実施形
態の一例であって、図1は本実施形態例の半導体発光素
子の構成を示す断面斜視図、図2は図1の線I−Iでの
縦断面図である。本実施形態例の半導体発光素子40
は、図1及び図2に示すように、一つの共通のn−Ga
As基板43上にモノリシックにそれぞれ集積された、
780nmの発光波長のレーザ光を出射する第1のレー
ザ部41と、第1のレーザ部41に隣接して設けられ、
同じ方向に650nmの発光波長のレーザ光を出射する
第2のレーザ部42とを備えている。第1のレーザ部4
1の出射端面48は、第2のレーザ部42を構成するA
lGaInP系積層構造の最下層のn−GaInPバッ
ファ層52で覆われている。また、第1のレーザ部41
及び第2のレーザ部42は、それぞれ、積層構造の上部
に電流狭窄層61、62を有する。
【0018】第1のレーザ部41は、図1及び図2に示
すように、n−GaAs基板43上に、順次、エピタキ
シャル成長させた、n−Alx Ga1-x Asクラッド層
44、AlY Ga1-Y As活性層45、p−Alx Ga
1-x Asクラッド層46、及びp−GaAsキャップ層
47からなるAlGaAs系の積層構造体を備えてい
る。ここで、Xは0.45、Yは0.14である。ま
た、活性層は、量子井戸構造であっても良い。p−キャ
ップ層47及びp−クラッド層46の上部は、電流注入
領域を除いて、B(ボロン)イオンをイオン注入して高
抵抗化し、電流狭窄層61に転化されている。また、第
1のレーザ部1の出射端面48は、バンドギャップ・エ
ネルギーの大きなn−GaInPバッファ層52で覆わ
れていて、これにより窓が形成される。
【0019】第2のレーザ部42は、n−GaAs基板
43上に、順次、エピタキシャル成長させた、n−Ga
InPバッファ層52、n−(Alx Ga1-X0.5
0. 5 Pクラッド層53、GaInP活性層54、p−
(AlX Ga1-X0.5 In 0.5 Pクラッド層55、及
びp−GaAsキャップ層56からなるAlGaInP
系の積層構造体を備えている。ここで、活性層はGaI
nP層としたが、量子井戸構造であっても良い。また、
Xは0.7以上0.8以下の範囲の値である。p−キャ
ップ層56及びp−クラッド層55の上部は、電流注入
領域を除いて、B(ボロン)イオンをイオン注入して高
抵抗化し、電流狭窄層62に転化されている。
【0020】n−GaInPバッファ層52は、第1の
レーザ部41から出射するレーザ光を吸収することがな
い大きなバンドギャップ幅を有するので、第1のレーザ
部41レーザ光の非吸収領域となり所謂窓構造として機
能する。よって、第1のレーザ部41を高出力化して
も、端面破壊が生じるようなことはない。
【0021】以下に、図3から図6を参照して、本発明
方法に従って、本実施形態例の半導体発光素子40を作
製する方法を説明する。図3(a)から(c)、図4
(d)から(f)、図5(g)から(i)、及び図6
(j)から(l)は、それぞれ、半導体発光素子40を
作製する際の基板の工程毎の斜視断面図である。先ず、
図3(a)に示すように、有機金属気性成長法(MOC
VD)などを用いて、n−GaAs基板43上に、n−
Alx Ga1-x Asクラッド層44、AlY Ga1-Y
s活性層45、p−Alx Ga1-x Asクラッド層4
6、p−GaAsキャップ層47を、順次、エピタキシ
ャル成長させて、積層構造体を形成する。ここで、Xは
0.45、Yは0.14である。また、図示しないが、
活性層は量子井戸構造であっても良い。
【0022】次に、図3(b)に示すように、第1レー
ザ部41の形成領域のp−GaAsキャップ層47上に
絶縁膜マスク49を形成する。続いて、図3(c)のよ
うに、絶縁膜マスク49でマスクした領域以外の領域の
キャップ層47、p−クラッド層46、活性層45、及
びn−クラッド層44をRIE法によりエッチングし
て、マスクした領域以外の領域のGaAs基板43を露
出させると共に、第1レーザ部41の形成領域に積層構
造体を残存させる。
【0023】更に、図4(d)に示すように、絶縁膜マ
スク49を残したまま、露出したGaAs基板43のう
ち第2レーザ部42の形成領域上にレジストマスク50
を形成する。そして、再び、図4(e)に示すように、
絶縁膜マスク49及びレジストマスク50を使い、RI
E法により、GaAs基板43の露出した領域を、第2
レーザ部42の積層構造として形成するAlGaAs系
4元成長層分の厚みに相当する深さまでエッチングす
る。
【0024】次に、絶縁膜マスク49及びレジストマス
ク50を除去し、GaAs基板43及びp−キャップ層
47を露出させ、露出したGaAs基板43及びp−キ
ャップ層47上に、図4(f)に示すように、MOCV
D法等によりAlGaInP系の4元混晶成長層をエピ
タキシャル成長させる。即ち、露出したGaAs基板4
3及びp−キャップ層47上に、n−GaInPバッフ
ァ層52、n−(Alx Ga1-X0.5 In0.5 Pクラ
ッド層53、GaInP活性層54、p−(AlX Ga
1-X0.5 In0.5 Pクラッド層55、及びp−GaA
sキャップ層56を、順次、エピタキシャル成長させ
て、積層構造体を形成する。ここで、活性層はGaIn
P層としたが、量子井戸構造であっても良い。また、X
は0.7以上0.8以下の範囲の値である。
【0025】次に、図5(g)に示すように、第2レー
ザ部42形成領域のp−GaAsキャップ層56上に、
レジストマスク58を形成する。続いて、図4(h)に
示すように、第2レーザ部42形成領域以外の領域で、
p−キャップ層56、p−クラッド層55、活性層5
4、及びクラッド層53をエッチングして除去し、n−
バッファ層52を露出させる。この結果、AlGaAs
系の積層構造領域(第1レーザ部41形成領域)では、
n−GaInPバッファ層52が表面を覆うことにな
る。次いで、レジストマスク58を残したまま、図5
(i)のように、基板全面に絶縁膜マスク60を形成す
る。
【0026】続いて、基板全面にRIE法による異方性
エッチングを施して、図6(j)に示すように、第1レ
ーザ部41及び第2レーザ部42のそれぞれの積層構造
上の絶縁膜マスク60を除去し、n−GaInPバッフ
ァ層52及びレジストマスク58を露出させる。次い
で、図6(k)に示すように、レジストマスク58を使
って、RIE法によるエッチングを行って露出したn−
GaInPバッファ層52を除去する。次いで、レジス
トマスク58を除去し、電流狭窄層の形成工程に移行す
る。電流狭窄層の形成工程では、図6(l)に示すよう
に、第1レーザ部41のp−キャップ層47及びp−ク
ラッド層46の上部に、電流注入領域を除いて、B(ボ
ロン)イオンをイオン注入して高抵抗化し、電流狭窄層
61に転化する。また、第2レーザ部42では、p−キ
ャップ層56及びp−クラッド層55の上部に、電流注
入領域を除いて、B(ボロン)イオンをイオン注入して
高抵抗化し、電流狭窄層62に転化する。
【0027】このようなプロセス工程を経て、AlGa
As系の第1のレーザ部41の共振器の出射端面には、
AlGaAs活性層45よりもバンドギャップエネルギ
ーの高いGaInPバッファ層52が成膜されることに
より、窓構造が形成される。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、第1発光部の出射端面
を第2のダブルヘテロ接合構造を構成する一つの化合物
半導体膜で覆うことにより、所謂窓構造を形成して、高
出力でも、出射端面の端面破壊を防止することができ
る。また、RIEエッチングおよび4元成長を行うこと
で、第1発光部、例えばAlGaAs系レーザ部の共振
器端面に窓構造を容易に形成することができ、半導体発
光素子の高出力化が可能になり、また半導体発光素子の
信頼性を向上させることができる。また、一般的に4元
混晶化合物半導体からなる半導体発光素子の信頼性を高
めるためには、共振器長を長くすることが必要になるの
で、従来の2波長半導体発光素子では、第2発光部、例
えばAlGaInP系のレーザ部の共振器長さが長くな
ると共に、第1発光部、例えばAlGaAs系のレーザ
部の共振器も長くなり、AlGaAs系のレーザ部の動
作電流の上昇を招いていたが、しかし、本発明では、A
lGaAs系のレーザ部の共振器はRIEエッチングで
形成することになるので、AlGaAs系のレーザ部に
最適な共振器長の設計にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の半導体発光素子の構成を示す断面
斜視図である。
【図2】図1の線I−Iでの半導体発光素子の縦断面図
である。
【図3】図3(a)から(c)は、それぞれ、実施形態
例の半導体発光素子を作製する際の基板の工程毎の斜視
断面図である。
【図4】図4(d)から(f)は、それぞれ、図3
(c)に続いて、実施形態例の半導体発光素子を作製す
る際の基板の工程毎の斜視断面図である。
【図5】図5(g)から(i)は、それぞれ、図4
(f)に続いて、実施形態例の半導体発光素子を作製す
る際の基板の工程毎の斜視断面図である。
【図6】図6(j)から(l)は、それぞれ、図5
(i)に続いて、実施形態例の半導体発光素子を作製す
る際の基板の工程毎の斜視断面図である。
【図7】2個の光ピックアップを備える第1の方式を説
明する模式図である。
【図8】相互に発光波長の異なる2個の発光部を同じ半
導体基板上にモノリシックに集積させた従来の半導体レ
ーザ装置の構成を示す断面図である。
【図9】図9(a)から(c)は、それぞれ、半導体レ
ーザ装置20を作製する際の工程毎の基板の断面図であ
る。
【図10】図10(d)と(e)は、それぞれ、図9
(c)に続いて、半導体レーザ装置20を作製する際の
工程毎の基板の断面図である。
【符号の説明】
40……実施形態例の半導体発光素子、41……第1の
レーザ部、42……第2のレーザ部、43……n−Ga
As基板、44……n−Alx Ga1-x Asクラッド
層、45……AlY Ga1-Y As活性層、46……p−
Alx Ga1-x Asクラッド層、47……p−GaAs
キャップ層、48……出射端面、49……絶縁膜マス
ク、50……レジストマスク、52……n−GaInP
バッファ層、53……n−(Alx Ga1-X0.5 In
0.5 Pクラッド層、54……GaInP活性層、55…
…p−(AlX Ga1-X0.5 In0.5 Pクラッド層、
56……p−GaAsキャップ層、58……レジストマ
スク、60……絶縁膜マスク、61、62……電流狭窄
層。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のダブルヘテロ接合構造を備えて、
    一の発光波長の光を出射する第1発光部と、第2のダブ
    ルヘテロ接合構造を備えて、一の発光波長より短い発光
    波長の光を出射する第2発光部とを同じ半導体基板上に
    有する半導体発光素子において、 第1発光部の出射端面が、第2のダブルヘテロ接合構造
    を構成する一つの化合物半導体膜で覆われていることを
    特徴とする半導体発光素子。
  2. 【請求項2】 第1発光部の出射端面が、第2のダブル
    ヘテロ接合構造を構成し、かつ半導体基板上に成膜され
    たバッファ層によって覆われていることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 第1のダブルヘテロ接合構造からなる第
    1発光部の共振器は、その共振器長が、第2のダブルヘ
    テロ接合構造からなる第2発光部の共振器の共振長より
    短いことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発
    光素子。
  4. 【請求項4】 第1のダブルヘテロ接合構造を備えて、
    一の発光波長の光を出射する第1発光部と、第2のダブ
    ルヘテロ接合構造を備えて、一の発光波長より短い発光
    波長の光を出射する第2発光部とを同じ半導体基板上に
    有する半導体発光素子の作製方法であって、 半導体基板の基板面全面に第1のダブルヘテロ接合構造
    を形成する、第1の工程と、 第1のダブルヘテロ接合構造をエッチングし、第1発光
    部の形成領域以外の領域の半導体基板を露出させる一
    方、第1発光部の形成領域の半導体基板上に第1のダブ
    ルヘテロ接合構造を残存させる、第2の工程と、 基板の全面に第2のダブルヘテロ接合構造を形成する、
    第3の工程と、 第2発光部の形成領域以外の領域の第2のダブルヘテロ
    接合構造をエッチングし、第2のダブルヘテロ接合構造
    の最下層を露出させる、第4の工程と、 第1発光部の第1のダブルヘテロ接合構造上の第2のダ
    ブルヘテロ接合構造の最下層をエッチングして除去し、
    第1のダブルヘテロ接合構造の最上層を露出させる、第
    5の工程と、 第1及び第2のダブルヘテロ接合構造の上部の電流注入
    領域を除く領域に電流狭窄層を形成する、第6の工程と
    を備えることを特徴とする半導体発光素子の作製方法。
  5. 【請求項5】 第2の工程と第3の工程との間に、 第2のダブルヘテロ接合構造の厚さだけ、第1発光部の
    共振器長方向の前後の半導体基板をエッチングする工程
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の半導体発光
    素子の作製方法。
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